JPWO2014199688A1 - Door device and door control method - Google Patents
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Abstract
ドア制御装置(10)を備えたドア装置であって、ドア制御装置(10)は、ドアの開閉速度指令を生成する速度指令部(11)と、ドアに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶部(21)と、モータ(9)の回転を検出するセンサ(15)と、センサ(15)からの信号に基づいてドアが取り付けられたベルトの振動を検出し、振動検出時のドアのドア位置とモータ(9)の駆動力とを出力するベルト振動検出部(18)と、当該ドア位置とモータの駆動力とに基づいてベルトの張力を測定するベルト張力測定部(19)とを有している。A door device including a door control device (10), the door control device (10) including a speed command unit (11) that generates a door opening / closing speed command, and a parameter storage unit (21) that stores parameters related to the door. ), A sensor (15) for detecting the rotation of the motor (9), and the vibration of the belt to which the door is attached are detected based on a signal from the sensor (15), and the door position of the door and the motor when the vibration is detected. A belt vibration detecting unit (18) for outputting the driving force of (9), and a belt tension measuring unit (19) for measuring the belt tension based on the door position and the driving force of the motor. .
Description
この発明はドア装置およびドアの制御方法に関し、特に、エレベータードアや自動ドアとして用いられるドア装置およびドアの制御方法に関する。 The present invention relates to a door device and a door control method, and more particularly to a door device used as an elevator door or an automatic door and a door control method.
一般に、エレベーターのドア装置は、ドアパネルと、当該ドアパネルの上に設けられた2つのプーリと、それらのプーリに巻き掛けられた無端状のベルトと、一方のプーリを回転駆動させるモータとを備えている。モータがプーリを回転駆動させると、モータトルクはベルトにより水平方向の駆動力に変換され、ベルトに取り付けられたドアパネルが開閉される。 Generally, an elevator door device includes a door panel, two pulleys provided on the door panel, an endless belt wound around the pulleys, and a motor that rotationally drives one pulley. Yes. When the motor drives the pulley to rotate, the motor torque is converted into a horizontal driving force by the belt, and the door panel attached to the belt is opened and closed.
特許文献1においては、上記のような構成のドア装置において、エンコーダで検出したドアモータの回転速度と、エレベータードアを駆動する電圧・電流情報を用いて推定した速度とを比較することで、ドアモータの駆動力をドアパネルに伝達するベルトの外れや破断といった異常を検出している。
In
また、特許文献2においては、ドア開閉時の実トルクデータと予め記憶された理想トルクデータとを比較することで、トルク振動成分を抽出し、トルク振動成分と閾値との比較で、ベルトの張力異常を検出している。
In
上記のような構成のエレベーターのドア装置においては、環境・経年変化によるベルトの特性変化や固定器具の緩みに起因してベルトの張力が初張力より小さくなると、モータ駆動時にベルトが歯飛びを起こしたり、ベルト抜けが生じる可能性がある。 In an elevator door device configured as described above, if the belt tension becomes smaller than the initial tension due to changes in belt characteristics due to environmental or secular changes or loosening of fixtures, the belt will skip when the motor is driven. Or belt dropout may occur.
しかしながら、特許文献1では、駆動における電圧・電流情報を用いて推定した速度を用いている。そのため、電源電圧変動やノイズ等の影響による推定精度の誤差の影響を受ける。また、ベルト異常が発生したタイミングにのみ、異常を検出することができる。
However,
特許文献2においては、予め記録された理想トルクデータが必要であるため、ゴミ詰まり等の走行ロスに対しては事前の学習が必要であり、人の影響を排除することは困難である。また、特許文献2においても、ベルト異常が発生したタイミングにのみ異常を検出する。
In
このように、特許文献1および2に記載の装置は、推定した速度や記憶した理想トルクとの比較により、ベルト異常の発生を検出するものである。そのため、ベルトに異物が混入したり、張力が極端に低下した時点において生じる異常を検出することはできるが、ベルト張力の状態を経年的に診断することはできないという問題点があった。
As described above, the apparatuses described in
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、モータの回転検出値からベルトの張力を測定し、ベルト張力の状態を経年的に診断することが可能なドア装置を得ることを目的とする。 The present invention has been made to solve such problems, and obtains a door device capable of measuring the belt tension from the detected rotation value of the motor and diagnosing the belt tension state over time. With the goal.
本発明は、出入口を開閉するドアを構成しているドアパネルと、前記ドアパネルが取り付けられたベルトと、前記ベルトを駆動することにより前記ドアの開閉駆動を行うモータと、前記モータを制御するドア制御装置とを備え、前記ドア制御装置は、前記ドアの開閉速度指令を生成する速度指令部と、前記ドアに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶部と、前記モータの回転を検出する回転検出部と、前記回転検出部の信号に基づいて前記ベルトの振動を検出し、振動検出時の前記ドアパネルの位置と前記モータの駆動力とを出力するベルト振動検出部と、前記ベルト振動検出部が出力する前記ドアパネルの位置と前記モータの駆動力とに基づいて前記ベルトの張力を測定するベルト張力測定部とを有しているドア装置である。 The present invention includes a door panel constituting a door that opens and closes an entrance, a belt to which the door panel is attached, a motor that opens and closes the door by driving the belt, and a door control that controls the motor. The door control device includes: a speed command unit that generates a door opening / closing speed command; a parameter storage unit that stores parameters related to the door; a rotation detection unit that detects rotation of the motor; A belt vibration detection unit that detects vibration of the belt based on a signal of the rotation detection unit and outputs a position of the door panel and a driving force of the motor at the time of vibration detection, and the door panel output by the belt vibration detection unit And a belt tension measuring unit that measures the tension of the belt based on the position of the motor and the driving force of the motor.
