JPWO2012029102A1 - 風力発電装置 - Google Patents

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康裕 尾場瀬
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Abstract

風車翼のリングギア(11)の歯の全周を有効利用し、リングギア(11)の歯が部分的に損傷してもクレーン等を用いた高所作業を不要にした電動ピッチ駆動装置を備えた風力発電装置を提供する。風車翼側のリングギア(11)と噛合するピニオンギア(12)を電動機により駆動してピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備える風力発電装置が、ピニオンギア(12)とピッチ角制御時に噛合するリングギア(11)のピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構として、複数のピニオン駆動機構固定支持部(20)または固定/固定解除切替手段(30)を備えている。

Description

本発明は、風車翼のピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備えた風力発電装置に関する。
風力発電装置は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。
上述したロータヘッドは、風車用タワー上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
このような風力発電装置は、風速に応じて出力を制御するため、風車翼の角度を変えるピッチ制御を行っている。
従来のピッチ駆動装置としては、油圧を用いた油圧ピッチ駆動装置や、電動機を用いた電動ピッチ駆動装置(たとえば、特許文献1参照)が知られている。
米国特許第7717673号公報
従来の電動ピッチ駆動装置は、駆動源となる電動機と、電動機の駆動力で減速機を介して回動するピニオンギアとを備えロータハブ側に固定支持されている。一方、風車翼は、ピニオンギアと噛合するリングギアを備えており、その基端部(根元)側が軸受を介してロータハブに取り付けられている。従って、風車翼は、ピニオンギアの回動量に応じて、ピニオンギアと噛合するリングギアと一体に風車翼全体がロータハブに対して回動するので、風車翼のピッチ角を所望の値に変化させることができる。
このようなピッチ駆動機構は、たとえばリングギアの歯が損傷した場合など、風車翼全体を交換する必要があった。この際、クレーン等の機材を用いた高所作業が必要である。
上述した高所作業は、クレーンの手配等に多大なコストを要するだけでなく、作業時間も長くなるという問題を有している。特に、洋上や山間部等に設置されている風力発電装置は、クレーン等の機材が容易に近づけないことも多く、高コストの高所作業に加えて、長時間の運転停止による損失も大きな問題となる。
一方、本発明者等は、電動ピッチ駆動機構の動作を検証したところ、ピッチ角の頻度は一部分に集中しており、95度以上動かすことはないとの知見を得た。すなわち、ピッチ角制御時にピニオンギアと噛合するリングギアの噛合範囲は、リングギアの歯が風車翼の全周(360度)にわたって設けられているにもかかわらず、実際には略1/4程度になる95度程度の角度範囲しか使用されていないことになる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、風車翼の全周にわたって設けられているリングギアの歯を有効利用することにより、リングギアの歯が損傷してもクレーン等を用いた高所作業の回数を低減できる電動駆動ピッチ制御装置を備えた風力発電装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の風力発電装置は、風車翼側のリングギアと噛合するピニオンギアを電動機により駆動してピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備えている風力発電装置において、ロータヘッド側に固定支持されて回動する前記ピニオンギアとピッチ角制御時に噛合する前記リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構を設けたことを特徴とするものである。
