JPWO2014024529A1 - 走査型内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

照明光を発光する光源部(2)と、照明光を導光し先端から指向性をもって被検体へ照射する光ファイバ(3)と、光ファイバ(3)の先端を走査する駆動素子(7)および走査駆動部(8)と、光ファイバ(3)の先端と同一の指向性で光を検出する第1光検出部(11)と、光ファイバ(3)の先端の走査範囲全体からの光を検出する第2光検出部(12)と、第1光検出部(11)の検出結果と第2光検出部(12)の検出結果とを加算し、走査駆動部(8)からの光ファイバ(3)の先端の方向の情報に基づいて、加算結果がどの方向からの光を検出した結果になるかを算出して画像を構成する画像処理部(15)と、を備える走査型内視鏡装置(1)。

Description

本発明は、指向性のある照明光を走査して被検体の画像を取得する走査型内視鏡装置に関する。
従来より、被検体に対して指向性をもって照明光を照射し、照明光の照射方向を走査させながら反射光を受光することにより、被検体の画像を取得する走査型内視鏡装置が提案されている。
例えば、特開2008−165236号公報に記載された技術では、スコープ先端部にアクチュエータを設け、光ファイバ先端部(12P)を螺旋状に振動させる。さらに、光ファイバ(12)には、アクチュエータ(16)の後方に光屈折部(12T)を設け、クラッド(12B)に傾斜面(12X、12Y)を形成する。そして、光屈折部(12T)の後方における光ファイバ(12)の周囲に複数のフォトセンサ(14)を設け、クラッド(12B)より高い屈折率をもつ樹脂(19)をフォトセンサ(14)とアクチュエータ(16)の間に充填する。クラッド(12B)を進行する反射光は傾斜面(12X)から射出し、フォトセンサ(14)に入射する。これにより、精度よく光を伝達し、簡易な構成によって被写体情報を得るとされている。
また、特開2011−55939号公報に記載された技術では、走査型内視鏡のプローブ(15)をビデオスコープ(10)の鉗子チャンネル(10F)に挿入可能な内視鏡装置において、診断モードが設定されると、白色光と励起光を交互に照射し、フルカラー画像である通常観察画像と、蛍光観察画像を生成し、プローブ先端部(15T)の突出長さおよびスコープ先端部(10T)の湾曲角(ω)を検出する。検出された突出長さおよび湾曲角に基づき、蛍光観察画像の拡大/縮小倍率および位相シフト量を決定し、合成切替回路(36)において、病変部などの観察対象サイズが通常観察画像の観察対象サイズと一致するように、決定された倍率に従って蛍光観察画像の拡大/縮小処理を行い、決定された位相シフト量に従って位相シフト処理を実行する。これにより、プローブを使用可能な内視鏡装置において、2つの画像間でずれのない合成画像を得るとされている。
さらに、特開2010−117442号公報に記載された技術では、光走査型内視鏡は光供給ファイバ(53)、ファイバ駆動部(54)、および先端光学ユニット(60)を有する。光供給ファイバ(53)は出射端から光を出射する。ファイバ駆動部(54)は光供給ファイバ(53)を第1の直線(L1)から屈曲させる。先端光学ユニット(60)は第1、第2のミラー(61、62)を有する。第1のミラー(61)は光供給ファイバ(53)が出射した光を第2のミラー(62)に向けて反射する。第2のミラー(62)は第1のミラー(61)により反射された光を第1の方向を正ベクトルとして含む方向であって、第1の直線(L1)上の点に向かう方向に反射する。これにより、渦巻き型の走査を行う光走査型内視鏡における渦巻きの中心近辺における画像の歪みを低減化するとされている。
こうした走査型内視鏡装置では、照明光を導光する光ファイバの出射端の方向を変化可能に構成し、光ファイバの出射端の方向を時間の経過と共に変化させることにより照明光の走査を行う。一方、被検体からの光を受光する構成は、例えば、照明光の走査範囲内からの光を全て受光可能なようになされる。
従って、受光した光がどの方向からの光であるか(つまり、被検体のどの部分からの光であるか)を示す情報は、受光した光により生成される信号には含まれていない。そこで、受光した光は、出射した光が照射された被検体部分からの戻り光であると推定して、内視鏡画像の構成が行われている。
