以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(ユーザのコンテキストを考慮しない場合)
2.第2の実施の形態(ユーザのコンテキストを考慮する場合)
3.変形例
<1.第1の実施の形態>
まず、図1乃至図17を参照して、本技術の第1の実施の形態について説明する。
[情報処理システム1の構成例]
図1は、本技術を適用した情報処理システム1の一実施の形態を示すブロック図である。
情報処理システム1は、サーバ11及びクライアント12−1乃至12−nを含むように構成される。サーバ11とクライアント12−1乃至12−nは、ネットワーク13を介して相互に接続されている。また、サーバ11及びクライアント12−1乃至12−nは、ネットワーク13を介して、サーバ2と相互に接続されている。
なお、以下、クライアント12−1乃至12−nを個々に区別する必要がない場合、単に、クライアント12と称する。
サーバ11は、各種のイベントの案内、申込み、予約、チケットの販売等のサービス(以下、イベント関連サービスと称する)を提供する。また、後述するように、サーバ11は、各種のイベントに関する情報(以下、イベント情報と称する)を提示するのに適切なタイミングをユーザ毎に設定し、各ユーザが使用するクライアント12に適切なタイミングでイベント情報を提示することができる。
なお、イベント関連サービスの形態は、各種のウエブサイトなど、ネットワーク13を利用してクライアント12に提供可能な形態を含むものであれば、特に限定されるものではない。例えば、通常のイベントの案内や参加申込み等を行うウエブサイトの他、SNS(Social Networking Service)、メッセージ又は動画等の投稿サイト等の形態をとることも可能である。
また、サーバ11がイベント関連サービスで取り扱う対象となるイベントの種類は、事前に開催日時が決まっているものであれば、特に限定されるものではない。
例えば、対象となるイベントは、事前に予約、申込み、チケットの購入等が可能なイベントであってもよいし、それらができないイベントであってもよい。例えば、前者には、ライブ(例えば、コンサート、演劇、スポーツの試合等)、展示会、映画、ツアー旅行等があり、後者には、バーゲンセール等がある。
また、対象となるイベントは、例えば、定員が設けられたイベントであってもよいし、定員が設けられていないイベントであってもよい。例えば、前者には、ライブ、ツアー旅行等があり、後者には、展示会、バーゲンセール等がある。
さらに、対象となるイベントは、例えば、単発又は単発に近いイベントであってもよいし、一定の期間継続するイベントであってもよい。例えば、前者には、コンサート、スポーツの国際試合等があり、後者には、映画、展示会等がある。また、一定の期間継続するイベントは、期間中に連続して開催されるイベントであってもよいし、期間中に断続的に開催されるイベントであってもよい。例えば、前者には、映画、展示会等があり、後者には、コンサートツアー等がある。なお、コンサートツアーは、個々のコンサートについて見れば、単発のイベントに分類することも可能である。
また、対象となるイベントは、例えば、所定の場所でのみ参加が可能なイベントであってもよいし、遠隔からの参加が可能なイベントであってもよい。例えば、前者には、ライブ、映画等があり、後者には、ライブビューイング、ペイパービュー等がある。また、前者は、必ずしも1ヶ所で開催されるイベントである必要はなく、例えば、複数の場所で同時間帯に開催されるイベントであってもよい。
さらに、対象となるイベントは、例えば、参加型のイベントであってもよいし、体験型のイベントであってもよい。例えば、前者には、ライブ等があり、後者には、ツアー旅行等がある。
また、対象となるイベントは、現実空間のイベントであってもよいし、仮想空間のイベントであってもよい。例えば、前者には、ライブ、ツアー旅行等があり、後者には、インターネット上の仮想世界で開催されるバーチャルイベント、オンラインのゲーム大会等がある。
クライアント12は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末等、サーバ11が提供するイベント関連サービスの利用が可能な装置により構成される。
サーバ2は、サーバ11が提供するイベント関連サービスと異なるサービスをクライアント12に提供する。なお、サーバ2が提供するサービスの形態は特に限定されるものではなく、例えば、SNSや投稿サイト等のウエブサイトが想定される。そして、サーバ11は、例えば、サーバ2が提供するサービスを利用して、各イベントに対するユーザの反応を検出したり、イベント情報をユーザに提示したりすることも可能である。
なお、図1では、サーバ2及びサーバ11をそれぞれ1台ずつ図示しているが、複数台設けるようにすることも可能である。
[サーバ11aの構成例]
図2は、情報処理システム1のサーバ11の第1の実施の形態であるサーバ11aの機能の構成例を示すブロック図である。
サーバ11aは、受信部101、ユーザ反応検出部102、ユーザ反応記憶部103、イベント情報記憶部104、ルール設定部105、ルール記憶部106、提示タイミング設定部107、提示情報記憶部108、提示制御部109、及び、送信部110を含むように構成される。
受信部101は、ネットワーク13を介して、クライアント12及びサーバ2から送信されてくる各種の情報を受信し、必要に応じて受信した情報をユーザ反応検出部102及び提示タイミング設定部107に供給する。
ユーザ反応検出部102は、クライアント12又はサーバ2から受信した情報に基づいて、各イベントに対する各ユーザの反応を検出し、検出結果を示す情報(以下、ユーザ反応情報と称する)をユーザ反応記憶部103に記憶させる。なお、検出対象となるユーザ反応の例については後述する。
イベント情報記憶部104は、サーバ11aが取り扱う各イベントに関するイベント情報を記憶する。イベント情報の内容は、任意に設定することが可能であるが、例えば、以下の情報の全部又は一部を含む。
・イベントの名称
・日時情報(情報公開日時、予約、販売又は申込み開始及び終了日時、開催日時等)
・イベント概要(概要文、イベント紹介用の画像又は動画、出演者、イベントに関するクチコミ及びレビュー、詳細情報を掲載したウエブサイトのURL(Uniform Resource Locator)等)
・開催場所
・料金(チケット価格、入場料など)
・数量、在庫情報(定員、販売数、残席数等)
ルール設定部105は、各イベントのイベント情報を提示する提示タイミングをユーザ毎に設定するためのルール(以下、提示ルールと称する)を設定し、設定した提示ルールをルール記憶部106に記憶させる。
例えば、ルール設定部105は、ユーザ反応記憶部103に記憶されているユーザ反応情報、イベント情報記憶部104に記憶されているイベント情報、及び、提示情報記憶部108に記憶されている提示情報等を用いた学習処理を行うことで、提示ルールを作成する。具体的には、例えば、ルール設定部105は、ユーザ毎に最適化した提示モデルの学習を行い、作成した提示モデルを各ユーザの提示ルールに設定する。
ここで、提示モデルとは、簡単に言えば、ユーザ及びイベントに関する情報に基づいて、各イベントのイベント情報を各ユーザに提示するのに適切なタイミングを求めるための数理モデルである。提示モデルには、線形回帰モデル、非線形回帰モデル、確率モデル等の任意の数理モデルを用いることができる。例えば、イベントの内容や属性、及び、提示モデルの学習に必要なデータや計算量等を考慮して、適切な数理モデルが採用される。
また、例えば、ルール設定部105は、学習処理を行わずに、予め定められたルールを提示ルールに設定することが可能である。例えば、ルール設定部105は、設計者や運用者等が事前に用意したヒューリスティックなルールやロジック、或いは、それらに基づくモデルを、提示ルールに設定することが可能である。
なお、例えば、上述した提示モデルのようにユーザ毎に個別に提示ルールを設定するようにしてもよいし、或いは、複数のユーザに対して共通の提示ルールを設定するようにしてもよい。なお、後者の場合、例えば、共通の提示ルールを用いても、ユーザ毎に異なる条件(例えば、ユーザの属性等)が提示ルールに適用されることにより、ユーザ毎に異なる提示タイミングが設定される。
提示タイミング設定部107は、イベント情報記憶部104に記憶されているイベント情報、及び、ルール記憶部106に記憶されている提示ルールに基づいて、各イベントのイベント情報を各ユーザに提示する提示タイミングを設定する。提示タイミング設定部107は、提示する対象となるユーザ、提示タイミング、提示する内容など、各ユーザへのイベント情報の提示に必要な提示情報を提示情報記憶部108に記憶させる。
提示制御部109は、各クライアント12におけるイベント情報の提示を制御する。例えば、提示制御部109は、提示タイミングに達したイベント情報を、提示する対象となるユーザのクライアント12に、送信部110及びネットワーク13を介して送信し、送信先のクライアント12にイベント情報を提示させる。
送信部110は、ネットワーク13を介して、クライアント12及びサーバ2に各種の情報を送信する。
なお、以下、提示ルールとして上述した提示モデルを用いる場合について説明する。
[クライアント12aの構成例]
図3は、情報処理システム1のクライアント12の第1の実施の形態であるクライアント12aの機能の構成例を示すブロック図である。
クライアント12aは、入力部201、ユーザ反応検出部202、送信部203、受信部204、提示制御部205、及び、出力部206を含むように構成される。
入力部201は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクロフォン等の各種の入力デバイス、各種のセンサ、GPS(Global Positioning System)受信機等の位置検出装置等により構成される。入力部201は、ユーザにより入力された情報や指令、センサ情報、位置検出結果等をユーザ反応検出部202及び提示制御部205に供給する。
ユーザ反応検出部202は、入力部201から供給される情報等に基づいて、各イベントに対するユーザの反応を検出する。ユーザ反応検出部202は、検出結果を含むユーザ反応情報を、送信部203及びネットワーク13を介して、サーバ11aに送信する。なお、ユーザ反応検出部202が検出対象とする反応には、後述するように、サーバ11aにより提示されたイベント情報に対する反応以外の反応も含まれる。
