(物理チャネル)
LTEおよびLTE−Aで使用される主な物理チャネル(または物理信号)について説明する。チャネルとは、信号の送信に用いられる媒体を意味する。物理チャネルとは、信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。物理チャネルは、LTEおよびLTE−Aおよびそれ以降の規格リリースにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、そのような場合でも本発明の各実施形態の説明に影響しない。
LTEおよびLTE−Aでは、物理チャネルのスケジューリングについて無線フレームを用いて管理している。1無線フレームは10msである。1無線フレームは10サブフレームで構成される。さらに、1サブフレームは2スロットで構成される(すなわち、1スロットは0.5msである)。また、物理チャネルが配置されるスケジューリングの最小単位としてリソースブロックを用いて管理している。リソースブロックとは、複数サブキャリア(例えば、12サブキャリア)の集合で構成される一定の周波数領域と、一定の送信時間間隔(例えば、1スロット、7シンボル)で構成される領域で定義される。
物理チャネルは、上位層から出力される情報を伝送するリソースエレメントのセットに対応する。物理信号は、物理層で使用され、上位層から出力される情報を伝送しない。つまり、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)メッセージやシステム情報(SI: System Information)などの上位層の制御情報は、物理チャネルで伝送される。
下りリンク物理チャネルには、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)、物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)、物理マルチキャストチャネル(PMCH: Physical Multicast Channel)、物理制御フォーマットインディケータチャネル(PCFICH: Physical Control Format Indicator Channel)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)、物理ハイブリットARQインディケータチャネル(PHICH: Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)、拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced Physical Downlink Control Channel)がある。また、下りリンク物理信号は、種々の参照信号と種々の同期信号がある。下りリンク参照信号には、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS: Channel State Information Reference Signal)がある。同期信号には、プライマリー同期信号(PSS: Primary Synchronization Signal)とセカンダリー同期信号(SSS: Secondary Synchronization Signal)がある。
上りリンク物理チャネルには、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH: Physical Random Access Channel)がある。また、上りリンク物理信号には、種々の参照信号がある。上りリンク参照信号には、復調参照信号(DMRS: Demodulation Reference Signal)とサウンディング参照信号(SRS: Sounding Reference Signal)がある。
同期信号(Synchronization Signal)は、3種類のプライマリー同期信号(PSS: Primary Synchronization Signal)と、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるセカンダリー同期信号(SSS: Secondary Synchronization Signal)とで構成される。プライマリー同期信号とセカンダリー同期信号との組み合わせによって、基地局装置を識別する504通りのセル識別子(PCI: Physical layer Cell Identity, Physical Cell Identity, Physical Cell Identifier)と無線同期のためのフレームタイミングが示される。端末装置2は、セルサーチによって受信した同期信号に基づいてセルのセル識別子を特定する。
物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)は、セル内の端末装置で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報やシステムインフォメーション)を通知する目的で送信される。また、PBCHで通知されない報知情報(例えば、SIB1や他のシステムインフォメーション)は、DL−SCHを介して、PDSCHで送信される。報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI: Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI: Tracking Area Identifier)、ランダムアクセス設定情報(送信タイミングタイマなど)、共通無線リソース設定情報(共有無線リソース設定情報)などが通知される。
システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、SFN mod 8 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5においてPDSCHを介して初期送信が行われ、SFN mod 2= 0を満たす他の無線フレームにおけるサブフレーム5において再送信(repetition)が行なわれる。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、スペシャルサブフレームの構成(DwPTS、GP、およびUpPTSの長さ)を示す情報を含む。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、セル固有の情報である。
システムインフォメーションメッセージは、PDSCHを介して伝送される。システムインフォメーションメッセージは、セル固有の情報である。システムインフォメーションメッセージは、システムインフォメーションブロックタイプ1以外のシステムインフォメーションブロックX(Xは自然数)を含んでもよい。
下りリンク参照信号は、その用途によって複数のタイプに分類される。例えば、セル固有参照信号(Cell-specific reference signals; CRS)は、セル毎に所定の電力で送信されるパイロット信号であり、所定の規則に基づいて周波数領域および時間領域で周期的に繰り返される下りリンク参照信号である。端末装置2は、セル固有参照信号を受信することでセル毎の受信品質を測定する。また、端末装置2は、セル固有参照信号と同じアンテナポートで送信される物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルの復調のための参照信号としてもセル固有参照信号を使用する。セル固有参照信号に使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。この系列は、擬似ランダム系列に基づいて生成されてもよい。また、この系列は、Zadoff−Chu系列に基づいて生成されてもよい。また、この系列は、ゴールド系列に基づいて生成されてもよい。
また、下りリンク参照信号は下りリンクの伝搬路変動の推定にも用いられる。伝搬路変動の推定に用いられる下りリンク参照信号のことをチャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signals; CSI-RS)あるいはCSI参照信号と呼称してもよい。また、実際には信号が送信されない、または、ゼロパワーで送信されるCSI参照信号は、ゼロパワーチャネル状態情報参照信号(Zero Power Channel State Information Reference Signals; Zero Power CSI-RS)あるいはゼロパワーCSI参照信号と呼称してもよい。また、実際に信号が送信されるCSI参照信号は、非ゼロパワーチャネル状態情報参照信号(Non Zero Power Channel State Information Reference Signals; Zero Power CSI-RS)あるいは非ゼロパワーCSI参照信号と呼称してもよい。また干渉成分を測定するために用いられる下りリンクリソースの事をチャネル状態情報干渉測定リソース(Channel State Information - Interference Measurement Resource: CSI-IMR)あるいはCSI−IMリソースと呼称してもよい。CSI−IMリソースに含まれるゼロパワーCSI参照信号を用いて、端末装置2はCQIの値を算出するために干渉信号の測定を行なってもよい。また、端末装置2毎に個別に設定される下りリンク参照信号は、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signals)または専用参照信号(Dedicated Reference Signals)、下りリンク復調参照信号(DL DMRS: Downlink Demodulation Reference Signals)などと称され、物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルの復調に用いられる。
物理下りリンク共用チャネル(Physical Downlink Shared Channel; PDSCH)は、下りリンクデータ(DL−SCH)を送信するために使用される。また、PDSCHは、システムインフォメーションがDL−SCHで送信される場合にも使用される。物理下りリンク共用チャネルに対する無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。また、PDSCHは、下りリンクと上りリンクに関するパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)を通知するためにも使用される。
RRCメッセージはPDSCHを介して伝送される。RRCメッセージは、RRC層において処理される情報/信号である。RRCメッセージは、セル内の複数の移動局装置1に対して共通であってもよいし、特定の移動局装置1に対して専用であってもよい。
物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel; PDCCH)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボルで送信され、端末装置2に対して基地局装置1のスケジューリングに従ったリソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する目的で使用される。端末装置2は、レイヤー3メッセージ(ページング、ハンドオーバコマンド、RRCメッセージなど)を送受信する前に自局宛の物理下りリンク制御チャネルを監視(モニタ)し、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラント(下りリンクアサインメントとも呼称される)と呼ばれるリソース割り当て情報を自局宛の物理下りリンク制御チャネルから取得する必要がある。なお、物理下りリンク制御チャネルは、上述したOFDMシンボルで送信される以外に、基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるように構成することも可能である。この基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信される物理下りリンク制御チャネルはエンハンスト物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced PDCCH)と呼称される場合もある。また、上述したOFDMシンボルで送信されるPDCCHは第1の制御チャネルと呼称される場合もある。また、EPDCCHは第2の制御チャネルと呼称される場合もある。また、PDCCHが割り当て可能なリソース領域は第1の制御チャネル領域、EPDCCHが割り当て可能なリソース領域は第2の制御チャネル領域と呼称される場合もある。なお、以降に記述するPDCCHには基本的にEPDCCHを含んでいる。
基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、同期信号、および、下りリンク参照信号を送信してもよい。また、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHを送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信しても良い。また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSを送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、スペシャルサブフレームがGPおよびUpPTSのみによって構成されている場合には、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCHおよび/またはPUSCHおよび/またはDMRSを送信してもよい。
ここで、端末装置2は、PDCCH候補(PDCCH candidates)および/またはEPDCCH候補(EPDCCH candidates)のセットをモニタする。以下、説明の簡略化のために、PDCCHは、EPDCCHを含む。PDCCH候補とは、基地局装置1によって、PDCCHがマップおよび送信される可能性のある候補を示している。また、PDCCH候補は、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)から構成される。また、モニタとは、モニタされる全てのDCIフォーマットに応じて、PDCCH候補のセット内のPDCCHそれぞれに対して、端末装置2がデコード(復号)を試みるということを意味する。
ここで、端末装置2が、モニタするPDCCH候補のセットは、サーチスペースとも称される。サーチスペースとは、基地局装置1によってPDCCHの送信に用いられる可能性のあるリソースのセットである。PDCCH領域には、コモンサーチスペース(CSS: Common Search Space)と端末装置スペシフィックサーチスペース(USS: UE-specific Search Space)が構成(定義、設定)される。
CSSは、複数の端末装置2に対する下りリンク制御情報(DCI: Downlink Control Information)の送信に用いられる。すなわち、CSSは、複数の端末装置2に対して共通のリソースによって定義される。また、USSは、ある特定の端末装置2に対する下りリンク制御情報の送信に用いられる。すなわち、USSは、ある特定の端末装置2に対して個別に設定される。また、USSは、複数の端末装置2に対して重複してもよい。
下りリンク制御情報(DCI)は、特定のフォーマット(構成、形式)で基地局装置1から端末装置2へ送信される。このフォーマットをDCIフォーマットと呼称してもよい。DCIフォーマットは、DCIを送信するためのフォーマットと言い換えることができる。基地局装置1から端末装置2へ送信されるDCIフォーマットには複数のフォーマットが用意されている(例えば、DCIフォーマット0/1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D/3/3A/4)。
基地局装置1は、複数の端末装置2に対して共通のDCI(単一のDCI)をあるDCIフォーマットで送信する場合には、PDCCH(またはEPDCCH)CSSで送信し、端末装置2に対して個別にDCIをあるDCIフォーマットで送信する場合には、PDCCH(またはEPDCCH)USSで送信する。
DCIフォーマットで送信されるDCIには、PUSCHやPDSCHのリソース割り当て、変調符号化方式、サウンディング参照信号要求(SRSリクエスト)、チャネル状態情報要求(CSIリクエスト)、単一のトランスポートブロックの初送または再送の指示、PUSCHに対する送信電力制御コマンド、PUCCHに対する送信電力制御コマンド、UL DMRSのサイクリックシフトおよびOCC(Orthogonal Code Cover)のインデックスなどがある。この他にも種々のDCIは仕様書によって定義されている。
上りリンク送信制御(例えば、PUSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを上りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)または上りリンクに関連するDCIと呼称してもよい。下りリンク受信制御(例えば、PDSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを下りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D)または下りリンクに関連するDCIと呼称してもよい。複数の端末装置2それぞれの送信電力を調整するために用いられるフォーマットをグループトリガリングDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット3/3A)と呼称してもよい。
例えば、DCIフォーマット0は、1つのサービングセルにおける1つのPUSCHのスケジューリングを行なうために必要なPUSCHのリソース割り当てに関する情報や変調方式に関する情報、PUSCHに対する送信電力制御(TPC: Transmit Power Control)コマンドに関する情報などを送信するために用いられる。また、これらのDCIはPDCCH/EPDCCHで送信される。DCIフォーマットは、少なくとも1つのDCIで構成されていると言える。
端末装置2は、PDCCH領域のCSSおよび/またはUSSにおいてPDCCHをモニタし、自装置宛てのPDCCHを検出する。
また、下りリンク制御情報の送信(PDCCHでの送信)には、基地局装置1が端末装置2に割り当てたRNTI(Radio Network Temporary Identifier)が利用される。具体的には、DCIフォーマット(下りリンク制御情報でも良い)に巡回上長検査(CRC: Cyclic Redundancy check)パリティビットが付加され、付加された後に、CRCパリティビットがRNTIによってスクランブルされる。
端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットに対してデコードを試み、CRCが成功したDCIフォーマットを、自装置宛のDCIフォーマットとして検出する(ブラインドデコーディングとも呼称される)。すなわち、端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うPDCCHに対してデコードを試み、CRCが成功したPDCCHを、自装置宛のPDCCHとして検出する。
ここで、RNTIには、C−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)が含まれる。C−RNTIは、RRC接続およびスケジューリングの識別に対して使用されるユニークな(一意的な)識別子である。C−RNTIは、動的にスケジュールされるユニキャスト送信のために利用される。
また、RNTIには、Temporary C−RNTIが含まれる。Temporary C−RNTIは、ランダムアクセスプロシージャ(例えば、初期アクセス)に対して使用される識別子である。例えば、端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加された上りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0)を、CSSのみでデコードを試みてもよい。また、端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加された下りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1A)を、CSSおよびUSSでデコードを試みてもよい。
また、基地局装置1は、DCIをCSSで送信する場合、DCI(DCIフォーマット)にTemporary C−RNTIまたはC−RNTIでスクランブルしたCRCパリティビットを付加し、DCIをUSSで送信する場合、DCI(DCIフォーマット)にC−RNTIでスクランブルしたCRCを付加してもよい。
物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel; PUSCH)は、上りリンクデータと上りリンク制御情報(Uplink Control Information; UCI)を送信するために用いられる。PUSCHで送信されるUCIは、チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)、および/または、ACK/NACKを含む。また、PUSCHで送信されるCSIは、アピリオディックCSI(A−CSI)とピリオディックCSIを含む。また、下りリンクの場合と同様に物理上りリンク共用チャネルのリソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。また、ダイナミックスケジューリンググラントよってスケジュールされるPUSCHは上りリンクデータを伝送する。また、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされるPUSCHは、ランダムアクセスに関連した自局の情報(例えば、端末装置2の識別情報、メッセージ3)を送信する。また、検出したグラントの種類に応じて、PUSCHでの送信に対する送信電力をセットするために使用されるパラメータが異なってもよい。なお、制御データは、チャネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ−ACK、およびRIという形で送信される。つまり、制御データは、上りリンク制御情報という形で送信される。
物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel; PUCCH)は、物理下りリンク共用チャネルで送信された下りリンクデータの受信確認応答(Acknowledgement/Negative Acknowledgement; ACK/NACK)や下りリンクの伝搬路情報(チャネル状態情報)の通知、上りリンクのリソース割り当て要求(無線リソース要求)であるスケジューリングリクエスト(Scheduling Request; SR)を行なうために使用される。チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)は、チャネル品質指標(CQI: Channel Quality Indicator)、プリコーディングマトリックス指標(PMI: Precoding Matrix Indicator)、プリコーディングタイプ指標(PTI: Precoding Type Indicator)、ランク指標(RI: Rank Indicator)を含む。各インディケータ(Indicator)は、インディケーション(Indication)と表記される場合もあるが、その用途と意味は同じである。また、送信するUCIに応じて、PUCCHのフォーマットを切り替えてもよい。例えば、UCIがHARQ−ACKおよび/またはSRから構成される場合、UCIはフォーマット1/1a/1b/3のPUCCHで送信されてもよい。また、UCIがピリオディックCSIから構成される場合、UCIはフォーマット2のPUCCHで送信されてもよい。
CSI報告には、周期的またはイベント条件が満たされた場合に、チャネル状態情報を報告するピリオディックCSI報告と、DCIフォーマットに含まれているCSIリクエストによって、報告が要求された場合にチャネル状態情報を報告するアピリオディックCSI報告がある。ピリオディックCSI報告は、PUCCHまたはPUSCHで行なわれ、アピリオディックCSI報告は、PUSCHで行なわれる。端末装置2は、DCIフォーマットに含まれる情報に基づいて指示された場合、PUSCHで上りリンクデータをともなわないCSIを送信することもできる。
上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal)は、基地局装置1が、物理上りリンク制御チャネルPUCCHおよび/または物理上りリンク共用チャネルPUSCHを復調するために使用する復調参照信号(Demodulation Reference Signal; DMRS)と、基地局装置1が、主に、上りリンクのチャネル状態を推定するために使用するサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal; SRS)が含まれる。また、サウンディング参照信号には、上位層によって周期的に送信するように設定される周期的サウンディング参照信号(P-SRS: Periodic SRS)と、下りリンク制御情報(DCI)フォーマットに含まれるSRSリクエストによって送信が要求される非周期的サウンディング参照信号(A-SRS: Aperiodic SRS)とがある。上りリンク参照信号は、上りリンクパイロット信号、上りリンクパイロットチャネルと呼称する場合もある。また、周期的サウンディング参照信号をピリオディックサウンディング参照信号(P-SRS: Periodic Sounding Reference Signal)、トリガータイプ0サウンディング参照信号(Trigger Type 0 SRS)と呼称する場合もある。また、非周期的サウンディング参照信号をアピリオディックサウンディング参照信号(A-SRS: Aperiodic Sounding Reference Signal)、トリガータイプ1サウンディング参照信号(Trigger Type 1 SRS)と呼称する場合もある。さらに、非周期的サウンディング参照信号は、協調通信において、上りリンクのチャネル推定用に特化した信号(例えば、トリガータイプ1aSRSと呼称される場合もある)と、TDDにおけるチャネル相反性(channel reciprocity)を利用してチャネル状態を基地局装置1に測定させるために使用される信号(例えば、トリガータイプ1bSRSと呼称される場合もある)とに分けられてもよい。なお、DMRSは、PUSCHとPUCCHそれぞれに対応して、セットされる。また、DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと同じサブフレームで時間多重されて、送信される。また、DMRSは、PUSCHに対する場合とPUCCHに対する場合で、時間多重方法が異なってもよい。例えば、PUSCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に1シンボルだけ配置されるのに対して、PUCCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に3シンボル配置される。
また、サウンディング参照信号は、上位層シグナリングによって通知されるサウンディング参照信号の送信サブフレームに関する情報に従って、サウンディング参照信号を送信するサブフレームが決定される。送信サブフレームに関する情報には、セル固有に設定される情報(共有情報)と端末装置固有に設定される情報(専用情報)とがある。セル固有に設定される情報には、セル内のすべての端末装置2が共有するサウンディング参照信号が送信されるサブフレームを示す情報が含まれる。また、端末装置固有に設定される情報には、セル固有に設定されるサブフレームのサブセットとなるサブフレームオフセットと周期(periodicity)を示す情報が含まれる。これらの情報によって、端末装置2は、サウンディング参照信号を送信することができるサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレームと呼称する場合もある)を決定することができる。また、端末装置2は、セル固有に設定されたサウンディング参照信号が送信されるサブフレームにおいて、物理上りリンク共用チャネルを送信する場合、サウンディング参照信号が送信されるシンボル分だけ物理上りリンク共用チャネルの時間リソースをパンクチャし、該時間リソースで物理上りリンク共用チャネルを送信することができる。このことにより、端末装置2間の物理上りリンク共用チャネルの送信とサウンディング参照信号の送信の衝突を回避することができる。物理上りリンク共用チャネルを送信する端末装置2にとっては、特性劣化を防ぐことができる。また、サウンディング参照信号を送信する端末装置2にとっては、チャネル推定精度を確保することができる。ここで、端末装置固有の設定は、周期的サウンディング参照信号と非周期的サウンディング参照信号とで独立に設定されてもよい。第1の上りリンク参照信号は、上位層シグナリングによって種々のパラメータが設定された場合に、設定された送信サブフレームに従って周期的に送信される。また、第2の上りリンク参照信号は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれる第2の上りリンク参照信号の送信要求に関するフィールド(SRSリクエスト)によって、送信要求が指示される場合に、非周期的に送信される。端末装置2は、ある下りリンク制御情報フォーマットに含まれるSRSリクエストがポジティブまたはポジティブに相当するインデックス(値)を示している場合、所定の送信サブフレームでA−SRSを送信する。また、端末装置2は、検出したSRSリクエストがネガティブまたはネガティブに相当するインデックス(値)を示す場合、所定のサブフレームでA−SRSを送信しない。なお、セル固有に設定されるパラメータに関する情報(共有情報、セル情報)は、システムインフォメーションまたは専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)を用いて通知される。また、端末装置2に対して個別に設定されるパラメータに関する情報(個別情報、専用情報)は、共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)を用いて通知される。なお、パラメータに関する情報で少なくとも1つのパラメータが通知される。
物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel; PRACH)は、プリアンブル系列を通知するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを有する。プリアンブル系列は、64種類のシーケンスを用意して6ビットの情報を表現するように構成されている。物理ランダムアクセスチャネルは、端末装置2の基地局装置1へのアクセス手段として用いられる。端末装置2は、スケジューリング要求(SR: Scheduling Request)に対する物理上りリンク制御チャネル未設定時の無線リソース要求や、上りリンク送信タイミングを基地局装置の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報(タイミングアドバンス(Timing Advance; TA)とも呼称される)を基地局装置1に要求するために物理ランダムアクセスチャネルを用いる。
具体的には、端末装置2は、基地局装置1より設定された物理ランダムアクセスチャネル用の無線リソースを用いてプリアンブル系列を送信する。送信タイミング調整情報を受信した端末装置2は、報知情報によって共通的に設定される(またはレイヤー3メッセージで個別に設定される)送信タイミング調整情報の有効時間を計時する送信タイミングタイマを設定し、送信タイミングタイマの有効時間中(計時中)は送信タイミング調整状態、有効期間外(停止中)は送信タイミング非調整状態(送信タイミング未調整状態)として上りリンクの状態を管理する。レイヤー3メッセージは、端末装置2と基地局装置1の無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層でやり取りされる制御平面(C-plane: Control-plane)のメッセージであり、RRCシグナリングまたはRRCメッセージと同義の意味で使用される。また、RRCシグナリングは、上位層シグナリングや専用シグナリング(Dedicated signaling)と呼称される場合もある。専用シグナリングは、個別シグナリングと呼称される場合もある。
ランダムアクセスプロシージャには、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Contention based Random Access procedure)とノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Non-contention based Random Access procedure)の2つのランダムアクセスプロシージャが含まれる。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生する可能性のあるランダムアクセスである。
