JPWO2013183392A1 - 音声信号処理装置、音声信号処理方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

音声信号処理装置、音声信号処理方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルの音声信号で再生する際に、実際にスピーカを配置して聴取した時の音質、音場を再現することが可能な音声信号処理装置を提供する。【解決手段】2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる信号処理部を備える、音声信号処理装置が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、音声信号処理装置、音声信号処理方法およびコンピュータプログラムに関する。
聴取者がヘッドホンを頭部に装着して、両耳で音響再生信号を聴取する場合において、ヘッドホンで再生する音声信号が、リスナの前方左右に設置されるスピーカに供給される通常の音声信号である場合がある。このような場合、ヘッドホンで再生される音像がリスナの頭の中にこもる、いわゆる頭内定位の現象が生じることが知られている。
この頭内定位の現象の問題を解決したものとして、例えば特許文献1や特許文献2には、仮想音像定位と呼ばれる技術が開示されている。この仮想音像定位は、ヘッドホンなどで再生したときに、あたかもリスナの前方の左右位置など、予め想定された位置に音源、例えばスピーカが存在するように再生される(仮想的に当該位置に音像を定位させる)ようにするものである。
3チャンネル以上の多チャンネルの場合には、2チャンネルの場合と同様にして、それぞれのチャンネルの仮想音像定位位置にスピーカを配置して、例えばインパルスを再生し、それぞれのチャンネル用の頭部伝達関数を測定する。そして、測定して得た頭部伝達関数のインパルスレスポンスを、ヘッドホンの左右2チャンネルの音響再生用のドライバに供給する音声信号に畳み込むようにすればよい。
ところで、最近は、光ディスクに記録された映像再生に伴う音響再生などにおいて、5.1チャンネル、7.1チャンネル、9.1チャンネルなど、多チャンネルサラウンド方式(マルチサラウンド方式)が採用されている。このマルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルのヘッドホンで音響再生する場合においても、上述の仮想音像定位の手法を用いて、各チャンネルに応じた音像定位(仮想音像定位)させるようにすることも提案されている(例えば特許文献3)。
国際公開第95/13690号公報 特開平03−214897号公報 特開2011−9842号公報
頭部伝達関数を用いてマルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルのヘッドホンで音響再生する技術において、想定されるスピーカの環境をシミュレートするだけでは、実際にスピーカを配置して聴取した時の音質、音場をそのまま再現するのは難しい。ヘッドホンで聴取する際には、聴取者の頭部にヘッドホンがしっかりと固定されており、聴取者の耳の近傍から音声が出力されるが、スピーカからの音を聴取する際には、聴取者の頭部は固定されているわけではなく、僅かながら動いている。従って、スピーカからの音を聴取する際には、各スピーカから聴取者の耳までの距離及び聴取者から見た各スピーカの角度(方向)は一定ではない。
想定されるスピーカの環境をシミュレートしようとして、広い音場を再現するために必要以上にリバーブ(響き)成分を付加すると、音が響きすぎてしまったり、想定しているスピーカの距離ほど頭外定位が出なかったりしていた。
そこで、本開示は、マルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルの音声信号で再生する際に、実際にスピーカを配置して聴取した時の音質、音場を再現することが可能な、新規かつ改良された音声信号処理装置、音声信号処理方法およびコンピュータプログラムを提供する。
本開示によれば、2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる信号処理部を備える、音声信号処理装置が提供される。
また本開示によれば、2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを備える、音声信号処理方法が提供される。
また本開示によれば、コンピュータに、2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを実行させる、コンピュータプログラムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、マルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルの音声信号で再生する際に、実際にスピーカを配置して聴取した時の音質、音場を再現することが可能な、新規かつ改良された音声信号処理装置、音声信号処理方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
ITU−R(国際電気通信連合 無線通信部門)の7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例を示す説明図である。 本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の構成例を示す説明図である。 本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 信号処理部100の構成例を示す説明図である。 本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の動作例を示す流れ図である。 音声信号を揺らがせる際のパラメータの変化例を示す説明図である。 音声信号を揺らがせる際のパラメータの変化例を示す説明図である。 Cの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。 Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。 Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。 Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。 RSの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。 RBの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
