JPWO2014192416A1 - 濾過装置及びこれを用いた濾過方法 - Google Patents

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Abstract

被処理液の流入口及び流出口を有する筒体と、この筒体内に揃えて配設される複数の中空糸膜とを備え、中空糸膜の外部と内部との圧力差を生じさせることで外部から内部に被処理液の水分を透過させる濾過装置であって、上記複数の中空糸膜の下方から気泡を供給する気体供給器をさらに備え、上記筒体が、上記流入口及び流出口より上方に上記気体供給器から供給された気泡を外部に排出する気体排出口を有する濾過装置。

Description

本発明は、濾過装置及びこれを用いた濾過方法に関する。
汚水処理等における固液分離処理装置として、複数本の中空糸膜を集束した濾過モジュールを有する濾過装置が用いられている。この濾過モジュールを有する濾過装置としては、中空糸膜の外周面側を高圧にして被処理液を中空糸膜の内周面側に透過する外圧式、浸透圧又は内周面側の負圧により被処理液を内周面側に透過する浸漬式、及び中空糸膜の内周面側を高圧にして被処理液を中空糸膜の外周面側に透過する内圧式がある。
上記濾過装置のうち外圧式の濾過装置としては、被処理液の流入口及び流出口を有する筒体と、この筒体内に揃えて配設される複数の中空糸膜とを備えるものが用いられている。この濾過装置は、被処理液の水分が外圧によって中空糸膜の内部に透過され、この透過した水を吸い上げることで濾過済液を得るものである。
上記濾過装置は、使用に伴い各中空糸膜の表面が被処理液に含まれる物質の付着等によって汚染されるため、そのままでは濾過能力が低下する。このため、上記濾過装置にあっては、定期的に逆洗作業、つまりは中空糸膜に逆圧をかけた作業を行っている(特開2010−36183号参照)。この逆洗作業に際しては、筒体内に空気を供給することで中空糸膜を振動させることも行われている。
特開2010−36183号公報
上記従来の外圧式の濾過装置は、濾過中における中空糸膜の表面の汚染を的確に防止できない。このため、上述のような逆洗作業を定期的に行う必要がある。このような逆洗作業は、濾過作業を停止した上で行う必要があり、また、中空糸膜の内部に処理済液を供給して行われ、このため上記逆洗作業が頻繁に行うと濾過効率が低下する。
そこで、上述のような事情に基づき、中空糸膜表面が汚染されにくく、濾過効率の高い濾過装置、及びこの濾過装置を用いた濾過方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様に係る濾過装置は、
被処理液の流入口及び流出口を有する筒体と、この筒体内に揃えて配設される複数の中空糸膜とを備え、中空糸膜の外部と内部との圧力差を生じさせることで外部から内部に被処理液の水分を透過させる濾過装置であって、
上記複数の中空糸膜の下方から気泡を供給する気体供給器をさらに備え、
上記筒体が、上記流入口及び流出口より上方に上記気体供給器から供給された気泡を外部に排出する気体排出口を有する濾過装置である。
また、上記課題を解決するための本発明の一態様に係る濾過方法は、当該濾過装置を用い、気体供給器により気泡を供給しつつ被処理液を濾過する濾過方法である。
上記の濾過装置及び濾過方法は、濾過中において気体供給器から気泡を供給することで中空糸膜表面への汚物の付着を低減でき、このため濾過効率が高い。
図1は、本発明の一実施形態の濾過装置を示す模式的説明図である。 図2は、本発明の一実施形態の濾過装置における濾過時における模式的説明図である。 図3aは、図1の濾過装置の濾過モジュールが有する下部保持部材を示す模式的底面図である。 図3bは、図3aの下部保持部材のA−A線端面図である。 図4は、図1と異なる実施形態の濾過装置を示す模式的説明図である。 図5は、図1及び図4と異なる実施形態の濾過装置を示す模式的説明図である。 図6は、図3aの下部保持部材とは異なる形状の下部保持部材を示す模式的底面図である。 図7は、図3bの下部保持部材とは異なる形状の下部保持部材を示す模式的断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係る濾過装置は、
被処理液の流入口及び流出口を有する筒体と、この筒体内に揃えて配設される複数の中空糸膜とを備え、中空糸膜の外部と内部との圧力差を生じさせることで外部から内部に被処理液の水分を透過させる濾過装置であって、
上記複数の中空糸膜の下方から気泡を供給する気体供給器をさらに備え、
上記筒体が、上記流入口及び流出口より上方に上記気体供給器から供給された気泡を外部に排出する気体排出口を有する濾過装置である。
