JPWO2012164730A1 - 電池ケース及びそれを備えた電池パック - Google Patents
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Abstract
複数の電池によって構成される電池ユニットが収納される電池ケースにおいて、電池パックの出力性能に影響を与えることなく電池ケース内での電池の移動を規制可能な構成を、コンパクト且つ低コストな構成によって実現する。電池ケース(2)は、筒状の側壁部(22)を備えている。側壁部(22)は、軸線同士が互いに平行になるように柱状の複数の電池(11)が積層された電池ユニット(3)を、該軸線が底面部(21)に対して平行な状態で収納可能な収納空間(24)を形成する。側壁部(22)のうち電池(11)の軸線方向端部と対向する側壁部(22)の内面に、該電池(11)の軸線方向端部に対応する位置に、突出端部が電池(11)の軸線に対して直交する平面上に位置するように、収納空間(24)の内方に向かって突出する複数のリブ(23)(突出部)を側壁部(22)の内面と一体形成する。
Description
本発明は、互いに電気的に接続された複数の電池を収納するための電池ケース、及び該電池ケース内に電池を収納することにより構成される電池パックに関する。
従来より、互いに電気的に接続された複数の電池を電池ケース内に収納することにより電池パックを形成した構成は知られている。このような構成としては、例えば特開2006−134800号公報に開示されるように、プラスチック製の本体ケース(電池ケース)内に、複数の電池と該電池同士の間に配置されるスペーサとを収納した構成が知られている。この構成では、複数の電池同士を互いに電気的に接続するために、複数の電池の端面にリード板が取り付けられている。
ここで、上述のようなプラスチック製の本体ケースの場合、成形型によって成形する際にいわゆる抜き勾配が必要になるため、一般的に、ケース側面は、ケース開口側に向かうほど外側に位置するようにケース底面の垂線に対して傾斜している。そのため、本体ケースと電池との間には、ケース開口側に向かうほど大きな隙間が生じる。
上述の特開2006−134800号公報の構成では、この隙間を、電池同士の間に配置されるスペーサに一体形成された隙間プレートによって埋めることにより、本体ケース内での電池の移動を規制するようにしている。
ところで、上述の特開2006−134800号公報のような構成の場合には、隙間プレートの強度を確保するために、該隙間プレートには或る程度の肉厚が必要になるが、隙間プレートの肉厚を大きくすると、その分、電池パック全体が大型化してしまう。
また、上述の特開2006−134800号公報のような構成の場合、電池同士の間に配置されるスペーサに隙間プレートが一体形成されるため、該隙間プレートの配置は、電池同士を接続するリード板の配置及び形状によって制約を受ける。すなわち、複数の電池の軸線方向端部をリード板によって互いに接続する必要があるため、そのリード板を避けるように、隙間プレートをスペーサに設ける必要がある。そうすると、隙間プレートの形状が複雑になるとともに、該隙間プレートの形状を、電池の移動を規制するために最適な形状とすることが難しい。換言すれば、電池の移動を規制するために隙間プレートを最適な形状にした場合には、逆に、リード板の形状が制限を受けるため、該リード板の形状を電流分布に適した形状に形成できない可能性がある。
さらに、上述の特許文献1のような構成の場合、電池を3段積み以上にしようとすると、セパレータ及び隙間プレートを一つの成形部品によって構成できないため、複数の部品によって構成する必要がある。そうすると、成形品の製造コストが増大してしまう。
そのため、本発明では、複数の柱状の電池によって構成される電池ユニットが収納される電池ケースにおいて、電池パックの出力性能に影響を与えることなく電池ケース内での電池の移動を規制可能な構成を、コンパクト且つ低コストな構成によって実現することを目的とする。
本発明の一実施形態にかかる電池ケースは、筒軸方向に延びる筒状に形成された側壁部を備え、前記側壁部は、軸線方向に延びる柱状の複数の電池を軸線同士が互いに平行になるように積層した状態で該電池同士を互いに電気的に接続することにより構成される電池ユニットを、前記電池の軸線方向の両端部が前記側壁部と対向した状態で収納可能な収納空間を形成していて、前記側壁部のうち前記電池の軸線方向端部と対向する側壁部の内面には、該電池の軸線方向端部に対応する位置に、突出端部が前記電池の軸線に対して直交する平面上に位置するように、前記収納空間の内方に向かって突出する複数の突出部が前記側壁部の内面に一体形成されている(第1の構成)。
以上の構成により、電池ケース内に収納された電池ユニットは、該電池ケースの側壁部の内面上に一体形成された突出部によって、該電池ケース内での移動が規制される。しかも、突出部を、突出端部が電池の軸線に対して直交する平面上に位置するように形成することによって、複数の電池を軸線方向端部が該軸線方向に同じ位置になるように配置した場合には、電池ユニットの各電池の端面と該突出部の突出端部との隙間が均一になる。そのため、この場合には電池ケース内での各電池の移動量にばらつきが生じるのを防止できる。一般的には、電池ユニットの各電池の軸線方向端部は接続部材によって電気的に接続されるため、このような構成において上述の構成を適用することで、各電池の移動量のばらつきによって接続材料等が損傷を受けるのを防止できる。
また、上述の構成では、電池ケースの側壁部の内面に突出部を設けるため、電池の軸線方向端部同士を電気的に接続する接続部材の形状や配置を自由に設計できる。さらに、突出部を電池ケースの側壁部の内面上に一体形成するため、低コストで且つコンパクトな構成によって、電池の移動を規制する構成を実現できる。
したがって、上述の構成により、電池パックの出力性能に影響を与えることなく電池の移動を規制することができる電池ケースを、低コストで且つコンパクトな構成によって実現できる。
前記第1の構成において、前記突出部は、突出端部が位置する前記平面が、前記電池ユニットにおける前記軸線方向の端部に対して平行になるように設けられている(第2の構成)。これにより、電池ユニットにおける電池の軸線方向の端部と複数の突出部との間隔が均一になるため、該突出部によって電池ユニットの移動をより確実に規制することができる。すなわち、上述の構成により、電池ユニットにおける電池軸線方向の端部の移動のばらつきを抑制できるため、電池ユニット内の電池の移動のばらつきによって該電池ユニットが損傷を受けるのを防止できる。
前記第1または第2の構成において、前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、少なくとも一方の端部には、開口部が形成されていて、前記側壁部は、内面が、他方の端部から前記一方の端部に向かって徐々に外方に位置するように傾斜しているとともに、前記平面に比べて、前記筒軸に対する前記内面の傾きが大きい(第3の構成)。
こうすることで、突出部のみを特殊な方法で形成しつつ、側壁部を、抜き勾配を有する成形型等によって形成することができる。したがって、電池ケース全体を特殊な方法で形成する必要がなくなるため、電池ケースを容易に形成することができる。
前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記突出部は、突出端部と該突出部に対向する側壁部の一部との距離と、前記電池の軸線方向の長さとの差が、該電池の移動を規制可能な規定値以下になるように、前記側壁部の内面に設けられている(第4の構成)。
これにより、側壁部の内面に設けられた突出部によって、電池の移動をより確実に規制することができる。
