JPWO2013125051A1 - ガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置 - Google Patents

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Abstract

成分濃度を上げることなく、確実な殺菌効果が得られるようにしたガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置を提供するために、気体取り入れ経路により空気を取り入れ、液体取り入れ経路により液体を取り入れ、取り入れた流体を送り出す機能を有するポンプ11と、ガスを取り入れるために、上記気体取り入れ経路に接続したガス源16と、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌料を生成し、上記液体取り入れ経路に接続した殺菌料生成部18と、上記空気及びガスの混合気と電解水との混合流体を噴射し、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡を生成するための微細気泡生成ノズル21を具備して構成する。

Description

本発明は、微細気泡中にガスを取り込んだ微細気泡混合液を製造するための装置に関するものである。
食品洗浄における、例えばカット野菜を製造する食品加工の分野では、大量のカット野菜を洗浄するために、食品添加物としても使われる電解次亜水を使用することがある。電解次亜水は、水を電気分解して得られる電解水の内の、いわゆるアルカリイオン水に属する。特に、食塩を水に溶解し、無隔膜方式で生成した次亜塩素酸ナトリウムを主成分とするものは、微アルカリ性の水溶液として、食品添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の「次亜塩素酸ナトリウム」の性状及び確認試験に適合するものである。
従来の方法では、スライサーを用いて野菜を裁断するときに食材の細胞が萎縮して雑菌を包み込んでしまうこと、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする水溶液を洗浄槽に溜め、その水溶液中にて野菜を洗浄する場合には、成分濃度を上げると食材を傷めること等の問題があった。また、スライサーの裁断刃が雑菌の感染源となり、二次汚染を引き起こすという問題を提起し、必要な洗浄効果を得ることを困難にする。なお、水槽による食材の洗浄には、当然のことながら水槽の設置場所が必要であり、多量の水とバブリングによる電力消費、バブル破裂に伴う次亜塩素酸ナトリウムの飛散による作業環境の汚染等の問題もある。
食材の洗浄は、一般的に1.下洗い及び異物除去、2.スライサーによる剪断、3.殺菌洗浄、4.仕上げ洗い、5.脱水、6.包装、7.保冷の工程から成る。本件発明の出願人は、先に、微細気泡混合次亜塩素酸ナトリウム希釈液を用いた食品殺菌技術を開発した(特開2009−268394号)。同発明によれば、食材を20分程度浸漬することによって、所期の殺菌効果が得られる。この技術は所期の効果をもたらしたが、洗浄方法そのものは従来と変わらず、一定の限界もある。その原因について研究を重ねて来た結果、未だその機序を明らかにするまでには至っていないが、電解次亜水、他の殺菌料を用いるとともに、所定の条件を組合せることで著しい成果が得られる技術を見出し、本発明を完成した。
電解次亜水又は次亜塩素酸ナトリウムを用いて、野菜類を漬け置きにより洗浄作業する場合、汚れに含まれる有機物などにより、水中の有効塩素濃度が低下して失活してしまうという問題が起こる。そこで、水中の有効塩素濃度を必要に応じて測定し、所要の値を維持することが行われているが、有効塩素濃度を一時的にせよ高めることは「食の安全」の要請に逆行することになる。また、大型水槽での濃度管理は平均的な数値を維持することが難しいという問題があり、これに対し、以下に説明する本発明の装置によって得られるガスを取り込んだ微細気泡混合液は、常に新しい微細気泡混合液を食材にかけるという方法を取り得るので、濃度管理の必要がない。
特開2009−268394号
従って、本発明の課題は、成分濃度を上げることなく、確実な殺菌効果が得られるようにしたガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置を提供することである。また、本発明の他の課題は、食材を傷めることがなく、また、食品の酸化を防止し或いは鮮度保持に寄与するガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、微細気泡中にガスを取り込んだ微細気泡混合液を製造するための装置について、気体取り入れ経路により空気を取り入れるとともに、液体取り入れ経路により液体を取り入れ、かつ、取り入れた流体を送り出す機能を有するポンプと、不活性又は安定なガスを取り入れるために、上記気体取り入れ経路に接続したガス源と、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌料を生成し、上記液体取り入れ経路に接続した殺菌料生成部と、上記空気及びガスの混合気と電解水との混合流体を噴射し、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡を生成するための微細気泡生成ノズルと、を具備して構成するという手段を講じたものである。
