本実施形態の通信システムは、複数のコンポーネントキャリアを集約して通信を行なうキャリアアグリゲーションが適用される。セルはコンポーネントキャリアを用いて構成することができるため、キャリアアグリゲーションをセルアグリゲーションと呼称する場合もある。つまり、本実施形態の通信システムは、複数のセルを集約して通信を行なうことができる。また、本実施形態の通信システムにおけるセルアグリゲーションは、複数のセルのうち、TDD方式が適用されるセル(TDDセル)とFDD方式が適用されるセル(FDDセル)を集約して通信を行なう。すなわち、本実施形態の通信システムは、異なるフレーム構造タイプ(Frame Structure Type)が設定された複数のセルにおけるセルアグリゲーションが適用される。なお、フレーム構造タイプは、デュプレックスモード(Duplex mode)と呼称される場合がある。LTEおよびLTE−Aにおいて、フレーム構造タイプ1はFDD、フレーム構成タイプ2はTDDと定義されている。なお、デュプレックスモードについては、FDDとTDDについて記載しているが、第3のデュプレックスモード(XDD)や第4のデュプレックスモード(YDD)が追加された場合であっても本実施形態は適用可能である。
セルアグリゲーションは、1つのプライマリーセルと1つ以上のセカンダリーセルを集約して通信を行なうことである。また、プライマリーセルは、上りリンクコンポーネントキャリアおよび下りリンクコンポーネントキャリアを用いて構成されるのに対し、セカンダリーセルは、下りリンクコンポーネントキャリアのみ用いて構成されてもよい。
設定された複数のサービングセル(複数のセル)は、1つのプライマリーセルと1つまたは複数のセカンダリーセルとを含む。プライマリーセルは、初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャが行なわれたサービングセル、コネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャを開始したサービングセル、または、ハンドオーバプロシージャにおいてプライマリーセルと指示されたセルである。基地局装置1(またはサービングセル)と端末装置2間でRRCコネクションが確立された時点、または、後に、セカンダリーセルが設定されてもよい。なお、1つの基地局装置1によって複数のサービングセルが構成されてもよいし、複数の基地局装置1によって複数のサービングセルが構成されてもよい。また、複数の基地局装置1によって1つのサービングセルが構成されてもよい。
また、上りリンクおよび下りリンクの周波数帯(UL/DL operating band)とデュプレックスモード(TDD、FDD)が1つのインデックスに対応付けられている。また、1つのテーブルで上りリンクおよび下りリンクの周波数帯(オペレーティングバンド)とデュプレックスモードが管理されている。このインデックスをE−UTRAオペレーティングバンド(E-UTRA Operating Band)やE−UTRAバンド(E-UTRA Band)、バンドと呼称する場合もある。例えば、インデックス1はバンド1、インデックス2はバンド2、インデックスnはバンドnと呼称される場合もある。例えば、バンド1は、上りリンクのオペレーティングバンドが1920MHz〜1980MHzで、下りリンクのオペレーティングバンドが2110MHz〜2170MHzで、デュプレックスモードがFDDである。また、バンド33は、上りリンクおよび下りリンクのオペレーティングバンドが1900MHz〜1920MHzで、デュプレックスモードがTDDである。
E−UTRAオペレーティングバンドは、新たな上りリンクおよび下りリンクの周波数帯が設定されてもよく、新たなデュプレックスモードが対応付けられてもよい。
また、キャリアアグリゲーションが可能なバンドの組み合わせ(E-UTRA CA Band)が設定されてもよい。例えば、バンド1とバンド5内のコンポーネントキャリアによるキャリアアグリゲーションは可能であることが示されてもよい。すなわち、異なるバンドのコンポーネントキャリアによるキャリアアグリゲーションの可否が示されてもよい。
端末装置2がサポートしているバンドおよびキャリアアグリゲーションが可能なバンドの組み合わせは、端末装置2の機能情報(UE capability, UE-EUTRA-Capability)に設定され、基地局装置1は、端末装置2から機能情報が送信されることによって、その端末装置2が有している機能を把握することができる。
設定された複数のセルの一部に対して、本発明が適用されてもよい。端末装置2に設定されるセルを、サービングセルと呼称する場合もある。
TDDは、上りリンク信号と下りリンク信号を時分割多重することによって、単一の周波数帯域(キャリア周波数、コンポーネントキャリア)において下りリンクと上りリンクの通信を可能にする技術である。LTEでは、予め設定することで、サブフレーム単位で下りリンクと上りリンクを切り替えることができる。なお、TDDでは、下りリンク送信が可能なサブフレーム(下りリンクサブフレーム、下りリンク送信に対して予約されたサブフレーム)と上りリンク送信が可能なサブフレーム(上りリンクサブフレーム、上りリンク送信に対して予約されたサブフレーム)、さらに、ガード期間(GP: Guard Period)を設けることにより、下りリンク送信と上りリンク送信を時間領域(シンボル領域)で切り替え可能なサブフレーム(スペシャルサブフレーム)が定義されている。なお、スペシャルサブフレームにおいて、下りリンク送信が可能な時間領域(時間領域に対応するシンボル)を下りリンクパイロットタイムスロット(DwPTS: Downlink Pilot Time Slot)と呼称し、上りリンク送信が可能な時間領域(時間領域に対応するシンボル)を上りリンクパイロットタイムスロット(UpPTS: Uplink Pilot Time Slot)と呼称する。例えば、端末装置2は、サブフレームiが下りリンクサブフレームである場合、基地局装置1から送信された下りリンク信号を受信することができ、サブフレームiとは異なるサブフレームjが上りリンクサブフレームである場合、端末装置2から基地局装置1へ上りリンク信号を送信することができる。また、サブフレームiやサブフレームjとは異なるサブフレームkがスペシャルサブフレームである場合、下りリンクの時間領域DwPTSで下りリンク信号を受信することができ、上りリンクの時間領域UpPTSで上りリンク信号を送信することができる。
また、LTE、LTE−AにおいてTDD方式で通信を行なうために、特定の情報要素(TDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration(s), TDD uplink-downlink configuration(s))、TDD設定(TDD configuration(s), tdd-Config, TDD config)、UL/DL(UL−DL)設定(uplink-downlink configuration(s)))で通知される。端末装置2は、通知された情報に基づいて、あるサブフレームを上りリンクサブフレーム、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームの何れかとみなして、送受信処理を行なうことができる。なお、TDD UL/DL設定をサブフレーム設定(subframeConfig)やサブフレームアサインメント(subframeAssignment)と呼称する場合もある。図3に、TDD UL/DL設定の一例を示す。図3は、下りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、上りリンクサブフレームで構成されるサブフレームパターンとインデックス(または、値、パラメータ)の対応関係を示している。基地局装置1は、特定のTDD UL/DL設定を用いて通信を行なう場合、特定のTDD UL/DL設定に対応するインデックスを端末装置2へ送信する。
また、スペシャルサブフレームの構成(スペシャルサブフレーム内のDwPTSとUpPTSとGPの長さ)は、複数のパターンが定義され、テーブル管理されている。複数のパターンはそれぞれ値(インデックス)と対応付けられており、その値が通知されることによって、端末装置は、通知された値に対応付けられたパターンに基づいて、スペシャルサブフレームの処理を行なう。すなわち、スペシャルサブフレームの構成に関する情報(specialSubframePatterns)も上位層シグナリングやシステム情報(システムインフォメーションブロック)を用いて、基地局装置1から端末装置2へ通知することができる。端末装置2に、スペシャルサブフレームの構成を拡大する機能がサポートされている場合、その機能情報(tdd-specialsubframe)を基地局装置1へ通知することによって、新たなスペシャルサブフレームの構成が追加され、利用することができる。
また、上りリンクのトラフィックと下りリンクのトラフィック(情報量、データ量、通信量)に応じて、上りリンクリソースと下りリンクリソースの比率を変更するトラフィック適応制御技術をTDDに適用してもよい。例えば、下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームの比率をダイナミックに変更することができる。あるサブフレームに対して、下りリンクサブフレームおよび上りリンクサブフレームを適応的に切り替えることができる。このようなサブフレームをフレキシブルサブフレームと呼称する。基地局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、条件(状況)に応じて、上りリンク信号の受信または下りリンク信号の送信を行なうことができる。また、端末装置2は、基地局装置1によって、フレキシブルサブフレームにおいて上りリンク信号の送信を指示されない限り、該フレキシブルサブフレームを下りリンクサブフレームとみなして受信処理を行なうことができる。また、このような下りリンクサブフレームと上りリンクサブフレームの比率や上りリンクと下りリンクのサブフレーム、TDD UL/DL(再)設定をダイナミックに変更するTDDをダイナミックTDD(DTDD: Dynamic TDD)あるいはeIMTA(enhanced Interference Mitigation and Traffic Adaptation)と呼称する場合もある。例えば、L1シグナリングでTDD UL/DL設定情報が送信されてもよい。
一方、FDDは、異なる周波数帯域(キャリア周波数、コンポーネントキャリア)において下りリンクと上りリンクの通信を可能にする技術である。言い換えると、FDDは、下りリンク用のコンポーネントキャリアと上りリンク用のコンポーネントキャリアが異なる。
その通信システムは、基地局装置1がカバーするエリアをセル状に複数配置するセルラー通信システムが適用されてもよい。また、単一の基地局装置1は複数のセルを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は複数のRRH(Remote Radio Head)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は複数のローカルエリアを管理してもよい。また、単一の基地局装置1は複数のHetNet(Heterogeneous Network)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は複数の小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)を管理してもよい。
その通信システムにおいて、端末装置2は、セル固有参照信号(CRS: Cell-specific Reference Signal(s))に基づいて参照信号受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)を測定している。
その通信システムにおいて、LTEで定義されている一部の物理チャネルや信号が配置されないキャリア(コンポーネントキャリア)を使用し、通信を行なってもよい。ここで、そのようなキャリアをニューキャリアタイプ(NCT: New Carrier Type)と呼称する。例えば、ニューキャリアタイプには、セル固有参照信号や物理下りリンク制御チャネル、同期信号(プライマリー同期信号、セカンダリー同期信号)が配置されなくてもよい。また、ニューキャリアタイプが設定されたセルにおいて、モビリティ測定、時間/周波数同期検出を行なうための物理チャネル(PDCH: Physical Discovery Channel, NDS: New Discovery Signal(s), DRS: Discovery Reference Signal, DS: Discovery Signal)の導入が検討されている。なお、NCTは、追加キャリアタイプ(ACT: Additional Carrier Type)と呼称する場合もある。また、NCTに対し、既存のキャリアタイプをレガシーキャリアタイプ(LCT: Legacy Carrier Type)と呼称する場合もある。
本発明の実施形態において、“X/Y”は、“XまたはY”の意味を含む。本発明の実施形態において、“X/Y”は、“XおよびY”の意味を含む。本発明の実施形態において、“X/Y”は、“Xおよび/またはY”の意味を含む。
(物理チャネル)
LTEおよびLTE−Aで使用される主な物理チャネル(または物理信号)について説明する。チャネルとは、信号の送信に用いられる媒体を意味する。物理チャネルとは、信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。物理チャネルは、LTEおよびLTE−Aおよびそれ以降の規格リリースにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、そのような場合でも本発明の各実施形態の説明に影響しない。
LTEおよびLTE−Aでは、物理チャネルのスケジューリングについて無線フレームを用いて管理している。1無線フレームは10msであり、1無線フレームは10サブフレームで構成される。さらに、1サブフレームは2スロットで構成される(すなわち、1スロットは0.5msである)。また、物理チャネルが配置されるスケジューリングの最小単位としてリソースブロックを用いて管理している。リソースブロックとは、周波数軸を複数サブキャリア(例えば、12サブキャリア)の集合で構成される一定の周波数領域と、一定の送信時間間隔(例えば、1スロット、7シンボル)で構成される領域で定義される。
通信精度を向上させるために、物理チャネルの冗長部に当たるサイクリックプレフィックス(CP: Cyclic Prefix)が物理チャネルに付与されて送信される。CPの長さによって、1スロット内に配置されるシンボルの数が変わる。例えば、標準CP(Normal CP)の場合、1スロット内に7シンボル配置することができ、拡張CP(Extended CP)の場合、1スロット内に6シンボル配置することができる。
また、サブキャリア間隔を狭くすることで、1リソースブロック内に、24サブキャリア配置することもできる。特定の物理チャネルに対して適用されてもよい。
物理チャネルは、上位層から出力される情報を伝送するリソースエレメントのセットに対応する。物理信号は、物理層で使用され、上位層から出力される情報を伝送しない。つまり、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)メッセージやシステム情報(SI: System Information)などの上位層の制御情報は、物理チャネルで伝送される。
下りリンク物理チャネルには、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)、物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)、物理マルチキャストチャネル(PMCH: Physical Multicast Channel)、物理制御フォーマットインディケータチャネル(PCFICH: Physical Control Format Indicator Channel)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)、物理ハイブリットARQインディケータチャネル(PHICH: Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)、拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced Physical Downlink Control Channel)がある。また、下りリンク物理信号は、種々の参照信号と種々の同期信号がある。下りリンク参照信号(DL-RS: Downlink Reference Signal)には、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signal)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS: Channel State Information Reference Signal)がある。同期信号(Synchronization Signal)には、プライマリー同期信号(PSS: Primary Synchronization Signal)とセカンダリー同期信号(SSS: Secondary Synchronization Signal)がある。
上りリンク物理チャネルには、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH: Physical Random Access Channel)がある。また、上りリンク物理信号には、種々の参照信号がある。上りリンク参照信号には、復調参照信号(DMRS: Demodulation Reference Signal)とサウンディング参照信号(SRS: Sounding Reference Signal)がある。
同期信号(Synchronization Signal)は、3種類のPSSと、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるSSSとで構成され、PSSとSSSとの組み合わせによって、基地局装置1を識別する504通りの物理層セル識別子(PCI: Physical layer Cell Identity, Physical Cell Identity, Physical Cell Identifier)と無線同期のためのフレームタイミングが示される。端末装置2は、セルサーチによって受信した同期信号のセル識別子を特定する。なお、セル識別子は、セルIDと呼称される場合もある。物理層セル識別子は、物理セルIDと呼称される場合もある。
物理報知チャネル(PBCH: Physical Broadcast Channel)は、セル内の端末装置2で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報やシステムインフォメーション)を通知する目的で送信される。また、PBCHで通知されない報知情報(例えば、SIB1や一部のシステムインフォメーション)は、DL−SCHを介して、PDSCHで送信される。報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI: Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI: Tracking Area Identifier)、ランダムアクセス設定情報(送信タイミングタイマーなど)、共通無線リソース設定情報(共有無線リソース設定情報)などが通知される。
DL−RSは、その用途によって複数のタイプに分類される。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell-specific reference signals)は、セル毎に所定の電力で送信されるパイロット信号であり、所定の規則に基づいて周波数領域および時間領域で周期的に繰り返されるDL−RSである。端末装置2は、CRSを受信することでセル毎の受信品質を測定する。また、端末装置2は、CRSと同じアンテナポートで送信されるPDCCH/EPDCCH、またはPDSCHの復調のための参照信号としてもCRSを使用してもよい。CRSに使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。CRSは、基地局装置1より全ての下りリンクサブフレームで送信されてもよいが、端末装置2は、指定された下りリンクサブフレームでのみ受信してもよい。
また、DL−RSは下りリンクの伝搬路変動の推定にも用いられる。伝搬路変動の推定に用いられるDL−RSのことをチャネル状態情報参照信号(CSI-RS: Channel State Information Reference Signals)あるいはCSI参照信号と呼称してもよい。また、実際には信号の送られない、または、ゼロパワーで送信されるCSI−RSは、ゼロパワーチャネル状態情報参照信号(ZP CSI-RS: Zero Power Channel State Information Reference Signals)あるいはゼロパワーCSI参照信号と呼称してもよい。また、実際に信号が送信されるCSI−RSは、非ゼロパワーチャネル状態情報参照信号(NZP CSI-RS: Non Zero Power Channel State Information Reference Signals)あるいは非ゼロパワーCSI参照信号と呼称してもよい。
また、干渉成分を測定するために用いられる下りリンクリソースの事をチャネル状態情報干渉測定リソース(CSI-IMR: Channel State Information - Interference Measurement Resource)あるいはCSI−IMリソースと呼称してもよい。CSI−IMリソースに含まれるゼロパワーCSI−RSを用いて、端末装置2はCQIの値を算出するために干渉信号の測定を行なってもよい。また、端末装置2毎に個別に設定されるDL−RSは、端末装置固有参照信号(UERS: UE specific Reference Signals)または個別参照信号(Dedicated Reference Signals)、下りリンク復調参照信号(DL DMRS: Downlink Demodulation Reference Signals)などと称され、端末装置2毎の参照信号であり、UERSと同じアンテナポートで送信されるPDCCH、またはPDSCHの復調に用いられる。
なお、これらのDL−RSの系列は、擬似ランダム系列(Pseudo-random sequence)に基づいて生成されてもよい。また、これらのDL−RSの系列は、Zadoff−Chu系列に基づいて生成されてもよい。また、これらのDL−RSの系列は、ゴールド系列に基づいて生成されてもよい。また、これらのDL−RSの系列は、擬似ランダム系列やZadoff−Chu系列、ゴールド系列の亜種または変形であってもよい。
物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)は、下りリンクデータ(DL−SCH)を送信するために使用される。また、PDSCHは、システムインフォメーションがDL−SCHで送信される場合にも使用される。PDSCHのリソース割り当てに関する情報(Resource Block assignment, Resource allocation)は、PDCCH(DCIフォーマット)を用いて、送信される。また、PDSCHは、下りリンクと上りリンクに関するパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)を通知するためにも使用される。
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボルで送信され、端末装置2に対して基地局装置1のスケジューリングに従ったリソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する目的で使用される。端末装置2は、レイヤー3メッセージ(ページング、ハンドオーバコマンド、RRCメッセージなど)を送受信する前に自局宛のPDCCHを監視(モニタ)し、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラント(下りリンクアサインメントとも呼称される)と呼ばれるリソース割り当て情報を自局宛のPDCCHから取得する必要がある。なお、PDCCHは、上述したOFDMシンボルで送信される以外に、基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるように構成することも可能である。この基地局装置1から端末装置2に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロック(RB: Resource Block)の領域で送信されるPDCCHは拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH: Enhanced PDCCH)と呼称される場合もある。また、上述したOFDMシンボルで送信されるPDCCHは第1の制御チャネルと呼称される場合もある。また、EPDCCHは第2の制御チャネルと呼称される場合もある。また、PDCCHが割り当て可能なリソース領域は第1の制御チャネル領域、EPDCCHが割り当て可能なリソース領域は第2の制御チャネル領域と呼称される場合もある。なお、本発明において、PDCCHには基本的にEPDCCHを含んでいるものとする。
基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、同期信号(PSS/SSS)、DL−RSを送信してもよい。また、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHを送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信してもよい。その際、PRACHは、フォーマット4(PRACHフォーマット4)で送信されてもよい。また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSを送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、スペシャルサブフレームがGPおよびUpPTSのみによって構成されている場合には、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCHおよび/またはPUSCHおよび/またはDMRSを送信してもよい。
ここで、端末装置2は、PDCCH候補(PDCCH candidates)および/またはEPDCCH候補(EPDCCH candidates)のセットをモニタする。以下、説明の簡略化のために、PDCCHは、EPDCCHを含んでもよい。PDCCH候補とは、基地局装置1によって、PDCCHがマップおよび送信される可能性のある候補を示している。また、PDCCH候補は、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)から構成される。また、モニタとは、モニタされる全てのDCIフォーマットに応じて、PDCCH候補のセット内のPDCCHそれぞれに対して、端末装置2がデコード(復号)を試みるということまで含まれてもよい。
ここで、端末装置2が、モニタするPDCCH候補のセットは、サーチスペースとも称される。サーチスペースとは、基地局装置1によってPDCCHの送信に用いられる可能性のあるリソースのセットである。PDCCH領域には、コモンサーチスペース(CSS: Common Search Space)と端末装置スペシフィックサーチスペース(USS: UE-specific Search Space)が構成(定義、設定)される。なお、CSSとUSSはプライマリーセルにおいて、重複されてもよい。
CSSは、複数の端末装置2に対する下りリンク制御情報の送信に用いられる。すなわち、CSSは、複数の端末装置2に対して共通のリソースによって定義される。また、USSは、ある特定の端末装置2に対する下りリンク制御情報の送信に用いられる。すなわち、USSは、ある特定の端末装置2に対して個別に設定される。また、USSは、複数の端末装置2に対して重複して設定されてもよい。
端末装置2は、プライマリーセルのノンDRXサブフレーム毎に、アグリゲーションレベル4と8それぞれで1つのCSSをモニタする。
端末装置2は、CIF(Carrier Indicator Field)を伴わないPDCCH(DCIフォーマット)に対するCSSをモニタする。基地局装置1は、CSSに対して、CIFを伴うPDCCHを送信しない。
下りリンク制御情報(DCI)は、特定のフォーマット(構成、形式)で基地局装置1から端末装置2へ送信される。このフォーマットをDCIフォーマットと呼称してもよい。なお、DCIフォーマットを送信するとは、あるフォーマットのDCIを送信することを含む。DCIフォーマットは、DCIを送信するためのフォーマットと言い換えることができる。基地局装置1から端末装置2へ送信されるDCIフォーマットには複数のフォーマットが用意されている(例えば、DCIフォーマット0/1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D/3/3A/4)。DCIフォーマットには、種々の下りリンク制御情報に対応するフィールド(ビットフィールド)がセットされている。
基地局装置1は、複数の端末装置2に対して共通のDCI(単一のDCI)をあるDCIフォーマットで送信する場合には、PDCCH(またはEPDCCH)CSSで送信し、端末装置2に対して個別にDCIをあるDCIフォーマットで送信する場合には、PDCCH(またはEPDCCH)USSで送信する。
DCIフォーマットで送信されるDCIには、PUSCHやPDSCHのリソース割り当て、変調符号化方式、サウンディング参照信号要求(SRSリクエスト)、チャネル状態情報要求(CSIリクエスト)、単一のトランスポートブロックの初送または再送の指示、PUSCHに対する送信電力制御コマンド、PUCCHに対する送信電力制御コマンド、UL DMRSのサイクリックシフトおよびOCC(Orthogonal Cover Code)のインデックスなどがある。この他にも種々のDCIは仕様書(規格)において定義されている。
上りリンク送信制御(例えば、PUSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを上りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)または上りリンクに関連するDCIと呼称してもよい。なお、上りリンク送信制御に用いられるDCIフォーマットを上りリンクグラント(UL grant: Uplink grant)と呼称する場合もある。下りリンク受信制御(例えば、PDSCHのスケジューリングなど)に用いられるフォーマットを下りリンクDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1/1A/1B/1C/1D/2/2A/2B/2C/2D)または下りリンクに関連するDCIと呼称してもよい。なお、下りリンク受信制御に用いられるDCIフォーマットを下りリンクグラント(DL grant: Downlink grant)または下りリンクアサインメント(DL assignment: Downlink assignment)と呼称される場合もある。複数の端末装置2それぞれの送信電力を調整するために用いられるフォーマットをグループトリガリングDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット3/3A)と呼称してもよい。
例えば、DCIフォーマット0は、1つのサービングセルにおける1つのPUSCHのスケジューリングを行なうために必要なPUSCHのリソース割り当てに関する情報や変調方式に関する情報、PUSCHに対する送信電力制御(TPC: Transmit Power Control)コマンドに関する情報などを送信するために用いられる。また、これらのDCIはPDCCH/EPDCCHで送信される。DCIフォーマットは、少なくとも1つのDCIで構成されていると言える。
DCIフォーマットは、同じDCIフォーマットであってもFDD(FDDセル)に対してかTDD(TDDセル)に対してかによって、送信されるDCIがある。例えば、DCIフォーマット0では、TDD UL/DL設定0である場合、上りリンクインデックス(UL index: Uplink index)が送信され、TDD UL/DL設定1〜6である場合、下りリンクアサインメントインデックス(DAI: Downlink Assignment Index)が送信される。また、同じDCIであっても、FDDとTDDでビットサイズが異なる場合もある。例えば、HARQプロセスナンバーは、FDDとTDDでビットサイズが異なる(FDDに対しては3ビット、TDDに対しては4ビット)。また、DCIフォーマット2B/2C/2Dの場合、TDDに対してのみ、SRSリクエストが送信される。
端末装置2は、PDCCH領域のCSSおよび/またはUSSにおいてPDCCHをモニタし、自装置宛てのPDCCHを検出する。
また、下りリンク制御情報の送信(PDCCHでの送信)には、基地局装置1が端末装置2に割り当てたRNTIが利用される。具体的には、DCIフォーマット(下りリンク制御情報でも良い)に巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy check)パリティビットが付加され、付加された後に、CRCパリティビットがRNTIによってスクランブルされる。
端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットに対してデコードを試み、CRCが成功したDCIフォーマットを、自装置宛のDCIフォーマットとして検出する(ブラインドデコーディングとも呼称される)。すなわち、端末装置2は、RNTIによってスクランブルされたCRCを伴うPDCCHに対してデコードを試み、CRCが成功したPDCCHを、自装置宛のPDCCHとして検出する。
端末装置2は、CSSおよびUSSのアグリゲーションレベルとPDCCH候補数、DCIフォーマットのサイズ(DCIフォーマットサイズ、DCIフォーマットのペイロードサイズ)に合わせて、デコードを試みる(ブラインドデコーディングを行なう)。例えば、CSSでは、アグリゲーションレベルは4と8があり、それぞれPDCCH候補数は、4と2の計6候補あり、サイズの異なるDCIフォーマットは2種類であるため、CSSに対するブラインドデコーディング数は12回となる。つまり、CSSで端末装置2宛のDCIがPDCCHを用いて送信されていれば、端末装置2は、CSSで最大12回のブラインドデコーディングを行なうことによって、何れかのDCIフォーマットを検出することができる。また、USSでは、アグリゲーションレベルは1、2、4、8があり、それぞれPDCCH候補数は、6、6、2、2の計16候補あり、USSにおいてはサイズの異なるDCIフォーマットは3種類であるため、USSに対するブラインドデコーディング数は48回となる。つまり、USSで端末装置2宛のDCIがPDCCHを用いて送信されていれば、端末装置2は、USSで最大48回のブラインドデコーディングを行なうことによって、何れかのDCIフォーマットを検出することができる。すなわち、端末装置2は、自局宛のDCIがPDCCHを用いて送信されていれば、最大60回のブラインドデコーディングを行なうことによって、何れかのDCIフォーマットを検出することができる。なお、ブラインドデコーディング数は、サイズの異なるDCIフォーマットの数(40ビットや44ビットなど異なるサイズのDCIフォーマット)やサーチスペースのアグリゲーションレベルやPDCCH候補数、クロスキャリアスケジューリングを行なうコンポーネントキャリア(セル)の数によって決定する。また、端末装置2は、サイズが同じであれば、異なる種類のDCIフォーマットであっても1つのDCIフォーマットとしてブラインドデコーディングを行なう。例えば、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aのサイズは同じであるため、1つのDCIフォーマットとみなされてブラインドデコーディングが行なわれる。また、端末装置2がモニタするDCIフォーマットは、各サービングセルに設定された送信モードに依存する。端末装置2は、DCIフォーマット0かDCIフォーマット1Aのどちらであるかを、DCIフォーマットで送信されるDCIフォーマット0/1Aを識別するためのDCI(Flag for format0/format1A differentiation)に基づいて、識別することができる。同様の方法を用いて、同じフォーマットサイズ(ペイロードサイズ、ビットサイズ)の異なるDCIフォーマットを切り替えるフィールドが各DCIフォーマットにセットされてもよい。すなわち、あるDCIフォーマットが第1のDCIフォーマットであるか第2のDCIフォーマットであるかを示すDCIフィールドが第1のDCIフォーマットおよび第2のDCIフォーマットにセットされてもよい。
