JPWO2015034081A1 - 熱式流量計、温度測定装置、及び、熱式流量計用プログラム - Google Patents

熱式流量計、温度測定装置、及び、熱式流量計用プログラム Download PDF

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Abstract

環境温度に応じて変化するゼロ点誤差、スパン誤差を従来よりも精度よく補正することができるとともに、共通の算出式によって補正に用いられる補正量を流体の種類によらず簡単に算出することができ、同定の手間等を軽減できる熱式流量計を提供するために、測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧、前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧、及び、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記測定対象の流体の流量を算出する流量算出部と、を備えた。

Description

本発明は、測定対象の流体が流れる流路に2つの電気抵抗素子を設け、それらの電気抵抗素子に熱を加えるために印加される電圧に基づいて前記測定対象の流体の流量を測定する熱式流量計及びその熱式流量計に用いられるプログラムに関するものである。
例えば定温度駆動方式の熱式流量計は、流路の上流側と下流側のそれぞれに設けられた電気抵抗素子の温度が一定となるように印加される電圧が制御され、そのときの上流側電圧と下流側電圧に基づいて流路を流れる流体の流量が算出されるように構成されている。より具体的には、流量は式1に示されるように上流側電圧と下流側電圧の差である電圧差を、上流側電圧と下流側電圧の和で割ったセンサ出力から求められている。
Figure 2015034081
ここで、Q:流量、Sens:値付け定数、Vu:上流側電圧、Vd:下流側電圧、(Vu−Vd)/(Vu+Vd):センサ出力である。
式1について定性的に説明すると、Vu−Vdは流路を流れる流体の流量と温度に依存して変化する値であり、Vu+Vdはほぼ温度に依存して変化する値であるので、(Vu−Vd)/(Vu+Vd)は理想的には流体の流量のみ依存して変化すると考えられている。
ところで、実際には測定対象の流体の種類、環境温度や流体の温度等の影響によって式1で算出される流量にはゼロ点誤差やスパン誤差が生じることになる。
例えば、流体が流れていない状態でも環境温度が変化するとVu−Vdのゼロ点出力が変化し、式1により算出される流量Qはゼロとならなくなってしまう。
このため、特許文献1等に示されるように温度指標としてVu+Vdを含むゼロ点補正関数Mを定義し、流体が流れていない場合には((Vu−Vd)/(Vu+Vd))−Mの値が環境温度によらずゼロとなるようにして、ゼロ点補正を行っているものがある。
しかしながら、ゼロ点補正関数Mの変数として用いている温度指標Vu+Vdは、一部の温度帯域に対してのみしかリニア特性を有していないので、特許文献1のゼロ点補正方法を用いたとしても15℃〜35℃の範囲でしか十分なゼロ点補正を行うことができず、15℃〜60℃等といったより広い温度帯域でのゼロ点補正を実現できていない。
また、ゼロ点補正関数Mは、流体の種類の影響を受けるため、流体の種類ごとに異なっている。したがって、測定対象である流体の種類ごとにゼロ点補正関数Mを予め同定しておく必要があり、実際の測定では非常に手間がかかる。言い換えると、従来においてはゼロ点補正関数Mと流体の種類との間の関係性が良く分かっていなかっため、各種類についてゼロ点補正関数Mを正確に同定する等の作業を行わなければ精度のよい補正を行うことはできなかった。
このような問題は式1等で算出される流量のスパン補正を行う場合にも同様に起こり得る。
特許2875919号公報
本発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、環境温度に応じて変化するゼロ点誤差、スパン誤差を従来よりも精度よく補正することができるとともに、共通の算出式によって補正に用いられる補正量を流体の種類によらず簡単に算出することができ、同定の手間等を軽減できる熱式流量計及び熱式流量計用プログラムを提供する事を目的とする。
すなわち、本発明の熱式流量計は、測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧、前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧、及び、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記測定対象の流体の流量を算出する流量算出部と、を備えたことを特徴する。
そして、本発明は本願発明者らが熱式流量計におけるゼロ点誤差やスパン誤差は実は測定対象の熱伝導率と密接な関係があり、この熱伝導率をパラメータとしても用いることで出力される流量の精度を従来と比較して高められることを鋭意検討の結果初めて見出したことによってなされたものである。
このようなものであれば、ゼロ点誤差やスパン誤差と密接な関係にある流体の熱伝導率を流量の出力に用いているので、従来よりも出力される流量を実際の流量に近い値にすることができる。
また、熱伝導率を用いることにより流体種が異なっていても環境温度の変化等によって変化してしまうゼロ点誤差やスパン誤差に応じた補正量を共通の演算式によって算出することが可能となる。したがって、ゼロ点誤差やスパン誤差を低減するために予め補正量を同定するといった手間を従来に比べて低減することができる。