本発明によるガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置は、ポンプと、不活性ガス又は安定なガスのガス源と、殺菌料を生成する殺菌料生成部と、微細気泡生成ノズルとを具備して構成される。殺菌料生成部は、次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムの水溶液を生成する電解水生成器を含む。他の殺菌料としては、医療用としてオキシドール(H)等がある。ポンプは、流入する微細気泡を構成する空気と不活性ガス又は安定なガス及び次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌料を混合し、微細気泡生成ノズルの方向へ所定の圧力で送り出す。ポンプと微細気泡生成ノズルとの間には、空気及びガスの混合気と電解次亜水、他の殺菌料との混合流体を一時保留する醸造タンクを配置することが望ましい。醸造タンクは、上記殺菌料と不活性又は安定なガスを含んだ混合水(殺菌料水)を貯留し、その飽和水を生成する。
本発明においては、微細気泡を形成している気体自体に不活性又は安定なガスを含ませるという手段を取るものである。不活性又は安定なガスを含む気体から成る微細気泡は、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡であることが望まれる。実験によれば、30マイクロメートルよりも直径の大きい微細気泡では所期の効果が得られないが、直径が20マイクロメートルより小さい微細気泡である場合には、所期の効果を得ることができることが確かめられている。従って、約25マイクロメートルとは20〜30マイクロメートルの意味であり、マイクロバブルの直径の上限である。なお、マイクロバブルは界面張力に基づく自己加圧効果により一層小さくなり、水中に溶解し、一方では、自己圧壊作用により水や窒素等が分解されラジカルが生成される。同様に、圧壊により生成されるナノバブルは直径が1マイクロメートル以下と極めて微細な気泡であり、長期間安定に存在し得る。
上記不活性又は安定なガスの内で安定なガスとしては、二酸化炭素いわゆる炭酸ガスを挙げることができる。すなわち、炭酸ガスの場合は、これを混合することで、微細気泡混合液の水素イオン濃度(pH)の制御を可能にする。しかも、炭酸ガスの混合量を増加するとpH4程度までは下げることができるが、それ以下には下がらないという現象が見出されている。この現象により、炭酸ガスを混合させる際に供給過多の問題がなく、管理が容易になり、しかもpH4という水素イオン濃度は、食材の殺菌に好適であるので有効性が高い(図3参照)。なお、pH4以下では塩素系ガスが発生して危険である。調理機器の洗浄殺菌、野菜の洗浄及び手洗いに使用されているいわゆる「カンファ水」の精製装置は、コンピューターによる自動制御されていたが、「次亜塩素酸ナトリウム」及び「希塩酸」を補充する際、作業者の不手際によって両液が混ざり、塩素系ガスが発生し、室内に充満したという事故が報告されている。このため、本発明の装置を使用する際には、指定された殺菌料以外の成分を混合させてはならないということを周知すべきである。
また、不活性ガスとしては窒素ガス又はアルゴンガス等を挙げることができる。不活性ガスとして、窒素ガスを選択した場合、微細気泡混合液の水素イオン濃度(pH)を酸性領域に移行させるものではないが、しかし、微細気泡生成ノズルにより発生したマイクロバブルがナノバブルに移行する際に水中に溶け込み、酸化作用を妨げ鮮度保持に寄与するという利点が得られる。
上記の空気及び不活性又は安定なガスは、殺菌料生成部にて生成された次亜塩素酸(HclO)又は次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)を含む電解次亜水とともに、ポンプにより、微細気泡生成ノズルへ供給される。次亜塩素酸(HclO)及び次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)は、いわゆる機能水として知られており、前記食品添加物等の規格基準に適合する食品添加物として認可されている。
