JPWO2014102993A1 - パケット中継装置、パケット転送方法および通信システム - Google Patents

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Abstract

ネットワークに接続される一つ以上の通信インタフェースと、前記一つ以上の通信インタフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を有するパケット中継装置であって、パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件と、を保持し、受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定し、満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送する。

Description

本発明は広域ネットワークシステムにおけるパケットのルーティング技術に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2000−209271号公報(特許文献1)及び“OpenFlow Switch Specification Version 1.1.0 Implemented”、[online]、2011年2月28日、Open Networking Foundation、平成24年10月16日検索、インターネット<URL:http://www.openflow.org/documents/openflow−spec−v1.1.0.pdf>(非特許文献1)がある。
特許文献1には、中継装置が経路テーブルを複数保持しておき、障害が発生したタイミングで経路テーブルを切り替える方法が記載されている(段落[0013]及び[0015]等参照)。
非特許文献1には、中継装置の経路情報が中継装置とは別のコントローラによって管理され、そのコントローラが経路情報の更新用メッセージを中継装置に送信することによって、各中継装置の経路テーブルを更新する方法が記載されている(P3 Figure 1及びP24 Appendix A等参照)。
特許文献1:特開2000−209271号公報
非特許文献1:“OpenFlow Switch Specification Version 1.1.0 Implemented”、[online]、2011年2月28日、Open Networking Foundation、平成24年10月16日検索、インターネット<URL:http://www.openflow.org/documents/openflow−spec−v1.1.0.pdf> P3 Figure 1、及びP24 Appendix A等
近年の情報通信技術の進展によって、フィールドに分散した多数の通信端末から構成される大規模かつ広域な通信システムが増加している。大規模な通信システムでは、通常はEnd−to−Endの通信経路の途中に複数の中継装置が存在するネットワーク構成となっており、各中継装置は、事前に設定された経路テーブルに従って通信パケットを順次転送することによって、通信端末間の通信を実現している。
このような通信システムの一般的な課題として、中継装置の経路テーブルの一斉更新がある。例えば、ネットワークまたは中継装置の故障などのネットワーク障害時に、障害箇所を避けるように経路を設定しなおす必要がある。また、通信端末の新規に追加したり、通信端末の交換などでアドレス情報が更新された場合などに、経路テーブルの情報の追加または更新が必要となる。
上記の課題に対し、特許文献1および非特許文献1は、経路テーブルの切り替え及び更新を実現する方法を開示している。しかしながら、上記の文献に開示された技術では、各中継装置の経路テーブルが切り替わるタイミングの前後に送信されたパケットを正しく転送できない可能性がある。例えば、送信端末がパケットを送信したときに、そのパケットが最初に到達した中継端末は切り替え前の経路テーブルに従ってパケットを転送したものの、そのパケットが次の中継装置に到達した時点では経路テーブルが切り替わってしまったために、パケットがロストしたり、本来の想定外の装置に転送されることが起こり得る。中継装置間でのパケットの伝達にかかる時間はゼロより大きいため、仮に全ての中継装置が完全に同期して経路テーブルを切り替えたとしてもこの問題は避けられない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、任意のタイミングで送信したパケットに対して、中継装置の経路情報に矛盾が生じることがなく、正しく最終宛先に配送可能な通信システムを実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のパケット中継装置は、ネットワークに接続される一つ以上の通信インタフェースと、前記一つ以上の通信インタフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を有し、パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件と、を保持し、受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定し、満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送する。
本発明の一実施形態によれば、任意のタイミングで送信したパケットに対して、中継装置の経路情報に矛盾が生じることがなく、正しく最終宛先に配送可能な通信システムを実現できる。
