JPWO2012017581A1 - 金属蒸気放電ランプおよび照明装置 - Google Patents

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Abstract

外管が破損し難く、製造コストも高くない金属蒸気放電ランプを提供することを目的とし、一端に開口部(301)を有し他端に閉塞部(302)を有する外管(300)と、当該外管(300)内に収納され内部に放電管(100)が配置された内管(200)と、前記外管(300)の開口部(301)に取り付けられた口金(400)とを備え、前記外管(300)の閉塞部(302)の最薄肉厚をt[mm]とし、前記外管(300)の閉塞部(302)の内面(304)と、前記内管(200)の前記口金(400)とは反対側の端部(202)の外面(204)との前記外管管軸方向における最短距離をd[mm]とした場合に、t≧1.1×d−0.4、且つ、0<d、且つ、0.3≦t、の関係を満たす金属蒸気放電ランプ(10)とする。

Description

本発明は、金属蒸気放電ランプおよび照明装置に関し、特に、メタルハライドランプにおける外管破損防止構造に関する。
従来のメタルハライドランプは、例えば図24に示すように、放電管501が収納された内管502がさらに外管503で被覆された三重管構造を有する。このような構造とすれば、放電管501の破裂により内管502が破損するようなことがあっても、それら破裂や破損によって生じた破片を外管503内に留めておくことができるため、放電管501破裂時に破片の飛散を防止することができる。
ところで、放電管501が破裂したときに、内管502の放電管近傍部分504が割れると、内管502の先端部505が外管503の閉塞部506に向かって吹き飛ぶことがある。このように先端部505が吹き飛んで閉塞部506に衝突すると、外管503が破損し破片が飛散するおそれがある。
そこで、このような外管503の破損を防止するために、内管502の先端部505の外側であって外管503の閉塞部506の内側に、外管破損防止用の破損防止部材507を配置することが提案されている(特許文献1)。破損防止部材507を設けることによって、外管503の閉塞部506に内管502の先端部505が直接衝突しなくなるため、外管503の破損を防止することができる。
特許第4436428号公報
しかしながら、メタルハライドランプ500に破損防止部材507を設けると、部材点数の増加や組立作業の煩雑化により、メタルハライドランプ500の製造コストが高くなる。
本発明は、上記の課題に鑑み、破損防止部材を設けなくても外管が破損し難い金属蒸気放電ランプおよび照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、一端に開口部を有し他端に閉塞部を有する外管と、当該外管内に収納され内部に放電管が配置された内管と、前記外管の開口部に取り付けられた口金とを備え、前記外管の閉塞部の最薄肉厚をt[mm]とし、前記外管の閉塞部の内面と、前記内管の前記口金とは反対側の端部の外面との前記外管管軸方向における最短距離をd[mm]とした場合に、t≧1.1×d−0.4、且つ、0<d、且つ、0.3≦t、の関係を満たすことを特徴とする。
本発明に係る照明装置は、上記金属蒸気放電ランプと、当該金属蒸気放電ランプから発せられた光を所望の方向に反射させる反射鏡とを備えることを特徴とする。
本発明に係る金属蒸気放電ランプおよび照明装置は、前記最薄肉厚tと最短距離dとが、t≧1.1×d−0.4、且つ、0<d、且つ、0.3≦t、の関係を満たすため、破損防止部材を設けなくても外管が破損し難い。
本発明の一態様に係る照明装置を示す一部破断側面図 本発明の一態様に係る金属蒸気放電ランプを示す一部破断側面図 本発明の一態様に係る金属蒸気放電ランプの放電管を示す断面図 消費電力39[W]の金属蒸気放電ランプについての安全性の評価結果を示す図 消費電力73[W]の金属蒸気放電ランプについての安全性の評価結果を示す図 定格電力35[W]タイプの金属蒸気放電ランプについて外管破損が生じ難い条件を説明するための図 定格電力70[W]タイプの金属蒸気放電ランプについて外管破損が生じ難い条件を説明するための図 内管の先端部および外管の閉塞部の形状が外管破損に及ぼす影響を説明するための図 変形例1に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例2に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例2に係る鍔状部材を示す斜視図 変形例3に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例4に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例5に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例6に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例7に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図 変形例8に係る口金を示す斜視図 変形例8に係る内管と口金との接合部分を示す斜視図 変形例8に係る内管と口金との接合部分を示す断面図 変形例9に係る口金を示す斜視図 変形例9に係る内管と口金との接合部分を示す断面図 変形例10に係る内管と口金との接合部分を示す断面図 変形例11に係る内管と口金との接合部分を示す断面図 従来のメタルハライドランプを示す一部破断側面図
