以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[撮像装置の構成の説明]
図1は、デジタルカメラ1の内部構成の一例を示すブロック図である。このデジタルカメラ1は、レンズを通った光を撮像素子で受け、デジタル信号に変換して記憶メディアに記録する。デジタルカメラ1全体の動作は中央処理装置(CPU)41によって統括制御される。
図1に示すように、デジタルカメラ1は、電源11、撮影光学系12、撮像素子13、AFE(Analog Front End)14、DSP(Digital Signal Processor)15、記録メディア16、操作部17、表示ドライバ18、システムバス19、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)20、フラッシュROM(Read-Only Memory)21、フラッシュ発光部27、表示部(例えば、LCD(Liquid Crystal Display))22を備えている。さらに、デジタルカメラ1は、撮影光学系12を駆動するためのレンズドライバ25、光学ファインダ51、電子ビューファインダ52を駆動するためのドライバ(それぞれ23、24)を備えている。レンズドライバ25、ドライバ23および24は、DSP15のシリアル入出力(I/O)端子と接続されている。
電源11は、図示しないバッテリーおよび電源制御部を含み、デジタルカメラ1の各ブロックに電源供給を行う。電源供給された各ブロックはDSP15に備えられたCPU41に制御されて動作する。CPU41は、操作部17からの入力に基づき所定の制御プログラムを実行し、デジタルカメラ1の各部を制御する。
操作部17は、レリーズスイッチ、モードダイヤル、十字キー、再生ボタン、MENU/OKキー、BACKキーを含んでいる。この操作部17からの信号はCPU41に入力され、CPU41は入力信号に基づいてデジタルカメラ1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、絞り駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、立体表示が可能なLCD22の表示制御などを行う。
レリーズスイッチは、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にONするS1スイッチと、全押し時にONするS2スイッチとを有する2段ストローク式のスイッチで構成されている。モードダイヤルは、2D撮影モード、3D撮影モード、オート撮影モード、マニュアル撮影モード、人物、風景、夜景等のシーンポジション、マクロモード、動画モード、視差優先撮影モードを選択する選択手段である。
再生ボタンは、撮影記録した立体視画像(3D画像)、平面画像(2D画像)の静止画または動画をLCD22に表示させる再生モードに切り替えるためのボタンである。MENU/OKキーは、LCD22の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定および実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上/下キーは撮影時のズームスイッチあるいは再生モード時の再生ズームスイッチとして機能し、左/右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。BACKキーは、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせるときなどに使用される。
フラッシュROM21にはCPU41が実行する制御プログラムと、制御に必要な各種パラメータや撮像素子(CCD(Charge Coupled Device))13の画素欠陥データ等が記録されている。CPU41は、このフラッシュROM21に記録された制御プログラムをSDRAM20に読み出し、逐次実行することにより、デジタルカメラ1の各部を制御する。なお、このSDRAM20は、プログラムの実行処理領域として利用される。また、SDRAM20は、画像データ等の一時記憶領域、各種作業領域として利用される。
撮影光学系12は、ズームレンズ31、フォーカスレンズ32、アイリス33およびシャッタ34を含んでいる。ズームレンズ31、フォーカスレンズ32、アイリス33、およびシャッタ34は、それぞれCPU41の命令に基づいてレンズドライバ25により駆動される。
ズームレンズ31およびフォーカスレンズ32は、同じ光軸上を前後移動し、ズームおよびフォーカスを行う。
アイリス33は、CCD13へ入射する光量を制御し、シャッタスピードおよび露出の制御を行う。アイリス33は、例えば、5枚の絞り羽根からなり、絞り値F1.4〜F11まで1AV刻みで6段階に絞り制御される。
シャッタ34は、ズームレンズ31、フォーカスレンズ32およびアイリス33を介した被写体光を、所定の時間だけCCD13へ入射させるように動作する。
CCD13は、シャッタ34の後段に配置されており、撮影光学系12を介した被写体光を受光する。CCD13は、周知のように多数の受光素子がマトリクス状に配列された受光面を備えている。撮影光学系12を介した被写体光は、このCCD13の受光面上に結像され、各受光素子によって電気信号に変換される。なお、撮像素子の種類は、CCDに限定されるものではない。撮像素子としては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の他のイメージセンサも適用可能である。
AFE14は、アナログ信号処理部35、A/D変換器36およびタイミングジェネレータ(TG)37を含んでいる。CCD13は、タイミングジェネレータ37から供給される垂直転送クロックおよび水平転送クロックに同期して、各画素に蓄積された電荷を1ラインずつシリアルな画像信号として出力する。CPU41は、タイミングジェネレータ37を制御して、CCD13の駆動を制御する。
なお、各画素の電荷蓄積時間(露出時間)は、タイミングジェネレータ37から与えられる電子シャッタ駆動信号によって決められる。CPU41は、タイミングジェネレータ37に対して電荷蓄積時間を指示する。
また、画像信号の出力は、デジタルカメラ1が撮影モードにセットされると開始される。すなわち、デジタルカメラ1が撮影モードにセットされると、LCD22にライブビュー画像(スルー画像)を表示するため、画像信号の出力が開始される。このスルー画像用の画像信号の出力は、本撮影の指示が行われると、一旦停止され、本撮影が終了すると、再度開始される。
CCD13から出力される画像信号は、アナログ信号であり、このアナログの画像信号は、アナログ信号処理部35に取り込まれる。
