本開示は、リモートコントローラ(以下、リモコンと称する)、およびリモコンの通信方法に関する。
特許文献1は、赤外線送信と無線送信とを自動的に選択可能な遠隔制御システムおよび方法を開示する。この方法は、制御されるデバイスへの通信のための入力指令を受信する段階、及び、入力指令に基づいて使用コンテクストを判断する段階を含む。そして、コンテクストの判断に基づいて、赤外線送信機及び無線周波数送信機による通信が制御される。これにより、入力指令に応じた送信方式を選択することができる。
本開示は、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。
本開示におけるリモコンは、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部と、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付部と、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断部と、前記無線通信判断部の判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御部とを備える。
本開示におけるリモコンは、通信手段を選択するユーザによる操作のわずらわしさを軽減することができる。
実施の形態1におけるリモコンが用いられる遠隔操作システムの構成を示す図
実施の形態1におけるリモコンの構成を示すブロック図
実施の形態1におけるリモコンの内部状態の遷移を示す図
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時に省電力状態となっている被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態2におけるリモコンの構成を示すブロック図
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態3におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態3におけるリモコンの情報受付時に被制御機器が無線通信不可能な状態である場合の処理の流れを示すシーケンス図
以下の説明では、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
<従来のリモコンによる遠隔操作の説明>
まず、従来のリモコンを用いた遠隔操作について説明する。テレビやDVDレコーダなどのAV機器では、一般に、リモコンを用いて遠隔操作を行うことができるようになっている。
通常、1つのリモコンで遠隔操作が可能な機器(以降、被制御機器ともいう)は1つであることが多い。一方、1つのリモコンが、2つ以上の被制御機器の遠隔操作を行うことができる場合もある。具体的には、DVDレコーダ用の操作ボタンと、テレビ用の操作ボタンとを有し、テレビとDVDレコーダとを操作できるリモコンが存在する。
リモコンと、遠隔操作の対象となる機器との間の通信手段は、赤外線通信が広く用いられてきた。最近では、赤外線通信に加えて、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を用いたリモコンが実用化されてきている。
無線通信を用いたリモコンは、通信の指向性がない通信手段を用いる場合には、リモコンの向きに関係なく通信を行うことができる点、及び、リモコンと被制御機器との間に障害物が存在する場合にも通信を行うことができる点において利便性が高い。
また、赤外線通信を用いたリモコンは、通信の速度が遅いので、再生又は停止という命令(以降、「制御コマンド」又は「制御情報」ともいう)のような比較的小さい容量の単純な制御コードを送信するのみのものが多い。一方、無線通信を用いたリモコンは、音声データ(以降、「音声情報」ともいう)のように、単純な命令と比べて大きな容量のデータを送信することも可能である。
しかしながら、無線通信によるデータの送受信は、常にデータの待ち受けをする被制御機器には適していない。なぜなら、無線通信によるデータの送受信は、赤外線通信を用いたデータの送受信に比べると消費電力が大きく、また、容量の大きなデータを受信することにより情報の処理量が大きいからである。
特許文献1に開示される遠隔制御システムでは、入力に応じた通信手段の選択が可能であるが、被制御機器の状態に応じた選択が可能となっていない。そのため、被制御機器がどのような状態にある場合にも制御を可能とするためには、リモコンは、無線通信を用いて送信するための通信手段と、赤外線通信を用いて送信する通信手段との2つの通信手段を備える必要がある。さらに、リモコンが上記2つの通信手段を備える場合、被制御機器の状態に応じてそれぞれの通信手段を操作し分けなければならないので、リモコン操作が煩雑でわかりにくいものとなってしまう。
そこで、本開示は、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。言い換えれば、本開示は、被制御機器の状態に応じて適切な通信手段が選択され、ユーザが通信手段を操作し分ける必要のないリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。
本開示の一態様に係るリモコンは、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部と、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付部と、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断部と、前記無線通信判断部の判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御部とを備える。
これによれば、リモコンは、被制御機器との無線通信ができるか否かに基づいて、被制御機器に制御情報を送信するのに赤外線を用いるか、無線通信を用いるかを適切に選択する。このとき、ユーザは、リモコンと被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する必要がなく、その結果、赤外線又は無線通信の通信手段を選択する操作を行う必要がない。よって、リモコンは、通信手段を選択するユーザによる操作のわずらわしさを軽減することができる。
また、前記制御部は、(i)前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると前記無線通信判断部が判断した場合に、前記無線通信部を選択し、(ii)前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと前記無線通信判断部が判断した場合に、前記赤外線送信部を選択する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に情報を送信するのに、被制御機器との無線通信ができる場合には無線通信を用い、被制御機器との無線通信ができない場合には赤外線を用いる。よって、リモコンは、被制御機器との無線通信の可否に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記受付部は、さらに、前記被制御機器に送信する音声を、音声情報としてユーザから受け付け、前記制御部は、さらに、前記受付部が前記音声情報を受け付けた場合には、前記無線通信部を用いて前記被制御機器に前記音声情報を送信する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に送信すべき情報が音声データである場合には、当該情報を無線通信を用いて送信する。音声データは、制御コマンドと比較してデータ量が大きいので、高速な通信が可能である無線通信を用いて送信されるのが適切である。よって、リモコンは、送信すべき情報の種別に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記無線通信判断部は、(i)前記被制御機器が無線通信をする機能を有する機器である場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると判断し、(ii)前記被制御機器が無線通信をする機能を有しない機器である場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと判断する。
これによれば、リモコンは、情報を送信する対象となる被制御機器が、無線通信ができない場合に赤外線を用いて情報を送信する。よって、リモコンは、情報を送信する対象となる被制御機器の無線通信の可否に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記制御部は、さらに、前記被制御機器との無線通信の接続の確立を前記無線通信部にさせ、前記無線通信判断部は、(i)前記無線通信部が前記被制御機器との無線通信の接続を確立した場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると判断し、(ii)前記無線通信部が前記被制御機器との無線通信の接続を確立できなかった場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと判断する。
これによれば、リモコンは、被制御機器との無線通信の接続の確立を試み、接続の確立が成功したことにより、無線通信ができる状態であると判断する。これにより、具体的に、無線通信の可否を判断することができる。
また、前記リモコンは、さらに、データ保持部を有し、前記制御部は、前記被制御機器との無線通信の接続の確立、又は、前記接続が確立していることの確認を前記無線通信部にさせ、前記接続が確立しているか否かを示す接続状態情報を前記データ保持部に格納し、前記無線通信判断部は、前記データ保持部が保持している前記接続状態情報に基づいて、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。仮に無線通信の接続が確立していないとすると、リモコンが被制御機器に接続状態の問い合わせを行い、問い合わせが完了するまでに所定の時間を要する。無線通信の接続状態の問い合わせを行わないことにより、被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。
また、前記制御部は、前記受付部が前記音声を受け付けた場合であって、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと前記無線通信判断部が判断した場合には、前記被制御機器の無線通信を開始させるための制御コマンドであるオンコマンドを前記赤外線送信部を用いて送信する。
