JPWO2012133914A1 - Ranklアンタゴニストを含む癌免疫増強剤 - Google Patents

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Abstract

本発明はRANKLの作用を遮断する化合物を含む癌免疫増強剤の提供としており、本発明は抗RANKL中和抗体等のRANKLのアンタゴニストを有効成分として含む癌免疫増強剤である。

Description

本発明は、抗癌免疫を増強するための組成物に関する。
1.Tリンパ球による癌免疫応答とその問題点
最近、癌に対する免疫応答を誘導することで癌を治療する方法が開発されつつある。その1つが、癌で発現する抗原(癌関連抗原)を認識するTリンパ球の免疫応答を利用した方法である。この方法で問題となる点の1つは、癌関連抗原が本来、自分自身が発現するタンパク質(自己抗原)である点である。
自己抗原に対する免疫応答は個体にとって有害であるため、ヒトはそれを抑制する機構を備えている。そのため自己抗原の1つとみなされる癌関連抗原に対する免疫応答も、同じ機構により、その効率が低くなると考えられている。
自己抗原に対する免疫応答を抑制する機構の1つが、自己抗原に応答可能なTリンパ球を発生途中で除く機構である。Tリンパ球のほとんどが胸腺で分化する。その際、自己抗原を認識するTリンパ球は、分化・成熟の途中で細胞死が誘導され、その結果、免疫応答を起こす前に除去される。
この除去機構に必要な細胞の1つが、胸腺髄質上皮細胞(mTEC:medullary thymic epithelial cell)である。胸腺髄質上皮細胞は、胸腺の構造を形成する上皮細胞に属するが、他の上皮細胞にない特色を持つ。すなわち胸腺髄質上皮細胞は、通常は末梢組織で特異的に発現する自己抗原群を異所的に発現することで、自己抗原を認識するTリンパ球の除去を行っている(非特許文献1)。
また胸腺髄質上皮細胞は、自己抗原の1つとして癌関連抗原も発現していることが判明している(非特許文献2)。すなわち、胸腺髄質上皮細胞は癌に応答するT細胞を胸腺内で除去することで、癌に対する個体の免疫応答に対して、逆に不利な働きをしていると予想されている。しかしながら、成体において胸腺髄質上皮細胞の機能抑制を行う方法がなく、そのため胸腺髄質上皮細胞の機能抑制が癌の増大を抑制できるのかも不明である。
2.RANKL(Receptor activator of NF−κB ligand)の生理活性と疾患治療への応用
RANKLはTNFファミリーに属するサイトカインであり、そのレセプターであるRANKに結合することで細胞の分化などを誘導する。RANKLは、特に、破骨細胞分化に必須の因子として、骨吸収における必要性がよく知られており、その機能を抑制する中和抗体はヒト骨粗鬆症の治療薬として利用されつつある(非特許文献3)。また乳腺上皮細胞の分化・成熟への関与や、さらには乳腺上皮細胞に由来する乳癌の初期発生段階にも重要であることも報告された(非特許文献4)。
一方、これまでに本発明者により、胸腺髄質上皮細胞がRANKL(Receptor activator of NF−κB ligand)の作用により分化すること(非特許文献5)、またRANKLによる胸腺髄質上皮細胞の分化誘導活性には、細胞内シグナル伝達因子であるTRAF6(TNF receptor associated factor 6)が必要であることが判明している(非特許文献6)。
またRANKLの作用を遮断することを介して、癌の骨転移に重要な破骨細胞を抑制し、癌の骨転移を抑制する試みもなされている(非特許文献7)。
Kyewski B et al.;Annu Rev Immunol.2006;24:571−606. Gotter J et al.;J Exp Med.2004;199:155−66. Stolina M et al.;Adv Exp Med Biol.2007;602:143−50. Gonzalez−Suarez E et al.;Nature.2010;468:103−7. Akiyama T et al.;Immunity.2008 Sep 19;29(3):423−37. Akiyama T et al.;Science.2005;308:248−51. Dougall WC et al.;Curr Opin Support Palliat Care.2007;1:317−22.