熱伝導率を用いることにより精度の良いゼロ点補正を実現できるようにするには、前記流量出力部が、前記上流側電圧と前記下流側電圧の差である電圧差に基づいて前記測定対象の流体の流量と相関するセンサ出力を算出するセンサ出力算出部と、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のゼロ点補正量を算出するゼロ点補正量算出部と、少なくとも前記センサ出力と前記ゼロ点補正量に基づいて、補正された流量を算出する補正算出部と、を備えたものであればよい。
環境温度が広い温度帯域で変化したとしても流体が止まっている場合には熱式流量計から出力される流量がゼロとなるようにするための具体的な構成としては、前記ゼロ点補正量算出部が、前記流路に前記測定対象の流体が流れていない場合において所定の温度域で前記センサ出力との差がゼロとなるように定められた温度の関数であるゼロ点補正温度関数を記憶するゼロ点補正温度関数記憶部と、前記上流側電圧及び前記下流側電圧から算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数と、に少なくとも基づいて補正後温度指標を算出する補正後温度指標算出部と、前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部と、前記ゼロ点補正温度関数と、前記現在温度とからゼロ点補正量を決定するゼロ点補正量決定部と、を備えたものが挙げられる。このようなものであれば、熱伝導率から算出される補正定数により環境温度の変化に対して略比例して変化する補正後温度指標を算出することができるので、環境温度を正確に把握した状態で前記ゼロ点補正温度関数から現状にあったゼロ点補正量を得ることができる。したがって、温度計を設けることなくても、熱式流量計で得られるデータだけから正確なゼロ点補正を行い出力される流量の精度を高めることができる。
流体の種類によらず熱伝導率が分かれば算出式から前記補正定数を得られるようにし、例えば流体の種類が変わるごとに補正定数の同定実験を行う必要を無くせるようにするには、前記補正定数が、熱伝導率の逆数の2乗に基づいて算出される値であればよい。
環境温度が変化した場合において広い温度帯域で補正前温度指標が良好なリニア特性を示すようにして、正確な温度からゼロ点補正量温度関数から現在の状態にあった補正量が得られるようにするには、前記補正前温度指標が、上流側電圧と下流側電圧の和の2乗、又は、上流側電圧の2乗と下流側電圧の2乗の和であればよい。
前記補正定数が環境温度だけでなく、実際に流れている流量の影響も反映したものとし、より現状に適したゼロ点補正量が得られるようにするには、前記補正後温度指標算出部が、前記補正前温度指標、前記補正定数、及び、センサ出力に基づいて前記補正後温度指標を算出するものであればよい。
環境温度、実際の流量、流体の種類等の影響を受けずに略常にゼロ点誤差が補正された流量が出力されるようにするには、前記流量出力部が下式2に基づいて前記測定対象の流体の流量を出力するものであればよい。
Figure 2015034081
ここで、t:温度、G(t):流量の温度関数、Vu:上流側電圧、Vd:下流側電圧、(Vu−Vd)/(Vu+Vd):センサ出力、F(t):ゼロ点補正温度関数、a、b、c、d:ゼロ点補正温度関数の各係数、Y:補正後温度指標、e、f:補正後温度指標を温度の一次式として表した時の傾きと切片、(Vu+Vd):補正前温度指標、K:補正定数、SET:フルスケールに対するセンサ出力の割合である。
環境温度が変化するとそれに応じて変化するようなスパン誤差についても精度よく補正できるようにするには、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のスパン補正量を算出するスパン補正量算出部さらに備え、前記補正算出部が、少なくとも前記センサ出力と前記スパン補正量に基づいて、補正された流量を算出するように構成されたものであればよい。
スパン誤差のうち環境温度の変化によってのみ生じる成分と、前記測定対象の流体の特性によって生じる成分の両方を精度よく補正できるようにし、流量の精度を高められるようにするには、前記スパン補正量が、温度のみに依存して変化する共通スパン補正成分と、少なくとも前記測定対象の流体の熱伝導率に依存して変化する流体固有スパン補正成分とから構成されていればよい。
前記測定対象の流体の種類ごとに応じたスパン補正を精度良く行えるようにするには、前記流体固有スパン補正成分が、前記熱伝導率と、前記センサ出力と、温度と、を変数とする関数として定義されたものであればよい。
前記測定対象の流体が流れる流路の構造等による流量への影響も補正できるようにするには、前記流路が、流体抵抗素子が設けられており、前記測定対象の流体が流れるバイパス流路と、前記バイパス流路に対して前記流体抵抗素子の前後を接続するように設けられており、外側に前記上流側電気抵抗素子、及び、前記下流側電気抵抗素子が設けられたセンサ流路と、からなり、前記スパン補正量が、前記バイパス流路に応じた補正を行うためのバイパススパン補正成分をさらに含み、当該バイパススパン補正成分が少なくとも前記測定対象の流体の熱伝導率を変数とする関数であればよい。
環境温度、実際の流量、流体の種類によって変化するスパン誤差を精度よく補正できるようにするための具体的な式としては、前記流量出力部が下式3に基づいて前記測定対象の流体の流量を出力するものであればよい。
Figure 2015034081
ここで、t:温度、G(t):流量の温度関数、Vu:上流側電圧、Vd:下流側電圧、(Vu−Vd)/(Vu+Vd):センサ出力、F(t):ゼロ点補正温度関数、a、b、c、d:ゼロ点補正温度関数の各係数、Y:補正後温度指標、e、f:補正後温度指標を温度の一次式として表した時の傾きと切片、(Vu+Vd):補正前温度指標、K:補正定数、SET:フルスケールに対するセンサ出力の割合(補正前の流量値のフルスケールに対する割合)、S:スパン補正量、h(t):共通スパン補正成分を示す関数、i(t,λ,SET):流体固有スパン補正成分を示す関数、j(λ,t):バイパススパン補正成分を示す関数である。