上述したような従来の走査型内視鏡装置の構成は、受光範囲内に被検体からの戻り光以外の光が存在しない場合には被検体の画像を正確に構成することができるが、戻り光以外の外部要因光(光ファイバから出射される照明光の戻り光ではない光、例えば、電気メスや治療用レーザなどの、被検体に対して発光を伴う処置を行うための処置具により発生した光)が存在する場合には、外部要因光が生じている位置を視認可能な画像として構成することができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、外部要因光の位置を視認可能な画像を構成することができる走査型内視鏡装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による走査型内視鏡装置は、照明光を発光する光源部と、前記照明光を導光し、先端から指向性をもって被検体へ照射する導光部と、前記導光部の前記先端の方向を変化させる走査を行う走査部と、前記導光部の前記先端と同一の指向性をもって光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部よりも広い指向性をもって前記走査部による前記導光部の前記先端の走査範囲からの光を検出する第2光検出部と、前記第1光検出部の検出結果と前記第2光検出部の検出結果とを加算し、前記走査部からの前記導光部の前記先端の方向の情報に基づいて、該加算結果がどの方向からの光を検出した結果になるかを算出して画像を構成する画像処理部とを備えている。
本発明の実施形態1における走査型内視鏡装置の構成例を示す図。 上記実施形態1における走査型内視鏡装置の構成の変形例を示す図。 上記実施形態1の走査型内視鏡装置における光走査の様子を示す図。 上記実施形態1において、処置具により発生した光が観察視野内に存在する様子を示す図。 上記実施形態1において、第1光検出部による検出結果の例を示す図。 上記実施形態1において、第2光検出部による検出結果の例を示す図。 上記実施形態1において、画像処理部により第1光検出部の検出結果と第2光検出部の検出結果とを加算した結果を示す図。 本発明の実施形態2における走査型内視鏡装置の構成例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図7は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は走査型内視鏡装置の構成例を示す図である。
図1に示す走査型内視鏡装置1は、光源部2と、光ファイバ3と、分岐光ファイバ4と、光カプラ5と、内視鏡6と、駆動素子7と、走査駆動部8と、光ファイババンドル9と、第1光検出部11と、第2光検出部12と、画像処理部15と、モニタ16と、を備えている。
光源部2は、照明光を発光するものであり、例えば複数色の照明光、具体的には赤色(R)狭帯域光を発光する赤色発光レーザ、緑色(G)狭帯域光を発光する緑色発光レーザ、青色(B)狭帯域光を発光する青色発光レーザを備えたカラーの照明光を発光するものとなっている。ここに、光源としてレーザを用いているのは、コヒーレントな光が発光されるために、拡散することが少ない(つまり高い指向性の)光線を得ることができるからである。なお、ここでは光源部2がRGBの3色成分を備えたカラーの照明光を発光するものとしているが、モノクロ画像を取得すれば足りるのであればモノクロ用の照明光を発光するものであっても勿論構わない。あるいは、紫外光、赤外光、狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)用光などの光を発光するものであっても良い。
光ファイバ3は、光源部2から発光された照明光を導光して、先端から指向性をもって被検体へ照射する導光部であり、出射光の拡散を抑制するために例えばシングルモード型の光ファイバが用いられている。この光ファイバ3の先端は、内視鏡6の先端に配置されている。照射された照明光は、被検体により反射されて戻り光となり、光ファイババンドル9の先端、および光ファイバ3の先端から入射する。
