JPWO2015029658A1 - 電力伝達シート、電力供給装置および電力伝達システム - Google Patents

電力伝達シート、電力供給装置および電力伝達システム Download PDF

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Abstract

下地部225が壁部50表面に貼付され、プラグに対してワイヤレス給電により電力を伝送する形状が変形可能な電力伝達シートであって、電極222aと電極222bとが、配列される電極層222cと、電極222a、222bに対して電力を伝送する配線部221と、電極層222cからみて壁部50への下地部225と反対側の面上に形成される被覆層223と、プラグが備える電極面を被覆層223を介して電極222a、222bに対峙させるようにプラグを取り付け可能とする取付け可能構造と、を備える電力伝達シート22。

Description

本発明は、例えば、電界結合方式によりワイヤレス給電を行なう際に用いる電力伝達シート等に関する。
近年、携帯機器等の電力消費装置に対しケーブルをつなぐことなく電力を伝送するワイヤレス給電を行なう技術が普及しつつある。ワイヤレス給電を行なう方式には、電磁誘導方式、電界結合方式、磁界共鳴方式など種々の方法が提案されている。
このうち電界結合方式による方法は、例えば、電力供給装置側と電力消費装置側のそれぞれに設けられる電極を対峙させ、電力供給装置側の電極に交流電圧を印加することで電極間に生じる静電誘導により交流電力を伝送する。
特許文献1には、電磁誘導による非接触給電を行う給電コンセントを備えるとともに、浴室内に電源線が引き込まれている既設の電気機器への電源線に上記給電コンセントを接続する浴室用給電装置が開示されている。
また特許文献2には、1次コイルと2次コイルとの相対的な位置関係の変化によって変化する1次コイルのインダクタンスに応じて、1次コイルに印加する電圧の振幅や周波数や波形を変化させる非接触電力伝達装置が開示されている。
さらに特許文献3には、建屋の壁パネル、天井パネル、床パネルの各表面に設けられ、負荷に電気的に接続した導体が接触することで負荷へ電力を供給するアウトレットの代わりに、高周波磁界を発生する非接触給電部を建屋の各パネル内または各パネルの裏面に配置し、非接触給電部が発生する高周波磁界による電磁誘導を利用して非接触給電部から非接触で受電した電力を直流機器へ供給する非接触受電部を、パネルの各表面において非接触給電部に対向する位置に配置した非接触給電機能付き建造物が開示されている。
またさらに特許文献4には、非接触給電部を建屋の壁、天井、床を構成する壁パネル、天井パネル、床パネル内に複数配置し、各非接触給電部が発生する高周波磁界による電磁誘導を利用して、非接触給電部から非接触で受電した電力を直流機器へ供給する非接触受電部をパネルの各表面においていずれかの非接触給電部に対向する位置に配置し、非接触給電部から受電側をみたインピーダンスが所定パターンで変化した場合に、非接触給電部に対向して非接触受電部が配置されたことを検出する配置検出手段を駆動制御部に備える非接触給電システムが開示されている。
またさらに特許文献5には、建屋の壁または天井または床を構成するパネル内またはパネルの裏面において規格化された位置に配置されて規格化された高周波磁界を発生する非接触給電部に対向してパネルの表面に取り付けられる非接触給電アダプタは、非接触給電部に対向してパネル表面に着脱自在に取り付けられる取付手段たる磁石と、非接触給電部との相対位置を規格化されて非接触給電部が発生する高周波磁界による電磁誘導を利用して非接触給電部から非接触で電力を受電する非接触受電部と、電気機器を装着する凹部と、受電した電力を凹部に装着された電気機器に給電用端子を介して供給する電力供給部とを備える非接触給電アダプタが開示されている。
またさらに特許文献6には、ソケットとプラグを備える給電コンセントであって、ソケットは、2つの給電端子と、一次コイルを備え、プラグは、給電端子に接触する2つの受電端子と、一次コイルと電磁結合する二次コイルを備える。2つの給電端子と、2つの受電端子が接触することにより、ソケットからプラグへ接触給電によって電力供給を行い、一次コイルと、二次コイルが電磁結合することにより、ソケットからプラグへ非接触給電によって電力供給を行う給電コンセントが開示されている。
またさらに特許文献7には、天板の裏面側に給電部が固定され、天板の表面に載置される電子機器の受電部に対し非接触給電をなすようにした什器において、天板の一部に薄肉部を形成し、給電部が、薄肉部の下方に配設されるとともに、給電部と天板の裏面に跨って配置される固定部材により天板の裏面に固定されていることを特徴とするものが開示されている。
特開2000−341886号公報 特表2002−101578号公報 特開2009−159683号公報 特開2009−159685号公報 特開2009−159686号公報 特開2011−249229号公報 特開2013−94043号公報
ワイヤレス給電を行なう際には、電力伝送効率を向上させ、より大きな電力を伝送できることが求められる。またコンセントを使用して電力を伝送する場合は、コンセントの意匠性がより高いとともに受電側の位置の自由度がより高いことが望ましい。
本発明の目的は、電界結合方式によりワイヤレス給電を行なう場合に、電力伝送効率を向上させることができるとともに、コンセントの意匠性をより高くでき、受電側の位置の自由度をより高くすることができる電力伝達シート等を提供することである。さらには、取り付け対象側の壁面の形状に合わせて切断加工が容易な電力伝達シート等を提供することである。