<1.本開示の一実施形態>
[7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例]
[音声信号処理装置の構成例]
[音声信号処理装置の動作例]
<2.まとめ>
<1.本開示の一実施形態>
[音声信号処理装置の構成例]
まず、図面を参照しながら、マルチサラウンドのスピーカ配置例について説明する。図1は、マルチサラウンドの一例であるITU−R(国際電気通信連合 無線通信部門)の7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例を示す説明図である。以下、図1を用いて7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例について説明する。
ITU−Rの7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例は、図1に示すように、リスナ位置Pnを中心とした円周上に、各チャンネルのスピーカが位置するように定められる。
図1において、リスナPnの正面位置であるCは、センターチャンネルのスピーカ位置である。センターチャンネルのスピーカ位置Cを中心として、その両側において、互いに60度の角範囲だけ離れた位置であるLFおよびRFは、それぞれ左前方チャンネルおよび右前方チャンネルのスピーカ位置を示している。
そして、リスナPnの正面位置Cの左右60度から150度の範囲において、左側および右側に2個ずつのスピーカ位置LS,LBおよびRS,RBが設定される。これらスピーカ位置LS,LBとRS,RBとは、リスナに対して左右対称の位置に設定されるものである。スピーカ位置LSおよびRSは、左側方チャンネルおよび右側方チャンネルのスピーカ位置であり、スピーカ位置LBおよびRBは、左後方チャンネルおよび右後方チャンネルのスピーカ位置である。
この音響再生システムの例においては、オーバーヘッドホンとして、リスナPnの左右の耳用のそれぞれに対して1個ずつのヘッドホンドライバーが配置されるものを使用する。
この実施形態では、7.1チャンネルのマルチサラウンド音声信号を、この例のオーバーヘッドホンで音響再生したとき、図1の各スピーカ位置C,LF,RF,LS,RS,LB,RBの方向を仮想音像定位方向として音響再生されるようにする。このため、後述するようにして、7.1チャンネルのマルチサラウンド音声信号の各チャンネルの音声信号に、選択された頭部伝達関数を畳み込むようにする。
なお、以下の説明では、図1に示した7.1チャンネルマルチサラウンドを前提として説明するが、本開示のマルチサラウンドは係る例に限定されない。例えば、5.1チャンネルマルチサラウンドでは、図1に示した7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置から、スピーカ位置LBおよびRBに位置するスピーカが取り除かれたスピーカ配置を有する。
以上、図1を用いて7.1チャンネルマルチサラウンドのスピーカ配置例について説明した。次に、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置の構成例について説明する。
[音声信号処理装置の構成例]
図2及び図3は、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の構成例を示す説明図である。以下、図2及び図3を用いて、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の構成例について説明する。
この図2及び図3に示した例は、電気信号を変換してリスナPnの耳に音声を届けるための電気音響変換手段が、左チャンネル用のヘッドホンドライバー120Lと、右チャンネル用のヘッドホンドライバー120Rとを備える2チャンネルステレオのオーバーヘッドホンの場合の例である。
なお、この図2及び図3においては、図1のスピーカ位置C,LF,RF,LS,RS,LB,RBに供給すべき各チャンネルの音声信号は、同じ記号C,LF,RF,LS,RS,LB,RBを用いて示している。ここで、図2及び図3において、LFE(Low Frequency Effect)チャンネルは、低域効果チャンネルであり、これは、通常、音像定位方向が定まらない音声であるので、この例では、頭部伝達関数の畳み込み対象とはしない音声チャンネルとしている。
図2に示すように、7.1チャンネルの音声信号LF,LS,RF,RS,LB,RB,C,LFEのそれぞれは、レベル調整部71LF,71LS,71RF,71RS,71LB,71RB,71C,71LFEに供給されて、それぞれの音声信号がレベル調整される。
このレベル調整部71LF,71LS,71RF,71RS,71LB,71RB,71C,71LFEのそれぞれからの音声信号は、それぞれアンプ72LF,72LS,72RF,72RS,72LB,72RB,72C,72LFEで所定量増幅された後に、A/Dコンバータ73LF,73LS,73RF,73RS,73LB,73RB,73C,73LFEに供給されて、デジタル音声信号に変換される。
A/Dコンバータ73LF,73LS,73RF,73RS,73LB,73RB,73C,73LFEからのデジタル音声信号は、それぞれ、信号処理部100で後述の信号処理が施された後に、それぞれ、頭部伝達関数畳み込み処理部74LF,74LS,74RF,74RS,74LB,74RB,74C,74LFEに供給される。
頭部伝達関数畳み込み処理部74LF,74LS,74RF,74RS,74LB,74RB,74C,74LFEのそれぞれにおいては、この例では、例えば特開2011−9842号公報に開示されている畳み込み方法を用いて、直接波およびその反射波の頭部伝達関数の畳み込み処理が行われる。
