JPWO2013157373A1 - ワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法 - Google Patents

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Abstract

加工部材の工作物への保持状態を自動的に確認して加工工程を進めるため,ワイヤ放電加工機の安定した無人化稼働を保障でき,省人化を図るべく、本発明では、この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,工作物(6)を荒加工して加工部材(26)を形成する荒加工工程,加工部材(26)を工作物(6)に溶着部(20)で溶着させる溶着工程,工作物(6)の加工軌跡に沿ってワイヤ電極(5)を移動させてワイヤ電極(5)が溶着部(20)に接触するか否かを検出する検出工程,ワイヤ電極(5)が溶着部(20)に接触して加工部材(26)が工作物(6)に保持されていることを検出して次の加工処理を行う工程,及びワイヤ電極(5)が溶着部(20)に接触せず加工部材(26)が工作物(6)に保持されていないことを検出して警報を発してワイヤ放電加工を停止する構成とした。

Description

この発明は,工作物の放電加工によって工作物から分離される加工部材を工作物に溶着によって一時的に保持するワイヤ放電加工方法において,加工部材の工作物への溶着状態を確認するワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法に関する。
通常,ワイヤ放電加工機は,金型部材のくり抜き加工に利用されることが多く,ワイヤ放電加工機で工作物を放電加工する際に,通常中子と呼ばれる加工部材側にスタートホールが設けられているダイプレート加工を行う場合があり,該ダイプレート加工を説明すると,ダイプレート加工では,荒加工,中仕上げ加工,仕上げ加工,最終仕上げ加工等の加工工程を経て,工作物のワイヤ放電加工を完了するものである。 各加工工程の中で,荒加工工程に相当するファスト加工(以下,第1加工と呼ぶ)の終了直前の段階では,加工部材と工作物との間には加工部材を脱落させないため,放電加工を行わず未加工部分を残している。この状態から更に未加工部分の放電加工を進めると,加工部材が工作物から分離され,加工部材は自身の重さで落下することになる。この様な加工部材の落下状態のままでワイヤ放電加工機を作動すると,ワイヤ放電加工機自体,工作物,或いは加工部材に何らかのダメージを引き起こす可能性が非常に高く,このような状態が起こらないように避ける必要が有る。このため,ダイプレート加工では,加工部材を工作物から完全に切り落とさずに工作物の放電加工を一時的に留保し,後で作業者によって加工部材を工作物から取り除く処理を行い第1加工を終了するのが一般的である。
従来,ワイヤ放電加工方法として,1つの加工プログラムで1回目の加工も,2回目の切落とし加工もできるものが知られている。該ワイヤ放電加工方法は,各オス型を切落とす加工経路のプログラム及び切り残し量,戻し量を設定入力しておき,1回目の加工では設定切り残し量だけ残して放電加工を停止し,その位置を記憶する。2回目の切り残し加工では,1回目の加工の加工停止位置より設定戻し量だけ加工溝に沿って戻した位置で,自動結線し,該位置より放電加工を行って各オス型を切り落とすものである(例えば,特許文献1参照)。
また,本出願人が開発した浸漬式ワイヤ放電加工機は,工作物に切抜き加工を行って生じた切抜き片を浮力体で支持することにより,切抜き片とワイヤ電極との短絡を防止し,重量のある切抜き片を安全に支持するものであり,工作物の下面には,加工液の比重よりも小さい比重を有する浮力体が配置され,加工液によって浮力体に生じる浮力によって,工作物をワイヤ電極で切り抜いたときに生じる切抜き片が加工液中に沈降しないように支持される(例えば,特許文献2参照)。
特許第3366509号公報 特許第4480822号公報
しかしながら,工作物を予め決められた加工形状に放電加工する場合に,工作物から加工部材を落下させないため,工作物の加工形状を切り残して,後で加工部材を工作物から切り落としたり,加工部材の回収装置を必要とし,工作物から中子等の加工部材を分離させる手間が加工時間として長くかかり,ワイヤ放電加工機の稼働率を低下させるという問題があった。そこで,本出願人は,上記の問題点を解決するため,定性的に長間隙の放電現象が絶縁体(気体)中に金属電極を配置した絶縁破壊を生じさせると,コロナ放電に始まり,火花放電,次いでアーク放電の現象を通って絶縁破壊が終了することに着目し,これらの現象の「電圧−電流の特性」を制御して,火花放電で放電加工を行ってアーク放電でアーク溶接(プラズマ溶接)を行って,加工部材を工作物に所定の箇所で溶着させ,加工部材を工作物に一時的に保持させるという発明を開発した。即ち,本出願人は,ワイヤ電極を用いて工作物から切り抜き物の加工部材を放電加工し,工作物に加工部材を一時的に溶着させて保持するという技術的思想である「ワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法」を開発し,先に特許出願した(例えば,特開2012−166332号公報)。
ところで,上記の工作物切り残し加工方法において,ワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法では,加工形状の一部に工作物と加工部材とを溶着サイクルで溶着させるという加工方法では,加工部材(中子)が工作物の一部で溶着されるので,全周にわたって放電加工しても,加工部材が工作物から落下することがないのが正常な状態であるが,工作物への加工部材の溶着状態が不完全で加工液等の外力で溶着部が破壊され,工作物から加工部材が離脱した状態で,加工部材が工作物に溶着されているものとして,ワイヤ放電加工機を運転すると,工作物,加工部材や機械そのものに何らかのダメージを与えるという問題が生じる。
上記工作物切り残し加工方法において,上記の問題を避けるため,工作物に加工部材が適正に所定の箇所に溶着されて,加工部材が工作物に一時的に保持されているか否かは,何らかの方法で確認しなければ,該工作物切り残し加工方法をスムーズに連続して実行することができないものである。そこで,本出願人は,この問題点を解決するため,ワイヤ放電加工の加工途中で,工作物にそれぞれの加工部材を溶着した溶着状態を確認する方法,加工部材が工作物に溶着によって保持されているかどうかの確認方法を開発した。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,工作物と加工部材とを固定する溶着部が水流等の外力によって溶着部が破壊され,又は加工部材の工作物への溶着工程が不完全である場合に,そのまま工作物の放電加工を行うと,工作物,加工部材或いは機械そのものを損傷させるので,そのような損傷を防止するため,加工部材が工作物に溶着部で適正に溶着されている状態を検知し,加工部材が工作物に溶着されていることを確認してワイヤ放電加工機を運転し,次の放電加工等の加工処理に移行し,また,溶着部が破壊して加工部材が工作物から離脱していることを検出して警告表示や警報を出してワイヤ放電加工機の運転を停止させ,それによって,機械,工作物や加工部材にダメージが発生することを防止し,ワイヤ放電加工機の安全な運転を保証し,危険を回避することができるワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法を提供することである。
この発明は,ワイヤ電極と該ワイヤ電極に対向する工作物との間に極間電圧を印加して発生する放電エネルギーによって前記工作物から分離される加工部材を放電加工し,前記加工部材の予め決められた加工形状の少なくとも一箇所で前記ワイヤ電極と前記工作物との間に印加する電気加工条件を加工サイクルから溶着サイクルに変更して少なくとも前記ワイヤ電極の一部を溶融して,前記加工部材を前記工作物の予め決められた所定箇所の溶着部で溶着させて前記加工部材を前記工作物に保持させる加工部材溶着方法において,
前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物を溶着領域を残して荒加工を行って前記加工部材を形成する荒加工工程,
前記電気加工条件を前記加工サイクルから前記溶着サイクルに変更して前記溶着領域で前記溶着部を形成しで前記加工部材を前記工作物に溶着させる溶着工程,