本発明は、成体においてRANKLの作用を遮断することで癌に対する免疫応答を強化し、癌の増大を抑制すること、及びRANKLの作用を遮断する化合物を含む癌免疫増強剤の提供を目的とする。
これまでRANKLが乳癌上皮細胞に直接作用することで、乳癌の発生を惹起することが報告され、RANKLの作用を抑制するRANK−Fcタンパク質は、乳癌の発生を抑制することが報告されている(Gonzalez−Suarez E et al.;Nature.2010;468:103−7)。しかしながら、これらの作用は正常細胞から癌へと変化する作用点における効果は示唆するものの、既に癌化した細胞の増殖を抑制するものではない。さらにこの作用は乳癌上皮細胞に直接作用しており、癌に対する免疫応答は関与していない。
またRANKLの作用を遮断することを介して、癌の骨転移に重要な破骨細胞を抑制し、癌の骨転移を抑制する試みもなされているが(Dougall WC et al.;Curr Opin Support Palliat Care.2007;1:317−22)、この作用にもTリンパ球による免疫応答の惹起は無関係であり、さらに骨転移しない癌には適用できない。
本発明者らは、RANKLの作用を、あるいはそのシグナル伝達機構を抑制することで、胸腺髄質上皮細胞の生存、維持、機能に必要又は関与する因子を抑制又は阻害し得ることを見出した。その作用を介して、通常は細胞死で除去される癌に応答するTリンパ球を、胸腺で生存させ、結果として個体の癌免疫応答能を高め、癌の増大を抑制することが可能になる。この作用においては、RANKLが癌に直接作用することは必要ない。従って、RANKLが癌に直接作用しない癌治療に応用可能となる。
本発明者らはさらに鋭意検討を行い、RANKLの作用を遮断することにより胸腺髄質上皮細胞の増殖が低下し、癌免疫応答が亢進し、癌の増大が抑制されるか否かについて検討を行った。すなわち、本発明者らは、RANKLに対する抗体を使用してRANKL作用を中和、抑制することで、胸腺髄質上皮細胞の機能を抑制できるのか検証した。胸腺が十分発達した生後6〜8週令のマウスにRANKLの中和抗体を皮下投与し、2週間後に胸腺の解析を行った。その結果、RANKL中和抗体を投与した群では成熟した胸腺髄質上皮細胞が大幅に減少していることを、フローサイトメーター及び免疫組織染色で確認した。さらに胸腺髄質上皮細胞の機能を制御する遺伝子群の発現も大きく減少していることを確認した。これらのことは、RANKL中和抗体の投与により、胸腺髄質上皮細胞の機能を効果的に抑制できることを示している。さらにRANKLの中和抗体の投与はコントロール抗体の投与と比較して、癌の増大を有意に抑制した。また、RANKL中和抗体を投与したマウスでは平均生存日数が増加した。
このように、RANKLの中和抗体を成体に投与してRANKLの作用を抑制することで、成体の胸腺髄質上皮細胞の生存、維持、機能を阻害できること、および癌の増大を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] RANKLのアンタゴニストを有効成分として含む癌免疫増強剤。
[2] RANKLのアンタゴニストが抗RANKL中和抗体である、[1]の癌免疫増強剤。
[3] 抗RANKL中和抗体がクローンOYC1である、[2]の癌免疫増強剤。
[4] Tリンパ球の癌免疫応答を増強させる、[1]〜[3]のいずれかの癌免疫増強剤。
[5] [1]〜[4]のいずれかの癌免疫増強剤を含む、癌免疫療法剤。
本発明のRANKLアンタゴニストを有効成分として含む組成物は、生体において抗癌免疫を増強し、発癌、癌の進展を防ぐことができる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2011−079167号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1Aは、フローサイトメーターによる胸腺髄質上皮細胞の解析(RANKL中和抗体;N=3,コントロール;N=2)の結果を示す図である(その1)。