送信部203は、ネットワーク13を介して、サーバ11a及びサーバ2に各種の情報を送信する。
受信部204は、ネットワーク13を介して、サーバ11a及びサーバ2から送信されてくる各種の情報を受信し、受信した情報を提示制御部205に供給する。
提示制御部205は、入力部201を介してユーザにより入力された指令等に従って、サーバ11a又はサーバ2から受信した情報や、サーバ11a又はサーバ2が提供するサービスの画面等の出力部206による提示を制御する。
出力部206は、例えば、ディスプレイ等の各種の表示デバイス、スピーカ、音声出力端子等の各種の音声出力デバイス等により構成される。
[ユーザがイベントに参加するまでのフロー]
ここで、情報処理システム1の処理について説明する前に、図4を参照して、ユーザがイベントに参加するまでのフローについて説明する。図4は、ユーザがイベントに参加するまでのフローをモデル化したものを、左から右方向に進む時系列に沿って示した図である。
タイミングaは、イベント情報の公開が開始されるタイミング(以下、情報公開開始タイミングと称する)を示している。
タイミングbは、ユーザがイベントへの参加の意思を決定することが可能な意思決定可能期間が開始するタイミング(以下、意思決定可能期間開始タイミングと称する)を示している。
タイミングcは、ユーザがイベントに関する情報を最初に認知するタイミング(以下、認知タイミングと称する)を示している。従って、ユーザは、この認知タイミングにおいて、イベントの開催を初めて知ることになる。
タイミングdは、ユーザがイベントに参加する意思を決定するタイミング(以下、意思決定タイミングと称する)を示している。
タイミングeは、意思決定可能期間が終了するタイミング(以下、意思決定可能期間終了タイミングと称する)を示している。
タイミングfは、イベントが開始されるタイミング(以下、イベント開始タイミングと称する)を示している。なお、一定の期間継続して行われるイベントの場合、処理の便宜上、所定の条件(例えば、主催者による指定、ユーザのスケジュール、所定のアルゴリズム等)に基づいて、そのうちの1つが選択される。そして、選択されたイベントに基づいてイベント開始タイミングfが設定される。
また、情報公開開始タイミングaからイベント開始タイミングfまでの期間を、イベント情報公開期間と定義する。なお、イベント情報の公開が終了するタイミングとイベント開始タイミングfとは必ずしも一致するとは限らないが、処理の便宜上、イベント情報公開期間が終了するタイミングをイベント開始タイミングfに設定する。
また、認知タイミングcから意思決定タイミングdまでの期間が、ユーザがイベントを認知した状態で、まだ参加の意思を決定していない期間となる。意思決定タイミングdから意思決定可能期間終了タイミングeまでの期間が、ユーザがイベントに参加する意思を決定した状態の期間となる。イベント開始タイミングf以降の期間が、ユーザがイベントに参加したり、イベントを実行したりすることが可能な期間となる。
例えば、対象となるイベントが、事前にチケットの前売り等が行われ、定員が決まっているライブである場合、情報公開開始タイミングaは、ライブ情報の公開が開始されるタイミングとなる。意思決定可能期間開始タイミングbは、チケットの販売が開始されるタイミングとなる。認知タイミングcは、ユーザがライブ情報を初めて認知するタイミングとなる。意思決定タイミングdは、ユーザがライブのチケットを購入するタイミングとなる。意思決定可能期間終了タイミングeは、チケットの販売が終了するタイミングとなる。イベント開始タイミングfは、ライブが開始されるタイミングとなる。
なお、例えば、ライブの開催までにチケットが売り切れない場合等に、意思決定可能期間終了タイミングeが、イベント開始タイミングfと一致したり、又は、イベント開始タイミングfより後に来たりする場合も想定される。また、例えば、先行予約と通常販売等によりチケットの販売が複数回に分けて行われる場合、意思決定可能期間開始タイミングbと意思決定可能期間終了タイミングeの組が複数設定され、意思決定可能期間が複数に分かれる場合も想定される。
また、例えば、対象となるイベントが、事前にチケットの前売り等が行われず、定員が決まっていないバーゲンセールである場合、情報公開開始タイミングaと意思決定可能期間開始タイミングbは、バーゲンセール情報の公開が開始されるタイミングで一致する。認知タイミングcは、ユーザがバーゲンセール情報を初めて認知するタイミングとなる。意思決定タイミングdは、ユーザがバーゲンセールに行く意思を決定するタイミングとなる。意思決定可能期間終了タイミングeとイベント開始タイミングfは、バーゲンセールが開始されるタイミングで一致する。
そして、サーバ11aは、情報公開開始タイミングaから意思決定タイミングdまでの間の提示タイミングXにおいて、例えばイベントへの参加を誘引する目的で各ユーザにイベント情報を提示する。また、後述するように、提示タイミングXは、各ユーザがイベントに参加する可能性を高め、イベントの参加人数が増えるように、ユーザ毎に異なるタイミングに設定される。
[情報処理システム1の処理の第1の実施の形態]
次に、図5乃至図17を参照して、情報処理システム1の処理の第1の実施の形態について説明する。
(提示タイミング設定処理の第1の実施の形態)
まず、図5のフローチャートを参照して、サーバ11aにより実行される提示タイミング設定処理の第1の実施の形態について説明する。
なお、この処理は、イベント毎に任意のタイミングで行われる。例えば、定期的、新たなイベントに関するイベント情報が追加されたとき、新たなユーザが追加されたとき、ユーザの登録情報が変更されたとき等のタイミングで処理が実行される。
また、以下、この処理において、提示タイミングを設定する対象となるイベントを対象イベントと称する。
ステップS1において、提示タイミング設定部107は、対象イベントに関するイベント情報をイベント情報記憶部104から読み出す。
ステップS2において、提示タイミング設定部107は、各ユーザの提示モデルをルール記憶部106から読み出す。
ステップS3において、提示タイミング設定部107は、各ユーザの提示モデルを用いて、ユーザ毎にイベント情報を提示するタイミングを設定する。なお、提示タイミングの設定方法の具体例については後述する。
ステップS4において、サーバ11aは、提示情報を記憶する。具体的には、提示タイミング設定部107は、提示する対象となるユーザ、提示タイミング、提示する内容など、各ユーザへのイベント情報の提示に必要な提示情報を提示情報記憶部108に記憶させる。
その後、提示タイミング設定処理は終了する。
なお、1回の処理で提示タイミングを設定する対象となるユーザの範囲は、任意に設定することが可能である。例えば、新たに追加されたイベントに関するイベント情報の提示タイミングを設定する場合、全ユーザを対象にしてもよいし、イベントの内容等(例えば、ジャンル、出演アーティスト等)に応じて、対象となるユーザの範囲を限定するようにしてもよい。また、例えば、新たなユーザが追加されたり、ユーザの登録情報が変更されたりした場合、そのユーザのみを対象に設定するようにしてもよい。
(イベント情報提示処理)
次に、図6のフローチャートを参照して、サーバ11aにより実行されるイベント情報提示処理について説明する。
なお、以下、この処理において、イベント情報を提示する対象となるユーザを対象ユーザと称する。
ステップS21において、提示制御部109は、提示するタイミングになったイベント情報があるか否かを判定する。例えば、提示制御部109は、提示情報記憶部108に記憶されている提示情報をチェックし、提示するタイミングになったイベント情報があるか否かを判定する。この処理は、例えば、提示するタイミングになったイベント情報があると判定されるまで定期的に繰り返され、提示するタイミングになったイベント情報があると判定された場合、処理はステップS22に進む。
ステップS22において、提示制御部109は、提示するイベント情報を提示情報記憶部108から読み出す。
ステップS23において、提示制御部109は、イベント情報を提示する。具体的には、提示制御部109は、送信部110及びネットワーク13を介して、読み出したイベント情報を対象ユーザのクライアント12aに送信する。
対象ユーザのクライアント12aの提示制御部205は、受信部204を介して、イベント情報を受信する。出力部206は、提示制御部205の制御の下に、イベント情報を提示する。
なお、対象ユーザにイベント情報を提示する方法には、任意の方法を採用することができる。例えば、対象ユーザのクライアント12aに、イベント情報を含む電子メールを送信するようにしてもよい。また、例えば、イベント関連サービスの会員向けのウエブサイトの対象ユーザのページにイベント情報を掲載するようにしてもよい。
さらに、例えば、SNS、マイクロブログ等のサービスを利用してイベント情報を提示するようにしてもよい。この場合、必ずしもサーバ11aが提供するサービスを利用する必要はなく、例えば、サーバ2が提供する外部のサービスを利用することも可能である。
また、例えば、対象ユーザのクライアント12aがスマートフォンやタブレット端末により構成される場合、クライアント12a上で動作するアプリケーションプログラムを利用してイベント情報を提示するようにしてもよい。
また、提示するイベント情報の内容は任意に設定することができる。例えば、先に例示したイベント情報の内容の全部又は一部を提示するようにすることが可能である。
さらに、定員が決まっているイベントの場合、例えば、定員の残数が所定の閾値以下になったとき、イベント情報と合わせて残数を提示するようにしてもよい。このように残数が僅かであることを具体的な数値で示すことで、対象ユーザのイベントへの参加意欲を高めることができる。
その後、処理はステップS21に戻り、ステップS21以降の処理が実行される。
(学習処理)
次に、図7のフローチャートを参照して、サーバ11aにより実行される学習処理について説明する。
ステップS41において、ユーザ反応検出部102は、イベントに対するユーザの反応を検出したか否かを判定する。この処理は、例えば、イベントに対するユーザの反応を検出したと判定されるまで、定期的に繰り返される。そして、ユーザ反応検出部102が、ネットワーク13及び受信部101を介して、クライアント12a又はサーバ2等から受信した情報に基づいて、イベントに対するユーザの反応を検出したと判定した場合、処理はステップS42に進む。