アナログ信号処理部35は、相関2重サンプリング回路(CDS)、および自動ゲインコントロール回路(AGC)を含んでいる。CDSは、画像信号に含まれるノイズの除去を行う。AGCは、ノイズ除去された画像信号を所定のゲインで増幅する。このアナログ信号処理部35で所要の信号処理が施されたアナログの画像信号は、A/D変換器36に取り込まれる。
A/D変換器36は、取り込んだアナログの画像信号を所定ビットの階調幅を持ったデジタルの画像信号に変換する。この画像信号は、いわゆるRAWデータであり、画素毎R(赤)、G(緑)、B(青)の濃度を示す階調値を有している。このデジタルの画像信号は、DSP15に取り込まれる。
DSP15は、前述したCPU41、画像バッファ42、YC処理部43、AE・AWB検出回路44、AF検出回路45、タイマー46、圧縮伸張部47、記録メディアインターフェース(I/F)48、ビデオエンコーダ49を備えている。これらはシステムバス19と接続されており、システムバス19を介して互いに情報を送受信することが可能である。
画像バッファ42は、A/D変換器36から取り込んだ1コマ分の画像信号を格納する。
AF検出回路45は、CPU41の指令に従い、画像バッファ42に格納されたR、G、Bの画像信号を取り込み、AF(Automatic Focus)制御に必要な焦点評価値を算出する。このAF検出回路45は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面に設定された所定のフォーカス領域(以下、AFエリアという)内の信号を切り出すAFエリア抽出部、および、AFエリア内の絶対値データを積算する積算部を含んでいる。AF検出回路45は、この積算部で積算されたAFエリア内の絶対値データを焦点評価値としてCPU41に出力する。焦点評価値に基づくフォーカスレンズ群の制御方式としては、焦点評価値が極大となる位置をサーチし、その位置にフォーカスレンズ32を移動させる方式や、フォーカスレンズ群を焦点評価値が増加する方向に移動させて、焦点評価値が減少し始める点を検出するとその位置にフォーカスレンズ群を設定する山登り方式を用いることができる。
AE・AWB検出回路44は、画像バッファ42に格納されたR、G、Bの画像信号を取り込み、画面全体のG信号を積算し、または画面中央部と周辺部とで異なる重みづけをしたG信号を積算し、そのAE制御に必要な積算値をCPU41に出力する。CPU41は、積算値から輝度値を算出し、輝度値から露出値を求める。また、露出値から所定のプログラム線図に従って、絞り値およびシャッタ速度を決定する。
また、AE・AWB検出回路44は、AWB制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割したエリア毎にR、G、Bの画像信号の色別の平均積算値を算出する。CPU41は、得られたRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から分割エリア毎にR/GおよびB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B=1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。AE・AWB検出回路44は、画像バッファ42に格納された1コマ分の画像信号に光源種に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行うとともに、ガンマ(階調特性)処理およびシャープネス処理を行う。
YC処理部43は、点順次に取り込んだR、G、Bの各色の画像信号に対して所定の信号処理を施し、輝度信号Yと色差信号Cr、Cbとからなる画像信号(Y/C信号)を生成する。このY/C信号は、SDRAM20に格納される。
圧縮伸張部47は、CPU41からの圧縮指令に従い、入力されたY/C信号に所定形式(例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group))の圧縮処理を施し、圧縮画像データを生成する。また、CPU41からの伸張指令に従い、入力された圧縮画像データに所定形式の伸張処理を施して、非圧縮の画像データを生成する。
ビデオエンコーダ49は、CPU41からの指令に従い、表示ドライバ18を介してLCD22への表示を制御する。
LCD22は、動画(スルー画像)を表示して電子ビューファインダとして使用できるとともに、撮影した記録前の画像(プレビュー画像)やデジタルカメラ1に装填された記録メディア16から読み出した再生画像等を表示することができる。また、LCD22は、デジタルカメラ1の動作モードやホワイトバランス、画像のピクセル数、感度等をマニュアル設定する際の各種のメニュー画面をモードダイヤルやメニューボタンの操作に応じて表示させ、操作部17の操作に応じてマニュアル設定項目の設定が可能なグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)用の画面を表示する。
記録メディアインターフェース48は、CPU41からの指令に従い、記録メディア16に対してデータの読み/書きを制御する。なお、記録メディア16は、メモリカードのようにカメラ本体に対して着脱自在なものでもよいし、また、カメラ本体に内蔵されたものでもよい。着脱自在とする場合は、デジタルカメラ1の本体にカードスロットを設け、このカードスロットに装填して使用する。
タイマー46は、セルフタイマーモードにおけるタイマー時間の計測を行う。
ファインダ(HVF)50は、光学ファインダ51と、電子ビューファインダ(EVF)52と、プリズム53とを含んでいる。ユーザーは、1つの接眼部を介して光学ファインダ51の光学像と電子ビューファインダ52の電子像とを視認可能である。
光学ファインダ51は、撮影光学系12の変倍に伴って倍率が段階的に変更可能な変倍光学ファインダである。光学ファインダ51は、対物レンズと、接眼レンズと、これらの間に設けられ、光学ファインダ51の光路内に進退自在に配設された2枚の挿入レンズとを含むファインダ光学系を有する。CPU41の指示により挿入レンズが1枚光路内に挿入されると、光学ファインダ51の倍率(以下、ファインダ倍率という)が1倍から2倍に変更される。さらに、挿入レンズがもう1枚光路内に挿入されると、ファインダ倍率が2倍から3倍に変更される。なお、光学ファインダ51に含まれるレンズの構成および倍率制御の態様は上記に限定されるものではない。
電子ビューファインダ52は、表示部(例えば、液晶パネル)を含んでいる。電子ビューファインダ52の表示は、光学ファインダ51の光路内に配設されたプリズム53により光学ファインダ51の接眼部に導かれる。
[撮像装置の動作の説明]