上流側電圧及び下流側電圧から流体の現在温度を算出できるようにするとともに、測定対象の流体の熱伝導率によって算出される現在温度の精度を高められるようにするには、測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧及び前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧から算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数と、に少なくとも基づいて補正後温度指標を算出する補正後温度指標算出部と、前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部と、を備えたことを特徴する温度測定装置であればよい。
既存の熱式流量計において、流量を算出するためプログラムを更新し、現状よりもゼロ点誤差、スパン誤差が低減された流量が出力されるようにするには、測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、を備えた熱式流量計に用いられる熱式流量計用プログラムであって、前記上流側電気抵抗素子を発熱させるために印加される電圧である上流側電圧、前記下流側電気抵抗素子を発熱させるために印加される電圧である下流側電圧、及び、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記測定対象の流体の流量を算出する流量算出部としての機能を発揮させることを特徴する熱式流量計用プログラムを用いればよい。例えば、プログラムの更新の際には、前記熱式流量計用プログラムをCD、DVD、フラッシュメモリ等の記録媒体に記録した熱式流量計用プログラム媒体を用いてもよい。
このように本発明の熱式流量計によれば、上流側電圧、下流側電圧、及び、前記測定対象の熱伝導率に基づいて流量を出力するように構成されているので、熱伝導率と関係性のあるゼロ点誤差、スパン誤差を精度よく補正し、実際の流量に近い値を出力することができる。また、熱伝導率と所定の算出式等に基づいて前記測定対象の流体の種類に応じた補正量を算出できるので、補正量を生成するのに必要なパラメータを同定するための実験を一部省略する事なども可能となる。
本発明の一実施形態に係る熱式流量計のセンサ部分を示す模式図。 同実施形態の熱式流量計の演算機構について示す機能ブロック図。 補正前温度指標と環境温度との関係を示した実測データのグラフ。 流体種ごとの補正前温度指標と環境温度との関係に対する流量の影響を示すグラフと、各グラフから求められる変化比率と熱伝導率との関係を示すグラフ。 流体種ごとの変化比率と流量との関係に対する流量の影響を示すグラフと、各グラフから求められる変化比率と熱伝導率との関係を示すグラフ。 本実施形態のゼロ点補正量による補正結果を示すグラフ。 従来の熱式流量計で現れるスパン誤差について示すグラフ。 流体固有スパン誤差の流量に対する傾きを示すグラフと、そのグラフから算出される傾きと熱伝導率の関係を示すグラフ。 共通スパン補正成分と流体固有スパン補正成分のみによるスパン補正結果を示すグラフ。 全ての成分を含んだスパン補正量によるスパン補正結果を示すグラフ。
100・・・熱式流量計
1u ・・・上流側電気抵抗素子
1d ・・・下流側電気抵抗素子
2 ・・・流量算出部
3 ・・・センサ出力算出部
4 ・・・ゼロ点補正量算出部
41 ・・・ゼロ点補正温度関数記憶部
42 ・・・補正後温度指標算出部
43 ・・・現在温度算出部
44 ・・・ゼロ点補正量決定部
5 ・・・スパン補正量算出部
51 ・・・スパン補正関数記憶部
52 ・・・スパン補正量決定部
6 ・・・補正算出部
本実施形態の熱式流量計100について各図を参照しながら説明する。
本実施形態の熱式流量計は、例えば半導体製造プロセスに用いられるガスの流量を非接触で測定するために用いられるものである。ここで、用いられるガスとしては腐食性ガス(BCl、Cl、HCl、ClF等)や反応性ガス(SiH、B等)等、不活性ガス(N、He等)様々な種類のガスがある。
より具体的には、前記熱式流量計100は図1の模式図に示すように流体であるガスが流れるバイパス流路BCと、前記バイパス流路BCから分岐する細管内に前記バイパス流路BCから分流されたガスが流れるセンサ流路SCと、前記センサ流路SCを流れるガスに基づいて流量を測定するための流量測定機構FMと、前記バイパス流路BCにおける前記分岐流路の分岐点と合流点の間に設けられ、複数の内部流路を有する流体抵抗としての層流素子FRと、を備えたものである。なお、前記層流素子FRはバイパス流路BC及びセンサ流路SCの分流比が所定の設計値となるように構成してあり、例えば、複数の細管を外管に挿入して形成したものや、多数の貫通孔を有した薄い平板を複数枚積層して形成したものを用いることができる。
前記センサ流路SCは、概略U字状の中空細管により形成してあり、当該細管はステンレス等の金属製のものである。この細管のU字の底部に相当する直線状部分に前記流量測定機構FMが具備する2つの電気抵抗素子が巻き回される。
前記流量測定機構FMは、センサ流路SCに流れるガスの流量に応じた出力をするセンサ部SPと、前記センサ部SPからの出力に基づいてセンサ流路SC及びバイパス流路BCを流れるガスの質量流量を算出する流量算出部2とから構成してある。
前記センサ部SPは、センサ流路SCの上流側において細管の外表面に巻き付けられたコイルである上流側電気抵抗素子Ruと、センサ流路SCの下流側において細管の外表面に巻き付けられたコイルである下流側電気抵抗素子Rdとを備えている。これらの上流側電気抵抗素子Ru、下流側電気抵抗素子Rdは、温度の変化にともなって電気抵抗値が増減する発熱抵抗線で形成してあり、加熱手段と温度検出手段を1つの部材でかねられるようにしてある。