前記第1から第4の構成のいずれか一つの構成において、前記突出部は、対向する前記側壁部の内面上に、互いに対向する位置に設けられている(第5の構成)。これにより、電池ケース内に収納された電池ユニットは、互いに対向する位置に設けられた突出部によって、電池の軸線方向への移動が規制される。したがって、上述の構成により、電池ケース内での電池の移動をより確実に規制することができる。
前記第5の構成において、前記突出部は、突出端部が位置する前記平面が、該突出部と対向する位置に設けられた突出部の突出端部が位置する平面に対して平行になるように、前記側壁部の内面上に設けられている(第6の構成)。
こうすることで、電池ケース内に配置された電池ユニットの各電池と突出部の突出端部との間隔が、該電池ユニットにおける電池の軸線方向の両端部で均一になるため、電池ユニット内での電池の移動のばらつきを抑えることができる。
前記第1から第6の構成のうちいずれか一つの構成において、前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、少なくとも一方の端部には、開口部が形成されていて、前記突出部は、前記側壁部の内面上に、前記筒軸方向に延びるリブ状に形成されている(第7の構成)。
このような構成により、電池ケースの側壁部の内面上にリブ状に設けられた突出部は、該側壁部の補強リブとしても機能するため、電池ケースの強度向上を図れる。
前記第1から第7の構成のうちいずれか一つの構成において、前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、他方の端部を覆う閉塞板部を有し、前記閉塞板部は、前記側壁部と一体形成されている(第8の構成)。これにより、側壁部及び閉塞板部を有する電池ケースを容易に形成することができる。したがって、電池ケース内に収納される電池ユニットを、側壁部及び閉塞板部によって、より広範囲に覆うことができる。
本発明の一実施形態に係る電池パックは、第1から第8の構成のうちいずれか一つに記載の電池ケース内に、電池ユニットを収納することにより構成される(第9の構成)。これにより、出力性能に影響を与えることなく電池ケース内での電池の移動を規制することができる電池パックを、低コストで且つコンパクトな構成によって実現できる。
前記第9の構成において、前記電池ユニットは、電池同士の端部を電気的に接続するための接続部材と、前記接続部材及び前記電池の端部を覆うように設けられる絶縁シートとをさらに備える(第10の構成)。これにより、絶縁シートによって接続部材を保護できるとともに、該接続部材同士の短絡を防止できる。しかも、絶縁シートによって、電池ケース内で電池ユニットに加わる衝撃を軽減することができる。
本発明の一実施形態にかかる電池ケースによれば、側壁部の内面上に、電池の軸線方向端部に対応する位置に、突出端部が電池の軸線に対して直交する平面上に位置するように、複数の突出部を前記内面と一体形成した。これにより、電池ケース内での電池の移動を突出部によって規制することができる。しかも、電池ケースに突出部を形成することにより、電池ユニットの接続部材の形状や配置の制限を受けないため、電池パックの出力性能には影響を与えない。また、前記突出部は側壁部に一体形成されているため、低コストで且つコンパクトな構成によって、電池ケース内での電池の移動を規制可能な電池パックを構成することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1にかかる電池パック1の概略構成を示す図である。この電池パック1は、一面が開口した箱状の電池ケース2内に、軸線方向に延びる複数の略円柱状の電池11を互いに電気的に接続することによって構成される電池ユニット3を収納することにより構成される。この電池パック1は、例えば電動工具の電源や電動自転車用の電源、携帯機器の電源等として用いられる。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1にかかる電池パック1の概略構成を示す図である。この電池パック1は、一面が開口した箱状の電池ケース2内に、軸線方向に延びる複数の略円柱状の電池11を互いに電気的に接続することによって構成される電池ユニット3を収納することにより構成される。この電池パック1は、例えば電動工具の電源や電動自転車用の電源、携帯機器の電源等として用いられる。
電池ケース2は、例えば難燃ポリカーボネイト樹脂などの難燃性の樹脂材料からなる部材であり、後述するように成形型を用いて成形される。また、電池ケース2は、直方体の一面が開口した箱状に形成されていて、電池ユニット3を内部に収納可能に構成されている。この電池ケース2の詳しい構成については後述する。
電池ユニット3は、図1に示すように、電池ケース2内に収納されている。電池ユニット3は、図3及び図4に示すように、複数の電池11を収納するためのセパレータ31と、該セパレータ31内に収納された電池11の端部同士を電気的に接続するためのタブ32〜36(接続部材)と、該タブ32〜36の上から電池11の両端面をそれぞれ覆う絶縁シート37とを備えている。
セパレータ31は、例えば難燃ポリカーボネイト樹脂などの難燃性の樹脂材料からなり、図4及び図5に示すように、複数の略円柱状の電池11を収納可能な複数の穴部31aを有している。すなわち、セパレータ31には、同一方向に延びるように複数の穴部31aが形成されていて、各穴部31aは、電池11の長手方向の長さとほぼ同じ長さを有するように形成されている。また、各穴部31aは、電池11の直径とほぼ同等の径を有するように形成されている。これにより、各穴部31a内で、各電池11を互いの軸線Lが平行になるように保持することができる。
図4に示すように、この実施形態では、セパレータ31には、横方向に並んだ穴部31aが上下3段に設けられている。これにより、複数の電池11を、軸線Lが互いに平行になるように横方向に並べつつ3段に積層することができる(図5参照)。しかも、本実施形態では、セパレータ31において、上下に隣り合う段の穴部31aは、横方向にずれた位置に形成されている。これにより、多くの穴部31aをできるだけ密集して設けることができ、セパレータ31全体として小型化を図れる。
なお、セパレータ31に設ける穴部31aは、本実施形態のような3段ではなく、1段や2段、4段以上であってもよい。また、上下に隣り合う段の穴部31aを、横方向にずれた位置ではなく、上下に並ぶように設けてもよい。
さらに、本実施形態では、セパレータ31には、電池11を収納可能な穴部31aが設けられていて、該セパレータ31によって電池11の側面全体を覆うように構成されているが、セパレータを電池11の側面の一部のみを覆うような形状にしてもよい。すなわち、セパレータは、電池11の側面の周方向の一部のみを覆うような構成であってもよいし、該電池11の側面の軸線方向の一部のみを覆うような構成であってもよい。
タブ32〜36は、セパレータ31内に収納された複数の電池11を互いに電気的に接続するように、該電池11の端部に抵抗溶接によって取り付けられる。詳しくは、例えば図4に示すように、電池11の一端側にタブ32〜34が取り付けられている一方、該電池11の他端側にタブ35,36が取り付けられている。各タブ32〜34は、複数の電池11同士を互いに電気的に接続するためのタブ本体部32a〜36aと、該タブ本体部32a〜36aから突出し且つ図示しない引き出し配線に接続される突出部32b〜36bとを有している。これらの突出部32b〜36bは、タブ32〜36を電池11の端部に取り付けた状態で、セパレータ31から突出している(図1及び図3参照)。これにより、セパレータ31内に収納された電池11の端部にタブ32〜36を取り付けて電池ケース2内に収納した状態(図1)でも、該タブ32〜36の突出部32b〜36bがセパレータ31よりも突出しているため、引き出し配線を該突出部32b〜36bに容易に取り付けることができる。
