JPWO2013039090A1 - 切削インサートおよび切削工具 - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様に係る切削インサートは、互いに対して反対側にある第1および第2端面を貫通するように延びる貫通孔を備える。第1端面と周側面との交差稜線部に、その貫通孔の中心軸線に対して回転対称に複数の切れ刃が配置されている。第2端面に、その中心軸線に対して回転対称に複数の分割面部が配置されている。各分割面部は1つの切れ刃と関係付けられ、かつ、該中心軸線に直交するように定められる平面に対して所定の傾きを有するように形成されている。切削インサートがインサート取付座にネジで取り付けられたとき、使用可能にされる切れ刃に関係付けられた分割面部がインサート取付座の被当接面部に当接し、インサート取付座のネジ穴の穴軸線と貫通孔の中心軸線とが平行になる。

Description

本発明は刃先交換式の切削工具に関し、特に着座安定性の高い切削インサートおよび工具本体の技術に関する。
刃先交換式切削工具には、切削インサートの貫通孔を通して工具本体のインサート取付座のネジ穴にネジを入れて締めることで、切削インサートをインサート取付座に着脱自在に取り付ける形式のものがある。このような切削工具は、例えば加工品質を高めるために、インサート取付座に切削インサートをしっかりと固定(クランプ)するための種々の機構を採用することができる。
例えば特許文献1または特許文献2に示されるように、切削インサートをインサート取付座に固定するためにネジを切削インサートの貫通孔を通してインサート取付座の底壁面に対して斜めに進入させることは、切削インサートのクランプ力の向上に寄与し得る。あるいは、従来、切削インサートの貫通孔の中心軸線と、インサート取付座のネジ孔の中心軸線とをずらす、いわゆるオフセット加工(芯寄せ)を適用し、これにより切削インサートのインサート取付座へのクランプ力を高めるようにしている。
US2008/0199264号公報 特開平7−164213号公報
しかし、ネジをインサート取付座の底壁面に対して斜めに進入させることでは、ネジが切削インサートの貫通孔を定める一部の壁面にだけ接触するいわゆる片当たり状態で、切削インサートがインサート取付座に固定される。したがって、この機構では、インサート取付座の底壁面に対して切削インサートを一様に押し付けることができず、インサート取付座への切削インサートの着座安定性に関して改善の余地がある。
他方、オフセット加工の適用では、ネジが切削インサートの貫通孔を定める一部の壁面を強く押し、特にこれによりネジには切削インサートから大きな曲げモーメントが作用し得る。これは、ネジの寿命に影響し、切削インサートの総合的な固定性能を低める虞がある。
本発明は、切削インサートを工具本体のインサート取付座にしっかりと安定して固定することを可能にする、切削インサートおよび刃先交換式切削工具を提供することを目的とする。
本発明は、次の3つの技術思想に基づく、切削インサートおよび刃先交換式切削工具を提供することができる。第1の技術思想は、切削インサートの切れ刃が貫通孔の中心軸線に対して回転対称な形状となっているというものである。第2の技術思想は、切削インサートの着座面としての機能を有する端面が複数の面を有するというものである。第3の技術思想は、これら複数の面はそれぞれ貫通孔の中心軸線が直交するように定められる面に対して傾斜する、というものである。
本発明の一態様に係る切削インサートは、第1端面および該第1端面に対して実質的に反対側にある第2端面を貫通するように延び、中心軸線が定められる貫通孔と、第1端面と第1端面および第2端面の間に延在する周側面との交差稜線部に、中心軸線に対して回転対称に配置された、複数の切れ刃と、第2端面にその中心軸線に対して回転対称に配置された複数の分割面部であって、各分割面部は該複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃と関係付けられ、かつ、該中心軸線が直交するように定められる平面に対して所定の傾きを有するように形成されている、複数の分割面部とを備える。
好ましくは、各分割面部は、該分割面部を横断すると共に中心軸線を含むように定められる平面上において、中心軸線から離れるに従い、第1端面側へ傾斜するように、形成される。さらに好ましくは、複数の分割面部は、中心軸線上の概ね一点で互いに対して交わるように定められる複数の平面のそれぞれに沿って延在するように形成される。
また、本発明のさらなる態様に係る刃先交換式切削工具は、少なくとも1つのインサート取付座を有する工具本体を備え、該インサート取付座に上記したような切削インサートが着脱自在に装着される。この刃先交換式切削工具のインサート取付座は、切削インサートが複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該インサート取付座に取り付けられたとき、使用可能にされる該切れ刃に関係付けられた分割面部が当接する被当接面部と、切削インサートが複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該インサート取付座に取り付けられたとき、切削インサートの貫通孔の中心軸線と平行になるように延びる穴軸線が定められる、ネジ穴とを備える。
本発明の実施形態の上述のおよび/またはその他の態様および利点は、添付図面と併せた、以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。
