JPWO2014136732A1 - すべり軸受 - Google Patents
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Abstract
強度及び摺動特性に優れ、金属製軸受の代替品として使用することのできる樹脂製のすべり軸受の提供を目的とする。本発明のすべり軸受は、円筒状の軸受本体を備え、軸方向に摺動するすべり軸受であって、上記軸受本体がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成され、上記軸受本体の最大肉厚に対する軸受本体の最小内径の比が2以上4.5以下であり、上記軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に単位長さ当たり8.33N/mmの荷重を加えた際の断面形状変化率が0.5%以下であることを特徴とする。上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維の含有量が30質量部以上150質量部以下であるとよい。上記樹脂組成物がエラストマーをさらに含有するとよい。
Description
本発明は、すべり軸受に関する。
産業機器、事務機器、輸送機器等に用いられる直動軸受(軸方向に摺動するリニア軸受)には、転がり運動が可能な転動体が内蔵された転がり軸受と、転動体を有さないすべり軸受とがある。すべり軸受は、転動体を有さず軸と面接触するため転がり軸受に対して摩擦抵抗は大きいが、構造が簡潔であり、また転動体の不具合(発錆等)によって軸が傷つけられるおそれがないという利点を有する。
このような直動すべり軸受としては、耐摩耗性や強度の観点から金属製の軸受が一般に用いられているが、重量が大きいため機器の軽量化においてネックになるという課題があった。
一方、樹脂を用いた軽量なすべり軸受も提案されている(特開平7−208463号公報参照)。しかし、すべり軸受はドライ環境中や潤滑油が切れた場合に発熱が大きくなることから、高温下でも軸荷重に耐えられる十分な強度が必要となるため、上記樹脂製のすべり軸受では一定の強度を得るために肉厚を大きくしなければならない。その結果、従来の軸受の寸法規格に適合できず、金属製軸受の代替品として容易に用いることができなかった。
また、直動軸受では大きな圧縮荷重が加わる中で軸との摺動が生じるため、優れた摺動特性(摩擦係数の低さ)が必要となるが、従来の樹脂製すべり軸受は摺動特性が十分とは言い難い。
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、強度及び摺動特性に優れ、金属製軸受の代替品として使用することのできる樹脂製のすべり軸受を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
円筒状の軸受本体を備え、軸方向に摺動するすべり軸受であって、
上記軸受本体がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成され、
上記軸受本体の最大肉厚に対する軸受本体の最小内径の比が2以上4.5以下であり、
上記軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に単位長さ当たり8.33N/mmの荷重を加えた際の断面形状変化率が0.5%以下であることを特徴とする。
円筒状の軸受本体を備え、軸方向に摺動するすべり軸受であって、
上記軸受本体がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成され、
上記軸受本体の最大肉厚に対する軸受本体の最小内径の比が2以上4.5以下であり、
上記軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に単位長さ当たり8.33N/mmの荷重を加えた際の断面形状変化率が0.5%以下であることを特徴とする。
当該すべり軸受は、軸受本体がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成されるため、摩擦係数が小さく優れた摺動性を有する。また、軸受本体の最大肉厚に対する軸受本体の最小内径の比が上記上限以下であり、かつ荷重を上下方向に加えた際の断面形状変化率が上記上限以下であるため、軸受として十分な強度を有する。さらに、軸受本体の最大肉厚に対する最小内径の比が上記下限以上であることで、肉厚が小さい金属製軸受の代替軸受として好適に使用することができる。
ここで、断面形状変化率を求める際の軸受本体に加える荷重の大きさ8.33N/mmについて説明する。まず、内径が25mm、軸方向長さが60mmの金属製転がり軸受が一般的であり、この寸法に近い金属製転がり軸受の基本動定格荷重はISO14728−1に準拠して980Nとなる(例えば日本ベアリング株式会社の「SLIDE BUSH SM型」のカタログを参照)。ここで、「基本動定格荷重」とは、リニア軸受では50kmの定格寿命が得られる荷重である。この基本動定格荷重を元に安全率を2とし、断面形状変化率を求める際の軸受に加える荷重を上記基本動定格荷重980Nの約1/2である500Nとした。この500Nを金属製転がり軸受の軸方向長さ60mmで除すると、8.33N/mmの荷重の大きさが得られる。
上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維の含有量としては30質量部以上150質量部以下が好ましい。このように炭素繊維の含有量を上記範囲内とすることで、軸受本体に対して強度及び摺動特性をバランスよく付与することができる。
上記樹脂組成物がエラストマーをさらに含有するとよい。また、上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対するエラストマーの含有量としては2質量部以上30質量部以下が好ましい。このように上記樹脂組成物にエラストマーを含有させ、エラストマーの含有量を上記範囲内とすることで、軸受本体の摺動特性や強度を維持したまま、軸受本体の成型加工時における欠け等の欠陥発生を防止することができる。
上記樹脂組成物がグラファイトをさらに含有するとよい。また、上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維及びグラファイトの合計含有量としては50質量部以上250質量部以下が好ましい。このように上記樹脂組成物にグラファイトを含有させ、炭素繊維及びグラファイトの合計含有量を上記範囲内とすることで、軸受本体の強度を維持したまま、摩擦係数を低下させて摺動による摩耗量をさらに低減することができる。