なお、タブ32〜36は、複数の電池11を互いに電気的に接続できる構成であれば、図4に示すような形状に限らず、どのような形状であってもよい。
絶縁シート37は、例えば難燃ファイバー紙からなる。この絶縁シート37は、図4に示すように、タブ32〜36上に、複数の電池11の両端部をそれぞれ覆うように取り付けられている。また、絶縁シート37は、セパレータ31に対して、該セパレータ31の開口している両端部をそれぞれ覆うように取り付けられている。なお、絶縁シート37は、セパレータ31、電池11及びタブ32〜36に対して、接着剤によって固定されている。これにより、図3に示すような電池ユニット3が構成される。
(電池ケースの構成)
上述のとおり、電池ケース2は、成形型によって成形された樹脂製の部材からなり、直方体の一面が開口した形状に形成されている。すなわち、電池ケース2は、図2に示すように、平面視で略長方形状の底面部21(閉塞板部)と、該底面部21の外周側に一体形成された側壁部22とを有している。この側壁部22は、筒軸方向に延びる角筒状に形成されていて、底面部21は、側壁部22の筒軸方向の端部に設けられている。側壁部22は、略長方形状の底面部21の長辺側に設けられた一対の長辺側側壁部22aと、該底面部21の短辺側に設けられた一対の短辺側側壁部22bとを有している。
上述のとおり、電池ケース2は、成形型によって成形された樹脂製の部材からなり、直方体の一面が開口した形状に形成されている。すなわち、電池ケース2は、図2に示すように、平面視で略長方形状の底面部21(閉塞板部)と、該底面部21の外周側に一体形成された側壁部22とを有している。この側壁部22は、筒軸方向に延びる角筒状に形成されていて、底面部21は、側壁部22の筒軸方向の端部に設けられている。側壁部22は、略長方形状の底面部21の長辺側に設けられた一対の長辺側側壁部22aと、該底面部21の短辺側に設けられた一対の短辺側側壁部22bとを有している。
これにより、電池ケース2内には、上述の電池ユニット3を電池11の軸線方向両端部が側壁部22に対向した状態で収納可能な収納空間24が形成される。また、電池ケース2には、側壁部22によって、該側壁部22の筒軸方向の両端部のうち一方の端部にケース開口部2a(開口部)が形成される。
電池ケース2の側壁部22は、成形型によって電池ケース2を成形した際に該成形型から電池ケース2をスムーズに取り外すことができるように、いわゆる抜き勾配が設けられている。すなわち、長辺側側壁部22a及び短辺側側壁部22bは、底面部21に対して、該底面部21とのなす角度が直角となる位置よりも電池ケース2の外方に倒れるように傾斜している。つまり、長辺側側壁部22a及び短辺側側壁部22bは、内面が、側壁部22の他方の端部から一方の端部に向かって徐々に外方に位置している。長辺側側壁部22a及び短辺側側壁部22bの傾斜角度(抜き勾配)は、例えば、底面部21の垂線に対して約1度の角度である。なお、電池ケース2の抜き勾配は、成形型から電池ケース2をスムーズに取り外すことができる角度であれば、1度以外の角度であってもよい。
電池ケース2の長辺側側壁部22aの内面には、該電池ケース2の深さ方向(電池ケース2のケース開口部2a側から底面部21側への方向、図2における上下方向)に延びる複数のリブ23(突出部)が設けられている。すなわち、これらのリブ23は、側壁部22の筒軸方向に延びるように形成されている。これらのリブ23は、長辺側側壁部22a上に、突出端部が電池11の軸線Lに対して直交する平面A上に位置するように、底面部21側からケース開口部2a側に向かって延びるように設けられている(図6参照)。図6に示すように、この平面Aは、電池ユニット3における電池11の軸線方向の端部に対して平行な面となる。これにより、リブ23によって電池ユニット3の端部を均一に支持できるため、該電池ユニット3内の電池11を均一に支持できる。したがって、電池パック1に衝撃や振動等が加わっても、電池ユニット3内で電池11が相対的に移動して該電池ユニット3が損傷を受けるのを防止できる。
リブ23の厚みは、電池ケース2の長辺側側壁部22aの厚みの1/2以下であるのが好ましい。また、リブ23の長さは、長辺側側壁部22aから突出するような長さであってもよいし、該長辺側側壁部22aにおける底面部21側からケース開口部2a側までの長さよりも短い長さであってもよい。
また、図2に示すように、これらのリブ23は、一対の長辺側側壁部22a上の対向する位置に設けられている。したがって、電池ケース2内に収納された電池ユニット3は、該電池ケース2の一対の長辺側側壁部22aにそれぞれ形成されたリブ23によって挟み込まれる。これにより、電池ユニット3は、電池ケース2内での長辺側側壁部22a側への移動が、該電池ケース2に設けられたリブ23によって規制される。なお、本実施形態では、リブ23を一対の長辺側側壁部22a上の対向する位置に設けているが、この限りではなく、電池11の軸線方向の移動を規制することができれば、リブ23を互いに対向する位置に設けなくてもよい。
各リブ23は、図2及び図6に示すように、電池ケース2の内方側に位置する突出端部が底面部21に対して該電池ケース2のケース開口部2a側へ垂直に延びるように、長辺側側壁部22a上に形成されている。すなわち、リブ23は、電池ケース2内方側の突出端部が抜き勾配ゼロになるように形成されている。ここで、長辺側側壁部22aは、内面が底面部21側からケース開口部2a側に向かって徐々に外方に位置するように傾斜している。すなわち、長辺側側壁部22aの内面は、底面部21の垂線に対して傾斜している。
上述の構成により、各リブ23は、抜き勾配を有する長辺側側壁部22aに対して、電池ケース2の開口側に向かうほど該長辺側側壁部22aからの突出高さが大きくなる。しかも、図6に示すように、一対の長辺側側壁部22a上に形成されたリブ23同士は、突出端部が位置する平面Aが平行になっている。したがって、電池ケース2内に収納される電池ユニット3と、該電池ケース2の長辺側側壁部22a上に形成されたリブ23の突出端部との間隔は、該電池ケース2の深さ方向で均一になる。よって、電池ユニット3を構成する電池11の軸線方向の端部と、リブ23の突出端部との間隔も、電池ケース2の深さ方向で均一になる。なお、図6では、電池ユニット3の構成を簡略化して示すとともに、リブ23を実際のサイズよりも大きく図示している。
また、各リブ23は、突出端部同士の間隔と、電池11の軸線方向の長さとの差が、該各リブ23によって電池11の移動を規制可能な規定値以下になるように、長辺側側壁部22aの内面上に設けられている。ここで、前記規定値は、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池ケース2内の電池11が移動して電池ユニット3が損傷を受けない程度の隙間である。また、前記規定値は、電池ケース2の側壁部22のたわみによって吸収できるような値であれば、ゼロ以下、すなわち電池ユニット3が電池ケース2のリブ23に対して圧入されるような値であってもよい。
具体的には、前記規定値は、後述のように求められる電池ユニット3とリブ23との隙間に、電池ユニット3において電池11の軸線方向端部に配置される部品(本実施形態では、絶縁シート37及びタブ32〜36)の厚みを加算した値である。なお、これらの絶縁シート37及びタブ32〜36の厚みは、電池11の軸線方向の長さに対して十分に小さいので、これらの厚みの公差については考慮しなくてもよい。
