JPWO2014020781A1 - 無線通信システム、通信制御方法、制御装置及び制御方法 - Google Patents

無線通信システム、通信制御方法、制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

各無線端末(4)が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各接続先候補における各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する。

Description

本発明は、無線通信システム、通信制御方法、制御装置、制御方法、制御プログラム及び無線端末に関する。
無線通信システムでは、無線基地局によって提供されるセルなどの複数の接続先候補から少なくとも1つの接続先が選択され、ユーザ装置(UE:User Equipment)としての各無線端末は、選択された接続先を介して無線基地局などと通信を行なう。なお、接続先として選択されたセルを、サービングセル(Serving Cell)と称することがある。
無線通信システムに関する既存技術として、特許文献1には、協調クラスタパタンにより隣接セクタ間で協調送信することで、セクタ境界のスループットを改善し、セクタ中央及び境界のユーザスループットのフェアネスを向上させる方法が記載されている。
また、特許文献2には、端末から報告されたセクタのチャネル品質パラメータに基づいて、所定のルールを満たさないセカンダリコンポーネントキャリアをタイムリーに削除することで、システムのスループットを向上させる方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、基地局と複数の中継局による多重組合せパターン毎に通信可能な伝送レートが最大となる複数の端末局を選択し、それらの伝送レートの和が最大となるパターンを選択することで、周波数の利用効率を向上させる方法が記載されている。
特開2012−95106号公報 特開2011−239391号公報 特開2010−56652号公報
ユーザ装置の接続先の選択に際し、各接続先候補における無線信号の受信強度や受信品質に基づいてユーザ装置の接続先を選択する方法がある。
しかし、このような選択方法では、ユーザのロードバランスが考慮されていないため、伝搬環境が良好な接続先候補にユーザが集中してしまい、その結果、無線通信システムのスループットが低下することがある。
そこで、本発明は、無線通信システムのスループットの低下を抑制することを目的の一つとする。
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
(1)第1の案として、例えば、複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムにおいて、前記制御装置は、各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえ、前記の各無線端末は、前記処理部によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線通信システムを用いることができる。
(2)また、第2の案として、例えば、複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの通信制御方法において、前記制御装置は、各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記の各無線端末は、前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう、通信制御方法を用いることができる。
(3)さらに、第3の案として、例えば、複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する処理部をそなえる、制御装置を用いることができる。
(4)また、第4の案として、例えば、複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記無線端末において、各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線端末を用いることができる。
(5)また、第5の案として、例えば、複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえる、制御装置を用いることができる。
無線通信システムのスループットの低下を抑制することが可能となる。
第1実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 図1に示す制御局の構成の一例を示す図である。 図1に示す無線基地局の構成の一例を示す図である。 図1に示す無線端末の構成の一例を示す図である。 第1実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す図である。 期待レートテーブルの一例を示す図である。 最適化問題の一例を示す図である。 最適リソース割り当てテーブルの作成処理の一例を示す図である。 最適リソース割り当てテーブルの作成処理の一例を示す図である。 最適リソース割り当てテーブルの初期設定の一例を示す図である。 最適リソース割り当てテーブルの一例を示す図である。 第1変形例に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 図12に示す無線基地局の構成の一例を示す図である。 第1実施形態の第2変形例に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示すタイムチャートである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示したテーブルである。 最適化問題の一例を示す図である。 期間毎及びセル毎の送受信可能時間比率の一例を示したテーブルである。 最適リソース割り当てテーブルの作成処理の一例を示す図である。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示すタイムチャートである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示したテーブルである。 期間毎及びセル毎の送受信可能時間比率の一例を示したテーブルである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示すタイムチャートである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示したテーブルである。 期間毎及びセル毎の送受信可能時間比率の一例を示したテーブルである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示すタイムチャートである。 期間毎及びセル毎の送信電力の一例を示したテーブルである。 期間毎及びセル毎の送受信可能時間比率の一例を示したテーブルである。 制御局のハードウェア構成の一例を示す図である。 無線基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。 無線端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 最適化問題の一例を示す図である。 第2実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 図33に示す制御局の構成の一例を示す図である。 図33に示す無線基地局の構成の一例を示す図である。 図33に示す無線端末の構成の一例を示す図である。 第2実施形態に係る無線通信システムの動作の一例を示す図である。 第2実施形態に係る制御局が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の第1変形例に係る制御局が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の第2変形例に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。 第2実施形態の第2変形例に係る制御局が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態及び変形例で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、以下に示す実施形態及び変形例を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で組み合わせるなどして種々変形して実施できることはいうまでもない。
〔1〕第1実施形態
(1.1)無線通信システムの構成例
図1は第1実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。
この図1に示す無線通信システム1は、例示的に、制御局2と、無線基地局3−1,3−2と、ユーザ装置(UE)の一例としての無線端末4−1,4−2,4−3とをそなえる。
なお、以下では、無線基地局3−1,3−2を、それぞれ、基地局#1,基地局#2と表記することがある。また、無線基地局3−1,3−2を区別しない場合、単に無線基地局3と表記することがある。さらに、以下では、無線端末4−1,4−2,4−3を、それぞれ、ユーザ#1,ユーザ#2,ユーザ#3と表記することがあり、無線端末4−1,4−2,4−3を区別しない場合、単に無線端末4と表記することがある。また、無線基地局3及び無線端末4の数は、図1に例示する数にそれぞれ限定されない。
ここで、無線基地局3は、セルやセクタなどの無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末4と無線通信する機能を有する。
図1に示す例では、基地局#1は、例えば、無線エリアとして、セル#1(Cell#1)及びセル#2(Cell#2)を提供し、セル#1及びセル#2の少なくともいずれかを介してユーザ#1及びユーザ#2と無線通信することができる。また、基地局#2は、無線エリアとして、例えば、セル#3(Cell#3)及びセル#4(Cell#4)を提供し、セル#3及びセル#4の少なくともいずれかを介してユーザ#1及びユーザ#3と無線通信することができる。
つまり、図1に示す例では、ユーザ#1の接続先候補は、セル#1〜セル#4であり、ユーザ#2の接続先候補は、セル#1及び#2であり、ユーザ#3の接続先候補は、セル#3及び#4となっている。なお、無線端末4の接続先候補は、無線端末4の移動や無線基地局3の開設、停止、廃止などに応じて変動し得る。
無線端末4は、接続先として選択されたセルを介して無線基地局3と無線通信する機能を有する。
制御局2は、無線基地局3と有線接続されて無線基地局3を制御する機能を有する。また、制御局2は、無線基地局3を介して、無線端末4を制御する機能を有していてもよい。
本例では、制御局2が、無線端末4の接続先を複数の接続先候補から決定(選択)する制御装置の一例として機能する。
具体的には例えば、制御局2は、各無線端末4が接続先候補の各セルを介して受信可能な無線信号の受信強度に関する情報に基づき、各無線端末4を接続先候補の各セルに割り当てた場合に期待されるデータレート(期待レートともいう)を算出する。
また、制御局2は、各無線端末4の各セルに関するリソース割り当て率を定義する。例えば、図1に示す例では、ユーザ#1のセル#1に関するリソース割り当て率p11、ユーザ#1のセル#2に関するリソース割り当て率p12、ユーザ#1のセル#3に関するリソース割り当て率p13、ユーザ#1のセル#4に関するリソース割り当て率p14が定義されている。
そして、制御局2は、上記のように定義したリソース割り当て率と算出した上記期待レートとを乗算することにより、各無線端末4の各セルにおけるスループットを計算する。
次に、制御局2は、算出した上記スループットを基に計算可能な評価指標に基づいて、リソース割り当て率(最適リソース割り当て率ともいう)を決定し、決定した最適リソース割り当て率に基づいて、各無線端末4の接続先としてのサービングセルを選択する。
本例によれば、無線信号の受信強度のみならず、ロードバランスまでも考慮して無線端末4の接続先を選択することができるので、無線通信システム1のスループット低下を抑制することが可能となる。
以下、制御局2,無線基地局3及び無線端末4の構成例及び無線通信システム1の動作例について説明する。なお、制御局2,無線基地局3及び無線端末4の構成例及び無線通信システム1の動作例は、あくまで一例であり、本発明は以下に示すような構成例及び動作例に限定されないことはいうまでもない。
(1.2)制御局2の構成例
図2は制御局2の構成の一例を示す図である。
この図2に示す制御局2は、例示的に、ユーザ情報取得部21と、セル決定部22とをそなえる。
ユーザ情報取得部21は、各無線端末4が接続先候補の各セルを介して受信可能な無線信号の受信強度に関する情報を取得する。
具体的には例えば、ユーザ情報取得部21は、まず、無線基地局3に対して、接続先の最適化処理を実行する旨の指示を行なう。
当該指示を受けた無線基地局3は、例えば、自局3の配下の無線端末4に対して、周辺セルの基準信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)の測定及びフィードバックを指示する。
無線基地局3から上記の指示を受けた各無線端末4は、周辺セルのRSRPを測定し、無線基地局3にフィードバックする。
そして、無線基地局3は、各無線端末4から収集した周辺セルのRSRPを制御局2のユーザ情報取得部21に通知する。
以上のようにして、ユーザ情報取得部21は、各無線端末4が測定した周辺セルのRSRPを取得することができる。
なお、各無線端末4が定期的にRSRPを測定し無線基地局3に報告しているような場合、ユーザ情報取得部21は、無線基地局3に既に収集されたRSRPを取得してもよい。このようにすれば、新たにRSRPを取得する動作を省略できるので、無線通信システム1の通信量の増加を抑制することが可能となる。ただ、RSRPの信頼度という観点では、上述のように、新たにRSRPを取得するのが望ましい。
セル決定部22は、ユーザ情報取得部21によって取得された上記受信強度に関する情報に基づき、各無線端末4を接続先候補の各セルに割り当てた(各無線端末4が接続先候補の各セルに接続した)場合に期待されるデータレート(期待レート)を算出する。
次いで、セル決定部22は、算出した上記データレートを基に計算可能な評価指標に基づいて、リソース割り当て率(最適リソース割り当て率)を決定し、決定した最適リソース割り当て率に基づいて、各無線端末4のサービングセルを選択(決定)する。
そして、セル決定部22は、上記選択(決定)結果を無線基地局3に通知し、無線基地局3によって、当該選択(決定)結果に基づくセル制御が行なわれることにより、無線端末4の接続するセルの変更、追加、削除などが実施される。
即ち、セル決定部22は、各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能する。
なお、セル決定部22の各動作の詳細については、後述する。
(1.3)無線基地局3の構成例
図3は無線基地局3の構成の一例を示す図である。
この図3に示す無線基地局3は、例示的に、アンテナ31と、アンテナ共用部32と、受信処理部33と、UL(UpLink)スケジューラ34と、ユーザ情報管理部35と、DL(DownLink)スケジューラ36と、送信処理部37とをそなえる。
アンテナ31は、自局3が提供するセルなどの無線エリア内に位置(在圏)する無線端末4との間で無線信号の送受信を行なう。なお、アンテナ31は、自局3が提供するセルなどの無線エリアの範囲外に位置する無線端末4との間で、無線信号を中継するリピータなどを介して、間接的に無線信号の送受信を行なうこともできる。
アンテナ共用部32は、アンテナ31での送受信機能を切り替える装置である。なお、無線基地局3が、アンテナ31に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、アンテナ共用部32は省略される。
受信処理部33は、アンテナ31で受信した無線信号について所定の無線受信処理を施す。当該無線受信処理には、例えば、受信無線信号の低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D(アナログ/ディジタル)変換などの処理、並びに、ベースバンド処理が含まれる。
ULスケジューラ34は、上り方向(UL)の通信のスケジューリングを行なう。例えば、ULスケジューラ34は、受信処理部33で受信したULの受信データや、受信処理部33での受信処理結果や、ULの受信品質などに基づいてULのスケジューリングを行なうことができる。なお、ULのスケジューリング結果や、受信処理部33で受信したULの受信データや、受信処理部33での受信処理結果や、ULの受信品質などは、ユーザ情報管理部35に通知されてもよい。
DLスケジューラ36は、下り方向(DL)の通信のスケジューリングを行なう。例えば、DLスケジューラ36は、ユーザ情報管理部35で管理されるユーザ情報などに基づいて、DLのスケジューリングを行なうことができる。
送信処理部37は、アンテナ31で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A(ディジタル/アナログ)変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理、並びに、ベースバンド処理が含まれる。
ユーザ情報管理部35は、ULスケジューラ34及びDLスケジューラ36でのスケジューリング結果や、受信処理部33で受信したULの受信データや、受信処理部33での受信処理結果や、ULの受信品質などを取得、管理する機能を有する。
また、ユーザ情報管理部35は、制御局2のユーザ情報取得部21からの指示を受けて、ULスケジューラ34,DLスケジューラ36,送信処理部37及び受信処理部33と協働して、各無線端末4に周辺セルのRSRPを測定させ、当該測定結果をフィードバック送信させることができる。
加えて、ユーザ情報管理部35は、上記取得した情報を集約して制御局2のユーザ情報取得部21に通知することができる。なお、後述するように、UE4からフィードバックされる情報には、RSRPとセルIDとが含まれるが、ユーザ情報管理部35は、RSRP及びセルIDに、無線端末4(ユーザ)を識別するための情報(ユーザID)を加えて、制御局2に通知することができる。
さらに、ユーザ情報管理部35は、制御局2のセル決定部22から通知される前述のサービングセル選択(決定)処理の結果に基づいて、各無線端末4の接続先セルを変更、追加、削除することができる。
(1.4)無線端末4の構成例
図4は無線端末4の構成の一例を示す図である。
この図4に示す無線端末4は、例示的に、アンテナ41と、アンテナ共用部42と、受信処理部43と、制御部44と、送信処理部45とをそなえる。
アンテナ41は、自局4が在圏するセルなどの無線エリアを提供する無線基地局3との間で無線信号の送受信を行なう。なお、アンテナ41は、自局4が在圏するセルなどの無線エリアを提供する無線基地局3とは異なる他の無線基地局3との間で、無線信号を中継するリピータなどを介して、間接的に無線信号の送受信を行なうこともできる。
また、アンテナ41は、制御局2によって選択された接続先を介して無線基地局3と無線通信を行なう。
即ち、アンテナ41は、制御局2によって選択された接続先を介して無線通信を行なう通信部の一例として機能する。
アンテナ共用部42は、アンテナ41での送受信機能を切り替える装置である。なお、UE4が、アンテナ41に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、アンテナ共用部42は省略される。
受信処理部43は、アンテナ41で受信した無線信号について所定の無線受信処理を施す。当該無線受信処理には、例えば、受信無線信号の低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理が含まれる。
送信処理部45は、アンテナ41で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理が含まれる。
制御部44は、アンテナ共用部42,受信処理部43及び送信処理部45の各動作を制御する。また、制御部44は、アンテナ41から送信するUL送信データを生成したり、アンテナ41及び受信処理部43で受信したDL受信データを各種のアプリケーション処理部(図示省略)に提供したりすることができる。
また、制御部44は、無線基地局3からのRSRPの測定及びフィードバック指示を受信処理部43で受信した場合、自局4の周辺セルにおいて受信される無線信号の受信電力を測定することにより、各セルについてのRSRPを取得する。
そして、制御部44は、取得したRSRPと当該RSRP値に対応するセルを識別するための情報(セルID)とを対応付けて、無線基地局3にフィードバック送信する。
(1.5)無線通信システム1の動作例
図5は無線通信システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
この図5に例示するように、無線端末4の接続先選択(決定)処理が実施されると、まず、制御局2は、無線基地局3に対して、RSRPの収集を指示する(ステップS10)。
制御局2からRSRPの収集を指示された無線基地局3は、自局3配下の各無線端末4に対して、周辺セルについてのRSRPの測定及び当該測定結果のフィードバックを指示する(ステップS11)。
無線基地局3からRSRPの測定及び当該測定結果のフィードバックを指示された無線端末4は、周辺セルから受信される無線信号についてのRSRPを測定するとともに、測定したRSRPと対応するセルIDとを無線基地局3に報告する(ステップS12)。