図1は、本発明の第1実施形態に係る切削インサートの平面図である。 図2は、図1の切削インサートの右側面図である。 図3は、図1の切削インサートの背面図である。 図4は、図1の切削インサートの正面図である。 図5は、図1の切削ンサーとの下面図である。 図6は、図1の切削インサートを斜め上方から見た斜視図である。 図7は、図1の切削インサートを斜め下方から見た斜視図である。 図8は、本発明の第1実施形態に係る刃先交換式切削工具の正面図である。 図9は、図8の切削工具を先端側から見た図である。 図10は、図8の切削工具の斜視図である。 図11は、図8の切削工具における部分拡大図である。 図12は、図8の切削工具における部分拡大図である。 図13は、図8の切削工具のインサート取付座における、組立て図である。 図14は、図8の切削工具における、切削インサートが取り付けられていないインサート取付座の拡大斜視図である。 図15は、図8の切削工具における、切削インサートが取り付けられていない図14のインサート取付座の別の方向からの拡大斜視図である。 図16は、図8の切削工具において、1つの切削インサートが配置された1つのインサート取付座およびその周囲の部分拡大断面図である。 図17は、本発明の第2実施形態に係る切削インサートの平面図である。 図18は、図17の切削インサートの右側面図である。 図19は、図17の切削インサートの背面図である。 図20は、図17の切削インサートの下面図である。 図21は、図17の切削インサートの斜視図である。 図22は、本発明の第2実施形態に係る刃先交換式切削工具における、図17の切削インサートが取り付けられているインサート取付座およびその周囲の部分拡大図である。 図23は、本発明の第3実施形態に係る切削インサートの平面図である。 図24は、図23の切削インサートの右側面図である。 図25は、図23の切削インサートの背面図である。 図26は、図23の切削インサートの下面図である。 図27は、図23の切削インサートの斜視図である。 図28は、本発明の第4実施形態に係る切削インサートの平面図である。 図29は、図28の切削インサートの右側面図である。 図30は、図28の切削インサートの背面図である。 図31は、図28の切削インサートの下面図である。 図32は、図28の切削インサートの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を適宜参照しながら説明する。ただし、以下の説明および図では、複数の実施形態を通じて、同じまたは同様の構成要素に同じ符号を用い、それらの重複説明を省略する。
先ず、本発明の第1実施形態に係る切削インサートおよび刃先交換式切削工具について、特にそれらの形状について説明する。第1実施形態の切削インサート1は図1〜図7に示されている。
本第1実施形態の切削インサート1は、図1に示すように、平面視で略円形となっている。切削インサート1は、実質的に対向するつまり互いに対して実質的に反対側にある2つの端面2、3と、それらの間に延在する周側面4とを備えている。これら2つの端面を貫通するように延びる貫通孔5が形成されていて、貫通孔5には中心軸線Aが定められる。なお、切削インサート1は、中心軸線Aに関して120°回転対称な形状を有する。
ここでは、説明を容易にするため、2つの端面のうちの一方の端面(本発明の第1端面に相当)2を以下「上面」と称し、2つの端面のうちの他方の端面(本発明の第2端面に相当)3を以下「下面」と称する。加えて、軸線A方向において下面3から上面2に向かう方向を「上方向」、軸線A方向において上面2から下面3に向かう方向を「下方向」と称する。しかし、「上」および「下」という用語は、本発明を限定するものではなく、これら用語に基づいて本発明が限定的に解釈されることを意図しない。
切削インサート1の上面2は、同一形状の3つの分割された部分2a、2b、2cを有する。以下、3つの部分2a、2b、2cは、それぞれ上面2の分割面部であるので、「分割上面部」と称される。そして、それらを容易に区別するべく、ここでは、それらは第1から第3分割上面部と称され得る。図1に示すように、3つの分割上面部2a、2b、2cは、介在部2dを介してつながり、互いに対して離れて形成されている。しかし、それら3つの分割上面部は連続してもよい。
第1から第3分割上面部2a、2b、2cは貫通孔5の周りに配置され、貫通孔5の中心軸線Aに対して120°回転対称に配置されていて、切削インサート1の上面2は中心軸線Aに対して120°回転対称な形状になっている。なお、本実施形態では、分割上面部は、それぞれ、中心軸線Aの周りに、扇型に広がった形状を有する。
本実施形態の切削インサートにおいて、分割上面部2a、2b、2cは、それぞれ、各々に対応するように定められる単一平面に沿って延在するように形成され、ここでは、特に実質的に平坦な面として構成されている。このような第1から第3分割上面部2a、2b、2cの各々の縁部、つまり各分割上面部と周側面4との交差稜線部には、それに沿って、切れ刃が形成されている。以下、第1分割上面部2aの縁部に形成された第1切れ刃に符号「6a」を用い、第2分割上面部2bの縁部に形成された第2切れ刃に符号「6b」を用い、第3分割上面部2cの縁部に形成された第3切れ刃に符号「6c」を用い得る。
ここで、中心軸線Aに直交する平面Fを定めると、第1分割上面部2aは、この平面Fに平行でなく、該平面Fと所定の角度を成すように、傾いている。この第1分割上面部2aと平面Fとの関係は、他の第2および第3分割上面部2b、2cと平面Fとの間でも同様に成立し、後で詳述される。
そして、第1分割上面部2aは、この第1分割上面部2aを横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面上において、軸線Aから離れるに従い、上面2側へ傾斜するように、平面Fに対して傾いて形成されている。よって、第1分割上面部2aの中心軸線A側の部分は、第1分割上面部2aの周側面4側の部分よりも、中心軸線Aの方向において、下方向に位置する。これは、第2分割上面部2bおよび第3分割上面部2cでも同じである。そして、これら第1から第3分割上面部2a、2b、2cは、それらを延長するように定められる3つの平面が中心軸線A上の概ね一点で交わるように互いに対して関係付けられている。つまり、これらの分割上面部は、中心軸線A上の概ね一点で互いに対して交わるように定められる3つの平面のそれぞれに沿って延在するように形成されている。したがって、上面2は凹部を定めるように延在する。
