JPWO2013008627A1 - カルボキシル基含有重合体組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高いカルボキシル基含有重合体組成物を提供すること。【解決手段】α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合して得られるカルボキシル基含有重合体100質量部に対して、(1)脂肪酸A及び(2)脂肪酸Bと炭素数1〜22の1価アルコールとの脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.05〜5質量部を含有するカルボキシル基含有重合体組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、カルボキシル基含有重合体組成物に関する。
カルボキシル基含有重合体は、化粧品等の増粘剤、パップ剤等の保湿剤、乳化剤、懸濁物等の懸濁安定剤、電池等のゲル化基剤等として用いられている。
カルボキシル基含有重合体を前記用途に使用する場合、例えば、カルボキシル基含有重合体を水等に添加し、均一な分散液を調製し、アルカリで中和し、溶解して使用する。しかしながら、一般に、カルボキシル基含有重合体は微粉末であるため、水等に分散させる際、塊状物(ママコ(継粉))が生じやすい。一度ママコが生成すると、ママコ表面にゲル状の層が形成されるため、ママコの内部に水が浸透する速度が遅くなり、均一な分散液を得ることが困難となる。
ママコの生成を防止する観点から、例えば、α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を少なくとも2個有する化合物とを共重合させてなるカルボキシル基含有重合体100重量部と、多価アルコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物のうちの少なくとも1種の化合物0.01〜20重量部とを含有したカルボキシル基含有重合体組成物が水への分散性に優れていることが知られている(特許文献1参照)。
また、近年では安全性、環境保護の観点からアルキレンオキサイドを含まないものが求められている。
特許文献1に開示されたカルボキシル基含有重合体組成物は、水等への分散性には優れるが、中和粘稠液の粘度が36500mPa・s以上と高いため、例えば、中和粘稠液におけるカルボキシル基含有重合体組成物濃度を増減した際に粘度が急激に変化し、化粧品等の製品粘度を制御しにくいことや、中和粘稠液の透明性が低い等の欠点を有する。
本発明の課題は、水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高いカルボキシル基含有重合体組成物を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合して得られるカルボキシル基含有重合体に対して、特定量の脂肪酸及び/又は脂肪酸と炭素数1〜22の1価アルコールとの脂肪酸エステルを含有するカルボキシル基含有重合体組成物が中和粘稠液の粘度が低く、透明性に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合して得られるカルボキシル基含有重合体100質量部に対して、(1)脂肪酸A及び(2)脂肪酸Bと炭素数1〜22の1価アルコールとの脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.05〜5質量部を含有するカルボキシル基含有重合体組成物に関する。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高いという優れた効果を奏するものである。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、カルボキシル基含有重合体と、(1)脂肪酸(脂肪酸A)及び(2)脂肪酸(脂肪酸B)と炭素数1〜22の1価アルコールとの脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物とを含有している。
本発明におけるカルボキシル基含有重合体は、α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合させることによって得られる。
α,β−不飽和カルボン酸としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の炭素数3〜5のオレフィン系不飽和カルボン酸等が挙げられる。これらの中では、安価で入手が容易であり、中和粘稠液が高い透明性を有するようになることから、アクリル酸が好ましい。なお、これらのα,β−不飽和カルボン酸は、それぞれ単独で使用されていても、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。
なお、本明細書において中和粘稠液とは、カルボキシル基含有重合体組成物を水に分散させた後、アルカリ性化合物等の中和剤を用いて約pH7(pH=6〜8)に調整した溶液をいう。中和粘稠液におけるカルボキシル基含有重合体組成物の量は、水100質量部に対して、0.05〜2質量部程度が好ましい。
エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としては、特に限定されず、例えば、ポリオールの2置換以上のアクリル酸エステル類;ポリオールの2置換以上のメタクリル酸エステル類;ポリオールの2置換以上のアリルエーテル類;フタル酸ジアリル、リン酸トリアリル、メタクリル酸アリル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、アジピン酸ジビニル、クロトン酸ビニル、1,5-ヘキサジエン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。なお、前記ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、サッカロース、ソルビトール等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の中でも、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整が容易である観点から、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、リン酸トリアリル及びポリアリルサッカロースが好ましい。なお、これらのエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物は、それぞれ単独で使用されていても、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。
エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の使用量は、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整効果の観点から、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、カルボキシル基含有重合体組成物の分散性の観点から、10質量部以下が好ましい。これらの観点から、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の使用量は、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、さらに好ましくは0.05〜3質量部である。
