JPWO2012124099A1 - ルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法 - Google Patents

ルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法 Download PDF

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Abstract

第1の回線と第2の回線とを切り替えて通信を行うルータ装置において、前記第1の回線における回線障害を検出後、前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行うまでの第1の保護時間と、前記第1の回線における回線障害の復旧を検出後、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行うまでの第2の保護時間とを、前記第1の回線の品質状態に応じた時間にそれぞれ設定する設定部と、前記第1の保護時間経過したときに前記第1の回線における回線障害が継続しているとき前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行い、または、前記第1の回線における回線障害を検出後前記第2の保護時間が経過したとき、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行う回線切り替え部とを備える。

Description

本発明は、ルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法に関する。
近年、WAN(Wide Area Network)回線として、無線WAN回線が採用されるようになってきている。無線WAN回線であっても、従来と比較して、高速でかつ広帯域の無線通信を行うことができるようになってきているからである。しかし、無線WAN回線は、無線の特性として、使用環境又は無線環境などに影響を受ける場合がある。例えば、通信速度が通常の場合と比較して低下したり、突然、通信回線が切断される場合などがある。そのため、無線WAN回線は、無線WAN回線を主回線として用いることよりも、有線WAN回線の副回線(またはバックアップ回線)として用いられることの方が多い。
一方で、山間部など、実際に有線WAN回線を引くことが困難な地域では、有線WAN回線よりも安価な無線WAN回線を主回線とするニーズも従来と比較して増加している。
しかし、上述したように無線WAN回線は、有線WAN回線と比較して、その通信品質は低い。通信の連続性を確保するためには、主回線である無線WAN回線に対して副回線が必要になる場合がある。
ただし、このような副回線としては、通信品質は主回線である無線WAN回線よりも良好で、価格も従来と比較して安いなどの条件が課される場合もある。このような条件を満たす回線の一つとして、例えば、ISDN(Integrated Services Digital Network)がある。ISDNは、ディジタル通信網の一つであり、通常の電話線を用いて所謂「2B+D」方式により、データ(BチャネルまたはBch)と制御信号(DチャネルまたはDch)とを伝送することができる。ISDNの通信品質は、例えば、無線WAN回線よりも良好であるが、通常の電話線などを用いているため、従量制によって利用した分だけ課金されることになる。
他方、主回線と副回線とを有する通信ネットワークシステムにおいては、例えばルータ装置などを備えており、このルータ装置によって、主回線に回線障害が発生すると直ちに副回線に切り替えることができるようになっている。これにより、例えば、通信の連続性又は継続性を確保することができる。そして、ルータ装置は、主回線が回線障害から復旧すると、回線を副回線から主回線に切り替えるようにしている。このように副回線から主回線に切り替えることを切り戻しと呼ぶ場合がある。
主回線が無線WAN回線、副回線が有線WAN回線を用いた通信ネットワークシステムおいて、このような切り戻しに関する従来技術として、例えば以下のようなものがある。すなわち、主回線への切り戻しを行っても主回線における復旧後の通信断や遅延などを考慮し、一定時間(または保護時間)遅らせて切り戻しを行うようにしたものがある。図26(A)及び同図(B)は、例えば、このような一定時間遅らせて切り戻しを行う場合の主回線(図26(A))と副回線(図26(B))の通信状態の例をそれぞれ表わしている。
なお、主回線と副回線の双方とも有線WAN回線を用いた通信ネットワークシステムに関する従来技術としては、以下のようなものがある。例えば、主回線のSD−I回線とSD−I回線よりも帯域の狭いINS回線とを副回線に有する多重化装置において、SD−I回線の障害を検出すると自動的にSD−I回線の帯域を絞り込むようにし、障害復旧時にSD−I回線に切り戻すようにするものがある。
また、IP網経由の実時間信号のパケットロス率やジッタを計測して伝送誤りの増加徴候を検出し、ロス率やジッタが閾値を超え、ISDN回線が良好な場合、ISDN回線に切り替えるようにした実時間受信装置もある。
特開2002−271338号公報 特開平10−117176号公報 特開2004−112334号公報 特開2001−53794号公報 特開2006−340165号公報
しかしながら、主回線が無線WAN回線、副回線が有線WAN回線の通信ネットワークシステムにおいて、副回線がISDNなどの従量制の料金体系では、ルータ装置が一定時間経過後切り戻しを行った場合、一定時間ISDNへ接続する分、料金が加算されることになる。
例えば、主回線である無線WAN回線が復旧後、安定して通信を行うことができる場合がある。このような場合、上述した一定時間経過後に切り戻しを行う技術では、主回線が安定しているにも拘わらず主回線への切り戻しが一定時間分遅れてしまい、一定時間ISDNに接続する分無駄な課金が生じることになる。
他方、一定時間経過しても主回線である無線WAN回線が安定せず、すぐに回線障害が発生する場合もある。このような場合において、ルータ装置が一定時間経過後切り戻しを行っても、主回線の回線障害によって通信が切断される可能性がある。したがって、このような場合、通信の継続性を確保することができなくなる。また、切り戻し後、再度主回線から副回線に切り替えを行うと、切り替え時間など回線の切り替えに伴う遅延が生じ、通信の継続性も確保できなくなる場合がある。
また、SD−I回線の障害を検出すると自動的にSD−I回線の帯域を絞り込むようにした技術では、SD−I回線の帯域を絞り込んでもSD−I回線に障害が発生しているため、SD−1回線に転送されたデータが送信先に送信されず、通信の継続性を確保できない場合もある。
さらに、IP網からISDN網への切り替えに関する技術では、ISDN網への切り替えにより課金が生じ、IP網への切り戻しについて適切なタイミングでなければ上述したように無駄な課金が生じる場合もある。
そこで、本発明の一目的は、通信の継続性を確保するようにしたルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、無駄な課金をなくすようにしたルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法を提供することにある。
一態様によれば、第1の回線と第2の回線とを切り替えて通信を行うルータ装置において、前記第1の回線における回線障害を検出後、前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行うまでの第1の保護時間と、前記第1の回線における回線障害の復旧を検出後、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行うまでの第2の保護時間とを、前記第1の回線の品質状態に応じた時間にそれぞれ設定する設定部と、前記第1の保護時間経過したときに前記第1の回線における回線障害が継続しているとき前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行い、または、前記第1の回線における回線障害を検出後前記第2の保護時間が経過したとき、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行う回線切り替え部とを備える。
通信の継続性を確保するようにしたルータ装置、及びルータ装置における回線切り替え方法を提供することができる。また、無駄な課金をなくすようにしたルータ装置、及びルータ装置のける回線切り替え方法を提供することができる。
図1は通信ネットワークシステムの構成例を表わす図である。 図2は通信ネットワークシステムの構成例を表わす図である。 図3(A)と図3(B)は回線切り替えの動作例をそれぞれ表わす図である。 図4(A)と図4(B)は回線切り替えの動作例をそれぞれ表わす図である。 図5(A)と図5(B)は回線切り替えの動作例をそれぞれ表わす図である。 図6(A)と図6(B)は回線切り戻しの動作例をそれぞれ表わす図である。 図7(A)と図7(B)は回線切り戻しの動作例をそれぞれ表わす図である。 図8はジッタと通信速度の関係例を表わすグラフである。 図9は無線WAN回線における品質状態の測定方法の例を表わす図である。 図10は無線WAN回線における品質判定の例を表わす図である。 図11はルータ装置の構成例を表わす図である。 図12はICMPメッセージの送信処理の動作例を表わすフローチャートである。 図13はICMPメッセージの受信処理の動作例を表わすフローチャートである。 図14は閾値管理テーブルの例を表わす図である。 図15は無線WAN回線における品質判定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図16は無線WAN品質状態テーブル106の例を表わす図である。 図17は切り替え保護時間と切り戻し保護時間の設定処理の動作例を表わすフローチャートである。 図18(A)は回線状態テーブル、図18(B)はタイマテーブル、図18(C)は保護時間テーブルの例を夫々表わす図である。 図19は保護時間カウント処理の動作例を表わすフローチャートである。 図20(A)と図20(B)はルーティングテーブルの例を夫々表わす図である。 図21は保護時間カウント処理の動作例を表わすフローチャートである。 図22はルーティングテーブルにおける有線回線の有効または無効の判別処理の動作例を表わすフローチャートである。 図23は保護時間テーブルへの登録処理の動作例を表わすフローチャートである。 図24は通信ネットワークの構成例を表わす図である。 図25はルータ装置の構成例を表わす図である。 図26(A)と図26(B)は切り替え処理と切り戻し処理の動作例を夫々表わす図である。
