JPWO2014141425A1 - 映像表示システム、ソース機器、シンク機器及び映像表示方法 - Google Patents
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Abstract
映像表示システム1は、シンク機器2と、ソース機器3とを含む。ソース機器3は、映像信号を送信する。シンク機器2は、画像処理に関する複数の動作モードを有し、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報を前記ソース機器に通知し、前記ソース機器から受信した前記映像信号に対して前記変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイ18に出力する。
Description
本発明の実施形態は、映像表示システム、ソース機器、シンク機器及び映像表示方法に関する。
近年、ソース機器からシンク機器に画像および音声のデータを高速に伝送する通信インタフェースが普及しつつある。例えば、そのような通信インタフェースとして、HDMI(High Definition Multimedia Interface)等のデジタルインタフェースがある。さらに、最近は、MHL(Mobile High-Definition Link)等の新しい通信インタフェースも実用化されてきている。
ソース機器は、例えば、スマートフォン、ゲーム機、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダや、セットトップボックス、その他のAVソース(Audio Visual source)である。シンク機器は、例えば、テレビジョン受像機(以下、テレビという)、プロジェクタ、その他のディスプレイ装置である。
シンク機器は、ソース機器から映像信号を受信すると、受信した映像信号に対して各種画像処理を施して、ディスプレイに表示する。各種画像処理には、例えば、高画質で映像をディスプレイに表示するための各種画質改善処理、低いフレームレートの映像信号を表示するためのフレームレート変換処理などがある。
また、シンク機器が各種動作モードを有している場合がある。例えば、テレビは、ゲームモード、映画モードなどの複数の動作モードを有する。そのようなシンク機器は、動作モードに応じた所定の処理を実行するように構成されている。例えば、テレビは、ゲームモードのときは、ソース機器であるゲーム機からの出画のタイミングがずれてディスプレイに表示されると、プレーヤの操作感が損なわれるため、特定の画質改善処理を間引いたり、フレームメモリへの補間フレームの映像信号の書き込み処理を少なくしたりする映像低遅延処理、等のゲームモードに特有の画像処理を実行する。
しかし、上述したような通信インタフェースによりソース機器とシンク機器とが接続され、かつシンク機器がある動作モードに設定されているときに、例えば、ソース機器がフレームレート変換処理などの処理が必要な映像フォーマットで映像信号を出力すると、シンク機器は、その処理能力を超え、その動作モードに応じた特有の画像処理を実行できない場合がある。これは、ソース機器が、シンク機器が動作モードに応じてどのような画像処理を行うのかを知らないため、そのような映像フォーマットで映像信号を出力してしまう場合があるからである。従って、そのような場合を考慮して、シンク機器は、ソース機器の接続が接続された状態において、動作モードの変更を禁止するように構成される場合がある。
例えば、MHLソース機器のスマートフォンが1080p(1080ピクセルのプログレッシブ方式)で周波数が30Hzの映像信号を出力すると、MHLシンク機器のテレビは、フレームレート変換処理を実行して1080pで周波数が60Hzの映像信号に変換してディスプレイに出力する。しかし、例えば、ユーザがスマートフォンのゲームアプリをテレビの大画面で楽しむために、テレビをゲームモードに設定すると、テレビは、フレームレート変換処理に加えて、ゲームモードに応じた映像低遅延処理などの特有の画像処理も実行しなければならなくなるため、処理能力を超えてしまう。よって、テレビは、その仕様において、MHLソース機器が接続された状態ではゲームモードへの変更ができないようにしなければならない場合がある。
このような場合に、ソース機器とシンク機器間でEDID(Extended Display Identification Data)情報をやり取りすることにより、ソース機器がシンク機器の動作モードに応じた特有の処理が実行可能な映像フォーマットを認識するようにすることも考えられるが、EDID情報のやり取りをする方法では、HPD(Hot Plug Detect)信号を所定時間以上LOWにするなどして、一旦映像信号の送信を切断してから通信を行い、その後に映像信号の送信を再開するという時間の掛かる手順が必要となる。よって、このような方法では、シンク機器において、ソース機器からの映像信号に基づく出画が遅れるという問題がある。