本発明の実施形態における中継装置を適用したシステム構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態の中継装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の中継装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の経路テーブル有効期間管理テーブルの説明図である。 本発明の実施形態の第1の経路テーブルの説明図である。 本発明の実施形態の第2の経路テーブルの説明図である。 本発明の実施形態の通信装置間でやりとりされる業務パケットの説明図である。 本発明の実施形態の中継装置が受信した業務メッセージを転送する処理を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態の経路テーブル管理サーバが中継装置の経路テーブルを新規に登録する処理を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態の中継装置がパケットを受信した場合に実行する処理の全体を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の中継装置が実行する転送処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の中継装置が実行する経路テーブル更新処理を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態(以降、「本実施形態」と称す。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
(全体システム構成)
本実施形態における中継装置を適用したシステム構成例について、図1を用いて説明する。
図1は、通信装置A101、通信装置B102、および通信装置C103が相互に業務メッセージを送受信するシステムの構成例である。通信装置A101〜通信装置C103は、通信を行うアプリケーションが動作する通信端末であり、例えばサーバ、PC(Personal Computer)または制御コントローラなどである。図1に示すように、通信装置A101は、業務用ネットワークa108を介して中継装置1_104と接続されている。中継装置1_104は、業務用ネットワークb109を介して、中継装置2_105および中継装置3_106と接続されている。中継装置2_105は、業務用ネットワークc110を介して、通信装置B102および中継装置4_107と接続されており、中継装置c106は、業務用ネットワークd111を介して、通信装置C103および中継装置4_107と接続されている。また、中継装置1_104〜中継装置4_107は、管理用のネットワークe112を介して経路テーブル管理サーバ113と接続されている。
中継装置1_104〜中継装置4_107は、各装置内の経路テーブルに記載されている転送ルールに従って、業務メッセージを転送する機能を有している。例えば中継装置1_104は、通信装置A101から送信された業務メッセージを中継装置2_105または中継装置3 106に転送し、中継装置2_105または中継装置3_106から転送されてきた、通信装置B102または通信装置C103からの業務メッセージを通信装置A101に転送する。経路テーブル等、中継装置の機能の詳細については後段にて説明する。
経路テーブル管理サーバ113は、中継装置1_104〜中継装置4_107の経路テーブルの操作(追加、更新および削除)を行うサーバであり、管理用ネットワークe112を介して経路テーブルを操作するための各種管理用メッセージを中継装置に送信する。
業務用ネットワークa108〜業務用ネットワークd111は、通信装置A101〜通信装置C103が業務メッセージをやり取りするためのネットワークである。各ネットワークは、VLANまたはネットワークセグメントなどのように論理的に区切られていてもよいし、光または電波などのように異なる媒体を用いるネットワークに物理的に区切られていてもよい。管理用ネットワークe112は、経路テーブル管理サーバ113および中継装置1_104〜中継装置4_107が経路テーブルを操作するための管理用メッセージをやり取りするためのネットワークである。なお、ここでは業務用ネットワークと管理用ネットワークを別々のネットワークとして扱っているが、これらのネットワークを統合し、業務用メッセージと管理用メッセージを同一の統合したネットワーク上に流してもよい。また、本実施形態では、業務用ネットワークおよび管理用ネットワークをIP網として説明するが、それ以外のいかなる種類のネットワークが用いられてもよい。通信に用いる信号は、例えば、電気、光、電波、音等のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよい。
(中継装置の構成)
次に、中継装置1_104の機能構成について図2を用いて説明する。
中継装置1_104は、ネットワークインタフェース(NIC)201〜NIC203、パケット送受信処理部204、転送先アドレス解決部205、タイムスタンプ生成部206、経路テーブル管理部207、テーブル管理パケット処理部208、経路テーブル有効期間管理テーブル209、および複数の経路テーブル210を備えている。
NIC201は、管理用ネットワークe112と中継装置1_104とのインタフェースであり、管理用ネットワークe112から受信した通信パケットをテーブル管理パケット処理部208に渡したり、テーブル管理パケット処理部208から渡された通信パケットを管理用ネットワークe112に送信する。
NIC202およびNIC203は、業務用ネットワークa108および業務用ネットワークb109と中継装置1_104とのインタフェースであり、業務用ネットワークa108または業務用ネットワークb109から受信した通信パケットをパケット送受信処理部204に渡したり、パケット送受信処理部204から渡された通信パケットを業務用ネットワークa108または業務用ネットワークb109に送信する。
パケット送受信処理部204は、NIC202またはNIC203から渡された受信パケットから業務用メッセージを再構築したり、業務用メッセージから送信パケットを作成してNIC202またはNIC203に渡す。また、パケット送受信処理部204は、送信パケットを作成する際、タイムスタンプ生成部206または転送先アドレス解決部205から送信パケット作成に必要なタイムスタンプまたは転送先アドレス情報を取得する。これら転送処理の詳細シーケンスについては後段にて説明する。
転送先アドレス解決部205は、パケット送受信処理部204から渡されるタイムスタンプおよび受信パケットのアドレス情報に基づいて、経路テーブル管理部207から転送先アドレス情報を取得する。
タイムスタンプ生成部206は、受信パケットにタイムスタンプが含まれていない場合に、受信時点の中継装置1_104のタイムスタンプを取得してパケット送受信処理部204に渡す。