上記樹脂組成物がホウ素化合物をさらに含有するとよい。このように樹脂組成物にホウ素化合物を含有させることで、軸受本体の摺動による摩耗量をさらに低減し、摺動特性をより向上させることができる。
上記軸受本体が内周面の端部に外側に拡径するテーパー部を有するとよい。また、軸受本体の軸方向長さに対する上記テーパー部の軸方向長さの比としては、0.25未満が好ましい。すべり軸受は転動体が無いため軸受本体と軸とが面で接触するが、軸受内径と軸径との寸法が近いと軸の挿入が難しく、また軸受内径が軸径よりも大きいと軸が傾き軸受のエッジが軸に当接して軸や軸受自体が傷つく可能性がある。これに対し、軸受本体がテーパー部を有することで、軸の挿入をスムーズにすることができ、さらには可動時の軸の傾きに追従することができる。また、軸受本体の軸受長さに対するテーパー部の軸受方向長さの比を上記上限未満とすることで、テーパー部を有していても軸と軸受本体との接触面積を大きくでき、安定して軸を支承することができる。
上記軸受本体の内周面の端部近傍に配設されるシールリングをさらに備えるとよい。このようにシールリングを備えることで、軸受内部への外部からの異物の侵入を防ぎ、さらに摩耗粉、潤滑油等が軸受内部から漏出して軸受装置の周囲を汚染することを防ぐことができる。
上記軸受本体が内周面の中央部分に溝部を有するとよい。このように軸受本体が溝部を有することで、この溝部に磨耗粉を溜めることができ、摩耗粉の外部への飛散を防止することができる。
上記溝部に配設される摺動材をさらに備え、この摺動材が潤滑油を含浸させた樹脂で形成されているとよい。このように摺動材を備えることで、一定量の潤滑油を軸受内部に供給できるため、当該すべり軸受の摺動特性を効果的に向上させることができる。
上記軸受本体の内周面のうち支承領域が内周面全体の40%以上95%以下であることが好ましい。このように内周面における支承領域の割合を上記範囲内とすることで、振動等によるフレッチングを防止して軸の支承を安定させつつ、軸受本体の摩擦係数をさらに低減させることができる。
上記軸受本体の外周面の端部近傍に配置されるOリングをさらに備えるとよい。このようにOリングを備えることで、当該すべり軸受とハウジングとの寸法公差を精度よく調整しなくともハウジングに容易に取り付けることができる。また、寸法公差を大きくとることができることとOリングの弾性とによって当該すべり軸受の軸の傾きに対する追従性を高めることができる。
ここで、「断面形状変化率」とは、荷重を加える前の軸受本体の最小内径d1と、荷重を加えた際の軸受本体の最小内径d2とを用いて、(d1−d2)/d1×100で求められる数値である。「支承領域」とは、軸受本体の内周面において法線が軸方向と垂直な領域を意味し、軸受本体の内周面に溝部が形成される場合には溝部を除いた領域を意味する。
以上説明したように、本発明のすべり軸受は、樹脂製でありながら強度及び摺動特性に優れ、金属製軸受の代替品として好適に使用することができる。
以下、本発明に係るすべり軸受の各実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[第一実施形態]
図1のすべり軸受1は、支承する軸に対し軸方向に摺動する軸受であり、円筒状の軸受本体2と、軸受本体2の内周面の端部近傍に配設されるシールリング3と、軸受本体2の外周面の端部近傍に配置されるOリング4とを備える。
図1のすべり軸受1は、支承する軸に対し軸方向に摺動する軸受であり、円筒状の軸受本体2と、軸受本体2の内周面の端部近傍に配設されるシールリング3と、軸受本体2の外周面の端部近傍に配置されるOリング4とを備える。
<軸受本体>
軸受本体2は、円筒状に形成され、内周面の端部に形成され外側に拡径するテーパー部5と、内周面の中央部分に形成された溝部6とを有する。また軸受本体2は、フェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成されている。
軸受本体2は、円筒状に形成され、内周面の端部に形成され外側に拡径するテーパー部5と、内周面の中央部分に形成された溝部6とを有する。また軸受本体2は、フェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成されている。
(軸受本体の形成組成物)
上記フェノール樹脂としては、摺動部材の材料として慣用されているフェノール樹脂であれば特に制限なく用いることができる。このようなフェノール樹脂としては、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらの中でも摩耗量が少なくPV値が高い点でノボラック型フェノール樹脂が好ましい。また、レゾール型フェノール樹脂としては、メチロール型、ジメチレンエーテル型等が挙げられ、これらの中でも加工時の欠けの発生が少ない点でジメチレンエーテル型フェノール樹脂が好ましい。これらのフェノール樹脂は、固体状でも液体状でもよく、また、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記フェノール樹脂としては、摺動部材の材料として慣用されているフェノール樹脂であれば特に制限なく用いることができる。このようなフェノール樹脂としては、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらの中でも摩耗量が少なくPV値が高い点でノボラック型フェノール樹脂が好ましい。また、レゾール型フェノール樹脂としては、メチロール型、ジメチレンエーテル型等が挙げられ、これらの中でも加工時の欠けの発生が少ない点でジメチレンエーテル型フェノール樹脂が好ましい。これらのフェノール樹脂は、固体状でも液体状でもよく、また、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記フェノール樹脂の数平均分子量(Mn)の下限としては、400が好ましく、600がより好ましい。一方、上記フェノール樹脂の数平均分子量(Mn)の上限としては、1200が好ましく、1000がより好ましい。フェノール樹脂の数平均分子量を上記範囲内とすることにより軸受本体2の耐ヒートショック性を高めることができる。
上記フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)の下限としては、400が好ましく、1000がより好ましい。一方、上記フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)の上限としては、5000が好ましく、4000がより好ましい。フェノール樹脂の重量平均分子量を上記範囲内とすることにより軸受本体2の安定性及び成形性を向上することができる。