本実施形態は、シンク機器の動作モードに応じた映像フォーマットに関する情報をソース機器に迅速に通知して、ソース機器からの映像をシンク機器において迅速に出画することができる映像表示システム、ソース機器、シンク機器及び映像表示方法を提供することを目的とする。
そこで、本実施形態は、映像信号を送信するソース機器と、画像処理に関する複数の動作モードを有し、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報を前記ソース機器に通知し、前記ソース機器から受信した前記映像信号に対して前記変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイに出力するシンク機器と、を有する映像表示システムを提供する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(全体構成)
図1は、本実施形態に係わる映像表示システムの構成図である。
本実施形態では、映像表示システム1は、MHLシンク機器としてのテレビ2と、MHLソース機器としてのスマートフォン3と含み、テレビ2とスマートフォン3とは、通信ケーブルであるMHLケーブル4により接続されている。スマートフォン3は、映像信号を出力すなわち送信するソース機器である。
図1は、本実施形態に係わる映像表示システムの構成図である。
本実施形態では、映像表示システム1は、MHLシンク機器としてのテレビ2と、MHLソース機器としてのスマートフォン3と含み、テレビ2とスマートフォン3とは、通信ケーブルであるMHLケーブル4により接続されている。スマートフォン3は、映像信号を出力すなわち送信するソース機器である。
MHLは、主に、モバイル機器用のAV(Audio Visual)デジタルインタフェース規格である。MHLのシステムでは、MHLソース機器とMHLシンク機器をMHLケーブルで接続し、MHLソース機器が持っている動画、静止画、音声等のコンテンツが、MHLシンク機器で再生される(AVストリーム・単方向)。また、機器間におけるEDID(Extended Display Identification Data)読出し、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)認証、レジスタリード/ライト、リモコン制御等のコントロールは、DDC(Display Data Channel)コマンド、およびMSC(MHL Sideband channel)コマンドを送受信することにより行われる(リンクコントロール・双方向)。
図2は、映像表示システム1のテレビ2とスマートフォン3の構成を示すブロック図である。
(テレビの構成)
テレビ2は、制御部11と、MHL受信部(MHL−Rx)12と、EDID−ROM13と、映像信号処理部14と、グラフィック処理部15と、OSD(On Screen Display)信号処理部16と、フレームレート変換部17と、ディスプレイ18と、音声信号処理部19、スピーカ20と、操作部21と、リモコン受光部22とを含んで構成されている。なお、図2では、アンテナや、チューナなどの回路は、省略されている。
テレビ2は、制御部11と、MHL受信部(MHL−Rx)12と、EDID−ROM13と、映像信号処理部14と、グラフィック処理部15と、OSD(On Screen Display)信号処理部16と、フレームレート変換部17と、ディスプレイ18と、音声信号処理部19、スピーカ20と、操作部21と、リモコン受光部22とを含んで構成されている。なお、図2では、アンテナや、チューナなどの回路は、省略されている。
テレビ2は、放送番組を受信して、放送番組をディスプレイ18に表示することができるだけでなく、MHL受信部12に接続された外部機器からの種々の映像フォーマットの映像信号を受信して、ディスプレイ18に出画することができる。
さらに、テレビ2は、映画モード、ゲームモード等の複数の動作モードを有する。テレビ2は、動作モードに応じた画像処理を実行する。例えば、テレビ2は、ゲームモードのときは、ソース機器からの出画のタイミングがずれてディスプレイに表示されると、プレーヤの操作感が損なわれるため、特定の画質改善処理を間引いたり、フレームメモリへの補間フレームの映像信号の書き込み処理を少なくしたりする映像低遅延処理、等のゲームモードに特有の画像処理を実行する。