本発明は、上記構成により、モータの回転検出値からベルトの張力を測定し、ベルト張力の状態を経年的に診断することができる。 According to the present invention, the belt tension can be measured from the rotation detection value of the motor and the state of the belt tension can be diagnosed with the lapse of time.
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるドア装置の構成を示す全体概要図である。図1のドア装置は、例えばエレベーターのドア装置として用いられるものを、例に挙げて記載している。図1に示すように、本実施の形態1によるドア装置は、出入口を開閉する複数のドアパネル1A、1Bと、それらのドアパネル1A、1Bの開閉駆動をモータを用いて行うドア駆動装置と、ドア駆動装置を制御するドア制御装置10とから構成されている。
FIG. 1 is an overall schematic diagram showing the configuration of a door device according to
以下、ドア駆動装置の構成について説明する。図1に示すように、かごの出入口を開閉するドアパネル1A、1Bの上端には、吊り手2が設けられている。また、当該出入口の上縁部には、長手が水平方向になるように配置された桁3が設けられている。桁3には、案内レール4が長手が水平方向になるように配置されている。吊り手2には複数のハンガーローラ5が設けられており、当該ハンガーローラ5が案内レール4に沿って移動することで、吊り手2の水平移動、すなわち、ドアパネル1A、1Bの開閉移動が案内される。桁3には、プーリ6A、6Bが予め設定された距離(以下、プーリ間距離とする。)だけ互いに離れて設けられている。無端状(環状)をなすベルト7は、プーリ6A、6Bの双方に巻き掛けられて張設されている。連結具8A、8Bは、それぞれ、一端が一方のドアパネル1に、他端はベルト7に連結されており、モータ9はプーリ6Aを駆動する。ベルト7は伝導ベルトであり、モータ9からドアパネル1A、1Bに駆動力を伝達する。ベルト7には、例えば、歯付ベルトもしくはVベルトが用いられる。プーリ6A、6Bには、ベルト形状に応じた溝が加工されている。プーリ6A、6Bのプーリ間距離は変更可能である。プーリ6A、6Bのプーリ間距離を変更することで、無端状のベルト7の初張力を調整することができる。モータ9が付勢されると、プーリ6Aが回転してベルト7が駆動される。両側のドアパネル1A、1Bは連結具8A、8Bによってベルト7に連結されているので、ベルト7の移動によって、ドアパネル1A、1Bが互いに反対方向に動作して出入口を開閉する。これは両開きタイプのドア機構であるが、連結具8がベルト7の上部もしくは下部のいずれかのみに備えることで、ドアパネル1は一方方向のみに動作して出入口を開閉する片開きタイプとなる。なお、図1は、エレベーターのドア装置を構成しているかご側のドアパネル1A、1Bを図示しているが、実際には、これらのかご側のドアパネル1A、1Bに対応して、乗場側にも同様のドアパネルが設けられている。また、乗場側にも、図1に示したものと同様の、吊り手2、桁3、案内レール4、ハンガーローラ5、プーリ6A、6B、ベルト7、連結具8A、8Bが設けられている。これらの構成は、図1に示すものと同様であるので、ここでは特に説明しない。但し、乗場側には、モータ9は設けられていない点が、かご側と異なる。かご側のドアパネルと乗場側のドアパネルとは、図示しない係合装置がそれぞれ設けられており、互いの係合装置が係合することで、かご側に設けられたモータ9による開閉方向への駆動力が乗場側ドアのドアパネルにも伝達し、モータ9が備え付けられていない乗場側ドアも、かご側ドアと同時に、開閉が行われる。このように、本実施の形態1に係るドア駆動装置は、かご側に設けられた、吊り手2、桁3、案内レール4、ハンガーローラ5、プーリ6A、6B、ベルト7、連結具8A、8B、係合装置、および、モータ9と、乗場側に設けられた、吊り手、桁、レール、ハンガーローラ、プーリ、ベルト、連結具とから構成される。
Hereinafter, the configuration of the door drive device will be described. As shown in FIG. 1, a
図2は、本発明の実施の形態1によるドア制御装置10の制御ブロックを示す図である。図2に示すように、ドア制御装置10は、大きく分けて、制御部30と測定部31とから構成されている。
FIG. 2 is a diagram showing a control block of the
制御部30には、速度指令部11と、速度制御部12と、電流制御部13と、電流検出器14と、センサ15(回転検出部)と、速度演算部16と、ローパスフィルタ部17(以下、LPF部17とする。)とが設けられている。
The
速度指令部11は、パラメータ記憶部21から入力されるドアに関するパラメータ値に基づいて、ドアの開閉速度指令値(以下、速度指令値とする。)を生成する。速度指令部11は、ドアパネルの開閉スタート時からの時間、または、モータ回転位置に基づいて、予め設定された速度パターンに基づく速度指令値、もしくは、逐次算出された速度指令値を出力する。速度指令部11は、通常のエレベーター利用者のための通常用速度指令値とと、ベルト張力を点検するための点検用速度指令値を生成する。速度指令部11は、後述のパラメータ記憶部21から入力される最高速度もしくは加減速度(加速度および減速度)およびそれらを決定するための係数パラメータに基づいて、速度指令値を調整する。また、後述の異常発令部20においてベルト異常を検出したときには、異常発令部20からパラメータ記憶部21にベルト張力異常フラグが入力される。速度指令部11は、ベルト振動やベルト外れを生じさせないために、パラメータ記憶部21から入力される異常時用に調整された最高速度もしくは加減速度あるいはそれらを決定するための係数パラメータを用いて、通常用速度指令値とは異なる速度指令値を生成し、速度制御部12に出力する。例えば、測定された張力が基準値(または基準範囲)よりも低い場合には、パラメータ記憶部21が最高速度もしくは加減速度を低下させるので、速度指令部11は、最高速度もしくは加減速度を低下させた、速度指令値を出力する。一方、測定された張力が基準値(または基準範囲)よりも高い場合には、パラメータ記憶部21が最高速度もしくは加減速度を上昇させるので、速度指令部11は、最高速度もしくは加減速度を上昇させた、速度指令値を出力する。