このような本発明の風力発電装置によれば、ロータヘッド側に固定支持されて回動するピニオンギアとピッチ角制御時に噛合するリングギアのピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構を設けたので、リングギアの歯が損傷した場合には、通常360度の範囲に形成されているリングギアと噛合するピニオンギアとの噛合範囲を変化させ、リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に移動させることができる。すなわち、リングギアの歯が損傷しても、噛合範囲可変機構により95度程度しか使用しないピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させれば、噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができ、リングギアを交換しなくても必要なピッチ角制御を行うことが可能になる。
また、リングギアが破損する前にピニオンギアとの噛合範囲を変化させることにより、リングギアの設計寿命を短縮することも可能である。
上記の発明において、前記噛合範囲可変機構は、ロータハブ側のリングギア周方向に複数箇所設けられて選択可能な前記電動ピッチ駆動装置の固定支持部であることが好ましく、これにより、ピニオンギアをロータヘッドに固定支持する位置を周方向に移動させて、リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
なお、この場合のピニオンギア固定支持部は、周方向に等ピッチで2〜4箇所を予め設けておくことが望ましい。
上記の発明において、前記噛合範囲可変機構は、前記リングギアと前記風車翼との間に設けた固定/固定解除切替手段であることが好ましく、これにより、リングギアの歯が損傷した場合には、固定/固定解除切替手段によりリングギアと風車翼との間の固定を解除し、リングギア自体を周方向に回転させると、固定側のピニオンギアと噛合するピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
この場合の固定/固定解除切替手段としては、たとえば風車翼に対して複数のボルト・ナットを用いてリングギアを固定する構造があり、リングギアの固定を解除した状態でピニオンギアを回転させれば、風車翼に対してリングギアを回転させることができる。
なお、通常の風車翼は繊維強化プラスチック(FRP)製であるため、ボルト・ナットでリングギアを固定する風車翼側には、金属製の連結リングを設けておくことが望ましい。
上述した本発明の風力発電装置によれば、電動駆動ピッチ制御装置のリングギアに歯の損傷が生じた場合、噛合範囲可変機構によりピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させることができるため、クレーン等の機材を用いた高所作業によりリングギア交換しなくても、歯に損傷のない領域を使用してピッチ角制御を行うことが可能になる。すなわち、ピッチ角制御時噛合範囲が95度程度であるとの知見に基づき、風車翼の全周にわたって設けられているリングギアを有効利用し、低コスト及び短時間で電動駆動ピッチ制御装置を修復できるようにしたので、修復に要するコストや風力発電装置の運転停止による損失を低減できる。
さらに、リングギアが破損する前にピニオンギアとの噛合範囲を変更することも可能であり、この結果、リングギアの設計寿命を短縮してコストダウンを達成できる。
本発明に係る風力発電装置の第1の実施形態として、電動駆動ピッチ制御装置の噛合範囲可変機構を備えたロータヘッドの構成例を示す斜視図である。 電動駆動ピッチ制御装置のピニオンギアがロータヘッドに固定支持されているピニオンギア周辺構造を示す断面図である。 電動駆動ピッチ制御装置において、ピニオンギアとリングギアとがピッチ角制御時に噛合するピッチ角の頻度を示す図である。 本発明に係る風力発電装置の第2の実施形態として、電動駆動ピッチ制御装置の噛合範囲可変機構を備えた風車翼の構成例を示す要部断面斜視図である。 図4における軸受内輪、連結リング及び風車翼本体の連結構造例を示す断面図である。 本発明に係る風力発電装置の概要を示す側面図である。
以下、本発明に係る風力発電装置について、その一実施形態を図面に基づいて説明する。
図6に示す風力発電装置1は、基礎B上に立設される風車用タワー(以下では「タワー」と呼ぶ)2と、タワー2の上端に設置されるナセル3と、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能に支持されてナセル3の前端部側に設けられるロータヘッド4Aとを有している。
ロータヘッド4Aには、その回転軸線周りに放射状にして複数枚(たとえば3枚)の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4Aの回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4Aを回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。