これによれば、リモコンは、無線通信が確立していない被制御機器に対して、無線通信ができる状態にするための制御コマンドを赤外線通信により送信する。これにより、リモコンは、被制御機器を無線通信ができる状態に遷移させ、その後、被制御機器との通信を行う。よって、リモコンは、無線通信が確立していない状態の被制御機器に対しても、無線通信により情報を送信することができる。
また、本開示の一態様に係るリモコンの通信方法は、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部とを備えるリモコンの通信方法であって、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付ステップと、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断ステップと、前記無線通信判断ステップでの判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御ステップとを含む。
これによれば、上記のリモコンと同様の効果を奏する。
(実施の形態1)
本実施の形態において、被制御機器を制御するためのリモコンであって、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法等について説明する。
具体的には、本開示におけるリモコンは、より利便性の高い無線通信の通信部と、より消費電力を小さくすることができる赤外線通信の送信部とを備え、被制御機器の構成や状態に基づいて、上記通信手段のうち適切な手段を選択して通信を行う。これにより、ユーザが高い利便性を得ると同時に、消費電力を少なくしたシステムを構成することができる。
図1は、本実施の形態に係るリモコンが用いられる遠隔操作システムを示す図である。図1の遠隔操作システムは、DVDレコーダ101と、テレビ104と、リモコン106とを備える。
DVDレコーダ101は、無線通信部102と、赤外線受信部103とを備える。DVDレコーダ101は、リモコン106が送信する情報を受信する機器(つまり、被制御機器)の第一例である。
無線通信部102は、無線通信により、リモコン106から制御コマンド又は音声データを受信する。
赤外線受信部103は、赤外線通信により、リモコン106から制御コマンドを受信する。
また、DVDレコーダ101は、電力消費を抑えるために一部の機能のみを稼働するスタンバイモードを有する。スタンバイモードにおいて、無線通信部102は稼働せず、赤外線受信部103は稼働する。
テレビ104は、赤外線受信部105を備える。テレビ104は、リモコン106が送信する情報を受信する機器の第二例である。
赤外線受信部105は、DVDレコーダ101における赤外線受信部103と同じ機能を有する。
リモコン106は、無線通信部107と、赤外線送信部108とを含む。リモコン106は、DVDレコーダ101とテレビ104との両方を対象として、情報又は制御コマンドを送信することができる。
リモコン106およびDVDレコーダ101とは、それぞれの無線通信部107、102を通じて、双方向に通信を行う。
また、リモコン106と、DVDレコーダ101またはテレビ104とは、赤外線送信部108を通じて、赤外線受信部103、または、赤外線受信部105に対して赤外線通信を行う。
なお、上記のとおり、DVDレコーダ101およびテレビ104は被制御機器の一例であり、実施の形態はこれらに限定されるものではない。
<リモコンの構成>
図2は、リモコン106の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、リモコン106は、受付部205と、制御部201と、無線通信部107と、赤外線送信部108とを備える。
受付部205は、被制御機器に送信する制御コマンド又は音声をユーザから受け付ける。受付部205は、コマンド受付部206と音声受付部207とを有する。
コマンド受付部206は、被制御機器を制御するための制御コマンドに対応する動作による操作を受け付ける。
コマンド受付部206は、例えば、ボタン又はタッチパッドであり、ユーザによるボタンの押下、又は、パッド上でのスライド操作などの動作による操作を受け付ける。そして、コマンド受付部206は、押下されたボタンの種別、又は、パッド上で行われた操作の種別に対応する制御コマンドを、非制御機器を制御するための制御コマンドと解釈する。例えば、コマンド受付部206は、リモコン106の再生ボタン(図面に非表示)が押下された場合、「DVDレコーダ101に対する再生開始」の制御コマンドであると解釈する。
音声受付部207は、音声の入力を受け付ける。音声受付部207は、例えば、マイクである。ユーザが音声受付部207に向かって音声を発することにより話しかけると、音声受付部207は、ユーザが発生した音声を受け付け、受け付けた音声に対応する音声データを生成する。
生成された音声データは、そのまま被制御機器に送信される。具体的には、リモコン106は、生成された音声データを被制御機器に送信する。被制御機器は、その音声を解析し、解析結果を利用する。例えば、音声受付部207が「再生」という音声を受け付けると、受け付けた音声に対応する音声データが被制御機器に送信される。そして、被制御機器は、音声データを解析することで当該音声データが「再生」という音声を取得し、再生開始のコマンドとして解釈する。
制御部201は、受付部205(つまり、コマンド受付部206または音声受付部207)から取得したユーザによる入力、及び、無線通信部107から取得したDVDレコーダ101との無線接続状態に基づいて、無線通信部107または赤外線送信部108を用いて、DVDレコーダ101またはテレビ104に対して制御コマンドまたはデータを送信する。
制御部201は、無線通信判断部202を有する。
無線通信判断部202は、無線通信部102と被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する。判断方法は、後で詳しく説明する。
赤外線送信部108は、DVDレコーダ101またはテレビ104への制御コマンドの送信を行う。
無線通信部107は、DVDレコーダ101との無線通信の無線接続の確立および切断、DVDレコーダ101への制御コマンドの送信および音声データの送信を行う。無線通信の手段として赤外線ではなく電波を用いる。無線通信部107は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近接無線通信を利用してもよい。また、無線通信部107は、IEEE802.11a、b、g等に適合する無線LANを利用してもよいし、ZigBeeを利用してもよい。
図3は、リモコン106の内部状態の遷移を示す図である。
リモコン106は、最初、電源オフ状態300にある。
リモコン106は、電源が投入されると、電源オン状態310に遷移する。電源オン状態310には、図3に示すようにリセット解除状態301等を含む複数の状態が含まれる。これら複数の状態について詳しく説明する。
電源オフ状態300において、電源が投入されると、リモコン106は、リセット解除状態301へ遷移する。リセット解除状態301では、制御部201及び受付部205等の初期設定が行われる。上記の初期設定が完了すると、リモコン106は、待機状態302へ遷移する。
待機状態302では、無線通信部107、赤外線送信部108、及び、制御部201は省電力状態での動作を行う。待機状態302は、リモコン106全体として消費電力が低く抑えられた状態である。待機状態302において、コマンド受付部206がユーザによる何らかの操作を受け付けると、リモコン106は、入力受付状態303へ遷移する。
入力受付状態303では、制御部201は、コマンド受付部206又は音声受付部207が受け付けた情報を受け取り、当該情報を送信する対象となる被制御機器と、当該被制御機器に対する操作の指示とを決定する。
次に、被制御機器に対して赤外線通信を用いた制御コマンドの送信を行う場合には、リモコン106は、赤外線送信状態304へ遷移する。赤外線送信状態304において、制御コマンドの送信が完了すると、リモコン106は、入力受付状態303へと遷移する。
一方、被制御機器に対して無線通信を用いた制御コマンド又は音声データの送信を行う場合には、リモコン106は、無線送信状態305へ遷移する。無線送信状態305において、制御コマンド又は音声データの送信が完了すると、リモコン106は、入力受付状態303へ遷移する。
赤外線送信状態304および無線送信状態305へは、入力受付状態303からしか遷移することができないので、待機状態302にあるリモコン106が赤外線送信又は無線送信を行うことはできない。
<リモコンの内部動作>
図4は、実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャートである。リモコン106が、コマンド受付部206又は音声受付部207により情報の入力を検出した場合の動作の詳細について、図4を用いて説明する。
コマンド受付部206又は音声受付部207が情報の入力を検出すると、受付部205は、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う(ステップS401)。例えば、受付部205は、音声受付部207からの入力は全て音声データとして送信されると決定する。音声データは、制御コマンドよりもデータ量が大きいので、赤外線通信による送信は行われず(ステップS401でNO)、ステップS406で無線通信を用いて被制御機器に送信される。
また、受付部205は、送信されるのが制御コマンドである場合には、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS402)。
具体的には、送信されるのがDVDレコーダ101に対する制御コマンドである場合には、受付部205は、被制御機器がDVDレコーダ101であると決定する。また、受付部205は、被制御機器であるDVDレコーダ101が、無線通信を行う機能を有する機器であると判定する。
一方、送信されるのがテレビ104に対する制御コマンドである場合には、受付部205は、被制御機器がテレビ104であると決定する。また、受付部205は、被制御機器であるテレビ104が、無線通信を行う機能を有しない機器であると判定する。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS402でNO)には、赤外線送信部108は、赤外線通信を使用して制御コマンドの送信を行う(ステップS405)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合、無線通信部107は、被制御機器との無線通信の状態を取得し(ステップS403)、無線通信の接続が確立しているかどうかの判定を行う(ステップS404)。
無線通信の接続が確立している場合には(ステップS404でYES)、無線通信部107は、無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS406)。