前記電気加工条件を位置決め電源に切り替えて少なくとも前記荒加工の加工軌跡に沿って前記ワイヤ電極を移動又は逆行させて,前記ワイヤ電極が前記工作物又は前記加工部材に接触せずに前記溶着部に接触するか否かを検出する検出工程,
前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触して前記加工部材が前記工作物に保持されていることに応答して前記加工部材又は前記工作物に対する次の加工処理を行う工程,及び
前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触せず前記加工部材が前記工作物に保持されていないことに応答して警報を発してワイヤ放電加工を停止する工程,
を有することを特徴とするワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法に関する。
また,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法において,前記工作物に対する前記次の加工処理は,前記工作物又は前記加工部材の前記荒加工された加工面の仕上げ加工,前記工作物の前記加工軌跡の別の領域で前記工作物に前記加工部材を溶着させる溶着工程,或いは前記工作物に対する別の領域の荒加工である。
また,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,前記ワイヤ電極を貫通するスタートホールが前記加工部材の領域以外の前記工作物の領域に形成されたパンチ加工又は前記工作物の領域外から放電加工を開始するパンチ加工では,前記工作物に前記荒加工を行なった後に,前記ワイヤ電極を前記荒加工の前記加工軌跡に沿って逆行させるか又は前記ワイヤ電極を前記荒加工の開始位置に戻して前記ワイヤ電極によって前記加工部材の前記荒加工の壁面に対して仕上げ加工を行う工程を有するものである。
或いは,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,前記ワイヤ電極が貫通するスタートホールが前記加工部材の領域に形成されたダイプレート加工では,前記工作物に対する前記荒加工に続いて前記溶着工程を行なった後に,前記ワイヤ電極を前記溶着部から離すため,前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物に対して予め決められた距離を荒加工し,次いで前記電気加工条件を前記位置決め電源に切り替えて,前記ワイヤ電極を前記工作物の前記荒加工の前記加工軌跡に沿って逆行し,前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触するか否かの前記検出工程を行って,前記加工部材が前記工作物に溶着されている状態を検出応答して前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物に対する別の加工部材の放電加工を引き続いて行い,また,前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触していない状態を検出応答して前記電気加工条件を前記溶着サイクルにして前記工作物の前記加工形状の別の場所に前記加工部材を溶着させるため前記工作物への前記加工部材を溶着させる前記溶着工程を再度実行する機能を有するものである。
更に,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,前記検出工程において,前記工作物の放電加工によって発生したバリ,屑等の異物による検出影響を避けるため,前記溶着箇所から一旦離れるように前記工作物を前記荒加工を行った後に又は前記加工形状の前記荒加工を行った地点で予め決められた時間だけ停止して加工液の噴流で前記異物を排除し,次いで,前記加工軌跡に沿って逆行して前記ワイヤ電極の前記溶着部への接触状態を確認するものである。
また,前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホール又は加工済の前記加工軌跡に前記ワイヤ電極を通すことによって,前記ワイヤ電極が前記加工部材に接触せずに前記工作物に対する前記加工部材の傾きがないことによって検出されるものである。又は,前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホールが前記工作物に存在することに応答して,前記ワイヤ電極による前記工作物に対する荒加工の放電加工前と放電加工後の前記スタートホールの前記ワイヤ放電加工機の機械座標を前記ワイヤ電極の接触検知によって測定し,その結果から中心座標や大きさを演算し,両者の前記機械座標や演算結果を比較して変化状態を検出できるものである。
或いは,前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホールが前記工作物に存在することに応答して,前記ワイヤ電極による前記工作物に対する荒加工の放電加工前と放電加工後の前記スタートホールの直径を,前記ワイヤ電極の接触検知を利用して3 点以上座標を測定してコントローラで演算することで求め,両者の前記スタートホールの前記直径を比較して変化状態で検出されるものである。又は,前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物の加工済み経路の前記加工軌跡における任意の位置においてワイヤ自動結線を行い,前記ワイヤ電極の接触感知を利用して前記加工軌跡の加工溝幅を測り,前記ワイヤ放電加工機の放電加工の加工条件から決まる規格値とを比較し,又は前記加工軌跡の経路の複数の加工溝幅の相互の比較を行って変化状態で検出されるものである。具体的に説明すると,最終の溶着工程終了後,先に仕上げ加工を行った加工の軌跡を辿って行ってワイヤが接触検知しなければ,加工経路で工作物と加工物が分離していると共に溶着部で保持されていると判断している。これは,加工済みの加工経路の加工幅を確認しているのと同等である。加工部材が工作物に保持されている状態を確認することは,溶着部以外で工作物と加工物が加工経路に沿ってほぼ一定量安定的に離れていることが確認出来れば良いことになる。1個の工作物に対するすべての溶着加工が終わった後,加工済み経路の任意の箇所の幅を測り,基準値や相互の測定値と比較することによって,工作物が傾いているかどうかを推測でき,保持状態を確認できるものである。
この発明によるワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,上記のように構成されているので,工作物に対するパンチ加工では,スタートホールは中子等の加工部材の加工形状領域以外に形成されており,溶着領域を除いて工作物の加工形状に従って荒加工の放電加工を行い,次いで,荒加工の加工軌跡に沿ってワイヤ電極を逆行させて又は荒加工の開始点に戻って加工部材の仕上げ加工を行い,最後に溶着領域において加工部材を工作物に溶着し,そこで,先に仕上げ加工されている工作物の加工軌跡に沿ってワイヤ電極を移動させ,ワイヤ電極が加工部材又は工作物に接触するか否かを確認して,ワイヤ電極が加工部材又は工作物に接触しない場合には,加工部材が工作物に溶着部で固定されていることが確認される。ワイヤ電極が加工部材又は工作物に接触した場合には,溶着部が不十分であり,加工部材が工作物から離脱状態であるとして表示ランプや音による警報を発してワイヤ放電加工を停止する。
また,工作物に対するダイプレート加工では,スタートホールは中子等の加工部材の加工形状領域に形成されており,工作物の加工形状に従って荒加工の放電加工を行い,予め決められた距離の溶着領域に達すると,電気加工条件を溶着サイクルにして加工部材を工作物に溶着し,溶着領域の溶着が終わると,予め決められた距離だけ荒加工を行った後にワイヤ電極を逆行させてワイヤ電極が溶着部に接触するか否で,溶着部が適正に形成されているか否かを確認する。ワイヤ電極が溶着部端面に接触しない場合には,溶着部の距離以上に逆行させ,それでもワイヤ電極が溶着部に接触しない場合には,溶着部が形成されていないとして,工作物の加工形状の新規な位置で,電気加工条件を溶着サイクルにして加工部材を工作物に溶着する。工作物に対する所定の荒加工と溶着加工が終了すると,工作物の加工形状に従って仕上げ加工を行なうため,次の処理に進むこととする。