当該濾過装置は、中空糸膜の外部と内部との圧力差を生じさせて被処理液の水分を透過させている間に(濾過中において)気体供給器から気泡を供給することで、中空糸膜表面への汚物の付着を低減できるので、汚物付着による濾過能力の低減が少ない。また、当該濾過装置は、上述のように気体供給器から供給された気泡が筒体の気体排出口から外部に排出されるので、好適に濾過を行うことができる。
当該濾過装置は外圧式であるとよい。これにより、従来から用いられている外圧式の濾過装置の基本的構造を用い、当該濾過装置を構成することができる。
上記気体排出口が、筒体上部に配設された開口であるとよい。これにより、気体供給器から供給された気泡を筒体上部の開口から外部に排出することかできる。また、この開口と中空糸との高さの差の水圧を利用して、好適な圧力による濾過を行うことができる。
上記筒体が、上記気体排出口を開閉する開閉弁を有するとよい。これにより、開閉弁を開放することで、気体供給器から供給された気泡を気体排出口から外部に排出することができる。また、開閉弁を利用することで、好適な圧力による外圧濾過を行うことができる。
上記複数の中空糸膜、及びこの中空糸膜の下部を保持する複数の下部保持部位を有する濾過モジュールを備え、上記保持部位が他の保持部位と隙間をもって配設されているとよい。これにより、気体供給器から供給された気泡が、上記保持部位間の隙間を通過し、中空糸膜の長手方向に沿って上昇することで、中空糸膜表面を的確に洗浄することかできる。
上記気体供給器から供給される気泡が、濾過モジュールに衝突後複数の気泡に分割されるとよい。このように気体供給器から供給される気泡が濾過モジュールによって複数の気泡に分割されることで、この分割された気泡が中空糸膜表面に接触しながら上昇する。この分割された気泡は、中空糸膜の間隔に近い平均径を有し中空糸膜間に均質に拡がり易い。そのため、この分割気泡によって中空糸膜表面をもれなく洗浄することができる。また、上記分割気泡は、微小な気泡よりも比較的大きいので、上昇速度が大きく、このため、高い擦過圧力で効果的に中空糸膜表面を洗浄することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る濾過装置について図面を参照しつつ詳説する。
図1の濾過装置1は、筒体7及び濾過モジュール2を備える。換言すれば、当該濾過装置1は、濾過モジュール2と、この濾過モジュール2が内部空間部に内蔵されるとともに、この内部空間部を外部に連通する被処理液の流入口7a及び流出口7bを有する筒体7を備える。この濾過装置1としては、外圧式の濾過装置を用いることができ、この外圧式の濾過装置は、特に限定されるものではないが、例えば含油排水等の非処理水を循環して流す外圧循環濾過方式(外圧クロスフロー方式)の濾過装置である。
また、当該濾過装置1は、上記濾過モジュール2の下方から気泡を供給する気体供給器3をさらに備える。この気体供給器3は、気泡を供給するための気体供給ポンプ9cを有している。当該濾過装置1は、筒体7内に被処理液を供給するための供給ポンプ9a、及び濾過モジュール2から処理済液を回収するための吸引ポンプ9bをさらに備える。上記供給ポンプ9aによって筒体7内かつ中空糸膜4外部が高圧となり、上記吸引ポンプ9bによって中空糸膜4内部が低圧となる。
<筒体>
筒体7は、上述のように被処理液の流入口7a及び流出口7bを有している。上記流入口7aは、流出口7bよりも下方に配設されている。上記筒体7の形状等は特に限定されないが、例えば上記筒体7は有底筒状に設けられ、上記流入口7a及び流出口7bは筒体7の側壁に形成される。また、上記筒体7の横断面形状は円形であり、上記筒体7は円筒形状である。上記筒体7は、長手方向(軸方向)が上下方向に沿うよう設置される。
上記筒体7の大きさは特に限定されるものではないが、筒体7の長さとしては、例えば1m以上7m以下である。また、筒体7の内径としては、例えば10cm以上40cmである。
上記筒体7は、上記流出口7b及び流入口7aよりも上方に気体排出口7cを有し、この気体排出口7cは、上記気体供給器3から供給された気泡を外部に排出する。上記気体排出口7cは、筒体7上部に配設された開口から構成されている。
上記気体排出口7cと上記流出口7bとの上下間隔は、濾過モジュール2付近において十分な水圧が得られる限り限定されるものではないが、上記上下間隔の下限としては0.5mが好ましく、1mがより好ましく、2mがさらに好ましい。上記上下間隔が上記下限未満であると、濾過モジュール2付近において十分な水圧が得られないおそれがある。一方、上記上下間隔の上限としては、特に限定されないが、例えば5mである。