また、無線通信の接続が切断されている場合(ステップS404でNO)には、赤外線送信部108は、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS405)。
図5は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図である。図5を用いてステップS403、S404およびS406にて行われる無線通信の接続状態の取得から無線通信による制御コマンドの送信までの処理の流れについての詳細を説明する。
リモコン106は、定常時は、消費電力の少ない待機状態302にある。待機状態302にあるリモコン106が、コマンド受付部206がユーザからの操作を検出する(ステップS501)と、入力の検出、並びに、制御コマンド及びデータの送信が可能である入力受付状態303に遷移する。
制御部201の無線通信判断部202は、コマンド受付部206からの入力を解析し、無線通信によって送信することを決定すると、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを無線通信部107により判断する。
具体的には、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する(ステップS502)。送信した接続要求に対してDVDレコーダ101が応答することができる場合、無線通信部107とDVDレコーダ101との無線通信が確立される。無線通信が確立された場合、DVDレコーダ101からリモコン106に対して無線通信の接続確立を意味するメッセージが送信される(ステップS503)。無線通信判断部202は、接続確立のメッセージを受信することで、DVDレコーダ101との無線接続が確立していると判断する。
制御部201は、DVDレコーダ101から接続確立のメッセージを受信したことで、無線通信の接続が確立していると判断すると、無線通信部107を用いて無線通信によって制御コマンドを送信する(ステップS504)。
制御コマンドの送出が完了すると、制御部201は、消費電力を小さくするため、待機状態302に遷移する。
図6は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時に省電力状態となっている被制御機器との通信を示すシーケンス図である。図6を用いて、ステップS403、S404およびS405にて、無線接続が切断されている場合に行われる一連の処理の流れについての詳細を説明する。
リモコン106は、待機状態302にあるときにコマンド受付部206によってユーザからの操作を検出する(ステップS501)と、入力受付状態303に遷移し、入力の解析と制御コマンドの送信とを行う。
制御部201の無線通信判断部202は、DVDレコーダ101に対して無線通信によって制御コマンドを送信することを決定すると、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを無線通信部107により判断する。
DVDレコーダ101が無線通信を行えない状態にあると、無線通信部107はDVDレコーダ101との無線接続の確立を確認することができない。無線通信を行えないような状態とは、例えば、無線通信に関わる機能をオフにすることで電力消費を抑えるスタンバイモードである。
具体的には、上記同様、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する具体的には、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する(ステップS502)。送信した接続要求に対して、DVDレコーダ101が応答することができない場合、無線通信部107とDVDレコーダ101との無線通信が確立されない(ステップS601)。無線通信部107が送信した接続要求に対して、既定の時間が経過しても無線接続の確立が確認されない場合、無線通信判断部202は、DVDレコーダ101との無線接続は使用できないと判断し、赤外線通信によって制御コマンドを送出する(ステップS602)。
制御コマンドの送出が完了すると、制御部201は、消費電力を小さくするため、待機状態302に遷移する。
<効果など>
本実施の形態におけるリモコンは、音声入力があった場合には、無線通信を選択して音声データを被制御機器に転送する。このことにより、ユーザが明示的に指示しなくても、赤外線通信又は電波による無線通信のうち適切な通信手段を選択することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、無線通信の接続状態を示す情報を保持し、保持した情報を用いて短時間で被制御機器との通信を行うリモコンについて説明する。
図7は、本実施の形態におけるリモコン706の構成を示すブロック図である。
図7に示されるように、本実施の形態におけるリモコン706は、実施の形態1におけるリモコン106に加えて、データ保持部703を備える。
制御部701は、コマンド受付部206または音声受付部207が受け付けた、ユーザによる入力と、データ保持部703に保持しておいたDVDレコーダ101との無線接続状態とに基づいて、無線通信部107または赤外線送信部108を用いて、DVDレコーダ101またはテレビ104に対して制御コマンドあるいはデータを送信する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様、リモコン706は、図3に示す内部状態を有する。
図8は、リモコン706が入力部203および入力部204からの入力を検出した場合の動作の詳細について説明したフローチャートである。
コマンド受付部206または音声受付部207がユーザによる入力を検出すると、受付部205は、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う(ステップS801)。例えば、受付部205は、音声受付部207からの入力は全て音声データとして送信されると決定する。その場合、入力されたデータは無線通信を用いて被制御機器に送信される(ステップS806)。
また、受付部205は、送信されるのが制御コマンドである場合には、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS802)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS802でNO)には、制御部701は赤外線送信部108を用いて、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS805)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合、制御部701は、被制御機器との無線通信の状態を示す情報をあらかじめ保持しているデータ保持部703から取得し(ステップS803)、無線通信の接続が確立しているか否かの判定を行う(ステップS804)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立している場合(ステップS804でYES)には、制御部701は、無線通信部107を用いて無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS807)。
一方、無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立していない場合(ステップS804でNO)には、赤外線送信部108を用いて赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS805)。
あらかじめ無線接続の状態を取得しておく場合、無線接続の状態を取得したときには接続が確立したとしても、無線通信による制御コマンドの送信を行うときには無線接続が切断されている可能性がある。そのため、ステップS807での送信を行った後に、無線通信による情報の送信が成功したか否かの判定を行うステップS808を設けてもよい。その場合、無線の送信が失敗した場合(ステップS808でNO)には、赤外線通信により同じ内容の制御コマンドを再送信する(ステップS805)。
図9は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図である。あらかじめ行われるリモコン706のDVDレコーダ101との無線接続状態の確認と、保持された無線接続状態を用いて、無線通信による制御コマンドの送信を行う場合の一連の処理の流れを図9で説明する。
リモコン706は、ユーザから制御コマンドの入力を受け付けると、実施の形態1におけるリモコン106と同様に無線接続を確立した後に無線通信で制御コマンドを送信する(ステップS501〜S504)。
ステップS504においてリモコン706が無線通信で制御コマンドを送信した後、制御部701は、無線通信の接続が確立していることを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS901)。その後、リモコン706は、待機状態302に遷移する。
リモコン706は、待機状態302にある時間が一定時間を超えると、入力受付状態303に遷移し、被制御機器であるDVDレコーダ101との無線通信の接続が確立しているか否かの確認を行う(ステップS902及びS903)。なお、上記一定時間は、例えば、10msec程度とすることができる。
ステップS902及びS903において無線通信の接続が確立していることが確認されると、制御部701は、無線通信の接続が確立していることを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS904)。その後、リモコン706は、待機状態302に遷移する。
上記の処理を一定間隔で行い、データ保持部703にはDVDレコーダ101との最近の接続状態が記憶されているようにしておく。
コマンド受付部206からの入力が検出される(ステップS905)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。入力受付状態303では、制御部701は、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを示す情報をデータ保持部703から取得し(ステップS906)、無線接続が確立しているならば、無線通信部107を用いて無線通信によりDVDレコーダ101に制御コマンドを送信する(ステップS907)。
図10は、無線接続が確立されていないという要因により、赤外線通信で制御コマンドを送信する場合の処理の流れを示した図である。
図9の場合と同様、リモコン706は、一定時間毎に、DVDレコーダ101との無線接続の状態を確認し、最近の状態をデータ保持部703に記憶しておく。
無線接続の確認を行ったときに、既定の時間以内に無線通信の接続が確立していることを確認できなかった場合(ステップS1001)に、無線通信の接続は確立していない(例えば、切断されている)とみなし、制御部701はその情報をデータ保持部703に記憶しておく(ステップS1002)。
