JPWO2012053373A1 - 導電性粘着剤組成物、電子デバイス及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、導電層が優れた粘着性を有し、かつ表面抵抗率が低い電子デバイスおよびその製造方法を提供することを課題としており、この課題は導電性有機高分子化合物及び水系エマルション粘着剤を含む導電性粘着剤組成物、陽極層と、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と、光電変換層と、陰極層をこの順に配置してなる電子デバイスにおいて、前記導電性粘着剤組成物が、導電性有機高分子化合物を含む水系エマルション粘着剤組成物であることを特徴とする電子デバイスおよび陽極層上に前記導電性粘着剤組成物を用いて導電層を形成して陽極積層体を形成する工程、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法によって解決される。
Description
本発明は導電性粘着剤組成物、電子デバイス及び電子デバイスの製造方法に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス、各種太陽電池、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー等において、透明導電膜を用いた透明電極が盛んに検討されている。
例えば、有機薄膜太陽電池に代表される有機光電変換あるいは電光変換デバイスは、通常、透明導電膜よりなる電極に有機半導体材料を積層して作製される。透明導電膜としては金属薄膜、金属酸化物薄膜、導電性窒化物薄膜等の各種導電膜が検討されているが、現在は主に透明性と導電性との両立が可能で耐久性にも優れるため金属酸化物薄膜が主流である。中でも特に錫をドープした酸化インジウム(ITO)は、透明性と導電性とのバランスが良く、広く使用されている(特許文献1)。一方、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明基材に金属製の微細なメッシュあるいはグリッドを形成したシートがある(特許文献2)。これらのシートは透明性および導電性がメッシュの設計(ピッチ、線幅で決まる開口率)次第で制御できるので、透明電極としての利用可能性がある。
ところで、従来から有機薄膜デバイス等の電子デバイスは、有機素子材料からなる層を積層する場合には、真空蒸着法およびそれに類するドライプロセスあるいは塗布に代表されるウェットプロセスや、粘着層を介したラミネートプロセスにより製造されてきた(特許文献3)。このようなラミネートプロセスにおいては、粘着性を有する透明導電膜が望まれているが、従来の透明導電膜では、透明性、粘着性及び導電性のバランスが課題となっている。
そこで、導電性成分として、ポリチオフェンやその誘導体のような導電性有機高分子化合物等の導電性ポリマーと、有機添加剤を含む導電性ポリマー接着剤からなる層を透明導電膜として、この透明導電膜を介したラミネートプロセス(特許文献4、非特許文献1参照)により電子デバイスを製造することが提案されている。
しかしながら、上記方法では、ラミネート界面でのキャリア注入効率が低下したり、界面の接着力が低かったりする等、電子デバイスの性能が低下するという問題があった。
また、粘着性を有する導電膜として、スルホン酸基を含有するポリビニルアルコールの存在下において、ヘテロ原子を有する芳香族モノマーを重合させて得られる水性導電性樹脂エマルションを使用する方法が開示されている(特許文献5参照)。
しかしながら、このエマルションから形成された導電膜の表面抵抗率は、電子デバイス用として使用するには高く、電子デバイスとして十分な性能が得られない可能性がある。
例えば、有機薄膜太陽電池に代表される有機光電変換あるいは電光変換デバイスは、通常、透明導電膜よりなる電極に有機半導体材料を積層して作製される。透明導電膜としては金属薄膜、金属酸化物薄膜、導電性窒化物薄膜等の各種導電膜が検討されているが、現在は主に透明性と導電性との両立が可能で耐久性にも優れるため金属酸化物薄膜が主流である。中でも特に錫をドープした酸化インジウム(ITO)は、透明性と導電性とのバランスが良く、広く使用されている(特許文献1)。一方、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明基材に金属製の微細なメッシュあるいはグリッドを形成したシートがある(特許文献2)。これらのシートは透明性および導電性がメッシュの設計(ピッチ、線幅で決まる開口率)次第で制御できるので、透明電極としての利用可能性がある。
ところで、従来から有機薄膜デバイス等の電子デバイスは、有機素子材料からなる層を積層する場合には、真空蒸着法およびそれに類するドライプロセスあるいは塗布に代表されるウェットプロセスや、粘着層を介したラミネートプロセスにより製造されてきた(特許文献3)。このようなラミネートプロセスにおいては、粘着性を有する透明導電膜が望まれているが、従来の透明導電膜では、透明性、粘着性及び導電性のバランスが課題となっている。
そこで、導電性成分として、ポリチオフェンやその誘導体のような導電性有機高分子化合物等の導電性ポリマーと、有機添加剤を含む導電性ポリマー接着剤からなる層を透明導電膜として、この透明導電膜を介したラミネートプロセス(特許文献4、非特許文献1参照)により電子デバイスを製造することが提案されている。
しかしながら、上記方法では、ラミネート界面でのキャリア注入効率が低下したり、界面の接着力が低かったりする等、電子デバイスの性能が低下するという問題があった。
また、粘着性を有する導電膜として、スルホン酸基を含有するポリビニルアルコールの存在下において、ヘテロ原子を有する芳香族モノマーを重合させて得られる水性導電性樹脂エマルションを使用する方法が開示されている(特許文献5参照)。
しかしながら、このエマルションから形成された導電膜の表面抵抗率は、電子デバイス用として使用するには高く、電子デバイスとして十分な性能が得られない可能性がある。
Y. Yang、J. Huang、G. Li、Advanced Materials 2008年、20巻、415-419
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、上記のような問題を解決した導電性粘着剤組成物、電子デバイス及び電子デバイスの製造方法を提供することにある。
上記のような問題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、水系エマルション粘着剤に導電性有機高分子化合物を添加することにより、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記
(1)導電性有機高分子化合物及び水系エマルション粘着剤を含む導電性粘着剤組成物、
(2)前記導電性有機高分子化合物が、ポリアニリン類、ポリピロール類及びポリチオフェン類ならびにそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の導電性粘着剤組成物、
(3)前記導電性有機高分子化合物が、ポリチオフェン類の誘導体である上記(1)に記載の導電性粘着剤組成物、
(4)前記水系エマルション粘着剤がアクリル系エマルション粘着剤である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物、
(5)陽極層と、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と、光電変換層と、陰極層をこの順に配置してなる電子デバイスにおいて、前記導電性粘着剤組成物が、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物であることを特徴とする電子デバイス、
(6)上記(5)に記載の電子デバイスの製造方法であって、陽極層上に前記導電性粘着剤組成物を用いて導電層を形成して陽極積層体を形成する工程、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、下記
(1)導電性有機高分子化合物及び水系エマルション粘着剤を含む導電性粘着剤組成物、
(2)前記導電性有機高分子化合物が、ポリアニリン類、ポリピロール類及びポリチオフェン類ならびにそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の導電性粘着剤組成物、
(3)前記導電性有機高分子化合物が、ポリチオフェン類の誘導体である上記(1)に記載の導電性粘着剤組成物、
(4)前記水系エマルション粘着剤がアクリル系エマルション粘着剤である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物、