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態におけるルータ装置100の構成例を表わす図である。ルータ装置100は第1の回線と第2の回線とを切り替えて通信を行うことができる。ルータ装置100は、設定部180と回線切り替え部181とを備える。
設定部180は、第1の回線における回線障害を検出後、第1の回線から第2の回線への切り替えを行うまでの第1の保護時間を第1の回線の品質状態に応じた時間に設定することができる。また、設定部180は、第1の回線の回線障害の復旧を検出後、第2の回線から第1の回線への切り替えを行うまでの第2の保護時間を第1の回線の品質状態に応じた時間に設定することができる。
回線切り替え部181は、第1の保護時間経過したときに第1の回線における回線障害が継続しているとき第1の回線から第2の回線への切り替えを行う。または、回線切り替え部181は、第1の回線における回線障害を検出後、第2の保護時間が経過したとき、第2の回線から第1の回線への切り替えを行うことができる。
このように、本ルータ装置100は、第1の保護時間と第2の保護時間とについて常に一定ではなく、第1の回線の品質状態に応じた時間に設定している。そして、本ルータ装置100は、この設定した第1及び第2の保護時間に従って第1の回線から第2の回線への切り替え、または第2の回線から第1の回線への切り替え(または切り戻し)を行うようにしている。
よって、例えば、第1の保護時間と第2の保護時間とは常に一定の場合と比較して、第1の回線の品質状態を考慮した時間となっているため、本ルータ装置は回線の切り替えや切り戻しを行っても継続した通信を行うことができる。
また、例えば、第2の保護時間が一定の場合と比較して、第1の回線の品質状態に応じた第2の保護時間が設定されているため、第2の回線が従量制の場合においても第1の回線状態に応じて切り戻しが行われて、無駄な課金をなくすことができるようになる。
[第2の実施の形態]
<全体システム例>
図2は、第2の実施の形態における通信ネットワークシステム10の構成例を示す図である。通信ネットワークシステム10は、モバイルルータ装置(以下、「ルータ装置」)100と、端末200−1〜200−nと、基地局300と、IPキャリアネットワーク網350と、対向先センター側ルータ装置(以下、「センター側ルータ装置」)400と、ISDNネットワーク網500と、センター側ネットワーク600とを備える。
通信ネットワークシステム10は、例えば、郵便局のATM(Automatic teller machine:現金自動預け払い機)ネットワークシステムなどであり、端末200−1〜200−nから対向先センター側ルータ400にアクセスして現金の預金などを自動的に行うことができる。あるいは通信ネットワークシステム10は、例えば、端末200−1〜200−nがクライアント、センター側ルータ装置400がサーバなど、所謂クライアント・サーバシステムとして動作することもできる。
図2に表わされるように、通信ネットワークシステム10において、ルータ装置100と基地局300との間は無線回線となっており、ルータ装置100と基地局300とは互いに無線通信を行うことができる。通信ネットワークシステム10においてそれ以外はすべて有線となっている。
通信ネットワークシステム10では、この無線回線を含むルータ装置100とセンター側ルータ装置400間の回線が主回線700であり、ISDNネットワーク網500を含む回線が副回線800となっている。本実施例では、適宜、主回線を無線WAN回線、副回線を有線WAN回線と呼ぶことにする。ただし、ルータ装置100と基地局300間を無線WAN回線、ISDNネットワーク網を有線WAN回線と呼ぶ場合もある。
ルータ装置100は、端末200−1〜200−nから送信されたデータや信号など受信して適宜主回線または副回線に送信することができる。また、ルータ装置100は、主回線または副回線を経由して受信したデータや信号を適宜端末200−1〜200−nに送信することもできる。ルータ装置100は基地局300と無線通信を行うこともできる。ルータ装置100の詳細は後述する。
端末200−1〜200−nは、LAN(Local Area Network)などによりルータ装置100と接続され、センター側ルータ装置400に送信するデータや信号をルータ装置100に送信することができる。また、端末200−1〜200−nは、センター側ルータ装置400から送信されたデータや信号を、ルータ装置100を介して受信することができる。なお、図2の例では、複数の端末200−1〜200−nの例を表わしているが、例えば端末200−1〜200−nは1つでもよい。端末200−1〜200−nは、例えば、郵便局の窓口に設置させることができる。
基地局300は、ルータ装置100と無線通信を行う無線通信装置でもあり、IPキャリアネットワーク網350に接続されている。基地局300は無線回線での無線通信を行うため、ルータ装置100から受信した無線信号を、端末200−1〜200−nが送信したデータや信号に変換(ダウンコンバート)してセンター側ルータ装置400に出力することができる。また、基地局300は、センター側ルータ装置400から受信したデータや信号を無線信号に変換(アップコンバート)してルータ装置100に送信することができる。なお、図2の例では、基地局300は一個の例を表わしているが複数あってもよい。基地局300は、例えば、基地局300に対する上位装置などを介してIPキャリアネットワーク網350と接続されているが、説明の容易のため、図2においてはIPキャリアネットワーク網に接続されている。基地局300は、例えば、無線LANアクセスポイントでもよい。
IPキャリアネットワーク網350は、例えば、通信事業者の保有する広域IP(Internet Protocol)通信網であって、遠隔地のネットワーク同士を接続することができる。このようなIPキャリアネットワーク網350は、例えば、IP−VPN(IP-Virtual Private Network:仮想私設通信)と呼ばれる場合もある。IPキャリアネットワーク網350は有線によりセンター側ルータ装置400と接続される。
センター側ルータ装置400は、端末200−1〜200−nのアクセス先であって、端末200−1〜200−nから送信されたデータや信号を内部のメモリに記憶したり、対応するデータをメモリから読み出して端末200−1〜200−2宛てに送信することもできる。なお、図2の例では、センター側ルータ装置400は1個の例を表わしているが、センター側ネットワーク600に接続された複数のセンター側ルータ装置400があってもよい(例えば、後述する図24)。
ISDN回線500は、例えば、電話やファクシミリ、データ通信などを統合して扱うことのできるディジタル通信網であり、国際電気通信連合電気通信セクタ(ITU−TS)により標準化されている。ISDN回線500は、例えば、BRI(Basic Rate Interface)インタフェースなどを用いて、データ用の64kbpsのBチャネル(またはBch)と、制御信号用の16kbpsのDチャネル(またはDch)により通信を行うことができる。なお、本実施例において、例えば通信時間や通信量などにより課金されるような従量制の有線回線であればISDN回線500以外の有線回線でもよい。
センター側ネットワーク600は、例えば、センター側ルータ装置400を接続するネットワークである。センター側ネットワーク600には、複数のセンター側ルータ装置400が接続されてもよい。
<回線障害発生時の切り替え動作>
次に、ルータ装置100で行われる回線障害発生時の切り替え動作について説明する。図3(A)から図5(B)は主回線に回線障害が発生したときの動作例、図6(A)から図7(B)は主回線の回線障害が復旧した場合の動作例をそれぞれ表わしている。なお、主回線に回線障害が発生して主回線から副回線に切り替えることを「切り替え」、その後、主回線の回線障害が復旧して副回線から主回線に切り替えることを「切り戻し」と適宜呼ぶことにする。
図3(A)から図4(B)は、主回線である無線WAN回線が安定している状態において、通信の切断や遅延など、回線障害が発生した場合の切り替え動作の例をそれぞれ表わしている。また、図5(A)及び同図(B)は、主回線である無線WAN回線が不安定な状態において、通信の切断や遅延など、回線障害が発生した場合の切り替え動作の例をそれぞれ表わしている。回線障害とは、例えば、このように通信の切断や通信の遅延などの障害が発生し、通信ができなくなるような状態のことをいう。
無線WAN回線が安定している状態(または安定状態)とは、例えば、回線障害が発生する可能性が第1の閾値よりも低く、データや信号の無線通信が安定して行われるような状態のことである。一方、無線WAN回線が不安定な状態(または不安定状態)とは、例えば、回線障害が発生する可能性が第1の閾値より高く、データや信号の無線通信が安定して行われないような状態のことである。安定状態(または第1の状態)の方が、不安定状態(または第2の状態)よりも通信量が多く、通信速度も速く、さらに遅延なく無線通信を行うことができる。
図3(A)及び同図(B)に表わされるように、例えば、主回線である無線WAN回線において回線障害が発生すると通信ができなくなる状態(以下、適宜「通信断状態」と称する)となる。このような場合、主回線に回線障害が発生しても一時的な障害であって、元の通信可能な状態(以下、適宜「通信状態」と称する)に戻る可能性もある。そこで、ルータ装置100は、副回線への切り替えについて切り替えのための切り替え保護時間T1を設け、切り替え保護時間T1が経過するまで副回線への切り替えを待つようにしている。図3(A)及び同図(B)の例では、切り替え保護時間T1内において、回線障害が復旧し無線WAN回線に再接続し、有線WAN回線である副回線への切り替えが発生しない様子を表わしている。