本発明の電力伝達シートは、取り付け面が基板表面に貼付され、被伝達装置に対してワイヤレス給電により電力を伝送する電力伝達シートであって、電力伝達シートは形状が変形可能であり、面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、第1の送電電極と第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、電極層からみて基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、被伝達装置が備える電極面を被覆層を介して第1の送電電極および第2の送電電極に対峙させるように被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、を備えることを特徴とする。
ここで、第1の送電電極および第2の送電電極は、被伝達装置が備える電極面との間で電界結合部を形成し、電界結合部に電力として交流電力を印加することで生じる静電誘導の作用により被伝達装置に電力を伝送することが好ましい。
また第1の送電電極と第2の送電電極とが、複数枚、交互配列されることが好ましく、第1の送電電極および第2の送電電極の面積は、各個毎に、1cm〜5000cmであり、交互配列される隣り合う電極の間隔(各電極端部の最も近い間隔)は、0.2cm〜10cmであることが好ましい。
また被覆層は、誘電体のシートと導電体のシートとが厚さ方向に積層されて複数の層をなし、かつ異なる層を占める導電体のシート同士が電気的に接続された構造であってもよい。
そして被覆層は、導電体のシートを誘電体のシートにより挟み重ね合わせた被覆シートであることが好ましく、被覆層は、導電体のシートを誘電体のシートにより挟み重ね合わせた被覆シートを折り畳んだ構造を有することが好ましい。
さらに電極面および伝達回路は、被伝達装置に対して電力を伝送する機能を損なわずに、第1の送電電極と第2の送電電極との間において切断が可能である構造をなすことが好ましい。
また本発明の電力供給装置は、被伝達装置に対し電界結合方式によるワイヤレス給電により電力を伝送するための交流電力を発生する給電モジュールと、取り付け面が基板表面に貼付され、形状が変形可能であり、被伝達装置に対して電力を伝送する電力伝達シートと、を備え、電力伝達シートは、面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、第1の送電電極と第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、電極層からみて基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、被伝達装置が備える電極面を被覆層を介して第1の送電電極および第2の送電電極に対峙させるように被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、を備えることを特徴とする。
さらに本発明の電力伝達システムは、電界結合方式によるワイヤレス給電により電力を伝送するための交流電力を発生する給電モジュールと、取り付け面が基板表面に貼付され、形状が変形可能であり、電力を伝送する電力伝達シートと、を備える電力供給装置と、電力供給装置の電力伝達シートへの取り付けおよび取り外しを自在に行うことができ、電力伝達シートへ取り付けられたときに電力伝達シートから電力を受電可能な被伝達装置と、を備え、電力供給装置の電力伝達シートは、面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、第1の送電電極と第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、電極層からみて基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、被伝達装置が備える電極面を被覆層を介して第1の送電電極および第2の送電電極に対峙させるように被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、を備えることを特徴とする。
電界結合方式によりワイヤレス給電を行なう場合に、電力伝送効率を向上させることができるとともに、コンセントの意匠性をより高くでき、受電側の位置の自由度をより高くすることができる電力伝達シート等を提供できる。また、取り付け対象側の壁面の形状に合わせて切断加工が容易にできる電力伝達シート等を提供できる。
本実施の形態が適用される電力伝達システムの機能構成例を示したブロック図の一例である。 図1の電力伝達システムを実現するための回路構成の一例を示した図である。 (a)は、電力伝達システムの具体的な形態の一例について説明した図である。(b)は、プラグを(a)のIIIb方向から見た図であり、プラグを電力伝達シートに取り付ける側から見た図の一例である。 電力伝達シートの構成を示す分解斜視図の一例である。 電力伝達シート及び基板の断面図の一例である。 配線部および電極の配置について説明した図の一例である。 (a)および(b)は、被覆層の構成について説明した図の一例である。 電力伝達シートの切断加工の方法について説明した図の一例である。 給電モジュール等の他の配置について説明した図の一例である。 電極の他の配置について説明した図の一例である。
<電力伝達システム全体の説明>
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される電力伝達システムの機能構成例を示したブロック図の一例である。なお図1では、電力伝達システム1が有する種々の機能のうち本実施の形態に関係するものを選択して図示している。