また、端末装置2の受信処理遅延を考慮して、ブラインドデコーディングの総数(または閾値)は、予め設定(定義)されてもよい。なお、キャリアアグリゲーションが設定されているか否かによって、ブラインドデコーディングの総数は異なってもよい。つまり、ブラインドデコーディングを行なうコンポーネントキャリア(サービングセル)の数によって、ブラインドデコーディングの総数は、変更されてもよい。
キャリアアグリゲーションが設定された場合、端末装置2は、複数のサービングセルでスケジュールされてもよい。しかし、ランダムアクセスプロシージャはサービングセルの数に因らず、多くても1つしか行なわない。キャリアインディケータフィールド(CIF: Carrier Indicator Field)を伴うクロスキャリアスケジューリングにおいて、あるサービングセルのPDCCHが他のサービングセルに対するリソースをスケジュールすることを可能にする。しかし、クロスキャリアスケジューリングはプライマリーセルには適用されない。プライマリーセルは、プライマリーセルのPDCCHでスケジュールされる。また、セカンダリーセルのPDCCHが設定された場合、そのセカンダリーセルに対してクロスキャリアスケジューリングは適用されない。セカンダリーセルのPDCCHが設定されなかった場合、クロスキャリアスケジューリングはそのセカンダリーセルに対して適用されてもよい。
クロスキャリアスケジューリングは、あるセルで上りリンクグラント(上りリンクに関連するDCIフォーマット)または下りリンクグラント(下りリンクに関連するDCIフォーマット)にCIF(Carrier Indicator Field)が含まれて送信されることによって、異なるセルに対する上りリンクグラントまたは下りリンクグラントを送信することができる。つまり、CIFが含まれたDCIフォーマットを用いて、1つのセルで複数のセルに対する上りリンク/下りリンク送信を制御することができる。
サービングセルcでPDCCHをモニタすることと関連するCIFが設定された端末装置2は、CIFおよびサービングセルcのPDCCH USSでC−RNTIによってスクランブルされたCRCが設定されたPDCCHをモニタする。
プライマリーセルでPDCCHをモニタすることと関連するCIFが設定された端末装置2は、CIFおよびプライマリーセルのPDCCH USSでSPS−RNTIによってスクランブルされたCRCが設定されたPDCCHをモニタする。
クロスキャリアスケジューリングは、端末装置2がその機能をサポートしていることを、機能情報(UE-EUTRA-Capability)を用いて基地局装置1へ通知し、基地局装置1がクロスキャリアスケジューリングに関する設定(CrossCarrierSchedulingConfig)を端末装置2に対して行ない、その設定情報を端末装置2に送信した場合に、クロスキャリアスケジューリングを用いて通信を行なうことができる。なお、この設定情報は、上位層シグナリングを用いて通知されてもよい。
クロスキャリアスケジューリングに関する設定には、PDCCH/EPDCCHのDCIフォーマットにCIFが含まれるか否かを示す情報(cif-Presence)が含まれてもよい。また、クロスキャリアスケジューリングに関する設定には、下りリンクアロケーション(下りリンクグラント)および上りリンクグラントをシグナルするセル(どのセルが下りリンクアロケーションおよび上りリンクグラントをシグナルするか)を示す情報(schedulingCellId)が含まれてもよい。この情報をスケジューリングセルID情報と呼称する。また、クロスキャリアスケジューリングに関する設定には、スケジューリングセルID情報によって示されるセルに対するPDSCHの開始OFDMシンボルを示す情報(pdsch-Start)が含まれてもよい。なお、上りリンクと下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能を独立にサポートする端末装置2に対して、スケジューリングセルID情報は、上りリンクと下りリンクで独立に設定されてもよい。また、PDSCHの開始OFDMシンボルを示す情報は、下りリンクに対してのみ設定されてもよい。
キャリアアグリゲーションが設定された場合、セミパーシステントスケジューリングのための下りリンクリソースは、プライマリーセルで設定され、プライマリーセルに対するPDCCHアロケーションだけは、セミパーシステントアロケーションよりも優先することができる。
キャリアアグリゲーションが設定された場合、セミパーシステントスケジューリングのための上りリンクリソースは、プライマリーセルで設定され、プライマリーセルに対するPDCCHアロケーションだけは、セミパーシステントアロケーションよりも優先することができる。
また、上りリンクと下りリンク間のリンクは、CIFが無い場合の下りリンクグラントまたは上りリンクグラントが適用されるサービングセルを見分けることを可能にする。プライマリーセルで受信した下りリンクグラントは、プライマリーセルにおける下りリンク送信に対応する。また、プライマリーセルで受信した上りリンクグラントは、プライマリーセルにおける上りリンク送信に対応する。また、セカンダリーセル#nで受信した下りリンクグラントは、セカンダリーセル#nにおける下りリンク送信に対応する。また、セカンダリーセル#nで受信した上りリンクグラントは、セカンダリーセル#nにおける上りリンク送信に対応する。セカンダリーセル#nに対して上りリンク利用が設定されなかった場合、その上りリンクグラントは、受信した端末装置2によって無視される。
他のサービングセルにおいて、あるセカンダリーセルに対応するCIFを伴うPDCCHをモニタすることが設定された場合、端末装置2は、そのセカンダリーセルのPDCCHをモニタすることを期待しない。その際、基地局装置1は、端末装置2に対して、そのセカンダリーセルでPDCCHを用いてDCIを送信しなくてもよい。
ここで、RNTIには、C−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)が含まれる。C−RNTIは、RRC接続およびスケジューリングの識別に対して使用されるユニークな(一意的な)識別子である。C−RNTIは、動的にスケジュールされるユニキャスト送信のために利用される。なお、C−RNTIは、キャリアアグリゲーションが設定される場合、全てのサービングセルで同じ値のC−RNTI(同じC−RNTI)が適用される。
また、RNTIには、Temporary C−RNTIが含まれる。Temporary C−RNTIは、ランダムアクセスプロシージャに対して使用される識別子である。例えば、端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加された上りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0)を、CSSのみでデコードしてもよい。また、端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加された下りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1A)を、CSSおよびUSSでデコードを試みてもよい。
また、基地局装置1は、DCIをCSSで送信する場合、DCI(DCIフォーマット)にTemporary C−RNTIまたはC−RNTIでスクランブルしたCRCパリティビットを付加し、DCIをUSSで送信する場合、DCI(DCIフォーマット)にC−RNTIでスクランブルしたCRCを付加してもよい。
物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel; PUSCH)は、主に上りリンクデータと上りリンク制御情報(Uplink Control Information; UCI)を送信するために用いられる。PUSCHで送信されるUCIは、チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)、および/または、ACK/NACKを含む。また、PUSCHで送信されるCSIは、アピリオディックCSI(A-CSI: Aperiodic CSI)とピリオディックCSI(P-CSI: Periodic CSI)を含む。また、下りリンクの場合と同様に物理上りリンク共用チャネルのリソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。また、ダイナミックスケジューリンググラントによってスケジュールされるPUSCHは、上りリンクデータを伝送する。また、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされるPUSCHは、ランダムアクセスに関連した自局の情報(例えば、端末装置2の識別情報、メッセージ3)を送信する。また、検出したグラントの種類に応じて、PUSCHでの送信に対する送信電力をセットするために使用されるパラメータが異なってもよい。なお、制御データは、チャネル品質情報(CQIおよび/またはPMI)、HARQ応答情報(HARQ−ACK、HARQ−ACK response)、およびランク情報(RI)という形で送信される。つまり、制御データは、上りリンク制御情報という形で送信される。
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)は、物理下りリンク共用チャネルで送信された下りリンクデータの受信確認応答(ACK/NACK: Acknowledgement/Negative Acknowledgement)や下りリンクの伝搬路情報(チャネル状態情報)の通知、上りリンクのリソース割り当て要求(無線リソース要求)であるスケジューリングリクエスト(SR: Scheduling Request)を行なうために使用される。チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)は、チャネル品質指標(CQI: Channel Quality Indicator)、プリコーディングマトリックス指標(PMI: Precoding Matrix Indicator)、プリコーディングタイプ指標(PTI: Precoding Type Indicator)、ランク指標(RI: Rank Indicator)を含む。各インディケータ(Indicator)は、インディケーション(Indication)と表記される場合もあるが、その用途と意味は同じである。また、送信するUCIに応じて、PUCCHのフォーマットを切り替えてもよい。例えば、UCIがHARQ ACKおよび/またはSRから構成される場合、UCIはフォーマット1/1a/1b/3のPUCCH(PUCCH format 1/1a/1b/3)で送信されてもよい。また、UCIがCSIから構成される場合、UCIはフォーマット2/2a/2bのPUCCH(PUCCH format 2/2a/2b)で送信されてもよい。また、PUCCHフォーマット1/1a/1bには、SRSとの衝突を避けるために、1シンボル分パンクチャした短縮フォーマット(shortened format)とパンクチャしていない標準フォーマット(Normal format)がある。例えば、同じサブフレームでPUCCHとSRSの同時送信が有効である場合は、SRSサブフレームでPUCCHフォーマット1/1a/1bは短縮フォーマットで送信される。同じサブフレームでPUCCHとSRSの同時送信が有効でない場合は、SRSサブフレームでPUCCHフォーマット1/1a/1bは標準フォーマットで送信される。その際、SRSの送信が生じたとしてもSRSは送信されなくてもよい。
CSI報告(CSI report)には、周期的またはCSI報告をトリガーするためのイベント条件が満たされた場合に、チャネル状態情報を報告するピリオディックCSI報告(P-CSI reporting)と、DCIフォーマットを用いて送信されるCSIリクエストによって、CSI報告が要求された場合にチャネル状態情報を報告するアピリオディックCSI報告(A-CSI reporting)がある。ピリオディックCSI報告は、PUCCHまたはPUSCHで行なわれ、アピリオディックCSI報告は、PUSCHで行なわれる。端末装置2は、DCIフォーマットに含まれる情報(CSIリクエスト)に基づいて指示された場合、PUSCHで上りリンクデータを伴わないCSIを送信することもできる。すなわち、P−CSIは、PUCCHまたはPUSCHを用いて送信され、A−CSIは、PUSCHを用いて送信される。端末装置2は、DCIフォーマットに含まれる情報(CSIリクエスト)に基づいてCSI報告が要求される場合、PUSCHで上りリンクデータを伴わないCSI(A−CSI)を送信することもできる。
CSI報告が可能なPUCCHサブフレーム(reporting instances)は、上位層で設定されるインデックス(CQIPMIインデックス、RIインデックス)と関連付けられた周期およびサブフレームオフセットに基づいて決定される。なお、上位層で設定されるインデックスは、CSIを測定するために設定されるサブフレームセット毎に設定可能である。複数のサブフレームセットに対して1つのインデックスしか設定されない場合、そのインデックスは、サブフレームセット間で共通であるとみなしてもよい。
送信モード1〜9で設定された端末装置2に対して、各サービングセルに対して1つのP−CSI報告は、上位層シグナリングによって設定される。
送信モード10で設定された端末装置2に対して、各サービングセルに対して1つ以上のP−CSI報告は、上位層シグナリングによって設定される。
送信モード9または10で設定された端末装置2に対して、8CSI−RSポートが設定され、ワイドバンドCQIでシングルPMIの報告モード(モード1−1)が上位層シグナリングによってあるパラメータ(PUCCH_format1-1_CSI_reporting_mode)を用いてサブモード1もしくはサブモード2に設定される。
端末選択サブバンドCQI(UE-selected subband CQI)に対して、あるサービングセルのあるサブフレームでのCQI報告は、帯域幅パートとして示されるサービングセルの帯域幅の特定の部分(一部)におけるチャネル品質の報告である。
CSI報告タイプは、PUCCH CSI報告モードをサポートしている。CSI報告タイプは、PUCCH報告タイプ(PUCCH reporting type)と呼称される場合もある。タイプ1報告は、端末選択サブバンドに対するCQIフィードバックをサポートしている。タイプ1a報告は、サブバンドCQIと第2のPMIフィードバンクをサポートしている。タイプ2、タイプ2b、タイプ2c報告は、ワイドバンドCQIとPMIフィードバックをサポートしている。タイプ2a報告は、ワイドバンドPMIフィードバンクをサポートしている。タイプ3報告は、RIフィードバックをサポートしている。タイプ4報告は、ワイドバンドCQIをサポートしている。タイプ5報告は、RIとワイドバンドPMIフィードバックをサポートしている。タイプ6報告は、RIとPTIフィードバックをサポートしている。
上りリンク参照信号(UL-RS: Uplink Reference Signal)は、基地局装置1が、物理上りリンク制御チャネルPUCCHおよび/または物理上りリンク共用チャネルPUSCHを復調するために使用する復調参照信号(DMRS: Demodulation Reference Signal)と、基地局装置1が、主に、上りリンクのチャネル状態を推定するために使用するサウンディング参照信号(SRS: Sounding Reference Signal)が含まれる。また、サウンディング参照信号には、上位層によって周期的に送信するように設定される周期的サウンディング参照信号(P-SRS: Periodic SRS)と、下りリンク制御情報フォーマットに含まれるSRSリクエストによって送信が要求される非周期的サウンディング参照信号(A-SRS: Aperiodic SRS)とがある。ここで、上りリンク参照信号は、上りリンク基準信号、上りリンクパイロット信号、上りリンクパイロットチャネルと呼称する場合もある。
なお、これらの上りリンク参照信号の系列は、擬似ランダム系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、Zadoff−Chu系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、ゴールド系列に基づいて生成されてもよい。また、これらの上りリンク参照信号の系列は、擬似ランダム系列やZadoff−Chu系列、ゴールド系列の亜種・変形であってもよい。
また、周期的サウンディング参照信号をピリオディックサウンディング参照信号、トリガータイプ0サウンディング参照信号(Trigger Type 0 SRS)と呼称する場合もある。また、非周期的サウンディング参照信号をアピリオディックサウンディング参照信号、トリガータイプ1サウンディング参照信号(Trigger Type 1 SRS)と呼称する場合もある。
さらに、A−SRSは、協調通信において、上りリンクのチャネル推定用に特化した信号(例えば、トリガータイプ1aSRSと呼称される場合もある)と、TDDにおけるチャネル相反性(channel reciprocity)を利用してチャネル状態(CSI,CQI,PMI,RI)を基地局装置1に測定させるために使用される信号(例えば、トリガータイプ1bSRSと呼称される場合もある)とに分けられてもよい。なお、DMRSはPUSCHとPUCCHそれぞれに対応して、設定される。また、DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと同じサブフレームで時間多重されて、送信される。
また、DMRSは、PUSCHに対する場合とPUCCHに対する場合で、時間多重方法が異なってもよい。例えば、PUSCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に1シンボルだけ配置されるのに対して、PUCCHに対するDMRSは、7シンボルで構成される1スロット内に3シンボル配置される。
また、SRSは、上位層シグナリングによって種々のパラメータ(帯域幅、サイクリックシフト、送信サブフレームなど)が通知される。また、SRSは、上位層シグナリング(higher layer signaling)によって通知されるSRSの設定に含まれる送信サブフレームに関する情報に基づいて、SRSを送信するサブフレームが決定される。送信サブフレームに関する情報には、セル固有に設定される情報(共有情報)と端末装置固有に設定される情報(専用情報、個別情報)とがある。セル固有に設定される情報には、セル内のすべての端末装置2が共有するSRSが送信されるサブフレームを示す情報が含まれる。また、端末装置固有に設定される情報には、セル固有に設定されるサブフレームのサブセットとなるサブフレームオフセットと周期(periodicity)を示す情報が含まれる。これらの情報によって、端末装置2は、SRSを送信することができるサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレームと呼称する場合もある)を決定することができる。また、端末装置2は、セル固有に設定されたSRSが送信されるサブフレームにおいて、PUSCHを送信する場合、SRSが送信されるシンボル分だけPUSCHの時間リソースをパンクチャし、該時間リソースでPUSCHを送信することができる。このことにより、端末装置2間のPUSCHの送信とSRSの送信の衝突を回避することができる。PUSCHを送信する端末装置2に対しては、特性劣化を防ぐことができる。また、SRSを送信する端末装置2に対しては、チャネル推定精度を確保することができる。ここで、端末装置固有に設定される情報は、P−SRSとA−SRSとで独立に設定されてもよい。
例えば、第1の上りリンク参照信号は、上位層シグナリングによって種々のパラメータが設定された場合に、設定された送信サブフレームに基づいて周期的に送信される。また、第2の上りリンク参照信号は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれる第2の上りリンク参照信号の送信要求に関するフィールド(SRSリクエスト)によって、送信要求が指示される場合に、非周期的に送信される。端末装置2は、ある下りリンク制御情報フォーマットに含まれるSRSリクエストがポジティブまたはポジティブに相当するインデックス(値)を示している場合、所定の送信サブフレームでA−SRSを送信する。また、端末装置2は、検出したSRSリクエストがネガティブまたはネガティブに相当するインデックス(値)を示す場合、所定のサブフレームでA−SRSを送信しない。なお、セル固有に設定される情報(共有パラメータ、共有情報)は、システムインフォメーションまたは専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)を用いて通知される。また、端末装置固有に設定される情報(専用パラメータ、個別パラメータ、専用情報、個別情報)は、共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)を用いて通知される。これらの情報は、RRCメッセージで通知されてもよい。RRCメッセージは、上位層によって通知されてもよい。
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH: Physical Random Access Channel)は、プリアンブル系列を通知するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを有する。プリアンブル系列は、64種類のシーケンスを用意して6ビットの情報を表現するように構成されている。物理ランダムアクセスチャネルは、端末装置2の基地局装置1へのアクセス手段として用いられる。端末装置2は、スケジューリング要求(SR: Scheduling Request)に対する物理上りリンク制御チャネル未設定時の無線リソース要求や、上りリンク送信タイミングを基地局装置の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報(タイミングアドバンス(TA: Timing Advance)とも呼称される)を基地局装置1に要求するために物理ランダムアクセスチャネルを用いる。
具体的には、端末装置2は、基地局装置1より設定された物理ランダムアクセスチャネル用の無線リソースを用いてプリアンブル系列を送信する。送信タイミング調整情報を受信した端末装置2は、報知情報によって共通的に設定される(またはレイヤー3メッセージで個別に設定される)送信タイミング調整情報の有効時間を計時する送信タイミングタイマーを設定し、送信タイミングタイマーの有効時間中(計時中)は送信タイミング調整状態、有効期間外(停止中)は送信タイミング非調整状態(送信タイミング未調整状態)として上りリンクの状態を管理する。レイヤー3メッセージは、端末装置2と基地局装置1の無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層でやり取りされる制御平面(C-plane: Control-plane)のメッセージであり、RRCシグナリングまたはRRCメッセージと同義の意味で使用される。また、RRCシグナリングは、上位層シグナリングや専用シグナリング(Dedicated signaling)と呼称する場合もある。
ランダムアクセスプロシージャには、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Contention based Random Access procedure)とノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャ(Non-contention based Random Access procedure)の2つのランダムアクセスプロシージャが含まれる。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生する可能性のあるランダムアクセスである。
また、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、複数の端末装置2間で衝突が発生しないランダムアクセスである。
ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、3ステップから成り、下りリンクの専用シグナリング(Dedicated signaling)によって、ランダムアクセスプリアンブルアサインメント(Random Access Preamble assignment)が基地局装置1から端末装置2に通知される。その際、ランダムアクセスプリアンブルアサインメントは、基地局装置1が端末装置2に対してノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを割り当て、ハンドオーバに対するソース基地局装置(Source eNB)によって送信され、ターゲット基地局装置(Target eNB)によって生成されたハンドオーバコマンド、または、下りリンクデータアライバルの場合PDCCHによってシグナルされる。
そのランダムアクセスプリアンブルアサインメントを受信した端末装置2は、上りリンクにおいてRACHでランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を送信する。その際、端末装置2は、割り当てられたノンコンテンション用のランダムアクセスプリアンブルを送信する。
ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置1は、下りリンクデータ(DL-SCH: Downlink Shared Channel)でランダムアクセスレスポンスを端末装置2へ送信する。また、ランダムアクセスレスポンスで送信される情報には、ハンドオーバに対する最初の上りリンクグラント(ランダムアクセスレスポンスグラント)とタイミング調整情報(Timing Alignment information)、下りリンクデータアライバルに対するタイミング調整情報、ランダムアクセスプリアンブル識別子が含まれる。下りリンクデータは下りリンク共用チャネルデータ(DL−SCHデータ)と呼称される場合もある。
ここで、ノンコンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、ポジショニングに対して適用される。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャは、RRC_IDLEからの初期アクセス、RRCコネクションの再確立、ハンドオーバ、下りリンクデータアライバル、上りリンクデータアライバルに対して適用される。
本実施形態に関わるランダムアクセスプロシージャは、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャである。コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの例を説明する。
端末装置2は、基地局装置1によって送信されたシステムインフォメーションブロックタイプ2(SIB2)を取得する。SIB2は、セル内における全ての端末装置2(または、複数の端末装置2)に対して共通の設定(共通の情報)である。例えば、該共通の設定には、PRACHの設定が含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスプリアンブルの番号をランダムに選択する。また、端末装置2は、選択した番号のランダムアクセスプリアンブル(メッセージ1)を、PRACHを用いて基地局装置1に送信する。基地局装置1は、ランダムアクセスプリアンブルを用いて上りリンクの送信タイミングを推定する。
基地局装置1は、PDSCHを用いてランダムアクセスレスポンス(メッセージ2)を送信する。ランダムアクセスレスポンスには、基地局装置1によって検出されたランダムアクセスプリアンブルに対する複数の情報が含まれる。例えば、該複数の情報には、ランダムアクセスプリアンブルの番号、Temporary C−RNTI、TAコマンド(Timing Advance Command)、および、ランダムアクセスレスポンスグラントが含まれる。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジューリングされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(初期送信)する。該上りリンクデータには、端末装置2を識別するための識別子(InitialUE-IdentityまたはC-RNTIを示す情報)が含まれる。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いて、上りリンクデータの再送信を指示する。端末装置2は、該DCIフォーマットによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
また、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に失敗した場合、PHICH(NACK)を用いて、上りリンクデータの再送信を指示することができる。端末装置2は、該NACKによって上りリンクデータの再送信を指示された場合、PUSCHで、同一の上りリンクデータを再送信する。
基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功し、上りリンクデータを取得することによって、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっていたかを知ることができる。すなわち、基地局装置1は、上りリンクデータの復号に成功する前は、何れの端末装置2がランダムアクセスプリアンブルおよび上りリンクデータの送信を行なっているかを知ることはできない。
基地局装置1は、InitialUE-Identityを含むメッセージ3を受信した場合、受信したInitialUE-Identityに基づいて生成したコンテンションレゾリューション識別子(contention resolution identity)(メッセージ4)を、PDSCHを用いて端末装置2に送信する。端末装置2は、受信したコンテンションレゾリューション識別子と、送信したInitialUE-Identityがマッチした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIの値をC−RNTIにセットし、(3)Temporary C−RNTIを破棄し、(4)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
また、基地局装置1は、C−RNTIを示す情報を含むメッセージ3を受信した場合、受信したC−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマット(メッセージ4)を、端末装置2に送信する。端末装置2は、C−RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されたDCIフォーマットをデコードした場合に、(1)ランダムアクセスプリアンブルのコンテンションレゾリューションに成功したとみなし、(2)Temporary C−RNTIを破棄し、(3)ランダムアクセスプロシージャが正しく完了したとみなす。
すなわち、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として(as part of contention based random access procedure)、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いて、PUSCHをスケジュールする。
端末装置2は、ランダムアクセスレスポンスグラントを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、ランダムアクセスレスポンスグラントに対応するPUSCHでの送信を行なう。
また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いて、PUSCHをスケジュールする。また、基地局装置1は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、PHICH(NACK)を用いて、PUSCHでの送信をスケジュール/指示する。
端末装置2は、Temporary C−RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを用いてスケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。また、端末装置2は、PHICHの受信に応じて、スケジュールされたPUSCHで、上りリンクデータ(メッセージ3)を送信(再送信)する。すなわち、端末装置2は、コンテンションベースのランダムアクセスプロシージャの一環として、同一の上りリンクデータ(トランスポートブロック)の再送信に対応するPUSCHでの送信を行なう。
TDD方式において、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、EPDCCH、PDSCH、同期信号、および、下りリンク参照信号を送信してもよい。また、基地局装置1は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHを送信しなくてもよい。
また、TDD方式において、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信してもよい。また、端末装置2は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSを送信しなくてもよい。
また、TDD方式において、端末装置2は、スペシャルサブフレームがGPおよびUpPTSのみによって構成されている場合には、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCHおよび/またはPUSCHおよび/またはDMRSを送信してもよい。
以下、論理チャネルについて説明する。論理チャネルは、RRCメッセージや情報要素を伝送するために用いられる。また、論理チャネルは、トランスポートチャネルを介して、物理チャネルで送信される。
報知制御チャネル(BCCH: Broadcast Control Channel)は、システム制御情報を報知するために用いられる論理チャネルである。例えば、システム情報や初期アクセスに必要な情報は、このチャネルを用いて送信される。MIB(Master Information Block)やSIB1(System Information Block Type 1)は、この論理チャネルを用いて伝送される。
共有制御チャネル(CCCH: Common Control Channel)は、ネットワークとRRCコネクションを持たない端末装置とネットワーク間で制御情報を送信するために用いられる論理チャネルである。例えば、端末固有の制御情報や設定情報は、この論理チャネルを用いて送信される。
専用制御チャネル(DCCH: Dedicated Control Channel)は、RRCコネクションを持つ端末装置2とネットワーク間を双方向で専用制御情報(個別制御情報)を送信するために用いられる論理チャネルである。例えば、セル固有の再設定情報は、この論理チャネルを用いて送信される。
CCCHやDCCHを用いるシグナリングをRRCシグナリングと総称する場合もある。