上述した風車翼5は、風速に応じて出力を制御するため、たとえば図1及び図2に示すように、風車翼5のピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置10を備えている。この電動ピッチ駆動装置10は、ロータハブに固定支持されて、図示しない制御装置からの指令に応じて、風車翼5側のリングギア11と噛合するピニオンギア12を電動機13により回動駆動するものである。
なお、通常の電動ピッチ駆動装置10は、電動機13とピニオンギア12との間に介在する減速機14を備えており、以下の説明では、電動機13、減速機14及びピニオンギア12を総称してピニオン駆動機構PDと呼ぶことにする。
また、図示の風車は、ロータハブ4に対して、風車翼5が軸受15を介して回動可能に支持されている。この場合、軸受15は、外輪15aと内輪15bとの間に多数の転動体15cを挟持した構成の転がり軸受とされ、外輪15aがロータハブ4側に連結されて固定側となる。これに対し、内輪15bにはピッチ角制御により回動する風車翼5の基端部(根元)が連結され、さらに、内輪15bの内周面にはリングギア11が設けられている。
従って、固定側のロータハブ4及び外輪15aに対して、風車翼5及び内輪15bがピニオンギア12と噛合するリングギア11とともに回動するので、風車翼5のピッチ角を変化させるピッチ角制御が可能となる。すなわち、ロータハブ4に固定支持されたピニオン駆動機構PDのピニオンギア12が電動機13に駆動されて回動すると、ピニオンギア12と噛合するリングギア11が軸受15の内輪15b及び風車翼5と一体に回動するので、ロータハブ4に対して風車翼5のピッチ角が可変となる。
上述した風力発電装置1の電動ピッチ駆動装置10に対し、本実施形態では、ロータハブ4側に固定支持されるピニオン駆動機構PDのピニオンギア12とピッチ角制御時に噛合するリングギア11のピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構が設けられている。
本実施形態の噛合範囲可変機構は、ロータハブ4側に予め複数箇所設けて選択可能としたピニオン駆動機構固定支持部20である。図1に示す構成例では、4箇所のピニオンギア固定支持部20が、ロータハブ4に開口する翼取付穴4aの内側へ突出した位置に設けられている。
すなわち、上述したピニオン駆動機構固定支持部20は、リングギア11の周方向に90度ピッチで4箇所設けられており、実際にピニオン駆動機構PDの固定支持に使用するのは、適宜選択した一箇所のみである。従って、残る3箇所については、ピニオン駆動機構PDを設置しないピニオンギア固定支持部20となる。
なお、ピニオンギア固定支持部20は、上述した4箇所に限定されることはなく、たとえば周方向に180度ピッチで2箇所や120度ピッチで3箇所を予め設けてもよい。
図示のピニオン駆動機構固定支持部20は、ロータハブ4から翼取付穴4a内に突出する設置座面21を設け、この設置座面21に取付穴22を開口させた構成になっているが、このような構成に限定されることはない。
なお、他の構成例としては、たとえばロータヘッド4に開口する翼取付穴4aの周辺を補強するため、翼取付穴4aを横断するように形成されるリブを利用して取付穴22を開口させるものがある。
このように、複数のピニオン駆動機構固定支持部20を予め設けておくと、リングギア11の歯が部分的に破損した場合や破損の予兆が発見された場合などには、他のピニオン駆動機構固定支持部20を使用することにより、ピニオンギア12をロータハブ4に固定支持する位置がリングギア11の周方向に移動する。たとえば図1に示す位置変更例では、位置変更前のピニオン駆動機構PDaがリングギア11の周方向へ90度移動し、位置変更後のピニオン駆動機構PDbとなる。
なお、ピニオン駆動機構PDの位置変更後には、エンコーダの0点調整を行うキャリブレーションを実施する。
すなわち、リングギア11の歯が破損し得る領域は、図3に示すように、ピニオンギア12と噛合してピッチ角制御を行っていた略95度のピッチ角制御時噛合範囲である。なお、図3において、横軸はピッチ角、縦軸は頻度であり、風力発電装置1の運転時に実施されるピッチ角制御の頻度は、ピッチ角度が概ね15度〜45度の範囲及び概ね110度周辺の範囲であるから、実際に使用されるリングギア11は、略95度(15度から110度まで)の範囲となる。
このため、このピッチ角制御時噛合範囲から90度ずらして、リングギア11に損傷のない領域に新たなピッチ角制御時噛合範囲を設定すれば、リングギア11を交換しなくてもピッチ角制御が可能になる。
なお、リングギア11の歯がピッチ角制御時噛合範囲の端部付近で破損した場合には、反対側へ90度または180度ずらした位置にあるピニオン駆動機構固定支持部20を使用し、新たなピッチ角制御時噛合範囲内に破損した歯が入らないようにすればよい。