コマンド受付部206からの制御コマンドの入力が検出される(ステップS1003)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。制御部701は、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かの情報をデータ保持部703から取得する(ステップS1004)。上記ステップS1002において、無線接続が確立していないことを示す情報をデータ保持部703に格納したので、制御部701は、上記ステップS1004において無線接続が確立していないことを示す情報を取得する。無線接続が確立していない場合、制御部701は、赤外線送信部108を用い、赤外線通信によって制御コマンドをDVDレコーダ101に送信する(ステップS1005)。
なお、ステップS1003でコマンド受付部206が制御コマンドの入力を受け付けたのが、ステップS1001で無線通信の接続が確認できなかった時から所定時間を経過した後であった場合、リモコン706は、新たに無線通信を確立する処理(ステップSS501〜S504)を行ってもよい。無線通信の接続が確認できなかった時から所定時間を経過したら、無線通信の接続が復旧している可能性があるからである。
以上の動作により、リモコン706は、入力部203からユーザによる同じ操作が検出された場合でも、DVDレコーダ101の状態に応じて適切な通信手段を選択し、無線通信部107あるいは赤外線送信部108を用いて被制御機器に制御コマンドを送信することができる。
<効果など>
以上のように、本実施の形態では、リモコン706は、入力部203および入力部204からの入力がない場合でも、被制御機器であるDVDレコーダ101との最新の通信状態をデータ保持部703に保持する。これによって、リモコン706からの制御コマンドとは関係ない要因でDVDレコーダ101の状態が変化し、無線通信が可能な状態から無線通信が不可能な状態に遷移した場合においても、リモコン706はDVDレコーダ101の状態を知ることができ、制御部701は適切な通信手段を選択することが可能となる。
また、本実施の形態では、コマンド受付部206が制御コマンドの入力を受け付けた場合に、無線通信の接続状態の問い合わせを行わずに、データ保持部703から取得した情報に基づいて無線通信の接続が確立しているか否かを判断する(ステップS906及びステップS1004)。仮に無線通信の接続が確立していないとすると、リモコンが被制御機器に接続状態の問い合わせを行い、問い合わせが完了するまでに所定の時間を要する。よって、無線通信の接続状態の問い合わせを行わないことにより被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態において、無線通信が確立していない被制御機器に対して、無線通信ができる状態にするための制御コマンドを赤外線通信により送信することで、被制御機器との通信を行うリモコンについて説明する。
なお、DVDレコーダ101は、実施の形態1におけるスタンバイモードの他に、「スタンバイモード2」をとりうる。スタンバイモード2では、無線通信部102及び赤外線受信部103の両方が稼働する。本実施の形態において、実施の形態1におけるスタンバイモードのことをスタンバイモード1という。
以下、図7、図11、図12を用いて、本実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るリモコンの構成は、実施の形態2の場合と同等であり、図7に示す。
図11は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャートである。具体的には、図11は、コマンド受付部206または音声受付部207によりユーザ操作を検出した場合のリモコン706の動作を示すフローチャートである。
コマンド受付部206または音声受付部207がユーザの操作の入力を検出すると、制御部701は、ステップS1101にて、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う。
送信されるのが制御コマンドである場合(ステップS1101でYES)は、制御部701は、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS1102)。被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS1102でNO)には、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1105)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合(ステップS1102でYES)、制御部701は、被制御機器との無線通信の状態をあらかじめ保持しているデータ保持部703から取得し(ステップS1103)、無線通信の接続が確立しているか否かの判定を行う(ステップS1104)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立している場合(ステップS1104でYES)には、制御部701は、無線通信部107を用いて無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1107)。一方、無線通信の接続が確立していない場合には、赤外線送信部108を用いて赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1105)。
一方、送信されるのが音声データである場合(ステップS1101でNo)、ステップS1103において行うのと同様に、制御部701は、被制御機器との無線通信の接続状態をデータ保持部703から取得する(ステップS1107)。
そして、無線通信部107と被制御機器との無線接続が確立している場合(ステップS1108でYes)、制御部701は、無線通信部107を用いて受け付けた音声データを被制御機器に送信する(ステップS1110)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立していない場合(ステップS1108でYes)には、被制御機器は無線接続による通信を受け付けることができない。その場合、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、被制御機器に対して、無線接続を有効にする制御コマンド(以降、「オンコマンド」ともいう)を送信する(ステップS1109)。
ここで、無線通信の接続が確立していない場合は、例えば、被制御機器がスタンバイモード1にある場合がある。ステップS1109で送信するオンコマンドにより、被制御機器がスタンバイモード2に遷移することが意図される。
オンコマンドの送信が完了すると、制御部701は、無線通信部107を用いて、被制御機器にデータを送信する(ステップS1110)。
図12は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時に被制御機器が無線通信不可能な状態である場合の処理の流れを示すシーケンス図である。DVDレコーダ101が省電力状態であるなど、リモコン106との通信ができない状態にある場合に、リモコン706が入力部204からの音声入力を受け付けた場合の処理の流れについて図12を用いて説明する。
リモコン106は、一定時間毎に、DVDレコーダ101に無線接続の状態を問い合わせ(ステップS1201)、接続が確立しているか切断されているかについて、最新の状態をデータ保持部703に格納する。
無線接続状態の問い合わせを行ったときに、既定の時間以内に無線接続が確立している旨の応答が得られなかった場合(ステップS1202)、無線接続が確立していないとみなし、制御部701は、無線接続が確立していないことを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS1203)。
音声受付部207からの音声入力が検出される(ステップS1204)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。音声受付部207からの入力はデータ量が多いので、無線通信を用いてのみ送信するものである。
リモコン706の内部状態が入力受付状態303へ遷移すると、制御部701は、データ保持部703から、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを示す情報を取得する(ステップS1205)。無線接続が確立していない場合、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、赤外線通信によってオンコマンドをDVDレコーダ101に送信する(ステップS1206)。
DVDレコーダ101は、スタンバイモード1においてリモコン706からオンコマンドを受信すると、無線通信が可能なスタンバイモード2に遷移する。
制御部701は、オンコマンドの送信が完了すると、DVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を行い(ステップS1207)、無線通信の接続が確立される(ステップS1208)。
無線通信の接続が確立された後に、制御部701は、音声受付部207から受け付けた音声データを、無線通信部107を用いてDVDレコーダ101へ送信する(ステップS1209)。DVDレコーダ101は上記オンコマンドを受信したことにより、無線通信が可能なスタンバイモード2に遷移しているので、無線通信によって音声データを受け付けることができる。
<効果など>
以上のように、本実施の形態において、リモコン706は、DVDレコーダ101が無線通信を行えない状態において、無線通信での送信が必要となる場合に、あらかじめ赤外線通信を用いて、DVDレコーダ101に無線通信を可能にするよう指示を送信するステップを備えるよう構成される。
これにより、DVDレコーダ101が電源オフの場合など、無線通信が行えない状況であっても、リモコン706は、入力部204から入力される音声データをDVDレコーダ101に送信することが可能となる。
なお、本開示における技術の例示として、上記のようにいくつかの実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示によるリモコンおよびリモコンの通信方法は、赤外線通信と無線通信のような複数の通信手段を有するリモコンで、テレビやDVDレコーダのようなAV機器や家電機器などの機器を遠隔操作するような場合において有用である。
101 DVDレコーダ
102 無線通信部
103、105 赤外線受信部
104 テレビ
106、706 リモコン
107 無線通信部
108 赤外線送信部
201 制御部
202 無線通信判断部
205 受付部
206 コマンド受付部