このように、切り替えについて切り替え保護時間T1を持たせることで、副回線への切り替えに伴う通信遅延を防止することもできる。すなわち、副回線へ実際に切り替えが行われるまでには、副回線である有線WAN回線において接続のための処理が実行され、その処理を待って初めて副回線への切り替えが行われる。このように切り替えの処理時間のため、通信遅延が発生するが、切り替え保護時間T1により、このような切り替えの処理時間をなくして通信遅延を防止することができる。また、主回線である無線WAN回線の方が、副回線である有線WAN回線よりも広帯域の通信を行うことができる場合、継続して広帯域の通信を行うことができ、継続したサービスを提供することもできる。
他方、例えば、図4(A)及び同図(B)に表わされるように、切り替え保護時間T1が経過しても無線WAN回線の回線障害が継続している場合、ルータ装置100は副回線への切り替えを行うようにしている。例えば、ルータ装置100は切り替え保護時間T1経過後、副回線への切り替え指示を行い、副回線への接続処理を行い、その後、経路切り替え指示により実際に副回線への切り替えを行うことができる。
図5(A)及び同図(B)は、同様に主回線で回線障害が発生した場合の切り替え動作であるが、主回線が不安定状態の場合における切り替え動作の例である。この例の場合も、切り替え保護時間T1経過して、無線WAN回線において回線障害が継続している場合に、副回線への切り替えが行われることになる。
本実施例においては、主回線である無線WAN回線が不安定状態の切り替え保護時間T1は、主回線である無線WAN回線が安定状態の切り替え保護時間T1よりも短い時間となっている。
これは、主回線が不安定状態のときは、無線WAN回線において通信状態と通信断状態とを繰り返している。そのような状態のときに主回線における回線障害が検出されたとき、不安定な主回線よりも安定した通信を行うことができる有線回線への切り替えを行った方が、継続した通信を行い得る。主回線が不安定な状態のとき、通信断状態と通信状態とを繰り返し、そのたびに副回線への切り替えや切り戻しを行うと、切り替えに伴う通信遅延が生じる。このような切り替えによる遅延などを防止して継続した通信を行うようにするため、本実施例においては、主回線が不安定状態の切り替え保護時間T1は安定状態の切り替え保護時間T1よりも短くなっている。
一方で、安定状態の切り替え保護時間T1は、不安定状態の切り替え保護時間T2よりも長い時間となっていると考えることもできる。これは、主回線である無線WAN回線が安定状態であれば、主回線に回線障害が発生してもすぐに回線障害から復旧する可能性がある(例えば図3(A))。切り替えに伴う通信遅延よりも、これまで安定状態であった無線WAN回線における回線障害の復旧を考慮して、安定状態の切り替え保護時間T1は不安定状態よりも長くなっている。
また、図6(A)〜図7(B)は「切り戻し」の場合の動作例をそれぞれ表わしている図である。「切り替え」により回線が主回線から副回線に切り替わり、その後、主回線の回線障害が復旧して副回線から主回線へ「切り戻し」が行われる場合である。このうち、図6(A)及び同図(B)は主回線が安定状態における切り戻しの動作例を表わしている。
本実施例において、ルータ装置100は、主回線において回線障害が復旧すると、切り戻しのための切り戻し保護時間T2が経過するまで待ち、切り戻し保護時間T2経過後に主回線への切り戻しを行うようにしている。主回線において回線障害から復旧したとしても、例えば、回線復旧直後に再度回線障害が発生する場合もあり、このような場合の切り替え動作による通信遅延などを考慮して、切り戻し保護時間T2を持たせるようにしている。
ただし、本実施例において、主回線が安定状態のときの切り戻し保護時間T2は、不安定状態のときの切り戻し保護時間T2よりも短くなっている。
これは、主回線が安定状態のときに回線障害が復旧すればそのまま安定して無線通信を行い得る可能性が不安定状態よりも高く、できるだけ早く主回線への切り戻しを行うことで、例えば副回線よりも通信速度が早く広帯域の無線WAN回線を利用した通信を行うことができる。また、副回線がISDN回線などの接続時間や通信量などに応じて課金が行われるような従量制の通信回線の場合、切り戻しのための保護時間が短ければ短いほど副回線の接続時間も短くなり、無駄な課金を防止することができる。
他方、図7(A)及び同図(B)に表わされるように、主回線が不安定状態のときは、主回線への切り戻しを、主回線が安定状態のときと同様に行うと、再び回線障害が検出され副回線への切り替えを行う場合もある。このような状態を繰り返すごとに切り替えや切り戻しを行うと、切り替えなどに伴う通信遅延が遅延し、継続した通信を行うことができなくなる。従って、主回線が不安定状態のときの切り戻し保護時間T2は、主回線が安定状態のときの切り戻し保護時間T2よりも長い時間となっている。
このように、ルータ装置100は、切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2の2つの保護時間を保持しているが、主回線である無線WAN回線の品質状態(または回線状態)に応じて、2つの保護時間T1,T2の長さをそれぞれ変えるようにしている。
このような処理を行うためには、ルータ装置100は、少なくとも回線障害発生や回線障害復旧時点において、主回線である無線WAN回線の品質状態を取得し、これにより主回線が安定状態か不安定状態かを把握することが望ましい。以下、無線WAN回線の品質状態の取得処理について説明する。
<無線WAN回線の品質状態の取得処理>
図8から図10は品質状態の取得処理をそれぞれ説明するための図である。このうち、図8は通信装置の台数が増加すると帯域または速度が低下し、同時にジッタのばらつきも大きくなることを表わしたグラフである。縦軸は通信速度、横軸はジッタ(または遅延時間)を表わしている。ジッタとは、例えば、遅延時間、あるいは、データや信号を送信先に送信後、対応する返信を受信するまでの往復時間の揺らぎである。
例えば、無線回線などは通信可能な帯域幅や通信可能な通信量などが予め決められている。そのような有限の無線リソースでは、利用している通信装置の台数が少ないほど、その通信装置に割り当てる無線リソースは多くなり従って、通信速度もその分早くなり、ジッタのばらつき(または幅)も少なくなる。一方、無線回線を利用する通信装置の台数が多くなればなるほど、逆に各通信装置は割り当てられる無線リソースは少なくなり、速度も1台の通信装置の場合よりも低くなる。また、各通信装置のジッタのばらつきも1台の場合と比較してその幅が広くなる。
例えば、ルータ装置100はジッタの変化を常に監視し、ジッタが増えた場合は、無線WAN回線は不安定状態、逆にジッタが減っている場合は、無線WAN回線は安定状態とすることもできる。ルータ装置100は、このジッタの変化により無線WANの品質状態を管理することできる。
図9は、無線WAN回線における品質状態の測定方法の例を表わす図である。品質状態の測定の具体例としては、例えば、ICMP(Internet Control Message Protocol:インターネット制御通知プロトコル)メッセージを利用することができる。例えば、ルータ装置100がICMPメッセージのEchoメッセージ(エコー要求通知)を送信する。宛先であるセンター側ルータ装置400は、送信元と送信先とを入れ換えてICMP Echo Reply(エコー応答通知)メッセージを返信する。例えば、ルータ装置100はこのICMP Echoメッセージに送信時間を挿入して送信し、ICMP Echo Replyメッセージを受信した受信時間と比較することで往復の時間を測定することができる。
このようにルータ装置100は、例えば、メッセージを送信先(センター側ルータ装置400など)に送信後、当該メッセージに対応する返信メッセージを受信するまでの往復時間の揺らぎをジッタとして測定することができる。この場合、ルータ装置100は、例えば、往復時間が増加しているときは不安定状態、往復時間が変化ない又は減少しているとき安定状態とすることもできる。
図10は無線WAN回線の品質状態の判定を説明するための図である。ルータ装置100は、測定した往復時間が基準値に対してどれだけ差があるかを計算することでジッタのばらつきを測定することができる。そして、ルータ装置100は、ある時間幅において往復時間が第2の閾値を超えた個数を算出し、これが一定値以上のとき、無線WAN回線は不安定状態、一定値より少ないとき、無線WAN回線は安定状態とすることができる。図10の例では、ある時間幅において往復時間が第2の閾値を超えた個数が3個以上のとき不安定状態と判別し、3個より少ないときは安定状態と判別している。このようにルータ装置100は、往復時間の1回だけの測定で主回線の品質状態を判別するのではなく、ある一定時間における統計的な算出結果から品質状態を判別することができる。そのため、ルータ装置100は定期的(例えば1秒)にメッセージをセンター側ルータ装置400に送信することで、無線WAN回線の品質状態を常時、監視することができる。
<ルータ装置100の構成例>
次にルータ装置100の構成例について説明する。図11はルータ装置100の構成例を表わす図である。
ルータ装置100は、ジッタ送信側計測部101、無線WAN回線終端部102、ジッタ受信側計測部103、閾値管理テーブル104、閾値超え検出部105、無線WAN品質状態テーブル106、無線WAN回線状態検出部107、回線状態テーブル108、保護時間登録コマンド処理部109、保護時間テーブル110、タイマテーブル111、切り替えタイマ管理部112、ルーティングテーブル113、切り戻しタイマ管理部120、有線回線終端部130、有線回線状態検出部131、コマンド入力部132、フォワーディング部140、及びLAN収容部150を備える。
