JPWO2012017911A1 - 美白強化剤とその用途 - Google Patents

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Abstract

美白成分の美白作用を強化する安全性に優れた美白強化剤を提供し、かつ、斯かる美白強化剤と美白成分とを併用してなる美白作用の改善、強化された美白剤を提供することを課題とし、有効成分としてグアニン類から選ばれる1種又は2種以上を含有する美白強化剤、及び、斯かる美白強化剤と美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類から選ばれる1種又は2種以上とを併用してなる美白剤を提供することにより解決する。

Description

本発明は美白強化剤とその用途に関し、詳細には、グアニン類を有効成分とする美白強化剤、及び、斯かる美白強化剤と美白成分、とりわけ、アデニン類を併用してなる美白作用の改善、強化された美白剤に関する。
皮膚のシミなどの発生機序についてはその全てが解明されているわけではないものの、一般的には、日光、紫外線による被爆などにより形成されるメラニン色素が、皮膚内に異常沈着して皮膚のシミは発生すると考えられている。皮膚の着色の原因となるこのメラニン色素は、表皮と真皮との間にあるメラニン細胞(メラノサイト)内のメラニン生成顆粒(メラノソーム)において産生され、生成したメラニンは、隣接細胞へ拡散していく。
このメラノサイト内におけるメラニン生成の生化学反応は、チロシンがチロシナーゼの作用によりドーパキノンとなり、これが酵素的又は非酵素的酸化により黒色のメラニンへ変化すると考えられている。このメラニンの生成を抑制するなどの作用機作に基づく美白成分や美白用の組成物については、従来より、アスコルビン酸やその誘導体をはじめとする種々の化合物やそれを含有した組成物が提案され(例えば、特開平3−139288号公報及び特開平3−135992号公報参照)、アデニンやアデノシンなどもその含有成分の一つである(例えば特開平1−186809号公報及び国際公開WO2003/84485号パンフレット参照)。しかしながら、斯かる成分を単独で用いた場合には充分な美白効果が得られない場合があり、その効果を増強するため他の美白成分との併用も提案されている(特開2004−67576号公報参照)。また、メラニン生成抑制作用を有する化合物の中には、アゼライン酸のように美白作用はあるものの、皮膚への刺激性や細胞毒性などの点で問題を指摘されている化合物も知られている(例えば『フレグランスジャーナル』、臨時増刊14号、11乃至24頁(1995年)参照)。
美白成分の美白作用を強化する安全性に優れた美白強化剤を提供し、かつ、斯かる美白強化剤と美白成分とを併用してなる美白作用の改善、強化された美白剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、安全性の観点から、生体関連物質、とりわけ、核酸関連化合物に着目し、美白作用を有する化合物につき鋭意研究を重ねた結果、全く意外なことに、グアニン類自体に美白作用はみられないものの、グアニン類が、美白成分、とりわけ、アデニン類の美白作用を顕著に強化しうる機能を有していることを見出し、美白強化剤として活用できることを見出した。さらに、本発明者は、このグアニン類を有効成分とする美白強化剤と美白成分、とりわけ、アデニン類とを併用することにより、斯かる美白成分の美白作用を顕著に強化した美白剤を確立し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、グアニン類から選ばれる1種又は2種以上を有効成分として含有する美白強化剤を提供することにより上記課題を解決するものである。
さらに、本発明はグアニン類から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする美白強化剤と、美白成分、とりわけ、アデニン類から選ばれる1種又は2種以上とを併用してなる美白剤を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明のグアニン類を有効成分とする美白強化剤は、美白成分、とりわけ、アデニン類やエクオール類の美白作用を効果的に強化することができる。
さらに、本発明の美白強化剤により美白成分の美白作用が強化された美白剤は、日焼け、炎症や加齢などに伴う皮膚の色素沈着、シミ、そばかす、肝斑等の淡色化、美白に優れた効果を有している。
上記のとおり本発明はグアニン類を有効成分とする美白強化剤、及び、斯かる美白強化剤と美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類を併用してなる美白作用の改善、強化された美白剤に関するものである。
グアニン類が、美白成分、とりわけ、アデニン類やエクオール類の美白作用を強化する効果があるという報告はこれまでになく、本発明者らによって初めて見出されたものである。
本発明において、グアニン類を有効成分とする美白強化剤と、美白成分、とりわけ、アデニン類又はエクオール類との使用割合は、本発明の所期の効果が得られるのであれば制限はなく、通常、グアニン類と、アデニン類又はエクオール類とのモル比が1:199乃至99:1の範囲が好ましく、1:99乃至49:1の範囲がより好ましい。グアニン類の使用割合が、この割合よりも少ない場合、アデニン類やエクオール類の美白作用を強化する効果が認められない場合があり、逆に、これ以上の使用割合としても使用割合に見合う程のアデニン類やエクオール類の美白作用を強化する効果が認められない場合がある。
まず、本発明の美白強化剤について説明するに、本発明の美白強化剤の有効成分であるグアニン類とは、グアニン、グアノシン、グアノシンモノリン酸、グアノシンジリン酸、グアノシントリリン酸、さらには、グルコシルグアノシンなどのグアノシン配糖体、並びに、これらの塩類の形態のものをいい、これらから選ばれる1種又は2種以上の混合物であってもよい。また、ケト型であってもエノール型のものであっても、両方が混在するものであってもよい。とりわけ、これらグアニン類のなかでも、美白成分、とりわけ、アデニン類の美白作用を増強する効果の強い、グアニンやグルコシルグアノシンが好ましい。また、グアニンリン酸類やグルコシルグアノシンなどの水系溶媒に対する溶解性の高い化合物が、ハンドリングの容易さや他の皮膚外用剤の基剤成分との配合の容易さの点で望ましく、グルコシルグアノシンが特に好ましい。