上記不活性ガスを含む気体等から成る微細気泡として、約25マイクロメートルよりも小さい微細気泡を得るには、本出願人の開発した特許第4804527号の微細気泡発生用ノズルを用いることが望ましい。上記発明は、微細気泡が混合、溶解している微細気泡混合液を液中に噴射することによって、当該液中に微細気泡を満たすためのノズルであって、一端が微細気泡混合液の流入口として開口し、内部が流路となり、他端は液流が衝突する壁面として閉じ、かつ他端よりの周面に内外を通じるノズル孔を有している筒状のノズルケースと、上記ノズルケース内部に配置して流路を遮断する板面を有し、かつ板面に上記微細気泡混合液を通す細孔を形成した圧縮膨張部材と、上記ノズル孔と圧縮膨張部材との間に、それぞれ間隔をあけて配置した攪拌部材を備えるという構成を有している(図2参照)。このノズルを用いることで、20マイクロメートル以下の直径のマイクロバブルを生成することができる。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、不活性又は安定なガスを取り入れた、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡の混合液を生成することができ、その混合液は、電解次亜水又はその他の殺菌料の成分濃度を上げることなく、確実な殺菌効果が得られるという効果を奏する。このため、常に新しい微細気泡混合液を食材にかけるという方法を取ることができるので、濃度管理の必要がない。また、本発明によれば、食材を傷めることなく食品の酸化を防止し、或いは鮮度保持に寄与することが可能な、ガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置が実現する。特に、スライサーの裁断刃にかけ流すことで、裁断口一つ一つに万遍なく上記微細気泡混合液による殺菌作用が得られるため、水槽洗浄よりも効率の良い洗浄殺菌が行なえる。
図1は本発明に係るガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置の一例を示すブロック図である。
図2は同上の装置に用いるノズルの一例を示す断面図である。
図3は図3のノズルに装着する部材の変形例を示す断面図である。
図4は同上の装置によるpH変化に伴う次亜塩素酸(HclO)の割合を示すグラフである。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係るガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置10の一例を示している。ポンプ11は、気体取り入れ経路12により空気を取り入れるとともに、液体取り入れ経路13により液体を取り入れ、かつ、取り入れた流体を所定の圧力で送り出す機能を有している。
上記気体取り入れ経路12には、空気流量調整器14を有する空気流入経路と、安定なガスとしての流量調整器付きの炭酸ガスボンベ15及び不活性ガスとして流量調整器付きの窒素ガスのガス源16から成る不活性ガス流入経路が接続されている。17は混合分岐弁を示しており、上記炭酸ガスと窒素ガスに代表される不活性ガスの供給の選択を行うとともに、各供給量の調節のために設けられている。また、液体取り入れ経路13には、次亜塩素酸(HclO)又は次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)を含む電解次亜水を生成する殺菌料生成部18が設けられている。
殺菌料生成部18は、所要の水を電気分解して生成されるアルカリイオン水と酸性水の内のアルカリイオン水を本発明に使用するための電解水生成器を具備している。また、電解水生成器によって生成された電解次亜水を貯蔵するとともに、前述した他の殺菌料を貯蔵する。水には、浄水又は浄水に食塩を溶解したものを使用する。
上記ポンプ11は、配管19−1、19−2により醸造タンク20を介して微細気泡生成ノズル21に接続されており、微細気泡混合液槽22において上記空気及びガスの混合気と電解次亜水、他の殺菌料との混合流体を噴射し、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡を生成する。なお、醸造タンク20は、空気及びガスの混合気と電解次亜水、他の殺菌料との混合流体を一時保留し、飽和状態を生成するという作用をする。
上記微細気泡生成ノズル21は、図2に詳細に示したように特許第4804527号の微細気泡発生用ノズルを用いる。上記特許発明に係るノズル21は、一端が微細気泡混合液の流入口23として開口し、内部が流路となり、他端は液流が衝突する壁面24として閉じ、かつ他端寄りの周面にケースの内外を通じるノズル孔25を有している筒状のノズルケース26と、上記ノズルケース内部に配置して流路27を遮断する板面28を有し、かつ板面28に上記微細気泡混合液を通す細孔29を形成した圧縮膨張部材30と、上記ノズル孔25と圧縮膨張部材30との間に、それぞれ間隔をあけて配置した攪拌部材31を備えるという構成を有している。