続いて、本発明に係る風力発電装置1の第2の実施形態として、電動ピッチ駆動装置10の噛合範囲可変機構を備えた風車翼5の構成例を図4及び図5に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の噛合範囲可変機構は、リングギアと風車翼との間に設けた固定/固定解除切替手段30である。
図示の固定/固定解除切替手段30は、たとえば風車翼5Aに対して複数のボルト・ナット31を用いてリングギア11Aを固定する構造である。
この場合のリングギア11Aは、上端部側に形成されたフランジ部11aを備えている。このフランジ部11aは、ボルト・ナット31によりリングギア11Aを風車翼5Aに固定するための部分である。
一方、風車翼5Aは、FRP製の風車翼本体5aと内輪15bとの間に金属製の連結リング32を介在させた構成とされる。この連結リング32は、リングギア11Aのフランジ部11aと一致する位置に用いられており、ボルト・ナット31によるリングギア11Aの固定は、金属部品である連結リング32に対して行われるようになっている。
なお、内輪15b、連結リング32及び風車翼本体5aは、たとえば図5に示すように、風車翼本体5aに埋め込まれた多数の埋込ボルト・ナット33により連結されている。
このような構成とすれば、リングギア11Aの固定を解除した状態でピニオンギア12を回転させれば、風車翼5Aに対してリングギア5aを回転させることができる。すなわち、ボルト・ナット31を取り外した後、ロータヘッド4に固定設置されているピニオンギア12を回転させれば、風車翼5Aに対してフリーとなったリングギア11Aが回転するので、ピニオンギア12との噛合位置が移動し、リングギア11Aの歯が損傷した部分をピッチ角制御時噛合範囲外とすることができる。この場合も、リングギア11Aを回転させて、ボルト・ナット31を取り付けて固定した後には、エンコーダの0点調整を行うキャリブレーションを実施する。
なお、リングギア11Aと、連結リング32及び内輪15bとの接触面には、摩擦力が低減するように表面処理を施したり、給油溝を設けて回転時に給油しておくことなどにより、リングギア11Aのスムーズな回転が可能になる。
換言すれば、固定/固定解除切替手段のボルト・ナット31を設けたことにより、ボルト・ナット31を取り外してリングギア11Aと風車翼5Aとの間の固定を解除すれば、リングギア11Aを周方向に回転させて、固定側のピニオンギア12と噛合するピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
なお、上述した連結リング32は、FRP製の風車翼本体5aにボルト・ナット31でリングギア11Aを固定すると強度面の懸念があるため、風車翼5A側に金属製の部材を設けたものである。
このように、上述した本実施形態の風力発電装置1によれば、リングギア11,11Aに歯の損傷が生じた場合、損傷の予兆が発見された場合、あるいは所定の設計寿命が近づいた場合など、噛合範囲可変機構によりピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させることができる。このため、クレーン等の機材を用いた高所作業によりリングギア11,11Aを交換しなくても、歯に損傷のない領域を使用してピッチ角制御を行うことが可能になる。
すなわち、風車翼5,5Aの全周(360度)にわたって設けられているリングギア11,11Aの歯を有効利用し、低コスト及び短時間で風力発電装置1の運転を再開することができるので、運転停止による損失も低減できる。
また、リングギア11,11Aが破損する前に噛合位置を変更する場合、損傷の予兆を発見して変更することで、簡単な作業による速やかな処置が可能になるので、運転停止時間を最小限に抑えることができる。
また、リングギア11,11Aが破損する前に噛合位置を変更するようにすれば、リングギア11,11Aの設計寿命を短縮してコストダウンすることも可能である。すなわち、ピニオンギア12と噛合する領域を分散させることにより、実際にピニオンギア12と噛合する時間が短くなるので、リングギア11,11Aの設計寿命を半分以下に短縮してコストダウンすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば軸受の外輪側に歯車を形成してピニオンギアと噛合する構成や、連結リングを用いずに、軸受の内輪に直接リングギアを固定する構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 風力発電装置
2 風車用タワー
3 ナセル
4A ロータヘッド
4 ロータハブ
4a 翼取付穴
5,5A 風車翼
10 電動ピッチ駆動装置
11,11A リングギア
12 ピニオンギア
15 軸受
20 ピニオン駆動機構固定支持部(噛合範囲可変機構)