このルータ装置100において、ジッタ送信側計測部101と、閾値超え検出部105と、切り替えタイマ管理部112、及び切り戻しタイマ管理部120は、例えば、周期的に動作することができる。常に動作する場合と比較して、ルータ装置100全体の処理量や動作するための電力量を削減することもできる。なお、ジッタ送信側計測部101と、閾値超え検出部105と、切り替えタイマ管理部112、及び切り戻しタイマ管理部120については、周期的ではなく常に動作するようにすることもできる。
なお、各部の詳細については次の動作例において、動作例とともに順次説明することにする。
また、第1の実施の形態における設定部180は、例えば、ジッタ送信側測定部101、無線WAN回線終端部102、ジッタ受信側測定部103、閾値管理テーブル104、閾値超え検出部105、無線WAN品質状態テーブル106、無線WAN回線状態検出部107、回線状態テーブル108、保護時間登録コマンド処理部109、保護時間テーブル110、タイマテーブル111、コマンド入力部132に対応する。さらに、第1の実施の形態における回線切り替え部181は、例えば、切り替えタイマ管理部112、ルーティングテーブル113、切り戻しタイマ管理部120、フォワーディング部140に対応する。
<動作例>
次にルータ装置100における動作例を説明する。ルータ装置100は、例えば、無線WAN回線の品質状態を測定して品質状態を判定し、その後判定した品質状態に応じて、切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2を設定する。そして、ルータ装置100は2つの保護時間T1,T2に基づいて切り替え処理や切り戻し処理などを行う。
したがって、動作例についても理解の容易のために、まず、主回線である無線WAN回線の品質状態を測定して品質を判定するための処理を説明する(例えば図12から図16)。次いで、その品質状態に応じた切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2の設定処理(例えば図17から図18(C))を説明する。最後に設定された保護時間T1,T2に基づく切り替え処理と切り戻し処理など(図19から図23)を説明する。なお、これらの処理などの順番については適宜入れ換えることもできる。
<1.無線WAN回線に対する品質状態の測定処理と判定処理>
最初に、図12から図16を参照して主回線である無線WAN回線の品質状態を測定する測定処理と品質状態を判定する判定処理とを説明する。このうち図12は、ICMPメッセージを用いた計測処理において、ICMP Echo Requestメッセージの送信処理の例を表わすフローチャートである。本処理は、例えば、ジッタ送信側計測部101により行われる。
ジッタ送信側計測部101は、例えば、周期的(1秒ごとなど)に処理を開始する(S10)。そして、ジッタ送信側計測部101は、ICMP Echo Requestメッセージ内に現在時刻を挿入する(S11)。
次いで、ジッタ送信側計測部101は、現在時刻を挿入したICMP Echo Requestを、無線WAN回線終端部102を介してセンター側ルータ装置400に送信する(S12)。例えば、無線WAN回線終端部102は、ICMP Echo Requestメッセージに対して無線信号に変換するなどの処理を行い無線信号として、基地局300に送信することができる。
ただし、無線WAN回線について回線障害などが発生してICMP Echo Requestメッセージが無線WAN回線に送信されない場合もある。そのため、ジッタ送信側計測部101は、ICMP Echo Requestメッセージが送信されたか否かを判別するようにしている(S13)。例えば、無線WAN回線終端部102は、無線WAN回線が通信可能な状態か否かを常時に監視し、ICMP Echo Requestメッセージが送信できたか否かを表わす通知をジッタ送信側計測部101に出力するようにしている。例えば、ジッタ送信側計測部101はこの通知に基づいてICMP Echo Requestメッセージを送信できたか否かを判別することができる。
ジッタ送信側計測部101は、ICMP Echo Requestメッセージを送信できたとき(S13で「送信可」のとき)、本処理を終了させる(S15)。一方、ジッタ送信側計測部101は、ICMP Echo Requestメッセージを送信できなかったとき(S13で「送信不可」のとき)、ポインタを更新する処理を行う(S14)。
ルータ装置100は、無線WAN回線の品質状態を判別するとき1回の測定で判別するのではなく複数回の統計結果により判別し、測定した1つ1つの結果に対してインデックスを割り振るようにしている。そして、ルータ装置100は、その測定について最初の測定から周期的に連続して測定を行うようにしており、途中で測定ができない場合は改めて最初から測定するようにしている。そのために、ジッタ送信側計測部101は、ICMP Echo Requestメッセージが送信できないとき、改めて最初のインデックスの値から割り振るための処理としてポインタを更新する処理を行っている。このインデックス値は、例えばジッタ送信側計測部101によりICMP Echo Requestメッセージに含めることもできる。ジッタ送信側計測部101は、ポインタを更新後、本処理を終了させる(S15)。
図13はジッタ受信側計測部103におけるジッタ計測処理の例を表わすフローチャートである。ジッタ送信側計測部101によるICMP Echo Requestメッセージの送信処理により当該メッセージが送信され、センター側ルータ装置400から当該メッセージに対するICMP Echo Replyメッセージがルータ装置100に返信されたものとする。また、ICMP Echo Replyメッセージには、ICMP Echo Requestメッセージに挿入された現在時刻(または送信時刻、S11)が挿入されているものとする。
ジッタ受信側計測部103は、処理を開始すると(S20)、無線WAN回線終端部102からICMP Echo Replyメッセージを入力し、当該メッセージ含まれる送信時刻と受信した現在の時刻との差(または往復時間)を求める(S21)。
次いで、ジッタ受信側計測部103は、その差が第2の閾値を超えたとき、閾値管理テーブル104のポインタが示す位置に「1」、その差が第2の閾値を超えていないとき、「0」を設定する(S22)。第2の閾値は例えば図10における「閾値」であって、基準値(例えば300ms)に対する往復時間が第2の閾値を超えているか否かにより判別されることができる。
図14は閾値管理テーブル104の例を表わす図である。閾値管理テーブル104は、往復時間を計測した1つ1つに対してインデックスが割り当てられており、各インデックスに対して第2の閾値を超えたか否かのフラグが書き込まれるようになっている。インデックスについては、例えば、ジッタ受信側計測部103がICMP Echo Replyメッセージを受信するごとにインデックスを示すポインタを1つずつ進めていく。または、ジッタ受信側計測部103は、ICMP Echo Replyメッセージに含まれるインデックスを抽出する。そして、ジッタ受信側計測部103は、例えば、計算した差(または往復時間)が第2の閾値を超えた場合「閾値超えの有無」の該当するエントリに「1」、超えない場合は「0」を順次記憶する。
そして、ジッタ受信側計測部103は閾値管理テーブル104に閾値を超えたか否かの結果を書き込むと、ポインタを更新し(S23)、処理を終了させる(S24)。ジッタ受信側計測部103は、例えば、周期的にICMP Echo Replyメッセージを受信することになるが、当該メッセージを受信すると再度S20から処理を行うことになる。
以上の処理を行うことで、閾値管理テーブル104には、計測した個数分、第2の閾値超えの有無が記憶される。そして、この閾値管理テーブル104に基づいて無線WAN回線の品質状態が判定される。
図15は無線WAN回線の品質状態を判定する判定処理の例を表わすフローチャートである。閾値超え検出部105は、例えば、閾値管理テーブル104に記憶された第2の閾値超えの個数から判定する。
閾値超え検出部105は、処理を開始すると(S30)、閾値管理テーブル104の先頭ポインタと最後尾ポインタとが示す該当エリア内において「1」の個数を加算する(S31)。例えば、図14に表わされるように、閾値超え検出部105は、閾値管理テーブル104において、一定の時間内(または一定回数内)に第2の閾値超えが何回発生したかを計算する。
次いで、閾値超え検出部105は、加算値と安定または不安定状態判断基準値(以下、状態判断基準値)とを比較する(S32)。状態判断基準値は、例えば「3」などとすることができ、予め閾値超え検出部105内のメモリまたは他のメモリなどに記憶されているものとする。
そして、閾値超え検出部105は、加算値が基準値を超えた場合(S33で「基準値超え」)、不安定状態と判断し、無線WAN品質状態テーブル106に対して、無線WAN回線は不安定状態であることを表わすフラグ(例えば「1」)を設定する(または書き込む)(S34)。
図16は無線WAN品質状態テーブル106の例を表わす図である。無線WAN品質状態テーブル106は、主回線である無線WAN回線の品質状態が記憶されるテーブルであり、例えば「1」のときは不安定状態、「0」のときは安定状態である。
閾値超え検出部105は、ICMP Echoメッセージの往復時間が、一定期間において第2の閾値を超える回数が状態判断基準値を超えたとき、例えば、無線WAN回線に遅延が発生し、不安定状態であると判断している。
一方、閾値超え検出部105は、加算値が状態判断基準値以内のとき(S33で「基準値内」のとき)、無線WAN回線を安定状態と判断する。そして、閾値超え検出部105は、無線WAN品質状態テーブル106に対して、無線WAN回線は安定状態であることを表わすフラグ(例えば「0」)を設定する(または書き込む)(S37)。
閾値超え検出部105は、ICMP Echoメッセージの往復時間が、一定期間において第2の閾値を超える回数が状態判断基準値以下のとき、例えば、無線WAN回線は安定状態であると判断している。