また,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,切り抜き物である加工部材が工作物に保持されていることを自動で確認して,加工工程を進められるので,ワイヤ放電加工機の安定した無人化稼働を保障することができ,省人化が図られる。更に,この加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,ワイヤ放電加工機の稼働率向上による原価低減や短納期対応が可能となり,これらの効果が複合して得られ産業上の貢献は大きいものとなる。
この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成できるワイヤ放電加工機を示す説明図である。 この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成するための基本回路を示す電気回路図である。 図2の電気回路において,スイッチS1及びスイッチS2のON・OFF制御による上側に電圧波形と下側に電流波形とを示す波形図であり,(A)は図2の基本回路による通常加工である加工サイクルの電圧電流波形を示し,また,(B)は図2の基本回路による工作物と切り抜き物とを溶着させる溶着サイクルの電圧電流波形を示している。 この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成するための基本的な技術的思想を具現する電気回路を示す電気回路図である。 図4の電気回路において,スイッチS1,スイッチS2及びスイッチS3のON・OFF制御による上側に電圧波形と下側に電流波形とを示す波形図であり,(A)は図4の電気回路による通常加工である加工サイクルの電圧電流波形を示し,また,(B)は図4の電気回路による工作物と切り抜き物とを溶着させる溶着サイクルの電圧電流波形を示している。 この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成するための具体的な電気回路の一実施例を示す電気回路図である。 このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法における工作物と切り抜き物との関係を示し,(A)は工作物をスタートホールから四角形の加工形状に加工して切り抜き物を二箇所で溶着した状態を示し,(B)は(A)での工作物の放電加工の加工軌跡を点線で示した誇張した拡大斜視図である。 この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法において,工作物と切り抜き物との溶着部を破壊する耐荷重の結果を示すグラフである。 この発明による工作物にパンチ加工を行なう場合のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法を説明する処理フロー図である。 この発明による工作物にダイプレート加工を行なう場合のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法における荒加工及び最終溶着工程を説明する処理フロー図である。 この発明による工作物にダイプレート加工を行なう場合のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法における通常溶着工程を説明する処理フロー図である。 この発明による工作物にダイプレート加工を行なう場合であって,八角形のダイプレートを作るために,素材となる工作物をワイヤ放電加工機のワークテーブルにセットした状態を示す平面図である。 図12の工作物をワイヤ放電加工機のワークテーブルにセットした状態を示す一部断面の側面図である。
以下,図1を参照して,この発明によるワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法を達成するためのワイヤ放電加工機について説明する。このワイヤ放電加工機は,概して,機械本体15に取り付けられ且つワイヤ電極5を巻き上げているソースボビン7,ソースボビン7から送り出されるワイヤ送り系でのワイヤ電極5の方向を転換する複数の方向転換ローラ8,ワイヤ電極5が良好に繰り出されるようにワイヤ電極5にブレーキをかけるブレーキローラ9,送り出されるワイヤ電極5にテンションを付与するテンションローラ12,ワイヤ電極5を供給パイプ13へとガイドするガイドローラ32等を備えている。ワイヤ電極5は,ワイヤ供給系における方向転換ローラ8,ガイドローラ32を通過して,本体ヘッド1に設けられた一対のアニールローラであるワイヤ供給ローラ10,ワイヤ電極送りユニット24に支持された供給パイプ13内を通って一対のコモンローラ11を通過した後に,そこで,ワイヤ電極5は一対のワイヤ供給ローラ10と一対のコモンローラ11とで挟持され,それらの間で給電子18(図2,図4)を通じて加工電源からの電流がワイヤ供給ローラ10,ワイヤ電極5,及びコモンローラ11に通電され,ワイヤ供給ローラ10とコモンローラ11との間のワイヤ電極5がアニールされて曲がり等の癖取りされ,次いで,ワイヤ電極5のアニールされていない先端部がカッタ14で切断して排除される。その後,アニールされたワイヤ電極5は,ワイヤ供給ローラ10の送り出しに従ってワイヤ電極送りユニット24である供給パイプホルダに支持された供給パイプ13の降下に従って供給パイプ13にガイドされて上ヘッド2へと達して挿通される。また,放電加工される工作物6は,加工槽等に設けられたワークテーブル23にクランプ25で固定されている。
また,アニールローラ10とコモンローラ11との間には,ワイヤ電極5の先端を良好にする時,ワイヤ電極5の断線時,アニール処理時等に,ワイヤ電極5の先端部を切断するためのカッタ14が設けられていると共に,カッタ14で切断されたワイヤ電極5を廃棄するための廃ワイヤクランプ(図示せず)が設けられている。カッタ14は,カッタユニットを作動することでワイヤ電極5を切断するように構成されている。ワイヤ電極5の結線時は,供給パイプ13を通ったワイヤ電極5は,ワイヤ供給ローラ10の低速回転によって,まず,上ヘッド2に供給され,上ヘッド2を通過して工作物6のスタートホールや加工軌跡の孔19に挿通された後に,上ヘッド2の下方に対向した下ヘッド4に受け取られ,ワイヤ電極5が下ヘッド4を通過した後には,ワイヤ供給ローラ10は高速回転に切り換えられ,下ヘッド4から繰り出されたワイヤ電極5は,下アーム3に設けられた方向転換ローラからワイヤガイドパイプ37,ワイヤガイドパイプ37の出口に設けた水分離部,及び水分離部の下流に設置された巻き取りローラ35を順次通過して,巻き取りローラ35で引き出され,更に,巻き取りローラ35の後流に設けた吸引装置等によって吸引され,最後に廃ワイヤホッパ36に回収される。また,ブレーキローラ9には,回転数を検出するためのエンコーダ16が設けられている。センサ17は,ワイヤ電極5の撓み,曲がり,挿通状態等を検出するため,本体ヘッド1の下部の支持体(図示せず)に取り付けられている。
このワイヤ放電加工機では,工作物6の材質は,例えば,鉄系材料又は超硬材料である。また,ワイヤ電極5の材質は,例えば,タングステン系,銅合金系(黄銅系),ピアノ線系等の金属材料であり,更に,それらを芯材として表面を被覆した金属材料,例えば,芯材が銅合金系以外では銅合金の被覆層,芯材が銅合金系では亜鉛等の被覆層の材料で作製されている。この実施例では,工作物6は,特に,図7に示すように平らなプレート状の形状であり,複数のスタートホール,加工軌跡等の孔19に挿通された後に,ワイヤ電極5には給電子18より電流が供給され,ワイヤ電極5と工作物6との間に電圧を印加して工作物6の放電加工が行われるが,その時,プレート等の切り抜き物である加工部材26が発生する。また,ワイヤ電極5の先端が上ヘッド2から工作物6を通って下ヘッド4へと順次挿通する途中で,ワイヤ電極5の先端が上ヘッド2,工作物6,下ヘッド4等の何らかの障害物に当接し,ワイヤ電極5が撓んだり屈折して曲がると,センサ17がその状態を検出することができる。ワイヤ電極5の撓みの検出は,ワイヤ供給ローラ10と供給パイプホルダのホルダ上部,即ち,センサ17との間に電圧が印加されているので,ワイヤ電極5の撓みはセンサ17に接触することによって検出される。ワイヤ供給ローラ10には,給電子を通して給電され,ワイヤ供給ローラ10が閉じてワイヤ電極5を挟持した状態で,ワイヤ電極5に電圧が印加されるので,センサ17によってワイヤ電極5の当接状態が検出される。