上りリンク電力制御に関する情報は、報知情報として通知される情報と、同じセル内の端末装置2間で共有される情報(共有情報)として通知される情報と、端末装置固有の専用情報として通知される情報と、がある。端末装置2は、報知情報として通知される情報のみ、または、報知情報/共有情報として通知される情報と、専用情報として通知される情報に基づいて送信電力をセットする。
無線リソース制御設定共有情報は、報知情報(またはシステム情報)として通知されてもよい。また、無線リソース制御設定共有情報は、専用情報(モビリティ制御情報)として通知されてもよい。
無線リソース設定は、ランダムアクセスチャネル(RACH)設定、報知制御チャネル(BCCH)設定、ページング制御チャネル(PCCH)設定、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)設定、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)設定、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)設定、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)設定、サウンディング参照信号(SRS)設定、上りリンク電力制御に関する設定、上りリンクサイクリックプレフィックス長に関する設定などを含む。つまり、無線リソース設定は、物理チャネル/物理信号を生成するために用いられるパラメータを通知するために設定される。報知情報として通知される場合と再設定情報として通知される場合で、通知されるパラメータ(情報要素)は異なっていてもよい。
種々の物理チャネル/物理信号(PRACH,PUCCH,PUSCH、SRS,UL DMRS、CRS,CSI−RS、PDCCH、PDSCH、PSS/SSS、UERS,PBCH,PMCHなど)に関するパラメータを設定するために必要な情報要素は、同一セル内の端末装置2間で共有する共有設定情報(または共有パラメータ、共有パラメータのセット)と、端末装置2毎に設定される専用設定情報(または専用パラメータ、専用パラメータのセット)で構成される。共有設定情報は、システムインフォメーションで送信されてもよい。また、共有設定情報は、再設定を行なう場合には、専用情報として送信されてもよい。これらの設定は、パラメータの設定を含む。パラメータの設定とは、パラメータの値の設定を含む。また、パラメータの設定とは、パラメータがテーブル管理されている場合、インデックスの値の設定を含む。
上記物理チャネルのパラメータに関する情報は、RRCメッセージを用いて端末装置2へ送信される。つまり、端末装置2は、受信したRRCメッセージに基づいて、各物理チャネルのリソース割り当てや送信電力を設定する。RRCメッセージには、報知チャネルに関するメッセージ、マルチキャストチャネルに関するメッセージ、ページングチャネルに関するメッセージ、下りリンクの各チャネルに関するメッセージ、上りリンクの各チャネルに関するメッセージなどがある。各RRCメッセージは、情報要素(IE: Information element)を含んで構成されてもよい。また、情報要素は、パラメータに相当する情報が含まれてもよい。なお、RRCメッセージは、メッセージと呼称される場合もある。また、メッセージクラスは、1つ以上のメッセージのセットである。メッセージには、情報要素が含まれてもよい。情報要素には、無線リソース制御に関する情報要素、セキュリティ制御に関する情報要素、モビリティ制御に関する情報要素、測定に関する情報要素、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS: Multimedia Broadcast Multicast Service)に関する情報要素などがある。また、情報要素には、下位の情報要素が含まれてもよい。情報要素は、パラメータとして設定されてもよい。また、情報要素は、1つ以上のパラメータを示す制御情報として定義されてもよい。また、RRCメッセージは、システムインフォメーションを用いて、送信されてもよい。
情報要素(IE: Information Element)は、システムインフォメーション(SI: System Information)または専用シグナリング(Dedicated signaling)で種々のチャネル/信号/情報に対するパラメータを規定(指定、設定)するために使われる。また、ある情報要素は、1つ以上のフィールドを含む。情報要素は、1つ以上の情報要素で構成されてもよい。なお、情報要素に含まれるフィールドをパラメータと呼称する場合もある。つまり、情報要素は、1種類(1つ)以上のパラメータを含んでもよい。また、端末装置2は、種々のパラメータに基づいて無線リソース割り当て制御や上りリンク電力制御、送信制御等を行なう。また、システムインフォメーションは情報要素として定義されてもよい。
情報要素を構成するフィールドには、情報要素が設定されてもよい。また、情報要素を構成するフィールドには、パラメータが設定されてもよい。
RRCメッセージは、1つ以上の情報要素を含む。また、複数のRRCメッセージがセットされたRRCメッセージをメッセージクラスと呼称する。
システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知される上りリンク送信電力制御に関するパラメータには、PUSCHに対する標準電力、PUCCHに対する標準電力、伝搬路損失補償係数α、PUCCHフォーマット毎に設定される電力オフセットのリスト、プリアンブルとメッセージ3の電力オフセットがある。さらに、システムインフォメーションを用いて端末装置2に通知されるランダムアクセスチャネルに関するパラメータには、プリアンブルに関するパラメータ、ランダムアクセスチャネルの送信電力制御に係るパラメータ、ランダムアクセスプリアンブルの送信制御に係るパラメータがある。これらのパラメータは、初期アクセス時または無線リンク障害(RLF: Radio Link Failure)発生後の再接続/再確立時に使用される。
送信電力を設定するために用いられる情報は、報知情報として端末装置2に通知されてもよい。また、送信電力を設定するために用いられる情報は、共有情報として端末装置2に通知されてもよい。また、送信電力を設定するために用いられる情報は、専用情報(個別情報)として端末装置2に通知されてもよい。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態における通信システムは、基地局装置1(以下、アクセスポイント、ポイント、送信ポイント、受信ポイント、セル、サービングセル、送信装置、受信装置、送信局、受信局、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、通信装置、通信端末、eNodeBとも呼称される)として、プライマリー基地局装置(マクロ基地局装置、第1の基地局装置、第1の通信装置、サービング基地局装置、アンカー基地局装置、マスター基地局装置、第1のアクセスポイント、第1のポイント、第1の送信ポイント、第1の受信ポイント、マクロセル、第1のセル、プライマリーセル、マスターセル、マスタースモールセルとも呼称される)を備える。なお、プライマリーセルとマスターセル(マスタースモールセル)は独立に構成されてもよい。さらに、本実施形態における通信システムは、セカンダリー基地局装置(RRH(Remote Radio Head)、リモートアンテナ、張り出しアンテナ、分散アンテナ、第2のアクセスポイント、第2のポイント、第2の送信ポイント、第2の受信ポイント、参照点、小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)、マイクロ基地局装置、ピコ基地局装置、フェムト基地局装置、スモール基地局装置、ローカルエリア基地局装置、ファントム基地局装置、家庭(屋内)向け基地局装置(Home eNodeB, Home NodeB, HeNB, HNB)、第2の基地局装置、第2の通信装置、協調基地局装置群、協調基地局装置セット、協調基地局装置、マイクロセル、ピコセル、フェムトセル、スモールセル、ファントムセル、ローカルエリア、第2のセル、セカンダリーセルとも呼称される)を備えてもよい。また、本実施形態に係る通信システムは、端末装置2(以下、移動局、移動局装置、移動端末、受信装置、送信装置、受信端末、送信端末、第3の通信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、ユーザ装置、ユーザ端末(UE: User Equipment)とも呼称される)を備える。ここで、セカンダリー基地局装置は、複数のセカンダリー基地局装置として示されてもよい。例えば、プライマリー基地局装置とセカンダリー基地局装置は、ヘテロジーニアスネットワーク配置を利用して、セカンダリー基地局装置のカバレッジの一部または全てが、プライマリー基地局装置のカバレッジに含まれ、端末装置と通信が行なわれてもよい。
また、本実施形態に係る通信システムは、基地局装置1と端末装置2とで構成される。単一の基地局装置1は、1つ以上の端末装置2を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のセル(サービングセル、プライマリーセル、セカンダリーセル、フェムトセル、ピコセル、スモールセル、ファントムセル)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の周波数帯域(コンポーネントキャリア、キャリア周波数)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の小電力基地局装置(LPN: Low Power Node)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の家庭(屋内)向け基地局装置(HeNB: Home eNodeB)を管理してもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上のアクセスポイントを管理してもよい。基地局装置1間は、有線(光ファイバ、銅線、同軸ケーブルなど)または無線(X2インタフェース、X3インタフェース、Xnインタフェースなど)で接続されてもよい。つまり、複数の基地局装置1間では、光ファイバで高速(遅延なし)で通信してもよい(Ideal backhaul)し、X2インタフェースで低速で通信してもよい(Non ideal backhaul)。その際、端末装置2の種々の情報(設定情報やチャネル状態情報(CSI)、端末装置2の機能情報(UE capability, UE-EUTRA-Capability)、ハンドオーバのための情報など)を通信してもよい。また、複数の基地局装置1は、ネットワークで管理されてもよい。また、単一の基地局装置1は、1つ以上の中継局装置(Relay)を管理してもよい。
また、本実施形態に係る通信システムは、複数の基地局装置または小電力基地局装置または家庭用基地局装置で協調通信(CoMP: Coordination Multiple Points)を実現してもよい。つまり、第1の実施形態に係る通信システムは、端末装置2と通信を行なうポイント(送信ポイントおよび/または受信ポイント)をダイナミックに切り替えるダイナミックポイントセレクション(DPS: Dynamic Point Selection)を行なってもよい。また、本実施形態に係る通信システムは、協調スケジューリング(CS: Coordinated Scheduling)や協調ビームフォーミング(CB: Coordinated Beamforming)を行なってもよい。また、本実施形態に係る通信システムは、ジョイント送信(JT: Joint Transmission)やジョイント受信(JR: Joint Reception)を行なってもよい。
また、近くに配置された複数の小電力基地局装置またはスモールセルは、クラスタリング(クラスター化、グループ化)されてもよい。クラスタリングされた複数の小電力基地局装置は、同じ設定情報を通知してもよい。また、クラスター化されたスモールセルの領域(カバレッジ)をローカルエリアと呼称する場合もある。
下りリンク送信において、基地局装置1は、送信点(TP: Transmission Point)と呼称される場合もある。また、上りリンク送信において、基地局装置1は、受信点(RP: Reception Point)と呼称される場合もある。また、下りリンク送信点および上りリンク受信点は、下りリンクパスロス測定用のパスロス参照点(Pathloss Reference Point, Reference Point)になりうる。また、パスロス測定用の参照点は、送信点や受信点とは独立に設定されてもよい。
また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、第3のセルとして設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、プライマリーセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、セカンダリーセルとして再設定されてもよい。スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルは、サービングセルとして再設定されてもよい。また、スモールセルやファントムセル、ローカルエリアセルはサービングセルに含まれてもよい。
スモールセルを構成可能な基地局装置1は必要に応じて、間欠受信(DRX: Discrete Reception)や間欠送信(DTX: Discrete Transmission)を行なってもよい。また、スモールセルを構成可能な基地局装置1は、断続的または準静的に、一部の装置(例えば、送信部や受信部)の電源のオン/オフを行なってもよい。
マクロセルを構成する基地局装置1とスモールセルを構成する基地局装置1とは、独立な識別子(ID: Identity, Identifier)が設定される場合がある。つまり、マクロセルとスモールセルの識別子は、独立に設定される場合がある。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal)がマクロセルおよびスモールセルから送信される場合、送信周波数および無線リソースが同じであっても、異なる識別子でスクランブルされる場合もある。マクロセルに対するセル固有参照信号は物理層セルID(PCI: Physical layer Cell Identity)でスクランブルされ、スモールセルに対するセル固有参照信号は仮想セルID(VCI: Virtual Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは物理層セルID(PCI: Physical layer Cell Identity)でスクランブルされ、スモールセルではグローバルセルID(GCI: Global Cell Identity)でスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の物理層セルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の物理層セルIDでスクランブルされてもよい。マクロセルでは第1の仮想セルIDでスクランブルされ、スモールセルでは第2の仮想セルIDでスクランブルされてもよい。ここで、仮想セルIDは、物理チャネル/物理信号に設定されるIDであってもよい。また、仮想セルIDは、物理層セルIDとは独立に設定されるIDであってもよい。また、仮想セルIDは、物理チャネル/物理信号に用いられる系列のスクランブルに使用されるIDであってもよい。
また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、一部の物理チャネル/物理信号が送信されなくてもよい。例えば、セル固有参照信号(CRS: Cell specific Reference Signal(s))や物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel)が送信されなくてもよい。また、スモールセルまたはスモールセルとして設定されたサービングセルまたはスモールセルに対応するコンポーネントキャリアでは、新しい物理チャネル/物理信号が送信されてもよい。
本実施形態では、セルアグリゲーション(キャリアアグリゲーション)を行なう端末装置2は、プライマリーセルと少なくとも1つのセカンダリーセルにおいて、異なるフレーム構造タイプ(FDD(タイプ1)およびTDD(タイプ2))が適用される場合、端末装置2にプライマリーセルとセカンダリーセルそれぞれがサポートしているバンド間において、同時に送受信を行なう機能(性能、能力)がなければ、プライマリーセルとセカンダリーセルとで同時に送受信を行なわない。
図4は、本発明の実施形態に係る端末装置2の処理1の手順を示すフローチャートである。端末装置2は、複数のセルでセルアグリゲーションを行なう場合、異なるフレーム構造タイプの複数のセルが集約されているか否かを判定する(ステップS401)。異なるフレーム構造タイプの複数のセルが集約されている場合(S401:YES)、端末装置2は、異なるフレーム構造タイプの複数のセルで同時に送受信を行なう機能を有しているか否かを判定する(ステップS402)。異なるフレーム構造タイプの複数のセルで同時に送受信を行なう機能を有している場合(S402:YES)、端末装置2は、同じサブフレームにおいて、異なるフレーム構造タイプの複数のセルで同時に送受信を行なうことができる(ステップS403)。異なるフレーム構造タイプの複数のセルが集約されていない場合(S401:NO)、すなわち、同じフレーム構造タイプの複数のセルが集約されている場合、処理3へ移行する。また、異なるフレーム構造タイプの複数のセルで同時に送受信を行なう機能を有していない場合(S402:NO)、処理2へ移行する。
以下に処理2の例を示す。
異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能(性能、能力)がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレームの種類に応じて、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、同時に送受信を行なうか決定する。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、上りリンク信号(上りリンク信号を含むどのチャネルまたは信号)の送信を行なわない。この際、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、端末装置2から上りリンク信号が送信されることを期待しない。すなわち、基地局装置1は、そのサブフレームにおいて、端末装置2から送信される上りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレーム(有効な上りリンクサブフレーム)であれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されること(下りリンク送信があること)を期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、セカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。また、この場合、基地局装置1は、端末装置2に対して、セカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の送信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが上りリンク送信が要求されていない上りリンクサブフレーム(無効な上りリンクサブフレーム)であれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なってもよい。この場合、基地局装置1は、端末装置2に対して、セカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の送信を行なってもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセル(またはセカンダリーセル)におけるクロスキャリアスケジューリングによって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセル(セカンダリーセル)におけるマルチサブフレームスケジューリングまたはクロスサブフレームスケジューリングによって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。また、この場合、基地局装置1は、端末装置2に対して、セカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の送信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセル(またはセカンダリーセル)におけるマルチサブフレームスケジューリングまたはクロスサブフレームスケジューリングによって、セカンダリーセルのサブフレームに対して、下りリンク送信が示されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、上りリンク信号が送信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、そのサブフレームにおいて、上りリンク送信が要求されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、上りリンク信号の送信を行なわなくてもよい。例えば、P−SRSの送信サブフレームと同じサブフレームであったとしてもP−SRSの送信をドロップしてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSが受信できることを期待しない。また、この場合、端末装置2は、PUSCH/PUCCH/PRACHフォーマット1〜3を送信しなくてもよい。また、この場合、基地局装置1は、端末装置2からPUSCH/PUCCH/PRACHフォーマット1〜3が送信されることを期待しない。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのスペシャルサブフレームとセカンダリーセルの下りリンクサブフレームが同じサブフレームであれば、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とUpPTSに重複するセカンダリーセルのOFDMシンボルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。また、この場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とUpPTSに重複していないセカンダリーセルのOFDMシンボルにおいて、下りリンク信号(例えば、PDCCH)の受信を行なってもよい。また、この場合、基地局装置1は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とUpPTSに重複していないセカンダリーセルのOFDMシンボルにおいて、下りリンク信号の送信を行なってもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのスペシャルサブフレームとセカンダリーセルの上りリンクサブフレームが同じサブフレームであれば、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複するセカンダリーセルのSC−FDMAシンボル(OFDMシンボル)において、上りリンク信号を送信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、上りリンク信号を送信しなくてもよい。また、この場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複していないセカンダリーセルのSC−FDMAシンボルでは上りリンク信号(例えば、UpPTSに配置可能なSRSやPRACHフォーマット4)を送信してもよい。また、この場合、基地局装置1は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複していないセカンダリーセルのSC−FDMAシンボルで上りリンク信号を受信する。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、複数のセルのうち、あるセルのあるサブフレームにおいて、上りリンク送信が要求されると、他のセルが下りリンクサブフレームであっても、その下りリンクサブフレームで下りリンク信号が受信できることを期待しない。言い換えると、端末装置2は、他のセルの同じサブフレームにおいて、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。この場合、基地局装置1は、端末装置2に対して、下りリンク信号を送信しなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がなく、上りリンクキャリアアグリゲーションを行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、同時に上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なわない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。この場合、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、基地局装置1は、上りリンク信号の受信および下りリンク信号の送信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がなく、下りリンクキャリアアグリゲーションを行なう機能がない場合、プライマリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で上りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、端末装置2は、上りリンク信号を送信しない。この場合、基地局装置1は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、端末装置2から上りリンク信号が送信されることを期待しない。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で上りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSが受信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSの受信を行なわなくてもよい。また、この場合、端末装置2は、PUSCH/PUCCH/PRACHフォーマット1〜3を送信しなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で下りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが上りリンクサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて下りリンク信号を受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で下りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのスペシャルサブフレームとセカンダリーセルの上りリンクサブフレームが同じサブフレームであれば、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複するセカンダリーセルのSC−FDMAシンボル(OFDMシンボル)において、上りリンク信号を送信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、上りリンク信号を送信しなくてもよい。また、この場合、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複していないセカンダリーセルのSC−FDMAシンボルでは上りリンク信号(例えば、UpPTSに配置可能なSRSやPRACHフォーマット4)を送信してもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセルのうち、セカンダリーセルの上りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、端末装置2は、上りリンク信号を送信しない。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセルのうち、セカンダリーセルの上りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSが受信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSの受信を行なわなくてもよい。また、この場合、端末装置2は、PUSCH/PUCCH/PRACHフォーマット1〜3を送信しなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセルのうち、セカンダリーセルの下りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが上りリンクサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて下りリンク信号を受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセルのうち、セカンダリーセルの下りリンクにおいては同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのスペシャルサブフレームとセカンダリーセルの上りリンクサブフレームが同じサブフレームであれば、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複するセカンダリーセルのSC−FDMAシンボル(OFDMシンボル)において、上りリンク信号を送信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、上りリンク信号を送信しなくてもよい。また、この場合、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とDwPTSに重複していないセカンダリーセルのSC−FDMAシンボルでは上りリンク信号(例えば、UpPTSに配置可能なSRSやPRACHフォーマット4)を送信してもよい。
ここで、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約されるとは、例えば、フレーム構造タイプがタイプ1(FDD)であるセルとフレーム構造タイプがタイプ2(TDD)であるセルを集約することを含む。また、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約されるとは、例えば、フレーム構造タイプがタイプ1(FDD)である複数のセルとフレーム構造タイプがタイプ2(TDD)である複数のセルを集約することを含む。つまり、異なるフレーム構造タイプが適用される複数のセルが集約されるとは、例えば、フレーム構造タイプがタイプ1(FDD)である1つ以上のセルとフレーム構造タイプがタイプ2(TDD)である1つ以上のセルを集約することを含む。なお、フレーム構造タイプについては、一例であり、タイプ3やタイプ4が定義された場合も同様に適用されてもよい。
また、端末装置2は、プライマリーセルに対するフレーム構造タイプがFDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルに対するフレーム構造タイプがTDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、TDDが設定されたセカンダリーセルにおいて、上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信しない。
また、端末装置2は、プライマリーセルに対するフレーム構造タイプがFDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルに対するフレーム構造タイプがTDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号を受信しなくてもよい。言い換えると、プライマリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。
また、端末装置2は、プライマリーセルに対するフレーム構造タイプがFDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルに対するフレーム構造タイプがTDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのFDDバンドに対して、ハーフデュプレックスがサポートされていれば、端末装置2は、プライマリーセルにおいて、常に、下りリンクサブフレームまたはPDCCHまたはCRSをモニタすることがなくなるため、プライマリーセルにおいて、下りリンクサブフレームから上りリンクサブフレームに切り替わった場合、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、上りリンク信号の送信を行なってもよい。また、同様に、この場合、端末装置2は、プライマリーセルで上りリンク送信が要求されたサブフレームと同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号を受信できることを期待しないが、プライマリーセルで上りリンク送信が要求されていないサブフレームと同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なってもよい。
また、端末装置2は、プライマリーセルがFDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルがTDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、下りリンク信号を受信しなくてもよい。言い換えると、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求された場合、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、下りリンク送信が示された場合、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、上りリンク信号を送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、プライマリーセルがTDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルがFDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、セカンダリーセルの同じサブフレームにおいて、上りリンク信号を送信しない。
また、端末装置2は、プライマリーセルがTDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルがFDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのあるサブフレームにおいて、上りリンク信号がスケジュールされていれば、セカンダリーセルの同じサブフレームにおいて、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。端末装置2は、プライマリーセルのあるサブフレームにおいて、上りリンク送信が要求されていれていなければ、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号を受信してもよい。