次に、デジタルカメラ1の動作について説明する。この撮像処理はCPU41によって制御される。この撮像処理をCPU41に実行させるためのプログラムは、例えば、CPU41内のプログラム格納部に記憶されている。
撮影光学系12の各レンズ31および32を通過した被写体光は、アイリス33を介してCCD13の受光面に結像される。CCD13の各画素に蓄えられた信号電荷は、タイミングジェネレータ37からの水平および垂直転送クロックに従って、信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として所定のフレームレートで順次読み出され、画像データが順次生成される。生成された画像データは順次SDRAM20に入力される。
CPU41は、画像データに基づいて、アイリス33の開口量(F値)を変更する。また、CPU41は、操作部17からの入力に応じて、レンズドライバ25を介してズームレンズ31を光軸に沿って移動させてズーミングを行う。
図2Aおよび図2Bは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズームレンズ31の位置(以下、ズーム位置という)、すなわち焦点距離が変わったかどうかを判断する(ステップS10)。ズーム位置が変わっていない場合(ステップS10でNO)には処理を終了する。ズーム位置が変わっている場合(ステップS10でYES)には、CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。
CPU41は、ズームレンズ31がどの方向に移動したか(すなわち、ズームレンズ31がワイド側からテレ側(低倍率側から高倍率側)に移動しているか、テレ側からワイド側(高倍率側から低倍率側)に移動しているか)を判断する(ステップS12)。本実施の形態では、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合と、テレ側からワイド側へ移動している場合とで光学ファインダ51の倍率(以下、ファインダ倍率という)を変える点に特徴がある。したがって、焦点距離だけでなく、ズームレンズ31の変化の方向を取得することが重要である。
まず、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合を説明する。CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。
ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が、図3に示すファインダ倍率切り替え線図における閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が、図3に示すファインダ倍率切り替え線図における閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
次に、ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合を説明する。CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。
ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が、図3に示すファインダ倍率切り替え線図における閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が、図3に示すファインダ倍率切り替え線図における閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
ここで、ファインダ倍率の切り替え線図(図3参照)について説明する。本実施の形態では、閾値近辺でズーム位置が変化してもすぐにはファインダ倍率が切り替わらないように、ヒステリシスを設ける。すなわち、判定用の閾値1A、1B、2A、2Bは数式1に示すような関係を満足するように設定する。
[数1]
閾値1A>閾値2A
閾値1B>閾値2B
閾値1Aは閾値2Aより高倍率側であり、閾値1Bは閾値2Bより高倍率側である。このようなヒステリシスを持たせない場合には、撮影光学系12のズーム位置がファインダ倍率の切り替え位置近傍で連続して変わった場合に、その都度ファインダ倍率が切り替えるいわゆるハンチングが発生する。このため、ユーザーが光学ファインダ51を介して視認する被写体の倍率が頻繁に変更されるために、不快感を覚えやすい。それに対し、図3に示すようなヒステリシスを持たせた場合には、ハンチングが発生せず、光学ファインダ51を覗くユーザーはストレスなく画角合わせを行うことができる。
図2の説明に戻る。CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)には、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率に変更する(ステップS26)。
ファインダ倍率が切り替えられた(ステップS26)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。ズームレンズ31は無段階の変倍が可能であるが、光学ファインダ51は段階的な倍率切り替えが可能となっている(または、ズームレンズ31の変倍の段階数が光学ファインダ51の倍率の切り替えの段階数よりも多い)。このため、光学ファインダ51を介して視認可能な被写体の範囲と、撮影光学系12を用いて実際に撮影される撮影領域(有効撮影画角)が異なる場合がある。そこで、CPU41は、電子ビューファインダ52に撮影領域を示すブライトフレームFを表示させる。
図4は、デジタルカメラ1でのファインダ50の表示のイメージを示す図である。光学ファインダ51の光学像に、ブライトフレームFが重なって表示されている。ブライトフレームFの大きさ(サイズ)は、光学ファインダ51とズームレンズ31の焦点距離(例えば、35mm判換算の焦点距離)との差から求められる。また、ブライトフレームFの位置は、前回の撮影においてS1ON信号が入力された後で行われたAF動作におけるフォーカス位置から算出される被写体距離に基づいて求められる。ただし、電源を入れた直後など前回の撮影で得られたフォーカス位置の情報がない場合には、初期設定されたフォーカス位置から算出される被写体距離に基づいてブライトフレームFの位置を決定する。