ここで、まず、3つの分割上面部のうちの1つの第1分割上面部2aの傾きに関して、さらに説明する。第1分割上面部2aの平面Fに対する傾き角度θaは、その第1分割上面部2aを横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面において定められることができる。ここでは特に、傾き角度θaは、その角度が最も大きくなる、第1分割上面部2aを2等分するように定められる平面(以下、「2等分平面」という)において定められる。つまり、第1分割上面部2aの平面Fに対する傾き角度θaは、図1の線αに沿った切削インサート1の第1分割上面部2aの断面での角度に相当し、図2に表され得る。図2から明らかなように、角度θaは鋭角であり、0°よりも大きく90°未満である。このように、第1分割上面部2aを延長するように定められる面(以下、上延長面という)は、貫通孔5の中心軸線Aに直交するように定められる平面Fに対して90°未満の角度で交差する。
第2および第3分割上面部2b、2cのそれぞれにおいても、それぞれの2等分平面において、つまり、中心軸線Aを含むようにかつ当該分割上面部を2等分するように定められる2等分平面において、平面Fに対する傾き角度θb、θcが定められることができる。平面Fに対する第2分割上面部2bの傾き角度θb、および、平面Fに対する第3分割上面部2cの傾き角度θcは、それぞれ上記傾き角度θaと同じである(θa=θb=θc)。したがって、第2および第3分割上面部2b、2cをそれぞれ延長するように定められる上延長面も、平面Fに対して90°未満の角度で交差する。
切削インサート1の下面3も、上面2と同様に、同一形状の3つの分割された部分3a、3b、3cを有する。以下、3つの部分3a、3b、3cは、それぞれ下面3の分割面部であるので、「分割下面部」と称される。そして、それらを容易に区別するべく、ここでは、それらは第1から第3分割下面部と称され得る。図5、7に示すように、3つの分割下面部3a、3b、3cは、介在部3dを介してつながり、互いに対して離れて形成されている。しかし、それら3つの分割下面部は連続してもよい。
第1分割下面部3aは、第1分割上面部2aおよび第1切れ刃6aと対応関係にあり、軸線Aの方向に平行に分割上面部2aをスライドさせた場合、スライドした第1分割上面部2aに重なるように延在している。要するに、第1分割下面部3aは、第1分割上面部2aの下方向、特に真下に位置し、換言すると、第1分割上面部2aは、第1分割下面部3aの上方向、特に真上に位置する。同様に、第2分割下面部3bは第2分割上面部2bおよび第2切れ刃6bと対応関係にあり、第2分割上面部2bの下方向、特に真下に位置し、第3分割下面部3cは第3分割上面部2cおよび第3切れ刃6cと対応関係にあり、第3分割上面部2cの下方向、特に真下に位置する。
第1から第3分割下面部3a、3b、3cは、それぞれ、各々に対応するように定められる単一平面に沿って延在するように形成され、ここでは特に平坦な面として構成されている。そして、これら分割下面部3a、3b、3cは、それぞれ、関係付けられた対応する分割上面部2a、2b、2cと平行に形成されている。したがって、第1分割下面部3aは平面Fに対して傾き、対応する2等分平面において、平面Fに対して上記傾き角度θaを成す。同様に、第2分割下面部3bは平面Fに対して傾き、対応する2等分平面において、平面Fに対して上記傾き角度θbを成し、第3分割下面部3cは平面Fに対して傾き、対応する2等分平面において、平面Fに対して上記傾き角度θcを成す。したがって、分割下面部3a、3b、3cをそれぞれ延長するように定められる面(以下、「下延長面」という)は、平面Fに対して90°未満の角度で交差する。なお、このように、本実施形態では、分割下面部の平面Fに対する傾き角度も、当該分割下面部を横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面のうちの、対応する分割上面部の2等分平面において定められる。これは、分割下面部の平面Fに対する角度が、その2等分平面において最も大きくなるからである。
なお、上記記載から明らかなように、第1分割下面部3aは、この第1分割下面部3aを横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面上において、軸線Aから離れるに従い、上面2側へ傾斜するように、形成されている。これは、第2分割下面部3bおよび第3分割下面部3cでも同じである。そして、これら第1から第3分割下面部3a、3b、3cは、中心軸線A上の一点で互いに対して交わるように定められる複数の平面のそれぞれに沿って延在するように形成されている。したがって、これら3つの分割下面部3a、3b、3cのそれぞれを延ばすことにより、切削インサート1の下方向に向けて尖った先端部を有する三角錐が形成され、この三角錐の頂点は軸線A上に位置する。
各分割下面部には、該分割下面部から突出するように、1つの突起部が設けられている。第1分割下面部3aには第1突起部7aが設けられ、第2分割下面部3bには第2突起部7bが設けられ、第3分割下面部3cには第3突起部7cが設けられている。3つの突起部は、同一形状を有し、貫通孔5に隣接してその周りに配設され、3つの分割下面部と同様に、軸線Aに対して120°回転対称に配置されている。各突起部は、それが設けられた分割下面部につながる側面部から延在すると共に軸線Aの下方向に実質的に面するように延在する2つの突起端面部を有している。