本実施の形態の電力伝達システム1は、電力供給側の装置として、電力の供給を行う電力供給装置の一例である電力供給ユニット2を備える。また電力受電側の装置として、電力供給ユニット2から供給された電力を受電する被伝達装置の一例であるプラグ3と、電力消費装置の一例である負荷部4とを備える。
電力供給ユニット2は、プラグ3を介し負荷部4に電力を供給するための装置である。本実施の形態では、詳しくは後述するが、電力供給ユニット2は、負荷部4に対し電力を電界結合方式によるワイヤレス(非接触)給電により供給する。
電力供給ユニット2は、プラグ3に対し電界結合方式によるワイヤレス給電により電力を伝送するための交流電力を発生する給電モジュール21と、プラグ3に対し電力を伝送する電力伝達シート22とを備える。
給電モジュール21は、高周波交流電力を発生する発振部211と、高周波交流電力を増幅する増幅部212とを備える。
給電モジュール21は、例えば、商用電源に接続され、商用電源から供給される電力をワイヤレス給電を行うのに適した電力に変換する機能を有する。商用電源は、交流電力であり、例えば、電圧が100V、周波数が50Hzである。給電モジュール21は、この交流電力をワイヤレス給電を行うのに適した電力として、高周波交流電力とする。
電力伝達シート22は、コンセントとして機能し、例えば、建築物の壁面を構成するものとして設けられる。また電力伝達シート22は、プラグ3に対し電界結合方式により給電を行なう電極222a、222bと、電極222a、222bの絶縁を行なう被覆層223と、給電モジュール21からの高周波交流電力を電極222a、222bに対し有線にて伝送する伝達回路の一例である配線部221とを備える。ここでは電極222a、222bと配線部221とで電極層222cを構成する。詳しくは後述するが、被覆層223は、例えば、建築物の壁面を覆う壁紙状のものであり、壁面の形状に合わせて切断することが可能である。なお電極222aは、面状の第1の送電電極として機能し、電極222bは、面状の第2の送電電極として機能する。
プラグ3は、電力供給ユニット2の電力伝達シート22と接触し、電力供給ユニット2から供給された電力を受電する。このプラグ3は、電力供給ユニット2の電力伝達シート22への取り付けおよび取り外しを自在に行うことができる。そして電力伝達シート22へ取り付けられたときに電力伝達シート22から電力を受電可能となる。
また詳しくは後述するが、このとき電力供給ユニット2とプラグ3との接触を保持するための図示しない保持手段が設けられる。またプラグ3が電力供給ユニット2に取り付けられるときの位置や方向は、後述する電磁誘導方式と比較して大きな制約はない。そして、プラグ3を電力供給ユニット2に取り付けると、電力供給ユニット2の側でプラグ3が取り付けられたことを検知し、自動的に給電が開始されることが好ましい。プラグ3が取り付けられたことを検知するシステムとしては、多様な方式が提案されているが、いずれの方法でも用いることができる。
プラグ3は、被覆層223と同様の被覆層31と、高周波交流電力を電界結合方式により受電するための電極32a、32bと、プラグ3により受電された電力の調整等を行う受電モジュール33とを備える。
受電モジュール33は、プラグ3で受電された高周波交流電力を直流電力に変換する整流部331と、直流電力の電圧を調整するコンバータ部332とを備える。
受電モジュール33は、プラグ3で受電された高周波交流電力等を調整し、負荷部4で使用するのに適した電力とする機能を有する。なお、交流で使用する機器に対しては整流部331を必要としない。
負荷部4は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、モバイルバッテリ、有機EL(Electro-Luminescence)照明、LED(Light Emitting Diode)照明等、一般的な電気機器である。即ち、従来の差し込みプラグを備え、従来のコンセントに差し込むことで電力を受電し動作する機器が該当する。また一般的な電気機器に限らず、例えば、電動アシスト付自転車や電気自動車等であってもよい。
<電力伝達システムの動作の説明>
次に電力伝達システム1の動作について説明を行う。
本実施の形態の電力伝達システム1では、まず給電モジュール21の発振部211により商用電源から供給された電力を変換し、高周波交流電力を発生させる。即ち発振部211は、発振回路等から構成され、AC−ACコンバータとして機能する。あるいは発振部211は、商用電源から供給された電力をいったん直流電力に変換するAC−DCコンバータと、この直流電力を高周波交流電力に変換するDC−ACインバータの組み合わせであってもよい。またこのとき発生する高周波交流電力の周波数は、例えば、100kHz〜20MHzである。
発振部211により発生された高周波交流電力は、増幅部212により電圧が引き上げられる。増幅部212は、例えば、巻線トランスや圧電トランス等により実現することができる。
電力伝達シート22の電極222a、電極222bは、プラグ3の電極32a、電極32bとそれぞれ対となり、これら2組の電極間で高周波交流電力を電界結合方式により伝送する電界結合部を構成する。つまり被覆層223と被覆層31を介し、電極222aと電極32a、および電極222bと電極32bとの間で2組のコンデンサが形成される。そのためこの2組のコンデンサに交流電圧を印加すると、静電誘導の作用により交流電力が伝送される。電極222aと電極32a、および電極222bと電極32bとは、非接触であるため、これによりワイヤレス給電を行なうことができる。