図1Bは、フローサイトメーターによる胸腺髄質上皮細胞の解析(RANKL中和抗体;N=3,コントロール;N=2)の結果を示す図である(その2)。aはmTEChiを、bはmTECloを、cはcTECを示す。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図2は、免疫組織染色による胸腺髄質上皮細胞の解析(N=3)の結果を示す図である図2AはKeratin−5(緑)及びUEA−1(赤)(成熟した胸腺髄質上皮細胞のマーカー)の存在を示し、図2Bは、Aire(緑)(髄質上皮細胞の機能分子)及びEpCAM(赤)(髄質上皮細胞のマーカー)の存在を示す。
図3は、リアルタイムPCRによる胸腺髄質上皮細胞の機能因子の解析(N=3)の結果を示す図である。図3A、B、C及びDは、それぞれAire、Spt1、Csnb及びCol2の結果を示す。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図4は、RANKL中和抗体を処理したマウスへの癌移植実験の結果を示す図である。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図5は、RANKL中和抗体を処理したマウスへの癌移植後の生存曲線を示す図である。
図6は、RANKL中和抗体を投与したマウスの胸腺リンパ球の癌免疫増強効果を腫瘍の大きさの変化で示す図である。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図7は、RANKL中和抗体を投与したマウスの脾臓リンパ球の癌免疫増強効果を腫瘍の大きさの変化で示す図である。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図8は、RANKL中和抗体を投与したマウスの脾臓リンパ球の癌免疫増強効果を体重当りの腫瘍の重量で示す図である。図中、アスタリスクは有意差検定の結果有意差が認められたことを示す。
図9は、RANKL中和抗体(抗RANKL抗体)及びコントロールIgGを投与した、癌細胞移植マウスにおける癌の増大を示す写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
RANKL(Receptor activator of NF−κB ligand)は、TNFスーパーファミリーのメンバーであるRANK(NF−κBの受容体アクティベーター)のリガンドであり、細胞内ドメイン(RANKLのN末端から第1番目から48番目のアミノ酸からなるドメイン)、膜貫通ドメイン及び細胞外ドメインを有する2型貫通タンパク質である(特表2002−509430号公報、特許公報3523650号)。
本発明は、RANKLの作用を特異的に阻害し得るRANKLのアンタゴニストを有効成分として含む組成物である。RANKLのアンタゴニストは、RANKLの作用を阻害し、胸腺髄質上皮細胞(mTEC:medullary thymic epithelial cell)の増殖、分化を抑制し、その機能を阻害する。その結果、癌に対する個体の免疫応答が上昇する。
本発明で用いるRANKLアンタゴニストとして、RANKLに結合し、RANKLがその受容体であるRANKに結合するのを阻止する物質が挙げられる。このような物質としては、例えば、RANKLを中和してRANKLの作用を阻害する抗RANKL中和抗体が挙げられる。該中和抗体を抗RANKLアンタゴニスト抗体ともよぶ。該抗RANKL中和抗体は、好ましくはRANKLの細胞外ドメインに結合する。本発明の抗体が認識し、結合するRANKLの由来動物種は限定されないが、好ましくはhuman RANKL(hRANKL)又はmurine RANKL(mRANKL)、さらに好ましくはhRANKLである。また、RANKLのアンタゴニストとして、RANKLのデコイ受容体として知られているオステオプロテゲリンOPGやRANKの細胞外ドメインからなる可溶型RANK、それらを用いたIgGのFc領域などとの融合蛋白質及びそれらの断片であって、RANKLに結合し、RANKLがその受容体であるRANKに結合するのを阻止するものが挙げられる。さらに、RANKLのアンタゴニストとして、RANKLの構造が類似した化合物、OPGに構造が類似した化合物又は可溶型RANKの構造が類似した化合物であって、RANKLに結合し、RANKLがその受容体であるRANKに結合するのを阻止するものが挙げられる。