(5)陽極層と、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と、光電変換層と、陰極層をこの順に配置してなる電子デバイスにおいて、前記導電性粘着剤組成物が、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物であることを特徴とする電子デバイス、
(6)上記(5)に記載の電子デバイスの製造方法であって、陽極層上に前記導電性粘着剤組成物を用いて導電層を形成して陽極積層体を形成する工程、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法を提供する。
本発明の導電性粘着剤組成物は、水系エマルション粘着剤に導電性有機高分子化合物を添加することで、導電性粘着剤組成物から形成された導電層が優れた透明性を有し、かつ表面抵抗率が低いため、電子デバイスの導電層として使用可能である。また、その導電層自体が粘着性を有しているため、ラミネートプロセスによる電子デバイスの製造が可能である。
本発明の電子デバイスの製造方法は、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と光電変換層を貼り合わせるため、ラミネートプロセスにより容易に電子デバイスを製造することができる。また、この方法では、光電変換層を形成させた後に、この光電変換層上に陰極層として金属層を形成させる工程が存在しないため、金属層が不均一になったり、金属層を成膜する時のエネルギーによって光電変換層がダメージを受けることがなく、電子デバイスの性能が低下することがない。
本発明の電子デバイスの製造方法は、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と光電変換層を貼り合わせるため、ラミネートプロセスにより容易に電子デバイスを製造することができる。また、この方法では、光電変換層を形成させた後に、この光電変換層上に陰極層として金属層を形成させる工程が存在しないため、金属層が不均一になったり、金属層を成膜する時のエネルギーによって光電変換層がダメージを受けることがなく、電子デバイスの性能が低下することがない。
以下に、本発明について、詳細に説明する。
<導電性有機高分子化合物>
導電性有機高分子化合物としては、π電子共役により導電性を有する導電性有機高分子化合物であるポリアニリン類、ポリピロール類及びポリチオフェン類並びにそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
ポリアニリン類は、アニリンの2位または3位あるいはN位を炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、スルホン酸基等で置換した化合物の高分子量体であり、例えば、ポリ2−メチルアニリン、ポリ3−メチルアニリン、ポリ2−エチルアニリン、ポリ3−エチルアニリン、ポリ2−メトキシアニリン、ポリ3−メトキシアニリン、ポリ2−エトキシアニリン、ポリ3−エトキシアニリン、ポリN−メチルアニリン、ポリN−プロピルアニリン、ポリN−フェニル−1−ナフチルアニリン、ポリ8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸、ポリ2−アミノベンゼンスルホン酸、ポリ7−アニリノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
ポリアニリン類の誘導体としては、前記ポリアニリン類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン;過塩素酸イオン;テトラフルオロ硼酸イオン;六フッ化ヒ酸イオン;硫酸イオン;硝酸イオン;チオシアン酸イオン;六フッ化ケイ酸イオン;燐酸イオン、フェニル燐酸イオン、六フッ化燐酸イオンなどの燐酸系イオン;トリフルオロ酢酸イオン;トシレートイオン、エチルベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン;メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオンなどのアルキルスルホン酸イオン;または、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオン;挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、高い導電性を得ることができ、かつ、水分子を保持するために有用な親水骨格を有し、水に容易に分散するという点から、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオンが好ましく、水溶性かつ強酸性のポリマーであるポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)がより好ましい。
<導電性有機高分子化合物>
導電性有機高分子化合物としては、π電子共役により導電性を有する導電性有機高分子化合物であるポリアニリン類、ポリピロール類及びポリチオフェン類並びにそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
ポリアニリン類は、アニリンの2位または3位あるいはN位を炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、スルホン酸基等で置換した化合物の高分子量体であり、例えば、ポリ2−メチルアニリン、ポリ3−メチルアニリン、ポリ2−エチルアニリン、ポリ3−エチルアニリン、ポリ2−メトキシアニリン、ポリ3−メトキシアニリン、ポリ2−エトキシアニリン、ポリ3−エトキシアニリン、ポリN−メチルアニリン、ポリN−プロピルアニリン、ポリN−フェニル−1−ナフチルアニリン、ポリ8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸、ポリ2−アミノベンゼンスルホン酸、ポリ7−アニリノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
ポリアニリン類の誘導体としては、前記ポリアニリン類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン;過塩素酸イオン;テトラフルオロ硼酸イオン;六フッ化ヒ酸イオン;硫酸イオン;硝酸イオン;チオシアン酸イオン;六フッ化ケイ酸イオン;燐酸イオン、フェニル燐酸イオン、六フッ化燐酸イオンなどの燐酸系イオン;トリフルオロ酢酸イオン;トシレートイオン、エチルベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン;メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオンなどのアルキルスルホン酸イオン;または、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオン;挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、高い導電性を得ることができ、かつ、水分子を保持するために有用な親水骨格を有し、水に容易に分散するという点から、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオンが好ましく、水溶性かつ強酸性のポリマーであるポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)がより好ましい。
ポリピロール類とは、(ピロールの1位または3位、4位を炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基等で置換した化合物の高分子量体であり、例えば、ポリ1−メチルピロール、ポリ3−メチルピロール、ポリ1−エチルピロール、ポリ3−エチルピロール、ポリ1−メトキシピロール、3−メトキシピロール、ポリ1−エトキシピロール、ポリ3−エトキシピロール等)が挙げられる。
ポリピロール類の誘導体としては、前記ポリピロール類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、前述のものが使用できる。
ポリピロール類の誘導体としては、前記ポリピロール類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、前述のものが使用できる。
ポリチオフェン類は、チオフェンの3位または4位を炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基等で置換した化合物の高分子量体であり、例えば、ポリ3−メチルチオフェン、ポリ3−エチルチオフェン、ポリ3−メトキシチオフェン、ポリ3−エトキシチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)等の高分子体が挙げられる。
ポリチオフェン類の誘導体としては、前記ポリチオフェン類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、前述の〔0009〕で例示したものが使用できる。