このワイヤ放電加工機を用いて工作物切り残し加工方法は,工作物6から所定の加工形状21の加工部材26を切り離すものであるが,加工部材26をワイヤ電極5の一部を溶融させて工作物6に加工軌跡上の 溶着部20で溶着させて一時保持するものである。ここで,溶融されるワイヤ電極5の一部は,ワイヤ電極5の予め決められた長さのワイヤ周囲部であり,ワイヤ電極溶融物で加工部材26を工作物6に溶着させる時に,ワイヤ電極5は断線することなく,ワイヤ電極5の供給状態が維持されるものである。この工作物切り残し加工方法では,ワイヤ電極5中に銅合金系を含んでいることが工作物6と加工部材26との溶着が良好に行われる。この工作物切り残し加工方法は,本体ヘッド1に設けられたワイヤ供給ローラ10で機械本体15に設けられたソースボビン7から送り出されるワイヤ電極5を挟持し,ワイヤ供給ローラ10を駆動してワイヤ電極5を供給パイプ13を通じて上ヘッド2,上ヘッド2の下方に取り付けられる工作物6,及び工作物6の下方で上ヘッド2に対向して配置された下ヘッド4へ供給し,次いで,ワイヤ電極5を下ヘッド4の下方に配設されたガイド部材を経て巻き取りローラ35で引き出して廃棄することから成る。また,この工作物切り残し加工方法は,工作物6の予め決められた加工形状21の少なくとも一箇所(実施例では2箇所)において,ワイヤ電極5と工作物6との間に印加する電気加工条件を加工サイクルから溶着サイクルに変更し,ワイヤ電極5の一部を溶融させて工作物6と加工部材26とを予め決められた所定の位置の溶着部20で溶着させ,溶着部20で加工部材26を工作物6に保持し,工作物6から加工部材26が脱落するのを防止するものである。図7に示すように,工作物6と加工部材26との溶着部20は対向位置で2箇所に存在するので,加工部材26は工作物6にバランスよく保持されることに成る。また,この工作物切り残し加工方法は,加工部材26と工作物6とをワイヤ電極5の一部を溶融させて溶着させる工程において,ワイヤ電極5が断線した時には,ワイヤ電極5をワイヤ電極断線点での加工スリット22に供給し,次いで,工作物5と加工部材26とを溶着させたり,又はワイヤ電極5により工作物6の放電加工を行う加工工程を引き続き行うことができるように構成されている。また,加工部材26は,場合によっては,製品になったり,又は不必要なスクラップになったりするものである。
この工作物切り残し加工方法において,電気加工条件を加工サイクルから溶着サイクルに変更するため,ワイヤ電極5に流す電流(A)は,図3及び図5に示すように,工作物6をワイヤ放電加工する電流に比較して,高電圧負荷HVからワイヤ電極5に流す電流ピークを,例えば,約1/4倍程度に低くし,ワイヤ電極5と工作物6との極間に印加する電圧(V)を,例えば,約1/4倍程度に低くし,更に,ワイヤ電極5に流す電流のパルスを,例えば,約2倍程度に長くし,加工放電からアーク放電に移行させて,ワイヤ電極5によるアーク溶接によって加工部材26を工作物6に溶着部20で溶着させるものである。また,溶着サイクルにおける加工条件は,工作物6を切断しながら同時に工作物6と加工部材26との対向部分の一部分を溶着部20として溶着させるものである。ここで,対向部分の一部分とは,工作物6と加工部材26とが向かい合った部分の一部分である。例えば,ワイヤ電極5の溶着部分は,工作物6の加工形状の上ヘッド2側の一部分の場合もあり,工作物6の下ヘッド4側の一部分の場合もある。また,工作物6と加工部材26との溶着部20は,エッジ部(図7では上部のみ)での存在であるので,僅かの外力で破壊できる程度であるので,工作物6の放電加工終了後に,溶着部20を外力で破壊して,例えば,加工部材26を工作物6から外力による衝撃力を加えて,加工部材26を工作物6から容易に切り離すことができるものである。また,工作物6と加工部材26との溶着部20は,弱い外力で破壊できるが,工作物6と加工部材26との溶着部20の破壊耐荷重は,図7に示すようになっている。図7には,工作物6に対して8mm角の加工を行った場合を示しており,切り離される加工部材26は,8mm角材であり,加工部材26の対向する2辺で溶着部20は長さ2mmであって,溶着部20の指定距離mm(横軸)に対する耐静荷重kgf(縦軸)を示している。
次に,図2及び図3を参照して,この工作物切り残し加工方法についての基本的な原理を説明する。
図2に示す電気回路は,ワイヤ電極5と工作物6との極間に対して極間状況確認用の抵抗付き低電圧負荷LVと第1スイッチS1が直列に結線された第1回路,及び放電加工用の高電圧負荷HVと第2スイッチS2が直列に結線された第2回路が並列に結線されている。第1回路は,主としてワイヤ電極5と工作物6との間の極間状況を確認する回路であって,工作物6を放電加工するのに工作物6とワイヤ電極5とが適正な位置関係にあるか否かを検出する手段であり,抵抗Rは第1回路を流れる電流を調整する機能を有している。従って,スイッチS1は,タイミング的には工作物6の放電加工の前にON・OFF制御されるものである。また,第2回路は,放電加工用であり,工作物6を放電加工する場合には,大電流を短い時間で流す必要があり,抵抗等は組み込まれていない回路である。
次に,このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法についての加工サイクル及び溶着サイクルについて説明する。
図3の(A)に示す通常加工である加工サイクルでは,第1スイッチS1をONしてパルスを発生させると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に,例えば,低電圧負荷LVの80V程度が2μsec程度発生してワイヤ電極5と工作物6との極間状況が適正な位置であるか否かを確認し,極間状況が適正であれば,そこで極間で放電が開始する。次いで,第1スイッチS1をOFFして第2スイッチS2をONし,パルスを発生させると,ワイヤ電極5に,例えば,400A程度の電流を0.8μsec程度流して,ワイヤ電極5と工作物6との極間に高電圧負荷HVから240V程度が印加され,ワイヤ電極5で工作物6が放電加工されることになる。
また,図3の(B)に示す工作物6と加工部材26との溶着サイクルでは,第1スイッチS1をONしてパルスを発生させると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に,例えば,低電圧負荷LVの80V程度が2μsec程度発生してワイヤ電極5と工作物6との極間状況が適正な位置であるか否かを確認し,極間状況が適正であれば,そこで放電が開始する。次いで,第1スイッチS1をOFFして第2スイッチS2をONし,パルスを発生させると,ワイヤ電極5に,例えば,110A程度の電流が3μsec程度流れて,ワイヤ電極5と工作物6との極間に高電圧負荷HVから加工時の約1/4の70V程度が印加され,アーク放電となってワイヤ電極5が溶融されて,加工部材26が工作物6にワイヤ電極溶融物で溶着される。
次に,図4及び図5を参照して,この工作物切り残し加工方法についての技術的思想の基本的な構成について説明する。このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成する基本的な電気回路は,ワイヤ電極5と工作物6との極間に対して,極間状況確認用の抵抗R付き低電圧負荷LVと第1スイッチS1とが直列に結線された第1回路,放電加工用の高電圧負荷と第2スイッチS2とが直列に結線された第2回路,及び第1ダイオードD1と第3スイッチS3とが直列に結線された第3回路を,それぞれ並列に結線されたものである。この電気回路において,加工サイクルから溶着サイクルへの電気加工条件の変更は,第1スイッチS1,第2スイッチS2,及び第3スイッチS3のON・OFF制御によって実行されるものである。
図5では,第1スイッチS1,第2スイッチS2,第3スイッチS3,電圧波形(V),及び電流波形(A)について,具体的に数値を記載しているが,これらの数値は理解し易くするための例示であり,また,電圧波形(V)及び電流波形(A)についても,例示の波形であることは勿論である。即ち,第1スイッチS1をONする時間は,ワイヤ電極5と工作物6との極間状態(例えば,加工電源,ワイヤ電極5の材質,線径等の条件,及び工作物6の材質,厚さ等の条件で変化するパラメータ)で決まるものであり,加工条件等で決まらずに不定であって,数μsec,数十μsec程度であるが,下記の加工サイクル及び溶着サイクルでの説明では例示として,2μsecを記載している。また,第2スイッチS2をONする時間は,加工条件(パラメータ入力)で決めるON時間であるが,下記の加工サイクル及び溶着サイクルでの説明では,例示として,0.8μsecを記載している。更に,図5の(B)における電流波形の電流の流れる時間及び電圧波形の印加時間は,加工条件等で決められずに不定であるが,下記の加工サイクル及び溶着サイクルでの説明では,例示として,3μsecを記載している。