上記筒体7の材質は、特に限定されるものではないが、耐薬品性等に優れたものが好適に採用できる。具体的には、ステンレス等の金属材料や、ABS樹脂、PVC、PTFE、PSF、セィト及びPEEK等のエンジニアリングプラスチックから筒体7を形成することが可能である。
上記供給ポンプ9aは、筒体7内が所定の水圧となるよう被処理水を供給している。ここで、この水圧(濾過モジュール2の上端(後述の上部保持部材5)における水圧)の下限としては、20kPaが好ましく、10kPaがより好ましい。上記水圧が上記下限未満であると、当該濾過装置1の濾過能力が低下するおそれがある。一方、水圧の上限としては、60kPaが好ましく、50kPaがより好ましい。上記水圧が上記上限を超えると、筒体7等の機械的強度を担保するために装置全体がコスト高となるおそれがあるとともに、上記気体排出口7cの位置を高くする必要が生じ装置全体が大型化し過ぎるおそれがある。
<濾過モジュール>
濾過モジュール2は、上下方向に引き揃えられた複数本の中空糸膜4とこの複数本の中空糸膜4を上下方向に位置決めする上部保持部材5及び下部保持部材6とを有する。この濾過モジュール2(の下部保持部材6)は、気体供給器3から供給される気泡が衝突した際にこの気泡を複数の気泡に分割する。
(上部保持部材及び下部保持部材)
下部保持部材6は、複数の中空糸膜4の下部を保持する複数の下部固定部位6b(保持部位)を有している。具体的には、下部保持部材6は、図3aに示すように外枠6aと、中空糸膜4の下端部を固定する上記複数の固定部位6bとを有する。この固定部位6bは、例えば棒状に形成されており、一定の間隔を持って複数の固定部位6bが平行又は略平行に配設され、上方側にそれぞれ複数本の中空糸膜4が配設されている。このように固定部位6bを一定間隔で平行又は略平行に配設することで、後述するような気泡の分割をより均質に行うことができる。
外枠6aは、固定部位6bを支持するための部材である。外枠6aの一辺の長さは、特に限定されないが、外枠6aの一辺の長さとしては、例えば5cm以上20cm以下である。また、外枠6aの断面形状は、特に限定されず、図3aに示した四角形状以外に、その他の多角形状や円形状としてもよい。
上部保持部材5は、複数本の中空糸膜4の上端部を保持する部材である。この上部保持部材5は、複数本の中空糸膜4の上部開口と連通し、濾過済液を収集する吸引口を有する。この吸引口には吸引管を介して上記吸引ポンプ9bが接続され、複数本の中空糸膜4の内部に浸透した濾過済液を吸引する。上部保持部材5の外形は特に限定されず、断面形状は多角形状、円形状等とすることができる。
なお、中空糸膜4は、1本の両端を上部保持部材5及び下部保持部材6でそれぞれ固定してもよいが、1本の中空糸膜4をU字状に湾曲させ、2つの開口部を上部保持部材5で固定し、下端折返(湾曲)部を下部保持部材6で固定してもよい。
後述する気体供給器3から供給される気泡Bは、固定部位6bに衝突することで複数の気泡B’に分割され、この分割気泡B’が固定部位6b間の隙間を通過し、中空糸膜4の表面を擦過しながら上方へと移動する。複数の固定部位6bは図2に示すように上下方向位置が揃えられて配設されている。
固定部位6bの幅(短手方向長さ)及びその間隔は、十分な数の中空糸膜4を固定でき、かつ気体供給器3から供給される気泡を複数に分割できれば特に限定されない。固定部位6bの幅としては、例えば3mm以上10mm以下とすることができ、固定部位6bの間隔としては、例えば1mm以上10mm以下とすることができる。
下部保持部材6が保持する中空糸膜4の本数Nを、中空糸膜4の配設領域面積Aで割った中空糸膜4の存在密度(N/A)の上限としては、15本/cmが好ましく、12本/cmがより好ましい。中空糸膜4の存在密度が上記上限を超える場合、中空糸膜4の間隔が小さくなって表面の洗浄が十分行えないおそれがある。一方、中空糸膜4の存在密度の下限としては、4本/cmが好ましく、6本/cmがより好ましい。中空糸膜4の存在密度が上記下限未満の場合、当該濾過装置1の単位体積当たりの濾過効率が低下するおそれがある。なお、「中空糸膜の配設領域」とは、軸方向から見て濾過モジュールが有する全ての中空糸膜を包含する仮想多角形のうち最も面積の小さいものを意味する。
また、中空糸膜4を中実と仮定した場合の下部保持部材6が保持する中空糸膜4の断面積の総和Sを、中空糸膜4の配設領域面積Aで割った中空糸膜4の面積割合(S/A)の上限としては、60%が好ましく、55%がより好ましい。中空糸膜4の面積割合が上記上限を超える場合、中空糸膜4の間隔が小さくなって表面の洗浄が十分行えないおそれがある。一方、中空糸膜4の面積割合の下限としては、20%が好ましく、25%がより好ましい。中空糸膜4の面積割合が上記下限未満の場合、当該濾過装置1の単位体積当たりの濾過効率が低下するおそれがある。