本発明の抗RANKL中和抗体として、抗マウスRANKL抗体としては、例えば、オリエンタル酵母工業のclone,OYC1(オリエンタル酵母工業株式会社カタログNo.47104001)が挙げられ、抗ヒトRANKL抗体としては、オリエンタル酵母工業のclone,7H12−4G(オリエンタル酵母工業株式会社カタログNo.47102000)が挙げられる。これらの抗RANKL抗体はオリエンタル酵母工業より入手可能である。
本発明の抗RANKL抗体は、公知の方法により、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体として得ることができ、モノクローナル抗体が好ましい。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマに産生されるもの、及び遺伝子工学的手法により抗体遺伝子を含む発現ベクターで形質転換した宿主に産生されるものを含む。モノクローナル抗体産生ハイブリドーマは、公知の手法により、以下のようにして作製できる。すなわち、膜型若しくは可溶型RANKL又はその断片ペプチドを感作抗原として用いて、公知の免疫方法により免疫し、得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって公知の親細胞と融合させ、公知のスクリーニング法により、モノクローナル抗体を産生する細胞をスクリーニングすることによって作製することができる。免疫に用いるRANKLとしては、マウス由来のRANKL又はヒト由来のRANKLの細胞外ドメイン又はその断片を用いればよい。RANKLを免疫する際、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン等のキャリアタンパク質と結合させて用いてもよい。また、モノクローナル抗体としては、抗体遺伝子をハイブリドーマからクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主に導入し、遺伝子組換え技術を用いて産生させた組換え型のものも用いることができる(例えば、Vandamme,A.M.et al.,Eur.J.Biochem.1990;192:767−775.参照)。この際、抗体重鎖(H鎖)又は軽鎖(L鎖)をコードするDNAを別々に発現ベクターに組み込んで宿主細胞を同時形質転換させてもよいし、あるいはH鎖及びL鎖をコードするDNAを単一の発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換させてもよい(国際公開第WO 94/11523号パンフレット)。また、トランスジェニック動物を使用することにより、組換え型抗体を産生することもできる。例えば、抗体遺伝子を、乳汁中に固有に産生されるタンパク質(ヤギβカゼインなど)をコードする遺伝子の途中に挿入して融合遺伝子として調製する。抗体遺伝子が挿入された融合遺伝子を含むDNA断片をヤギの胚へ注入し、この胚を雌のヤギへ導入する。胚を受容したヤギから生まれるトランスジェニックヤギ又はその子孫が産生する乳汁から所望の抗体を得ることができる(Ebert,K.M.et al.,Bio/Technology 1994;12:699−702)。
得られた抗体がRANKLの作用を阻害し、胸腺髄質上皮細胞の増殖、分化を阻害するか否かは例えば、後述の実施例に記載のマウスを用いた方法で確認することができる。