RSRPとセルIDとを無線端末4から受信した無線基地局3は、報告元の無線端末4を識別するユーザIDとともに、無線端末4から報告されたRSRPとセルIDとを制御局2へ通知する(ステップS13)。
そして、制御局2のユーザ情報取得部21がユーザID,セルID及びRSRPの報告を無線基地局3から受けると、セル決定部22は、ユーザ情報取得部21が取得した各RSRPを用いて、以下の式(1)により、各無線端末4が各セルに接続した場合の信号対雑音比(SINR:Signal-to-Interference plus Noise power Ratio)を算出する。
なお、セル決定部22は、RSRPに代えて、送信電力をパスロス値により除した値を用いてもよい。制御局2は、各基地局3の送信電力を予め記憶する。なお、制御局2は、各基地局3から送信電力を通知されてもよい。また、制御局2は、RSRPと基準信号の送信電力とに基づいてパスロス値を算出する。なお、本例では、送信電力、パスロス値、及び、RSRPは、真値である。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、無線端末4−n(ユーザ#n)(nは自然数)がセル#i(iは自然数)に接続したと仮定した場合のSINRを表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nにおけるセル#iからの受信電力を表しており、
Figure 2014020781
は、雑音電力を表している。
次に、セル決定部22は、無線端末4−nがセル#iに接続したと仮定した場合の無線端末4−nのセル#iに対するデータレート(期待レート)を、次式(2)を用いて算出することにより、期待レートテーブルを作成する(図5のステップS14)。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nがセル#iに接続したと仮定した場合の期待レートを表しており、
Figure 2014020781
は、通信帯域幅を表しており、
Figure 2014020781
は、帯域幅効率を表しており、
Figure 2014020781
は、SINR効率を表している。
ここで、期待レートテーブルの一例を図6に示す。この図6に示す例では、ユーザ#1〜ユーザ#16がセル#1〜セル#9にそれぞれ接続したと仮定した場合の期待レートt1,1〜t16,9[Mbps]がテーブル形式で示されている。
また、セル決定部22は、各ユーザ#nの各セル#iに関するリソース割り当て率pn,iを定義し、定義したリソース割り当て率pn,iと算出した期待レート
Figure 2014020781
とを乗算することにより、各無線端末4の各セルにおけるスループット(ユーザスループット)を見積もることができる。
即ち、各無線端末4が各セルに接続したと仮定した場合の各スループットの、セルについて合計した値である合計スループット
Figure 2014020781
は、次式(3)で表される。
Figure 2014020781
ここで、例えば、合計スループット
Figure 2014020781
の対数平均値(本例では、合計スループットTの、無線端末4についての相乗平均の対数)を評価指標(評価値)として最大化することを考えると、図7に例示するような問題を定義することができる。
なお、図7において、
Figure 2014020781
は、サービングセル選択(決定)処理の対象である全ユーザ数(図6に示す例では、NUE=16)を表しており、
Figure 2014020781
は、サービングセル選択(決定)処理に関係する全セル数(図6に示す例では、NCell=9)を表している。
ここで、図7に例示した問題の解は、KKT(Karush-Kuhn-Tucker)条件を変形することによって、次式(4)及び次式(5)で表すことができる。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、式(4)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータであり、
Figure 2014020781
は、あるセル#iに着目した場合の他のセル#q(q=1,・・・,NCell,q≠i)において期待されるユーザ#nのスループットの合計値を表している。
即ち、
Figure 2014020781
と表すことができる。
これは、あるセル#iに着目した場合の他セル#q(q=1,・・・,NCell,q≠i)において期待されるユーザ#nのスループットの合計値
Figure 2014020781
が既知であれば、図8に例示する手順に従って図7の問題に対する解を求めることができることを示している。
即ち、図8に例示するように、セル決定部22は、まず、図7の問題に対する解を求める処理が開始されると(図8のステップS20)、ユーザ#nに関するセル#iの期待レートA(n)を期待レートテーブルから取得する(図8のステップS21)。
次に、セル決定部22は、ユーザ#nに関するセル#i以外のセル#qのスループットの合計値B(n)を算出する(図8のステップS22)。
そして、セル決定部22は、図8のステップS21で取得したA(n)と、図8のステップS22で算出したB(n)とから、全てのセル#iについて、
Figure 2014020781
を算出し(図8のステップS23)、算出したC(n)を小さい順(昇順)にソートする(図8のステップS24)。
次に、セル決定部22は、パラメータkを初期値「1」に設定し(図8のステップS25)、パラメータkが全ユーザ数NUE以下であるか否かを判定する(図8のステップS25a)。パラメータkが全ユーザ数NUEよりも大きい場合、セル決定部22は、図8の処理を終了する(図8のステップS25aのNoルート)。一方、パラメータkが全ユーザ数NUE以下である場合、セル決定部22は、ステップS26へ進み(図8のステップS25aのYesルート)、図8のステップS24でしたソート順に、次式(6)を用いて、パラメータ
Figure 2014020781
を算出する(図8のステップS26)。
Figure 2014020781
そして、セル決定部22は、図8のステップS26で算出した
Figure 2014020781
について、次式(7)が成立するかどうかを判定する(図8のステップS27)。
Figure 2014020781
ここで、上記式(7)が成立しないと判定した場合(図8のステップS27のNoルート)、セル決定部22は、図7の問題に対する解を求める処理を終了する(図8のステップS29)。
一方、上記式(7)が成立すると判定した場合(図8のステップS27のYesルート)、セル決定部22は、上記式(5)を用いて、セル#iにおける各無線端末4に対するリソース割り当て率(即ち、j=,・・・,NUE
Figure 2014020781
を更新するとともに、パラメータkを1だけ増加させて(インクリメントし)(図8のステップS28)、図8のステップS25a〜S28の処理を繰り返す。
これにより、セル決定部22は、図11に例示するような最適リソース割り当て率テーブルを作成する(図5のステップS15)。
なお、あるセル#iに着目した場合の他セル#qにおける過去のスケジューリングから期待されるユーザスループットが既知である場合には、当該ユーザスループットを用いて
Figure 2014020781
を求め、図8に例示した処理を行なうようにしてもよい。また、他セル#qにおけるリソース割り当て率が既知である場合には、当該リソース割り当て率を用いて
Figure 2014020781
を求め、図11に例示するような最適リソース割り当て率テーブルを作成してもよい。なお、あるセル#iに着目した場合の他セル#qにおける過去のスケジューリング状況,あるセル#iに着目した場合の他セル#qにおけるユーザスループット及び他セル#qにおけるリソース割り当て率などについては、ユーザ情報取得部21によって、無線基地局3などから取得することができる。
一方、リソース割り当て率
Figure 2014020781
が不明又は未定である場合には、例えば、図10に例示するように、各セル#iのリソース割り当て率の初期値を仮定し、図9に例示する処理フローを用いて逐次的にリソース割り当て率を更新することにより、最適リソース割り当て率テーブルを作成することが可能である。
具体的には例えば、図9に示すように、セル決定部22は、処理が開始されると(図9のステップS30)、図10に例示するような値で各リソース割り当て率を初期化する(図9のステップS31)。
次に、セル決定部22は、図8に例示した処理を適用することにより、セル#iに関する全ての無線端末4のリソース割り当て率を更新する処理を、iを1からNCellまでインクリメントさせつつ繰り返す(図9のステップS32)。
そして、セル決定部22は、図9のステップS32によって更新した各リソース割り当て率が収束したかどうかを判定する(図9のステップS33)。具体的には例えば、セル決定部22は、図9のステップS32によって今回更新した各リソース割り当て率の値と、図9のステップS32によって前回更新した各リソース割り当て率の値との差が所定の変動幅以下である場合に、図9のステップS32によって更新した各リソース割り当て率が収束したと判定することができる。あるいは、単に、図9のステップS32のループ処理を所定の回数繰り返した場合に、セル決定部22は、図9のステップS32によって更新した各リソース割り当て率が収束したと判定してもよい。
ここで、更新した各リソース割り当て率が収束したと判定した場合(図9のステップS33のYesルート)、セル決定部22は、処理を終了する(図9のステップS34)。
一方、更新した各リソース割り当て率が収束していないと判定した場合(図9のステップS33のNoルート)、セル決定部22は、更新した各リソース割り当て率が収束したと判定できるまで、図9のステップS32,S33の処理を繰り返す。
以上のように、逐次的に最適リソース割り当て率を算出した場合であっても、図11に例示するような最適リソース割り当て率テーブルを作成することが可能である。
そして、セル決定部22は、以上のようにして作成した最適リソース割り当て率テーブルを参照することにより、各ユーザのサービングセルを選択(決定)する(図5のステップS16)。
例えば、セル決定部22は、最適リソース割り当て率テーブルを基に、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が最も大きいセルをサービングセルに選択(決定)してもよい。
つまり、セル決定部22は、例えば、ユーザ#1については、セル#7をサービングセルとして選択し、ユーザ#2については、セル#4をサービングセルとして選択し、ユーザ#3については、セル#1をサービングセルとして選択することができる。同様に、セル決定部22は、例えば、ユーザ#4〜#16について、セル#7,セル#4,セル#8,セル#1,セル#2,セル#5,セル#8,セル#6,セル#3,セル#9,セル#9,セル#6,セル#3をサービングセルとしてそれぞれ選択することができる。
また、セル決定部22は、算出したリソース割り当て率が所定の閾値よりも小さい場合、当該リソース割り当て率に対応する接続先候補を無線端末4の接続先から除外するようにしてもよい。
ところで、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、LTE-Advanced(LTE−A)の標準化が進められており、LTE−Aでは、1Gbpsを超えるピークデータレートを実現すべく、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier)を用いて広帯域伝送を行なうキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)技術が採用される。
キャリアアグリゲーションに対応可能な無線端末4は、キャリアアグリゲーションの能力に応じて、1つ以上の選択されたコンポーネントキャリアをサービングセルとして無線基地局3と無線通信を行なうことができる。これにより、最大で、20[MHz]×5コンポーネントキャリア=100[MHz]の広帯域通信を行なうことが可能となる。
従って、キャリアアグリゲーションに対応可能な無線端末4に対しては、セル決定部22は、例えば、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が大きい順にサービングセルを選択(決定)してもよい。
つまり、各無線端末4がキャリアアグリゲーションに対応可能である場合、セル決定部22は、例えば、ユーザ#1〜#5,#7〜#9,#11〜#16については、最適リソース割り当て率が最も大きいセルをサービングセルとして選択する一方、ユーザ#6については、セル#2,#8をサービングセルとして選択し、ユーザ#10については、セル#5,#8をサービングセルとして選択することができる。
また、セル決定部22は、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が大きい順に所定の個数のセルをサービングセルとして選択(決定)してもよい。例えば、無線端末4が対応可能なコンポーネントキャリア数による制限がある場合や、スケジューリング処理量の削減を図る場合などにこのような選択方法を実施してもよい。
さらに、サービングセルとして選択しなかったセルに関する最適リソース割り当て率が所定値以上である場合には、当該セルの期待レートをゼロに設定し、再度、前述した方法により、最適リソース割り当て率を求めてもよい。これにより、他のセルに関する最適リソース割り当て率を向上させることができる。
また、あるユーザのサービングセルとして選択したセルのスループットが、当該ユーザの要求するスループットよりも大きい場合には、当該セルにおけるリソース割り当て率を当該ユーザの要求するスループットに対応する値まで低減させて、再度、前述した方法により、最適リソース割り当て率を求めてもよい。
具体的には例えば、このときのユーザ#a(a=1,・・・,NUE)のリソース割り当て率の低減量をx(>0)とすると、上記式(4)は次式(4)´に変形できる。
Figure 2014020781
セル決定部22は、上記変形後の式(4)´及び上記式(5)に基づいて、最適リソース割り当て率テーブルを作成し、作成した最適リソース割り当て率テーブルに応じて、各ユーザのサービングセルを選択(決定)してもよい。
上記選択(決定)されたサービングセルについての情報は、セル決定部22によって無線基地局3に通知され(図5のステップS17)、無線基地局3は、当該通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除する(ステップS18)。
以上のように、本例によれば、ユーザのロードバランスを考慮してサービングセルの選択を実施するので、無線通信システム1のスループット低下を抑制することが可能となる。
〔2〕第1変形例
また、制御局2の機能及び構成を無線基地局3が有していてもよく、このような場合は、制御局2を省略することができる。
本例に係る無線通信システム1´の構成の一例を図12に示す。
この図12に示す無線通信システム1´は、例示的に、無線基地局3´−1,3´−2と、ユーザ装置(UE)の一例としての無線端末4−1,4−2,4−3とをそなえる。なお、図12中、無線端末4−1,4−2,4−3については、図1に例示した無線端末4−1,4−2,4−3と同様の機能及び構成を有するため、その説明を省略する。また、以下では、無線基地局3´−1,3´−2を区別しない場合、単に無線基地局3´と表記することがある。さらに、無線基地局3´及び無線端末4の数は、図12に例示する数にそれぞれ限定されない。
図13に無線基地局3´の構成の一例を示す。
この図13に例示するように、無線基地局3´は、アンテナ31´と、アンテナ共用部32´と、受信処理部33´と、ULスケジューラ34´と、ユーザ情報管理部35´と、DLスケジューラ36´と、送信処理部37´と、ユーザ情報取得部21´と、セル決定部22´とをそなえる。
なお、アンテナ31´,アンテナ共用部32´,受信処理部33´,ULスケジューラ34´,ユーザ情報管理部35´,DLスケジューラ36´及び送信処理部37´については、図3に例示したアンテナ31,アンテナ共用部32,受信処理部33,ULスケジューラ34,ユーザ情報管理部35,DLスケジューラ36及び送信処理部37と同様の機能を有するため、その説明を省略する。
ユーザ情報取得部21´は、自局3´配下の無線端末4からセルID及びRSRPを取得するとともに、他の無線基地局3´配下の無線端末4からセルID及びRSRPを取得する。
このため、ユーザ情報取得部21´は、いわゆるバックホールネットワークを介して、他の無線基地局3´と通信可能となっている。
また、セル決定部22´は、図2に例示したセル決定部22と同様に、ユーザ情報取得部21´によって取得した各種のユーザ情報に基づいて、最適リソース割り当て率テーブルを作成し、作成した最適リソース割り当て率テーブルを基に、各ユーザのサービングセルを選択(決定)する。
そして、セル決定部22´は、他の無線基地局3´配下の無線端末4についてのサービングセル選択(決定)結果を、バックホールネットワークを介して、他の無線基地局3´に通知する。
また、セル決定部22´は、自局3´配下の無線端末4についてのサービングセル選択(決定)結果を、ユーザ情報管理部35´に通知する。
即ち、本例では、無線基地局3´が、無線端末4の接続先を複数の接続先候補から決定(選択)する制御装置の一例として機能し、セル決定部22´が、各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能する。
また、本例では、無線端末4のアンテナ41は、無線基地局3´によって選択された接続先を介して無線通信を行なう通信部の一例として機能する。
各無線基地局3´は、上記の各通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除することができるので、本例によれば、無線通信システム1´の構成をより単純化しつつも、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
〔3〕第2変形例
(3.1)無線通信システム1Aの構成例
次に、本発明の第1実施形態の第2変形例に係る無線通信システムについて説明する。第2変形例に係る無線通信システムは、上記第1実施形態に係る無線通信システムに対して、データレートが異なる期間毎のデータレート及びリソース割り当て率に基づいて接続先候補を選択する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
図14に示したように、第2変形例に係る無線通信システム1Aは、HetNet(Heterogeneous Network)を構成している。図14に示す無線通信システム1Aは、例示的に、制御局2Aと、無線基地局3A−1,3A−2,3A−3,3A−4と、ユーザ装置(UE)の一例としての無線端末4−1と、をそなえる。
なお、図14中、無線端末4−1については、図1に例示した無線端末4−1,4−2,4−3と同様の機能及び構成を有するため、その説明を省略する。また、以下では、無線基地局3A−1,3A−2,3A−3,3A−4を、それぞれ、基地局#1,基地局#2,基地局#3,基地局#4と表記することがある。また、以下では、無線基地局3A−1,3A−2,3A−3,3A−4を区別しない場合、単に無線基地局3A又は基地局3Aと表記することがある。さらに、無線基地局3Aの数及び無線端末4の数は、図14に例示する数にそれぞれ限定されない。
無線通信システム1Aは、マクロセル、ミクロセル、ピコセル、及び、フェムトセル等の種類が異なる複数のセルを有する。
無線基地局3Aは、図1に例示した無線基地局3と同様の機能及び構成を有する。本例では、無線基地局3A−1,3A−3は、マクロセルとしての無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末4と無線通信する機能を有する。また、本例では、無線基地局3A−2,3A−4は、ピコセルとしての無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末4と無線通信する機能を有する。
本例では、基地局#2が提供するピコセル(セル(Cell)#2)は、基地局#1が提供するマクロセル(セル(Cell)#1)に収容されている。同様に、基地局#4が提供するピコセル(セル(Cell)#4)は、基地局#3が提供するマクロセル(セル(Cell)#3)に収容されている。
即ち、本例では、無線端末4の接続先候補は、セル#1〜セル#4である。なお、無線端末4の接続先候補は、無線端末4の移動、又は、無線基地局3Aの開設、停止、及び、廃止などに応じて変動し得る。
なお、複数のセルが提供されている領域においては、各セルにおける無線信号が相互に干渉する。そこで、本例では、無線通信システム1Aは、セル間の干渉を低減するために、eICIC(Enhanced Inter Cell Interference Coordination)を用いる。
具体的には、無線通信システム1Aは、eICICの制御法の一種である「Time domain resource partitioning」を用いる。即ち、本例では、無線通信システム1Aは、マクロセルにおいて、所定の周期の一部の期間において通信を行なわない(即ち、フレームを構成する複数のサブフレームの一部におけるデータの送受信を停止する)。なお、データの送受信が停止されるサブフレームは、ABS(Almost Blank Subframe)と呼ばれることがある。
図15に示したように、無線通信システム1Aは、時間について連続する4つのサブフレームからなるフレームを有する。各サブフレームは、等しい時間長を有する。