経路テーブル管理部207は、中継装置1_104内に格納している経路テーブル有効期間管理テーブル209および経路テーブル210を管理している。そして経路テーブル管理部207は、転送先アドレス解決部205の要求に応じて、経路テーブル有効期間管理テーブル209を参照してタイムスタンプ情報をキーに有効な経路テーブルを検索したり、経路テーブル210を参照して受信パケットのアドレス情報をキーに転送先アドレス情報を検索する。また経路テーブル管理部207は、テーブル管理パケット処理部208からの要求に応じて、経路テーブル有効期間管理テーブル209および経路テーブル210の追加、更新、削除を行う。
テーブル管理パケット処理部208は、NIC201から渡された受信パケットから経路テーブルの管理用メッセージを再構築し、管理用メッセージの内容に応じて経路テーブル管理部207に経路テーブルの追加、更新、削除要求を行い、その結果を送信パケットに格納してNIC201に渡す。
経路テーブル有効期間管理テーブル209は、中継装置1_104内に格納されている経路テーブル210の有効期間を管理するためのテーブルである。経路テーブル管理部207が本テーブルを参照することによって、ある時刻において有効な経路テーブルが特定される。テーブル構成の詳細は後段にて説明する。
各経路テーブル210は、転送先アドレスを管理するテーブルである。各経路テーブル210にはそれぞれ有効期間が設定されており、経路テーブル管理部207は受信パケットのタイムスタンプを元に有効な経路テーブル210を選択し、転送先アドレスを取得する。テーブル構成の詳細は後段にて説明する。
(中継装置のハードウェア構成)
次に、中継装置1_104のハードウェア構成について、図3を用いて説明する(適宜、図2参照)。
中継装置1_104は、各種処理を行うホストCPU(Central Processing Unit)301、ホストメモリ302、周辺I/F303、記憶装置304、通信I/F305、およびバス306から構成される。そして、ホストCPU301、ホストメモリ302、周辺I/F310、記憶装置304、および通信I/F305は、バス306を介して通信可能に接続されている。
ホストCPU301は、プログラムを実行する。
ホストメモリ302は、ホストCPU301がプログラムを実行する際に、ワーキングメモリおよび入出力データの一時バッファとして用いられる。
周辺I/F303は、中継装置1_104を、マウス、キーボードおよびモニタ等の入出力装置、並びに、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部ストレージ等の各種周辺機器、と接続するためのインタフェースである。
記憶装置304は、磁気ディスク装置、またはフラッシュROM(Read Only Memory)等から構成され、OS、各種ドライバ、各種アプリケーションプログラム、および、プログラムで使用される各種情報(例えば、管理者または保守者によって設定される情報等)を格納している。
本実施形態の中継装置1_104の記憶装置304は、経路テーブル有効期間管理テーブル209および複数の経路テーブル210を格納する。また、パケット送受信処理部204、転送先アドレス解決部205、タイムスタンプ生成部206、経路テーブル管理部207およびテーブル管理パケット処理部208は、ホストCPU301が記憶装置304に格納されたプログラムを実行することによって実現される。以下の説明において上記の各部が実行する処理は、実際にはホストCPU301によって実行される。
また、上記の各部の機能の一部又は全部が、汎用のホストCPUがプログラムを実行することによって実現される代わりに、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
通信I/F305〜通信I/F307は、中継装置1_104が業務用ネットワークまたは管理用ネットワークを介して通信装置、他の中継装置または経路テーブル管理サーバ等と通信を行う際のインタフェースを提供する。通信I/F305は、例えば、NIC(Network Interface Card)であってもよい。なお、図3では通信I/F305を3つしか記載していないが、中継装置1_104は、通信I/F305を2つ以下または4つ以上有してもよい。
中継装置2_105、中継装置3_106および中継装置4_107の機能構成およびハードウェア構成は、中継装置1_104と同様であってよいため、それらに関する説明を省略する。
(経路テーブル有効期間管理テーブル)
次に、経路テーブル有効期間管理テーブル209に格納される情報について、図4を用いて説明する。
経路テーブル有効期間管理テーブル209は、経路テーブル番号401、有効期間(開始)402および有効期間(終了)403を格納している。なお、本テーブルの情報は、中継装置1_104の管理者もしくは保守者等によって出荷時にあらかじめ設定されるか、または経路テーブル管理サーバ113から管理用ネットワークe112経由で配布される。
経路テーブル番号401の列は、中継装置1_104内で保持している複数の経路テーブル210を一意に識別するためのIDを格納している領域である。有効期間(開始)402の列は、各経路テーブルの有効期間の開始日時を格納している領域である。有効期間(終了)403の列は、各経路テーブルの有効期間の終了日時を格納している領域である。有効期間は、ある特定の日時から日時までの期間を表現するだけでなく、アスタリスク(*)表記およびカンマ(,)を用いることで複数の期間または周期的な期間を表現することも可能である。
例えば行404は、経路テーブル番号「1」の経路テーブル210が、2000年1月1日〜2004年12月31日までの5年間有効であり、行405は、経路テーブル番号「2」の経路テーブル210が、2005年1月1日〜2009年12月31日までの5年間有効であることを表している。また、例えば行406は、経路テーブル番号「3」の経路テーブル210が、2010年1月1日の13時から14時までの時間帯と、2010年1月2日の13時から14時までの時間帯に有効であることを表している。また、例えば行407は、経路テーブル番号「4」の経路テーブル210が、毎日8時〜10時の時間帯に有効であることを表している。
なお、ここでは理解しやすいように年月日およびミリ秒単位の表記を用いているが、μ秒以下の時間を表記したり、曜日で表記したり、正規表現または数式等で複雑なルールを表現してもよい。