また、端末装置2は、プライマリーセルがTDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルがFDDであり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、下りリンク送信が示されていれば、プライマリーセルの同じサブフレームにおいて、端末装置2は、上りリンク信号を送信しなくてもよい。
また、端末装置2は、プライマリーセルがTDDで、セカンダリーセルのうち、少なくとも1つのセカンダリーセルがプライマリーセルとは異なるTDD UL/DL設定であり、端末装置2に集約された異なるフレーム構造タイプの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、同じサブフレームで、プライマリーセルとセカンダリーセルで同時に送受信を行なわない。なお、複数のセル間で比較するTDD UL/DL設定は、上りリンク参照TDD UL/DL設定であってもよい。また、複数のセル間で比較するTDD UL/DL設定は、下りリンク参照TDD UL/DL設定であってもよい。また、複数のセル間で比較するTDD UL/DL設定は、SIB1で送信されたTDD UL/DL設定であってもよい。また、複数のセル間で比較するTDD UL/DL設定は、RRCシグナリングで送信されたTDD UL/DL設定であってもよい(RRCでシグナリングされたTDD UL/DL設定であってもよい)。また、複数のセル間で比較するTDD UL/DL設定は、一方がSIB1で送信され、もう一方がRRCシグナリングで送信されてもよい。
なお、同じフレーム構造タイプの複数のセルで集約される場合、フレーム構造タイプがFDDであれば、セル間で同時に送受信を行なってもよい。また、同じフレーム構造タイプの複数のセルで集約される場合、フレーム構造タイプがTDDであれば、セル間で異なるTDD UL/DL設定がされているか否かに応じて、同時に送受信を行なってもよいか否かを決定してもよい。
ここで、上りリンク送信が要求されるとは、上りリンク送信に対するグラント(dynamic scheduled grant, semi-persistent scheduling grant, random access response grant, uplink grant)によって上りリンク信号がスケジュールされることであってもよい。また、上りリンク送信が要求されるとは、DCIフォーマットに含まれるSRSリクエストやCSIリクエストによって、PUSCHやSRSが要求されることであってもよい。また、上りリンク送信が要求されるとは、上位層によって設定されたパラメータによって上りリンク信号がスケジュールされることであってもよい。ここで、上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームを有効な上りリンクサブフレームと呼称する。また、上りリンク送信が要求されていない上りリンクサブフレームを無効な上りリンクサブフレームと呼称する。
また、有効な下りリンクサブフレームとは、下りリンクグラントによって、PDSCHのリソースが割り当てられているサブフレームであってもよい。また、有効な下りリンクサブフレームとは、上位層によって下りリンク信号の送信間隔または受信間隔、測定間隔が設定された下りリンクサブフレームであってもよい。例えば、CSI測定サブフレームセットによってビットマップで示されてもよい。また、測定サブフレームパターンによってビットマップで示されてもよい。周期とサブフレームオフセットによって、測定する下りリンクサブフレームが示されてもよい。上位層によって測定間隔が示されていない下りリンクサブフレームにおいて、端末装置2は、無効な下りリンクサブフレームとして、下りリンク信号が送信されることを期待しなくてもよい。
図5は、本発明の実施形態に係る端末装置2の処理3の手順を示すフローチャートである。集約された複数のセルのフレーム構造タイプは、TDDか否かを判定する(ステップS501)。集約された複数のセルのフレーム構造タイプがTDDである場合(S501:YES)、複数のセル間で異なるTDD UL/DL設定がセットされているか否かを判定する(S502)。複数のセル間で異なるTDD UL/DL設定がセットされている場合(S502:YES)、処理4へ移行する。複数のセル間で異なるTDD UL/DL設定がセットされていない場合(S502:NO)、すなわち、複数のセル間で同じTDD UL/DL設定がセットされている場合、同じサブフレームの複数のセルにおいて、同時に送信または同時に受信することはあっても、同時に送受信を行なうことはないため、以降の処理は発生しない(ステップS503)。集約された複数のセルのフレーム構造タイプがTDDでない場合(S501:NO)、例えば、集約された複数のセルのフレーム構造タイプがFDDである場合、処理5へ移行する。
以下に処理4の例を示す。
異なるTDD UL/DL設定の複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレームの種類に応じて、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、同時に送受信を行なうか決定する。
また、異なるTDD UL/DL設定の複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、上りリンク信号(上りリンク信号を含むどのチャネルまたは信号)の送信を行なわない。
また、異なるTDD UL/DL設定の複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームが上りリンクサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。すなわち、この場合、端末装置2は、基地局装置1から下りリンク信号が送信されることを期待しない。そのため、この場合、端末装置2は、セカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるTDD UL/DL設定の複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームであれば、端末装置2は、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSが受信できることを期待しない。また、この場合、端末装置2は、PUSCH/PUCCH/PRACHフォーマット1〜3を送信しなくてもよい。
また、異なるTDD UL/DL設定の複数のセルが集約され、端末装置2に集約された複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、プライマリーセルのスペシャルサブフレームとセカンダリーセルの下りリンクサブフレームが同じサブフレームであれば、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とUpPTSに重複するセカンダリーセルのOFDMシンボルにおいて、下りリンク信号が受信できることを期待しない。この場合、端末装置2は、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。また、この場合、プライマリーセルのサブフレーム内のガード期間とUpPTSに重複していないセカンダリーセルのOFDMシンボルにおいて、下りリンク信号(例えば、PDCCH)の受信を行なってもよい。
以下に処理5の例を示す。
複数のセルのフレーム構造タイプがFDDである場合、同時に集約される異なるFDDバンド(デュプレックスモードがFDDのバンド)において、上りリンクキャリアアグリゲーションおよび/または下りリンクキャリアアグリゲーションが適用されるか否かによって、端末装置2は、複数のセル間で同時に送受信を行なえるか否かを判定する。同時に集約される異なるFDDバンドにおいて、上りリンクキャリアアグリゲーションおよび/または下りリンクキャリアアグリゲーションが可能な場合、同じサブフレームの複数のセルにおいて、同時に送受信を行なうことができる。異なるFDDバンドにおいて、ハーフデュプレックスが適用される場合、同じサブフレームの複数のセルにおいて、同時に送受信を行なわなくてもよい。また、端末装置2に2つ以上の無線送信部および/または無線受信部(無線送受信部、RF部)を有している場合には、複数のセル間で同時に送受信を行なってもよい。
また、本実施形態は、異なるバンド(E-UTRA Operating Band, E-UTRA Band, Band)に対しても適用されてもよい。
ここで、デュプレックスモードがTDDのバンドをTDDバンド、デュプレックスモードがFDDのバンドをFDDバンドと呼称する場合もある。同様に、フレーム構造タイプがFDD(タイプ1)のセル(キャリア)をFDDセル(FDDキャリア)、フレーム構造タイプがTDD(タイプ2)のセル(キャリア)をTDDセル(TDDキャリア)と呼称する場合もある。
セルアグリゲーションを行なう端末装置2は、異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がある場合、同じサブフレームで異なるバンドの複数のセルにおいて、同時に送受信を行なってもよい。デュプレックスモードがTDDである複数のセルがある場合、その複数のセル(TDDセル)のTDD UL/DL設定が異なる場合であっても同時に送受信してもよい。TDDがサポートされた異なるバンド間のセルアグリゲーションにおいて、同時に送受信を行なう機能が有しているか否かによって、複数のTDDセルでセルアグリゲーションが行なえるか否かが判定されてもよい。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、同じサブフレームでセカンダリーセルにおいては、上りリンク信号(物理チャネル、物理信号)を送信しない。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、同じサブフレームで、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームで、セカンダリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、セカンダリーセルで、PDSCH/EPDCCH/PMCH/PRSが受信できることを期待しない。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、同じサブフレームで、プライマリーセルのサブフレームがスペシャルサブフレームで、セカンダリーセルのサブフレームが下りリンクサブフレームであれば、プライマリーセルのガード期間とUpPTSと重複するセカンダリーセルのOFDMシンボルで他の信号(下りリンク信号)が受信できることを期待しない。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのサブフレームが上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームであれば、セカンダリーセルの同じサブフレームにおいて、下りリンク信号を受信できることを期待しない。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、セカンダリーセルのサブフレームが上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームであれば、プライマリーセルの同じサブフレームにおいて、下りリンク信号を受信できることを期待しない。
つまり、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルかセカンダリーセルかに因らず、あるセルで上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームがあれば、他のセルの同じサブフレームにおいて、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。
また、異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルかセカンダリーセルかに因らず、端末装置2がサポートしているセルにおいて上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームがなければ、同じサブフレームで下りリンク信号を受信してもよい。
異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がなく、端末装置2がサポートしているバンド間で上りリンクキャリアアグリゲーションを行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なわない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、上りリンク信号の送信および下りリンク信号の受信を行なわない。
異なるバンドの複数のセルが集約され、端末装置2に異なるバンドの複数のセル間で同時に送受信を行なう機能がなく、端末装置2がサポートしているバンド間で下りリンクキャリアアグリゲーションを行なう機能がない場合、端末装置2は、プライマリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、同じサブフレームのセカンダリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、上りリンク送信が要求されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、下りリンク信号の受信を行なわなくてもよい。この場合、端末装置2は、下りリンク信号が受信できることを期待しない。また、クロスキャリアスケジューリング(またはクロスサブフレームスケジューリング、マルチサブフレームスケジューリング)によって、セカンダリーセルのあるサブフレームに対して、下りリンク送信が示されていれば、端末装置2は、同じサブフレームのプライマリーセルにおいて、上りリンク信号の送信を行なわなくてもよい。
本実施形態において、端末装置2は、複数のセルそれぞれに対してCRSやCSI−RSを測定するサブフレーム、PDCCHやEPDCCHをモニタするサブフレームが上位層シグナリングによって設定されている場合、そのサブフレームにおいて、第1のセルに対する上りリンク送信が要求されていなければ、第2のセルに対するCRSやCSI−RSを測定し、PDCCHやEPDCCHをモニタしてもよい。また、そのサブフレームにおいて、第1のセルに対するP−SRSの送信が生じる場合には、P−SRSの送信をドロップしてもよい。また、そのサブフレームにおいて、第1のセルに対するCSIを伴うPUCCHの送信が生じる場合、CSIを伴うPUCCHの送信を優先し、第2のセルに対するCRSやCSI−RSを測定しなくてもよいし、PDCCHやEPDCCHをモニタしなくてもよい。そのサブフレームにおいて、第1のセルに対するHARQ−ACKおよび/またはSRを伴うPUCCHの送信が生じる場合、HARQ−ACKおよび/またはSRを伴うPUCCHの送信を優先し、第2のセルに対するCRSやCSI−RSを測定しなくてもよいし、PDCCHやEPDCCHをモニタしなくてもよい。
本実施形態において、端末装置2は、CRSやCSI−RSを測定するサブフレーム、PDCCHやEPDCCHをモニタするサブフレームが上位層シグナリングによって設定されなかった場合、同じサブフレームで、第1のセルでは、上りリンクサブフレームで、第2のセルでは、下りリンクサブフレームであり、第1のセルの上りリンクサブフレームでP−SRSの送信が生じる場合、第2のセルでPDCCHを検出できなければ、そのサブフレームでP−SRSを送信してもよい。
本実施形態において、TDDバンドとFDDバンドの複数のセルが集約され、集約された複数のセルで同時に送受信を行なう機能がない場合、端末装置2は、そのFDDのバンド(FDDバンドのセル)においては、ハーフデュプレックスのみサポートしてもよい(そのFDDバンドにおいて、フルデュプレックスをサポートしなくてもよい)。この場合、集約された複数のセルのうち、少なくとも1つのセルに適用されているFDDバンドにハーフデュプレックスがサポートされているか否かは、集約されたTDDバンドのセルとFDDバンドのセルで同時に送受信を行なう機能がサポートされているかに対応付けられてもよい。
また、TDDバンドとFDDバンドの複数のセルが集約され、集約された複数のセルで同時に送受信を行なう機能がある場合、そのFDDバンドにおいて、ハーフデュプレックスがサポートされているかに応じて、そのFDDバンドでハーフデュプレックスかフルデュプレックスかを決定してもよい。すなわち、この場合、FDDバンドにハーフデュプレックスをサポートするかは独立に示されてもよい。
クロスキャリアスケジューリングが設定された端末装置2は、上りリンクおよび下りリンクのクロスキャリアスケジューリングが可能となる。しかし、TDDキャリアとFDDキャリアによるキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2にとって、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングと下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングは、独立に設定されることによって、通信効率が向上する。
図6は、本発明の実施形態に係わる端末装置2の処理6の手順を示すフローチャートである。端末装置2は、端末装置2の機能に上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能が独立にサポートされているか否かを判定する(ステップS601)。端末装置2は、端末装置2の機能に上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能が独立にサポートされている場合(S601:YES)、その機能情報を基地局装置1へ送信する。基地局装置1は、その機能情報に基づいて、端末装置2に上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定を独立にセットし、その設定情報を端末装置2へ送信する。端末装置2は、その設定情報に基づいて、上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう。その際、上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングが何れか一方のみ行なうことがセットされているか否かを判定する(ステップS602)。上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングが何れか一方のみ行なうことがセットされている場合(S602:YES)、端末装置2は、処理7へ移行する。上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングが何れも設定されていない、または、上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングが何れも設定されている場合(S602:NO)、ブラインドデコーディングの総数は、予め設定(定義)された値を超えない。上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能が独立にサポートされていない場合(S601:NO)、端末装置2は処理8へ移行する。
以下に処理7の例を示す。
上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングと下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングのうち、何れか一方に対するクロスキャリアスケジューリングのみが設定されることによって、CIFが含まれるDCIフォーマット(PDCCH)とCIFが含まれないDCIフォーマットに分かれる。CIFが含まれるか否かによって、DCIフォーマットサイズが異なるDCIフォーマットが増えるため、その分、ブラインドデコーディング数も増加する。
上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングを行なう機能があり、何れか一方のクロスキャリアスケジューリングが設定された場合、CIFを含むDCIフォーマットとCIFを含まないDCIフォーマットを用いてスケジューリングが行なわれるため、ブラインドデコーディングの総数は増加する。
TDDセルに対するクロスキャリアスケジューリングとFDDセルに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう場合には、TDDセルに対するDCIフォーマットとFDDセルに対するDCIフォーマットでは、同じDCIフォーマットであっても、そのDCIフォーマットに含まれるDCIが異なる場合がある。そのため、TDDセルに対するDCIフォーマットとFDDセルに対するDCIフォーマットでは、同じDCIフォーマットサイズにならない場合があるので、ブラインドデコーディングの総数は増加する。なお、基地局装置1は、TDDセルに対するDCIフォーマットとFDDセルに対するDCIフォーマットのDCIフォーマットサイズを同じサイズにすることで、ブラインドデコーディングの総数を増加しないように制御してもよい。
また、上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングが設定されることによって、上りリンクグラントと下りリンクグラントが、それぞれ異なるセル(コンポーネントキャリア)で送信される。そのため、異なるセルから送信された同じフォーマットサイズのDCIフォーマットにおいても独立にブラインドデコーディングを行なわれ、その分のブラインドデコーディング数が増加する。つまり、上りリンクと下りリンクでともにクロスキャリアスケジューリングを行なう場合には、ブラインドデコーディングの総数が増えないように通信制御を行なうことができる。また、上りリンクと下りリンクでともにクロスキャリアスケジューリングを行なわない場合には、ブラインドデコーディングの総数が増えないように通信制御を行なうことができる。
上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングが設定される場合、何れか一方にクロスキャリアスケジューリングが設定されなければ、ブラインドデコーディングの総数が増える。この場合、受信処理遅延を増加させないようにするために、ブラインドデコーディングの総数を増やさないようにする必要がある。
例えば、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングだけを行なう場合、各セルに対する下りリンクグラントは、常に、1つのセルからしか送信されないように送信制御/受信制御してもよい。その1つのセルは、上位層によって設定されてもよい。すなわち、基地局装置1から端末装置2へ上位層シグナリングを用いて通知されてもよい。また、この場合、各セルにおけるUSSに対するブラインドデコーディング数を低減してもよい。また、この場合、各セルにおけるUSSに対するPDCCH候補数を低減することによってブラインドデコーディング数を低減してもよい。また、この場合、各セルにおけるUSSに対するアグリゲーションレベルを制限することによってブラインドデコーディング数を低減してもよい。なお、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングだけを行なう場合についても同様の処理を行なってもよい。なお、この場合、クロスキャリアスケジューリングを行なわないグラント(DCIフォーマット)に対してもCIFが含まれてもよい。
上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングが設定されることによってブラインドデコーディングの総数が所定の値を超える場合、所定の値を超えないようにブランドデコーディングを制限する。
以下に処理8の例を示す。
端末装置2に、上りリンクおよび下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能が独立にサポートされていない、または、上りリンクおよび下りリンクに対してクロスキャリアスケジューリングを行なう共通の機能がサポートされている場合には、上りリンク対するDCIフォーマットと下りリンクに対するDCIフォーマットには、常にCIFが含まれる、または、CIFが含まれてないため、ブラインドデコーディングの総数は、所定の値を超えない。
次に、処理9の例を示す。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、1つ以上のサービングセルが設定され、且つ、少なくとも2つのサービングセルのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)が異なり、且つ、サービングセルがプライマリーセルであり、且つ、サービングセルのフレーム構造タイプがFDDであり、且つ、サービングセルをスケジューリングするためのもう一方フレーム構造タイプが異なる(異なるフレーム構造タイプの)サービングセル(例えば、TDDサービングセル)において、PDCCH/EPDCCHをモニタすることが設定されていない場合には、そのサービングセルに上りリンク参照UL/DL設定は、セットされなくてもよい。
つまり、TDDサービングセルに対して(または、TDDサービングセルで送信されるDCIフォーマットに対して)、CIF(Carrier Indicator Field)が設定されない場合には、FDDサービングセルに上りリンク参照UL/DL設定がセットされなくてもよい。言い換えると、各サービングセルがセルフスケジューリングである場合には、FDDサービングセルに上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされなくてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、1つ以上のサービングセルが設定され、且つ、少なくとも2つのサービングセルのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)が異なり、且つ、サービングセルがプライマリーセルであり、且つ、サービングセルのフレーム構造タイプがTDDであり、且つ、サービングセルをスケジューリングするためのもう一方のフレーム構造タイプが異なるサービングセルにおいて、端末装置2に対して、PDCCH/EPDCCHをモニタすることが設定されていない場合には、そのサービングセルのUL/DL設定が上りリンク参照UL/DL設定であってもよい。
つまり、TDDサービングセルに対して(または、TDDサービングセルにおけるDCIフォーマットに対して)、CIFが設定される場合、FDDサービングセルに上りリンク参照UL/DL設定がセットされてもよい。言い換えると、TDDサービングセルがFDDサービングセルに対して、クロスキャリアスケジューリングを行なう場合には、FDDサービングセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、1つ以上のサービングセルが設定され、且つ、少なくとも2つのサービングセルのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)が異なり、且つ、サービングセルがセカンダリーセルであり、且つ、サービングセルがFDDであり、且つ、サービングセルをスケジューリングするためのもう一方のフレーム構造タイプが異なる(異なるフレーム構造タイプの)サービングセルにおいて、端末装置2が、PDCCH/EPDCCHをモニタすることを設定されていない場合には、サービングセルに対して、フレーム構造タイプの異なるサービングセルのUL/DL設定とFDDサービングセルによって構成されるペアに対応する上りリンク参照UL/DL設定がセットされる。この上りリンク参照UL/DL設定は、テーブル管理されてもよい。また、この上りリンク参照UL/DL設定は、フレーム構造タイプの異なるサービングセルのUL/DL設定に基づいてセットされてもよい。また、この上りリンク参照UL/DL設定は、フレーム構造タイプの異なるサービングセルのUL/DL設定であってもよい。
つまり、FDDサービングセルがセカンダリーセルである場合、TDDサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定およびFDDサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルとFDDサービングセルによって構成されるペアに対応してもよい。なお、この場合の上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルとTDDサービングセルによって構成されるペアに対応している上りリンク参照UL/DL設定とは、独立に定義されてもよいし、同じテーブルで定義されてもよい。
つまり、TDDサービングセルに対して、CIFが設定されておらず、且つ、FDDサービングセルがセカンダリーセルである場合には、FDDサービングセルに上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、1つ以上のサービングセルが設定され、且つ、少なくとも2つのサービングセルのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)が異なり、且つ、サービングセルがセカンダリーセルであり、且つ、サービングセルがFDDであり、且つ、サービングセルをスケジューリングするためのもう一方のフレーム構造タイプが異なる(異なるフレーム構造タイプの)サービングセルにおいて、端末装置2が、PDCCH/EPDCCHをモニタすることを設定されていない場合には、サービングセルに上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされなくてもよい。
つまり、FDDサービングセルがセカンダリーセルであり、セルフスケジューリングを行なう場合であれば、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされなくてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、1つ以上のサービングセルが設定され、且つ、少なくとも2つのサービングセルのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)が異なり、且つ、サービングセルがセカンダリーセルであり、且つ、サービングセルがTDDであり、且つ、サービングセルをスケジューリングするためのもう一方のフレーム構造タイプが異なるサービングセルにおいて、端末装置2が、PDCCH/EPDCCHをモニタすることを設定されていない場合には、サービングセルに対して、フレーム構造タイプの異なるサービングセルのUL/DL設定とFDDサービングセルによって構成されるペアに対応する上りリンク参照UL/DL設定がセットされてもよい。この上りリンク参照UL/DL設定は、テーブル管理されてもよい。また、この上りリンク参照UL/DL設定は、そのサービングセルのUL/DL設定に基づいてセットされてもよい。また、この上りリンク参照UL/DL設定は、そのサービングセルのUL/DL設定であってもよい。
つまり、FDDサービングセルに対して、CIFが設定されていない場合、TDDサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルのTDD UL/DL設定であってもよい。この場合、TDDサービングセルには、上りリンク参照UL/DL設定がセットされなくてもよい。
つまり、TDDサービングセルとFDDサービングセルの両方に、CIFが設定されていない場合、各サービングセルに対して、複数のサービングセルによって構成されるペアに対応する上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされてもよい。言い換えると、セルフスケジューリングを行なうTDDサービングセルとFDDサービングセルそれぞれに対して、上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされてもよい。なお、セルフスケジューリングを行なう(CIFを伴わないスケジューリンググラント/DCIフォーマットが送信される)サービングセルに上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされるか否かは、端末装置2の機能情報によって、サポートされるか否かが示されてもよいし、基地局装置1から端末装置2へRRCメッセージで通知されてもよいし、基地局装置1からシステムインフォメーションまたは報知情報として通知されてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションに用いられるFDDセルに対して上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定および/または仮想UL/DL設定が適用可能か否かは、端末装置2の機能情報に基づいて、決定されてもよい。すなわち、端末装置2に、TDD−FDDキャリアアグリゲーションに用いられるFDDセルに対して上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定および/または仮想UL/DL設定が適用可能である場合には、基地局装置1は、端末装置2に対して、TDD−FDDキャリアアグリゲーションに用いられるFDDセルに対して上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定および/または仮想UL/DL設定を適用してもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、FDDサービングセルに仮想TDD UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされる場合、TDDサービングセルのUL/DL設定とFDDサービングセルの仮想UL/DL設定によって構成されるペアに基づいて、FDDサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定が決定されてもよい。仮想UL/DL設定は、基地局装置1から端末装置2へ上位層(上位層シグナリング)に用いて通知されてもよい。また、仮想UL/DL設定は、基地局装置1から端末装置2へあるDCIフォーマットを用いて送信されてもよい。また、仮想UL/DL設定は、特定のRNTIによってスクランブルされたCRCを伴うDCIフォーマットを用いて送信されてもよい。すなわち、特定のRNTIによってスクランブルされたCRCを検出した場合、端末装置2は、DCIフォーマットに、仮想UL/DL設定に関するフィールドがセットされているとみなし、復調・復号処理を行なう。言い換えると、基地局装置1は、あるDCIフォーマットにおいて、仮想UL/DL設定をセットした場合、特定のRNTIによってスクランブルされたCRCを伴って、そのDCIフォーマットを端末装置2へ送信する。なお、特定のRNTIは、eIMTA−RNTIであってもよい。また、特定のRNTIは、TDD−RNTIであってもよい。また、特定のRNTIは、FDD−RNTIであってもよい。また、特定のRNTIは、TDD−FDD CA−RNTIであってもよい。また、特定のRNTIは、特定のDCIフォーマットであることを識別するために用いられてもよい。また、特定のRNTIは、付帯されるDCIフォーマットに、特定のDCIがセットされていることを示してもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、FDDセカンダリーセルに仮想TDD UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされる場合、TDDプライマリーセルのUL/DL設定とFDDセカンダリーセルの仮想UL/DL設定によって構成されるペアに基づいて、TDDプライマリーセルとFDDセカンダリーセルに対する下りリンク参照UL/DL設定が決定されてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、FDDプライマリーセルに仮想TDD UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされる場合、FDDプライマリーセルの仮想UL/DL設定とTDDセカンダリーセルのUL/DL設定によって構成されるペアに基づいて、FDDプライマリーセルとTDDセカンダリーセルに対する下りリンク参照UL/DL設定が決定されてもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2に対して、FDDサービングセルに仮想TDD UL/DL設定(仮想UL/DL設定)がセットされる場合、FDDサービングセルに対するDCIフォーマットにULインデックス(上りリンクインデックス)またはDAIがセットされてもよい。