具体的には、第1のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第2のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第3のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第4のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられる。
なお、複数のサブフレームは、異なる時間長を有していてもよい。
基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームにおいてデータの送受信を行なう。一方、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する。即ち、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームをABSとして設定している。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、すべてのサブフレームにおいてデータの送受信を行なう。
即ち、無線通信システム1Aは、所定の周期(本例では、1つのフレームの期間)において、データレートが異なる複数の期間を有する。具体的には、第1の期間(期間#1)は、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを併せた期間であり、第2の期間(期間#2)は、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームを併せた期間である。
本例では、停止時間比率αは、0.5である。ここで、停止時間比率αは、eICICを用いない場合におけるデータを送受信可能な時間(即ち、1つのフレームの時間長)に対する、eICICを用いることによりデータの送受信を停止する時間(即ち、第3のサブフレームの時間長と第4のサブフレームの時間長の和)の比である。なお、停止時間比率αは、0以上であり且つ1以下である任意の値に設定されていてもよい。
また、第2変形例に係るセル決定部22は、ユーザ情報取得部21によって取得された上記受信強度に関する情報に基づき、各期間にて各無線端末4を接続先候補の各セルに割り当てた(各無線端末4が接続先候補の各セルに接続した)場合に期待されるデータレート(期待レート)を算出する。
次いで、セル決定部22は、算出した上記データレートを基に計算可能な評価指標に基づいて、各期間におけるリソース割り当て率(最適リソース割り当て率)を決定し、決定した最適リソース割り当て率に基づいて、各期間における各無線端末4のサービングセルを選択(決定)する。
そして、セル決定部22は、上記選択(決定)結果を無線基地局3Aに通知し、無線基地局3Aによって、当該選択(決定)結果に基づくセル制御が行なわれることにより、無線端末4の接続するセルの変更、追加、削除などが実施される。
即ち、セル決定部22は、各期間において各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各期間における各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率と、に基づく評価値を最大化するように、各期間における複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能する。
なお、セル決定部22の各動作の詳細については、後述する。
(3.2)無線通信システム1Aの動作例
第2変形例に係る無線通信システム1Aは、無線通信システム1と同様に、図5に例示される処理を実行する。このとき、無線通信システム1Aは、無線通信システム1と異なり、以下の式(8)により、各期間にて各無線端末4が各セルに接続した場合の信号対雑音比(SINR)を算出する。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、k(kは自然数)番目の期間(期間#k)にて無線端末4−n(ユーザ#n)(nは自然数)がセル#i(iは自然数)に接続したと仮定した場合のSINRを表しており、
Figure 2014020781
は、期間#kにおけるセル#iの送信電力を表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nとセル#iとの間のパスロス値(即ち、セル#iにおけるユーザ#nに対する伝搬損失)を表しており、
Figure 2014020781
は、雑音電力を表している。
本例では、制御局2Aは、各基地局3Aの送信電力を予め記憶する。具体的には、送信電力Pi,kは、図16に例示したように、記憶されている。ここで、Pは、マクロセルにおける送信電力の基本値であり、Pは、ピコセルにおける送信電力の基本値である。
なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送信電力を通知されてもよい。また、制御局2Aは、RSRPと基準信号の送信電力とに基づいてパスロス値を算出する。
次に、セル決定部22は、期間#kにて無線端末4−nがセル#iに接続したと仮定した場合の無線端末4−nのセル#iに対するデータレート(期待レート)を、次式(9)を用いて算出することにより、期待レートテーブルを作成する。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、期間#kにてユーザ#nがセル#iに接続したと仮定した場合の期待レートを表しており、
Figure 2014020781
は、通信帯域幅を表しており、
Figure 2014020781
は、帯域幅効率を表しており、
Figure 2014020781
は、SINR効率を表している。
セル決定部22は、各期間#kにおける各ユーザ#nの各セル#iに関するリソース割り当て率pn,i,kを定義し、定義したリソース割り当て率pn,i,kと算出した期待レート
Figure 2014020781
とを乗算することにより、各期間の各無線端末4の各セルにおけるスループット(ユーザスループット)を見積もることができる。
即ち、各期間にて各無線端末4が各セルに接続したと仮定した場合の各スループットの、セルについて合計するとともに期間について合計した値である合計スループット
Figure 2014020781
は、次式(10)で表される。
Figure 2014020781
ここで、例えば、合計スループット
Figure 2014020781
の対数平均値(本例では、合計スループットTの、無線端末4についての相乗平均の対数)を評価指標(評価値)として最大化することを考えると、図17に例示するような問題を定義することができる。
なお、図17において、
Figure 2014020781
は、期間の数(本例では、2)を表している。
ここで、図17に例示した問題の解は、KKT(Karush-Kuhn-Tucker)条件を変形することによって、次式(11)及び次式(12)で表すことができる。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、式(11)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータであり、
Figure 2014020781
は、送受信可能時間比率である。送受信可能時間比率は、セル#iにおける、周期の長さ(本例では、1つのフレームの時間長)に対する、期間#kのうちのデータを送受信可能な時間の長さの比である。また、送受信可能時間比率は、セル#i、及び、期間#kにおけるリソース割り当て率pn,i,kを、無線端末4について合計した値である、と言うこともできる。
本例では、制御局2Aは、各基地局3Aの送受信可能時間比率を予め記憶する。具体的には、送受信可能時間比率βi,kは、図18に例示したように、記憶されている。ここで、αは、停止時間比率(本例では、0.5)である。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
また、
Figure 2014020781
は、ある期間#kに着目した場合の他の期間#m(m=1,・・・,N,m≠k)における、あるセル#iに着目した場合の他のセル#l(l=1,・・・,NCell,l≠i)において期待されるユーザ#nのスループットの合計値を表している。
即ち、
Figure 2014020781
と表すことができる。
ある期間#kに着目した場合の他の期間#m(m=1,・・・,N,m≠k)における、あるセル#iに着目した場合の他のセル#l(l=1,・・・,NCell,l≠i)において期待されるユーザ#nのスループットの合計値
Figure 2014020781
が既知であれば、図19に例示する手順に従って図17の問題に対する解を求めることができることを示している。
即ち、図19に例示するように、セル決定部22は、まず、図17の問題に対する解を求める処理が開始されると(図19のステップS40)、ユーザ#nに関する、セル#i及び期間#kの期待レートA(n)を期待レートテーブルから取得する(図19のステップS41)。
次に、セル決定部22は、ユーザ#nに関する、セル#i以外のセル#l、及び、期間#k以外の期間#mのスループットの合計値B(n)を算出する(図19のステップS42)。
そして、セル決定部22は、図19のステップS41で取得したA(n)と、図19のステップS42で算出したB(n)とから、すべてのセル#i、及び、すべての期間#kの組について、
Figure 2014020781
を算出し(図19のステップS43)、算出したC(n)を小さい順(昇順)にソートする(図19のステップS44)。
次に、セル決定部22は、パラメータsを初期値「1」に設定し(図19のステップS45)、パラメータsが全ユーザ数NUE以下であるか否かを判定する(図19のステップS45a)。パラメータsが全ユーザ数NUEよりも大きい場合、セル決定部22は、図19の処理を終了する(図19のステップS45aのNoルート)。一方、パラメータsが全ユーザ数NUE以下である場合、セル決定部22は、ステップS46へ進み(図19のステップS45aのYesルート)、図19のステップS44でしたソート順に、次式(13)を用いて、パラメータ
Figure 2014020781
を算出する(図19のステップS46)。
Figure 2014020781
そして、セル決定部22は、図19のステップS46で算出した
Figure 2014020781
について、次式(14)が成立するかどうかを判定する(図19のステップS47)。
Figure 2014020781
ここで、上記式(14)が成立しないと判定した場合(図19のステップS47のNoルート)、セル決定部22は、図17の問題に対する解を求める処理を終了する(図19のステップS49)。
一方、上記式(14)が成立すると判定した場合(図19のステップS47のYesルート)、セル決定部22は、上記式(12)を用いて、期間#kのセル#iにおける各無線端末4に対するリソース割り当て率(即ち、j=1,・・・,NUE
Figure 2014020781
を更新するとともに、パラメータsを1だけ増加させて(インクリメントし)(図19のステップS48)、図19のステップS45a〜S48の処理を繰り返す。
これにより、セル決定部22は、最適リソース割り当て率テーブルを作成する。
なお、あるセル#iに着目した場合の他のセル、及び、ある期間#kに着目した場合の他の期間における、過去のスケジューリングから期待されるユーザスループットが既知である場合には、当該ユーザスループットを用いて
Figure 2014020781
を求め、図19に例示した処理を行なうようにしてもよい。また、あるセル#iに着目した場合の他のセル、及び、ある期間#kに着目した場合の他の期間における、リソース割り当て率が既知である場合には、当該リソース割り当て率を用いて
Figure 2014020781
を求め、最適リソース割り当て率テーブルを作成してもよい。なお、あるセル#iに着目した場合の他のセル、及び、ある期間#kに着目した場合の他の期間における、過去のスケジューリング状況、ユーザスループット及びリソース割り当て率などは、ユーザ情報取得部21によって、無線基地局3Aなどから取得され得る。
一方、リソース割り当て率
Figure 2014020781
が不明又は未定である場合には、各期間#kにおける各セル#iのリソース割り当て率の初期値を仮定し、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様に、図9に例示する処理フローを用いて逐次的にリソース割り当て率を更新することにより、最適リソース割り当て率テーブルを作成することが可能である。
そして、セル決定部22は、以上のようにして作成した最適リソース割り当て率テーブルを参照することにより、各期間における各ユーザ(各無線端末4)のサービングセルを選択(決定)する。
例えば、セル決定部22は、最適リソース割り当て率テーブルを基に、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が最も大きいセルをサービングセルに選択(決定)してもよい。
また、セル決定部22は、算出したリソース割り当て率が所定の閾値よりも小さい場合、当該リソース割り当て率に対応する接続先候補を無線端末4の接続先から除外するようにしてもよい。
また、キャリアアグリゲーションに対応可能な無線端末4に対しては、セル決定部22は、例えば、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が大きい順にサービングセルを選択(決定)してもよい。
また、セル決定部22は、ユーザ毎に最適リソース割り当て率が大きい順に所定の個数のセルをサービングセルとして選択(決定)してもよい。例えば、無線端末4が対応可能なコンポーネントキャリア数による制限がある場合や、スケジューリング処理量の削減を図る場合などにこのような選択方法を実施してもよい。
さらに、サービングセルとして選択しなかったセルに関する最適リソース割り当て率が所定値以上である場合には、当該セルの期待レートをゼロに設定し、再度、前述した方法により、最適リソース割り当て率を求めてもよい。これにより、他のセルに関する最適リソース割り当て率を向上させることができる。
また、あるユーザのサービングセルとして選択したセルのスループットが、当該ユーザの要求するスループットよりも大きい場合には、当該セルにおけるリソース割り当て率を当該ユーザの要求するスループットに対応する値まで低減させて、再度、前述した方法により、最適リソース割り当て率を求めてもよい。
上記選択(決定)されたサービングセルについての情報は、セル決定部22によって無線基地局3Aに通知され、無線基地局3Aは、当該通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除する。
以上のように、本例によれば、ユーザのロードバランスを考慮してサービングセルの選択を実施するので、無線通信システム1Aのスループット低下を抑制することが可能となる。
なお、第2変形例に係る無線通信システム1Aは、第1実施形態に対する第1変形例と同様に、制御局2Aの機能及び構成を無線基地局3Aが有していてもよく、このような場合、制御局2Aを省略することができる。なお、この変形例によっても、第2変形例と同様の効果を得ることが可能である。
上述した例において、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する(即ち、マクロセル(セル#1及びセル#3)の第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する)ように構成されていた。
ところで、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、図20に例示されるように、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、他のサブフレームにおける送信電力よりも小さくするように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局2Aは、送信電力Pi,kを、図21に例示したように、記憶している。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局2Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図22に例示したように、記憶している。ここで、αは、低減時間比率(本例では、0.5)である。低減時間比率αは、データを送受信可能な時間(即ち、1つのフレームの時間長)に対する、送信電力を低減する時間(即ち、第3のサブフレームの時間長と第4のサブフレームの時間長の和)の比である。なお、低減時間比率αは、0以上であり且つ1以下である任意の値に設定されていてもよい。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム1Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム1Aのスループット低下を抑制することができる。
また、図23に例示されるように、基地局#1と基地局#3とは、異なるサブフレームにてデータの送受信を停止するように構成されていてもよい。具体的には、基地局#1は、第2のサブフレーム及び第3のサブフレームにおけるデータの送受信を停止するように構成され、且つ、基地局#3は、第2のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止するように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1は、第1のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#3は、第1のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を上記基本値Pに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局2Aは、送信電力Pi,kを、図24に例示したように、記憶している。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局2Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図25に例示したように、記憶している。ここで、αは、第1のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第2のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第3のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第4のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)である。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム1Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム1Aのスループット低下を抑制することができる。
また、図26に例示されるように、基地局#1と基地局#3とは、異なるサブフレームにて送信電力を、他のサブフレームにおける送信電力よりも小さくするように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1は、第1のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#1は、第2のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#3は、第1のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を上記基本値Pに設定する。更に、基地局#3は、第2のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局2Aは、送信電力Pi,kを、図27に例示したように、記憶している。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局2Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図28に例示したように、記憶している。ここで、αは、第1のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第2のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第3のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第4のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)である。なお、制御局2Aは、各基地局3Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム1Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム1Aのスループット低下を抑制することができる。
〔4〕ハードウェア構成例
ここで、図29に制御局2,2Aのハードウェア構成の一例を示す。
この図29に示すように、制御局2,2Aは、例示的に、プロセッサ201と、記憶装置202と、有線インタフェース(IF)203とをそなえる。
プロセッサ201は、データを処理する装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor),LSI(Large Scale Integration),FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含む。