これらの中でも、高い導電性を得ることができ、かつ、水分子を保持するために有用な親水骨格を有し、水に容易に分散するという点から、ポリチオフェン類の誘導体としては、ポリ(3,4−エチレンオキサイドチオフェン)(PEDOT)とドーパントとして、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)の混合物(以下、「PEDOT:PSS」と記載することがある)等が好ましい。
ポリチオフェン類の誘導体としては、前記ポリチオフェン類にドーパントをドープ又は混合したもの等が挙げられる。ドーパントとしては、前述の〔0009〕で例示したものが使用できる。
これらの中でも、高い導電性を得ることができ、かつ、水分子を保持するために有用な親水骨格を有し、水に容易に分散するという点から、ポリチオフェン類の誘導体としては、ポリ(3,4−エチレンオキサイドチオフェン)(PEDOT)とドーパントとして、ポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)の混合物(以下、「PEDOT:PSS」と記載することがある)等が好ましい。
<水系エマルション粘着剤>
水系エマルション粘着剤としては、成膜性があり、粘着性を有するものであれば特に制限はなく、アクリル系エマルション粘着剤、酢酸ビニル系エマルション粘着剤およびエチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルション粘着剤等が挙げられる。
これらの中でも、粘着性、透明性に加え、耐候性、耐熱性、耐油性なども付与できるという観点からアクリル系エマルション粘着剤が好ましい。
水系エマルション粘着剤としては、成膜性があり、粘着性を有するものであれば特に制限はなく、アクリル系エマルション粘着剤、酢酸ビニル系エマルション粘着剤およびエチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルション粘着剤等が挙げられる。
これらの中でも、粘着性、透明性に加え、耐候性、耐熱性、耐油性なども付与できるという観点からアクリル系エマルション粘着剤が好ましい。
アクリル系エマルション粘着剤は、アクリル系共重合体を主成分として構成されるものであり、分散媒として水を使用し、通常は、各種乳化剤を用いて(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の不飽和モノマー及び所望により官能基含有モノマーや他の単量体とを乳化重合して製造することができる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記官能基含有モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸アセトアセトキシメチル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド、N−メチロ−ルメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどのアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸モノ又はジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノ又はジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノ又はジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノ又はジエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノ又はジアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの官能基含有モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
官能基含有モノマーは、単量体全量に対して、通常0.1〜5.0質量%が好ましく、0.3〜5.0質量%含むことが好ましく、0.5〜3.0質量%含むことがさらに好ましい。この範囲であれば、導電性粘着剤組成物の安定性、ならびに導電性粘着剤組成物から形成された導電層と後述する光電変換層との密着性が良好である。
官能基含有モノマーは、単量体全量に対して、通常0.1〜5.0質量%が好ましく、0.3〜5.0質量%含むことが好ましく、0.5〜3.0質量%含むことがさらに好ましい。この範囲であれば、導電性粘着剤組成物の安定性、ならびに導電性粘着剤組成物から形成された導電層と後述する光電変換層との密着性が良好である。
その他の単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その他の単量体は、単量体全量に対して、通常0.1〜5.0質量%が好ましく、0.3〜5.0質量%含むことが好ましく、1.0〜3.0質量%含むことがさらに好ましい。
乳化剤としては、乳化重合に通常使用されているものが使用でき、特に制限されず、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基などのラジカル重合性官能基を有するアニオン型、ノニオン型の反応性乳化剤、または非反応性乳化剤等の公知の乳化剤が用いられる。
非反応性乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。
アニオン型反応性乳化剤としては、「アデカリアソープSE−20N」等の市販品が挙げられるが、反応性を有していれば良く、特にこれらに限定されない。
ノニオン型反応性乳化剤としては、「アデカリアソープNE−10」等の市販品が挙げられるが、反応性を有していれば良く、特にこれらに限定されない。
ノニオン型反応性乳化剤としては、「アデカリアソープNE−10」等の市販品が挙げられるが、反応性を有していれば良く、特にこれらに限定されない。
これら乳化剤の使用量は前記モノマーの混合物100質量部に対して有効成分(溶媒や各種添加剤を除いた成分)で0.1〜8.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がさらに好ましい。使用量がこの範囲であれば、乳化重合安定性、得られる水系エマルション粘着剤の保存安定性、機械安定性が良好である。
乳化重合の条件としては、特に限定されず、通常の乳化重合で適用される条件をそのまま適用することができる。一般的には、反応器内を不活性ガスで置換した後、還流下撹拌しながら昇温を開始し40〜100℃程度の温度範囲で昇温開始後1〜8時間程度重合を行う。
水系エマルション粘着剤を乳化重合で調製する際、通常、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩等のアゾ系、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパ―オキサイド等の過酸化物を使用することができる。
水系エマルション粘着剤を乳化重合で調製する際、通常、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩等のアゾ系、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ベンゾイルパ―オキサイド等の過酸化物を使用することができる。
また、アクリル系エマルション粘着剤中のアクリル系共重合体の濃度は通常、30〜70質量%が好ましい。
さらに、アクリル系共重合体の重量平均分子量は、粘着性能などの点から、Mwで10万〜300万であることが好ましく、さらに好ましくは40万〜200万の範囲である。
水系エマルション粘着剤は、液性が強塩基性でないことが好ましい。水系エマルション粘着剤の液性が強塩基性であると、導電性有機高分子化合物を配合した場合に、導電性有機高分子化合物が析出する可能性がある。水系エマルション粘着剤の液性は、好ましくはpH13未満である。
水系エマルション粘着剤のエマルション粒子の平均粒子径は、100〜500nm程度、好ましくは100〜300nmである。平均粒子径が上記範囲内であると乳化重合安定性、得られるエマルションの保存安定性、機械安定性のバランスに優れた粘着剤が得られる。
平均粒子径がこの範囲であれば、安定なエマルション粒子が得られ、乳化剤の使用量が多くなるのを防止することができる。エマルション粒子の平均粒子径は重合時に添加する乳化剤の種類や濃度、重合開始剤濃度等でコントロールすることができる。
平均粒子径がこの範囲であれば、安定なエマルション粒子が得られ、乳化剤の使用量が多くなるのを防止することができる。エマルション粒子の平均粒子径は重合時に添加する乳化剤の種類や濃度、重合開始剤濃度等でコントロールすることができる。