なお、α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合させる際には、増粘性を高めたり、乳化物や懸濁物の安定性を向上させる目的で、カルボキシル基含有重合体のモノマー成分として、前記α,β−不飽和カルボン酸以外のα,β−不飽和化合物を配合することができる。
α,β−不飽和化合物としては、特に限定されず、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルアクリレート、デシルアクリレート、ラウロイルアクリレート、ステアリルアクリレ−ト、グリシジルアクリレート等のアクリル酸エステル類;前記アクリル酸エステル類に相当するメタクリル酸エステル類;ビニルグリシジルエーテル、イソプロペニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド等のアクリルアミド類;前記アクリルアミド類に相当するメタクリルアミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類等が挙げられる。これらのα,β−不飽和化合物の中でも、増粘性を高め、乳化物や懸濁物の安定性を向上させる観点から、アクリル酸エステル類及びメタクリル酸エステル類が好ましく、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エイコサニル、メタクリル酸ベヘニル及びメタクリル酸テトラコサニルがより好ましい。なお、これらのα,β−不飽和化合物は、それぞれ単独で使用されていても、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。さらに、前記のアクリル酸エステル類及びメタクリル酸エステル類としては、例えば、日油株式会社製の商品名ブレンマーVMA70等の市販品が用いられていてもよい。
α,β−不飽和化合物の使用量は、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整効果の観点から、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である。
本発明における脂肪酸Aとしては、水分散時のママコ防止の観点から、炭素数6〜30の、飽和又は不飽和脂肪酸が好ましい。
飽和脂肪酸の具体例としてはカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、オクチル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。
不飽和脂肪酸の具体例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、ボセオペンタエン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、ミード酸、エイコサトリエン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、アドレン酸、オズボンド酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸、ネルボン酸、テトラコペンタエン酸、ニシン酸及び天然油脂脂肪酸であるオリーブ油脂肪酸、菜種油脂肪酸、パーム油脂肪酸、べに花油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ひまわり油脂肪酸、綿実油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、シソ油脂肪酸、キリ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸等が挙げられる。
これらの脂肪酸の中でも、得られるカルボキシル基含有重合体組成物が、水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高い観点から、カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、大豆油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸及びヒマシ油脂肪酸が好ましい。脂肪酸は、それぞれ単独で使用されていても、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。
本発明における脂肪酸エステルは、脂肪酸Bと炭素数1〜22、好ましくは1〜18の1価アルコールとのエステル化合物である。
脂肪酸Bとしては、脂肪酸Aと同様に、炭素数6〜30の、飽和又は不飽和脂肪酸が好ましい。
炭素数1〜22の1価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、イソドデシルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、イソステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキルアルコール、オクチルドデシルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
脂肪酸エステルの具体例としては、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリル酸セチル、カプリル酸オクタデシル、カプリン酸エチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ドデシル、ラウリン酸イソステアリル、ラウリン酸セチル、ラウリル酸イソセチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸テトラデシル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸ドデシル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ヘキシルデシル、パルミチン酸オクタデシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸エチルヘキシル、ステアリン酸トリデシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸セテアリル、ステアリン酸オクタデシル、ステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸トリデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルドデシル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ドデシル、オレイン酸イソドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸オレイル、リノレン酸エチル、ヤシ油脂肪酸エチル等が挙げられる。
これらの中でも、得られるカルボキシル基含有重合体組成物が、水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高い観点から、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸エチルヘキシル、ステアリン酸オクタデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸トリデシル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸オレイル、リノレン酸エチル及びヤシ油脂肪酸エチルが好ましい。なお、これらの脂肪酸エステルは、それぞれ単独で使用されていても、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。