21 設置座面
22 取付穴
30 固定/固定解除切替手段(噛合範囲可変機構)
31 ボルト・ナット
32 連結リング
PD ピニオン駆動機構
本発明は、風車翼のピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備えた風力発電装置に関する。
風力発電装置は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。
上述したロータヘッドは、風車用タワー上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
このような風力発電装置は、風速に応じて出力を制御するため、風車翼の角度を変えるピッチ制御を行っている。
従来のピッチ駆動装置としては、油圧を用いた油圧ピッチ駆動装置や、電動機を用いた電動ピッチ駆動装置(たとえば、特許文献1参照)が知られている。
米国特許第7717673号公報
従来の電動ピッチ駆動装置は、駆動源となる電動機と、電動機の駆動力で減速機を介して回動するピニオンギアとを備えロータヘッド側に固定支持されている。一方、風車翼は、ピニオンギアと噛合するリングギアを備えており、その基端部(根元)側が軸受を介してロータハブに取り付けられている。従って、風車翼は、ピニオンギアの回動量に応じて、ピニオンギアと噛合するリングギアと一体に風車翼全体がロータハブに対して回動するので、風車翼のピッチ角を所望の値に変化させることができる。
このようなピッチ駆動機構は、たとえばリングギアの歯が損傷した場合など、風車翼全体を交換する必要があった。この際、クレーン等の機材を用いた高所作業が必要である。
上述した高所作業は、クレーンの手配等に多大なコストを要するだけでなく、作業時間も長くなるという問題を有している。特に、洋上や山間部等に設置されている風力発電装置は、クレーン等の機材が容易に近づけないことも多く、高コストの高所作業に加えて、長時間の運転停止による損失も大きな問題となる。
一方、本発明者等は、電動ピッチ駆動機構の動作を検証したところ、ピッチ角の頻度は一部分に集中しており、95度以上動かすことはないとの知見を得た。すなわち、ピッチ角制御時にピニオンギアと噛合するリングギアの噛合範囲は、リングギアの歯が風車翼の全周(360度)にわたって設けられているにもかかわらず、実際には略1/4程度になる95度程度の角度範囲しか使用されていないことになる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、風車翼の全周にわたって設けられているリングギアの歯を有効利用することにより、リングギアの歯が損傷してもクレーン等を用いた高所作業の回数を低減できる電動駆動ピッチ制御装置を備えた風力発電装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の風力発電装置は、風車翼側のリングギアと噛合するピニオンギアを電動機により駆動してピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備えている風力発電装置において、ロータハブ側に固定支持されて回動する前記ピニオンギアとピッチ角制御時に噛合する前記リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構を設けたことを特徴とするものである。
このような本発明の風力発電装置によれば、ロータハブ側に固定支持されて回動するピニオンギアとピッチ角制御時に噛合するリングギアのピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構を設けたので、リングギアの歯が損傷した場合には、通常360度の範囲に形成されているリングギアと噛合するピニオンギアとの噛合範囲を変化させ、リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に移動させることができる。すなわち、リングギアの歯が損傷しても、噛合範囲可変機構により95度程度しか使用しないピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させれば、噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができ、リングギアを交換しなくても必要なピッチ角制御を行うことが可能になる。
また、リングギアが破損する前にピニオンギアとの噛合範囲を変化させることにより、リングギアの設計寿命を短縮することも可能である。
上記の発明において、前記噛合範囲可変機構は、ロータハブ側のリングギア周方向に複数箇所設けられて選択可能な前記電動ピッチ駆動装置の固定支持部であることが好ましく、これにより、ピニオンギアをロータハブに固定支持する位置を周方向に移動させて、リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