また、この例では、頭部伝達関数畳み込み処理部74LF,74LS,74RF,74RS,74LB,74RB,74C,74LFEのそれぞれは、各チャンネルのクロストーク成分とその反射波の頭部伝達関数の畳み込み処理を、例えば特開2011−9842号公報に開示されている畳み込み方法を用いて、同様にして行う。
また、この例では、頭部伝達関数畳み込み処理部74LF,74LS,74RF,74RS,74LB,74RB,74C,74LFEのそれぞれにおいては、処理対象の反射波は、簡単のため1個の反射波のみとした。もちろん、処理対象の反射波の数は係る例に限定されるものではない。
頭部伝達関数畳み込み処理部74LF,74LS,74RF,74RS,74LB,74RB,74C,74LFEのそれぞれからの出力音声信号は加算処理部75に供給される。加算処理部75は、2チャンネルステレオのヘッドホンの左チャンネル用加算部(以下、L用加算部という)75Lと、右チャンネル用加算部(以下、R用加算部という)75Rとを備える。
L用加算部75Lは、本来の左チャンネル成分LF,LS,LBおよびその反射波成分と、右チャンネル成分RF,RS,RBのクロストーク成分およびその反射成分と、センターチャンネル成分Cおよび低域効果チャンネル成分LFEとを加算する。
そして、L用加算部75Lは、その加算結果を、図3に示すように、左チャンネル用のヘッドホンドライバー120L用の合成音声信号SLとして、レベル調整部110Lを通じてD/Aコンバータ111Lに供給する。
R用加算部75Rは、本来の右チャンネル成分RF,RS,RBおよびその反射波成分と、左チャンネル成分LF,LS,LBのクロストーク成分およびその反射成分と、センターチャンネル成分Cおよび低域効果チャンネル成分LFEとを加算する。
そして、R用加算部75Rは、その加算結果を、図3に示すように、右チャンネル用のヘッドホンドライバー120R用の合成音声信号SRとして、レベル調整部110Rを通じてD/A変換部111Rに供給する。
この例では、センターチャンネル成分Cおよび低域効果チャンネル成分LFEは、L用加算部75LおよびR用加算部75Rの両方に供給されて、左チャンネルおよび右チャンネルの両方に加算される。これにより、センターチャンネル方向の音声の定位感をより良くすることができると共に、低域効果チャンネル成分LFEによる低域音声成分を、より広がり良く再生できるようにしている。
D/Aコンバータ111Lおよび111Rにおいては、上述のようにして、頭部伝達関数が畳み込まれた左チャンネル用の合成音声信号SLおよび右チャンネル用の合成音声信号SRがアナログ音声信号に変換される。
このD/Aコンバータ111Lおよび111Rからのアナログ音声信号は、電流電圧変換部112Lおよび112Rのそれぞれに供給されて、電流信号から電圧信号に変換される。
そして、電流電圧変換部112Lおよび112Rのそれぞれからの電圧信号とされた音声信号は、レベル調整部113Lおよび113Rのそれぞれで、レベル調整された後、利得調整部114Lおよび114Rのそれぞれに供給されて利得調整される。
そして、利得調整部114Lおよび114Rの出力音声信号は、アンプ115Lおよび115Rにより増幅された後、実施形態の音声信号処理装置の出力端子116L,116Rに出力される。この出力端子116L,116Rに導出された音声信号は、左耳用のヘッドホンドライバー120Lおよび右耳用のヘッドホンドライバー12Rに、それぞれ供給されて、音響再生される。
音声信号処理装置10は、の例によれば、ヘッドホンドライバーが左右の耳用として1つずつのヘッドホンドライバー120L,120Rにより、7.1チャンネルのマルチサラウンドの音場を仮想音像定位により再生することができる。
ここで、頭部伝達関数を用いてマルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルのヘッドホンで音響再生する際に、図1のように配置が想定されるスピーカの環境をシミュレートするだけでは、実際に図1のようにスピーカを配置して聴取した時の音質、音場をそのまま再現するのは難しい。これは、上述したように、ヘッドホンで聴取する際には、聴取者の頭部にヘッドホンがしっかりと固定されており、聴取者の耳の近傍から音声が出力されるが、スピーカからの音を聴取する際には、聴取者の頭部は固定されているわけではなく、僅かながら動いているからである。従って、スピーカからの音を聴取する際には、各スピーカから聴取者の耳までの距離及び聴取者から見た各スピーカの角度(方向)は一定ではないので、単にスピーカの環境をシミュレートするだけでは、同じようにスピーカを配置して聴取した時の音質、音場をそのまま再現するのは難しくなる。
そこで、本実施形態では、図2に示した信号処理部100において、7.1チャンネルの音声信号LF,LS,RF,RS,LB,RB,Cのそれぞれに対して信号処理を施すことで、マルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルの音声信号で再生する際に、実際にスピーカを配置して聴取した時の音質、音場を再現する。具体的には、信号処理部100が、7.1チャンネルの音声信号LF,LS,RF,RS,LB,RB,Cのそれぞれに対して、別のチャンネルの音声信号を僅かにミックスし、かつ音像を僅かに揺らがせる処理を実行する。
信号処理部100が、頭部伝達関数を畳み込む前の段階で、7.1チャンネルの音声信号LF,LS,RF,RS,LB,RB,Cのそれぞれに対して信号処理を施すことで、音声信号処理装置10は、畳み込み信号処理や、2チャンネルステレオのヘッドホンに出力するための音声信号のミックス後の、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大を行うことができる。
以上、図2及び図3を用いて、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の構成例について説明した。次に、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10に含まれる信号処理部100の構成例について説明する。
[信号処理部の構成例]