(経路テーブル)
次に、経路テーブル210に格納される情報について、図5Aおよび図5Bを用いて説明する。
経路テーブル#1_210−1(図5A)および経路テーブル#2_210−2(図5B)は、中継装置1_104が保持する2つの経路テーブル210の例であり、それぞれの経路テーブル番号は「1」および「2」である。これらの経路テーブル番号は、経路テーブル有効期間管理テーブル209の経路テーブル番号401に対応する。
各経路テーブル210は、経路番号501、転送元アドレス502、送信先最終アドレス503および転送先アドレス504を格納している。なお、本テーブルの情報は、中継装置1_104の管理者もしくは保守者等によって出荷時にあらかじめ設定されるか、または経路テーブル管理サーバ113から管理用ネットワークe112経由で配布される。
経路番号501の列は、経路テーブルの各転送ルール(すなわち受信パケットのアドレス情報と転送先アドレスとの対応付け)を一意に識別するためのIDを格納している領域である。この例では、経路番号501は、中継装置内で一意になるように割り当てられ、各中継装置は受信パケットのアドレス情報をキーにして転送先アドレスを検索するが、例えば経路番号をシステム全体で一意になるように割り当てて、転送するパケット内に経路番号を埋め込み、各中継装置が経路番号をキーにして転送先アドレスを検索してもよい。
転送元アドレス502の列は、受信パケットの転送元装置のアドレス情報を格納している領域である。この転送元装置は、中継装置1_104と直接通信を行う装置であり、図1の例では通信装置A101か、中継装置2_105か、中継装置3_106である。ここではアドレス情報としてIPアドレスを記載しているが、ポート番号を追加してもよいし、IPアドレスの代わりにMACアドレスまたは独自に割り当てたノードIDなど、転送元を一意に識別する別の情報を用いてもよい。
送信先最終アドレス503の列は、受信パケットの最終あて先を示すアドレス情報を格納している領域である。ここではアドレス情報としてIPアドレスを記載しているが、ポート番号を追加してもよいし、IPアドレスの代わりにMACアドレスまたは独自に割り当てたノードIDなど、最終あて先を一意に識別する別の情報を用いてもよい。
転送先アドレス504の列は、次の転送先を示すアドレス情報を格納している領域である。ここではアドレス情報としてIPアドレスを記載しているが、ポート番号を追加してもよいし、IPアドレスの代わりにMACアドレスまたは独自に割り当てたノードIDなど、転送先を一意に識別する別の情報を用いてもよい。
例えば経路テーブル#1の行505は、中継装置1_104が通信装置A101から通信装置B102宛のパケットを受信した場合、そのパケットを中継装置2_105に転送することを表しており、行506は、転送元にかかわらず、中継装置1_104が通信装置C103宛のパケットを受信した場合、そのパケットを中継装置3_106に転送することを表している。また、経路テーブル#2の行507は、行505と同じように中継装置1_104が通信装置A101から通信装置B102宛のパケットを受信した場合でも、そのパケットを中継装置3_106に転送することを表している。このように中継装置1_104が異なる経路情報を保持して切り替えることによって、例えば、中継装置2_105が正常に動作している場合は経路テーブル#1を有効としておき、中継装置2_105に障害が発生した場合に経路テーブル#2を有効にして正常に通信装置B102にパケットを届けることが可能となる。
なお、本実施形態の中継装置1_104は、少なくとも、送信先最終アドレスと、転送先アドレスと、それらの組み合わせの有効期間と、を対応付ける情報を保持する必要がある。図4、図5Aおよび図5Bに示したテーブルはそのような情報の一例に過ぎず、これらのテーブルは上記の情報を含む別の形態のテーブルまたは任意の形式のデータによって置き換えることもできる。
例えば、中継装置1_104が経路テーブル有効期間管理テーブル209を保持せず、一つの経路テーブル210のみを保持し、その経路テーブル210の各行が有効期間に関する情報をさらに含んでもよい。具体的には、例えば、一つの経路テーブル210が行505、506および507を含み、行505は、2000年1月1日から2004年12月31日までの有効期間を示す情報をさらに含み、行506は、2000年1月1日から2009年12月31日までの有効期間を示す情報をさらに含み、行507は、2005年1月1日から2009年12月31日までの有効期間を示す情報をさらに含んでもよい。
中継装置2_105、中継装置3_106および中継装置4_107も、経路テーブル有効期間管理テーブルおよび複数の経路テーブルを保持する。それらのテーブルの構造は図4、図5Aおよび図5Bに示したものと同様であってよいため、それらに関する図示および詳細な説明を省略する。ただし、それぞれの中継装置が保持する、同一の有効期間に対応する経路テーブルの内容は互いに整合している必要がある。
例えば、図4、図5Aおよび図5Bによれば、中継装置1_104は、通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットの、2000年1月1日から2004年12月31日までの有効期間(以下、「第1期間」とも記載する)に対応する転送先を指定する情報として、中継装置2_105のアドレスを保持している(行404および505参照)。一方、中継装置1_104は、同様のパケットの2005年1月1日から2009年12月31日までの有効期間(以下、「第2期間」とも記載する)に対応する転送先を指定する情報として、中継装置3_106のアドレスを保持している(行405および507参照)。
この場合、中継装置1_104は、第1期間内のタイムスタンプを含む通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットを、中継装置2_105に転送する(その詳細な手順は後述する)。このため、中継装置2_105は、少なくとも、第1期間に対応する、通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットの転送先を指定する情報(例えば通信装置B102のアドレス)を、例えば経路テーブル有効期間管理テーブルおよび経路テーブルに保持している必要がある。一方、中継装置3_106は、第1期間に対応する上記と同様のパケットの転送先を指定する情報は保持していなくてもよい。