また、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生しないランダムアクセスである。
ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、3ステップから成り、下りリンクの専用シグナリング(Dedicated signaling)によって、ランダムアクセスプリアンブルアサインメント(Random Access Preamble assignment)が基地局装置1から端末装置2に通知される。その際、ランダムアクセスプリアンブルアサインメントは、基地局装置1が端末装置2に対してノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを割り当て、ハンドオーバに対するソース基地局装置によって送信され、ターゲット基地局装置によって生成されたハンドオーバコマンド、または、下りリンクデータアライバルの場合PDCCHによってシグナルされる。
そのランダムアクセスプリアンブルアサインメントを受信した端末装置2は、上りリンクにおいてRACHでランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を送信する。その際、端末装置2は、割り当てられたノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを送信する。
ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置1は、下りリンクデータ(DL-SCH: Downlink Shared Channel)でランダムアクセスレスポンスを端末装置2へ送信する。また、ランダムアクセスレスポンスで送信される情報には、ハンドオーバに対する最初の上りリンクグラント(ランダムアクセスレスポンスグラント)とタイミング調整情報(Timing Alignment information)、下りリンクデータアライバルに対するタイミング調整情報、ランダムアクセスプリアンブル識別子が含まれる。下りリンクデータは下りリンク共用チャネルデータ(DL−SCHデータ)と呼称される場合もある。
ここで、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、ポジショニングに対して適用される。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、RRC_IDLEからの初期アクセス、RRCコネクションの再確立、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、上りリンクデータアライバルに対して適用される。
次に、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの例を説明する。
端末装置2は、基地局装置1によって送信されたシステムインフォメーションブロックタイプ2(SIB2)を取得する。SIB2は、セル内における全ての端末装置2(または、複数の端末装置2)に対して共通の設定(共通の情報)である。例えば、該共通の設定には、PRACHの設定が含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスプリアンブルの番号をランダムに選択する。また、端末装置2は、選択した番号のランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を、PRACHを用いて基地局装置1に送信する。基地局装置1は、ランダムアクセスプリアンブルを用いて上りリンクの送信タイミングを推定する。
基地局装置1は、PDSCHを用いてランダムアクセスレスポンス(DL−SCH、メッセージ2)を送信する。ランダムアクセスレスポンスには、基地局装置1によって検出されたランダムアクセスプリアンブルに対する複数の情報が含まれる。例えば、該複数の情報には、ランダムアクセスプリアンブルの番号、Temporary C−RNTI、TAコマンド(Timing Advance Command)、および、ランダムアクセスレスポンスグラントが含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジューリングされたPUSCHで、上りリンクデータ(UL−SCH、メッセージ3)を送信(初期送信)する。該上りリンクデータには、端末装置2を識別するための識別子(InitialUE-IdentityまたはC-RNTIを示す情報)が含まれる。上りリンクデータは、上りリンク共用チャネルデータと呼称される場合もある。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いて、上りリンクデータの再送信を指示する。端末装置2は、該DCIフォーマットによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
また、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、PHICH(NACK)を用いて、上りリンクデータの再送信を指示することができる。端末装置2は、該NACKによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、PUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功し、上りリンクデータを取得することによって、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっていたかを知ることができる。すなわち、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功する前は、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっているかを知ることはできない。
基地局装置1は、InitialUE-Identityを含むメッセージ3を受信した場合、受信したInitialUE-Identityに基づいて生成したコンテンションレゾリューション識別子(contention resolution identity)(メッセージ4)を、PDSCHを用いて端末装置2に送信する。端末装置2は、受信したコンテンションレゾリューション識別子と、送信したInitialUE-Identityがマッチした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIの値をC−RNTIにセットし、(3)Temporary C−RNTIを破棄し、(4)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
また、基地局装置1は、C−RNTIを示す情報を含むメッセージ3を受信した場合、受信したC−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマット(メッセージ4)を、端末装置2に送信する。端末装置2は、C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットをデコードした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIを破棄し、(3)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
すなわち、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として(as part of contention based random access procedure)、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いて、PUSCHをスケジュールする。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHでの送信を行なう。
また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いて、PUSCHをスケジュールする。また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、PHICH(NACK)を用いて、PUSCHでの送信をスケジュール/指示する。
端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。また、端末装置2は、PHICHの受信に応じて、スケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、同一の上りリンクデータ(トランスポートブロック)の再送信に対応するPUSCHでの送信を行う。
以下、論理チャネルについて説明する。論理チャネルは、RRCメッセージや情報要素を伝送するために用いられる。また、論理チャネルは、トランスポートチャネルを介して、物理チャネルで送信される。
報知制御チャネル(BCCH: Broadcast Control Channel)は、システム制御情報を報知するために用いられる論理チャネルである。例えば、システム情報や初期アクセスに必要な情報は、このチャネルを用いて送信される。MIB(Master Information Block)やSIB1(System Information Block Type 1)は、この論理チャネルを用いて伝送される。
共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)は、ネットワークとRRCコネクションを持たない端末装置とネットワーク間で制御情報を送信するために用いられる論理チャネルである。例えば、端末固有の制御情報や設定情報は、この論理チャネルを用いて送信される。
専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)は、RRCコネクションを持つ端末装置とネットワーク間を双方向で専用制御情報を送信するために用いられるチャネルである。例えば、セル固有の再設定情報は、この論理チャネルを用いて送信される。
CCCHやDCCHを用いるシグナリングをRRCシグナリング(上位層シグナリング)と総称する場合もある。
上りリンク電力制御に関する情報(情報要素、パラメータ、設定)は、報知情報(システム情報)として通知される情報と、同じセル内の端末装置2間で共有される情報(共有情報)として通知される情報と、端末装置固有の専用情報として通知される情報と、がある。端末装置2は、報知情報として通知される情報のみ、または、報知情報/共有情報として通知される情報と、専用情報として通知される情報に基づいて送信電力をセットする。
無線リソース制御設定共有情報は、報知情報(またはシステム情報)として通知されてもよい。また、無線リソース制御設定共有情報は、専用情報(モビリティ制御情報)として通知されてもよい。
無線リソース設定には、ランダムアクセスチャネル(RACH)設定、報知制御チャネル(BCCH)設定、ページング制御チャネル(PCCH)設定、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)設定、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)設定、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)設定、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)設定、サウンディング参照信号(SRS)設定、上りリンク電力制御に関する設定、上りリンクサイクリックプレフィックス長に関する設定などが含まれる。情報が報知情報として通知される場合と、情報が再設定情報として通知される場合で、通知される情報は同じでなくてもよい。つまり、報知情報と再設定情報によって通知される種々の設定は独立にセットされてもよい。
種々の物理チャネル/物理信号(PRACH,PUCCH,PUSCH、SRS,UL DMRS、CRS,CSI−RS、PDCCH、PDSCH、PSS/SSS,DL DMRS,PBCH,PMCHなど)に関するパラメータを設定するために必要な情報要素は、同一セル内の端末装置2間で共有する共有設定情報と、端末装置2毎に設定される専用設定情報で構成される。共有設定情報は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、共有設定情報は、再設定を行なう場合には、専用情報として送信されてもよい。これらの設定は、パラメータの設定を含む。パラメータの設定とは、パラメータの値の設定を含む。また、パラメータの設定とは、パラメータがテーブル管理されている場合、インデックスの値を含む。
上記物理チャネルのパラメータに関する情報は、RRCメッセージを用いて端末装置2へ送信される。つまり、端末装置2は、受信したRRCメッセージに基づいて、各物理チャネルのリソース割り当てや送信電力を設定する。RRCメッセージには、報知チャネルに関するメッセージ、マルチキャストチャネルに関するメッセージ、ページングチャネルに関するメッセージ、下りリンクの各チャネルに関するメッセージ、上りリンクの各チャネルに関するメッセージなどがある。各RRCメッセージは、情報要素(IE: Information element)を含んで構成されてもよい。また、情報要素は、パラメータに相当する情報が含まれてもよい。なお、RRCメッセージは、メッセージと呼称される場合もある。また、メッセージクラスは、1つ以上のメッセージのセットである。メッセージには、情報要素が含まれてもよい。情報要素には、無線リソース制御に関する情報要素、セキュリティ制御に関する情報要素、モビリティ制御に関する情報要素、測定に関する情報要素、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS: Multimedia Broadcast Multicast Service)に関する情報要素などがある。また、情報要素には、下位の情報要素が含まれてもよい。情報要素は、パラメータとして設定されてもよい。また、情報要素は、1つ以上のパラメータを示す制御情報として定義されてもよい。
情報要素(IE: Information Element)は、システムインフォメーション(SI: System Information)または専用シグナリング(Dedicated signaling)で種々のチャネル/信号/情報に対するパラメータを規定(指定、設定)するために使われる。また、ある情報要素は、1つ以上のフィールドを含む。情報要素は、1つ以上の情報要素で構成されてもよい。なお、情報要素に含まれるフィールドをパラメータと呼称する場合もある。つまり、情報要素は、1種類(1つ)以上のパラメータを含んでもよい。また、端末装置2は、種々のパラメータに基づいて無線リソース割り当て制御や上りリンク電力制御、送信制御等を行なう。また、システムインフォメーションは情報要素として定義されてもよい。
情報要素を構成するフィールドには、情報要素が設定されてもよい。また、情報要素を構成するフィールドには、パラメータが設定されてもよい。
RRCメッセージは、1つ以上の情報要素を含む。また、複数のRRCメッセージがセットされたRRCメッセージをメッセージクラスと呼称する。
システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知される上りリンク電力制御に関するパラメータには、PUSCHに対する標準電力(標準レベル、標準電力レベル、基準電力、基準レベル、基準電力レベル、公称電力、公称レベル、公称電力レベル)PO_NOMINAL_PUSCH、PUCCHに対する標準電力PO_NOMINAL_PUCCH、伝搬路損失補償係数αc、PUCCHフォーマット毎に設定される電力オフセットのリスト、プリアンブルとメッセージ3の電力オフセットPO_PREがある。また、システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知されるランダムアクセスチャネルに関するパラメータには、プリアンブルに関するパラメータ、ランダムアクセスチャネルの送信電力制御に係るパラメータ、ランダムアクセスプリアンブルの送信制御に係るパラメータがある。ランダムアクセスプリアンブルの送信制御に係るパラメータは、初期アクセス時または無線リンク障害(RLF: Radio Link Failure)発生後の再接続時に使用される。また、システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知される下りリンク電力制御に関するパラメータには、セル固有参照信号の送信電力(referenceSignalPower)、CRSが存在しないサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比とCRSが存在するサブフレームにおけるPDSCHの送信電力とCRSの送信電力との電力比との比率を表すインデックスPB(p-b)がある。
送信電力制御(上りリンク電力制御、下りリンク電力制御)に関する情報は、報知情報として端末装置2に通知されてもよい。また、送信電力制御に関する情報は、共有情報として端末装置2に通知されてもよい。また、送信電力制御に関する情報は、専用情報として端末装置2に通知されてもよい。また、送信電力制御に関する情報は、システムインフォメーションとして端末装置2に通知されてもよい。
(第1の実施形態の基本形態)
以下、本発明の第1の実施形態の基本形態について説明する。第1の実施形態の基本形態における通信システムは、基地局装置1(以下、アクセスポイント、ポイント、送信ポイント、受信ポイント、セル、サービングセル、送信装置、受信装置、送信局、受信局、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、通信装置、通信端末、eNodeBとも呼称される)として、マスター基地局装置(マクロ基地局装置、第1の基地局装置、第1の通信装置、サービング基地局装置、プライマリー基地局装置、アンカー基地局装置、第1のアクセスポイント、第1のポイント、第1の送信ポイント、第1の受信ポイント、マクロセル、第1のセル、プライマリーセルとも呼称される)を備える。さらに、第1の実施形態における通信システムは、セカンダリー基地局装置(RRH(Remote Radio Head)、リモートアンテナ、張り出しアンテナ、分散アンテナ、第2のアクセスポイント、第2のポイント、第2の送信ポイント、第2の受信ポイント、参照点、小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)、マイクロ基地局装置、ピコ基地局装置、フェムト基地局装置、スモール基地局装置、ローカルエリア基地局装置、ファントム基地局装置、家庭(屋内)向け基地局装置(Home eNodeB, Home NodeB, HeNB, HNB)、第2の基地局装置、第2の通信装置、協調基地局装置群、協調基地局装置セット、協調基地局装置、ホットスポット、マイクロセル、ピコセル、フェムトセル、スモールセル、ファントムセル、ローカルエリア、第2のセル、セカンダリーセルとも呼称される)を備えてもよい。また、第1の実施形態に係る通信システムは、端末装置2(以下、移動局、移動局装置、移動端末、受信装置、送信装置、受信端末、送信端末、第3の通信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、ユーザ装置、ユーザ端末(UE: User Equipment)とも呼称される)を備える。ここで、セカンダリー基地局装置は、複数のセカンダリー基地局装置として示されてもよい。例えば、マスター基地局装置とセカンダリー基地局装置は、ヘテロジーニアスネットワーク配置を利用して、セカンダリー基地局装置のカバレッジの一部または全てが、マスター基地局装置のカバレッジに含まれ、端末装置2と通信が行なわれてもよい。また、セカンダリー基地局装置は、マスター基地局装置のカバレッジの外に配置されてもよい。
また、第1の実施形態の基本形態に係る通信システムは、基地局装置1と端末装置2とで構成される。単一の基地局装置1は、1つ以上の端末装置2を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のセル(サービングセル、プライマリーセル、セカンダリーセル、マクロセル、フェムトセル、ピコセル、スモールセル、ファントムセル)を管理してもよい。つまり、単一の基地局装置1は、マクロセルおよびスモールセルを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の周波数帯域(コンポーネントキャリア、キャリア周波数)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の家庭(屋内)向け基地局装置(HeNB: Home eNodeB)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のアクセスポイントを管理してもよい。複数の基地局装置1間は、光ファイバ、銅線、同軸ケーブル、X2インタフェース、X3インタフェース、Xnインタフェースなどで接続されてもよい。また、複数の基地局装置1は、ネットワークで管理されてもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の中継局装置(Relay Node)を管理してもよい。また、複数の基地局装置1でネットワークを構築してもよい。また、複数の基地局装置1はクラスタ化されてもよい。
また、第1の実施形態の基本形態に係る通信システムは、複数の基地局装置および/または小電力基地局装置および/または家庭用基地局装置で協調通信(CoMP: Coordination Multiple Points transmission and reception)を実現してもよい。つまり、第1の実施形態の基本形態に係る通信システムは、端末装置2と通信を行なうポイント(送信ポイントおよび/または受信ポイント)をダイナミックに切り替えるダイナミックポイントセレクション(DPS: Dynamic Point Selection)を行なってもよい。また、第1の実施形態の基本形態に係る通信システムは、協調スケジューリング(CS: Coordinated Scheduling)や協調ビームフォーミング(CB: Coordinated Beamforming)を行なってもよい。また、第1の実施形態の基本形態に係る通信システムは、ジョイント送信(JT: Joint Transmission)やジョイント受信(JR: Joint Reception)を行なってもよい。
また、近くに配置された複数の小電力基地局装置またはスモールセルは、クラスタリング(クラスタ化、グループ化)されてもよい。クラスタリングされた複数の小電力基地局装置は、同じ設定情報を通知してもよい。また、クラスタ化されたスモールセルの領域(カバレッジ)をローカルエリアと呼称する場合もある。
下りリンク送信において、基地局装置1は、送信点(TP: Transmission Point)と呼称される場合もある。また、上りリンク送信において、基地局装置1は、受信点(RP: Reception Point)と呼称される場合もある。また、下りリンク送信点および上りリンク受信点は、下りリンクパスロス測定用のパスロス参照点(Pathloss Reference Point, Reference Point)になりうる。また、パスロス測定用の参照点は、送信点や受信点とは独立に設定されてもよい。
また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、第3のセルとして設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、プライマリーセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、セカンダリーセルとして再設定されてもよい。スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、サービングセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルはサービングセルに含まれてもよい。
スモールセルを構成可能な基地局装置1は必要に応じて、間欠受信(DRX: Discrete Reception)や間欠送信(DTX: Discrete Transmission)を行なってもよい。また、スモールセルを構成可能な基地局装置1は、断続的に、電源のオン/オフを行なってもよい。
マクロセルを構成する基地局装置1とスモールセルを構成する基地局装置1とは、独立な識別子(ID: Identity, Identifier)が設定される場合がある。つまり、マクロセルとスモールセルの識別子は、独立に設定される場合がある。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)がマクロセルおよびスモールセルから送信される場合、送信周波数および無線リソースが同じであっても、異なる識別子でスクランブルされる場合もある。マクロセルに対するセル固有参照信号は物理レイヤセルID(PCI: Physical layer Cell Identity)でスクランブルされ、スモールセルに対するセル固有参照信号は仮想セルID(VCI: Virtual Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは物理レイヤセルID(PCI: Physical layer Cell Identity)でスクランブルされ、スモールセルではグローバルセルID(GCI: Global Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の物理レイヤセルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の物理レイヤセルIDでスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の仮想セルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の仮想セルIDでスクランブルされてもよい。
また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、一部の物理チャネル/物理信号が送信されなくてもよい。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal(s))や物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)が送信されなくてもよい。また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、新しい物理チャネル/物理信号が送信されてもよい。
第1の実施形態の基本形態では、基地局装置1は、端末装置2に複数のサブフレームセットを指示する情報を送信する。複数のサブフレームセットを指示する情報に基づいて第1のサブフレームセットと第2のサブフレームセットが設定された端末装置2は、アピリオディックSRSを第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信する場合、アピリオディックSRSの送信に対する送信電力を、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータ(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいてセットし、アピリオディックSRSを第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信する場合、アピリオディックSRSの送信に対する送信電力を、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータ(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいてセットし、ピリオディックSRSに対する送信電力を、ピリオディックSRSを送信するサブフレームが第1のサブフレームセットに属しているか第2のサブフレームセットに属しているかに因らず、第1のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータに基づいてセットする。すなわち、基地局装置1は、複数のサブフレームセットを指示する情報に基づいて、少なくとも2つのサブフレームセット(複数のサブフレームセット)を端末装置2に対して設定しても良い。なお、電力制御に関するパラメータは、サービングセルc毎に独立に設定されてもよい。また、電力制御に関するパラメータは、サブフレームセット毎に独立に設定されてもよい。また、電力制御に関するパラメータは、端末装置2に対して個別に設定されてもよい。
TPCコマンドフィールドにセットされた値(またはインデックス)と補正値(または絶対値)は、テーブル管理されており、予め対応付けられている。また、TPCコマンドによって得られた電力制御調整値は、TPCコマンドフィールドの値と対応付けられた補正値に基づいて決定される。電力制御調整値の初期値は、0であってもよい。端末装置固有の電力制御パラメータ(PO_UE_PUSCH)が変更されるまたは再設定される場合、電力制御調整値の初期値は、0であってもよい。サービングセルcに対するランダムアクセスレスポンスメッセージを受信した場合、ランダムアクセスの送信電力制御に関するパラメータ(初期送信されるランダムアクセスプリアンブルの電力値、パワーランプアップの総数、パワーランプアップ毎に加算される電力値)およびランダムアクセスレスポンスで指示されたTPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する補正値に基づいて電力制御調整値の初期値を決定してもよい。
TPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、2種類ある。1つは、アキュムレーション(累算、累積)が有効な場合に、TPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する補正値(a correction value)をアキュムレーションすることによって得られ、もう1つは、アキュムレーションが有効でない場合に、TPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する絶対値(an absolute value)によって与えられる。
複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれるサウンディング参照信号要求(SRSリクエスト)によって送信が要求されるアピリオディックSRSが、あるサブフレームセットに含まれる上りリンクサブフレームで送信される場合には、あるサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される物理上りリンク共用チャネルに対するパラメータのセット(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいてアピリオディックSRSの送信電力をセットし、上位層によって設定されたパラメータに基づいて送信されるピリオディックSRSが複数のサブフレームセットの何れに含まれる上りリンクサブフレームで送信されるかに因らず、特定のサブフレームセットで送信される物理上りリンク共用チャネルに対する電力制御に関するパラメータのセット(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいてピリオディック参照信号の送信電力をセットする。この際、PUSCHとアピリオディックSRS間の電力オフセットPSRS_OFFSET,c(pSRS-OffsetAp)はサブフレームセットに因らず、共通であってもよい。
端末装置2は、PUSCHに対して電力制御に関するパラメータの設定(セット)が複数設定されない場合には、複数のサブフレームセットが設定されても前述のような処理は行なわなくてもよい。つまり、端末装置2は、PUSCH、ピリオディックSRS、アピリオディックSRSが何れのサブフレームセットで送信されるかに因らず、共通の電力制御に関するパラメータに基づいて送信電力をセットする。
なお、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータのうち、一部のパラメータは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、L3シグナリング)で通知されてもよい。また、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータのうち、一部のパラメータは、L1シグナリング(DCIフォーマット、制御信号、PDCCH、EPDCCH)で通知されてもよい。また、これらPUSCHに対する電力制御に関するパラメータのうち、一部のパラメータは、システムインフォメーションで通知されてもよい。
