JPWO2015019499A1 - センサ健全性判定装置 - Google Patents

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Abstract

原子力プラント事故時のセンサの健全性を判定するセンサ健全性判定装置を提供する。プラントの状態量を検知する第1のセンサと、第1のセンサの設置環境に関する状態量を検知する第2のセンサを備えたセンサ健全性判定装置であって、事故検知手段と、事故検知手段による事故発生検知前において第1のセンサのセンサ信号を監視してセンサ状態を判定する通常時センサ監視装置と、第1のセンサが正常動作を行える限界条件を仕様として記憶しているセンサ仕様データベースと、事故発生検知手段において第2のセンサのセンサ信号とセンサ仕様データベースの仕様を比較して事故発生後の第1のセンサの設置環境を評価するセンサ設置環境評価装置と、通常時センサ監視装置から得られる事故発生前における第1のセンサのセンサ状態とセンサ設置環境評価装置から得られる事故発生後の第1のセンサの設置環境から、事故発生後の第1のセンサの健全性を判定する統合判定装置を備えたことを特徴とする。

Description

本発明は、プラントなどに設置されたセンサの健全性を診断するためのセンサ健全性判定装置に係り、特にセンサが設置されている周辺機器自体がダメージを受けている状態においてセンサの健全性を診断するためのセンサ健全性判定装置に関する。
原子力プラントのセンサの健全性を確保するために、定期検査において点検、校正作業が行われている。また、運転中のプロセス値などを利用して、センサの健全性を診断する技術も開発されている。
一方、原子力プラントで過酷事故が発生した場合には、センサの計測値は非常に重要な監視対象であるが、計測値の信頼性は低下するおそれがある。過酷事故によって、センサ周辺環境の温度上昇、放射線量増加、水没などが生じれば、センサの故障、破損が考えられるためである。
センサの健全性を判定する方法として特許文献1には、「複数のプロセス値である診断データからセンサの状態を診断するセンサ診断方法において、あらかじめ設定した正常データから異常状態のデータ分布を推定して異常データを作成しておき、入力した複数の前記診断データが前記正常データと前記異常データのいずれの分布に近いか判定するとともに、前記診断データの状態を判定し、前記診断データの状態と過去の診断データの状態に基づき、センサの異常の種類を判定することを特徴とするセンサ診断方法。」と記載されている。
また、センサの健全性を判定する方法として特許文献2には、「プラントの計器の出力を入力し、観測信号を出力する入力処理部と、プラントの構成機器の静的特性を定量的に模擬した機器モデルを記憶した特性記憶部と、前記特性記憶部の機器モデルを用いて前記入力処理部の観測信号からプラントのプロセス状態を推定する状態推定部と、前記状態推定部で推定された前記プロセス状態と前記観測信号とを比較し、ファジイ推論により前記観測信号の正常の度合いを判定する観測信号診断部と、前記観測信号と前記観測信号診断部の判定結果を表示する状態表示部とを備えていることを特徴とするプラント運転支援装置。」と記載されている。
特開2010−276339号公報 特開平7−181292号公報
特許文献1の方法では、プラントの複数の相関のあるセンサについて、正常時の状態を学習し、異常時のデータを推定し、状態を比較することでセンサのドリフトや異常を診断する。しかしながらこの場合のセンサの健全性診断は、センサ自身に起因する異常を診断したものであって、センサに影響を及ぼす周辺機器は健全であることを前提とした診断手法であった。
然るに過酷事故ではセンサ以外に周辺機器などにも異常が発生するため、正常状態から過酷事故の異常状態を推定することは困難である。特許文献1には、過酷事故においてセンサの健全性を判定する方法については記載されていない。
特許文献2の方法では、複数のセンサ間の関係式である機器モデルを用いて機器とセンサの健全性を判定する。しかしながら過酷事故時には周辺機器の状態が変化して、機器モデルが変化する可能性がある。特許文献2には、過酷事故においてセンサの健全性を判定する方法については記載されていない。