このワイヤ放電加工機では,基本的な構成について,工作物6に対するワイヤ電極5による加工サイクルは,ワイヤ電極5と工作物6との極間に対して,第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを付勢し,次いで,第1スイッチS1をOFFして第2スイッチS2をONして高電圧負荷HVを付勢する制御によって実行されるものである。また,工作物6と加工部材26との溶着サイクルは,ワイヤ電極5と工作物6との極間に対して,第3スイッチS3のONを持続して,第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを付勢し,次いで,第1スイッチS1をOFFして第2スイッチS2をONして高電圧負荷HVを付勢し,最後に,第2スイッチS2をOFFする制御によって実行されるものである。ここで,工作物6に対するワイヤ電極5による加工サイクルの電圧電流波形から工作物6と加工部材26との溶着サイクルの電圧電流波形に電気加工条件を切り換えることにより,第2スイッチS2を一定時間後にOFFにするが,第3スイッチS3がONしているため,工作物6とワイヤ電極5との極間に第1ダイオードD1 及び第3スイッチS3を通る循環電流が流れ,パルス幅の長い電流を生成でき,放電状態がアーク放電となり,ワイヤ電極5の一部が工作物6と加工部材26との間に溶着され,結果として工作物6と加工部材26とが溶着される。
この工作物切り残し加工方法における加工サイクル,及び溶着サイクルの詳細については,本出願人に係る特許出願である特願2011−212221号に開示しており,同様な加工サイクルと溶着サイクルであるので,ここでは簡単に説明する。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法における加工サイクルの一例を,図4及び図5の(A)を参照して説明すると,次のとおりである。
第1工程:第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを,ある時間,例えば,2μsec程度が経過すると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に放電が開始する。
第2工程:第2スイッチS2をONして,電圧降下をトリッガーとして高電圧負荷HVが印加されて電流が上昇し,ワイヤ電極5による工作物6の放電加工が行われる。
第3工程:ワイヤ電極5と工作物6との極間の放電時間は,工作物6の加工条件で決められているが,例えば,0.8μsec程度が放電される。
第4工程:一旦,第1スイッチS1,第2スイッチS2,及び第3スイッチS3をOFFして,ワイヤ電極5と工作物6との極間に掛かる電圧を無負荷として,休止時間をとる。ワイヤ電極5による工作物6の加工形状21の加工時は,上記のサイクルを125k〜2000kHzの周期で繰り返すことによって達成される。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法における加工サイクルの別の例を,図6を参照して説明すると,次のとおりである。
第1工程:第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを所定時間,例えば2μsec程度が経過すると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に放電が開始する。
第2工程:第1スイッチS1をOFFし,第4スイッチS4と第5スイッチS5とをONして,電圧降下をトリッガーとして高電圧負荷HVが印加されて電流が上昇し,ワイヤ電極5による工作物6の放電加工が行われる。
第3工程:第4スイッチS4と第5スイッチS5とをON状態を持続し,ワイヤ電極5と工作物6との極間の放電時間は,工作物6の加工条件で決められているが,例えば,0.8μsec程度が放電される。
第4工程:第5スイッチS5をON状態を持続し,第4スイッチS4をOFFにした後,サブμsecだけ第5スイッチ5をONして高電圧負荷HVの付勢状態を解放し,電流波形を台形に近づける。
第5工程:一旦,第1スイッチS1,第4スイッチS4,及び第5スイッチS5をOFFして,ワイヤ電極5と工作物6との極間に掛かる電圧を無負荷として,休止時間をとる。ワイヤ電極5による工作物6の加工形状21の加工時は,上記のサイクルを125k〜2000kHzの周期で繰り返すことによって達成される。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法における溶着サイクルの一例を,図4及び図5の(B)を参照して説明すると,次のとおりである。
第1工程:第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを所定時間,例えば2μsec程度が経過すると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に放電が開始する。
第2工程:第2スイッチS2をONして,電圧降下をトリッガーとして高電圧負荷HVが印加された電流が上昇し,ワイヤ電極5による工作物6の放電加工を行う。
第3工程:加工サイクルである通常サイクルから溶着サイクルに切り換える時に,第2スイッチS2のONを一定時間経過後にOFFにするが,第3スイッチS3がONしているため,工作物6とワイヤ電極5との間に循環電流が流れ,パルス幅の長い電流を生成でき,この時,ワイヤ電極5が溶融して工作物6と加工部材26とに溶着し,結果として工作物6に加工部材26が溶着する。
第4工程:循環電流が流れきったところで,第3スイッチS3がOFFして休止時間を取ることになる。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法における溶着サイクルの別の例を,図6を参照して説明すると,次のとおりである。
第1工程:第1スイッチS1をONして低電圧負荷LVを,ある時間,例えば,
2μsec程度が経過すると,ワイヤ電極5と工作物6との極間に放電が開始する。
第2工程:第4スイッチS4と第5スイッチS5をONして,電圧降下をトリッガーとして高電圧負荷HVが印加された電流が上昇し,ワイヤ電極5による工作物6の放電加工を行う。
第3工程:第4スイッチS4と第5スイッチS5をON状態を持続して,放電時間は加工条件で決め,例えば,0.8μsec程度だけ放置する。
第4工程:第4スイッチS4を一定時間後OFFにするが,第5スイッチS5がONしているため,ワイヤ電極5と工作物6との極間に循環電流が流れ,高電圧負荷HVの付勢が解放され,パルス幅の長い電流が生成できるため,この時,工作物6と加工部材26との間にアーク溶接が発生して両者が溶着される。
第5工程:循環電流が流れきったところで,第5スイッチS5がOFFして休止時間を取ることになる。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法では,工作物6への加工部材26の溶着工程では,加工部材26のサイズに応じて溶着部20は1箇所又は複数箇所に行えば良く,加工部材26が工作物6から切り離されなければ十分であり,加工部材26の微小な傾き程度では無視できる。例えば,加工部材26が小さく軽いものであれば,工作物6と加工部材26との溶着部20は一箇所で工作物6に加工部材26を保持することができる。また,加工部材26の大きさや重量が重いものであれば,工作物6と加工部材26との溶着部20は複数箇所で形成させて工作物6に加工部材26をバランス良く保持すればよい。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法は,加工部材26を不要物として工作物6を製品にするダイ側の加工,又は工作物6を不要物として加工部材26を製品とするパンチ側の加工に適用できるものである。図7では,加工部材26側にスタートホール等の孔19が形成されているので,加工部材26が中子となって不要物になりダイ側の加工となる。図示していないが,工作物6に対してパンチ側の加工を行う場合には,加工部材26が製品になるので,スタートホール等の孔19は,加工部材26になる側には形成せずに,不用品になる工作物6側に形成することになる。