図16の無線WAN品質状態テーブル106の例では、無線WAN回線は安定状態と判別されて、「0」が記憶されている。なお、無線WAN品質状態テーブル106において、例えば、「0」が不安定状態、「1」が安定状態でもよい。
閾値超え検出部105は、S34及びS37の処理を終了させると、先頭ポインタと最後尾ポインタとを更新させる(S35)。例えば、閾値超え検出部105は、閾値管理テーブル104の現在の先頭ポインタと最後尾ポインタとをそれぞれ1つずつ進めることで更新する。
そして、閾値超え検出部105は処理を終了させる(S36)。なお、閾値超え検出部105は再度S30に移行して、更新した先頭ポインタと最後尾ポインタとに基づいて上記処理を繰り返すことができる。
以上により、ルータ装置100は、主回線である無線WAN回線の品質状態を測定し、無線WAN回線が安定状態か不安定状態かについての情報を保持することができる。
<2.切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2の設定処理>
ルータ装置100は、無線WAN回線の品質状態に応じて、切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2をそれぞれ設定することができる。次に、2つの保護時間T1,T2の設定処理の動作例について、図17から図18(C)を参照して説明する。
このうち図17は、切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2の設定処理の動作例を表わすフローチャートである。2つの保護時間T1,T2の設定処理は、例えば、無線WAN回線状態検出部107により行われる。
無線WAN回線状態検出部107は、処理を開始すると(S40)、無線WAN回線終端部102のレジスタを読み出す(S41)。無線WAN回線終端部102のレジスタには、上述しように、例えば、無線WAN回線において回線障害が発生し通信断状態となっているのか、無線WAN回線において回線障害が復旧した状態となっているのか、あるいは通信可能な状態となっているのかについての情報が記憶されている。このレジスタに記憶された情報に基づいて、無線WAN回線状態検出部107は、回線障害による回線断を検出したり、回線障害から復旧したことを検出したり、あるいはいずれも未検出(または通信可能な状態)を検出することができる。なお、無線WAN回線終端部102は、このような無線WAN回線の状態を常時監視することができ、その最新の監視結果をレジスタ内に書き込むことができる。
無線WAN回線状態検出部107は、レジスタに基づいて、回線断(または回線障害)を検出したとき(S42で「回線断検出」のとき)、切り替え保護時間T1を設定する処理を行う(S44〜S52)。一方、無線WAN回線状態検出部107は、レジスタに基づいて、回線復旧を検出したとき(S42で「回線復旧検出」のとき)、切り戻し保護時間T2を設定する処理を行う(S54〜S62)。他方、無線WAN回線状態検出部107は、いずれも検出しなかったとき(S42で「未検出」)、無線WAN回線については通信できている状態のため、とくに保護時間T1,T2の設定をすることなく処理を終了させるようにしている(S43)。
切り替え保護時間T1の設定処理は、例えば以下のようになる。すなわち、無線WAN回線状態検出部107は、回線断(または回線障害)を検出すると、回線状態テーブル108に回線断を表わすフラグ(例えば「1」)を設定する(S44)。図18(A)は回線状態テーブル108の例を表わす図である。例えば、状態が「1」のとき回線断(または回線障害)、状態が「0」のとき回線接続状態を表わしている。「1」と「0」は逆でもよい。回線状態テーブル108についても、無線WAN回線終端部102のレジスタと同様に、無線WAN回線の最新の状態(無線WAN回線が回線断状態なのか、復旧した状態となっているのか)が記憶されることができる。
次いで、無線WAN回線状態検出部107は、タイマテーブル111を読み出し、切り替えタイマ管理部112または切り戻しタイマ管理部120が起動中か否かを判定する(S45)。これは、2つのタイマ管理部112,120は設定した保護時間T1,T2の経過時間を管理し、保護時間T1,T2のカウントを行っている。本動作では、2つのタイマ管理部112,120がカウント動作をしているときはそのカウント動作を優先し、また、動作しているか否かについてはタイマテーブル111に記憶するようにしている。図18(B)はタイマテーブル111の例を表わしており、2つのタイマ管理部112,120が動作するときは、例えば「タイマ起動状態」が「1」となるため、無線WAN回線状態検出部107はこのタイマテーブル111により2つのタイマ管理部112,120が起動中か否かを判別することができる。
図17に戻り、無線WAN回線状態検出部107は、2つのタイマ管理部112,120の双方または一方が起動しているとき(S46で「起動中」のとき)、起動している方を優先するため、本処理を終了させる(S47)。なお、無線WAN回線状態検出部107は、2つのタイマ管理部112,120の双方が起動しているとき本処理を終了させることもできるし、どちらか一方のタイマ管理部112,120が起動しているときに終了させることもできる。
一方、無線WAN回線状態検出部107は、2つのタイマ管理部が未起動のとき(S46で「未起動」のとき)、無線WAN品質状態テーブル106を読み出し、安定状態か不安定状態かを判定する(S48)。例えば、無線WAN回線状態検出部107は、切り替えタイマ管理部112を経由して、無線WAN品質状態テーブル106に記憶された品質状態を読み出すことができる。
そして、無線WAN回線状態検出部107は、無線WAN回線の状態が安定状態のとき(S49で「安定状態」のとき)、タイマテーブル111の切り替え保護時間T1のタイマ値に安定状態時の切り替え保護時間T1を設定する(S50)。
例えば、安定状態のときの切り替え保護時間T1は保護時間テーブル110に記憶されている。図18(C)は保護時間テーブル110の例を表わす図である。保護時間テーブル110は、安定状態と不安定状態に応じて、切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2の時間が各々記憶されている。これらの時間は、コマンド入力部132を介して外部から入力することができ、保護時間登録コマンド処理部109により保護時間テーブル110に記憶させることができる。その処理は後述する。図18(C)に表わされているように、切り替え保護時間T1については、図3(A)などで説明したように、安定状態の切り替え保護時間T1の方が、不安定状態の切り替え保護時間T1よりも長い時間となっている。本処理(S50)において無線WAN回線状態検出部107は、保護時間テーブル110の「安定状態」における「切り替え保護時間(T1)設定値」から値(例えば100sec)を読み出す。そして、無線WAN回線状態検出部107は、タイマテーブル111の「切り替え保護時間(T1)タイマ値用)における「タイマ値」の項目に当該保護時間T1を記憶させるようにしている。
一方、無線WAN回線状態検出部107は、無線WAN回線の状態が不安定状態のとき(S49で「不安定状態」のとき)、タイマテーブル111の切り替え保護時間T1のタイマ値に不安定状態の切り替え保護時間T1を設定する(S53)。例えば、無線WAN回線状態検出部107は、保護時間テーブル110の「不安定状態」における「切り替え保護時間(T1)設定値」から値(例えば1sec)を読み出す。そして、無線WAN回線状態検出部107は、タイマテーブル111の「切り替え保護時間(T1)タイマ値用」の「タイマ値」の項目に当該保護時間T1を記憶させるようにしている。
無線WAN回線状態検出部107は、タイマテーブル111の切り替え保護時間T1の設定が終了すると(S50、S53が終了すると)、切り替えタイマ管理部112を起動させるようにする(S51)。切り替えタイマ管理部112は、このように、例えば無線WAN回線状態検出部107からの指示に基づいて動作する。切り替えタイマ管理部112の動作例は後述する。
そして、無線WAN回線状態検出部107は、一連の切り替え保護時間T1の設定処理を終了させる(S52)。
一方、切り戻し保護時間T2の設定処理(S54〜S62)については、例えば、以下のように動作する。すなわち、無線WAN回線状態検出部107は、回線復旧を検出すると(S42で「回線復旧検出」のとき)、回線状態テーブル108に「0」を設定し、無線WAN回線が復旧して接続状態であることを記憶する(S54)。
次いで、無線WAN回線状態検出部107は、タイマテーブル111を読み出して、2つのタイマ管理部112,120が起動中か否かを判定し(S55)、双方とも起動中またはいずれか一方が起動中のとき(S56で「起動中」のとき)、起動しているタイマ管理部112,120を優先するため処理を終了させる(S57)。一方、無線WAN回線状態検出部107は、2つのタイマ管理部112,120の双方または一方が未起動のとき(S56で「未起動」のとき)、無線WAN品質状態テーブル106を読み出し、安定状態か不安定状態かを判定する(S58)。
そして、無線WAN回線状態検出部107は、無線WAN回線が安定状態のとき(S59で「安定状態」のとき)、タイマテーブル111の切り戻し保護時間T2のタイマ値に、安定状態の切り戻し保護時間T2を設定する(S60)。一方、無線WAN回線状態検出部107は、無線WAN回線が不安定状態のとき(S59で「不安定状態」のとき)、タイマテーブル111の切り戻し保護時間T2のタイマ値に、不安定状態の切り戻し保護時間T2を設定する(S63)。
図6(A)〜図7(B)で説明したように、切り戻し保護時間T2について、安定状態のときの切り戻し保護時間T2と不安定状態のときの切り戻し保護時間Tでは、不安定状態の方が安定状態よりも長い時間となっている。切り戻し保護時間T2についても、保護時間テーブル110に保護時間登録コマンド処理部109により安定状態の切り戻し保護時間T2と不安定状態の切り戻し保護時間T2とが記憶される。そして、無線WAN回線状態検出部107は、保護時間テーブル110から安定状態または不安定状態の切り戻し保護時間T2を読み出して、タイマテーブル111に記憶させることができる。無線WAN回線状態検出部107は、図18(B)に表わされたタイマテーブル111の「切り戻し保護時間(T2)タイマ値用」の「タイマ値」の項目に、保護時間テーブル110から読み出した安定状態または不安定状態の切り戻し時間T2を記憶させる。