本発明の美白強化剤は、その有効成分であるグアニン類を単独で用いてもよいが、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、必要に応じ、他の成分を配合してもよい。他の成分としては、本発明の美白強化剤の適用及び剤形等に応じ、通常、化粧料、医薬品、医薬部外品などに用いることのできる、例えば、担体、賦形剤、安定剤、緩衝剤、pH調整剤、溶媒等、任意の助剤などの1種又は2種以上を添加し、粉末状、顆粒状、錠剤、溶液など、任意の形態で用いることができる。さらに、抗酸化剤、保湿剤、甘草抽出物、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩類やビタミンP類などの抗炎症剤、各種生薬など、任意の薬効成分を適宜配合することも随意である。その他、エデト酸(EDTA)二ナトリウム、エデト酸(EDTA)三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、ショ糖、トレハロース、トレハロースの糖質誘導体、環状四糖、マルチトール、マルトトリイトールなどの糖類や糖アルコール類、上記以外の生理活性成分や動物或いは植物抽出物なども適宜配合することができる。
本発明の美白強化剤における有効成分であるグアニン類の含有量は、用いるグアニン類の種類にもよるが、皮膚外用剤へ配合した場合に、その配合量及びアデニン類との配合割合が、本発明の所期の効果を達成できる範囲内にあれば特に制限はない。美白強化剤における配合量があまり少な過ぎると、皮膚外用剤に配合した場合、本発明の所期の効果を得るためには、皮膚外用剤に占める美白強化剤の割合が多くなり過ぎ、皮膚外用剤の物性等に影響する場合があるので好ましくない。
次に、本発明の美白剤について説明するに、本発明の美白剤の有効成分である美白成分とは、皮膚に安全に適用可能で、かつ、メラニン生成抑制作用を有する化合物又はこれを含む物質をいう。具体的には、例えば、アデニン類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸グルコシドなどのL−アスコルビン酸の誘導体及びそれらの塩類、アルコキシサリチル酸類及びその塩類、エクオールやその誘導体(以下、「エクオール類」という場合がある)、エラグ酸やその塩類グラブリジン、コウジ酸やその誘導体、トコフェロール類、トラネキサム酸やその誘導体及びそれらの塩類、テトラヒドロクルクミノイド、ハイドロキノンの配糖体及びその誘導体、リノール酸及びそれらの塩類、レゾルシンやその誘導体、トラネキサム酸やその誘導体などの化合物や藍草抽出物、カミツレ抽出物、プラセンタエキスなどの植物や動物の抽出物などを挙げることができ、とりわけ、グアニン類による美白増強効果の高いアデニン類及びエクオール類が好ましく、アデニン類が特に好ましい。
本発明で用いるアデニン類とは、アデニン、アデノシン、アデノシンモノリン酸、アデノシンジリン酸、アデノシントリリン酸、さらには、グルコシルアデノシンなどのアデノシン配糖体や、これらの塩類の形態のものをいい、これらから選ばれる1種又は2種以上の混合物であってもよい。また、アミノ型であってもイミノ型のものであってもよく、両方が混在するものであってもよい。とりわけ、これらアデニン類のなかでも、美白効果の点ではアデニンやグルコシルアデノシンが好ましい。また、アデノシンリン酸類やグルコシルアデノシンなどの水系溶媒に対する溶解性の高い化合物が、ハンドリングの容易さや他の皮膚外用剤の基剤成分との配合の容易さの点で好ましく、グルコシルアデノシンが特に好ましい。
本発明で用いるエクオール類とは、エクオール及びエクオール配糖体をいい、これを構成するエクオールは、S体とR体の2種類の異性体(以下、本明細書ではS体を「S−エクオール」、R体を「R−エクオール」という。)の何れか一方でもよく、両者の混合物であってもよく、又、これらエクオール及びエクオール配糖体から選ばれる2種以上の混合物であってもよい。また、美白作用の強さの点からすると、全エクオール類に占めるS−エクオール及びその配糖体の含量が高い方が望ましく、75%以上がより望ましい。また、水系溶媒に対する溶解性の高いエクオール配糖体が、ハンドリングの容易さや他の皮膚外用剤の基剤成分との配合の容易さの点で好ましい。
本発明で用いるエクオール配糖体としては、例えば、国際公開WO2008/126752号パンフレットに開示された、S−エクオール及び/又はR−エクオールの4´位のOH基にグリコシル基がα結合した4´−O−α−D−グリコピラノシル−エクオール、エクオールの7位のOH基にグリコシル基がα結合した7−O−α−D−グリコピラノシル−エクオール及びエクオールの4´位及び7位のOH基に、それぞれグリコシル基がα結合し4’,7−O−α−D−グリコピラノシル−エクオールの6種類のエクオール配糖体が例示できる(以下、「グリコシルエクオール」という場合がある。)。この場合、グリコシル基を構成するグルコースの個数に特に制限はないが、製造のしやすさや取り扱いやすさの点からは、通常グルコースが1個乃至6個のものが望ましく、1個乃至4個のものがより望ましく、1個のものが特に望ましい。エクオールの両異性体につき、それぞれグリコシル基の結合様式の異なる3種類の配糖体が存在するので、本発明では、その何れか1種を用いてもよく、2種以上を混合し用いてもよいし、製造原料として用いたエクオールが含まれていてもよい。
本発明の美白剤は、その有効成分である美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類と、斯かる美白成分の美白作用を増強するグアニン類とからなる配合でもよいが、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、必要に応じ、他の成分を配合してもよい。他の成分としては、本発明の美白剤の適用及び剤形等に応じ、前述した美白強化剤に配合することができる他の成分と同様の化粧料、医薬品、医薬部外品などに用いることのできる化合物や成分を適宜配合することができる。
本発明の美白剤における美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類と、その美白作用を増強するグアニン類との含有量は、用いるアデニン類、エクオール類やグアニン類の種類にもよるが、皮膚外用剤へ配合した場合に、その配合量及び配合割合が、本発明の所期の効果を達成できる範囲内であれば特に制限はない。美白剤への配合量があまり少な過ぎると、皮膚外用剤に配合した場合、本発明の所期の効果を得るためには、皮膚外用剤に占める美白剤の割合が多くなり過ぎ、皮膚外用剤の物性等に影響する場合があるので好ましくない。
本発明による美白強化剤、或いは、これと美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類とを併用してなる本発明の美白剤は、通常、化粧料、医薬品、医薬部外品等の分野において、皮膚外用剤の基剤成分に配合して用いればよい。具体的には、通常化粧品、医薬部外品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる基剤成分、例えば、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、紫外線反射剤、界面活性剤、抗菌剤、増粘剤、アルコール類、糖類、糖アルコール類、粉末成分、色剤、香料、水性成分、水、各種皮膚栄養剤、動植物抽出物等を必要に応じて適宜配合することができる。本発明の美白強化剤或いは美白剤を配合してなる皮膚外用剤の形態としては、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、化粧水、ジェル、パック、浴用剤、シャンプー、リンス、歯磨き等であればいずれでもよく、剤型は特に問わない。