また、端末装置2に対して、PUSCHの電力制御に関する共有パラメータとして設定されているパラメータが複数セットされ、それぞれの共有パラメータに対して値(value)がセットされる。また、端末装置2に対して、PUSCHに対する電力制御に関する専用パラメータに対して値がセットされていない場合、デフォルト(デフォルト値、デフォルト設定)が予め定義されているパラメータに関しては、デフォルトを用いてもよい。基地局装置1から端末装置2に複数の共有パラメータが通知され、専用パラメータが通知されない場合、専用パラメータは予め定義されたデフォルトを用いてもよい。
また、第1のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータは、システムインフォメーションで通知され、第2のサブフレームセットに対応するPUSCHに対する電力制御に関するパラメータは、上位層シグナリング(例えば、専用シグナリング)で通知されてもよい。また、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータが通知されない場合、端末装置2は、デフォルトが予め定義されているパラメータに関してはそのデフォルト値を用いてPUSCHやSRSの送信電力をセットする。つまり、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、サブフレームセットに対応する電力制御に関するパラメータが基地局装置1から通知されなかった場合、各サブフレームセットで送信される物理上りリンクチャネルに対する送信電力は、各パラメータのデフォルトに基づいてセットされる。
また、プライマリーセルおよびセカンダリーセルを用いて通信を行なう通信システムにおいて、プライマリーセルに対しては、第1のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータは、システムインフォメーションで通知され、第2のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータは、上位層シグナリング(例えば、専用シグナリング、RRCシグナリング)で通知されてもよい。セカンダリーセルに対しては、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットにおけるPUSCHでの送信に対する電力制御に関するパラメータはそれぞれ、上位層シグナリング(例えば、専用シグナリング、RRCシグナリング)で通知されてもよい。なお、複数のサービングセルを用いて通信を行なう通信システムにおいても同様の処理を行なってもよい。
また、第1の実施形態の基本形態では、端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定されるか否かでピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSの送信電力のセット方法を切り替えてもよい。つまり、複数のサブフレームセット(サブフレームタイプ、サブフレームサブセット)が設定(構成、セット、定義)されない場合、端末装置2は、ピリオディックSRSの送信電力およびアピリオディックSRSの送信電力をPUSCHでの送信に対する電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットする。
また、端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定される場合、ピリオディックSRSに対する送信電力を複数のサブフレームセットのうち、何れかのサブフレームセット(例えば、第1のサブフレームセット、第2のサブフレームセット、所定のサブフレームセット、特定のサブフレームセット)に属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットする。
すなわち、何れかのサブフレームセットは、第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットのことであっても良い。また、所定のサブフレームセットは、第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットのことであっても良い。また、特定のサブフレームセットは、第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットのことであっても良い。
また、端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定される場合、アピリオディックSRSの送信電力を複数のサブフレームセットそれぞれで送信されるPUSCHに対する電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットする。例えば、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでアピリオディックSRSが送信される場合、端末装置2は、第1のサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する電力制御に用いられるパラメータに基づいてアピリオディックSRSに対する送信電力をセットする。また、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでアピリオディックSRSが送信される場合、端末装置2は、第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する電力制御に用いられるパラメータに基づいてアピリオディックSRSに対する送信電力をセットする。また、第3のサブフレームセット以降も同様の処理が行なわれる。なお、PUSCHとSRS間の電力オフセットがサブフレームセット毎に設定される場合には、サブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるSRSの送信電力は、そのSRSが送信される上りリンクサブフレームが属するサブフレームセットに対応する電力オフセットを用いてセットされる。
図1は、本発明の基地局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107、チャネル測定部109、および、送受信アンテナ111、を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055と無線受信部1057を含んで構成される。また、基地局装置1の受信処理は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送受信アンテナ111で行なわれる。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と下りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。また、基地局装置1の送信処理は、上位層処理部101、制御部103、送信部107、送受信アンテナ111で行なわれる。
上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行う。
上位層処理部101は、下りリンクの各チャネルに配置する情報を生成、又は上位ノードから取得し、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、上りリンクの無線リソースの中から、端末装置2が上りリンクのデータ情報である物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)を配置する無線リソースを割り当てる。また、上位層処理部101は、下りリンクの無線リソースの中から、下りリンクのデータ情報である物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)を配置する無線リソースを決定する。上位層処理部101は、当該無線リソースの割り当てを示す下りリンク制御情報を生成し、送信部107を介して、端末装置2に送信する。上位層処理部101は、PUSCHを配置する無線リソースを割り当てる際に、チャネル測定部109から入力された上りリンクのチャネル測定結果を基に、チャネル品質のよい無線リソースを優先的に割り当てる。つまり、上位層処理部101は、ある端末装置またはあるセルに対して各種下りリンク信号の設定および各種上りリンク信号の設定をセットする。また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定および種々の上りリンク信号の設定をセル毎にセットしてもよい。また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定および種々の上りリンク信号の設定を端末装置2毎にセットしてもよい。また、上位層処理部101は、ある端末装置2またはあるセルに対して、つまり、端末装置固有および/またはセル固有に、第1の設定から第nの設定(nは自然数)をセットし、送信部107を介して、端末装置2へ送信してもよい。例えば、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定とは、リソース割り当てに関するパラメータを含んでもよい。また、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定とは、系列算出に使用するパラメータを含んでもよい。なお、これらの無線リソースを時間周波数リソース、サブキャリア、リソースエレメント(RE: Resource Element)、リソースエレメントグループ(REG: Resource Element Group)、制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)、リソースブロック(RB: Resource Block)、リソースブロックグループ(RBG: Resource Block Group)などと呼称される場合もある。
これらの設定および/または制御に関する情報は情報要素として定義されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報はRRCメッセージとして定義されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報はシステム情報で端末装置2へ送信されてもよい。また、これらの設定および/または制御に関する情報は専用シグナリング(個別シグナリング)で端末装置2へ送信されてもよい。
また、上位層処理部101は、システムインフォメーションブロックタイプ1に少なくとも1つのTDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration(s), TDD config, tdd-Config, uplink-downlink configuration(s))をセットする。TDD UL/DL設定は、図3のように定義されてもよい。図3は、10サブフレームでの下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、上りリンクサブフレームの構成例を示している。TDD UL/DL設定は、複数のパターンが用意されており、1つのTDD UL/DL設定は、1つのインデックスと対応付けられている。基地局装置1は、端末装置2に対して、そのインデックスを通知することによって、そのインデックスに対応付けられたTDD UL/DL設定を用いて通信を行なうことを指示してもよい。さらに、下りリンク参照として、第2のTDD UL/DL設定をセットしてもよい。また、システムインフォメーションブロックは複数のタイプを用意してもよい。例えば、システムインフォメーションブロックタイプ1には、TDD UL/DL設定に関する情報要素が含まれる。また、システムインフォメーションブロックタイプ2には、無線リソース制御に関する情報要素が含まれる。なお、ある情報要素の中に、その情報要素に係るパラメータが情報要素として含まれてもよい。例えば、物理層では、パラメータと呼称されるものが、上位層では、情報要素として定義されてもよい。また、情報要素の一部がパラメータと呼称されてもよい。また、複数の種類のパラメータを一纏め(一括り、一覧)にしたものを情報要素と呼称してもよい。
なお、本発明では、identity, identifier, identificationをID(識別子、識別符号、識別番号)と呼称する。端末固有に設定されるID(UEID)には、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),SPS C−RNTI(Semi-persistent Scheduling C-RNTI),Temporary C−RNTI,TPC−PUSCH RNTI,TPC−PUCCH RNTI、コンテンションレゾリューションのためのランダム値がある。これらのIDは、セル単位で使用される。これらのIDは、上位層処理部101によってセットされる。また、上位層処理部101は、端末装置2に対して種々の識別子をセットし、送信部107を介して、端末装置2へ通知する。例えば、RNTIを設定し、端末装置2へ通知する。また、物理セルIDまたは仮想セルIDまたは仮想セルIDに相当するIDをセットし、通知する。例えば、仮想セルIDに相当するIDとして、物理チャネル固有に設定可能なID(PUSCH ID,PUCCH ID,スクランブリング初期化ID,参照信号ID(RSID)など)がある。物理セルIDや仮想セルIDは物理チャネルおよび物理信号の系列生成に用いられる。
上位層処理部101は、端末装置2から物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)で通知された上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)、および端末装置2から通知されたバッファの状況や上位層処理部101が設定した端末装置2各々の各種設定情報(RRCメッセージ、システムインフォメーション、パラメータ、情報要素)に基づき、受信部105および送信部107の制御を行うために制御情報を生成し、制御部103に出力する。なお、UCIには、ACK/NACK、スケジューリング要求(SR: Scheduling Request)、チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)のうち少なくとも一つが含まれる。なお、CSIには、CQI,PMI,RIのうち少なくとも一つが含まれる。
上位層処理部101は、上りリンク信号(PRACH、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、P−SRS、およびA−SRS)の送信電力および送信電力に関するパラメータを設定する。また、上位層処理部101は、下りリンク信号(CRS、DL DMRS、CSI−RS、PDSCH、PDCCH/EPDCCHなど)の送信電力および送信電力に関するパラメータを、送信部107を介して、端末装置2に送信する。つまり、上位層処理部101は、上りリンクの電力制御に関する情報および下りリンクの電力制御に関する情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。言い換えると、上位層処理部101は、基地局装置1および端末装置2の電力制御に関するパラメータの設定をセットする。例えば、上位層処理部101は、基地局装置1の送信電力に関するパラメータ(下りリンク電力制御に関するパラメータ)を端末装置2に通知する。また、上位層処理部101は、端末装置2の最大送信電力に関するパラメータを端末装置2に通知する。また、上位層処理部101は、種々の物理チャネルの電力制御に関する情報を端末装置2に通知する。また、上位層処理部101は、隣接する基地局装置からの干渉量を示す情報、隣接する基地局装置から通知された隣接する基地局装置1に与えている干渉量を示す情報、またチャネル測定部109から入力されたチャネルの品質などに応じて、PUSCHなどが所定のチャネル品質を満たすよう、また隣接する基地局装置1への干渉を考慮し、端末装置2の送信電力をセットする。また、上位層処理部101は、これらの設定を示す情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。
具体的には、上位層処理部101は、端末装置2間で共有する情報(上りリンク電力制御に関する共有パラメータ)または端末装置2間で共通なパラメータとして、PUSCHとPUCCHそれぞれに対する標準電力(PO_NOMINAL_PUSCH(p0-NominalPUSCH),PO_NOMINAL_PUCCH(p0-NominalPUCCH))、伝搬路損失補償係数(減衰係数)αc(alpha)、メッセージ3用の電力オフセット(deltaPreambleMsg3)、PUCCHフォーマット毎に規定される電力オフセット(deltaFList-PUCCH)などをシステムインフォメーションで送信する。その際、PUCCHフォーマット3の電力オフセット(deltaF-PUCCH-Format3)およびデルタPUCCHフォーマット1bCSの電力オフセット(deltaF-PUCCH-Format1bCS)を追加して通知してもよい。また、これらのパラメータは、RRCメッセージ(上位層シグナリング、dedicated signaling)で通知されてもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に設定可能なパラメータ(上りリンク電力制御に関する専用パラメータ)として、端末装置固有PUSCH電力P0_UE_PUSCH(p0-UE-PUSCH)、デルタMCS有効Ks(deltaMCS-Enabled)、アキュムレーション有効(accumulationEnabled)、端末装置固有PUCCH電力(p0-UE-PUCCH)、P−SRS電力オフセット(pSRS-Offset)、フィルタ係数(filterCoefficient)をRRCメッセージで通知する。その際、各PUCCHフォーマットにおける送信ダイバーシチの電力オフセット(deltaTxD-OffsetListPUCCH)、A−SRS電力オフセット(pSRS-OffsetAp)を通知してもよい。デルタMCS有効は、デルタMCSが有効か否かを指示するパラメータ(情報)である。デルタMCSが有効な場合、Ks=1.25とし、デルタMCSが有効ではない場合、Ks=0として処理を行なう。アキュムレーション有効は、TPCコマンドのアキュムレーション(累算、累積)が有効か否かを指示するパラメータ(情報)である。アキュムレーションが有効な場合、端末装置2は、TPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する補正値のアキュムレーション(累算処理)によって得られた電力制御調整値に基づいて送信電力をセットする。また、アキュムレーションが有効ではない場合、端末装置2は、1つのTPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する絶対値によって与えられた電力制御調整値に基づいて送信電力をセットする。
なお、ここで述べるαcとはパスロス値と共に送信電力をセットするために用いられる。また、αcはパスロスを補償する度合いを表す係数、言い換えるとパスロスに応じてどの程度送信電力を増減させるか(つまり、どの程度送信電力を補償するか)を決定する係数(減衰係数、伝搬路損失補償係数)である。αcは通常0から1の値をとり、0であればパスロスに応じた電力の補償は行なわず、1であればパスロスの影響が基地局装置1において生じないよう端末装置2の送信電力を補償する。これらの情報は、再設定情報として端末装置2へ送信されてもよい。
また、上位層処理部101は、ランダムアクセスチャネルに対する電力制御に関するパラメータ(グループBの電力オフセット(messagePowerOffsetGroupB)、パワーランピングステップ(powerRampingStep)、プリアンブルの初期受信目標電力(preambleInitialReceivedTargetPower))を通知してもよい。
また、上位層処理部101は、下りリンク電力制御に関するパラメータとして、PDSCHと非ゼロパワーCSI−RSの電力比(p-C)、基地局装置1(または基地局装置1から送信されるCRS)の参照信号電力(referenceSignalPower)、CRSが存在しないサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比の算出に用いられるPA(p-a)、CRSが存在しないサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比とCRSが存在するサブフレームにおけるPDSCHとCRSの電力比との比率を表すインデックスPB(p-b)、PDSCHとCRSの電力比の電力シフトΔoffset(nomPDSCH-RS-EPRE-Offset)を通知してもよい。
また、上位層処理部101は、キャリア周波数(セル、コンポーネントキャリア)における端末装置2の最大送信電力を制限するパラメータ(P-Max)をシステムインフォメーション(例えば、SIB1)で通知してもよい。これらのパラメータの一部は、上位層シグナリングで通知されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定は、サービングセル毎にセットされてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定は、サブフレームセット毎にセットされてもよい。基地局装置1の参照信号電力は、基地局装置1の送信電力と呼称してもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に下りリンク信号/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータをセットしてもよい。また、上位層処理部101は、端末装置2間で共通の下りリンク/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータを設定してもよい。これらのパラメータに関する情報は上りリンク電力制御に関する情報および/または下りリンク電力制御に関する情報として端末装置2へ送信されてもよい。
上位層処理部101は、種々の物理チャネル/物理信号に係る種々のIDの設定を行ない、制御部103を介して、受信部105および送信部107へIDの設定に関する情報を出力する。例えば、上位層処理部101は、下りリンク制御情報フォーマットに付加されるCRCをスクランブルするRNTI(UEID)の値を設定する。また、上位層処理部101は、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),Temporary C−RNTI,P−RNTI(Paging-RNTI),RA−RNTI(Random Access-RNTI),SPS C−RNTI(Semi-Persistent Scheduling C-RNTI)などの種々の識別子の値を設定してもよい。また、上位層処理部101は、物理セルIDや仮想セルID、スクランブル初期化IDなどのIDの値を設定する。これらの設定情報は、制御部103を介して、各処理部へ出力される。また、これらの設定情報は、RRCメッセージやシステムインフォメーション、端末装置固有の専用情報、情報要素として端末装置2へ送信されてもよい。また、一部のRNTIはMAC CE(Control Element)を用いて送信されてもよい。
MAC CEはPDSCHを介して送信される。MAC CEは、MAC層において処理される情報/信号である。
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行う制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行なう。
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ111を介して端末装置2から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。無線受信部1057は、送受信アンテナ111を介して受信した上りリンクの信号を、中間周波数(IF: Intermediate Frequency)に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(GI: Guard Interval)に相当する部分を除去する。無線受信部1057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)を行い、周波数領域の信号を抽出し多重分離部1055に出力する。
多重分離部1055は、無線受信部1057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、UL DMRS、SRSなどの信号に、それぞれ分離する。尚、この分離は、予め基地局装置1が決定して各端末装置2に通知した無線リソースの割り当て情報に基づいて行われる。また、多重分離部1055は、チャネル測定部109から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離したUL DMRSおよびSRSをチャネル測定部109に出力する。
復調部1053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(IDFT: Inverse Discrete Fourier Transform)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、2位相偏移変調(BPSK: Binary Phase Shift Keying)、4相位相偏移変調(QPSK: Quadrature Phase Shift Keying)、16値直交振幅変調(16QAM: 16 Quadrature Amplitude Modulation)、64値直交振幅変調(64QAM: 64 Quadrature Amplitude Modulation)等の予め定められた、または基地局装置1が端末装置2各々に下りリンク制御情報で予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。
復号化部1051は、復調したPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は基地局装置1が端末装置2に上りリンクグラント(UL grant)で予め通知した符号化率で復号を行ない、復号したデータ情報と、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。
チャネル測定部109は、多重分離部1055から入力された上りリンク復調参照信号UL DMRSとSRSから伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。また、チャネル測定部109は、第1の信号から第nの信号の受信電力および/または受信品質を測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、下りリンクの参照信号(下りリンク参照信号)を生成し、上位層処理部101から入力されたデータ情報、下りリンク制御情報を符号化、および変調し、PDCCH(EPDCCH)、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ111を介して端末装置2に下りリンク信号を送信する。
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された下りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。変調部1073は、符号化ビットをQPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。下りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子(Cell ID, Cell Identity, Cell Identifier, Cell Identification)などを基に予め定められた規則で求まる、端末装置2が既知の系列で下りリンク参照信号として生成する。多重部1075は、変調した各チャネルと生成した下りリンク参照信号を多重する。
無線送信部1077は、多重した変調シンボルを逆高速フーリエ変換(IFFT: Inverse Fast Fourier Transform)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ111に出力して送信する。
図2は、本実施形態に係る端末装置2の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置2は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送信部207、チャネル測定部209、および、送受信アンテナ211、を含んで構成される。また、受信部205は、復号化部2051、復調部2053、多重分離部2055と無線受信部2057を含んで構成される。端末局装置2の受信処理は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送受信アンテナ211で行なわれる。また、送信部207は、符号化部2071、変調部2073、多重部2075と無線送信部2077を含んで構成される。また、端末装置2の送信処理は、上位層処理部201、制御部203、送信部207、送受信アンテナ211で行なわれる。
上位層処理部201は、ユーザの操作等により生成された上りリンクのデータ情報を、送信部に出力する。また、上位層処理部201は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行う。
上位層処理部201は、自局の各種設定情報の管理を行なう。また、上位層処理部201は、上りリンクの各チャネルに配置する情報を生成し、送信部207に出力する。上位層処理部201は、基地局装置1からPDCCHで通知された下りリンク制御情報、およびPDSCHで通知された無線リソース制御情報で設定された上位層処理部201が管理する自局の各種設定情報に基づき、受信部205、および送信部207の制御を行うための制御情報を生成し、制御部203に出力する。また、上位層処理部201は、基地局装置1から通知された第1の設定に関する情報から第nの設定に関する情報に基づいて、各信号の種々のパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)をセットする。また、それらのセットした情報を生成し、制御部203を介して、送信部207に出力する。
上位層処理部201は、基地局装置1が報知しているSRSを送信するための無線リソースを予約するサブフレームであるサウンディングサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレーム)、およびサウンディングサブフレーム内でSRSを送信するために予約する無線リソースの帯域幅を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したピリオディックSRSを送信するサブフレームと、周波数帯域と、ピリオディックSRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したアピリオディックSRSを送信する周波数帯域と、アピリオディックSRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報を受信部205から取得する。
上位層処理部201は、基地局装置1から通知された上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号の生成等を行なうように制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。つまり、参照信号制御部2013は、制御部203を介して、上りリンク参照信号の設定に関する情報を上りリンク参照信号生成部2079へ出力する。
制御部203は、上位層処理部201からの制御情報に基づいて、受信部205、および送信部207の制御を行う制御信号を生成する。制御部203は、生成した制御信号を受信部205および送信部207に出力して、受信部205および送信部207の制御を行なう。
送信部207は、制御部203から入力された制御信号(制御情報)に従って、上りリンク復調参照信号(UL DMRS)および/またはサウンディング参照信号(SRS)を生成し、上位層処理部201から入力されたデータ情報を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成したUL DMRSおよび/またはSRSを多重し、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、およびSRSの送信電力を調整し、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。また、送信部207は、上位層処理部201から測定結果に関する情報が出力された場合、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。また、送信部207は、上位層処理部201からチャネル評価に関する結果であるチャネル状態情報が出力された場合、そのチャネル状態情報を基地局装置1へフィードバックする。つまり、上位層処理部201は、チャネル測定部209から通知された測定結果に基づいてチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)を生成し、制御部203を介して基地局装置1へフィードバックする。送信部207は、受信部205において、所定のグラント(または所定の下りリンク制御情報フォーマット)が検出されると、所定のグラントに対応する上りリンク信号はグラントを検出したサブフレームから所定のサブフレーム以降の最初の上りリンクサブフレームで送信される。例えば、受信部205において、サブフレームiでグラントを検出すると、送信部207は、サブフレームi+k以降の最初の上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信する。ここで、kは所定の値であってもよい。また、kはテーブルによって管理されてもよい。