被覆層223は、電極222a、222bのプラグ3側に配され、電極222a、222bを絶縁する。また同様に被覆層31は、電極32a、32bの電力供給ユニット2側に配され、電極32a、32bを絶縁する。この被覆層223および被覆層31については、後で詳しく説明を行なう。
プラグ3の電極32a、32bにて受電される高周波交流電力は、受電モジュール33に送られる。
整流部331は、高周波交流電力を直流電力に変換する。この整流部331は、整流回路等により実現することができる。
コンバータ部332は、負荷部4に適合した電圧に直流電力の電圧を調整し、負荷部4に送る。これにより安定化した電圧、電流を負荷部4に供給することができる。
なお電極222a、222bは、それぞれ単数枚配置されても良いが、図1に示すように、複数枚配置されても良く、さらに交互配列することが電力伝達の効率や受電側の位置の自由度をより高くできる観点から好ましい。そしてプラグ3が負荷部4に取り付けられた位置により定まる最適な電極222a、222bからワイヤレス給電が行なわれる。
<電力伝達システムの回路構成の説明>
図2は、図1の電力伝達システム1を実現するための回路構成の一例を示した図である。
図示する回路構成は、いわゆる並列共振方式の回路である。この並列共振方式の回路では、図中下方から上方にかけ、電力供給ユニット2、プラグ3、および負荷部4に対応する回路が配列する。
発振部211から発生され、電極222a、222bに達した高周波交流電力は、電極222a、222bから被覆層223とプラグ3の被覆層31を介して、プラグ3の電極32a、32bに伝送される。
プラグ3の電極32a、32bにより受電された高周波交流電力は、この回路により負荷部4に伝送される。
図2に示すように並列共振回路部S、Sを設けることで、電力伝送効率を向上させることができる。また交流電力の周波数がより大きいほど電力伝送効率が向上する。よって本実施の形態では、発振部211による高周波交流電力を使用している。
また上記並列共振方式の回路では、電極222aと電極32a、および電極222bと電極32bとから構成される電界結合部は、共振回路の一部とはならなくなる。そのためこれらの電極間の接合容量が変化しても共振周波数への影響は小さく、極めて高インピーダンスの回路である。したがって、被覆層31、被覆層223への供給電圧が比較的低い等の特徴を有している。
以上説明した電力伝達システム1で使用される電界結合方式には、以下のような特徴がある。
(i)ワイヤレス給電を行なう他の方式として電磁誘導を利用した電磁誘導方式がある。この電磁誘導方式は、送電コイルと受電コイルとの間で電磁誘導を利用して電力の伝送を行なう方式である。この場合、例えば、50Wを越える大電力を伝送したい場合、送電コイルおよび受電コイルが大きくなるとともに重量が増大する。そのため特にプラグに受電コイルを入れる場合に、プラグの大きさが大きくなるとともに重量が増大するという問題が生ずる。また電磁誘導方式では、電力伝送効率向上のため磁路の形成をよりコンパクトにするため磁路形成部材として磁性体を装置内に導入する必要がある。この磁路形成部材についても大電力を伝送したい場合、大きくなるとともに重量が増大する。
対して電界結合方式の場合、コイルや磁路形成部材は使用する必要がなく、大電力を伝送する場合でもプラグ3の大きさや重量が増大する問題は生じにくい。
(ii)電界結合方式と電磁誘導方式の電力伝送効率を、例えば、同一周波数(2MHz)で比較した評価では、電界結合方式の方が電磁誘導方式よりも電力伝送効率が高い結果を得ている。具体的には、概ね10%電界結合方式の方が電磁誘導方式よりも電力伝送効率が高かった。そのため電界結合方式の方がより大きな電力を伝送できるとともに、機器から発生する熱についてもより小さくなる。
(iii)異物侵入時の発熱が生じにくい
上述した電磁誘導方式では、送電コイルと受電コイルとの間に金属等の異物が侵入すると、この異物について電磁誘導の作用により発熱が生じる。一方、電界結合方式の場合、電界結合部に金属等の異物が侵入しても発熱することはほとんどない。
(iv)プラグ3の取り付け位置の自由度が高い(フリー・ポジショニング)
電磁誘導方式では、送電コイルと受電コイルの中心軸が少しずれただけで電力伝送効率が大幅に悪化する。一方、電界結合方式の場合、電極222a、222b上の電界は、等方的に広がっており、電極222aと電極32a、および電極222bと電極32bとが対峙する位置(図1では上下方向)が多少ずれても誘導電界の形成に支障が生じることは少ない。そのため電界結合方式では、プラグ3の取り付け位置の自由度が電磁誘導方式に比較してより高く、プラグ3および負荷部4を使用するユーザにとって、利便性がより高い。
(v)電極222a、222bおよび電極32a、32bの電極形状、材質への制約が少ない
電界結合部を構成する電極222aと電極32a、および電極222bと電極32bの材質としては、銅や鉄、アルミ等の各種金属、各種カーボン、導電性高分子、導電性フィラーが添加された樹脂および、ゴム複合体等を用いることができ、導電性を有するものであれば特に材質を選ばない。また電極222a、222bおよび電極32a、32bとしては、蒸着膜レベルの薄い電極でもよく、形状についての自由度も高いため、プラグ3への組み込みに支障が生じにくく、プラグ3の重量増加も抑制することができる。
(vi)電界結合部の発熱が少ない
電界結合方式では、電極間の誘導電流を活用しているため、電極222a、222bおよび電極32a、32bの発熱は少ない。よって熱に弱い充電池等のデバイスを電界結合部の近くに配置することもできる。
<電力伝達システムの具体的な形態の説明>