また、特許文献1および2の方法のように、複数のセンサの間に成立する関係を用いて、センサの健全性を判定する方法の場合、センサ間の関係がわからないセンサについては判定できない可能性がある。例えば、通常運転時に停止しているポンプに関係する流量計は常に0を示し、温度計や圧力計は一定の値を示している。事故時にこのポンプが起動したときに、他のセンサ値と相関をもって変化することがわかっていなければセンサの健全性を判定できない。したがって、通常運転時に一定の値のセンサであり、他のセンサとの相関がないあるいはわからないセンサについて、事故時の健全性を判定する手段が必要である。
そこで本発明では、例えば原子力プラントのセンサにおいて、通常運転時にセンサ状態を監視しておき、事故時にはセンサの設置環境を評価することで、事故時のセンサの健全性を判定するセンサ健全性判定装置を提供する。
上記課題を解決するために本発明においては、プラントに設置されプラントの状態量を検知する第1と第2のセンサを備え、第2のセンサは第1のセンサの設置環境に関する状態量を検知するセンサ健全性判定装置であって、センサ健全性判定装置はプラントにおける事故発生情報を入力する事故検知手段と、事故検知手段による事故発生検知前の段階において第1のセンサのセンサ信号を監視してセンサ状態を判定する通常時センサ監視装置と、第2のセンサが検知する状態量について、当該状態量の設置環境のときに第1のセンサが正常動作を行える限界条件を仕様として記憶しているセンサ仕様データベースと、事故検知手段による事故発生検知後の段階において第2のセンサのセンサ信号とセンサ仕様データベースの仕様を比較して事故発生後の第1のセンサの設置環境を評価するセンサ設置環境評価装置と、通常時センサ監視装置から得られる事故発生前における第1のセンサのセンサ状態とセンサ設置環境評価装置から得られる事故発生後の第1のセンサの設置環境から、事故発生後の第1のセンサの健全性を判定する統合判定装置を備えたことを特徴とする。
例えば原子力プラントのセンサにおいて、通常運転時にセンサ状態を監視しておき、事故発生時にはセンサの設置環境を評価することで、事故時のセンサの健全性を判定することができる。
本発明に係るセンサ健全性判定装置の構成例を示す図。 具体的なセンサ信号および環境センサ信号の例を示す図。 センサ仕様データベースに記録された仕様の例を示す図。 通常時センサ監視装置とセンサ設置環境評価装置の時系列的出力を示す図。 判定結果出力装置判定結果の出力画面例を示す図。 本発明を計算機で実現する場合の処理フローチャートの例を示す図。 通常時センサ監視処理の処理フローチャートの例を示す図。 センサ設置環境評価処理の処理フローチャートの例を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
本発明は、以下に説明する基本的な着想に基づく。ここでは、センサが異常になる要因を検討した。まず通常運転時について、ここでは劣化や偶発的な故障が考えられるが、予想される一定の値を示していれば、少なくとも明らかな故障でないことはわかる。一方、事故時に起きる故障としては、センサ設置環境の温度、圧力、放射線量の急激な上昇あるいは水没などにより故障することが考えられる。一般的に、通常運転における異常でのセンサ出力の変化は月単位の長期間であるのに対し、事故が発生してから収束するまでの期間におけるセンサ出力の変化は日単位の短期間と考えられる。このため、事故時に劣化や偶発的な故障が起こる可能性は低いといえる。したがって、通常時は劣化や偶発的故障を監視し、事故時にはセンサ設置環境を監視することで、事故時のセンサ健全性を推定することができる。
図1は、本発明に係るセンサ健全性判定装置の構成図の例である。ここでセンサ1は、プラントの温度、圧力、水位、流量などの状態量をセンサ信号S1として計測するセンサである。また環境センサ2は、センサ1の設置環境の温度、圧力、放射線量、水位などの状態量を環境センサ信号S2として計測するセンサである。例えば実際には、センサはプラントを構成する容器、配管外に設置されて容器、配管内の状態量を検知し、環境センサ2はセンサ1が設置されている容器、配管外の環境を示す状態量を検知している。
センサ信号入力装置3は、センサ1で計測した計測値(センサ信号S1)を計算機10へ入力する装置であり、例えばプロセス計算機でもよい。環境センサ信号入力装置4は、環境センサ2で計測した計測値(環境センサ信号S2)を計算機10へ入力する装置であり、例えばプロセス計算機でもよい。
以下本発明の説明は、具体的なセンサ信号S1および環境センサ信号S2の例を図2に示して行う。図2の例では、センサ信号S1として高圧注水系流量S1Aとドレンタンク水位S1B、環境センサ信号S2として格納容器内温度S2Aと格納容器内放射線量S2Bを例に取り上げて、これら計測値の時系列的な変化の例を示している。