なお、この場合のピニオンギア固定支持部は、周方向に等ピッチで2〜4箇所を予め設けておくことが望ましい。
上記の発明において、前記噛合範囲可変機構は、前記リングギアと前記風車翼との間に設けた固定/固定解除切替手段であることが好ましく、これにより、リングギアの歯が損傷した場合には、固定/固定解除切替手段によりリングギアと風車翼との間の固定を解除し、リングギア自体を周方向に回転させると、固定側のピニオンギアと噛合するピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
この場合の固定/固定解除切替手段としては、たとえば風車翼に対して複数のボルト・ナットを用いてリングギアを固定する構造があり、リングギアの固定を解除した状態でピニオンギアを回転させれば、風車翼に対してリングギアを回転させることができる。
なお、通常の風車翼は繊維強化プラスチック(FRP)製であるため、ボルト・ナットでリングギアを固定する風車翼側には、金属製の連結リングを設けておくことが望ましい。
上述した本発明の風力発電装置によれば、電動駆動ピッチ制御装置のリングギアに歯の損傷が生じた場合、噛合範囲可変機構によりピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させることができるため、クレーン等の機材を用いた高所作業によりリングギア交換しなくても、歯に損傷のない領域を使用してピッチ角制御を行うことが可能になる。すなわち、ピッチ角制御時噛合範囲が95度程度であるとの知見に基づき、風車翼の全周にわたって設けられているリングギアを有効利用し、低コスト及び短時間で電動駆動ピッチ制御装置を修復できるようにしたので、修復に要するコストや風力発電装置の運転停止による損失を低減できる。
さらに、リングギアが破損する前にピニオンギアとの噛合範囲を変更することも可能であり、この結果、リングギアの設計寿命を短縮してコストダウンを達成できる。
本発明に係る風力発電装置の第1の実施形態として、電動駆動ピッチ制御装置の噛合範囲可変機構を備えたロータハブの構成例を示す斜視図である。 電動駆動ピッチ制御装置のピニオンギアがロータハブに固定支持されているピニオンギア周辺構造を示す断面図である。 電動駆動ピッチ制御装置において、ピニオンギアとリングギアとがピッチ角制御時に噛合するピッチ角の頻度を示す図である。 本発明に係る風力発電装置の第2の実施形態として、電動駆動ピッチ制御装置の噛合範囲可変機構を備えた風車翼の構成例を示す要部断面斜視図である。 図4における軸受内輪、連結リング及び風車翼本体の連結構造例を示す断面図である。 本発明に係る風力発電装置の概要を示す側面図である。
以下、本発明に係る風力発電装置について、その一実施形態を図面に基づいて説明する。
図6に示す風力発電装置1は、基礎上に立設される風車用タワー(以下では「タワー」と呼ぶ)2と、タワー2の上端に設置されるナセル3と、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能に支持されてナセル3の前端部側に設けられるロータヘッド4Aとを有している。
ロータヘッド4Aには、その回転軸線周りに放射状にして複数枚(たとえば3枚)の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4Aの回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4Aを回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。
上述した風車翼5は、風速に応じて出力を制御するため、たとえば図1及び図2に示すように、風車翼5のピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置10を備えている。この電動ピッチ駆動装置10は、ロータハブに固定支持されて、図示しない制御装置からの指令に応じて、風車翼5側のリングギア11と噛合するピニオンギア12を電動機13により回動駆動するものである。
なお、通常の電動ピッチ駆動装置10は、電動機13とピニオンギア12との間に介在する減速機14を備えており、以下の説明では、電動機13、減速機14及びピニオンギア12を総称してピニオン駆動機構PDと呼ぶことにする。
また、図示の風車は、ロータハブ4に対して、風車翼5が軸受15を介して回動可能に支持されている。この場合、軸受15は、外輪15aと内輪15bとの間に多数の転動体15cを挟持した構成の転がり軸受とされ、外輪15aがロータハブ4側に連結されて固定側となる。これに対し、内輪15bにはピッチ角制御により回動する風車翼5の基端部(根元)が連結され、さらに、内輪15bの内周面にはリングギア11が設けられている。