図2に示した微細気泡生成ノズル21の場合、上記攪拌部材31は円筒状構造体から成り、その円筒の外周面とノズルケースの内周面との間に隙間32を設け、この隙間32に通じるスリット33を円筒状構造体の周回りに形成し、上記スリット33の上流及び下流に攪拌手段34、35を設けている。図示の攪拌部材34、35は網材類よりなる。上記攪拌部材31は後端にてノズルケース内部に形成された段差26aに当接し、前端の鍔部31aにてノズルケース内周面に接しており、上記隙間を形成している。微細気泡生成ノズル21は、スライサー(野菜せん断機)Aの水注水口付近にセットして裁断刃に直接、微細気泡混合液を噴射させて殺菌洗浄を行うことも可能である(図1及び図3参照)。図3の微細気泡生成ノズル21は、先端部を覆うノズルフード21aを有し、その軸方向に接続筒21bを設け、接続筒21bに洗浄用ホース21cを接続できるようにしたものである。上記ノズル21は筒状アダプター21dの前部に嵌め込まれ、その前側にシール手段21eによりノズルフード21aを気密に取り付けており、配管19−2は後部接続口21fに接続される。
このように構成された、本発明のガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置10は、装置10を始動すると、空気と不活性又は安定なガスのいずれか一方又は両方が気体取り入れ経路12によりポンプ11に流入し、また、殺菌料生成部18にて生成された次亜塩素酸(HclO)又は次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)を含む電解次亜水、他の殺菌料が液体取り入れ経路13によりポンプ11に流入する。上記気体及び液体から成る流体はポンプ11から醸造タンク20に所要の圧力で送られ、同タンク内にて所定の時間貯留され、その後、微細気泡生成ノズル21から微細気泡混合液槽22の水中に噴射される。また、スライサー(野菜せん断機)Aの水注水口付近に微細気泡生成ノズル21をセットした場合には、ノズルフード内で微細気泡化したものが、直接、裁断刃に噴射される。
上記により、微細気泡混合液槽22の水中に微細気泡生成ノズル21から空気、不活性又は安定なガス及び次亜塩素酸(HclO)又は次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)を含む電解次亜水、他の殺菌料の混合物が噴射されることで、微細気泡混合液槽22に約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡即ちマイクロバブルBが満たされることになる。微細気泡は、界面張力に基づく自己加圧効果により一層小さくなり、水中に溶解する一方では、自己圧壊作用により水や炭酸ガス、窒素ガスなどが分解されて小さい分子となり、その際にラジカルが生成されると考えられている。微細気泡混合液槽22は、それ自体を洗浄槽として使用しても良いし、また、本発明の装置10によって生成された微細気泡混合液を一時貯留しておくタンクとして使用しても良い。
上記のようにして、例えば炭酸ガスと次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)から成る、約25マイクロメートルよりも小さい直径のマイクロバブルBを含んだ微細気泡混合液が得られ、得られた水溶液はpHが6.0以下になっているので、pH変換することなく、そのまま使用することができる。次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)はpH8〜9の範囲にあり、この範囲では、図4に示すように、次亜塩素酸(HclO)は2割程度を占めるに過ぎず、残りは残留塩素となり、この分を前記4.仕上げ洗いのときに落す必要があるわけである。しかし、pH6以下5以上であれば塩素がほぼ100%有効に殺菌に作用するので、残留塩素の心配もなく、4の仕上げ洗いの手間を省略することができる。これにより、上記電解次亜水、他の殺菌料の成分濃度も低くて済み、殺菌料についても同様の効果を期待することができるので、食材を傷める恐れも極小となる。また、スライサー(野菜せん断機)Aの水注水口付近に微細気泡生成ノズル21をセットした場合には、ノズルフード内に生成された微細気泡と電解次亜水又は殺菌料を、裁断とほぼ同時に噴射することができるので、切断面を確実に殺菌洗浄することができる。
このような構成、作用を有する本発明の装置により得られた、ガスを取り込んだ微細気泡混合液を用いて細菌検査を行ったので、その結果を試験方法とともに表に示す。
<試験方法>
原料(野菜:きざみネギ)の根元をカットし、→次亜塩素酸ナトリウム(NAclO)水溶液150ppmで殺菌洗浄し、→本発明によるガスを取り込んだ微細気泡混合液の次亜塩素酸ナトリウム50ppm(この時のpH5,6)を原料にかけ流し、→その後、第1群:脱水+10℃以下で保管、第2群:チラー水による水洗い+脱水+10℃以下で保管、第3群:次亜塩素酸ナトリウム(NAclO)水溶液150ppmを満たした洗浄槽にて再度殺菌+水洗い+脱水+10℃以下で保管、の3種類の処理を行った。
上記3種類の処理を施した原料を、一般生菌(標準寒天培地)、大腸菌群・大腸菌を用いて植え付け、6〜24時間放置し、以下の結果を得た。
<検査結果>
Figure 2013125051
表1により、第1群:脱水+10℃以下で保管の場合が、大腸菌群の例に見る通り概ね良好であり、水洗、再洗浄等、工数を加えると悪化する傾向となる。なお、一般細菌の判定基準は10の5乗台で適格とされている。