ここで、高圧注水系流量S1Aとドレンタンク水位S1Bのセンサ1は、原子炉格納容器内に設置されており、環境センサ2は、原子炉格納容器内の温度、放射線量を計測するセンサである。このためセンサ1は、環境センサ2が計測する温度、放射線量の環境下に曝されて作動しており、温度、放射線量の苛酷環境下ではその性能を維持し保証することができないという関係にある。
図2の時系列的な変化の事例では、原子炉における事故発生時刻を00:00として、その前の10時間および10分間隔でのその後の1時間における上記計測値の変化事例を示している。なお、事故発生時刻は例えば重要警報「スクラム」など、プロセス計算機で取得可能な警報の発報により検知できるものとする。
この事例によれば、センサ信号S1のうち高圧注水系流量S1Aは事故発生前の正常状態において0%を維持、継続しており、事故発生後10分以降に30%から50%に増加しその後50%を維持している。センサ信号S1のうちドレンタンク水位S1Bは、事故発生の前後を通じ変化していない。
またこの事例によれば、環境センサ信号S2としての格納容器内温度S2Aは事故発生前の正常状態において30℃を維持、継続しており、事故発生後10分以降に50℃から120℃に向けて順次増加し続けている。環境センサ信号S2としての格納容器内放射線量S2Bは事故発生前の正常状態において0.01Gy/hrを維持、継続しており、事故発生後10分以降に1.0Gy/hrに増加しその後維持している。
計算機10内の通常時センサ監視装置5では、センサ信号入力装置3からセンサ信号S1を入力し、各センサ信号S1A,S1Bがあらかじめ設定した予測値S1A0,S1B0と一致しているかどうか判定する。一致している場合はそのセンサは正常であると判定し、一致しなければ異常と判定する。なお、一致するかどうかの判定は、センサ信号S1A,S1Bと予測値S1A0,S1B0との誤差が一定範囲にあればよく、季節変動等の多少の変動がある場合には、季節変動を含んだ範囲に設定してもよい。
図2の事例で具体的に説明すると、高圧注水系流量S1Aの通常状態における予測値S1A0の大きさの範囲を−1%から+1%であるとすると、通常運転時に0%を示す高圧注水系流量S1Aのセンサは正常と判断され、ドレンタンク水位S1Bの通常状態における予測値S1B0の大きさの範囲が90mmから100mmであるとすると、通常運転時に100(mm)を示すドレンタンク水位S1Bのセンサは正常と判断されることになる。
通常時センサ監視装置5は、通常時(事故発生時刻である00:00より前の状態であり、例えば重要警報「スクラム」など、プロセス計算機で取得可能な警報の発報を検知する以前の状態)において、各センサ信号S1A,S1Bと予測値S1A0,S1B0の一致を判断する装置である。
計算機10内のセンサ仕様データベース6には、各センサS1について、正常に動作する仕様が格納されている。図3にセンサ仕様データベース6に記録された仕様の例を示している。
センサ仕様データベース6に格納された仕様のNo1では、センサ1として高圧注水系流量S1Aが取り上げられており、環境センサである格納容器内温度S2Aとの関係で正常に動作する仕様が定められている。ここでは格納容器内温度S2Aが150℃以下の時に高圧注水系流量S1Aのセンサ1が正常に動作することができることを定義している。逆にいえば格納容器内温度S2Aが150℃以上の状態では高圧注水系流量S1Aのセンサ1が正常に動作できないことを定義したものである。
同様にNo2では、センサ1として高圧注水系流量S1Aが取り上げられており、環境センサである格納容器内放射線量S2Bとの関係で正常に動作する仕様が定められている。ここでは格納容器内放射線量S2Bが1000Gy/hr以下であることが高圧注水系流量S1Aのセンサ1が正常に動作することができる範囲であることを示している。例えば、高圧注水系流量S1Aのセンサの設置場所である格納容器内温度が200℃になれば、このセンサは故障などにより出力値が信頼できないと推定される。
またNo3では、センサ1としてドレンタンク水位S1Bが取り上げられており、環境センサである格納容器内温度S2Aとの関係で正常に動作する仕様が定められている。ここでは格納容器内温度S2Aが100℃以下であることが格納容器内温度S2Aのセンサ1が正常に動作することができる範囲であることを示している。