S60またはS63の処理が終了すると、無線WAN回線状態検出部107は、切り戻しタイマ管理部120を起動させる(S61)。切り戻しタイマ管理部120についても、無線WAN回線状態検出部107からの指示により動作することができる。
そして、一連の処理が終了する(S62)。
以上の処理により、ルータ装置100は、無線WAN回線の品質状態に応じた切り替え保護時間T1と切り戻し保護時間T2が設定または記憶され、切り替え保護時間T1に対しては切り替えタイマ管理部112によりタイマがカウントされる。また、切り戻し保護時間T2に対しては切り戻しタイマ管理部120によりタイマがカウントされる。次にこのカウント処理以降の処理について説明する。
<3.カウント処理、切り替え処理、切り戻し処理>
次に、カウント処理と切り替え処理について、図19〜図21を参照して説明する。図19は切り替え保護時間T1が設定された場合のカウント処理と切り替え処理の例を表わすフローチャートである。例えば、切り替えタイマ管理部112により行われる処理である。
切り替えタイマ管理部112は、処理を開始すると(S70)、タイマテーブル111内の切り替え保護時間T1のタイマ値をタイマ周期分減算する(S71)。切り替えタイマ管理部112は、例えば、無線WAN回線状態検出部107からの指示により動作を開始し、その後は、例えば10msecなどタイマ周期ごとに動作することができる。切り替えタイマ管理部112は、例えば、切り替え保護時間T1が設定されたタイマテーブル111のタイマ値を、動作するごとにタイマ周期分減算することになる。なお、切り替えタイマ管理部112は、動作を開始すると、タイマテーブル111の「タイマ起動状態」の項目に切り替えタイマ管理部112が動作していることを表わすフラグ(例えば「1」)を記憶する。
そして、切り替えタイマ管理部112は、減算した結果が「0」か否かを判別することで、設定した切り替え保護時間T1が経過したか否かを判別するようにしている(S72)。切り替えタイマ管理部112は、減算した結果、タイマテーブル111のタイマ値が「0」になっていないとき(S72で「≠0」のとき)、まだ切り替え保護時間T1が経過していないため再度S71の処理に移行する。
切り替えタイマ管理部112は、減算したタイマ値が「0」になったとき(S72で「=0(タイムアウト)」のとき)、回線状態テーブル108を読み出して回線状態を判断する(S73)。切り替えタイマ管理部112は、例えば、切り替え保護時間T1経過後、回線状態テーブル108から無線WAN回線の回線状態を読み出して、切り替え保護時間T1経過後における回線状態を判別するようにしている。例えば、切り替えタイマ管理部112は、無線WAN回線状態検出部107を経由して回線状態テーブル108から回線状態の情報を読み出すことができる。
切り替えタイマ管理部112は、回線状態テーブル108から読み出した回線状態が切断状態(または回線障害)のとき(S74で「切断状態」のとき)、主回線である無線WAN回線は切断状態(または回線障害)のため、副回線である有線WAN回線への切り替えを行うことになる。すなわち、切り替えタイマ管理部112は、無線WAN回線が切断状態(または回線障害)のとき、有線回線終端部130に接続指示を出力する(S75)。有線回線終端部130は、この接続指示を受けると、例えば有線WAN回線に接続するための接続処理などを行うことができる。
そして、切り替えタイマ管理部112は、ルーティングテーブル113にアクセスし、無線WAN回線終端部102を出力インタフェースとするエントリを無効にする(S76)。
図20(A)はルーティングテーブル113の例を表わす図である。ルーティングテーブル113は、例えば、ルータ装置100に入力された端末200−1〜200−nからのデータや信号を主回線である無線WAN回線に送信するか、副回線である有線WAN回線に送信するかなどの経路情報が記憶されているテーブルである。
例えば、フォワーディング部140は、ルーティングテーブル113に記憶された経路情報に従って、端末200−1〜200−nから送信されたデータや信号を無線WAN回線または有線WAN回線に送信することができる。例えば、フォワーディング部140は、ルーティングテーブル140において、「メトリック」が「高優先」となっている出力インタフェースに、宛先が「センター側ネットワークアドレス」であるデータや信号を送信することができる。よって、ルーティングテーブル113の「高優先」となっている出力インタフェースである「無線WAN回線終端部」のエントリを削除することで高優先の送信先がなくなる。そのため、フォワーディング部140は、宛先が「センター側ネットワークアドレス」のデータや信号の送信先を「有線回線終端部」に送信することができる。
図19に戻り、一方、切り替えタイマ管理部112は無線WAN回線の回線状態が通信可能な接続状態のとき(または回線障害が発生していないとき、S74で「接続状態」のとき)、S75とS76の処理を行うことなく、S77の処理に移行する。
S76の処理が終了し、S74で「接続状態」のとき、切り替えタイマ管理部112はタイマテーブル111の切り替え保護時間T1のタイマ起動状態を未起動に設定する(S77)。切り替えタイマ管理部112は、切り替え保護時間T1が経過し、ルーティングテーブル113への処理などを行ったため、タイマテーブル111の「タイマ起動状態」を例えば「0」にして未起動であることを記憶する。
そして、切り替えタイマ管理部112は一連の処理を終了させる(S78)。
以上の処理により、切り替え保護時間T1経過後において、無線WAN回線の回線障害が継続しているとき、主回線から副回線への切り替えが行われることになる。そして、ルータ装置100は、端末200−1〜200−nから送信されたデータや信号などを副回線である有線WAN回線に送信することができるようになる。
次に、切り戻し保護時間T2のカウント処理と切り戻し処理について説明する。図21はかかる処理の例を表わすフローチャートである。例えば、切り戻しタイマ管理部120により行われる。
切り戻しタイマ管理部120は、処理を開始すると(S80)、タイマテーブル111に記憶された切り戻し保護時間T2のタイマ値をタイマ周期分減算する(S81)。切り戻しタイマ管理部120も、例えば、無線WAN回線状態検出部107からの指示により動作を開始し、10msecなどのタイマ周期ごとに動作する。そのため、切り戻しタイマ管理部120は、動作するごとにタイマ周期分、タイマテーブル111に「タイマ値」として記憶された切り戻し保護時間T2を減算する。
そして、切り戻しタイマ管理部120は、減算したタイマ値が「0」でないとき(S81で「≠0」のとき)、「0」になるまで待つ(S81で「≠」のときのループ)。
一方、切り戻しタイマ管理部120は、減算したタイマ値が「0」になったとき(S81で「=0(タイムアウト)のとき」、回線状態テーブル108から回線状態を判別する(S83)。回線状態テーブル108には最新の無線WAN回線の回線状態が記憶されており、切り替えタイマ管理部112と同様に、切り戻しタイマ管理部120は切り戻し保護時間T2経過後、回線状態テーブル108から回線状態を読み出す。切り戻しタイマ管理部120は、切り戻しの際も切り替えのとき(S73)と同様に、回線状態として、主回線である無線WAN回線の回線状態を判別するようにしている。切り戻しタイマ管理部120も、無線WAN回線状態検出部107を経由して回線状態テーブル108にアクセスして回線状態の情報を読み出すことができる。
切り戻しタイマ管理部120は、無線WAN回線の回線状態が通信可能な接続状態のとき(又は回線障害が発生していないとき、S84で「接続状態」のとき)、副回線から主回線への切り戻しのため、有線回線終端部130に対して切断指示を出力する(S85)。有線回線終端部130は、例えば、切断指示により、有線WAN回線への切断処理のシーケンスを実行し、有線WAN回線を介した通信が行われないよう有線WAN回線を切断させることができる。
次いで、切り戻しタイマ管理部120は、ルーティングテーブル113の無線WAN回線終端部102を出力インタフェースとするエントリを有効にする(S86)。切り替え処理においては、ルーティングテーブル113におけるメトリックが「高優先」に対応する「無線WAN回線終端部」のエントリを削除したが、切り戻し処理においては、例えば、削除したエントリを再度書き込むことになる。これにより、「高優先」メトリックとして「無線WAN回線終端部」の出力インタフェースが有効となり、ルータ装置100は、端末200−1〜200−nから送信されたデータや信号を、副回線である有線WAN回線から無線WAN回線に送信することができる。
なお、このルーティングテーブル113は、例えば図20(B)に表わされるように、「エントリフラグ」の項目を設けて、これにより例えば、「高優先」メトリックが有効か否かを判別するようにすることができる。例えば、ルータ装置100は、高優先メトリックの「エントリフラグ」が「1」のときは、対応する出力インタフェースにデータなどを出力する。一方、ルータ装置100は、高優先メトリックの「エントリフラグ」が「0」のとき、「エントリフラグ」が「1」となっている低優先メトリックに対応する出力インタフェースにデータなどを出力するようにすることができる。この場合、例えば、低優先メトリックの「エントリフラグ」が「0」のとき、対応する出力インタフェースへの出力ができないことを表わしている。「エントリフラグ」へのフラグの書き込みは、例えば切り替えタイマ管理部112または切り戻しタイマ管理部120により行うことができる。