また、基地局装置1と端末装置2とが、TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、端末装置2に1つ以上のサービングセルが設定され、少なくとも2つのサービングセルのデュプレックスモード(フレーム構造タイプ)が同じではないとすれば、FDDセルにおけるサブフレーム構成は、TDDセルに設定されたTDD UL/DL設定に基づいてもよい。また、TDDセルとFDDセルに対応するUL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定、下りリンク参照UL/DL設定、仮想UL/DL設定、参照UL・DL設定)がセットされてもよい。FDDセルの下りリンクコンポーネントキャリアに対する下りリンクサブフレームは、上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定の下りリンクサブフレームに基づいて、設定されてもよい。また、FDDセルの上りリンクコンポーネントキャリアに対する上りリンクサブフレームは、上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定の上りリンクサブフレームに基づいて、設定されてもよい。TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、FDDセルにおける上りリンクグラント(PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)のモニタリングは、上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれてもよい。また、FDDセルにおける下りリンクグラント(PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)のモニタリングは、下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれてもよい。すなわち、TPCコマンドを送信するDCIフォーマットを伴うPDCCH/EPDCCHをモニタするサブフレームは、上りリンク参照UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。この場合、上りリンク参照UL/DL設定と下りリンク参照UL/DL設定は、同じ設定でなくてもよい。上りリンク参照UL/DL設定がセットされる場合、上りリンクグラントは、上りリンク参照UL/DL設定で示される下りリンクサブフレームで送信されてもよい。また、PUSCHに対するPHICHは、上りリンク参照UL/DL設定で示される下りリンクサブフレームで送信されてもよい。下りリンク参照UL/DL設定がセットされる場合、下りリンクグラントは、下りリンク参照UL/DL設定で示される下りリンクサブフレームで送信されてもよい。また、PDSCHに対するHARQ応答情報は、下りリンク参照UL/DL設定で示される上りリンクサブフレームで送信されてもよい。
仮想UL/DL設定(仮想上りリンク参照UL/DL設定、仮想下りリンクUL/DL設定、仮想参照UL/DL設定)が適用されるFDDセルにおいて、スペシャルサブフレームを示すサブフレームは、下りリンクサブフレームであってもよい。例えば、端末装置2は、サブフレーム#1やサブフレーム#6を、下りリンクサブフレームとして処理してもよい。
上りリンク参照UL/DL設定がセットされたFDDセルに対して、端末装置2は、毎サブフレームで、端末装置2のC−RNTIを伴うDCIフォーマット0/4またはSPS C−RNTIに対するDCIフォーマット0のPDCCH/EPDCCHと端末装置2のTPC−PUSCH−RNTIを伴うDCIフォーマット3/3AのPDCCHのデコードを試みなくてもよい。つまり、上りリンク参照UL/DL設定がセットされたFDDセルに対して、端末装置2は、DRX中またはFDDセルが非活性化(deactivated)である場合を除いて、上りリンク参照UL/DL設定の下りリンクサブフレームにおいて、端末装置2のC−RNTIを伴うDCIフォーマット0/4またはSPS C−RNTIに対するDCIフォーマット0のPDCCH/EPDCCHと端末装置2のTPC−PUSCH−RNTIを伴うDCIフォーマット3/3AのPDCCHのデコードを試みる。
端末装置2に1つ以上のサービングセルが構成され、少なくとも2つの構成されたサービングセルのデュプレックスモードが同じでないとすれば、サービングセルcに対する上りリンク参照UL/DL設定を参照して、PUSCHに対するTPCコマンドを適用するための値(KPUSCHの値)を決定してもよい。上りリンク参照UL/DL設定に対応するKPUSCHの値は、テーブルで管理されてもよい。上りリンク参照UL/DL設定に対応するKPUSCHの値は、ビットマップで示されてもよい。上りリンク参照UL/DL設定に対応するKPUSCHの値は、オフセットと周期で示されてもよい。ここで、KPUSCHは、サブフレームiでPUSCH送信を行なう際に、サブフレームiで送信されるPUSCHに対する送信電力に適用されるTPCコマンドが送信されるサブフレームを示す情報である。例えば、KPUSCH=7の場合、端末装置2は、サブフレームiから7サブフレーム前で受信したTPCコマンドを適用する。すなわち、端末装置2は、サブフレームiでPUSCH送信を行なう場合、サブフレームiからKPUSCHサブフレーム前でサービングセルcに対するDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCH(またはDCIフォーマット3/3Aを伴うPDCCH)でシグナルされたTPCコマンドによって得られる値(サブフレームのi−KPUSCHのδPUSCH(すなわち、δPUSCH(i−KPUSCH)))を適用する。PUCCHについても同様の処理が行なわれてもよい。例えば、サブフレームiでPUCCH送信を行なう場合、サブフレームiからKPUCCHサブフレーム前のサブフレームにおいて、サービングセルcに対するDCIフォーマットを伴うPDCCH/EPDCCHでシグナルされたPUCCHに対するTPCコマンドによって得られる値((サブフレームのi−KPUCCHのδPUCCH(すなわち、δPUCCH(i−KPUSCH))))が適用されてもよい。ここで、上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルに設定されたTDD UL/DL設定であってもよい。また、上りリンク参照UL/DL設定は、TDD−FDDキャリアアグリゲーション用にセットされたテーブルに基づいて決定されてもよい。また、上りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルに設定されたデュプレックスモードがTDDの場合に対してのみ適用されてもよい。すなわち、プライマリーセルに設定されたフレーム構造タイプがFDDの場合には、上りリンク参照UL/DL設定は適用されてなくてもよい。FDDセルに対して、上りリンクUL/DL設定が適用されない場合、KPUSCHの値は、所定の値である。また、上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルに設定されたTDD UL/DL設定に基づいて設定されてもよい。すなわち、上りリンク参照UL/DL設定は、TDDサービングセルとは独立にUL/DL設定がセットされてもよい。
FDDセカンダリーセルの場合、プライマリーセルのフレーム構造タイプに応じて、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(または仮想UL/DL設定)が適用されてもよい。例えば、プライマリーセルのフレーム構造タイプがFDDの場合、FDDセカンダリーセルには、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(または仮想UL/DL設定)が適用されなくてもよい。また、プライマリーセルのフレーム構造タイプがTDDの場合、FDDセカンダリーセルには、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(または仮想UL/DL設定)が適用されてもよい。
FDDサービングセルを示すCIF(FDDサービングセルに対応するCIF)が設定されない場合、FDDサービングセルのある上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、所定の値(例えば、4)である。つまり、FDDサービングセルがセルフスケジューリングの場合、KPUSCHの値は、所定の値(例えば、4)である。
FDDサービングセルを示すCIFが設定される場合、FDDサービングセルをスケジューリングするサービングセルのフレーム構造タイプがFDDであれば、FDDサービングセルのある上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、所定の値(例えば、4)である。
また、FDDサービングセルを示すCIFが設定される場合、FDDサービングセルをスケジューリングするサービングセルのフレーム構造タイプがTDDであれば、FDDサービングセルのある上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、FDDサービングセルに適用される上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)および/またはULインデックスの値に基づいて特定される。
図7は、上りリンク参照UL/DL設定(UL-reference UL/DL configuration)に対応するKPUSCHの値の一例を示している。例えば、上りリンク参照UL/DL設定1がセットされた場合、サブフレーム#2に対応するTPCコマンドは、6サブフレーム前のDCIフォーマットでシグナルされたTPCコマンドによって得られた値を適用する。すなわち、KPUSCH=6である。また、サブフレーム#3に対応するTPCコマンドは、4サブフレーム前のDCIフォーマットでシグナルされたTPCコマンドによって得られた値を適用する。すなわち、KPUSCHの値は、4である。この様に、サブフレームiとKPUSCHの関係がテーブル管理されてもよい。この例において、上りリンク参照UL/DL設定0がセットされる場合、サブフレーム#2とサブフレーム#3(または、サブフレーム#7とサブフレーム#8)に対応するサブフレームは、同じサブフレームになる。同じサブフレームで、サブフレーム#2とサブフレーム#3(または、サブフレーム#7とサブフレーム#8)を区別するために、DCIフォーマットに含まれるULインデックスを利用してもよい。例えば、ULインデックスの最下位ビット(LSB: Least Significant Bit)が“1”にセットされている場合には、サブフレーム#2(またはサブフレーム#7)を示してもよい。すなわち、ULインデックスを用いて、所定のサブフレームを指定することができる。サブフレーム#2またはサブフレーム#7におけるPUSCH送信が、ULインデックスの最下位ビットが“1”にセットされたDCIフォーマット0/4を用いてスケジュールされているとすれば、サブフレーム#2またはサブフレーム#7におけるKPUSCHの値は、7である。また、サブフレーム#2とサブフレーム#7においては、異なるサブフレームでTPCコマンドとPUSCHのスケジューリングに関する情報が送信されてもよい。基地局装置1は、端末装置2に対して、ULインデックスを用いて、特定のサブフレームに対するDCIフォーマットまたはTPCコマンドを送信してもよい。
また、FDDセルに対して上りリンク参照UL/DL設定が適用される場合、上りリンク参照UL/DL設定において、上りリンクサブフレームの数が、下りリンクサブフレームの数よりも多い構成(例えば、図3で示すUL/DL設定0のような構成)になっているとすれば、DCIフォーマット0/4で送信されるULインデックスの最下位ビットの値に基づいて、サブフレーム#2または#7におけるPUSCH送信に対するKPUSCHの値は特定される。すなわち、この場合、ULインデックスの最下位ビットが“1”にセットされたDCIフォーマットによるPUSCH送信がスケジュールされるとすれば、サブフレーム#2または#7におけるPUSCH送信に対するKPUSCHの値は、所定の値(例えば、7)として特定する。また、サブフレーム#2または#7以外の上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、図7に記載のテーブルに基づいて特定されてもよい。また、上りリンク参照UL/DL設定において、上りリンクサブフレームの数が、下りリンクサブフレームの数以下の構成(例えば、図3で示すUL/DL設定1〜6のような構成)になっているとすれば、ある上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、図7に記載のテーブルに基づいて特定されてもよい。なお、上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対するDCIフォーマット0/4にULインデックスが含まれていない場合には、端末装置2は、KPUSCHの値を、所定の値(例えば、4)として特定してもよい。
また、FDDセルに対して上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)が適用されない場合、ある上りリンクサブフレームに対するKPUSCHの値は、所定の値(例えば、4)として特定される。
端末装置2に1つ以上のサービングセルが構成され、少なくとも2つの構成されたサービングセルのデュプレックスモードが同じでないとすれば、サービングセルcに対する下りリンク参照UL/DL設定を参照して、PUCCHに対するTPCコマンドを適用するための値(Mとkm)を決定してもよい。PUCCHに対する電力制御調整状態(電力制御調整値)g(i)は、サブフレームi−1の電力制御調整値g(i−1)とサブフレームi−km(k0,k1,…,kM−1)で送信されたPUCCHに対するTPCコマンドによって得られる値(δPUCCH(i−km))の加算値(m=0からm=M−1までのδPUCCHの加算値)との和によって得られる。
図8は、下りリンク参照UL/DL設定(DL-reference UL/DL configuration)に対応する下りリンク関連セットインデックスK:{k0,k1,…,km}の一例を示している。DL参照UL/DL設定に基づいて、PUCCHに対するTPCコマンドが送信される下りリンクサブフレームが示されている。言い換えると、図8は、PUCCHに対する送信サブフレームを示しているともいえる。すなわち、DL参照UL/DL設定にセットされている上りリンクサブフレームに基づいて、PUCCH送信を行なってもよい。図8において、端末装置2は、“−”で示されていないサブフレームでPUCCHを送信してもよい。例えば、下りリンク参照UL/DL設定0では、サブフレーム#2、サブフレーム#4、サブフレーム7、サブフレーム#9でPUCCH(または、PUCCHを用いてUCI)を送信してもよい。DL参照UL/DL設定5では、サブフレーム#2でのみPUCCH(または、PUCCHを用いてUCI)を送信してもよい。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう端末装置2において、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定がセットされた場合、FDDサービングセルに対して、DCIフォーマット2B/2C/2Dを用いてSRSリクエストが送信されてもよい。つまり、基地局装置1は、端末装置2に対して、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定をセットしたし場合、FDDサービングセルに対して、DCIフォーマット2B/2C/2Dを用いてSRSリクエストを送信してもよい。
また、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定がセットされた場合、DCIフォーマット2B/2C/2Dを用いて送信されるHARQプロセスナンバーも4ビットであってもよい。つまり、基地局装置1は、端末装置2に対して、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定をセットしたし場合、FDDサービングセルに対して、DCIフォーマット2B/2C/2Dを用いて4ビットのHARQプロセスナンバーを送信してもよい。
また、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定がセットされた場合、DCIフォーマット0/4を用いてULインデックスまたはDAIが送信されてもよい。つまり、基地局装置1は、端末装置2に対して、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定をセットした場合、DCIフォーマット0/4を用いてULインデックスまたはDAIを送信してもよい。
基地局装置1は、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)をセットしない場合には、DCIフォーマット0/4を用いて、ULインデックスまたはDAIを送信しなくてもよい。その場合、端末装置2は、DCIフォーマット0/4を受信しても、ULインデックスまたはDAIを考慮した受信処理を行なわない。
また、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定を適用された場合、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dを用いてULインデックスまたはDAIは、送信されてもよい。つまり、基地局装置1は、端末装置2に対して、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定を適用すると、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dを用いてULインデックスまたはDAIを送信する。
FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定を適用されない場合、基地局装置1は、端末装置2に、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dを用いてULインデックスまたはDAIを送信しなくてもよい。その場合、端末装置2は、DCIフォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C/2Dを受信してもULインデックスまたはDAIを考慮した受信処理を行なわない。
また、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定がセットされた場合、上りリンク参照UL/DL設定がセットされたFDDサービングセルにおいて、サブフレームiが上りリンク参照UL/DL設定において、上りリンクサブフレームでなければ、サービングセルcに対するサブフレームiにおける電力制御調整値fc(i)は、fc(i−1)である。また、サービングセルcに対してDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCHがデコードされなかった場合のサービングセルcに対するサブフレームiの電力制御調整値fc(i)は、fc(i−1)である。DRXが生じているサブフレームiにおけるサービングセルcに対する電力制御調整値fc(i)は、fc(i−1)である。また、TDDにおける上りリンクサブフレームではないサブフレームiにおけるサービングセルcに対する電力制御調整値fc(i)は、fc(i−1)である。すなわち、これらの条件を満たす場合、サブフレームiにおけるサービングセルcに対する電力制御調整値fc(i)は、サブフレームi−1におけるサービングセルcに対する電力制御調整値fc(i−1)と同じである。
また、FDDサービングセルに対して上りリンク参照UL/DL設定がセットされた場合、FDDサービングセルに対して、FDDに対するSRS周期(SRS periodicity)とSRSサブフレームオフセット(SRS subframe offset)設定(SRS周期とSRSサブフレームオフセットに対するSRS設定インデックス)がセットされているとすれば、SRS送信は、上りリンク参照UL/DL設定で示されている上りリンクサブフレームとFDDに対するSRS周期(SRS periodicity)とSRSサブフレームオフセット(SRS subframe offset)設定に基づいてセットされたSRSサブフレームが重複するサブフレームでのみ行なわれる。言い換えると、上りリンク参照UL/DL設定で示されている上りリンクサブフレームにSRSサブフレームがセットされていなければ、端末装置2は、そのSRSサブフレームにおいてSRS送信は行なわない。また、基地局装置1は、そのようなSRSサブフレームでSRSが送信されるようなSRSリクエストを送信しない。また、基地局装置1は、そのようなSRSサブフレームでSRSが送信されるようなタイミングでSRSリクエストを送信しない。端末装置2は、そのようなSRSサブフレームでP−SRSは送信してもよい。端末装置2は、そのようなSRSサブフレームでA−SRSは送信しなくてもよい。クロススケジューリングで、そのようなSRSサブフレームに対するSRSリクエストが送信された場合に、端末装置2は、そのようなSRSサブフレームでA−SRSを送信しなくてもよい。すなわち、セルフスケジューリングで、そのようなSRSサブフレームに対するSRSリクエストが送信された場合に、端末装置2は、そのようなSRSサブフレームにおいてA−SRSを送信してもよい。
上りリンク参照UL/DL設定が図3で示すUL/DL設定0と同様の設定である場合、上りリンク参照UL/DL設定がセットされたFDDサービングセルに対するDCIフォーマット0/4には、ULインデックスがセットされている。FDDサービングセルにおいて、スペシャルサブフレームとして定義されているサブフレームは、下りリンクサブフレームとしてもよい。
上りリンク参照UL/DL設定が図3で示すUL/DL設定1〜6と同様の設定である場合、上りリンク参照UL/DL設定がセットされたFDDサービングセルに対するDCIフォーマット0/4には、DAIがセットされている。
FDDセルに参照UL/DL設定が適用される場合、FDDセルに用いられる上りリンクコンポーネントキャリアと下りリンクコンポーネントキャリアには、それぞれ独立に参照UL/DL設定が適用されてもよい。すなわち、FDDセルに用いられる上りリンクコンポーネントキャリアには、上りリンク参照UL/DL設定が適用され、FDDセルに用いられる下りリンクコンポーネントキャリアには、下りリンク参照UL/DL設定が適用されてもよい。
図9は、FDDセルの上りリンク/下りリンクそれぞれに対して、参照UL/DL設定が適用された場合の有効なサブフレームの一例を示している。図9では、上りリンク参照UL/DL設定0、下りリンク参照UL/DL設定5の場合を示しているが、他の設定であってもよい。端末装置2は、1つの上りリンクサブフレームに対して、異なるリソース割り当てや設定を示す同じ種類のDCIフォーマットを複数検出することは期待しない。すなわち、基地局装置1は、1つの上りリンクサブフレームに対して、同じ下りリンクサブフレームまたは同じ下りリンクサブフレームで、異なる設定を示す同じ種類のDCIフォーマットを複数送信しない。例えば、上りリンクサブフレーム#2に対して、PUSCHのリソース割り当てが異なるDCIフォーマット0を異なる下りリンクサブフレーム(例えば、下りリンクサブフレーム#7、#8)で送信しない。CSIリクエストやSRSリクエストについても同様のことが言える。例えば、トリガータイプ1SRS送信が設定された端末装置2は、同じサービングセルの同じサブフレームに対して、上位層シグナリングによって設定されたトリガータイプ1SRS送信に対するパラメータの異なる値に関連するタイプ1SRSトリガリングイベントを受信することを期待しない。すなわち、端末装置2は、異なる設定のA−SRSが同じサービングセルの同じサブフレームで、リクエストされることを期待しない。基地局装置1は、端末装置2に対して、異なる設定のA−SRSを同じサービングセルの同じサブフレームで、リクエストしない。
セルフスケジューリングおよび/またはクロスキャリアスケジューリングにおいて、上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定を)が適用される場合、サービングセルのフレーム構造タイプに因らず、上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定に基づいて、端末装置2は送受信処理を行なう。セルフスケジューリングおよび/またはクロスキャリアスケジューリングにおいて、上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定を)が適用されない場合、サービングセルのフレーム構造タイプに基づいて、端末装置2は送受信処理を行なう。
TDD−FDDキャリアアグリゲーションを用いて、通信を行なう基地局装置1と端末装置2において、スケジューリングを行なうセル(Scheduling cell)が、スケジュールされるセル(Scheduled cell)に対するDCIフォーマットは、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに基づいて、構成されてもよい。すなわち、基地局装置1は、端末装置2に対して、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに基づくDCIフォーマットを送信し、端末装置2は、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに基づいて、受信処理を行なう。また、スケジューリングを行なうセル(Scheduling cell)から送信されるスケジュールされるセル(Scheduled cell)に対するDCIフォーマットは、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに基づいて、構成されてもよい。すなわち、基地局装置1は、端末装置2に対して、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに応じたDCIフォーマットを送信し、端末装置2は、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに基づいて、DCIフォーマットの受信処理を行なう。どちらのセルに対するDCIフォーマットを送信するかは、端末装置2の機能情報に基づいて、決定されてもよい。すなわち、端末装置2に、第1のフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)に対するDCIフォーマットの受信処理をサポートする機能があるか否かが示されてもよい。また、端末装置2に、第2のフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)に対するDCIフォーマットの受信処理をサポートする機能があるか否かが示されてもよい。また、端末装置2に、第nのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)に対するDCIフォーマットの受信処理をサポートする機能があるか否かが示されてもよい。同様に、端末装置2に、第nのフレーム構造タイプ(デュプレックスモード)に対するDCIフォーマットの送信処理をサポートする機能があるか否かが示されてもよい。つまり、基地局装置1は、端末装置2がサポートしているフレーム構造タイプに応じた送受信処理およびスケジューリング処理を行なう。また、端末装置2に、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに応じて送受信処理を行なうのか、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに応じて送受信処理を行なうのかを示す機能情報に基づいて、送受信処理およびスケジューリング処理が行なわれてもよい。また、プライマリーセルまたは特定のセルのフレーム構造タイプに応じた送受信処理が行なわれてもよい。また、FDDセルに対して、UL/DL設定が適用される場合には、TDDに対するDCIフォーマットの送受信処理が行なわれてもよい。また、FDDセルに対して、UL/DL設定が適用されない場合には、FDDに対するDCIフォーマットの送受信処理が行なわれてもよい。
同じフレーム構造タイプのキャリアアグリゲーション(例えば、TDD−TDDキャリアアグリゲーションやFDD−FDDキャリアアグリゲーション)から異なるフレーム構造タイプのキャリアアグリゲーション(TDD−FDDキャリアアグリゲーション)を行なう場合、第1のフレーム構造タイプから第2のフレーム構造タイプに切り替わるセルにおいては、端末装置2は、その切り替えが指示された後に、所定のサブフレーム後から第2のフレーム構造タイプのセルとして、送受信処理を行なってもよい。すなわち、切り替えが指示されてすぐに、指示されたフレーム構造タイプが適用されなくてもよい。
端末装置2は、複数のセルが集約される場合、異なるセルにおけるスペシャルサブフレームのガード期間は、少なくとも1456基本時間ユニット(basic time unit)だけ重複していると仮定して処理を行なう。また、端末装置2は、異なるフレーム構造タイプの複数のセルが集約される場合、複数のTDDセルにおけるスペシャルサブフレームのガード期間は、少なくとも1456基本時間ユニットだけ重複していると仮定して処理を行なう。
図1は、本発明の基地局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107、チャネル測定部109、および、送受信アンテナ111、を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055と無線受信部1057を含んで構成される。また、基地局装置1の受信処理は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送受信アンテナ111で行なわれる。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と下りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。また、基地局装置1の送信処理は、上位層処理部101、制御部103、送信部107、送受信アンテナ111で行なわれる。
上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行う。
上位層処理部101は、下りリンクの各チャネルに配置する情報を生成、又は上位ノードから取得し、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、上りリンクの無線リソースの中から、端末装置2が上りリンクのデータ情報である物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared Channel)を配置する無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。また、上位層処理部101は、下りリンクの無線リソースの中から、下りリンクのデータ情報である物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared Channel)を配置する無線リソース(リソースブロック)を決定する。無線リソースを配置する情報をリソースブロックアサインメント(Resource block assignment)またはリソースアロケーション(Resource allocation)と呼称する場合もある。
上位層処理部101は、当該無線リソースの割り当てを示す下りリンク制御情報を生成し、送信部107を介して、端末装置2に送信する。
上位層処理部101は、PUSCHを配置する無線リソースを割り当てる際に、チャネル測定部109から入力された上りリンクのチャネル測定結果を基に、チャネル品質のよい無線リソースを優先的に割り当てる。つまり、上位層処理部101は、ある端末装置またはあるセルに対して各種下りリンク信号の設定に関する情報および各種上りリンク信号の設定に関する情報を生成する。
また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定に関する情報および種々の上りリンク信号の設定に関する情報をセル毎に生成してもよい。また、上位層処理部101は、種々の下りリンク信号の設定に関する情報および種々の上りリンク信号の設定に関する情報を端末装置2毎に生成してもよい。
また、上位層処理部101は、ある端末装置2またはあるセルに対して、つまり、端末装置固有および/またはセル固有に、第1の設定に関する情報から第nの設定に関する情報(nは自然数)を生成し、送信部107を介して、端末装置2へ送信してもよい。例えば、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定に関する情報とは、リソース割り当てに関するパラメータを含んでもよい。
また、下りリンク信号および/または上りリンク信号の設定に関する情報とは、系列算出に使用するパラメータを含んでもよい。なお、これらの無線リソースを時間周波数リソース、サブキャリア、リソースエレメント(RE: Resource Element)、リソースエレメントグループ(REG: Resource Element Group)、制御チャネル要素(CCE: Control Channel Element)、リソースブロック(RB: Resource Block)、リソースブロックグループ(RBG: Resource Block Group)などと呼称する場合もある。
これらの設定情報および制御情報を情報要素として定義してもよい。また、これらの設定情報および制御情報をRRCメッセージとして定義してもよい。また、これらの設定情報および制御情報をシステム情報で端末装置2へ送信してもよい。また、これらの設定情報および制御情報を専用シグナリングで端末装置2へ送信してもよい。
また、上位層処理部101は、システムインフォメーションブロックタイプ1に少なくとも1つのTDD UL/DL設定(TDD UL/DL configuration(s), TDD config, tdd-Config, uplink-downlink configuration(s))を設定する。TDD UL/DL設定は、図3のように定義されてもよい。インデックスを設定することによって、TDDの構成を示してもよい。インデックスを端末装置2へ通知することによって、そのインデックスに対応するTDDのサブフレーム構成(サブフレームパターン)を用いて、通信を行なうことができる。下りリンク参照として、第2のTDD UL/DL設定を設定してもよい。また、システムインフォメーションブロックは複数のタイプを用意してもよい。例えば、システムインフォメーションブロックタイプ1には、TDD UL/DL設定に関する情報要素が含まれる。なお、システムインフォメーションブロックタイプ1の一種である。TDD UL/DL設定は、他のシステムインフォメーションブロックで送信されてもよい。
また、システムインフォメーションブロックタイプ2には、無線リソース制御に関する情報要素が含まれる。なお、ある情報要素の中に、その情報要素に係るパラメータが情報要素として含まれてもよい。例えば、物理層では、パラメータと呼称されるものが、上位層では、情報要素として定義されてもよい。