207 音声受付部
701 制御部
703 データ保持部
本開示は、リモートコントローラ(以下、リモコンと称する)、およびリモコンの通信方法に関する。
特許文献1は、赤外線送信と無線送信とを自動的に選択可能な遠隔制御システムおよび方法を開示する。この方法は、制御されるデバイスへの通信のための入力指令を受信する段階、及び、入力指令に基づいて使用コンテクストを判断する段階を含む。そして、コンテクストの判断に基づいて、赤外線送信機及び無線周波数送信機による通信が制御される。これにより、入力指令に応じた送信方式を選択することができる。
本開示は、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。
本開示におけるリモコンは、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部と、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付部と、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断部と、前記無線通信判断部の判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御部とを備える。
本開示におけるリモコンは、通信手段を選択するユーザによる操作のわずらわしさを軽減することができる。
実施の形態1におけるリモコンが用いられる遠隔操作システムの構成を示す図
実施の形態1におけるリモコンの構成を示すブロック図
実施の形態1におけるリモコンの内部状態の遷移を示す図
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態1におけるリモコンの情報受付時に省電力状態となっている被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態2におけるリモコンの構成を示すブロック図
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態2におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図
実施の形態3におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャート
実施の形態3におけるリモコンの情報受付時に被制御機器が無線通信不可能な状態である場合の処理の流れを示すシーケンス図
以下の説明では、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
<従来のリモコンによる遠隔操作の説明>
まず、従来のリモコンを用いた遠隔操作について説明する。テレビやDVDレコーダなどのAV機器では、一般に、リモコンを用いて遠隔操作を行うことができるようになっている。
通常、1つのリモコンで遠隔操作が可能な機器(以降、被制御機器ともいう)は1つであることが多い。一方、1つのリモコンが、2つ以上の被制御機器の遠隔操作を行うことができる場合もある。具体的には、DVDレコーダ用の操作ボタンと、テレビ用の操作ボタンとを有し、テレビとDVDレコーダとを操作できるリモコンが存在する。
リモコンと、遠隔操作の対象となる機器との間の通信手段は、赤外線通信が広く用いられてきた。最近では、赤外線通信に加えて、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を用いたリモコンが実用化されてきている。
無線通信を用いたリモコンは、通信の指向性がない通信手段を用いる場合には、リモコンの向きに関係なく通信を行うことができる点、及び、リモコンと被制御機器との間に障害物が存在する場合にも通信を行うことができる点において利便性が高い。
また、赤外線通信を用いたリモコンは、通信の速度が遅いので、再生又は停止という命令(以降、「制御コマンド」又は「制御情報」ともいう)のような比較的小さい容量の単純な制御コードを送信するのみのものが多い。一方、無線通信を用いたリモコンは、音声データ(以降、「音声情報」ともいう)のように、単純な命令と比べて大きな容量のデータを送信することも可能である。
しかしながら、無線通信によるデータの送受信は、常にデータの待ち受けをする被制御機器には適していない。なぜなら、無線通信によるデータの送受信は、赤外線通信を用いたデータの送受信に比べると消費電力が大きく、また、容量の大きなデータを受信することにより情報の処理量が大きいからである。
特許文献1に開示される遠隔制御システムでは、入力に応じた通信手段の選択が可能であるが、被制御機器の状態に応じた選択が可能となっていない。そのため、被制御機器がどのような状態にある場合にも制御を可能とするためには、リモコンは、無線通信を用いて送信するための通信手段と、赤外線通信を用いて送信する通信手段との2つの通信手段を備える必要がある。さらに、リモコンが上記2つの通信手段を備える場合、被制御機器の状態に応じてそれぞれの通信手段を操作し分けなければならないので、リモコン操作が煩雑でわかりにくいものとなってしまう。
そこで、本開示は、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。言い換えれば、本開示は、被制御機器の状態に応じて適切な通信手段が選択され、ユーザが通信手段を操作し分ける必要のないリモコンおよびリモコンの通信方法を提供する。
本開示の一態様に係るリモコンは、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部と、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付部と、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断部と、前記無線通信判断部の判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御部とを備える。
これによれば、リモコンは、被制御機器との無線通信ができるか否かに基づいて、被制御機器に制御情報を送信するのに赤外線を用いるか、無線通信を用いるかを適切に選択する。このとき、ユーザは、リモコンと被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する必要がなく、その結果、赤外線又は無線通信の通信手段を選択する操作を行う必要がない。よって、リモコンは、通信手段を選択するユーザによる操作のわずらわしさを軽減することができる。
また、前記制御部は、(i)前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると前記無線通信判断部が判断した場合に、前記無線通信部を選択し、(ii)前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと前記無線通信判断部が判断した場合に、前記赤外線送信部を選択する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に情報を送信するのに、被制御機器との無線通信ができる場合には無線通信を用い、被制御機器との無線通信ができない場合には赤外線を用いる。よって、リモコンは、被制御機器との無線通信の可否に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記受付部は、さらに、前記被制御機器に送信する音声を、音声情報としてユーザから受け付け、前記制御部は、さらに、前記受付部が前記音声情報を受け付けた場合には、前記無線通信部を用いて前記被制御機器に前記音声情報を送信する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に送信すべき情報が音声データである場合には、当該情報を無線通信を用いて送信する。音声データは、制御コマンドと比較してデータ量が大きいので、高速な通信が可能である無線通信を用いて送信されるのが適切である。よって、リモコンは、送信すべき情報の種別に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記無線通信判断部は、(i)前記被制御機器が無線通信をする機能を有する機器である場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると判断し、(ii)前記被制御機器が無線通信をする機能を有しない機器である場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと判断する。
これによれば、リモコンは、情報を送信する対象となる被制御機器が、無線通信ができない場合に赤外線を用いて情報を送信する。よって、リモコンは、情報を送信する対象となる被制御機器の無線通信の可否に応じて、適切に通信手段を選択することができる。
また、前記制御部は、さらに、前記被制御機器との無線通信の接続の確立を前記無線通信部にさせ、前記無線通信判断部は、(i)前記無線通信部が前記被制御機器との無線通信の接続を確立した場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができると判断し、(ii)前記無線通信部が前記被制御機器との無線通信の接続を確立できなかった場合には、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと判断する。
これによれば、リモコンは、被制御機器との無線通信の接続の確立を試み、接続の確立が成功したことにより、無線通信ができる状態であると判断する。これにより、具体的に、無線通信の可否を判断することができる。
また、前記リモコンは、さらに、データ保持部を有し、前記制御部は、前記被制御機器との無線通信の接続の確立、又は、前記接続が確立していることの確認を前記無線通信部にさせ、前記接続が確立しているか否かを示す接続状態情報を前記データ保持部に格納し、前記無線通信判断部は、前記データ保持部が保持している前記接続状態情報に基づいて、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する。
これによれば、リモコンは、被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。仮に無線通信の接続が確立していないとすると、リモコンが被制御機器に接続状態の問い合わせを行い、問い合わせが完了するまでに所定の時間を要する。無線通信の接続状態の問い合わせを行わないことにより、被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。
また、前記制御部は、前記受付部が前記音声を受け付けた場合であって、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができないと前記無線通信判断部が判断した場合には、前記被制御機器の無線通信を開始させるための制御コマンドであるオンコマンドを前記赤外線送信部を用いて送信する。