本発明の美白増強剤又は美白剤の皮膚外用剤への配合量は、その配合量及び配合割合が、本発明の所期の美白効果を達成できる範囲内であれば特に制限はない。通常は、グアニン類をグアニン換算で0.0001乃至5%配合すれば良く、0.001乃至5%が望ましく、0.01乃至2%がより望ましい。
因みに、本発明で用いるグアニン類、及び、アデニン類やエクオール類などの美白成分は、その由来や製法に制限はなく、公知の方法によるか、あるいは、公知の方法に準じ所望量を得ることができ、市販品を用いることも随意である。また、グルコシルグアノシン、グルコシルアデノシン、グリコシルエクオールなどの配糖体は、後述の実験で示すように、CGTaseなどの糖転移酵素を用い調製することができる。
以下、本発明を核酸関連化合物を用いたメラニン生成抑制効果の比較実験に基づき、具体的に説明する。
<実験1:核酸関連化合物のメラニン生成抑制に及ぼす影響>
核酸関連化合物のメラニン生成抑制に及ぼす影響を、皮膚外用剤に用いる美白剤の評価の指標として汎用されているマウスB−16メラノーマ細胞を用い評価した。核酸関連化合物はプリン化合物とピリミジン化合物に大別されるので、被験試料として、それぞれに代表的な下記の化合物を用いた。
<被験試料>
プリン化合物 :アデニン、グアニン、キサンチン、ヒポキサンチン、イノシン(何れもシグマ社販売、試薬特級)
ピリミジン化合物:シトシン、チミン、ウラシル(何れもシグマ社販売、試薬特級)
陽性対照 :コウジ酸(片山化学工業社販売、試薬特級)
<評価方法>
6穴のプレート(ベクトンディッキンソン社販売、商品名「6穴マルチウエルプレート」)に、10容積%ウシ胎児血清(以下、「FCS」と略記する。)含有RPMI−1640培地に懸濁したマウスB16メラノーマ細胞を、2×10個/4ml/ウエルで播種し細胞を底面に付着させた。この細胞を付着させたウエルの培養上清を除去した後、上記被験試料の何れか1種を、培養液中の濃度が表1に示す濃度(10μM)となるように添加した10容積%FCS含有RPMI−1640培地を4ml/ウエル加え、37℃、5容積%COの条件で5日間培養した。その後トリプシン−EDTAを加え、細胞を回収した後、遠心し細胞を回収した。さらに、この細胞を、ダルベッコのPBS(−)(以下、「D−PBS」と略記する。)で1回洗浄後、遠心し、上清を除去し、細胞ペレットに0.5mlの1Nの水酸化ナトリウムを加え細胞を可溶化した。このアルカリ可溶化液を30分間煮沸後、下記方法によりメラニン量を測定した。また、陰性対照として培地のみを用いて培養し、陽性対照として、美白用の皮膚外用組成物の有効成分として用いられているコウジ酸を500μMの濃度となるように添加した10容積%FCS含有RPMI−1640培地を4ml/ウエル加え、同様にB−16メラノーマ細胞を5日間培養し、これらのウエルも同様にメラニン量を測定した。陰性対照のメラニン量を100とし、各被験試料或いはコウジ酸(陽性対照)を添加した培地で培養した時のメラニン量の相対値を計算し、メラニン生成率(%)として表1に示す。なお、本実験及び以下の実験で用いた濃度の被験試料(コウジ酸を含む)は、何れもB−16メラノーマ細胞の増殖に影響を与えなかった。
<メラニン量の測定法>
各アルカリ可溶化液の450nm(リファレンス650nm)の吸光度を、マイクロプレートリーダー(和光薬品工業社販売、商品名『M−Vmax』)で測定し、メラニンの標準品(シグマ社販売)と比較することにより求めた。本実験及び以下の実験ではメラニン生成率が低いほどメラニン生成抑制効果、換言すれば、美白効果の高いことを意味する。
Figure 2012017911
表1の結果から明らかなように、試験に用いた濃度では、アデニンを添加し培養した場合にのみ、B−16メラノーマ細胞のメラニン生成を抑制した。グアニン、キサンチン、ヒポキサンチン、イノシン、シトシン、チミン及びウラシルを添加し培養した場合、何れの場合もメラニン生成の抑制は認められなかった。この結果は、試験した核酸関連化合物の中ではアデニンのみがメラニン生成抑制作用を有し、美白成分として有効であることを示している。
<実験2:核酸関連化合物を組み合わせた場合のメラニン生成抑制効果試験>
実験1で唯一メラニン生成抑制作用を示したアデニンと他の核酸関連化合物とを併用した場合のメラニン生成抑制効果を試験した。すなわち、これらの被験試料として、実験1で用いた被験試料の何れか1種又は2種を、培養液中の濃度が表2に示す濃度となるように各々添加した培地で培養した以外は、実験1と同じ評価方法によりメラニン生成率を求め、その結果を表2に示す。
Figure 2012017911
表2の結果から明らかなように、アデニンを5μMとなるように添加し培養した場合、メラニン生成率は83%となり、10μMとなるよう添加した場合は60%となった。アデニン以外のグアニン、キサンチン、ヒポキサンチン、イノシン、シトシン、チミン、ウラシルをそれぞれ単独で5μMとなるよう添加した場合メラニン生成抑制は認められなかった。一方、アデニンと他の被験試料とを併用した場合には、アデニンとグアニンとを各5μMずつ組み合わせた場合のみメラニン生成率が32%となり、顕著なメラニン生成の抑制が認められた。アデニンと、キサンチン、ヒポキサンチン、イノシン、シトシン、チミン又はウラシルとを組み合わせた場合には、何れの場合もメラニン生成抑制率はアデニンを単独で添加した場合と有意の差は認められなかった。これらの結果から、アデニンの美白作用が、メラニン生成抑制作用を持たない核酸関連化合物のうち、意外にも、グアニンと組み合わせた場合のみ顕著に強化されることが判明した。
<実験3:アデニン類及びグアニン類のメラニン生成抑制効果試験>
実験1でアデニンに強いメラニン生成抑制作用が見出されたので、実験1の方法に準じ、アデニン類でのメラニン生成抑制の強さの比較をおこなった。併せて、アデニンのメラニン生成抑制作用を強化するグアニン類についても、メラニン生成抑制作用の有無を再度確認した。すなわち、アデニン類及びグアニン類として下記被験試料を用い、各々の化合物を表3又は4に示す濃度となるよう培地に添加し、実験1と同じ評価方法により、そのメラニン生成率を求めた。結果をアデニン類については表3に、グアニン類については表4に示す。
<被験試料>
アデニン類:アデニン、アデノシン、アデノシン5´−モノリン酸、アデノシン5´−ジリン酸、アデノシン5´−トリリン酸(何れもシグマ社販売、試薬特級)、グルコシルアデノシン