上部保持部材5及び下部保持部材6の材質としては特に限定されず、例えばエポキシ樹脂、ABS樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。
中空糸膜4の上部保持部材5及び下部保持部材6への固定方法は特に限定されず、例えば接着剤を用いて固定する方法を用いることができる。
また、上部保持部材5及び下部保持部材6は、上記筒体7内で固定されている。また、濾過モジュール2の取り扱い(運搬、設置、交換等)を容易にするために、上部保持部材5と下部保持部材6とは連結部材で連結することが好ましい。この連結部材としては、例えば金属製の支持棒や、樹脂製のケーシング(外筒)等を用いることができる。
上部保持部材5は、上記流出口7bよりも下方で筒体7内に固定されている。これにより、中空糸膜4において十分な水圧で被処理液を濾過することができる。なお、上部保持部材5と上記気体排出口7cとの上下間隔は、濾過モジュール2において十分な水圧が得られる限り限定されるものではないが、上記上下間隔の下限としては0.5mが好ましく、1mがより好ましく、2mがさらに好ましい。上記上下間隔が上記下限未満であると、濾過モジュール2付近において十分な水圧が得られないおそれがある。一方、上記上下間隔の上限としては、特に限定されないが、例えば5mである。
(中空糸膜)
中空糸膜4は、内側の中空部に水を透過させる一方、被処理液に含まれる粒子の透過を阻止する多孔質状の中空糸膜4である。具体的には、筒体7内部かつ中空糸膜4の外部の圧力と、中空糸膜4内部の圧力との差を生じさせることで、中空糸膜4の外部から内部に被処理液の水を透過させている。
中空糸膜4の形成材料としては、熱可塑性樹脂を主成分とすることができる。この熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。これらの中でも耐薬品性、耐熱性、耐候性、不燃性等に優れ、多孔質性であるPTFEが好ましく、1軸又は2軸延伸したPTFEがさらに好ましい。なお、中空糸膜4の形成材料には、他のポリマー、潤滑剤などの添加剤等が適宜配合されていてもよい。
中空糸膜4は、透水性及び機械的強度を両立させ、さらに気泡による表面洗浄効果を効果的にするために、多層構造とすることが好ましい。具体的には、内側の支持層とこの支持層の表面に積層される濾過層とを中空糸膜4が備えることが好ましい。
上記支持層は、例えば熱可塑性樹脂を押出成形して得られるチューブを用いることができる。このように支持層として押出成形チューブを用いることで、支持層に機械的強度を持たせることができると共に、空孔も容易に形成することができる。なお、このチューブは軸方向に50%以上700%以下、周方向に5%以上100%以下の延伸率で延伸することが好ましい。
上記延伸における温度は、チューブ素材の融点以下、例えば0〜300℃程度とすることが好ましい。比較的空孔の径が大きい多孔質体を得るには低温での延伸がよく、比較的空孔の径が小さい多孔質体を得るには高温での延伸がよい。延伸した多孔質体は、両端を固定し延伸した状態を保って200〜300℃の温度で1〜30分程度熱処理することで高い寸法安定性が得られる。また、延伸温度や延伸率等の条件を組み合わせることにより、多孔質体の空孔のサイズを調整することができる。
支持層の形成材料をPTFEとする場合、支持層を形成するチューブは、例えばPTFEファインパウダーにナフサ等の液状潤滑剤をブレンドし、押出成形等によりチューブ状とした後に延伸することで得ることができる。また、チューブをPTFEファインパウダーの融点以上の温度、例えば350〜550℃程度に保った加熱炉中で、数10秒から数分程度保持し焼結することにより、寸法安定性を高めることができる。
上記PTFEファインパウダーの数平均分子量の下限としては、50万が好ましく、200万がより好ましい。PTFEファインパウダーの数平均分子量が上記下限未満の場合、気泡の擦過によって中空糸膜4の表面が損傷するおそれや、機械的強度が低下するおそれがある。一方、上記PTFEファインパウダーの数平均分子量の上限としては、2000万が好ましい。PTFEファインパウダーの数平均分子量が上記上限を超える場合、中空糸膜4の空孔の成形が困難になるおそれがある。なお、数平均分子量とは、ゲル濾過クロマトグラフィーで計測される値である。