The
速度制御部12は、モータの実速度と速度指令値との速度誤差に基づいて、電流指令値を補正する。速度制御部12は、速度指令部11の出力である速度指令値と後述の速度演算部16及びLPF部17により得られるモータ9の実速度との差を入力とする。速度指令部11はドアの開閉動作の目標速度となる速度指令値を出力するが、実際のドア駆動装置には、ゴミ詰まりなどの走行抵抗・ドアパネルの変形による摩擦ロス・駆動中の物体との接触といった外乱が生じるため、実速度との速度誤差が発生する。そのため、当該速度誤差を速度制御部12により補正する必要がある。そこで、速度制御部12は、実速度Vと速度指令値V*との差を入力とし、一定の時間間隔で、目標速度とする速度指令値V*に実速度Vが追従するよう電流指令値を制御する。速度制御部12は、例えば、伝達関数Cb(s)=Ksp+Ksi/sで示されるフィードバック制御器から構成される。Kspは比例ゲイン、Ksiは積分ゲイン、sはラプラス演算子である。一般的に、比例ゲインKspは、モータ駆動の負荷に相当するドアパネル等のモータ軸換算イナーシャ値J、モータ9のトルク定数KT、目標値に対する出力の誤差補正の性能を指定する制御交差周波数ωCのパラメータからKsp=J×ωC/KTと設計され、積分ゲインKsiは、Ksi≦Ksp×ωC/5となるように設計される。The
電流制御部13は、速度制御部12から出力される電流指令値に基づいて、モータ9に供給する電流値を制御する。このとき、電流制御部13は、電流制御部13とモータ9との間に設けられた電流検出器14による検出電流値を帰還して、モータ9に供給される電流値を制御する。電流制御部13から出力された電流指令値は、PWMインバータ(図示省略)を介してモータ9に入力され、モータ9がそれに応じてドアパネル1A、1Bの開閉を行うための駆動力を発生させる。
The
センサ15は、モータ9に設けられ、モータ9の回転を検出する回転検出部であり、モータ9の回転位置を出力する。なお、図2では、回転検出部として、エンコーダやレゾルバから構成されたセンサ15を用いて回転位置を検出しているが、その場合に限らず、センサ15の代わりに、電流検出器14による検出電流値を用いてモータ回転位置もしくは回転速度を推定してもよい。
The
速度演算部16は、センサ15から入力された回転位置を一定時間毎にサンプリングすることで、モータ9の回転速度を演算し出力する。速度演算部16で演算された回転速度から、LPF部17において、高周波領域の振動成分が除外される。LPF部17は、速度制御に必要となる低周波数領域を抽出するローパスフィルタ処理を実施する。LPF部17は、フィルタ処理後の回転速度を、モータの実速度Vとして出力する。
The
このように構成された制御部30によりモータ9を駆動するとき、駆動力はベルト7の各部位における張力差を生み出すことで、ドアパネル1A、1Bが開閉する。図3は、本発明の実施の形態1による両開き機構におけるベルト張力を示すドアモデルである。
When the
ドアパネル1A、1Bが開閉するための駆動力は、各ドアパネルの連結具8A、8Bを挟んだベルト7の張力差により生み出される。ドアの開閉力F0は、モータ9の駆動力τがプーリ6Aにより回転方向から水平方向に変換された力であるが、張力差の発生は、当該開閉力F0に起因する。図3において、ki(i=1〜4)はベルトの剛性であり、各部位のベルト長さに依存する。
The driving force for opening and closing the
連結具8Aとプーリ6A間のベルト張力T1と、連結具8Bとプーリ6A間のベルト張力T2との差は、モータ9による開閉力F0に一致し、T2−T1=F0となる。連結具8Aとプーリ6B間のベルト張力T4と、上記ベルト張力T1の差は、連結具8A及びそれに繋がる機器、すなわち、連結具8Aとドアパネル1A及び吊り手2の総質量MAを加速度aで移動させるための力に一致し、T1−T4=MA×aとなる。同様に、連結具8B及びそれに繋がる機器、すなわち、連結具8Bとドアパネル1B及び吊り手2の総質量MBを加速度aで移動するための力MB×aは、連結具8Bとプーリ6A間のベルト張力T2と、連結具8Bとプーリ6B間のベルト張力T3の差に一致し、T3−T2=MB×aとなる。プーリ6Bにおいて駆動力が発生しない場合、すなわち、プーリ6Bにモータが取り付けられていない場合は、張力T3=T4となる。ただし、図2のように、プーリ6Aもしくは6Bのいずれか一方のプーリにのみモータを接続する構成に限定されるものではなく、プーリ6Aとプーリ6Bの両者にモータを接続しても良く、その場合は2つのモータによる駆動力に相当した張力差が生じる。
The difference between the belt tension T1 between the