上記フェノール樹脂において、フェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。フェノール樹脂中のフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量を上記範囲内とすることにより、軸受本体2の摩擦係数を低下させ、摩耗量を減少させることができる。また、上記合計含有量を上記範囲内とすることによって、軸受本体2の耐熱性及び寸法精度を向上することができる。なお、フェノール樹脂中のフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量は0質量%でもよい。また、上記合計含有量はゲル濾過クロマトグラフの面積法による測定値である。
上記フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)の下限としては、1.1が好ましい。一方、上記フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)の上限としては、3.0が好ましく、2.8がより好ましい。フェノール樹脂の分散比(Mw/Mn)を上記範囲内とすることにより、軸受本体2の安定性及び成形性を向上することができ、耐熱性及び寸法精度を向上することができる。なお、上記分散比(Mw/Mn)は、ゲル濾過クロマトグラフ測定による測定値である。
なかでも、上記フェノール樹脂は、フェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量が10質量%以下であり、かつ上記分散比(Mw/Mn)が1.1以上3.0以下であることが特に好ましい。このようにフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーとの合計含有量及び上記分散比(Mw/Mn)を共に上記範囲内とすることにより、軸受本体2の摩擦係数をより低下させ、摩耗量をより減少することができる。
軸受本体2を形成する樹脂組成物は炭素繊維を含有するため、高温環境下での強度保持率や強度に優れる。また炭素繊維は他の繊維に比べ相手材を傷つけないため上記樹脂組成物は摺動性にも優れる。この炭素繊維としては、PAN系、ピッチ系等が挙げられるが、PAN系の炭素繊維を用いることが好ましい。PAN系の炭素繊維を軸受に用いると摺動時のガスの発生が少なくなるため軸受本体2の摺動特性がより向上する。
上記炭素繊維の平均長さの下限としては、0.01mmが好ましく、0.05mmがより好ましく、0.1mmがさらに好ましい。一方、上記炭素繊維の平均長さの上限としては、1mmが好ましく、0.75mmがより好ましく、0.5mmがさらに好ましい。炭素繊維の平均長さが上記下限未満の場合、軸受本体2の機械的強度が低下するおそれがある。逆に、炭素繊維の平均長さが上記上限を超える場合、摺動時に炭素繊維が剥がれやすく、軸受本体2の摺動特性を低下させるおそれがある。なお、上記平均長さとは、炭素繊維における長径の平均値をいう。
フェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維の含有量の下限としては、30質量部が好ましく、40質量部がより好ましく、50質量部がさらに好ましい。一方、フェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維の含有量の上限としては、150質量部が好ましく、100質量部がより好ましく、70質量部がより好ましい。炭素繊維の含有量が上記下限未満の場合、軸受本体2の強度が低下するおそれがある。一方、炭素繊維の含有量が上記上限を超える場合、軸受本体2を形成する樹脂組成物の流動性が低下し、成形性が低下するおそれがある。
また、軸受本体2を形成する樹脂組成物には炭素繊維に加えてグラファイト(黒鉛)を含有させることが好ましい。
フェノール樹脂100質量部に対するグラファイトの含有量の下限としては、5質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、50質量部がより好ましい。一方、フェノール樹脂100質量部に対するグラファイトの含有量の上限としては、200質量部が好ましく、150質量部がより好ましい。グラファイトの含有量が上記下限未満の場合、軸受本体2の摩擦係数が上昇し、摩耗量が増加するおそれがある。一方、グラファイトの含有量が上記上限を超える場合、軸受本体2の高温環境下での強度が低下するおそれがある。
フェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維及びグラファイトの合計含有量の下限としては、50質量部が好ましく、80質量部がより好ましく、100質量部がさらに好ましい。一方、フェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維及びグラファイトの合計含有量の上限としては、250質量部が好ましく、200質量部がより好ましく、150質量部がさらに好ましい。炭素繊維及びグラファイトの合計含有量が上記下限未満の場合、軸受本体2の摩擦係数が上昇し、摩耗量が増加するおそれがある。一方、炭素繊維及びグラファイトの合計含有量が上記上限を超える場合、軸受本体2を形成する樹脂組成物の流動性が低下し、成形性が低下するおそれがある。
軸受本体2を形成する樹脂組成物にはエラストマーをさらに含有させることが好ましい。このエラストマーとしては、例えばアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴム、シリコーンゴム、ポリブタジエン等が挙げられる。これらの中でも、上記樹脂組成物の弾性率を効果的に低下させることができる点でアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム、シリコーンゴムが好ましく、摺動特性を低下させることなく弾性率を低下させることができる点でアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)がより好ましい。これらのエラストマーは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール樹脂100質量部に対するエラストマーの含有量の下限としては、2質量部が好ましく、5質量部がより好ましい。一方、フェノール樹脂100質量部に対するエラストマーの含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、10質量部がより好ましい。エラストマーの含有量が上記下限未満の場合、軸受本体2の摺動時の軸への攻撃性が抑制されず摩耗量が増加するおそれや、加工性向上効果が不十分となるおそれがある。一方、エラストマーの含有量が上記上限を超える場合、軸受本体2の弾性率が低下し過ぎて耐クリープ性が低下するおそれがある。