さらに、本発明の抗RANKL抗体は、ヒトに対する異種抗原性を低下させること等を目的として人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体をも含み、いずれも公知の方法を用いて製造することができる。キメラ抗体は、抗体V領域をコードするDNAを得て、ヒト抗体C領域をコードするDNAと連結し、これを発現ベクターに組み込んで宿主に導入し産生させることにより得られる。ヒト化抗体は、ヒト以外の哺乳動物、例えばマウス抗体の相補性決定領域(CDR;complementarity determining region)をヒト抗体の相補性決定領域へ移植したものであり、ヒト以外の動物抗体由来のCDRとヒト抗体由来のフレームワーク領域を有する。ヒト化抗体は公知の方法により作製することができる(欧州特許出願公開番号EP 125023号公報、WO 96/02576号公報参照)。ヒト化抗体は、再構成(reshaped)ヒト抗体ともいう。キメラ抗体及びヒト化抗体のC領域には、ヒト抗体のものが使用され、例えばH鎖では、Cγ1、Cγ2、Cγ3、Cγ4を、L鎖ではCκ、Cλを使用することができる。また、抗体又はその産生の安定性を改善するために、ヒト抗体C領域を修飾してもよい。
ヒト抗体は、例えばヒト抗体遺伝子座を導入し、ヒト由来抗体を産生する能力を有するトランスジェニック動物に抗原を投与することにより得ることができる。該トランスジェニック動物としてマウスが挙げられ、ヒト抗体を産生し得るマウスの作出方法は、例えば、米国特許第7,145,056号明細書(XenoMouse(登録商標));米国特許第5,612,205号明細書、米国特許第5,981,175号明細書、米国特許第5,814,318号明細書、米国特許第5,545,806号明細書(HuMAb−Mouse(登録商標));Tomizuka,K.et al.,Nature Genet.,16,133−143,1997(TransChromoMouse(商標));Ishida I.et al.,Cloning and Stem Cells,4,85−95,2002(KMMouse(商標))等に記載されている。また、ヒト抗体断片を表面に提示するファージを利用したファージディスプレイ法によっても作製することができる。すなわち、ヒトB細胞からヒト抗体重鎖及び軽鎖を得て、CDR領域に人工的な配列を加え、ファージディスプレイ法によりヒト可変領域を発現するファージのライブラリーを作製し、所望の結合性を有するヒト抗体を選択する。ファージディスプレイ法によるヒト抗体の作製については、国際公開第1992/015679号国際公開パンフレット等に記載されている。
抗RANKL抗体は、完全抗体だけでなく、その機能的断片も含む。抗体の機能的断片とは、抗体の一部分(部分断片)であって、抗体の抗原への作用を1つ以上保持するものを意味し、具体的にはF(ab’)、Fab’、Fab、Fv、ジスルフィド結合Fv、一本鎖Fv(scFv)、及びこれらの重合体等が挙げられる[D.J.King.,Applications and Engineering of Monoclonal Antibodies.,1998 T.J.International Ltd]。
また、モノクローナル抗体を用いる場合、1種類のみのモノクローナル抗体を用いてもよいが、認識するエピトープが異なる2種類以上のモノクローナル抗体を用いてもよい。
本発明の組成物は、上記の抗RANKL抗体を有効成分として含む癌免疫増強剤、癌免疫活性化剤又は癌免疫賦活化促進剤である。該組成物は、生体における癌免疫反応を上昇させ、癌の発症や進展を阻害し、癌の治療又は予防効果を発揮し得る。すなわち、前記組成物は癌免疫療法剤として用いることができる。
抗RANKL抗体は、胸腺髄質上皮細胞の働きを抑制する。胸腺髄質上皮細胞は自己抗原を認識するTリンパ球を除去する働きを有する。従って、胸腺髄質上皮細胞は自己の体内に形成された癌関連抗原に対するTリンパ球を排除する。抗RANKL抗体は胸腺髄質上皮細胞の働きを抑制する結果、癌関連抗原に対するTリンパ球が排除されないので、癌に対する免疫反応が生じる。すなわち、抗RANKL抗体は直接癌細胞に作用するのではなく、Tリンパ球による癌免疫応答を亢進し、Tリンパ球を介して、癌免疫を増強することにより、癌治療又は予防効果を発揮する。従って、抗RANKL抗体を含む組成物を、Tリンパ球による癌免疫応答を増強し亢進する、癌免疫増強剤として用いることができる。抗RANKL抗体により癌免疫応答が亢進するTリンパ球は、胸腺で発生後に脾臓などの2次リンパ組織に移動し局在するが、2次リンパ組織に局在するTリンパ球が効率的に癌に対する免疫反応を生じる。