なお、本発明では、identity, identifier, identificationをID(識別子、識別符号、識別番号)と呼称する。端末固有に設定されるID(UEID)には、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),SPS C−RNTI(Semi-persistent Scheduling C-RNTI),Temporary C−RNTI,TPC−PUSCH RNTI,TPC−PUCCH RNTI、コンテンションレゾリューションのためのランダム値がある。これらのIDは、セル単位で使用される。これらのIDは、上位層処理部101によって設定される。
また、上位層処理部101は、端末装置2に対して種々の識別子を設定し、送信部107を介して、端末装置2へ通知する。例えば、RNTIを設定し、端末装置2へ通知する。また、物理層セルIDまたは仮想セルIDまたは仮想セルIDに相当するIDを設定し、通知する。例えば、仮想セルIDに相当するIDとして、物理チャネル固有に設定可能なID(PUSCH ID,PUCCH ID,スクランブリング初期化ID,参照信号ID(RSID)など)がある。物理層セルIDや仮想セルIDは物理チャネルおよび物理信号の系列生成に用いることがある。
また、上位層処理部101は、PDCCHまたはEPDCCHを用いて送信されるDCIを生成し、送信部107を介して、端末装置2へ送信する。
上位層処理部101は、端末装置2から物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control Channel)で通知された上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)、および端末装置2から通知されたバッファの状況や上位層処理部101が設定した端末装置2各々の各種設定情報(RRCメッセージ、システムインフォメーション、パラメータ、情報要素)に基づき、受信部105および送信部107の制御を行うために制御情報を生成し、制御部103に出力する。なお、UCIには、HARQ応答情報(HARQ−ACK、ACK/NACK/DTX)、スケジューリング要求(SR: Scheduling Request)、チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)のうち少なくとも一つが含まれる。なお、CSIには、CQI,PMI,RIのうち少なくとも一つが含まれる。
上位層処理部101は、上りリンク信号(PRACH、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、P−SRS、およびA−SRS)の送信電力および送信電力に関するパラメータを設定する。また、上位層処理部101は、下りリンク信号(CRS、DL DMRS、CSI−RS、PDSCH、PDCCH/EPDCCHなど)の送信電力および送信電力に関するパラメータを、送信部107を介して、端末装置2に送信する。つまり、上位層処理部101は、上りリンクおよび下りリンクの電力制御に関する情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。言い換えると、上位層処理部101は、基地局装置1および端末装置2の送信電力制御に関する情報を生成する。例えば、上位層処理部101は、基地局装置1の送信電力に関するパラメータを端末装置2に送信する。
また、上位層処理部101は、端末装置2の最大送信電力PCMAX,cおよび総最大出力電力PCMAXを設定するために用いられるパラメータを端末装置2に送信する。また、上位層処理部101は、種々の物理チャネルの送信電力制御に関する情報を端末装置2に送信する。
また、上位層処理部101は、隣接する基地局装置からの干渉量を示す情報、隣接する基地局装置から通知された隣接する基地局装置1に与えている干渉量を示す情報、またチャネル測定部109から入力されたチャネルの品質などに応じて、PUSCHなどが所定のチャネル品質を満たすよう、また、隣接する基地局装置1への干渉を考慮し、端末装置2の送信電力をセットし、これらの設定を示す情報を、送信部107を介して、端末装置2に送信する。
具体的には、上位層処理部101は、端末装置2間で共有する情報(上りリンク電力制御に関する共有パラメータの情報)または端末装置2間で共通なパラメータ(共有可能なパラメータ)として設定される情報として、PUSCHとPUCCHそれぞれに対する標準電力(PO_NOMINAL_PUSCH,PO_NOMINAL_PUCCH)、伝搬路損失補償係数(減衰係数)α、メッセージ3用の電力オフセット、PUCCHフォーマット毎に規定される電力オフセットなどをシステムインフォメーションで送信する。その際、PUCCHフォーマット3の電力オフセットおよびデルタPUCCHフォーマット1bCSの電力オフセットを追加して通知してもよい。また、これらの共有パラメータの情報は、RRCメッセージで通知されてもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に設定可能な情報(上りリンク電力制御に関する専用パラメータの情報)として、端末装置固有PUSCH電力P0_UE_PUSCH、デルタMCSが有効か否かを指示するパラメータ(deltaMCS-Enabled)、アキュムレーションが有効か否かを指示するパラメータ(accumulationEnabled)、端末装置固有PUCCH電力P0_UE_PUCCH、P−SRS電力オフセットPSRS_OFFSET(0)、フィルタ係数をRRCメッセージで通知する。その際、各PUCCHフォーマットにおける送信ダイバーシチの電力オフセット、A−SRS電力オフセットPSRS_OFFSET(1)を通知してもよい。なお、ここで述べるαとはパスロス値と共に送信電力をセットするために用いられ、パスロスを補償する度合いを表す係数、言い換えるとパスロスに応じてどの程度送信電力を増減させるか(つまり、どの程度送信電力を補償するか)を決定する係数(減衰係数、伝送路損失補償係数)である。αは通常0から1の値をとり、0であればパスロスに応じた電力の補償は行なわず、1であればパスロスの影響が基地局装置1において生じないよう端末装置2の送信電力を補償する。これらの情報は、再設定情報として端末装置2へ送信されてもよい。なお、これらの共有パラメータおよび専用パラメータは、プライマリーセルとセカンダリーセルまたは複数のサービングセルでそれぞれ独立に設定されてもよい。
また、上位層処理部101は、受信部105において、端末装置2から端末装置2の機能情報を受信した場合、端末装置2の機能情報に基づいて、種々の設定を行なう。例えば、端末装置2の機能情報に基づいて、端末装置2がサポートしているバンド(EUTRA Operating Band)から、上りリンクのキャリア周波数と下りリンクのキャリア周波数を決定する。また、端末装置2の機能情報に基づいて、端末装置2に対してMIMO通信を行なうか否かを決定する。また、端末装置2の機能情報に基づいて、キャリアアグリゲーションを行なうか否かを決定する。また、端末装置2の機能情報に基づいて、異なるフレーム構造タイプのコンポーネントキャリアによるキャリアアグリゲーションを行なうか否かを決定する。すなわち、セカンダリーセルを設定するか否かおよびセカンダリーセルに対して用いる種々のパラメータを決定する。決定した情報を端末装置2へ通知する。なお、キャリア周波数に関する情報は、RRCメッセージで通知されてもよい。すなわち、キャリア周波数に関する情報は、システムインフォメーションで通知されてもよい。また、キャリア周波数に関する情報は、モビリティ制御情報に含まれて通知されてもよい。また、キャリア周波数に関する情報は、RRC情報として上位層より通知されてもよい。
上位層処理部101は、端末装置2から送信された機能情報に、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能をサポートしていることが示されていれば、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定(CrossCarrierSchedulingConfig-UL)をセットし、その設定情報を、送信部107を介して、上位層シグナリングを用いて、端末装置2へ送信する。また、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定に、上りリンクグラントをシグナルするセル(どのセルが上りリンクグラントをシグナルするか)を示す情報(schedulingCellId-UL)が含まれてもよい。また、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定に、PDCCH/EPDCCH DCIフォーマット(上りリンクに対するDCIフォーマット)にCIFがあるか否かを示す情報(cif-Presence-UL)が含まれてもよい。
上位層処理部101は、端末装置2から送信された機能情報に、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能をサポートしていることが示されていれば、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定(CrossCarrierSchedulingConfig-DL)をセットし、その設定情報を、送信部107を介して、上位層シグナリングを用いて、端末装置2へ送信する。また、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定に、下りリンクアロケーション(下りリンクグラント)をシグナルするセル(どのセルが下りリンクアロケーションをシグナルするか)を示す情報(schedulingCellId-DL)が含まれてもよい。また、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定に、セルを示す情報に対応する開始OFDMシンボルを示す情報(pdsch-Start)が含まれてもよい。また、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定に、PDCCH/EPDCCH DCIフォーマット(下りリンクに対するDCIフォーマット)にCIFが含まれているか否かを示す情報(cif-Presence-DL)が含まれてもよい。
また、上位層処理部101は、端末装置2に対して、セカンダリーセルを設定する場合、セカンダリーセルに特定の値(例えば、“0”または“0”に相当する情報ビット)以外のセルインデックスを付与し、その設定情報を端末装置2へ送信する。セカンダリーセルが設定された場合、端末装置2は、プライマリーセルのセルインデックスを特定の値とみなす。
また、上位層処理部101は、端末装置2毎に下りリンク信号/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータを設定してもよい。また、上位層処理部101は、端末装置2間で共通の下りリンク/上りリンク信号の送信電力または送信電力に関するパラメータを設定してもよい。上位層処理部101は、これらのパラメータに関する情報を上りリンク電力制御に関する情報(上りリンク電力制御に関するパラメータの情報)および/または下りリンク電力制御に関する情報(下りリンク電力制御に関するパラメータの情報)として端末装置2へ送信してもよい。上りリンク電力制御に関するパラメータの情報および下りリンク電力制御に関するパラメータの情報には、少なくとも1つのパラメータが含まれて端末装置2へ送信される。
上位層処理部101は、種々の物理チャネル/物理信号に係る種々のIDの設定を行ない、制御部103を介して、受信部105および送信部107へIDの設定に関する情報を出力する。例えば、上位層処理部101は、下りリンク制御情報フォーマットに含まれるCRCをスクランブルするRNTI(UEID)の値を設定する。
また、上位層処理部101は、C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier),Temporary C−RNTI,P−RNTI(Paging-RNTI),RA−RNTI(Random Access RNTI),SPS C−RNTI(Semi-Persistent Scheduling C-RNTI)、SI−RNTI(System Information RNTI)などの種々の識別子の値を設定してもよい。
また、上位層処理部101は、物理層セルIDや仮想セルID、スクランブル初期化IDなどのIDの値を設定する。これらの設定情報は、制御部103を介して、各処理部へ出力される。また、これらの設定情報は、RRCメッセージやシステムインフォメーション、端末装置固有の専用情報、情報要素として端末装置2へ送信されてもよい。また、一部のRNTIはMAC CE(Control Element)を用いて送信されてもよい。
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行なう制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行なう。
上位層処理部101は、FDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)を適用してもよい。上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対して、TDDに対するDCIフォーマットを用いて、上りリンクおよび下りリンクスケジューリングを行なってもよい。上位層処理部101は、上りリンク参照UL/DL設定が適用されないFDDセルに対しては、FDDに対するDCIフォーマットを用いて、上りリンクおよび下りリンクスケジューリングを行なう。
上位層処理部101は、上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対して、ULインデックスがセットされたDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCHを用いて、PUSCH送信をスケジュールしてもよい。上位層処理部101は、上りリンク参照UL/DL設定が適用されないFDDセルに対して、ULインデックスをセットしないDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCHを用いて、PUSCH送信をスケジュールしてもよい。
上位層処理部101は、端末装置2から送信された機能情報に基づいて、FDDセルに対して、UL/DL設定をセットするか否かを判断してもよい。
上位層処理部101は、FDDセカンダリーセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)を適用するか否かは、プライマリーセルのフレーム構造タイプに応じて決定してもよい。プライマリーセルのフレーム構造タイプがTDDの場合、FDDセカンダリーセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)を適用してもよい。プライマリーセルのフレーム構造タイプがFDDの場合、上りリンク参照UL/DL設定および/または下りリンク参照UL/DL設定(仮想UL/DL設定)を適用しなくてもよい。
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ111を介して端末装置2から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。無線受信部1057は、送受信アンテナ111を介して受信した上りリンクの信号を、中間周波数(IF: Intermediate Frequency)に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(GI: Guard Interval)に相当する部分を除去する。無線受信部1057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(FFT: Fast Fourier Transform)を行ない、周波数領域の信号を抽出し多重分離部1055に出力する。
多重分離部1055は、無線受信部1057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、UL DMRS、SRSなどの信号に、それぞれ分離する。尚、この分離は、予め基地局装置1が決定して各端末装置2に通知した無線リソースの割り当て情報に基づいて行われる。また、多重分離部1055は、チャネル測定部109から入力された伝送路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝送路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離したUL DMRSおよびSRSをチャネル測定部109に出力する。
復調部1053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(IDFT: Inverse Discrete Fourier Transform)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、2位相偏移変調(BPSK: Binary Phase Shift Keying)、4相位相偏移変調(QPSK: Quadrature Phase Shift Keying)、16値直交振幅変調(16QAM: 16 Quadrature Amplitude Modulation)、64値直交振幅変調(64QAM: 64 Quadrature Amplitude Modulation)等の予め定められた、または基地局装置1が端末装置2各々に下りリンク制御情報で予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。
復号化部1051は、復調したPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は基地局装置1が端末装置2に上りリンクグラント(UL grant)で予め通知した符号化率で復号を行ない、復号したデータ情報と、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。
チャネル測定部109は、多重分離部1055から入力された上りリンク復調参照信号UL DMRSとSRSから伝送路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。また、チャネル測定部109は、第1の信号から第nの信号の受信電力および/または受信品質を測定し、多重分離部1055および上位層処理部101に出力する。
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に基づいて、下りリンクの参照信号(下りリンク参照信号)を生成し、上位層処理部101から入力されたデータ情報、下りリンク制御情報を符号化、および変調し、PDCCH(EPDCCH)、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ111を介して端末装置2に下りリンク信号を送信する。
送信部107は、FDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定(または仮想UL/DL設定)がセットされる場合、上りリンク参照UL/DL設定に基づいて、FDDセルに対する上りリンクに関連するDCIフォーマットにULインデックスまたはDAIをセットして、送信してもよい。
送信部107は、FDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定がセットされない場合には、上りリンクに関連するDCIフォーマットにULインデックスまたはDAIをセットしなくてもよい。
送信部107は、FDDセルに対して、下りリンク参照UL/DL設定(または仮想UL/DL設定)がセットされる場合、下りリンク参照UL/DL設定に基づいて、FDDセルに対する上りリンクに関連するDCIフォーマットにDAIおよび/またはSRSリクエストをセットして、送信してもよい。
送信部107は、FDDセルに対して、下りリンク参照UL/DL設定がセットされない場合には、下りリンクに関連するDCIフォーマットにDAIおよびSRSリクエストをセットしなくてもよい。
送信部107は、ULインデックスを1つのDCIフォーマットを用いて送信することで、端末装置2に対して1つ以上の上りリンクサブフレームをスケジュールしてもよい。例えば、ULインデックスが2ビットで構成される場合、最上位ビット(MSB: Most Significant Bit)と最下位ビット(LSB: Least Significant Bit)を“1”にセットすることによって、2つの上りリンクサブフレームをスケジュールすることができる。例えば、送信部107は、MSBとLSBの両方を“1”にセットしたULインデックスを、DCIフォーマット0/4を用いて、サブフレームnで送信する場合、端末装置2は、n+kとn+j(k≠j)でPUSCH送信を行なうことができる。また、送信部107は、MSBのみを“1”にセットしたULインデックスを、DCIフォーマット0/4を用いて、サブフレームnで送信する場合、端末装置2は、n+kでPUSCH送信を行なう。また、送信部107は、LSBのみを“1”にセットしたULインデックスを、DCIフォーマット0/4を用いて、サブフレームnで送信する場合、端末装置2は、n+jでPUSCH送信を行なう。
送信部107は、TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに基づいて、送信するDCIフォーマットの送信処理を行なってもよい。また、送信部107は、TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに基づいて、送信するDCIフォーマットの送信処理を行なってもよい。
送信部107は、特定のRNTIを用いてスクランブルしたCRCを伴うDCIフォーマットを端末装置2に対して送信可能な場合、そのDCIフォーマットに仮想UL/DL設定をセットして送信してもよい。
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された下りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。変調部1073は、符号化ビットをQPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。下りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子(Cell ID, Cell Identity, Cell Identifier, Cell Identification)などを基に予め定められた規則で求まる、端末装置2が既知の系列で下りリンク参照信号として生成する。多重部1075は、変調した各チャネルと生成した下りリンク参照信号を多重する。
無線送信部1077は、多重した変調シンボルを逆高速フーリエ変換(IFFT: Inverse Fast Fourier Transform)して、OFDM方式の変調を行ない、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ111に出力して送信する。
図2は、本実施形態に係る端末装置2の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置2は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送信部207、チャネル測定部209、および、送受信アンテナ211、を含んで構成される。また、受信部205は、復号化部2051、復調部2053、多重分離部2055と無線受信部2057を含んで構成される。端末局装置2の受信処理は、上位層処理部201、制御部203、受信部205、送受信アンテナ211で行なわれる。また、送信部207は、符号化部2071、変調部2073、多重部2075と無線送信部2077を含んで構成される。また、端末装置2の送信処理は、上位層処理部201、制御部203、送信部207、送受信アンテナ211で行なわれる。
上位層処理部201は、ユーザの操作等により生成された上りリンクのデータ情報を、送信部に出力する。また、上位層処理部201は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP: Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC: Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層の処理を行なう。
上位層処理部201は、自局の各種設定情報の管理を行なう。また、上位層処理部201は、上りリンクの各チャネルに配置する情報を生成し、送信部207に出力する。上位層処理部201は、基地局装置1からPDCCHで通知された下りリンク制御情報、およびPDSCHで通知された無線リソース制御情報が設定された上位層処理部201が管理する自局の各種設定情報に基づき、受信部205、および送信部207の制御を行うために制御情報を生成し、制御部203に出力する。また、上位層処理部201は、基地局装置1から通知された第1の設定に関する情報から第nの設定に関する情報に基づいて、各信号の種々のパラメータ(情報要素、RRCメッセージ)をセットする。また、それらのセットした情報を生成し、制御部203を介して、送信部207に出力する。また、上位層処理部201は、基地局装置1とのコネクションを確立する際に、端末装置2の機能情報を生成し、制御部203を介して、送信部207に出力し、基地局装置1へ通知する。また、上位層処理部201は、基地局装置1とコネクションが確立した後に、機能情報を基地局装置1へ通知してもよい。
機能情報には、RFのパラメータに関する情報(RF-Parameters)が含まれてもよい。
RFのパラメータに関する情報には、端末装置2がサポートしているバンドを示す情報(1st SupportedBandCombination)が含まれてもよい。RFのパラメータに関する情報には、キャリアアグリゲーションおよび/またはMIMOをサポートしているバンドを示す情報(SupportedBandCombinationExt)が含まれてもよい。RFのパラメータに関する情報には、端末装置2に同時に集約されるバンド間で複数のタイミングアドバンスやバンド間で同時に送受信を行なう機能をサポートしているバンドを示す情報(2nd SupportedBandConbination)が含まれてもよい。これらのバンドは、それぞれリスト化されてもよい。複数のリスト化された情報で示される値(エントリー)は、共通であってもよい(同じものを示してもよい)。
端末装置2がサポートしているバンド(bandE-UTRA, FreqBandIndicator, E-UTRA Operating Band)それぞれに対して、ハーフデュプレックスをサポートしているかが示されてもよい。ハーフデュプレックスがサポートされていないバンドにおいては、フルデュプレックスをサポートする。
端末装置2がサポートしているバンドに対して、上りリンクでキャリアアグリゲーションおよび/またはMIMOをサポートしているかが示されてもよい。
端末装置2がサポートしているバンドに対して、下りリンクでキャリアアグリゲーションおよび/またはMIMOをサポートしているかが示されてもよい。
RFのパラメータに関する情報には、TDD−FDDキャリアアグリゲーションをサポートするバンドを示す情報が含まれてもよい。これらのバンドは、リスト化されてもよい。
RFのパラメータに関する情報には、TDD−FDDキャリアアグリゲーションをサポートするバンド間で同時に送受信を行なう機能をサポートしているかを示す情報が含まれてもよい。
また、RFのパラメータに関する情報には、異なるデュプレックスモードのバンド間で同時に送受信を行なえるか否かを示す情報が含まれてもよい。
機能情報には、物理層のパラメータに関する情報(PhyLayerParameters)が含まれてもよい。物理層のパラメータに関する情報には、クロスキャリアスケジューリングを行なう機能をサポートしているかを示す情報が含まれてもよい。また、物理層のパラメータに関する情報には、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能(CrossCarrierScheduling-UL)をサポートしているかを示す情報が含まれてもよい。また、物理層のパラメータに関する情報には、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能(CrossCarrierScheduling-DL)をサポートしているかを示す情報が含まれてもよい。
上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がある端末装置2に対して、基地局装置1は、端末装置2に対して、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定を行なうことによって、上りリンクグラントをクロスキャリアスケジューリングによって通知してもよい。すなわち、基地局装置1は、第2のセルに対するPUSCHのスケジューリングに関するDCIフォーマット(上りリンクグラント)を第1のセルのPDCCHを用いて端末装置2に送信してもよい。端末装置2は、第1のセルのPDCCHによって送信されたPDCCHに伴うDCIフォーマットに含まれるCIFを読むことによって、どのセルに対するDCIフォーマットであるか識別することができる。
下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がある端末装置2に対して、基地局装置1は、端末装置2に対して、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定を行なうことによって、下りリンクグラントをクロスキャリアスケジューリングによって通知してもよい。すなわち、基地局装置1は、第2のセルに対するPDSCHのスケジューリングに関するDCIフォーマット(下りリンクグラント)を第1のセルのPDCCHを用いて端末装置2に送信してもよい。端末装置2は、第1のセルのPDCCHによって送信されたPDCCHに伴うDCIフォーマットに含まれるCIFを読むことによって、どのセルに対するDCIフォーマットであるか識別することができる。
ここで、端末装置2から基地局装置1に通知される端末装置2の能力(機能、性能)の一部として、下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングの能力と上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングの能力とをそれぞれ(独立に)含めることができる。ひとつの例としては、端末装置2から基地局装置1に端末装置2の能力が通知される際に用いられるRRCメッセージの情報エレメント(例えば、UE−EUTRA−Capability)の物理層のパラメータ群に、下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートするかどうかを示すフィールド(第1のフィールド)と、上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートするかどうかを示すフィールド(第2のフィールド)とが含まれてもよい。下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートする端末装置2は、物理層のパラメータ群に第1のフィールドが含めて基地局装置1に通知する。通知を受けた基地局装置1は、端末装置2が下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートする端末装置であると認識することができる。下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートしない端末装置2は、物理層のパラメータ群に第1のフィールドを含めずに(第1のフィールドにセットされる値を省略して)基地局装置1に通知してもよい。通知を受けた基地局装置1は、端末装置2が下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポーしない端末装置であると認識することができる。上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートする端末装置2は、物理層のパラメータ群に第2のフィールドが含めて基地局装置1に通知する。通知を受けた基地局装置1は、端末装置2が上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートする端末装置であると認識することができる。上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートしない端末装置2は、物理層のパラメータ群に第2のフィールドが含めずに基地局装置1に通知する。通知を受けた基地局装置1は、端末装置2が上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポーしない端末装置であると認識することができる。このように、フィールドにセットされる値が省略された場合は、フィールドにセットされたいずれの値(例えば対応する機能をサポートすることを示す値である「1」)とも異なること(例えば対応する機能をサポートしないこと)を意味する。
なお、これらの機能は、従来のキャリアアグリゲーション(FDDとFDDのキャリアアグリゲーションおよびTDDとTDDのキャリアアグリゲーション)におけるクロスキャリアスケジューリングをサポートする端末装置のみがサポートするようにしてもよい。すなわち、第1のフィールドおよび/または第2のフィールドに値(例えばサポートを示す「1」)がセットされるためには,従来のキャリアアグリゲーションにおけるクロスキャリアスケジューリングをサポートするかどうかのフィールドに値(例えばサポートを示す「1」)がセットされていることが必要であるとしてもよい。
他の例としては、端末装置2から基地局装置1に端末装置2の能力が通知される際に用いられるRRCメッセージの情報エレメントにおける機能グループ情報(FGI:Feature Group Information)のパラメータ群に、下りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートするかどうかを示すフィールド(第1のフィールド)と上りリンクに関するクロスキャリアスケジューリングをサポートするかどうかを示すフィールド(第2のフィールド)とが常に含まれるようにしておき,これらのフィールドにセットされる値によって、これらの機能をサポートするかどうかを示すようにしてもよい。例えば、これらの機能をサポートする場合は「1」をセットし、これらの機能をサポートしない場合は「0」をセットするようにしてもよい。あるいは、これらの機能をサポートする場合は「0」をセットし、これらの機能をサポートしない場合は「1」をセットするようにしてもよい。
下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能があり、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がない端末装置2に対して、基地局装置1は、下りリンクグラントをクロスキャリアスケジューリングによって通知してもよい。しかし、端末装置2は、上りリンクグラントがクロスキャリアスケジューリングによって通知されてもその上りリンクグラントを無視してもよい。
上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能があり、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がない端末装置2に対して、基地局装置1は、上りリンクグラントをクロスキャリアスケジューリングによって通知してもよい。しかし、端末装置2は、下りリンクグラントがクロスキャリアスケジューリングによって通知されてもその下りリンクグラントを無視してもよい。
上位層処理部201は、機能情報に含まれているこれらの機能のうち、サポートしていない機能がある場合には、その機能をサポートしているか否かを示す情報を機能情報にセットしなくてもよい。基地局装置1は、機能情報にセットされていない機能については、端末装置2はサポートしていないとみなし、種々の設定を行なう。なお、機能をサポートしているか否かを示す情報は、機能をサポートしていることを示す情報であってもよい。