上記濾過層は、例えば熱可塑性樹脂製のシートを上記支持層に巻き付けて焼結することで形成することができる。このように濾過層の形成材料としてシートを用いることで、延伸を容易に行うことができ、空孔の形状や大きさの調整が容易となると共に、濾過層の厚さを小さくすることができる。また、シートを巻き付けて焼結することで、支持層と濾過層とが一体化され、両者の空孔を連通させて透水性を向上させることができる。この焼結温度としては、支持層を形成するチューブと濾過層を形成するシートの融点以上が好ましい。
上記濾過層を形成するシートは、例えば(1)樹脂の押出により得られる未焼結成形体を融点以下の温度で延伸しその後焼結する方法、(2)焼結された樹脂成形体を徐冷し結晶化度を高めた後に延伸する方法等を用いることができる。なお、このシートは長手方向に50%以上1000%以下、短手方向に50%以上2500%以下の延伸率で延伸することが好ましい。特に短手方向の延伸率を上記範囲とすることで、シートを巻き付けた際に周方向の機械的強度を向上させることができ、体積の大きな気泡による表面洗浄に対する耐久性を向上させることができる。
また、支持層を形成するチューブにシートを巻き付けて濾過層を形成する場合、チューブの外周面に微細な凹凸を設けるとよい。このようにチューブの外周面に凹凸を設けることで、シートとの位置ずれを防止できると共に、チューブとシートとの密着性を向上させ、気泡による洗浄で支持層から濾過層が剥離することを防止できる。なお、シートの巻き付け回数はシートの厚さによって調整することができ、1回又は複数回とすることができる。また、チューブに複数のシートを巻き付けてもよい。シートの巻き付け方法としては特に限定されず、チューブの円周方向に巻き付ける方法のほか、らせん状に巻き付ける方法を用いてもよい。
上記微細な凹凸の大きさ(高低差)としては20μm以上200μm以下が好ましい。
上記微細な凹凸はチューブ外周面全体に形成されることが好ましいが、部分的又は断続的に形成されていてもよい。また、上記微細な凹凸をチューブ外周面に形成する方法としては、例えば火炎による表面処理、レーザー照射、プラズマ照射、フッ素系樹脂等のディスパージョン塗布等を挙げることができるが、チューブ性状に影響を与えず容易に凹凸を形成できる火炎による表面処理が好ましい。
また、チューブ及びシートとして未焼成のものを用い、シートを巻付けた後に焼結することでこれらの密着性を高めてもよい。
上記支持層及び濾過層の径及び厚み等は特に限定されないが、支持層の平均外径(中空糸膜4の平均外径)の上限としては、7mmが好ましく、5mmがより好ましい。上記平均外径が上記上限を超えると、中空糸膜4の断面積に対する表面積の比が小さくなって濾過効率が低下するおそれがある。一方、支持層の平均外径の下限としては、0.5mm以上が好ましく、1mmがより好ましい。上記平均外径が上記下限未満の場合、中空糸膜4の機械的強度が不十分となるおそれがある。
上記濾過層の平均内径(中空糸膜4の平均内径)の上限としては、5mmが好ましく、4mmがより好ましい。上記平均内径が上記上限を超えると、中空糸膜4の厚さが小さくなって機械的強度及び不純物の透過阻止効果が不十分となるおそれがある。一方、上記濾過層の平均内径の下限としては、0.25mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。
上記平均内径が上記下限未満の場合、中空糸膜4内の濾過済液を吸引する時の圧損が大きくなるおそれがある。
中空糸膜4の平均外径に対する平均内径の比の上限としては、0.8が好ましく、0.7がより好ましい。中空糸膜4の平均外径に対する平均内径の比が上記上限を超えると、中空糸膜4の厚さが小さくなって機械的強度、不純物の透過阻止効果及び体積の大きな気泡による表面洗浄に対する耐久性が不十分となるおそれがある。一方、中空糸膜4の平均外径に対する平均内径の比の下限としては、0.3が好ましく、0.5がより好ましい。
中空糸膜4の平均外径に対する平均内径の比が上記下限未満の場合、中空糸膜4の厚さが必要以上に大きくなって中空糸膜4の透水性が低下するおそれがある。
上記濾過層の平均厚みの上限としては、200μmが好ましく、100μmがより好ましい。一方、濾過層の平均厚みの下限としては、3μmが好ましく、5μmがより好ましい。濾過層の平均厚さを上記範囲内とすることで、中空糸膜4に容易かつ確実に高い濾過性能を付与することができる。
上記支持層の平均厚みの下限としては、0.25mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、支持層の平均厚みの上限としては、2mmが好ましく、1mmがより好ましい。支持層の平均厚さを上記範囲内とすることで、中空糸膜4に機械的強度及び透水性をバランスよく付与することができる。