本発明において、水系エマルション粘着剤には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で、消泡剤、防腐剤、防錆剤、溶剤、粘着付与剤、安定剤、増粘剤、架橋剤、可塑剤、濡れ剤、無機粉末や金属粉末等の充填剤、顔料、着色剤、紫外線吸収剤等の公知の各種添加剤を添加することができる。
<導電性粘着剤組成物>
本発明の導電性粘着剤組成物は、前記導電性有機高分子化合物および水系エマルション粘着剤を含む組成物である。配合比は水系エマルション粘着剤を100質量部(固形分換算)に対して導電性有機高分子化合物は1〜300質量部、好ましくは、10〜250、より好ましくは15〜150質量部である。
導電性有機高分子化合物が1質量部未満の場合は、導電性が低くなるので好ましくない。逆に300質量部を超える場合は、導電性は向上するが、粘着性が低下するので好ましくない。
本発明の導電性粘着剤組成物のガラス転移温度は、後述する電子デバイスの製造が容易に行なうという点から、−50〜50℃の範囲であることが好ましい。
本発明の導電性粘着剤組成物は、前記導電性有機高分子化合物および水系エマルション粘着剤を含む組成物である。配合比は水系エマルション粘着剤を100質量部(固形分換算)に対して導電性有機高分子化合物は1〜300質量部、好ましくは、10〜250、より好ましくは15〜150質量部である。
導電性有機高分子化合物が1質量部未満の場合は、導電性が低くなるので好ましくない。逆に300質量部を超える場合は、導電性は向上するが、粘着性が低下するので好ましくない。
本発明の導電性粘着剤組成物のガラス転移温度は、後述する電子デバイスの製造が容易に行なうという点から、−50〜50℃の範囲であることが好ましい。
<電子デバイス>
本発明の電子デバイスは、導電性粘着剤組成物から形成された導電層を有することを特徴としている。
前記導電層の厚さは5〜500nmが好ましく、より好ましくは30〜300nmである。5nm未満であると、粘着性が発現せず、500nmを超えると導電性が低下してしまう。
導電層の表面抵抗率は、1〜1.0×109Ω/□が好ましい。より好ましくは、1〜1.0×104Ω/□である。表面抵抗率が1.0×109Ω/□以上であると、導電性が低くなり、電子デバイスとしての性能が悪くなる。表面抵抗率は、公知の方法で測定することができる。
導電層の透明性は、陽極積層体の全光線透過率で評価することができる。本発明において、陽極積層体の全光線透過率は、便宜上、導電層の全光線透過率の値とする。
導電層の全光線透過率は、70〜100%であることが好ましい。全光線透過率がこの範囲であれば、電子デバイスとして透明性が十分である。全光線透過率は、公知の方法で測定することができる。
本発明の電子デバイスは、導電性粘着剤組成物から形成された導電層を有することを特徴としている。
前記導電層の厚さは5〜500nmが好ましく、より好ましくは30〜300nmである。5nm未満であると、粘着性が発現せず、500nmを超えると導電性が低下してしまう。
導電層の表面抵抗率は、1〜1.0×109Ω/□が好ましい。より好ましくは、1〜1.0×104Ω/□である。表面抵抗率が1.0×109Ω/□以上であると、導電性が低くなり、電子デバイスとしての性能が悪くなる。表面抵抗率は、公知の方法で測定することができる。
導電層の透明性は、陽極積層体の全光線透過率で評価することができる。本発明において、陽極積層体の全光線透過率は、便宜上、導電層の全光線透過率の値とする。
導電層の全光線透過率は、70〜100%であることが好ましい。全光線透過率がこの範囲であれば、電子デバイスとして透明性が十分である。全光線透過率は、公知の方法で測定することができる。
また、本発明の電子デバイスは、陽極層と、前記導電層と、光電変換層と陰極層をこの順に配置してなる。
電子デバイスとしては、具体的には、有機トランジスタ、有機メモリー、有機EL等の有機デバイス;液晶ディスプレイ;電子ペーパー;薄膜トランジスタ;エレクトロクロミック;電気化学発光デバイス;タッチパネル;ディスプレイ;太陽電池;熱電変換デバイス;圧電変換デバイス;蓄電デバイス;等が挙げられる。
以下、本発明の電子デバイスを構成する各層を図1(a)により順に説明する。
図1(a)において、1は陽極層、4は導電層、3は光電変換層、2は陰極層である。
電子デバイスとしては、具体的には、有機トランジスタ、有機メモリー、有機EL等の有機デバイス;液晶ディスプレイ;電子ペーパー;薄膜トランジスタ;エレクトロクロミック;電気化学発光デバイス;タッチパネル;ディスプレイ;太陽電池;熱電変換デバイス;圧電変換デバイス;蓄電デバイス;等が挙げられる。
以下、本発明の電子デバイスを構成する各層を図1(a)により順に説明する。
図1(a)において、1は陽極層、4は導電層、3は光電変換層、2は陰極層である。
〔陽極層〕
陽極層1の材料としては、後述するp型の有機半導体や真性半導体層のHOMOレベルに対してエネルギー障壁が小さく、仕事関数が比較的大きいものが好ましい。
また、陽極層1の材料としては、導電性金属酸化物を使用することができる。
導電性金属酸化物としては、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化チタン(TiO2)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物は、スパッタリングにより好ましく製膜することができる。
陽極層1の厚さは、透明性と導電性を両立できるという観点から10〜300nmであることが好ましく、特に30〜150nmであることが好ましい。
陽極層1の材料としては、後述するp型の有機半導体や真性半導体層のHOMOレベルに対してエネルギー障壁が小さく、仕事関数が比較的大きいものが好ましい。
また、陽極層1の材料としては、導電性金属酸化物を使用することができる。
導電性金属酸化物としては、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化イリジウム(IrO2)、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化チタン(TiO2)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物は、スパッタリングにより好ましく製膜することができる。
陽極層1の厚さは、透明性と導電性を両立できるという観点から10〜300nmであることが好ましく、特に30〜150nmであることが好ましい。
〔光電変換層〕
光電変換層3は、光電変換を行う層であり、原料の低コスト化、柔軟性、形成の容易性、吸光係数の高さ、軽量化、耐衝撃性等の観点から有機半導体から形成される層であることが好ましい。
光電変換層3は、単層からなってもよいし、複数層からなってもよい。単層の場合には、光電変換層3は、通常、真性半導体層(i型半導体)から形成される。
また、複数層の場合、(p型半導体層/n型半導体層)の積層、または、(p型半導体層/真性半導体層/n型半導体層)等である。
光電変換層3の厚さは、単層または複数層の場合で異なるが光の効率的な吸収とキャリアの移動を阻害しないという観点から、一般的には、30nm〜2μmであることが好ましく、特に40nm〜300nmであることが好ましい。
光電変換層3は、光電変換を行う層であり、原料の低コスト化、柔軟性、形成の容易性、吸光係数の高さ、軽量化、耐衝撃性等の観点から有機半導体から形成される層であることが好ましい。
光電変換層3は、単層からなってもよいし、複数層からなってもよい。単層の場合には、光電変換層3は、通常、真性半導体層(i型半導体)から形成される。
また、複数層の場合、(p型半導体層/n型半導体層)の積層、または、(p型半導体層/真性半導体層/n型半導体層)等である。
光電変換層3の厚さは、単層または複数層の場合で異なるが光の効率的な吸収とキャリアの移動を阻害しないという観点から、一般的には、30nm〜2μmであることが好ましく、特に40nm〜300nmであることが好ましい。
以下、光電変換層3に用いられる有機半導体について説明する。
(1)真性半導体層
真性半導体層とは、p型半導体材料及びn型半導体材料よりなるp−n接合界面を持つ有機層のことである。
真性半導体層の材料としては、例えば、フラーレン、フラーレン誘導体、半導体性を有するカーボンナノチューブ(CNT)およびCNT化合物の少なくとも1種類からなる第1の材料と、ポリフェニレンビニレン(PPV)の誘導体またはポリチオフェン系高分子材料からなる第2の材料とを、得られる半導体が真性半導体となるように混合した混合物を使用することができる。
フラーレン誘導体としては、例えば、[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができ、また、フラーレンの二量体、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属等を導入したフラーレン化合物なども用いることができる。また、CNTとしては、フラーレンまたは金属内包フラーレンを内包したカーボンナノチューブ等を用いることができる。さらに、CNTの側壁や先端に、種々の分子を付加したCNT化合物等も用いることができる。