上位層処理部201は、これらの機能情報のうち、サポートしていない機能があれば、その機能について、サポートしていないことを表す特定の値(例えば、“0”)または情報(例えば、“not supported”, “disable”, “FALSE”など)をセットし、その情報を含む機能情報を基地局装置1へ通知してもよい。
上位層処理部201は、これらの機能情報のうち、サポートしている機能があれば、その機能について、サポートしていることを表す特定の値(例えば、“1”)または情報(例えば、“supported”, “enable”, “TRUE”など)をセットし、その情報を含む機能情報を基地局装置1へ通知してもよい。
上位層処理部201は、同時に集約可能なバンド間で同時に送受信する機能がない場合、同時に集約可能なバンド間で同時に送受信する機能をサポートしているか否かを示す情報(simultaneousRx-Tx)にサポートしていないことを示す特定の値または情報をセットする。または、機能情報に、同時に集約可能なバンド間で同時に送受信する機能をサポートしているか否かを示す情報そのものがセットされていなくてもよい。
上位層処理部201は、基地局装置1が報知しているSRSを送信するための無線リソースを予約するサブフレームであるサウンディングサブフレーム(SRSサブフレーム、SRS送信サブフレーム)、およびサウンディングサブフレーム内でSRSを送信するために予約する無線リソースの帯域幅を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したピリオディックSRSを送信するサブフレームと、周波数帯域と、ピリオディックSRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報、および、基地局装置1が端末装置2に通知したアピリオディックSRSを送信する周波数帯域と、アピリオディックSRSのCAZAC系列に用いるサイクリックシフトの量と、を示す情報を受信部205から取得する。
上位層処理部201は、前記情報に従ってSRS送信の制御を行なう。具体的には、上位層処理部201は、前記ピリオディックSRSに関する情報に従ってピリオディックSRSを1回または周期的に送信するよう送信部207を制御する。また、上位層処理部201は、受信部205から入力されたSRSリクエスト(SRSインディケータ)においてアピリオディックSRSの送信を要求された場合、アピリオディックSRSに関する情報に従ってアピリオディックSRSを予め定められた回数(例えば、1回)だけ送信する。
上位層処理部201は、基地局装置1から送信される種々の上りリンク信号の送信電力制御に関する情報に基づいて、PRACH、PUCCH、PUSCH、ピリオディックSRS、およびアピリオディックSRSの送信電力の制御を行なう。具体的には、上位層処理部201は、受信部205から取得した種々の上りリンク電力制御に関する情報に基づいて種々の上りリンク信号の送信電力を設定する。例えば、SRSの送信電力は、P0_PUSCH、α、ピリオディックSRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(0)(第1の電力オフセット(pSRS-Offset))、アピリオディックSRS用の電力オフセットPSRS_OFFSET(1)(第2の電力オフセット(pSRS-OffsetAp))、およびTPCコマンドに基づいて制御される。なお、上位層処理部201は、PSRS_OFFSETに対してピリオディックSRSかアピリオディックSRSかに応じて第1の電力オフセットか第2の電力オフセットかを切り替える。
また、上位層処理部201は、ピリオディックSRSおよび/またはアピリオディックSRSに対して第3の電力オフセットが設定されている場合、第3の電力オフセットに基づいて送信電力をセットする。なお、第3の電力オフセットは、第1の電力オフセットや第2の電力オフセットよりも広い範囲で値が設定されてもよい。第3の電力オフセットは、ピリオディックSRSおよびアピリオディックSRSそれぞれに対して設定されてもよい。つまり、上りリンク電力制御に関するパラメータの情報とは、種々の上りリンク物理チャネルの送信電力の制御に係るパラメータが含まれる情報要素やRRCメッセージのことである。
また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第1の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク共用チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力(例えば、PCMAXやPCMAX,c)を超える場合、物理上りリンク共用チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。
また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第1の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力(例えば、PCMAXやPCMAX,c)を超える場合、物理上りリンク制御チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。
また、上位層処理部201は、あるサービングセルおよびあるサブフレームにおいて、第2の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク共用チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力を超える場合、物理上りリンク共用チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。
また、上位層処理部201は、あるサービングセル(例えば、サービングセルc)およびあるサブフレーム(例えば、サブフレームi)において、第2の上りリンク参照信号の送信電力と物理上りリンク制御チャネルの送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力を超える場合、物理上りリンク制御チャネルを送信するように、制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。
また、上位層処理部201は、同じタイミング(例えば、サブフレーム)で複数の物理チャネルの送信が生じる場合、種々の物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。上位層処理部201は、制御部203を介してその制御情報を送信部207に出力する。
また、上位層処理部201は、複数のサービングセルまたは複数のサービングセルそれぞれに対応する複数のコンポーネントキャリアを用いるキャリアアグリゲーションを行なう場合、物理チャネルの優先度に応じて、種々の物理チャネルの送信電力を制御したり、種々の物理チャネルの送信を制御したりすることもできる。
また、上位層処理部201は、セルの優先度に応じて、該セルから送信される種々の物理チャネルの送信制御を行なってもよい。上位層処理部201は、制御部203を介してその制御情報を送信部207に出力する。
上位層処理部201は、基地局装置1から通知された上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号の生成等を行なうように制御部203を介して送信部207に指示情報を出力する。つまり、参照信号制御部2013は、制御部203を介して、上りリンク参照信号の設定に関する情報を上りリンク参照信号生成部2079へ出力する。
制御部203は、上位層処理部201からの制御情報に基づいて、受信部205、および送信部207の制御を行なう制御信号を生成する。制御部203は、生成した制御信号を受信部205および送信部207に出力して、受信部205および送信部207の制御を行なう。
受信部205は、制御部203から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ211を介して基地局装置1から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部201に出力する。
受信部205は、第1の設定に関する情報および/または第2の設定に関する情報を受信するか否かによって、適切な受信処理を行なう。例えば、第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第1の制御情報フィールドを検出し、第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信している場合には、受信した下りリンク制御情報フォーマットから第2の制御情報フィールドを検出する。
受信部205は、TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、スケジューリングを行なうセルのフレーム構造タイプに基づいて、受信するDCIフォーマットの受信処理を行なってもよい。また、受信部205は、TDD−FDDキャリアアグリゲーションを行なう場合、スケジュールされるセルのフレーム構造タイプに基づいて、受信するDCIフォーマットの受信処理を行なってもよい。例えば、受信部205は、フレーム構造タイプがFDDであれば、FDDに対するDCIフォーマットにおける受信処理を行ない、フレーム構造タイプがTDDであれば、TDDに対するDCIフォーマットにおける受信処理を行なう。
無線受信部2057は、各受信アンテナを介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部2057は、変換したディジタル信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換を行ない、周波数領域の信号を抽出する。
多重分離部2055は、抽出した信号をPDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号(DL-RS: Downlink Reference Signal)に、それぞれ分離する。尚、この分離は、下りリンク制御情報で通知された無線リソースの割り当て情報などに基づいて行われる。また、多重分離部2055は、チャネル測定部209から入力された伝送路の推定値から、PDCCHとPDSCHの伝送路の補償を行なう。また、多重分離部2055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部209に出力する。
復調部2053は、PDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。また、復調部2053は、PDSCHに対して、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式の復調を行ない、復号化部2051へ出力する。
復号化部2051は、PDCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報を上位層処理部201に出力する。また、復号化部2051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に対する復号を行い、復号したデータ情報を上位層処理部201へ出力する。
復号化部2051は、上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がない場合には、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを1つのDCIフォーマットとして復号処理(ブラインドデコーディング)を行なう。
復号化部2051は、上りリンクと下りリンクに対して、独立にクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がある場合には、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを独立のDCIフォーマットとして復号処理を行なう。
復号化部2051は、上りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がない場合、DCIフォーマット0またはDCIフォーマット4などの上りリンクグラントのクロスキャリアスケジューリングが行なわれることを期待しない。
復号化部2051は、下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングを行なう機能がない場合、DCIフォーマット1またはDCIフォーマット1Aなどの下りリンクグラントのクロスキャリアスケジューリングが行なわれることを期待しない。
復号化部2051は、上りリンクと下りリンクに対して、何れか一方のクロスキャリアスケジューリングに関する設定が行なわれた場合には、ブラインドデコーディングの総数を増やしてもよい。
復号化部2051は、上りリンクまたは下りリンクに対するクロスキャリアスケジューリングに関する設定が何れか一方のみセットされる場合、ブラインドデコーディングの総数を超えないように復号化処理を行なう。例えば、USSにおいて、PDCCH候補数を制限する。また、USSにおいて、デコーディングを行なうアグリゲーションレベルを制限する。また、復号化処理を行なうセル(コンポーネントキャリア)を制限する。例えば、プライマリーセルに対してのみ、復号化処理を行なう。基地局装置1は、ブラインドデコーディングが増えないように、制限されたPDCCH候補数やアグリゲーションレベル、セルを用いて、PDCCHを送信する。
チャネル測定部209は、多重分離部2055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスを測定し、測定したパスロスを上位層処理部201へ出力する。また、チャネル測定部209は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝送路の推定値を算出し、多重分離部2055へ出力する。また、チャネル測定部209は、参照信号制御部2013から制御部203を介して通知された測定に関する種々の情報、測定報告に関する種々の情報に従って、第1の信号および/または第2の信号の受信電力測定や受信品質測定を行なう。その結果を上位層処理部201に出力する。また、チャネル測定部209は、第1の信号および/または第2の信号のチャネル評価を行なうことを指示された場合、それぞれの信号のチャネル評価に関する結果を上位層処理部201に出力してもよい。ここで、第1の信号や第2の信号は、参照信号(パイロット信号、パイロットチャネル、基準信号)であり、第1の信号や第2の信号の他に第3の信号や第4の信号があってもよい。つまり、チャネル測定部209は、1つ以上の信号のチャネルを測定する。また、チャネル測定部209は、上位層処理部201から、制御部203を介して、通知された制御情報に従って、チャネル測定を行なう信号を設定する。
また、チャネル測定部209は、あるセル(第1のセル)において、上りリンク送信が要求された上りリンクサブフレームが生じたことによって、あるセルとは異なるセル(第2のセル)の同じサブフレームでCRSやCSI−RSを測定できなかった場合、第2のセルにおける測定結果(受信電力や受信品質、チャネル品質など)の平均を測定できなかったサブフレームを除いて行なってもよい。言い換えると、チャネル測定部209は、受信したCRSやCSI−RSのみを用いて、測定結果(受信電力や受信品質、チャネル品質など)の平均値を算出してもよい。その算出結果(算出結果に対応するインディケータまたは情報)を、送信部207を介して、基地局装置1へ送信してもよい。
送信部207は、制御部203から入力された制御信号(制御情報)に基づいて、上りリンク復調参照信号(UL DMRS)および/またはサウンディング参照信号(SRS)を生成し、上位層処理部201から入力されたデータ情報を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成したUL DMRSおよび/またはSRSを多重し、PUCCH、PUSCH、UL DMRS、およびSRSの送信電力を調整し、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。
また、送信部207は、上位層処理部201から測定結果に関する情報が出力された場合、送受信アンテナ211を介して基地局装置1に送信する。
また、送信部207は、上位層処理部201からチャネル評価に関する結果であるチャネル状態情報が出力された場合、そのチャネル状態情報を基地局装置1へフィードバックする。つまり、上位層処理部201は、チャネル測定部209から通知された測定結果に基づいてチャネル状態情報(CSI、CQI、PMI、RI)を生成し、制御部203を介して基地局装置1へフィードバックする。
送信部207は、受信部205において、所定のグラント(または所定の下りリンク制御情報フォーマット)が検出されると、所定のグラントに対応する上りリンク信号を、グラントを検出したサブフレームから所定のサブフレーム以降の最初の上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信する。例えば、サブフレームiでグラントを検出すると、サブフレームi+k以降の最初の上りリンクサブフレームで上りリンク信号を送信することができる。
また、送信部207は、上りリンク信号の送信サブフレームがサブフレームiである場合、サブフレームi−kで受信したTPCコマンドによって得られる電力制御調整値に基づいて上りリンク信号の送信電力をセットする。ここで、電力制御調整値f(i)(またはg(i))は、TPCコマンドにセットされた値に対応付けられた補正値または絶対値に基づいて設定される。アキュムレーションが有効な場合、TPCコマンドにセットされた値に対応付けられた補正値を累算し、その累算結果を電力制御調整値として適用する。アキュムレーションが有効でない場合、単一のTPCコマンドにセットされた値に対応付けられた絶対値を電力制御調整値として適用する。また、PUSCH送信に対する電力制御調整値f(i)は、サービングセル毎にセットされてもよい。また、PUSCH送信に対する電力制御調整値f(i)は、サブフレームセット毎にセットされてもよい。PUCCHがサービングセル毎に送信可能な場合は、PUCCH送信に対する電力制御調整値g(i)は、サービングセル毎にセットされてもよい。また、PUCCHが複数のサブフレームセットで送信可能な場合は、PUCCH送信に対する電力制御調整値g(i)は、サブフレームセット毎にセットされてもよい。また、PUCCHが複数のサブフレームセットで送信可能でない場合は、複数のサブフレームセットが設定されてもPUCCH送信に対する電力制御調整値g(i)は、1つだけセットされる。また、PUCCHがプライマリーセルに対してのみ送信可能な場合は、PUCCH送信に対する電力制御調整値g(i)は、プライマリーセルに対してセットされる。
送信部207は、PUSCHの送信サブフレームがサブフレームiである場合、サブフレームi−KPUSCHで受信したTPCコマンドによって得られる補正値(a correction value)または絶対値(an absolute value)を用いて、電力制御調整値fc(i)を設定し、電力制御調整値fc(i)を用いて、サブフレームiで送信されるPUSCHに対する送信電力をセットする。
送信部207は、FDDに対しては、あるサブフレームにおけるPUSCH送信に対するKPUSCHの値を、4として特定する。TDDに対しては、端末装置2に1つ以上のサービングセルが設定され、少なくとも2つのサービングセルのTDD UL/DL設定が同じでないとすれば、TDD UL/DL設定は、サービングセルcに対する上りリンク参照UL/DL設定を参照する。TDD UL/DL設定1〜6の何れかに対しては、送信部207は、KPUSCHの値を、例えば、図7に記載のテーブルに基づいて特定する。また、TDD UL/DL設定0に対しては、サブフレーム2か7におけるPUSCH送信がULインデックスの最下位ビットが“1”にセットされたDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCHを用いてスケジュールされるとすれば、送信部207は、KPUSCHの値を、7として特定し、それ以外の上りリンクサブフレームでPUSCH送信を行なう場合は、KPUSCHの値を、例えば、図7に記載のテーブルに基づいて特定する。
また、FDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定が適用されてもよい。上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定1〜6の何れかである場合、送信部207は、KPUSCHの値を、例えば、図7に記載のテーブルに基づいて特定する。また、上りリンク参照UL/DL設定0の場合、サブフレーム2か7におけるPUSCH送信がULインデックスの最下位ビットが“1”にセットされたDCIフォーマット0/4を伴うPDCCH/EPDCCHを用いてスケジュールされているとすれば、送信部207は、KPUSCHの値を、7として特定し、それ以外の上りリンクサブフレームでPUSCH送信を行なう場合には、KPUSCHの値を、図7に記載のテーブルに基づいて特定する。なお、上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対して、ULインデックスを伴うDCIフォーマットを用いて、PUSCH送信がスケジュールされないならば、送信部207は、KPUSCHの値を、例えば、図7に記載のテーブルに基づいて特定する。
また、送信部207は、上りリンク参照UL/DL設定が適用されたFDDセルに対するDCIフォーマットにULインデックス(またはDAI)がセットされていない場合には、KPUSCHの値を所定の値(例えば、4)として特定する。
また、送信部207は、FDDセルに対して、上りリンク参照UL/DL設定が適用されない場合、ある上りリンクサブフレームにおけるPUSCHに対するKPUSCHの値を、所定の値(例えば、4)として特定する。
また、送信部207は、特定したKPUSCHの値に基づいてあるサブフレームにおけるPUSCH送信に対するTPCコマンドが送信された下りリンクサブフレームを特定し、その下りリンクサブフレームから検出したTPCコマンドによって得られた値を用いて、PUSCH送信に対する送信電力をセットする。
また、送信部207は、サブフレームiがTDDまたは上りリンクUL/DL設定が適用されたFDDにおいて、上りリンクサブフレームでなければ、TPCコマンドから得られる値を0にする。言い換えると、サブフレームiにおける電力制御調整値fc(i)は、サブフレームi−1における電力制御調整値fc(i−1)と同じである。
また、送信部207は、サブフレームiにDRXが生じている場合には、TPCコマンドから得られる値を0にする。言い換えると、サブフレームiにおける電力制御調整値fc(i)は、サブフレームi−1における電力制御調整値fc(i−1)と同じである。
また、送信部207は、サブフレームiに対するTPCコマンドがデコードされなかった場合、TPCコマンドから得られる値を0にする。言い換えると、サブフレームiにおける電力制御調整値fc(i)は、サブフレームi−1における電力制御調整値fc(i−1)と同じである。
送信部207は、受信部205において第1の設定に関する情報または第2の設定に関する情報のうち、何れか一方を受信する場合には、第1の上りリンク電力制御に関するパラメータに基づいて送信電力をセットし、受信部205において第1の設定に関する情報および第2の設定に関する情報を受信する場合には、第2の上りリンク電力制御に関するパラメータに基づいて送信電力をセットし、上りリンク信号を送信する。
符号化部2071は、上位層処理部201から入力された上りリンク制御情報、およびデータ情報を、ターボ符号化、畳み込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行なう。変調部2073は、符号化部2071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の変調方式で変調する。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク参照信号の設定に関する情報に基づいて上りリンク参照信号を生成する。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、基地局装置1を識別するためのセル識別子、上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号を配置する帯域幅などを基に予め定められた規則で求まる、基地局装置1が既知のCAZAC系列を生成する。また、上りリンク参照信号生成部2079は、制御部203から入力された制御信号に基づいて、生成した上りリンク復調参照信号、第1の上りリンク参照信号、第2の上りリンク参照信号のCAZAC系列にサイクリックシフトを与える。
上りリンク参照信号生成部2079は、上りリンク復調参照信号および/またはサウンディング参照信号、上りリンク参照信号の基準系列を所定のパラメータに基づいて初期化してもよい。所定のパラメータは各参照信号で同じパラメータであってもよい。また、所定のパラメータは各参照信号に独立に設定されたパラメータであってもよい。つまり、上りリンク参照信号生成部2079は、独立に設定されたパラメータがなければ、同じパラメータで各参照信号の基準系列を初期化することができる。
多重部2075は、制御部203から入力された制御信号に基づいて、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(DFT: Discrete Fourier Transform)し、PUCCHとPUSCHの信号と生成したUL DMRSおよびSRSを多重する。
無線送信部2077は、多重した信号を逆高速フーリエ変換して、SC−FDMA方式の変調を行い、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数(無線周波数)の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ211に出力して送信する。
なお、本発明の実施形態において、受信処理とは、検出処理(Detection)を含んでもよい。また、受信処理とは、復調処理(Demodulation)を含んでもよい。また、受信処理とは、復号処理(Decode, Decoding)を含んでもよい。
端末装置2は、物理チャネルの種類に応じて送信する物理チャネル/物理信号の優先度が設定または事前に定義されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、CSI−RSまたはDRS(Discovery Reference Signal)に基づく受信電力の測定結果を基地局装置1へ報告してもよい。端末装置2は、その報告を周期的に行なってもよい。また、端末装置2は、その報告をある条件を満たした場合に行なってもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2はCSI−RSまたはDRSに基づく受信電力を測定する場合、その受信電力に基づいて上りリンク信号の送信電力制御を行なってもよい。つまり、端末装置2は、下りリンクパスロスをその受信電力に基づいて決定してもよい。
なお、本発明の実施形態では、端末装置2は、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号の送信電力を含む種々の上りリンク信号の送信電力の合計が端末装置2に設定される最大送信電力を超える場合、第1の上りリンク参照信号および/または第2の上りリンク参照信号を送信しなくてもよい。
なお、本発明の実施形態では、基地局装置1または端末装置2は、ある条件を満たすと、一方を上りリンク参照UL−DL設定として設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定として設定してもよい。例えば、端末装置2は、第1の設定に関する情報と第2の設定に関する情報の2つを受信してから上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定に設定してもよい。なお、上りリンクに関連するDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0/4)は、上りリンク参照UL−DL設定で設定されている下りリンクサブフレームで送信されてもよい。
また、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は同じテーブルを使用してそれぞれ設定されてもよい。ただし、同じテーブルに基づいて上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定のインデックスが設定される場合、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は異なるインデックスで設定されることが好ましい。つまり、上りリンク参照UL−DL設定と下りリンク参照UL−DL設定は、異なるサブフレームパターンが設定されることが好ましい。
1つのサービングセル(プライマリーセル、セカンダリーセル)に対して、複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定、UL−DL設定)が示される場合には、条件に応じて、何れか一方を上りリンク参照UL−DL設定として設定し、もう一方を下りリンク参照UL−DL設定として設定してもよい。なお、上りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク制御チャネルが配置されるサブフレームと前記物理下りリンク制御チャネルが対応する物理上りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なってもよい。下りリンク参照UL−DL設定は、少なくとも物理下りリンク共用チャネルが配置されるサブフレームと前記物理下りリンク共用チャネルに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームとの対応を決定するために用いられ、実際の信号の送信方向(つまり、上りリンクまたは下りリンク)とは異なっても構わない。すなわち、上りリンク参照UL−DL設定は、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームnと前記PDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する上りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する上りリンク参照UL−DL設定が、PDCCH/EPDCCH/PHICHが配置されるサブフレームと前記PDCCH/EPDCCH/PHICHが対応するPUSCHが配置されるサブフレームとの対応を決定するために用いられる。また、下りリンク参照UL−DL設定は、PDSCHが配置されるサブフレームnと前記PDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。1つのプライマリーセルが設定されている場合、または、1つのプライマリーセルおよび1つのセカンダリーセルが設定され、プライマリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定およびセカンダリーセルに対する下りリンク参照UL−DL設定が同じ場合は、2つのサービングセルのそれぞれにおいて、対応する下りリンク参照UL−DL設定が、PDSCHが配置されるサブフレームnと前記PDSCHに対応するHARQ−ACKが送信されるサブフレームn+kとの対応を特定(選択、決定)するために用いられる。
また、端末装置2は、上りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第1のTDD UL/DL設定)と下りリンク送信参照用のTDD UL/DL設定(第2のTDD UL/DL設定)が設定され、さらに、上りリンク送信電力制御に関する情報が設定されると、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で同じ種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの上りリンク電力制御は第1の上りリンク電力制御に関するパラメータに基づいてセットされ、第1のTDD UL/DL設定と第2のTDD UL/DL設定で異なる種類のサブフレームが設定されている場合には、そのサブフレームの上りリンク電力は第2の上りリンク電力制御に関するパラメータに基づいてセットされる。第1のTDD UL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定、第2のTDD UL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定と呼称してもよい。
なお、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、下りリンクサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、下りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。また、フレキシブルサブフレームは、上りリンクサブフレームであり、スペシャルサブフレームであるサブフレームのことである。つまり、フレキシブルサブフレームは、第1のサブフレームであり、第2のサブフレームであるサブフレームのことである。例えば、また、フレキシブルサブフレームとして設定されるサブフレームは、条件1の場合、第1のサブフレーム(例えば、上りリンクサブフレーム)として処理され、条件2の場合、第2のサブフレーム(例えば、下りリンクサブフレーム)として処理される。
なお、フレキシブルサブフレームは、第1の設定および第2の設定に基づいてセットされてもよい。例えば、あるサブフレームiに対して第1の設定では上りリンクサブフレーム、第2の設定では下りリンクサブフレームとして設定された場合、サブフレームiはフレキシブルサブフレームとなる。フレキシブルサブフレームは、フレキシブルサブフレームのサブフレームパターンを指示する情報に基づいて設定されてもよい。
また、複数のサブフレームセットは、2つのTDD UL/DL設定ではなく、1つのTDD UL/DL設定とフレキシブルサブフレームパターン(下りリンク候補サブフレームパターンまたは上りリンク候補サブフレームパターン、追加サブフレーム)に基づいて設定されてもよい。端末装置2は、フレキシブルサブフレームパターンで示されるサブフレームインデックスにおいては、TDD UL/DL設定で上りリンクサブフレームと示されていてもそのサブフレームで上りリンク信号を送信することがなければ、下りリンク信号を受信することができるし、TDD UL/DL設定で下りリンクサブフレームと示されていても事前にそのサブフレームで上りリンク信号を送信することを指示されていれば、上りリンク信号を送信することができる。特定のサブフレームに対して上りリンク/下りリンク候補のサブフレームとして指示されてもよい。
端末装置2は、ある条件を満たすと、何れか一方を上りリンクのためのサブフレームセットと認識し、もう一方を下りリンクのためのサブフレームセットと認識してもよい。ここで、上りリンクのためのサブフレームセットとは、PUSCHおよびPHICHの送信のために設定されるサブフレームのセットであり、下りリンクサブフレームセットとは、PDSCHおよびHARQの送信のために設定されるサブフレームのセットである。PUSCHとPHICHのサブフレームの関連を示す情報とPDSCHとHARQのサブフレームの関連を示す情報が端末装置2に事前に設定されてもよい。
なお、本発明の実施形態において、1つのサービングセル(プライマリーセル、セカンダリーセル、キャリア周波数、送信周波数、コンポーネントキャリア)に対して複数のサブフレームセットが設定されてもよい。複数のサブフレームセットが設定されるセルと複数のサブフレームセットが設定されないセルがあってもよい。