中空糸膜4の平均長さとしては特に限定されず、例えば1m以上3m以下とすることができる。なお、中空糸膜4の平均長さとは、上部保持部材5に固定された上端部から下部保持部材6に固定された下端部までの平均距離を意味し、後述するように1本の中空糸膜4をU字状に湾曲させ、この湾曲部を下端部として下部保持部材6で固定した場合は、この下端部から上端部(開口部)までの平均距離を意味する。
中空糸膜4の気孔率の上限としては、90%が好ましく、85%がさらに好ましい。中空糸膜4の気孔率が上記上限を超える場合、中空糸膜4の機械的強度及び耐擦過性が不十分となるおそれがある。一方、中空糸膜4の気孔率の下限としては、75%が好ましく、78%がより好ましい。中空糸膜4の気孔率が上記下限未満の場合、透水性が低下し、当該濾過装置1の濾過能力が低下するおそれがある。なお、気孔率とは、中空糸膜4の体積に対する空孔の総体積の割合をいい、ASTM−D−792に準拠して中空糸膜4の密度を測定することで求めることができる。
中空糸膜4の空孔の面積占有率の上限としては、60%が好ましい。空孔の面積占有率が上記上限を超える場合、中空糸膜4の表面強度が不十分となり、気泡の擦過によって中空糸膜4の破損等が生じるおそれがある。一方、中空糸膜4の空孔の面積占有率の下限としては、40%が好ましい。空孔の面積占有率が上記下限未満の場合、透水性が低下し、当該濾過装置1の濾過能力が低下するおそれがある。なお、空孔の面積占有率とは、中空糸膜4の表面積に対する中空糸膜4の外周面(濾過層表面)における空孔の総面積の割合を意味し、中空糸膜4の外周面の電子顕微鏡写真を解析することで求めることができる。
中空糸膜4の空孔の平均径の上限としては、0.45μmが好ましく、0.1μmがより好ましい。中空糸膜4の空孔の平均径が上記上限を超える場合、被処理液に含まれる不純物の中空糸膜4内部への透過を阻止できないおそれがある。一方、中空糸膜4の空孔の平均径の下限としては、0.01μmが好ましい。中空糸膜4の空孔の平均径が上記下限未満の場合、透水性が低下するおそれがある。なお、空孔の平均径とは、中空糸膜4の外周面(濾過層表面)の空孔の平均径を意味し、細孔直径分布測定装置(例えばPorus Materials社製 多孔質材料自動細孔径分布測定システム)により測定することができる。
中空糸膜4の引張強度の下限としては、50Nが好ましく、60Nがより好ましい。中空糸膜4の引張強度が上記下限未満の場合、体積の大きな気泡による表面洗浄に対する耐久性が低下するおそれがある。なお、中空糸膜4の引張強度の上限は一般に150Nである。また、引張強度とは、JIS−K7161:1994に準拠し、標線間距離100mm、試験速度100mm/minで引張試験を行った際の最大引張応力を意味する。
<気体供給器>
気体供給器3は、上記濾過モジュール2の下方から、中空糸膜4の表面を洗浄する気泡Bを供給する。この気泡Bは、上述のとおり、上記固定部位6bで複数の気泡B’に分割され、中空糸膜4の表面を擦過することで洗浄を行う。この気体供給器3は、1つの気泡吐出口を有する。つまり、当該濾過装置1は、1つの濾過モジュール2に1対1で対応する気泡吐出口を有する。
このような気体供給器3としては、公知のものを用いることができ、例えば上記濾過モジュール2と共に被処理液中に浸漬され、圧縮機等から給気管(図示せず)を通して連続的に供給される気体を内部に貯留し、一定体積になった気体を間欠的に吐出することで気泡Bを供給するものを用いることができる。
気体供給器3から供給される気泡の平均水平径は、濾過モジュール2の複数本の中空糸膜4の固定部分(固定部位6bへの固定個所)の最大間隔よりも大きい。この気体供給器3から供給される気泡の平均水平径の下限としては、濾過モジュール2の複数本の中空糸膜4の固定部分の最大間隔の2倍が好ましく、3倍がより好ましく、4倍がさらに好ましい。気体供給器3から供給される気泡の平均水平径が上記下限未満の場合、固定部位6bで分割された後の気泡の数及び大きさが不足し気泡による中空糸膜4表面の洗浄能力が不十分となるおそれがある。なお、「気泡の平均水平径」とは、気体供給器3から吐出された気泡が中空糸膜又はその保持部位に衝突する直前の水平方向の最小幅の平均値を意味する。また、「中空糸膜の保持部位の最大間隔」とは、隣接する中空糸膜の保持部位における間隔のうち、最大のものを意味する。
なお、気体供給器3から供給する気泡としては不活性のものであれば特に限定されないが、ランニングコストの観点から空気を用いることが好ましい。
<使用方法及び利点>