上述の電池ユニット3とリブ23との隙間は、以下のようにして規定される。
まず、電池ケース2におけるリブ23の突出端部同士の間の寸法が、電池ユニット3における電池軸線方向の長さよりも大きい場合について説明する。
電池ユニット3における電池軸線方向の長さをP、該長さPの寸法公差をa%、及び、電池ケース2の長辺側側壁部22a上に設けられたリブ23の突出端部同士の間隔の寸法公差をb%とすると、電池ユニット3と電池11との隙間Yは、P,a,bに対して以下の関係を有する。
P×|a−b|≦Y≦P×(a+b)
次に、リブ23の突出端部が抜き勾配θを有していて、電池ユニット3が複数段の電池11によって構成される場合を考えると、電池11の中心軸の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との間に、前記抜き勾配θによって生じる隙間Zは、以下の式によって表現される。
Z=2×H×tanθ
このZを、上述のYに加算することによって、電池11の中心軸の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間を求めることができる。
ここで、電池ケース2のリブ23の突出端部に抜き勾配がない場合、電池11の中心軸の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間の最大値は、Z=0で且つYが最大のときなので、
Y=P×(a+b)
となる。一方、電池ケース2のリブ23に抜き勾配がある場合、電池11の中心軸の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間の最小値は、Y=0のときなので、
Z=2×H×tanθ
となる。
Y=P×(a+b)
となる。一方、電池ケース2のリブ23に抜き勾配がある場合、電池11の中心軸の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間の最小値は、Y=0のときなので、
Z=2×H×tanθ
となる。
例えば、P=65mm、a=b=0.5%とし、直径18.3mmの電池を上下方向に2段積み重ねるとともに、セパレータの厚みを1mm、H=29.45mmとする。また、リブ23の突出端部の抜き勾配を例えば0.5度とする。このような条件の場合、上述のY、Zは、0≦Y≦0.62mm、Z=0.51mmとなる。
よって、上述の条件において、リブ23の突出端部に抜き勾配がない場合、電池11の軸線の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間は、
0≦Y≦0.62mm
となる。一方、上述の条件において、リブ23の突出端部に0.5度の抜き勾配がある場合、電池11の軸線の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間は、
0.62≦Y+Z≦1.13mm
となる。
0≦Y≦0.62mm
となる。一方、上述の条件において、リブ23の突出端部に0.5度の抜き勾配がある場合、電池11の軸線の高さHにおける電池ユニット3とリブ23との隙間は、
0.62≦Y+Z≦1.13mm
となる。
なお、Hおよびθの公差は、Zに与える影響が0.01mm程度と小さいので、考慮しなくてもよい。
0.62≦Y+Z≦1.13mmの範囲では電池ユニット3が電池ケース2内で移動するため、該電池ユニット3が損傷を受ける可能性がある。よって、安全側に考えると、上述の条件の場合、電池ユニット3とリブ23との隙間は0.5mm以下とするのが好ましい。なお、上述のとおり、リブ23の突出端部に抜き勾配がない場合には、電池ユニット3とリブ23との隙間は0.62mmになるが、a,bを小さくしたり、電池ケース2におけるリブ23の突出端部同士の間隔をPよりも短くしたりすることにより、電池ユニット3とリブ23との隙間を0.5mm以下にすることができる。
次に、電池ケース2におけるリブ23の突出端部同士の間の寸法が、電池ユニット3における電池軸線方向の長さよりも小さい場合について説明する。この場合、電池ユニット3とリブ23との隙間は、電池ケース2が弾性変形可能な範囲であるのが好ましいが、以下の説明のように、電池ケース2内を熱によって膨張させることにより、該電池ケース2内に電池ユニット3を収納可能な範囲であればよい。
電池ケース2を構成する材料の線膨張係数α、室温T1、加熱温度T2、及び、電池ユニット3における電池軸線方向の長さをPとすると、規定値dは、以下の式によって表現される。
d=α×(T2−T1)×P
例えば、軸線方向長さが65mmの電池を用いるとともに、電池ケース2をポリカーボネイト樹脂によって構成する場合を考える。ポリカーボネイト樹脂の線膨張係数をα=6.6×10−5とし、電池ケース2を室温30度から100度に上昇させると、d=0.3mmとなる。
したがって、電池ケース2におけるリブ23の突出端部同士の間の寸法が、電池ユニット3における電池軸線方向の長さよりも小さい場合には、電池ケース2において変形しにくい長手方向両端部では、リブ23の突出端部同士の間隔と電池ユニット2における電池軸線方向の長さとの差が、0.3mm以下であるのが好ましい。
ところで、成形品である電池ケース2の長辺側側壁部22aは、長手方向中央部分が内側に反る傾向にあるので、一対の長辺側側壁部22a上に設けられたリブ23の突出端部同士の間隔は、長辺側側壁部22aの長手方向端部側よりも長手方向中央部側の方が小さくなる。これに対し、電池ケース2の長辺側側壁部22aの長手方向中央部分は、上述のような反りを戻す方向に容易に押し広げることができる。したがって、リブ23の突出端部同士の間隔と電池ユニット2における電池軸線方向の長さとの差は、上述の計算結果(反りが発生していない長手方向両端部の計算結果)である0.3mm以下であれば問題ない。
以上より、リブ23の突出端部同士の間隔と電池ユニット2における電池軸線方向の長さとの差が上述のような範囲(0.3mm以下)であれば、電池ケース2の弾性変形だけでは該電池ケース2内に電池ユニット3を収納できない場合であっても、電池ケース2の温度を上昇させて膨張させることにより、該電池ケース2内に電池ユニット3を収納することができる。
なお、本実施形態では、リブ23を一対の長辺側側壁部22aの互いに対向する位置に設けているため、リブ23の突出端部同士の間隔と電池11の軸線方向の長さとの差を用いている。リブ23を互いに対向する位置に設けない場合には、リブ23の突出端部と対向する長辺側側壁部22aの内面との間隔と、電池11の軸線方向の長さとの差を用いればよい。すなわち、電池ケース2において、電池11の軸線方向端部と対向する部分同士の間隔を用いればよい。
これにより、電池ユニット3が複数の電池11を多段に積み重ねた構成の場合、電池ケース2内に電池ユニット3を収納した状態で、電池11の軸線方向端部とリブ23の突出端部との間隔は、電池ユニット3の電池積層方向で均一になる。よって、電池パック1に振動や衝撃が加わった場合でも、電池ケース2のリブ23によって、電池ユニット3の各電池11を均等に支持できるため、該電池11が相対的に変位してタブ32〜36が損傷を受けるのを防止できる。
なお、上述の構成により、リブ23の突出端部同士の間隔と、電池ユニット3における電池軸線方向の長さとの差が、該各リブ23によって電池ユニット3の移動を規制可能な所定値以下になる。すなわち、各リブ23を、突出端部同士の間隔と、電池ユニット3における電池軸線方向の長さとの差が、該各リブ23によって電池ユニット3の移動を規制可能な所定値以下になるように、長辺側側壁部22aの内面上に設けてもよい。これにより、複数の電池11を多段に積み重ねた電池ユニット3を電池ケース2内に収納した状態で、該電池ユニット3とリブ23との間隔は、電池ユニット3の電池積層方向で均一になる。よって、電池パック1に振動や衝撃が加わった場合でも、電池ケース2のリブ23によって、電池ユニット3全体を均等に支持できるため、該電池ユニット3内で電池11が相対的に変位してタブ32〜36が損傷を受けるのを防止できる。