さらに、テレビ2は、映画モード、ゲームモード等の複数の動作モードを有する。テレビ2は、動作モードに応じた画像処理を実行する。例えば、テレビ2は、ゲームモードのときは、ソース機器からの出画のタイミングがずれてディスプレイに表示されると、プレーヤの操作感が損なわれるため、特定の画質改善処理を間引いたり、フレームメモリへの補間フレームの映像信号の書き込み処理を少なくしたりする映像低遅延処理、等のゲームモードに特有の画像処理を実行する。
制御部11は、中央処理装置(CPU)、ROM、RAM等を含み、テレビ2の全体の制御及び各機能を実現するための各種プログラムを格納し、実行する処理部である。CPUがROMに格納されたプログラムを読み出して実行することによって、テレビ2の全体の制御及び各機能が実現される。制御部11は、テレビ2の各部のデータを入力して、各部へ制御信号を出力する。
MHL受信部12は、MHL規格に準拠した通信により、MHLケーブル4を介して接続されているスマートフォン3のMHL送信部32(後述)から一方向で送信されてくる画像、音声等のデータを受信する回路である。MHL受信部12は、画像データは、映像信号処理部14へ出力し、音声データは、音声信号処理部19へ出力する。
EDID−ROM13は、EDID情報を格納する記憶部である。EDID情報は、MHL受信部12により読み出し可能となっている。
EDID−ROM13は、EDID情報を格納する記憶部である。EDID情報は、MHL受信部12により読み出し可能となっている。
映像信号処理部14は、MHL受信部12から入力された画像データに対して所定の各種映像信号を処理する回路である。映像信号処理部14は、高画質で表示するための各種画質改善処理等を実行する処理部である。
グラフィック処理部15は、OSD信号処理部16で生成されるOSD信号と、映像信号処理部14において処理されたデジタルの映像信号とを合成して、出力する回路である。
グラフィック処理部15は、OSD信号処理部16で生成されるOSD信号と、映像信号処理部14において処理されたデジタルの映像信号とを合成して、出力する回路である。
フレームレート変換部17は、フレームレートの変換を行う回路である。
ディスプレイ18は、液晶表示パネルのような表示装置あり、フレームレート変換部17から入力された映像信号の画像を、画面上に表示する。
ディスプレイ18は、液晶表示パネルのような表示装置あり、フレームレート変換部17から入力された映像信号の画像を、画面上に表示する。
従って、映像信号処理部14、グラフィック処理部15及びフレームレート変換部17は、受信した映像信号に対して動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイ18に出力する出力部を構成する。
音声信号処理部19は、MHL受信部12からの音声データを処理して、スピーカ20へ音声信号を出力して、スピーカ20から音声が出力されるようにするための回路である。
音声信号処理部19は、MHL受信部12からの音声データを処理して、スピーカ20へ音声信号を出力して、スピーカ20から音声が出力されるようにするための回路である。
操作部21は、各種ボタンを有する操作パネルである。リモコン受光部22は、図示しないリモコンからのリモート操作信号を、光で受信する受光部を有する回路である。操作部21とリモコン受光部22には動作モードの変更指示等の各種操作信号が入力され、入力された操作信号は、制御部11に伝達される。
制御部11は、伝達された操作信号に応じた制御を実行する。その操作信号の中には、モード指示信号がある。モード指示信号が入力されると、制御部11は、入力されたモード指示信号に応じた動作モードで、テレビ2の各部が動作するように、各部を制御する。すなわち、テレビ2は、画像処理に関する複数の動作モードを有するシンク機器である。
後述するように、シンク機器であるテレビ2は、画像処理に関する複数の動作モードを有し、かつソース機器であるスマートフォン3から送信される映像信号を受信するMHL受信部12を有し、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報をスマートフォン3に通知し、スマートフォン3から受信した映像信号に対して変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイ18に出力する。
(スマートフォンの構成)
スマートフォン3は、制御部31と、MHL送信部32と、映像信号処理部33と、グラフィック処理部34と、ディスプレイ35と、タッチパッド36とを含んで構成されている。なお、図2では、アンテナや、映画やゲームのコンテンツを記憶する記憶部などは、省略されている。