投与量は、症状、年齢、体重などによって異なるが、通常、経口投与では、成人に対して、抗体量として、1日約0.01mg〜1000mgであり、これらを1回、又は数回に分けて投与することができる。また、非経口投与では、1回約0.01mg〜1000mgを皮下注射、筋肉注射又は静脈注射によって投与することができる。
組成物は、製剤分野において通常用いられる担体、希釈剤、賦形剤を含む。たとえば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、ステアリン酸マグネシウムなどが使用される。注射用の水性液としては、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが使用され、適当な溶解補助剤、たとえばアルコール、プロピレングリコールなどのポリアルコール、非イオン界面活性剤などと併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油などが使用され、溶解補助剤としては安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい。
本発明の組成物の治療又は予防の対象となる癌は、限定されないが、胃癌、肺癌、肝癌、結腸癌、肛門・直腸がん、食道癌、膵癌、乳癌、腎癌、皮膚癌、子宮癌、前立腺癌、膀胱癌、副腎癌、脳・神経腫瘍、白血病、リンパ腫、中皮腫等が挙げられる。
さらに抗RANKL抗体を含む本発明の組成物を投与した癌患者のTリンパ球は、それらの作用により、抗癌免疫活性が亢進しており、このTリンパ球をさらに増やすことにより、癌治療に用いることができる。すなわち癌患者に抗RANKL抗体を含む本発明の組成物を投与し、既存の免疫活性化療法を併用して、癌患者の体内で癌に対するTリンパ球を増やす。また投与後にリンパ球を該患者から採取し、in vitroでリンパ球を増やした後に、該リンパ球を前記患者に投与してもよい。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
胸腺髄質上皮細胞におけるRANKL中和抗体の効果
(1) マウスへの投与方法
ネンブタール麻酔下CD40欠損または野性型(C57BL/6JJc1,日本クレア)の6週齢雌マウスにRANKL中和抗体(3例)オリエンタル酵母工業のclone,OYC1(オリエンタル酵母工業株式会社カタログNo.47104001)および中和能の無いマウスRANKL抗体(コントロール抗体)(2例)オリエンタル酵母工業のclone,OYC2(オリエンタル酵母工業株式会社カタログNo.47103001)を5mg/kgの用量で皮下投与した。二週間後、マウスより胸腺を摘出し、以下、(2)フローサイトメーター、(3)凍結切片の免疫染色および(4)Real Time PCR法を用いて発現解析を行った。
(2) フローサイトメーターによる解析
胸腺の一部(約20mg)を1mlのPBSを含むシャーレ中にて数カ所ハサミで切り込みを入れ、1mlのRPMI−1640培地を含む1.5mlチューブに移して10分間4℃でローテーターにてゆっくりと撹拌した。上清を上記のPBSと共に別の15mlチューブに回収した。0.125%Collagenase/Dispase(Roshe)、0.01%DNaseIを含むRPMI−1640培地1mlを加え、37℃にて15分間インキュベートした。この間、5分毎にピペッティングした。上清を先ほどの15mlチューブに移し、新しい0.125%Collagenase/Dispase、0.01%DNaseIを含むRPMI−1640培地を加えた。これを4回繰り返し、ばらばらにほぐれた胸腺の細胞集団を得た。1×10個の細胞を100μlのFACS Buffer(2% FCS含有PBS)に懸濁し、抗CD16/32抗体で氷上20分間ブロッキング処理を行った。標識した抗CD45抗体、抗TER−119抗体、抗EpCAM抗体、UEA−1レクチンで氷上20分間染色し、FACS Bufferで二回洗浄後にFACS解析を行った(図1)。解析に当たっては、CD45−、TER119−の胸腺細胞をEpCAM(胸腺上皮細胞のマーカー)、UEA−1(胸腺髄質上皮細胞のマーカー)で染色し、EpCAM陽性UEA−1高陽性(より分化成熟した髄質上皮細胞)の細胞画分(mTEChi)、EpCAM陽性UEA−1低陽性(髄質上皮細胞)の細胞画分(mTEClo)、EpCAM陽性UEA−1陰性(皮質上皮細胞)の細胞画分(cTEC)に分けて解析した。図1Aにフローサイトメーターによる解析結果を示し、図1Bに解析結果をまとめたグラフを示す。図1に示すようにRANKL中和抗体投与群では成熟した髄質上皮細胞が大きく減少していた。