以下、本実施の形態に係る金属蒸気放電ランプおよび照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面における部材の縮尺は実際のものとは異なる。また、本発明において、数値範囲を示す符号「〜」は、その両端の数値を含む。
[照明装置]
図1は、本発明の一態様に係る照明装置を示す一部破断側面図である。図1に示すように、本発明の一態様に係る照明装置1は、スポットライト照明装置であって、金属蒸気放電ランプ10(以下、単に「ランプ10」という。)と、当該ランプ10が内部に配置された照明器具20とを備える。なお、本発明に係る照明装置は、スポットライト照明装置に限定されず、他の用途の照明装置であっても良い。
ランプ10は、放電管100、内管200、外管300および口金400を備える。ランプ10の詳細については後述する。
照明器具20は、ランプ10から発せられた光を前方に反射させる凹状の反射面21を有する反射鏡22と、当該反射鏡22内に組み込まれたランプ装着用のソケット23と、壁や天井に反射鏡22を取着するための取着具24とを備える。
反射鏡22は、前面に設けられた光取り出し用の開口部25が、ガラス板等のカバーによって塞がれておらず、開放状態である。そのため、放電管100の破裂により内管200および外管300が破損した場合は、それら破裂や破損によって生じた破片が照明器具20の外部へと飛散するおそれがある。ランプ10の動作中に破損して飛散した破片は高い温度を有しているため、人身事故にもつながる危険なものであるとともに火災に至るおそれもあることから、照明器具20には、外管300が破損し難いランプ10を取り付けることが強く望まれている。
ソケット23は、供給線26を介して壁や天井に埋め込まれた点灯装置(不図示)と電気的に接続されており、ソケット23にランプ10の口金400を挿着すれば点灯装置からランプ10に電力が供給される。
取着具24は、壁や天井に回動自在に取り付けられたアーム27を有し、当該アーム27の先端には反射鏡22が回動自在に軸着されている。照明装置1から放射される光の向きは、アーム27または反射鏡22を回動させることにより調節可能である。
[金属蒸気放電ランプ]
図2は、本発明の一態様に係る金属蒸気放電ランプを示す一部破断側面図である。図2に示すように、ランプ10は、3重管構造のメタルハライドランプであって、一端に開口部301を有し他端に閉塞部302を有する有底筒状の外管300と、当該外管300内に収納され内部に放電管100が配置された内管200と、外管300の開口部301に取り付けられた口金400とを備える。放電管100、内管200および外管300の管軸は、それぞれランプ10のランプ軸X(ランプ10の長手方向の中心軸)と略一致していることが好ましい。
図3は、本発明の一態様に係る金属蒸気放電ランプの放電管を示す断面図である。図3に示すように、放電管100は、内部に気密封止された放電空間101を有する本管部102と、当該本管部102から放電管100の管軸(ランプ10の長手方向の中心軸であるランプ軸Xと一致している)方向両側に延出するように形成された細管部103,104と、本管部102と細管部103,104との隙間を埋めるように本管部102と細管部103,104との間に配置された円環状の接合部105,106とからなる外囲器107を有している。外囲器107は、例えばアルミナセラミックで形成されており、本管部102、細管部103,104、及び接合部103,104の3種類の部品を焼き嵌めて構成したものである。
なお、外囲器107はアルミナセラミックで形成されたものに限定されず、その他の透光性セラミック(例えば、希土類アルミナガーネットセラミック等)、石英ガラス等で形成されていても良い。また、外囲器107は、3種類の部品を焼き嵌めて構成したものに限定されず、本管部と細管部との2種類の部品を焼き嵌めて構成したものでも良いし、本管部と細管部とを一体に成形したものであっても良い、さらには本管部において中央から端にかけての半分と細管部とを一体に成形した部品を接合させたものであっても良い。
放電空間101内には、発光物質である金属ハロゲン化物、始動補助ガスである希ガス、および、緩衝ガスである水銀がそれぞれ所定量封入されている。金属ハロゲン化物としては、例えば、ヨウ化ナトリウムやヨウ化ジスプロシウム、ヨウ化ホルミウム、ヨウ化ツリウム、ヨウ化タリウム、ヨウ化セリウム、ヨウ化プラセオジム、ヨウ化ネオジム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化インジウム、ヨウ化スカンジウム等が用いられる。なお、金属ハロゲン化物は、発光色により適宜決定される。
放電管100は、先端部が本管部102の放電空間101内で互いに対向し、基端部が細管部103,104に挿入された一対の電極108,109を有する。そして、それら電極108,109の先端部間の中間位置が、放電管100の光中心Oとなる。