上記のように、ベルト張力は、連結具8A、8Bとプーリ6A、6B間で、図3に示す、張力T1、T2、T3、T4となる。このとき、各ベルト張力T1、T2、T3、T4が零以下になるということは、ベルト7がプーリ6Aもしくは6Bと噛み合わずにベルト抜けや歯飛びが生じることになる。そこで、各部位のベルト張力T1、T2、T3、T4が変動しても、それらが零以下にならないように、各部位のベルト張力T1、T2、T3、T4に対して、モータ9に駆動力が発生していない場合に、予め一定の初張力T0を与える。この状態で、モータ9の駆動力が発生した場合には、初張力T0に対して張力変動分Δが加算され、ベルト張力T1、T2、T3、T4は、それぞれ、T1=T0+ΔT1、T2=T0+ΔT2、T3=T0+ΔT3、T4=T0+ΔT4、となる。このとき、連結具8A、8Bに繋がる機器の移動に要する力はベルトの張力差によるものであるため、ベルト7の全ての部位に初張力T0が加わることで差分には影響がない。初張力T0は、ベルトの形状・素材や伝導容量により、一般的には適切な基準値がメーカにより設定されている。初張力T0が基準値よりも低い場合には、上述のベルト抜けや、ベルト抜けの前兆であるプーリとベルトの噛み合いズレによるベルト振動、さらにはベルトたわみによる他機器との干渉や振動が発生する。一方、基準値よりも高い場合には、ベルトの劣化を引き起こし、ベルト振動や寿命低下・破断といった問題が生じる。そのため、据付時に適切なベルト初張力T0を設定すればよいが、温度・湿度といった環境要因や経年変化によりベルトの特性が変化する上、プーリ6A、6B間の固定器具に緩みが発生する等の機器要因により、初張力T0は変動することになる。
As described above, the belt tension becomes the tensions T1, T2, T3, and T4 shown in FIG. 3 between the
図4は、本発明の実施の形態1による片開き機構におけるベルト張力を示すドアモデルである。ベルト7に繋がる連結具は一つのみであり連結具8Aもしくは8Bとなる。例えば、図4に示すドアモデルのように、連結具8Aのみの場合、連結具8Aとプーリ6A間のベルト張力T1と、プーリ6Aとプーリ6B間のベルト張力T2との差は、モータによる開閉力F0に一致し、T2−T1=F0となる。そして、連結具8Aとプーリ6B間のベルト張力T4と、上記ベルト張力T1との差は、連結具8A及びそれに繋がる機器、すなわち、連結具8Aとドアパネル1A及び吊り手2の総質量MAを加速度aで移動させるための力に一致し、T1−T4=MA×aとなる。また、前述の図3と同様に、プーリ6Bにおいて、モータがなく駆動力が発生しない場合は、プーリ6Bにおけるベルト張力はT2=T4となる。
FIG. 4 is a door model showing belt tension in the single opening mechanism according to
ここで、ベルト7の各部位における伸び量xi(i=1〜4)は、プーリ6A、6Bの回転量と連結具8A、8Bの移動量の差となり、張力Tiとベルト剛性kiからTi=ki×xiとなる。
Here, the amount of extension xi (i = 1 to 4) at each part of the
ドアの開閉時に、桁3に取り付けられたプーリ6Aと6B間のプーリ間距離が変わらなければ、ベルト張力は前述の釣り合いとなり、ドアパネル1A、1Bの移動量は、ベルト7の張力差によって生じることになる。
If the distance between the
このようにベルト7の張力差によってドアパネル1A、1Bが駆動するとき、図2の測定部31は、以下の手順でベルト張力を測定する。
Thus, when the
以下、図2の測定部31について説明する。測定部31には、ベルト振動検出部18と、ベルト張力測定部19と、異常発令部20と、パラメータ記憶部21とが設けられている。
Hereinafter, the
ベルト振動検出部18は、制御部30の速度演算部16からの出力である回転速度が入力される。ベルト振動検出部18は、当該回転速度に基づいて、ベルト7の振動の有無を検出する。ベルト振動検出部18は、速度演算部16からの回転速度を用いて、当該回転速度の一定以上の周波数領域の振動成分もしくは特定の周波数領域の振動成分を抽出する。ベルト振動検出部18は、抽出した振動成分が予め設定された基準値を超える場合に、ベルト振動を検出したと判断し、検出時点での、ドア位置と、電流指令値もしくは実電流値から得られるモータトルクとを出力する。一方、抽出した振動成分が予め設定された基準値を超えない場合には、ベルト振動検出部18は、ベルト振動は無いと判断する。なお、ここで、「ドア位置」とは、ドアパネル1A、1Bの開閉動作時の位置のことで、全開位置、全閉位置、および、全開位置と全閉位置との間、等のように区分けされる。「全開位置と全閉位置との間」をさらに細分してもよく、その区分け方法については、一定間隔にしてもよく、可変としてもよい。また、間隔の長さについても、適宜、決定すればよい。ドア位置は、ベルト7の伸び量が小さく無視できるときには、モータ9の回転検出器15による回転検出値の変動量に等しい。一方、ベルト7の伸び量が大きいときには、モータ9のトルクからベルト7の伸び量を推定し、前記回転検出値に加えることでドア位置を算出すればよい。上記の説明において、ベルト振動検出部18が、速度演算部16からの回転速度を用いると説明したが、その理由を以下に説明する。速度制御の目的は、速度指令値通りに滑らかにドアパネルを開閉することである。そのため、速度制御部12に回転速度を入力する際には、LPF部17により、速度演算部16から出力された回転速度から高周波領域のベルト振動を除外している。一方、ベルト振動検出部18には、LPF部17によるフィルタ処理が行われていない速度演算部16から出力されたままの回転速度が入力され、ベルト振動検出部18で精度の高い検出が行われる。但し、これに限らず、LPF部17のカットオフ周波数の設定次第ではベルト振動を除外しない場合もありうるため、LPF部17の出力をベルト振動検出部18に用いてもよい。ベルト振動検出部18の上記の「特定の周波数領域」は、ベルト7とプーリ6Aの噛み合いズレに起因するので、モータ9の回転速度つまりベルト7の速度とプーリ6Aの歯間距離によって単位時間当たりの噛みこみ回数から算出することができる。一方、振動成分の基準値は、通常開閉時の回転速度から算出してもよいし、予め一定値として設定してもよい。ベルト振動が生じる要因の一つは、ベルト7に適切な張力が与えられている場合には、ベルト7がプーリ6Aに接触し、接触している箇所の角度はプーリ6Aの180度分に相当し、ベルト7の歯とプーリ6Aの溝がお互いに噛み合うことであるが、これに対して、ベルト張力が零の場合は、接触が180度を下回ることにある。ベルト7とプーリ6Aの噛み合いにズレが生じることでベルト振動が生じることになり、ベルト振動検出部18は振動検出時のドア位置とモータトルクとを出力する。