次に電力伝達システム1の具体的な形態について説明する。
図3(a)は、電力伝達システム1の具体的な形態の一例について説明した図である。
図3(a)では、電力伝達システム1について、プラグ3を電力供給ユニット2の電力伝達シート22に取り付けた場合を示しており、負荷部4については、図示していない。
また図3(b)は、プラグ3を図3(a)のIIIb方向から見た図であり、プラグ3を電力伝達シート22に取り付ける側から見た図の一例である。
ここで電力伝達シート22は、垂直面となる壁面を構成し、図3(a)に示すようにプラグ3を取り付けることができる。そしてプラグ3を電力伝達シート22に取り付けた状態では、プラグ3の被覆層31と、電力伝達シート22の被覆層223(例えば図1、および図4に記載)とが接触する状態となる。またプラグ3の被覆層31の被覆層223と接触する面とは反対側の面には、電極32a、32bが接触し、さらに電力伝達シート22の被覆層31と接触する面とは反対側の面には、電極222a、222b(図2参照)が接触している。そしてプラグ3の電極32aと電力伝達シート22の電極222a、およびプラグ3の電極32bと電力伝達シート22の電極222bとの間に電界結合部が構成され、電界結合方式によるワイヤレス給電が行われる。
このときプラグ3の落下を防止し、プラグ3と電力供給ユニット2との接触を保持するため保持手段が必要となる。保持手段は、図3(a)〜(b)に示す例では、プラグ3の電極32a、32bの周囲の位置であって被覆層31に設けられる磁石34を利用する。この磁石34が、電力伝達シート22内部に別途設けられた図示しない他の磁石と引き合うことで、プラグ3と電力伝達シート22との接触を維持することができる。
また電力供給ユニット2側に設けられる磁石の位置を調整することで、プラグ3の位置決めを行うこともできる。電界結合方式の場合は、上述の通り電界結合部を構成する電極同士の位置がずれても電力伝送効率の低下が生じにくい。ただしこの位置ずれは、より小さいことが好ましいため、電力供給ユニット2側に設けられる磁石の位置を調整することで、電極同士の位置のずれをより小さくするようにする。
なおプラグ3を電力伝達シート22に取り付ける保持手段としては、図3(a)〜(b)に示す方法に限られるものではない。例えば、プラグ3と電力伝達シート22とにそれぞれマジックテープ(登録商標)を設け、このマジックテープ(登録商標)を利用してプラグ3を電力伝達シート22に取り付けてもよい。また磁石34の替わりに吸盤を設け、この吸盤を電力伝達シート22に押しつけたときに生じる吸盤内外の圧力差を利用して電力伝達シート22にプラグ3を取り付けることもできる。また電力伝達シート22のプラグ3側の表面である被覆層223内部の詳しくは後述する導電体のシートとして鉄等の強磁性体を使用し、これとプラグ3に設けられる磁石34が引き合う力を利用して電力伝達シート22にプラグ3を取り付けることもできる。本実施の形態では、以上のような構成を、プラグ3の電極32aと電力伝達シート22の電極222a、およびプラグ3の電極32bと電力伝達シート22の電極222bとが対峙(対向)させるようにプラグ3を取り付け可能とする取付け可能構造として把握することができる。
ただし何れの方法を採用するとしても、プラグ3と電力伝達シート22との間に空気がなるべく入ることなく、密着できることが好ましい。プラグ3と電力伝達シート22との間に過度に空気が入り込むと、電極間に形成される電界結合部の静電容量が減少することで、電力伝送効率が低下する。そのため被覆層223のプラグ3側の表面、およびプラグ3の被覆層31の電力伝達シート22側の表面は、凹凸がなるべく少ないことが好ましい。
<電力伝達シートの構成の説明>
図4は、電力伝達シート22の構成を示す分解斜視図の一例である。また図5は、電力伝達シート22及び基板の断面図の一例である。
図5に示すように電力伝達シート22は、壁部(基板)50に対し貼付されることで接合する。そして壁部50の面に取り付けられた後、プラグ3に対してワイヤレス給電により電力を伝送する。この壁部50は、電力伝達シート22を取り付ける取り付け対象の一例である。なお電力伝達シート22に取り付ける方法としては、接着剤等で貼り付ける方法の他に、釘留めやビス留め、ホチキス留め等の方法でもよい。
壁部50は、建造物の一般的な壁であり、コンクリート壁、石膏ボード壁、木壁、土壁、砂壁等が該当する。また壁部50は、木造または鋼製の壁下地や構造用合板であってもよい。さらに壁部50は、一般的な壁に壁紙(クロス)等が貼り付けてある状態のものであってもよい。
電力伝達シート22は、図1で説明を行った配線部221、電極222a、222bからなる電極層222c、被覆層223が順に積層する構造をとる。また電力伝達シート22は、磁石34(図3(b)参照)との間でプラグ3の位置合わせをするための磁石224と、被覆層223との間で配線部221および電極222a、222bを挟み込む下地部225とをさらに備える。下地部225、配線部221、電極222a、222b、被覆層223、磁石224は、図示しない接着剤等により互いに貼り合わされ固定される。あるいは、下地部225に対し、配線部221、電極222a、222bをメッキやプリント配線により形成し、さらに被覆層223、磁石224を図示しない接着剤等により互いに貼り合わせても良い。下地部225は、壁部50側の面への取り付け面として機能する。また下地部225には、壁部50との接合を行うため、壁部50側の表面に図示しない接着層等を備えていてもよい。またこの場合、被覆層223は、電極222a、222bからみて下地部225とは反対の面側に形成されるということもできる。