第1分割下面部3aに設けられた突起部7aは、異なる傾斜を有する2つの突起端面部7ab、7acを有している。2つの突起端面部7ab、7acはそれぞれ平坦な面として構成されている。第1分割下面部3aの突起部7aの一方の突起端面部7abは、この第1分割下面部3aとは異なる第2分割下面部3bを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されていて、他方の突起端面部7acよりも第2分割下面部3b側に位置づけられている。第1分割下面部3aの突起部7aの他方の突起端面部7acは、この第1分割下面部3aとは異なる第3分割下面部3cを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されていて、上記一方の突起端面部7abよりも第3分割下面部3c側に位置づけられている。
第2分割下面部3bの第2突起部7bも、第3分割下面部3cの第3突起部7cも、第1分割下面部3aの第1突起部7aと同様の特徴を有している。第2分割下面部3bの第2突起部7bは、それぞれ平坦な2つの突起端面部7ba、7bcを備え、一方の突起端面部7baは第1分割下面部3aを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されていて、他方の突起端面部7bcは第3分割下面部3cを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されている。第3分割下面部3cの第3突起部7cは、それぞれ平坦な2つの突起端面部7ca、7cbを備え、一方の突起端面部7caは第1分割下面部3aを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されていて、他方の突起端面部7cbは第2分割下面部3bを延長するように定められる下延長面上に延在するように形成されている。
図2に、分割下面部3aを延長するように定められる下延長面Pが表されている。面P上に、突起部7cの突起端面部7caが延在する。
なお、第1突起部7aは、第1分割上面部2aおよび第1分割下面部3aのそれぞれを実質的に2等分するように軸線Aを含んで定められる上記2等分平面により2等分される。そして、この2等分平面に対して対称に、2つの突起端面部7ab、7acが配置されている。これは、第2突起部7bおよび第3突起部7cに関しても同様である。
切削インサート1の周側面4は、上面2、下面3、突起部7の構成に対応するように、主に3つの側面4a、4b、4cを有している。第1側面4aは、第1分割上面部2aと第1分割下面部3aとの間に延在している。第2側面4bは、第2分割上面部2bと第2分割下面部3bとの間に延在している。第3側面4cは、第3分割上面部2cと第3分割下面部3cとの間に延在している。なお、第1、第2、第3側面4a、4b、4cの各縁部に、上記第1、第2、第3切れ刃6a、6b、6cは形成されている。
周側面4には、3つの切り欠き部8が形成されている。3つの切り欠き部8は中心軸線Aを中心として、120°回転対称な位置に形成されている。後述するように、この切り欠き部8の面は切削インサート1を工具本体に取り付けた際に、インサート取付座の側壁部と当接する部分となる。各切り欠き部は、周側面4の3つの側面のうちの2つの側面にまたがって延在するように形成されている。切削インサート1では、各切り欠き部は、2つの側面のいずれかに偏って形成されると共に、下面3に連続するように形成されている。しかし、各切り欠き部は、2つの側面の中間に延在するように形成されてもよい。なお、本実施形態では、切り欠き部8が2つの側面のいずれかに偏って形成されているので、上記2等分平面は厳密には対応する分割下面部を2等分しない。しかし、切り欠き部が設けられない場合には、該2等分平面は対応する分割下面部を2等分するように延び得る。
上記構成を備える切削インサート1は、本実施形態の刃先交換式切削工具10の工具本体11のインサート取付座12に対して、機械的取付手段であるネジを用いて着脱自在に取り付けられる。図8から図16を参照して、切削インサート1が取り付けられる刃先交換式切削工具10に関してさらに説明する。
切削工具10は、複数のインサート取付座12が設けられた工具本体11を備える。各インサート取付座12には、切削インサート1が着脱自在に取り付けられることができる。なお、本発明は、たった1つのインサート取付座が設けられた工具本体を備える切削工具を排除しない。
工具本体11は、後端部から先端部にかけて工具本体11を通るように定められる回転軸線Oの周りに回転するように構成されている。工具本体11の先端部の周囲には5つのインサート取付座が等間隔で配設されている(図9参照)。したがって、切削工具10は、回転切削工具である。
工具本体11の1つのインサート取付座12には、回転軸線O周りの回転方向Kに上面2が向くように、切削インサート1が取り付けられる。インサート取付座12は、底壁部13と、側壁部14とを備え、工具本体の先端側外周に向けて開いている。
インサート取付座には、切削インサート1の1つの切れ刃が使用可能になるように、切削インサートは配置されて、ネジSで固定される。以下、上記第1切れ刃6aが使用可能になるように切削インサート1がインサート取付座12に取り付けられる場合を例に、インサート取付座の構成を具体的に説明する。図示される切削工具10では、第1切れ刃6aを使用切れ刃として、インサート取付座12に、切削インサート1が取り付けられている。なお、第2切れ刃6bまたは第3切れ刃6cを使用切れ刃として切削インサート1をインサート取付座に取り付ける場合も、第1切れ刃6aの場合と同様である。