記憶装置202は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
有線IF203は、コアネットワークや無線基地局3,3Aなどと通信を行なうためのインタフェース装置である。
なお、図2に例示する制御局2の各構成と図29に例示する制御局2の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
有線IF203は、例えば、ユーザ情報取得部21に対応し、プロセッサ201及び記憶装置202は、例えば、セル決定部22に対応する。
即ち、プロセッサ201及び記憶装置202は、各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能し得る。
また、制御局2Aの各構成と図29に例示する制御局2Aの各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
有線IF203は、例えば、ユーザ情報取得部21に対応し、プロセッサ201及び記憶装置202は、例えば、セル決定部22に対応する。
即ち、プロセッサ201及び記憶装置202は、各期間において各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各期間の各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように各期間における複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能し得る。
また、図30に無線基地局3,3´,3Aのハードウェア構成の一例を示す。
この図30に示すように、無線基地局3,3´,3Aは、例示的に、プロセッサ301と、記憶装置302と、有線IF303と、無線インタフェース(IF)304と、無線処理回路305と、ベースバンド(BB)処理回路306とをそなえる。
プロセッサ301は、データを処理する装置であり、例えば、CPU,DSP,LSI,FPGA等を含む。
記憶装置302は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM,RAM,磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
有線IF303は、制御局2,2Aやコア網側のネットワーク(いわゆるバックホールネットワーク)と有線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線IF304は、無線端末4と無線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線処理回路305は、無線IF304で受信した無線信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理を行なう一方、無線IF304で送信する無線信号について、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理を行なう回路である。
BB処理回路306は、無線IF304で受信した無線信号について、所定のベースバンド処理を施すとともに、無線IF304を介して送信する信号について、所定のベースバンド処理を施す回路であり、例えば、LSIやFPGA等を含む。
なお、図3に例示する無線基地局3の各構成と図30に例示する無線基地局3の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF304は、例えば、アンテナ31及びアンテナ共用部32に対応し、無線処理回路305及びBB処理回路306は、例えば、送信処理部37及び受信処理部33に対応する。
さらに、プロセッサ301及び記憶装置302は、例えば、ULスケジューラ34,ユーザ情報管理部35及びDLスケジューラ36に対応し、有線IF303は、例えば、ユーザ情報管理部35に対応する。
また、図13に例示する無線基地局3´の各構成と図30に例示する無線基地局3´の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF304は、例えば、アンテナ31´及びアンテナ共用部32´に対応し、無線処理回路305及びBB処理回路306は、例えば、送信処理部37´及び受信処理部33´に対応する。
さらに、プロセッサ301及び記憶装置302は、例えば、ULスケジューラ34´,ユーザ情報管理部35´,DLスケジューラ36´及びセル決定部22´に対応し、有線IF303は、例えば、ユーザ情報取得部21´に対応する。
即ち、プロセッサ301及び記憶装置302は、各無線端末4が各接続先候補に接続した場合の各データレートと各接続先候補における各無線端末4への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように複数の無線端末4の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能し得る。
また、無線基地局3Aの各構成と図30に例示する無線基地局3Aの各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF304は、例えば、アンテナ31及びアンテナ共用部32に対応し、無線処理回路305及びBB処理回路306は、例えば、送信処理部37及び受信処理部33に対応する。
さらに、プロセッサ301及び記憶装置302は、例えば、ULスケジューラ34,ユーザ情報管理部35及びDLスケジューラ36に対応し、有線IF303は、例えば、ユーザ情報管理部35に対応する。
また、図31に無線端末4のハードウェア構成の一例を示す。
この図31に示すように、無線端末4は、例示的に、プロセッサ401と、記憶装置402と、無線IF403と、無線処理回路404とをそなえる。
プロセッサ401は、データを処理する装置であり、例えば、CPU,DSP,LSI,FPGA等を含む。
記憶装置402は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM,RAM,磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
無線IF403は、無線基地局3,3´,3Aと無線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線処理回路404は、無線IF403で受信した無線信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理を行なう一方、無線IF403で送信する無線信号について、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理を行なう回路である。
なお、図4に例示する無線端末4の各構成と図31に例示する無線端末4の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF403は、例えば、アンテナ41及びアンテナ共用部42に対応し、無線処理回路404は、例えば、送信処理部45及び受信処理部43に対応し、プロセッサ401及び記憶装置402は、例えば、制御部44に対応する。
即ち、無線IF403は、制御局2,2Aあるいは無線基地局3´によって選択された接続先を介して無線通信を行なう通信部の一例として機能する。
〔5〕その他
上述した無線通信システム1,1´,1A,制御局2,2A,無線基地局3,3´,3A及び無線端末4の各構成,各手段及び各機能は、必要に応じて取捨選択されてもよいし、適宜組み合わせられてもよい。即ち、上述した本発明の機能を発揮できるように、上記の各構成及び各機能は取捨選択されたり、適宜組み合わせて用いられたりしてもよい。
また、上述したサービングセルの選択(決定)処理の実施対象を、例えば、無線通信システム1,1´,1Aに接続中の全ての無線端末4としてもよいし、あるいは、実際に通信中の無線端末4に限定してもよい。
さらに、上述したサービングセルの選択(決定)処理の実施対象を、例えば、所定の時間以上通信を継続している無線端末4としてもよいし、移動速度が所定の速度よりも小さい無線端末4に限定してもよい。
また、上述したサービングセルの選択(決定)処理では各無線端末4に対してそれぞれサービングセルを決定したが、例えば、複数の無線端末4がある範囲に集中して存在するような場合には、当該複数の無線端末4からなるグループを一つのユーザとみなして、上述したサービングセルの選択(決定)処理を行なってもよい。このとき、RSRP、期待レート、リソース割り当て率及びスループットなどについては、当該グループ内の平均値を用いることができる。
つまり、この場合、セル#iにおけるユーザグループ#nの平均スループット
Figure 2014020781
は、次式(3)´で表される。
Figure 2014020781
なお、
Figure 2014020781
は、ユーザグループ#nのセル#iに関するリソース割り当て率を表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザグループ#nのセルiに関する平均期待レートを表している。
ここで、例えば、平均スループット
Figure 2014020781
の対数平均値(本例では、平均スループットを、ユーザグループ内のユーザ数だけ乗じた値の、ユーザグループについての相乗平均の対数)を評価指標として最大化することを考えると、図32に例示するような問題を定義することができる。
なお、図32において、
Figure 2014020781
は、サービングセル選択(決定)処理の対象である全ユーザグループ数を表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザグループ#n内のユーザ数を表している。
ここで、図32に例示した問題の解は、KKT(Karush-Kuhn-Tucker)条件を変形することによって、次式(15)及び次式(16)で表すことができる。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、あるセル#iに着目した場合の他のセル#q(q=1,・・・,NCell,q≠i)において期待されるユーザグループ#nの平均スループットの合計値を表している。
これは、あるセル#iに着目した場合の他セル#q(q=1,・・・,NCell,q≠i)において期待されるユーザグループ#nの平均スループットの合計値
Figure 2014020781
が既知であれば、図8に例示する手順に従って図32の問題に対する解を求めることができることを示している。
以降については、図8〜図11を用いて上述したようにして、図32の問題に対する解を求めることが可能であり、セル決定部22,22´は、求めた解に基づいて、各ユーザグループ#nのサービングセルを選択(決定)することができる。
また、制御局2,2A又は無線基地局3´は、上記の評価指標に基づいて、無線パラメータを変更するか否かを決定するように構成されていてもよい。例えば、無線パラメータは、送信電力、キャリアのオンオフパターン、FFR(Fractional Frequency Reuse)セル端帯域パターン、接続バイアス、及び、アンテナビームの少なくとも1つを含む。
具体的には、制御局2,2A又は無線基地局3´は、無線パラメータを実際に変更する前に、変更後の無線パラメータを仮に用いた場合における上記最適リソース割り当て率を算出し、当該算出した最適リソース割り当て率に基づく上記の評価指標(変更後評価指標)と、現時点の評価指標(変更前評価指標、即ち、変更前の無線パラメータを用いた場合における上記最適リソース割り当て率に基づく評価指標)と、に基づいて上記決定を行なう。
例えば、制御局2,2A又は無線基地局3´は、変更前評価指標よりも変更後評価指標が向上する(本例では、増加する)場合に、無線パラメータを実際に変更し、変更前評価指標よりも変更後評価指標が向上しない(本例では、減少する)場合に、無線パラメータの変更を中止する。
さらに、制御局2,2A又は無線基地局3´は、上記算出した最適リソース割り当て率に基づいて、各無線端末4についてのスケジューリングに関するリソース(例えば、時間領域(通信タイミング)、及び、周波数領域(割り当て周波数)の少なくとも1つ)を制御してもよい。具体的には、制御局2,2A又は無線基地局3´は、実際の各無線端末4へのリソース割り当て率が、上記算出した最適リソース割り当て率に一致するように、各無線端末4についてのスケジューリングに関するリソースを設定又は変更する。
〔6〕第2実施形態
(6.1)無線通信システムの構成例
図33は第2実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。
この図33に示す無線通信システム101は、例示的に、制御局102と、無線基地局103−1,103−2と、ユーザ装置(UE)の一例としての無線端末104−1,104−2,104−3とをそなえる。
なお、以下では、無線基地局103−1,103−2を、それぞれ、基地局#1,基地局#2と表記することがある。また、無線基地局103−1,103−2を区別しない場合、単に無線基地局103又は基地局103と表記することがある。さらに、以下では、無線端末104−1,104−2,104−3を、それぞれ、ユーザ#1,ユーザ#2,ユーザ#3と表記することがあり、無線端末104−1,104−2,104−3を区別しない場合、単に無線端末104と表記することがある。また、無線基地局103の数及び無線端末104の数は、図33に例示する数にそれぞれ限定されない。
ここで、無線基地局103は、セル又はセクタなどの無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末104と無線通信する機能を有する。
図33に示す例では、基地局#1は、例えば、無線エリアとして、セル#1(Cell#1)及びセル#2(Cell#2)を提供し、セル#1及びセル#2の少なくともいずれかを介してユーザ#1及びユーザ#2と無線通信することができる。また、基地局#2は、無線エリアとして、例えば、セル#3(Cell#3)及びセル#4(Cell#4)を提供し、セル#3及びセル#4の少なくともいずれかを介してユーザ#1及びユーザ#3と無線通信することができる。
つまり、図33に示す例では、ユーザ#1の接続先候補は、セル#1〜セル#4であり、ユーザ#2の接続先候補は、セル#1及び#2であり、ユーザ#3の接続先候補は、セル#3及び#4となっている。なお、無線端末104の接続先候補は、無線端末104の移動又は無線基地局103の開設、停止、及び、廃止などに応じて変動し得る。
無線端末104は、接続先として選択されたセルを介して無線基地局103と無線通信する機能を有する。
制御局102は、無線基地局103と有線接続されて無線基地局103を制御する機能を有する。また、制御局102は、無線基地局103を介して、無線端末104を制御する機能を有していてもよい。
本例では、制御局102が、無線端末104の接続先を複数の接続先候補から決定(選択)する制御装置の一例として機能する。
具体的には例えば、制御局102は、各無線端末104が接続先候補の各セルを介して受信可能な無線信号の受信強度に関する情報に基づき、各無線端末104を接続先候補の各セルに割り当てた場合に期待されるデータレート(期待レートともいう)を算出する。
そして、制御局102は、算出した上記期待レートと、各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいてメトリック値を算出する。
次に、制御局102は、算出した上記メトリック値に基づいて、各無線端末104の接続先としてのサービングセルを選択する。
本例によれば、無線信号の受信強度のみならず、ロードバランスまでも考慮して無線端末104の接続先を選択することができるので、無線通信システム101のスループット低下を抑制することが可能となる。
以下、制御局102,無線基地局103及び無線端末104の構成例及び無線通信システム101の動作例について説明する。なお、制御局102,無線基地局103及び無線端末104の構成例及び無線通信システム101の動作例は、あくまで一例であり、本発明は以下に示すような構成例及び動作例に限定されないことはいうまでもない。
(6.2)制御局102の構成例
図34は制御局102の構成の一例を示す図である。
この図34に示す制御局102は、例示的に、ユーザ情報取得部121と、セル決定部122とをそなえる。
ユーザ情報取得部121は、各無線端末104が接続先候補の各セルを介して受信可能な無線信号の受信強度に関する情報を取得する。
具体的には例えば、ユーザ情報取得部121は、まず、無線基地局103に対して、接続先の最適化処理を実行する旨の指示を行なう。
当該指示を受けた無線基地局103は、例えば、自局103の配下の無線端末104に対して、周辺セルの基準信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)の測定及びフィードバックを指示する。
無線基地局103から上記の指示を受けた各無線端末104は、周辺セルのRSRPを測定し、無線基地局103にフィードバックする。
そして、無線基地局103は、各無線端末104から収集した周辺セルのRSRPを制御局102のユーザ情報取得部121に通知する。
以上のようにして、ユーザ情報取得部121は、各無線端末104が測定した周辺セルのRSRPを取得することができる。
なお、各無線端末104が定期的にRSRPを測定し無線基地局103に報告しているような場合、ユーザ情報取得部121は、無線基地局103に既に収集されたRSRPを取得してもよい。このようにすれば、新たにRSRPを取得する動作を省略できるので、無線通信システム101の通信量の増加を抑制することが可能となる。ただ、RSRPの信頼度という観点では、上述のように、新たにRSRPを取得するのが望ましい。
セル決定部122は、ユーザ情報取得部121によって取得された上記受信強度に関する情報に基づき、各無線端末104を接続先候補の各セルに割り当てた(各無線端末104が接続先候補の各セルに接続した)場合に期待されるデータレート(期待レート)を算出する。
次いで、セル決定部122は、算出した上記データレートと、各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいてメトリック値を算出する。そして、セル決定部122は、算出した上記メトリック値に基づいて、各無線端末104の接続先としてのサービングセルを選択(決定)する。
その後、セル決定部122は、上記選択(決定)結果を無線基地局103に通知し、無線基地局103によって、当該選択(決定)結果に基づくセル制御が行なわれることにより、無線端末104が接続するセルの変更、追加、削除などが実施される。
即ち、セル決定部122は、各無線端末104が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいて、無線端末104が接続する接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能する。
なお、セル決定部122の各動作の詳細については、後述する。
(6.3)無線基地局103の構成例
図35は無線基地局103の構成の一例を示す図である。
この図35に示す無線基地局103は、例示的に、アンテナ131と、アンテナ共用部132と、受信処理部133と、UL(UpLink)スケジューラ134と、ユーザ情報管理部135と、DL(DownLink)スケジューラ136と、送信処理部137とをそなえる。
アンテナ131は、自局103が提供するセルなどの無線エリア内に位置(在圏)する無線端末104との間で無線信号の送受信を行なう。なお、アンテナ131は、自局103が提供するセルなどの無線エリアの範囲外に位置する無線端末104との間で、無線信号を中継するリピータなどを介して、間接的に無線信号の送受信を行なうこともできる。
アンテナ共用部132は、アンテナ131での送受信機能を切り替える装置である。なお、無線基地局103が、アンテナ131に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、アンテナ共用部132は省略される。
受信処理部133は、アンテナ131で受信した無線信号について所定の無線受信処理を施す。当該無線受信処理には、例えば、受信無線信号の低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D(アナログ/ディジタル)変換などの処理、並びに、ベースバンド処理が含まれる。
ULスケジューラ134は、上り方向(UL)の通信のスケジューリングを行なう。例えば、ULスケジューラ134は、受信処理部133で受信したULの受信データや、受信処理部133での受信処理結果や、ULの受信品質などに基づいてULのスケジューリングを行なうことができる。なお、ULのスケジューリング結果や、受信処理部133で受信したULの受信データや、受信処理部133での受信処理結果や、ULの受信品質などは、ユーザ情報管理部135に通知されてもよい。
DLスケジューラ136は、下り方向(DL)の通信のスケジューリングを行なう。例えば、DLスケジューラ136は、ユーザ情報管理部135で管理されるユーザ情報などに基づいて、DLのスケジューリングを行なうことができる。
送信処理部137は、アンテナ131で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A(ディジタル/アナログ)変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理、並びに、ベースバンド処理が含まれる。
ユーザ情報管理部135は、ULスケジューラ134及びDLスケジューラ136でのスケジューリング結果や、受信処理部133で受信したULの受信データや、受信処理部133での受信処理結果や、ULの受信品質などを取得、管理する機能を有する。