グアニン類:グアニン、グアノシン、グアノシン5´−モノリン酸、グアノシン5´−ジリン酸、グアノシン5´−トリリン酸(何れもシグマ社販売、試薬特級)、グルコシルグアノシン
陽性対照 :コウジ酸(片山化学工業社販売、試薬特級)
なお、グルコシルアデノシン及びグルコシルグアノシンは、各々、下記方法により株式会社林原生物化学研究所で調製した。
<グルコシルアデノシンの調製>
アデノシン(東京化成工業社販売、試薬特級)の濃度が1%、デキストリン(松谷化学社販売、商品名『パインデックス#1』、固形分約92.3%)の濃度が10%となるように、10mM酢酸ナトリウム溶液(pH5.5)に添加し、50℃に加温し、撹拌し完全に溶解させた。特開昭50−63189号公報に記載された方法に準じて調製したジオバチラス ステアロサーモフィラス(バチラス ステアロサーモフィラス)Tc−91株(独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター 受託番号FERM P−2225、平成22年9月30日付けで国際寄託に移管(受託番号FERM BP−11273))由来のCGTase(株式会社林原生物化学研究所製造)をデキストリン1g当たり1,000単位添加し、50℃で24時間反応後、100℃で15分間加熱しCGTaseを失活させた後、グルコアミラーゼ(ナガセケムテックス社販売、商品名『グルコチーム#20000』、20,000単位/g)をデキストリン1g当たり260単位加え、50℃で24時間反応させた。この反応液を100℃で10分間加熱した後、遠心(11,500rpm)し、上清を800ml回収した。この上清を、活性炭カラム150ml(120mm×φ41mm)に、流速SV=3(5ml/分)で通液することによりグルコシルアデノシン及びアデノシンをカラムに吸着させた後、脱イオン水(カラム容積の7倍量)及び20%エタノール溶液(カラム容積の6倍量)でカラムを洗浄し、40%エタノール溶液で溶出した。溶出液を50mlずつ分画し、紫外吸収(260nm)の認められた画分を回収した。回収した画分を膜濾過(ポワサイズ0.22μm)後、ODSカラムを用いた分取用HPLCに供しグルコシルアデノシン画分を回収した。回収した画分をまとめ、活性炭カラムクロマトグラフィーにより脱塩し、40%エタノールにより溶出し、グルコシルアデノシンの溶出画分を回収した。回収した画分を膜濾過(ポワサイズ0.22μm)後、減圧乾燥することにより固形物当たりの純度が98質量%以上のグルコシルアデノシン粉末を調製した。
<グルコシルグアノシンの調製>
上記グルコシルアデノシンの調製方法において用いたアデノシンをグアノシン(東京化成工業社販売、試薬特級)に換えた以外は、同じ方法で固形物当たりの純度が98質量%以上のグルコシルグアノシンを調製した。
Figure 2012017911
Figure 2012017911
表3に示すように、コウジ酸(陽性対照)は濃度依存的にB−16メラノーマ細胞のメラニン生成を抑制した。試験した範囲において、アデノシン類は何れも、コウジ酸と同様に、B−16メラノーマ細胞のメラニン生成を濃度依存的に有意に抑制した。10μM濃度のアデノシン類存在下で培養した場合のメラニン生成率を比較すると、メラニン生成抑制効果は、アデノシンリン酸類よりも、アデニン、アデノシン及びグルコシルアデノシンの方が強く、アデニン及びグルコシルアデノシンが最も強い結果となった。これに対し、表4に示すように、グアニン類の本実験で用いた濃度におけるメラニン生成率は、何れの化合物の場合も培地のみで培養した陰性対照と有意な差は認められず、グアニン類自体にはメラニン生成抑制作用はないと判断される。
<実験4:グアニン類のアデニン類の美白作用に及ぼす影響>
実験2において、グアニンがアデニンの美白作用を強化することが確認されたので、グアニン類の添加が、アデニンを含むアデニン類の美白作用に及ぼす影響を調べる試験を、実験2の方法に準じて実施し、実験1と同一の評価方法を用い評価した。すなわち、被験試料はいずれも実験3とおなじものを用い、表5乃至7に示す被験試料の組み合わせの化合物を表5乃至7に示す濃度となるように培養液に添加し、B−16メラノーマ細胞を培養し、メラニン生成率を求めた。その結果を表5乃至7に示す。
Figure 2012017911
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Figure 2012017911
表5乃至7に示すように、グアニン類は何れもそれ自体ではメラニン生成抑制作用が認められないものの、美白成分アデニン類との共存によりメラニン生成抑制作用を強化することが確認された。このグアニン類によるアデニン類のメラニン生成抑制作用の強さは、試験に用いたグアニン、グアノシン、グアノシン5´−モノリン酸及びグルコシルグアノシンでほぼ同等であった。この結果はグアニン類が、美白成分アデニン類の美白強化剤として有用であることを示している。また、美白強化剤グアニン類と美白成分アデニン類とを共存させることで、優れたメラニン生成抑制効果を有する美白剤とすることができることを示している。
<実験5:アデニン類の美白作用に及ぼすグアニン類とアデニン類の含有割合の影響>
実験2及び4において、グアニン類によりアデニン類のメラニン生成抑制作用が強化されることが確認されたので、斯かる強化効果を得ることのできるグアニン類とアデニン類との含有割合を確認するための試験を、実験2の方法に準じ、実験1と同一の評価方法を用いて評価した。すなわち、グアニンとアデニンとをモル比で表8に示す割合で混合し、培地中の濃度がグアニンとアデニンとを合計で5μMとなるように添加し、B−16メラノーマ細胞のメラニン生成率を求め、結果を表8に示す。
Figure 2012017911
表8に示すように、グアニンによりアデニンのメラニン生成抑制作用が強化されるのは、グアニンとアデニンとのモル比が、1:199乃至99:1の範囲であり、1:99乃至49:1の範囲でその抑制作用が顕著となり、1:9乃至7:3の範囲が特に顕著となった。
<実験6:グアニン類のエクオール類の美白作用に及ぼす影響>
実験1乃至5により、グアニン類がアデニン類の美白作用を増強することが確認されたので、グアニン類がアデニン類以外の美白成分に及ぼす影響を、エクオールを用いて試験した。試験には、エクオール及び下記方法で調製したエクオール配糖体を用いた。
<エクオール配糖体の調製>