無線WAN回線が切断状態のとき(又は回線障害のとき、S84で「切断状態」のとき)、またはS86の処理が終了後、切り戻しタイマ管理部120は、タイマテーブル111の切り戻し保護時間T2のタイマ起動状態を未起動に設定する(S87)。例えば、切り戻しタイマ管理部120は、タイマテーブル111(例えば図18(B))の「タイマ起動状態」に「0」を記憶する。主回線である無線WAN回線の回線障害が継続しているときは、ルータ装置100は切り戻しの処理を行うことができないため、副回線への接続を継続させることになる。
そして、切り戻しタイマ管理部120は一連の処理を終了させる(S88)。
以上の処理により、切り戻し保護時間T2経過後において、主回線である無線WAN回線の回線障害が復旧し通信可能な状態となると、副回線である有線WAN回線から主回線への切り戻しが行われる。これにより、ルータ装置100は端末200−1〜200−nから送信されるデータや信号などを主回線である無線WAN回線に送信することができる。
<4.その他の処理>
次にその他の処理について説明する。最初に有線WAN回線の状態を検出する有線回線状態検出処理を説明し、次に保護時間登録コマンド処理部109による保護時間登録処理について説明する。
図22は有線回線状態検出処理の動作例を表わすフローチャートである。例えば、有線回線状態検出部131にて行われる。
有線回線状態検出部131は、有線回線状態検出処理を開始すると(S90)、有線回線終端部130のレジスタを読み出して、Bchが接続されているか否かを判別する(S91)。例えば、有線回線状態検出部131は、有線回線終端部130からの割り込み指示により本処理を開始する。また、有線回線終端部130のレジスタには、有線WAN回線が接続されているか否かの情報が記憶されており、本実施例ではISDNにおける通信用のBチャネルの接続情報が記憶されている。例えば、有線回線終端部130は、Bチャネルの送信または受信するためのコネクタが接続されていれば、レジスタにBチャネルが接続できることを表わす情報を記憶し、コネクタが接続されていなければBチャネルは切断されているなどの情報を記憶する。このようなレジスタに記憶されたBチャネルの接続情報に基づいて有線回線状態検出部131はBチャネルが接続されているか否かを判断する。
そして、有線回線状態検出部131は、Bチャネルが接続されていると判別したとき(S92で「Bch接続」のとき)、ルーティングテーブル113の有線回線終端部130をインタフェースとするエントリを有効にする(S93)。例えば、図20(A)のルーティングテーブル113に対して、「出力インタフェース」のエントリにおいて宛先が「センター側ネットワークアドレス」(=センター側ルータ装置400)であって、メトリックが「低優先」のエントリに「有線回線終端部」の情報が記憶される。有線回線状態検出部131は、例えば、ルーティングテーブル113の該当するエントリにすでに有線回線終端部130のエントリが記憶されていればとくに処理を行わないようにすることもできる。また、ルーティングテーブル113に「エントリフラグ」のエントリがあれば(例えば図20(B))、有線回線終端部130は当該エントリに有効を表わすフラグ(例えば「1」)を記憶することができる。
一方、有線回線状態検出部131は、Bチャネルが切断されていると判別したとき(S92で「Bch切断」のとき)、ルーティングテーブル113の有線回線終端部130をインタフェースとするエントリを無効にする(S95)。例えば、図20(A)のルーティングテーブル113に対して、「出力インタフェース」のエントリにおいて宛先が「センター側ネットワークアドレス」であって、メトリックが「低優先」のエントリから「有効回線終端部」の情報が削除される。また、ルーティングテーブル113に「エントリフラグ」のエントリがあれば(例えば図20(B))、有線回線状態検出部131は当該エントリに無線を表わすフラグ(例えば「0」)を記憶することができる。
このように有線回線状態検出部131は、例えば、ルーティングテーブル113に対して、有線回線の接続状態に応じて有線回線への接続ができるか否かの情報を記憶することができる。
そして、有線回線状態検出部131は、ルーティングテーブル113へのエントリを有効にし(S93)、又は無効にすると(S95)、一連の処理を終了させる(S94)。以上により、ルーティングテーブル113において、「有線回線終端部」が出力インタフェースとして有効か否か、あるいは有線WAN回線への送信が行い得るのか否かを設定することができる。
次に、保護時間登録処理について説明する。図23は保護時間登録処理の動作例を表わすフローチャートである。例えば、保護時間登録コマンド処理部109などにより行われる処理であって、保護時間テーブル110への2つの保護時間T1,T2の書き込み処理でもある。
保護時間登録コマンド処理部109は、処理を開始すると(S100)、コマンド入力部132を介して入力したコマンドの保護時間の種別を判別する(S101)。コマンド入力部132は、例えば、ルータ装置100のキーボードなどに接続され、キーボードにより入力されたコマンドを入力することができる。あるいは、コマンド入力部132は端末200−1〜200−nなど通信ネットワークシステム10に接続された装置(例えば、センター側ルータ装置400など)からコマンドを入力することもできる。
コマンドは、例えば、保護時間が切り替え保護時間T1を表わすものか、切り戻し保護時間T2を表わすものかを表わす保護時間種別P1を含む。例えば、P1=0のとき、切り替え保護時間T1、P1=1のとき切り戻し保護時間T2を表わす。また、コマンドは、例えば、安定時保護時間P2と不安定時保護時間P3を含む。例えば、安定時保護時間P2は、主回線である無線WAN回線が安定状態のときの保護時間(例えば、1〜9999秒)を表わし、不安定時保護時間P3は、主回線である無線WAN回線が不安定状態のときの保護時間(例えば、1〜9999秒)を表わす。保護時間登録コマンド処理部109は、コマンド入力部132から受け取ったコマンドの保護時間種別P1から保護時間の種別を判別することができる。
保護時間登録コマンド処理部109は、コマンドの保護時間種別が切り替え保護時間T1のとき(例えばP1=0のとき)、コマンドに含まれる安定時保護時間P2と不安定時保護時間P3とを比較する(S102)。
そして、保護時間登録コマンド処理部109は、安定時保護時間P2が不安定時保護時間P3よりも長いとき(S103で「安定時>不安定時」のとき)、保護時間テーブル110にそれぞれ安定時保護時間P2と不安定時保護時間P3とを記憶する(S104)。図3(A)〜図4(B)などで説明したように、切り替え保護時間T1については、無線WAN回線が安定状態のときの時間と、不安定状態のときの時間とでは、安定状態の方が不安定状態よりも長くするようにしている。保護時間テーブル110への登録の際に、この条件が満たされたときに初めて保護時間テーブル110への登録が行われるようになっている。例えば、保護時間登録コマンド処理部109は、この条件を満たすとき、保護時間テーブル110の「安定状態」における「切り替え保護時間(T1)設定値」のエントリに安定時保護時間P2を登録する。また、保護時間登録コマンド処理部109は、「不安定状態」における「切り替え保護時間(T1)設定値」のエントリに不安定時保護時間P3を記憶する。例えば、保護時間テーブル110に登録された安定時保護時間P2と不安定時保護時間P3が、安定状態における切り替え保護時間T1と不安定状態における切り替え保護時間T1としてそれぞれ登録されることになる。
そして、保護時間登録コマンド処理部109は一連の処理を終了させる(S105)。
一方、保護時間登録コマンド処理部109は、安定時保護時間P2が不安定時保護時間P3以下のとき、保護時間テーブル110への登録が行われない(S103で「安定時≦不安定時」のとき)。その後、保護時間登録コマンド処理部109は一連の処理を終了させる(S105)。
一方、保護時間登録コマンド処理部109は、コマンドの保護時間種別が切り戻し保護時間T2のとき(例えばP1=1のとき)、同様にコマンドに含まれる安定時保護時間P2と不安定時保護時間P3とを比較する(S106)。
そして、保護時間登録コマンド処理部109は、安定時保護時間P2が不安定時保護時間よりも短いとき(S107で「不安定時>安定時」のとき)、保護時間テーブル110へそれぞれの時間を記憶させる(S108)。一方、保護時間登録コマンド処理部109は、安定時保護時間P2が不安定時保護時間P3以上の長さのとき(S107で「不安定時≦安定時」)、保護時間テーブル110へ記憶することなく、一連の処理を終了させる(S109)。
例えば図6(A)〜図7(B)で説明したように、切り戻し保護時間T2については、無線WAN回線が安定状態のときの時間と不安定状態のときの時間とでは、不安定状態の時間の方が安定状態よりも長くするようにしている。保護時間登録コマンド処理部109は、この条件を満たすときに初めて保護時間テーブル110への登録を行うようにしている。例えば、保護時間登録コマンド処理部109は、保護時間種別が切り戻し保護時間T2である安定時保護時間P2を、保護時間テーブル110における「安定状態」の「切り戻し保護時間(T2)設定値」に対応するエントリに記憶する。また、保護時間登録コマンド処理部109は、保護時間種別が切り戻し保護時間T2である不安定時保護時間P3を、保護時間テーブル110における「不安定状態」の「切り戻し保護時間(T2)設定値」のエントリに記憶する。
そして、保護時間登録コマンド処理部109は一連の処理を終了させる(S109)。
[その他の実施の形態]
次にその他の実施の形態において説明する。第2の実施の形態において、通信ネットワークシステム10は1つのセンター側ルータ装置400の例について説明した。センター側ネットワーク600には複数のセンター側ルータ装置400が接続されてもよい。図24は、2つのセンター側ルータ装置400−1,400−2がセンター側ネットワーク600に接続されている例を表わしている。この場合においても、センター側ルータ装置400−1,400−2とルータ装置100は、主回線である無線WAN回線と、副回線である有線WAN回線により接続される。そして、ルータ装置100は主回線を介して端末200−1〜200−2から送信されたデータや信号を主回線または副回線を介してセンター側ルータ装置400−1,400−1のいずれかまたは双方に送信することができる。このように複数のセンター側ルータ装置400−1,400−2が接続される場合でも、第2の実施の形態と同様に、ルータ装置100は、無線WAN回線の品質状態に応じて2つの保護時間T1,T2を変えるようにすることができる。