ここで、検出対象となるユーザの反応は、クライアント12a又はサーバ2等からの情報に基づいて検出可能な範囲で任意に設定される。例えば、イベントに関する情報の閲覧、イベントに対するコメントや評価等の付与、イベントの申込み又は予約、チケット等の購入、イベントへの参加等が検出対象に設定される。そして、例えば、各ユーザのイベントへの参加、図4の認知タイミングc、意思決定タイミングdのうち少なくとも1つ以上が、直接又は間接的に検出される。
また、検出対象となるユーザ反応は、例えば、サーバ11aが直接又はサーバ2が提供する外部のサービスを介して提示するイベント情報との関連性が認められる反応(以下、直接反応と称する)と、関連性が認められない反応(以下、非直接反応)に分けられる。
直接反応には、例えば、当該イベント情報を閲覧したり、当該イベント情報を介してサーバ11aが提供するイベント関連サービスを利用したりすることが想定される。また、イベント関連サービスの利用には、例えば、イベント関連サービスが提供するウエブサイトへのアクセス、投稿、トラックバック、評価の付与(例えば、「いいね」ボタンの押下)、ウエブサイトのブックマーク登録、イベント関連サービスを利用したイベントの申込み、予約、チケットの購入等が想定される。
非直接反応には、例えば、サーバ2が提供する外部のサービスが独自に提示するイベント情報に対するユーザの反応が想定される。また、非直接反応には、サーバ11aが提供するイベント関連サービスにおけるユーザの反応であっても、サーバ11aが提示したイベント情報との関連性が認められないものが含まれる。さらに、非直接反応には、例えば、サーバ11a、サーバ2又はクライアント12aが提供するスケジュール機能へのイベントの予定の登録、クライアント12aの位置情報に基づいて検出されるイベント会場への来場等が想定される。
なお、以下、この処理において、イベントに対する反応が検出されたユーザを対象ユーザと称する。
ステップS42において、サーバ11aは、ユーザ反応の検出結果を記憶する。具体的には、ユーザ反応検出部102は、対象ユーザ、対象となるイベント、反応した日時、反応の種類、提示したイベント情報との関連性の有無等を含むユーザ反応情報をユーザ反応記憶部103に記憶させる。
ステップS43において、ルール設定部105は、対象ユーザの学習データが十分に蓄積されたか否かを判定する。例えば、ルール設定部105は、対象ユーザの提示モデルの学習が一度も行われていない場合、対象ユーザのユーザ反応情報の蓄積量が所定の閾値以上になったとき、対象ユーザの学習データが十分に蓄積されたと判定し、処理はステップS44に進む。また、例えば、ルール設定部105は、対象ユーザの提示モデルを学習済みの場合、前回の学習を実行してからの対象ユーザのユーザ反応情報の蓄積量が所定の閾値以上になったとき、対象ユーザの学習データが十分に蓄積されたと判定し、処理はステップS44に進む。
ステップS44において、ルール設定部105は、対象ユーザに対する提示モデルを学習する。なお、提示モデルの学習方法の具体例については後述する。
ステップS45において、サーバ11aは、学習した提示モデルを記憶する。すなわち、ルール設定部105は、ステップS44の学習処理により作成した対象ユーザの提示モデルをルール記憶部106に記憶させる。
その後、処理はステップS41に戻り、ステップS41以降の処理が実行される。
一方、ステップS43において、対象ユーザの学習データが十分に蓄積されていないと判定された場合、処理はステップS41に戻り、ステップS41以降の処理が実行される。
(提示モデルの学習方法とイベント情報の提示タイミングの設定方法の具体例)
ここで、図8乃至図15を参照して、提示モデルの学習方法と、イベント情報の提示タイミングの設定方法の具体例について説明する。なお、以下、この具体例の説明において、処理の対象となるユーザを対象ユーザと称し、情報を提示する対象となるイベントを対象イベントと称する。
例えば、ルール設定部105は、対象ユーザの意思決定タイミングの学習を行い、その学習結果に基づいて提示モデルを作成する。具体的には、チケットの前売りが行われるライブ等のイベントの場合、チケットの購入タイミングが意思決定タイミングとなる。そこで、ルール設定部105は、例えば、対象ユーザのチケットの購入タイミングの分布を学習し、その分布に基づく確率モデルを提示モデルとして作成する。
例えば、ルール設定部105は、図8の上の図に示されるように、対象ユーザのチケットの購入タイミングのヒストグラムを作成する。このとき、チケットの発売日時が始点(0)に設定され、イベントの開催日時が終点(1)に設定される。これにより、チケットの購入タイミングが0から1の間の値をとるようにヒストグラムが正規化される。
次に、ルール設定部105は、図8の下の図に示されるように、作成したヒストグラムに基づいてチケット購入タイミングの確率密度を推定することにより得られる確率分布を、対象ユーザの提示モデルとして求める。このとき、ガウス分布、対数正規分布、指数分布、ワイブル分布、三角分布、標準正規分布、t分布、カイ二乗分布、F分布等の各種の確率分布の中から、ヒストグラムの性質に応じた適切な確率分布が用いられる。
そして、提示タイミング設定部107は、作成された提示モデルに基づいて、イベント情報の提示タイミングを設定する。例えば、提示タイミング設定部107は、対象ユーザの提示モデルに基づいて、対象ユーザのチケットを購入する確率(以下、チケット購入率と称する)が最大となる日時を算出し、算出した日時を提示タイミングに設定する。
なお、この提示モデルにおいて、提示タイミング(対象ユーザのチケット購入率が最大となる日時)は、図4の意思決定可能期間開始タイミングb、意思決定可能期間終了タイミングe及びイベント開始タイミングfのうちの1つ以上を基準にして設定される。例えば、意思決定可能期間開始タイミングbのd日後、イベント開始タイミングfのh時間前、意思決定可能期間開始タイミングbとイベント開始タイミングfの間の中間点といった形式で、提示タイミングが求められる。
これにより、各ユーザのイベントに対する行動特性、より具体的には、各ユーザのイベントへの参加の意思決定の時期的傾向に基づいて、ユーザ毎に適切なタイミングでイベント情報が提示されるようになる。すなわち、各ユーザに対して、対象イベントのチケット購入率が最も高くなる時期、すなわち、対象イベントへの参加を最も誘引しやすく、最も宣伝効果や集客効果が高い時期にイベント情報が提示されるようになる。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率を向上させることができる。
図9は、図8の提示モデルの具体例として、事前購入派と直前購入派の典型的な2つのタイプのユーザの提示モデルの例を示している。
事前購入派のユーザとは、イベントへの参加の意思決定を用意周到に計画して行う傾向があるユーザである。事前購入派のユーザの提示モデルは、例えば、図9の上側に示されるように、チケットの発売日時に近い時期においてチケット購入率が最大となる。従って、事前購入派のユーザには、チケット発売開始から所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。
直前購入派のユーザとは、イベントの開催直前に参加の意思決定を行う傾向があるユーザである。直前購入派のユーザの提示モデルは、例えば、図9の下側に示されるように、イベントの開催日時に近い時期においてチケット購入率が最大となる。従って、直前購入派のユーザには、イベント開始直前の所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。
なお、同じユーザでも、イベントの内容や属性に基づく変動要因により、チケットの購入タイミングの傾向が異なることが想定される。ここで、イベントの内容とは、イベントの種類、出演者、開催地、開催日時等の具体的なイベントの内容のことであり、イベントの属性とは、イベントの内容以外のイベントに関する情報のことである。また、チケットの購入タイミングに影響を与える変動要因として、例えば、イベントの種類、ジャンル、人気度、出演者、客層、開催形態、開催時期、開催地、チケット等の販売形態、料金等が考えられる。
そこで、イベントの内容又は属性を表す1以上の要素(すなわち、変動要因)に基づいて2以上の複数のグループにイベントを分類し、各ユーザの提示モデルをグループ毎に分けて作成するようにしてもよい。
例えば、図10は、同じユーザに対して、音楽系イベントに対する提示モデルと、演劇系イベントに対する提示モデルを分けて作成した例を示している。
音楽系のイベントは、単発又は公演数が少ないものが多く、事前に売り切れるものが多い。そのため、音楽系イベントに対する提示モデルには、例えば、図10の上側に示されるように、チケット発売日時に近い時期に1つだけピークが現れることが想定される。従って、音楽系のイベントに対しては、チケット発売開始前後の所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。
一方、演劇系のイベントは、所定の期間内に繰り返し開催されることが多く、開催直前でもチケットが残っていることが多い。そのため、演劇系イベントに対する提示モデルには、例えば、図10の下側に示されるように、チケット発売日時に近い時期と、イベントの開催日時に近い時期に2つのピークが現れることが想定される。従って、演劇系のイベントに対しては、まず、チケット発売開始前後の所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。また、そこでチケットの購入に至らなかった場合、イベント開始直前の所定の期間内に再度イベント情報が提示されるようになる。
これにより、イベントの内容や属性に応じて、より適切なタイミングで各ユーザにイベント情報を提示することが可能になる。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率をさらに向上させることができる。
なお、この図10の例に示されるように、提示モデルの所定の閾値以上のピーク(又は山)の数に基づいて、イベント情報の提示回数を設定し、制御することが可能である。例えば、上述したように、ピークの数が1つの音楽系イベントに対しては、1回だけイベント情報を提示し、ピークの数が2つの演劇系イベントに対しては、最大で2回イベント情報を提示するようにすることが可能である。