図4A〜図4Gは、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10に含まれる信号処理部100の構成例を示す説明図である。以下、図4A〜図4Gを用いて、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10に含まれる信号処理部100の構成例について説明する。
図4A〜図4Gは、7.1チャンネルの音声信号LF,LS,RF,RS,LB,RB,Cのそれぞれに対する信号処理を実行するための信号処理部100の構成例を示したものである。例えば、図4Aは、7.1チャンネルの音声信号のうち、Lについて上述の信号処理を実行する構成について示したものである。
本実施形態では、信号処理部100で信号処理を実行する際に、ある音声信号について別のチャンネルの音声信号を僅かにミックスし、かつ音像を僅かに揺らがせるために、その音声信号に近い位置にあり、かつ同じような間隔で位置する別の2つの音声信号を用いる。
例えば信号処理部100は、Cの信号について上述の処理を実行する際に、左右に30度ずつ離れているLとRの信号を用いる。また信号処理部100は、Lの信号について上述の処理を実行する際に、右に60度離れたRの信号と、左に90度離れたLSの信号とを用いる。同様に信号処理部100は、Rの信号について上述の処理を実行する際に、左に60度離れたLと、右に90度離れたRSの信号とを用いる。
また例えば信号処理部100は、LSの信号について上述の処理を実行する際に、右に90度離れたLの信号と、左に120度離れたRSの信号とを用いる。ここで、信号処理部100が左に90度離れたRBの信号ではなく、左に120度離れたRSの信号を用いるのは、RBの信号は5.1チャンネルのマルチサラウンドでは存在しないからである。同様に、信号処理部100は、RSの信号について上述の処理を実行する際に、左に90度離れたRの信号と、右に120度離れたLSの信号とを用いる。ここでも、信号処理部100が右に90度離れたLBの信号ではなく、右に120度離れたLSの信号を用いるのは、LBの信号は5.1チャンネルのマルチサラウンドでは存在しないからである。
また例えば信号処理部100は、LBの信号について上述の処理を実行する際に、右に30度離れたLSの信号と、左に60度離れたRBの信号とを用いる。同様に、信号処理部100は、RBの信号について上述の処理を実行する際に、左に30度離れたRSの信号と、右に60度離れたLBの信号とを用いる。
このように、信号処理部100は、それぞれの音声信号について、上述した別の2つの音声信号を用いて、音像を僅かに揺らがせる処理を実行する。音像を僅かに揺らがせることで、音声信号処理装置10は、マルチサラウンド方式の音声信号を2チャンネルの音声信号で再生する際の音質や音場を向上させることが可能となる。
そして信号処理部100は、全てのチャンネルについて音像の揺らぎを同期させる。つまり信号処理部100は、全てのチャンネルについて同じ動きをするように音像定位位置を揺らがせる。これにより、音声信号処理装置10は、実際にマルチサラウンド方式のスピーカを配置して聴取した時の音質、音場を再現することが可能となる。
図4Aには、増幅器131a、131b、131cと、加算器131d、131eと、が図示されている。増幅器131a、131b、131cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、Lの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器131aは、Lの信号についてβf(1−2×αf)増幅する。αf及びβfの値については後述するものを用いる。また増幅器131bは、Lの信号についてF_PanS*βf(αf*τ)増幅する。同様に増幅器131cは、Lの信号についてF_PanF*βf(αf*(1−τ))増幅する。なお、τは0〜1の範囲をとるものであり、所定の周期で変化する値である。また、F_PanS、F_PanFの値については後述するものを用いる。なお、αf、βf、τ、F_PanS、F_PanFは、Lの信号について仮想音像定位位置を揺らがせるためのパラメータである。以下のパラメータについても同様である。
加算器131dは、増幅器131bが増幅したLの信号にLSの信号を加算して出力する。同様に、加算器131eは、増幅器131cが増幅したLの信号にRSの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Bには、増幅器132a、132b、132cと、加算器132d、132eと、が図示されている。増幅器132a、132b、132cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、Cの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器132aは、Cの信号についてβc(1−2×αc)増幅する。αc及びβcの値については後述するものを用いる。また増幅器132bは、Cの信号についてβc(αc*τ)増幅する。同様に増幅器132cは、Cの信号についてβc(αc*(1−τ))増幅する。
加算器132dは、増幅器132bが増幅したCの信号にLの信号を加算して出力する。同様に、加算器132eは、増幅器132cが増幅したCの信号にRの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Cには、増幅器133a、133b、133cと、加算器133d、133eと、が図示されている。増幅器133a、133b、133cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、Rの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器133aは、Rの信号についてβf(1−2×αf)増幅する。αf及びβfの値については後述するものを用いる。また増幅器133bは、Rの信号についてF_PanF*βf(αf*τ)増幅する。同様に増幅器133cは、Rの信号についてF_PanS*βf(αf*(1−τ))増幅する。