当該濾過装置1は、濾過を行う被処理液を筒体7内に圧力をかけて供給することで、外圧濾過を行うことができる。当該濾過装置1の具体的な用途としては、例えば地下水・河川表流水等の浄水処理や、一般産業排水処理、非溶解性含油排水処理等が挙げられる。なお、当該濾過装置1は、浸漬型の濾過装置1や内圧型の濾過装置1に比べて比較的濁度が低い被処理液の処理に好適に用いられ、内圧型の濾過装置1に比べて大量処理が必要な場合に好適に用いられる。
当該濾過装置1を用いた濾過方法においては、上述のように圧力をかけつつ被処理液を筒体7内に供給するとともに、上記気体供給器3によって気泡が供給される。このため、この気泡によって中空糸膜4表面へ汚物が付着することを防止でき、また中空糸膜4表面へ付着した汚物を除去することができ、つまりは中空糸膜4表面への汚物の付着を低減できる。したがって、当該濾過装置1は汚物付着による濾過能力の低減が少ない。さらに、流出口7bが流入口7aよりも上方に設けられているので、濾過に際して筒体7内は下から上への水流が生じ、上記気泡はこの水流に沿って上昇するので、気泡の上昇速度が速く、これにより高い擦過加圧力で効果的に中空糸膜4表面を洗浄することができる。
また、気体供給器3から供給される気泡Bの平均水平径が複数本の中空糸膜4の固定部分の最大間隔より大きいため、この気泡Bが固定部位6bによって複数の気泡B’に分割され、中空糸膜4表面に接触しながら上昇する。この分割された気泡B’は、中空糸膜4の間隔に近い平均径を有し中空糸膜4間に均質に拡がり易い。そのため、この分割気泡B’によって中空糸膜4表面をもれなく洗浄することができる。また、上記分割気泡B’は従来の微小な気泡よりも上昇速度が大きいため、高い擦過圧力で効果的に中空糸膜4表面を洗浄することができる。また、当該濾過装置1は、分割気泡B’が各中空糸膜4の長手方向に沿って上昇するため、中空糸膜4表面の洗浄をより効率的かつ効果的に行うことができる。
さらに、当該濾過装置1において、連続供給される気泡を内部に貯留して間欠的に吐出して気泡を供給する気体供給器3を用いることで、少ないコストで容易かつ確実に体積の大きい気泡を濾過モジュール2に供給することができる。
また、上述のように気体供給器3から供給された気泡は、筒体7の気体排出口7cから外部に排出されるので、濾過モジュール2近辺での水圧が好適に維持されることで、好適な外圧濾過を行うことができる。
[その他の実施例]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、筒体3を筒体上部が開放された底有筒状から構成したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、図4に示すように、筒体7が上部を閉塞する天面部17dを有し、一端(上端)が上記気体排出口17cを構成し、天面部17d(又は筒体17の周壁)を貫通し、他端(下端)が筒体17内に配置された排気管17eを設けたものを採用することも可能である。なお、図4において、17aは流入口、17bは流出口を意味し、その他の符号は図1の実施形態と同様の部材を意味する。また、気体排出口17cの上下方向位置(例えば流出口17bとの間隔)は上記実施形態で説明した好ましい範囲と同様であるので、ここでの説明を省略する。
また、上記実施形態では、気体排出口として筒体上部に配設された開口を用いたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、例えば開閉弁によって気体排出口を開閉可能に設けることも可能であり、具体的には図5に示すように、筒体7が、気体排出口27cを開閉する開閉弁27eを有する構成を採用可能である。このような開閉弁としては、例えば定期的に気体排出口を開閉する弁や、一定圧以上で気体排出口を開閉する弁等を採用することが可能である。なお、このような開閉弁を、図4に示す排気管17eに付設することも可能である。なお、図5において、27aは流入口、27bは流出口、27dは天面部を意味し、その他の符号は図1の実施形態と同様の部材を意味する。
さらに、当該濾過装置は、複数の濾過モジュールを備えていてもよい。当該濾過装置が複数の濾過モジュールを備える場合、それぞれの濾過モジュールに対応する気体供給器を1つずつ配設してもよいし、複数の濾過モジュールに気泡を供給可能な複数の気泡吐出口を有する気体供給器を配設してもよい。
また、上記実施形態においては、気体供給器3が濾過モジュール2に気泡を間欠的に供給するものについて説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、連続的に気泡を供給する気体供給器3を用いることも可能である。また、濾過モジュール2の真下に気体供給器3を配設したものについて説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、気体供給器が、濾過モジュールに下方から気泡を供給できるものであれば足りる。具体的には、例えば複数の中空糸膜の間に気体供給管を配設し、この気体供給管から気体供給器を構成することも可能である。