また、同じユーザでも、イベントに対する嗜好度によりチケットの購入タイミングの傾向が異なることが想定される。例えば、図11は、同じユーザに対して、嗜好一致度の高いイベントに対する提示モデルと、嗜好一致度のやや低いイベントに対する提示モデルを分けて作成した例を示している。
例えば、嗜好一致度の高いイベントについては、開催日のかなり前から予定を調整して参加しようとしたり、良い席を確保したりする等の理由で、チケット発売日時に近い時期にチケットを購入することが多くなることが想定される。また、例えば、スケジュールを確保できた場合等に、イベント開催日時に近い時期に駆け込み的にチケットを購入する場合も多くなることが想定される。そのため、嗜好一致度の高いイベントに対する提示モデルには、例えば、図11の上側に示されるように、チケット発売日時に近い時期と、イベントの開催日時に近い時期に2つのピークが現れることが想定される。
従って、嗜好一致度の高いイベントに対しては、まず、チケット発売開始前後の所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。また、そこでチケットの購入に至らなかった場合、イベント開始直前の所定の期間内に再度イベント情報が提示されるようになる。
一方、嗜好一致度のやや低いイベントについては、例えば、参加を迷ったり、スケジュールが空いていたら参加したりする等の理由により、イベント開催日時に近い時期にチケットを購入する場合が多くなることが想定される。そのため、嗜好一致度のやや低いイベントに対する提示モデルには、例えば、図11の下側に示されるように、チケット発売日時に近い時期に1つだけピークが現れることが想定される。
従って、嗜好一致度のやや低いイベントに対しては、チケット発売開始前後の所定の期間内にイベント情報が提示されるようになる。
これにより、イベントに対する嗜好度に応じて、より適切なタイミングで各ユーザにイベント情報を提示することが可能になる。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率をさらに向上させることができる。
なお、各ユーザのイベントに対する嗜好の学習は、例えば、ルール設定部105が、各ユーザのユーザ反応情報に基づいて、すなわち、各ユーザの各イベントに対する反応に基づいて行うことが可能である。また、その学習方法は、特定の方法に限定されるものではなく、任意の方法を採用することができる。例えば、内容ベースフィルタリング(CBF)や協調フィルタリング(CF)等、既存の推薦システム等で用いられる方法を採用することができる。
或いは、例えば、アンケート等により事前にユーザの嗜好に関する情報(例えば、好きな又は嫌いなイベントの種類、ジャンル等)を取得し、取得した情報に基づいてイベントを分類するようにしてもよい。
また、ユーザの嗜好に基づいてイベントを分類する場合のグループの数は、2以上の任意の値に設定することができる。
さらに、イベントの分類方法は、上述した例に限定されるものではなく、他の方法により分類することも可能である。例えば、ユーザが参加したことがあるジャンルと参加したことがないジャンルでイベントを分類するようにしてもよい。
なお、以上の例では、サーバ11aによるイベント情報の提示とチケットの購入がほぼ同時に行われると仮定して、提示タイミングを設定する例を示した。換言すれば、図4の提示タイミングX、認知タイミングc及び意思決定タイミングdがほぼ同じタイミングになると仮定して、提示タイミングを設定する例を示した。
しかし、通常、提示タイミングXから認知タイミングcまでの間や、認知タイミングcから意思決定タイミングdまでの間に時間差が生じ、必ずしもイベント情報の提示とチケットの購入がほぼ同時に行われるとは限らない。そこで、イベント情報の提示タイミングとチケットの購入タイミングとの間の時間差を考慮して、提示タイミングを提示モデルがピークとなる時期(チケット購入率がピークとなる時期)より前倒しするようにしてもよい。
例えば、提示タイミングXと意思決定タイミングdの間の長さ、すなわち、サーバ11aによりイベント情報が提示されてから参加の意思を決定するまでの期間の長さをさらにユーザ毎に学習するようにしてもよい。例えば、提示タイミングXと意思決定タイミングdの間の長さの平均値がユーザ毎に求められる。そして、例えば、提示モデルがピークとなる時期から、学習した長さの期間だけ前倒ししたタイミングを提示タイミングに設定するようにしてもよい。
また、提示タイミングXと意思決定タイミングdの間の長さのうち、提示タイミングXから認知タイミングcまでの間の長さは、イベント情報の提示方法により大きく変動することが想定される。例えば、スマートフォンで動作するアプリケーションプログラムを用いてイベント情報を提示する場合、イベント情報の提示とユーザによる認知がほぼ同時に行われる可能性が高いと想定される。一方、例えば、電子メールによりイベント情報を提示した場合、電子メールがいつ読まれるか分からないため、ユーザにより提示したイベント情報が認知されるまである程度の時間を要することが想定される。従って、イベント情報の提示方法により、上述した提示タイミングを前倒しする時間を変化させるようにしてもよい。
また、提示モデルに用いる確率分布には、2次元以上の多次元の確率分布を用いることも可能である。図12乃至図14は、多次元の確率分布を用いて、提示タイミングと意思決定タイミングとの関係の学習結果に基づく提示モデルを作成し、その提示モデルに基づいて提示タイミングを設定するようにした例を示している。
例えば、ルール設定部105は、図12の上の図に示されるように、X軸をイベント情報の提示タイミングに設定し、Y軸をチケットの購入タイミング(すなわち、意思決定タイミング)に設定し、対象ユーザの提示タイミングと購入タイミングの関係を示す分布図を作成する。このとき、X軸及びY軸ともチケットの発売日時が始点(0)、イベントの開催日時が終点(1)に設定される。これにより、提示タイミング及び購入タイミングが0から1の間の値をとるように分布図が正規化される。また、イベント情報の公開日時が−xに設定される。
次に、ルール設定部105は、作成した分布図に基づいて提示タイミングと購入タイミングの確率密度を推定することにより、対象ユーザの提示タイミング及び購入タイミングに対するチケット購入率の確率分布を求める。このとき、分布図の性質に応じた適切な確率分布が用いられる。
これにより、例えば、図12の下に模式的に示されるように、図12の上の2次元の分布図にプロットされた点の集合を、点の密度に応じてモデル化した確率モデルが作成される。なお、図12の下の図では、紙面に垂直な方向に奥から手前に延びる、チケット購入率に対応するZ軸の図示を省略している。また、図12の下の図では、Z軸方向の値が同じ点を結んだ等高線の形式で確率分布が示されている。従って、線の密度の高いほどZ軸方向の値の変化が急になり、線の密度が低いほどZ軸方向の値の変化が緩やかになる。また、最も内側の閉曲線内においてZ軸方向の値(チケット購入率)がピークとなる。
次に、ルール設定部105は、図13の上の図に示されるように、作成した確率モデルをX軸及びZ軸からなる2次元の座標系に射影する。これにより、図13の下の図に示されるように、イベント情報提示タイミングに対するチケット購入率の確率モデルが作成される。ルール設定部105は、この確率モデルを対象ユーザの提示モデルに設定する。
そして、提示タイミング設定部107は、作成された提示モデルに基づいて、イベント情報の提示タイミングを設定する。例えば、提示タイミング設定部107は、提示モデルにおいて、Z軸方向のチケット購入率がピークとなるX軸方向のイベント情報提示タイミングの値に対応する日時を、対象ユーザに対するイベント情報の最適な提示タイミングとして設定する。このとき、提示モデルに所定の閾値を超えるピークが複数現れる場合、イベント情報の提示タイミングをそれらのピーク毎に複数設定するようにしてもよい。
次に、図15を参照して、線形回帰モデルを用いて提示モデルを作成する場合の例について説明する。
例えば、ルール設定部105は、以下の回帰式(1)を仮定する。
f−X=A(f−d)+B(d−c)+C(e−b) ・・・(1)
なお、b乃至fは、図4の各タイミングを示している。従って、f−Xは、ユーザの意思決定と情報提示のタイミング差を表す。f−dは、ユーザの意思決定とイベントへの参加又は実行のタイミング差を表す。d−cは、意思決定とイベントに関する情報の認知のタイミング差を表す。e−bは、意思決定可能期間の長さを表す。また、A乃至Cは所定のパラメータ(係数)である。
例えば、ルール設定部105は、イベント情報記憶部104、ユーザ反応記憶部103及び提示情報記憶部108に記憶されている情報に基づいて、対象ユーザの過去の行動におけるタイミングb乃至fを学習データとして求める。そして、ルール設定部105は、図15に模式的に示されるように、学習データに基づいて、二乗誤差が最小となるパラメータA乃至Cを算出し、回帰式(1)による線形回帰モデルからなる提示モデルを作成する。
そして、提示タイミング設定部107は、回帰式(1)に基づいて、対象ユーザに対する対象イベントのイベント情報の提示タイミングを設定する。ここで、対象イベントがチケットの前売りを行うライブ等である場合について説明する。
タイミングa、b及びfは、対象イベントのイベント情報から求められる。そこで、提示タイミング設定部107は、タイミングe、d及びcの推定又は設定を行う。
例えば、意思決定可能期間終了タイミングeは、チケットが売り切れないと予測される場合、チケットの販売が終了する日時に設定される。一方、チケットが売り切れると予測される場合、チケットが売り切れると予測される日時が、意思決定可能期間終了タイミングeに推定される。
例えば、意思決定可能期間終了タイミングeは、過去の同種のイベントの販売実績から推定することができる。例えば、対象イベントがコンサートである場合、同一アーティストの過去のコンサートにおいて、意思決定可能期間開始タイミングb(チケット販売開始日時)からイベント開始タイミングfまでの期間の何%が経過したときにチケットが売り切れたかのデータを集計することができる。そして、その平均値に基づいて、意思決定可能期間終了タイミングeを設定することが考えられる。