国際公開WO2008/126752号パンフレットの実施例1記載の方法に準じ、試薬級のエクオール(株式会社ナカライテスク株式会社販売、商品コード「26355−54」、R−エクオール及びS−エクオールの混合物)1gを、エタノール100mlに溶解した後、これをデキストリン(三和澱粉株式会社販売、商品名「パインデックス#1」)100g、50mM酢酸緩衝液pH6.0、2mM塩化カルシウムを含む溶液1,000mlに混和後、Bacillus stearothermophillus Tc−91株(受託番号FERM BP−11273)由来のCGTase(株式会社林原生物化学研究所製造)を1,000単位/g添加し、40℃で72時間インキュベートした。100℃で加熱して反応を停止した後、1M酢酸緩衝液を70ml、グルコアミラーゼ(生化学工業製)を10単位/g加えて40℃で18時間インキュベートした。得られた反応液を、多孔性合成吸着剤(三菱化成株式会社販売、商品名「ダイアイオンHP−20カラム」)を充填したカラム(3cmφ×90cm、640ml)に供し、カラムを水洗して遊離の糖質を除去した後に、30%,40%のエタノールで順次溶出させ、エクオール配糖体を含む40%エタノール溶出画分を回収した。エバポレータにてエタノールを留去・濃縮してエクオール配糖体含有画分を回収しこれを、凍結乾燥してエクオール配糖体(S−エクオール配糖体及びR−エクオール配糖体の混合物、以下、「グルコシルエクオール」という。)含有粉末を得た。
さらに、国際公開WO2008/126752号パンフレットの実験1の方法に準じ、市販のエクオール(フナコシ株式会社販売、S−エクオールとR−エクオールの混合物)2gを使用して、特表2006−504409号公の実施例1の記載に基づき、光学異性体分割用キラルカラム(ダイセル化学工業株式会社販売、商品名「キラルセルOJ−H」)4.6mmφ×250mmを使用し、移動相としてA液(ヘキサン:エタノール=9:1)及びB液(ヘキサン:エタノール=1:9)、及び通液量1ml/分、B液の濃度が0%から100%へのリニアグラジエント/15分の条件によるカラムクロマトグラフィーにより、S−エクオールとR−エクオールとをそれぞれに分離、採取した。得られたS−エクオール0.7g及びR−エクオール0.7gを、各々エタノール70mlに溶解し、これをデキストリン(松谷化学工業株式会社販売、商品名「パインデックス#1」)70g、50mM酢酸緩衝液pH6.0、2mM塩化カルシウムを含む溶液700mlに混和後、Bacillus stearothermophillus Tc−91株(受託番号FERM BP−11273)由来のCGTase(株式会社林原生物化学研究所製造)を1,000単位/g添加し、40℃で72時間インキュベートして、糖転移反応液を得た。この反応液を、各々、100℃で加熱して反応を停止した後、1M酢酸緩衝液を70ml、グルコアミラーゼ(生化学工業製)を10単位/g加えて40℃で18時間インキュベートした。得られた反応液を、各々、多孔性合成吸着剤(三菱化成株式会社販売、商品名「ダイアイオンHP−20カラム」)を充填したカラム(30mmφ×900mm、640ml)に供し、カラムを水洗して遊離の糖質を除去した後に、10%,20%,30%,40%,50%,60%,100%のエタノールで順次溶出させ、エクオール配糖体を含む40%エタノール溶出画分を回収した。エバポレータにてエタノールを留去・濃縮し、凍結乾燥してS−エクオール配糖体(以下、「グルコシル−S−エクオール」という。)含有粉末とR−エクオール配糖体(以下、「グルコシル−R−エクオール」という。)含有粉末とを得た。
前記グルコシルS−エクオール含有粉末を、再度溶解し、下記条件により、D−ODS−5カラムを使用した分取用高速液体クロマトグラフィー(以下、「HPLC」と略記する場合がある。)に供し、紫外(以下、「UV」と略記する場合がある)の吸収をモニターしながら、アセトニトリル/水/酢酸(18:82:0.1)で溶出させ、7−O−α−D−グリコピラノシル−S−エクオール(以下、「7−グルコシル−S−エクオール」という。)溶出画分及び4´−O−α−D−グリコピラノシル−S−エクオール(以下、「4´−グルコシル−S−エクオール」という。)溶出画分を分取し、それぞれをエバポレータで溶媒を留去・濃縮後、凍結乾燥した。
<HPLC:分取用>
装 置:CR−4A及びLCD−10AD(株式会社島津製作所社販売)
カラム:D−ODS−5 S−5 20mmφ×250mm(YMC株式会社販売)
移動相:アセトニトリル/水/酢酸(18:82:0.1)
流 速:6mL/分
温 度:40℃
検 出:UV
上記調製した各エクオール配糖体のエクオール配糖体含量は、下記分析用HPLCによるUV280nmの吸光度によるHPLCの溶出パターンを示すチャートにしめる各成分の溶出ピーク面積の測定及びエクオールのUV280nmのモル吸光系数(配糖体の糖質部分は紫外吸収がないので、エクオールとその配糖体とは、UV280nmのモル吸光系数が同一と見なして計算)に基づき求めた。
<HPLC:分析用>
装 置:CR−4A及びLCD−10AD(株式会社島津製作所販売)
カラム:ODS−AM−303 4.6mmφ×250mm(YMC株式会社製)
移動相:A液:アセトニトリル/水/酢酸(20:80:0.1)
B液:アセトニトリル/水/酢酸(40:60:0.1)
流 速:0.8mL/分
A液25分、B液の濃度が0%から100%へのリニアグラジ
エント/10分、B液10分のタイムスケジュールで実施
温 度:35℃
検 出:UV
なお、前記分取用HPLC及び分析用HPLCにおけるUVの吸光度のモニターは下記によりおこなった。
<UV>
装 置:SPD−10AVP(株式会社島津製作所販売)
波 長:UV280nm
<試験方法>
エクオール(株式会社ナカライテスク株式会社販売、商品コード「26355−54」、R−エクオール及びS−エクオールの混合物)、及び、上記で調製したR−エクオール、S−エクオール、グルコシルエクオール、グルコシル−S−エクオール、グルコシル−R−エクオール、7−グルコシル−S−エクオール及び4´−グルコシル−S−エクオールの何れかと、グアニンとを、単独或いは組み合わせ、培養液中の濃度が表9及び10に示す濃度となるように各々添加した培地で培養した以外は、実験1と同じ評価方法によりメラニン生成率を求め、その結果を表9及び10に示す。
Figure 2012017911
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表9及び10に示すように、試験に用いたエクオール類は、何れも、アデニン類の場合と同様に、グアニンと併用することによりその美白作用が増強された。メラニン生成の抑制作用の強さの点では、エクオールの方がその配糖体よりも強く、R−エクオールよりもS−エクオールの方が、強い傾向であった。また、7−グルコシル−S−エクオールと4´−グルコシル−S−エクオールでは、そのメラニン生成量に差はなく、グルコースの結合部位の違いによる美白作用の強さの差異は認められなかった。なお、具体的なデータは示さないが、エクオール類の美白作用の増強効果は、実験2で用いた核酸類のなかでは、グアニン類以外では認められず、その点において、アデニン類の場合と同じ結果となった。
<実験7:グアニン類のエクオール類の美白作用に及ぼす影響>