従って、固定側のロータハブ4及び外輪15aに対して、風車翼5及び内輪15bがピニオンギア12と噛合するリングギア11とともに回動するので、風車翼5のピッチ角を変化させるピッチ角制御が可能となる。すなわち、ロータハブ4に固定支持されたピニオン駆動機構PDのピニオンギア12が電動機13に駆動されて回動すると、ピニオンギア12と噛合するリングギア11が軸受15の内輪15b及び風車翼5と一体に回動するので、ロータハブ4に対して風車翼5のピッチ角が可変となる。
上述した風力発電装置1の電動ピッチ駆動装置10に対し、本実施形態では、ロータハブ4側に固定支持されるピニオン駆動機構PDのピニオンギア12とピッチ角制御時に噛合するリングギア11のピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構が設けられている。
本実施形態の噛合範囲可変機構は、ロータハブ4側に予め複数箇所設けて選択可能としたピニオン駆動機構固定支持部20である。図1に示す構成例では、4箇所のピニオンギア固定支持部20が、ロータハブ4に開口する翼取付穴4aの内側へ突出した位置に設けられている。
すなわち、上述したピニオン駆動機構固定支持部20は、リングギア11の周方向に90度ピッチで4箇所設けられており、実際にピニオン駆動機構PDの固定支持に使用するのは、適宜選択した一箇所のみである。従って、残る3箇所については、ピニオン駆動機構PDを設置しないピニオンギア固定支持部20となる。
なお、ピニオンギア固定支持部20は、上述した4箇所に限定されることはなく、たとえば周方向に180度ピッチで2箇所や120度ピッチで3箇所を予め設けてもよい。
図示のピニオン駆動機構固定支持部20は、ロータハブ4から翼取付穴4a内に突出する設置座面21を設け、この設置座面21に取付穴22を開口させた構成になっているが、このような構成に限定されることはない。
なお、他の構成例としては、たとえばロータハブ4に開口する翼取付穴4aの周辺を補強するため、翼取付穴4aを横断するように形成されるリブを利用して取付穴22を開口させるものがある。
このように、複数のピニオン駆動機構固定支持部20を予め設けておくと、リングギア11の歯が部分的に破損した場合や破損の予兆が発見された場合などには、他のピニオン駆動機構固定支持部20を使用することにより、ピニオンギア12をロータハブ4に固定支持する位置がリングギア11の周方向に移動する。たとえば図1に示す位置変更例では、位置変更前のピニオン駆動機構PDaがリングギア11の周方向へ90度移動し、位置変更後のピニオン駆動機構PDbとなる。
なお、ピニオン駆動機構PDの位置変更後には、エンコーダの0点調整を行うキャリブレーションを実施する。
すなわち、リングギア11の歯が破損し得る領域は、図3に示すように、ピニオンギア12と噛合してピッチ角制御を行っていた略95度のピッチ角制御時噛合範囲である。なお、図3において、横軸はピッチ角、縦軸は頻度であり、風力発電装置1の運転時に実施されるピッチ角制御の頻度は、ピッチ角度が概ね15度〜45度の範囲及び概ね110度周辺の範囲であるから、実際に使用されるリングギア11は、略95度(15度から110度まで)の範囲となる。
このため、このピッチ角制御時噛合範囲から90度ずらして、リングギア11に損傷のない領域に新たなピッチ角制御時噛合範囲を設定すれば、リングギア11を交換しなくてもピッチ角制御が可能になる。
なお、リングギア11の歯がピッチ角制御時噛合範囲の端部付近で破損した場合には、反対側へ90度または180度ずらした位置にあるピニオン駆動機構固定支持部20を使用し、新たなピッチ角制御時噛合範囲内に破損した歯が入らないようにすればよい。
続いて、本発明に係る風力発電装置1の第2の実施形態として、電動ピッチ駆動装置10の噛合範囲可変機構を備えた風車翼5の構成例を図4及び図5に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の噛合範囲可変機構は、リングギアと風車翼との間に設けた固定/固定解除切替手段30である。
図示の固定/固定解除切替手段30は、たとえば風車翼5Aに対して複数のボルト・ナット31を用いてリングギア11Aを固定する構造である。
この場合のリングギア11Aは、上端部側に形成されたフランジ部11aを備えている。このフランジ部11aは、ボルト・ナット31によりリングギア11Aを風車翼5Aに固定するための部分である。
一方、風車翼5Aは、FRP製の風車翼本体5aと内輪15bとの間に金属製の連結リング32を介在させた構成とされる。この連結リング32は、リングギア11Aのフランジ部11aと一致する位置に用いられており、ボルト・ナット31によるリングギア11Aの固定は、金属部品である連結リング32に対して行われるようになっている。