分岐光ファイバ4および光カプラ5は、導光部の一部であって、光ファイバ3の先端から入射した戻り光を光源部2とは異なる位置へ導光する分岐部である。すなわち、光カプラ5は、光ファイバ3による導光経路上に配置されていて、光源部2から発光された照明光を光ファイバ3の先端側へ導くが、分岐光ファイバ4側へは導かない。また、光カプラ5は、光ファイバ3の先端から入射した戻り光を、分岐光ファイバ4側へ導くが、光源部2側へは導かない。
内視鏡6は、被検体内への挿入を行うものであり、光ファイバ3および光ファイババンドル9が内部に挿通され、駆動素子7も配設されている。
駆動素子7および走査駆動部8は、光ファイバ3の先端の方向を変化させる走査を行う走査部である。駆動素子7は光ファイバ3の先端を移動する駆動源であり、例えばピエゾ素子等として構成されている。また、走査駆動部8は、駆動素子7へ供給する駆動電流を制御するドライバである。
光ファイババンドル9は、先端が内視鏡6の先端に配設されていて、被検体からの戻り光を受光して基端側へ導光するものである。この光ファイババンドル9は、光ファイバ3の走査範囲内の全ての方向からの光を受光可能な、広い指向性の受光を行う。
第1光検出部11は、光ファイバ3、光カプラ5、および分岐光ファイバ4を介して導光された戻り光を検出することにより、光ファイバ3の先端と同一の指向性をもって光を検出するものである。
第2光検出部12は、光ファイババンドル9を介して導光された戻り光を検出することにより、第1光検出部11よりも広い指向性をもって駆動素子7および走査駆動部8による光ファイバ3の先端の走査範囲からの光を検出するものである。
画像処理部15は、第1光検出部11の検出結果と第2光検出部12の検出結果とを加算し、走査駆動部8からの光ファイバ3の先端の方向の情報に基づいて、加算結果がどの方向からの光を検出した結果になるかを算出して画像を構成し、モニタ16へ出力するものである。
モニタ16は、画像処理部15により構成された画像を表示するものである。
また、図2は走査型内視鏡装置1の構成の変形例を示す図である。
この図2に示す変形例においては、第2光検出部12を、内視鏡6の先端部における光ファイバ3の先端の近傍に配設している。このために、光ファイババンドル9は設けられていない。この第2光検出部12が、光ファイバ3の走査範囲内の全ての方向からの光を受光可能な広い指向性の受光を行うのは、上述と同様である。第2光検出部12が小型軽量であれば、このような構成を採用しても良い。
次に、図3は走査型内視鏡装置1における光走査の様子を示す図である。
駆動素子7および走査駆動部8による光ファイバ3の先端の走査は、例えばこの図3に示すように行われる。
すなわち、観察視野16aの中心点Aから方向の変化を開始して、光ファイバ3の先端の方向を螺旋状(スパイラル状)の経路に沿って変化させ、中心から最も離れた最遠点Bに至らせる。その後は、被検体への照明光の照射をオフにしてから光ファイバ3の先端の方向を最遠点Bから中心点Aまで戻して同様の動作を行っても良いし、あるいは最遠点Bから螺旋状の経路を逆方向に辿って中心点Aまで戻っても構わないし、その他の方法を採用しても良い。便宜上、本実施形態においては最遠点Bから螺旋状の経路を逆方向に辿って中心点Aまで戻る方法を採用しているものとする。
第2光検出部12は、上述したように、図3に示すような走査範囲からの光を全て受光可能な、広い指向性をもって光を検出する。従って、第2光検出部12で検出した光が、走査範囲内におけるどの点からの光であるのかは、第2光検出部12の検出結果のみからは判定することができない。
そこで、画像処理部15は、走査駆動部8から光ファイバ3の先端の方向の情報(つまり、照明光の照射方向の情報)を受信して、第2光検出部12の検出結果が、光ファイバ3の先端の方向にある被検体からの光であると推定して、第2光検出部12の検出信号を推定した該当位置にマッピングすることにより画像を構成している。
次に、図4は処置具21により発生した光が観察視野16a内に存在する様子を示す図である。
内視鏡6による検査時には、処置具21が併用して用いられることがある。この処置具21が、電気メスや治療用レーザなどの、被検体に対して発光を伴う処置を行うためのものである場合には、この図4に示すように、観察視野16a内に外部要因光21a(光ファイバ3から出射される照明光の戻り光ではない光)が生じることになる。さらに、処置具21に限らず何らかの原因で、外部要因光21aが生じることが考えられる。