また、受信部205において、サブフレームiでグラントに含まれるSRSリクエストを検出すると、送信部207は、サブフレームi+k(kは所定の値)以降の最初のSRSサブフレーム(A−SRSに対して設定される送信サブフレーム)でA−SRSを送信する。ここで、A−SRSは、サブフレームi+kを満たす最初のSRSサブフレームが第3の設定を用いて上りリンクサブフレームと指示されている場合には、送信されてもよい。また、SRSサブフレームに関する情報は、上位層によって通知される。SRSサブフレームは、サブフレーム周期とサブフレームオフセットで設定される。SRSサブフレームは、セル固有のパラメータと端末装置固有のパラメータに基づいて、設定される。
送信部207は、セル固有のSRSサブフレームでPUSCHまたはPUCCHでの送信を行なう場合、PUSCHまたはPUCCHでの送信に割り当てられるシンボルがSRSが割り当てられるシンボルと重複しないようにPUSCHまたはPUCCHに対するリソース割り当てを行なう。
また、送信部207は、上りリンク信号の送信サブフレームがサブフレームiである場合、サブフレームi−kで受信した送信電力制御コマンドを用いて上りリンク信号の送信電力を設定する。ここで、kは所定の値であってもよい。また、kはテーブルによって管理されてもよい。また、kは送信サブフレームと関連付けられてもよい。
送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信し、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方がセットされる場合には、P−SRSおよびA−SRSの送信電力をPUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいてセットする。送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信し、第1の設定および第2の設定がセットされ、複数のサブフレームセットが設定される場合には、P−SRSの送信電力を第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHの電力制御パラメータに基づいてセットする。送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信し、第1の設定および第2の設定がセットされ、複数のサブフレームセットが設定され、A−SRSを送信するサブフレームが第1のサブフレームセットに属する場合には、A−SRSの送信電力を第1のサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいてセットする。送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信し、第1の設定および第2の設定がセットされ、複数のサブフレームセットが設定され、第2のサブフレームセットで送信される場合には、A−SRSの送信電力を第2のサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいてセットし、A−SRSを送信する。
また、送信部207は、条件に応じて、適宜、サービングセルcに対して端末装置2の最大送信電力PCMAX,c(the configured UE transmit power, the configured maximum output power)を設定する。上位層処理部201は、上りリンク信号の送信電力を電力制御に関するパラメータの設定に基づいてセットする。送信部207は、上りリンク信号の送信電力が最大送信電力を超える場合には、端末装置2の最大送信電力PCMAX,cで上りリンク信号を送信する。つまり、送信部207は、算出した送信電力と最大送信電力を比較し、算出した送信電力が最大送信電力より低ければ、算出した送信電力で上りリンク信号を送信し、算出した送信電力が最大送信電力より高ければ、最大送信電力で上りリンク信号を送信する。
また、送信部207は、あるサービングセル(例えば、サービングセルc)およびあるサブフレーム(例えば、サブフレームi)において、上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク共用チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される総最大出力電力PCMAX(UE total configured maximum output power)を超える場合、物理上りリンク共用チャネルを送信する。
また、送信部207は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される総最大出力電力PCMAX(UE total configured maximum output power)を超える場合、物理上りリンク制御チャネルを送信する。
また、送信部207は、複数のサービングセルで同時に通信を行なう場合、総最大出力電力PCMAXを超えないように各サービングセルで送信される上りリンク信号の送信電力を制御する。
また、送信部207は、同じタイミング(例えば、サブフレーム、SC−FDMAシンボル)で複数の物理チャネルの送信が生じる場合、種々の物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。
また、送信部207は、複数のサービングセルまたは複数のサービングセルそれぞれに対応する複数のコンポーネントキャリアを用いるキャリアアグリゲーションを行なう場合、物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。
また、送信部207は、セルの優先度に応じて、該セルから送信される種々の物理チャネルの送信制御を行なってもよい。
また、送信部207は、上位層処理部201から入力された情報に従ってSRS送信の制御を行なう。具体的には、上位層処理部201は、前記ピリオディックSRSに関する情報に従ってピリオディックSRSを1回または周期的に送信するよう送信部207を制御する。また、送信部207は、受信部205から入力されたSRSリクエスト(SRSインディケータ)においてアピリオディックSRSの送信を要求された場合、アピリオディックSRSに関する情報に従ってアピリオディックSRSを予め定められた回数(例えば、1回)だけ送信する。
また、送信部207は、基地局装置1から送信される種々の上りリンク信号の送信電力制御に関する情報(送信電力制御に関するパラメータ)に基づいて、PRACH、PUCCH、PUSCH、ピリオディックSRS、およびアピリオディックSRSの送信電力の制御を行なう。具体的には、送信部207は、受信部205から取得した種々の上りリンク電力制御に関する情報に基づいて種々の上りリンク信号の送信電力を設定する。例えば、SRSの送信電力は、P0_PUSCH、αc、ピリオディックSRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(0)(第1の電力オフセット(pSRS-Offset))、アピリオディックSRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(1)(第2の電力オフセット(pSRS-OffsetAp))、およびPUSCHに対するTPCコマンドに基づいて制御される。つまり、SRSの送信電力は、PUSCHの電力制御に用いられるパラメータに基づいてセットされる。なお、送信部207は、PSRS_OFFSETに対してピリオディックSRSかアピリオディックSRSかに応じて第1の電力オフセットか第2の電力オフセットかを切り替える。
また、送信部207は、ピリオディックSRSおよび/またはアピリオディックSRSに対して第3の電力オフセットが設定されている場合、第3の電力オフセットに基づいて送信電力をセットする。
なお、第3の電力オフセットは、第1の電力オフセットや第2の電力オフセットよりも広い範囲で値が設定されてもよい。第3の電力オフセットは、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSそれぞれに対して設定されてもよい。つまり、上りリンク電力制御に関する情報とは、種々の上りリンク物理チャネルの送信電力の制御に係るパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)のことである。これらの情報の一部は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、これらの情報の一部は、上位層シグナリングで送信されてもよい。これらの情報の一部は、物理チャネル/物理信号で送信されてもよい。
受信部205は、制御部203から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ211を介して基地局装置1から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部201に出力する。
受信部205は、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報を受信するか否かによって、適切な受信処理を行なう。例えば、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第1の制御情報フィールドを検出し、第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第2の制御情報フィールドを検出する。
無線受信部2057は、各受信アンテナを介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部2057は、変換したディジタル信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換を行い、周波数領域の信号を抽出する。
多重分離部2055は、抽出した信号を物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)、PDSCH、および下りリンク参照信号(DRS: Downlink Reference Signal)に、それぞれ分離する。なお、この分離は、下りリンク制御情報で通知された無線リソースの割り当て情報などに基づいて行われる。また、多重分離部2055は、チャネル測定部209から入力された伝搬路の推定値から、PDCCHとPDSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部2055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部209に出力する。
復調部2053は、PDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。復号化部2051は、PDCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報を上位層処理部201に出力する。復調部2053は、PDSCHに対して、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。復号化部2051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に対する復号を行い、復号したデータ情報を上位層処理部201へ出力する。
チャネル測定部209は、多重分離部2055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスを測定し、測定したパスロスを上位層処理部201へ出力する。また、チャネル測定部209は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部2055へ出力する。また、チャネル測定部209は、参照信号制御部2013から制御部203を介して通知された測定に関する種々の情報、測定報告に関する種々の情報に従って、第1の信号および/または第2の信号の受信電力測定や受信品質測定を行なう。その結果を上位層処理部201に出力する。また、チャネル測定部209は、第1の信号および/または第2の信号のチャネル評価を行なうことを指示された場合、それぞれの信号のチャネル評価に関する結果を上位層処理部201に出力してもよい。ここで、第1の信号や第2の信号は、参照信号(パイロット信号、パイロットチャネル、基準信号)であり、第1の信号や第2の信号の他に第3の信号や第4の信号があってもよい。つまり、チャネル測定部209は、1つ以上の信号のチャネルを測定する。また、チャネル測定部209は、上位層処理部201から、制御部203を介して、通知された制御情報に従って、チャネル測定を行なう信号を設定する。
符号化部2071は、上位層処理部201から入力された上りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。変調部2073は、符号化部2071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号を生成する。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子、上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号を配置する帯域幅などを基に予め定められた規則で求まる、基地局装置1が既知のCAZAC系列を生成する。また、上りリンク参照信号生成部2079は、制御部203から入力された制御信号に従って、生成した上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号のCAZAC系列にサイクリックシフトを与える。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク復調参照信号および/またはサウンディング参照信号、上りリンク参照信号の基準系列を所定のパラメータに基づいて初期化してもよい。所定のパラメータは各参照信号で同じパラメータであってもよい。また、所定のパラメータは各参照信号に独立に設定されたパラメータであってもよい。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、独立に設定されたパラメータがなければ、同じパラメータで各参照信号の基準系列を初期化することができる。
多重部2075は、制御部203から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(DFT: Discrete Fourier Transform)し、PUCCHとPUSCHの信号と生成したUL DMRSおよびSRSを多重する。
無線送信部2077は、多重した信号を逆高速フーリエ変換して、SC−FDMA方式の変調を行い、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数(無線周波数)の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ211に出力して送信する。
図4は、第1の実施形態の基本形態に係るピリオディックSRSに対する端末装置2の処理手順を示すフローチャートである。端末装置2は、ある条件を満たすことによって、複数のサブフレームセットが設定されるか否かを判定する(ステップS401)。複数のサブフレームセットが設定される場合(S401:YES)、端末装置2は、複数のサブフレームセットのうち、1つのサブフレームセット(特定のサブフレームセット)に含まれる上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHに対する電力制御に関するパラメータ(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいて、ピリオディックSRSの送信電力をセットする(ステップS402)。複数のサブフレームセットが設定されない場合(S401:NO)、端末装置2は、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいて、ピリオディックSRSの送信電力をセットする(ステップS403)。
ここで、ある条件とは、複数のサブフレームセットを設定するための条件であり、例えば、第1の設定および第2の設定がセットされることであってもよい。また、ある条件とは、端末装置2が複数のサブフレームセットを示す情報を受信することであってもよい。
なお、第1の設定および第2の設定の詳細については後述する。
図5は、第1の実施形態の基本形態に係るアピリオディックSRSに対する端末装置2の処理手順を示すフローチャートである。端末装置2は、ある条件を満たすことによって、複数のサブフレームセットが設定されるか否かを判定する(ステップS501)。複数のサブフレームセットが設定される場合(S501:YES)、アピリオディックSRSが複数のサブフレームセットのうち、どのサブフレームセットで送信されるのかを判定する(ステップS502)。アピリオディックSRSが第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される場合(S502:第1のサブフレームセット)、端末装置2は、第1のサブフレームセットにおけるPUSCHに対する電力制御に関するパラメータ(端末装置2に対する標準電力PO_PUSCH(PO_NOMINAL_PUSCHとPO_UE_PUSCHの合計)や伝搬路損失補償係数α、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値f(i)など)に基づいて、アピリオディックSRSの送信電力をセットする(ステップS503)。アピリオディックSRSが第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される場合(S502:第2のサブフレームセット)、端末装置2は、第2のサブフレームセットにおけるPUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいて、アピリオディックSRSの送信電力をセットする(ステップS504)。複数のサブフレームセットが設定されない場合(S501:NO)、端末装置2は、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいて、アピリオディックSRSの送信電力をセットする(ステップS505)。
第1の実施形態の基本形態では、サブフレームセットとピリオディックSRS/アピリオディックSRSを対応付けることで、通信環境に応じたSRSの電力制御を適切に行うことができる。
(第1の実施形態の変形例)
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。第1の実施形態の変形例では、基地局装置1は、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報、PUSCHとA−SRS間の電力オフセットに関する情報を端末装置2へ送信する。基地局装置1から受信した情報に基づいて複数のサブフレームセットが設定されない端末装置2は、PUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいてA−SRSの送信電力をセットする。基地局装置1から受信した情報に基づいて複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、A−SRSを送信するサブフレームがどのサブフレームセットに属しているかに因らず、複数のサブフレームセットのうちの1つのサブフレームセット(例えば、第1のサブフレームセット)に含まれる上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に関するパラメータに基づいてA−SRSの送信電力をセットする。ここで、PUSCHとA−SRSの電力オフセットがサブフレームセット毎にそれぞれセットされている場合には、A−SRSを送信するサブフレームセットに応じて、PUSCHとA−SRSの電力オフセットを切り替えてセットしてもよい。
また、第1の実施形態の変形例は言い換えると、端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定される場合、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSの送信電力は、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSを送信するサブフレームがどのサブフレームセットに属しているかに因らず、複数のサブフレームセットのうち、何れかのサブフレームセット(例えば、第1のサブフレームセット、所定のサブフレームセット、特定のサブフレームセット)に属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの電力制御に関するパラメータ(少なくとも1つのパラメータ)に基づいてセットされる。すなわち、端末装置2は、複数のサブフレームセットのうち、何れか1つのサブフレームセットに対応するPUSCHに対する電力制御に関するパラメータに基づいて、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSに対する送信電力をセットする。
第1の実施形態において、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、TPCコマンドによる電力制御調整値をサブフレームセット毎にセットしてもよい。TPCコマンドによる電力制御調整値は、TPCコマンドが含まれているDCIフォーマットによってスケジューリングされているPUSCHが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットに対して適用される。つまり、単一のDCIフォーマットでPUSCHのスケジューリングとTPCコマンドによる電力制御調整が行なわれる場合、TPCコマンドによって得られる電力制御調整値が適用されるサブフレームが属するサブフレームセットとPUSCHが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットは、同一のサブフレームセットであってもよい。また、DCIフォーマット3/3Aで送信されるTPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、DCIフォーマット3/3Aを受信したサブフレームが属するサブフレームセットに因らず、特定のサブフレームセットに対して適用されてもよい。
第1の実施形態では、同じ(ある単一の)DCIフォーマット(上りリンクグラント)で、PUSCHのスケジューリングとアピリオディックSRS要求が行なわれ、PUSCHが第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信され、アピリオディックSRSが第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される場合、第2のサブフレームセットで送信されるアピリオディックSRSに対する送信電力に対して、そのDCIフォーマットで送信されるTPCコマンドによって得られた電力制御調整値は、適用されなくてもよい。PUSCHのスケジューリングに用いられるDCIフォーマットにセットされるTPCコマンドによるアキュムレーションは、PUSCHが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットに対するTPCコマンドのアキュムレーションを示し、アピリオディックSRSが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットに対して適用されなくてもよい。そのDCIフォーマットでPUSCHとアピリオディックSRSの送信が指示されるサブフレームまたはサブフレームセットが同じ場合、そのDCIフォーマットで送信されるTPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、アピリオディックSRSに対する送信電力にも適用される。ここで、TPCコマンドによって得られる電力制御補正値は、アキュムレーションが有効な場合には補正値によるアキュムレーションによって得られてもよいし、アキュムレーションが有効でない場合には絶対値によって得られてもよい。
また、アピリオディックSRSを送信するサブフレームが第2のサブフレームセットに属している場合、アピリオディックSRSの送信要求を行なうSRSリクエストフィールドがセットされているDCIフォーマットで第1のサブフレームセットに対するPUSCHのスケジューリングが行なわれてもよいし、第2のサブフレームセットに対するPUSCHのスケジューリングが行なわれてもよい。また、1つのDCIフォーマットで異なるサブフレームセットに対するPUSCHのスケジューリングとアピリオディックSRSの送信要求が行なわれてもよい。
図6は、第1の実施形態に係るPUSCHとA−SRSの送信サブフレームの一例を示す図である。図6では、サブフレーム{n,n+1,n+2,n+5,n+6,n+10,n+11,n+12,n+15,n+16}が第1のサブフレームセットを構成し、サブフレーム{n+3,n+4,n+7,n+8,n+9,n+13,n+14,n+17,n+18,n+19}が第2のサブフレームセットを構成している。また、図6では、A−SRSの送信可能なサブフレームをサブフレーム{n+2,n+7,n+12,n+17}としている。
図6(a)は、PUSCHとA−SRSが異なるサブフレームセット(異なるサブフレーム)で送信される例である。サブフレームn+5でPUSCHのスケジューリングおよびA−SRSの送信要求を行なうDCIフォーマット0が検出され、サブフレームn+9でPUSCHは送信され、サブフレームn+12でA−SRSは送信される。図6(a)では、DCIフォーマット0に含まれているTPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、PUSCHに対する送信電力をセットするために使用されるが、PUSCHが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットとは異なるサブフレームセットで送信されるA−SRSに対する送信電力をセットするために使用されない。
また、図6(b)は、サブフレームn+6でPUSCHのスケジューリングおよびA−SRSの送信要求を行なうDCIフォーマット0が検出され、サブフレームn+12でPUSCHとA−SRSは送信される。図6(b)では、PUSCHとA−SRSが同じサブフレームセットに属するサブフレームで送信されているため、DCIフォーマット0で送信されるTPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、PUSCHの送信電力およびA−SRSの送信電力をセットするために使用される。また、図6(a)と(b)の両方を組み合わせた場合、1つのA−SRSサブフレームに対して複数のDCIフォーマットを対応付けることが可能であるが、複数のDCIフォーマットのうち、A−SRSが送信可能なサブフレームセットとは異なるサブフレームセットに対してPUSCHのスケジューリングを行なっている場合、そのDCIフォーマットにセットされているTPCコマンドによって得られる電力制御調整値は、A−SRSに対する送信電力に使用しない。1つのA−SRSサブフレームに対して、ある期間内に同じ種類のDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/1A)でSRSリクエストが複数通知される場合、A−SRSと同じサブフレームセットに対してPUSCHをスケジュールするDCIフォーマットで送信されるTPCコマンドによって得られる電力制御調整値およびPUSCHの電力制御に用いられるパラメータ(電力制御に関するパラメータ)に基づいてA−SRSの送信電力はセットされる。
第1の実施形態では、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、ピリオディックSRSとアピリオディックSRSの電力制御を独立に行なうことができる。また、第1の実施形態では、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2は、ピリオディックSRSとアピリオディックSRSに対する電力制御を共有できるサブフレームセットと共有されないサブフレームセットを分けることができる。また、第1の実施形態では、ピリオディックSRSとアピリオディックSRSの電力制御とPUSCHの電力制御を関連付けることができる。複数のサブフレームセットが設定される場合、ピリオディックSRSの電力は、特定のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHに対する電力制御に基づき、アピリオディックSRSに対する電力制御は、アピリオディックSRSが送信されるサブフレームが属するサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する電力制御に基づいて制御されてもよい。
(第2の実施形態の基本形態)
次に、第2の実施形態の基本形態について説明する。第2の実施形態の基本形態では、基地局装置1は、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報(サブフレームセット指示情報)、および、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(アキュムレーション指示情報、accumulationEnabled)を端末装置2へ送信する。端末装置2は、アキュムレーション指示情報に基づいて複数のサブフレームセットに対するアキュムレーションが有効か否かを決定し、アキュムレーションが有効である場合には、複数のサブフレームセットのそれぞれに対するTPCコマンドのアキュムレーションを行なうことによって得られる、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する電力制御調整値に基づいて、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する物理上りリンク共用チャネルでの送信に対する送信電力をセットし、アキュムレーションが有効でない場合、サブフレームセットに因らず、単一のTPCコマンドによって与えられる絶対値がセットされる電力制御調整値に基づいて、PUSCHでの送信に対する送信電力をセットする。
また、アキュムレーション指示情報が基地局装置1から通知されなかった場合、端末装置2は、アキュムレーション指示情報に対するデフォルト(デフォルト値、デフォルト設定)に基づいてアキュムレーションが有効か否かを決定する。例えば、デフォルトが“アキュムレーションが有効である(TRUE, Enabled)”の場合、複数のサブフレームセットが設定された端末装置2は、複数のサブフレームセットのそれぞれ対してTPCコマンドのアキュムレーションを行なうことによって得られる、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する電力制御調整値に基づいて、複数のサブフレームセットのそれぞれに対するPUSCH(またはSRS)の送信電力をセットする。また、デフォルトが“アキュムレーションが有効でない(FALSE, Disabled)”の場合、複数のサブフレームセットが設定された端末装置2は、サブフレームセットに因らず、単一のTPCコマンドによって与えられた絶対値がセットされた電力制御調整値に基づいて、PUSCH(またはSRS)の送信電力をセットする。この際、DCIフォーマットまたはDCIフォーマットにセットされているTPCコマンドフィールドとサブフレームセットを対応付けた制御を行なわない。
ここで、アキュムレーションが有効な場合のTPCコマンドのアキュムレーションとは、TPCコマンドフィールドにセットされた値と対応している補正値のアキュムレーション(累算、累積)を行なうことである。すなわち、サブフレームiで上りリンク信号を送信する場合、端末装置2は、サブフレームi以前に検出したTPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する補正値を考慮して、サブフレームiで送信する上りリンク信号の送信電力をセットする。