これに対して、中継装置1_104は、第2期間内のタイムスタンプを含むパケットを中継装置2_105に転送せずに中継装置3_106に転送する。このため、中継装置2_105は、第2期間に対応する上記と同様のパケットの転送先を指定する情報は保持していなくてもよいが、中継装置3_106は、少なくとも、第2期間に対応する、通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットの転送先を指定する情報(例えば中継装置4_107のアドレス)を保持している必要がある。
このように、各中継装置が保持する各有効期間に対応する経路情報は、各有効期間内のタイムスタンプを含むパケットを最終宛先の通信装置に到達させるための情報を含むことによって、互いに整合している必要がある。後述する経路テーブルの新規登録および更新(図8および図11参照)は、各中継装置が保持する経路テーブルの内容が互いに整合するように実行される。
(パケット構成)
次に図6を用いて、通信装置間でやりとりされる業務パケットの構成について説明する。
業務パケットは大きく分けるとパケットヘッダ601およびパケットペイロードから構成され、パケットペイロードは、独自ヘッダ602および業務データ603から構成される。パケットヘッダ601は、TCP/IPまたはUDP/IP、Ethernetなど汎用の通信プロトコルで必要となるヘッダ情報が格納されている。独自ヘッダ602は、タイムスタンプ、経路番号、および最終あて先アドレスなどの、転送先アドレスを解決するために必要な情報が格納されている。業務データ603には業務メッセージの一部または全部が格納されている。独自ヘッダ602に格納する情報は、汎用のパケットヘッダ601の標準項目で代用するか、または拡張エリアに格納してもよく、その場合は独自ヘッダ602の領域は不要であってもよい。
(業務メッセージ転送時のシーケンス)
次に、図7を用いて、中継装置1_104が通信装置A101から受信した業務メッセージを中継装置2_105に転送する場合の一連の処理シーケンスについて説明する。
まず、通信装置A101が中継装置1_104に対してパケットを送信する(ステップS701)。
中継装置1_104のパケット送受信処理部204は、NIC202経由で受信したパケットの受信処理を行い、パケット化されていた業務メッセージの再構築を行う(ステップS702)。ここで、受信したパケットにタイムスタンプが格納されている場合は、処理はステップS705へ進む。受信したパケットにタイムスタンプが格納されていない場合は、パケット送受信処理部204は、受信時の時刻を取得するためにタイムスタンプ生成部206に対してタイムスタンプ取得要求を行い(ステップS703)、タイムスタンプを取得する(ステップS704)。
次に、パケット送受信処理部204は、受信パケットから転送元アドレス情報および送信先最終アドレス情報を取得する(ステップS705)。これらのアドレス情報はIPヘッダまたは独自ヘッダに格納されている。そして、パケット送受信処理部204は、タイムスタンプおよび上記アドレス情報を転送先アドレス解決部205に渡す(ステップS706)。
転送先アドレス解決部205は、経路テーブル管理部207にタイムスタンプを渡す(ステップS707)。経路テーブル管理部207は経路テーブル有効期間管理テーブル209を参照し、渡されたタイムスタンプを元に有効な経路テーブル番号を検索し(ステップS708)、ヒットした経路テーブル番号一覧を転送先アドレス解決部205に渡す(ステップS709)。
次に、転送先アドレス解決部205は、ステップS706にて渡されたアドレス情報と有効な経路テーブル番号とを経路テーブル管理部207に渡す(ステップS710)。経路テーブル管理部207は、ステップS710にて渡された有効な経路テーブル番号によって特定される経路テーブル210から、ステップS706にて渡されたアドレス情報に対応する転送先アドレス(すなわち、受信したパケットに含まれる送信先最終アドレス情報と同一の送信先最終アドレス503に対応する転送先アドレス504の値)を取得して(ステップS711)、転送先アドレス解決部205に渡す(ステップS712)。ステップS710〜ステップS712は、有効な経路テーブルの数だけ繰り返し実行される。そして、転送先アドレス解決部205は転送先アドレス一覧をパケット送受信処理部204に渡す(ステップS713)。
パケット送受信処理部204は、渡されたそれぞれの転送先アドレスに対して、送信パケットを作成し(ステップS714)、NIC202又は203を介して各転送先にパケットを送信する(ステップS715)。
(経路テーブル更新時のシーケンス)
次に、図8を用いて、経路テーブル管理サーバ113が中継装置1_104の経路テーブルを新規に登録する場合の一連の処理シーケンスについて説明する。
まず、経路テーブル管理サーバ113が中継装置1_104に対して登録要求のパケットを送信する(ステップS801)。このパケットには、登録対象の経路テーブル情報および有効期間が含まれている。
次に、中継装置1_104のテーブル管理パケット処理部208は、NIC201経由で受信したパケットの受信処理を行い、パケット化されていた経路テーブルの登録メッセージの再構築を行う(ステップS802)。そして、テーブル管理パケット処理部208は、登録する経路テーブルおよび有効期間を経路テーブル管理部207に渡す(ステップS803)。
次に、経路テーブル管理部207は、経路テーブルを新規に登録し(ステップS804)、登録した経路テーブルの有効期間を経路テーブル有効期間管理テーブルに新規登録し(ステップS805)、登録結果をテーブル管理パケット処理部208に渡す(ステップS806)。
そして、テーブル管理パケット処理部208は、登録結果を経路テーブル管理サーバ113に返信する(ステップS807)。
(全体フローチャート)
次に、図9〜図11を用いて中継装置1_104がパケットを受信した場合の処理フローについて説明する。これらは、図7および図8に示した中継装置1_104の処理を詳細に説明するものである。
図9は、中継装置1_104の全体フローチャートである。
ステップS901では、パケット送受信処理部204またはテーブル管理パケット処理部208が受信処理を行う。