このような場合に得られる図4の点線で示すライン上の信号の様子を、図5および図6を参照して説明する。図5は第1光検出部11による検出結果の例を示す図、図6は第2光検出部12による検出結果の例を示す図である。
まず、第1光検出部11は、光ファイバ3の先端が向いている方向からの光を検出するものであるために、光ファイバ3の先端が外部要因光21aを向いていないときには戻り光のみを検出する。一方、第1光検出部11は、光ファイバ3の先端が外部要因光21aを向いているときには、戻り光および外部要因光21aを検出することになる。従って、第1光検出部11の検出信号f1には、外部要因光21aを検出した場合に対応するピークf1aが表れる。
一方、第2光検出部12は、外部要因光21aが観察視野16a内(つまり、走査範囲内)にある場合には、光ファイバ3の走査方向がどの方向であるかに関わらず外部要因光21aを常に検出することになる。従って、第2光検出部12の検出信号f2には、被検体からの照明光の戻り光の信号成分と、外部要因光21aの信号成分f2aとが含まれ、しかも外部要因光21aの輝度レベルが例えば時間的に変動することなく一定である場合には、信号成分f2aも一定となる。
そこで、画像処理部15は、図5に示すような第1光検出部11の検出信号f1と、図6に示すような第2光検出部12の検出信号f2とに基づき、次の数式1に示すような演算を行い、画像信号をfを生成するようになっている。
[数1]
f=α×f1+f2
ここにαは、検出信号f1の信号強度を検出信号f2の信号強度に合わせるための補正係数である。
すなわち、第1光検出部11は例えば1本のファイバで構成される光ファイバ3を介して検出を行うが、第2光検出部12は複数のファイバを束ねて構成される光ファイババンドル9を介して検出を行っている。光ファイババンドル9には多くのファイバを重ねることが可能であるので、第2光検出部12では明るい光を受光することが可能である。さらに、第1光検出部11が検出する戻り光の導光経路上には光カプラ5が設けられているが、第2光検出部12が検出する戻り光の導光経路上には光カプラ5は存在していない。また、光カプラ5としてどのような製品を採用するかに応じて分岐光ファイバ4側へ導光される光量が変化する等の、性能差があると考えられる。加えて、第1光検出部11に用いる光センサ等と、第2光検出部12に用いる光センサ等とが同一性能であるとは限らず、異なる製品を用いた場合の性能差がある場合や、同一製品であっても個体毎の性能差がある場合も考えられる。従って、被検体の同一部分からの光を受光しても、検出信号f1の信号強度と検出信号f2の信号強度とが異なることがあると考えられるために、このような相違を補正するための補正係数がαである。この補正係数αは、走査型内視鏡装置1のシステム構成に応じて所定値に定められ、画像処理部15内に予め記憶されている。
図7は、画像処理部15により第1光検出部11の検出結果と第2光検出部12の検出結果とを加算した結果を示す図である。
上述したような処理により生成された画像信号fは、外部要因光21aに起因する信号成分として、第2光検出部12からの信号成分f2aと、第1光検出部11の検出信号f1におけるピークf1aに対応するピークfaとを含んでいる。従って、画像信号fに基づきモニタ16に表示される画像は、戻り光による被検体像を明るく観察することができると共に、外部要因光21aが被検体のどの位置に発生しているかを観察することも可能となっている。
なお、上述した補正係数αは、システム構成に応じて定められた所定値に固定されるに限るものではなく、ユーザが補正係数αを所望に変更することができるようにしても良い。例えば、補正係数αの値を所定値よりも大きくすれば、外部要因光21aに起因するピークfaをより明瞭に観察することが可能となる。一方、補正係数αの値を所定値よりも小さくすれば外部要因光21aに起因するピークfaを目立たなくさせることができ、特に補正係数αを0に設定すれば外部要因光21aに煩わされることなく戻り光による被検体像を観察することが可能になる。
また、上述では第1光検出部11の検出信号f1と第2光検出部12の検出信号f2とに基づく画像信号fの合成を数式1により行っているが、これに限るものではなく、より複雑な方法を採用しても構わない。