軸受本体2を形成する樹脂組成物にはホウ素化合物をさらに含有させることが好ましい。上記ホウ素化合物としては、例えばホウ酸、ホウ酸塩、ホウ酸エステル、酸化ホウ素、ホウ砂等が挙げられる。ホウ酸塩としては、例えばメタホウ酸、四ホウ酸等の金属塩が挙げられ、具体的にはホウ酸亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、ホウ酸、ホウ酸塩及び酸化ホウ素が好ましく、ホウ酸、ホウ酸亜鉛及び酸化ホウ素がより好ましい。これらのホウ素化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール樹脂100質量部に対するホウ素化合物の含有量の下限としては、0.5質量部が好ましく、1.0質量部が好ましい。一方、フェノール樹脂100質量部に対するホウ素化合物の含有量の上限としては、10質量部が好ましく、7.0質量部がより好ましい。ホウ素化合物の含有量が上記下限未満の場合、軸受本体2の摩耗量が増加するおそれがある。一方、ホウ素化合物の含有量が上記上限を超える場合、軸受本体2の機械的強度や成形性が低下するおそれがある。
軸受本体2を形成する樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でその他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤としては、例えば硬化剤(例えばヘキサメチレンテトラミン等)、離型剤(例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等)、硬化促進剤(酸化マグネシウム、消石灰等)、カップリング剤、溶剤等の他に、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、アルミナ、アラミド繊維等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
軸受本体2を形成する樹脂組成物の150℃における曲げ強度の下限としては、70MPaが好ましく、80MPaがより好ましく、90MPaがさらに好ましい。上記樹脂組成物の150℃における曲げ強度が上記下限未満の場合、摺動により温度が上昇した時に当該すべり軸受1の強度が低下するおそれがある。なお、曲げ強度とは、JIS−K7171:2008に準拠して計測される値である。
また、軸受本体2を形成する樹脂組成物の23℃における曲げ強度に対する150℃における曲げ強度の比の下限としては、80%が好ましく、82%がより好ましい。上記樹脂組成物の23℃における曲げ強度に対する150℃における曲げ強度の比が上記下限未満の場合、温度上昇時に当該すべり軸受1が大きく変形するおそれがある。
軸受本体2を形成する樹脂組成物の製造方法としては、公知の各種方法を用いることができる。具体的には、例えば上述の各種成分を加圧ニーダー、ミキシングロール、二軸押出機等で加熱溶融させて、混練した後、得られる混練物をシート状に成形し、このシート状成形品をさらにペレタイザー、パワーミル等を用いて粉砕することによって製造することができる。
(軸受本体の寸法等)
軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比(d/t)の下限としては、2であり、2.5がより好ましい。一方、軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比の上限としては、4.5であり、4がより好ましい。最大肉厚tに対する最小内径dの比が上記下限未満の場合、肉厚が大きくなりすぎて、当該すべり軸受1が金属軸受の寸法規格に適合できないおそれがある。逆に、最大肉厚tに対する最小内径dの比が上記上限を超える場合、当該すべり軸受1の強度や取扱い性が低下するおそれがある。
軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比(d/t)の下限としては、2であり、2.5がより好ましい。一方、軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比の上限としては、4.5であり、4がより好ましい。最大肉厚tに対する最小内径dの比が上記下限未満の場合、肉厚が大きくなりすぎて、当該すべり軸受1が金属軸受の寸法規格に適合できないおそれがある。逆に、最大肉厚tに対する最小内径dの比が上記上限を超える場合、当該すべり軸受1の強度や取扱い性が低下するおそれがある。
軸受本体2の最大肉厚tとしては、特に限定されず、例えば3mm以上25mm以下とすることができる。同様に、軸受本体2の最小内径dとしては、特に限定されず、例えば6mm以上120mm以下とすることができる。また、軸受本体2の軸方向長さLは、例えば6mm以上200mm以下とすることができる。
(テーパー部)
テーパー部5は、外側に拡径するように軸受本体2の内周面の両端部にそれぞれ形成される。このテーパー部5を設けることで軸と軸受本体2との接触面積を抑えて軸受として安定させることができる。また、当該すべり軸受1の端部口径が広がるため軸の挿入がスムーズになる。さらに、可動時に当該すべり軸受1が応力を受けることで軸に対して傾くことがあるが、テーパー部5によってこの傾きに追従することができる。
テーパー部5は、外側に拡径するように軸受本体2の内周面の両端部にそれぞれ形成される。このテーパー部5を設けることで軸と軸受本体2との接触面積を抑えて軸受として安定させることができる。また、当該すべり軸受1の端部口径が広がるため軸の挿入がスムーズになる。さらに、可動時に当該すべり軸受1が応力を受けることで軸に対して傾くことがあるが、テーパー部5によってこの傾きに追従することができる。
軸受本体2の軸方向長さLに対するテーパー部5の軸方向長さL’の比(L’/L)としては、0.25未満が好ましく、0.20未満がより好ましい。軸受本体2の軸方向長さLに対するテーパー部5の軸方向長さL’の比が上記上限以上の場合、軸と軸受本体2との接触面積が小さくなって軸の支承が不安定になるおそれがある。
テーパー部5のテーパー率(長さに対する直径の増加率)の下限としては、0.1/10が好ましく、0.2/10がより好ましい。一方、テーパー部5のテーパー率の上限としては、2/10が好ましく、1/10がより好ましい。テーパー部5のテーパー率を上記下限以上とすることで、軸の装入を容易にすることができる。また、テーパー部5のテーパー率を上記上限以下とすることで、後述するシールリング3の脱落を防止し易くできる。
(溝部)