加算器133dは、増幅器133bが増幅したRの信号にLの信号を加算して出力する。同様に、加算器133eは、増幅器133cが増幅したRの信号にRSの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Dには、増幅器134a、134b、134cと、加算器134d、134eと、が図示されている。増幅器134a、134b、134cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、LSの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器134aは、LSの信号についてβs(1−2×αs)増幅する。αs及びβsの値については後述するものを用いる。また増幅器134bは、LSの信号についてS_PanS*βs(αs*τ)増幅する。同様に増幅器134cは、LSの信号についてS_PanF*βs(αs*(1−τ))増幅する。
加算器134dは、増幅器134bが増幅したLSの信号にRSの信号を加算して出力する。同様に、加算器134eは、増幅器134cが増幅したLSの信号にLの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Eには、増幅器135a、135b、135cと、加算器135d、135eと、が図示されている。増幅器135a、135b、135cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、RSの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器135aは、RSの信号についてβs(1−2×αs)増幅する。αs及びβsの値については後述するものを用いる。また増幅器135bは、RSの信号についてS_PanF*βs(αs*τ)増幅する。同様に増幅器135cは、RSの信号についてS_PanS*βs(αs*(1−τ))増幅する。
加算器135dは、増幅器135bが増幅したRSの信号にRの信号を加算して出力する。同様に、加算器135eは、増幅器135cが増幅したRSの信号にLSの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Fには、増幅器136a、136b、136cと、加算器136d、136eと、が図示されている。増幅器136a、136b、136cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、LBの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器136aは、LBの信号についてβb(1−2×αb)増幅する。αb及びβbの値については後述するものを用いる。また増幅器136bは、LBの信号についてB_PanS*βb(αb*τ)増幅する。同様に増幅器136cは、LBの信号についてB_PanB*βb(αb*(1−τ))増幅する。
加算器136dは、増幅器136bが増幅したLBの信号にLSの信号を加算して出力する。同様に、加算器136eは、増幅器136cが増幅したLBの信号にRBの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
図4Gには、増幅器137a、137b、137cと、加算器137d、137eと、が図示されている。増幅器137a、137b、137cは、いずれも7.1チャンネルの音声信号の内、RBの信号について所定量増幅して出力する。
増幅器137aは、RBの信号についてβb(1−2×αb)増幅する。αb及びβbの値については後述するものを用いる。また増幅器137bは、RBの信号についてB_PanB*βb(αb*τ)増幅する。同様に増幅器137cは、RBの信号についてB_PanS*βb(αb*(1−τ))増幅する。
加算器137dは、増幅器137bが増幅したRBの信号にLBの信号を加算して出力する。同様に、加算器137eは、増幅器137cが増幅したRBの信号にRSの信号を加算して出力する。信号処理部100でこのように増幅および加算された信号が、頭部伝達関数を畳み込む処理の対象の信号となる。
上述したβc、αc、βf、αf、βs、αs、βb、αbについては、以下の値を用いる。
βc≒1.0
αc≒0.1
βf≒1.0
αf≒0.1
βs≒1.0
αs≒0.1*(60.0/210.0)
βb≒1.0
αb≒0.1*(60.0/90.0)
上述のパラメータは、C信号の振り分けを基準とし、それぞれの入力信号が同じ音像で揺らぐことを想定したものである。C信号以外のチャンネルに関しては、それぞれ振り分けるスピーカの角度に応じた補正を施してある。
また、以下のパラメータF_PanF、F_PanS、S_PanF、S_PanS、B_PanS、B_PanBは、同じ角度で振り分けられない信号に関するものであり、振り分ける際に聴取による補正を含む角度補正を行うためのパラメータである。同じ角度で振り分けられない信号の振り分け方については、後に詳述する。
F_Pan≒0.05
F_PanF=(1.0+F_Pan)
F_PanS=(1.0−F_Pan)
S_Pan=(F_Pan*(150.0/210.0))
S_PanF=(1.0+S_Pan)
S_PanS=(1.0−S_Pan)
B_Pan=(F_Pan*(150.0/90.0))
B_PanS=(1.0+B_Pan)
B_PanB=(1.0−B_Pan)
ここで、上記のパラメータについて「≒」を用いているものについては、凡そこの程度の値を用いるとよい、との趣旨である。実際には、上述した値から若干変化させることで、音声信号処理装置10は、畳み込み信号処理や、2チャンネルステレオのヘッドホンに出力するための音声信号のミックス後の、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大を行うことができる。
このように振り分けられたそれぞれの音声信号を、τに従って同じスピーカ配置に従って同じ回転になるようにτが0〜1の範囲で周期的に振り分ける。このτの周期としては、例えば、固定したパターンと、ランダムに振り分けるパターンとがある。このパターンについては後述する。
以上、図4A〜図4Gを用いて、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10に含まれる信号処理部100の構成例について説明した。次に、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の動作について説明する。