The belt
ベルト張力測定部19は、ベルト振動検出部18からの振動検出時のドア位置とモータトルク、後述のパラメータ記憶部21からのベルト長さ情報を入力として、ベルトの初張力T0を測定する。ベルト振動を検出した瞬時の状態は、モータが駆動することによる張力変動でプーリ6A周りのベルト張力T1(=T0+ΔT1)もしくはT2(=T0+ΔT2)が零となったことを意味する。初張力T0に対して、ベルト張力の変動量ΔT1、ΔT2の正負は、ドアパネルの移動方向、つまり、モータトルクの回転方向によって異なる。各変動量の大きさは、下記に示す理由でドアパネルの位置(ドア位置)によって異なるが、ドア位置情報とベルト長さ情報から算出することができる。
The belt
モータトルクにより発生する張力変動量は、前述の初張力T0に対する張力変動分ΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4となる。図3、図4のベルト張力の釣り合いから、連結具8Aに繋がるドアパネル1A等の機器総質量MAの加速度aから求められる力MA×aは、張力差ΔT1−ΔT4に等しい。このとき、張力差ΔT1とΔT4の各々の大きさは任意に決定されるわけではない。無端状のベルト7は各部位における素材が同一の場合、各部位のベルトの剛性つまりドアパネルの位置XAに依存して変動することになる。プーリ間距離Lが一定で、かつプーリ6Bにモータが取り付けていない場合は、連結具8Aとプーリ6Aの距離Xが短いほど、ベルト剛性K1は高くなる。このことから、図4の構成ではΔT1とΔT4(=ΔT2)の比率は、(2L−X)/Xとなる。連結具8Aとプーリ6Aの距離Xは、ドアの位置から算出することができる。また、プーリ間距離Lは、ベルト長さ情報から算出することができる。ドアパネルの開閉のように往復運動を行う場合は、全閉〜全開までの距離、もしくはさらに全閉/全開時における連結具とプーリ間の距離情報から算出してもよい。
The tension fluctuation amount generated by the motor torque is the tension fluctuation amounts ΔT1, ΔT2, ΔT3, and ΔT4 with respect to the initial tension T0 described above. From the balance of the belt tension shown in FIGS. 3 and 4, the force MA × a obtained from the acceleration a of the total mass MA of the
図5は、本発明の実施の形態1による駆動時のベルト張力を示す図である。図4の片開き機構における一例として、時刻t0においてドアの戸開動作をスタートし、時刻tcにおいて全開に到達する場合の、(a)モータ速度、(b)モータトルク、(c)ベルト張力の時系列における変化を示している。図5の時刻t1において、ベルト振動検出部18が振動を検出するとき、同時刻におけるモータトルクτが取得できる。また、モータトルクτの水平方向の駆動力F0において、図4のベルト張力T1は、図5(c)に示されるように変化する。ベルト振動を検出した時刻t1において、ベルト張力T1は零であり、張力変動幅ΔT1の大きさは初張力T0に等しい。ここで、ドアパネル1Aがプーリ6A側からプーリ6B側へドア位置XA=Xとして移動するときには、モータトルクτによる駆動力F0=|ΔT1−ΔT4|であることから、初張力T0=F0×(|ΔT1|/(|ΔT1−ΔT4|))=F0×(2L−X)/2Lとなる。前式により、ベルトの初張力T0は測定することができる。
FIG. 5 is a diagram showing belt tension during driving according to
図3の両開き機構においては、連結具8A及びそれに繋がる機器、つまり、連結具8Aとドアパネル1A及び吊り手2の総質量MAと、連結具8B及びそれに繋がる機器、つまり、連結具8Aとドアパネル1B及び吊り手2の総質量MB、もしくは、総質量MAとMBの比率を同定すれば、前述の片開きの機構と同様に、ドア位置情報とベルト長さ情報から初張力T0を算出することができる。このとき、必ずしも総質量MA,MBを同定しなくてもよく、後述のパラメータ記憶部から入力される予め定めた値で概算値を算出してもよい。なお、一般的な自動ドアでは総質量MAとMBはほぼ等しいが、階床毎に乗場側ドアを把持してかご側ドアを開閉するエレベータードアは、かご側ドアの一方のドアパネルのみで乗場側ドアを把持する場合があり、このとき総質量MAとMBには差が生じるため、上記の値が必要とされる。
In the double opening mechanism of FIG. 3, the connecting
異常発令部20には、ベルト張力測定部19において測定されたベルト7の初張力値T0が入力される。異常発令部20において、初張力値T0は、ベルト7の仕様として予め定められた基準範囲内にあるか否かが判定される。初張力値T0が基準範囲外にある場合は、異常発令部20は、ベルト張力異常フラグをパラメータ記憶部21に出力する。これにより、パラメータ記憶部21は、速度指令部11に対して、ベルト振動やベルト外れを生じさせないために、最高速度もしくは加減速度を調整するための係数パラメータを出力する。一方、当該張力値が基準範囲内にある場合は、異常発令部20は、特に処理は行わない。