スマートフォン3は、制御部31と、MHL送信部32と、映像信号処理部33と、グラフィック処理部34と、ディスプレイ35と、タッチパッド36とを含んで構成されている。なお、図2では、アンテナや、映画やゲームのコンテンツを記憶する記憶部などは、省略されている。
制御部31は、中央処理装置(CPU)、ROM、RAM等を含み、スマートフォン3の全体及び各機能を実現するための各種プログラムを格納し、実行する処理部である。制御部31は、スマートフォン3の各部のデータを入力して、各部へ制御信号を出力する。
MHL送信部32は、制御部31の制御の下、グラフィック処理部34で処理された画像、音声等のデータを、MHLケーブル4を介して、MHL規格に準拠した通信により、テレビ2に一方向で送信する回路である。
映像信号処理部33は、映像信号を生成して出力する回路である。例えば、ゲームアプリの実行に伴う、ゲームアプリの映像信号を生成して出力する。
グラフィック処理部34は、映像信号処理部33から受信した映像信号に所定のグラフィック画像を合成して出力する回路である。
グラフィック処理部34は、映像信号処理部33から受信した映像信号に所定のグラフィック画像を合成して出力する回路である。
ディスプレイ35は、液晶表示パネルのような表示装置であり、グラフィック処理部34から入力された映像信号の画像を、画面上に表示する。
タッチパッド36は、ユーザが各種指示を入力するための入力部であり、タッチパッド36に入力された操作信号は、制御部31へ入力される。
タッチパッド36は、ユーザが各種指示を入力するための入力部であり、タッチパッド36に入力された操作信号は、制御部31へ入力される。
スマートフォン3は、制御部31が、入力された操作信号に応じた制御プログラムを実行することによって、通話、メール、コンテンツの再生、ゲームなどの各種機能を実現する。
そして、スマートフォン3は、映像信号を、種々の映像フォーマットに変換して、MHL送信部32から出力することができる。例えば、スマートフォン3は、ゲームの画像を1080iで周波数が60Hz、VGAフォーマットで周波数が60Hz、1080pで周波数が30Hz等の、種々の映像フォーマットの中から指定されたフォーマットで、映像信号をMHL送信部32から出力することができる。
(MHL送信部とMHL受信部の構成)
図3は、テレビ2のMHL受信部12と、スマートフォン3のMHL送信部32の構成例を示す図である。
図3は、テレビ2のMHL受信部12と、スマートフォン3のMHL送信部32の構成例を示す図である。
MHL送信部32はトランスミッタ41を備え、MHL受信部12はレシーバ42を備えている。MHL送信部32とMHL受信部12は、5本のライン(MHL+、MHL−、CBUS、VBUS、GND)により、ピン(図示せず)及びMHLケーブル4を介して互いに接続される。TMDSの差動伝送である“MHL+”と“MHL−”は1対のツイストペアでAVストリーム、および、その同期信号(MHLクロック)を伝送する。
CBUSは、DDCコマンドとMSCコマンドを双方向で伝送するために使用される。DDCコマンドは、EDID読出しやHDCPの認証に使用される。また、MSCコマンドは、各種レジスタのリードライト、リモコン制御等に使用される。VBUSは、MHLシンク機器からMHLソース機器に+5Vの電源を供給するために使用される。
後述するように、ソース機器であるスマートフォン3のMHL送信部32のトランスミッタ41は、接続されたシンク機器であるテレビ2から映像フォーマットの変更指示を受信する受信部と、その受信部により受信された変更指示により指定された映像フォーマットで、映像信号を送信する送信部を構成する。
そして、トランスミッタ41は、ソース機器であるスマートフォン3に設けられたスクラッチパッド・レジスタ43aにテレビ2により書き込まれた映像フォーマットの変更指示を読み出すことによって、映像フォーマットの変更指示を受信する。
さらに、レシーバ42は、ソース機器であるスマートフォン3からの映像信号を受信する受信部であると共に、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報をソース機器であるスマートフォン3に送信する。
さらに、MHL送信部32は、MHLにおいて使用されるレジスタ群43を有し、MHL受信部12は、MHLにおいて使用されるレジスタ群44を有する。レジスタ群43と44は、それぞれスクラッチパッド・レジスタ(Scratchpad Registers)43aと44aを含む。
図4は、MHLで使用されるレジスタの構成を示す図である。レジスタ群43とレジスタ群44は、それぞれ、4種類のレジスタを持ち、MSCコマンドで相互にアクセスすることが可能である。