実験6において、グアニンがエクオール類の美白作用を強化することが確認されたので、グアニン類の添加が、エクオール類の美白作用に及ぼす影響を調べる試験を、実験2の方法に準じ、実験1と同一の評価方法を用い評価した。すなわち、グアニン類はいずれも実験3とおなじものを用い、表11に示すエクオール又は表12に示すグルコシルエクオールとグアニン類との組み合わせで、表11及び12に示す濃度となるように培養液に添加し、B−16メラノーマ細胞を培養し、メラニン生成率を求めた。その結果を表11乃至12に示す。
Figure 2012017911
Figure 2012017911
表11及び12に示すように、エクオール及びグルコシルエクオールは、何れも、試験に用いたグアニン類によりその美白作用が増強された。試験に用いたエクオールが、S−エクオール及びR−エクオールからなること、グルコシルエクオールがグルコシル−S−エクオール及びグルコシル−R−エクオールからなることから、本実験と実験6の結果を併せると、エクオール類は、アデニン類と同様に、グアニン類によりその美白作用が増強されると結論される。また、この実験6及び7の結果は、グアニン類が、美白成分エクオール類の美白強化剤として有用であることを示している。また、美白強化剤グアニン類と美白成分エクオール類とを共存させることで、優れたメラニン生成抑制効果を有する美白剤とすることができることを示している。
<実験8:エクオール類の美白作用に及ぼすグアニン類とエクオール類の含有割合の影響>
実験6及び7において、グアニン類によりエクオール類のメラニン生成抑制作用が強化されることが確認されたので、斯かる強化効果を得ることのできるグアニン類とエクオール類との含有割合を確認するための試験を、実験5の方法に準じ、実験1と同一の評価方法を用いて評価した。すなわち、グアニンとエクオールとをモル比で表13に示す割合で混合し、培地中の濃度がグアニンとエクオールとを合計で5μMとなるように添加し、B−16メラノーマ細胞のメラニン生成率を求め、結果を表13に示す。
Figure 2012017911
表13に示すように、グアニンによりエクオールのメラニン生成抑制作用が強化されるのは、グアニンとエクオールとのモル比が、1:199乃至99:1の範囲であり、1:99乃至49:1の範囲でその抑制作用が顕著となり、1:9乃至7:3の範囲が特に顕著となった。
<実験9:皮膚のメラニン生成に及ぼすグアニン類及びアデニン類の影響>
実験2、4及び5において、グアニン類がアデニン類のメラニン生成抑制作用(美白作用)を強化することが確認されたので、グアニン類としてグアニン(シグマ社販売、試薬特級)を用い、アデニン類としてアデニン(シグマ社販売、試薬特級)を用い、日焼け(紫外線照射)による皮膚のメラニン生成抑制作用を10名のボランティアにより評価した。
<被験者>
年齢が22乃至55歳の男女合計10名(男性5名、女5名)
<紫外線照射装置>
光源装置(三和メディカル社販売、NS−8F型)
紫外線蛍光灯(東芝社販売、FL−20SE) 5本
<最小紅斑線量の測定>
各被験者の右上腕内側部のシミや傷がないことを予め確認した部位に、25、50、75、100、125及び150mJ/cmの何れかの紫外線(UVB)を、各々1×1cmの範囲に照射した。照射24時間後に照射部位を目視にて観察し、紅斑の確認された紫外線の最小の量の照射量をもって被験者の最小紅斑線量とした。
<メラニンインデックス測定>
分光測色計(コニカミノルタ社販売、CM−700d)によりメラニンインデックスを測定した。
<被験試料>
基剤として日本薬局方親水軟膏(メルク製薬社販売、商品名『親水軟膏 ホエイ』)を用い、これに、下記含有量となるように、グアニン及びアデニン(何れもシグマ社販売、試薬特級)の両方、又は、その何れかを下記濃度となるように含有せしめ、常法により、クリーム形態の被験試料1乃至3を調製した。対照としてクリームの基剤のみを用い、被験試料4とした。
被験試料1:クリーム全質量に対し、無水物換算でグアニン0.1及び
アデニン0.1質量%を含有するクリーム
被験試料2:クリーム全質量に対し、無水物換算でグアニン0.1質量
%を含有するクリーム
被験試料3:クリーム全質量に対し、無水物換算でアデニン0.1質量
%を含有するクリーム
被験試料4:クリームの基剤のみ
<試験方法>
被験者の左上腕内側部にシミや傷がないことを確認した。試験開始日及びその翌日、各被験者の被験部位4箇所に、それぞれ最小紅斑線量の1.5倍量の紫外線(UVB)を照射した。照射部位は各被験試料塗布部位につき1×1cmの範囲とした。最初のUVB照射直後より、1日3回(朝、昼、夜)、毎日28日間、被験試料1乃至4の何れかを、それぞれ約0.3g/被験試料/回を指先に取り、被験部位に塗布した。この際、被験試料が他の被験試料と混ざり合わないように注意した。試験期間中、被験試料塗布後30分間は塗布部位を洗わないようにした。日常の生活では被験試料塗布部位やその周辺を日光などの強い紫外線に暴露しないようにした。なお、試験はダブルブラインドで実施した。
<評価方法>
紫外線照射開始28日目に、被験部位の目視による観察とメラニンインデックスの測定を行い、色素沈着の程度を確認した。被験者10名の結果の平均を求め表15に示す。なお、目視による色素沈着の程度は、被験試料4塗布部位に比べ被験試料1、2又は3塗布部位の色素沈着が、明らかに多い(−2)、少し多い(−1)、差なし(0)、少し少ない(1)、明らかに少ない(2)の5段階でスコア化し、各被験試料につき、スコアを合計し、平均を求めた。目視による色素沈着の程度の判定は、各被験者につき、5名の判定者により実施し、そのスコアの平均を求めた。また、メラニンインデックスは被験試料4の測定値を100(%)とし、他の被験試料塗布部位の相対値を求め、その平均値を求めた。本試験では目視によるスコアが高いほど色素沈着抑制(メラニン生成抑制)効果が高く、メラニンインデックスの割合(%)が低いほど色素沈着抑制(メラニン生成抑制)効果が高いことを意味する。
Figure 2012017911
表14に示すように、グアニン及びアデニンを含有するクリーム(被験試料1)を塗布した部位は、これら化合物を含まないクリーム基剤(被験試料4)を塗布した部位に比較し、目視によるスコア及びメラニンインデックスの何れでみても、色素沈着が顕著に抑制された。グアニンを含有するクリーム(被験試料2)を塗布した部位は、被験試料4を塗布した部位と色素沈着の程度に差は認められなかった。アデニンを含有するクリーム(被験試料3)を塗布した部位は、被験試料4を塗布した部位に比較し、色素沈着が抑制されたものの、その抑制の程度は、アデニン及びグアニンを含有するクリーム(被験試料1)を塗布した部位よりも遥かに弱かった。この結果は、実験2、4及び5の結果とよく一致し、グアニン類がアデニン類の美白作用の強化剤として利用できること、及び、グアニン類とアデニン類とを含有せしめることで、メラニン生成抑制効果が改善、強化された美白剤とすることができることを示している。なお、試験期間中及び試験終了後において、被験者の被験試料塗布部位に、紫外線照射による紅斑及び色素沈着が認められた以外、発赤や失神等の異常の発生は認められず、また、被験者の健康状態にも何ら問題は認められなかったことから、グアニン類及びアデニン類は皮膚に塗布しても安全性に問題はないと推測される。