計算機10内のセンサ設置環境評価装置7は、環境センサ信号入力装置4から環境センサ信号S2を入力し、他方センサ仕様データベース6からセンサ仕様を入力し、事故後のセンサ設置環境を評価する。事故発生後に継続して、環境センサ信号の値がセンサ仕様を満たしていれば、事故後のセンサ設置環境は正常と判定する。逆に、事故後に環境センサ信号の値がセンサ仕様を逸脱したことがあれば、事故後のセンサ設置環境は異常と判定する。
センサ設置環境評価装置7の判定について、図2と図3の事例で説明する。まず計算機10内のセンサ設置環境評価装置7は、環境センサ信号入力装置4から環境センサ信号S2として格納容器内温度S2Aを入力し、他方センサ仕様データベース6からセンサ仕様として仕様のNo1を入力する。図3の仕様No1の場合、高圧注水系流量S1Aのセンサは格納容器内温度S2Aが150℃以下で性能保証されているが、図2の格納容器内温度S2Aは事故発生後に120℃までしか上昇しない。従って高圧注水系流量S1Aのセンサの事故後のセンサ設置環境は、格納容器内温度S2Aについては正常と判定される。
次にセンサ設置環境評価装置7は、環境センサ信号入力装置4から環境センサ信号S2として格納容器内放射線量S2Bを入力し、他方センサ仕様データベース6からセンサ仕様として仕様のNo2を入力する。図3の仕様No2の場合、高圧注水系流量S1Aのセンサは格納容器内放射線量S2Bが1000Gy/hr以下で性能保証されているが、図2の格納容器内放射線量S2Bは事故発生後に1.0Gy/hrまでしか上昇しない。従って高圧注水系流量S1Aのセンサの事故後のセンサ設置環境は、格納容器内放射線量S2Bについては正常と判定される。
引き続いてセンサ設置環境評価装置7は、環境センサ信号入力装置4から環境センサ信号S2として格納容器内温度S2Aを入力し、他方センサ仕様データベース6からセンサ仕様として仕様のNo3を入力する。図3の仕様No3の場合、ドレンタンク水位S1Bのセンサは格納容器内温度S2Aが100℃以下で性能保証されているが、図2の格納容器内温度S2Aは事故発生後に120℃まで上昇している。従ってドレンタンク水位S1Bのセンサの事故後のセンサ設置環境は、格納容器内温度S2Aについては異常と判定される。
計算機10内の統合判定装置8は、通常時センサ監視装置5から通常時のセンサ状態を入力し、センサ設置環境評価装置7から事故後のセンサ設置環境を入力し、事故時のセンサ健全性を判定する。通常時に正常であり、事故後にもセンサ設置環境がセンサ仕様を逸脱していない場合には、センサは健全であると判定する。それ以外の場合には異常と判定する。
図4は、先に説明した通常時センサ監視装置5の出力と、センサ設置環境評価装置7の出力を時系列的に表形式にまとめたものである。
まず通常時センサ監視装置5の出力は、異常発生前の高圧注水系流量S1Aのセンサの判定結果とドレンタンク水位S1Bのセンサの判定結果は共に正常(図4では○で表記)であった。
センサ設置環境評価装置7の出力は、異常発生後の仕様No1の判断によれば格納容器内温度S2Aとの関係において高圧注水系流量S1Aのセンサの判定結果は正常(図4では○で表記)であった。また仕様No2の判断によれば格納容器内放射線量S2Bとの関係においても高圧注水系流量S1Aのセンサの判定結果は正常(図4では○で表記)であった。
これに対し異常発生後の仕様No3の判断によれば、格納容器内温度S2Aとの関係においてドレンタンク水位S1Bのセンサの判定結果は、異常発生後の時刻00:40までは正常(図4では○で表記)であった。しかし異常発生後の時刻00:40以降には、格納容器内温度S2Aとの関係においてドレンタンク水位S1Bのセンサの判定結果は異常(図4では×で表記)に変更された。変更の理由は、格納容器内温度S2Aが100℃を超過したために、ドレンタンク水位S1Bのセンサの信頼性が疑われる為である。
統合判定装置8では、図4のような通常時センサ監視装置5とセンサ設置環境評価装置7からの判断結果を受けて、事故発生前後を通じて終始正常を示す高圧注水系流量S1Aのセンサを正常と判断し、事故発生後の状態において苛酷環境下におかれ出力の正常性に疑問があるドレンタンク水位S1Bのセンサを異常と判断する。