(3) 凍結切片の免疫染色
胸腺の一部(約40mg)をOCT compound中液体窒素にて凍結し、スライドグラス上に厚さ約5μmの凍結切片標本を作製した。アセトンにて固定後、PBSで洗浄し、抗ヤギ抗体を10%含むPBS溶液で室温20分間ブロッキング処理した。抗Keratin−5抗体および抗UEA−1抗体、または抗EpCAM抗体および抗Aire抗体で室温一時間処理した。PBSで洗浄後、蛍光(Alexa488およびAlexa546)標識した二次抗体で室温40分間処理し、PBSにて洗浄後、共焦点顕微鏡(Zeiss 710)を用いて蛍光像の撮影を行った(図2)。図2AはKeratin−5及びUEA−1の結果を示し、Keratin−5は緑色蛍光で、UEA−1は赤色蛍光(成熟した胸腺髄質上皮細胞のマーカー)で示されている。コントロールにおいては、赤色蛍光を発する部分が目立つが、RANKL中和抗体投与群では緑色蛍光のみ観察され、赤色蛍光はほとんど観察されない。図2BはAire(髄質上皮細胞の機能分子)及びEpCAM(髄質上皮細胞のマーカー)の結果を示し、Aireは緑色蛍光で、EpCAMは赤色蛍光で示されている。コントロールにおいては、緑色蛍光及び赤色蛍光を発する部分が優勢であるが、RANKL中和抗体投与群では緑色蛍光及び赤色蛍光を発する部分が激減している。この結果は、RANKL中和抗体投与群では成熟した髄質上皮細胞が大きく減少していることを示している。
(4) 定量的Real Time PCR法を用いた胸腺髄質上皮細胞の機能遺伝子発現解析
−80℃にて凍結保存していた胸腺の一部(約10mg)からTRIZOL(登録商標)Reagent(Invitrogen)を用いてRNAを採取した。DNaseIで37℃30分処理し、混入したDNAを除去した。約2μgのRNAを鋳型としRandom Hexamerをプライマーに用いてreverse transcriptase反応によりcDNAを調製した。これを鋳型としてAire、Spt1、Csnb及びCol2の遺伝子発現をReal Time PCR(Applied Biosystems)を用いて解析した(図3)。成熟した胸腺髄質上皮細胞の“機能因子”の発現を定量的RT−PCRで検証した。これらの解析は全てGAPDHの発現量の相対値で示した。図3A、B、C及びDは、それぞれAire、Spt1、Csnb及びCol2の結果を示す。図3に示すように、中和抗体投与群ではAireや組織特異的抗原など、成熟した胸腺髄質上皮細胞の機能に必要な因子の発現が大きく減少していた。
(5) 癌細胞の増大に対するRANKL中和抗体の効果
ネンブタール麻酔下、野性型(C57BL/6JJc1、日本クレア)の6週齢雌マウスにRANKL中和抗体(オリエンタル酵母工業、clone,OYC1)およびコントロール抗体(Sigma−Aldrich、ラット精製IgG)(各3例)を5mg/kgの用量で頸部に皮下投与した。二週間後、もう一度同じ用量で二回目の投与を行った。さらに二週間後、ネンブタール麻酔下マウス右脇皮下に培養リンパ腫EL−4を1×10個移植した。移植後五日目から腫瘍の大きさを測定し、その後生存日数を調べた。
腫瘍の大きさは短経a mm,長径b mmを電子ノギスで測定し、体積を(a×b)3/2×π/6とした。生存率は(生存数/検体数(N=3)×100)%とした(図4)。図4に結果を示す実験においては、野生型マウスにRANKL中和抗体(白丸)又はコントロール抗体(黒丸)を2週おきに2回投与し、さらに2週間後にマウス癌細胞EL4を皮下移植した。図4に示すように、RANKL中和抗体を投与したマウス群ではコントロール抗体に比べて癌の増大が有意に抑制された。