それに対し、アキュムレーションが有効でない場合、TPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する補正値のアキュムレーションを行なわない。すなわち、サブフレームiで上りリンク信号を送信する場合、端末装置2は、サブフレームiの直前のサブフレーム(直近、例えば、4サブフレーム前のサブフレーム)で検出したTPCコマンドフィールドにセットされた値に対応する絶対値によって与えられた電力制御調整値に基づいて、サブフレームiで送信する上りリンク信号の送信電力をセットする。言い換えると、アキュムレーションが有効でない場合は、あるサブフレームで送信される上りリンク信号(例えば、PUSCH)の送信電力に用いられる電力制御調整値は、単一のTPCコマンドにセットされている値に対応している絶対値によって与えられる。また、言い換えると、アキュムレーションが有効でない場合の電力制御調整値は、ある下りリンクサブフレームであるDCIフォーマットで送信されたTPCコマンドに基づいて設定される。
ここで、サブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なうとは、サブフレームセット毎に独立にTPCコマンドのアキュムレーションを行なうことである。第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信する場合には、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される上りリンク信号に対して通知されたTPCコマンドに基づいて、アキュムレーションを行なう。第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信する場合には、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信される上りリンク信号に対して通知されたTPCコマンドに基づいて、アキュムレーションを行なう。すなわち、サブフレームiで上りリンク信号が送信される場合、サブフレームiがどのサブフレームセットに属しているかによって、アキュムレーションに使用される累算値(電力制御調整値)が異なる。第1のサブフレームセットに対する累算値と第2のサブフレームセットに対する累算値があり、サブフレームiでアキュムレーションを行なう場合に、どちらの累算値を用いるかはサブフレームiがどちらのサブフレームセットに属しているかによって決定される。
また、端末装置2は、PUSCHに対する端末固有電力に関するパラメータPO_UE_PUSCH(p0-UE-PUSCH)が複数セットされるか否かによって、PUSCHに対するアキュムレーションのリセット(初期化)をサブフレームセット毎に行なうか否かを決定してもよい。例えば、PUSCHに対する端末固有電力に関するパラメータが複数セットされる、つまり、PUSCHに対する端末固有電力に関するパラメータがサブフレームセットのそれぞれに対してセットされる場合、アキュムレーションのリセットはサブフレームセット毎に行なわれる。PUSCHに対する端末固有電力に関するパラメータが複数セットされない場合、端末固有電力に関するパラメータが再設定され、そのパラメータの値が変更されると、複数のサブフレームセットのそれぞれに対してTPCコマンドのアキュムレーションによる電力制御調整値が設定されていたとしても各アキュムレーション(アキュムレーションによって得られた電力制御調整値)はリセットされる。ここで、アキュムレーションをリセットするとは、アキュムレーションによって得られた電力制御調整値(TPCコマンドから得られた電力補正値のアキュムレーション値)をリセットすることであり、その電力制御調整値を初期値(デフォルト値)に設定し直すことである。SRSに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。また、PUCCHに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。アキュムレーションのリセットとは、アキュムレーションによって得られた電力制御調整値のリセットを含む。
また、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応しているPUSCHに対する電力制御に関するパラメータ(例えば、PO_PRE)が複数セットされているか否かによって、PUSCHに対するアキュムレーションのリセット(初期化)をサブフレームセット毎に行なうか否かを決定してもよい。ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHのパラメータがサブフレームセットに対応付けて複数セットされる場合、ランダムアクセスレスポンスメッセージがどのサブフレームセットに対するものかを判定し、複数のサブフレームセットのうち、何れか1つのサブフレームセットに対応するアキュムレーションをリセットする。つまり、ランダムアクセスレスポンスメッセージを受信することによって発生するアキュムレーションのリセットはサブフレームセット毎に行なわれる。ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHのパラメータが複数セットされない、つまり、サブフレームセットに対応付けたランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHのパラメータがセットされない場合、サブフレームセット毎に独立してアキュムレーションが行なわれていたとしてもランダムアクセスレスポンスメッセージを受信した時点で、全ての電力制御調整値(複数のサブフレームセットに対応する電力制御調整値)はリセットされる。SRSに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。また、PUCCHに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。なお、ランダムアクセスレスポンスメッセージがサブフレームセット毎に送信されない場合、端末装置2が、サービングセルcに対するランダムアクセスレスポンスメッセージを受信すると、サブフレームセット毎の制御されているアキュムレーションによって得られた電力制御調整値はそれぞれリセット(初期化)される。その初期値は、ランダムアクセスの送信電力制御に基づいて決定されてもよい。つまり、ランダムアクセスプリアンブルに対するTPCコマンドとランダムアクセスプリアンブルの送信回数に応じて設定されるランプアップ値に基づいて決定されてもよい。
また、複数のサブフレームセットのそれぞれに対してアキュムレーションが有効な場合、サブフレームセット毎にサービングセルcに対する端末装置2の最大電力(maximum power, maximum transmit power, maximum output power、PCMAX,c)または最小電力(minimum power, minimum transmit power, minimum output power)に到達した時の処理を行なう。例えば、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHに対する送信電力PPUSCH,cがサービングセルcに対する端末装置2の最大電力に達した場合、サービングセルcに対する端末装置2の最大電力PCMAX,cを超えるようなTPCコマンドによるアキュムレーションは行なわないが、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの送信電力がサービングセルcに対する端末装置2の最大電力PCMAX,cに達していなければ、サービングセルcに対する端末装置2の最大電力PCMAX,cに到達するまでTPCコマンドによるアキュムレーションを行なってもよい。
また、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの送信電力がサービングセルcに対する端末装置2の最小電力に達した場合、サービングセルcに対する端末装置2の最小電力を下回るようなTPCコマンドによるアキュムレーションは行なわないが、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信されるPUSCHの送信電力がサービングセルcに対する端末装置2の最小電力に達していなければ、サービングセルcに対する端末装置2の最小電力に到達するまでTPCコマンドによるアキュムレーションを行なってもよい。つまり、サブフレームセット毎にアキュムレーションが有効な場合、サブフレームセット毎に最大電力または最小電力に対するTPCコマンドのアキュムレーションを行なってもよい。また、送信電力を増加させるTPCコマンドをポジティブTPCコマンド、送信電力を低減させるTPCコマンドをネガティブTPCコマンドと呼称すると、ポジティブTPCコマンドおよび/またはネガティブTPCコマンドが累算されるか否かは、サブフレームセット毎に決定されてもよい。SRSに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。また、PUCCHに対してもPUSCHと同様の処理を行なってもよい。
第2の実施形態の基本形態では、1つの指示情報に基づいてサブフレームセット間で共通の処理を行なうかサブフレームセット毎で独立に処理を行なうかを決定することができる。
(第2の実施形態の変形例1)
次に、第2の実施形態の変形例1について説明する。第2の実施形態の変形例1では、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、複数のサブフレームセットそれぞれに対して、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(アキュムレーション指示情報、accumulationEnabled)がセットされていれば、その指示情報に基づいてサブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なうか否かを決定する。もし、その指示情報がサブフレームセット毎にセットされていなければ、第2の実施形態の基本形態のように、1つの指示情報に基づいてサブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションが有効か否かを決定してもよい。また、1つの指示情報に基づいてサブフレームセットに因らないTPCコマンドのアキュムレーションを行なうか否かを決定してもよい。さらに、その指示情報が通知されない場合、端末装置2は、その指示情報のデフォルトに基づいてサブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なうか否かを決定してもよい。
アキュムレーション指示情報がサブフレームセット毎にセットされる、すなわち、アキュムレーションおよびアブソリュート送信電力制御がサブフレームセット毎にセット可能な場合、サブフレームセット毎にTPCコマンドフィールドのセットされた値に対応する補正値の加算処理および減算処理(アキュムレーション処理)を行なってもよい。
第2の実施形態の変形例1では、アキュムレーション指示情報がサブフレームセット毎にセットされることによって、サブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なうか否かが設定でき、サブフレームセット毎に柔軟な電力制御を行なうことができる。サブフレームセット毎に干渉状況が異なる場合の適切な電力制御を行なうことができる。
(第2の実施形態の変形例2)
次に、第2の実施形態の変形例2について説明する。第2の実施形態の変形例2では、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、アキュムレーションが有効か否かを指示する情報(アキュムレーション指示情報、accumulationEnabled)に因らず、サブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なう。
端末装置2は、アキュムレーション指示情報によって、事前に“アキュムレーションが有効でない(FALSE, disable)”と指示されていたとしても、ある条件を満たすことによって、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、その指示情報の設定内容に因らず、サブフレームセット毎にアキュムレーションを行なう。
第2の実施形態の変形例2では、アキュムレーション指示情報に因らず、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2においては、サブフレームセット毎にTPCコマンドによるアキュムレーションをインプリシットに行なうため、アキュムレーション指示情報を通知する必要がなくなり、その分のオーバヘッドが低減される。
(第2の実施形態の変形例3)
次に、第2の実施形態の変形例3について説明する。第2の実施形態の変形例3では、複数のサブフレームセットが設定される場合、端末装置2は、複数のサブフレームセットのうち、1つのサブフレームセット(特定のサブフレームセット、所定のサブフレームセット、第1のサブフレームセット)に対しては、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(アキュムレーション指示情報、accumulationEnabled)に基づいて、そのサブフレームセットではTPCコマンドのアキュムレーションを行なうか否かを決定し、それ以外のサブフレームセットではサブフレームセット毎にTPCコマンドのアキュムレーションを行なう。アキュムレーション指示情報による設定は、1つのサブフレームセットに対してのみ有効である。例えば、第1のサブフレームセットは、アキュムレーション指示情報によってTPCコマンドのアキュムレーションが有効か否かを指示されるが、他のサブフレームセットに対しては、常にTPCコマンドによるアキュムレーションが有効である。つまり、複数のサブフレームセットが設定される場合、特定のサブフレームセット以外のサブフレームセットに対しては、TPCコマンドのアキュムレーションが有効であることがデフォルトとして設定されている、と言い換えることができる。
第2の実施形態の変形例3では、1つのサブフレームセットに対してアキュムレーション指示情報による電力制御を行ない、それ以外のサブフレームセットでは、常にアキュムレーションを行なうことで、サブフレームセット毎にアキュムレーション指示情報を設定する必要がなくなり、その分のオーバヘッドが低減され、特定のサブフレームセットに対しては、アキュムレーション指示情報による電力制御が行なわれるため、より適切な電力が設定され、通信品質が改善される。
なお、第2の実施形態では、PUSCHに対するTPCコマンドのアキュムレーションについて説明したが、他の上りリンク物理チャネル(例えば、PUCCH、PRACH、ランダムアクセスレスポンスグラントに対するPUSCH)や物理信号(例えば、SRS)に対して、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(情報)が設定され、他の上りリンク物理チャネルでの送信が複数のサブフレームセットで行なわれる場合、他の上りリンク物理チャネルに対しても第2の実施形態で説明した処理が実施されてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、基地局装置1は、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報、および、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する最大許容出力電力PEMAX,c(Maximum allowed UE output power)を端末装置2に送信する。また、基地局装置1は、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する最大送信電力PCMAX,cに基づいてセットされた送信電力のPUSCHでの受信を、複数のサブフレームセットのそれぞれにおいて行なう。端末装置2は、複数のサブフレームセット、および、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する最大許容出力電力PEMAX,c(p-Max)が設定される場合、複数のサブフレームセットのそれぞれに対する最大許容出力電力PEMAX,cに基づいてサブフレームセット毎におけるサービングセルcに対する最大送信電力PCMAX,cをセットする。最大送信電力PCMAX,cは、最大送信電力PCMAX,cが最大許容出力電力PEMAX,cと同じ、または、低くなるようにセットされる。サービングセルcに対する最大送信電力PCMAX,cをセットするためのパラメータであるMPR(Maximum Power Reduction)、A−MPR(Additional Maximum Power Reduction)、P−MPR(Power Management Maximum Power Reduction)、ΔTC(Allowed operating band edge transmission power relaxation)のうち、少なくとも一つはサブフレームセット毎に独立にセットされてもよい。ここで、MPRは、チャネル帯域幅、送信帯域幅、変調度によって決定される。A−MPRは、ネットワークシグナリング値およびリソースブロックの割り当て領域、キャリアアグリゲーションの帯域幅の組み合わせ、変調度などによって決定される。また、P−MPRは、パワーバックオフや電磁界エネルギー吸収の保証などの電力管理を行なう際に用いられる。ΔTCは、送信帯域幅が動作帯域の所定の周波数帯(動作帯域の最低周波数帯付近または最高周波数帯付近)に設定される場合に、最大送信電力を緩和するために用いられる。
また、MPRを第1のMPR、A−MPRを第2のMPR、P−MPRを第3のMPRとすると、複数のサブフレームセットが設定される場合、第4のMPRがセットされてもよい。例えば、第4のMPRは、あるサブフレームセットに属するサブフレームに対してサブフレームセット間の電力差を考慮して最大送信電力PCMAX,cを調整するために用いられるパラメータである。すなわち、第4のMPRは、サブフレームセット間の電力オフセットであってもよい。また、第4のMPRは、特定のサブフレームセットに属するサブフレームで送信する上りリンク信号に対する最大送信電力PCMAX,cを算出するために用いられてもよい。また、第4のMPRは、固定サブフレーム(fixed subframe)とフレキシブルサブフレーム(flexible subframe)との電力オフセットであってもよい。例えば、フレキシブルサブフレームに対する最大送信電力PCMAX,cを第4のMPRに基づいてセットしてもよい。この際、固定サブフレームに対する最大送信電力には第4のMPRを用いなくてもよい。
また、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が通知される場合、端末装置2に設定される最大許容出力電力PEMAX,c(p-Max)は、サブフレームセット毎に独立にセットされてもよい。
また、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が通知される場合、端末装置2に設定されるパワークラスPPowerClassは、サブフレームセット毎に独立にセットされてもよい。
また、複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が通知され、その一方で、最大許容出力電力PEMAX,c、第1のMPRから第3のMPRおよびΔTcの何れもサブフレームセット毎に設定されない場合には、サブフレームセット毎の最大送信電力PCMAX,cをセットするために第4のMPRがあるサブフレームセットに属するサブフレームに対してセットされてもよい。例えば、第1のサブフレームセットに属するサブフレームの最大送信電力PCMAX,cが、最大許容出力電力PEMAX,c、第1のMPRから第3のMPRおよびΔTcでセットされる場合、第2のサブフレームセットに属するサブフレームの最大送信電力PCMAX,cはさらに、第1のサブフレームセットに属するサブフレームの最大送信電力PCMAX,cと第4のMPRを用いてセットされてもよい。すなわち、第4のMPRは、第1のサブフレームセットか第2のサブフレームセットの何れか一方のサブフレームセットに対して適用されてもよい。これらのパラメータは、事前に定義されてもよい。また、これらのパラメータは、テーブル管理されてもよい。また、これらのパラメータは、基地局装置1から端末装置2へ通知されてもよい。また、端末装置2の最大許容出力電力PEMAX,cは、上位層によってシグナルされる。
また、端末装置2は、サブフレームセット毎に第1のMPRから第4のMPRが設定され、第1のMPRから第4のMPRに基づいてサブフレームセット毎の最大送信電力PCMAX,cをセットしてもよい。
また、最大許容出力電力PEMAX,cが端末装置2に対して1つしか通知されない場合、複数のサブフレームセットに対する最大許容出力電力は、通知された最大許容出力電力と第4のMPRによって決定されてもよい。
端末装置2は、複数のサブフレームセットが設定される場合、サブフレームセット毎に独立にサービングセルcに対する最大許容出力電力PEMAX,cがセット可能となる。サービングセルcに対する最大許容出力電力PEMAX,cをサブフレームセット毎にセットすることで、干渉状況に応じた送信電力制御を行なうことができる。
端末装置2が、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでPUCCHを同時に伴うPUSCHの送信を行ない、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでPUCCHを同時に伴わないPUSCHの送信を行なう場合、各サブフレームセットの最大送信電力は独立にセットされてもよい。
また、端末装置2は、1つのサブフレームにおいて、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対するDCIフォーマット3/3Aを受信し、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対するDCIフォーマット0/4を受信した場合、各サブフレームセットの最大送信電力PCMAX,cは独立にセットされてもよい。
サブフレームセット毎の最大送信電力PCMAX,cは、パワーヘッドルーム報告(PHR: Power Headroom Reporting)に関連するイベントが発生した場合にセットされてもよい。例えば、所定のタイマが満了した場合であってもよいし、パワーヘッドルーム報告に対して設定または再設定される場合であってもよいし、新しい送信に対して上りリンクリソースが割り当てられている時に所定のタイマが満了している場合であってもよいし、新しい送信に対して上りリンクリソースが割り当てられている時に所定のタイマが満了し、なおかつ、パスロスが所定の値以上変化した場合であってもよい。また、サブフレームセット毎の最大送信電力PCMAX,cは、パワーヘッドルームを報告する際にセットされてもよい。また、端末装置2は、何れかのサブフレームセットに属するサブフレームでパワーヘッドルームを報告する場合、全てのサブフレームセットのパワーヘッドルームおよびサービングセルに対する最大送信電力を算出し、基地局装置1へMAC CEを用いてそれらの値を報告してもよい。
複数のサブフレームに対してセットされる最大送信電力のうち、1つは少なくとも1つのセルとのパスロスを考慮して算出されてもよい。例えば、あるセルに対する最大送信電力は、他セルからのパスロスを考慮して算出されてもよい。複数の基地局装置と通信を行なう端末装置2は、第1の基地局装置に対しては、第1の最大送信電力をセットするが、その際、第1の基地局装置以外の基地局装置と端末装置2間のパスロスを考慮して、端末装置2は、第1の最大送信電力をセットしてもよい。第1の最大送信電力は、最大許容出力電力、MPR、A−MPR、P−MPR、ΔTCの他に、他セル(第1の基地局装置を除く他の基地局装置)とのパスロスを考慮してセットされてもよい。他セルのパスロスを考慮することで、第1の最大送信電力で送信した場合の他セルへの干渉を抑圧することができる。この処理は、端末装置2と第1の基地局装置を除く他の基地局装置間のパスロスが所定の値よりも小さい場合に適用されてもよい。また、この処理は、端末装置2と第1の基地局装置間のパスロスと端末装置2と第1の基地局装置を除く他の基地局装置間のパスロスを比較して、端末装置2と第1の基地局装置間のパスロスの方が大きい場合に適用されてもよい。
また、複数のサブフレームセットでセットされる最大送信電力のうち、1つはMPR=0dB、A−MPR=0dB、P−MPR=0dB、ΔTC=0dBと仮定し、算出されてもよい。
なお、第3の実施形態は、さらに、マクロセルを構成する基地局装置1(マスター基地局装置)とスモールセルを構成する基地局装置1(セカンダリー基地局装置)と同時に接続できる(Dual connectivity)端末装置2に対して適用(実施)されてもよい。その際、マクロセルとスモールセルは、同一の周波数(キャリア周波数、バンド、周波数帯、周波数帯域、キャリア、コンポーネントキャリア、送信周波数)で通信を行なってもよい。また、キャリアアグリゲーションが可能な端末装置2において、プライマリーセルとセカンダリーセル(または複数のサービングセル)が同一の周波数に設定される場合に対して、第3の実施形態が適用されてもよい。同一の周波数に設定された2つのセルと同時に接続している端末装置2は、セル間のオフセットをサブフレームセット間のオフセットとして適用し、該オフセットを用いて最大送信電力PCMAX,cを決定してもよい。また、同一の周波数に設定された2つのセルと同時に接続している端末装置2は、セル毎に最大許容出力電力が設定されている場合、セル毎に最大許容出力電力からサブフレームセット間のオフセットを算出し、該オフセットを用いて最大送信電力PCMAX,cを決定してもよい。
キャリアアグリゲーションが可能な端末装置2において、サブフレームセット毎に総最大出力電力PCMAXがセットされてもよい。
複数のコンポーネントキャリアに対して、独立に送受信のタイミング調整(Timing advance, time alignment)が可能な端末装置2において、サブフレームセット毎に総最大出力電力PCMAXがセットされてもよい。つまり、複数のタイミング調整情報が設定可能な端末装置2において、サブフレームセット毎に総最大出力電力PCMAXがセットされてもよい。
また、特定のパラメータが設定される場合に対してのみ、サブフレームセット毎にサービングセルcに対する最大送信電力PCMAX,cをセットしてもよい。例えば、1つのサービングセルに対して複数の最大送信電力PCMAX,cをセットすることが有効か否かを指示する情報および複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が端末装置2に通知された場合に、端末装置2は複数の最大送信電力PCMAX,cをセットしてもよい。
また、特定のパラメータが設定される場合に対してのみ、基地局装置1は、端末装置2に対して、サブフレームセット毎にサービングセルcに対する最大許容出力電力PEMAX,cをセットしてもよい。例えば、1つのサービングセルに対して複数の最大許容出力電力PEMAX,cをセットすることが有効か否かを指示する情報および1つのサービングセルに対して複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が端末装置2に通知された場合に、端末装置2は、複数の最大許容出力電力それぞれに基づいて複数の最大送信電力をセットしてもよい。その際、1つの最大許容出力電力は、1つのサブフレームセットと対応付けられてもよい。1つの最大許容出力電力と1つのサブフレームセットが対応付けられる場合、1つのIDと関連付けられて対応付けられてもよい。
また、特定のパラメータが設定される場合に対してのみ、サブフレームセット毎に総最大出力電力PCMAXをセットしてもよい。例えば、1つの端末装置2に対して複数の総最大出力電力PCMAXをセットすることが有効か否かを指示する情報および複数のサブフレームセットを指示するために用いられる情報が端末装置2に通知された場合に、端末装置2は複数の総最大出力電力PCMAXをセットしてもよい。その際、1つの総最大出力電力は、1つのサブフレームセットと対応付けられてもよい。1つの総最大出力電力と1つのサブフレームセットが対応付けられる場合、1つのIDと関連付けられて対応付けられてもよい。
第3の実施形態では、サブフレームセット毎にある端末装置2に対する通信環境状態(干渉や雑音)が異なるため、その通信環境に応じて、端末装置2にセットされるサービングセルcに対する端末装置2の最大送信電力PCMAX,cをサブフレームセット毎に独立にセットすることで、他の端末装置2に対する干渉抑圧が実現可能である。サービングセルcに対する端末装置2の最大送信電力のみを制御することで、新たなパラメータを設定せずに、過剰信号電力に対する干渉抑圧が可能となる。複数の端末装置2間の干渉が大きいサブフレームセットでは、端末装置2の最大送信電力を低くセットすることで互いの干渉を緩和することができる。基地局装置1と端末装置2間の干渉が大きい場合、端末装置2の最大送信電力を高くセットすることで、端末装置2から送信される信号の通信品質を確保することができる。端末装置2は、干渉の大きさ(強さ)に合わせた通信を行なうことができる。
第3の実施形態では、サービングセルcに対する端末装置2の最大送信電力PCMAX,cについて説明したが、サービングセルcに対する最小電力についても同様の処理を行なってもよい。端末装置2は、干渉の大きい(干渉電力の高い)サブフレームセットに対する最小送信電力は高めにセットし、干渉の小さい(干渉電力の低い)サブフレームセットに対する最小送信電力は低めにセットしてもよい。また、第3の実施形態では、端末装置2が設定する総最大出力電力PCMAXおよび/または総最小出力電力についても同様の処理を行なってもよい。
上記各実施形態において、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、同じDCIフォーマットに各サブフレームセットに対応しているTPCコマンドをセットして送信してもよい。また、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、同じ種類のDCIフォーマットの第1のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドを第2のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドとしてセットして送信してもよい。つまり、基地局装置1は、第1のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドから第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドに入れ替えて送信してもよい。つまり、第1のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドと第2のサブフレームセットに対応するTPCコマンドフィールドは、同じフィールドとして共有されてもよい。また、基地局装置1は、複数のサブフレームセットが設定される端末装置2に対して、一部の制御情報フィールドを第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドとしてセットして送信してもよい。端末装置2は、基地局装置1が設定したDCIフォーマットから第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドフィールドを検出することができる。なお、第2のサブフレームセットに対応しているTPCコマンドを適用できるか否かは、第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報とは異なる制御情報で示されてもよい。
上記各実施形態において、基地局装置1は、端末装置2に対して、電力制御に関するパラメータの設定を複数セットしてもよい。複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータであってもよい。また、複数セットされるパラメータは、端末装置固有にセットされるパラメータであってもよい。また、複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータおよび端末固有にセットされるパラメータであってもよい。また、同じ種類のパラメータが複数セットされるパラメータは、セル固有にセットされるパラメータまたは端末固有にセットされるパラメータに含まれる特定のパラメータであってもよい。例えば、電力制御に関するパラメータの設定は、PUSCHの送信電力やPUCCHの送信電力、SRSの送信電力を制御するためのパラメータまたはパラメータセットを少なくとも1つは含まれてもよい。また、電力制御に関するパラメータの設定は、PDSCHの送信電力やPDCCHの送信電力、CRSの送信電力、CSI−RSの送信電力、DL DMRSの送信電力を制御するためのパラメータまたはパラメータセットを少なくとも1つは含まれてもよい。つまり、第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされていないパラメータは、第1の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータを代用してもよい。第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされていないパラメータは、デフォルト値を用いてもよい。