[音声信号処理装置の動作例]
図5は、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の動作例を示す流れ図である。図5に示した流れ図は、マルチサラウンド方式の音声信号に対して音像の定位位置を制御する動作を実行する際の、音声信号処理装置10の動作例について示したものである。以下、図5を用いて本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10の動作例について説明する。
まず、信号処理部100において、マルチサラウンド方式の各チャンネルの音声信号について、ゆらぎの中心位置を算出する(ステップS101)。ステップS101の処理において、各チャンネルの音声信号についてゆらぎの中心位置を算出すると、続いて信号処理部100は、各チャンネルの音声信号について、求めたゆらぎの中心位置からのゆらぎ幅を算出する(ステップS102)。そして信号処理部100は、ステップS102で算出したゆらぎ幅によって各チャンネルの音声信号を揺らがした上で、各チャンネルの音声信号を、別のチャンネルの音声信号と合成する(ステップS103)。
パラメータτを周期的に変化させる際には、信号処理部100は、人間の耳に感知されにくい、音声データを圧縮する際のブロックサイズ近傍の周期で変化させてもよい。また信号処理部100は、パラメータτをランダムな周期で変化させてもよい。そして、信号処理部100は、異なる周期で変化させたパラメータτを多重に加算したものを用いて、各チャンネルの音声信号を揺らがせるように制御しても良い。
ここで、音声信号を揺らがせる際のパラメータτについて説明する。図6A及び図6Bは、音声信号を揺らがせる際のパラメータτの変化例を示す説明図である。図6Aに示したのは、パラメータτを周期的に変化させる際の変化例をグラフで示したものである。図6Aでは、パラメータτを40ミリ秒の周期で時間とともに正比例させている。また図6Bにしめしたのは、パラメータτをランダムな周期で変化させる際の変化例をグラフで示したものである。
図6Bのようにパラメータτをランダムに変化させるパターンは、単純なホワイトノイズ(もしくはM系列)で変更するより、周期の異なる−1から+1までのランダムノイズを多重に加算することで、改善効果はより大きくなる。そして、ランダムノイズの加算数が大きいほど(正規分布に近づくほど)改善効果も大きい傾向がある。すなわち、−1から1までの相関の無い(少ない)ホワイトノイズ(もしくはM系列)を、WN(n)とすると、
n=1:τ=WN(0)+1.0 (ランダムノイズ)
n=2:τ=(WN(0)+WN(1))/2.0+1.0 (三角分布)

n=8:τ=(WN(0)+…+WN(7))/8.0+1.0 (擬似正規分布)
なり、音質、音場とも、nが大きいほど向上する傾向にあることが確認されている。
続いて、各チャンネルの音声信号のゆらぎ幅と角度補正の例を示す。図7は、Cの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。Cの信号は、左右で等間隔の位置にあるLの信号とRの信号に分配して振り分ける。振り分け量は、例えばCには80%、LとRには、それぞれ0〜20%の幅で振り分ける。これにより、Cの信号による音像定位の位置は、本来のCの信号による音像定位の位置を中心に左右6度の範囲で揺らぐことになる。すなわち、上述のパラメータのαcとβcとの関係がおよそ10倍になっているのは、LとRの間隔60度の1/10である6度の範囲で、Cの信号による音像定位の位置を左右に揺らがせるためのものである。
図8は、Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。Rの信号は、左右で等間隔の位置には無いLの信号とRSの信号に分配して振り分ける。従って、Rの信号を振り分けるには、まずLの位置とRSの位置とが等間隔になる位置に、Rの位置を仮に設定する。図8では、仮に設定したRの位置をR’としている。R’の位置は、Rの位置から右に15度ずれた位置となる。
また、振り分け量をCの信号の場合と同様に、Rに80%、LとRSにそれぞれ0〜20%の幅で振り分けるとすると、R’の信号による音像定位の位置は、R’の信号による音像定位の位置を中心に左右15度の範囲で揺らぐことになる。これでは振れ幅が大きすぎて、Cの信号と同じような揺らぎにならない。従って、Cの信号の場合と同じように振れ幅が左右6度の範囲となるように、Rの信号による音像定位位置の振れ幅を調整する。
図9は、Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。図9では、Rの信号による音像定位位置の振れ幅を15度から6度に調整する方法について示したものである。Rに80%、LとRSにそれぞれ0〜20%の幅で振り分けていたのを、振れ幅が6度となるように、Rに92%、LとRSにそれぞれ0〜8%の幅で振り分けるように変更する。これは、LとRSに振り分けていた20%を60/150で乗じて得られる値である。また、Cの信号の場合と同様に振れ幅を6度とすることで、R’の位置、及びRの信号を振り分ける先のLとRSの位置も、図9の右側に示すようなR’、L’及びRS’の位置に変化する。
これで振れ幅はCの信号の場合と同じ幅となったが、Rの信号の音像定位位置が、本来の位置より右に6度ずれているので、この音像定位位置を本来の位置に合わせ込む必要がある。
図10は、Rの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。図10では、Rの信号の音像定位位置を本来の位置に合わせ込む方法について示したものである。右に6度ずれていた音像定位位置を左に6度ずらすことで、の信号の音像定位位置が、本来の位置に合うことになる。また、L’及びRS’の位置も、同じく左に6度ずらす。これにより、R’、L’及びRS’の位置がR’’、L’’及びRS’’の位置に変化する。なお、R’’の位置はRの位置と同じ位置である。