Figure 2013125051
表2により、色と香については全ての例において異常のないことが分かる。
Figure 2013125051
表3により、本発明の炭酸ガスを取り込んだ微細気泡混合液による方が、炭酸ガスを取り込まないものと比較してより顕著な殺菌効果を得られることが分かる。
<考察>
・炭酸ガスを用いてpHを調整することによって、より顕著な殺菌効果が得られる。
・チラー水洗浄により、大腸菌群の菌数が上昇するので、ガスを取り込んだ微細気泡混合液をかけ流した方が、菌数抑制、作業効率の両面から好適である。
本発明の装置によって得られるガスを取り込んだ微細気泡混合液は、上記のとおり優れた殺菌効果を奏するものであるが、それと同時に、ガスを取り込んだ微細気泡混合液に関する検査を通じて、塩素臭も消失するという効果も得られることが判明した。次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)は塩素臭の強いものであり、これを野菜等に作用させると表皮細胞に染み込んで、野菜に塩素臭を付ける結果となる。ところが本発明によって得られるガスを取り込んだ微細気泡混合液については、塩素臭が消失するという大きなメリットがある。
食塩水を電気分解することによって、上記次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)を生成する装置があるが、同装置の価格は数百万円と高価であるため、カット野菜に従事する中小業者の大半は、装置の導入ができずにいる例が多い。しかし本発明によれば、食品洗浄工程における、3.殺菌洗浄と4.仕上げ洗いの工程を省略することができるとともに、水槽をはじめとする設備や洗浄水を節約できるため、設備投資のメリットが望まれ、かつまた、次亜塩素酸ナトリウム(NaclO)は床等の洗浄殺菌用としても転用可能であるから、装置導入にもつながることを期待できる。スライサー(野菜せん断機)Aの裁断刃等に微細気泡混合液を噴射した場合、ノズルフード内で微細気泡化したものが裁断刃に噴射して殺菌が行なわれ、同時に、裁断時の組織表面及び表皮細胞にも浸透するので、殺菌の相乗効果が得られる。
これまでの説明では、本発明のガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置によって生成された微細気泡混合液の用途として、主としてカット野菜を製造する食品加工の分野に適用する場合について記載して来た。しかし、本発明の装置によって生成された微細気泡混合液の用途は上記野菜類に限るものではない。例えば、医科及び歯科の治療現場を主とする医療分野の用途は、治療に使用する器具、機械の殺菌、洗浄に好適である。また、特別の清浄性を必要とする環境の浄化の目的で、その空間内部を殺菌、洗浄するためにも本発明の装置によって生成された微細気泡混合液は極めて有用である。
10 ガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置
11 ポンプ
12 気体取り入れ経路
13 液体取り入れ経路
14 空気流量調整器
15 炭酸ガスボンベ
16 ガス源
17 制御弁
18 殺菌料生成部
19−1、19−2 配管
20 醸造タンク
21 微細気泡生成ノズル
22 微細気泡混合液槽
23 流入口
24 衝突壁面
25 ノズル孔
26 ノズルケース
27 流路
28 板面
29 細孔
30 圧縮膨張部材
31 攪拌部材
32 隙間
33 スリット
34、35 攪拌手段
A スライサー(野菜せん断機)
B マイクロバブル

Claims (3)

  1. 微細気泡中にガスを取り込んだ微細気泡混合液を製造するための装置であって、
    気体取り入れ経路により空気を取り入れるとともに、液体取り入れ経路により液体を取り入れ、かつ、取り入れた流体を送り出す機能を有するポンプと、
    不活性又は安定なガスを取り入れるために、上記気体取り入れ経路に接続したガス源と、
    次亜塩素酸又は次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌料を生成し、上記液体取り入れ経路に接続した殺菌料生成部と、
    上記空気及びガスの混合気と電解水との混合流体を噴射し、約25マイクロメートルよりも小さい直径の微細気泡を生成するための微細気泡生成ノズルと
    を具備して構成されたガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置。
  2. ポンプと微細気泡生成ノズルとの間に配置され、空気及びガスの混合気と電解水との混合流体を一時貯留する醸造タンクを具備する請求項1記載のガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置。
  3. 不活性ガスとして炭酸ガスを用い、安定なガスとして窒素ガス又はアルゴンガスを用いる請求項1記載のガスを取り込んだ微細気泡混合液の製造装置。
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