さらにこのセンサ部SPは、定温度方式のものであり、前記上流側電気抵抗素子Ruを一部とするブリッジ回路によって上流側定温度制御回路1uを構成してあるとともに、前記下流側電気抵抗素子Rdを一部とするとブリッジ回路によって下流側定温度制御回路1dを構成してある。
前記上流側定温度制御回路1uは、前記上流側電気抵抗素子Ru及び当該上流側電気抵抗素子Ruに対して直列に接続された温度設定用抵抗R1からなる直列抵抗群と、2つの固定抵抗R2、R3を直列に接続した直列抵抗群とを並列に接続してなる上流側ブリッジ回路と、前記上流側電気抵抗素子Ruと温度設定用抵抗R1の接続点の電位及び2つの固定抵抗の接続点の電位の差(Vu)を上流側ブリッジ回路にフィードバックし、上流側ブリッジ回路の平衡を保つようにするオペアンプからなる帰還制御回路とからなる。
前記下流側定温度制御回路1dも上流側定温度制御回路1uと同様に、前記下流側電気抵抗素子Rd及び当該下流側電気抵抗素子Rdに対して直列に接続された温度設定用抵抗R1からなる直列抵抗群と2つの固定抵抗R2、R3を直列に接続した直列抵抗群とを並列に接続してなる下流側ブリッジ回路と、前記下流側電気抵抗素子Rdと温度設定用抵抗R1の接続点の電位及び2つの固定抵抗の接続点の電位の差(Vd)を下流側ブリッジ回路にフィードバックし、下流側ブリッジ回路の平衡を保つようにするオペアンプからなる帰還制御回路とからなる。
ここで、前記上流側電気抵抗素子Ru及び下流側電気抵抗素子Rdは、感熱抵抗体であり、同じ抵抗温度係数の材料を用いて構成してある。そして、前記上流側電気抵抗素子Ru及び前記下流側電気抵抗素子Rdは、各帰還制御回路によって温度設定用抵抗R1と同抵抗値となるようにフィードバック制御される。すなわち、抵抗値が一定で保たれるので、前記上流側電気抵抗素子Ru及び前記下流側電気抵抗素子Rdの温度も一定に保たれるように電圧Vu、Vdは制御される。本実施形態では、Vu、Vdが上流側電気抵抗素子Ru、下流側抵抗素子Rdを発熱させるために印加される電圧である上流側電圧Vu、下流側電圧Vdとして用いられる。
前記流量算出部2は、前記上流側電気抵抗素子Ruを発熱させるために印加される電圧である上流側電圧Vuと、前記下流側電気抵抗素子Rdを発熱させるために印加される電圧である下流側電圧Vdと、前記測定対象の流体の熱伝導率の値に基づいて前記センサ流路SC及び前記バイパス流路BCを流れている測定対象のガスの流量を算出するものである。
そして、前記流量算出部2は、メモリ、CPU、入出力手段、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を具備するいわゆるコンピュータによってメモリに格納されている熱式流量計100用プログラムが実行されることによりその機能が実現されるものである。より具体的には前記流量算出部2は、下式4に基づいて流量を算出する。
Figure 2015034081
ここで、t:温度、G(t):流量の温度関数、Vu:上流側電圧、Vd:下流側電圧、(Vu−Vd)/(Vu+Vd):センサ出力、F(t):ゼロ点補正温度関数、a、b、c、d:ゼロ点補正温度関数の各係数、Y:補正後温度指標、e、f:補正後温度指標を温度の一次式として表した時の傾きと切片、(Vu+Vd):補正前温度指標、K:補正定数、λ:測定対象の流体の熱伝導率、SET:フルスケールに対するセンサ出力の割合(補正前の流量値のフルスケールに対する割合)、S:スパン補正量、h(t):共通スパン補正成分を示す関数、i(t,λ,SET):流体固有スパン補正成分を示す関数、j(λ,t):バイパススパン補正成分を示す関数である。
そして、前記流量算出部2は、上式4による演算を実行するために図2の機能ブロック図に示すように少なくともセンサ出力算出部3、ゼロ点補正量算出部4、スパン補正量算出部5、補正算出部6としての機能を実現するように構成してある。
各部について説明する。
前記センサ出力算出部3は、記上流側電圧Vuと前記下流側電圧Vdの差である電圧差に基づいて前記測定対象の流体の流量と相関するセンサ出力を算出するように構成してある。より具体的には、センサ出力Vcは下式5に基づいて算出される。
Figure 2015034081
前記ゼロ点補正量算出部4は、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のゼロ点補正量を算出するものであり、下式6、7、8を解くことによって算出される。
Figure 2015034081
Figure 2015034081
Figure 2015034081
すなわち、ゼロ点補正量は式6に示されるように環境温度を変数とする3次式として表されるものである。そして、式8で上流側電圧Vu及び下流側電圧Vdから算出される補正後温度指標を式7によって環境温度へ変換し、その環境温度を式6へ代入することで各環境温度でのゼロ点補正量を得ることができる。
次に前記ゼロ点補正量算出部4の詳細について説明する。
前記ゼロ点補正量算出部4は、ゼロ点補正温度関数記憶部41と、補正後温度指標算出部42と、現在温度算出部43と、ゼロ点補正量決定部44とから構成してある。
前記ゼロ点補正温度関数記憶部41は、前記流路に前記測定対象の流体が流れていない場合において例えば15℃〜60℃等といった所定の温度域で前記センサ出力との差が常にゼロとなるように定められた式6で示される温度の関数であるゼロ点補正温度関数を記憶している。より具体的には、前記ゼロ点補正温度関数記憶部41は、式6の3次式の各係数a、b、c、dを記憶している。式6の各係数については流路に流体を流していない状態において前記所定の温度域で変化させた場合に、センサ出力と常に等しい値となるように実験に基づいて定めてある。