その他の実施例として、第2の実施の形態で説明したルータ装置100は、例えば図25で表わされる構成により実施することもできる。ルータ装置100は、CPU160、RAM161、ROM162、OSC(発振器)163、無線処理部164、アンテナ165−1,165−2、ISDNインタフェース部166、RS232Cインタフェース部167、L2スイッチ168、LANインタフェース169とを備える。
例えば、CPU160とRAM161、及びROM162とは互いにバスを介して接続されており、これらの協調動作により、例えば、第2の実施の形態におけるジッタ送信側計測部101、ジッタ受信側計測部103、閾値管理テーブル104、閾値超え検出部105、無線WAN品質状態テーブル106、無線WAN回線状態検出部107、回線状態テーブル108、保護時間登録コマンド処理部109、保護時間テーブル110、ルーティングテーブル113、及び有線回線状態検出部131の各機能を実現することができる。
また、CPU160とRAM161、ROM162、及びOSC163の協調動作により、例えば、第2の実施の形態における、タイマテーブル111、切り替えタイマ管理部112、切り戻しタイマ管理部120の各機能を実現することができる。
さらに、例えば、無線処理部164とアンテナ165−1,165−2は、第2の実施の形態の無線WAN回線終端部102に対応し、ISDNインタフェース166は有線回線終端部130に対応する。また、例えば、RS232Cインタフェース167はコマンド入力部132に対応し、L2スイッチ168はフォワーディング部140に対応し、LANインタフェース169はLAN収容部150に対応する。
さらに、上述した第2の実施の形態において、主回線は無線回線、副回線は有線回線の例について説明した。例えば、主回線は有線回線、副回線は無線回線であってもよい。さらに、主回線と副回線ともに無線回線でもよいし、主回線と副回線ともに有線回線であってもよい。いずれにおいても、切り替え保護時間T1について、主回線の回線状態が安定状態のときは不安定状態よりも長くなるように設定されるようにすればよい。また、切り戻し保護時間T2については、主回線の回線状態が安定状態のときは不安定状態のときよりも、短くなるように設定されるようにすればよい。
10:通信ネットワークシステム 100:モバイルルータ(ルータ装置)
101:ジッタ送信側計測部 102:無線WAN回線終端部
103:ジッタ受信側計測部 104:閾値管理テーブル
105:閾値超え検出部 106:無線WAN品質状態テーブル
107:無線WAN回線状態検出部 108:回線状態テーブル
109:保護時間登録コマンド処理部 110:保護時間テーブル
111:タイマテーブル 112:切り替えタイマ管理部
113:ルーティングテーブル 120:切り戻しタイマ管理部
130:有線回線終端部 131:有線回線状態検出部
132:コマンド入力部 140:フォワーディング部
150:LAN収容部 180:設定部
181:回線切り替え部 T1:切り替え保護時間
T2:切り戻し保護時間 P1:保護時間種別
P2:安定時保護時間 P3:不安定時保護時間

Claims (13)

  1. 第1の回線と第2の回線とを切り替えて通信を行うルータ装置において、
    前記第1の回線における回線障害を検出後、前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行うまでの第1の保護時間と、前記第1の回線における回線障害の復旧を検出後、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行うまでの第2の保護時間とを、前記第1の回線の品質状態に応じた時間にそれぞれ設定する設定部と、
    前記第1の保護時間経過したときに前記第1の回線における回線障害が継続しているとき前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行い、または、前記第1の回線における回線障害を検出後前記第2の保護時間が経過したとき、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行う回線切り替え部と
    を備えることを特徴とするルータ装置。
  2. 前記設定部は、前記第1の回線の品質状態が第1の状態における前記第1の保護時間を、前記第1の回線の品質状態が第2の状態における前記第1の保護時間よりも長い時間に設定することを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  3. 前記第1の状態は、前記第1の回線を介してメッセージを送信後、当該メッセージに対応する返信メッセージを受信するまでの往復時間が変わらない又は減少しているときの状態であり、前記第2の状態は前記往復時間が増加しているときの状態であることを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  4. 前記第1の状態は、前記第1の回線を介してメッセージを送信後、当該メッセージに対応する返信メッセージを受信するまでの往復時間が複数回測定され、前記往復時間が閾値を超えた回数が状態判断基準値以下のときであり、前記第2の状態は前記往復時間が閾値を超えた回数が前記状態判断基準値よりも多いときであることを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  5. 前記設定部は、前記第1の回線の品質状態が第1の状態における前記第2の保護時間を、前記第1の回線の品質状態が第2の状態における前記第1の保護時間よりも短く時間に設定することを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  6. 前記第1の状態は、前記第1の回線を介してメッセージを送信後、当該メッセージに対応する返信メッセージを受信するまでの往復時間が変わらない又は減少しているときの状態であり、前記第2の状態は前記往復時間が増加しているときの状態であることを特徴とする請求項5記載のルータ装置。
  7. 前記第1の状態は、前記第1の回線を介してメッセージを送信後、当該メッセージに対応する返信メッセージを受信するまでの往復時間が複数回測定され、前記往復時間が閾値を超えた回数が状態判断基準値以下のときであり、前記第2の状態は前記往復時間が閾値を超えた回数が前記状態判断基準値よりも多いときであることを特徴とする請求項5記載のルータ装置。
  8. 前記設定部は、前記第1の保護時間及び前記第2の保護時間を記憶する保護時間テーブルを備え、
    前記設定部は、前記第1の回線の品質状態が第1の状態における前記第1の保護時間が、前記第1の回線の品質状態が第2の状態における前記第1の保護時間よりも長いときに、前記第1の状態及び前記第2の状態における前記第1の保護時間をそれぞれ前記保護時間テーブルに記憶し、更に、前記第1の回線の品質状態が前記第1の状態における前記第2の保護時間が、前記第1の回線の品質状態が第2の状態における前記第1の保護時間よりも短いときに、前記第1及び第2の状態における前記第2の保護時間をそれぞれ前記保護時間テーブルに記憶することを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  9. 前記設定部は、前記第1の保護時間又は前記第2の保護時間を記憶するタイマテーブルを備え、
    前記設定部は、前記第1の回線の品質状態に応じた前記第1の保護時間を前記第1の回線における回線障害を検出したときに前記タイマテーブルに記憶し、または、前記第1の回線の品質状態に応じた前記第2の保護時間を前記第1の回線における回線障害の復旧を検出したときに前記タイマテーブルに記憶することで、前記第1の保護時間または前記第2の保護時間を設定することを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  10. 前記回線切り替え部は、前記タイマテーブルに記憶した前記第1の保護時間又は前記第2の保護時間に基づいて前記第1の保護時間又は前記第2の保護時間がそれぞれ経過したか否かを判別することを特徴とする請求項9記載のルータ装置。
  11. 前記第1の回線は無線回線、前記第2の回線は有線回線であることを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  12. 前記第1の回線は無線回線又は有線回線であり、前記第2の回線は無線回線又は有線回線であることを特徴とする請求項1記載のルータ装置。
  13. 第1の回線と第2の回線とを切り替えて通信を行うルータ装置における回線切り替え方法であって、
    前記第1の回線における回線障害を検出後、前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行うまでの第1の保護時間と、前記第1の回線における回線障害の復旧を検出後、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行うまでの第2の保護時間とを、設定部により、前記第1の回線の品質状態に応じた時間にそれぞれ設定し、
    前記第1の保護時間経過したときに前記第1の回線における回線障害が継続しているとき、回線切り替え部により、前記第1の回線から前記第2の回線への切り替えを行い、または、前記第1の回線における回線障害を検出後前記第2の保護時間が経過したとき、前記回線切り替え部により、前記第2の回線から前記第1の回線への切り替えを行う、
    ことを特徴とする回線切り替え方法。
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