<実験10:皮膚のメラニン生成に及ぼすグアニン類及びエクオール類の影響>
実験6及び7において、グアニン類がエクオール類のメラニン生成抑制作用(美白作用)を強化することが確認されたので、アデニンに代えてエクオール(株式会社ナカライテスク株式会社販売、商品コード「26355−54」、R−エクオール及びS−エクオールの混合物)を用い、被験者の年齢が25乃至50歳の男女合計10名(男性5名、女5名)のボランティアであった以外は、実験9と同じ、条件、方法により、日焼け(紫外線照射)による皮膚のメラニン生成抑制作用を評価した。結果を表15に示す。
Figure 2012017911
表15に示すように、グアニン及びエクオールを含有するクリーム(被験試料1)を塗布した部位は、これら化合物を含まないクリーム基剤(被験試料4)を塗布した部位に比較し、目視によるスコア及びメラニンインデックスの何れでみても、色素沈着が顕著に抑制された。グアニンを含有するクリーム(被験試料2)を塗布した部位は、被験試料4を塗布した部位と色素沈着の程度に差は認められなかった。エクオールを含有するクリーム(被験試料3)を塗布した部位は、被験試料4を塗布した部位に比較し、色素沈着が抑制されたものの、その抑制の程度は、エクオール及びグアニンを含有するクリーム(被験試料1)を塗布した部位よりも遥かに弱かった。この結果は、実験6及び7の結果とよく一致し、グアニン類がエクオール類の美白作用の強化剤として利用できること、及び、グアニン類とエクオール類とを含有せしめることで、メラニン生成抑制効果が改善、強化された美白剤とすることができることを示している。なお、試験期間中及び試験終了後において、被験者の被験試料塗布部位に、紫外線照射による紅斑及び色素沈着が認められた以外、発赤や失神等の異常の発生は認められず、また、被験者の健康状態にも何ら問題は認められなかったことから、グアニン類及びエクオール類は皮膚に塗布しても安全性に問題はないと推測される。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。各成分或いは化合物の含有量は特記しない限り質量%で示す。下記実施例で挙げる本発明の美白強化剤又はこの美白強化剤と美白成分とを併用してなる美白剤は、美白用皮膚外用剤として、又は、その製造原料として有利に用いることができる。
<美白強化剤>
グアニン1質量部を精製水4質量部に溶解し、pH調整剤を加えてpHを6.8に調整し、液状の美白強化剤を調製した。本品は美白成分、とりわけ、アデニン類及びエクオール類のもつ美白作用を強化する作用を有しているので、アデニン類及び/又はエクオール類と併用することにより、美白効果のすぐれた美白剤を製造することができる。また、アデノシン類及び/又はエクオール類を配合した皮膚外用剤に対し、美白強化剤として配合することもできる。
<美白強化剤>
グアノシン1質量部を精製水4質量部に溶解し、pH調整剤を加えてpHを7.0に調整し、噴霧乾燥後、造粒し、顆粒状の美白強化剤を調製した。本品は美白成分、とりわけ、アデニン類及びエクオール類のもつ美白作用を強化する作用を有しているので、アデニン類及び/又はエクオール類と併用することにより、美白効果のすぐれた美白剤を製造することができる。また、アデノシン類及び/又はエクオール類を配合した皮膚外用剤に対し、美白強化剤として配合することもできる。
<美白強化剤>
グアノシン1質量部とシクロニゲロシルニゲロース(環状四糖)1質量部とを均質に撹拌混合し、粉末状の美白強化剤を調製した。本品は美白成分、とりわけ、アデニン類及びエクオール類のもつ美白作用を強化する作用を有しているので、アデニン類及び/又はエクオール類と併用することにより、美白効果のすぐれた美白剤を製造することができる。また、アデノシン類及び/又はエクオール類を配合した皮膚外用剤に対し、美白強化剤として配合することもできる。
<美白強化剤>
実験3で用いたグルコシルグアノシン1質量部とグルコシルヘスペリジン(林原生物化学研究所販売)1質量部とを均質に撹拌混合し、粉末状の美白強化剤を調製した。本品は美白成分、とりわけ、アデニン類及びエクオール類のもつ美白作用を強化する作用を有しているので、アデニン類及び/又はエクオール類と併用することにより、美白効果のすぐれた美白剤を製造することができる。また、アデノシン類及び/又はエクオール類を配合した皮膚外用剤に対し、美白強化剤として配合することもできる。
<美白強化剤>
精製水8質量部に、実験3に記載の方法で調製したグルコシルグアノシン1質量部、α,α−トレハロースの糖質誘導体含有糖質(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名『トルナーレ』))1質量部を加え、均質に撹拌混合し、液状の美白強化剤を調製した。本品は美白成分、とりわけ、アデニン類及びエクオール類のもつ美白作用を強化する作用を有しているので、アデニン類及び/又はエクオール類と併用することにより、美白効果のすぐれた美白剤を製造することができる。また、アデノシン類及び/又はエクオール類を配合した皮膚外用剤に対し、美白強化剤として配合することもできる。
<美白剤>
グアノシン1質量部と美白成分アデニン又はエクオール1質量部とを混合し美白剤を製造した。本品はグアノシンによりアデニン又はエクオールの美白作用が改善、強化されているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、皮膚外用剤用の美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<美白剤>
グアノシン5´−モノリン酸2質量部と美白成分アデノシン1質量部又は実験6に記載の方法で調製したS−エクオール1質量部とを混合し美白剤を製造した。本品はグアノシン5´−モノリン酸によりアデノシン又はS−エクオールの美白作用が改善、強化されているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<美白剤>
グアノシン5´−モノリン酸、グアノシン5´−ジリン酸、グアノシン5´−トリリン酸の何れか1種2質量部と、美白成分アデノシン5´−モノリン酸、アデノシン5´−ジリン酸、アデノシン5´−トリリン酸の何れか1種1質量部とを混合し美白剤を製造した。本品はグアノシンリン酸類によりアデノシンリン酸類の美白作用が改善、強化されているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<美白剤>