ケーパビリティ・レジスタ(Capability Registers)は、各MHL機器の機能を示すレジスタである。“MSC READ_DEVCAPコマンド”で読み出すことで、相手側機器の機能情報を得ることができる。
インタラプト・レジスタ(Interrupt Registers)は、相手側MHL機器へのイベント通知に使用される。“MSC SET_INTコマンド”で、相手側のインタラプト・レジスタに情報がセットされる。
ステータス・レジスタ(Status Registers)は、相手側MHL機器に自分のケーパビリティ・レジスタが読出し可能であること、およびTMDSチャネル(TMDS Channel)の状態を通知するため等に使用される。“MSC WRITE_STATコマンド”で相手側ステータス・レジスタに情報が書き込まれる。
スクラッチパッド・レジスタ43a、44aは、相手側MHL機器に対するメッセージやデータの送出に使用される。“MSC WRITE_BURSTコマンド”で相手側スクラッチパッド・レジスタに情報が書き込まれる。
本実施形態では、スクラッチパッド・レジスタを用いて、シンク機器において設定変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報が、ソース機器に通知される。すなわち、シンク機器は、ソース機器に設けられたスクラッドパッド・レジスタに、映像フォーマットの情報を書き込むことによって、動作モードに応じた映像フォーマットの情報をソース機器に通知する。次に、その処理について説明する。
(動作)
図5は、シンク機器であるテレビ2におけるモード変更時の処理の流れの例を示すフローチャートである。図5の処理は、ソース機器であるスマートフォン3が接続されているときに、シンク機器であるテレビ2の制御部11により実行される。
制御部11は、モード変更の有無、すなわち、動作モードの変更指示の有無を判定する(S1)。動作モードの変更指示は、ユーザにより、操作部21あるいはリモコン(図示せず)におけるモード変更指示ボタンなどにより指示される。よって、制御部11は、その操作部21などへの入力信号に基づいて、動作モードの変更指示の有無を判定することができる。
図5は、シンク機器であるテレビ2におけるモード変更時の処理の流れの例を示すフローチャートである。図5の処理は、ソース機器であるスマートフォン3が接続されているときに、シンク機器であるテレビ2の制御部11により実行される。
制御部11は、モード変更の有無、すなわち、動作モードの変更指示の有無を判定する(S1)。動作モードの変更指示は、ユーザにより、操作部21あるいはリモコン(図示せず)におけるモード変更指示ボタンなどにより指示される。よって、制御部11は、その操作部21などへの入力信号に基づいて、動作モードの変更指示の有無を判定することができる。
動作モードの変更指示がされなければ(S1:NO)、処理は何もしない。動作モードの変更指示がされると(S1:YES)、制御部11は、スクラッチパッド・レジスタ43aを用いて、変更されたモードについて予め設定されている映像フォーマットの情報を、ソース機器であるスマートフォン3へ送信して通知する(S2)。すなわち、S2の処理が、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報を含む映像フォーマットの変更指示を、ソース機器であるスマートフォン3に通知する通知部を構成する。S2の処理の詳細については、後述する。
例えば、ユーザが、スマートフォン3のゲームアプリをテレビ2の大画面で楽しむために、テレビ2の動作モードをゲームモードに設定変更したとする。通常の放送番組の映像信号を受信して表示する動作モードからゲームモードへのモード変更が、ユーザにより指示されたとする。
ゲームモードへの変更前、テレビ2の動作モードが放送番組視聴モードであれば、テレビ2は、放送番組視聴モードでは1080p(1080ピクセルのプログレッシブ方式)で周波数60Hzの映像フォーマットの映像信号をアンテナから受信し、1080pで60Hzの映像信号を、周波数60Hzでディスプレイに出力する。この場合、テレビ2は、フレームレート変換処理を行う必要はないので、各種の画質改善処理を実行することができる。
しかし、ゲームモードでは、テレビ2は、ゲームモードに応じた映像低遅延処理などの特有の画像処理も実行しなければならない。
しかし、ゲームモードでは、テレビ2は、ゲームモードに応じた映像低遅延処理などの特有の画像処理も実行しなければならない。
そこで、動作モードがゲームモードに設定変更されたときは、テレビ2は、ゲームモードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報をスマートフォン3へソース機器に通知する。そのゲームモードに応じて予め設定されている映像フォーマットは、例えば、ゲームモード時に、スマートフォン3から受信した映像信号に対してテレビ2がソースフレームレート変換処理を実行する必要がない映像フォーマットである。