図4の(A)部に示す状態から撮影光学系12のズーム倍率が変化すると、撮影画角が変わるため、図4の(B)部に示すようにブライトフレームFのサイズが変化する。ただし、さらにブライトフレームFが小さくなると、光学ファインダ51の画角と、実際の撮影画角(ブライトフレームF)のズレが大きくなり、撮影しづらい。したがって、図4の(C)部に示すように、焦点距離が所定の閾値を越えたときに、ブライトフレームFがファインダ画角に入る範囲で光学ファインダ51の倍率を切り替える。光学ファインダ51の倍率を切り替えた場合には、ブライトフレームFの大きさも合わせて切り替える。なお、図3の閾値1A、1B、2A、2Bは、基本的にブライトフレームFの大きさが光学ファインダ51の画角以下になるように決められている。
なお、ブライトフレームFの表示は、スルー画像の撮影開始直後(図2に示すファインダ倍率を調整する処理の開始の前)にも行ってもよい。これにより、ズーミング処理の前にも光学ファインダ51で確認している画角と撮影画角との違いを認識することができる。スルー画像の撮影開始直後にブライトフレームFの表示をしない場合には、CPU41は、撮影画角がファインダ倍率と一致するように撮影光学系12と光学ファインダ51と制御してもよい。
なお、撮影画角はブライトフレームFで示す場合に限定されない。例えば、撮影画角を示す撮影領域の4隅にマークを表示してもよい。さらに、ユーザーが撮影領域を認識しやすくするために、図5に示すように、CPU41は、電子ビューファインダ52のブライトフレームFの外側をマスキングして半透明のグレー表示としてもよい。これにより、撮影画角をよりわかり易くすることができる。
これにより、図2に示すファインダ倍率を調整する処理を終了する。なお、ファインダ倍率を調整する処理は、一度終了したらそれで終わりではなく、S1ON信号が入力されるまで所定の間隔で繰り返し行われる。
レリーズスイッチが半押しされると、S1ON信号がCPU41に入力され、CPU41はAF検出回路45およびAE・AWB検出回路44を介してAE/AF/AWB動作を実施する。なお、焦点評価値が極大となる位置をサーチするコントラストAFを行っている場合には、この段階で始めてAF検出回路45により被写体距離が取得される。したがって、CPU41は、ブライトフレームFの位置を被写体距離から算出し、パララックスを考慮した位置へとブライトフレームFを微調整する。被写体距離が短い(3m程度)場合には、パララックスがあるためにS1の前後でブライトフレームFが移動する。一方、被写体距離が長い場合には、パララックスの影響が少ないためブライトフレームFはほとんど移動しない。
その後、レリーズスイッチが全押しされると、CPU41にS2ON信号が入力され、CPU41は、撮影、記録処理を開始する。すなわち、測光結果に基づき決定されたシャッタ速度、絞り値でCCD13を露光する。
CCD13から出力された画像データは、AFE14を介してYC処理部43に取り込まれて輝度/色差信号(Y/C信号)に変換される。該画像データは、圧縮伸張部47で所定の圧縮フォーマット(例えば、JPEG形式)に従って圧縮された後、SDRAM20に格納される。
SDRAM20に記憶された圧縮データから画像ファイルが生成され、その画像ファイルは記録メディアインターフェース48を介して記録メディア16に記録される。これにより、画像が撮影、記録される。
以上のようにして記録メディア16に記録された画像は、再生ボタンによりデジタルカメラ1の動作モードを再生モードに設定することにより、LCD22で再生表示させることができる。
再生モードに設定されると、CPU41は、記録メディアインターフェース48を介して、記録メディア16に最後に記録された画像ファイルを読み出す。
読み出された画像ファイルの圧縮画像データは、圧縮伸張部47に加えられ、非圧縮の輝度/色差信号に伸張されたのち、ビデオエンコーダ49を介してLCD22に出力される。
画像のコマ送りは、十字キーの左右のキー操作によって行われる。十字キーの右キーが押されると、次の画像ファイルが記録メディア16から読み出され、LCD22に再生表示される。また、十字キーの左キーが押されると、1つ前の画像ファイルが記録メディア16から読み出され、LCD22に再生表示される。
本実施の形態によれば、ズームを小刻みに動かしながら画角を決めているときに、光学ファインダ51のファインダ倍率が何度も切り替わることがなく、煩わしさがない。したがって、ユーザーはストレスなく画角合わせを行うことができる。
なお、本実施の形態では、撮影光学系12が交換可能なデジタルカメラを例に説明したが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではない。本発明はレンズ一体型で変倍光学ファインダを備えたデジタルカメラにも適用可能である。
また、本実施の形態では、ズームレンズ31を移動させる光学ズームにより画角調整する場合を例に説明したが、ズーム手段は光学ズームに限定されるものではない。例えば、CCD13に結像された画像の一部を切り出して撮影倍率を変化させる電子ズームを用いる撮影装置にも適用可能である。また、光学ズームによりズームレンズ31がテレ端に移動された後、電子ズームを用いる撮影装置にも適用することができる。また、本実施の形態では、ファインダ倍率の切り替えが3段階であるが、3段階に限定されるものではない。
なお、本実施の形態では、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示させて光学像に重畳表示させたが、ブライトフレームFの表示は必須ではない。この場合には、光学ファインダ(電子ビューファインダが重畳表示されないもの)にも適用可能である。また、本実施の形態では、ブライトフレームFを電子ビューファインダ52に表示させたが、ブライトフレームFを光学ファインダ51に重畳表示することが可能な手段であれば電子ビューファインダ52には限定されない。例えば、光学ファインダ51の光軸内に液晶モニタを配設し、液晶モニタに枠を表示させるようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態は、電子ビューファインダ52に撮影領域を示すブライトフレームFを表示させる形態であるが、ブライトフレームFの表示形態はこれに限られない。
本発明の第2の実施の形態は、ブライトフレームFおよびファインダ倍率切り替えアシストをファインダ表示する形態である。以下、第2の実施の形態に係るデジタルカメラ1−1について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
図6Aおよび図6Bは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズーム位置が変わったかどうかを判断する(ステップS10)。ズーム位置が変わっていない場合(ステップS10でNO)には処理を終了する。ズーム位置が変わっている場合(ステップS10でYES)には、CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。