また、意思決定タイミングdは、例えば、図11を参照して上述したように、対象ユーザの対象イベントに対する嗜好の一致度により変動すると想定される。従って、例えば、嗜好一致度が所定の閾値以上である場合、意思決定タイミングdを意思決定可能期間開始タイミングbに設定することが考えられる。また、嗜好一致度が所定の閾値未満である場合、意思決定タイミングdを意思決定可能期間終了タイミングeの少し前に設定することが考えられる。
また、線形回帰モデルを用いて次の回帰式(2)を推定し、回帰式(2)を用いて意思決定タイミングdを推定するようにしてもよい。
e−d=D(e−b)+E ・・・(2)
なお、DとEは所定のパラメータ(係数)を表す。
さらに、認知タイミングcが意思決定タイミングdに対して早すぎると、意思決定をするまでの間にイベント情報が失念されるおそれがある。そこで、認知タイミングcは、例えば、意思決定タイミングdの直前に設定される。具体的には、認知タイミングcは、意思決定タイミングdから所定の時間Tだけ前のタイミングに設定される。
なお、時間Tは、例えば、意思決定可能期間開始タイミングbと意思決定タイミングdの間の長さに基づいて設定される。例えば、意思決定可能期間開始タイミングbとタ意思決定タイミングdの間が数十日である場合、時間Tは1日程度に設定され、意思決定可能期間開始タイミングbと意思決定タイミングdの間が数時間である場合、時間Tは数十分程度に設定される。
そして、以上のようにして求めたタイミングb乃至fを回帰式(1)に代入することにより、提示タイミングXが求められる。
このように、線形回帰モデルを用いて、適切な提示タイミングを求めることができる。
なお、例えば、回帰式(1)を用いずに、上述した方法により設定した認知タイミングcから所定の時間だけ前倒しした日時に提示タイミングXを設定するようにしてもよい。このとき、例えば、過去のユーザ反応情報に基づいて、対象ユーザの提示タイミングXと認知タイミングcとの間の時間の平均値を求め、求めた平均値を前倒しする時間に設定することができる。或いは、上述したように、イベント情報の提示方法により、イベント情報を提示してから認知するまでの時間が変動することが想定されるため、前倒しする時間を、イベント情報の提示方法により変化させるようにしてもよい。
(イベントの認知前と認知後で提示タイミングを変える場合の処理)
ところで、サーバ11aがイベント情報を提示する前に、すでに別のルートでユーザがイベントを認知している場合が想定される。そして、ユーザが事前にイベントを認知していない場合と認知している場合とでは、サーバ11aが当該イベントに関するイベント情報を提示するのに適切なタイミングが変化すると想定される。すなわち、図4の提示タイミングXが認知タイミングcの前又は後のいずれに来るかで、適切な提示タイミングXが変化することが想定される。より具体的には、サーバ11aが提示するイベント情報により初めてイベントを認知する場合と、すで認知しているイベントに対してサーバ11aがイベント情報を提示する場合とでは、適切な提示タイミングXが変化することが想定される。
そこで、例えば、ユーザが事前にイベントを認知していない場合と認知している場合とで異なる提示モデルを設定するようにしてもよい。これは、例えば、ユーザがイベントを認知する前にサーバ11aがイベント情報を提示した場合と、認知した後にサーバ11aがイベント情報を提示した場合とで学習データを分けて、各ケースついて個別に提示モデルを作成することで実現することができる。なお、ユーザが事前にイベントを認知しているか否かは、例えば、上述した非直接反応に基づいて判定することができる。
なお、以下、ユーザがイベントを認知する前に用いる提示モデルを認知前提示モデルと称し、ユーザがイベントを認知した後に用いる提示モデルを認知後提示モデルと称する。
ここで、図16のフローチャートを参照して、イベントの認知前と認知後でイベント情報の提示タイミングを変える場合にサーバ11aにより実行される提示タイミング処理について説明する。
ステップS101において、図5のステップS1の処理と同様に、対象イベントに関するイベント情報がイベント情報記憶部104から読み出される。
ステップS102において、提示タイミング設定部107は、対象イベントに対する各ユーザのユーザ反応情報をユーザ反応記憶部103から読み出す。
ステップS103において、提示タイミング設定部107は、各ユーザが対象イベントを認知しているか否かに基づいて、各ユーザに用いる提示モデルを選択して読み出す。具体的には、提示タイミング設定部107は、読み出したユーザ反応情報に基づいて、各ユーザが対象イベントを認知しているか否かを検出する。そして、提示タイミング設定部107は、対象イベントをまだ認知していないユーザについては、当該ユーザの認知前提示モデルをルール記憶部106から読み出す。一方、提示タイミング設定部107は、対象イベントをすでに認知しているユーザについては、当該ユーザの認知後提示モデルをルール記憶部106から読み出す。
ステップS104において、図5のステップS3の処理と同様に、各ユーザの提示モデルを用いて、ユーザ毎にイベント情報を提示するタイミングが設定される。
ステップS105において、図5のステップS4の処理と同様に、提示情報が記憶される。
その後、提示タイミング設定処理は終了する。
これにより、各ユーザが対象イベントをすでに認知しているか否かに応じて、より適切なタイミングで各ユーザにイベント情報を提示することが可能になる。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率をさらに向上させることができる。
なお、認知後提示モデルを、イベントを認知した方法毎に複数の提示モデルに分けるようにしてもよい。これは、例えば、サーバ11aがイベント情報を提示する前にユーザがイベントを認知した方法毎に学習データを分けて、認知した方法毎に個別に提示モデルを作成することで実現することができる。なお、イベントを認知した方法は、例えば、サーバ11又はサーバ2が提供する複数のサービスのうち、イベント情報を提示する前にユーザがイベントを認知するきっかけとなったサービスの種類により分類することが考えられるが、これに限定されるものではない。
そして、各ユーザが事前にイベントを認知した方法により、提示モデルを使い分けて、提示タイミングを設定するようにしてもよい。すなわち、ユーザが認知しているイベントを、当該イベントを認知した方法により分類して、提示タイミングを設定するようにしてもよい。
(イベント情報提示処理(Pull型))
以上の説明では、クライアント12aからの要求によらずに、サーバ11a主導でイベント情報の提示を行うPush型の処理について説明した。次に、図17を参照して、クライアント12aからの要求によりサーバ11aがイベント情報の提示を行うPull型の処理について説明する。
なお、以下、この処理において、イベント情報を提示する対象となるユーザを対象ユーザと称する。
例えば、対象ユーザは、クライアント12a上で実行されるアプリケーションプログラム等を用いて、イベント情報の提示の要求をクライアント12aの入力部201に入力する。入力部201は、イベント情報の提示が要求されたことをユーザ反応検出部202に通知する。ユーザ反応検出部202は、送信部203を介して、イベント情報の提示の要求を示すイベント情報提示要求信号を送信する。そして、サーバ11aの提示タイミング設定部107が、ネットワーク13及び受信部101を介して、イベント情報提示要求信号を受信したとき、図17の処理が開始される。
ステップS201において、提示タイミング設定部107は、対象ユーザに提示するイベントを抽出する。すなわち、提示タイミング設定部107は、イベント情報記憶部104にイベント情報が記憶されているイベントの中から、対象ユーザにイベント情報を提示するイベントを抽出する。
ここで、イベントの抽出条件は、任意に設定することが可能である。例えば、今後開催される予定のイベントを全て抽出するようにしてもよいし、所定の期間内に開催されるイベントを抽出するようにしてもよい。また、例えば、対象ユーザの嗜好に基づいて、抽出イベントのジャンル等を絞るようにしてもよい。さらに、例えば、イベント情報提示要求信号にユーザ等により設定された抽出条件が示されている場合、その抽出条件に従ってイベントを抽出するようにしてもよい。
ステップS202において、提示タイミング設定部107は、ステップS201の処理の結果に基づいて、対象ユーザに提示するイベントがあるか否かを判定する。対象ユーザに提示するイベントがあると判定された場合、処理はステップS203に進む。
ステップS203において、提示タイミング設定部107は、対象ユーザの提示モデルをルール記憶部106から読み出す。
ステップS204において、提示タイミング設定部107は、抽出したイベントの中から未処理のイベントを1つ選択し、選択したイベントのイベント情報をイベント情報記憶部104から読み出す。
ステップS205において、図5のステップS3の処理と同様に、対象ユーザの提示モデルを用いて、選択したイベントのイベント情報の提示タイミングを設定する。
ステップS206において、提示タイミング設定部107は、現在が提示タイミングとして適切であるか否かを判定する。例えば、提示タイミング設定部107は、ステップS204の処理で設定した提示タイミングが現在の日時から所定の範囲内にある場合、現在が提示タイミングとして適切であると判定し、処理はステップS206に進む。
ステップS207において、提示タイミング設定部107は、選択したイベントを対象ユーザに提示するイベントに設定する。そして、提示タイミング設定部107は、選択したイベントのイベント情報を提示情報記憶部108に記憶させる。
その後、処理はステップS208に進む。
一方、ステップS206において、現在が提示タイミングとして適切でないと判定された場合、ステップS207の処理はスキップされ、処理はステップS208に進む。
ステップS208において、提示タイミング設定部107は、抽出した全てのイベントについて処理したか否かを判定する。まだ抽出した全てのイベントについて処理していないと判定された場合、処理はステップS204に戻る。
その後、ステップS208において、抽出した全てのイベントについて処理したと判定されるまで、ステップS204乃至S208の処理が繰り返し実行される。これにより、現在が対象ユーザに提示するのに適切なタイミングであるイベント情報が抽出され、提示情報記憶部108に蓄積される。
一方、ステップS208において、抽出した全てのイベントについて処理したと判定された場合、処理はステップS209に進む。