次に,図6を参照して,このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法についての具体的な電気回路図について説明する。なお,ここでは,図6の電気回路図について,第1スイッチS1,第4スイッチS4,及び第5スイッチS5のON・OFF制御によって発生する電圧波形及び電流波形の図面については省略することとする。
このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法を達成する具体的な電気回路は,ワイヤ電極5と工作物6との極間に対して,極間状況確認用の抵抗付き低電圧負荷と第1スイッチS1とが直列に結線された第1回路,放電加工用の高電圧負荷と第4スイッチS4と第5スイッチS5とが直列に結線された第2回路,第2ダイオードD2と第5スイッチS5とが直列に結線された第3回路,及び第3ダイオードD3と第4スイッチS4とが直列に結線された第4回路を,それぞれ並列に結線したものである。この電気回路において,第4スイッチS4及び第5スイッチS5をONすれは,ワイヤ電極5と工作物6との間の極間に対して高電圧負荷HVを付勢することができる。
この電気回路において,加工サイクルから溶着サイクルへの電気加工条件の変更は,第1スイッチS1,第4スイッチS4,及び第5スイッチS5のON・OFF制御によって実行されるものである。第5スイッチS5がONの時,第4スイッチS4をOFFした後には,ワイヤ電極5と工作物6との間の極間に対して第2ダイオードD2と第5スイッチS5とを通る第1循環電流が流れる。また,第4スイッチS4がONの時,第5スイッチS5をOFFした後には,ワイヤ電極5と工作物6との間の極間に対して第3ダイオードD3と第4スイッチS4とを通る第2循環電流が流れる。即ち,この電気回路では,第1スイッチS1,第4スイッチS4,及び第5スイッチS5のON・OFF制御によって,第1循環電流と第2循環電流とが交互に流れることになる。この発明によるワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法は,ダイオードD2及びダイオードD3を組み込んだ具体的な電気回路を用いて行えば,2つの循環電流を発生させるので,放電加工の電流波形が台形状に近くなり,交互に循環電流を発生させることによってスイッチングによる発熱の問題を緩和することができる。このワイヤ放電加工における工作物切り残し加工方法は,循環電流を利用して工作物6と加工部材26とを溶着させるため,工作物6の放電加工に比較して,電流波形をゆっくり下げることができる。なお,第4スイッチS4と第5スイッチS5とは,ON,OFFタイミングは,逆でもよいことは勿論である。
このワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法について,工作物6に対して金型製造時として,パンチ加工を行なう場合と,ダイプレート加工を行なう場合とについて説明する。ここで,この工作物切り残し加工方法における加工サイクル,及び溶着サイクルの詳細については,本出願人に係る特許出願である特開2012−166332号公報に開示されているので,必要に応じて参照できるので,ここでは簡単に説明する。このワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法について,工作物6に対してパンチ加工を行なう場合とダイプレート加工を行なう場合とでは,基本的な構成,即ち,ワイヤ電極5が溶着部20に接触することによって加工部材26が工作物6に保持されていることを検出することについては同一であるが,そのための工程が異なっているので,ここでは,2つの場合に分けて説明する。また,ワイヤ放電加工機におけるパンチ加工では,工作物6から所定の形状の加工部材26を切り出す場合であって加工部材26が製品としての素材になるものであって,スタートホール19は,加工形状26以外の工作物6に穿孔されているか,又はその場所に新たに穿孔する場合や,工作物6の外側から加工を開始する場合がある。これに対して,ダイプレート加工は,工作物6に所定の形状の加工部材26を切り抜き加工し,切り抜かれた加工部材26を中子と呼んで不用品になり,切り抜かれた工作物6が製品としての素材になるものであって,スタートホール19は中子である加工形状26に穿孔されているか,又はその場所に新たに穿孔する。
まず,図9のフローチャートを参照して,工作物6に対してパンチ加工を行なう場合のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法の一実施例について説明する。工作物6に対するパンチ加工では,加工形状21における最後の領域の一箇所に溶着部20を形成する実施例について説明する。工作物6に対する放電加工を開始するため,工作物6の加工部材26となる領域以外の予め決められた位置にスタートホール19が形成されているか,又はその場所に新たに穿孔する。スタートホール19にワイヤ電極5を挿通し,ワイヤ電極5と工作物6との極間に加工電圧を付勢し,工作物6を加工形状21に従って終端領域に在る溶着領域を残して荒加工の放電加工を行なう(ステップS1)。工作物6に対する所定の加工形状21の放電加工が終了した時に,荒加工の加工軌跡に従ってワイヤ電極5をバックさせて又はワイヤ電極5をスタートホール19に戻して,工作物6の荒加工面に対して通常の仕上げ加工の放電加工を行なう(ステップS2)。工作物6に対して仕上げ加工が完了すると,ワイヤ電極5が荒加工の開始位置に戻っているか又は仕上げ加工の終端に位置しており,また,溶着部20となる領域の加工がされていないので,工作物6と加工形状26とを溶着するため,電気加工条件を加工サイクルから溶着サイクルに切り換えて,溶着部20になる溶着領域の工作物6を,加工形状に従って工作物6に加工部材26を溶着する(ステップS3)。次いで,溶着部20の領域における工作物6への加工部材26の溶着が完了したか否を判断し(ステップS4),ワイヤ電極5が先に仕上げ加工をした領域に達していない場合には,溶着サイクルを続け,ワイヤ電極5が先に仕上げ加工をした領域に達した場合には,工作物6への加工部材26の溶着が完了しているので,溶着サイクルから位置決め電源に切り替えて,工作物6の仕上げ加工を行なった加工形状に従ってワイヤ電極5を移動させる(ステップS5)。加工部材26が工作物6に正常に溶着されている状態では,仕上げ加工した加工形状には隙間が存在するので,ワイヤ電極5は加工部材26や工作物6に接触することなく移動でき,また,ワイヤ電極5が加工部材26や工作物6に接触した場合には,溶着部20の溶着状態が不完全であり,加工部材26が工作物6から離脱している可能性がある。そこで,ワイヤ電極5が加工部材26や工作物6に接触するか否かを判断する(ステップS6)。ワイヤ電極5が加工部材26や工作物6に接触した場合には,溶着が不完全で加工部材26が工作物6から離脱して落下していると判断し,警報を発してワイヤ放電加工機を停止し,点検する(ステップS7)。また,ワイヤ電極5が加工部材26や工作物6に接触しない場合には,工作物6への加工部材26の溶着が良好にされていて加工部材26が工作物6に保持されているとして,工作物6の次の加工形状の放電加工を行なう工程に進む(ステップS8)。
次に,図10及び図11のフローチャートを参照して,工作物6に対してダイプレート加工を行なう場合のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法の一実施例について説明する。工作物6に対するダイプレート加工では,加工形状21における最後の領域の箇所と工作物6に加工形状26を溶着部20で支持するのに重量的にバランスが取れる領域の箇所の複数箇所の領域に溶着部20を形成する実施例について説明する。工作物6に対する放電加工を開始するため,工作物6の加工部材26となる領域の予め決められた位置にスタートホール19が形成されているか,又はその場所に新たに穿孔する。工作物6のダイプレート加工では,不要となる中子の加工部材26にスタートホール19が形成されているか,又はその場所に新たに穿孔する。次いで,ワイヤ放電加工機に,ワイヤ放電加工を行うべき工作物6を1個又は複数個セットし,ワイヤ電極5を工作物6のスタートホール19に供給し,スタートホール19でワイヤ電極5を自動結線し,工作物6に形成されているスタートホール19の機械座標をワイヤ電極5による3点接触法等で確認してその情報をコンピュータであるコントローラに取り込む。そこで,工作物6に対してダイプレート加工を行なう場合には,工作物6に複数の加工部材26を切り抜く場合が大半である。