ここで、前記所定値は、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池ケース2内の電池ユニット3が移動して損傷を受けない程度の隙間である。また、前記所定値は、電池ケース2の側壁部22のたわみによって吸収できるような値であれば、ゼロ以下、すなわち電池ユニット3が電池ケース2のリブ23に対して圧入されるような値であってもよい。
前記所定値は、上述の規定値を求める際の電池ユニット3とリブ23との隙間に等しい。よって、前記所定値は、電池ユニット3とリブ23との隙間を求める際の上述の考え方と同様に規定される。
なお、前記リブ23の突出端部同士の間隔と、電池ユニット3における電池軸線方向の長さとの差についても、互いに対向する位置にリブ23が設けられない場合には、リブ23の突出端部と対向する部分との間隔を用いればよい。
また、各リブ23は、電池ケース2内に電池ユニット3を収納した状態で、リブ23の一部が該電池ユニット3内の各電池11の軸線方向端部の中心に位置付けられるように設けられている。すなわち、複数のリブ23は、いずれか一つのリブ23が、電池ユニット3の電池11の軸線方向端部の中心上に位置するように、電池ケース2の長辺側側壁部22a上に形成されている。これにより、電池ケース2内における電池ユニット3の各電池11の変位を、リブ23によってより確実に規制することができる。
なお、リブ23を、リブ23のいずれか一つが電池11の軸線方向端部の中心に位置付けられるように設ける必要はなく、振動や衝撃による損傷を防止できる程度に、リブ23を設けない部分があってもよい。また、各リブ23の突出端部には、電池ケース2の成形性や、該電池ケース2に対する電池ユニット3の組み立て作業性等を考慮して、R部や面取り部などを設けてもよい。
以上のように、電池ケース2にリブ23を設けて、該電池ケース2内での電池ユニット3の移動を規制する構成とすることで、該電池ユニット3のタブ32〜36の形状を自由に設計できるとともに、該電池ユニット3のセパレータ31を単純な構成にすることができる。したがって、上述の構成により、電池ユニット3のセパレータ31及びタブ32〜36の製造コストの低減を図れるとともに、電池パック1全体の大型化を防止できる。しかも、上述の構成により、タブ32〜36の形状を電流分布に適した形状に設計できることから、電池パック1の出力性能に影響が及ぶのも防止できる。
なお、本実施形態では、リブ23の突出端部の抜き勾配をゼロにしているが、この抜き勾配ゼロとは、成形型によって成形した際に、成形型から成形品をスムーズに離型させる際に必要な勾配よりも小さい勾配であることを意味する。すなわち、抜き勾配ゼロは、アンダーカット処理をしないと離型させることができないような勾配を意味しており、必ずしもゼロである必要はない。詳しくは後述するが、本実施形態のように、リブ23のみを抜き勾配ゼロによって成形することで、電池ケース2の成形性を確保しつつ、電池ユニット3の移動を抑制可能なリブを効率良く成形することができる。
また、リブ23の突出端部が底面部21に対して垂直方向に延びるとは、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池ユニット3内の電池11の変位によって該電池ユニット3が損傷を受けない程度の電池11の変位を許容するような傾きも含む。
さらに、リブ23の突出端部同士が略平行とは、リブ23同士の間に電池ユニット3を配置した場合に、電池パック1に振動や衝撃が加わっても該電池ユニット3が電池ケース2内で長辺側側壁部22a側へ移動しないような位置関係を意味する。したがって、電池パック1に衝撃が加わった場合に、電池ケース2内で電池ユニット3が移動しない範囲であれば、リブ23の突出端部は互いに完全に平行でなくてもよいし、底面部21の垂線に対して多少、傾斜していてもよい。
同様に、電池ユニット3とリブ23の突出端部との間隔が均一とは、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池ユニット3内の電池11の変位によって該電池ユニット3が損傷を受けない程度の間隔のばらつきも含む。
(電池ケースの製造方法)
次に、電池ケース2の製造方法について、図7及び図8を用いて説明する。なお、電池ケース2全体の製造方法は成形型を利用して樹脂成形を行う通常の方法と同様なので、以下では、主にリブ23の部分の成形方法について説明する。図7及び図8において、底面部21から長辺側側壁部22aの反対側に向かって突出している部分は、ダイレクトゲートによって成形された部分であり、電池ケース2の成形後に除去される。
次に、電池ケース2の製造方法について、図7及び図8を用いて説明する。なお、電池ケース2全体の製造方法は成形型を利用して樹脂成形を行う通常の方法と同様なので、以下では、主にリブ23の部分の成形方法について説明する。図7及び図8において、底面部21から長辺側側壁部22aの反対側に向かって突出している部分は、ダイレクトゲートによって成形された部分であり、電池ケース2の成形後に除去される。
なお、図7及び図8では、抜き勾配を有する側壁部22とリブ23との製造方法を比較するために、リブ23が設けられていない長辺側側壁部22aの断面とリブ23が設けられている部分の断面とを一つの図に表している。すなわち、図7及び図8において、中心線(一点鎖線)を挟んで上側部分の断面と下側部分の断面とは、電池ケース2の底面部21に対して面法線方向から見て90度異なる位置の断面を示している。
既述のとおり、電池ケース2に形成されるリブ23は抜き勾配がゼロであるため、図7及び図8に示すように、例えば傾斜ピン43を用いて成形される。すなわち、一対の成形型41,42間に例えば射出成形によって電池ケース2を成形する場合、抜き勾配をゼロにするリブ23の突出端部は、傾斜ピン43によって成形される。
傾斜ピン43は、成形型42に対して、一対の成形型41,42の型締め方向にスライド移動可能に構成されたスライド部44に、一端側が型締め方向と直交する方向にスライド移動可能に連結されている。また、この傾斜ピン43は、スライド部44に連結された一端側を中心に回動可能に構成されている。しかも、傾斜ピン43は、スライド部44の移動方向(型締め方向)に対して斜めになるように、該スライド部44に連結されている。
また、傾斜ピン43は、スライド部44に連結された一端側とは反対側の他端側が、先端に向かうほど断面積が拡大するように形成されている。すなわち、型締め方向に対して傾斜している傾斜ピン43は、他端側の側面によって電池ケース2のリブ23の突出端部を成形するように、該他端側の先端に向かうほど断面積が大きくなっている。
本実施形態のように、抜き勾配ゼロで形成する部分を、側壁部22のリブ23のみとし、該側壁部22の他の部分は抜き勾配を有する状態で成形することにより、電池ケース2の成形性を確保しつつ、電池ユニット3の移動を抑制可能なリブを効率良く成形することができる。
なお、本実施形態では、傾斜ピン43の形状は、スライド部44に連結された一端側とは反対側の他端側が、先端に向かうほど断面積が拡大するような形状を有しているが、この限りではなく、傾斜ピンとして機能する形状であれば他の形状であってもよい。
スライド部44には、上述の傾斜ピン43の一端側以外にも、成形型42から電池ケース2を突き出すための突き出しピン45の一端側が接続されている。