溝部6は、軸受本体2の内周面の中央部に円周状に形成された溝である。この溝部6にすべり運動を繰り返すことで生じる磨耗粉や異物を溜めることができ、磨耗粉や異物が軸と当該すべり軸受1との接触面に存在したまますべり運動することで傷が生じることを防止できる。また溝部6によって軸と軸受本体2との接触面積を小さくすることができる。また、例えば軸受本体2の中央部のみが軸に接触しているだけになると軸受本体2のガタツキや応力集中が生じるが、溝部6によって軸受本体2の端部側の2箇所に接触面が形成されるため、接触面積を小さくしつつガタツキや応力集中を防止できる。
溝部6は、軸受本体2の内周面の中央部に円周状に形成された溝である。この溝部6にすべり運動を繰り返すことで生じる磨耗粉や異物を溜めることができ、磨耗粉や異物が軸と当該すべり軸受1との接触面に存在したまますべり運動することで傷が生じることを防止できる。また溝部6によって軸と軸受本体2との接触面積を小さくすることができる。また、例えば軸受本体2の中央部のみが軸に接触しているだけになると軸受本体2のガタツキや応力集中が生じるが、溝部6によって軸受本体2の端部側の2箇所に接触面が形成されるため、接触面積を小さくしつつガタツキや応力集中を防止できる。
溝部6の幅(軸方向長さ)の下限としては、軸受本体2の軸方向長さLの8%が好ましく、10%がより好ましい。一方、溝部6の幅の上限としては、軸受本体2の軸方向長さLの20%が好ましく、15%がより好ましい。溝部6の幅が上記下限未満の場合、摩耗粉等を溜める効果が十分得られないおそれがある。逆に、溝部6の幅が上記上限を超える場合、軸と軸受本体2との接触面積が小さくなり過ぎて軸の支承の安定性が低下するおそれがある。
溝部6の深さの下限としては、軸受本体2の最大肉厚tの8%が好ましく、10%がより好ましい。一方、溝部6の深さの上限としては、軸受本体2の最大肉厚tの30%が好ましく、25%がより好ましい。溝部6の深さが上記下限未満の場合、摩耗粉等を溜める効果が十分得られないおそれがある。逆に、溝部6の深さが上記上限を超える場合、軸受本体2の溝部6を設けた個所の強度が低下するおそれがある。
軸受本体2の内周面における支承領域の内周面全体に対する割合の下限としては、40%が好ましく、50%がより好ましく、60%がさらに好ましい。一方、軸受本体2の内周面における支承領域の内周面全体に対する割合の上限としては、95%が好ましく、90%がより好ましく、85%がさらに好ましい。支承領域の割合が上記下限未満の場合、振動によるフレッチングが発生するなどして軸を安定して支承できないおそれがある。逆に、支承領域の割合が上記上限を超える場合、軸受本体2の摩擦抵抗が大きくなって摺動特性が低下するおそれがある。
軸受本体2を水平面に載置し、軸受本体2の全長にわたって上部から下方に8.33N/mmの荷重を加えた際の断面形状変化率の上限としては、0.5%であり、0.45%がより好ましく、0.4%がさらに好ましい。軸受本体2の断面形状変化率が上記上限を超える場合、当該すべり軸受1の使用時に軸荷重により軸受本体2が変形し軸受として機能しないおそれがある。
<シールリング>
シールリング3は、軸受本体2の内周面の両端部近傍にそれぞれ形成されたシール溝に1つずつ配設されるリングである。潤滑油を当該すべり軸受1に用いた場合、シールリング3によって潤滑油を軸受本体2の内周面とシールリング3との間に保持しておくことができるため、潤滑油の使用量を抑え、かつ他の機器への潤滑油の飛散を防止することができる。また、外部からの異物が軸受本体2内部へ侵入することを防止することができる。
シールリング3は、軸受本体2の内周面の両端部近傍にそれぞれ形成されたシール溝に1つずつ配設されるリングである。潤滑油を当該すべり軸受1に用いた場合、シールリング3によって潤滑油を軸受本体2の内周面とシールリング3との間に保持しておくことができるため、潤滑油の使用量を抑え、かつ他の機器への潤滑油の飛散を防止することができる。また、外部からの異物が軸受本体2内部へ侵入することを防止することができる。
シールリング3を配設する(シール溝を形成する)軸方向の位置としては、テーパー部5が形成されている領域内が好ましい。テーパー部5の形成領域にシールリング3が存在することにより、図2に示すようにシールリング3の内側に軸受本体2と軸Xとに挟まれる比較的広い空間部を形成することができる。その結果、この空間部に潤滑油が貯まりシールリング3付近に常に潤滑油が存在することでシールリング3へ摺動に必要な潤滑油を確実に供給でき、効率の良いすべりを実現させることができる。また、テーパー部5は上述したように軸の傾きに対する追従機能を有するが、一方で軸との接触面積が低減することによるフレッチング発生等のリスクを有する。そこでシールリング3をテーパー部5の形成領域に設けることで、追従機能と軸との接触面積とをバランスよく確保することができ、当該すべり軸受1の軸受性能を効果的に向上させることができる。
軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からシールリング3までの距離h1の比(h1/L)の下限としては、0.05が好ましく、0.10がより好ましい。一方、軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からシールリング3までの距離h1の比の上限としては、0.20が好ましく、0.15がより好ましい。軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からシールリング3までの距離h1の比が上記下限未満の場合、シールリング3が軸受本体2の端部に近づき過ぎて、テーパー部5による軸の挿入容易化機能が阻害されるおそれがある。また、軸受本体2端部及びシールリング3間の部位が薄くなりこの部位が割れ易くなるおそれがある。逆に、軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からシールリング3までの距離h1の比が上記上限を超える場合、軸受本体2の端部からシールリング3までの距離が大きくなり過ぎて、異物混入防止効果が十分得られないおそれがある。
シールリング3が配設されるシール溝の深さはシールリング3のつぶし率(変形率)に応じて決定されるが、例えば1mm以上4mm以下とすることができる。また、シールリング3の幅(軸方向長さ)としては、例えば1mm以上4mm以下とすることができる。
シールリング3の断面形状としては、例えばO形状、X形状等が挙げられる。これらの中でも、2点でシールが行われ、軸方向にすべり運動をさせる際にリングのねじれが生じにくいX形状が好ましい。
シールリング3の材質は特に限定されず、合成樹脂やゴム等のシールリングの材質として公知のものを用いることができる。