図6は、配線部221および電極222a、222bの配置について説明した図の一例である。
図示するように電極222a、222bは、長方形状をなし、図中上下方向および左右方向に格子状に交互配列する。つまり電極222aと電極222bとは、市松模様状になるように配列する。なおこの場合、電極222aと電極222bとにより電極面が形成される。
このように電極222a、222bを配列することで、電力伝達シート22に対しプラグ3を何れの方向に取り付けても、何れかの電極222aがプラグ3の電極32aと対峙する位置になるとともに何れかの電極222bがプラグ3の電極32bと対峙する位置になる。そのためプラグ3の取り付けの位置自由度が向上する。ただし上述の通り対峙する電極間の位置ずれは、より小さい方が電力伝送効率向上の観点からが好ましい。そのため、この観点からは、上述の磁石34と磁石224による位置合わせを行った方がより好ましい。
また図示するように図中左右方向に延びる複数の配線221aと図中上下方向に延びる複数の配線221bが配列する。配線221a、221bは、電極222a、222bの間に配される。
図中左右方向に延びる配線221aは、配線221aの下側に隣接して配列する電極222aとそれぞれ接続し、図中上下方向に延びる配線221bは、配線221bの右側に隣接して配列する電極222bとそれぞれ接続する。
そして電極222aに接続する複数の配線221aは、図中右端に設けられた1本の引き出し線221cと接続され、電極222bに接続する複数の配線221bは、図中下端に設けられた1本の引き出し線221dと接続する。この引き出し線221cと引き出し線221dは、給電モジュール21の増幅部212に接続される。
本実施の形態では、配線221a、221b、引き出し線221c、221dにより配線部221が構成される。そして配線部221をこのように構成することで、プラグ3が電力伝達シート22に対し何れの位置に取り付けられても何れかの電極222a、222bにより給電を行うことができる。
また、電極222a、222bおよびプラグ3の電極32a、32bの大きさは、負荷部4が必要とする電力、および電力伝達シートの接合容量によって任意に変えることが可能である。さらに、電極222a、222bの大きさと、プラグ3の電極32a、32bの大きさは同じである必要はない。例えば、電極222a、222bおよびプラグの電極32a、32bの大きさは、電極1個当り1cm〜5000cmであることが好ましく、10cm〜1000cmであることがより好ましい。また電力の伝送が可能な領域における当該電極面の合計の平面占有率が40%〜95%であることが好ましく、50%〜70%であることがより好ましい。なお、電力伝送が可能な領域とは、電力伝達シート22に対しプラグ3が取り付けられたときに、電力を伝送することができる範囲を指す。さらには、隣り合う電極の間隔(各電極端部の最も近い間隔)は、0.2cm〜10cmであることが好ましく、0.2cm〜5cmであることがより好ましい。隣り合う電極の間隔が、0.2cm未満になると、電極間での短絡が発生しやすくなる。また、隣り合う電極の間隔が、10cmを越える場合は受電機器(プラグ3)が大きくなり過ぎる。
図7(a)および(b)は、被覆層223の構成について説明した図の一例である。電極222a、222bの電極32a、32bと対峙する面は、絶縁を行ない、ユーザの感電等が生じないようにする必要がある。なお被覆層31についても被覆層223と同様の構成を採る。
図7(a)において、図示する被覆層223は、誘電体のシートS1と導電体のシートS2とが厚さ方向に積層されて複数の層をなし、かつ異なる層を占める導電体のシートS2同士が電気的に接続された構造となっている。またこのとき被覆層223が電極222a、222bと接触する面、およびその反対側の面である電力伝達シート22の表面を構成し、プラグ3側に露出する面は、誘電体のシートS1となっており、導電体のシートS2は、被覆層223の内部に配される。
導電体のシートS2を電気的に接続する方法としては、異なる層を占める導電体のシートS2同士を貫くスルーホールを形成して導通させる方法や、複数の導電体のシートS2の各一辺端部を折り曲げるなどして他の導電体のシートS2と接触させる方法、導電体のシートS2を折り畳んで用いる方法などがある。
誘電体のシートS1としては、例えばゴムや樹脂等の容量成分を持つ絶縁性のシートが挙げられ、接着剤、アンカーコートなどもこの中に含まれるが、特にこれらに限定されるものではない。
導電体のシートS2としては、導電性を有する材料であれば特に限定はされないが、例えば金、銀、銅、アルミ、鉄等の金属や、ITO(酸化インジウムスズ:Indium Tin Oxide)等の導電性酸化物、導電性高分子、導電性フィラー複合体ゴム等の導電性ゴム、およびそれらの複合体等を用いたシートが挙げられる。また、導電体のシートS2の形状については、板状、シート状、フィルム状、あるいはスパッタ、蒸着、メッキ等により形成された膜状など目的とする厚みに応じて適宜選択することができる。
図7(b)において、図示する被覆層の223は、2つの誘電体のシートS1が導電体のシートS2を挟み、厚さ方向に積層された構造となっている。このとき被覆層223が電極222a、222bと接触する面、およびその反対側の面である電力伝達シート22の表面を構成する。
さらに被覆層223の構成における他の一例として、図7(b)に示すような導電体のシートS2を誘電体のシートS1により挟み重ね合わせた被覆シートを折り畳んで用いる方法もある。
被覆層223としての強度や製造容易性の観点からは、導電体のシートS2を誘電体のシートS1により挟み重ね合わせた被覆シートを折り畳んで用いる方法が好ましい。