例えば、第1の電力制御と第2の電力制御で異なる電力制御は、異なるセル固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なる端末固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なるセル固有または端末固有の電力制御に関するパラメータ(セット)を切り替えて、信号の電力を制御することである。また、異なる電力制御は、異なるループでTPCコマンドのアキュムレーションを行なうことである。
上記各実施形態において、サブフレームセット毎に、後述の電力制御に関するパラメータが設定されてもよい。
図7は、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータ(UplinkPowerControl)に含まれるパラメータの一例を示す図である。第1の上りリンク電力制御に関するパラメータには、セル固有(セル内の端末装置2間で共有)に設定されるパラメータ(上りリンク電力制御に関する共有パラメータUplinkPowerControlCommon))と端末装置2毎に設定されるパラメータの設定(上りリンク電力制御に関する専用パラメータ(UplinkPowerControlDedicated))がある。共有パラメータとしては、セル固有に設定可能なPUSCH電力である標準PUSCH電力(p0-NominalPUSCH)、フラクショナル送信電力制御の減衰係数(伝搬路損失補償係数)αc(alpha)、セル固有に設定可能なPUCCH電力である標準PUCCH電力(p0-NominalPUCCH)、PUCCHフォーマット毎の電力調整値(電力オフセット)ΔF_PUCCHは(deltaFList-PUCCH)、プリアンブルメッセージ3が送信される場合の電力調整値(電力オフセット)(deltaPreambleMsg3)がある。また、専用パラメータとしては、端末装置固有に設定可能なPUSCH電力である端末固有PUSCH電力(p0-UE-PUSCH)、変調符号化方式による電力シフト値Ksが有効か否かを指示するパラメータ(deltaMCS-Enabled)、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(accumulationEnabled)、端末装置固有に設定可能なPUCCH電力である端末固有PUCCH電力(p0-UE-PUCCH)、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSの電力オフセットPSRS_OFFSET(pSRS-Offset、pSRS-OffsetAp)、参照信号の受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)のフィルタ係数(filterCoefficient)がある。これらの情報は、プライマリーセルに対して設定可能であるが、セカンダリーセルに対しても同様の設定を行なうことができる。さらに、セカンダリーセルに対する専用パラメータでは、プライマリーセルかセカンダリーセルのパスロス測定用参照信号を用いてパスロスの計算を行なうことを指示するパラメータ(pathlossReferenceLinking)が設定されてもよい。
図8は、第2の上りリンク電力制御に関する共有パラメータの一例を示す図である。第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する共有パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する共有パラメータは、図8に示したパラメータが全て設定されてもよい。また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する共有パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する共有パラメータは、図8に示したパラメータのうち少なくとも一つのパラメータが設定されてもよい。また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する共有パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する共有パラメータは、一つも設定されなくてもよい。この場合には、基地局装置1は、解放を選択し、その共有パラメータの設定に関する情報を端末2へ送信する。また、第2の上りリンク電力制御に関する共有パラメータでセットされなかったパラメータは、第1の上りリンク電力制御に関する共有パラメータでセットされているパラメータと同じ値が設定されてもよい。
図9は、第1の上りリンク電力制御に関する専用パラメータと第2の上りリンク電力制御に関する専用パラメータの一例を示す図である。第1のプライマリーセル/セカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータには、パスロスを測定する下りリンク参照信号(下りリンク無線リソース)を指示するパスロス参照リソースが設定されてもよい。また、第2のプライマリーセル/セカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータには、図7で示したパラメータに加え、パスロス参照リソースが設定されてもよい。第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する専用パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータは、図9に示したパラメータが全て設定されてもよい。また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関する専用パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータは、図9に示したパラメータのうち少なくとも一つのパラメータが設定されていればよい。また、第2の(プライマリーセルに対する)上りリンク電力制御に関す専用パラメータまたは第2のセカンダリーセルに対する上りリンク電力制御に関する専用パラメータは、一つも設定されていなくてもよい。この場合には、基地局装置1は、解放を選択し、その情報を端末装置2へ送信する。また、第2の上りリンク電力制御に関する専用パラメータでセットされなかったパラメータは、第1の上りリンク電力制御に関する専用パラメータと同じ値に設定されてもよい。つまり、第2の上りリンク電力制御に関する専用パラメータにおいてパスロス参照リソースが設定されなかった場合には、第1の上りリンク電力制御に関する専用パラメータで設定されているパスロス参照リソースに基づいてパスロスの計算を行なってもよい。また、デフォルトが設定されているパラメータについては、デフォルトを用いてもよい。
なお、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は同じ情報要素または同じRRCメッセージに含まれて端末装置2へ送信されてもよい。
端末装置2に対して複数の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定(例えば、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定)がセットされる場合、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第1のサブフレームセットで送信される上りリンク信号に対して適用され、第2の上りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第2のサブフレームセットで送信される上りリンク信号に対して適用されてもよい。また、端末装置2に対して複数の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定(例えば、第1の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定および第2の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定)がセットされる場合、第1の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第1のサブフレームセットで送信される下りリンク信号に対して適用され、第2の下りリンク電力制御に関するパラメータの設定は、第2のサブフレームセットで送信される下りリンク信号に対して適用されてもよい。
これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、システムインフォメーションで端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、Dedicated signaling)で端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、物理チャネル(DCIフォーマット)で端末装置2に送信されてもよい。これら電力制御に関するパラメータの設定にセットされるパラメータのうち、少なくとも一つは、端末装置2にそのパラメータのデフォルトが設定されてもよい。
第1の設定および第2の設定がそれぞれ、同じサブフレーム(1つのサブフレーム)に対して上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレーム、または、下りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム、または、上りリンクサブフレームとスペシャルサブフレームのように、異なる種類のサブフレームが設定される場合、そのようなサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する場合もある。つまり、フレキシブルサブフレームは、状況に応じて、異なる種類のサブフレームとして処理可能なサブフレームのことである。それに対し、固定サブフレームは、第1の設定および第2の設定で同じ種類のサブフレームが設定されるサブフレームのことである。例えば、サブフレームiで第1の設定および第2の設定ともに上りリンクサブフレームを示す場合、サブフレームiは固定サブフレームである。サブフレームiで第1の設定および第2の設定が異なる種類のサブフレームを示す場合には、サブフレームiはフレキシブルサブフレームである。複数の固定サブフレームと複数のフレキシブルサブフレームは、それぞれサブフレームセットとして設定されてもよい。
サブフレームセット毎にTPCコマンドによる送信電力制御(アキュムレーション、アブソリュート)を行なってもよい。その際、各サブフレームセットにおけるアキュムレーションは、各サブフレームセットに対応する上りリンク電力制御に関するパラメータの設定に含まれる端末装置2毎に設定される物理チャネル(PUSCH、PUCCH)の電力(p0-UE-PUSCH, p0-UE-PUCCH)が再設定(変更)される場合、アキュムレーションによって得られる電力制御調整値(累積値、累算値、積算値、加算値)もリセット(初期化)されてもよい。また、各サブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対応する下りリンクサブフレームでランダムアクセスレスポンスメッセージを受信する場合、各サブフレームセットに対応するアキュムレーションの電力制御調整値をリセット(初期化)してもよい。端末装置2は、サブフレームセット毎にアキュムレーションによって得られた電力制御調整値を独立にリセットしてもよい。
TPCコマンドは上りリンクに関するグラント(上りリンクグラント)または下りリンクに関するグラント(下りリンクグラント)にセットされて、端末装置2へ送信される。上りリンクに関するグラント(上りリンクグラント)には、セミパーシステントグラント(Semi-persistent grant, semi-persistent scheduling grant)、ダイナミックスケジュールドグラント(Dynamic scheduled grant)、ランダムアクセスレスポンスグラント(Random Access Response grant)がある。セミパーシステントグラントは、周期的(定期的、準静的)なデータの送信を指示するために用いられる。ここで、セミパーシステントグラントとは、SPS C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットが含まれる。ダイナミックスケジュールドグラントは、ユーザデータの送信およびリソース割り当てを指示するために用いられる。ここで、ダイナミックスケジュールドグラントとは、C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットが含まれる。ランダムアクセスレスポンスグラントは、基地局装置1から送信されたランダムアクセスレスポンスに対してユーザ情報(端末装置2の情報)を含むデータの送信およびそのリソース割り当てを指示するために用いる。上述したように、ランダムアクセルレスポンスグラントには、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャにおけるランダムアクセスレスポンスグラントが含まれる。これらのデータの送信はPUSCHを用いて行なわれる。つまり、これらのグラントは、PUSCHのリソース割り当ておよびPUSCHの送信指示、PUSCHのスケジューリングを含んでいる。
ここで、セミパーシステントグラントによるPUSCHの送信の指示には、セミパーシステントグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。ダイナミックスケジュールドグラントによるPUSCHの送信の指示には、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。ランダムアクセスレスポンスグラントによるPUSCHの送信の指示には、ランダムアクセスレスポンスグラントによってPUSCHのリソース割り当てが指示されることまたはPUSCHがスケジュールされることが含まれる。つまり、各グラントにおけるPUSCHの送信の指示とは、各グラントに対応するPUSCHのリソース割り当てが指示されること、またはPUSCHがスケジュールされることを含む。
例えば、端末装置2は、受信した情報に基づいて第1の設定または第2の設定の何れか一方のみがセットされる場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、第1の電力制御(第1の電力制御方法)に基づいて前記PUSCHの送信電力はセットされ、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、第2の電力制御(第2の電力制御方法)に基づいてPUSCHの送信電力はセットされる。この際、同じグラントによってSRSの送信が要求される(ポジティブSRSリクエストを検出する)場合、PUSCHに適用される電力制御に基づいてSRSの送信電力はセットされる。また、セミパーシステントグラントによってPUSCHがスケジュールされる場合もそのPUSCHの送信電力は同様の処理を行なってセットされてもよい。ここで、第1の電力制御に関するパラメータの設定や第2の電力制御に関するパラメータの設定に含まれる種々の電力制御パラメータは、図7や図8、図9と同じパラメータがセットされてもよい。これらの電力制御に関するパラメータの設定は、サブフレームセット毎に設定されてもよい。これらの電力制御に関するパラメータの設定は、サービングセル毎に設定されてもよい。一部のパラメータは、サブフレームセット間またはサービングセル間で共有されてもよい。また、例えば、図7から図9に記載されているような電力制御に関するパラメータの設定には、その設定を示すID(電力制御ID)が付与されてもよい。端末装置2は、サブフレームセットの設定に、電力制御IDが含まれている場合、そのサブフレームセットで送受信するサブフレームは、その電力制御IDと対応付けられた電力制御に関するパラメータの設定に基づいて送信電力および/または受信電力をセットする。端末装置2は、サブフレームセットと電力制御IDが対応付けられている場合には、その電力制御に関するパラメータの設定に基づいて電力をセットする。図7から図9は、上りリンク電力制御について記載されているが、電力制御IDは下りリンク電力制御に関するパラメータの設定に対してもセットされてよい。
また、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされるPUSCHの送信電力は、受信した情報に基づいて第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされる場合、第3の電力制御(第3の電力制御方法)に基づいて設定され、受信した情報に基づいて第1の設定および第2の設定の両方が設定される場合であっても、第3の電力制御に基づいて設定される。つまり、この場合、端末装置2はセットした設定に因らず、共通の電力制御を行なう。
なお、第1の電力制御に関するパラメータの設定、第2の電力制御に関するパラメータの設定、第3の電力制御に関するパラメータの設定およびそのパラメータの設定に含まれる種々のパラメータは、それぞれ独立にセットされてもよい。また、第1の電力制御に関するパラメータの設定、第2の電力制御に関するパラメータの設定は図7や図8、図9で示した例に基づいて設定されてもよい。また、第3の電力制御に関するパラメータの設定は、ランダムアクセスチャネルの設定に含まれてもよい。
ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク信号の送信電力制御に関する情報には、独立なパラメータ(preambleInitialReceivedTargetPower(PO_PRE)、ΔPREAMBLE_Msg3)が設定されてもよい。また、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク送信電力には、専用のTPCコマンド(δmsg2)が適用されてもよい。また、これらのパラメータはサブフレームセット毎に設定されてもよい。
ランダムアクセスレスポンスグラントに対応する上りリンク信号の電力制御に関する情報が独立に複数セットされる場合、他のグラントに対応する上りリンク信号の電力制御と同様に処理してもよい。
すなわち、受信したグラントの種類に応じて、1つの電力制御を処理するのか2つの電力制御を処理するのかを切り替えられる。
なお、上記各実施形態において、第1の設定と第2の設定の両方がセットされているか否かによって、2つの電力制御方法を切り替えられるグラントと第1の設定と第2の設定の両方がセットされているか否かに因らず同一の電力制御方法が適用されるグラントがある。干渉を考慮して適切な電力制御を行なうグラントと干渉を考慮せずに電力制御を行なうグラントを分けることができる。
なお、上記各実施形態において、第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされた端末装置2は、ダイナミックスケジュールドグラントまたはセミパーシステントグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第1の設定および第2の設定の両方がセットされた端末装置2は、ダイナミックスケジュールドグラントまたはセミパーシステントグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットする。また、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントによって上りリンク信号がスケジュールされると、セットされた設定に因らず、常に第3の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットする。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされる場合、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスメッセージを受信すると、第1の上りリンク電力制御および/または第2の上りリンク電力制御に含まれるTPCコマンドによるアキュムレーションの累算値をリセット(初期化)してもよい。また、端末装置2に対して、第1の上りリンク電力制御に関する情報および第2の上りリンク電力制御に関する情報にそれぞれ端末装置固有の電力パラメータ(PO_UE_PUSCH、PO_UE_PUCCH)が設定されている場合、それらの電力パラメータが上位層によって再設定(値が変更)されると、それぞれの上りリンク電力制御に含まれるTPCコマンドフィールドのセットされた値に対応する補正値のアキュムレーションの累算値はリセット(初期化)されてもよい。TPCコマンドのアキュムレーションによって得られた累算値を電力制御調整値と呼称してもよい。
ここで、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされる上りリンク信号の送信電力制御が第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセット、すなわち、複数のサブフレームセットで共通である場合、端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスメッセージを受信すると、アキュムレーションによって得られた電力調整値をリセットする。つまり、第1の上りリンク電力制御および第2の上りリンク電力制御で独立にアキュムレーションによる電力制御が行なわれていたとしても、アキュムレーションによって得られた電力調整値はリセットされてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の電力制御に関する情報および第2の電力制御に関する情報で端末固有の電力パラメータ(PO_UE_PUSCH、PO_UE_PUCCH)が共通である場合、端末固有の電力パラメータが再設定(値が変更)されると、アキュムレーションによる累算値をリセットする。つまり、第1の電力制御および第2の電力制御で独立にアキュムレーションによる電力制御が行なわれていたとしても、アキュムレーションによる累算値はリセットされてもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、セミパーシステントグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレーム(第1のサブフレーム)であれば、すなわち、固定サブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第1の電力制御に関する情報に設定されているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてセミパーシステントグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットし、PUSCHの送信サブフレームがフレキシブルサブフレーム(第2のサブフレーム)であれば、すなわち、フレキシブルサブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第2の電力制御に関する情報にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてセミパーシステントグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットする。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、ダイナミックスケジュールドグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレーム(第1のサブフレーム)であれば、すなわち、固定サブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第1の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてダイナミックスケジュールドグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットし、PUSCHの送信サブフレームがフレキシブルサブフレーム(第2のサブフレーム)であれば、すなわち、フレキシブルサブフレームに対してPUSCHがスケジュールされていれば、第2の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータ(例えば、PO_NOMINAL_PUSCH、PO_UE_PUSCH)に基づいてダイナミックスケジュールドグラントに対応するPUSCHの送信電力をセットする。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、ランダムアクセスレスポンスグラントによってPUSCHがスケジュールされると、PUSCHの送信サブフレームが固定サブフレームまたはフレキシブルサブフレームに因らず、同一の電力制御に関するパラメータの設定にセットされているパラメータに基づいてランダムアクセスレスポンスグラントに対応しているPUSCHの送信電力をセットする。
なお、上記各実施形態において、端末装置2に対して、第1の設定および第2の設定がセットされる場合、共有探索領域(CSS: Common Search Space)で検出した下りリンク制御情報(DCI)フォーマットで上りリンク信号がスケジュールされる場合と、端末装置固有探索領域(USS: UE specific Search Space)で検出した下りリンク制御情報フォーマットで上りリンク信号がスケジュールされる場合とで、独立な電力制御方法が適用されてもよい。つまり、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされている場合、CSSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定し、USSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定する。また、USSで検出したDCIフォーマットで上りリンク信号がスケジュールされると、第1の電力制御方法または第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力を設定してもよい。
なお、上記各実施形態において、USSで検出されたDCIフォーマットが第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して上りリンク信号をスケジュールする場合と第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して上りリンク信号をスケジュールする場合でDCIフォーマットに送信されるTPCコマンドによる送信電力制御は独立に行なわれてもよい。
なお、上記各実施形態において、CSSで検出されたDCIフォーマットが上りリンク信号をスケジュールしている場合には、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットに因らず、共通の送信電力制御が行なわれてもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の設定または第2の設定の何れか一方がセットされる場合、第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第1の電力制御方法(または第2の電力制御方法)に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットを設定することができ、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して第1のDCIフォーマットによって上りリンク信号の送信が指示されると、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
例えば、同一の上りリンクデータ(トランスポートブロック)に対するPUSCHの再送信においては、PUSCHの再送信を指示するDCIフォーマットに付加されているCRCは、C−RNTIを用いてスクランブルされている場合とTemporary C−RNTIを用いてスクランブルされている場合がある。CRCがC−RNTIを用いてスクランブルされている場合、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、第1の電力制御方法に基づいてセットされ、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、第2の電力制御方法に基づいてセットされてもよい。CRCがTemporary C−RNTIを用いてスクランブルされている場合、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームおよび第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームにおいては、PUSCHの送信電力は、同じ電力制御方法(例えば、第3の電力制御方法)に基づいてセットされてもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、再送信が指示されたDCIフォーマットを検出する場合、サブフレームセットに因らず、同一の上りリンク電力制御方法に基づいて再送信する上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
なお、上記各実施形態において、C−RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを含むPDCCH(EPDCCH)によって上りリンク信号(例えば、PUSCH)の送信が指示される(上りリンク信号のリソースが割り当てられる)場合、上りリンク信号の送信が第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第1の電力制御方法に基づいてセットされ、上りリンク信号の送信が第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第2の電力制御方法に基づいてセットされる。この際、他の上りリンク信号(例えば、SRS)の送信が指示される場合、他の上りリンク信号の送信電力は、上りリンク信号の送信電力と同じ電力制御方法に基づいてセットされる。また、Temporary C−RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを含むPDCCH(EPDCCH)によって上りリンク信号(例えば、PUSCH)の送信が指示される場合、上りリンク信号の送信が第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第3の電力制御方法に基づいてセットされ、上りリンク信号の送信が第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームであるとすると、上りリンク信号の送信電力は第3の電力制御方法に基づいてセットされる。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、複数の条件を満たすことにより、複数のサブフレームセットに対応する上りリンク信号の電力制御を共通の電力制御方法に基づいて行なう場合と独立な電力制御方法に基づいて行なう場合とを切り替えることができる。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、特定の識別子に対しては、第1の設定および/または第2の設定がセットされるかによって、電力制御方法を切り替えることができ、また別の識別子に対しては、第1の設定および/または第2の設定がセットされるかに因らず、所定の電力制御方法に基づいて送信電力をセットする。
なお、上記各実施形態において、複数のサブフレームセットが設定されている端末装置2は、C−RNTIを伴う上りリンク信号の送信を行なうとすると、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでは、第1の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットし、第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームでは、第2の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。Temporary C−RNTIを伴う上りリンク信号の送信を行なうとすると、第1のサブフレームセットまたは第2のサブフレームセットに因らず、共通の電力制御方法に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットしてもよい。
なお、上記各実施形態において、受信処理は、検出処理(Detection)を含んでもよい。また、受信処理は、復調処理(Demodulation)を含んでもよい。また、受信処理は、復号処理(Decode, Decoding)を含んでもよい。
なお、上記各実施形態において、複数のサブフレームセットが複数の情報に基づいて設定される場合、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報は、上位層シグナリング(L3シグナリング、RRCシグナリング、インプリシットシグナリング、セミスタティックシグナリング)で送信されてもよい。また、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報の何れか一方はダイナミックシグナリング(L1シグナリング、制御シグナリング、エクスプリシットシグナリング)で送信されてもよい。また、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報の何れか一方はMACシグナリング(L2シグナリング)で送信されてもよい。