脂肪酸又は脂肪酸エステルの使用量、両者を併用する場合はそれらの合計使用量は、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、0.05〜5質量部であり、好ましくは、0.1〜4質量部である。使用量が0.05質量部未満の場合、得られるカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性が悪くなる。使用量が5質量部を超える場合、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整効果が発現されにくいおそれがある。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の製造方法には、特に限定がない。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、例えば、以下に示す(1)〜(5)の方法によって調製することができる。
(1) α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を重合させる際に、所定量の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを重合初期から共存させて重合する方法
(2) α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を混合した後、得られた混合物に脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを添加しながら重合する方法
(3) 脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルが存在する系内に、α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を添加しながら重合する方法
(4) α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を先に重合させ、その重合が終了した後、得られたスラリーに脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを添加する方法
(5) 脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを溶剤に溶解した溶液にカルボキシル基含有重合体を添加する方法
(2) α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を混合した後、得られた混合物に脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを添加しながら重合する方法
(3) 脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルが存在する系内に、α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を添加しながら重合する方法
(4) α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を先に重合させ、その重合が終了した後、得られたスラリーに脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを添加する方法
(5) 脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを溶剤に溶解した溶液にカルボキシル基含有重合体を添加する方法
これらの方法の中では、操作が簡便である観点から、前記(1)の方法が好ましい。
以下、(1)の方法について、より具体的に説明する。
攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管及び冷却管を備えた反応容器に、それぞれ予め所望量で秤量された、α,β−不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステル、ラジカル重合開始剤、並びに反応溶媒を仕込む。反応容器内の内容物を攪拌し、均一な組成となるように混合した後、加熱し重合反応を行う。
攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管及び冷却管を備えた反応容器に、それぞれ予め所望量で秤量された、α,β−不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステル、ラジカル重合開始剤、並びに反応溶媒を仕込む。反応容器内の内容物を攪拌し、均一な組成となるように混合した後、加熱し重合反応を行う。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、α,α’−アゾビスイソブチロニトニル、2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2’-アゾビスメチルイソブチレート、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、第3級ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は、それぞれ単独で使用しても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、重合反応速度を調整する観点から、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.45質量部、より好ましくは0.01〜0.35質量部である。
前記反応溶媒としては、特に限定されないが、α,β−不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物は溶解するが、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を溶解しない溶媒であることが好ましく、例えば、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、エチレンジクロライド等のハロゲン化合物;酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の酢酸アルキルエステル;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物等が挙げられる。これらの反応溶媒の中でも、品質が安定しており、入手が容易である観点から、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタン、エチレンジクロライド及び酢酸エチルが好ましい。これらの反応溶媒は、それぞれ単独で使用しても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応溶媒の使用量は、生成したカルボキシル基含有重合体組成物の析出により反応の制御が困難になるのを防止し、かつ経済的に見合った量で反応溶媒を使用する観点から、α,β−不飽和カルボン酸100質量部に対して、好ましくは200〜10000質量部、より好ましくは300〜2000質量部である。