また、ユーザ情報管理部135は、制御局102のユーザ情報取得部121からの指示を受けて、ULスケジューラ134,DLスケジューラ136,送信処理部137及び受信処理部133と協働して、各無線端末104に周辺セルのRSRPを測定させ、当該測定結果をフィードバック送信させることができる。
加えて、ユーザ情報管理部135は、上記取得した情報を集約して制御局102のユーザ情報取得部121に通知することができる。なお、後述するように、UE104からフィードバックされる情報には、RSRPとセルIDとが含まれるが、ユーザ情報管理部135は、RSRP及びセルIDに、無線端末104(ユーザ)を識別するための情報(ユーザID)を加えて、制御局102に通知することができる。
さらに、ユーザ情報管理部135は、制御局102のセル決定部122から通知される前述のサービングセル選択(決定)処理の結果に基づいて、各無線端末104の接続先セルを変更、追加、削除することができる。
(6.4)無線端末104の構成例
図36は無線端末104の構成の一例を示す図である。
この図36に示す無線端末104は、例示的に、アンテナ141と、アンテナ共用部142と、受信処理部143と、制御部144と、送信処理部145とをそなえる。
アンテナ141は、自局104が在圏するセルなどの無線エリアを提供する無線基地局103との間で無線信号の送受信を行なう。なお、アンテナ141は、自局104が在圏するセルなどの無線エリアを提供する無線基地局103とは異なる他の無線基地局103との間で、無線信号を中継するリピータなどを介して、間接的に無線信号の送受信を行なうこともできる。
また、アンテナ141は、制御局102によって選択された接続先を介して無線基地局103と無線通信を行なう。
即ち、アンテナ141は、制御局102によって選択された接続先を介して無線通信を行なう通信部の一例として機能する。
アンテナ共用部142は、アンテナ141での送受信機能を切り替える装置である。なお、UE104が、アンテナ141に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、アンテナ共用部142は省略される。
受信処理部143は、アンテナ141で受信した無線信号について所定の無線受信処理を施す。当該無線受信処理には、例えば、受信無線信号の低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理が含まれる。
送信処理部145は、アンテナ141で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理が含まれる。
制御部144は、アンテナ共用部142,受信処理部143及び送信処理部145の各動作を制御する。また、制御部144は、アンテナ141から送信するUL送信データを生成したり、アンテナ141及び受信処理部143で受信したDL受信データを各種のアプリケーション処理部(図示省略)に提供したりすることができる。
また、制御部144は、無線基地局103からのRSRPの測定及びフィードバック指示を受信処理部143で受信した場合、自局104の周辺セルにおいて受信される無線信号の受信電力を測定することにより、各セルについてのRSRPを取得する。
そして、制御部144は、取得したRSRPと当該RSRP値に対応するセルを識別するための情報(セルID)とを対応付けて、無線基地局103にフィードバック送信する。
(6.5)無線通信システム101の動作例
図37は無線通信システム101の動作の一例を示すフローチャートである。無線通信システム101は、図37に示した動作を、所定の実行周期が経過する毎に実行するように構成される。なお、無線通信システム101は、図37に示した動作を、ユーザにより入力された指示に応じて、又は、所定の条件が成立した場合に、実行するように構成されていてもよい。
この図37に例示するように、無線端末104の接続先選択(決定)処理が実施されると、まず、制御局102は、無線基地局103に対して、RSRPの収集を指示する(ステップS110)。
制御局102からRSRPの収集を指示された無線基地局103は、自局103配下の各無線端末104に対して、周辺セルについてのRSRPの測定及び当該測定結果のフィードバックを指示する(ステップS111)。
無線基地局103からRSRPの測定及び当該測定結果のフィードバックを指示された無線端末104は、周辺セルから受信される無線信号についてのRSRPを測定するとともに、測定したRSRPと対応するセルIDとを無線基地局103に報告する(ステップS112)。
RSRPとセルIDとを無線端末104から受信した無線基地局103は、報告元の無線端末104を識別するユーザIDとともに、無線端末104から報告されたRSRPとセルIDとを制御局102へ通知する(ステップS113)。
そして、制御局102のユーザ情報取得部121がユーザID,セルID及びRSRPの報告を無線基地局103から受けると、セル決定部122は、ユーザ情報取得部121が取得した各RSRPを用いて、以下の式(17)により、各無線端末104が各セルに接続した場合の信号対雑音比(SINR:Signal-to-Interference plus Noise power Ratio)を算出する。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、無線端末4−n(ユーザ#n)(nは自然数)がセル#i(iは自然数)に接続したと仮定した場合のSINRを表しており、
Figure 2014020781
は、セル#iの送信電力を表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nとセル#iとの間のパスロス値(即ち、セル#iにおけるユーザ#nに対する伝搬損失)を表しており、
Figure 2014020781
は、雑音電力を表している。
本例では、制御局102は、各基地局103の送信電力を予め記憶する。なお、制御局102は、各基地局103から送信電力を通知されてもよい。また、制御局102は、RSRPと基準信号の送信電力とに基づいてパスロス値を算出する。なお、制御局102は、送信電力をパスロス値により除した値に代えて、RSRPを用いるように構成されていてもよい。
次に、セル決定部122は、無線端末4−nがセル#iに接続したと仮定した場合の無線端末4−nのセル#iに対するデータレート(期待レート)を、次式(18)を用いて算出することにより、期待レートテーブルを作成する(図37のステップS114)。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nがセル#iに接続したと仮定した場合の期待レートを表しており、
Figure 2014020781
は、通信帯域幅を表しており、
Figure 2014020781
は、帯域幅効率を表しており、
Figure 2014020781
は、SINR効率を表している。
そして、セル決定部122は、以上のようにして作成した期待レートテーブルを参照することにより、各ユーザのサービングセルを選択(決定)するセル決定処理を実行する(図37のステップS116)。
ところで、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、LTE-Advanced(LTE−A)の標準化が進められており、LTE−Aでは、1Gbpsを超えるピークデータレートを実現すべく、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier)を用いて広帯域伝送を行なうキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)技術が採用される。
本例では、無線端末104は、キャリアアグリゲーションに対応可能な端末である。従って、無線端末104は、キャリアアグリゲーションの能力に応じて、1つ以上の選択されたコンポーネントキャリアをサービングセルとして無線基地局103と無線通信を行なうことができる。これにより、例えば、最大で、20[MHz]×5コンポーネントキャリア=100[MHz]の広帯域通信を行なうことが可能となる。
従って、セル決定部122は、各無線端末104に対して、予め設定された上限セル数(1つ、又は、複数、例えば、5つ)のサービングセルを選択(決定)する。例えば、上限セル数は、無線端末104が対応可能なコンポーネントキャリア数による制限、又は、スケジューリング処理量による制限等に基づいて設定され得る。本例では、上限セル数は、無線端末104毎に設定される。
具体的には、セル決定部122は、図38に例示したフローチャートに従った処理をセル決定処理として実行する。
先ず、セル決定部122は、各接続先候補(本例では、セル)に対する接続端末数Nue(ここで、i=1,…,NCell)を初期化する(初期値としての「0」に設定する)(図38のステップS121)。ここで、NCellは、セル選択(決定)処理に関係する、すべてのセルの数(即ち、接続先候補の総数)を表している。
次いで、セル決定部122は、下記の式(19)に基づいて、値が0以外のメトリック値An,iを更新する(図38のステップS122)。ここで、nは、n番目の無線端末104のインデックス(n番目の無線端末104を識別するための番号)である。無線端末104のインデックスnは、1からNUEまでのいずれかの自然数を表す(即ち、n=1,…,NUE)。また、iは、i番目のセルのインデックス(i番目のセルを識別するための番号)である。セルのインデックスiは、1からNCellまでのいずれかの自然数を表す(即ち、i=1,…,NCell)。なお、NUEは、無線端末104の総数を表す。また、本例では、メトリック値An,iの初期値は0以外の値(例えば、負の値等)に設定されている。
Figure 2014020781
即ち、メトリック値An,iは、算出される対象となる組の無線端末#nが当該組の接続先候補#iに接続した場合のデータレートtn,iを、当該組の接続先候補#iに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nue+1)により除した値を分子とする値である。更に、メトリック値An,iは、算出される対象となる組の無線端末#nがある接続先候補#mに接続した場合のデータレートtn,mを、当該接続先候補#mに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nue+1)により除した値を、複数の接続先候補のすべてについて合計した値を分母とする値である。
なお、セル決定部122は、下記の式(19)’に基づいて、メトリック値An,iを更新してもよい。
Figure 2014020781
即ち、この場合、メトリック値An,iは、算出される対象となる組の無線端末#nが当該組の接続先候補#iに接続した場合のデータレートtn,iを、当該組の接続先候補#iに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nue+1)により除した値を分子とする値である。更に、この場合、メトリック値An,iは、算出される対象となる組の無線端末#nがある接続先候補#mに接続した場合のデータレートtn,mを、当該接続先候補#mに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nue+1)により除した値を、複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補#i以外の接続先候補のすべてについて合計した値を分母とする値である。
また、メトリック値An,iは、式(19)及び式(19)’以外の式により算出されてもよい。なお、メトリック値An,iは、式(19)又は式(19)’における分子の値が大きくなるほど大きくなり、且つ、式(19)又は式(19)’における分母の値が小さくなるほど大きくなる値であることが好適である。
そして、セル決定部122は、ステップS122にて更新されたメトリック値An,iが最大であるメトリック値に対応する、無線端末104のインデックスnmax、及び、セルのインデックスimaxを検索することにより取得する(図38のステップS123)。
次いで、セル決定部122は、無線端末#nmax(インデックスnmaxにより識別される無線端末104)に対して選択されたセルの数が、当該無線端末#nmaxに対して予め設定された上限セル数よりも小さいか否かを判定する(図38のステップS124)。
無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数よりも小さい場合(図38のステップS124のYesルート)、セル決定部122は、無線端末#nmaxに対してセル#imax(インデックスimaxにより識別されるセル)を選択する(即ち、無線端末#nmaxが接続する接続先としてセル#imaxを選択する)(図38のステップS125)。
そして、セル決定部122は、セル#imaxに対する接続端末数Nueimaxに1を加算する(図38のステップS126)。次いで、セル決定部122は、すべてのメトリック値An,iが「0」であるか否かを判定する(図38のステップS127)。
すべてのメトリック値An,iが「0」である場合(図38のステップS127のYesルート)、セル決定部122は、図38に示した処理を終了する。
一方、いずれかのメトリック値An,iが0でない場合(図38のステップS127のNoルート)、セル決定部122は、メトリック値Anmax,imaxを「0」に設定し(図38のステップS128)、その後、図38のステップS122へ戻る。そして、セル決定部122は、ステップS122〜ステップS129の処理を繰り返し実行する。
従って、セル決定部122は、図38のステップS122にて、上記ステップS125における選択に伴う変化後の接続端末数に基づいてメトリック値を更新(算出)する。そして、セル決定部122は、図38のステップS125に再び進んだとき、更新されたメトリック値An,iが最大である無線端末#nmaxが接続する接続先としてセル#imaxを選択する。即ち、図38のステップS122〜ステップS129の処理は、選択処理の一例である。
また、セル決定部122は、図38のステップS124に進んだ場合において、無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数以上であるとき(図38のステップS124のNoルート)、メトリック値Anmax,imaxを「0」に設定し(図38のステップS129)、その後、図38のステップS123へ戻る。
このようにして、セル決定部122は、セル決定処理を実行する。これにより、セル決定部122は、各無線端末104が接続する接続先(本例では、サービングセル)を、複数の接続先候補から選択している。
なお、セル決定部122は、算出したメトリック値が所定の閾値よりも小さい場合、当該メトリック値に対応する接続先候補を無線端末104の接続先から除外してもよい。
上記選択(決定)されたサービングセルについての情報は、セル決定部122によって無線基地局103に通知され(図37のステップS117)、無線基地局103は、当該通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除する(図37のステップS118)。
以上のように、本例によれば、ユーザのロードバランスを考慮してサービングセルの選択を実施するので、無線通信システム101のスループット低下を抑制することが可能となる。
なお、無線通信システム101において、無線端末104は、キャリアアグリゲーションに対応不能な端末であってもよい。この場合、無線通信システム101は、各無線端末104が接続する接続先として1つの接続先候補のみを選択するように構成されることが好適である。
また、無線通信システム101は、制御局102の機能及び構成を無線基地局103が有するように構成されていてもよい。この場合、無線通信システム101は、制御局102を備えていなくてもよい。
〔7〕第1変形例
次に、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る無線通信システムについて説明する。第2実施形態の第1変形例に係る無線通信システムは、上記第2実施形態に係る無線通信システムに対して、無線端末が既に接続しているセルをメトリック値に基づいて変更する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第1変形例に係るセル決定部122は、無線通信システム101が図37に示した動作を実行した後、所定の変更周期が経過する毎に、図39に例示したフローチャートに従った処理(セル変更処理)を実行する。なお、無線通信システム101は、セル変更処理を実行する前に、図37のステップS110〜ステップS114の動作を実行することにより、期待レートテーブルを更新するように構成されることが好適である。
具体的には、セル決定部122は、各接続先候補(本例では、セル)に対する接続端末数Nue(ここで、i=1,…,NCell)として、現在の接続端末数(即ち、現在、各セルに既に接続されている無線端末104の数)を取得する(図39のステップS131)。
次に、セル決定部122は、セル変更数Nchangeを初期化する(初期値としての「0」に設定する)(図39のステップS132)。ここで、セル変更数Nchangeは、今回の図39に例示した処理により接続先が変更される無線端末104の数を表す。
次いで、セル決定部122は、下記の式(20)及び式(21)に基づいて、値が0以外のメトリック値An,i,c(n)を更新する(図39のステップS133)。
ここで、c(n)は、n番目の無線端末104が既に(現在)接続しているセルのうちの、受信品質が最低であるセルのインデックス(接続中セルのインデックス)である。なお、c(n)は、n番目の無線端末104が既に(現在)接続しているセルのうちの、受信品質が所定の閾値以下であるセルのインデックスであってもよい。このインデックスc(n)は、1からNCellまでのいずれかの自然数を表す(即ち、i=1,…,NCell)。
なお、セル決定部122は、i≠c(n)である場合に、式(20)を用いてメトリック値An,i,c(n)を更新し、一方、i=c(n)である場合に、式(21)を用いてメトリック値An,i,c(n)を更新する。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
なお、セル決定部122は、式(20)に対応する下記の式(20)’と、式(21)に対応する下記の式(21)’と、に基づいて、メトリック値An,i,c(n)を更新してもよい。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
即ち、本例では、メトリック値An,i,c(n)は、算出される対象となる組の無線端末104が当該組の接続先候補に既に接続されているか否かに基づいて算出される値である、と言うことができる。
また、メトリック値An,i,c(n)は、式(20)、式(21)、式(20)’及び式(21)’以外の式により算出されてもよい。なお、メトリック値An,i,c(n)は、式(20)、式(21)、式(20)’又は式(21)’における分子の値が大きくなるほど大きくなり、且つ、式(20)、式(21)、式(20)’又は式(21)’における分母の値が小さくなるほど大きくなる値であることが好適である。
そして、セル決定部122は、ステップS122にて更新されたメトリック値An,i,c(n)が最大であるメトリック値に対応する、無線端末104のインデックスnmax、セルのインデックスimax、及び、接続中セルのインデックスcmax(n)を検索することにより取得する(図39のステップS134)。
次いで、セル決定部122は、セルのインデックスimaxと、接続中セルのインデックスcmax(n)と、が異なるか否かを判定する(図39のステップS135)。
セルのインデックスimaxと、接続中セルのインデックスcmax(n)と、が異なる場合(図39のステップS135のYesルート)、セル決定部122は、無線端末#nmax(インデックスnmaxにより識別される無線端末104)に対して選択されたセルの数が、当該無線端末#nmaxに対して予め設定された上限セル数よりも小さいか否かを判定する(図39のステップS136)。
無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数よりも小さい場合(図39のステップS136のYesルート)、セル決定部122は、無線端末#nmaxが既に接続しているセルを、セル#cmax(n)(インデックスcmax(n)により識別されるセル)からセル#imax(インデックスimaxにより識別されるセル)へ変更する(即ち、無線端末#nmaxが接続する接続先としてセル#imaxを選択する)(図39のステップS137)。
そして、セル決定部122は、セル#imaxに対する接続端末数Nueimaxに1を加算する。更に、セル決定部122は、セル#cmax(n)に対する接続端末数Nuecmax(n)に1を加算する。加えて、セル決定部122は、セル変更数Nchangeに1を加算する(図39のステップS138)。
次いで、セル決定部122は、第1の条件、及び、第2の条件の少なくとも一方が成立しているか否かを判定する(図39のステップS139)。ここで、第1の条件は、セル変更数Nchangeが所定の変更数閾値以上である、という条件である。第2の条件は、すべてのメトリック値An,i,c(n)が「0」である、という条件である。
第1の条件、及び、第2の条件の少なくとも一方が成立している場合(図39のステップS139のYesルート)、セル決定部122は、図39に示した処理を終了する。
一方、第1の条件、及び、第2の条件の両方が成立していない場合(図39のステップS139のNoルート)、セル決定部122は、メトリック値Anmax,imax,cmax(n)を「0」に設定し(図39のステップS140)、その後、図39のステップS133へ戻る。そして、セル決定部122は、ステップS133〜ステップS141の処理を繰り返し実行する。