インサート取付座12の底壁部13には、第1被当接面部13a、第2被当接面部13b、窪み部13c、および、ネジ穴13dが形成されている。第1被当接面部13aは、実質的に平坦な面部であり、その中ほどに窪み部13cおよびネジ穴13dが配置されている。第2被当接面部13bは、底壁部13の奥側に位置づけられ、第1被当接面部13aの延長上にない。ネジ穴13dは、第1被当接面部13aの中ほどに形成され、窪み部13cに隣接してその奥側に位置づけられている。
第1切れ刃6aを使用可能にするように切削インサート1がインサート取付座12に取り付けられるとき、第1切れ刃6aに関係付けられた第1分割下面部3aと、この第1分割下面部3aと同一平面上に延在するように形成された第2分割下面部3bの第2突起部7bの突起端面部7baおよび第3分割下面部3cの第3突起部7cの突起端面部7caとが第1被当接面部13aに当接するように、第1被当接面部13aは形成されている。これら第1分割下面部3a、突起端面部7baおよび突起端面部7caが同時に第1被当接面部13aにしっかりと接するつまり密着することを可能にするように、それらの面部3a、7ba、7caの間に位置する第1突起部7aが窪み部つまり凹部13cに収容されるように、窪み部13cは位置決めされて形成されている。なお、インサート取付座12の窪み部13cは、切削インサート1の突起部の形状に適合している。
図16に示すように、そのような底壁部13の第1被当接面部13aに対して、ネジ穴13dは斜めに形成されている。このネジ穴の傾きは、ネジ穴の穴軸線Bと第1被当接面部13aを含むように定められる平面Hとの間で定められることができる。特に、ネジ穴13dの傾きは、軸線Bを含むと共に平面Hに直交するように定められる平面において定められる。図16は、軸線Bを含むと共に平面Hに直交するように定められる平面での断面図でもあり、この平面に、切削インサート1が第1切れ刃6aを使用可能にするようにインサート取付座12に取り付けられるとき、第1切れ刃6aおよび第1分割上面部2aの上記2等分平面が重なるようにインサート取付座12は形成されている。
図16では、平面Hに直交するように定められた線Cが示されている。図16において、この線Cに対してネジ穴13dの軸線Bが傾斜角度θsを成すように、ネジ穴13dは第1被当接面部13aに対して傾けられている。傾斜角度θsは、上記傾き角度θa、θbまたはθcに等しい。
インサート取付座12の底壁部13の第2被当接面部13bは、切削インサートが第1切れ刃6aを使用可能にするようにインサート取付座12に取り付けられるとき、第1切れ刃6aに関係付けられた第1分割下面部3a以外の、第2および第3分割下面部3b、3cの境界部、つまり上記介在部3dがそこに載置されるように形成されている。この第2被当接面部13bにつながるようにインサート取付座の側壁部14は形成されている。
インサート取付座12の側壁部14は、切削インサート1の周側面4に適合する形状を有している。側壁部14には、2つの段部14a、14bが形成されている(図14から図16参照))。2つの段部のうちの一方の段部14aは、側壁部14のうちの工具本体11の先端外周側を向く部分に形成され、2つの段部のうちの他方の段部14bは、側壁部14のうちの工具本体11の先端側を向く部分に形成されている。これら段部は、切削インサート1がインサート取付座12に取り付けられた際に、切削インサート1に形成された2つの切り欠き部8がそれぞれ対応する段部14a、14bに当接するように、位置づけられて形付けられている。
インサート取付座12の近傍にはクーラント噴射孔15が形成されている。この噴射孔には、切削加工時に、工具本体11の後端部から先端部に向けて工具本体11内を延びるように形成された供給通路(不図示)を介してクーラントが供給され得、これにより切削インサート1に向かってクーラントが噴射される。
上記説明された切削インサートおよびそれが取り付けられる切削工具の作用および効果に関して以下に説明する。
上記したように、切削インサート1は、貫通孔5の軸線Aに対して回転対称に配置された分割下面部3a、3b、3cを備えている。そして、各分割下面部3a、3b、3cは貫通孔5の軸線Aに直交するように定められる平面Fに対して所定の傾きで傾いて形成されている。加えて、工具本体11のインサート取付座12の第1被当接面部13aは、使用可能にされる切れ刃に対する分割下面部および他の分割下面部の突起部の突起端面部が当接するように形成されている。そして、インサート取付座12のネジ穴13dは、第1被当接面部13aと直角を成すように定められる線Cに対してネジ穴13dの軸線Bがインサートの所定の角度に略同じ所定の角度を成すように、第1被当接面部13aに対して斜めに形成されている。したがって、このようなインサート取付座12には、貫通孔5の軸線Aとネジ穴13dの軸線Bとが平行になるように、好ましくは重なるように切削インサート1が配置され、ネジSが貫通孔5を通してネジ穴13dにネジ込まれることで、切削インサート1が取付固定される。したがって、ネジSは、切削インサート1をインサート取付座のネジ穴周りに広がる第1被当接面部13aに対して略一様に押し付ける力を、切削インサート1に作用させることができる。したがって、切削インサート1はインサート取付座12にしっかりと固定される。
また、上記の如く、切削インサート1は、上記3つの分割下面部を備え、全体として切削インサート下方向に向けて突出する略三角錐形状の下面3を有する。これに対して、インサート取付座は、被当接面部を有する底壁部と側壁部とでポケット形状つまり凹部を形成する。したがって、インサート取付座の複数の壁面により定められる空間に切削インサートが嵌まり込むように、切削インサートはインサート取付座に配置される。この状態で、上記の如くネジは切削インサート1にインサート取付座の底壁部および側壁部側に向かって押し付ける力を作用させるので、切削インサートはインサート取付座によりしっかりと固定される。