ポリフェニレンビニレンの誘導体としては、ポリ[2−メトキシ,5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−p−フェニレン−ビニレン](MEH−PPV)等を用いることができ、ポリチオフェン系高分子材料としては、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)などのポリ(3−アルキルチオフェン),ジオクチルフルオレンエン−ビチオフェン共重合体(F8T2)、等を用いることができる。
特に好ましい真性半導体としては、PCBMとP3HTとを質量比で1:0.3〜1:4で混合した混合物が挙げられる。
(1)真性半導体層
真性半導体層とは、p型半導体材料及びn型半導体材料よりなるp−n接合界面を持つ有機層のことである。
真性半導体層の材料としては、例えば、フラーレン、フラーレン誘導体、半導体性を有するカーボンナノチューブ(CNT)およびCNT化合物の少なくとも1種類からなる第1の材料と、ポリフェニレンビニレン(PPV)の誘導体またはポリチオフェン系高分子材料からなる第2の材料とを、得られる半導体が真性半導体となるように混合した混合物を使用することができる。
フラーレン誘導体としては、例えば、[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができ、また、フラーレンの二量体、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属等を導入したフラーレン化合物なども用いることができる。また、CNTとしては、フラーレンまたは金属内包フラーレンを内包したカーボンナノチューブ等を用いることができる。さらに、CNTの側壁や先端に、種々の分子を付加したCNT化合物等も用いることができる。
ポリフェニレンビニレンの誘導体としては、ポリ[2−メトキシ,5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−p−フェニレン−ビニレン](MEH−PPV)等を用いることができ、ポリチオフェン系高分子材料としては、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)などのポリ(3−アルキルチオフェン),ジオクチルフルオレンエン−ビチオフェン共重合体(F8T2)、等を用いることができる。
特に好ましい真性半導体としては、PCBMとP3HTとを質量比で1:0.3〜1:4で混合した混合物が挙げられる。
(2)p型半導体層
p型半導体層の材料としては、電子供与性材料であれば特に限定されず、例えば、ポリアルキルチオフェンおよびその誘導体、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、有機金属ポリマー等が挙げられる。これらの中でもポリアルキルチオフェンおよびその誘導体が好ましい。また、それら有機材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた混合物であってもよい。
p型半導体層の材料としては、電子供与性材料であれば特に限定されず、例えば、ポリアルキルチオフェンおよびその誘導体、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、有機金属ポリマー等が挙げられる。これらの中でもポリアルキルチオフェンおよびその誘導体が好ましい。また、それら有機材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた混合物であってもよい。
(3)n型半導体層
n型半導体層の材料としては、電子受容性材料であれば特に限定されず、例えば、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンズイミダゾール(PTCBI)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(PTCDI−C8H)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)等のオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン誘導体、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)等が挙げられる。これらの中でも、安定でキャリア移動度の高いn型半導体材料であることから、特にフラーレン誘導体が好ましい。なお、これらの材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フラーレン誘導体としては、特に限定されず、例えば、[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができる。[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができ、また、フラーレンの二量体、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属等を導入したフラーレン化合物なども用いることができる。
n型半導体層の材料としては、電子受容性材料であれば特に限定されず、例えば、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックビスベンズイミダゾール(PTCBI)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(PTCDI−C8H)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)等のオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン誘導体、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)等が挙げられる。これらの中でも、安定でキャリア移動度の高いn型半導体材料であることから、特にフラーレン誘導体が好ましい。なお、これらの材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フラーレン誘導体としては、特に限定されず、例えば、[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができる。[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)等を用いることができ、また、フラーレンの二量体、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属等を導入したフラーレン化合物なども用いることができる。
〔陰極層〕
陰極層2の材料としては、前記n型半導体や真性半導体層のLUMOレベルに対してエネルギー障壁が小さく、仕事関数が比較的小さいものが好ましい。例えば、白金、金、アルミニウム、イリジウム、クロム、酸化亜鉛等の金属、金属酸化物もしくは合金の他、カーボンナノチューブ、またはカーボンナノチューブと上記金属、金属酸化物もしくは合金との複合体が挙げられる。
陰極層2の厚さは、20nm〜1μmであることが好ましく、特に30〜200nmであることが好ましい。
本発明の電子デバイスは、前記陽極層1および陰極層2とも基材上に設けられていることが好ましい。
陰極層2の材料としては、前記n型半導体や真性半導体層のLUMOレベルに対してエネルギー障壁が小さく、仕事関数が比較的小さいものが好ましい。例えば、白金、金、アルミニウム、イリジウム、クロム、酸化亜鉛等の金属、金属酸化物もしくは合金の他、カーボンナノチューブ、またはカーボンナノチューブと上記金属、金属酸化物もしくは合金との複合体が挙げられる。
陰極層2の厚さは、20nm〜1μmであることが好ましく、特に30〜200nmであることが好ましい。
本発明の電子デバイスは、前記陽極層1および陰極層2とも基材上に設けられていることが好ましい。
〔基材〕
基材としては、一般的には、ガラス(板)またはプラスチック(板またはフィルム)が使用される。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テトラアセチルセルロース、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエステルスルホン、ポリエーテルイミド、環状ポリオレフィン等の樹脂からなるフィルムが挙げられ、中でも機械的強度、耐久性、透明性等に優れたものが好ましい。
基材の厚さは、機械的強度、耐久性、透明性の点から一般的には3μm〜5mmであり、好ましくは5μm〜1mmであり、特に好ましくは10μm〜300μmである。