例えば、図5において外部要因光21aに起因しているのはピークf1aであるために、なるべくこのピークf1aのみを抽出して補正係数αを乗算してから、第2光検出部12の検出信号f2に加算するようにしても構わない。外部要因光21aが観察画面16a内における狭い範囲内のみにおいて発生していて、ピークf1aが検出信号f1の平均値に与える影響が小さい場合には、ピークf1aのみを概略抽出する比較的簡易な方法として、第1光検出部11の検出信号f1から、検出信号f1の平均値<f1>を減算する方法が考えられる。この場合には、数式1に代えて次の数式2に基づき画像信号をfを生成すれば良い。
[数2]
f=α×(f1−<f1>)+f2
検出信号f1から平均値<f1>を減算すれば、検出信号f1に含まれる戻り光成分(図5に示すピークf1a以外のなだらかな信号成分)が概略除去され、ほぼピークf1aのみが残ることになる。従って、この数式2に基づき画像信号をfを生成すれば、第2光検出部12の検出結果が画像全体に渡ってレベルアップするのを抑制することができ、画像のコントラストを向上することができる。しかも、(f1−<f1>)の演算により抽出されるピークf1aには戻り光成分が概略含まれていないために、補正係数αを乗算することで、検出信号f2の強度に対する、外部要因光21aに起因するピークf1aの強度の比をより正確に反映することが可能となる。
このような実施形態1によれば、外部要因光の位置を視認可能な画像を構成して、モニタ16に表示することができる。従って例えば、処置具21により発光を伴う処置が行われている被検体の部位を確認することが可能となる。
また、数式1に基づく処理を行う場合には、処理が比較的簡単であるために、処理負荷を軽減したり、処理のリアルタイム性を向上したりすることが可能となる。
一方、数式2に基づく処理を行う場合には、比較的簡単な処理でありながら、画像の品質を向上することが可能となる。
このとき、第1光検出部11の検出結果に補正係数αを乗算しているために、戻り光により構成される被検体像と、外部要因光による像との光量比を適切な比に合わせることができる。そして、補正係数αを所望の値に変更可能にする場合には、外部要因光による像を目立たせるかあるいは目立たなくさせるかを、ユーザの好みに合わせることが可能となる。
さらに、第1光検出部11は、照明光を照射する光ファイバ3自体を戻り光の受光に用いているために、照明光の照射方向と受光する光の方向とを完全に一致させることができ、しかも製造時の高精度な位置合わせ等が不要となる。
加えて、図2に示したように第2光検出部12を光ファイバ3の先端の近傍に配設する場合には、図1に示したようなファイババンドル9が不要となり、ファイババンドル9に代えて信号線のみを配置すれば良いために、内視鏡6の細径化を図ることが可能となる利点がある。
[実施形態2]
図8は本発明の実施形態2を示したものであり、走査型内視鏡装置の構成例を示す図である。この実施形態2において、上述の実施形態1と同様である部分については同一の符号を付すなどして説明を適宜省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の走査型内視鏡装置1は、上述した実施形態1の光カプラ5および分岐光ファイバ4に代えて、第2導光部である第2光ファイバ4Aを設けたものとなっている。
この第2光ファイバ4Aは、内視鏡6内において光ファイバ3に沿って一体的に配設され、特に先端が、光ファイバ3の先端と同一の方向を向くように一体化されている。
そして、第2光ファイバ4Aは、光ファイバ3の先端と同一の指向性をもって、駆動素子7および走査駆動部8により一体に走査される。
その結果、第1光検出部11は、第2光ファイバ4Aを介して導光された光を検出することにより、光ファイバ3の先端と同一の指向性をもって光を検出することになる。
なお、本実施形態の構成においても、上述した実施形態1の図2に示した構成と同様に、第2光検出部12を内視鏡6の先端部における光ファイバ3の先端の近傍に配設しても勿論構わない。