前記補正後温度指標算出部42は、前記上流側電圧Vu及び前記下流側電圧Vdから算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数Kと、現在のセンサ出力に基づいて補正後温度指標を算出するものである。本実施形態では補正前温度指標として、式8に示すように上流側電圧Vuと下流側電圧Vdの和の2乗を使用している。この補正前温度指標は、従来用いられている上流側電圧Vuと下流側電圧Vdの和と比較して温度に対するリニア特性がよく、図3の実測データに示すように少なくとも環境温度が15℃〜60℃の温度帯域にある場合には、補正前温度指標と環境温度との関係を示す検量線は一次式で表すことができる。
ところで、図4に示すように前記検量線は流体の種類、又は、現在流路に流れている流量が変化すると、その傾き、及び、切片は変化する。つまり、式7のYとして補正前温度指標を代入しても現在の環境温度から外れた温度が算出される可能性がある。そこで、前記補正後温度指標算出部42では、式8のように前記補正前温度指標を補正することによって、流体の種類、及び、流体の流量によらず現在の環境温度を正確に反映した温度が算出されるようにしている。
まず、流体種の違いによる前記補正前温度指標と環境温度の検量線への影響について説明する。
各種類のガスについて流体が流れていない状態(0%FS)における検量線の傾きa及び切片bと、フルスケールの流量が流れている状態(100%FS)における検量線の傾きa及び切片bをそれぞれ比較すると以下の表1のようになる。ここで、Ka、Kbは流体が流れていない状態を基準として、傾き及び切片がそれぞれ何倍になっているかを示す変化比率である。なお、表1に挙げているNとSFについて0%FS、100FSの各状態において測定した補正前温度指標と環境温度の検量線を図4(a)(b)に示す。表1の各流体の傾き、切片は図4(a)(b)に示されるような測定結果から近似直線を作成し求めている。
Figure 2015034081
表1からわかるように傾きの変化比率Kと切片の変化比率Kは略同じ値を取ることが分かり、区別なく変化比率Kとして表すことができる。各流体種によって変化比率Kの値は異なっているが、本願発明者らの鋭意検討の結果、この変化比率Kは、流体の熱伝導率によって算出可能な値であることが見出された。より具体的には図4(c)のグラフに示すように変化比率Kは熱伝導率の逆数の2乗を変数とする一次式であり、図4(c)のグラフに示される検量線における傾き及び切片を予め同定しておくことで、熱伝導率から任意の流体の100%FSにおける変化比率Kを算出することができる。
ところで、同じ流体種であっても変化比率Kは、流路に流れている流体の流量の影響を受けて変化する。本願発明者らは、図5(a)(b)に示すような流量と変化比率Kとの関係について測定した結果について鋭意検討することで、変化比率Kは流量の2乗を変数とした場合に一次式で表現できることを初めて見出した。なお、各ガス種における一次式の係数は異なっており、センサ出力のフルスケールに対する割合であるSETを用いると表2に示されるようになった。
Figure 2015034081
ここで、変化比率Kは流体が流れていない状態を基準にしているのでSETがゼロの場合にはK=1となる必要がある。したがって、表2における各切片は1として考えてもよい。また、(SET)の係数である変化比率Kの傾きについて注目すると表1の変化比率K、Kから1を引いた値と略等しいことも分かる。したがって前記各係数については100%FSにおける変化比率Kを用いて(K−1)と表現し得る。なお、この変化比率Kの傾きについても図5(c)のグラフに示すように各流体の熱伝導率の逆数の2乗を変数とした場合に一次式として表すことができる。したがって、この変化比率Kの流量の2乗に対する傾きも熱伝導率が分かれば算出可能な値である。
このように補正前温度指標と環境温度の検量線への流体種による影響と、流量による影響はそれぞれ流体の熱伝導率から算出される変化比率Kにより表現できる。そこで、前記補正後温度指標算出部42では、変化比率Kを補正定数Kとして用いて補正前温度指標について流体種と流量のそれぞれについて補正を行っている。
より具体的には、前記補正後温度指標算出部42は、補正前温度指標(Vu+Vd)を補正定数Kで割ることで流体種の違いによる影響を補正し、補正前温度指標(Vu+Vd)を(K−1)*SET+1で割ることで流量による影響を補正している。
そして、前記現在温度算出部43は、式7により前記補正後温度指標から現在温度を算出する。ここで、式7に用いられている係数f、eについては予め実測等を行い定めてある。なお、係数a、b、c、d、e、fについては基準となる流体種を流した場合の測定データに基づいて予め定めてあり、流体種ごとには定めていない。流体種が変わった場合には前記補正後温度指標を算出する際に用いられる補正定数Kを流体の熱伝導率に合わせて変更して用いることで、正確な環境温度を得ることができる。
表3に補正前温度指標を用いて式7で環境温度を算出した場合の値と、前記補正後温度指標算出部42で算出される補正後温度指標を用いて式7で環境温度を算出した場合の値の比較例を示す。
Figure 2015034081
表3からわかるように、補正後温度指標を用いることで、流体種や流量によらず従来よりも正確な環境温度を算出することをことができる。
前記ゼロ点補正量決定部44は、前記ゼロ点補正温度関数と、前記現在温度とからゼロ点補正量を決定するものである。すなわち、前記ゼロ点補正量決定部44は式7、式8で得られた環境温度を式6のゼロ点補正温度関数に代入して、ゼロ点補正量を算出し、前記補正算出部6にその値を送る。本実施形態のゼロ点補正量による補正結果を図6のグラフに示す。流体が流れていない状態において15℃〜60℃の範囲においていずれの流体種でも出力を略ゼロとすることができており、良好なゼロ点補正を行うことができている。