なお、上記各実施形態において、複数のサブフレームセットの設定とは、複数の測定サブフレームセットが設定されることであってもよい。また、複数のサブフレームセットの設定とは、複数の上りリンク送信サブフレームセットが設定されることであってもよい。また、複数のサブフレームセットの設定とは、複数の下りリンク受信サブフレームセットが設定されることであってもよい。また、複数のサブフレームセットの設定とは、複数のHARQ送信サブフレームセットが設定されることであってもよい。また、複数のサブフレームセットの設定とは、異なる種類のサブフレームタイプ(例えば、固定サブフレームとフレキシブルサブフレーム)が設定されたサブフレームセットが複数設定されることであってもよい。
なお、上記各実施形態において、サブフレームセットは、例えば、10サブフレームで構成される無線フレームにおいて、特定のサブフレームのグループのことを指してもよい。一例として、第1のサブフレームセットは、#0、#1、#2、#5、#6、#7のサブフレームで構成され、第2のサブフレームセットは、#3、#4、#8、#9のサブフレームで構成されてもよい。これらのサブフレームセットは、特定の情報に基づいて構成されてもよい。また、これらのサブフレームセットは、端末装置2に予め設定されてもよい。また、これらのサブフレームセットは、基地局装置1から端末装置2へ個別にダイナミックまたはセミスタティックに通知されてもよい。これらのサブフレームセットは、DCIフォーマットまたは上位層シグナリングで通知されてもよい。
なお、上記各実施形態において、基地局装置1は、サブフレームセットを設定するためのサブフレーム設定に関する情報を端末装置2へ送信する。また、基地局装置1は、電力制御に関するパラメータの設定情報を端末装置2へ送信する。端末装置2は、サブフレーム設定に基づいて複数のサブフレームセットを設定する。また、端末装置2は、電力制御に関するパラメータの設定に基づいて、複数のサブフレームセットにそれぞれ対応する電力制御を行なう。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の設定および第2の設定に基づいて、第1のサブフレームセットと第2のサブフレームセットを設定してもよい。ここで、第1のサブフレームセットとは、第1の設定および第2の設定において、同じサブフレームで同じ種類のサブフレーム(上りリンクサブフレームと上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレームと下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームとスペシャルサブフレーム)が設定されるサブフレームのセットのことであり、第2のサブフレームセットとは、第1の設定および第2の設定において、同じサブフレームで異なる種類のサブフレーム(下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム、上りリンクサブフレームとスペシャルサブフレーム)が設定されるサブフレームのセットのことである。例えば、第1の設定と第2の設定は、TDD UL/DL設定に基づいて設定されてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、端末装置2は、第1の設定に基づいて上りリンク信号を送信するサブフレーム(上りリンクサブフレーム)をセットし、第2の設定に基づいて下りリンク信号を受信するサブフレーム(下りリンクサブフレーム)をセットしてもよい。ここで、第1の設定によって上りリンクサブフレームと設定したサブフレームが第2の設定によって下りリンクサブフレームと設定したサブフレームと同じである場合、つまり、同一サブフレームで上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレームの両方が設定されている場合、そのサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する場合もある。フレキシブルサブフレームで上りリンク信号を送信する場合、その送信電力制御は、他の上りリンクサブフレームとは独立に行なわれてもよい。
なお、上記各実施形態において、複数のコンポーネントキャリア(複数のサービングセル、複数のセル)を用いて通信を行なうキャリアアグリゲーションを行なう場合、セル毎に複数のサブフレームセットが設定されてもよい。つまり、セル毎に設定されたサブフレームセットのサブフレームパターンはセル間で共有されなくてもよい。1つのサブフレームセットに関しては、セル間で共有されてもよい。
なお、上記各実施形態において、サブフレームセットの設定は、1セットだけであってもよい。サブフレームセットの設定に含まれるサブフレームのセット(グループ)を第1のサブフレームセットとし、サブフレームセットの設定に含まれなかったサブフレームのセット(グループ)を第2のサブフレームセットとしてもよい。サブフレームセットの設定は、上位層シグナリングで基地局装置1から端末装置2へ通知されてもよい。サブフレームセットの設定にセットされているパラメータは上位層シグナリング(L3シグナリング、RRCシグナリング)で通知され、その設定を実際に適用するか否かはDCIフォーマット(L1シグナリング)で通知されてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および第2の設定に基づいて、第1のサブフレームセットおよび第2のサブフレームセットが設定される場合、上記の設定方法の他に、第1の設定と第2の設定の何れか一方に、TDD UL/DL設定に関する情報が含まれ、もう一方の情報には、フレキシブルサブフレームを指示する情報または固定サブフレームを指示する情報が含まれて設定される方法がある。なお、固定サブフレームを指示する情報とは、第1の設定において、フレキシブルサブフレームとして処理しないサブフレームを指示する情報である。また、特定の種類のサブフレームを指示する情報であってもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定と第2の設定と、が同じ(または同じ設定を示す)場合、複数のサブフレームセットは構成されなくてもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、物理チャネルの種類に応じて送信する物理チャネル/物理信号の優先度が設定または事前に定義されてもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第2の下りリンク参照信号に基づく受信電力の測定結果を基地局装置1へ報告してもよい。端末装置2は、その報告を周期的に行なってもよい。また、端末装置2は、その報告をある条件を満たした場合に行なってもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第2の下りリンク参照信号に基づく受信電力を測定する場合、その受信電力に基づいて上りリンク信号の送信電力制御を行なってもよい。また、端末装置2は、下りリンクパスロスをその受信電力に基づいて決定してもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2は、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号の送信電力を含む種々の上りリンク信号の送信電力の合計が端末装置2に設定される総最大出力電力(PCMAX: UE total configured maximum output power)を超える場合、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号を送信しなくてもよい。
なお、上記各実施形態は、それぞれ組み合わせて実現されてもよい。例えば、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせてもよい。また、第2の実施形態と第3の実施形態を組み合わせてもよい。また、基本形態と変形例を組み合わせてもよい。また、変形例1と変形例2を組み合わせてもよい。
なお、上記各実施形態では、実際に上りリンク信号を送信するサブフレームおよび/または下りリンク信号を受信するサブフレームを第1の設定および第2の設定とは独立にセットされるパラメータ(例えば、第3の設定)に基づいてセットされてもよい。
なお、上記各実施形態では、第1の設定および/または第2の設定は、システムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されてもよい。また、第1の設定と第2の設定は、同じSIB1または同じRRCメッセージで通知されてもよい。
なお、上記各実施形態では、第1の設定および第2の設定は、同じRRCメッセージまたは同じシステムインフォメーションまたは同じ情報要素に設定されてもよい。また、第1の設定および第2の設定は、異なるRRCメッセージまたは異なるシステムインフォメーションまたは異なる情報要素に設定されてもよい。また、第1の設定と第2の設定は、異なるパラメータとして独立に設定されてもよい。また、第1の設定および/または第2の設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第1の設定および/または第2の設定は、ダイナミックに通知されてもよい。
ここで、上記各実施形態において、第1の設定がシステムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されるTDD UL/DL設定である場合、第2の設定は、以下のような設定であってもよい。例えば、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(flexible subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、固定サブフレームを指示する情報(fixed subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、リリース12(Release12, r12)またはヴァージョン12(version12, v12)に関する情報であってもよい。また、第2の設定は、前述した第1のサブフレームセットに対応する(または第1のサブフレームセットに属する)サブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、前述した第2のサブフレームセットに対応する(または第2のサブフレームセットに属する)サブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームに対するTPCコマンドを伴うPDCCH/EPDCCH(DCIフォーマット)が割り当て可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、CRSが受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、CSI−RSが受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、チャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告が可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、プライマリーセルでの測定(受信電力RSRP、受信品質RSRQ、無線リンクモニタリング)に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。つまり、第2の設定は、測定を行なうサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、隣接セルでの測定に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、セカンダリーセルでの測定に対して時間領域での測定を制限するサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、測定サブフレームパターンに基づいて設定されてもよい。また、第2の設定は、下りリンク信号が受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、追加可能な情報であってもよい。また、第2の設定は、第2のセル(セカンダリーセル)で物理上りリンク制御チャネルの送信可否に関する情報であってもよい。また、第2の設定は、HARQの送信が可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、パワーヘッドルーム報告が可能なサブフレームの指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、あるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、第2の設定とは異なるあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報とは別に設定された情報あってもよい。つまり、第3の設定と第4の設定が、第2の設定とは別に設定され、そのいずれもが第2の設定と同様にサブフレームを指示する情報であってもよい。つまり、第3の設定と第4の設定が、第2の設定とは別に設定され、そのいずれもがあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報とは別に設定された情報であってもよい。またその報告は、関連付けられたサブフレームパターン(セット)に含まれるCSI-RSおよび、またはゼロパワーCSI−RSおよび、またはCSI−IMリソースに基づいて算出されたチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)であってもよい。同様の事が、前述の全ての第nの設定に適用されても良い。また、第2の設定が複数設定され、そのいずれかに基づいて、第1の電力制御方法と第2の電力制御方法が切り替えられても良い。すなわち、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であり、さらにあるチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)の報告に関連付けられたサブフレームを指示する情報が設定されても良い。また、第2の設定は、複数の基地局装置または複数の種類のセルの同時接続(dual connectivity)の可否を指示する情報であってもよい。なお、第2の設定は、システムで一意に決定されてもよい。また、第2の設定は、共有情報またはシステム情報として報知されてもよい。第2の設定は、ダイナミックに通知されてもよい。第2の設定は、DCIフォーマットに含まれるフィールドで示されてもよい。第2の設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第2の設定は、上位層シグナリングで通知されてもよい。また、第2の設定は、端末装置固有の専用情報として端末装置2毎に個別に通知されてもよい。第2の設定をセット(再設定)できるか否かを示す情報(UE capability)が端末装置2から基地局装置1へ通知されてもよい。ここで、サブフレームを指示する情報は、サブフレームのパターン(またはセット、組み合わせ)を指示する情報であってもよい。サブフレームを指示する情報は、どのサブフレームが対応しているかを示す情報であってもよい。
第1の設定または第2の設定の何れか一方がシステムインフォメーションブロックタイプ1(SIB1)またはRRCメッセージで通知されるTDD UL/DL設定である場合、もう一方が前述の設定(指示情報)であってもよい。
また、第1の設定および/または第2の設定は、ビットマップで設定されてもよい。さらにそのビットマップは、40ビットもしくは80ビットで構成されていてもよい。
また、第1の設定および/または第2の設定は、テーブルに基づいて上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームの構成をインデックス(またはインデックスを表す情報ビット、ビット系列)で指定されてもよい。例えば、テーブルとは、TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configurations, uplink-downlink configuration)であってもよい。TDD UL/DL設定を表すテーブルは図3のように構成されてもよい。
複数のサブフレームセットは、システムで一意に決定されてもよい。また、複数のサブフレームセットは、デフォルトが端末装置2に予め設定されてもよい。また、複数のサブフレームセットは、予め定義されてもよい。例えば、図3のようなTDD UL/DL設定において、同じ種類のサブフレームが設定されているサブフレームと異なる種類のサブフレームが設定されているサブフレームで異なるセット(グループ)として取り扱われてもよい。TDD UL/DL設定(Uplink-Downlink configuration)インデックス0から6において、サブフレーム番号#0、#1、#2、#5で1つのサブフレームセットを構成し、サブフレーム番号#3、#4、#6、#7、#8、#9で1つのサブフレームセットを構成してもよい。また、スペシャルサブフレームと下りリンクサブフレームを同じ種類のサブフレームとみなした場合、サブフレーム番号#0、#1、#2、#5、#6で1つのサブフレームセットを構成し、サブフレーム番号#3、#4、#7、#8、#9で1つのサブフレームセットを構成してもよい。複数のサブフレームセットが設定される場合、複数のサブフレームセットの設定を指示する情報(multi-subframeset-Enabled)が基地局装置1から端末装置2へ送信されてもよい。複数のサブフレームセットが設定される場合、フレキシブルサブフレームの設定を指示する情報が基地局装置1から端末装置2へ送信されてもよい。
なお、上記各実施形態において、指示する情報は、指示するパラメータまたはインディケータと呼称されてもよい。
なお、上記各実施形態では、第2の設定は、追加TDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)であってもよい。また、第2の設定とは、ブランクサブフレームを指示する情報であってもよい。また、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(flexible subframe pattern)であってもよい。また、第2の設定は、固定サブフレームを指示する情報(fixed subframe pattern)であってもよい。このとき、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は、テーブルなどを用いて、第1の設定と第2の設定から算出されても構わない。言い換えると、第1の設定と第2の設定に加え、第3の設定としてテーブルなどを用いて、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定を決定してもよい。
なお、上記各実施形態では、基地局装置1または端末装置2は、第1の設定と第2の設定のうち、一方を上りリンク参照UL−DL設定として設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定として設定してもよい。例えば、端末装置2は、第1の設定と第2の設定の2つを受信してから上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定に設定してもよい。なお、上りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)は、上りリンク参照UL−DL設定で設定されている下りリンクサブフレームで送信されてもよい。
また、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は同じテーブルを使用してそれぞれ設定されてもよい。ただし、同じテーブルに基づいて上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定のインデックスが設定される場合、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は異なるインデックスで設定されることが好ましい。つまり、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は、異なるサブフレームパターンが設定されることが好ましい。
上記各実施形態では、第1の設定および第2の設定がともにTDD UL/DL設定である場合には、条件に応じて、何れか一方を上りリンク参照UL−DL設定に設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定に設定してもよい。なお、上りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク制御チャネルが配置されるサブフレームと前記物理下りリンク制御チャネルが対応する物理上りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なっても構わない。下りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームと物理下りリンク共用チャネルに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なっても構わない。すなわち、上りリンク参照UL−DL設定は、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームnとPDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する上りリンク参照UL−DL設定が、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームとPDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられる。また、下りリンク参照UL−DL設定は、PDSCHが配置されるサブフレームnとPDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する下りリンク参照UL−DL設定が、PDSCHが配置されるサブフレームnとPDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。
また、端末装置2は、上りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第1のTDD UL/DL設定)と下りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)が設定され、さらに、電力制御に関する情報が設定されると、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で示されているサブフレームパターンにおいて、同じサブフレームで同じ種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの電力制御は第1の電力制御方法に基づいて行なわれ、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で異なる種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの電力制御は第2の電力制御方法に基づいて行なわれる。
第1のTDD UL/DL設定および/または第2のTDD UL/DL設定は、セミスタティックに通知されてもよい。また、第1のTDD UL/DL設定および/または第2のTDD UL/DL設定は、ダイナミックに通知されてもよい。第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定とで異なるインデックスがセットされている場合、複数のサブフレームセットが設定されてもよい。つまり、2つのTDD UL/DL設定で同じ種類のサブフレームのセットと異なる種類のサブフレームのセットが設定されてもよい。それらのセットは独立にスケジュールされてもよい。
端末装置2は、第2の設定として、第2のTDD UL/DL設定(例えば、tdd-Config-v12, tdd-Config-r12, tdd-ConfigULreference-v12, tdd-ConfigDLreference-r12)がパラメータとして設定/追加される場合、第1のTDD UL/DL設定に基づいて上りリンク信号を送信し、第2のTDD UL/DL設定に基づいて下りリンク信号を受信してもよい。あるサブフレームにおいて、上りリンク信号の送信と下りリンク信号の受信が生じる場合、送信方向設定情報(第3の設定に関する情報)に基づいて、どちらを優先するか決定してもよい。
なお、上記各実施形態では、第1の設定および/または第2の設定は、TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration, TDD configuration, tdd-Config, uplink-downlink configuration(s))であってもよい。また、第1の設定および/または第2の設定には、ビットマップによって示されるサブフレームパターンであってもよい。また、第1の設定と第2の設定のうち、何れか一方が上りリンクサブフレームを指示する情報であり、もう一方が下りリンクサブフレームを指示する情報であってもよい。これらの指示情報は、テーブルで定義されてもよいし、ビットマップで定義されてもよい。
なお、基地局装置1は、第1の設定および第2の設定がセット可能な端末装置2に対しては、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方で上りリンクサブフレームを指示し、もう一方で下りリンクサブフレームを指示してもよい。また、端末装置2は、第1の設定または第2の設定のうち何れか一方がセットされる場合、指示されたサブフレーム以外のサブフレームを異なる種類のサブフレームと認識し、送受信処理を行なう。例えば、第1の設定で上りリンクサブフレーム、第2の設定で下りリンクサブフレームが指示される場合、第1の設定のみがセットされる端末装置2は、第1の設定に基づいて指示される上りリンクサブフレーム以外のサブフレームを下りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームと認識し、受信処理/送信処理を行なう。また、第2の設定のみがセットされる端末装置2は、第2の設定に基づいて指示される下りリンクサブフレーム以外のサブフレームを上りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームと認識し、送信処理/受信処理を行なう。なお、第1の設定および第2の設定で、同一サブフレームに対して上りリンクサブフレームおよび下りリンクサブフレームが設定されてもよい。
例えば、端末装置2は、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、第1の設定に基づいて上りリンク信号の送信を行ない、第2の設定に基づいて下りリンク信号の受信を行なってもよい。また、端末装置2は、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、第1の設定に基づいて下りリンク信号の受信を行ない、第2の設定に基づいて上りリンク信号の送信を行なってもよい。どちらかの設定に基づいて上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なうかは第3の設定に基づいて決定されてもよい。
ここで、第1の設定がTDD UL/DL設定だとすると、第2の設定は、フレキシブルサブフレームを指示する情報(パラメータ)であってもよい。なお、第2の設定は、テーブル管理されてもよい。また、第2の設定は、ビットマップによってフレキシブルサブフレームとして設定されるサブフレームを指示する情報であってもよい。
なお、上記各実施形態では、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、下りリンクサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、下りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。つまり、フレキシブルサブフレームは、第1のサブフレームであり、第2のサブフレームであるサブフレームのことである。例えば、また、フレキシブルサブフレームとして設定されるサブフレームは、条件1の場合、第1のサブフレーム(例えば、上りリンクサブフレーム)として処理され、条件2の場合、第2のサブフレーム(例えば、下りリンクサブフレーム)として処理される。
なお、フレキシブルサブフレームは、第1の設定および第2の設定に基づいて設定されてもよい。例えば、あるサブフレームiに対して第1の設定では上りリンクサブフレーム、第2の設定では下りリンクサブフレームとして設定された場合、サブフレームiはフレキシブルサブフレームとなる。フレキシブルサブフレームは、フレキシブルサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報に基づいて設定されてもよい。
また、上記各実施形態では、第1の設定および第2の設定は、2つのTDD UL/DL設定ではなく、1つのTDD UL/DL設定とフレキシブルサブフレームパターン(下りリンク候補サブフレームパターンまたは上りリンク候補サブフレームパターン、追加サブフレーム)であってもよい。端末装置2は、フレキシブルサブフレームパターンで示されるサブフレームインデックスにおいては、TDD UL/DL設定で上りリンクサブフレームと示されていてもそのサブフレームで上りリンク信号を送信することがなければ、下りリンク信号を受信することができるし、TDD UL/DL設定で下りリンクサブフレームと示されていても事前にそのサブフレームで上りリンク信号を送信することを指示されていれば、上りリンク信号を送信することができる。特定のサブフレームに対して上りリンク/下りリンク候補のサブフレームとして指示されてもよい。
端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされると、ある条件に基づいて、何れか一方を上りリンクのためのサブフレームセットと認識し、もう一方を下りリンクのためのサブフレームセットと認識してもよい。ここで、上りリンクのためのサブフレームセットとは、PUSCHおよびPHICHの送信のために設定されるサブフレームのセットであり、下りリンクサブフレームセットとは、PDSCHおよびHARQの送信のために設定されるサブフレームのセットである。PUSCHとPHICHのサブフレームの関連を示す情報とPDSCHとHARQのサブフレームの関連を示す情報が端末装置2に事前に設定されてもよい。つまり、第1の設定または第2の設定のうち、何れか一方を上りリンクサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報であり、もう一方を下りリンクサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報であってもよい。これらの情報は、ビットマップで設定されてもよい。
なお、上記各実施形態において、電力制御には、電力制御方法、電力制御プロシージャ、電力制御プロセスなどが含まれてもよい。つまり、第1の上りリンク電力制御には、第1の上りリンク電力制御方法や第1の上りリンク電力制御プロシージャなどが含まれてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされることにより、2つ以上のサブフレームセットが独立に構成される場合、それぞれのサブフレームセットに対して、端末装置2毎に設定されるサービングセルcに対する最大送信電力(PCMAX,c)および/または最小送信電力が設定されてもよい。また、端末装置2が設定する総最大出力電力PCMAX(UE total configured maximum output power)および総最小出力電力をサブフレームセット毎に設定してもよい。つまり、端末装置2は、独立した最大送信電力および/または最小送信電力を複数セットしてもよい。
また、種々の上りリンク信号のリソース割り当てが同じ場合、基地局装置1は、各上りリンク信号の信号系列の違いによって、種々の上りリンク信号を検出することができる。つまり、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列の違いによって、各上りリンク信号を識別することができる。また、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列に違いによって、自局宛ての送信か否かを判定することができる。
さらに、端末装置2は、基地局装置1から第2の下りリンク参照信号による受信電力測定が指示された場合、その測定結果に基づいて下りリンクパスロスを算出し、上りリンク送信電力制御に用いてもよい。