従って、セル決定部122は、図39のステップS133にて、上記ステップS138における選択(変更)に伴う変化後の接続端末数に基づいてメトリック値を更新(算出)する。そして、セル決定部122は、図39のステップS137に再び進んだとき、更新されたメトリック値An,i,c(n)が最大である無線端末#nmaxが接続する接続先としてセル#imaxを選択する。即ち、図39のステップS133〜ステップS141の処理は、選択処理の一例である。
また、セル決定部122は、図39のステップS135に進んだ場合において、セルのインデックスimaxと、接続中セルのインデックスcmax(n)と、が一致するとき(図39のステップS135のNoルート)、メトリック値Anmax,imax,cmax(n)を「0」に設定し(図39のステップS141)、その後、図39のステップS134へ戻る。
また、セル決定部122は、図39のステップS136に進んだ場合において、無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数以上であるとき(図39のステップS136のNoルート)、メトリック値Anmax,imax,cmax(n)を「0」に設定し(図39のステップS141)、その後、図39のステップS134へ戻る。
このように、セル決定部122は、無線端末104が既に接続している接続先と異なる接続先候補が、当該無線端末104が接続する接続先として選択された回数(本例では、セル変更数Nchange)が、所定の変更数閾値以上となるまで選択処理を繰り返し実行している。
このようにして、セル決定部122は、セル変更処理を実行する。これにより、セル決定部122は、各無線端末104が接続する接続先(本例では、サービングセル)を、複数の接続先候補から選択している。
上記選択(決定)されたサービングセルについての情報は、セル決定部122によって無線基地局103に通知され、無線基地局103は、当該通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除する。
以上のように、本例によれば、ユーザのロードバランスを考慮してサービングセルの選択及び変更を実施するので、無線通信システム101のスループット低下を抑制することが可能となる。
〔8〕第2変形例
(8.1)無線通信システム101Aの構成例
次に、本発明の第2実施形態の第2変形例に係る無線通信システムについて説明する。第2変形例に係る無線通信システムは、上記第2実施形態に係る無線通信システムに対して、データレートが異なる期間毎のデータレート及び接続端末数に基づいて接続先候補を選択する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
図40に例示したように、第2変形例に係る無線通信システム101Aは、HetNet(Heterogeneous Network)を構成している。図40に示す無線通信システム101Aは、例示的に、制御局102Aと、無線基地局103A−1,103A−2,103A−3,103A−4と、ユーザ装置(UE)の一例としての無線端末104−1と、をそなえる。
なお、図40中、無線端末104−1については、図33に例示した無線端末104−1,104−2,104−3と同様の機能及び構成を有するため、その説明を省略する。また、以下では、無線基地局103A−1,103A−2,103A−3,103A−4を、それぞれ、基地局#1,基地局#2,基地局#3,基地局#4と表記することがある。また、以下では、無線基地局103A−1,103A−2,103A−3,103A−4を区別しない場合、単に無線基地局103A又は基地局103Aと表記することがある。さらに、無線基地局103Aの数及び無線端末104の数は、図40に例示する数にそれぞれ限定されない。
無線通信システム101Aは、マクロセル、ミクロセル、ピコセル、及び、フェムトセル等の種類が異なる複数のセルを有する。
無線基地局103Aは、図33に例示した無線基地局103と同様の機能及び構成を有する。本例では、無線基地局103A−1,103A−3は、マクロセルとしての無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末104と無線通信する機能を有する。また、本例では、無線基地局103A−2,103A−4は、ピコセルとしての無線エリアを提供し、当該無線エリアを介して無線端末104と無線通信する機能を有する。
本例では、基地局#2が提供するピコセル(セル(Cell)#2)は、基地局#1が提供するマクロセル(セル(Cell)#1)に収容されている。同様に、基地局#4が提供するピコセル(セル(Cell)#4)は、基地局#3が提供するマクロセル(セル(Cell)#3)に収容されている。
即ち、本例では、無線端末104の接続先候補は、セル#1〜セル#4である。なお、無線端末104の接続先候補は、無線端末104の移動、又は、無線基地局103Aの開設、停止、及び、廃止などに応じて変動し得る。
なお、複数のセルが提供されている領域においては、各セルにおける無線信号が相互に干渉する。そこで、本例では、無線通信システム101Aは、セル間の干渉を低減するために、eICIC(Enhanced Inter Cell Interference Coordination)を用いる。
具体的には、無線通信システム101Aは、eICICの制御法の一種である「Time domain resource partitioning」を用いる。即ち、本例では、無線通信システム101Aは、マクロセルにおいて、所定の周期の一部の期間において通信を行なわない(即ち、フレームを構成する複数のサブフレームの一部におけるデータの送受信を停止する)。なお、データの送受信が停止されるサブフレームは、ABS(Almost Blank Subframe)と呼ばれることがある。
図15に示したように、無線通信システム101Aは、時間について連続する4つのサブフレームからなるフレームを有する。各サブフレームは、等しい時間長を有する。
具体的には、第1のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第2のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第3のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられ、第4のサブフレームには、時間tから時間tまでの期間が割り当てられる。
なお、複数のサブフレームは、異なる時間長を有していてもよい。
基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームにおいてデータの送受信を行なう。一方、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する。即ち、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームをABSとして設定している。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、すべてのサブフレームにおいてデータの送受信を行なう。
即ち、無線通信システム101Aは、所定の周期(本例では、1つのフレームの期間)において、データレートが異なる複数の期間を有する。具体的には、第1の期間(期間#1)は、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを併せた期間であり、第2の期間(期間#2)は、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームを併せた期間である。
本例では、停止時間比率αは、0.5である。ここで、停止時間比率αは、eICICを用いない場合におけるデータを送受信可能な時間(即ち、1つのフレームの時間長)に対する、eICICを用いることによりデータの送受信を停止する時間(即ち、第3のサブフレームの時間長と第4のサブフレームの時間長の和)の比である。なお、停止時間比率αは、0以上であり且つ1以下である任意の値に設定されていてもよい。
また、第2変形例に係るセル決定部122は、ユーザ情報取得部121によって取得された上記受信強度に関する情報に基づき、各期間にて各無線端末104を接続先候補の各セルに割り当てた(各無線端末104が接続先候補の各セルに接続した)場合に期待されるデータレート(期待レート)を算出する。
次いで、セル決定部122は、算出した期間毎の上記データレートと、各期間にて各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいてメトリック値を算出する。そして、セル決定部122は、算出した上記メトリック値に基づいて、各期間における各無線端末104の接続先としてのサービングセルを選択(決定)する。
その後、セル決定部122は、上記選択(決定)結果を無線基地局103Aに通知し、無線基地局103Aによって、当該選択(決定)結果に基づくセル制御が行なわれることにより、無線端末104が各期間にて接続するセルの変更、追加、削除などが実施される。
即ち、セル決定部122は、各無線端末104が各期間にて各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各期間にて各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいて、各期間にて無線端末104が接続する接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能する。
なお、セル決定部122の各動作の詳細については、後述する。
(8.2)無線通信システム101Aの動作例
第2変形例に係る無線通信システム101Aは、無線通信システム101と同様に、図37に例示される処理を実行する。このとき、無線通信システム101Aは、無線通信システム101と異なり、以下の式(22)により、各期間にて各無線端末104が各セルに接続した場合の信号対雑音比(SINR)を算出する。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、k(kは自然数)番目の期間(期間#k)にて無線端末104−n(ユーザ#n)(nは自然数)がセル#i(iは自然数)に接続したと仮定した場合のSINRを表しており、
Figure 2014020781
は、期間#kにおけるセル#iの送信電力を表しており、
Figure 2014020781
は、ユーザ#nとセル#iとの間のパスロス値(即ち、セル#iにおけるユーザ#nに対する伝搬損失)を表しており、
Figure 2014020781
は、雑音電力を表している。
本例では、制御局102Aは、各基地局103Aの送信電力を予め記憶する。具体的には、送信電力Pi,kは、図16に例示したように、記憶されている。ここで、Pは、マクロセルにおける送信電力の基本値であり、Pは、ピコセルにおける送信電力の基本値である。
なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送信電力を通知されてもよい。また、制御局102Aは、RSRPと基準信号の送信電力とに基づいてパスロス値を算出する。
次に、セル決定部122は、期間#kにて無線端末104−nがセル#iに接続したと仮定した場合の無線端末104−nのセル#iに対するデータレート(期待レート)を、次式(23)を用いて算出することにより、期待レートテーブルを作成する。
Figure 2014020781
ここで、
Figure 2014020781
は、期間#kにてユーザ#nがセル#iに接続したと仮定した場合の期待レートを表しており、
Figure 2014020781
は、通信帯域幅を表しており、
Figure 2014020781
は、帯域幅効率を表しており、
Figure 2014020781
は、SINR効率を表している。
そして、セル決定部122は、以上のようにして作成した期待レートテーブルを参照することにより、各期間における各ユーザのサービングセルを選択(決定)するセル決定処理を実行する(図37のステップS116)。
本例では、セル決定部122は、各無線端末104に対して、予め設定された上限セル数(1つ、又は、複数、例えば、5つ)のサービングセルを選択(決定)する。例えば、上限セル数は、無線端末104が対応可能なコンポーネントキャリア数による制限、又は、スケジューリング処理量による制限等に基づいて設定され得る。本例では、上限セル数は、期間毎に、且つ、無線端末104毎に、設定される。
具体的には、セル決定部122は、図41に例示したフローチャートに従った処理をセル決定処理として実行する。
先ず、セル決定部122は、各期間における各接続先候補(本例では、セル)に対する接続端末数Nuei,k(ここで、i=1,…,NCell、また、k=1,…,N)を初期化する(初期値としての「0」に設定する)(図41のステップS221)。ここで、NCellは、セル選択(決定)処理に関係する、すべてのセルの数(即ち、接続先候補の総数)を表している。また、Nは、期間の数(本例では、2)を表している。
次いで、セル決定部122は、下記の式(24)に基づいて、値が0以外のメトリック値An,i,kを更新する(図41のステップS222)。ここで、nは、n番目の無線端末104のインデックス(n番目の無線端末104を識別するための番号)である。無線端末104のインデックスnは、1からNUEまでのいずれかの自然数を表す(即ち、n=1,…,NUE)。また、iは、i番目のセルのインデックス(i番目のセルを識別するための番号)である。セルのインデックスiは、1からNCellまでのいずれかの自然数を表す(即ち、i=1,…,NCell)。また、kは、k番目の期間のインデックス(k番目の期間を識別するための番号)である。期間のインデックスkは、1からNまでのいずれかの自然数を表す(即ち、k=1,…,N)。なお、NUEは、無線端末104の総数を表す。また、本例では、メトリック値An,i,kの初期値は0以外の値(例えば、負の値等)に設定されている。
Figure 2014020781
ここで、βi,kは、送受信可能時間比率である。送受信可能時間比率は、セル#iにおける、周期の長さ(本例では、1つのフレームの時間長)に対する、期間#kのうちのデータを送受信可能な時間の長さの比である。
本例では、制御局102Aは、各基地局103Aの送受信可能時間比率を予め記憶する。具体的には、送受信可能時間比率βi,kは、図18に例示したように、記憶されている。ここで、αは、停止時間比率(本例では、0.5)である。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
即ち、メトリック値An,i,kは、算出される対象となる組の無線端末#nが当該組の期間#kにて当該組の接続先候補#iに接続した場合のデータレートtn,i,kに、当該期間#k及び当該接続先候補#iに対応する送受信可能時間比率βi,kを乗じた値を、当該組の期間#kにて当該組の接続先候補#iに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nuei,k+1)により除した値を分子とする値である。更に、メトリック値An,i,kは、算出される対象となる組の無線端末#nがある期間#sにて、ある接続先候補#mに接続した場合のデータレートtn,m,sに、当該期間#s及び当該接続先候補#mに対応する送受信可能時間比率βm,sを乗じた値を、当該期間#sにて当該接続先候補#mに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nuem,s+1)により除した値を、複数の接続先候補のすべてについて合計するとともに複数の期間のすべてについて合計した値を分母とする値である。
なお、セル決定部122は、下記の式(24)’に基づいて、メトリック値An,i,kを更新してもよい。
Figure 2014020781
即ち、この場合、メトリック値An,i,kは、算出される対象となる組の無線端末#nが当該組の期間#kにて当該組の接続先候補#iに接続した場合のデータレートtn,i,kに、当該期間#k及び当該接続先候補#iに対応する送受信可能時間比率βi,kを乗じた値を、当該組の期間#kにて当該組の接続先候補#iに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nuei,k+1)により除した値を分子とする値である。更に、メトリック値An,i,kは、算出される対象となる組の無線端末#nがある期間#sにて、ある接続先候補#mに接続した場合のデータレートtn,m,sに、当該期間#s及び当該接続先候補#mに対応する送受信可能時間比率βm,sを乗じた値を、当該期間#sにて当該接続先候補#mに接続される無線端末104の数である接続端末数(Nuem,s+1)により除した値を、複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補#i以外の接続先候補のすべてについて合計するとともに複数の期間のすべてについて合計した値を分母とする値である。
また、メトリック値An,i,kは、式(24)及び式(24)’以外の式により算出されてもよい。なお、メトリック値An,i,kは、式(24)又は式(24)’における分子の値が大きくなるほど大きくなり、且つ、式(24)又は式(24)’における分母の値が小さくなるほど大きくなる値であることが好適である。
そして、セル決定部122は、ステップS222にて更新されたメトリック値An,i,kが最大であるメトリック値に対応する、無線端末104のインデックスnmax、セルのインデックスimax、及び、期間のインデックスkmaxを検索することにより取得する(図41のステップS223)。
次いで、セル決定部122は、無線端末#nmax(インデックスnmaxにより識別される無線端末104)に対して選択されたセルの数が、当該無線端末#nmax及び期間#kmaxに対して予め設定された上限セル数よりも小さいか否かを判定する(図41のステップS224)。
無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数よりも小さい場合(図41のステップS224のYesルート)、セル決定部122は、無線端末#nmaxに対して期間#kmax(インデックスkmaxにより識別される期間)におけるセル#imax(インデックスimaxにより識別されるセル)を選択する(即ち、無線端末#nmaxが期間#kmaxにて接続する接続先としてセル#imaxを選択する)(図41のステップS225)。
そして、セル決定部122は、期間#kmaxにおけるセル#imaxに対する接続端末数Nueimax,kmaxに1を加算する(図41のステップS226)。次いで、セル決定部122は、すべてのメトリック値An,i,kが「0」であるか否かを判定する(図41のステップS227)。
すべてのメトリック値An,i,kが「0」である場合(図41のステップS227のYesルート)、セル決定部122は、図41に示した処理を終了する。
一方、いずれかのメトリック値An,i,kが0でない場合(図41のステップS227のNoルート)、セル決定部122は、メトリック値Anmax,imax,kmaxを「0」に設定し(図41のステップS228)、その後、図41のステップS222へ戻る。そして、セル決定部122は、ステップS222〜ステップS229の処理を繰り返し実行する。
従って、セル決定部122は、図41のステップS222にて、上記ステップS225における選択に伴う変化後の接続端末数に基づいてメトリック値を更新(算出)する。そして、セル決定部122は、図41のステップS225に再び進んだとき、更新されたメトリック値An,i,kが最大である無線端末#nmaxが期間#kmaxにて接続する接続先としてセル#imaxを選択する。即ち、図41のステップS222〜ステップS229の処理は、選択処理の一例である。
また、セル決定部122は、図41のステップS224に進んだ場合において、無線端末#nmaxに対して選択されたセルの数が上限セル数以上であるとき(図41のステップS224のNoルート)、メトリック値Anmax,imax,kmaxを「0」に設定し(図41のステップS229)、その後、図41のステップS223へ戻る。
このようにして、セル決定部122は、セル決定処理を実行する。これにより、セル決定部122は、各無線端末104が各期間にて接続する接続先(本例では、サービングセル)を、複数の接続先候補から選択している。
なお、セル決定部122は、算出したメトリック値が所定の閾値よりも小さい場合、当該メトリック値に対応する接続先候補を無線端末104の接続先から除外してもよい。
上記選択(決定)されたサービングセルについての情報は、セル決定部122によって無線基地局103Aに通知され(図37のステップS117)、無線基地局103Aは、当該通知に基づき、各ユーザのサービングセルを変更、追加、削除する(図37のステップS118)。
以上のように、本例によれば、ユーザのロードバランスを考慮してサービングセルの選択を実施するので、無線通信システム101Aのスループット低下を抑制することが可能となる。
なお、無線通信システム101Aにおいて、無線端末104は、キャリアアグリゲーションに対応不能な端末であってもよい。この場合、無線通信システム101Aは、各無線端末104が接続する接続先として1つの接続先候補のみを選択するように構成されることが好適である。
また、無線通信システム101Aは、制御局102Aの機能及び構成を無線基地局103Aが有するように構成されていてもよい。この場合、無線通信システム101Aは、制御局102Aを備えていなくてもよい。