L’の位置を左に6度ずらすためには、図10に示すように、8%の振れ幅に6/30を乗じた値を加算する。一方、RS’の位置を左に6度ずらすためには、図10に示すように、8%の振れ幅に6/30を乗じた値を減算する。これにより、Rへの振り分けは92%で変わらないが、Lには0〜9.6%、RSには0〜6.4%の幅で振り分けるように変更する。
このように角度を調整することで、Rの信号による音像定位位置をRの本来の位置に合わせた状態で、Rの信号による音像定位位置の振れ幅をCの信号による音像定位位置の振れ幅と同じ、左右6度ずつに調整することができる。この振れ幅を調整するためのパラメータが、上述したパラメータの内のβf、αf、F_PanF、F_PanSである。βf、αf、F_PanF、F_PanSを上述したような値に設定することで、Rの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整することができる。
同様な調整により、他の信号についても、振れ幅をCの信号による音像定位位置の振れ幅と同じ、左右6度ずつに調整することができる。
図11は、RSの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。RSの信号についても、左右で等間隔の位置には無いRの信号とLSの信号に分配して振り分ける。従って、上述したRの信号についての手順と同様の手順によって、RSの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整する。すなわち、RとLSとが等間隔の位置になるようにRSの信号による音像定位位置を仮に設定し、その仮の音像定位位置を中心として6度の振れ幅になるように分配量を調整して、仮の音像定位位置を元の音像定位位置に戻す方法で、RSの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整する。このRSの信号による音像定位位置の振れ幅を調整するためのパラメータが、上述したパラメータの内のβs、αs、S_PanF、S_PanSである。βs、αs、S_PanF、S_PanSを上述したような値に設定することで、RSの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整することができる。
図12は、RBの信号のゆらぎ幅について示す説明図である。RBの信号についても、左右で等間隔の位置には無いRSの信号とLBの信号に分配して振り分ける。従って、上述したRの信号についての手順と同様の手順によって、RBの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整する。すなわち、RSとLBとが等間隔の位置になるようにRBの信号による音像定位位置を仮に設定し、その仮の音像定位位置を中心として6度の振れ幅になるように分配量を調整して、仮の音像定位位置を元の音像定位位置に戻す方法で、RBの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整する。このRBの信号による音像定位位置の振れ幅を調整するためのパラメータが、上述したパラメータの内のβb、αb、B_PanB、B_PanSである。βb、αb、B_PanB、B_PanSを上述したような値に設定することで、RBの信号による音像定位位置の振れ幅を左右6度ずつに調整することができる。
なお、Lの信号、LSの信号、及びLBの信号については、リスナとCの信号による音像定位位置とを結んだ線を中心とした左右対称の位置にあるRの信号、RSの信号、及びRBの信号と、それぞれ同様の手順によって振れ幅を調整することができることは言うまでもない。
このように、全ての音声信号について、同じ振れ幅で音像定位位置を揺らがせることで、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、畳み込み信号処理や、2チャンネルステレオのヘッドホンに出力するための音声信号のミックス後の、バーチャルサラウンド音声の音質を高めることができる。さらに、全ての音声信号について、同じ振れ幅でかつ同じタイミングで音像定位位置を揺らがせることで、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、畳み込み信号処理や、2チャンネルステレオのヘッドホンに出力するための音声信号のミックス後の、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大を行うことができる。
<2.まとめ>
以上説明したように本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、頭部伝達関数の畳み込みにより、バーチャルサラウンド音声を2チャンネルステレオのヘッドホンで聴取する際に、所望の仮想音像定位感が得られる。そして本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、頭部伝達関数の畳み込みに先立って、各音声信号による音像定位位置を揺らがせるための信号処理を実行する。
本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、頭部伝達関数の畳み込みに先立って、各音声信号による音像定位位置を揺らがせるための信号処理を実行することで、2チャンネルステレオのヘッドホンに出力するための音声信号のミックス後の、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大を行うことができる。そして本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10は、信号処理によって音像定位位置を揺らがせているので、リスナの頭の揺れを検知するためのセンサを必要とせずとも、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大を行うことができる。従って、既存のヘッドホンで音声を出力する場合でも、本開示の一実施形態にかかる音声信号処理装置10を用いることで、バーチャルサラウンド音声の音質の向上や音場の拡大が可能となる。