ここで、受信電力測定は、参照信号受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)測定や受信信号電力測定と呼称する場合もある。また、受信品質測定は、参照信号受信品質(RSRQ: Reference Signal Received Quality)測定や受信信号品質測定と呼称する場合もある。
また、第2の下りリンク参照信号のリソース割り当て(Resource allocation, mapping to resource elements, mapping to physical resources)は、周波数シフトされてもよい。第2の下りリンク参照信号の周波数シフトは、物理セルIDに基づいて決定されてもよい。また、第2の下りリンク参照信号の周波数シフトは、仮想セルIDに基づいて決定されてもよい。
一例として、基地局装置1から端末装置2に対して、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうか否かを指示する情報が通知される。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができると指示している場合、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。この時、端末装置2は、パラレルに第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なってもよい。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができないと指示している場合、端末装置2は、第1の下りリンク参照信号のみの受信電力測定を行なう。さらに、この指示情報には、第2の下りリンク参照信号の受信品質測定を行なうか否かを指示する情報が含まれてもよい。また、第3の下りリンク参照信号は、この指示情報によらず、受信電力測定を行なってもよい。
また、別の例として、基地局装置1から端末装置2に対して、第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうか第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうかを指示する情報が通知される。端末装置2は、その指示情報が第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行うことを指示している場合、第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことを指示している場合、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。つまり、この指示情報は、受信電力測定の切り替えを指示する情報である。また、この指示情報には、受信品質測定を行うか否かを指示する情報が含まれてもよい。この例では、この指示情報は、2つの下りリンク参照信号の受信電力測定の切り替えを指示する情報であることを述べたが、3つ以上の下りリンク参照信号の受信電力測定の切り替えを指示する情報であってもよい。また、第3の下りリンク参照信号は、この指示情報によらず、受信電力測定を行なってもよい。また、第2の下りリンク参照信号の送信電力および/または第3の下りリンク参照信号の送信電力は、第1の下りリンク参照信号の送信電力に基づいてセットされてもよい。例えば、第1の下りリンク参照信号と第2の下りリンク参照信号(または第3の下りリンク参照信号)間の電力の比(電力オフセット)が設定されてもよい。
下りリンクの場合、第1のサブフレームセットに属する下りリンクサブフレームでは、電力オフセットを考慮せずに、下りリンク信号の受信電力測定を行ない、第2のサブフレームセットに属する下りリンクサブフレームでは、電力オフセットを考慮した下りリンク信号の受信電力測定を行なってもよい。この電力オフセットは、事前に基地局装置1より設定されてもよい。また、この電力オフセットは、下りリンクに関するDCIフォーマットに設定されて指示されてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および第2の設定がセットされる場合であっても複数のサブフレームセットが構成されなければ、アキュムレーション/アブソリュート送信電力制御は共通であってもよい。
なお、上記各実施形態において、端末装置2において、フレキシブルサブフレームでは、フレキシブルサブフレームとして設定されていない上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレーム/スペシャルサブフレームとは異なる電力制御(上りリンク電力制御、下りリンク電力制御)を行なってもよい。また、フレキシブルサブフレームと上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレーム/スペシャルサブフレームで独立に閉ループ送信電力制御を行なってもよい。例えば、そのサブフレームでは、他の上りリンクサブフレームまたは下りリンクサブフレームと異なるパラメータを用いて電力を制御してもよい。また、フレキシブルサブフレームと上りリンクサブフレーム/下りリンクサブフレームで、信号生成に用いられるパラメータが独立に設定されてもよい。例えば、仮想セルIDやスクランブルIDなどが独立に設定されてもよい。ここで、信号を生成するとは、信号系列を生成する、を含む。また、信号を生成するとは、信号を割り当てる無線リソースを決定する、を含む。
なお、上記各実施形態において、第1のサブフレームセットは、端末装置2にとって干渉源が少ない(つまり、干渉が小さい、弱い)サブフレームで構成されてもよい。第2のサブフレームセットは、端末装置2にとって干渉源の多い(つまり、干渉が大きい、強い)サブフレームで構成されてもよい。ここで、干渉源の少ないサブフレームとは、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームが同一サブフレームに設定されないサブフレームのことである。また、干渉源の多いサブフレームとは、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームが同一サブフレームに設定されるサブフレームのことである。干渉源の多いサブフレームとは、端末装置2においては、下りリンク信号を受信する際に、他の端末装置2から送信される上りリンク信号が干渉源になり得るサブフレームのことであり、基地局装置1において、上りリンク信号を受信する際に、他の基地局装置1から送信される下りリンク信号が干渉源になり得るサブフレームのことである。
なお、上記各実施形態において、第1の電力制御と第2の電力制御とで同じRSRPおよびパスロス値を適用してもよい。受信電力測定制御は2つのサブフレームセットに属する下りリンクサブフレームで共有してもよい。また、サブフレームセット毎に独立にパスロス測定を行なってもよい。また、サブフレームセットに属する下りリンクサブフレーム毎にパスロス測定を行なってもよい。また、第1のサブフレームセットに対するパスロス測定用の参照信号(パスロス参照リソース)はCRSで、第2のサブフレームセットに対するパスロス測定用の参照信号はCSI−RSであってもよい。つまり、サブフレームセット毎にパスロス測定用の参照信号が設定されてもよい。また、独立に測定したパスロス値は、サブフレームセット毎に独立に制御される電力に適用されてもよい。また、パスロス参照リソースは、パスロス測定用の参照信号の種類及び、パスロス測定用の参照信号のリソース(時間周波数リソース、リソースエレメント、サブフレーム)の設定が示されてもよい。
なお、上記各実施形態において、フレキシブルサブフレームでPUSCHとPUCCHの送信が生じる場合、それらの送信電力の合計が端末装置2に設定される総最大出力電力を超える場合、PUSCHの送信電力の最大値は、総最大出力電力PCMAXからPUCCHの送信電力を引いた値としてもよい。
なお、上記各実施形態において、複数の電力制御方法間で共通で使用される電力パラメータがあってもよい。つまり、一部のパラメータについては、複数の電力制御方法間で共通であってもよい。例えば、第1の電力制御に関するパラメータの設定にだけセットされたパラメータは必要に応じて第2の電力制御方法や第3の電力制御方法で用いることができる。
また、上記各実施形態において、基地局装置1は、上りリンクインデックスを用いて、上りリンクサブフレームと下りリンクサブフレームが衝突するサブフレームと衝突しないサブフレームで上りリンク信号を送信するように端末装置2を制御してもよい。
2つのサブフレームセットで、TPCコマンドのアキュムレーションによって得られた電力調整値を共有してもよい。アキュムレーションは、サブフレームセットに因らず、共通であってもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の電力制御方法に用いられるPUSCHに対するTPCコマンド(TPC command for (scheduled) PUSCH)は、DCIフォーマット0/4またはDCIフォーマット3/3Aで送信され、第2の電力制御方法に用いられるPUSCHに対するTPCコマンドは、DCIフォーマット0/4で送信されてもよい。また、第1の電力制御方法に用いられるPUCCHに対するTPCコマンド(TPC command for PUCCH)は、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2D/3/3Aで送信され、第2の電力制御方法に用いられるPUCCHに対するTPCコマンドは、例えば、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dで送信されてもよい。
また、検出したTPCコマンドがどのサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームで送信する上りリンク信号に対応しているかによって、同じTPCコマンドであっても、第1の電力制御方法に対応するか第2の電力制御方法に対応するかが切り替えられてもよい。
また、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドが第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対応している場合と第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対応している場合とで独立にアキュムレーションされてもよい。例えば、端末装置2は、同一サブフレームでDCIフォーマット0とDCIフォーマット3を検出した場合、DCIフォーマット0が第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対する上りリンク信号をスケジュールしているとすると、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドに基づいて上りリンク電力をセットし、DCIフォーマット0が第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対する上りリンク信号をスケジュールしているとすると、DCIフォーマット0にセットされているTPCコマンドに基づいて上りリンク電力をセットする。さらに、第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対応する上りリンク信号の送信電力は、DCIフォーマット3にセットされているTPCコマンドに基づいてセットされる。つまり、第1の設定および第2の設定がセットされると、サブフレームセットとDCIフォーマットは関連付けられてもよい。
2つのサブフレームセットで、RSRP測定結果を共有してもよい。RSRPはサブフレームセットに因らず、共通であってもよい。
また、TPCコマンドのアキュムレーションをサブフレームセットで独立に行なってもよい。固定サブフレームで受信したTPCコマンドによるアキュムレーションとフレキシブルサブフレームで受信したTPCコマンドによるアキュムレーションは独立に制御される。
例えば、第1の設定および第2の設定がセットされる場合には、サブフレームセット毎に独立にTPCコマンドによる送信電力制御(累積送信電力制御、閉ループ送信電力制御)を行なってもよい。
アキュムレーションをサブフレームセット毎に行なう場合、それぞれのTPCコマンドフィールドを含むDCIフォーマットを受信するタイミングは予め定義されてもよい。
また、RSRP測定結果をサブフレームセットで独立であってもよい。固定サブフレームの下りリンクサブフレームで受信したCRSによるRSRPとフレキシブルサブフレームで受信したCRSによるRSRPの測定制御は独立に行なってもよい。
第1の設定および第2の設定に基づいて2つのサブフレームセットが設定される場合、第2のサブフレームセットがフレキシブルサブフレームのサブフレームパターンであるとすると、第2の設定は、フレキシブルサブフレームに対するTPCコマンドフィールドを含むDCIフォーマットを受信可能なサブフレームを指示する情報であってもよい。
第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームと第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームがそれぞれ設定されてもよい。上りリンクサブフレームとその上りリンクサブフレームに対するTPCコマンドを含むDCIフォーマットが送信される下りリンクサブフレームの対応付け(紐付け、関連付け)がテーブル管理されてもよい。
なお、上記各実施形態において、第1の設定および/または第2の設定は、上りリンクと下りリンクの切り替え周期と各サブフレームの構成を指示する情報であってもよい。
なお、上記各実施形態において、上りリンク信号および/または下りリンク信号は、フレキシブルサブフレームとそれ以外のサブフレームで異なる送信電力制御を行なってもよい。
なお、上記各実施形態では、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、第1の設定がセットされるセル(サービングセル)に対して第1の上りリンク参照信号(例えば、P−SRS)を送信しなくてもよい。また、上記各実施形態では、端末装置2は、第1の設定および第2の設定の両方がセットされる場合、上位層によって固有の送信サブフレームが設定される上りリンク参照信号を送信しなくてもよい。
なお、上記各実施形態では、種々の上りリンク信号や下りリンク信号のマッピング単位としてリソースエレメントやリソースブロックを用い、時間方向の送信単位としてシンボル、サブフレームや無線フレームを用いて説明したが、これに限るものではない。任意の周波数と時間で構成される領域および時間単位をこれらに代えて用いても、同様の効果を得ることができる。なお、上記各実施形態では、プリコーディング処理されたRSを用いて復調する場合について説明し、プリコーディング処理されたRSに対応するポートとして、MIMOのレイヤーと等価であるポートを用いて説明したが、これに限るものではない。この他にも、互いに異なる参照信号に対応するポートに対して、本発明を適用することにより、同様の効果を得ることができる。例えば、Precoded RSではなくUnprecoded(Nonprecoded) RSを用い、ポートとしては、プリコーディング処理後の出力端と等価であるポートあるいは物理アンテナ(あるいは物理アンテナの組み合わせ)と等価であるポートを用いることができる。
なお、上記各実施形態では、上りリンク送信電力制御とは、上りリンク物理チャネル/物理信号(PUSCH、PUCCH、PRACH、SRS、DMRSなど)の電力制御のことであり、電力制御とは、種々の上りリンク物理チャネルの電力の設定に使用する種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。また、下りリンク送信電力制御とは、下りリンク物理チャネル/物理信号(CRS,UERS(DL DMRS),CSI−RS,PDSCH,PDCCH/EPDCCH,PBCH,PSS/SSS,PMCH,PRSなど)の電力制御のことであり、電力制御とは、種々の下りリンク物理チャネルの電力の設定に使用する種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。
なお、上記各実施形態において、DCIフォーマットを送信するとは、DCIフォーマットに関連付けられてセットされている種々の下りリンク制御情報をPDCCH/EPDCCHにセットされている無線リソースを用いて送信するという意味も含まれる。つまり、基地局装置1は、下りリンク制御情報をPDCCH/EPDCCHで送信するという意味も含まれる。
なお、上記各実施形態では、基地局装置1は、1つの端末装置2に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。例えば、基地局装置1および少なくとも1つの基地局装置1を含むネットワークは、物理チャネル/物理信号毎に独立に仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。また、1つの物理チャネル/物理信号に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。つまり、各物理チャネル/物理信号に関するパラメータの設定毎に仮想セルIDがセットされてもよい。また、複数の物理チャネル/物理信号で仮想セルIDは共有されてもよい。
本発明では、上りリンク電力制御について説明してきたが、下りリンク電力制御についても同様に制御されてもよい。
本発明では、上りリンク電力制御について説明してきたが、下りリンクのチャネル推定制御についても同様に制御されてもよい。また、本発明は、チャネル状態情報報告の制御に適用されてもよい。本発明は、受信電力測定の制御に適用されてもよい。本発明は、下りリンク電力制御についても同様に制御されてもよい。
なお、上記各実施形態の説明では、例えば、電力をセットすることは電力の値をセットすることを含み、電力を計算することは電力の値を計算することを含み、電力を測定することは電力の値を測定することを含み、電力を報告することは電力の値を報告することを含む。このように、電力という表現は、適宜電力の値という意味も含まれる。
なお、上記各実施形態の説明では、例えば、パスロスを計算することはパスロスの値を計算することを含む。このように、パスロスという表現には、適宜パスロスの値という意味も含まれる。
なお、上記各実施形態の説明では、種々のパラメータを設定することは種々のパラメータの値を設定することを含む。このように、種々のパラメータという表現には、適宜種々のパラメータの値という意味も含まれる。
本発明に関わる基地局装置1および端末装置2で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における基地局装置1および端末装置2の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。基地局装置1および端末装置2の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
なお、本願発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の端末装置は、移動局への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型または非可動型の電子機器、例えば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用できることは言うまでもない。また、本発明は、無線基地局装置や無線端末装置や無線通信システムや無線通信方法に用いて好適である。
以上より、本発明には、以下のような特徴を有してよい。
(1) 本発明の第1の態様は、基地局装置と通信する端末装置であって、第1の上りリンク−下りリンク設定、第2の上りリンク−下りリンク設定、第1のサブフレームセット、および、第2のサブフレームセットを設定し、サブフレームnにおいて検出したC−RNTIを伴う物理下りリンク制御チャネルに対応する物理上りリンク共用チャネルを、前記第1の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームn+kにおいて送信し、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第1のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定し、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定し、サブフレームmにおいて検出した物理下りリンク共用チャネルに対するHARQ−ACKを、前記第2の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームm+jにおいて前記物理上りリンク共用チャネルで送信し、前記第1のパラメータまたは前記第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームm+jにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定する端末装置である。
(2) 上記(1)の態様において、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信するとすれば、前記第1のパラメータの値は、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出され、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信するとすれば、前記第2のパラメータの値は、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出されてもよい。
(3) 上記(1)の態様において、アキュムレーションが有効にされていない場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しているとすれば、前記第1のパラメータの値は、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値であり、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しているとすれば、前記第2のパラメータの値は、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値であってもよい。
(4) 上記(2)の態様において、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超えるとすれば、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算せず、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超えるとすれば、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しなくてもよい。
(5) 上記(2)の態様において、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が最小電力以下になるとすれば、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算せず、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記最小電力以下になるとすれば、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しなくてもよい。
(6) 本発明の第2の態様は、基地局装置と通信する端末装置に用いられる方法であって、第1の上りリンク−下りリンク設定、第2の上りリンク−下りリンク設定、第1のサブフレームセット、および、第2のサブフレームセットを設定するステップと、サブフレームnにおいて検出したC−RNTIを伴う物理下りリンク制御チャネルに対応する物理上りリンク共用チャネルを、前記第1の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームn+kにおいて送信するステップと、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第1のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定するステップと、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定するステップと、サブフレームmにおいて検出した物理下りリンク共用チャネルに対するHARQ−ACKを、前記第2の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームm+jにおいて前記物理上りリンク共用チャネルで送信するステップと、前記第1のパラメータまたは前記第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームm+jにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定するステップと、を含む方法である。
(7) 上記(6)の態様において、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信するとすれば、前記第1のパラメータの値を、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出するステップと、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信するとすれば、前記第2のパラメータの値を、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出するステップと、を含んでもよい。
(8) 上記(6)の態様において、アキュムレーションが有効にされていない場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しているとすれば、前記第1のパラメータの値を、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値を設定するステップと、アキュムレーションが有効にされていない場合に、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しているとすれば、前記第2のパラメータの値を、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値を設定するステップと、を含んでもよい。
(9) 上記(7)の態様において、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超えるとすれば、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算しないステップと、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超えるとすれば、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しないステップと、を含んでもよい。
(10) 上記(7)の態様において、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が最小電力以下になるとすれば、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算しないステップと、アキュムレーションが有効にされている場合に、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記最小電力以下になるとすれば、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しないステップと、を含んでもよい。
(11) 本発明の第3の態様は、基地局装置と通信する端末装置に搭載される集積回路であって、第1の上りリンク−下りリンク設定、第2の上りリンク−下りリンク設定、第1のサブフレームセット、および、第2のサブフレームセットを設定する機能と、サブフレームnにおいて検出したC−RNTIを伴う物理下りリンク制御チャネルに対応する物理上りリンク共用チャネルを、前記第1の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームn+kにおいて送信する機能と、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第1のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定する機能と、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属する場合、電力制御調整に関する第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームn+kにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定する機能と、サブフレームmにおいて検出した物理下りリンク共用チャネルに対するHARQ−ACKを、前記第2の上りリンク−下りリンク設定に基づいてサブフレームm+jにおいて前記物理上りリンク共用チャネルで送信する機能と、前記第1のパラメータまたは前記第2のパラメータに基づいて、前記サブフレームm+jにおける前記物理上りリンク共用チャネルの送信に対する送信電力を設定する機能と、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させる集積回路である。
(12) 上記(11)の態様において、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信する場合には、前記第1のパラメータの値を、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出する機能と、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて前記物理上りリンク共用チャネルに対する送信電力制御コマンドを受信する場合には、前記第2のパラメータの値を、前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって算出する機能と、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させてもよい。
(13) 上記(11)の態様において、アキュムレーションが有効にされておらず、且つ、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属している場合には、前記第1のパラメータの値を、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値を設定する機能と、アキュムレーションが有効にされておらず、且つ、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属している場合には、前記第2のパラメータの値を、前記サブフレームnにおいて受信した送信電力制御コマンドによって示される1つの値を設定するステップと、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させてもよい。
(14) 上記(12)の態様において、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超える場合には、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算しない機能と、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が前記端末装置に設定される最大電力を超える場合には、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しない機能と、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させてもよい。
(15) 上記(12)の態様において、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第1のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が最小電力以下になる場合には、前記第1のパラメータに対して、前記補正値を累算しない機能と、アキュムレーションが有効にされており、且つ、前記サブフレームn+kが前記第2のサブフレームセットに属しており、且つ、前記サブフレームnにおいて受信した前記送信電力制御コマンドによって示される補正値を累算することによって、前記サブフレームn+kにおける前記送信電力が最小電力以下になる場合には、前記第2のパラメータに対して、前記補正値を累算しない機能と、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させてもよい。
このことにより、端末装置は、効率的な送信電力制御を行なうことができる。