ステップS209において、サーバ11aは、対象ユーザのクライアント12aに選択したイベント情報を提示する。具体的には、提示制御部109は、対象ユーザに提示するイベント情報として提示情報記憶部108に蓄積されているイベント情報を読み出す。提示制御部109は、送信部110及びネットワーク13を介して、読み出したイベント情報を対象ユーザのクライアント12aに送信する。
対象ユーザのクライアント12aの提示制御部205は、受信部204を介して、イベント情報を受信する。出力部206は、提示制御部205の制御の下に、イベント情報を提示する。例えば、出力部206は、受信したイベント情報に対応するイベントをリスト(以下、イベントリストと称する)にして提示する。
これにより、例えば、対象ユーザが要求した時点においてイベント情報を提示するのに適切なタイミングであるイベントのみからなるイベントリストが、対象ユーザに提示される。
ステップS210において、ユーザ反応検出部102は、提示したイベント情報に対する対象ユーザの反応を検出する。ここでは、上述した直接反応及び非直接反応のうち、主に直接反応の検出を行う。例えば、ユーザ反応検出部102は、対象ユーザのクライアント12aからの情報に基づいて、提示した複数のイベント情報のうち対象ユーザにより実際に閲覧されたイベント情報及び閲覧した日時、並びに、閲覧したイベント情報に対する閲覧以外の直接反応(例えば、チケットの購入等)の検出を行う。
ステップS211において、図7のステップS42との処理と同様に、ユーザ反応の検出結果が記憶される。
ステップS212において、図7のステップS43の処理と同様に、対象ユーザの学習データが十分蓄積されたか否かが判定される。対象ユーザの学習データが十分蓄積されたと判定された場合、処理はステップS213に進む。
ステップS213において、図7のステップS44の処理と同様に、対象ユーザに対する提示モデルが学習される。
ステップS214において、図7のステップS45の処理と同様に、学習した提示モデルが記憶される。
その後、イベント情報提示処理(Pull型)は終了する。
一方、ステップS212において、対象ユーザの学習データが十分蓄積されていないと判定された場合、ステップS213及びS214の処理はスキップされ、イベント情報提示処理(Pull型)は終了する。
また、ステップS202において、対象ユーザに提示するイベントがないと判定された場合、ステップS203乃至S214の処理はスキップされ、イベント情報提示処理(Pull型)は終了する。なお、このとき、図示を省略しているが、例えば、提示するイベント情報がない旨が対象ユーザのクライアント12aに提示される。
このようにして、ユーザからの要求によりイベント情報を提示する場合にも、適切なタイミングでイベント情報が提示されるようになる。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率を向上させることができる。
また、提示されるイベント情報が厳選されるため、ユーザにとって必要な情報が他の重要でない情報に埋もれてしまうことが防止される。
<2.第2の実施の形態>
次に、図18乃至図22を参照して、本技術の第2の実施の形態について説明する。なお、この第2の実施の形態は、ユーザのコンテキストに基づいてイベント情報の提示タイミングを調整できるようにするものである。
なお、本技術の第2の実施の形態における情報処理システムの構成は、第1の実施の形態における図1の情報処理システム1と同様である。ただし、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、情報処理システム1を構成するサーバ11aが図18のサーバ11bに置き換わり、クライアント12aが図19のクライアント12bに置き換わる。
[サーバ11bの構成例]
図18は、サーバ11bの機能の構成例を示すブロック図である。なお、図中、図2と対応する部分には同じ符号を付してあり、処理が同じ部分については、その説明は繰り返しになるため適宜省略する。
サーバ11bは、受信部101、ユーザ反応検出部102、ユーザ反応記憶部103、イベント情報記憶部104、ルール設定部105、ルール記憶部106、提示情報記憶部108、提示制御部109、送信部110、コンテキスト検出部301、コンテキスト記憶部302、及び、提示タイミング設定部303を含むように構成される。サーバ11bは、図2のサーバ11aと比較して、コンテキスト検出部301及びコンテキスト記憶部302が追加され、提示タイミング設定部107の代わりに、提示タイミング設定部303が設けられている点が異なっている。
コンテキスト検出部301は、ネットワーク13及び受信部101を介して、クライアント12b及びサーバ2から各ユーザのコンテキストを示すコンテキスト情報を受信する。また、コンテキスト検出部301は、ネットワーク13及び受信部101を介して、クライアント12b及びサーバ2から受信した情報に基づいて、各ユーザのコンテキストを検出する。コンテキスト検出部301は、受信又は検出したコンテキスト情報をコンテキスト記憶部302に記憶させる。
ここで、コンテキストとは、例えば、ユーザの状態、ユーザが置かれている状況や環境等を含む概念である。また、現在のコンテキストだけでなく、未来のコンテキストも検出対象となる。例えば、検出対象となるコンテキストには、ユーザのスケジュール、現在位置、各種のセンサ(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ等)のセンサ情報等が含まれる。
提示タイミング設定部303は、イベント情報記憶部104に記憶されているイベント情報、及び、ルール記憶部106に記憶されている提示モデルに基づいて、各ユーザに各イベントのイベント情報を提示する提示タイミングを設定する。また、提示タイミング設定部303は、コンテキスト記憶部302に記憶されているコンテキスト情報に基づいて、必要に応じて提示タイミングを調整する。提示タイミング設定部303は、提示する対象となるユーザ、提示タイミング、提示する内容など、各ユーザへのイベント情報の提示に必要な提示情報を提示情報記憶部108に記憶させる。
[クライアント12bの構成例]
図19は、クライアント12bの機能の構成例を示すブロック図である。なお、図中、図3と対応する部分には同じ符号を付してあり、処理が同じ部分については、その説明は繰り返しになるため適宜省略する。
クライアント12bは、入力部201、ユーザ反応検出部202、送信部203、受信部204、提示制御部205、出力部206、及び、コンテキスト検出部401を含むように構成される。クライアント12bは、図3のクライアント12aと比較して、コンテキスト検出部401が追加されている点が異なっている。
コンテキスト検出部401は、入力部201から供給される情報等に基づいて、ユーザのコンテキストを検出する。コンテキスト検出部401は、検出結果を示すコンテキスト情報を、送信部203及びネットワーク13を介して、サーバ11bに送信する。
[情報処理システム1の処理の第2の実施の形態]
次に、図20乃至図22を参照して、情報処理システム1の処理の第2の実施の形態について説明する。
(コンテキスト検出処理)
まず、図20のフローチャートを参照して、サーバ11bにより実行されるコンテキスト検出処理について説明する。
なお、この処理は、例えば、定期的に、又は、クライアント12b若しくはサーバ2からユーザのコンテキスト情報が送信されてきたときに開始される。
ステップS301において、コンテキスト検出部301は、各ユーザのコンテキストを検出する。
例えば、クライアント12bのコンテキスト検出部401は、定期的に、又は、ユーザのコンテキストを検出したときに、検出したコンテキスト示すコンテキスト情報を、送信部12b及びネットワーク13を介してサーバ11b送信する。
また、例えば、サーバ2は、提供するサービスを介して検出した各ユーザのコンテキストを示すコンテキスト情報を、所定のタイミングでネットワーク13を介してサーバ11bに送信する。例えば、サーバ2が検出するコンテキストには、ユーザのスケジュール、サービスの利用状況(例えば、サービスを利用中か否か等)等が含まれる。
サーバ11bのコンテキスト検出部301は、ネットワーク13及び受信部101を介して、クライアント12b又はサーバ2からのコンテキスト情報を受信する。
なお、サーバ11bのコンテキスト検出部301が、定期的に、又は、所定のタイミングで、クライアント12b及びサーバ2から各ユーザのコンテキスト情報を能動的に収集したり、クライアント12b及びサーバ2からの情報に基づいて、各ユーザのコンテキストを検出したりするようにしてもよい。
ステップS302において、サーバ11bは、各ユーザのコンテキストを記憶する。具体的には、コンテキスト検出部301は、受信又は検出したコンテキスト情報を、対象となるユーザと関連付けてコンテキスト記憶部302に記憶させる。このとき、例えば、コンテキスト情報がセンサ情報や位置情報である場合、より具体的なコンテキストに変換して記憶するようにしてもよい。例えば、緯度及び経度で示される位置情報を、具体的な場所に変換して記憶するようにしてもよい。また、例えば、加速度センサやジャイロセンサのセンサ値を基に、ユーザが歩行中なのか、乗り物に乗車中なのかといった形式に変換して記憶するようにしてもよい。
その後、コンテキスト検出処理は終了する。
(提示タイミング設定処理)
次に、図21のフローチャートを参照して、サーバ11bにより実行される提示タイミング設定処理について説明する。
なお、以下、この処理において、提示タイミングを設定する対象となるイベントを対象イベントと称する。
ステップS321において、図5のステップS1の処理と同様に、対象イベントに関するイベント情報が読み出される。
ステップS322において、図5のステップS2の処理と同様に、各ユーザの提示モデルが読み出される。
ステップS323において、提示タイミング設定部303は、各ユーザのコンテキスト情報をコンテキスト記憶部302から読み出す。なお、このとき、図20を参照して上述したコンテキスト検出処理を実行し、各ユーザの最新のコンテキストを検出するようにしてもよい。