このような実施形態2の構成を採用しても、上述した実施形態1とほぼ同様の効果を奏することができるとともに、光カプラ5等の光学部材が不要になる利点がある。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明の態様を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
本出願は、2012年8月7日に日本国に出願された特願2012−175244号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による走査型内視鏡装置は、照明光を発光する光源部と、前記照明光を導光し、先端から指向性をもって被検体へ照射する導光部と、前記導光部の前記先端の方向を変化させる走査を行う走査部と、前記被検体における前記導光部の前記先端の方向からの光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部よりも広い指向性をもって前記走査部による前記導光部の前記先端の走査範囲からの光を検出する第2光検出部と、前記第1光検出部の検出結果のうち外部要因光成分に対応する検出結果前記第2光検出部の検出結果とを加算処理し、前記加算処理の結果に基づき、画像を表示する表示部に出力するための画像情報を構成する画像処理部とを備えている。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による走査型内視鏡装置は、照明光を発光する光源部と、前記照明光を導光し、先端から指向性をもって被検体へ照射する導光部と、前記導光部の前記先端の方向を変化させる走査を行う走査部と、前記走査部により走査される前記導光部の前記先端が向いている方向からの光のみを検出して信号を生成する第1光検出部と、前記第1光検出部よりも広い指向性をもって前記走査部による前記導光部の前記先端の走査範囲からの光を検出して信号を生成する第2光検出部と、前記第1光検出部において生成された信号と、前記第2光検出部において生成された信号と、を加算処理し、前記加算処理の結果に基づき、画像を表示する表示部に出力するための画像情報を構成する画像処理部とを備えている。

Claims (5)

  1. 照明光を発光する光源部と、
    前記照明光を導光し、先端から指向性をもって被検体へ照射する導光部と、
    前記導光部の前記先端の方向を変化させる走査を行う走査部と、
    前記導光部の前記先端と同一の指向性をもって光を検出する第1光検出部と、
    前記第1光検出部よりも広い指向性をもって前記走査部による前記導光部の前記先端の走査範囲からの光を検出する第2光検出部と、
    前記第1光検出部の検出結果と前記第2光検出部の検出結果とを加算し、前記走査部からの前記導光部の前記先端の方向の情報に基づいて、該加算結果がどの方向からの光を検出した結果になるかを算出して画像を構成する画像処理部と、
    を備えることを特徴とする走査型内視鏡装置。
  2. 前記導光部は、該導光部の前記先端から入射した光を前記光源部とは異なる位置へ導光する分岐部を備えており、
    前記第1光検出部は、前記分岐部を介して導光された前記光を検出することにより、前記導光部の前記先端と同一の指向性をもって光を検出することを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡装置。
  3. 先端が、前記導光部の前記先端と同一の指向性をもって前記走査部により一体に走査されるように構成された第2導光部をさらに備え、
    前記第1光検出部は、前記第2導光部を介して導光された光を検出することにより、前記導光部の前記先端と同一の指向性をもって光を検出することを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡装置。
  4. 前記画像処理部は、前記第1光検出部の検出結果に補正係数を乗算してから、前記第2光検出部の検出結果と加算することを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡装置。
  5. 前記第2光検出部は、前記導光部の前記先端の近傍に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡装置。
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