また、切削インサートが第1切れ刃6aを使用可能にするようにインサート取付座に取り付けられるとき、インサート取付座の底壁部の第2被当接面部13bに、使用可能にされる切れ刃に関係付けられた分割下面部以外の部分が載置される。したがって、切削インサートのインサート取付座への着座安定性が向上する。なお、切削インサート1および切削工具10では、第2被当接面部13bに対してたった1つの介在部3dが当接するのみであるので、第2被当接部に対する切削インサートの当接領域は比較的狭い。第2被当接面部が、切削インサートの形状により適合した形状に形成され、第2被当接面部に対する切削インサートの当接領域が広くされてもよい。
さらに、インサート取付座の側壁部14には上記段部14a、14bが形成されていて、切削インサート1がインサート取付座12に取り付けられた際に切削インサート1に形成された2つの切り欠き部8がそれぞれ対応する段部に当接する。したがって、切削インサートとインサート取付座との間の十分な接触がさらに確保され、インサート取付座での切削インサート1の着座安定性はさらに高まる。
さらに、切削インサート1をインサート取付座12に取り付けたとき、切削インサート1の突起部7a、7bまたは7cは、インサート取付座12の窪み部13cに収容される。したがって、窪み部と突起部との係合により、インサート取付座12での切削インサート1の着座安定性がさらに高まる。よって、切削工具10での切削加工時、切削インサート1にそれを回転させるような力が作用しても、切削インサート1がインサート取付座12上で滑って回転しようとすることをより確実に防ぐことができる(回り止め効果)。
このように、インサート取付座に切削インサートはしっかりと固定されるので、切削インサートの貫通孔の軸線とインサート取付座のネジ穴の軸線とをずらすオフセット加工が不要になる。したがって、上記切削インサートおよび切削工具では、取り付けネジに対して曲げモーメントが加わることが抑制され、好ましくはネジに加わる負荷が均等化される。そのため、ネジの寿命を長くでき、これにより切削インサートや工具本体の寿命延長も可能になる。
また、上記切削インサート1では、分割上面部は、平面Fに対して90°未満の角度を成すように、平面Fに対して傾斜して形成されている。したがって、切削インサートをインサート取付座に配置して取り付けたときに、アキシャルレーキが大きくマイナスになることを防ぐことができ、好ましくは容易にアキシャルレーキをプラスにすることができる。それにより、切削インサートの切れ味の低下を抑制できたり、また向上させたりすることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の切削インサート101は、図17〜図21に表されている。
切削インサート101は、第1実施形態の上記切削インサート1に対して、下面3に突起部7が設けられていない点で、相違する。その他の構成に関しては、切削インサート101は、切削インサート1と実質的に同じである。
この切削インサート101が第2実施形態の切削工具の工具本体の先端部に形成されたインサート取付座に取り付けられた状態が図22に表されている。なお、図22は、第1実施形態に関する図12に相当する図面である。
図22に示されるように、本第2実施形態においては、インサート取付座12の底壁部13は、切削インサート1の下面3の形状に沿った、より適合した形状になっている。つまり、インサート取付座12の底壁部13は、ネジ穴を中心にしてその周りに切削インサートの3つの分割下面部が当接するように、形成されている。特に、第2被当接面部13bは、使用可能にされる切れ刃6aに関係しない分割下面部3b、3cが当接するように、形成されている。したがって、第2実施形態の切削インサートおよび切削工具では、切削インサートとインサート取付座の底壁部との大きな接触領域がさらに確保され、切削インサートはインサート取付座に強固に固定されることができる。
そして、切削インサート101は上記したような3つの分割下面部を備えるので、第1実施形態の切削インサート1よりも、さらに、その下面3は全体として切削インサートの下方向に向けて突出する略三角錐形状を有する。これに対して、インサート取付座は、3つの分割下面部に対応する形状を有する底壁部により略三角錐形のポケットつまり凹部を形成する。したがって、インサート取付座への切削インサートの着座安定性が増し、切削インサートを回転させる力に対してもよりしっかりと切削インサートはインサート取付座に安定的に固定される。
なお、第2実施形態も、上記第1実施形態に関して説明された作用および効果を、突起部に関する点を除き、同様に奏する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の切削インサート201は、図23〜図27に表されている。
切削インサート201は貫通孔5の中心軸線Aに対して180°回転対称な形状をしており、矩形状の2つの分割下面部3a、3bを備えている。これら分割下面部3a、3bは、それぞれ略平坦な面であり、略V字形状を成すように配置されている。
これら分割下面部3a、3bの各々も、中心軸線Aが直交するように定められる平面Fに対して、上記第1実施形態の分割下面部と同様に、所定の傾きを有している。そして、これら分割下面部3a、3bの各々は、当該分割下面部を横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面上において、軸線Aから離れるに従い、上面2側へ傾斜するように、平面Fに対して傾いて形成されている。また、これら分割下面部3a、3bは、それらを延長するように定められる2つの平面が中心軸線A上で交わるように互いに対して関係付けられている。
それぞれの分割下面部には2つずつ突起部7a、7bが設けられている。一方の分割下面部3aに設けられた2つの突起部7aは、他方の分割下面部3bに設けられた2つの突起部7bと対向するように配置されている。