また各移植マウスの生存の確認を毎日行った(図5)。図5に結果を示す実験においては、野生型マウスにRANKL中和抗体あるいはコントロール抗体を2週おきに2回投与し、さらに2週間後にマウス癌細胞EL4を皮下移植後、マウスの生存を確認した。図5において、RANKL中和抗体投与群及びコントロール投与群の生存曲線を示す。図5に示すように、RANKL中和抗体を投与したマウス群ではコントロール抗体に比べてマウスの生存率が向上した。
RANKL中和抗体のリンパ球を介した癌免疫増強効果
RANKL中和抗体を投与したマウスのリンパ球に癌の増大を抑制する効果があることを調べるために、RANKL中和抗体を投与したマウスの胸腺リンパ球又は脾臓リンパ球をヌードマウスに移入し、癌抑制効果を調べた。
ネンブタール麻酔下、野性型(Balb/cA JCL、日本クレア)の6週齢雌マウスにRANKL中和抗体(オリエンタル酵母工業、clone,OYC1)及びコントロール抗体(Sigma−Aldrich、ラット精製IgG)(各3例)を5mg/kgの用量で頸部に皮下投与した。二週間後、もう一度同じ用量で二回目の投与を行った。最終投与から二週間後に胸腺又は脾臓からリンパ球を分取し、6週齢雌BALB/cA nu/nuマウス(日本クレア)に静脈注射で移入すると同時に癌細胞株(Meth A;5x10細胞)を皮下に移植した。
腫瘍の大きさは短経a mm,長径b mmを電子ノギスで測定し、体積を(a×b)3/2×π/6とした(図6及び図7)。図6に結果を示す実験においては、野生型マウス(Balb/cA JCL、日本クレア)にRANKL中和抗体、又はコントロール抗体を2週おきに2回投与し、さらに2週間後に胸腺リンパ球を分取、6週齢雌BALB/cA nu/nuマウス(日本クレア)に静脈注射で移入すると同時に癌細胞株(Meth A;5x10細胞)を皮下に移植した。癌細胞移植後、八日目から腫瘍の大きさを測定した。図6に示すように、RANKL中和抗体を投与したマウス由来胸腺リンパ球移入群(黒四角)ではコントロール抗体を投与したマウス由来胸腺リンパ球移入群(黒丸)に比べて癌の増大が有意に抑制された。図7、図8、図9に結果を示す実験においては、野生型マウスにRANKL中和抗体又はコントロール抗体を2週おきに2回投与し、さらに2週間後に脾臓リンパ球を分取、6週齢雌BALB/cA nu/nuマウス(日本クレア)に静脈注射で移入すると同時に癌細胞株(Meth A)を皮下に移植した.移植後、5日目から腫瘍の大きさを測定した。図7に示すように、RANKL中和抗体を投与したマウス由来脾臓リンパ球移入群(白四角)ではコントロール抗体を投与したマウス由来脾臓リンパ球移入群(黒四角)に比べて癌の増大が有意に抑制された。さらに図8に結果を示す実験では、移植後22日目に癌を採取、癌の重量とマウスの体重を測定し、その比率を決定した。RANKL中和抗体を投与したマウス由来リンパ球投与群ではコントロール抗体に比べて体重に対する癌の重量が有意に小さかった。さらに図8及び図9に示すように脾臓リンパ球投与群のうち3例中1例のマウスでは癌がほぼ寛解した。図9において、図9AはコントロールIgGを投与したマウスの癌の増大の様子を、図9Bは抗RANKL抗体を投与したマウスの癌の増大の様子を示す。
抗RANKL中和抗体等のRANKLのアンタゴニストを癌免疫治療剤として用いることができる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

Claims (5)

  1. RANKLのアンタゴニストを有効成分として含む癌免疫増強剤。
  2. RANKLのアンタゴニストが抗RANKL中和抗体である、請求項1記載の癌免疫増強剤。
  3. 抗RANKL中和抗体がクローンOYC1である、請求項2記載の癌免疫増強剤。
  4. Tリンパ球の癌免疫応答を増強させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の癌免疫増強剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の癌免疫増強剤を含む、癌免疫療法剤。
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