The
なお、ベルト張力測定部19の出力であるベルト初張力T0の測定値もしくは異常発令部20のベルト張力異常フラグは、図1、2のドア制御装置10から外部機器へ出力し、保守員による点検や、遠距離への遠隔保守のための測定情報として用いてもよい。その場合には、点検を行う保守員は、測定されたベルト初張力T0が基準値を下回る場合には、プーリ6A、6Bの固定位置を変更することで初張力を強め、一方、基準値を上回る場合には、プーリ6A、6Bの固定位置を変更することで初張力を弱めればよい。また、同時に、ベルトの劣化による振動発生である可能性があるため、保守員がベルト劣化の有無を確認して、ベルト劣化が生じている場合には交換する必要がある。
The measured value of the belt initial tension T0, which is the output of the belt
パラメータ記憶部21には、上述のように、異常発令部20の出力であるベルト張力異常フラグが入力される。パラメータ記憶部21は、速度指令部11が速度指令値を生成する際に用いる最高速度および加減速度あるいはそれらを決定するための係数パラメータ(通常用、異常時用、および、点検用)、および、ベルト張力測定部19がベルト張力測定を行う際に用いるベルト7の長さ(以下、ベルト長さとする。)を記憶する。ベルト長さは、ドアの出入口幅に基づいて予め設定されるかもしくは予め推測される。パラメータ記憶部21は、速度指令部11に対して、通常時は、通常時用の最高速度および加減速度あるいはそれらを決定するための係数パラメータを出力し、ベルト張力を点検する場合は、点検用の最高速度および加減速度あるいはそれらを決定するための係数パラメータを出力する。また、異常発令部20からベルト張力異常フラグが入力された場合には、ベルト張力測定部19で測定された張力が基準範囲よりも低い場合には、低減させた最高速度もしくは加減速度を出力するか、あるいは、それらを低減させるための係数パラメータを出力し、一方、測定された張力が基準範囲よりも高い場合には、上昇させた最高速度もしくは加減速度を出力するか、あるいは、それらを上昇させるための係数パラメータを出力する。さらに、パラメータ記憶部21は、質量パラメータとして、ドアの負荷が階床毎にモータの負荷に影響を及ぼす機器質量、つまり、ドアパネル1A、1Bの各質量もしくは総質量を記憶する。また、エレベーターでは各階毎に乗場ドアの質量が異なることから、かご側ドアと乗場側ドア質量やドアパネルに取り付けられる各種センサの重量、さらに減速機やプーリなどの回転系を含めたドア機器の質量を各階毎に記憶してもよい。これらの質量パラメータは、総質量を同定する手段により得られた同定値、もしくは、エレベータードアの機器寸法に基づいて予めおおよそに設定された初期値であってもよい。パラメータ記憶部21は、ベルト張力測定部19には、ベルト長さ情報、あるいは、それに加えて、質量情報を出力し、速度指令部11には、最高速度もしくは加減速度、もしくはそれらを決定するための係数パラメータを出力する。ベルト張力が零を常に上回るためには、加減速度を低減すればよく、このときモータの駆動力の大きさを抑えることになるため、ベルトの張力変動量を抑制することができる。
As described above, the belt tension abnormality flag that is the output of the
測定部31はこのように構成され、点検時だけでなく、通常時および異常時においても、ベルト張力を常時自動的に測定することができる。そのため、常時、ベルト張力の確認ができ、ベルト張力の経年的な変化を診断することができるとともに、保守管理の省力化および無人化が図れる。また、異常発令部20により、測定したベルト張力が異常であると判定された場合には、外部の保守員にそれを知らせることもでき、かつ、パラメータ記憶部21がそれに応じて、最高速度もしくは加減速度を調整するようにしたので、ベルト振動やベルト外れの発生を未然に防止することができる。
The measuring
以上のように、本実施の形態1に係るエレベーターのドア装置は、出入口を開閉するドア(ドアパネル1A、1B)と、当該ドアが取り付けられたベルト7と、ベルト7を駆動することによりドアの開閉駆動を行うモータ9と、モータ9を制御するドア制御装置10とを備え、ドア制御装置10は、ドアの開閉速度指令を生成する速度指令部11と、ドアに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶部21と、モータの回転を検出する回転検出部としてのセンサ15と、センサ15からの信号に基づいてベルト7の振動を検出し、振動検出時のドア位置とモータ9の駆動力とを出力するベルト振動検出部18と、ベルト振動検出部18が出力するドア位置とモータ9の駆動力とに基づいてベルト7の張力を測定するベルト張力測定部19とを備えているので、この構成により、任意のドア位置において、モータ9に予め設定されたトルクを発生することで、ドア装置のベルト張力を測定することができる。これにより、エレベーターのドア開閉に必要なベルト張力が自動的に点検できるので、点検作業の省力化・無人化だけでなく、自動化による常時確認により機能不全状態でのサービスを防止でき、さらなる安全性の向上が図れる。本実施の形態1では、このように、経年的にベルトの張力の診断を行うことができるので、ベルト張りの調整ミス、経年劣化によるベルト緩みでの歯飛びを防止すると共に、ベルトの状態を人を介さずにモータの制御装置で認識することで保守負荷を軽減することができる。
As described above, the door device for an elevator according to the first embodiment includes the door (