次にセンサ出力のスパン補正量を算出するスパン補正量算出部5について説明する。
前記スパン補正量算出部5は、前記現在温度算出部43において算出される環境温度を用いるとともに、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のスパン補正量を算出するように構成してある。
より具体的には、前記スパン補正量算出部5は下式9のスパン補正関数を記憶するスパン補正関数記憶部51と、前記現在温度算出部43から得た現在温度と、センサ出力と、測定対象の流体の熱伝導率を前記スパン補正関数に代入し、スパン補正量を決定するスパン補正量決定部52とから構成してある。
Figure 2015034081
ここで、S:スパン補正量、h(t):共通スパン補正成分を示す関数、i(λ,t,SET):流体固有スパン補正成分を示す関数、j(λ,t):バイパススパン補正成分を示す関数である。また、h(t)、i(λ,t,SET)は熱式流量計自体の構造から生じるスパン誤差を補正するための関数であり、j(λ,t)は流路によって生じるスパン誤差を補正するための関数である。
このようにスパン補正量を3つの関数により定義している理由について説明する。図7には従来の熱式流量計100により流量を測定した場合の25℃で測定された流量を基準とした各温度でのスパン誤差を示すグラフである。なお、流体の種類はSF6とHeであり、従来の熱式流量計とは別に温度の影響を受けにくい基準となる流量計を設けてある。グラフに示されているスパン誤差は、基準となる流量計が示している値に対して従来の熱式流量計の示す値がずれている量を示している。
図7(a)(b)を比較すると、スパン誤差は、流体の種類と流量に関わりなく略環境温度のみに依存してオフセットの形で発生する共通スパン誤差と、流体の種類ごとに流量に対する変化率が異なり、かつ、流量が大きくなるほど大きくなる流体固有スパン誤差から構成されていると考えられる。
そこで、スパン補正量は、共通スパン誤差を補正するための共通スパン成分と、流体固有スパン誤差を補正するための流体固有スパン補正成分と、を少なくとも含むようにしてある。
ここで、図7(b)を見るとHeのスパン誤差は、どの温度でも流量によらず常に略フラットになっており、共通スパン誤差のみが顕著に表れており、しかも、基準の温度25℃から離れるのに相関してスパン誤差が大きくなっている。そこで、前このHeの温度とスパン誤差の大きさの関係から温度の一次関数を生成し、下式10のように共通スパン補正成分の関数h(t)を定めてある。
Figure 2015034081
ここでC、CはHeのスパン誤差に基づいて定められる定数である。
次に流体固有スパン補正成分について説明する。
各流体種における流体固有スパン誤差の環境温度に対する傾きは、図8(a)の100%流量における温度変化に対するスパン誤差のグラフから分かるように流体種ごとに異なっている。本願発明者らは鋭意検討の結果、各直線の傾きは、図8(b)に示されるように各流体の熱伝導率の逆数を変数とする一次式で表せることを見出した。そこで、流体固有スパン補正成分の関数については、温度と、熱伝導率と、流量を変数とする関数i(λ,t,SET)として定義してある。
より具体的な関数i(λ,t,SET)は下式11のように定義してある。
Figure 2015034081
ここで、C、Cは基準の流体について実測により定められる定数である。
上述した共通スパン補正成分と、流体固有スパン補正成分のみを含んだスパン補正により図7の測定結果を補正した場合のグラフを図9に示す。図9から分かるように流体種、及び、流量によらずスパン誤差の補正を行うことができていることがわかる。
次にスパン補正量がバイパススパン補正成分をさらに含んでいる場合について説明する。
スパン誤差の中にはセンサ流路SCとバイパス流路BCとの分流比や構造の影響を受けるバイパススパン誤差も併せて存在している。この誤差は、環境温度が変化すると流体の粘性が変化し、センサ流路SCとバイパス流路BCとの分流比が変化するために生じると考えられる。そこで、バイパススパン補正成分の関数j(λ,t)は下式12のように定義してある。
Figure 2015034081
ここで、C、C、C、Cは基準の流体を流したときの実測データに基づいて定められる定数である。
スパン補正量が共通スパン成分、流体固有スパン補正成分のみを含んでいる場合と、スパン補正量がさらにバイパススパン補正成分を含んでいる場合の比較例を図10のグラフに示す。流体種及び温度によらず、さらにスパン誤差を低減できていることがわかる。なお、図9(a)におけるSF6のスパン補正の測定結果と、図10のSF6のスパン補正の測定では、分流比の異なる別々の熱式流量計を用いて測定しているため補正前のスパン補正の結果に違いが生じている。しかしながら、バイパススパン補正成分j(λ、t)を加えることで、さらにスパン誤差を小さくできる点については図10から読み取ることができる。
式12のようなバイパススパン補正成分の関数j(λ、t)を定義することで補正の精度が上がる理由については定性的に説明する。分流比が変化する原因は流体の粘性が環境温度の変化により変化するためであると予想される。ここで、粘性と温度との関係式は例えば式13のようなものである。
Figure 2015034081
ここで、μ:粘性率、m:分子一個の質量、kB:ボルツマン定数、d:気体分子の直径である。
一方、熱伝導率と温度との関係式は式14のようになる。
Figure 2015034081
式13と式14を見比べると、粘性率と熱伝導率はともに温度の0.5乗に比例する値であり温度に対する依存性はよく似ていると考えられる。したがって、本実施形態では粘性率を用いる代わりに熱伝導率を用いることで流体種ごとのスパン補正量を算出して精度よく補正を行うことができると考えられる。