これによれば、リモコンは、無線通信が確立していない被制御機器に対して、無線通信ができる状態にするための制御コマンドを赤外線通信により送信する。これにより、リモコンは、被制御機器を無線通信ができる状態に遷移させ、その後、被制御機器との通信を行う。よって、リモコンは、無線通信が確立していない状態の被制御機器に対しても、無線通信により情報を送信することができる。
また、本開示の一態様に係るリモコンの通信方法は、被制御機器を制御するためのリモコンであって、赤外線により情報を送信する赤外線送信部と、電波による無線通信により情報を送信する無線通信部とを備えるリモコンの通信方法であって、前記被制御機器に送信する制御情報をユーザから受け付ける受付ステップと、前記無線通信部と前記被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する無線通信判断ステップと、前記無線通信判断ステップでの判断結果に基づいて、前記赤外線送信部及び前記無線通信部のうち前記被制御機器に前記制御情報を送信する一方を選択し、選択した前記一方を用いて前記被制御機器に前記制御情報を送信する制御ステップとを含む。
これによれば、上記のリモコンと同様の効果を奏する。
(実施の形態1)
本実施の形態において、被制御機器を制御するためのリモコンであって、通信手段を選択する操作のわずらわしさを軽減するリモコンおよびリモコンの通信方法等について説明する。
具体的には、本開示におけるリモコンは、より利便性の高い無線通信の通信部と、より消費電力を小さくすることができる赤外線通信の送信部とを備え、被制御機器の構成や状態に基づいて、上記通信手段のうち適切な手段を選択して通信を行う。これにより、ユーザが高い利便性を得ると同時に、消費電力を少なくしたシステムを構成することができる。
図1は、本実施の形態に係るリモコンが用いられる遠隔操作システムを示す図である。図1の遠隔操作システムは、DVDレコーダ101と、テレビ104と、リモコン106とを備える。
DVDレコーダ101は、無線通信部102と、赤外線受信部103とを備える。DVDレコーダ101は、リモコン106が送信する情報を受信する機器(つまり、被制御機器)の第一例である。
無線通信部102は、無線通信により、リモコン106から制御コマンド又は音声データを受信する。
赤外線受信部103は、赤外線通信により、リモコン106から制御コマンドを受信する。
また、DVDレコーダ101は、電力消費を抑えるために一部の機能のみを稼働するスタンバイモードを有する。スタンバイモードにおいて、無線通信部102は稼働せず、赤外線受信部103は稼働する。
テレビ104は、赤外線受信部105を備える。テレビ104は、リモコン106が送信する情報を受信する機器の第二例である。
赤外線受信部105は、DVDレコーダ101における赤外線受信部103と同じ機能を有する。
リモコン106は、無線通信部107と、赤外線送信部108とを含む。リモコン106は、DVDレコーダ101とテレビ104との両方を対象として、情報又は制御コマンドを送信することができる。
リモコン106およびDVDレコーダ101とは、それぞれの無線通信部107、102を通じて、双方向に通信を行う。
また、リモコン106と、DVDレコーダ101またはテレビ104とは、赤外線送信部108を通じて、赤外線受信部103、または、赤外線受信部105に対して赤外線通信を行う。
なお、上記のとおり、DVDレコーダ101およびテレビ104は被制御機器の一例であり、実施の形態はこれらに限定されるものではない。
<リモコンの構成>
図2は、リモコン106の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、リモコン106は、受付部205と、制御部201と、無線通信部107と、赤外線送信部108とを備える。
受付部205は、被制御機器に送信する制御コマンド又は音声をユーザから受け付ける。受付部205は、コマンド受付部206と音声受付部207とを有する。
コマンド受付部206は、被制御機器を制御するための制御コマンドに対応する動作による操作を受け付ける。
コマンド受付部206は、例えば、ボタン又はタッチパッドであり、ユーザによるボタンの押下、又は、パッド上でのスライド操作などの動作による操作を受け付ける。そして、コマンド受付部206は、押下されたボタンの種別、又は、パッド上で行われた操作の種別に対応する制御コマンドを、非制御機器を制御するための制御コマンドと解釈する。例えば、コマンド受付部206は、リモコン106の再生ボタン(図面に非表示)が押下された場合、「DVDレコーダ101に対する再生開始」の制御コマンドであると解釈する。
音声受付部207は、音声の入力を受け付ける。音声受付部207は、例えば、マイクである。ユーザが音声受付部207に向かって音声を発することにより話しかけると、音声受付部207は、ユーザが発生した音声を受け付け、受け付けた音声に対応する音声データを生成する。
生成された音声データは、そのまま被制御機器に送信される。具体的には、リモコン106は、生成された音声データを被制御機器に送信する。被制御機器は、その音声を解析し、解析結果を利用する。例えば、音声受付部207が「再生」という音声を受け付けると、受け付けた音声に対応する音声データが被制御機器に送信される。そして、被制御機器は、音声データを解析することで当該音声データが「再生」という音声を取得し、再生開始のコマンドとして解釈する。
制御部201は、受付部205(つまり、コマンド受付部206または音声受付部207)から取得したユーザによる入力、及び、無線通信部107から取得したDVDレコーダ101との無線接続状態に基づいて、無線通信部107または赤外線送信部108を用いて、DVDレコーダ101またはテレビ104に対して制御コマンドまたはデータを送信する。
制御部201は、無線通信判断部202を有する。
無線通信判断部202は、無線通信部102と被制御機器との無線通信ができるか否かを判断する。判断方法は、後で詳しく説明する。
赤外線送信部108は、DVDレコーダ101またはテレビ104への制御コマンドの送信を行う。
無線通信部107は、DVDレコーダ101との無線通信の無線接続の確立および切断、DVDレコーダ101への制御コマンドの送信および音声データの送信を行う。無線通信の手段として赤外線ではなく電波を用いる。無線通信部107は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近接無線通信を利用してもよい。また、無線通信部107は、IEEE802.11a、b、g等に適合する無線LANを利用してもよいし、ZigBeeを利用してもよい。
図3は、リモコン106の内部状態の遷移を示す図である。
リモコン106は、最初、電源オフ状態300にある。
リモコン106は、電源が投入されると、電源オン状態310に遷移する。電源オン状態310には、図3に示すようにリセット解除状態301等を含む複数の状態が含まれる。これら複数の状態について詳しく説明する。
電源オフ状態300において、電源が投入されると、リモコン106は、リセット解除状態301へ遷移する。リセット解除状態301では、制御部201及び受付部205等の初期設定が行われる。上記の初期設定が完了すると、リモコン106は、待機状態302へ遷移する。
待機状態302では、無線通信部107、赤外線送信部108、及び、制御部201は省電力状態での動作を行う。待機状態302は、リモコン106全体として消費電力が低く抑えられた状態である。待機状態302において、コマンド受付部206がユーザによる何らかの操作を受け付けると、リモコン106は、入力受付状態303へ遷移する。
入力受付状態303では、制御部201は、コマンド受付部206又は音声受付部207が受け付けた情報を受け取り、当該情報を送信する対象となる被制御機器と、当該被制御機器に対する操作の指示とを決定する。
次に、被制御機器に対して赤外線通信を用いた制御コマンドの送信を行う場合には、リモコン106は、赤外線送信状態304へ遷移する。赤外線送信状態304において、制御コマンドの送信が完了すると、リモコン106は、入力受付状態303へと遷移する。
一方、被制御機器に対して無線通信を用いた制御コマンド又は音声データの送信を行う場合には、リモコン106は、無線送信状態305へ遷移する。無線送信状態305において、制御コマンド又は音声データの送信が完了すると、リモコン106は、入力受付状態303へ遷移する。
赤外線送信状態304および無線送信状態305へは、入力受付状態303からしか遷移することができないので、待機状態302にあるリモコン106が赤外線送信又は無線送信を行うことはできない。
<リモコンの内部動作>
図4は、実施の形態1におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャートである。リモコン106が、コマンド受付部206又は音声受付部207により情報の入力を検出した場合の動作の詳細について、図4を用いて説明する。
コマンド受付部206又は音声受付部207が情報の入力を検出すると、受付部205は、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う(ステップS401)。例えば、受付部205は、音声受付部207からの入力は全て音声データとして送信されると決定する。音声データは、制御コマンドよりもデータ量が大きいので、赤外線通信による送信は行われず(ステップS401でNO)、ステップS406で無線通信を用いて被制御機器に送信される。
また、受付部205は、送信されるのが制御コマンドである場合には、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS402)。
具体的には、送信されるのがDVDレコーダ101に対する制御コマンドである場合には、受付部205は、被制御機器がDVDレコーダ101であると決定する。また、受付部205は、被制御機器であるDVDレコーダ101が、無線通信を行う機能を有する機器であると判定する。
一方、送信されるのがテレビ104に対する制御コマンドである場合には、受付部205は、被制御機器がテレビ104であると決定する。また、受付部205は、被制御機器であるテレビ104が、無線通信を行う機能を有しない機器であると判定する。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS402でNO)には、赤外線送信部108は、赤外線通信を使用して制御コマンドの送信を行う(ステップS405)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合、無線通信部107は、被制御機器との無線通信の状態を取得し(ステップS403)、無線通信の接続が確立しているかどうかの判定を行う(ステップS404)。