CPU41は、ズームレンズ31がどの方向に移動したかを判断する(ステップS12)。
ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合には、まずCPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)には、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とする(ステップS26)。
CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にファインダ倍率切り替えアシストを表示する(ステップS31)。ファインダ倍率切り替えアシストが表示された(ステップS31)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。
図7は、デジタルカメラ1−1でのファインダ50の表示のイメージを示す図である。ファインダ倍率切り替えアシストとは、ブライトフレームF(撮影画角)がどの程度の大きさになった場合にファインダ倍率が切り替わるかをユーザーに知らせるための表示である。ブライトフレームFの外側には低倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA1が表示され、ブライトフレームFの内側には高倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA2が表示される。
ブライトフレームFが低倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA1まで大きくなった場合には、図7の(D)部から(C)部、(C)部から(B)部、(B)部から(A)部のようにファインダ倍率が低い側に切り替えられる。また、ブライトフレームFが高倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA2まで小さくなった場合には、図7の(A)部から(B)部、(B)部から(C)部、(C)部から(D)部のようにファインダ倍率が高い側に切り替えられる。これにより、どこまでズームするとファインダ倍率が切り替わるかをユーザーが知ることができるため、ファインダ倍率の切り替えによっておこる煩わしさを低減させることができる。
なお、このファインダ倍率切り替えアシスト表示では、低倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA1と高倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA2とで枠の色、枠の太さ、枠の線種等を変えることもできる。これにより、ユーザーにとっては、アシストA1とA2がよりわかり易く表示される。同様の理由により、ブライトフレームFと低倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA1、高倍率側のファインダ倍率切り替えアシストA2との色、太さ、線種等も変えることが望ましい。
なお、ファインダ倍率切り替えアシスト表示は、図6Aおよび図6Bに示すファインダ倍率を調整する処理の開始の前に行うようにしてもよい。これにより、ズーミング処理の前にもどこまでズームするとファインダ倍率が切り替わるかをユーザーが知ることができる。
本実施の形態によれば、ズーミングが行われたときやファインダ倍率が変わったときには、ブライトフレームFおよびファインダ倍率切り替えアシストを更新することができる。これにより、ファインダ倍率の切り替えによっておこる煩わしさを低減させることができる。
なお、本実施の形態では、ブライトフレームFおよびファインダ倍率切り替えアシストを電子ビューファインダ52に表示させたが、ブライトフレームFおよびファインダ倍率切り替えアシストを光学ファインダ51に重畳表示が可能な手段であれば電子ビューファインダ52には限定されない。例えば、光学ファインダ51の光軸内に液晶モニタを配設し、液晶モニタに枠を表示させるようにしてもよい。
<第3の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、焦点距離の変化があった場合にはファインダ倍率の決定および変更をする形態であるが、画角調整時にはファインダ倍率が変わらない方がよい場合もある。
本発明の第3の実施の形態は、ズーミングが行われた後一定時間ズームングが行われなかった場合にファインダ倍率の決定および変更をする形態である。以下、第3の実施の形態に係るデジタルカメラ1−2について説明する。なお、第1、2の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
図8Aから図8Cは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。
CPU41は、ズームレンズ31が移動された後、所定時間ズームレンズ31が移動されていないか否か、すなわち撮影画角が変更されていないか否かを判断する(ステップS41)。例えば、前回取得した焦点距離と今回取得した焦点距離との差からズーム変化の有無を検出し、もし焦点距離が変化していない場合には変化していない時間を取得し、この時間が所定時間を越えているか否かを判断する。なお、この所定時間は、ズーム位置検出のポーリング間隔(数10ms)を必ず超えるような時間に設定する必要がある。所定時間をズーム位置検出のポーリング間隔以下に設定すると、ズーム位置に変化があった時点でファインダ倍率が切り替わってしまうためである。
ズームレンズ31が移動されていない場合、ズームレンズ31が移動された後所定時間経過していない場合(ステップS41でNO)には、定期的なズーム位置検出の間隔、例えば10ms単位)だけ待機し(ステップS42)、ステップS11へ戻る。すなわち、所定時間を超えるまで、焦点距離検出(ステップS11)とズーム停止時間判定(ステップS41)を繰り返す。
ズームレンズ31が移動された後、ズームレンズ31が移動された後所定時間経過した場合(ステップS41でYES)には、CPU41は、その前にファインダ倍率の判定処理(ステップS13〜S24)が行われたときに取得された焦点距離を取得する(ステップS43)。
CPU41は、ステップS43で取得された焦点距離と、ステップS11で取得された焦点距離とを比較し、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動しているのか、ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動しているのかを判断する(ステップS44)。
ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)には、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とする(ステップS26)。
ファインダ倍率が切り替えられた(ステップS26)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。
本実施の形態によれば、撮影光学系12のズームレンズ31を動かしている間は、常に光学ファインダの倍率を一定とすることができる。したがって、よりユーザーの煩わしさを軽減でき、ユーザーが撮影画角を合わせやすくすることができる。
<第3の実施の形態の変形例>
図9Aから図9Cは、第3の実施の形態の変形例におけるファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。第3の実施の形態と第3の実施の形態の変形例との違いは、ファインダ倍率切り替えアシストを表示するか否かである。なお、図8と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
CPU41は、ファインダ倍率を切り替えた(ステップS26)後、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にファインダ倍率切り替えアシストを表示する(ステップS31)。これにより、ズーミングが行われたときやファインダ倍率が変わったときには、ブライトフレームおよびファインダ倍率切り替えアシストを更新することができる。
<第4の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態では、ズーミングが行われた後一定時間ズームングが行われなかった場合にファインダ倍率の決定および変更を行う。本実施形態は、上記第3の実施の形態において、ズーム駆動方向によらず、ファインダの画角が適正なブライトフレームサイズを下回らないようにするものである。
本発明の第4の実施の形態は、ズーミングが行われた場合にはファインダ倍率を1倍にする形態である。以下、第4の実施の形態に係るデジタルカメラ1−3について説明する。なお、第1〜3の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
図10Aから図10Cは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。CPU41は、ズーム位置が変わったかどうかを判断する(ステップS10)。ズーム位置が変わっている場合(ステップS10でYES)には、CPU41は、現在のファインダ倍率が1倍であるか否かを判断する(ステップS50)。現在のファインダ倍率が1倍でない場合(ステップS50でNO)には、ファインダ倍率を1倍に切り替える(ステップS51)。すなわち、ズーム変化があった場合には、最も広角(1倍)なファインダ倍率とする。
ズーム位置が変わっていない場合(ステップS10でNO)、現在のファインダ倍率が1倍である場合(ステップS50でYES)には、CPU41は、ズームレンズ31が移動された後、所定時間ズームレンズ31が移動されていないか否かを判断する(ステップS41)。
ズームレンズ31が移動されていない場合、ズームレンズ31が移動された後所定時間経過していない場合(ステップS41でNO)には、定期的なズーム位置検出の間隔、例えば10ms単位)だけ待機し(ステップS42)、ステップS11へ戻る。すなわち、所定時間を超えるまで、焦点距離検出(ステップS11)とズーム停止時間判定(ステップS41)を繰り返す。
ズームレンズ31が移動された後、所定時間経過した場合(ステップS41でYES)には、CPU41は、その前にファインダ倍率の判定処理(ステップS13〜S24)が行われたときに取得された焦点距離を取得する(ステップS43)。
CPU41は、ステップS43で取得された焦点距離と、ステップS11で取得された焦点距離とを比較し、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動しているのか、ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動しているのかを判断する(ステップS44)。
ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)は、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)は、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とする(ステップS26)。
ファインダ倍率が切り替えられた(ステップS26)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。
本実施の形態によれば、撮影光学系12のズームレンズ31を動かしている間は、常にファインダ倍率が一定となる。このため、よりユーザーの煩わしさを軽減でき、撮影画角を合わせやすくすることができる。また、常にファインダ画角が適正なブライトフレームサイズを下回ることがなく、どのズーム位置でも撮影画角を確認することができる。
<第5の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態は、焦点距離の変化があった場合にはファインダ倍率の決定および変更をする形態であるが、画角調整時にはファインダ倍率が変わらない方がよい場合もある。
本発明の第5の実施の形態は、ズーミングの速さによりファインダ倍率を変えるか否かを異ならせる形態である。以下、第5の実施の形態に係るデジタルカメラ1−4について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
図11Aから図11Cは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。CPU41は、ズーム位置が変わったかどうかを判断する(ステップS10)。ズーム位置が変わっている場合(ステップS10でYES)には、前回行われたファインダ倍率を調整する処理において取得された焦点距離と、今回のファインダ倍率を調整する処理で取得された焦点距離との変化量を算出し、その変化量が変化閾値を超えているか否かを判断する(ステップS60)。焦点距離の変化量は、数式2に示す式に基づいて算出する。
[数2]
ワイドからテレ方向の焦点距離変化量(倍)=変化後の焦点距離(mm)/変化前の焦点距離(mm)
テレからワイド方向の焦点距離変化量(倍)=変化前の焦点距離(mm)/変化後の焦点距離(mm)