重合反応系の雰囲気は、通常、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気が好ましい。重合時の反応温度は、反応溶液の粘度上昇を抑制することで反応制御を容易にする観点、及び、得られるカルボキシル基含有重合体組成物の嵩密度を制御する観点から、50〜90℃に設定するのが好ましく、55〜80℃に設定するのがより好ましい。重合のための反応時間は、反応温度によって異なるので一概に決定することができないが、通常、0.5〜10時間程度が好ましい。目的のカルボキシル基含有重合体組成物は、通常、反応終了後に反応溶液を80〜120℃に加熱して溶媒を除去すると、白色の微粉末状のものとして単離することができる。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、水等への分散性に優れ、中和粘稠液の粘度が低く、透明性が高い特徴を有している。
ここで、カルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性は、カルボキシル基含有重合体組成物を水に投入した際の、ママコの発生状態によって判断できる。具体的には、水に投入したカルボキシル基含有重合体組成物が透明ゲル状になり、ママコの発生がなく分散するのに要する時間を、カルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性の指標とし、その時間が短いほど、水への分散性に優れたカルボキシル基含有重合体組成物と判断できる。
また、中和粘稠液の粘度は、B型回転粘度計を用いて温度25℃の条件下で測定されるものである。中和粘稠液の粘度が25000mPa・sを超える場合、例えば、中和粘稠液におけるカルボキシル基含有重合体組成物濃度を増減した際に粘度が急激に変化し、化粧品等の製品粘度を制御しにくいといった不具合や、製品の質感が悪い等の不具合が発生するおそれがある。
また、中和粘稠液の透明性は、分光光度計を用いて測定される波長425nmの光の透過率で判断でき、その透過率が90%以上である中和粘稠液が、透明性の高い中和粘稠液と判断できる。中和粘稠液の透過率が90%未満の場合、例えば、化粧品等に使用した際に見た目(意匠性)が悪くなる、という不具合が発生するおそれがある。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物が水等への分散性に優れる作用を発現する機構は、解明されているわけではないが、一般にα,β−不飽和カルボン酸を重合させて得られるカルボキシル基含有重合体は微粉末でありまた親水性が高いため、水等に分散させる際に粉体を投入直後に水を吸水し粒子表面がゲル状になりその粘着力で塊状物(ママコ)を生成する。一度ママコが生成すると粒子内部まで水が浸透しにくくなり均一なゲル分散液を得ることが困難となる。本発明の組成物においては、粒子の表面を特定の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルでやや疎水性にすることにより、水に分散させる際にママコの発生がなく優れた分散性を実現するものと推測される。
また、中和粘稠液の粘度が低く抑えられる機構は、解明されているわけではないが、特定の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを使用することにより、これらのものはカルボキシル基含有重合体と共有結合を形成しにくいため、得られる中和粘稠液の粘度が低く抑えられるものと推測される。
また、前記中和粘稠液の透明性が高くなる作用を発現する機構は、解明されているわけではないが、前記特定の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルは、カルボキシル基含有重合体と親和性が良く、その結果、中和粘稠液の透明性が高くなるものと推測される。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を備えた500mL(ミリリットル)容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、アルキル基の炭素数が18〜24であるメタアクリル酸アルキルエステルとしてブレンマーVMA70(日油株式会社製、メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部及びメタクリル酸テトラコサニルが1質量部以下の混合物)0.88g、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としてペンタエリスリトールテトラアリルエーテル0.18g、ラジカル重合開始剤として2,2’-アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)、反応溶媒としてノルマルヘプタン160g及び酢酸エチル24g、及び、オレイン酸(日油株式会社製、型番:エキストラ オレイン)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)を仕込んだ。引き続き、溶液を均一に攪拌、混合した後、反応容器(四つ口フラスコ)の上部空間、原料及び反応溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。
反応終了後、生成したスラリーを110℃に加熱して、ノルマルヘプタン及び酢酸エチルを留去し、さらに115℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を備えた500mL(ミリリットル)容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、アルキル基の炭素数が18〜24であるメタアクリル酸アルキルエステルとしてブレンマーVMA70(日油株式会社製、メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部及びメタクリル酸テトラコサニルが1質量部以下の混合物)0.88g、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としてペンタエリスリトールテトラアリルエーテル0.18g、ラジカル重合開始剤として2,2’-アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)、反応溶媒としてノルマルヘプタン160g及び酢酸エチル24g、及び、オレイン酸(日油株式会社製、型番:エキストラ オレイン)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)を仕込んだ。引き続き、溶液を均一に攪拌、混合した後、反応容器(四つ口フラスコ)の上部空間、原料及び反応溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。
反応終了後、生成したスラリーを110℃に加熱して、ノルマルヘプタン及び酢酸エチルを留去し、さらに115℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例2
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから0.1125g(アクリル酸100質量部に対して0.25質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物40gを得た。