また、パラメータ記憶部21のドアのドア長さの情報およびドアの質量の情報に基づいて、ベルト張力測定部19がベルト張力の測定を実施するようにしたので、この構成により、ベルト歯飛びを生じさせずに、一連のドア開閉動作においてベルト張力を測定することができる。
In addition, since the belt
また、ベルト張力測定部19で測定した張力値が、予め定められた一定の基準範囲外、もしくはベルト7の長さに基づいて定められた基準範囲外であるときに、ベルトの異常として検出する異常発令部20を備えるようにしたので、この構成により、ベルト張力の緩みや劣化、ベルト7を支えるプーリの固定器具緩みといった異常を検出することができる。
Further, when the tension value measured by the belt
また、異常発令部20がベルト7の異常を検出した場合に、速度指令部11の速度指令値を調整するようにしたので、ベルト7に異常が生じても、ベルト振動や歯飛び・外れが生じないように、ベルト張力が許容される開閉速度を選択し、安全を確保した上でのサービスを継続することができる。
Further, when the
また、パラメータ記憶部21のパラメータは、各階毎のドア質量パラメータであるので、この構成により、ベルトに複数取り付けられるドアパネルの質量に偏りが存在するエレベーターのドア装置においても、ベルト張力を測定することができる。この構成により、定期的な保守負荷の軽減が図れる。
Moreover, since the parameter of the
実施の形態2.
上記の実施の形態1においては、図2のベルト張力測定部19においてベルト初張力T0が測定されることで、ベルト初張力T0が低下している場合には、速度指令部11において、加減速度や最高速度を低減する例について説明した。しかしながら、ベルト初張力T0が低下していても、必ずしも、速度指令部11において加減速度や最高速度を低減して、結果として、開閉時間(開閉動作にかかる時間)を長くする必要はない。本実施の形態2においては、駆動時において、ベルト張力が零を常に上回るように、速度指令部11において、加速もしくは減速の一方を低減し、他の一方を増加させることで、最高速度と開閉時間を変更せずに、ベルト張力の異常発生を回避する。
In the first embodiment, when the belt initial tension T0 is measured by the belt
図6は、本発明の実施の形態2による駆動時のベルト張力を示す図である。 FIG. 6 is a diagram illustrating belt tension during driving according to the second embodiment of the present invention.
図5のベルト異常発生時刻t1におけるモータ速度の加速度よりも、図6の同時刻t1におけるモータ速度の加速度が低減されている。すなわち、本発明の実施の形態2では、ベルト張力測定部19において測定したベルト初張力T0が基準値より低下している場合には、パラメータ記憶部21から速度指令部11に入力される加速度を低減させる。なお、図6では、加速度を、図5の加速度よりも低減させているが、その場合に限らず、通常時の加速度よりも低減していればよい。これにより、加速時のモータトルクが、通常時よりも抑制される。また、図5では、時刻t1においてベルト張力T1は零となっているが、図6では、ベルト張力T1は、常に零を上回っている。このように、本実施の形態2では、測定したベルト初張力T0が基準値より低下している場合には、加速度を低減させることで、加速時のモータトルクを抑制し、ベルト張力T1が常に零を上回るように、パラメータ記憶部21から速度指令部11に入力される加速度を設定する。さらに、開閉時間を長くさせないようにする場合には、減速時のベルト張力変動幅ΔT4はベルト長さの影響でΔT1より小さいことを利用し、減速度を通常時の減速時よりも増加させるようにすればよい。これにより、図6の減速時のモータトルクは、通常時のモータトルクよりも大きくなる。このように、本実施の形態2においては、ベルト張力測定部19において測定したベルト初張力T0が低下している場合に、駆動時において、常にベルト張力が零を上回るように、加速もしくは減速の一方を低減し、他の一方を増加させる。また、実施の形態1では、最高速度を低減させることについて記載したが、本実施の形態2では、最高速度も低減させなくてよい。このように、本実施の形態2では、最高速度と開閉時間を変更せずに、ベルト張力の異常発生を回避することができる。なお、モータ9の駆動力を抑制し、速度指令部11の出力である速度指令値を適切に調整するためには、パラメータ記憶部21に記憶されたモータ9の負荷となる総質量MA、MBと、モータ駆動力を抑制する加速度aから速度指令値を生成する必要がある。エレベータードアのように各階毎に異なるドア質量をもつドア駆動装置においては、各階毎に対応した速度指令値、もしくは、最もドア質量が重い階を想定したドア質量に基づいた速度指令値を生成するようにすればよい。
The acceleration of the motor speed at the same time t1 in FIG. 6 is reduced from the acceleration of the motor speed at the belt abnormality occurrence time t1 in FIG. That is, in
なお、実施の形態2における他の構成および動作については、上記の実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。 Since other configurations and operations in the second embodiment are the same as those in the first embodiment, description thereof is omitted here.