第1分割下面部3aに設けられた2つの突起部7aの突起端面部7abは第2分割下面部3bの延長面上に延在するように形成されている。同じく、第2分割下面部3bに設けられた2つの突起部7bの突起端面部7baも、第1分割下面部3aの延長面上に延在するように形成されている。このような形状により、一方の分割下面部がインサート取付座の底壁部の被当接面部に当接したときに、もう一方の分割下面部に形成された突起部も確実にインサート取付座の底壁部の被当接面部に当接することができる。したがって、切削インサート201は安定的にインサート取付座に固定される。
なお、第3実施形態の切削工具の工具本体の説明は省略される。第3実施形態の工具本体のインサート取付座も、上記第1実施形態の工具本体のインサート取付座と同様の特徴を有する。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の切削インサート301は、図28〜図32に表されている。
切削インサート301は貫通孔の中心軸に対して90°回転対称な形状をしており、下面3の隅部に配置された4つの大分割下面部3a、3b、3c、3dと、大分割下面部間に配置された4つ小分割下面部3e、3f、3g、3hと、の合計8つの分割下面部を備えている。これら大分割下面部および小分割下面部は、軸線Aの周りに交互に配置されている。したがって、4つの大分割下面部は互いに対して離れて配置されている。
4つの大分割下面部3a、3b、3c、3dが、上記第1から第3実施形態における分割下面部に相当する。したがって、これら4つの大分割下面部3a、3b、3c、3dの各々も、中心軸線Aが直交するように定められる平面Fに対して、上記第1実施形態の分割下面部と同様に、所定の傾きを有している。そして、これら4つの大分割下面部3a、3b、3c、3dの各々は、当該大分割下面部を横断すると共に中心軸線Aを含むように定められる平面上において、軸線Aから離れるに従い、上面2側へ傾斜するように、平面Fに対して傾いて形成されている。また、これら4つの大分割下面部3a、3b、3c、3dは、それらを延長するように定められる4つの平面が中心軸線A上の略一点で交わるように互いに対して関係付けられている。
それら分割下面部3a〜3hのうち、突起部は小分割下面部にのみ形成されている。大分割下面部3aの延長面上に延在する面は、小分割下面部3gに形成された突起部7gの突起端面部7gaおよび小分割下面部3hに形成された突起部7hの突起端面部7haである。
大分割下面部3bの延長面上に延在する面は、小分割下面部3hに形成された突起部7hの突起端面部7hbおよび小分割下面部3eに形成された突起部7eの突起端面部7ebである。また、大分割下面部3cの延長面上に延在する面は、小分割下面部3fに形成された突起部7fの突起端面部7fcおよび小分割下面部3eに形成された突起部7eの突起端面部7ecである。さらに、大分割下面部3dの延長面上に延在する面は、小分割下面部3fに形成された突起部7fの突起端面部7fdおよび小分割下面部3gに形成された突起部7gの突起端面部7gdである。
このような構成を有する第4実施形態の切削インサートも、図示しないかつ説明しない切削工具の工具本体のインサート取付座に同様に安定的に取り付けられる。第4実施形態の工具本体のインサート取付座も、上記第1実施形態の工具本体のインサート取付座と同様の特徴を有する。
以上、本発明の切削インサートおよび刃先交換式切削工具について幾つかの実施形態を例に説明したが、本発明の実施形態は上記のものに限定されない。
例えば、第1実施形態および第2実施形態においては、分割上面部とその下方向にある分割下面部とは平行であったが、それらの延長面は互いに異なる角度で中心軸線Aに直交する平面Fと交差してもよい。例えば、平面Fに対する分割上面部の傾き角度がθ1であり、平面Fに対する分割下面部の傾き角度がθ1よりも小さいθ2であるような形状を有する切削インサートは本発明では許容される。また当然、角度θ1と角度θ2との大小関係を逆にする切削インサートも許容される。
また、上述した実施形態の切削インサートには特にチップブレーカは設けられていないが、設けられてもよい。チップブレーカを上面に形成することにより、切りくずの排出性の向上や切りくずの適切なカールの促進等の有利な効果が見込める。
また、上記切り欠き部および段部に限らず、切削インサートの側面に凹部または凸部を設け、それに係合する凸部または凹部をインサート取付座の側壁部に設けてもよい。それらの係合は、切削インサートのインサート取付座への固定を強化し得る。凹凸部を設けるに際しては、それらをテーパ形状にすることでより締結力を増すことができる。
また、インサート取付座に形成されるネジ穴に関しても、上述した実施形態ではネジ穴はインサート取付座の底壁部に直接形成されていた。しかし、それとは異なり、内側に雌ネジが形成された雌ネジ付突起部をインサート取付座の底壁部に対して斜めに形成し、その雌ネジ付突起部を切削インサートの貫通孔に嵌合させるような形態も可能である。そのとき、雌ネジ付突起部と貫通孔の断面形状を円形ではなく、三角形や四角形のような多角形にすることで、切削インサート1の回り止め効果を高めることができる。
また、切削インサートの側面に対して切削インサートの厚み方向に延びる長い凹溝を形成し、その凹溝に嵌るための凸部をインサート取付座の側壁に設けてもよい。これにより、切削インサートの回り止め効果を高めることができる。なお、インサート取付座の側壁部に面していない側面に形成された凹溝はニックとしての効果も発揮することができる。なお、切削インサートが円形の場合には、その凹溝が位置決めのための手段として活用されることもできる。
本発明は上記実施形態のような転削工具だけでなく、旋削工具や穴あけ工具等のその他の形態の切削工具にも適用可能である。