ステップS902では、中継装置1_104は、受信したパケットが業務パケットであるか、経路テーブルの管理用パケットであるかを判断する。業務パケットの場合は転送処理フローに(図9)、管理用パケットであれば経路テーブル更新フローに進む(図10)。
(転送処理フロー)
図10は、中継装置1_104の転送処理フローである。
ステップS1001では、パケット送受信処理部204が受信パケットのタイムスタンプをチェックする。
ステップS1002では、パケット送受信処理部204がタイムスタンプの有無を判断する。もしタイムスタンプが格納されていればステップS1004に、タイムスタンプが格納されていない場合はステップS1003に進む。
ステップS1003では、パケット送受信処理部204がタイムスタンプ生成部206に対し、現在の装置内のタイムスタンプを要求し、取得する。以降、本ステップにて取得したタイムスタンプは、本業務メッセージのタイムスタンプとしてパケットに付与され、最終あて先まで転送される。
ステップS1004では、パケット送受信処理部204が受信パケットのパケットヘッダまたは独自ヘッダから、転送元アドレス情報および最終送信先アドレス情報を取得する。本ステップで取得するアドレス情報は、経路テーブル210から転送先アドレス情報を検索するためのキーとなる。
ステップS1005では、パケット送受信処理部204が転送先アドレスを取得するため、転送先アドレス解決部205に対し、タイムスタンプと受信パケットから取得したアドレス情報を渡す。そして、転送先アドレス解決部205は、まずタイムスタンプを経路テーブル管理部207に渡し、有効な経路テーブル一覧を検索する。
ステップS1006では、転送先アドレス解決部205が有効な経路テーブル210(すなわちパケット送受信処理部204から渡されたタイムスタンプの時刻を含む有効期間に対応する経路テーブル210)の有無を確認する。もし有効な経路テーブル210が存在しない場合はステップS1101へ進む。1つ以上の有効な経路テーブル210が存在する場合はステップS1007へ進む。
ステップS1007では、転送先アドレス解決部205が、経路テーブル番号と受信パケットから取得したアドレス情報とを経路テーブル管理部207に渡し、各経路テーブルに対応した転送先アドレスを検索する。具体的には、有効な経路テーブル210から、受信したパケットに含まれる送信先最終アドレス情報と同一の送信先最終アドレス503に対応する転送先アドレス504が検索される。
ステップS1008では、転送先アドレス解決部205が、ステップS1007の検索によって得られた転送先アドレスの有無を確認する。もしどの有効な経路テーブル210でも転送先アドレスがヒットしない場合は、ステップS1101へ進む。1つ以上の経路テーブル210で転送先アドレスがヒットした場合は、転送先アドレス解決部205は、パケット送受信処理部204にヒットした転送先アドレス一覧を渡し、ステップS1009へ進む。
ステップS1009では、パケット送受信処理部204が各転送先アドレスに対して送信パケットを作成する。このとき、パケット送受信処理部204は、タイムスタンプなど、送信先の通信装置に至るまでにパケットが経由する中継装置にて転送処理に必要な情報を、パケットヘッダまたは独自ヘッダに格納しておく。
ステップS1010では、パケット送受信処理部204が各転送先に対してパケットを送信する。
ステップS1011では、転送先アドレスが解決できないため、パケット送受信処理部204が受信した業務メッセージを破棄する。
(経路テーブル更新処理フロー)
図11は、中継装置1_104の経路テーブル更新処理フローである。
ステップS1101では、テーブル管理パケット処理部208が経路テーブル管理サーバ113から受信した管理メッセージのメッセージタイプ(新規登録、更新または削除)を確認する。
ステップS1102では、テーブル管理パケット処理部208が、メッセージタイプが新規登録かどうかを確認する。メッセージタイプが新規登録であった場合はステップS1103へ進み、新規登録以外であればステップS1107に進む。
ステップS1103では、テーブル管理パケット処理部208が新規登録する経路テーブルの情報と有効期間を取得し、それらを経路テーブル管理部207に渡す。
ステップS1104では、経路テーブル管理部207が経路テーブルを新規作成し、経路情報を登録する。
ステップS1105では、経路テーブル管理部207が経路テーブル有効期間管理テーブルに、追加した経路テーブルの有効期間情報を新規登録する。そして経路テーブル管理部207が登録結果をテーブル管理パケット処理部208に渡す。
ステップS1106では、テーブル管理パケット処理部208がテーブル更新結果を経路テーブル管理サーバ113に返信する。
ステップS1107では、テーブル管理パケット処理部208が、メッセージタイプが更新かどうかを確認する。メッセージタイプが更新であった場合はステップS1108へ進み、新規登録以外であればステップS1112に進む。
ステップS1108では、テーブル管理パケット処理部208が更新する経路テーブルの情報と有効期間を取得し、それらを経路テーブル管理部207に渡す。
ステップS1109では、経路テーブル管理部207が更新対象の経路テーブルを検索する。
ステップS1110では、経路テーブル管理部207が更新対象の経路テーブルに対し、経路情報の更新を行う。
ステップS1111では、経路テーブル管理部207が経路テーブル有効期間管理テーブルに対し、更新対象の経路テーブルの有効期間情報の更新を行う。
ステップS1112では、経路テーブル管理部207が削除対象の経路テーブルを検索する。
ステップS1113では、経路テーブル管理部207が削除対象の経路テーブルを削除する。
ステップS1114では、経路テーブル管理部207が経路テーブル有効期間管理テーブルに対し、削除対象の経路テーブルの有効期間情報の削除を行う。
(本実施形態の効果)
図1に示す通信システムにおいて本発明の代わりに従来の技術が適用される場合、各中継装置の経路テーブルは、例えば、障害が発生したとき、または、外部のコントローラからの指示を受けたとき等に切り替えられる。ここで、中継装置1_104の経路テーブル#1_210−1が、2005年1月1日午前0時に経路テーブル#2_210−2へと切り替えられると仮定する。この場合、中継装置2_105〜中継装置4_107のそれぞれが保持する経路テーブルも、2005年1月1日午前0時に、経路テーブル#1_210−1に整合するものから経路テーブル#2_210−2に整合するものへと切り替えられる。