図8に示すように、一対の成形型41,42によって電池ケース2を成形した後、スライド部44を成形型42に近づける方向(図中の白抜き矢印方向)にスライド移動させて突き出しピン45及び傾斜ピン43によって、電池ケース2を成形型42から離型させる。このとき、突き出しピン45は、スライド部44のスライド移動によってまっすぐ電池ケース2を突き出す。一方、傾斜ピン43は、スライド部44の移動方向に対して斜め方向に移動する。なお、スライド部44にスライド移動可能に連結された傾斜ピン43の一端側は、スライド部44に対して、該スライド部44のスライド方向に直交する方向へスライド移動する。
これにより、傾斜ピン43の他端側は、電池ケース2のリブ23に対して、該電池ケース2の内方側へ離間するため、該リブ23を抜き勾配ゼロでもスムーズに離型させることができる。
抜き勾配ゼロのリブ23は、上述のような傾斜ピン43を用いて形成する方法以外にも、内スライドコアを用いて形成する方法がある。以下で、内スライドコアを用いて抜き勾配ゼロのリブ23を成形する方法について図9から図12を用いて説明する。
なお、図9から図12では、抜き勾配を有する側壁部22とリブ23との製造方法を比較するために、リブ23が設けられていない長辺側側壁部22aの断面とリブ23が設けられている部分の断面とを一つの図に表している。すなわち、図9から図12において、中心線(一点鎖線)を挟んで上側部分の断面と下側部分の断面とは、電池ケース2の底面部21に対して面法線方向から見て90度異なる位置の断面を示している。
内スライドコアを用いた成形方法では、図10に示すように、電池ケース2の外側を成形型51,52によって成形する一方、該電池ケース2の内側を、成形型52の一部、中子53及び内スライドコア54を用いて成形する。
成形型51は、固定型であり、電池ケース2の外面を形成するような凹部を有する。
成形型52は、可動型であり、電池ケース2の内側を成形する中子53及びスライドコア54を配置可能な穴部を有している。また、成形型52は、該穴部の周縁部分のうち、電池ケース2の側壁部22の形成予定領域に、該側壁部22の内面を成形するための突出部52aを有している。この突出部52aは、成形型51と対向する面が抜き勾配を有する一方、成形型52の穴部側の面が成形型52の移動方向に延びるとともに電池ケース2の底面部21に対して垂直に形成されている。さらに、成形型52には、突出部52aを突出方向に貫通する貫通穴が形成されている。この貫通穴内には、突き出しピン57が突出部52の突出方向に移動可能に配置されている。
中子53は、電池ケース2における底面部21の内面の一部を成形するように構成されている。また、この中子53は、成形型52の突出部52aにおける穴部側の面に接触するスライド面と、該成形型52に圧縮ばね55によって弾性支持された内スライドコア54と接触する後述のテーパ面53aとを有する。
中子53は、可動側の成形型52とともに移動するとともに、型締めの後半では、該成形型52よりも移動速度が速くなっている。例えば、中子53は、可動側の成形型52が固定側の成形型51に近づくと該固定側の成形型51に一端側が押されて他端側が上昇する、いわゆるシーソーのように動作する棒状部材の他端側に、接続されている。これにより、中子53は、型締めの後半で、可動側の成形型52よりも速い移動速度で、固定側の成形型51に近づく。なお、前記棒状部材には、中子53を図9の下方へ付勢する付勢部材が設けられている。ここで、本実施形態では、中子53の移動機構を、シーソーのような機構を用いた構成としているが、この限りではなく、型締めの後半で可動側の成形型52よりも速く移動できるような構成であれば、どのような構成であってもよい。
内スライドコア54は、電池ケース2のリブ23の突出端部を成形するように構成されている。この内スライドコア54は、圧縮ばね55を介して可動側の成形型52に接続されている。これにより、内スライドコア54は、図9、図11及び図12に示すように、圧縮ばね55によって成形型52から離間する方向に付勢されている。
中子53及び内スライドコア54は、それぞれ、互いに接触する部分がテーパ状に形成されている。具体的には、中子53は、成形型51,52を型締めした状態で、固定側の成形型51に向かって幅方向(図9から図12における左右方向)の厚み寸法が小さくなるようなテーパ面53aを有している。一方、内スライドコア54は、成形型51,52を型締めした状態で、固定側の成形型51に向かって幅方向(図9から図12における左右方向)の厚み寸法が大きくなるようなテーパ面54aを有している。これにより、中子53を、固定側の成形型51側へ移動させると、該中子53のテーパ面53aが内スライドコア54のテーパ面54aに当接して、該内スライドコア54を圧縮ばね55が圧縮される方向(図9から図12における右方向)へ移動させる。
以上の構成において、図9に示すように、可動側の成形型52を固定側の成形型51側へ近づけると、上述のとおり、型締めの後半では、中子53が可動側の成形型52よりも速く近づく。このとき、中子53のテーパ面53aと内スライドコア54のテーパ面54aとが接触し、該中子53によって内スライドコア54は圧縮ばね55を圧縮する方向(図9の右方向)へ移動する。型締め完了時点では、可動側の成形型52及び中子53も停止した状態で、図10に示すように、中子53のテーパ面53aと内スライドコア54のテーパ面54aとがそれらの全面で接触している。なお、図9から図12における符号56は、保持部材である。
図10の状態で、成形型51,52、中子53及び内スライドコア54によって形成された空間内に樹脂を充填することにより、電池ケース2を成形する。電池ケース2を成形した後は、図11に示すように、可動側の成形型52を成形型51から離間させる方向へ移動させる。中子53は、上述のとおり、付勢部材によって付勢されているため、成形型52よりも速く移動して、該中子53のテーパ面53aが内スライドコア54のテーパ面54aに対してスライド移動する。これにより、内スライドコア54は、中子53から押圧されなくなり、圧縮ばね55の弾性復元力によって、可動側の成形型52から離間する方向に移動する。その後、図12に示すように、突き出しピン57によって、電池ケース2を成形型52から離型させる。
また、図9から図12においても、図7及び図8と同様、底面部21から長辺側側壁部22aの反対側に向かって突出している部分は、ダイレクトゲートによって成形された部分であり、電池ケース2の成形後に除去される。
(実施形態1の効果)
以上より、この実施形態では、電池ユニット3を収納する電池ケース2の側壁部22のうち、長辺側側壁部22aに、突出端部の抜き勾配がゼロである複数のリブ23を設けた。これにより、電池パック1に衝撃が加わった場合でも、リブ23によって、電池ケース2内の電池ユニット3の変位を均等に規制することができる。したがって、複数段に電池11を積み重ねた電池ユニット3であっても、一番下の段の電池11と一番上の段の電池11との変位差を小さくすることができる。よって、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池11の端部に接続されたタブ32〜36が損傷を受けるのを防止できる。
以上より、この実施形態では、電池ユニット3を収納する電池ケース2の側壁部22のうち、長辺側側壁部22aに、突出端部の抜き勾配がゼロである複数のリブ23を設けた。これにより、電池パック1に衝撃が加わった場合でも、リブ23によって、電池ケース2内の電池ユニット3の変位を均等に規制することができる。したがって、複数段に電池11を積み重ねた電池ユニット3であっても、一番下の段の電池11と一番上の段の電池11との変位差を小さくすることができる。よって、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に、電池11の端部に接続されたタブ32〜36が損傷を受けるのを防止できる。