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから0.1125g(アクリル酸100質量部に対して0.25質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物40gを得た。
実施例3
実施例1において、オレイン酸0.45gを、カプロン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、カプロン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例4
実施例1において、オレイン酸0.45gを、リノレン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、リノレン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例5
実施例1において、オレイン酸0.45gを、なたね油脂肪酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.9g(アクリル酸100質量部に対して2質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、なたね油脂肪酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.9g(アクリル酸100質量部に対して2質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例6
実施例1において、オレイン酸0.45gを、オレイン酸エチル(日油株式会社製、型番:NOFABLE EO-85S)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、オレイン酸エチル(日油株式会社製、型番:NOFABLE EO-85S)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.5質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例7
実施例1において、オレイン酸0.45gを、カプリン酸エチル(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.25質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、カプリン酸エチル(和光純薬工業株式会社製、試薬1級)0.225g(アクリル酸100質量部に対して0.25質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例8
実施例1において、オレイン酸0.45gを、ステアリン酸オクタデシル(日油株式会社製、型番ユニスターMB-9676)1.8g(アクリル酸100質量部に対して4質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、ステアリン酸オクタデシル(日油株式会社製、型番ユニスターMB-9676)1.8g(アクリル酸100質量部に対して4質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
比較例1
実施例1において、オレイン酸0.45gを使用しなかった以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを使用しなかった以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
比較例2
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから0.018g(アクリル酸100質量部に対して0.04質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物40gを得た。
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから0.018g(アクリル酸100質量部に対して0.04質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物40gを得た。
比較例3
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから2.7g(アクリル酸100質量部に対して6質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物42gを得た。
実施例1において、オレイン酸の使用量を、0.45gから2.7g(アクリル酸100質量部に対して6質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物42gを得た。
比較例4
実施例1において、オレイン酸0.45gを、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日本エマルジョン株式会社製、型番:RWIS-360、エチレンオキシド60モル付加物)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日本エマルジョン株式会社製、型番:RWIS-360、エチレンオキシド60モル付加物)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
比較例5
実施例1において、オレイン酸0.45gを、モノオレイン酸モノグリセリル(理研ビタミン株式会社製、型番:リケノール OL-100、水酸基:2個)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例1において、オレイン酸0.45gを、モノオレイン酸モノグリセリル(理研ビタミン株式会社製、型番:リケノール OL-100、水酸基:2個)0.45g(アクリル酸100質量部に対して1質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物43gを得た。
実施例及び比較例により得られたカルボキシル基含有重合体組成物を、以下の方法により測定、評価した。結果を表1に示す。
(1)無攪拌分散時間
500mL容のビーカーに、イオン交換水298.5gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーに、カルボキシル基含有重合体組成物1.5gを無攪拌条件下で一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の分散状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物がママコを生成することなしにすべて分散するのに要する時間(分)を測定する。分散するのに要する時間が15分間以下であれば、分散性に優れていると判断できる。なお、60分間を超えても分散せずに、ママコが発生していた場合は、分散時間を「60<」と評価した。
500mL容のビーカーに、イオン交換水298.5gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーに、カルボキシル基含有重合体組成物1.5gを無攪拌条件下で一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の分散状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物がママコを生成することなしにすべて分散するのに要する時間(分)を測定する。分散するのに要する時間が15分間以下であれば、分散性に優れていると判断できる。なお、60分間を超えても分散せずに、ママコが発生していた場合は、分散時間を「60<」と評価した。