この例において、中継装置1_104は、通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットを2005年1月1日午前0時より前に受信した場合、経路テーブル#1_210−1に基づいて当該パケットの転送先を中継装置2_105と決定し、送信する。しかし、当該パケットを中継装置2_105が受信した時刻が2005年1月1日午前0時より後であれば、中継装置2_105は、当該パケットの転送先を決定するために、経路テーブル#2_210−2に整合する経路テーブルを参照する。これは、経路テーブル#1_210−1に整合するものではないため、通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットの転送先を指定する情報を含まない可能性がある。
したがって、中継装置2_105は、受信したパケットの転送先を決定することができず、そのパケットを廃棄する可能性がある。経路テーブルの切り替えが外部のコントローラからの指示に従って行われる場合には、その指示が各中継装置に到達する時刻の相違に起因して上記と同様の問題が発生し得る。
一方、本実施形態によれば、中継装置1_104が通信装置A101から通信装置B102に宛てたパケットを2005年1月1日午前0時より前に受信した場合、当該パケットには2005年1月1日午前0時より前の時刻のタイムスタンプが含まれる。受信したパケットがタイムスタンプを含まない場合には、中継装置1_104は、2005年1月1日午前0時より前の時刻のタイムスタンプを付与する。そして、中継装置1_104は、このタイムスタンプに対応する経路テーブル#1_210−1に基づいて当該パケットの転送先を中継装置2_105と決定し、送信する。
当該パケットに含まれるタイムスタンプは、当該パケットが最終的な送信先である通信装置B102に到達するまでに経由する全ての中継装置で変更されることなく参照される。このため、中継装置2_105は、当該パケットを受信した時刻が2005年1月1日午前0時より後であっても、当該パケットの転送先を決定するために、経路テーブル#1_210−1に整合する経路テーブルを参照する。これによって当該パケットの転送先を確実に決定することができる。
このように、本実施形態によれば、任意のタイミングで送信したパケットに対して、中継装置の経路情報に矛盾が生じることがなく、正しく最終宛先に配送可能な通信システムを実現できる。
また、本実施形態では、複数の経路テーブル210の有効期間の少なくとも一部が重複するように経路テーブル有効期間管理テーブル209が作成されてもよい。これによって、1つの送信パケットを複数の経路に対して同時に転送することも容易に実現可能となる。
また、本実施形態において、パケットの送信元である通信装置A101は、通常、送信時刻を示すタイムスタンプを含むパケットを送信するが、それ以外の時刻を示すタイムスタンプをパケットに付与することもできる。例えば、あるパケットをある時間帯に送信することが予定されており、その時間帯に有効となる経路テーブル210が各中継装置に保持されている場合において、通信装置A101は、予定されていた時間帯より通信費が安い時間帯または通信負荷が低い時間帯に、当該パケットに予定されていた時間帯のタイムスタンプを付与して送信することができる。予定されていた時間帯にネットワーク障害のためにパケットの送信が失敗し、それ以外の時間帯に再送信を行う場合も同様である。このように、本実施形態によれば、柔軟な送信スケジュールを容易に実現できる。
(本実施形態の変形例)
本実施形態では、各経路テーブル210の有効期間を示す情報が経路テーブル有効期間管理テーブル209によって保持される。この有効期間は、各経路テーブル210に含まれる経路情報(具体的には少なくとも送信先最終アドレス503と転送先アドレス504との組)が適用される条件の一例に過ぎず、本実施形態には有効期間以外の条件が定義される変形例があり得る。以下、代表的な変形例を説明する。
例えば、各経路テーブル210が、上記の条件として、経路情報のバージョンを示す情報を保持してもよい。具体的には、例えば、経路テーブル#1_210−1がバージョン情報「1」を保持し、経路テーブル#2_210−2がバージョン情報「2」を保持してもよい。この場合、通信装置A101はバージョン情報を含むパケットを送信する。中継装置1_104は、受信したパケットに含まれるバージョン情報が「1」であれば経路テーブル#1_210−1に基づいて、「2」であれば経路テーブル#2_210−2に基づいて、当該パケットの転送先を決定する。
あるいは、各経路テーブル210が、上記の条件として、それぞれの経路テーブル210が適用される位置範囲を示す情報を含んでもよい。ここでは、経路テーブル#1_210−1が適用される位置範囲を第1位置範囲、経路テーブル#2_210−2が適用される位置範囲を第2位置範囲と記載する。この変形例において、通信装置A101は移動体通信装置であり、現在の通信装置A101の位置情報を含むパケットを送信する。中継装置1_104は、受信したパケットに含まれる位置情報が第1位置範囲内の位置を示す場合、経路テーブル#1_210−1に基づいて当該パケットの転送先を決定し、第2位置範囲内の位置を示す場合、経路テーブル#2_210−2に基づいて当該パケットの転送先を決定する。
上記の位置範囲は、経路テーブル有効期間管理テーブル209のような、経路テーブル210とは別のテーブルによって管理されてもよい。
上記の実施形態の各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
上記の課題を解決するために、本発明のパケット中継装置は、ネットワークに接続される一つ以上の通信インタフェースと、前記一つ以上の通信インタフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を有し、パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件と、を保持し、受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定し、満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送し、前記経路情報の各組を適用する条件は、前記経路情報の各組の有効期間であり、前記受信したパケットに含まれる時刻情報が、前記経路情報の各組の有効期間内の時刻を示す場合、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすと判定する。