無線通信の接続が確立している場合には(ステップS404でYES)、無線通信部107は、無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS406)。
また、無線通信の接続が切断されている場合(ステップS404でNO)には、赤外線送信部108は、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS405)。
図5は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図である。図5を用いてステップS403、S404およびS406にて行われる無線通信の接続状態の取得から無線通信による制御コマンドの送信までの処理の流れについての詳細を説明する。
リモコン106は、定常時は、消費電力の少ない待機状態302にある。待機状態302にあるリモコン106が、コマンド受付部206がユーザからの操作を検出する(ステップS501)と、入力の検出、並びに、制御コマンド及びデータの送信が可能である入力受付状態303に遷移する。
制御部201の無線通信判断部202は、コマンド受付部206からの入力を解析し、無線通信によって送信することを決定すると、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを無線通信部107により判断する。
具体的には、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する(ステップS502)。送信した接続要求に対してDVDレコーダ101が応答することができる場合、無線通信部107とDVDレコーダ101との無線通信が確立される。無線通信が確立された場合、DVDレコーダ101からリモコン106に対して無線通信の接続確立を意味するメッセージが送信される(ステップS503)。無線通信判断部202は、接続確立のメッセージを受信することで、DVDレコーダ101との無線接続が確立していると判断する。
制御部201は、DVDレコーダ101から接続確立のメッセージを受信したことで、無線通信の接続が確立していると判断すると、無線通信部107を用いて無線通信によって制御コマンドを送信する(ステップS504)。
制御コマンドの送出が完了すると、制御部201は、消費電力を小さくするため、待機状態302に遷移する。
図6は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時に省電力状態となっている被制御機器との通信を示すシーケンス図である。図6を用いて、ステップS403、S404およびS405にて、無線接続が切断されている場合に行われる一連の処理の流れについての詳細を説明する。
リモコン106は、待機状態302にあるときにコマンド受付部206によってユーザからの操作を検出する(ステップS501)と、入力受付状態303に遷移し、入力の解析と制御コマンドの送信とを行う。
制御部201の無線通信判断部202は、DVDレコーダ101に対して無線通信によって制御コマンドを送信することを決定すると、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを無線通信部107により判断する。
DVDレコーダ101が無線通信を行えない状態にあると、無線通信部107はDVDレコーダ101との無線接続の確立を確認することができない。無線通信を行えないような状態とは、例えば、無線通信に関わる機能をオフにすることで電力消費を抑えるスタンバイモードである。
具体的には、上記同様、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する具体的には、無線通信部107がDVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を送信する(ステップS502)。送信した接続要求に対して、DVDレコーダ101が応答することができない場合、無線通信部107とDVDレコーダ101との無線通信が確立されない(ステップS601)。無線通信部107が送信した接続要求に対して、既定の時間が経過しても無線接続の確立が確認されない場合、無線通信判断部202は、DVDレコーダ101との無線接続は使用できないと判断し、赤外線通信によって制御コマンドを送出する(ステップS602)。
制御コマンドの送出が完了すると、制御部201は、消費電力を小さくするため、待機状態302に遷移する。
<効果など>
本実施の形態におけるリモコンは、音声入力があった場合には、無線通信を選択して音声データを被制御機器に転送する。このことにより、ユーザが明示的に指示しなくても、赤外線通信又は電波による無線通信のうち適切な通信手段を選択することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、無線通信の接続状態を示す情報を保持し、保持した情報を用いて短時間で被制御機器との通信を行うリモコンについて説明する。
図7は、本実施の形態におけるリモコン706の構成を示すブロック図である。
図7に示されるように、本実施の形態におけるリモコン706は、実施の形態1におけるリモコン106に加えて、データ保持部703を備える。
制御部701は、コマンド受付部206または音声受付部207が受け付けた、ユーザによる入力と、データ保持部703に保持しておいたDVDレコーダ101との無線接続状態とに基づいて、無線通信部107または赤外線送信部108を用いて、DVDレコーダ101またはテレビ104に対して制御コマンドあるいはデータを送信する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様、リモコン706は、図3に示す内部状態を有する。
図8は、リモコン706が入力部203および入力部204からの入力を検出した場合の動作の詳細について説明したフローチャートである。
コマンド受付部206または音声受付部207がユーザによる入力を検出すると、受付部205は、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う(ステップS801)。例えば、受付部205は、音声受付部207からの入力は全て音声データとして送信されると決定する。その場合、入力されたデータは無線通信を用いて被制御機器に送信される(ステップS806)。
また、受付部205は、送信されるのが制御コマンドである場合には、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS802)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS802でNO)には、制御部701は赤外線送信部108を用いて、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS805)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合、制御部701は、被制御機器との無線通信の状態を示す情報をあらかじめ保持しているデータ保持部703から取得し(ステップS803)、無線通信の接続が確立しているか否かの判定を行う(ステップS804)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立している場合(ステップS804でYES)には、制御部701は、無線通信部107を用いて無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS807)。
一方、無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立していない場合(ステップS804でNO)には、赤外線送信部108を用いて赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS805)。
あらかじめ無線接続の状態を取得しておく場合、無線接続の状態を取得したときには接続が確立したとしても、無線通信による制御コマンドの送信を行うときには無線接続が切断されている可能性がある。そのため、ステップS807での送信を行った後に、無線通信による情報の送信が成功したか否かの判定を行うステップS808を設けてもよい。その場合、無線の送信が失敗した場合(ステップS808でNO)には、赤外線通信により同じ内容の制御コマンドを再送信する(ステップS805)。
図9は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の被制御機器との通信を示すシーケンス図である。あらかじめ行われるリモコン706のDVDレコーダ101との無線接続状態の確認と、保持された無線接続状態を用いて、無線通信による制御コマンドの送信を行う場合の一連の処理の流れを図9で説明する。
リモコン706は、ユーザから制御コマンドの入力を受け付けると、実施の形態1におけるリモコン106と同様に無線接続を確立した後に無線通信で制御コマンドを送信する(ステップS501〜S504)。
ステップS504においてリモコン706が無線通信で制御コマンドを送信した後、制御部701は、無線通信の接続が確立していることを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS901)。その後、リモコン706は、待機状態302に遷移する。
リモコン706は、待機状態302にある時間が一定時間を超えると、入力受付状態303に遷移し、被制御機器であるDVDレコーダ101との無線通信の接続が確立しているか否かの確認を行う(ステップS902及びS903)。なお、上記一定時間は、例えば、10msec程度とすることができる。
ステップS902及びS903において無線通信の接続が確立していることが確認されると、制御部701は、無線通信の接続が確立していることを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS904)。その後、リモコン706は、待機状態302に遷移する。
上記の処理を一定間隔で行い、データ保持部703にはDVDレコーダ101との最近の接続状態が記憶されているようにしておく。
コマンド受付部206からの入力が検出される(ステップS905)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。入力受付状態303では、制御部701は、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを示す情報をデータ保持部703から取得し(ステップS906)、無線接続が確立しているならば、無線通信部107を用いて無線通信によりDVDレコーダ101に制御コマンドを送信する(ステップS907)。
図10は、無線接続が確立されていないという要因により、赤外線通信で制御コマンドを送信する場合の処理の流れを示した図である。