基材としては、一般的には、ガラス(板)またはプラスチック(板またはフィルム)が使用される。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テトラアセチルセルロース、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエステルスルホン、ポリエーテルイミド、環状ポリオレフィン等の樹脂からなるフィルムが挙げられ、中でも機械的強度、耐久性、透明性等に優れたものが好ましい。
基材の厚さは、機械的強度、耐久性、透明性の点から一般的には3μm〜5mmであり、好ましくは5μm〜1mmであり、特に好ましくは10μm〜300μmである。
<電子デバイスの製造方法>
本発明の電子デバイスの製造方法は、陽極層上に前記の導電性粘着剤組成物からなる導電層を形成して陽極積層体を形成する工程と、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程と、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする。
本発明の電子デバイスの製造方法は、陽極層上に前記の導電性粘着剤組成物からなる導電層を形成して陽極積層体を形成する工程と、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程と、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする。
以下、本発明の電子デバイスの製造方法を図1(b)により順に説明する。
図1(b)において、1は陽極層、4は導電層、3は光電変換層、2は陰極層である。陽極層1と導電層4を一体化したものを陽極積層体と称する。陰極層2と光電変換層3を一体化したものを陰極積層体と称する。
下向きの矢印は陽極積層体と陰極積層体を、貼り合わせて一体化して電子デバイスとすることを表わしている。
図1(b)において、1は陽極層、4は導電層、3は光電変換層、2は陰極層である。陽極層1と導電層4を一体化したものを陽極積層体と称する。陰極層2と光電変換層3を一体化したものを陰極積層体と称する。
下向きの矢印は陽極積層体と陰極積層体を、貼り合わせて一体化して電子デバイスとすることを表わしている。
〔陽極積層体〕
陽極積層体は、前記陽極層1の上に本発明の導電性粘着剤組成物からなる前記導電層4が形成されたものからなっている。
一般的には、陽極層1は、基材上に設けられていることが好ましい。基材としては、上述したものが挙げられる。
基材上に陽極層1を設ける方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス、またはディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、ドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスが挙げられ、陽極層1の材料に応じて適宜選択される。
陽極層1上に導電層4を形成させる形成方法は、ディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、ドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスが挙げられ、適宜選択される。
陽極積層体は、前記陽極層1の上に本発明の導電性粘着剤組成物からなる前記導電層4が形成されたものからなっている。
一般的には、陽極層1は、基材上に設けられていることが好ましい。基材としては、上述したものが挙げられる。
基材上に陽極層1を設ける方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス、またはディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、ドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスが挙げられ、陽極層1の材料に応じて適宜選択される。
陽極層1上に導電層4を形成させる形成方法は、ディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、ドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスが挙げられ、適宜選択される。
〔陰極積層体〕
陰極積層体は、前記陰極層2の上に前記光電変換層3が形成されたものからなっている。
一般的には、陰極層2は、基材上に設けられていることが好ましい。
基材上に陰極層2を設ける方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス等が挙げられ、陰極層2の材料に応じて適宜選択される。
陰極層2上に光電変換層3を形成させる形成方法は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス、またはディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、バーコーティングドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスによりが挙げられ、光電変換層3の材料に応じて適宜選択される。
陰極積層体は、前記陰極層2の上に前記光電変換層3が形成されたものからなっている。
一般的には、陰極層2は、基材上に設けられていることが好ましい。
基材上に陰極層2を設ける方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス等が挙げられ、陰極層2の材料に応じて適宜選択される。
陰極層2上に光電変換層3を形成させる形成方法は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等のPVD(物理気相蒸着)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相蒸着)などのドライプロセス、またはディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、バーコーティングドクターブレード等の各種コーティングや電気化学的ディポジションなどのウェットプロセスによりが挙げられ、光電変換層3の材料に応じて適宜選択される。
次いで、前記陰極積層体の光電変換層3の表面と前記陽極積層体の導電層4の表面を貼り合わせて一体化して電子デバイスを製造する。
前記陽極積層体の導電層4は、優れた粘着性を有するため、前記光電変換層3の表面と貼り合わせることで、導電層4と光電変換層3とを良好に接合することができる。
ここで、前記光電変換層3の表面と前記導電層4の表面とを貼り合わせる際には、常温で貼り合わせてもよく、前記導電性粘着剤組成物が軟化する温度以上に加熱しながら貼り合わせてもよい。
光電変換層3と導電層4とが良好に接合し、電子デバイスとして機能するための良好な整流特性が得られるという点から、加熱しながら貼り合わせを行うことが好ましい。
ここで、前記導電性粘着剤組成物が軟化する温度は、導電性粘着剤組成物のガラス転移温度(Tg)以上の温度である。製造しやすいという点から、具体的には80〜150℃程度である。
前記陰極積層体の光電変換層3の表面と前記陽極積層体の導電層4の表面を貼り合わせる方法としては、公知のラミネート方法を用いることができる。本発明の電子デバイスの製造方法は、本発明の導電性粘着剤組成物からなる導電層4の表面と光電変換層3の表面を貼り合わせるため、ラミネートプロセスにより容易に電子デバイスを製造することができる。
また、この方法では、光電変換層3を形成させた後に、光電変換層3上に陰極層2を形成させる工程が存在せず、陰極層2が不均一になったり、陰極層2の成膜時のエネルギーによって光電変換層3がダメージを受けることがないため、電子デバイスの性能が低下することがない。
前記陽極積層体の導電層4は、優れた粘着性を有するため、前記光電変換層3の表面と貼り合わせることで、導電層4と光電変換層3とを良好に接合することができる。
ここで、前記光電変換層3の表面と前記導電層4の表面とを貼り合わせる際には、常温で貼り合わせてもよく、前記導電性粘着剤組成物が軟化する温度以上に加熱しながら貼り合わせてもよい。
光電変換層3と導電層4とが良好に接合し、電子デバイスとして機能するための良好な整流特性が得られるという点から、加熱しながら貼り合わせを行うことが好ましい。
ここで、前記導電性粘着剤組成物が軟化する温度は、導電性粘着剤組成物のガラス転移温度(Tg)以上の温度である。製造しやすいという点から、具体的には80〜150℃程度である。
前記陰極積層体の光電変換層3の表面と前記陽極積層体の導電層4の表面を貼り合わせる方法としては、公知のラミネート方法を用いることができる。本発明の電子デバイスの製造方法は、本発明の導電性粘着剤組成物からなる導電層4の表面と光電変換層3の表面を貼り合わせるため、ラミネートプロセスにより容易に電子デバイスを製造することができる。