Claims (10)

  1. ネットワークに接続される一つ以上の通信インタフェースと、前記一つ以上の通信インタフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を有し、
    パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件と、を保持し、
    受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定し、
    満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送することを特徴とするパケット中継装置。
  2. 請求項1に記載のパケット中継装置であって、
    前記経路情報の各組を適用する条件は、前記経路情報の各組の有効期間であり、
    前記受信したパケットに含まれる時刻情報が、前記経路情報の各組の有効期間内の時刻を示す場合、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすと判定することを特徴とするパケット中継装置。
  3. 請求項2に記載のパケット中継装置であって、
    前記受信したパケットに時刻情報が含まれない場合、新たな時刻情報を、前記受信したパケットに含まれるように追加し、
    前記受信したパケットに含まれる時刻情報を変更せずに、前記受信したパケットを前記一つ以上の次の転送先に転送することを特徴とするパケット中継装置。
  4. パケット中継装置が実行するパケット転送方法であって、
    前記パケット中継装置は、
    ネットワークに接続される一つ以上の通信インタフェースと、前記一つ以上の通信インタフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を有し、
    パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件と、を保持し、
    前記転送方法は、
    受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定する第1手順と、
    満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送する第2手順と、を含むことを特徴とするパケット転送方法。
  5. 請求項4に記載のパケット転送方法であって、
    前記経路情報の各組を適用する条件は、前記経路情報の各組の有効期間であり、
    前記第1手順において、前記パケット中継装置は、前記受信したパケットに含まれる時刻情報が、前記経路情報の各組の有効期間内の時刻を示す場合、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすと判定することを特徴とするパケット転送方法。
  6. 請求項5に記載のパケット転送方法であって、
    前記受信したパケットに時刻情報が含まれない場合、新たな時刻情報を、前記受信したパケットに含まれるように追加する第3手順をさらに含み、
    前記第2手順において、前記パケット中継装置は、前記受信したパケットに含まれる時刻情報を変更せずに、前記受信したパケットを前記一つ以上の次の転送先に転送することを特徴とするパケット転送方法。
  7. 複数のパケット中継装置と、ネットワークを介して各々がいずれかの前記パケット中継装置に接続される複数の通信装置と、を有する通信システムであって、
    前記各パケット中継装置は、
    パケットの最終宛先と次の転送先との複数の組を含む経路情報と、前記経路情報の各組を適用する条件とを、前記複数のパケット中継装置が保持する同一の前記条件に対応する前記経路情報の組が互いに整合するように保持し、
    受信したパケットに含まれる情報に基づいて、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすか否かを判定し、
    満たされると判定された前記条件に対応し、かつ、前記受信したパケットに含まれる最終宛先情報と一致する前記パケットの最終宛先を含む一つ以上の前記経路情報の組に含まれる一つ以上の前記次の転送先に、前記受信したパケットを転送することを特徴とする通信システム。
  8. 請求項7に記載の通信システムであって、
    前記経路情報の各組を適用する条件は、前記経路情報の各組の有効期間であり、
    前記各パケット中継装置は、前記受信したパケットに含まれる時刻情報が、前記経路情報の各組の有効期間内の時刻を示す場合、前記受信したパケットが前記経路情報の各組を適用する条件を満たすと判定することを特徴とする通信システム。
  9. 請求項8に記載の通信システムであって、
    前記各通信装置は、時刻情報を含むパケットを、前記各通信装置に接続されたパケット中継装置に送信し、
    前記各パケット中継装置は、前記通信装置又は他の前記パケット中継装置から受信したパケットに含まれる時刻情報を変更せずに、前記受信したパケットを前記一つ以上の次の転送先に転送することを特徴とする通信システム。
  10. 請求項8に記載の通信システムであって、
    前記各通信装置は、時刻情報を含まないパケットを、前記各通信装置に接続されたパケット中継装置に送信し、
    前記各通信装置から前記パケットを受信した前記パケット中継装置は、前記受信したパケットに新たな時刻情報を追加し、前記追加した時刻情報を含む前記受信したパケットを前記一つ以上の次の転送先に転送し、
    他の前記パケット中継装置から前記追加した時刻情報を含むパケットを受信した前記パケット中継装置は、前記受信したパケットに含まれる時刻情報を変更せずに、前記受信したパケットを前記一つ以上の次の転送先に転送することを特徴とする通信システム。
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