<Oリング>
Oリング4は、軸受本体2の外周面の両端部近傍にそれぞれ形成されたリング溝に1つずつ配置されるリングである。このOリング4によって、軸受本体2の外径とハウジングYの内径との寸法差を精度よく調整する必要なく、図2に示すように当該すべり軸受1をハウジングYに精度よく嵌入固定することができる。その結果、軸受本体2のハウジングYへの嵌入コストを低減することができる。
Oリング4は、軸受本体2の外周面の両端部近傍にそれぞれ形成されたリング溝に1つずつ配置されるリングである。このOリング4によって、軸受本体2の外径とハウジングYの内径との寸法差を精度よく調整する必要なく、図2に示すように当該すべり軸受1をハウジングYに精度よく嵌入固定することができる。その結果、軸受本体2のハウジングYへの嵌入コストを低減することができる。
軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からOリング4の中心位置までの距離h2の比(h2/L)としては特に限定されず、例えば0.1以上0.4以下とすることができる。軸受本体2の軸方向長さLに対する軸受本体2の端部からOリング4の中心位置までの距離h2の比を上記範囲内とすることで、当該すべり軸受1のハウジングへの取付容易性を向上させることができる。
Oリング4が配設されるシール溝の深さはOリング4のつぶし率(変形率)に応じて決定されるが、例えば1mm以上4mm以下とすることができる。また、Oリング4の幅(軸方向長さ)としては、例えば1mm以上4mm以下とすることができる。
Oリング4の材質は特に限定されず、合成樹脂やゴム等のOリングの材質として公知のものを用いることができる。
<すべり軸受の製造方法>
当該すべり軸受1は、例えば以下の方法で製造することができる。まず、上述した軸受本体2を形成する樹脂組成物を射出成形機で筒状に成形することで軸受本体2を形成する。この射出成型した軸受本体2にマシニングセンタ、旋盤等を用いて切削加工を行い、テーパー部5、溝部6、並びにシールリング用の溝及びOリング用の溝を形成する。その後、シールリング3及びOリング4をそれぞれ溝に嵌入することで、当該すべり軸受1を得ることができる。
当該すべり軸受1は、例えば以下の方法で製造することができる。まず、上述した軸受本体2を形成する樹脂組成物を射出成形機で筒状に成形することで軸受本体2を形成する。この射出成型した軸受本体2にマシニングセンタ、旋盤等を用いて切削加工を行い、テーパー部5、溝部6、並びにシールリング用の溝及びOリング用の溝を形成する。その後、シールリング3及びOリング4をそれぞれ溝に嵌入することで、当該すべり軸受1を得ることができる。
<利点>
当該すべり軸受1は、軸受本体2がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成されるため、摩擦係数が小さく優れた摺動性を有する。また、軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比が一定値以下であり、かつ荷重を上下方向に加えた際の断面形状変化率が一定値以下であるため、軸受として十分な強度を有する。さらに、軸受本体2の最大肉厚tに対する最小内径dの比が一定値以上であることで、肉厚が小さい金属製軸受の代替軸受として好適に使用することができる。
当該すべり軸受1は、軸受本体2がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成されるため、摩擦係数が小さく優れた摺動性を有する。また、軸受本体2の最大肉厚tに対する軸受本体2の最小内径dの比が一定値以下であり、かつ荷重を上下方向に加えた際の断面形状変化率が一定値以下であるため、軸受として十分な強度を有する。さらに、軸受本体2の最大肉厚tに対する最小内径dの比が一定値以上であることで、肉厚が小さい金属製軸受の代替軸受として好適に使用することができる。
[第二実施形態]
図3のすべり軸受11は、支承する軸に対し軸方向に摺動する軸受であり、円筒状の軸受本体2と、軸受本体2の内周面の端部近傍に配設されるシールリング3と、軸受本体2の外周面の端部近傍に配置されるOリング4と、軸受本体2が有する溝部6に配設される摺動材7とを備える。軸受本体2、シールリング3及びOリング4は上記第一実施形態のすべり軸受1と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
図3のすべり軸受11は、支承する軸に対し軸方向に摺動する軸受であり、円筒状の軸受本体2と、軸受本体2の内周面の端部近傍に配設されるシールリング3と、軸受本体2の外周面の端部近傍に配置されるOリング4と、軸受本体2が有する溝部6に配設される摺動材7とを備える。軸受本体2、シールリング3及びOリング4は上記第一実施形態のすべり軸受1と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
<摺動材>
摺動材7は、軸受本体2が有する溝部6に沿って配設され、潤滑油を含浸した樹脂から形成されている。このように潤滑油を含浸させた樹脂からなる摺動材7を配設することで、潤滑油が長時間にわたり軸受本体2内部に適量に供給されるため、当該すべり軸受11の摺動特性を向上させることができる。この摺動材7から供給される潤滑油は、シールリング3によって軸受本体2の内部に留めることができる。
摺動材7は、軸受本体2が有する溝部6に沿って配設され、潤滑油を含浸した樹脂から形成されている。このように潤滑油を含浸させた樹脂からなる摺動材7を配設することで、潤滑油が長時間にわたり軸受本体2内部に適量に供給されるため、当該すべり軸受11の摺動特性を向上させることができる。この摺動材7から供給される潤滑油は、シールリング3によって軸受本体2の内部に留めることができる。
摺動材7の材質は特に限定されず、例えばポリアミド、ポリアセタール、ポリテトラフルオロエチレン等の合成樹脂を用いることができる。
なお、当該すべり軸受11の製造時に、上記摺動材7の内径を軸受本体2の内径よりも大きくし、軸に当接しないようにしておくことが好ましい。このように摺動材7の内径を軸受本体2の内径よりも大きくすることで、当該すべり軸受11の摺動面(軸受本体2の内周面)のならし運転において、摺動材7から潤滑油が染み出して摺動面のならしが不十分となることを防止することができる。