なお、本発明の実施形態において、1つのサービングセルに対して、2つ以上のサブフレームセットが独立に構成される場合、それぞれのサブフレームセットに対して、端末装置2毎に設定される最大送信電力(PCMAX、PCMAX,c)が設定されてもよい。つまり、端末装置2は、独立した最大送信電力を複数設定してもよい。つまり、1つのサービングセルに対して、複数の最大送信電力(PCMAX、PCMAX,c)がセットされてもよい。また、1つのサービングセルに対して、複数の最大許容出力電力(PEMAX,c)が設定されてもよい。
また、種々の上りリンク信号のリソース割り当てが同じ場合、基地局装置1は、各上りリンク信号の信号系列の違いによって、種々の上りリンク信号を検出することができる。つまり、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列の違いによって、各上りリンク信号を識別することができる。また、基地局装置1は、受信した上りリンク信号の信号系列の違いによって、自局宛ての送信か否かを判定することができる。
さらに、端末装置2は、基地局装置1からCSI−RSまたはDRSによる受信電力測定が指示された場合、その測定結果に基づいて下りリンクパスロスを算出し、上りリンク送信電力制御に用いてもよい。
ここで、受信電力測定は、参照信号受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)測定や受信信号電力測定と呼称する場合もある。また、受信品質測定は、参照信号受信品質(RSRQ: Reference Signal Received Quality)測定や受信信号品質測定と呼称する場合もある。
また、CSI−RSまたはDRSのリソース割り当て(Resource allocation, mapping to resource elements, mapping to physical resources)は、周波数シフトされてもよい。CSI−RSまたはDRSの周波数シフトは、物理セルIDに基づいて決定されてもよい。また、CSI−RSまたはDRSの周波数シフトは、仮想セルIDに基づいて決定されてもよい。
例えば、端末装置2は、基地局装置1から情報が通知されなければ、第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。基地局装置1から端末装置2に対して、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうか否かを指示する情報が通知される。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができると指示している場合、第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なう。この時、端末装置2は、パラレルに第1の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なってもよい。端末装置2は、その指示情報が第2の下りリンク参照信号の受信電力測定を行なうことができないと指示している場合、端末装置2は、第1の下りリンク参照信号のみの受信電力測定を行なう。さらに、この指示情報には、第2の下りリンク参照信号の受信品質測定を行なうか否かを指示する情報が含まれてもよい。また、第3の下りリンク参照信号は、この指示情報によらず、受信電力測定を行なってもよい。
1つのサービングセルに対して、2つのサブフレームセットが設定される場合、第2のサブフレームセットがフレキシブルサブフレームのサブフレームパターンであるとすると、フレキシブルサブフレームに対するTPCコマンドフィールドを含むDCIフォーマットを受信可能なサブフレームのパターンを指示する情報が基地局装置1から端末装置2へ送信されてもよい。
第1のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームのパターンと第2のサブフレームセットに属する上りリンクサブフレームに対して適用可能なTPCコマンドが送信されるサブフレームのパターンがそれぞれ設定されてもよい。上りリンクサブフレームとその上りリンクサブフレームに対するTPCコマンドを含むDCIフォーマットが送信される下りリンクサブフレームの対応付け(紐付け)がテーブル管理されてもよい。
また、RSRP測定結果をサブフレームセットで独立であってもよい。固定サブフレームの下りリンクサブフレームで受信したCRSによるRSRPとフレキシブルサブフレームで受信したCRSによるRSRPの測定は独立に行なってもよい。
なお、本発明の実施形態では、1つのセル(サービングセル、プライマリーセル、セカンダリーセル)において、複数のサブフレームセットが設定される場合、それらのサブフレームセットは、ビットマップ(ビット列)で示されてもよい。例えば、固定サブフレームで構成されるサブフレームセットをビット列で示されてもよい。また、フレキシブルサブフレームで構成されるサブフレームセットをビット列で示されてもよい。また、それらのサブフレームセットは、FDDとTDDで独立に設定されてもよい。例えば、FDDでは、40ビットのビット列、TDDでは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)1〜5では、20ビットのビット列、サブフレーム設定0では、70ビットのビット列、サブフレーム設定6では、60ビットのビット列で示されてもよい。これらのビット列の最初のビットまたは左端のビットが、システムフレーム番号(SFN: System Frame Number)mod x=0を満たす無線フレームのサブフレーム#0に対応する。ビット列のうち、“1”がセットされたサブフレームが使われる。例えば、10ビットのビット列で“1011000011(左端がサブフレーム#0を示す場合)”または“1100001101(右端がサブフレーム#0を示す場合)”で示される場合、サブフレーム#0、#2、#3、#8、#9が使われる。
なお、本発明の実施形態では、1つのセル(サービングセル、プライマリーセル、セカンダリーセル)において、複数のサブフレームセットが設定される場合、上りリンクサブフレームセットは、上りリンク参照UL/DL設定に基づいて設定され、下りリンクサブフレームセットは、下りリンク参照UL/DL設定に基づいて設定されてもよい。
本発明の実施形態では、プライマリーセルに対して、RSRP/RSRQ/無線リンクモニタリングなどのプライマリーセル測定に対するサブフレームパターン(measSubframePatternPCell)と、CSIを測定するためのサブフレームパターン(csi-measSubframeSet1, csi-measSubframeSet2)と、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターン(epdcch-SubframePattern)が設定される。
本発明の実施形態では、セカンダリーセルに対して、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターン(epdcch-SubframePattern)が設定される。
本発明の実施形態では、隣接セルに対して、キャリア周波数におけるRSRPとRSRQを測定するためのサブフレームパターン(measSubframePatternNeigh)が設定される。
本発明の実施形態では、CSIを測定するためのサブフレームパターン(csi-measSubframeSet1, csi-measSubframeSet2)は、プライマリーセルとセカンダリーセルで共通であってもよい。
本発明の実施形態では、サブフレームパターンは、FDDとTDDで独立に設定されてもよい。例えば、FDDでは、40ビットのビット列、TDDでは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)1〜5では、20ビットのビット列、サブフレーム設定0では、70ビットのビット列、サブフレーム設定6では、60ビットのビット列で示されてもよい。これらのビット列の最初のビットまたは左端のビットが、システムフレーム番号(SFN: System Frame Number)mod x=0を満たす無線フレームのサブフレーム#0に対応する。ビット列のうち、“1”がセットされたサブフレームが使われる。例えば、10ビットのビット列で“1011000011(左端がサブフレーム#0を示す場合)”または“1100001101(右端がサブフレーム#0を示す場合)”で示される場合、サブフレーム#0、#2、#3、#8、#9が使われる。
本発明の実施形態において、TDD UL/DL設定は、基地局装置1から端末装置2へ送信(通知、伝送)される。また、TDD UL/DL設定は、SIB1で通知されてもよい。また、TDD UL/DL設定は、SIB1とは異なるSIBで通知されてもよい。また、TDD UL/DL設定は、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。複数のTDD UL/DL設定を用いて通信を行なう端末装置2に対して、基地局装置1は、TDD UL/DL設定をL1シグナリングまたはL2シグナリングで通知してもよい。また、複数のTDD UL/DL設定を用いて通信を行なう端末装置2に対して、基地局装置1は、TDD UL/DL設定をDCIフォーマット、PDCCH/EPDCCHまたはMAC CEで通知してもよい。
本発明の実施形態において、仮想UL/DL設定は、基地局装置1から端末装置2へ送信(通知、伝送)される。また、仮想UL/DL設定は、SIB1で通知されてもよい。また、仮想UL/DL設定は、SIB1とは異なるSIBで通知されてもよい。また、仮想UL/DL設定は、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。複数の仮想UL/DL設定を用いて通信を行なう端末装置2に対して、基地局装置1は、仮想UL/DL設定をL1シグナリング(DCIフォーマット、PDCCH/EPDCCH)またはL2シグナリング(MAC CE)で通知してもよい。また、複数の仮想UL/DL設定を用いて通信を行なう端末装置2に対して、基地局装置1は、仮想UL/DL設定をDCIフォーマット、PDCCH/EPDCCHまたはMAC CEで通知してもよい。
本発明の実施形態において、1つのセルにおいて、複数のTDD UL/DL設定がセットされる場合、1つは、上りリンク参照として用いられ、1つは、下りリンク参照として用いられる。上りリンク参照として設定されるTDD UL/DL設定は、PUSCHの送信タイミング、PUSCHに対するPHICHの受信タイミング、上りリンクグラントの受信タイミングなど、上りリンク送信/受信に関する処理を行なうために用いられる。また、下りリンク参照として設定されるTDD UL/DL設定は、PDCCH/EPDCCH/PDSCHの受信タイミング(モニタリング)、下りリンクグラントの受信タイミング、HARQ−ACKを伴うPUCCHの送信タイミングなど、下りリンク送信/受信に関する処理を行なうために用いられる。
本発明の実施形態において、プライマリーセルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、上りリンク参照として用いられるTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、下りリンク参照として用いられるTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、共通のTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおける各サブフレームパターンは、独立に決定されてもよい。例えば、プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づき、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、SIB1で通知されるTDD UL/DL設定に基づき、CSIを測定するためのサブフレームパターンは、L1シグナリングに基づいて決定されてもよい。具体的には、プライマリーセル測定に対するサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)0に対応するビット列に基づき、EPDCCHをモニタリングするためのサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)3に基づき、CSIを測定するためのサブフレームパターンは、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)6に基づいてもよい。なお、サブフレーム設定(TDD UL/DL設定)の値は一例であって、異なる値であってもよい。
本発明の実施形態において、セカンダリーセルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、セカンダリーセルに対するシステムインフォメーションで通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。なお、CSIを測定するためのサブフレームパターンがプライマリーセルと独立に設定される場合、セカンダリーセルにおけるCSIを測定するためのサブフレームパターンは、プライマリーセルと独立に決定されてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルとセカンダリーセルそれぞれにおける各サブフレームパターンは、共通のTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。例えば、SIB1で通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、L1/L2シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定であってもよいし、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)であってもよいし、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)であってもよい。また、プライマリーセルとセカンダリーセルそれぞれにおける各サブフレームパターンは、独立に決定されてもよい。例えば、プライマリーセルにおけるサブフレームパターンは、SIB1で通知されたTDD UL/DL設定に基づき、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、L1/L2シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、プライマリーセルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定に基づき、セカンダリーセルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定に基づいてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、SIB1(またはSIB1以外のシステムインフォメーション)で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、L1/L2シグナリングで通知されてもよい。プライマリーセルの下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定で示した同様の方法で通知されてもよい。また、プライマリーセルの上りリンク参照UL/DL設定と下りリンク参照UL/DL設定は独立なパラメータとして設定されてもよい。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、システムインフォメーションに相当する上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。また、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、システムインフォメーションに相当しない、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されてもよい。セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定は、L1/L2シグナリングで通知されてもよい。セカンダリーセルの下りリンク参照UL/DL設定は、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定で示した同様の方法で通知されてもよい。また、セカンダリーセルの上りリンク参照UL/DL設定と下りリンク参照UL/DL設定は独立なパラメータとして設定されてもよい。
本発明の実施形態において、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定(TDD UL/DL設定)は、プライマリーセルのTDD UL/DL設定およびセカンダリーセルのTDD UL/DL設定に基づいて決定される。
本発明の実施形態において、プライマリーセルとセカンダリーセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルをSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルを上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定をSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定をL1シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を上りリンク参照TDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定は、プライマリーセルのUL/DL設定を上りリンク参照TDD UL/DL設定とし、セカンダリーセルのUL/DL設定を下りリンク参照TDD UL/DL設定として、決定されてもよい。プライマリーセルおよびセカンダリーセルのUL/DL設定は一例であって、他の条件によって、通知されたTDD UL/DL設定であってもよい。
本発明の実施形態において、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定(TDD UL/DL設定)は、あるサービングセルのTDD UL/DL設定および他のサービングセルのTDD UL/DL設定に基づいて決定される。
本発明の実施形態において、複数のサービングセルに対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルをSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、他のサービングセルを上位層シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定をSIB1で通知されたTDD UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定をL1シグナリングで通知されたTDD UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、あるサービングセルのUL/DL設定を上りリンク参照UL/DL設定とし、他のサービングセルのUL/DL設定を下りリンク参照UL/DL設定として、決定されてもよい。また、複数のサービングセルにおけるTDD UL/DL設定は一例であって、他の条件で設定されたTDD UL/DL設定であってもよい。
本発明の実施形態において、複数のサービングセル(プライマリーセルおよびセカンダリーセル)に対して、それぞれ複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされ、クロスキャリアスケジューリングが行なわれる場合、プライマリーセルにおける下りリンク送信/受信処理は、サービングセルに対するUL/DL設定に基づいて行なわれる。また、プライマリーセルにおける上りリンク送信/受信処理は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。この場合、プライマリーセルにおいて、セカンダリーセルに対する下りリンクグラントを検出するとすれば、セカンダリーセルの下りリンク受信(PDSCH受信)は、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。また、セカンダリーセルの下りリンク受信に対するHARQ−ACKは、プライマリーセルのPUCCHで送信される。その際、PUCCHの送信は、サービングセルに対する下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。また、この場合、プライマリーセルにおいて、セカンダリーセルに対する上りリンクグラントを検出するとすれば、セカンダリーセルの上りリンク送信(例えば、PUSCH送信)は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なってもよい。セカンダリーセルの上りリンク送信に対するPHICHは、プライマリーセルで送信される。その際、PHICHの送信は、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なわれる。すなわち、この場合、端末装置2および基地局装置1は、上りリンク/下りリンクの送信/受信を上りリンク参照UL/DL設定および下りリンク参照UL/DL設定に基づいて行なう。また、この場合、サブフレームnでサービングセルcからスケジュールされた(サービングセルcまたはサービングセルcとは異なるセルに対する)PUSCH送信に対し、端末装置2は、サブフレームn+kPHICHでサービングセルcのPHICHリソースで決定される。kPHICHは、サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて決定される。この場合、基地局装置1は、サブフレームnでサービングセルcからスケジュールされた(サービングセルcまたはサービングセルcとは異なるセルに対する)PUSCHを受信すれば、サブフレームn+kPHICHでサービングセルcのPHICHリソースを用いて、PUSCHに対するHARQ−ACKを送信する。
本発明の実施形態において、隣接セルに対して複数のTDD UL/DL設定(UL/DL設定)がセットされる場合、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、隣接セルに対するシステムインフォメーションで通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、端末装置間で共通/専用の上位層シグナリング(RRCシグナリング、RRCメッセージ)で通知されるTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、L1シグナリング(下りリンクグラント、上りリンクグラント、PDCCH/EPDCCH、DCIフォーマット)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、L2シグナリング(MAC CE)で通知されたTDD UL/DL設定に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、上りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(上りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。また、隣接セルにおけるサブフレームパターンは、下りリンク参照として設定されたTDD UL/DL設定(下りリンク参照UL/DL設定)に基づいて決定されてもよい。
なお、本発明の実施形態では、種々の上りリンク信号や下りリンク信号のマッピング単位としてリソースエレメントやリソースブロックを用い、時間方向の送信単位としてシンボル、サブフレームや無線フレームを用いて説明したが、これに限るものではない。任意の周波数と時間で構成される領域および時間単位をこれらに代えて用いても、同様の効果を得ることができる。なお、本発明の実施形態では、プリコーディング処理されたRSを用いて復調する場合について説明し、プリコーディング処理されたRSに対応するポート(アンテナポート)として、MIMOのレイヤーと等価であるポートを用いて説明したが、これに限るものではない。この他にも、互いに異なる参照信号に対応するポートに対して、本発明を適用することにより、同様の効果を得ることができる。例えば、Precoded RSではなくUnprecoded(Nonprecoded) RSを用い、ポートとしては、プリコーディング処理後の出力端と等価であるポートあるいは物理アンテナ(あるいは物理アンテナの組み合わせ)と等価であるポートを用いることができる。
なお、本発明の実施形態において、ある下りリンクサブフレームでDCIフォーマット3/3Aのみを受信した場合、DCIフォーマット3/3Aに含まれているTPCコマンドフィールドにセットされている値に対応する補正値(または絶対値)は、下りリンクサブフレームがどのサブフレームセットに属しているかに因らず、特定のサブフレームセットで送信されるPUSCHの送信電力に対する電力制御調整値に対して適用される。ある下りリンクサブフレームでDCIフォーマット3/3Aのみを受信した場合、DCIフォーマット3/3Aに含まれているTPCコマンドのアキュムレーションは、特定のサブフレームセットで送信されるPUSCHに対する送信電力に用いられる電力制御調整値に対して適用されてもよい。なお、特定のサブフレームセットは、固定サブフレームのセットであってもよいし、フレキシブルサブフレームのセットでもよいし、任意のサブフレームのセットでもよい。
なお、本発明の実施形態では、上りリンク電力制御に関するパラメータとは、上りリンク物理チャネル/物理信号(PUSCH、PUCCH、PRACH、SRS、DMRSなど)の送信電力制御に用いられるパラメータのことであり、送信電力制御に用いられるパラメータには、種々の上りリンク物理チャネルの送信電力の設定に用いられる種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。また、下りリンク送信電力制御に関するパラメータとは、下りリンク物理チャネル/物理信号(CRS,UERS(DL DMRS),CSI−RS,PDSCH,PDCCH/EPDCCH,PBCH,PSS/SSS,PMCH,PRSなど)の送信電力制御に用いられるパラメータのことであり、送信電力制御に用いられるパラメータには、種々の下りリンク物理チャネルの送信電力の設定に使用する種々のパラメータの切り替えまたは(再)設定に関する情報を含んでいる。
なお、本発明の実施形態では、基地局装置1は、1つの端末装置2に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。例えば、基地局装置1および少なくとも1つの基地局装置1を含むネットワークは、物理チャネル/物理信号毎に独立に仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。また、1つの物理チャネル/物理信号に対して複数の仮想セルIDを設定できるようにしてもよい。つまり、各物理チャネル/物理信号の設定毎に仮想セルIDがセットできるようにしてもよい。また、複数の物理チャネル/物理信号で仮想セルIDは共有されてもよい。
なお、本発明の実施形態の説明では、例えば、電力をセットすることは電力の値をセットすることを含み、電力をセットすることは電力に関するパラメータに値をセットすることを含み、電力を計算することは電力の値を計算することを含み、電力を測定することは電力の値を測定することを含み、電力を報告することは電力の値を報告することを含む。このように、電力という表現は、適宜電力の値という意味も含まれる。
なお、本発明の実施形態の説明では、送信を行なわないとは、送信処理を行なわないことを含む。また、送信を行なわないとは、送信のための信号生成を行なわないことを含む。また、送信を行なわないとは、信号(または情報)までは生成し、信号(または情報)を送信しないことを含む。また、受信を行なわないとは、受信処理を行なわないことを含む。また、受信を行なわないとは、検出処理を行なわないことを含む。また、受信を行なわないとは、復号・復調処理を行なわないことを含む。
なお、本発明の実施形態の説明では、例えば、パスロスを計算することはパスロスの値を計算することを含む。このように、パスロスという表現には、適宜パスロスの値という意味も含まれる。
なお、本発明の実施形態の説明では、種々のパラメータを設定することは種々のパラメータの値を設定することを含む。このように、種々のパラメータという表現には、適宜種々のパラメータの値という意味も含まれる。
以上より、本発明は以下の特徴を有してよい。
(1)本発明の第1の態様は、基地局装置と通信する端末装置であって、あるサービングセルに対するサブフレームiにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信に対する送信電力をセットする送信部を備え、前記送信部は、サブフレームi−KPUSCHで受信したPDCCH(Physical Downlink Control Channel)に含まれるTPC(Transmission Power Control)コマンドによって得られる値を用いて、前記PUSCH送信に対する送信電力をセットし、フレーム構造タイプ1のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、4であり、フレーム構造タイプ2のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、前記サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定によって与えられ、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するPDCCHが前記フレーム構造タイプ1のサービングセルでモニタされる場合には、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するUL/DL設定である端末装置である。
(2)本発明の第2の態様は、上述の端末装置であって、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するUL/DL設定が0であり、且つ、前記PDCCHにULインデックスが含まれている場合には、前記ULインデックスの値に基づいて、前記KPUSCHの値を特定する端末装置である。
(3)本発明の第3の態様は、上述の端末装置であって、少なくとも1つのサービングセルに対して特定のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)が設定された場合、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて、前記KPUSCHの値を特定する端末装置である。
(4)本発明の第4の態様は、上述の端末装置であって、前記PDCCHに含まれるDCI(Downlink Control Information)フォーマットは、少なくとも前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに基づいて構成される端末装置である。
(5)本発明の第5の態様は、端末装置と通信する基地局装置であって、サブフレームi−KPUSCHであるサービングセルに対するTPC(Transmission Power Control)コマンドを含むPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を送信し、前記サービングセルに対するサブフレームiにおけるPUSCH送信をスケジュールする送信部を備え、フレーム構造タイプ1のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、4であり、フレーム構造タイプ2のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、前記サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定によって与えられ、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するPDCCHが前記フレーム構造タイプ1のサービングセルでモニタされる場合には、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するUL/DL設定である基地局装置である。
(6)本発明の第6の態様は、基地局装置と通信とする端末装置における方法であって、あるサービングセルに対するサブフレームiにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信に対する送信電力をセットするステップと、サブフレームi−KPUSCHで受信したPDCCH(Physical Downlink Control Channel)に含まれるTPC(Transmission Power Control)コマンドによって得られる値を用いて、前記PUSCH送信に対する送信電力をセットするステップと、を含み、フレーム構造タイプ1のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、4であり、フレーム構造タイプ2のサービングセルに対して、前記KPUSCHの値は、前記サービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定によって与えられ、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するPDCCHが前記フレーム構造タイプ1のサービングセルでモニタされる場合には、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定は、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するUL/DL設定である方法である。
(7)本発明の第7の態様は、上述の方法であって、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対するUL/DL設定が0であり、且つ、前記PDCCHにULインデックスが含まれている場合には、前記ULインデックスの値に基づいて、前記KPUSCHの値を特定するステップを含む方法である。
(8)本発明の第8の態様は、上述の方法であって、少なくとも1つのサービングセルに対して特定のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)が設定された場合、前記フレーム構造タイプ2のサービングセルに対する上りリンク参照UL/DL設定に基づいて、前記KPUSCHの値を特定するステップを含む方法である。
本発明に関わる基地局装置1および端末装置2で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における基地局装置1および端末装置2の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。基地局装置1および端末装置2の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本発明の実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
なお、本願発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明は、携帯端末全般に適用されてもよい。例えば、携帯端末には、タブレットや、カメラ機器なども含まれる。すなわち、本願発明は、本願発明の装置またはチップ、プログラムを搭載した機器全般に適用される。また、本願発明の端末装置は、移動局への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型または非可動型の電子機器、例えば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用できることは言うまでもない。また、本発明は、無線基地局装置や無線端末装置や無線通信システムや無線通信方法に用いて好適である。