例えば、テレビ2は、1080i(1080ピクセルのインターレース方式)で周波数60Hzの映像フォーマットの映像信号をアンテナから受信すると、テレビ2は、1080iで周波数60Hzの映像信号を、周波数60Hzでディスプレイ18に出力するので、テレビ2は、フレームレート変換処理を行う必要なく、映像低遅延処理などのゲームモード特有の画像処理を実行可能となる。
図6は、S2におけるスクラッチパッド・レジスタを用いた映像フォーマットの通知方法を説明するためのタイミングチャートである。
はじめに、MHLシンク機器であるテレビ2の制御部11が、CBUS経由で、割り込みコマンドである“SET−INT”コマンドを用いた書き込み要求割込コマンド“SET_INT(REQ_WRT)”を送信する。書き込み要求割込コマンド“SET_INT(REQ_WRT)”は、MHLソース機器のレジスタ群43の中のインタラプト・レジスタに書き込まれる。
はじめに、MHLシンク機器であるテレビ2の制御部11が、CBUS経由で、割り込みコマンドである“SET−INT”コマンドを用いた書き込み要求割込コマンド“SET_INT(REQ_WRT)”を送信する。書き込み要求割込コマンド“SET_INT(REQ_WRT)”は、MHLソース機器のレジスタ群43の中のインタラプト・レジスタに書き込まれる。
書き込み要求コマンド“SET_INT(REQ_WRT)”を受信したMHLソース機器であるスマートフォン3の制御部31は、CBUS経由で、その書き込み要求割込コマンドを受信したことを相手であるテレビ2へ通知するためのACK信号を送信する。
次に、MHLソース機器であるスマートフォン3の制御部31は、CBUS経由で、書き込みを許可する書き込み許可割込コマンド“SET_INT(GRT_WRT)”を送信する。
次に、MHLソース機器であるスマートフォン3の制御部31は、CBUS経由で、書き込みを許可する書き込み許可割込コマンド“SET_INT(GRT_WRT)”を送信する。
書き込み許可割込コマンド“SET_INT(GRT_WRT)”を受信したMHLシンク機器であるテレビ2の制御部11は、CBUS経由で、その書き込み許可割込コマンドを受信したことを相手であるテレビ2へ通知するためのACK信号を送信する。
続いて、MHLシンク機器であるテレビ2の制御部11は、スマートフォン3へ、CBUS経由で、出力する映像信号の映像フォーマットを変更することを指示する所定のコマンド(例えば、COF(Change Of Format))と映像フォーマットの情報(例えば、1080i、60Hz)とを含む情報を、書き込みバーストコマンド“WRT_BURST”により送信し、MHL送信部32のレジスタ群43内のスクラッチパッド・レジスタ43aに書き込む。すなわち、シンク機器は、映像フォーマットの情報と共に、映像フォーマットの変更要求を示す情報(COF)をソース機器に通知する。
図4に示すように、スクラッチパッド・レジスタ43aは、1メッセージが16バイトで、最大64バイトの情報が書き込み可能であるという条件を有する。よって、制御部11は、この条件に従って、上記の所定のコマンドと映像フォーマット情報とを含む情報を、書き込みバーストコマンド“WRT_BURST”により、MHL送信部32のレジスタ群43内のスクラッチパッド・レジスタ43aに書き込む。
以上のように、シンク機器からソース機器への書き込み要求割込信号(SET_INT(REQ_WRT))の送信と、ソース機器からシンク機器への書き込み許可割込信号(SET_INT(GRT_WRT))の送信の後に、シンク機器は、映像フォーマットの情報を、スクラッチパッド・レジスタ43aに書き込む。
MHLソース機器であるスマートフォン3の制御部31は、その書き込みバーストコマンドを受信したことを相手であるテレビ2へ通知するためのACK信号を送信することにより、制御部11へ通知する。
図7は、ソース機器であるスマートフォン3における映像フォーマット変更時の処理の流れの例を示すフローチャートである。図7の処理は、シンク機器であるテレビ2が接続されているときに、ソース機器であるスマートフォン3の制御部31により実行される。
制御部31は、映像フォーマットの変更指示の有無を判定する(S11)。すなわち、S11の処理により、ソース機器であるスマートフォン3が、シンク機器であるテレビ2から変更指示を受信する。映像フォーマットの変更指示の有無は、MHL送信部32のスクラッチパッド・レジスタ43aへの書き込み内容に基づいて判定される。上述したように、所定のコマンド(例えば、COF(Change Of Format))が書き込まれていると、映像フォーマットの変更指示ありと判定される。