また、この方法では、光電変換層3を形成させた後に、光電変換層3上に陰極層2を形成させる工程が存在せず、陰極層2が不均一になったり、陰極層2の成膜時のエネルギーによって光電変換層3がダメージを受けることがないため、電子デバイスの性能が低下することがない。
以下、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例において、部あるいは%とあるのはすべて質量部あるいは質量%を意味するものである。
<実施例1>
[導電性粘着剤組成物の調製]
水系エマルション粘着剤として、アクリル系エマルション粘着剤〔アクリル酸2-エチルヘキシル/アクリル酸/メタクリル酸=100/0.25/0.35、固形分55質量%、pH9.0、重量平均分子量50万〕1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)の混合物(以下、PEDOT:PSSと記載する)水分散液〔日本アグフア・マテリアル社製、製品名:HBS−5、固形分1.1質量%〕10質量部を加えて、室温で撹拌することで均一化し、導電性粘着剤組成物1とした。
上記アクリル系エマルション粘着剤は、公知の方法により乳化重合により得た。
[導電性粘着剤組成物の調製]
水系エマルション粘着剤として、アクリル系エマルション粘着剤〔アクリル酸2-エチルヘキシル/アクリル酸/メタクリル酸=100/0.25/0.35、固形分55質量%、pH9.0、重量平均分子量50万〕1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸イオン(PSS)の混合物(以下、PEDOT:PSSと記載する)水分散液〔日本アグフア・マテリアル社製、製品名:HBS−5、固形分1.1質量%〕10質量部を加えて、室温で撹拌することで均一化し、導電性粘着剤組成物1とした。
上記アクリル系エマルション粘着剤は、公知の方法により乳化重合により得た。
[陽極積層体の作製]
スズドープ酸化インジウム(ITO)が、厚さ150nmになるように、ガラス板上にスパッタリングして陽極層が形成されたITOガラス〔テクノプリント社製、表面抵抗率14Ω/□〕を準備した。。
次いで、ITOガラスの表面を中性洗剤中に浸漬して超音波洗浄を行い、2−プロパノール中で煮沸洗浄をし、さらにUV−オゾンクリーナー(フィルジェン製、製品名「UV253E」)によって清浄した。次に、ITOガラスの陽極層上に、導電性粘着剤組成物1を滴下し、スピンコート(回転数1500rpm、時間60秒)を行い、次いで、100℃で10分間乾燥を行うことで導電性粘着剤組成物からなる導電層を形成させた。導電層の膜厚は、フィルメトリクス社製、製品名「F20」で測定した。導電層の膜厚は160nmであった。
以下、実施例、比較例の膜厚は、上記の装置を用いて測定した値である。
スズドープ酸化インジウム(ITO)が、厚さ150nmになるように、ガラス板上にスパッタリングして陽極層が形成されたITOガラス〔テクノプリント社製、表面抵抗率14Ω/□〕を準備した。。
次いで、ITOガラスの表面を中性洗剤中に浸漬して超音波洗浄を行い、2−プロパノール中で煮沸洗浄をし、さらにUV−オゾンクリーナー(フィルジェン製、製品名「UV253E」)によって清浄した。次に、ITOガラスの陽極層上に、導電性粘着剤組成物1を滴下し、スピンコート(回転数1500rpm、時間60秒)を行い、次いで、100℃で10分間乾燥を行うことで導電性粘着剤組成物からなる導電層を形成させた。導電層の膜厚は、フィルメトリクス社製、製品名「F20」で測定した。導電層の膜厚は160nmであった。
以下、実施例、比較例の膜厚は、上記の装置を用いて測定した値である。
[陰極積層体の作製]
基材であるポリエチレンテレフタレートフィルム〔PETフィルム、東洋紡績社製、製品名「コスモシャインA4300」〕上に、1×10-3Pa以下の減圧下、アルミニウム〔高純度化学研究所(株)製〕を蒸着法により成膜し、厚さ100nmの陰極層を形成させた。次いで、陰極層が形成されたPETフィルムを大気に暴露させることなく窒素雰囲気を有するグローブボックスに持ち込んだ。
次に、グローブボックス中で、脱水クロロホルムにポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)〔アルドリッチ製、レジオレギュラータイプ〕が1.0質量%になるように、[60]PCBM(6,6−フェニル−C61−酪酸メチルエステル)が0.75質量%になるように溶解した液(光電変換層形成用溶液)を調製した。次いで、この液を孔径0.45μmのフィルターで濾過し、上記PETフィルムの陰極層(アルミニウム層)上に滴下し、2500rpmで60秒間のスピンコートを行い、室温で30分放置後、100℃で10分間熱処理を行い、厚さ120nmの光電変換層を形成させた。
[電子デバイスの作製]
得られた陽極積層体の導電層表面と、陰極積層体の光電変換層表面とをロールラミネーター〔ロイヤルソブリン社製、製品名:RSL−328S〕を用いて、ローラーの温度を120℃に設定し、加熱しながら圧着して貼り合わせることで電子デバイス1を得た。
基材であるポリエチレンテレフタレートフィルム〔PETフィルム、東洋紡績社製、製品名「コスモシャインA4300」〕上に、1×10-3Pa以下の減圧下、アルミニウム〔高純度化学研究所(株)製〕を蒸着法により成膜し、厚さ100nmの陰極層を形成させた。次いで、陰極層が形成されたPETフィルムを大気に暴露させることなく窒素雰囲気を有するグローブボックスに持ち込んだ。
次に、グローブボックス中で、脱水クロロホルムにポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)〔アルドリッチ製、レジオレギュラータイプ〕が1.0質量%になるように、[60]PCBM(6,6−フェニル−C61−酪酸メチルエステル)が0.75質量%になるように溶解した液(光電変換層形成用溶液)を調製した。次いで、この液を孔径0.45μmのフィルターで濾過し、上記PETフィルムの陰極層(アルミニウム層)上に滴下し、2500rpmで60秒間のスピンコートを行い、室温で30分放置後、100℃で10分間熱処理を行い、厚さ120nmの光電変換層を形成させた。
[電子デバイスの作製]
得られた陽極積層体の導電層表面と、陰極積層体の光電変換層表面とをロールラミネーター〔ロイヤルソブリン社製、製品名:RSL−328S〕を用いて、ローラーの温度を120℃に設定し、加熱しながら圧着して貼り合わせることで電子デバイス1を得た。
<実施例2>
水系エマルション粘着剤を0.5質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物2を調製し、電子デバイス2を得た(導電層の膜厚は140nmであった)。
水系エマルション粘着剤を0.5質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物2を調製し、電子デバイス2を得た(導電層の膜厚は140nmであった)。
<実施例3>
水系エマルション粘着剤を0.25質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物3を調製し、電子デバイス3を得た(導電層の膜厚は165nmであった)。
水系エマルション粘着剤を0.25質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物3を調製し、電子デバイス3を得た(導電層の膜厚は165nmであった)。
<実施例4>
水系エマルション粘着剤を0.1質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物4を調製し、電子デバイス4を得た(導電層の膜厚は145nmであった)。
水系エマルション粘着剤を0.1質量部に、PEDOT:PSS水分散液を10質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物4を調製し、電子デバイス4を得た(導電層の膜厚は145nmであった)。
<実施例5>
水系エマルション粘着剤1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、PEDOT:PSS水分散液に代えて、ポリアニリン水分散液〔日産化学工業社製、製品名:D1033W、固形分2.5質量%〕4質量部を加えた以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物5を調製し、電子デバイス5を得た(導電層の膜厚は170nmであった)。
水系エマルション粘着剤1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、PEDOT:PSS水分散液に代えて、ポリアニリン水分散液〔日産化学工業社製、製品名:D1033W、固形分2.5質量%〕4質量部を加えた以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物5を調製し、電子デバイス5を得た(導電層の膜厚は170nmであった)。
<実施例6>