実験3に記載の方法で調製したグルコシルグアノシン1質量部と、実験6に記載の方法で調製したグルコシルアデノシン2質量部とを混合し美白剤を製造した。本品はグルコシルグアノシンによりグルコシルエクオールの美白作用が改善、強化されているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<美白剤>
実施例3に記載の方法で調製した粉末状の美白強化剤4質量部と、実験3に記載の方法で調製した美白成分グルコシルアデノシン1質量部又は実験6に記載の方法で調製したグルコシルエクオール1質量部とを混合し、美白剤を製造した。本品はグルコシルグアノシンにより、グルコシルアデノシン又はグルコシルエクオールの美白作用が改善、強化されているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<美白剤>
グアノシン4質量部と実験3に記載の方法で調製した美白成分グルコシルアデノシン1質量部、実験6に記載の方法で調製したグルコシル−S−エクオール1質量部、及び、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名『AA2G』)1質量部とを混合し、美白剤を製造した。本品はグアノシンにより、グルコシルアデノシン及びグルコシル−S−エクオールの美白作用が改善、強化され、さらに、美白成分アスコルビン酸2−グルコシドを含有しているので皮膚外用剤として用いてもよく、又は、美白剤として皮膚外用剤に配合することも有利に実施できる。
<化粧水>
下記の配合処方を使用し、常法により化粧水を調製した。
(処方) (%)
スクワラン 8
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 0.3
ソルビット 30
α,α−トレハロースの糖質誘導体(株式会社林原生物化学
研究所販売、商品名『トルナーレ』) 5
プルラン 0.001
エチルアルコール 1
実施例1乃至5の方法で調製した美白強化剤の何れか1種 1
アデノシン又はエクオール 1
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2
収れん剤(カラミン) 0.1
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残量
全量を100%とする。
本品は、本発明の美白強化剤、美白成分アデノシン又はエクオール、及び、L−アスコルビン酸−2−グルコシドを含有しているので、肌に適用することによって、肌を色白にする美白効果に優れた化粧水である。
<乳液>
下記の配合処方を使用し、常法により乳液を調製した。
(処方) (%)
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1
テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット
(60E.O.) 0.5
モノステアリン酸グリセリン 1
ステアリン酸 0.5
ベヘニルアルコール 0.5
スクワラン 8
実施例6乃至11の方法で調製した美白剤の何れか1種 2
アルブチン 0.2
防腐剤 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
水酸化ナトリウム 0.05
エタノール 5
精製水 残量
香料 適量
全量を100%とする。
本品は、本発明の美白剤及び美白成分アルブチンを含有しているので、肌に適用することによって、肌を色白にする美白効果に優れた乳液である。
<クリーム>
下記の配合処方を使用し、常法によりクリームを調製した。
(処方) (%)
モノミリスチン酸デカグリセリル 3
精製ラノリン 0.5
2−オクチルドデカノール 2
2−エチルヘキサン酸セチル 3
ヘキサメチルテトラコサン 5
メチルポリシロキサン 0.3
ベヘニルアルコール 3
セタノール 2
グリセリンモノステアリルアルコール 1
パルミチン酸セチル 2
モノステアリン酸グリセリル 2.3
実施例6乃至11の方法で調製した美白剤の何れか1種 1
トラネキサム酸 0.5
1,3−ブチレングリコール 5
1,2−ペンタンジオール 3.5
グリセリン 6
グルコシルルチン 0.05
1%クエン酸 1
精製水 残量
全量を100%とする。
本品は、本発明の美白剤及び美白成分トラネキサム酸を含有しているので、肌に適用することによって、肌を色白にする美白効果に優れたクリームである。
以上述べたように、グアニン類を有効成分する本発明の美白強化剤は、美白成分、とりわけ、アデニン類及び/又はエクオール類の美白作用を効果的に強化する美白強化剤として、又、グアニン類を有効成分とする美白強化剤と美白成分、とりわけ、アデノシン類及び/又はエクオール類とを併用してなる本発明の美白剤は、メラニン生成抑制作用が改善、強化された美白剤として、何れも、化粧品、医薬品、医薬部外品、雑貨、化学品などの皮膚外用剤を製造する業界において有利に利用することができる。本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、斯界に多大の貢献をする、誠に意義のある発明である。

Claims (9)

  1. グアニン類の1種又は2種以上を有効成分とする美白強化剤。
  2. グアニン類が、グアニン、グアノシン、グアノシンモノリン酸、グアノシンジリン酸、グアノシントリリン酸又はグルコシルグアノシンの何れか1種又は2種以上である請求の範囲第1項記載の美白強化剤。
  3. アデニン類及び/又はエクオール類の美白作用を強化する請求の範囲第1項又は第2項記載の美白強化剤。
  4. アデニン類がアデニン、アデノシン、アデノシンモノリン酸、アデノシンジリン酸、アデノシントリリン酸又はグルコシルアデノシンから選ばれる1種又は2種以上である請求の範囲第3項記載の美白強化剤。
  5. エクオール類がエクオール及び/又はグリコシルエクオールである請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の美白強化剤。
  6. 請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の美白強化剤とアデニン類とを併用してなる美白剤であって、グアニン類とアデニン類とを1:199乃至99:1のモル比で含有してなる美白剤。
  7. 請求の範囲第1項乃至第3項又は第5項の何れかに記載の美白強化剤とエクオール類とを併用してなる美白剤であって、グアニン類とエクオール類とを1:199乃至99:1のモル比で含有してなる美白剤。
  8. さらに、アデニン類及びエクオール類以外の美白成分の1種又は2種以上を含有する請求の範囲第6項又は第7項に記載の美白剤。
  9. 請求の範囲第6項乃至第8項の何れかに記載の美白剤をグアニン換算で0.001乃至5質量%含有する美白用の皮膚外用剤。
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