焦点距離の変化量が閾値を超えていない場合(ステップS60でNO)は、微妙な画角合わせを行う場合が考えられる。この場合には、CPU41は、ズームレンズ31が移動された後、所定時間ズームレンズ31が移動されていないか否かを判断する(ステップS41)。
ズームレンズ31が移動されていない場合、ズームレンズ31が移動された後所定時間経過していない場合(ステップS41でNO)には、定期的なズーム位置検出の間隔、例えば、10ms単位)だけ待機し(ステップS42)、ステップS11へ戻る。すなわち、所定時間を超えるまで、焦点距離検出(ステップS11)とズーム停止時間判定(ステップS41)を繰り返す。すなわち、微妙な画角合わせを行う場合には、ズームレンズ31駆動中はファインダ倍率の切り替えを行わないようにし、画角合わせを容易にする。
焦点距離の変化量が閾値を超えている場合(ステップS60でYES)には、一気にズームした場合等が考えられる。この場合には、ズーム停止時間判定(ステップS41、S42)は行わず、素早くファインダ倍率を切り替え可能とする。したがって、焦点距離の変化量が閾値を超えている場合(ステップS60でYES)およびズームレンズ31が移動された後所定時間経過した場合(ステップS41でYES)には、CPU41は、その前にファインダ倍率の判定処理(ステップS13〜S24)が行われたときに取得された焦点距離を取得する(ステップS43)。
CPU41は、ステップS43で取得された焦点距離と、ステップS11で取得された焦点距離とを比較する。そして、CPU41は、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動しているのか、ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動しているのかを判断する(ステップS44)。
ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)には、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とする(ステップS26)。
ファインダ倍率が切り替えられた(ステップS26)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。
本実施の形態によれば、ズーミングしながら微妙な画角合わせを行う場合には、ズーム駆動中はファインダ倍率を切り替えないようにすることで、画角合わせしやすくしつつ、一気にズームした場合には、素早くファインダ倍率を切り替え可能とすることで、その後の微妙な画角合わせにすぐに移ることが出来るようにする。
<第5の実施の形態の変形例>
図12Aから図12Cは、第5の実施の形態の変形例におけるファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。第5の実施の形態と第5の実施の形態の変形例との違いは、ファインダ倍率切り替えアシストを表示するか否かである。なお、図8と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
CPU41は、ファインダ倍率を切り替えた(ステップS26)後、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にファインダ倍率切り替えアシストを表示する(ステップS31)。これにより、ズーミングが行われたときやファインダ倍率が変わったときには、ブライトフレームおよびファインダ倍率切り替えアシストを更新することができる。
<第6の実施の形態>
本発明の第5の実施の形態は、ズーミングの速さによりファインダ倍率の切り替え処理を異ならせる形態であるが、ファインダ倍率の切り替え処理を異ならせる方法はこれに限られない。
本発明の第6の実施の形態は、ズーミングの速さによりズーム停止時間の閾値を異ならせる形態である。以下、第6実施の形態に係るデジタルカメラ1−5について説明する。なお、第1〜第5の実施の形態と同一の部分については説明を省略する。
図13Aから図13Cは、ファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主としてCPU41によって行われる。この処理は、定期的なズームレンズ31の位置の検出のタイミング(例えば、数10ms単位)で繰り返し実施される。
CPU41は、ズームレンズ31の位置から焦点距離を取得する(ステップS11)。CPU41は、ズーム位置が変わったかどうかを判断する(ステップS10)。ズーム位置が変わっている場合(ステップS10でYES)には、CPU41は、前回行われたファインダ倍率を調整する処理において取得された焦点距離と、今回のファインダ倍率を調整する処理で取得された焦点距離との変化量を算出し、その変化量に応じてズーム停止時間判定閾値を算出する(ステップS70)。
図14は、ズーム判定時間閾値と焦点距離の変化量との関係を示すグラフである。本実施の形態では、CPU41は、このグラフに基づいてズーム判定時間閾値を決定する。図14に示すグラフによれば、変化量が1.5倍以下の場合には、ズーム判定時間閾値は1000msで固定される。また、変化量が3倍以上の場合には0msで固定される。すなわち、素早くズーミングしている場合にはすぐにファインダ倍率を切り替え可能とする。そして、変化量が1.5倍〜3倍の間は、変化量が大きくなるにつれてズーム停止時間判定閾値が短くなるように、焦点距離変化量に応じてズーム停止時間判定閾値を無段階に切り替える。なお、このグラフは一例であり、ズーム判定時間閾値と焦点距離の変化量との関係はこれに限られない。
CPU41は、ズームレンズ31が移動された後、ズームレンズ31が移動されていない時間がステップS70で決定されたズーム停止時間判定閾値以上であるか否かを判断する(ステップS71)。
ズームレンズ31が移動されていない場合、ズームレンズ31が移動された後ズーム停止時間判定閾値以上経過していない場合(ステップS71でNO)には、定期的なズーム位置検出の間隔、例えば、10ms単位)だけ待機し(ステップS72)、ステップS11へ戻る。
ズームレンズ31が移動された後ズーム停止時間判定閾値以上経過している場合(ステップS71でYES)には、一気にズームした場合等が考えられる。このため、素早くファインダ倍率を切り替え可能とする。すなわち、CPU41は、その前にファインダ倍率の判定処理(ステップS13〜S24)が行われたときに取得された焦点距離を取得する(ステップS43)。
CPU41は、ステップS43で取得された焦点距離と、ステップS11で取得された焦点距離とを比較し、ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動しているのか、ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動しているのかを判断する(ステップS44)。