なお、内輪15b、連結リング32及び風車翼本体5aは、たとえば図5に示すように、風車翼本体5aに埋め込まれた多数の埋込ボルト・ナット33により連結されている。
このような構成とすれば、リングギア11Aの固定を解除した状態でピニオンギア12を回転させれば、風車翼5Aに対してリングギア11Aを回転させることができる。すなわち、ボルト・ナット31を取り外した後、ロータハブ4に固定設置されているピニオンギア12を回転させれば、風車翼5Aに対してフリーとなったリングギア11Aが回転するので、ピニオンギア12との噛合位置が移動し、リングギア11Aの歯が損傷した部分をピッチ角制御時噛合範囲外とすることができる。この場合も、リングギア11Aを回転させて、ボルト・ナット31を取り付けて固定した後には、エンコーダの0点調整を行うキャリブレーションを実施する。
なお、リングギア11Aと、連結リング32及び内輪15bとの接触面には、摩擦力が低減するように表面処理を施したり、給油溝を設けて回転時に給油しておくことなどにより、リングギア11Aのスムーズな回転が可能になる。
換言すれば、固定/固定解除切替手段のボルト・ナット31を設けたことにより、ボルト・ナット31を取り外してリングギア11Aと風車翼5Aとの間の固定を解除すれば、リングギア11Aを周方向に回転させて、固定側のピニオンギア12と噛合するピッチ角制御時噛合範囲を損傷のない領域に変化させることができる。
なお、上述した連結リング32は、FRP製の風車翼本体5aにボルト・ナット31でリングギア11Aを固定すると強度面の懸念があるため、風車翼5A側に金属製の部材を設けたものである。
このように、上述した本実施形態の風力発電装置1によれば、リングギア11,11Aに歯の損傷が生じた場合、損傷の予兆が発見された場合、あるいは所定の設計寿命が近づいた場合など、噛合範囲可変機構によりピッチ角制御時噛合範囲を周方向に移動させて変化させることができる。このため、クレーン等の機材を用いた高所作業によりリングギア11,11Aを交換しなくても、歯に損傷のない領域を使用してピッチ角制御を行うことが可能になる。
すなわち、風車翼5,5Aの全周(360度)にわたって設けられているリングギア11,11Aの歯を有効利用し、低コスト及び短時間で風力発電装置1の運転を再開することができるので、運転停止による損失も低減できる。
また、リングギア11,11Aが破損する前に噛合位置を変更する場合、損傷の予兆を発見して変更することで、簡単な作業による速やかな処置が可能になるので、運転停止時間を最小限に抑えることができる。
また、リングギア11,11Aが破損する前に噛合位置を変更するようにすれば、リングギア11,11Aの設計寿命を短縮してコストダウンすることも可能である。すなわち、ピニオンギア12と噛合する領域を分散させることにより、実際にピニオンギア12と噛合する時間が短くなるので、リングギア11,11Aの設計寿命を半分以下に短縮してコストダウンすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば軸受の外輪側に歯車を形成してピニオンギアと噛合する構成や、連結リングを用いずに、軸受の内輪に直接リングギアを固定する構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 風力発電装置
2 風車用タワー
3 ナセル
4A ロータヘッド
4 ロータハブ
4a 翼取付穴
5,5A 風車翼
10 電動ピッチ駆動装置
11,11A リングギア
12 ピニオンギア
15 軸受
20 ピニオン駆動機構固定支持部(噛合範囲可変機構)
21 設置座面
22 取付穴
30 固定/固定解除切替手段(噛合範囲可変機構)
31 ボルト・ナット
32 連結リング
PD ピニオン駆動機構

Claims (3)

  1. 風車翼側のリングギアと噛合するピニオンギアを電動機により駆動してピッチ角を制御する電動ピッチ駆動装置を備えている風力発電装置において、
    前記ピニオンギアとピッチ角制御時に噛合する前記リングギアのピッチ角制御時噛合範囲を変化させる噛合範囲可変機構を設けたことを特徴とする風力発電装置。
  2. 前記噛合範囲可変機構は、ロータハブ側のリングギア周方向に複数箇所設けられて選択可能な前記電動ピッチ駆動装置の固定支持部であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記噛合範囲可変機構は、前記リングギアと前記風車翼との間に設けた固定/固定解除切替手段であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
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