映像フォーマットの変更指示が無ければ(S11:NO)、処理は、何もしない。映像フォーマットの変更指示があると(S11:YES)、制御部31は、出力する映像信号の映像フォーマットを変更する(S12)。具体的には、制御部31は、スクラッチパッド・レジスタに書き込まれた映像フォーマット情報(例えば、1080i、60Hz)に基づき、グラフィック処理部34へ映像フォーマットの変更を指示し、受信した変更指示により指定された映像フォーマットで、映像信号を送信するように、各部を制御する。
以上のように、テレビ2は、動作モードの変更があると、スクラッチパッド・レジスタを用いて、スマートフォン3に、動作モードに応じた映像信号の映像フォーマットを通知する。スマートフォン3は、通知された映像フォーマットで映像信号を出力するように、映像フォーマットを変更する。ソース機器であるスマートフォン3は、映像フォーマットの変更要求を示す情報(COF)を受信すると、受信した映像フォーマットの情報に示された映像フォーマットで、映像信号を出力する。そして、シンク機器であるテレビ2は、ソース機器であるスマートフォン3から受信した映像信号に対して変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイ18に出力する。
以上のように、スクラッチパッド・レジスタを用いたMHLにより、シンク機器であるテレビ2が、モードに応じた映像フォーマットの情報をソース機器であるスマートフォン3へ通知するので、EDID情報のやりとりを行う場合に比べて、ソース機器へ迅速に映像フォーマット情報を伝えることができ、ソース機器からの映像信号に基づく出画を迅速に行うことができる。
よって、実施形態の映像表示システムによれば、シンク機器の動作モードに応じた映像フォーマットに関する情報をソース機器に迅速に通知して、ソース機器からの映像をシンク機器において迅速に出画することができる。
なお、上述した実施形態では、シンク機器は、モードに応じた1つの映像フォーマットをソース機器に通知しているが、モードに応じて処理可能な複数の映像フォーマットを通知して、受信した複数の映像フォーマットの中からソース機器が1つを選択するようにしてもよい。その場合、選択の基準は、予め設定されている評価基準に基づいて、最も評価の高い映像フォーマットを選択するようにしてもよい。
図8は、モード毎に予め設定された複数の映像フォーマットの情報の例を示す図である。シンク機器であるテレビ2の制御部11は、複数のモードM1,M2、M3、・・・毎の、映像フォーマットリスト情報を、制御部11内のメモリに予め設定し記憶しておく。図8に示すように、モードM1では、映像フォーマット「1080i、60Hz」、「VGA、60Hz」であれば、モードM1に特有の処理が可能であることが示されている。
モードの設定変更が行われると、制御部11は、そのモードについて予め設定された映像フォーマット情報を読み出して、MHL受信部12から、スマートフォン3へ通知する。図8のモードM1の場合、制御部11は、設定されている2つの映像フォーマット「1080i、60Hz」と「VGA、60Hz」の情報をソース機器であるスマートフォン3へ送信する。
ソース機器であるスマートフォン3の制御部31は、映像フォーマット毎の所定の評価値を、制御部31内のメモリに予め設定し記憶しておく。
スマートフォン3の制御部31は、受信した複数の映像フォーマットについて予め記憶された評価値をメモリから読み出し、その評価値が最も高い映像フォーマットを選択して、その選択した映像フォーマットで、映像信号を出力する。図8のモードM1の場合、制御部11は、映像フォーマット「1080i、60Hz」の評価値が「1」で、「VGA、60Hz」の評価値が「2」で、評価値が小さい方が評価が高いとすれば、映像フォーマット「1080i、60Hz」が選択される。そして、制御部31は、映像フォーマット「1080i、60Hz」で映像信号を生成してMHL送信部32から出力するように、スマートフォン3内の各部を制御する。
スマートフォン3の制御部31は、受信した複数の映像フォーマットについて予め記憶された評価値をメモリから読み出し、その評価値が最も高い映像フォーマットを選択して、その選択した映像フォーマットで、映像信号を出力する。図8のモードM1の場合、制御部11は、映像フォーマット「1080i、60Hz」の評価値が「1」で、「VGA、60Hz」の評価値が「2」で、評価値が小さい方が評価が高いとすれば、映像フォーマット「1080i、60Hz」が選択される。そして、制御部31は、映像フォーマット「1080i、60Hz」で映像信号を生成してMHL送信部32から出力するように、スマートフォン3内の各部を制御する。