工作物6に対する通常荒加工の放電加工を開始するため,ワイヤ放電加工機について,加工サイクルとなるワイヤ電極5と工作物6との極間に加工電圧を付勢し,工作物6を加工形状21に従って溶着部20となる領域に達するまで荒加工の放電加工を行なう(ステップS10)。工作物6に対する放電加工が加工形状21の溶着部20となる地点に達した時に,コントローラは,溶着指令が有るか無いかを判断し(ステップS11),溶着指令が無い場合には通常荒加工を継続し,溶着指令が有る場合には,コントローラは溶着が最終溶着指令で有るか無いかを判断し(ステップS12),最終溶着指令で無い場合には,通常溶着部指令の処理のステップS22の通常溶着指令の処理へと進み,最終溶着指令である場合には,加工部材26の工作物6への最終の溶着加工を行う(ステップS13)。次いで,コントローラは,加工部材26の工作物6へのが最終溶着加工が完了したか否かを判断し,加工部材26の工作物6への溶着加工が完了していない場合には最終溶着加工を続行し,最終溶着加工が完了した場合には,加工用の上下噴流圧を低下させ,ワイヤ電極5を荒加工完了点である加工開始位置まで移動させ,荒加工の加工開始点からスタートホールまでの間のアプローチ部分の加工軌跡に沿ってワイヤ電極5を移動させ,ワイヤ電極5を移動経路中に加工部材26に接触した場合や加工部材26に形成されているスタートホール19の壁面に接触するか否かを検知し(ステップS17),ワイヤ電極5が移動経路中に加工部材26又は加工部材26のスタートホール19に接触した場合には加工部材26が工作物6から引き離されて加工部材26が工作物6に対して傾いている可能性があるので,停止表示や警報を発すると共にワイヤ放電加工機による放電加工を停止する(ステップS18)。また,ステップS17の処理工程において,ワイヤ電極5が加工部材26のスタートホール19の壁面に接触しない場合には,溶着部20が形成され加工部材26が工作物6に保持されているので,ワイヤ電極5を断線すると共に,工作物6に対する次の加工処理があるか否かを判断し(ステップS19),工作物6に対する次の加工処理がある場合には,ワイヤ電極5を次の加工形状のスタートホール19の位置へ移動させ,工作物6に対する加工処理は,ステップS10の通常荒加工へと進んでダイプレート加工を行う(ステップS20)。工作物6に対する次の加工処理が無い場合には,ダイプレート加工の荒加工と溶着とが終了する(ステップS21)。次いで,工作物6に溶着されている中子である加工部材26を工作物6から離脱させ,工作物6に放電加工された加工形状21の加工面の仕上げ加工に移行する。
また,最終溶着指令のステップS12において,最終溶着指令で無い場合には,通常溶着指令へと進む(ステップS22)。ステップS22の通常溶着指令へ進んで溶着を続行し,加工部材26を工作物6へ溶着する(ステップS23)。次いで,工作物6への加工部材26の予め決められた所定の長さの溶着部20が形成されると,通常加工指令であるかないを判断し,通常加工指令でない場合には,工作物6への加工部材26の溶着工程を続行し,溶着工程が完了すると,ワイヤ電極5が溶着部20から離れるため通常加工指令が行われ,工作物6に対して予め決められた距離の通常荒加工を行ってワイヤ電極5は溶着部20から離れる処理を行い(ステップS25),指定の距離の通常荒加工が終了したか否かを判断し(ステップS26),指定の距離の通常荒加工が終了していない場合には,工作物6に対する通常荒加工を続行する。ワイヤ電極5による工作物6の指定の距離の通常荒加工が終了した場合には,そこで,ワイヤ放電加工機の電源を位置決め電源に切り換えて,ワイヤ電極5を工作物6の加工軌跡の加工形状21に沿って戻し(ステップS27),その時に,ワイヤ電極5が溶着部20に接触するか否かを判断し,ワイヤ電極5が溶着部20に接触すると,加工部材26が工作物6に溶着部20で保持されていることが確認できたとして,ワイヤ電極5を荒加工の完了した点へと加工軌跡の加工形状21に沿って戻し,処理はステップS10の通常荒加工へと進む(ステップS29)。ワイヤ電極5が溶着部20に接触が確認できない場合には,工作物6への加工部材26の溶着距離以上にワイヤ電極5を逆行したか否かを判断し(ステップS30),溶着距離以上に逆行していない場合には,更にワイヤ電極5を溶着部20へと逆行させ,ワイヤ電極5が溶着距離以上に進んでもワイヤ電極5の溶着部20への接触確認ができない場合には,処理工程をステップS31に進んで新規の場所で加工部材26を工作物6へ溶着するため,処理工程をステップS23に進んで,ワイヤ電極5を加工形状21の別の場所へ進ませ,そこで,工作物6に加工部材26を溶着する溶着加工を行う。
また,ダイプレート加工における溶着部検出及び加工部材の溶着部確認及び保持確認方法について.図12及び図13を参照して説明する。
図12には,八角形のダイプレート6Pを作るために,素材となる工作物6をワイヤ放電加工機(WEDM)のワークテーブル23にセットしてクランプ25で固定された状態が示されている。スタートホール19は,ワイヤ放電加工機のワークテーブル23にセットする前に,工作物6を貫通する孔19として明けておく。ワイヤ放電加工では,加工工程は,荒加工(大まかな形状を作る工程),中仕上加工(形状寸法を仕上げる工程),仕上げ加工(面粗さを仕上げる工程)等に大別されている。工作物6に加工部材26を溶着箇所の溶着部20で保持する機能は,荒加工時に利用される。ダイプレート加工時では,荒加工後不要となる加工部材26である中子を,荒加工終了時まで保持するために利用する。工作物6はワークテーブル23にセットされた後,スタートホール19にワイヤ電極5を通して結線する。スタートホール19の位置ずれの確認で,最終的に中子である加工部材26が,溶着部20で保持されているか否かの判断を行うため,ワイヤ電極5によるスタートホール19の検出を行う。アプローチ方向を除いた任意の3方向に,ワイヤ電極5のスタートホール19に対する接触検知を行い,接触した機械座標を制御装置即ちコントローラのメモリー上に記録しておく。
次いで,ワイヤ放電加工機によって,コンピュータに予めプログラムされた加工形状21の経路に従って工作物6を放電加工する。コントローラにプログラムされた最初の溶着箇所の溶着部20に達したら加工条件を,加工のプログラムの設定に従って加工サイクルから溶着サイクルに切り換えて,溶着箇所を溶着する。溶着箇所加工終了後,確実に溶着部20が工作物6であるダイプレート6Pと加工部材26である中子を溶着部20によって繋げているかどうかを検査するために,ワイヤ電極5による上記のような接触確認を行う。溶着サイクル終了後に,加工スラッジ等によってワイヤ電極5の接触確認の精度が落ちないように溶着箇所から一旦離れるために,プログラムされた経路を加工サイクルで工作物6を若干荒加工する。工作物6の指定の長さ荒加工後,加工サイクルから検出サイクルに切り換えて,ワイヤ電極5を直前に荒加工した加工軌跡の加工スリット22の経路に沿って戻し,加工軌跡の加工スリット22の経路上の溶着部20の溶着箇所へ進む。そこで,溶着部20が,加工されたダイプレート6Pと中子の間に存在すれば,ワイヤ電極5で溶着部20との接触で検出される。検出された場合は直前の検出サイクル開始点まで戻り,プログラムに従って加工を続ける。溶着部20が検出されなかった場合は,事前に指示されている手順に従って,直前の加工サイクル終了点近傍での溶着サイクル,検出サイクルを同様に実施する。また,事前に決められた回数,再溶着再検出サイクルを行っても,溶着部20を検出できない場合は,条件不良と判断し,アラーム発生等の処置へ移行する。最後の溶着箇所に到達するまで,加工サイクルと溶着サイクルを繰り返し,必要とされる箇所には,検出サイクルを行う。
工作物6に対する最後の溶着箇所は,プログラムされた経路の終端近傍に作られる。最後の溶着箇所を検出した後に,ワイヤ電極5はアプローチ部を通ってスタートホール19に戻す。ワイヤ電極5がスタートホール19に戻る途中で,中子の加工部材26に接触した場合は,中子の加工部材26が保持されず傾いている可能性が高いと判断できる。この場合は,中子の加工部材26の脱落により,ワイヤ放電加工機の機械装置への障害発生の可能性が高いため,アラームを発生させてワイヤ放電加工機の駆動を停止する。ワイヤ電極5がスタートホール19に戻ったならば,スタートホール19の機械座標検出を加工開始前時点と同様の方法で行い,スタートホール19の位置ずれが規定値よりも大きい場合には,中子が傾いている可能性が大きいため,アラームを発生させワイヤ放電加工機を停止する。また,ワイヤ電極5が加工部材26である中子や工作物6であるダイプレート6Pに接触せずに,ワイヤ電極5がスタートホール19に戻り,ワイヤ電極5による接触検出でも,スタートホール19の位置ずれが検出されなかった場合,中子は溶着箇所によりダイプレート6Pとに保持されていると判断し,このプログラムの荒加工が完了したこととなる。また,工作物6に対して他に荒加工する箇所が有る場合は,ワイヤ電極5を断線し,ワイヤ電極5を次になる別のスタートホール19等に移動させ,同様の処置工程を繰り返す。また,工作物6に荒加工が終わり,次の加工工程に進む前に,中子を工作物6から取り外す。
このワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法は,例えば,放電エネルギーで工作物を放電加工して工作物の切り抜き物を工作物から落下させないように保持するためのワイヤ放電加工機に適用して好ましいものである。
1 本体ヘッド
2 上ヘッド
4 下ヘッド
5 ワイヤ電極
6 工作物
7 ソースボビン
10 ワイヤ供給ローラ
13 供給パイプ
15 機械本体
20 溶着部
21 加工形状
22 加工スリット
26 加工部材
35 巻き取りローラ
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
D3 第3ダイオード
HV 高電圧負荷
LV 低電圧負荷
S1 第1スイッチ
S2 第2スイッチ
S3 第3スイッチ
S4 第4スイッチ
S5 第5スイッチ

Claims (9)

  1. ワイヤ電極と該ワイヤ電極に対向する工作物との間に極間電圧を印加して発生する放電エネルギーによって前記工作物から分離される加工部材を放電加工し,前記加工部材の予め決められた加工形状の少なくとも一箇所で前記ワイヤ電極と前記工作物との間に印加する電気加工条件を加工サイクルから溶着サイクルに変更して少なくとも前記ワイヤ電極の一部を溶融して,前記加工部材を前記工作物の予め決められた所定箇所の溶着部で溶着させて前記加工部材を前記工作物に保持させる加工部材の溶着部確認及び保持確認方法において,
    前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物を溶着領域を残して荒加工を行って前記加工部材を形成する荒加工工程,
    前記電気加工条件を前記加工サイクルから前記溶着サイクルに変更して前記溶着領域で前記溶着部を形成しで前記加工部材を前記工作物に溶着させる溶着工程,
    前記電気加工条件を位置決め電源に切り替えて少なくとも前記荒加工の加工軌跡に沿って前記ワイヤ電極を移動又は逆行させて,前記ワイヤ電極が前記工作物又は前記加工部材に接触せずに前記溶着部に接触するか否かを検出する検出工程,
    前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触して前記加工部材が前記工作物に保持されていることに応答して前記加工部材又は前記工作物に対する次の加工処理を行う工程,及び
    前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触せず前記加工部材が前記工作物に保持されていないことに応答して警報を発してワイヤ放電加工を停止する工程,
    を有することを特徴とするワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  2. 前記工作物に対する前記次の加工処理は,前記工作物又は前記加工部材の前記荒加工された加工面の仕上げ加工,前記工作物の前記加工軌跡の別の領域で前記工作物に前記加工部材を溶着させる溶着工程,或いは前記工作物に対する別の領域の荒加工であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  3. 前記ワイヤ電極が貫通するスタートホールが前記加工部材の領域以外の前記工作物の領域に形成されたパンチ加工又は前記工作物の領域外から放電加工を開始するパンチ加工では,前記工作物に前記荒加工を行なった後に,前記ワイヤ電極を前記荒加工の前記加工軌跡に沿って逆行させるか又は前記ワイヤ電極を前記荒加工の開始位置に戻して前記ワイヤ電極によって前記加工部材の前記荒加工の壁面に対して仕上げ加工を行う工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  4. 前記ワイヤ電極が貫通するスタートホールが前記加工部材の領域に形成されたダイプレート加工では,前記工作物に対する前記荒加工に続いて前記溶着工程を行なった後に,前記ワイヤ電極を前記溶着部から離すため,前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物に対して予め決められた距離を荒加工し,次いで前記電気加工条件を前記位置決め電源に切り替えて,前記ワイヤ電極を前記工作物の前記荒加工の前記加工軌跡に沿って逆行し,前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触するか否かの前記検出工程を行って,前記加工部材が前記工作物に溶着されている状態を検出応答して前記電気加工条件を前記加工サイクルにして前記工作物に対する別の加工部材の放電加工を引き続いて行い,また,前記ワイヤ電極が前記溶着部に接触していない状態を検出応答して前記電気加工条件を前記溶着サイクルにして前記工作物の前記加工形状の別の場所に前記加工部材を溶着させるため前記工作物への前記加工部材を溶着させる前記溶着工程を再度実行する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  5. 前記検出工程において,前記工作物の放電加工によって発生したバリ,屑等の異物による検出影響を避けるため,前記加工形状以上に前記工作物に対して前記荒加工を行った後に又は前記加工形状の前記荒加工を行った地点で予め決められた時間だけ停止して加工液の噴流で前記異物を排除し,次いで,前記加工軌跡に沿って逆行して前記ワイヤ電極の前記溶着部への接触状態を確認することを特徴とする請求項4に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  6. 前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホール又は加工済の前記加工軌跡に前記ワイヤ電極を通すことによって,前記ワイヤ電極が前記加工部材に接触せずに前記工作物に対する前記加工部材の傾きがないことによって検出されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  7. 前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホールが前記工作物に存在することに応答して,前記ワイヤ電極による前記工作物に対する荒加工の放電加工前と放電加工後の前記スタートホールの前記ワイヤ放電加工機の機械座標を前記ワイヤ電極の接触検知によって測定し,両者の前記機械座標を比較して変化状態で検出されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  8. 前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物に予め形成されたスタートホールが前記工作物に存在することに応答して,前記ワイヤ電極による前記工作物に対する荒加工の放電加工前と放電加工後の前記スタートホールの直径を,前記ワイヤ電極の接触検知を利用して3 点以上座標を測定してコントローラで演算することで求め,両者の前記スタートホールの前記直径を比較して変化状態で検出されることを特徴とする請求項7に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
  9. 前記工作物への前記溶着部による前記加工部材の保持状態は,前記工作物の加工済み経路の前記加工軌跡における任意の位置においてワイヤ自動結線を行い,前記ワイヤ電極の接触感知を利用して前記加工軌跡の加工溝幅を測り,前記ワイヤ放電加工機の放電加工の加工条件から決まる規格値とを比較し,又は前記加工軌跡の経路の複数の加工溝幅の相互の比較を行って変化状態で検出されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工時の加工部材の溶着部確認及び保持確認方法。
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