ステップS324において、提示タイミング設定部303は、提示モデル及びコンテキスト情報を用いて、ユーザ毎にイベント情報を提示するタイミングを設定する。具体的には、提示タイミング設定部303は、図5のステップS3と同様の処理により、ユーザ毎にイベント情報を提示するタイミングを設定する。そして、提示タイミング設定部303は、各ユーザのコンテキスト情報に基づいて、設定した提示タイミングをユーザ毎に調整する。
例えば、提示タイミング設定部303は、設定した提示タイミングに従うと、提示を受け入れにくいコンテキストにおいてイベント情報が提示されてしまう場合、提示タイミングを変更する。例えば、提示タイミング設定部303は、設定した提示タイミングを、提示を受け入れやすいコンテキストとなる時間帯に変更したり、当該時間帯に近づけたりする。或いは、例えば、提示タイミング設定部303は、設定した提示タイミングを、提示を受け入れにくいコンテキストとなる時間帯から外したり、当該時間帯から遠ざけたりする。
ここで、提示を受け入れやすいコンテキストとは、提示されたイベント情報に対してユーザが反応する可能性が高いコンテキストのことであり、以下、受容コンテキストと称する。例えば、電車やバス等の乗り物に乗車しているとき、休憩中、帰宅中、予定をキャンセルして空いた時間、待ち時間、閑暇時、給料日、ボーナス日等のコンテキストが、受容コンテキストに該当すると考えられる。
一方、提示を受け入れにくいコンテキストとは、提示されたイベント情報に対してユーザが反応する可能性が低いコンテキストのことであり、以下、非受容コンテキストと称する。例えば、勤務中、会議中、勉強中、運動中、イベントに参加中、多忙時、給料日前等のコンテキストが、非受容コンテキストに該当すると考えられる。
ステップS325において、図5のステップS4の処理と同様に、提示情報が記憶される。
その後、提示タイミング設定処理は終了する。
(イベント情報提示処理)
次に、図22のフローチャートを参照して、サーバ11bにより実行されるイベント情報提示処理について説明する。
ステップS341において、図6のステップS21の処理と同様に、提示するタイミングになったイベント情報があるか否かが判定される。この処理は、例えば、提示するタイミングになったイベント情報があると判定されるまで定期的に繰り返され、提示するタイミングになったイベント情報があると判定された場合、処理はステップS342に進む。
ステップS342において、図6のステップS22の処理と同様に、提示するイベント情報が読み出される。
ステップS343において、提示制御部109は、対象ユーザのコンテキスト情報をコンテキスト記憶部302から読み出す。なお、このとき、対象ユーザに対して、図20を参照して上述したコンテキスト検出処理を実行し、対象ユーザの最新のコンテキストを検出するようにしてもよい。
ステップS344において、提示制御部109は、提示タイミングを変更する必要があるか否かを判定する。例えば、提示制御部109は、現在の対象ユーザのコンテキストが非受容コンテキストでない場合、提示タイミングを変更する必要がないと判定し、処理はステップS345に進む。
ステップS345において、図6のステップS23の処理と同様に、対象ユーザにイベント情報が提示される。
その後、処理はステップS341に戻り、ステップS341以降の処理が実行される。
一方、ステップS344において、提示制御部109は、現在の対象ユーザのコンテキストが非受容コンテキストである場合、提示タイミングを変更する必要があると判定し、処理はステップS346に進む。
ステップS346において、提示タイミング設定部303は、提示タイミングを変更する。具体的には、提示制御部109は、提示タイミングの変更を提示タイミング設定部303に指令する。提示タイミング設定部303は、対象イベントに関するイベント情報の対象ユーザへの提示タイミングを再計算し、変更後の提示タイミングを提示情報記憶部108に記憶させる。これにより、例えば、現在の非受容コンテキストが継続する時間帯の後に提示タイミングが変更される。
その後、処理はステップS341に戻り、ステップS341以降の処理が実行される。
これにより、各ユーザがイベント情報の提示を受け入れやすいコンテキストにおいて、イベント情報が提示されるとともに、提示を受け入れにくいコンテキストにおいて、イベント情報が提示されることが防止される。その結果、例えば、提示したイベント情報に対するチケットの購買率や、各ユーザのイベントの参加率をさらに向上させることができる。
なお、例えば、図21の提示タイミング設定処理、及び、図22のイベント情報提示処理のいずれか一方のみで、ユーザのコンテキストに基づいて提示タイミングの設定又は変更を行うようにしてもよい。
<3.変形例>
以下、上述した本技術の実施の形態の変形例について説明する。
[変形例1:提示モデルの学習方法に関する変形例]
ユーザによっては、イベントに参加する機会が少なく、提示モデルの学習に必要なデータが十分に蓄積されるまでに長期間を要する場合が想定される。そこで、より迅速に提示モデルを学習できるように、例えば、行動又は嗜好等が類似する複数のユーザ間で学習データを共有するようにしてもよい。
例えば、図23に示されるように、各ユーザのチケットの購入タイミングのヒストグラムの類似判定を行い、類似するヒストグラムを1つにまとめ、得られたヒストグラムに基づいて、提示モデルを作成するようにしてもよい。より具体的には、この例では、互いに類似するユーザAとユーザBのヒストグラムが1つにまとめられている。すなわち、ユーザAとユーザBは、意思決定タイミングが類似するユーザである。そして、得られたヒストグラムに基づいて、ユーザAとユーザBのチケットの購入タイミングの共有確率分布を求め、提示モデルとする例が示されている。
これにより、イベントに対する行動特性、より具体的には、イベントへの参加の意思決定の時期的傾向が類似するユーザの提示モデルが共有され、より早く提示モデルを作成することができる。
また、例えば、提示モデルの作成前のユーザに対して、全て同じタイミングでイベント情報を提示するようにしてもよいし、所定の条件によりユーザ毎又はイベント毎に異なるタイミングでイベント情報を提示するようにしてもよい。後者の場合、例えば、アンケート等により事前にユーザの属性や嗜好等に関する情報を取得し、取得した情報に基づいてユーザを複数のグループに分類し、ユーザが属するグループ毎に提示タイミングを設定することが考えられる。或いは、後者の場合、上述したように複数のグループにイベントを分類し、イベントが属するグループ毎に提示タイミングを設定することが考えられる。
また、有効な学習データを迅速に蓄積できるように、イベント毎に提示タイミングをシフトさせながらイベント情報を提示するようにしてもよい。すなわち、提示モデルが作成されるまで、イベント毎に異なるタイミングでイベント情報を提示し、ユーザの反応を検出することにより、適切な提示タイミングを迅速に学習(検出)できるようにしてもよい。
また、例えば、サーバ2からの情報を利用せずに、クライアント12からの情報のみに基づいて、ユーザ反応を検出し、提示モデルの学習を行うようにしてもよい。さらに、例えば、上述した非直接反応の検出を行わずに、直接反応のみに基づいて提示モデルの学習を行うようしてもよい。
[変形例2:提示ルールに関する変形例]
以上の説明では、イベントを複数のグループに分けて、グループ毎に提示モデルを作成する例を示したが、例えば、予め用意されている提示ルールの中から、グループ毎に異なる提示ルールを設定するようにしてもよい。
同様に、例えば、予め用意されている提示ルールの中から、ユーザが事前にイベントを認知していない場合と認知している場合とで異なる提示ルールを設定するようにしたり、ベントを認知した方法毎に異なる提示ルールを設定するようにしてもよい。
[変形例3:提示タイミングに関する変形例]
以上の説明では、提示ルール(提示モデル)に基づいて提示タイミングを制御する例を示したが、例えば、提示ルールに基づいてイベント情報を提示する頻度を制御するようにしてもよい。例えば、上述した図8の下の図の提示モデルが提示ルールに設定されている場合、提示モデルのピーク付近で提示頻度を最大にし、後は、提示モデルの値に応じて提示頻度を変化させるようにしてもよい。
また、例えば、定員が決まっているイベントについては、定員の残数に基づいて、提示タイミングを変更するようにしてもよい。例えば、提示タイミングに達していないユーザに対しても、定員の残数が所定の閾値未満になった時点で、イベント情報を提示するようにしてもよい。これにより、定員に達する前に、確実にユーザに参加意思を決定する機会を与えることが可能になる。
[変形例4:処理の分担の変形例]
上述したサーバ11(サーバ11a又はサーバ11b)とクライアント12(クライアント12a又はクライアント12b)の処理の分担は、その一例であり、任意に変更することが可能である。例えば、サーバ11の機能の一部をクライアント12に移管したり、クライアント12の機能の一部をサーバ11に移管したりすることが可能である。
例えば、サーバ11a又はサーバ11bのユーザ反応検出部102と、クライアント12a又はクライアント12bのユーザ反応検出部202の機能をどちらか一方に集約することが可能である。また、例えば、サーバ11bのコンテキスト検出部301と、クライアント12bのコンテキスト検出部401の機能をどちらか一方に集約することが可能である。
また、例えば、図24に示されるように、提示タイミング設定部の機能をクライアント12に設けるようにしてもよい。
具体的には、図24は、クライアント12cの機能の構成例を示している。なお、図中、図19と対応する部分には同じ符号を付してあり、処理が同じ部分については、その説明は繰り返しになるため適宜省略する。
クライアント12cは、入力部201、ユーザ反応検出部202、送信部203、受信部204、提示制御部205、出力部206、コンテキスト検出部401、及び、提示タイミング設定部501を含むように構成される。クライアント12cは、図19のクライアント12bと比較して、提示タイミング設定部501が追加されている点が異なっている。
提示タイミング設定部501は、ネットワーク13及び受信部204を介して、クライアント12cを利用する対象ユーザの提示ルール、及び、対象ユーザに提示可能なイベント情報をサーバ11から受信する。そして、提示タイミング設定部501は、上述したサーバ11bの提示タイミング設定部303と同様に、対象ユーザの提示ルールに基づいて、各イベント情報の提示タイミングを設定する。また、提示タイミング設定部501は、コンテキスト検出部401により検出された対象ユーザのコンテキストに基づいて、設定した提示タイミングを調整することが可能である。そして、提示タイミング設定部501は、イベント情報及び設定した提示タイミングを示す情報を提示制御部205に供給する。