最後に前記補正算出部6は、前記センサ出力と前記ゼロ点補正量と前記スパン補正量に基づいて、補正された流量を算出し最終的な出力とする。
このように本実施形態の熱式流量計100は、上流側電圧Vuと下流側電圧Vdと流体の熱伝導率に基づいて流量を算出するように構成してあるので、環境温度と流体の流量の影響を受けて変化するゼロ点誤差とスパン誤差について、幅広い温度帯域で精度よく補正したうえで正しい流量を出力することができるようになる。
また、ゼロ点補正量、スパン補正量を算出するために流体種ごとに補正量の同定実験を行うことなく、各流体種の熱伝導率を共通の算出式に代入することで補正量を算出することができる。したがって、流路に流れる流体の種類が複数である用途であっても、流体種の数だけ専用の補正量算出式を決めるための実験を行う必要がなく、設定作業を軽減することができる。
その他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、ゼロ点補正量算出部及びスパン補正量算出部の両方を備えたものであったが、用途によっては本発明のゼロ点補正量算出部、又は、スパン補正量算出部を単独で用いてもかまわない。例えばゼロ点補正のみを行う場合には、式15のように流量の算出式を定義してもよい。
Figure 2015034081
また、前記スパン補正量算出部を単独で用いる場合には、前記スパン補正量算出部が、前記補正後温度指標算出部及び前記現在温度算出部をその構成に含むようにしてもよい。また、スパン補正量としては、バイパススパン補正成分を省略し、共通スパン補正成分、流体固有スパン補正成分のみを含むものであってもかまわない。
前記実施形態では温度指標として上流側電圧と下流側電圧の和の2乗を用いていたが、上流側電圧の2乗と下流側電圧の2乗の和を用いてもかまわない。このようなものであっても幅広い温度帯域において温度に対して良好なリニア特性を有し、精度よく現在温度を推定算出することが可能となる。
ゼロ点補正量、スパン補正量を算出するために用いられる流体種ごとの熱伝導率は予め物性値としてメモリに記憶しておいてもよいし、上流側電圧、下流側電圧に基づいて熱伝導率を算出してもよい。より具体的には、流量が変化したときの上流側電圧の変化量と下流側電圧の変化量の比と、熱伝導率との間には所定の関係式が存在するので、その関係式に基づいて上流側電圧及び下流側電圧から流体の熱伝導率を算出することができる。
また、前記実施形態では定温度駆動方式の熱式流量計への本発明の適用例を説明したが、本発明は定電流駆動方式の熱式流量計へも適用し得る。より具体的には、定電流駆動方式の場合、上流側電気抵抗素子及び下流側電気抵抗素子を含む1つのブリッジ回路を有し、各電気抵抗素子に印加される電流側一定になるように制御される。定電流方式では、上流側電気抵抗素子に印加されている上流側電圧と下流側電気抵抗素子に印加されている下流側電圧の電圧差がブリッジ回路から出力される。このようにブリッジ回路から出力される電圧差は1つしか存在しないが、この電圧差は上流側電圧と下流側電圧に基づいて出力されるものであり、この点では前記実施形態の定温度方式の熱式流量計と共通している。したがって、本発明を定電流方式の熱式流量計にも適用できる。また、上流側電気抵抗素子と下流側電気抵抗素子との間で所定の温度差が保たれるように構成された定温度差駆動方式の熱式流量計に対して本発明を適用しても構わない。
さらに本発明における上流側電圧及び下流側電圧は、発熱させるために印加される電圧に限られるものではない。より具体的には、本発明は上流側電気抵抗素子と下流側電気抵抗素子との間に設けられた発熱抵抗が発熱し、上流側電気抵抗素子及び下流側電気抵抗素子が温度センサとして機能し、温度に応じて印加されている上流側電圧と下流側電圧に基づいて流量を算出する熱式流量計にも用いることができる。
加えて本発明は流量を測定する目的だけでなく、測定対象の流量の現在温度を測定するための温度測定装置として構成してもかまわない。より具体的には、測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧及び前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧から算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数と、に少なくとも基づいて補正後温度指標を算出する補正後温度指標算出部と、前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部と、を備えたことを特徴する温度測定装置として構成してもかまわない。また、この温度測定装置の別の実施形態としては前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部を省略したものであってもよい。より具体的には、例えばセルシウス温度としての値が必要ではない場合等には、補正後温度指標をそのまま温度として扱うようにしても良い。このようなものであっても、前記補正後温度指標は流体の正確な温度を反映したものであるので、例えば補正やその他の用途に好適に用いることができる。
前記実施形態では流体種や流量の違いによるゼロ点誤差の影響について実測し、その測定データから図4(c)等に示すように熱伝導率を変数とする一次式で補正定数Kを近似して、各流体の熱伝導率から補正定数Kを算出できるようにしていた。ここで、近似式としては一次式に限られるものではなく、その他の多項式で近似するようにしてもかまわない。これはスパン補正についても同様である。
また、前記実施形態のバイパススパン誤差補正成分j(λ、t)は、熱伝導率と温度の関数であったが、さらに流量の影響を補正できるように変数に現在の流量に関連する値を用いても構わない。