前述した実施形態およびその変形例等では本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明については、請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明には、請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。

Claims (13)

  1. 第1端面および該第1端面に対して実質的に反対側にある第2端面を貫通するように延び、中心軸線が定められる貫通孔と、
    該第1端面と該第1端面および該第2端面の間に延在する周側面との交差稜線部に、前記中心軸線に対して回転対称に配置された、複数の切れ刃と、
    該第2端面に前記中心軸線に対して回転対称に配置された複数の分割面部であって、各分割面部は該複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃と関係付けられ、かつ、該中心軸線が直交するように定められる平面に対して所定の傾きを有するように形成されている、複数の分割面部と
    を備えた、切削インサート。
  2. 各分割面部は、該分割面部を横断すると共に前記中心軸線を含むように定められる平面上において、前記中心軸線から離れるに従い、前記第1端面側へ傾斜するように、形成されている、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記複数の分割面部は、前記中心軸線上の概ね一点で互いに対して交わるように定められる複数の平面のそれぞれに沿って延在するように形成されている、請求項2に記載の切削インサート。
  4. 前記第2端面は複数の突起部をさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の切削インサート。
  5. 前記複数の分割面部はそれぞれ略平坦に形成され、
    前記複数の突起部はそれぞれ少なくとも1つの突起端面部をさらに備え、
    各突起端面部は、関係付けられた分割面部を延長するように定められる平面上に延在するように形成されている、請求項4に記載の切削インサート。
  6. 3つの前記分割面部を備え、
    該3つの分割面部にはそれぞれ1つの前記突起部が設けられ、
    各突起部は2つの前記突起端面部を備え、
    各突起端面部は、該突起端面部を有する突起部が設けられた分割面部と異なる分割面部と関係付けられている、請求項5に記載の切削インサート。
  7. 2つの前記分割面部を備え、
    該2つの分割面部にはそれぞれ2つの前記突起部が設けられ、
    各突起部は1つの前記突起端面部を備え、
    各突起端面部は、該突起端面部を有する突起部が設けられた分割面部と異なる分割面部と関係付けられている、請求項5に記載の切削インサート。
  8. 前記2つの分割面部は、略V字形状を成すように配置され、
    該2つの分割面部のうちの一方に設けられた前記2つの突起部は、該2つの分割面部のうちの他方に設けられた前記2つの突起部と対向するように、配置されている、
    請求項7に記載の切削インサート。
  9. 4つの前記分割面部を備え、
    該4つの分割面部は、隣り合う前記分割面部間に少なくとも1つの突起部が配置されつつ、互いに対して離れて配置され、
    各分割面部は、前記中心軸線を挟んで反対側に配置される分割面部の両隣の突起部と関係付けられている、
    請求項5に記載の切削インサート。
  10. 前記複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該切削インサートの貫通孔を通して工具本体のインサート取付座のネジ穴にネジをねじ込むことで該切削インサートが該インサート取付座に取り付けられたとき、使用可能にされる該切れ刃に関係付けられた前記分割面部が前記インサート取付座の被当接面部に当接し、該インサート取付座のネジ穴の穴軸線と前記貫通孔の前記中心軸線とが平行になるように、前記複数の分割面部は形成されている、請求項1から9のいずれかに記載の切削インサート。
  11. 少なくとも1つのインサート取付座を有する工具本体を備え、該インサート取付座に請求項1から3のいずれかに記載の切削インサートが着脱自在に装着される、刃先交換式切削工具であって、
    該インサート取付座は、
    前記切削インサートが前記複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該インサート取付座に取り付けられたとき、使用可能にされる該切れ刃に関係付けられた前記分割面部が当接する被当接面部と、
    前記切削インサートが前記複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該インサート取付座に取り付けられたとき、前記貫通孔の前記中心軸線と平行になるように延びる穴軸線が定められる、ネジ穴と
    を備えた、切削工具。
  12. 前記切削インサートは、前記第2端面に複数の突起部をさらに備え、
    前記インサート取付座は、前記切削インサートが前記複数の切れ刃のうちの1つの切れ刃を使用可能にするように該インサート取付座に取り付けられたとき、各々に前記複数の突起部のうちの1つの突起部が収容される、少なくとも1つの窪み部をさらに備える、
    請求項11に記載の切削工具。
  13. 前記複数の突起部はそれぞれ少なくとも1つの突起端面部をさらに備え、
    前記切削インサートが前記インサート取付座に取り付けられたとき、前記被当接面部に当接する前記分割面部を延長するように定められる平面上に延在するように形成されている少なくとも1つの突起端面部は該被当接面部に当接する、請求項12に記載の切削工具。
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