図9の場合と同様、リモコン706は、一定時間毎に、DVDレコーダ101との無線接続の状態を確認し、最近の状態をデータ保持部703に記憶しておく。
無線接続の確認を行ったときに、既定の時間以内に無線通信の接続が確立していることを確認できなかった場合(ステップS1001)に、無線通信の接続は確立していない(例えば、切断されている)とみなし、制御部701はその情報をデータ保持部703に記憶しておく(ステップS1002)。
コマンド受付部206からの制御コマンドの入力が検出される(ステップS1003)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。制御部701は、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かの情報をデータ保持部703から取得する(ステップS1004)。上記ステップS1002において、無線接続が確立していないことを示す情報をデータ保持部703に格納したので、制御部701は、上記ステップS1004において無線接続が確立していないことを示す情報を取得する。無線接続が確立していない場合、制御部701は、赤外線送信部108を用い、赤外線通信によって制御コマンドをDVDレコーダ101に送信する(ステップS1005)。
なお、ステップS1003でコマンド受付部206が制御コマンドの入力を受け付けたのが、ステップS1001で無線通信の接続が確認できなかった時から所定時間を経過した後であった場合、リモコン706は、新たに無線通信を確立する処理(ステップSS501〜S504)を行ってもよい。無線通信の接続が確認できなかった時から所定時間を経過したら、無線通信の接続が復旧している可能性があるからである。
以上の動作により、リモコン706は、入力部203からユーザによる同じ操作が検出された場合でも、DVDレコーダ101の状態に応じて適切な通信手段を選択し、無線通信部107あるいは赤外線送信部108を用いて被制御機器に制御コマンドを送信することができる。
<効果など>
以上のように、本実施の形態では、リモコン706は、入力部203および入力部204からの入力がない場合でも、被制御機器であるDVDレコーダ101との最新の通信状態をデータ保持部703に保持する。これによって、リモコン706からの制御コマンドとは関係ない要因でDVDレコーダ101の状態が変化し、無線通信が可能な状態から無線通信が不可能な状態に遷移した場合においても、リモコン706はDVDレコーダ101の状態を知ることができ、制御部701は適切な通信手段を選択することが可能となる。
また、本実施の形態では、コマンド受付部206が制御コマンドの入力を受け付けた場合に、無線通信の接続状態の問い合わせを行わずに、データ保持部703から取得した情報に基づいて無線通信の接続が確立しているか否かを判断する(ステップS906及びステップS1004)。仮に無線通信の接続が確立していないとすると、リモコンが被制御機器に接続状態の問い合わせを行い、問い合わせが完了するまでに所定の時間を要する。よって、無線通信の接続状態の問い合わせを行わないことにより被制御機器に制御コマンドを送信するまでの時間を短縮することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態において、無線通信が確立していない被制御機器に対して、無線通信ができる状態にするための制御コマンドを赤外線通信により送信することで、被制御機器との通信を行うリモコンについて説明する。
なお、DVDレコーダ101は、実施の形態1におけるスタンバイモードの他に、「スタンバイモード2」をとりうる。スタンバイモード2では、無線通信部102及び赤外線受信部103の両方が稼働する。本実施の形態において、実施の形態1におけるスタンバイモードのことをスタンバイモード1という。
以下、図7、図11、図12を用いて、本実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るリモコンの構成は、実施の形態2の場合と同等であり、図7に示す。
図11は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時の動作を示すフローチャートである。具体的には、図11は、コマンド受付部206または音声受付部207によりユーザ操作を検出した場合のリモコン706の動作を示すフローチャートである。
コマンド受付部206または音声受付部207がユーザの操作の入力を検出すると、制御部701は、ステップS1101にて、その入力によって送信されるのが制御コマンドであるか音声データであるかの決定を行う。
送信されるのが制御コマンドである場合(ステップS1101でYES)は、制御部701は、当該制御コマンドを送信する対象となる被制御機器を決定し、決定した被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器であるか否かの判定を行う(ステップS1102)。被制御機器が、無線通信を行う機能を有しない機器である場合(ステップS1102でNO)には、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1105)。
被制御機器が、無線通信を行う機能を有する機器である場合(ステップS1102でYES)、制御部701は、被制御機器との無線通信の状態をあらかじめ保持しているデータ保持部703から取得し(ステップS1103)、無線通信の接続が確立しているか否かの判定を行う(ステップS1104)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立している場合(ステップS1104でYES)には、制御部701は、無線通信部107を用いて無線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1107)。一方、無線通信の接続が確立していない場合には、赤外線送信部108を用いて赤外線通信による制御コマンドの送信を行う(ステップS1105)。
一方、送信されるのが音声データである場合(ステップS1101でNo)、ステップS1103において行うのと同様に、制御部701は、被制御機器との無線通信の接続状態をデータ保持部703から取得する(ステップS1107)。
そして、無線通信部107と被制御機器との無線接続が確立している場合(ステップS1108でYes)、制御部701は、無線通信部107を用いて受け付けた音声データを被制御機器に送信する(ステップS1110)。
無線通信部107と被制御機器との無線通信の接続が確立していない場合(ステップS1108でYes)には、被制御機器は無線接続による通信を受け付けることができない。その場合、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、被制御機器に対して、無線接続を有効にする制御コマンド(以降、「オンコマンド」ともいう)を送信する(ステップS1109)。
ここで、無線通信の接続が確立していない場合は、例えば、被制御機器がスタンバイモード1にある場合がある。ステップS1109で送信するオンコマンドにより、被制御機器がスタンバイモード2に遷移することが意図される。
オンコマンドの送信が完了すると、制御部701は、無線通信部107を用いて、被制御機器にデータを送信する(ステップS1110)。
図12は、本実施の形態におけるリモコンの情報受付時に被制御機器が無線通信不可能な状態である場合の処理の流れを示すシーケンス図である。DVDレコーダ101が省電力状態であるなど、リモコン106との通信ができない状態にある場合に、リモコン706が入力部204からの音声入力を受け付けた場合の処理の流れについて図12を用いて説明する。
リモコン106は、一定時間毎に、DVDレコーダ101に無線接続の状態を問い合わせ(ステップS1201)、接続が確立しているか切断されているかについて、最新の状態をデータ保持部703に格納する。
無線接続状態の問い合わせを行ったときに、既定の時間以内に無線接続が確立している旨の応答が得られなかった場合(ステップS1202)、無線接続が確立していないとみなし、制御部701は、無線接続が確立していないことを示す情報をデータ保持部703に格納する(ステップS1203)。
音声受付部207からの音声入力が検出される(ステップS1204)と、リモコン706は、待機状態302から入力受付状態303へ遷移する。音声受付部207からの入力はデータ量が多いので、無線通信を用いてのみ送信するものである。
リモコン706の内部状態が入力受付状態303へ遷移すると、制御部701は、データ保持部703から、DVDレコーダ101との無線接続が確立しているか否かを示す情報を取得する(ステップS1205)。無線接続が確立していない場合、制御部701は、赤外線送信部108を用いて、赤外線通信によってオンコマンドをDVDレコーダ101に送信する(ステップS1206)。
DVDレコーダ101は、スタンバイモード1においてリモコン706からオンコマンドを受信すると、無線通信が可能なスタンバイモード2に遷移する。
制御部701は、オンコマンドの送信が完了すると、DVDレコーダ101に対して無線通信の接続要求を行い(ステップS1207)、無線通信の接続が確立される(ステップS1208)。
無線通信の接続が確立された後に、制御部701は、音声受付部207から受け付けた音声データを、無線通信部107を用いてDVDレコーダ101へ送信する(ステップS1209)。DVDレコーダ101は上記オンコマンドを受信したことにより、無線通信が可能なスタンバイモード2に遷移しているので、無線通信によって音声データを受け付けることができる。
<効果など>
以上のように、本実施の形態において、リモコン706は、DVDレコーダ101が無線通信を行えない状態において、無線通信での送信が必要となる場合に、あらかじめ赤外線通信を用いて、DVDレコーダ101に無線通信を可能にするよう指示を送信するステップを備えるよう構成される。
これにより、DVDレコーダ101が電源オフの場合など、無線通信が行えない状況であっても、リモコン706は、入力部204から入力される音声データをDVDレコーダ101に送信することが可能となる。
なお、本開示における技術の例示として、上記のようにいくつかの実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示によるリモコンおよびリモコンの通信方法は、赤外線通信と無線通信のような複数の通信手段を有するリモコンで、テレビやDVDレコーダのようなAV機器や家電機器などの機器を遠隔操作するような場合において有用である。
101 DVDレコーダ
102 無線通信部
103、105 赤外線受信部
104 テレビ
106、706 リモコン
107 無線通信部
108 赤外線送信部
201 制御部
202 無線通信判断部
205 受付部
206 コマンド受付部
207 音声受付部
701 制御部
703 データ保持部