(2)攪拌分散時間
500mL容のビーカーに、イオン交換水298.5gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーを、4枚羽根パドル(翼径:50mm)を備えた攪拌機を用いて、回転速度300r/minで攪拌しながら、カルボキシル基含有重合体組成物1.5gを一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の分散状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物がママコを生成することなしにすべて分散するのに要する時間を測定する。分散するのに要する時間が10分間以下であれば、分散性に優れていると判断できる。なお、60分間を超えても分散せずに、ママコが発生していた場合は、分散時間を「60<」と評価した。
500mL容のビーカーに、イオン交換水298.5gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーを、4枚羽根パドル(翼径:50mm)を備えた攪拌機を用いて、回転速度300r/minで攪拌しながら、カルボキシル基含有重合体組成物1.5gを一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の分散状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物がママコを生成することなしにすべて分散するのに要する時間を測定する。分散するのに要する時間が10分間以下であれば、分散性に優れていると判断できる。なお、60分間を超えても分散せずに、ママコが発生していた場合は、分散時間を「60<」と評価した。
(3)中和粘稠液粘度
前記(2)攪拌分散時間の評価により得られた分散液を、0.5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7に中和し、評価用中和粘稠液とする。得られた評価用中和粘稠液について、B型回転粘度計を用い、ローターNo.7、毎分20回転、温度25℃の条件下、60秒後の粘度を測定した。粘度が25000mPa・s以下であれば、適度な粘度と判断できる。
前記(2)攪拌分散時間の評価により得られた分散液を、0.5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7に中和し、評価用中和粘稠液とする。得られた評価用中和粘稠液について、B型回転粘度計を用い、ローターNo.7、毎分20回転、温度25℃の条件下、60秒後の粘度を測定した。粘度が25000mPa・s以下であれば、適度な粘度と判断できる。
(4)中和粘稠液透過率
前記(3)中和粘稠液粘度の評価と同様の方法により得られた評価用中和粘稠液について、分光光度計(島津製作所株式会社製、型番:UV-3150)を用い、波長:425nmの光の透過率を測定する。透過率が90%以上であれば、透明性が高いと判断できる。
前記(3)中和粘稠液粘度の評価と同様の方法により得られた評価用中和粘稠液について、分光光度計(島津製作所株式会社製、型番:UV-3150)を用い、波長:425nmの光の透過率を測定する。透過率が90%以上であれば、透明性が高いと判断できる。
以上の結果より、実施例1〜8のカルボキシル基含有重合体組成物は、水への分散性(無攪拌条件、攪拌条件)に優れ、中和粘稠液の粘度が25000mPa・s以下と低く、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液が得られることがわかる。これに対して、脂肪酸又は脂肪酸エステルを配合していない比較例1及び脂肪酸又は脂肪酸エステルの配合量が少なすぎる比較例2のカルボキシル基含有重合体組成物は、中和粘稠液の粘度が低く、透明性の高い中和粘稠液が得られるものの、水への分散性に欠け、脂肪酸又は脂肪酸エステルの配合量が多すぎる比較例3のカルボキシル基含有重合体組成物は中和粘稠液の粘度が高くなり、透明性が低くなる。多価アルコール脂肪酸エステル又は多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物を配合した比較例4、5のカルボキシル基含有重合体組成物も、水への分散性、中和粘稠液の粘度及び透明性のいずれかに欠ける。
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、化粧品等の増粘剤、パップ剤等の保湿剤、乳化剤、懸濁物等の懸濁安定剤、電池等のゲル化基剤等として用いられ得る。
Claims (6)
- α,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物とを共重合して得られるカルボキシル基含有重合体100質量部に対して、(1)脂肪酸A及び(2)脂肪酸Bと炭素数1〜22の1価アルコールとの脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.05〜5質量部を含有するカルボキシル基含有重合体組成物。
- α,β−不飽和カルボン酸が、アクリル酸である請求項1記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
- エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物が、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、リン酸トリアリル及びポリアリルサッカロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
- 脂肪酸Aが、炭素数6〜30の、飽和又は不飽和脂肪酸である請求項1〜3いずれか記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
- 脂肪酸Aが、カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、大豆油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸及びヒマシ油脂肪酸からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれか記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
- 脂肪酸エステルが、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸エチルヘキシル、ステアリン酸オクタデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸トリデシル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸オレイル、リノレン酸エチル及びヤシ油脂肪酸エチルからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5いずれか記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
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