[その他の実施例]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記各実施形態では、テーパー部、溝部、シールリング及びOリングを備えていたが、これらは必須の構成要素ではなく、これらを備えていないすべり軸受も本発明の意図する範囲内である。また、テーパー部、シールリング及びOリングは必ずしも両端部に配設する必要はなく、一方の端部のみに配設されていてもよい。なお、Oリングは3つ以上配設してもよい。また、溝部を軸受本体に複数設けてもよく、さらに摺動材をそれぞれの溝部に配設してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、これらの実施例によって本発明が限定されるものではない。なお、実施例に記載の「部」及び「%」は特に断らない限り「質量部」及び「質量%」を示す。また、本明細書において質量部を用いて配合量を説明する場合、フェノール樹脂100質量部に対する質量部として記載する。
(ノボラック型フェノール樹脂の製造)
温度計、攪拌装置及びコンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を193部、92%パラホルムアルデヒド(F)を57部(F/P(モル比)=0.85)、89%リン酸を116部(60%/P)、そしてエチレングリコールを96.5部(50%/P)、それぞれ仕込んだ後、攪拌混合を行った。次いで、攪拌混合により形成された白濁状態(二相混合物)の下で、徐々に還流温度まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なった。反応停止後、攪拌混合しながらメチルイソブチルケトンを反応混合物に添加して縮合生成物を溶解した。その後、攪拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)とに分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して213.5部のノボラック型フェノール樹脂を得た。このノボラック型フェノール樹脂は、数平均分子量が755、重量平均分子量が1227であり、分散比が1.63であった。なお、東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8020シリーズビルドアップシステム(カラム:G2000Hxl+G4000Hxl、検出器:UV254nm、キャリヤー:テトラヒドロフラン1ml/分、カラム温度:38℃)を用いて標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求め、分散比(Mw/Mn)を算出した。また、分子量分布の全面積に対するフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの面積を百分率で表示する面積法によって測定したところ、0.3%及び3.3%であった。
温度計、攪拌装置及びコンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)を193部、92%パラホルムアルデヒド(F)を57部(F/P(モル比)=0.85)、89%リン酸を116部(60%/P)、そしてエチレングリコールを96.5部(50%/P)、それぞれ仕込んだ後、攪拌混合を行った。次いで、攪拌混合により形成された白濁状態(二相混合物)の下で、徐々に還流温度まで昇温し、さらに同温度で10時間縮合反応を行なった。反応停止後、攪拌混合しながらメチルイソブチルケトンを反応混合物に添加して縮合生成物を溶解した。その後、攪拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液層(上層)とリン酸水溶液層(下層)とに分離させた。次いで、リン酸水溶液層を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去して213.5部のノボラック型フェノール樹脂を得た。このノボラック型フェノール樹脂は、数平均分子量が755、重量平均分子量が1227であり、分散比が1.63であった。なお、東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8020シリーズビルドアップシステム(カラム:G2000Hxl+G4000Hxl、検出器:UV254nm、キャリヤー:テトラヒドロフラン1ml/分、カラム温度:38℃)を用いて標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求め、分散比(Mw/Mn)を算出した。また、分子量分布の全面積に対するフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの面積を百分率で表示する面積法によって測定したところ、0.3%及び3.3%であった。
(樹脂組成物Aの製造)
表1に示すように、上記ノボラック型フェノール樹脂100質量部、グラファイト(黒鉛)(日本黒鉛工業株式会社製)100質量部、PAN系炭素繊維(東レ株式会社製、「TA008A」、繊維長3mm)50質量部、ホウ酸(日本電工株式会社製)3質量部、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(JSR株式会社製、「PNC−38」)7.5質量部、硬化剤(ヘキサメチレンテトラミン)11質量部、離型剤(ステアリン酸カルシウム)4質量部を配合し、均一に混合した。その後、得られた混合物を熱ロールにて均一に加熱混練してシート状にし、冷却後、パワーミルで粉砕してグラニュール状の樹脂組成物Aを得た。
表1に示すように、上記ノボラック型フェノール樹脂100質量部、グラファイト(黒鉛)(日本黒鉛工業株式会社製)100質量部、PAN系炭素繊維(東レ株式会社製、「TA008A」、繊維長3mm)50質量部、ホウ酸(日本電工株式会社製)3質量部、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(JSR株式会社製、「PNC−38」)7.5質量部、硬化剤(ヘキサメチレンテトラミン)11質量部、離型剤(ステアリン酸カルシウム)4質量部を配合し、均一に混合した。その後、得られた混合物を熱ロールにて均一に加熱混練してシート状にし、冷却後、パワーミルで粉砕してグラニュール状の樹脂組成物Aを得た。
(樹脂組成物Bの製造)
表1に示すように、NBRの代わりにシリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、「KMP−597」)7.5質量部を配合した以外は上記樹脂組成物Aと同様の配合及び加工条件を用いて、グラニュール状の樹脂組成物Bを得た。
表1に示すように、NBRの代わりにシリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、「KMP−597」)7.5質量部を配合した以外は上記樹脂組成物Aと同様の配合及び加工条件を用いて、グラニュール状の樹脂組成物Bを得た。