上述した例において、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する(即ち、マクロセル(セル#1及びセル#3)の第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止する)ように構成されていた。
ところで、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、図20に例示されるように、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、他のサブフレームにおける送信電力よりも小さくするように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#1及び基地局#3のそれぞれは、第3のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局102Aは、送信電力Pi,kを、図21に例示したように、記憶している。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局102Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図22に例示したように、記憶している。ここで、αは、低減時間比率(本例では、0.5)である。低減時間比率αは、データを送受信可能な時間(即ち、1つのフレームの時間長)に対する、送信電力を低減する時間(即ち、第3のサブフレームの時間長と第4のサブフレームの時間長の和)の比である。なお、低減時間比率αは、0以上であり且つ1以下である任意の値に設定されていてもよい。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム101Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム101Aのスループット低下を抑制することができる。
また、図23に例示されるように、基地局#1と基地局#3とは、異なるサブフレームにてデータの送受信を停止するように構成されていてもよい。具体的には、基地局#1は、第2のサブフレーム及び第3のサブフレームにおけるデータの送受信を停止するように構成され、且つ、基地局#3は、第2のサブフレーム及び第4のサブフレームにおけるデータの送受信を停止するように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1は、第1のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#3は、第1のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を上記基本値Pに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局102Aは、送信電力Pi,kを、図24に例示したように、記憶している。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局102Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図25に例示したように、記憶している。ここで、αは、第1のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第2のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第3のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第4のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)である。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム101Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム101Aのスループット低下を抑制することができる。
また、図26に例示されるように、基地局#1と基地局#3とは、異なるサブフレームにて送信電力を、他のサブフレームにおける送信電力よりも小さくするように構成されていてもよい。
本例では、基地局#1は、第1のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、マクロセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。更に、基地局#1は、第2のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#3は、第1のサブフレーム及び第3のサブフレームにおける送信電力を上記基本値Pに設定する。更に、基地局#3は、第2のサブフレーム及び第4のサブフレームにおける送信電力を、上記基本値Pから低減量δだけ減じた値P−δに設定する。また、基地局#2及び基地局#4のそれぞれは、各サブフレームにおける送信電力を、ピコセルにおける送信電力の基本値Pに設定する。
従って、制御局102Aは、送信電力Pi,kを、図27に例示したように、記憶している。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送信電力を通知されてもよい。
また、制御局102Aは、送受信可能時間比率βi,kを、図28に例示したように、記憶している。ここで、αは、第1のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第2のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第3のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)であり、αは、第4のサブフレームの時間長(即ち、時点tから時点tまでの時間)である。なお、制御局102Aは、各基地局103Aから送受信可能時間比率を通知されてもよい。
本例においても、無線通信システム101Aは、上述した場合と同様に作動することにより、無線通信システム101Aのスループット低下を抑制することができる。
〔9〕ハードウェア構成例
ここで、図29に制御局102,102Aのハードウェア構成の一例を示す。
この図29に示すように、制御局102,102Aは、例示的に、プロセッサ201と、記憶装置202と、有線インタフェース(IF)203とをそなえる。
プロセッサ201は、データを処理する装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor),LSI(Large Scale Integration),FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含む。
記憶装置202は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
有線IF203は、コアネットワークや無線基地局103,103Aなどと通信を行なうためのインタフェース装置である。
なお、図34に例示する制御局102の各構成と図29に例示する制御局102の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
有線IF203は、例えば、ユーザ情報取得部121に対応し、プロセッサ201及び記憶装置202は、例えば、セル決定部122に対応する。
即ち、プロセッサ201及び記憶装置202は、各無線端末104が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいてメトリック値を算出し、算出したメトリック値に基づいて、各無線端末104の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能し得る。
また、制御局102Aの各構成と図29に例示する制御局102Aの各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
有線IF203は、例えば、ユーザ情報取得部121に対応し、プロセッサ201及び記憶装置202は、例えば、セル決定部122に対応する。
即ち、プロセッサ201及び記憶装置202は、各期間において各無線端末104が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各期間において各接続先候補に接続される無線端末104の数である接続端末数と、に基づいてメトリック値を算出し、算出したメトリック値に基づいて、各期間における各無線端末104の接続先を複数の接続先候補から選択する処理部の一例として機能し得る。
また、図30に無線基地局103,103Aのハードウェア構成の一例を示す。
この図30に示すように、無線基地局103,103Aは、例示的に、プロセッサ301と、記憶装置302と、有線IF303と、無線インタフェース(IF)304と、無線処理回路305と、ベースバンド(BB)処理回路306とをそなえる。
プロセッサ301は、データを処理する装置であり、例えば、CPU,DSP,LSI,FPGA等を含む。
記憶装置302は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM,RAM,磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
有線IF303は、制御局102,102Aやコア網側のネットワーク(いわゆるバックホールネットワーク)と有線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線IF304は、無線端末104と無線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線処理回路305は、無線IF304で受信した無線信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理を行なう一方、無線IF304で送信する無線信号について、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理を行なう回路である。
BB処理回路306は、無線IF304で受信した無線信号について、所定のベースバンド処理を施すとともに、無線IF304を介して送信する信号について、所定のベースバンド処理を施す回路であり、例えば、LSIやFPGA等を含む。
なお、図35に例示する無線基地局103の各構成と図30に例示する無線基地局103の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF304は、例えば、アンテナ131及びアンテナ共用部132に対応し、無線処理回路305及びBB処理回路306は、例えば、送信処理部137及び受信処理部133に対応する。
さらに、プロセッサ301及び記憶装置302は、例えば、ULスケジューラ134,ユーザ情報管理部135及びDLスケジューラ136に対応し、有線IF303は、例えば、ユーザ情報管理部135に対応する。
また、無線基地局103Aの各構成と図30に例示する無線基地局103Aの各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF304は、例えば、アンテナ131及びアンテナ共用部132に対応し、無線処理回路305及びBB処理回路306は、例えば、送信処理部137及び受信処理部133に対応する。
さらに、プロセッサ301及び記憶装置302は、例えば、ULスケジューラ134,ユーザ情報管理部135及びDLスケジューラ136に対応し、有線IF303は、例えば、ユーザ情報管理部135に対応する。
また、図31に無線端末104のハードウェア構成の一例を示す。
この図31に示すように、無線端末104は、例示的に、プロセッサ401と、記憶装置402と、無線IF403と、無線処理回路404とをそなえる。
プロセッサ401は、データを処理する装置であり、例えば、CPU,DSP,LSI,FPGA等を含む。
記憶装置402は、データを記憶する装置であり、例えば、ROM,RAM,磁気ディスク,光ディスク,フラッシュメモリ等を含む。
無線IF403は、無線基地局103,103Aと無線通信を行なうためのインタフェース装置である。
無線処理回路404は、無線IF403で受信した無線信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D変換などの処理を行なう一方、無線IF403で送信する無線信号について、送信データのD/A変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理を行なう回路である。
なお、図36に例示する無線端末104の各構成と図31に例示する無線端末104の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
無線IF403は、例えば、アンテナ141及びアンテナ共用部142に対応し、無線処理回路404は、例えば、送信処理部145及び受信処理部143に対応し、プロセッサ401及び記憶装置402は、例えば、制御部144に対応する。
即ち、無線IF403は、制御局102,102Aによって選択された接続先を介して無線通信を行なう通信部の一例として機能する。
〔10〕その他
上述した無線通信システム101,101A,制御局102,102A,無線基地局103,103A及び無線端末104の各構成,各手段及び各機能は、必要に応じて取捨選択されてもよいし、適宜組み合わせられてもよい。即ち、上述した本発明の機能を発揮できるように、上記の各構成及び各機能は取捨選択されたり、適宜組み合わせて用いられたりしてもよい。
また、上述したサービングセルの選択(決定)処理の実施対象を、例えば、無線通信システム101,101Aに接続中の全ての無線端末104としてもよいし、あるいは、実際に通信中の無線端末104に限定してもよい。
さらに、上述したサービングセルの選択(決定)処理の実施対象を、例えば、所定の時間以上通信を継続している無線端末104としてもよいし、移動速度が所定の速度よりも小さい無線端末104に限定してもよい。
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、上記各実施形態において、制御局、無線基地局、及び/又は、無線端末の各機能は、プロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されていてもよい。この場合、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
1,1´,1A 無線通信システム
2,2A 制御局
3,3´,3A,3−1,3−2,3´−1,3´−2,3A−1,3A−2,3A−3,3A−4 無線基地局
4,4−1,4−2,4−3 無線端末
21,21´ ユーザ情報取得部
22,22´ セル決定部
31,31´ アンテナ
32,32´ アンテナ共用部
33,33´ 受信処理部
34,34´ ULスケジューラ
35,35´ ユーザ情報管理部
36,36´ DLスケジューラ
37,37´ 送信処理部
41 アンテナ
42 アンテナ共用部
43 受信処理部
44 制御部
45 送信処理部
101,101A 無線通信システム
102,102A 制御局
103,103A,103−1,103−2,103A−1,103A−2,103A−3,103A−4 無線基地局
104,104−1,104−2,104−3 無線端末
121 ユーザ情報取得部
122 セル決定部
131 アンテナ
132 アンテナ共用部
133 受信処理部
134 ULスケジューラ
135 ユーザ情報管理部
136 DLスケジューラ
137 送信処理部
141 アンテナ
142 アンテナ共用部
143 受信処理部
144 制御部
145 送信処理部
201 プロセッサ
202 記憶装置
203 有線IF
301 プロセッサ
302 記憶装置
303 有線IF
304 無線IF
305 無線処理回路
306 BB処理回路
401 プロセッサ
402 記憶装置
403 無線IF
404 無線処理回路
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
<付記>
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムにおいて、
前記制御装置は、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえ、
前記の各無線端末は、
前記処理部によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線通信システム。
(付記2)
前記処理部は、
前記複数の無線端末が前記複数の接続先候補から受信可能な無線信号の受信電力強度に関する情報に基づいて、前記の各データレートを算出する、付記1記載の無線通信システム。
(付記3)
前記処理部は、
前記の各データレートと前記の各リソース割り当て率とに基づいて、前記の各無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各スループットの、接続先候補について合計した値の、前記複数の無線端末についての相乗平均の対数を前記評価値として用いる、付記1又は2に記載の無線通信システム。
(付記4)
前記処理部は、
前記評価値が最大化するように、前記の各リソース割り当て率を算出し、
算出した前記の各リソース割り当て率に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択する、付記1〜3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記5)
前記処理部は、
ある接続先候補#i(iは自然数)に対する他の接続先候補#q(qは自然数、且つ、q≠i)におけるn(nは自然数)番目の無線端末のスループットの合計値
Figure 2014020781
と、前記n番目の無線端末が前記接続先候補#iに接続した場合のデータレート
Figure 2014020781
と、
以下の式(4)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータ
Figure 2014020781
と、以下の式(5)と、に基づいて、前記リソース割り当て率
Figure 2014020781
を算出するように構成された、付記4に記載の無線通信システム。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
(付記6)
前記無線通信システムは、所定の周期において、データレートが異なる複数の期間を有し、
前記処理部は、
各期間において各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各期間における前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率と、に基づいて、前記の各期間において前記の各無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各スループットの、接続先候補及び期間について合計した値の、前記複数の無線端末についての相乗平均の対数を前記評価値として用いる、付記1又は2に記載の無線通信システム。
(付記7)
前記処理部は、
前記評価値が最大化するように、前記の各リソース割り当て率を算出し、
算出した前記の各リソース割り当て率に基づいて、前記複数の無線端末の各期間における接続先を前記複数の接続先候補から選択する、付記1、2又は6に記載の無線通信システム。
(付記8)
前記処理部は、
ある期間#k(kは自然数)の、ある接続先候補#i(iは自然数)に対する他の接続先候補#q(qは自然数、且つ、q≠i)におけるn(nは自然数)番目の無線端末のスループットの合計値
Figure 2014020781
と、前記n番目の無線端末が前記期間#kにて前記接続先候補#iに接続した場合のデータレート
Figure 2014020781
と、
以下の式(11)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータ
Figure 2014020781
と、前記期間#kにおいて、通信可能である場合に前記周期に対する前記期間の長さの比に設定され、一方、通信不能である場合に0に設定される割り当て可能リソース率
Figure 2014020781
と、以下の式(12)と、に基づいて、前記リソース割り当て率
Figure 2014020781
を算出するように構成された、付記4に記載の無線通信システム。
Figure 2014020781
Figure 2014020781
(付記9)
前記処理部は、
前記算出したリソース割り当て率が大きい接続先候補から順に前記無線端末の接続先として選択する、付記4、5、7又は8に記載の無線通信システム。
(付記10)
前記処理部は、
前記算出したリソース割り当て率が所定の閾値よりも小さい場合、当該リソース割り当て率に対応する接続先候補を前記無線端末の接続先から除外する、付記4、5、7、8又は9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記11)
前記処理部は、
一の接続先候補における一の無線端末へのリソース割り当て率を、他の接続先候補における各データレートと、一の接続先候補における各データレートと、他の接続先候補における他の無線端末へのリソース割り当て率とに基づいて算出する、付記1乃至付記10のいずれか一項に記載の無線通信システム。
(付記12)
前記処理部は、
一の接続先候補における一の無線端末へのリソース割り当て率を算出する処理を、各接続先候補について逐次的に実施する、付記11記載の無線通信システム。
(付記13)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの通信制御方法において、