なお、上記の例では、スマートフォン3において、受信した複数の映像フォーマットの情報の中から、評価の高いものを選択しているが、評価値に基づかずに、例えば単純に受信した複数の映像フォーマットの中の最初に受信した映像フォーマットを選択するようにしてもよい。
以上のように、上述した実施形態によれば、シンク機器の動作モードに応じた映像フォーマットに関する情報をソース機器に迅速に通知して、ソース機器からの映像をシンク機器において迅速に出画することができる映像表示システム、ソース機器、シンク機器及び映像表示方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として例示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (12)
- 映像信号を送信するソース機器と、
画像処理に関する複数の動作モードを有し、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報を前記ソース機器に通知し、前記ソース機器から受信した前記映像信号に対して前記変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイに出力するシンク機器と、
を有する映像表示システム。 - 前記シンク機器は、前記ソース機器に設けられたスクラッチパッド・レジスタに、前記映像フォーマットの情報を書き込むことによって、前記映像フォーマットの情報を前記ソース機器に通知する請求項1に記載の映像表示システム。
- 前記シンク機器から前記ソース機器への書き込み要求割込信号の送信と、前記ソース機器から前記シンク機器への書き込み許可割込信号の送信の後に、前記シンク機器は、前記映像フォーマットの情報を、前記スクラッチパッド・レジスタに書き込む請求項2に記載の映像表示システム。
- 前記シンク機器は、前記映像フォーマットの情報と共に、前記映像フォーマットの変更要求を示す情報を前記ソース機器に通知する請求項2又は3に記載の映像表示システム。
- 前記ソース機器は、前記映像フォーマットの変更要求を示す情報を受信すると、受信した映像フォーマットの情報に示された映像フォーマットで、前記映像信号を出力する請求項4に記載の映像表示システム。
- 前記映像フォーマットの情報は、複数の映像フォーマットを含む請求項1から3のいずれか1つに記載の映像表示システム。
- 接続されたシンク機器から映像フォーマットの変更指示を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記変更指示により指定された映像フォーマットで、映像信号を送信する送信部と、
を有するソース機器。 - 前記受信部は、前記ソース機器に設けられたスクラッドパッド・レジスタに前記シンク機器により書き込まれた前記映像フォーマットの変更指示を読み出すことによって、前記映像フォーマットの変更指示を受信する請求項7に記載のソース機器。
- 画像処理に関する複数の動作モードを有するシンク機器であって、
動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報をソース機器に通知する通知部と、
前記ソース機器からの映像信号を受信する受信部と、
受信した前記映像信号に対して前記変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイに出力する出力部と、
を有するシンク機器。 - 前記通知部は、前記ソース機器に設けられたスクラッドパッド・レジスタに前記映像フォーマットの変更指示を書き込むことによって、前記映像フォーマットの情報を前記ソース機器に通知する請求項9に記載のシンク機器。
- 画像処理に関する複数の動作モードを有するシンク機器が、動作モードの変更があると、変更された動作モードに応じて予め設定されている映像フォーマットの情報を含む映像フォーマットの変更指示をソース機器に通知し、
前記ソース機器が、前記シンク機器から前記変更指示を受信し、
前記ソース機器が、受信した前記変更指示により指定された映像フォーマットで、映像信号を送信し、
前記シンク機器が、前記ソース機器から受信した前記映像信号に対して前記変更された動作モードに応じた画像処理を施してディスプレイに出力する、
映像表示方法。 - 前記シンク機器は、前記ソース機器に設けられたスクラッドパッド・レジスタに前記変更指示を書き込むことによって、前記映像フォーマットの情報を通知する請求項11に記載の映像表示方法。
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