以上のように、本実施の形態2においても、上記の実施の形態1と同様の効果を得ることができ、さらに、本実施の形態2においては、ベルト張力測定部19において測定したベルト初張力T0が低下している場合に、駆動時においてベルト張力が常に零を上回るように、加速もしくは減速の一方を低減し、他方を増加させることで、最高速度と開閉時間を変更せずに、ベルト張力の異常発生を回避するようにしたので、ベルト7に異常が発生している場合においても、ドアの開閉時間を変更せずにドアの開閉を行うことができる。
As described above, also in the second embodiment, the same effect as in the first embodiment can be obtained. Further, in the second embodiment, the belt initial tension measured by the belt
なお、上記の実施の形態1では、測定したベルト初張力T0の値に応じて、速度指令部11が、最高速度もしくは加減速度を低減または上昇させる例について説明し、上記の実施の形態2では、加速度または減速度のいずれか一方を減速させて、最高速度と開閉時間を維持させる例について説明したが、これらの場合に限らず、測定したベルト初張力T0の値に応じて、最高速度、加速度、減速度のうちの少なくともいずれか1つを低減または上昇させるようにすればよい。また、これらのうちのどれを低減あるいは上昇させるかについては、使用状況、使用環境、あるいは、エレベーターの仕様などに合わせて、適宜決定すればよい。
In the first embodiment, an example in which the
また、上記の実施の形態1,2においては、エレベーターのドア装置として本発明の実施の形態を説明したが、エレベーターのドア装置に限らず、図1に示すような、駆動対象がベルトに取り付けられた、例えば、自動ドア等の他の装置にも、本発明は適用可能であり、その場合においても、同様の効果が得られることは言うまでもない。 In the first and second embodiments described above, the embodiment of the present invention has been described as an elevator door device. However, the present invention is not limited to an elevator door device, and the driving target is attached to a belt as shown in FIG. Needless to say, the present invention can be applied to other devices such as an automatic door, and the same effect can be obtained in that case.
Claims (6)
前記ドアパネルが取り付けられたベルトと、
前記ベルトを駆動することにより前記ドアの開閉駆動を行うモータと、
前記モータを制御するドア制御装置と
を備え、
前記ドア制御装置は、
前記ドアの開閉速度指令を生成する速度指令部と、
前記ドアに関するパラメータを記憶するパラメータ記憶部と、
前記モータの回転を検出する回転検出部と、
前記回転検出部の信号に基づいて前記ベルトの振動を検出し、振動検出時の前記ドアパネルの位置と前記モータの駆動力とを出力するベルト振動検出部と、
前記ベルト振動検出部が出力する前記ドアパネルの位置と前記モータの駆動力とに基づいて前記ベルトの張力を測定するベルト張力測定部と
を有している
ドア装置。A door panel constituting a door for opening and closing the doorway;
A belt to which the door panel is attached;
A motor that opens and closes the door by driving the belt;
A door control device for controlling the motor,
The door control device includes:
A speed command section for generating a door opening / closing speed command;
A parameter storage unit for storing parameters relating to the door;
A rotation detector for detecting rotation of the motor;
A belt vibration detection unit that detects the vibration of the belt based on a signal of the rotation detection unit, and outputs a position of the door panel and a driving force of the motor at the time of vibration detection;
A door device comprising: a belt tension measuring unit that measures a tension of the belt based on a position of the door panel output from the belt vibration detecting unit and a driving force of the motor.
前記ベルト張力測定部は、前記ベルト振動検出部が出力する前記ドアパネルの位置と前記モータの駆動力に加えて、前記パラメータ記憶部からの前記ベルトの長さの情報に基づいて、前記ベルトの張力の測定を行う
請求項1に記載のドア装置。The parameter of the parameter storage unit includes information on the length of the belt,
The belt tension measurement unit is configured to determine the belt tension based on the belt length information from the parameter storage unit in addition to the door panel position and the motor driving force output from the belt vibration detection unit. The door device according to claim 1.
請求項1または2に記載のドア装置。The door according to claim 1, further comprising an abnormality issuing unit that detects that the belt is abnormal when a value of the belt tension measured by the belt tension measuring unit is outside a preset reference range. apparatus.
前記速度指令部は、前記ベルト張力測定部で測定した前記ベルトの張力の値が前記基準範囲より低い場合には、前記速度指令値の最高速度、加速度、および、減速度の少なくともいずれか1つを低下させる
請求項3に記載のドア装置。When the abnormality issuing unit detects abnormality of the belt, the speed command unit adjusts the speed command value,
The speed command unit, when the belt tension value measured by the belt tension measurement unit is lower than the reference range, is at least one of a maximum speed, an acceleration, and a deceleration of the speed command value. The door device according to claim 3.
請求項1または2に記載のドア装置。The door device according to claim 1 or 2, wherein the parameter of the parameter storage unit further includes information on a mass of a landing-side door for each floor.
前記ドアの開閉速度指令を生成するステップと、
前記モータの回転を検出するステップと、
前記モータの回転検出結果に基づいて前記ベルトの振動を検出し、振動検出時のドア位置と前記モータの駆動力とを出力するステップと、
前記ドア位置と前記モータの駆動力とに基づいて前記ベルトの張力を測定するステップと
を備えるドアの制御方法。A method of controlling a door attached to a belt and driven to open and close by driving the belt with a motor,
Generating a door opening / closing speed command;
Detecting rotation of the motor;
Detecting the vibration of the belt based on the rotation detection result of the motor, and outputting the door position at the time of vibration detection and the driving force of the motor;
Measuring the tension of the belt based on the door position and the driving force of the motor.
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