前記制御装置は、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、
前記の各無線端末は、
前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう、通信制御方法。
(付記14)
付記1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムの通信制御方法であって、
前記制御装置は、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、
前記の各無線端末は、
前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう、通信制御方法。
(付記15)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する処理部をそなえる、制御装置。
(付記16)
付記1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる前記制御装置であって、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する処理部をそなえる、制御装置。
(付記17)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記無線端末において、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線端末。
(付記18)
付記1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる前記無線端末であって、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線端末。
(付記19)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえる、制御装置。
(付記20)
前記処理部は、
無線端末及び接続先候補の組のそれぞれに対して、当該無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づくメトリック値を算出し、当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が接続する接続先として当該組の接続先候補を選択するように構成された、付記19に記載の制御装置。
(付記21)
前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値が大きくなるほど大きくなり、且つ、当該組の無線端末がある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計した値が小さくなるほど大きくなる値である、付記20に記載の制御装置。
(付記22)
前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を分子とし、且つ、当該組の無線端末がある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計した値を分母とする値である、付記21に記載の制御装置。
(付記23)
前記無線通信システムは、所定の周期において、データレートが異なる複数の期間を有し、
前記処理部は、
無線端末、接続先候補、及び、期間の組のそれぞれに対して、当該期間において当該無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各データレートと、当該期間において前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づくメトリック値を算出し、当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が当該組の期間において接続する接続先として当該組の接続先候補を選択するように構成された、付記19に記載の制御装置。
(付記24)
前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の期間にて当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の期間にて当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値が大きくなるほど大きくなり、且つ、当該組の無線端末がある期間にてある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該期間にて当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計するとともに前記複数の期間のすべてについて合計した値が小さくなるほど大きくなる値である、付記23に記載の制御装置。
(付記25)
前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を分子とし、且つ、当該組の無線端末がある期間にてある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該期間にて当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計するとともに前記複数の期間のすべてについて合計した値を分母とする値である、付記24に記載の制御装置。
(付記26)
前記処理部は、
前記複数の無線端末が前記複数の接続先候補から受信可能な無線信号の受信電力強度に関する情報に基づいて、前記の各データレートを算出する、付記19乃至付記25のいずれか一項に記載の制御装置。
(付記27)
前記処理部は、
前記決定に伴う変化後の接続端末数に基づいて前記メトリック値を算出し、且つ、前記決定が既に行われた組以外の組のそれぞれに対して当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が接続する接続先として当該組の接続先候補を選択する選択処理を繰り返し実行するように構成された、付記19乃至付記26のいずれか一項に記載の制御装置。
(付記28)
前記処理部は、
前記無線端末が既に接続している接続先と異なる接続先候補が、当該無線端末が接続する接続先として選択された回数が、所定の変更数閾値以上となるまで前記選択処理を繰り返し実行するように構成された、付記27に記載の制御装置。
(付記29)
前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に既に接続されているか否かに基づいて算出される値である、付記19乃至付記28のいずれか1項に記載の制御装置。
(付記30)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの制御方法において、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する、制御方法。
(付記31)
複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置を制御するための制御プログラムにおいて、
各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する、処理をコンピュータに実行させるための制御プログラム。

Claims (31)

  1. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムにおいて、
    前記制御装置は、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえ、
    前記の各無線端末は、
    前記処理部によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線通信システム。
  2. 前記処理部は、
    前記複数の無線端末が前記複数の接続先候補から受信可能な無線信号の受信電力強度に関する情報に基づいて、前記の各データレートを算出する、請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記処理部は、
    前記の各データレートと前記の各リソース割り当て率とに基づいて、前記の各無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各スループットの、接続先候補について合計した値の、前記複数の無線端末についての相乗平均の対数を前記評価値として用いる、請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記処理部は、
    前記評価値が最大化するように、前記の各リソース割り当て率を算出し、
    算出した前記の各リソース割り当て率に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記処理部は、
    ある接続先候補#i(iは自然数)に対する他の接続先候補#q(qは自然数、且つ、q≠i)におけるn(nは自然数)番目の無線端末のスループットの合計値
    Figure 2014020781
    と、前記n番目の無線端末が前記接続先候補#iに接続した場合のデータレート
    Figure 2014020781
    と、
    以下の式(4)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータ
    Figure 2014020781
    と、以下の式(5)と、に基づいて、前記リソース割り当て率
    Figure 2014020781
    を算出するように構成された、請求項4に記載の無線通信システム。
    Figure 2014020781
    Figure 2014020781
  6. 前記無線通信システムは、所定の周期において、データレートが異なる複数の期間を有し、
    前記処理部は、
    各期間において各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、各期間における前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率と、に基づいて、前記の各期間において前記の各無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各スループットの、接続先候補及び期間について合計した値の、前記複数の無線端末についての相乗平均の対数を前記評価値として用いる、請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  7. 前記処理部は、
    前記評価値が最大化するように、前記の各リソース割り当て率を算出し、
    算出した前記の各リソース割り当て率に基づいて、前記複数の無線端末の各期間における接続先を前記複数の接続先候補から選択する、請求項1、2又は6に記載の無線通信システム。
  8. 前記処理部は、
    ある期間#k(kは自然数)の、ある接続先候補#i(iは自然数)に対する他の接続先候補#q(qは自然数、且つ、q≠i)におけるn(nは自然数)番目の無線端末のスループットの合計値
    Figure 2014020781
    と、前記n番目の無線端末が前記期間#kにて前記接続先候補#iに接続した場合のデータレート
    Figure 2014020781
    と、
    以下の式(11)により表される制約条件を満足するように決定されるパラメータ
    Figure 2014020781
    と、前記期間#kにおいて、通信可能である場合に前記周期に対する前記期間の長さの比に設定され、一方、通信不能である場合に0に設定される割り当て可能リソース率
    Figure 2014020781
    と、以下の式(12)と、に基づいて、前記リソース割り当て率
    Figure 2014020781
    を算出するように構成された、請求項4に記載の無線通信システム。
    Figure 2014020781
    Figure 2014020781
  9. 前記処理部は、
    前記算出したリソース割り当て率が大きい接続先候補から順に前記無線端末の接続先として選択する、請求項4、5、7又は8に記載の無線通信システム。
  10. 前記処理部は、
    前記算出したリソース割り当て率が所定の閾値よりも小さい場合、当該リソース割り当て率に対応する接続先候補を前記無線端末の接続先から除外する、請求項4、5、7、8又は9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  11. 前記処理部は、
    一の接続先候補における一の無線端末へのリソース割り当て率を、他の接続先候補における各データレートと、一の接続先候補における各データレートと、他の接続先候補における他の無線端末へのリソース割り当て率とに基づいて算出する、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  12. 前記処理部は、
    一の接続先候補における一の無線端末へのリソース割り当て率を算出する処理を、各接続先候補について逐次的に実施する、請求項11記載の無線通信システム。
  13. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの通信制御方法において、
    前記制御装置は、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、
    前記の各無線端末は、
    前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう、通信制御方法。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムの通信制御方法であって、
    前記制御装置は、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、
    前記の各無線端末は、
    前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう、通信制御方法。
  15. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する処理部をそなえる、制御装置。
  16. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる前記制御装置であって、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する処理部をそなえる、制御装置。
  17. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記無線端末において、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線端末。
  18. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の無線通信システムに用いられる前記無線端末であって、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと前記の各接続先候補における前記の各無線端末への各リソース割り当て率とに基づく評価値を最大化するように前記複数の無線端末の接続先を前記複数の接続先候補から選択し、前記選択結果に基づいて、前記複数の無線端末の接続先を制御する前記制御装置によって選択された前記接続先を介して無線通信を行なう通信部をそなえる、無線端末。
  19. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置において、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する処理部をそなえる、制御装置。
  20. 前記処理部は、
    無線端末及び接続先候補の組のそれぞれに対して、当該無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づくメトリック値を算出し、当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が接続する接続先として当該組の接続先候補を選択するように構成された、請求項19に記載の制御装置。
  21. 前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値が大きくなるほど大きくなり、且つ、当該組の無線端末がある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計した値が小さくなるほど大きくなる値である、請求項20に記載の制御装置。
  22. 前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を分子とし、且つ、当該組の無線端末がある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計した値を分母とする値である、請求項21に記載の制御装置。
  23. 前記無線通信システムは、所定の周期において、データレートが異なる複数の期間を有し、
    前記処理部は、
    無線端末、接続先候補、及び、期間の組のそれぞれに対して、当該期間において当該無線端末が前記の各接続先候補に接続した場合の各データレートと、当該期間において前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づくメトリック値を算出し、当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が当該組の期間において接続する接続先として当該組の接続先候補を選択するように構成された、請求項19に記載の制御装置。
  24. 前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の期間にて当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の期間にて当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値が大きくなるほど大きくなり、且つ、当該組の無線端末がある期間にてある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該期間にて当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計するとともに前記複数の期間のすべてについて合計した値が小さくなるほど大きくなる値である、請求項23に記載の制御装置。
  25. 前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該組の接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を分子とし、且つ、当該組の無線端末がある期間にてある接続先候補に接続した場合のデータレートを、当該期間にて当該接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数により除した値を、前記複数の接続先候補のすべて、又は、前記複数の接続先候補のうちの当該組の接続先候補以外の接続先候補のすべて、について合計するとともに前記複数の期間のすべてについて合計した値を分母とする値である、請求項24に記載の制御装置。
  26. 前記処理部は、
    前記複数の無線端末が前記複数の接続先候補から受信可能な無線信号の受信電力強度に関する情報に基づいて、前記の各データレートを算出する、請求項19乃至請求項25のいずれか一項に記載の制御装置。
  27. 前記処理部は、
    前記決定に伴う変化後の接続端末数に基づいて前記メトリック値を算出し、且つ、前記決定が既に行われた組以外の組のそれぞれに対して当該算出されたメトリック値が最大である組の無線端末が接続する接続先として当該組の接続先候補を選択する選択処理を繰り返し実行するように構成された、請求項19乃至請求項26のいずれか一項に記載の制御装置。
  28. 前記処理部は、
    前記無線端末が既に接続している接続先と異なる接続先候補が、当該無線端末が接続する接続先として選択された回数が、所定の変更数閾値以上となるまで前記選択処理を繰り返し実行するように構成された、請求項27に記載の制御装置。
  29. 前記メトリック値は、算出される対象となる組の無線端末が当該組の接続先候補に既に接続されているか否かに基づいて算出される値である、請求項19乃至請求項28のいずれか1項に記載の制御装置。
  30. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの制御方法において、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する、制御方法。
  31. 複数の無線端末と、前記複数の無線端末の接続先を複数の接続先候補から選択する制御装置とを有する無線通信システムの前記制御装置を制御するための制御プログラムにおいて、
    各無線端末が各接続先候補に接続した場合の各データレートと、前記の各接続先候補に接続される無線端末の数である接続端末数と、に基づいて、前記無線端末が接続する接続先を前記複数の接続先候補から選択する、処理をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
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