上記実施形態においては、下部保持部材6が複数の中空糸膜4を保持する棒状の固定部位6bを有する形態としたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。つまり、例えば一の固定部位(保持部位)が一の中空糸膜4を保持し、この固定部位同士が隙間をもって複数配設されたものとすることも可能である。
さらに、上記実施形態においては、下部保持部が他の下部保持部と隙間をもって配設されたものについて説明したが、本発明の範囲はこれに限定されない。また、上記実施形態のように隙間をもって下部保持部を配設する場合にあっても、上記実施形態の構成に限定されない。つまり、例えば図6に示す下部保持部材16のように、板状の固定部位16bに複数の貫通孔を設けることで、固定部位16b同士が隙間をもって配設された形状であってもよい。
また、図7に示すように隣接する固定部位6bを上下方向に異なる位置に配設してもよい。このように隣接する固定部位6bを段違いに配設することで、固定部位の気泡に対するせん断力を向上させて、気泡の分割をさらに均質に行うことができる。
さらに、当該濾過装置で用いる気体供給器は、上記実施形態のものに限定されないが、上記実施形態のように間欠的に気泡を供給する場合には固定部位で複数の気泡に分割される十分な体積の気泡を供給できるものが好ましい。なお、この場合においても、上記実施形態で説明したもの以外の気泡発生装置(散気装置)を用いてもよい。
また、濾過モジュールの中空糸膜の引き揃え方向は、上下方向に限られず、水平方向でもよく、斜めであってもよい。このような方向に中空糸膜が引き揃えられた場合でも、下方から供給される気泡が中空糸膜間で分割されることで、均質な気泡の供給ができる。
さらに、上記実施形態においては供給ポンプ9a及び吸引ポンプ9bによって中空糸膜4の内部と外部との圧力差を生じさせるものについて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば上記吸引ポンプを設けずに供給ポンプのみによって中空糸膜の内部と外部との圧力差を生じさせるものも本発明の意図する範囲内である。
以上のように、本発明の濾過装置は、外圧濾過中において気体供給器から気泡を供給することで中空糸膜表面への汚物の付着を低減でき、このため高い濾過能力を維持することができ、よって当該濾過装置は、種々の分野で好適に用いることができる。
1 濾過装置
2 濾過モジュール
3 気体供給器
4 中空糸膜
5 上部保持部材
6、16 下部保持部材
6a 外枠
6b、16b 固定部位
7a、17a、27a 流入口
7b、17b、27b 流出口
7c、17c、27c 気体排出口
17d、27d 天面部
17e 排気管
27e 開閉弁

Claims (7)

  1. 被処理液の流入口及び流出口を有する筒体と、この筒体内に揃えて配設される複数の中空糸膜とを備え、中空糸膜の外部と内部との圧力差を生じさせることで外部から内部に被処理液の水分を透過させる濾過装置であって、
    上記複数の中空糸膜の下方から気泡を供給する気体供給器をさらに備え、
    上記筒体が、上記流入口及び流出口より上方に上記気体供給器から供給された気泡を外部に排出する気体排出口を有する濾過装置。
  2. 外圧式である請求項1に記載の濾過装置。
  3. 上記気体排出口が、筒体上部に配設された開口である請求項1又は請求項2に記載の濾過装置。
  4. 上記筒体が、上記気体排出口を開閉する開閉弁を有する請求項1又は請求項2に記載の濾過装置。
  5. 上記複数の中空糸膜、及びこの中空糸膜の下部を保持する複数の下部保持部位を有する濾過モジュールを備え、
    上記下部保持部位が他の下部保持部位と隙間をもって配設されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の濾過装置。
  6. 上記気体供給器から供給される気泡が、濾過モジュールに衝突後複数の気泡に分割される請求項5に記載の濾過装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の濾過装置を用い、上記気体供給器により気泡を供給しつつ被処理液を濾過する濾過方法。
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