計算機10内の判定結果出力装置9は、統合判定装置8の判定結果をディスプレイ等に表示する。出力画面の例を図5に示す。画面には各センサの健全性判定結果を表示する。図示の例では、高圧注水系流量S1Aのセンサの判定結果について正常と表示し、ドレンタンク水位S1Bのセンサの判定結果について異常と表示する。また異常の表示とともに備考として、異常が疑われる他の要因も合わせて表示する。ここでは格納容器内温度S2Aが高いことを参考情報として表示し、運転員の判断に提供する。このように、表示に際してセンサに異常の可能性がある場合は、その根拠となる環境センサ名とその状態を表示するのがよい。また、判定結果出力装置9は、中央制御盤や大型表示盤上の画面であって、センサの計測値をセンサの健全性により色で区別するなどの表示方法を採用してもよい。
なお、通常時センサ監視装置5、設置環境評価装置7、統合判定装置8は、計算機のプログラムとして実施してもよい。また、センサ仕様データベース6を計算機内に含めた構成としてもよい。
図6は、センサ健全性判定装置10による処理を計算機で実施する場合の処理フローチャートの例を示している。
処理ステップS1では、プラント起動後など通常運転が開始された後に通常時センサ1の監視を実行する。処理ステップS2では、プラント事故が発生したかどうかを検知し、事故が発生していなければ処理ステップS1に戻り、通常時センサ1の監視を繰り返す。事故の発生は、例えば重要警報「スクラム」など、プロセス計算機で取得可能な警報の発報により検知する。
処理ステップS1の通常時センサ監視の処理の詳細を図7に示す。
図7の処理フローチャートにおいて、最初の処理ステップS11では、センサ信号入力装置2により、センサ1で計測したセンサ信号S1を入力する。
処理ステップS12では、センサ信号S1があらかじめ設定された予測値S10と一致するか判定する。一致した場合は、処理ステップS13において通常時センサ状態は正常と判定し、一致しなかった場合は処理ステップS14において通常時センサ状態は異常と判定する。
例えば、高圧注水系流量S1Aの予測値S1A0の範囲を−1%から+1%とし、ドレンタンク水位S1Bの予測値S1B0の範囲を90mmから100mmとしたとする。この場合には、図2のセンサ信号S1が入力された場合、高圧注水系流量S1Aとドレンタンク水位S1Bのいずれも事故発生の00:00までは予測値S1A0,S1B0の範囲内である。したがって、いずれのセンサも通常時センサ状態は正常と判定する。処理ステップS11からS14の手順は、通常時においてセンサ信号S1を入力するたび(例えば1秒ごと)に実施する。
図6の処理フローチャートに戻り、処理ステップS2において事故発生を検知した場合、処理ステップS3でセンサ設置環境評価を実行する。センサ設置環境評価の処理の詳細を図8の処理フローチャートに示す。
図8の処理フローチャートでは、最初の処理ステップS31において、環境センサ信号入力装置4により、環境センサ2で計測した環境センサ信号S2を入力する。
処理ステップS32では、環境センサ信号S2をセンサ仕様データベース6から入力した図3のセンサ仕様と比較する。
処理ステップS33では、環境センサ信号S2がセンサ仕様を満たすか、否かを判断する。仕様を満たす場合は、処理ステップS34において事故後のセンサ設置環境は正常と判定し、環境センサ信号S2がセンサ仕様を満たさない場合は、処理ステップS35において事故後のセンサ設置環境は異常と判定する。
例えば、図2の環境センサ信号S2と、図3のセンサ仕様を用いる場合、高圧注水系流量S1Aのセンサは格納容器温度S2Aが150℃以下であり、かつ、格納容器内放射線量S2Bが1000Gy/hrである場合に性能保証されている。事故発生の00:00から01:00においては図2に示すようにいずれの条件も満たしているので、高圧注水系流量のセンサ設置環境は正常と判定する。一方、ドレンタンク水位S1Bについては、格納容器温度S2Aが100℃以下である場合に性能保証されているが、00:50においてこの条件を逸脱している。したがって、ドレンタンク水位のセンサ設置環境は、00:50以降は異常であると判定する。
図6に戻り、処理ステップS4では、通常時センサ状態と事故後のセンサ設置環境をもとに統合判定を実施し、判定結果出力装置9に表示する。具体的には、通常時センサ状態が継続して正常であり、かつ、事故後のセンサ設置環境が継続して正常の場合には、センサは正常であると判定する。それ以外の場合は、異常の可能性があると判定する。