被覆層223と被覆層31の静電容量(すなわち電極間の接合容量)は、電界結合方式により送受電を行うための電極222a、222b、電極32a、32bおよび被覆層31、223により形成される接合容量である。具体的には、被覆層223と被覆層31の静電容量は、電極222a、222bおよび電極32a、32bが触れている誘電体のシートS1の静電容量で定まる。つまり静電容量は、触れている箇所の誘電体シートS1の2枚分の静電容量で決まる。そして、静電容量は、より誘電体のシートS1の厚さが薄い方がより大きくなる。
このとき導電体のシートS2が電気的に接続されていないと、導電体のシートS2が互いに独立に積層されるため、この導電体のシートにより直列のコンデンサが形成される。この場合、静電容量は、積層枚数が増すごとに著しく小さなものとなる。
電力伝達シート22は、より簡単な構成でコンセントを壁部50に設置することができる。即ち、電力伝達シート22は、壁面として壁部50に貼り付け等により接合を行うだけで取り付けることができ、また接合後は、引き出し線221c、221dを利用して、給電モジュール21に電気的に接続するだけでよいため、複雑な電気工事等は不要である。
また電力伝達シート22は、可撓性を有するため、壁部50への取り付け前に形状が変形可能である。そのため丸めて運搬等をすることもでき、ハンドリングに優れる。さらに壁部50が二次曲面であっても追従して貼り付けることもできる。
さらに電力伝達シート22のプラグ3側の表面は、被覆層223であり、従来のコンセントのように穴部などを設ける必要はない。そのため本実施の形態の電力伝達シート22を使用することで意匠性に優れた壁面を形成できる。また穴部がないため、水、ほこり等が電力伝達シート22の内部に侵入しにくく、ショート等が起こりにくいため、安全性もより高いものとなる(例えば、トラッキングによる火災、乳幼児およびペットが指等を入れることによる感電が生じにくくなる)。さらに上述したように受電側のプラグ3の位置の自由度も従来のコンセントに比較してより高い。
またさらに壁面の形状に合わせて切断加工が容易であるという特徴点も有する。
図8は、電力伝達シート22の切断加工の方法について説明した図の一例である。
ここで、切断前の電力伝達シート22が長方形状であったとし、それぞれの四辺をH1、H2、H3、H4とする。
このとき切断することができる箇所は、電極222a、222bの間の点線で示す箇所である。つまり壁面の形状に合わせ使用する電極222a、222bを決め、その電極222a、222bに接続する配線221a、221bおよび引き出し線221c、221dが保存できるように電力伝達シート22の切断を行えばよい。例を挙げれば、K1、K2、K3、K4を結ぶ点線で、電力伝達シート22を切断することができる。そして切断後の電力伝達シート22において、引き出し線221cおよび引き出し線221dが存在する辺部H1、H4が含まれれば、給電モジュール21と接続が可能であるため、プラグ3への給電に支障が出ることはない。このように電極222a、222bを格子状に交互配列させ、電極222aと電極222bとの間に配線221a、221bを通す構造とすることで、電力伝達シート22は、プラグ3に対して電力を伝送する機能を損なわずに、電極222aと電極222bとの間において切断が可能となる。なおこの事項を実現するためには、図8に挙げた構成に限られるものではなく、例えば、配線221a、221bを電極222a、222bからみた場合に被覆層223とは反対側の面側(例えば、図8では、配線221a、221bを電極222a、222bの裏側の位置、また図5では、電極222a、222bの右側の位置)に配するようにしてもよい。
このように本実施の形態の電力伝達シート22は、壁面の形状に合わせて切断加工が容易であり、施工性にも優れる。
なお以上詳述した例では、給電モジュール21が1つであったが、図9に示すように、給電モジュール21の場所や個数を変えても良く、これにより、検出された負荷の位置への選択的な給電が可能になる。図9の例では、給電モジュール21をn個として、それぞれの給電モジュール21を給電モジュール21(k)(ただし、k=1、2、3、…n)として図示している。そしてそれぞれの給電モジュール21は、配線221aまたは配線221bに接続される。
また、図6に示すように電力伝達シート22の電極222a、222bは、長方形状であったが、これに限られるものではなく、例えば、三角形状、六角形状、円形状など他の形状であってもよい。
さらに電極222a、222bは、格子状に配列していたがこれに限られるものではない。
図10は、電極222a、222bの他の配置について説明した図の一例である。
図示するように電極222a、222bは、長方形状であり、図中左右方向に交互配列する。つまり電極222aと電極222bとは、すだれ状に配列する。また電極222aは、引き出し線221cと接続され、電極222bは、引き出し線221dと接続する。この引き出し線221cと引き出し線221dは、給電モジュール21の増幅部212に接続される。
このような配置の電極222a、222bでも、プラグ3の電極32aと32bがそれぞれ電極222aと電極222bに対峙するようにすれば、プラグ3へ給電を行うことができる。この場合、電極222a、222bと配線部221の構造がより簡易となるため、より低廉に電力伝達シート22を製造することができる。ただし、プラグ3の位置自由度については、図6の場合の方がより大きい。
なお電極222a、222bの配置としては、他にも図6で示した形状の電極222a、222bが、千鳥状に交互配列する形態も考えられる。