また、リブ23は、電池ケース2の一対の長辺側側壁部22a上に、対向して設けられている。これにより、該電池ケース2内に収納される電池ユニット3の移動を、リブ23によって、より確実に規制することができる。
さらに、複数のリブ23のうち少なくとも一つのリブ23は、電池ケース2内に電池ユニット3を収納した状態で、該電池ケース2の側方から見て、該電池ユニット3の電池11の端部の中心上に位置するように設けられている。これにより、電池ケース2内で電池ユニット3が移動した場合でも、該電池ユニット3の各電池11をリブ23によってより確実に支持することができ、該各電池11の移動をより確実に規制することができる。
しかも、複数のリブ23は、電池ケース2の長辺側側壁部22aに一体形成されているため、電池11の移動をより確実に規制できる構成を低コストで実現することができる。
また、電池ケース2にリブ23を設けることで、従来のように電池ユニット3側に電池11の移動規制構造を設ける必要がなくなるため、該電池ユニット3の小型化を図れるとともに、タブ32〜36の設計の自由度を向上することができる。これにより、タブ32〜36の製造コストの低減を図れるとともに、タブ32〜36の形状が制約を受けることによる電池パック1の性能低下を防止できる。
さらに、電池ケース2の長辺側側壁部22a上に、底面部21から該電池ケース2のケース開口部2a側に延びるようにリブ23を設けることにより、該電池ケース2の強度向上を図れる。すなわち、電池ケース2の長辺側側壁部22a上に設けられたリブ23が、該長辺側側壁部22aの補強用のリブとしても機能する。
[実施形態2]
図13に、本発明の実施形態2に係る電池ケース61の概略構成を示す。この実施形態は、電池ケース61の長辺側側壁部63aに、電池ユニット3の各電池11に対応するようにリブ64を設けた点で、上述の実施形態1の構成とは異なる。なお、以下の説明において、上述の実施形態1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図13に、本発明の実施形態2に係る電池ケース61の概略構成を示す。この実施形態は、電池ケース61の長辺側側壁部63aに、電池ユニット3の各電池11に対応するようにリブ64を設けた点で、上述の実施形態1の構成とは異なる。なお、以下の説明において、上述の実施形態1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
具体的には、図13及び図14に示すように、電池ケース61の長辺側側壁部63aには、複数段(例えば3段)に積層された電池11に対応するように、実施形態1のリブ23よりも長さが短いリブ64(突出部)が複数、設けられている。すなわち、電池ケース61の長辺側側壁部63aにおいて、電池ケース61内に電池ユニット3を配置した状態で各電池11の端部が位置する部分に、底面部62から電池ケース61のケース開口部61a側に延びる複数のリブ64が形成されている。
この実施形態では、リブ64は、長辺側側壁部63aの底面部62側から電池ケース61のケース開口部61a側までの長さの約1/3の長さを有していて、横方向に並んで3段、形成されている。また、この実施形態では、リブ64は、上下に隣り合う段において、上下方向に異なる位置に設けられている。さらに、リブ64は、実施形態1と同様、電池ケース61の一対の長辺側側壁部63a上に、それぞれ対向する位置に形成されている。
また、この実施形態でも、図14に示すように、リブ64は、電池ケース61の側方から見て、各電池11の端部の中心に位置するように設けられている。これにより、電池パック60が振動や衝撃を受けた場合でも、各電池11の移動を、電池ケース61に設けたリブ64によってより確実に規制することができる。
なお、この実施形態のリブ64も、上述の実施形態1と同様、傾斜ピンや内スライドコアを用いることによって形成することができる。
図13及び図14において、符号63は側壁部を、符号63bは短辺側側壁部を、符号65は収納空間を、それぞれ示す。
(実施形態2の効果)
以上より、この実施形態では、電池ユニット3の各電池11に対応するように、電池ケース2の長辺側側壁部22aに、複数のリブ63を設けた。これにより、各電池11の移動をより確実に規制することができる。したがって、電池ユニット3のタブ32〜36の破損をより確実に防止できる。
以上より、この実施形態では、電池ユニット3の各電池11に対応するように、電池ケース2の長辺側側壁部22aに、複数のリブ63を設けた。これにより、各電池11の移動をより確実に規制することができる。したがって、電池ユニット3のタブ32〜36の破損をより確実に防止できる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、電池ケース2,61の長辺側側壁部22a,63aに、電池ケース2,61の側方から見て、電池ユニット3の各電池11の中心に位置するようにリブ23,64を形成している。しかしながら、この限りではなく、電池ケース2,61内での電池ユニット3の移動を規制できる位置であれば、どのような位置にリブを設けてもよい。すなわち、電池パック1に振動や衝撃が加わった際に電池ユニット3が破損しない程度に、該電池パック3の移動を規制するリブを設ければ、電池ユニット3の全ての電池11に対応してリブを設けなくてもよい。ただし、この場合でも、電池ケース2,61内で電池ユニット3が移動すると、タブ32〜36の突出部32b〜36bの付け根部分が破損しやすいため、該突出部32b〜36bの周辺の電池11の移動を規制するようにリブを設けるのが好ましい。
前記各実施形態では、電池ケース2,61の長辺側側壁部22a,63aに、該電池ケース2,61の深さ方向(底面部に対して垂直方向)に延びるようなリブ23,64を形成している。しかしながら、この限りではなく、リブの形状は、突出端部が電池11の軸線Lに対して直交する平面A上に位置するような形状であればどのような形状であってもよい。また、突出端部が電池11の軸線Lに対して直交する平面A上に位置するように電池ケース2,61の内方に突出していれば、リブ以外の形状を有する突起部であってもよい。
具体的には、図15に示すように、電池ケース71の側壁部73のうち、長辺側側壁部73aの内面に、底面部72に対して平行に延びるリブ74を複数形成してもよい。この場合、各リブ74は、電池11の軸線方向から見て該電池11の軸線方向端部の中央部分を通るように長辺側側壁部73aに設けられている。
これらのリブ74は、全ての電池11の軸線方向端部の中央部分を通るように一対の長辺側側壁部73aの対向する位置に設けられているのが好ましいが、電池11の軸線方向端部の他の部分を通っていてもよいし、全ての電池11の軸線方向端部に対応して形成されていなくてもよい。また、一対の長辺側側壁部73aのうち片側の長辺側側壁部73aのみにリブ74を設けてもよい。すなわち、リブ74は、電池11の軸線方向の移動を規制できるような配置であれば、どのように設けてもよい。なお、図15は、電池ケース71を短辺側側壁部73bの幅方向中央部分で長手方向に切断した場合の該電池ケース71の断面を示す図である。