電極108,109は、給電体114,115と、電極棒110,111と、当該電極棒110,111の先端部(放電空間101内で互いに対向する側の端部)に設けられた電極コイル112,113とを有する。給電体114,115は、例えば外囲器107をアルミナセラミックで構成した場合は、サーメットで構成するなど、外囲器107を構成する材料と熱膨張係数が近い材料で構成する。電極棒110,111は、耐ハロゲン性が強くかつ融点の高い金属、例えばタングステンで構成する。給電体114と電極棒110、給電体115と電極棒111は、たとえば溶接により接合されるか、もしくは給電体と電極棒とで融点の低いほうを融点の高いほうに溶着させることにより接合している。電極棒110,111において給電体のある側には、耐ハロゲン性が強い金属線、たとえばモリブデン線がコイル状に巻かれていてもよい。
電極108,109は、ランプ軸X上または、ランプ軸Xと平行な軸上に配置されていることが好ましい。理想的(設計的)には、電極108,109がランプ軸X上に配置されていること、つまり、電極108,109の電極棒110,111がランプ軸X上に配置されていることが好ましい。実際には、そのプロセスの精度上、電極108,109がランプ軸X上に配置されていない場合もある。
電極棒110,111の基端部は、細管部103,104内において給電体114,115の一端部と接合されており、給電体114,115は、細管部103,104内に流し込まれたフリットからなるシール材116,117によって封着されている。
図2に戻って、給電体114,115は、電力供給線118,119、金属箔120,121および導入線122,123を介して、口金400のシェル部401およびアイレット部402とそれぞれ電気的に接続されている。導入線122,123は、例えば、モリブデン製の第1リード線124,125と、ニッケル製の第2リード線126,127との継線であり、第1リード線124,125が金属箔120,121と接続され、第2リード線126,127が口金400と接続されている。第2リード線126,127を軟らかいニッケル製の金属線とすれば、第2リード線126,127と口金400との接続の作業性が向上する。
なお、一方の電力供給線118は、他方の電力供給線119および当該電力供給線119に接続された給電体115と対向する部分が、例えば石英ガラスなどからなるスリーブ128で被覆されている。このような構成とすれば、ランプ寿命末期に放電管100でリークが生じたとしても、反対極性となる部材間で生じる放電によって想定外の大きな電流が流れる続けることによって起こる点灯装置の損傷等の不具合を大幅に抑制することができる。
放電管100の寸法についての一例を説明する。図3に示すように、放電管100の本管部102の最大内径Aは、定格電力35[W]タイプの場合は4.0[mm]〜8.0[mm]、定格電力70[W]タイプの場合は6.0[mm]〜10.0[mm]である。本管部102の肉厚Bは、定格電力35[W]タイプの場合は0.3[mm]〜0.8[mm]、定格電力70[W]タイプの場合は0.4[mm]〜0.9[mm]である。電極間距離Cは、定格電力35[W]タイプの場合は3.0[mm]〜7.0[mm]、定格電力70[W]タイプの場合は5.0[mm]〜9.0[mm]である。図2に示すように、放電管100の光中心Oから内管200の先端部202までの距離Dは、定格電力35[W]タイプの場合は20.0[mm]〜40.0[mm]、定格電力70[W]タイプの場合も20.0[mm]〜40.0[mm]である。なお、上記の寸法は図3に示すように3種類の部品を焼き嵌めて構成したものに限定されず、本管部と細管部との2種類の部品を焼き嵌めて構成したものでもよいし、本管部と細管部とを一体に成形したものであっても良い、さらには本管部における中央から端にいたる半分と細管部とを一体に成形した部品を接合させたものであっても同様である。
内管200は、例えば、片封止型の気密容器であって、口金400側の端部がピンチシール法によって圧潰封止された封止部201となっており、口金400とは反対側(ランプ頂部側)の端部が外管300の閉塞部302と対向する先端部202となっている。なお、封止部201には、金属箔120,121が封止されている。
口金400は、エジソンタイプであって、シェル部401およびアイレット部402を有する。一方の第2リード線126は、口金400に設けられた貫通孔403を貫通して外部へと導出され、シェル部401に接合されることで口金400に固定されている。他方の第2リード線127は、口金400に設けられた貫通孔404を貫通してアイレット部402と接合されることで、口金400に固定されている。
口金400の外管側端部405は、外管300の開口部301内に挿入されている。この構成であれば口金400部分においてランプ10の外径が口金400よりも大きくなることがないため、照明器具20の反射鏡22のネック部の開口径を必要以上に大きくしないで済み、照明器具20の反射効率を高めることができる。