加えて、本発明の熱式流量計に用いられている熱式流量計用プログラムを記憶したプログラム記憶媒体によって、既存の熱式流量計に本発明の構成を追加し、その機能を実現できるようにしても構わない。プログラム記憶媒体としては、CD、DVD、HDD、フラッシュメモリ、等を用いてもよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形や実施形態の組み合わせを行ってもかまわない。
本発明の熱式流量計を用いれば、半導体製造プロセスにおいて成分ガス等の流量を精度よく測定し、その品質等を向上させることができる。

Claims (11)

  1. 測定対象の流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、
    前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、
    前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧、前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧、及び、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記測定対象の流体の流量を算出する流量算出部と、を備えたことを特徴する熱式流量計。
  2. 前記流量出力部が、
    前記上流側電圧と前記下流側電圧の差である電圧差に基づいて前記測定対象の流体の流量と相関するセンサ出力を算出するセンサ出力算出部と、
    前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のゼロ点補正量を算出するゼロ点補正量算出部と、
    少なくとも前記センサ出力と前記ゼロ点補正量に基づいて、補正された流量を算出する補正算出部と、を備えた請求項1記載の熱式流量計。
  3. 前記ゼロ点補正量算出部が、
    前記流路に前記測定対象の流体が流れていない場合において所定の温度域で前記センサ出力との差がゼロとなるように定められた温度の関数であるゼロ点補正温度関数を記憶するゼロ点補正温度関数記憶部と、
    前記上流側電圧及び前記下流側電圧から算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数と、に少なくとも基づいて補正後温度指標を算出する補正後温度指標算出部と、
    前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部と、
    前記ゼロ点補正温度関数と、前記現在温度とからゼロ点補正量を決定するゼロ点補正量決定部と、を備えた請求項2記載の熱式流量計。
  4. 前記補正定数が、熱伝導率の逆数の2乗に基づいて算出される値である請求項3記載の熱式流量計。
  5. 前記補正後温度指標算出部が、前記補正前温度指標、前記補正定数、及び、センサ出力に基づいて前記補正後温度指標を算出する請求項3記載の熱式流量計。
  6. 前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記センサ出力のスパン補正量を算出するスパン補正量算出部さらに備え、
    前記補正算出部が、少なくとも前記センサ出力と前記スパン補正量に基づいて、補正された流量を算出するように構成された請求項1に記載の熱式流量計。
  7. 前記スパン補正量が、温度のみに依存して変化する共通スパン補正成分と、少なくとも前記測定対象の流体の熱伝導率に依存して変化する流体固有スパン補正成分とから構成されている請求項6記載の熱式流量計。
  8. 前記流体固有スパン補正成分が、前記熱伝導率と、前記センサ出力と、温度と、を変数とする関数である請求項7記載の熱式流量計。
  9. 前記流路が、流体抵抗素子が設けられており、前記測定対象の流体が流れるバイパス流路と、
    前記バイパス流路に対して前記流体抵抗素子の前後を接続するように設けられており、外側に前記上流側電気抵抗素子、及び、前記下流側電気抵抗素子が設けられたセンサ流路と、からなり、
    前記スパン補正量が、前記バイパス流路に応じた補正を行うためのバイパススパン補正成分をさらに含み、当該バイパススパン補正成分が少なくとも前記測定対象の流体の熱伝導率を変数とする関数である請求項7記載の熱式流量計。
  10. 測定対象の流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、
    前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、
    前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧及び前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧から算出される補正前温度指標と、前記測定対象の流体の熱伝導率から算出される補正定数と、に少なくとも基づいて補正後温度指標を算出する補正後温度指標算出部と、
    前記補正後温度指標から現在温度を算出する現在温度算出部と、を備えたことを特徴する温度測定装置。
  11. 測定対象の流体が流れる流路と、前記流路の上流側に設けられた上流側電気抵抗素子と、前記流路の下流側に設けられた下流側電気抵抗素子と、を備えた熱式流量計に用いられる熱式流量計用プログラムであって、
    前記上流側電気抵抗素子に印加される電圧である上流側電圧、前記下流側電気抵抗素子に印加される電圧である下流側電圧、及び、前記測定対象の流体の熱伝導率に基づいて前記測定対象の流体の流量を算出する流量算出部をコンピュータに発揮させることを特徴とする熱式流量計用プログラム。
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