水系エマルション粘着剤を1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、PEDOT:PSS水分散液に代えて、ポリピロール水分散液〔シグマアルドリッチ製、製品名:482552、固形分5質量%〕2質量部を加えた以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物6を調製し、電子デバイス6を得た(導電層の膜厚は190nmであった)。
水系エマルション粘着剤を1.0質量部に、導電性有機高分子化合物として、PEDOT:PSS水分散液に代えて、ポリピロール水分散液〔シグマアルドリッチ製、製品名:482552、固形分5質量%〕2質量部を加えた以外は実施例1と同様の手順で導電性粘着剤組成物6を調製し、電子デバイス6を得た(導電層の膜厚は190nmであった)。
<比較例1>
実施例1の導電性粘着剤組成物1において、水系エマルション粘着剤を加えず、導電性有機高分子としてPEDOT:PSS10質量部のみを比較用組成物1とし、実施例1と同様の手順で比較用電子デバイス1を得た(比較用組成物1からなる層の膜厚は40nmであった)。
実施例1の導電性粘着剤組成物1において、水系エマルション粘着剤を加えず、導電性有機高分子としてPEDOT:PSS10質量部のみを比較用組成物1とし、実施例1と同様の手順で比較用電子デバイス1を得た(比較用組成物1からなる層の膜厚は40nmであった)。
<比較例2>
実施例1の導電性粘着剤組成物1において、導電性有機高分子としてPEDOT:PSSを加えず、水系エマルション粘着剤のみを比較用組成物2とし、実施例1と同様の手順で比較用電子デバイス2を得た(比較用組成物2からなる層の膜厚は100nmであった)。
実施例1〜6で得られた導電性粘着剤組成物1〜6、比較例1、2で得られた比較用組成物の配合組成と、実施例1〜6で得られた電子デバイス1〜6および比較例1、2で得られた比較用電子デバイス1、2の特性を測定して表1に示した。
実施例1の導電性粘着剤組成物1において、導電性有機高分子としてPEDOT:PSSを加えず、水系エマルション粘着剤のみを比較用組成物2とし、実施例1と同様の手順で比較用電子デバイス2を得た(比較用組成物2からなる層の膜厚は100nmであった)。
実施例1〜6で得られた導電性粘着剤組成物1〜6、比較例1、2で得られた比較用組成物の配合組成と、実施例1〜6で得られた電子デバイス1〜6および比較例1、2で得られた比較用電子デバイス1、2の特性を測定して表1に示した。
表1に記載の特性は下記のようにして測定した。
(1)成膜性
前記導電性粘着剤組成物1〜6、比較用組成物1、2をスピンコート(回転数1500rpm、時間60秒)を行い、均一な層が得られたか否を評価した。
良好:均一な層が得られた。
(2)光透過率
光透過率測定装置〔日本電色工業社製、製品名「NDH−5000」〕を用いて、JISK7361−1の方法によって、実施例及び比較例の陽極積層体の全光透過率を測定した。
(3)表面抵抗率
実施例1〜6および比較例1、2で得られた各陽極積層体について、表面抵抗率測定装置〔三菱化学社製、ロレスタGP MCP−T600〕により、四端子法で実施例の導電層の表面抵抗率を測定した。比較例においては、比較用組成物1,2からなる層の表面抵抗率を測定した。
(4)接合形成の確認
マルチメータ〔アドバンテスト社製、製品名「R6243」〕を用いて、得られた電子デバイス1〜6、比較用電子デバイス1、2の陰極層と陽極層に接続し、電流電圧曲線を測定し、下記の基準で評価した。
良好※1:接合が良好できれいな整流性が見られた。
良好※2:接合が可能で整流性が見られた。
不良※1:接合は可能であったが、整流性が見られなかった。
不良※2:接合不良により整流性が見られなかった。
電流電圧曲線の一例として、実施例1〜3で得られた電子デバイス1〜3の電流電圧曲線を図2〜4に示す。
表1から、実施例の導電層は、透明性、導電性、成膜性に優れていることが分かる。また、実施例で得られた電子デバイスは、良好な整流特性が得られたことが分かった。
すなわち、実施例の導電層が優れた粘着性を有しているため、ラミネートプロセスによって粘着性のある導電層を光電変換層に貼り合わせることで、導電層と光電変換層との接合が得られ、電子デバイスとして機能していることが確認された。
一方、比較例1の比較用組成物1からなる層は、透明性、導電性、成膜性に優れているものの、粘着性がないため、光電変換層の接合性が悪く、整流性のある電子デバイスが得られなかった。また、比較例2の比較用組成物2からなる層は、光電変換層との接合性は可能であったが、表面抵抗率が高く、電子デバイスとして使用した場合、良好な整流特性が得られなかった。
(1)成膜性
前記導電性粘着剤組成物1〜6、比較用組成物1、2をスピンコート(回転数1500rpm、時間60秒)を行い、均一な層が得られたか否を評価した。
良好:均一な層が得られた。
(2)光透過率
光透過率測定装置〔日本電色工業社製、製品名「NDH−5000」〕を用いて、JISK7361−1の方法によって、実施例及び比較例の陽極積層体の全光透過率を測定した。
(3)表面抵抗率
実施例1〜6および比較例1、2で得られた各陽極積層体について、表面抵抗率測定装置〔三菱化学社製、ロレスタGP MCP−T600〕により、四端子法で実施例の導電層の表面抵抗率を測定した。比較例においては、比較用組成物1,2からなる層の表面抵抗率を測定した。
(4)接合形成の確認
マルチメータ〔アドバンテスト社製、製品名「R6243」〕を用いて、得られた電子デバイス1〜6、比較用電子デバイス1、2の陰極層と陽極層に接続し、電流電圧曲線を測定し、下記の基準で評価した。
良好※1:接合が良好できれいな整流性が見られた。
良好※2:接合が可能で整流性が見られた。
不良※1:接合は可能であったが、整流性が見られなかった。
不良※2:接合不良により整流性が見られなかった。
電流電圧曲線の一例として、実施例1〜3で得られた電子デバイス1〜3の電流電圧曲線を図2〜4に示す。
表1から、実施例の導電層は、透明性、導電性、成膜性に優れていることが分かる。また、実施例で得られた電子デバイスは、良好な整流特性が得られたことが分かった。
すなわち、実施例の導電層が優れた粘着性を有しているため、ラミネートプロセスによって粘着性のある導電層を光電変換層に貼り合わせることで、導電層と光電変換層との接合が得られ、電子デバイスとして機能していることが確認された。
一方、比較例1の比較用組成物1からなる層は、透明性、導電性、成膜性に優れているものの、粘着性がないため、光電変換層の接合性が悪く、整流性のある電子デバイスが得られなかった。また、比較例2の比較用組成物2からなる層は、光電変換層との接合性は可能であったが、表面抵抗率が高く、電子デバイスとして使用した場合、良好な整流特性が得られなかった。
本発明の導電性粘着剤組成物は、優れた粘着性を有し、かつ表面抵抗率が低いため、有機トランジスタ、有機メモリー、有機EL等の有機デバイス;液晶ディスプレイ;電子ペーパー;薄膜トランジスタ;エレクトロクロミック;電気化学発光デバイス;タッチパネル;ディスプレイ;太陽電池;熱電変換デバイス;圧電変換デバイス;蓄電デバイス;等の電子デバイスの導電層として使用可能である。さらに、ラミネートプロセスによる電子デバイスの分野で有用である。
1:陽極層
2:陰極層
3:光電変換層
4:導電層
2:陰極層
3:光電変換層
4:導電層
Claims (6)
- 導電性有機高分子化合物及び水系エマルション粘着剤を含む導電性粘着剤組成物。
- 前記導電性有機高分子化合物が、ポリアニリン類、ポリピロール類及びポリチオフェン類ならびにそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の導電性粘着剤組成物。
- 前記導電性有機高分子化合物が、ポリチオフェン類の誘導体である請求項1に記載の導電性粘着剤組成物。
- 前記水系エマルション粘着剤が、アクリル系エマルション粘着剤である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物。
- 陽極層と、導電性粘着剤組成物から形成された導電層と、光電変換層と、陰極層をこの順に配置してなる電子デバイスにおいて、前記導電性粘着剤組成物が、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性粘着剤組成物であることを特徴とする電子デバイス。
- 請求項5に記載の電子デバイスの製造方法であって、陽極層上に前記導電性粘着剤組成物を用いて導電層を形成して陽極積層体を形成する工程、陰極層上に前記光電変換層を形成して陰極積層体を形成する工程、および前記陰極積層体の光電変換層表面と前記陽極積層体の導電層表面とを貼り合わせる工程を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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