図2の環境センサ信号と、図3のセンサ仕様の例では、高圧注水系流量のセンサは通常時に正常であり、事故後のセンサ設置環境も正常である。したがって、事故後の短期間に劣化や偶発故障が起こる可能性は低いため、高圧注水系流量のセンサは健全であるとみなすことができる。一方、ドレンタンク水位のセンサは、通常時に正常であったが、事故後の00:50にセンサ設置環境である格納容器内温度がセンサ仕様より高温となっている。したがって、00:50以降は異常の可能性があると判定する。なお、処理ステップS103からS104の手順は、センサ信号を入力するたび(例えば1秒ごと)に実施する。
なお、本実施例では通常時と事故発生後を通して一貫して正常と判定された場合を正常、その他を異常としている。この判断に際し、例えば事故発生後の一時期異常とされ、その後環境改善により再度正常動作範囲を保証する値に戻ったような場合についてどのように判断するかといったことについて、ここでは過酷環境に曝された後遺症を疑う立場から異常とするのが妥当と判断している。また通常運転時にセンサが劣化し異常判断され、それを受けてセンサ交換、修理された記録が明確である場合には、新しいセンサについて正常として判断することになる。
以上の手順により、原子力プラントのセンサにおいて、通常運転時にセンサ状態を監視しておき、事故発生時にはセンサの設置環境を評価することで、事故時のセンサの健全性を判定することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
1:センサ,2:環境センサ,3:センサ信号入力装置,4:環境センサ信号入力装置,5:通常時センサ監視装置,6:センサ仕様データベース,7:センサ設置環境評価装置,8:統合判定装置,9:判定結果出力装置

Claims (6)

  1. プラントに設置されプラントの状態量を検知する第1と第2のセンサを備え、前記第2のセンサは前記第1のセンサの設置環境に関する状態量を検知するセンサ健全性判定装置であって、
    該センサ健全性判定装置は前記プラントにおける事故発生情報を入力する事故検知手段と、該事故検知手段による事故発生検知前の段階において前記第1のセンサのセンサ信号を監視してセンサ状態を判定する通常時センサ監視装置と、前記第2のセンサが検知する状態量について、当該状態量の設置環境のときに前記第1のセンサが正常動作を行える限界条件を仕様として記憶しているセンサ仕様データベースと、前記事故検知手段による事故発生検知後の段階において前記第2のセンサのセンサ信号と前記センサ仕様データベースの仕様を比較して事故発生後の前記第1のセンサの設置環境を評価するセンサ設置環境評価装置と、前記通常時センサ監視装置から得られる事故発生前における前記第1のセンサのセンサ状態と前記センサ設置環境評価装置から得られる事故発生後の前記第1のセンサの設置環境から、事故発生後の前記第1のセンサの健全性を判定する統合判定装置を備えたことを特徴とするセンサ健全性判定装置。
  2. 請求項1に記載のセンサ健全性判定装置であって、
    前記統合判定装置で判定した結果が異常の場合に、異常のセンサ名と異常の根拠となる環境センサ名を表示する判定結果出力装置を備えたことを特徴とするセンサ健全性判定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセンサ健全性判定装置であって、
    前記統合判定装置では、事故発生前後において前記第1のセンサがともに健全であると判定された場合に当該第1のセンサを健全と判定し、それ以外の場合に異常と判定することを特徴とするセンサ健全性判定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のセンサ健全性判定装置であって、
    前記第1のセンサは前記プラントを構成する容器、配管外に設置されて容器、配管内の状態量を検知し、前記第2のセンサは前記第1のセンサが設置されている前記容器、配管外の環境を示す状態量を検知していることを特徴とするセンサ健全性判定装置。
  5. 請求項4に記載のセンサ健全性判定装置であって、
    前記第1のセンサの検出する状態量は、前記プラントを構成する容器、配管内の温度、圧力、水位、流量であることを特徴とするセンサ健全性判定装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載のセンサ健全性判定装置であって、
    前記第2のセンサの検出する状態量は、前記プラントを構成する容器、配管外の温度、圧力、水位、放射線であることを特徴とするセンサ健全性判定装置。
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