また、図16に示すように、電池ケース81の側壁部83のうち、長辺側側壁部83aの内面に、電池11の軸線方向から見て複数の電池11の軸線方向端部に跨るように四角形や六角形などの多角形状にリブ84,85を形成してもよい。詳しくは、図16の例では、長辺側側壁部83aに、菱形状のリブ84と、電池11の軸線方向から見て該リブ84と重なっていない電池11の軸線方向端部に跨るように六角形状のリブ85とが形成されている。しかも、図16の例では、これらのリブ84,85は、それぞれ、外側及び内側に2重に形成されている。これにより、電池ユニット3内の全ての電池11をリブ84,85によってより安定した状態で支持することが可能になる。
これらのリブ84,85は、図15に示す構成と同様、一対の長辺側側壁部83aの対向する位置に設けられているのが好ましいが、一方の長辺側側壁部83aにのみ設けてもよい。また、図16では、リブ84とリブ85とで形状を変えているが、リブの形状は、全て同じであってもよいし、全て異なる形状であってもよい。さらに、リブの形状も、電池11の軸線方向端部を支持することによって該電池11の軸線方向の移動を規制できるような形状であれば、どのような形状であってもよい。なお、図16も、図15と同様、電池ケース81を短辺側側壁部83bの幅方向中央部分で長手方向に切断した場合の該電池ケース81の断面を示す図である。
さらに、図17に示すように、電池ケース91の側壁部93のうち、長辺側側壁部93aの内面に、電池11の軸線方向から見て複数の電池11の軸線方向端部と同じ円形状に膨出し且つ該軸線方向端部と同等の直径を有する突出部94を形成してもよい。この突出部94は、突出端側が平面状に形成されている。これにより、各電池11を各突出部94によって支持することができるため、該電池11の軸線方向の移動を突出部94によってより確実に規制することができる。
突出部94は、図15及び図16に示す構成と同様、一対の長辺側側壁部93aの対向する位置に設けられているのが好ましいが、一方の長辺側側壁部93aのみに設けてもよい。また、突出部94は、電池11の軸線方向端部を支持することによって該電池11の軸線方向への移動を規制可能な構成であれば、円形以外の形状であってもよいし、電池11の軸線方向から見て該電池11の軸線方向端部よりも外形が小さくてもよい。なお、図17も、図15及び図16と同様、電池ケース91を短辺側側壁部93bの幅方向中央部分で長手方向に切断した場合の該電池ケース91の断面を示す図である。
なお、上述の図15から図17において、リブ74,84,85及び突出部94は、それぞれ、突出端部が電池11の軸線Lに対して直交する平面A上に位置するように形成されている。すなわち、リブ74,84,85及び突出部94は、突出端部が電池11の軸線Lに対して直交する平面A上に位置すれば、どのような形状であってもよい。また、平面Aは、電池ユニット3の電池軸線方向の端部に対して平行であるのが好ましい。
前記各実施形態では、電池11を円柱状の電池としているが、この限りではなく、他の柱状の電池であってもよい。
前記各実施形態では、抜き勾配がゼロの突出端部を有するリブ23,64を形成するために、傾斜ピンや内スライドコアを用いているが、この限りではなく、リブ23,64を形成可能な方法であれば、他の方法であってもよい。
前記各実施形態では、リブ23,64を、電池ケース2,61の長辺側側壁部22a,63a上の互いに対向する位置に設けている。しかしながら、この限りではなく、電池11を長手方向に支持できる配置であれば、リブ23,64を長辺側側壁部22a,63a上の互いに異なる位置に設けてもよい。なお、上述の図15から図17に示す構成についても同様である。
前記各実施形態では、電池ケース2,61内に電池ユニット3を配置した状態の図を示している。しかしながら、電池ケース2,61には開口部2a,61aを覆うように蓋が取り付けられてもよいし、開口部2a,61aに別の電池ケースの開口部を合わせるように、該別の電池ケースによって開口部2a,61aを覆ってもよい。また、電池ケース2,61を底面部21,62が上方に位置するように配置してもよい。
前記各実施形態では、電池ケース2,61において、底面部21,62と側壁部22,63とを一体形成しているが、側壁部22,63のみを一体形成して、底面部21,62を別部材にしてもよい。すなわち、側壁部22,63の筒軸方向両端部に開口部が形成された電池ケースであってもよい。なお、電池ケース2,61の側壁部22,63の形状は、内方に電池ユニット3を収納可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。
本発明による電池ケースは、複数の柱状の電池が収納されることにより電池パックを構成する電池ケースとして利用可能である。
Claims (10)
- 筒軸方向に延びる筒状に形成された側壁部を備え、
前記側壁部は、軸線方向に延びる柱状の複数の電池を軸線同士が互いに平行になるように積層した状態で該電池同士を互いに電気的に接続することにより構成される電池ユニットを、前記電池の軸線方向の両端部が前記側壁部と対向した状態で収納可能な収納空間を形成していて、
前記側壁部のうち前記電池の軸線方向端部と対向する側壁部の内面には、該電池の軸線方向端部に対応する位置に、突出端部が前記電池の軸線に対して直交する平面上に位置するように、前記収納空間の内方に向かって突出する複数の突出部が前記側壁部の内面に一体形成されている、電池ケース。 - 請求項1に記載の電池ケースにおいて、
前記突出部は、突出端部が位置する前記平面が、前記電池ユニットにおける前記軸線方向の端部に対して平行になるように設けられている、電池ケース。 - 請求項1または2に記載の電池ケースにおいて、
前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、少なくとも一方の端部には、開口部が形成されていて、
前記側壁部は、内面が、他方の端部から前記一方の端部に向かって徐々に外方に位置するように傾斜しているとともに、前記平面に比べて、前記筒軸に対する前記内面の傾きが大きい、電池ケース。 - 請求項1から3のいずれか一つに記載の電池ケースにおいて、
前記突出部は、突出端部と該突出部に対向する側壁部の一部との距離と、前記電池の軸線方向の長さとの差が、該電池の移動を規制可能な規定値以下になるように、前記側壁部の内面に設けられている、電池ケース。 - 請求項1から4のいずれか一つに記載の電池ケースにおいて、
前記突出部は、対向する前記側壁部の内面上に、互いに対向する位置に設けられている、電池ケース。 - 請求項5に記載の電池ケースにおいて、
前記突出部は、突出端部が位置する前記平面が、該突出部と対向する位置に設けられた突出部の突出端部が位置する平面に対して平行になるように、前記側壁部の内面上に設けられている、電池ケース。 - 請求項1から6のいずれか一つに記載の電池ケースにおいて、
前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、少なくとも一方の端部には、開口部が形成されていて、
前記突出部は、前記側壁部の内面上に、前記筒軸方向に延びるリブ状に形成されている、電池ケース。 - 請求項1から7のいずれか一つに記載の電池ケースにおいて、
前記側壁部の筒軸方向の両端部のうち、他方の端部を覆う閉塞板部を有し、
前記閉塞板部は、前記側壁部と一体形成されている、電池ケース。 - 請求項1から8のいずれか一つに記載の電池ケース内に、電池ユニットを収納することにより構成される、電池パック。
- 請求項9に記載の電池パックにおいて、
前記電池ユニットは、
電池同士の端部を電気的に接続するための接続部材と、
前記接続部材及び前記電池の端部を覆うように設けられる絶縁シートとをさらに備える、電池パック。
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