(樹脂組成物Cの製造)
表1に示すように、ホウ酸の代わりに酸化ホウ素(日東電工株式会社製)3質量部を配合した以外は上記樹脂組成物Aと同様の配合及び加工条件を用いて、グラニュール状の樹脂組成物Cを得た。
表1に示すように、ホウ酸の代わりに酸化ホウ素(日東電工株式会社製)3質量部を配合した以外は上記樹脂組成物Aと同様の配合及び加工条件を用いて、グラニュール状の樹脂組成物Cを得た。
<実施例1〜3及び比較例1>
上述のようにして得られた樹脂組成物A,B,Cのうち、表2に示す樹脂組成物をそれぞれ20tプレス機を用いて成形温度180℃、成型圧力15tで圧縮成形したのち切削加工することで表2に記載の寸法の実施例1〜3及び比較例1の円筒状のすべり軸受を得た。
上述のようにして得られた樹脂組成物A,B,Cのうち、表2に示す樹脂組成物をそれぞれ20tプレス機を用いて成形温度180℃、成型圧力15tで圧縮成形したのち切削加工することで表2に記載の寸法の実施例1〜3及び比較例1の円筒状のすべり軸受を得た。
<比較例2>
上記樹脂組成物の代わりに布含浸フェノール樹脂(オイレス工業社製、「♯250」)を用いた以外は、上記実施例1と同様の手順で実施例1と同寸法の円筒状のすべり軸受を得た。
上記樹脂組成物の代わりに布含浸フェノール樹脂(オイレス工業社製、「♯250」)を用いた以外は、上記実施例1と同様の手順で実施例1と同寸法の円筒状のすべり軸受を得た。
<比較例3>
ポリフェニレンサルファイド(PPS)のペレット(東レ株式会社製、「トレリナ」)を射出成型したパイプ素材を切削することで実施例1と同寸法の円筒状のすべり軸受を得た。
ポリフェニレンサルファイド(PPS)のペレット(東レ株式会社製、「トレリナ」)を射出成型したパイプ素材を切削することで実施例1と同寸法の円筒状のすべり軸受を得た。
<参考例>
上述のようにして得られた樹脂組成物Aを20tプレス機を用いて成形温度180℃、成型圧力15tで圧縮成形したのち切削加工することで表2に記載の寸法の参考例の円筒状のすべり軸受を得た。
上述のようにして得られた樹脂組成物Aを20tプレス機を用いて成形温度180℃、成型圧力15tで圧縮成形したのち切削加工することで表2に記載の寸法の参考例の円筒状のすべり軸受を得た。
(評価)
上記実施例1〜3、比較例1〜3及び参考例のすべり軸受について、JIS−Z2507:2000に記載の圧縮装置を用い、軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に8.33N/mmの荷重を加えた際の軸受内径を計測した。この計測結果を表2に示す。
上記実施例1〜3、比較例1〜3及び参考例のすべり軸受について、JIS−Z2507:2000に記載の圧縮装置を用い、軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に8.33N/mmの荷重を加えた際の軸受内径を計測した。この計測結果を表2に示す。
また、上記実施例1〜3、比較例1〜3及び参考例のすべり軸受を固定し、軸受本体内にSUJ2(高炭素クロム軸受鋼鋼材)製の棒材に硬質クロムメッキを施した直径25mmのシャフトを0.83m/sで100mm直動往復させつつ、軸受本体に1000Nの荷重を加えた際の摺動性を以下の指標で評価した。この評価結果を表2に示す。
A:問題なく摺動した。
B:発煙が見られた。
C:軸受本体に溶融変形が見られた。
A:問題なく摺動した。
B:発煙が見られた。
C:軸受本体に溶融変形が見られた。
表2に示すように、実施例1〜3のすべり軸受は、8.33N/mの荷重に対する断面形状変化率が0.5%以下であり高い強度を有すると共に、摺動性にも優れる。
以上のように、本発明のすべり軸受は、樹脂製でありながら強度及び摺動特性に優れ、金属製軸受の代替品として好適に使用することができる。
1、11 すべり軸受
2 軸受本体
3 シールリング
4 Oリング
5 テーパー部
6 溝部
7 摺動材
2 軸受本体
3 シールリング
4 Oリング
5 テーパー部
6 溝部
7 摺動材
Claims (11)
- 円筒状の軸受本体を備え、軸方向に摺動するすべり軸受であって、
上記軸受本体がフェノール樹脂及び炭素繊維を含有する樹脂組成物で形成され、
上記軸受本体の最大肉厚に対する軸受本体の最小内径の比が2以上4.5以下であり、
上記軸受本体を水平面に載置し、軸受本体の全長にわたって上部から下方に単位長さ当たり8.33N/mmの荷重を加えた際の断面形状変化率が0.5%以下であることを特徴とするすべり軸受。 - 上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維の含有量が30質量部以上150質量部以下である請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記樹脂組成物がエラストマーをさらに含有し、上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対するエラストマーの含有量が2質量部以上30質量部以下である請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記樹脂組成物がグラファイトをさらに含有し、上記樹脂組成物のフェノール樹脂100質量部に対する炭素繊維及びグラファイトの合計含有量が50質量部以上250質量部以下である請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記樹脂組成物がホウ素化合物をさらに含有する請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記軸受本体が内周面の端部に外側に拡径するテーパー部を有し、
軸受本体の軸方向長さに対する上記テーパー部の軸方向長さの比が0.25未満である請求項1に記載のすべり軸受。 - 上記軸受本体の内周面の端部近傍に配設されるシールリングをさらに備える請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記軸受本体が内周面の中央部分に溝部を有する請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記溝部に配設される摺動材をさらに備え、この摺動材が潤滑油を含浸させた樹脂で形成されている請求項8に記載のすべり軸受。
- 上記軸受本体の内周面のうち支承領域が内周面全体の40%以上95%以下である請求項1に記載のすべり軸受。
- 上記軸受本体の外周面の端部近傍に配置されるOリングをさらに備える請求項1に記載のすべり軸受。
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