提示制御部205は、提示タイミング設定部501により設定された提示タイミングで各イベント情報を提示するように、出力部206を制御する。
これにより、クライアント12c側で提示するイベント情報を選択したり、提示タイミングを制御したりすることができる。従って、例えば、提示するイベント情報や提示タイミングをユーザの好みに応じてカスタマイズすることができる。また、サーバ11の処理の負荷を軽減することができる。
[コンピュータの構成例]
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図25は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)701,ROM(Read Only Memory)702,RAM(Random Access Memory)703は、バス704により相互に接続されている。
バス704には、さらに、入出力インタフェース705が接続されている。入出力インタフェース705には、入力部706、出力部707、記憶部708、通信部709、及びドライブ710が接続されている。
入力部706は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部707は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部708は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部709は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ710は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア711を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU701が、例えば、記憶部708に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース705及びバス704を介して、RAM703にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU701)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア711に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア711をドライブ710に装着することにより、入出力インタフェース705を介して、記憶部708にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部709で受信し、記憶部708にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM702や記憶部708に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
さらに、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
各イベントに関するイベント情報を提示する提示タイミングをユーザ毎に設定するためのルールを設定するルール設定部と、
設定された前記ルールに基づいて、ユーザ毎に前記イベント情報の前記提示タイミングを設定する提示タイミング設定部と、
設定された前記提示タイミングで各ユーザに前記イベント情報を提示するように制御する提示制御部と
を備える情報処理装置。
(2)
前記ルールは、予め定められたルール、又は、前記ルール設定部が、各ユーザのイベントへの参加の意思を決定する意思決定タイミングを学習することで作成するルールである
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記ルール設定部は、各ユーザの前記提示タイミングと前記意思決定タイミングとの関係を学習することで前記ルールを作成する
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記ルール設定部は、前記意思決定タイミングの確率モデルの学習を行うことで前記ルールを作成する
前記(2)又は(3)のいずれかに記載の情報処理装置。
(5)
前記提示タイミング設定部は、前記確率モデルのピークの数に基づいて、ユーザ毎に前記イベント情報の提示回数を設定する
前記(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記ルール設定部は、前記意思決定タイミングの傾向が類似する複数のユーザの学習データをまとめて、前記複数のユーザの前記意思決定タイミングの学習を行う
前記(2)乃至(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
イベントを認知したタイミング、イベントへの参加の意思を決定したタイミング、及び、イベントへの参加のうち少なくとも1つ以上を各ユーザの各イベントに対する反応として検出するユーザ反応検出部を
さらに備え、
前記ルール設定部は、各ユーザの各イベントに対する反応の検出結果に基づいて、前記意思決定タイミングの学習を行う
前記(2)乃至(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8)
前記提示タイミング設定部は、ユーザから前記イベント情報の提示の要求があった場合、当該ユーザに対する各イベントの前記イベント情報の前記提示タイミングを設定し、
前記提示制御部は、設定された前記提示タイミングが現在の日時から所定の範囲内にある前記イベント情報を当該ユーザに提示するように制御する
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記ルール設定部は、複数のグループにイベントを分類し、前記グループ毎に前記ルールを設定し、
前記提示タイミング設定部は、対象となるイベントが属するグループに対する前記ルールに基づいて、ユーザ毎に前記対象となるイベントの前記イベント情報の前記提示タイミングを設定する
前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記ルール設定部は、イベントに対する各ユーザの嗜好度に基づいてユーザ毎に複数の前記グループにイベントを分類する
前記(9)に記載の情報処理装置。
(11)
各ユーザのコンテキストを検出するコンテキスト検出部を
さらに備え、
前記提示タイミング設定部は、検出された各ユーザの前記コンテキストに基づいて、ユーザ毎に前記提示タイミングを調整する
前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12)
前記ルール設定部は、前記イベント情報を提示する前に対応するイベントをユーザが認知していない場合と認知している場合とで異なる前記ルールを設定し、
前記提示タイミング設定部は、ユーザが認知していないイベントと認知しているイベントで異なる前記ルールに基づいて前記提示タイミングを設定する
前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13)
前記ルール設定部は、さらに、前記イベント情報を提示する前に対応するイベントを認知した方法毎に前記ルールを設定し、
前記提示タイミング設定部は、前記イベント情報を提示する前に対応するイベントをユーザが認知している場合、当該イベントを認知した方法に対応する前記ルールに基づいて前記提示タイミングを設定する
前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の情報処理装置。
(14)
前記提示タイミング設定部は、イベントの定員の残数に基づいて、前記イベント情報の提示タイミングを変更する
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の情報処理装置。
(15)
前記提示タイミング設定部は、前記イベントへの参加の意思を決定することが可能な期間が開始するタイミング、前記期間が終了するタイミング、及び、前記イベントが開催されるタイミングのうちの少なくとも1つ以上を基準にして前記提示タイミングを設定する
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16)
前記提示制御部は、各ユーザが使用する他の情報処理装置において前記イベント情報を提示するように制御する
前記(1)乃至(15)のいずれかに記載の情報処理装置。
(17)
各イベントに関するイベント情報のユーザへの提示を制御する情報処理装置が、
前記イベント情報を提示する提示タイミングをユーザ毎に設定するためのルールを設定し、
設定された前記ルールに基づいて、ユーザ毎に前記イベント情報を提示する提示タイミングを設定し、
設定された前記提示タイミングで各ユーザに前記イベント情報を提示するように制御する
ステップを含む情報処理方法。
(18)
各イベントに関するイベント情報を提示する提示タイミングをユーザ毎に設定するためのルールを設定し、
設定された前記ルールに基づいて、ユーザ毎に各イベントに関するイベント情報を提示する提示タイミングを設定し、
設定された前記提示タイミングで各ユーザに前記イベント情報を提示するように制御する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(19)
各イベントに関するイベント情報をユーザに提示する提示タイミングを設定するためのルール、及び、前記イベント情報を他の情報処理装置から受信する受信部と、
受信した前記ルールに基づいて、受信した前記イベント情報を提示する提示タイミングを設定する提示タイミング設定部と、
設定された前記提示タイミングで前記イベント情報を提示するように制御する提示制御部と
を備える情報処理装置。
(20)
各イベントに対する前記ユーザの反応を検出するユーザ反応検出部と、
検出された前記ユーザの反応を示す情報であって、前記ルールの作成に用いられる情報であるユーザ反応情報を前記他の情報処理装置に送信する送信部と
をさらに備える前記(19)に記載の情報処理装置。