ズームレンズ31がワイド側からテレ側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS13)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS13で1倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Aより大きいか否かを判断する(ステップS14)。焦点距離が閾値1A以下の場合(ステップS14でNO)には、CPU41はファインダ倍率を1倍とする(ステップS16)。焦点距離が閾値1Aより大きい場合(ステップS14でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS13で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値1Bより大きいか否かを判断する(ステップS15)。焦点距離が閾値1B以下の場合(ステップS15でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS17)。焦点距離が閾値1Bより大きい場合(ステップS15でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS13で3倍)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS18)。
ズームレンズ31がテレ側からワイド側に移動している場合には、まず、CPU41は、現在のファインダ倍率を取得する(ステップS19)。ファインダ倍率が1倍である場合(ステップS19で1倍)には、ファインダ倍率は1倍のまま変更されない(ステップS22)。
ファインダ倍率が2倍である場合(ステップS19で2倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2A以下か否かを判断する(ステップS20)。焦点距離が閾値2A以下の場合(ステップS20でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を1倍とする(ステップS22)。焦点距離が閾値2Aより大きい場合(ステップS20でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。
ファインダ倍率が3倍である場合(ステップS19で3倍)には、CPU41は、ステップS12で取得された焦点距離が閾値2B以下か否かを判断する(ステップS21)。焦点距離が閾値2B以下の場合(ステップS21でYES)には、CPU41は、ファインダ倍率を2倍とする(ステップS23)。焦点距離が閾値2Bより大きい場合(ステップS21でNO)には、CPU41は、ファインダ倍率を3倍とする(ステップS24)。
CPU41は、ステップS13、S19で取得された現在のファインダ倍率と、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とが同じか否かを判断する(ステップS25)。同じ場合(ステップS25でYES)には、ステップS27に進む。異なる場合(ステップS25でNO)には、CPU41は、ドライバ23を介して挿入レンズを挿入しまたは取り出し、ステップS16〜S18、S22〜S24で決定されたファインダ倍率とする(ステップS26)。
ファインダが切り替えられた(ステップS26)後、または現在のファインダ倍率と決定されたファインダ倍率が同じ場合(ステップS25でYES)には、CPU41は、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にブライトフレームFを表示する(ステップS27)。
本実施の形態によれば、ゆっくりズーミングする(例えば微妙な画角合わせを行う)場合には、ズーム駆動中はファインダ倍率を切り替えないようにすることで、画角合わせしやすくする。一方、一気にズームした場合には、素早くファインダ倍率を切り替え可能とすることで、その後の微妙な画角合わせにすぐに移ることが出来るようにする。
また、本実施の形態では、ゆっくりズーミングしたときのズーミングの早さに応じてファインダ倍率切り替えまでの時間を変えることができる。ユーザーによって撮影画角を決定するときのズーミングの速さが異なることが考えられる。同じような画角決定をする場合でも、ズームレンズを速く動かしながら撮影画角を決定できる人は、ズームレンズを動かすか止めるかの判断も速くできると考えられる。このような場合には、ファインダ倍率を速く切り替え、撮影に早く移れるようにした方がよい。したがって、ズーミングの早さに応じてファインダ倍率切り替えまでの時間を変えることで、ユーザーに合わせた適正なスピードでファインダ倍率を切り替えることができ、ファインダ倍率切り替えまで不要な待ち時間がないようにできる。
<第6の実施の形態の変形例>
図15Aから図15Cは、第6の実施の形態の変形例におけるファインダ倍率を調整する処理の流れを示すフローチャートである。第6の実施の形態と第6の実施の形態の変形例との違いは、ファインダ倍率切り替えアシストを表示するか否かである。なお、図13と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
CPU41は、ファインダ倍率を切り替えた(ステップS26)後、ステップS11で取得された焦点距離と、ステップS26で切り替えられたファインダ倍率とに基づいて、電子ビューファインダ52にファインダ倍率切り替えアシストを表示する(ステップS31)。これにより、ズーミングが行われたときやファインダ倍率が変わったときには、ブライトフレームおよびファインダ倍率切り替えアシストを更新することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、デバイス(例えば、電子カメラ)に上記の処理を行わせるためのコンピューター読取可能なプログラムコード、該プログラムコードが格納される非一次的(non-transitory)かつコンピューター読取可能な記録媒体(例えば、光ディスク(例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc))、磁気ディスク(例えば、ハードディスク、光磁気ディスク))、および該方法のための実行可能なコードを格納するコンピューター・プログラム・プロダクトとして提供することができる。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。