また以上詳述した例では、電力伝達シート22は、壁面を構成していたが、これに限られるものではなく、例えば、床面、天井面を形成するものであってもよい。またテーブルや机や下駄箱等の天板等であってもよい。
これまでは説明の都合上、並列共振回路方式で述べてきたが、これに限定するものではなく、いわゆる直列共振回路方式による、電力伝達シート、電力供給装置、電力伝達システムであっても有効に使われるものである。
1…電力伝達システム、2…電力供給ユニット、3…プラグ、4…負荷部、21…給電モジュール、22…電力伝達シート、31、223…被覆層、32a、32b、222a、222b…電極、33…受電モジュール、34、224…磁石、50…基板(壁部)、221…配線部、222c…電極層、225…下地部

Claims (10)

  1. 取り付け面が基板表面に貼付され、被伝達装置に対してワイヤレス給電により電力を伝送する電力伝達シートであって、当該電力伝達シートは形状が変形可能であり、
    面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、
    前記第1の送電電極と前記第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、
    前記電極層からみて前記基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、
    前記被伝達装置が備える電極面を前記被覆層を介して前記第1の送電電極および前記第2の送電電極に対峙させるように当該被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、
    を備えることを特徴とする電力伝達シート。
  2. 前記第1の送電電極および前記第2の送電電極は、前記被伝達装置が備える電極面との間で電界結合部を形成し、当該電界結合部に電力として交流電力を印加することで生じる静電誘導の作用により当該被伝達装置に電力を伝送する請求項1に記載の電力伝達シート。
  3. 前記第1の送電電極と前記第2の送電電極とが、複数枚、交互配列される請求項1または2に記載の電力伝達シート。
  4. 前記第1の送電電極および前記第2の送電電極の面積は、各個毎に、1cm〜5000cmであり、交互配列される隣り合う電極の間隔(各電極端部の最も近い間隔)は、0.2cm〜10cmである請求項1乃至3の何れかに記載の電力伝達シート。
  5. 前記被覆層は、誘電体のシートと導電体のシートとが厚さ方向に積層されて複数の層をなし、かつ異なる層を占める導電体のシート同士が電気的に接続された構造である請求項1乃至4の何れかに記載の電力伝達シート。
  6. 前記被覆層は、導電体のシートを誘電体のシートにより挟み重ね合わせた被覆シートである請求項1乃至4の何れかに記載の電力伝達シート。
  7. 前記被覆層は、導電体のシートを誘電体のシートにより挟み重ね合わせた被覆シートを折り畳んだ構造を有する請求項1乃至4の何れかに記載の電力伝達シート。
  8. 前記電極面および前記伝達回路は、前記被伝達装置に対して電力を伝送する機能を損なわずに、前記第1の送電電極と前記第2の送電電極との間において切断が可能である構造をなす請求項1乃至7の何れかに記載の電力伝達シート。
  9. 被伝達装置に対し電界結合方式によるワイヤレス給電により電力を伝送するための交流電力を発生する給電モジュールと、
    取り付け面が基板表面に貼付され、形状が変形可能であり、前記被伝達装置に対して電力を伝送する電力伝達シートと、
    を備え、
    前記電力伝達シートは、
    面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、
    前記第1の送電電極と前記第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、
    前記電極層からみて前記基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、
    前記被伝達装置が備える電極面を前記被覆層を介して前記第1の送電電極および前記第2の送電電極に対峙させるように当該被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、
    を備えることを特徴とする電力供給装置。
  10. 電界結合方式によるワイヤレス給電により電力を伝送するための交流電力を発生する給電モジュールと、取り付け面が基板表面に貼付され、形状が変形可能であり、電力を伝送する電力伝達シートと、を備える電力供給装置と、
    前記電力供給装置の前記電力伝達シートへの取り付けおよび取り外しを自在に行うことができ、当該電力伝達シートへ取り付けられたときに当該電力伝達シートから電力を受電可能な被伝達装置と、
    を備え、
    前記電力供給装置の前記電力伝達シートは、
    面状の第1の送電電極と面状の第2の送電電極とが、配列される電極層と、
    前記第1の送電電極と前記第2の送電電極とに対して電力を伝送する伝達回路と、
    前記電極層からみて前記基板への取り付け面と反対側の面上に形成される被覆層と、
    前記被伝達装置が備える電極面を前記被覆層を介して前記第1の送電電極および前記第2の送電電極に対峙させるように当該被伝達装置を取り付け可能とする取付け可能構造と、
    を備えることを特徴とする電力伝達システム。
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