なお、上述した本開示の一実施形態では、所望の任意の聴取環境や部屋環境に応じた頭部伝達関数の畳み込みができ、所望の仮想音像定位感が得られるようにした頭部伝達関数であって、測定用マイクロホンや測定用スピーカの特性を除去するようにした頭部伝達関数を用いた。しかし本開示は、このような特殊な頭部伝達関数を用いる場合に限られるものではなく、一般的な頭部伝達関数を畳み込む場合であっても適用可能である。
本明細書の各装置が実行する処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、各装置が実行する処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、各装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各装置の構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されることが可能である。また、機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる信号処理部を備える、音声信号処理装置。
(2)
前記信号処理部は、前記複数チャンネルの全てのチャンネルで同期して前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(1)に記載の音声信号処理装置。
(3)
前記信号処理部は、所定の周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(2)に記載の音声信号処理装置。
(4)
前記信号処理部は、音声データを圧縮する際のブロックサイズ近傍の周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(3)に記載の音声信号処理装置。
(5)
前記信号処理部は、ランダムな周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(3)に記載の音声信号処理装置。
(6)
前記信号処理部は、周期の異なるランダムノイズを多重に加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(5)に記載の音声信号処理装置。
(7)
前記信号処理部は、正規分布に近づくように周期の異なるランダムノイズを多重に加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(6)に記載の音声信号処理装置。
(8)
前記信号処理部は、周期の異なるランダムノイズを2つ加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、前記(6)に記載の音声信号処理装置。
(9)
前記信号処理部は、前記仮想音像定位位置に音像が定位するように聴取されるようにするための頭部伝達関数を、前記複数チャンネルの各チャンネルの音声信号に畳み込む前に前記仮想音像定位位置を変化させる、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の音声信号処理装置。
(10)
2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを備える、音声信号処理方法。
(11)
コンピュータに、2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを実行させる、コンピュータプログラム。
10 音声信号処理装置
100 信号処理部

Claims (11)

  1. 2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる信号処理部を備える、音声信号処理装置。
  2. 前記信号処理部は、前記複数チャンネルの全てのチャンネルで同期して前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項1に記載の音声信号処理装置。
  3. 前記信号処理部は、所定の周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項2に記載の音声信号処理装置。
  4. 前記信号処理部は、音声データを圧縮する際のブロックサイズ近傍の周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項3に記載の音声信号処理装置。
  5. 前記信号処理部は、ランダムな周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項3に記載の音声信号処理装置。
  6. 前記信号処理部は、周期の異なるランダムノイズを多重に加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項5に記載の音声信号処理装置。
  7. 前記信号処理部は、正規分布に近づくように周期の異なるランダムノイズを多重に加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項6に記載の音声信号処理装置。
  8. 前記信号処理部は、周期の異なるランダムノイズを2つ加算した周期で前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させる、請求項6に記載の音声信号処理装置。
  9. 前記信号処理部は、前記仮想音像定位位置に音像が定位するように聴取されるようにするための頭部伝達関数を、前記複数チャンネルの各チャンネルの音声信号に畳み込む前に前記仮想音像定位位置を変化させる、請求項1に記載の音声信号処理装置。
  10. 2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを備える、音声信号処理方法。
  11. コンピュータに、2チャンネルより多い複数チャンネルの音声信号から、聴取者の両耳の近傍の位置に設置される2個の電気音響変換手段により音響再生する2チャンネルの音声信号を生成して出力する際に、前記聴取者を中心とする円周上に設けられる、前記複数チャンネルの音声信号の各チャンネルについて想定される仮想音像定位位置を中心に前記仮想音像定位位置を前記円周上で変化させるステップを実行させる、コンピュータプログラム。
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