口金400の外周面406には周方向に沿った円環状のフランジ部407が形成されている。フランジ部407は、外周面406から外管300の開口部301の厚み分だけランプ軸Xと直交する方向に膨出しており、当該フランジ部407に外管300の開口部301を当接させることによって、ランプ軸X方向における口金400と外管300との位置決めを容易に行なうことができる。
外管300の開口部301は、少なくとも口金400の外周面405またはフランジ部407のいずれかに固着される。この固着手段としては、外管300の開口部301と口金400の外周面405との間や外管300の開口部301と口金400のフランジ部407との間に、セメント等の接着剤(例えば朝日化学工業株式会社製のスミセラム(登録商標)、日産化学工業株式会社製のボンドエックス(登録商標)等の無機系接着剤)を配置してもよいし、外管300の開口部301に凸部(もしくは凹部)を設けかつ開口部301に当接する口金400の側面に凹部(凸部)を設けて両者を嵌合させた係止構造であっても良いし、さらに両者を組み合わせたものであっても良い。さらには後述の変形例7に述べるように、外管300の開口部301とフランジ部407とを機械的に固着させる手段を口金400の一部に設けてもよい。
内管200の封止部201は、セメント等の接着剤11によって口金400に固着されており、これにより内管200は口金400に支持されている。また、内管200の封止部201は、接着剤11によって外管300にも固着されており、これにより内管200は外管300にも支持されている。
図2に戻って、先端部202には、内管200内を真空引きする際に用いた排気管の残部であるチップオフ部分203が存在している。内管200内を真空引きすることによって、給電体114,115や電力供給線118,119などの金属部材が高温にさらされ酸化するのを防止することができる。なお、内管200内を真空にする代わりに、前記内管200内に不活性ガスを充満させることによっても、金属部材が酸化するのを防止することができる。
不可避的に形状が急峻に変化せざるをえないチップオフ部分203を除く先端部202は、略半球状であることが好ましい。好ましい理由は後述する。さらに、先端部202が略半球状の場合において、内管200の中間部205の外径は13[mm]〜17[mm]、内管200の中間部205の肉厚は1[mm]〜2[mm]であり、外管300の破損し難いランプ10を得るために、先端部202の外面204においてチップオフ部分203を除いた曲面部分で急峻な形状変化をする部分、すなわち肩部206の外面の曲率半径r[mm]は、2.0≦r≦9.0であることが好ましく、3.0≦r≦9.0であることがより好ましく、5.0≦r≦9.0であることがさらに好ましい。つまり、先端部202の肩部206の外面の形状について曲率半径rが小である場合、すなわち内管200の先端部202の肩部206の丸みが小さく、先端部202の形状に急峻な変化を有すると、製造における歩留まりが悪化し、コスト高になるためである。一方、先端部202は、肩部206を含めて急峻な変化を有さない略半球状に近い形状である方が、内管200を構成する材料を形状変化させる加工に伴って生じる歪が少なく、そのぶん堅牢であるため好ましい。
内管200は、封止部201と先端部202との間の中間部205が例えば略円筒状であって、当該中間部205内に放電管100の外囲器107が配置されている。放電管100が破裂した場合は、内管200の中間部205が概ね破損する。なお、中間部205の形状は略円筒状に限定されず、多角形の筒状や楕円の筒状など円筒以外の筒状であっても良い。また、中間部205の内径及び外径は必ずしも内管200の中心軸方向に沿って均一である必要はなく、例えば放電管100の本管部107に相当する位置の内径および外径が、それ以外の位置の内径および外径よりも大きくなっているような形状、すなわち一部に膨出部を有するような形状であっても良い。
内管200は、例えば石英ガラスで形成されている。なお、内管200は、石英ガラスで形成されたものに限定されず、アルミナセラミック等の透光性セラミック、硬質ガラス等で形成されていても良い。
外管300は、例えば、口金側端部である開口部(ネック部)301と、口金400とは反対側の端部である閉塞部302と、それら開口部301および閉塞部302の間の中間部303とで構成される有底筒状であって、放電管100の破裂によって内管200が破損した場合に、それら破裂や破損で生じた破片が飛散するのを防止する役割を果たす。
外管300の開口部301には、接着剤11を介して、口金400が取り付けられている。なお、外管300の開口部301に口金400を取り付ける構成としては、接着剤11を用いるものに限定されず、例えば、開口部301および口金400にそれぞれ係合部(不図示)を設けて(例えば外管300の内面304に凸部を設け口金400の外周面406に凹部を設けて)、それら係合部を係合させることにより開口部301に口金400を直接取り付ける構成であっても良い。また、口金400に設けたホルダ(不図示)によって外管300と口金400とを接合する構成であっても良い。さらに、クリップ等の弾性のある金属部材(不図示)を口金400に設けて、その金属部材で外管300を保持する構成であっても良い。上記構成により、外管300の落下を防止することができる。なお、外管300は、口金400とは接合されておらず、内管200と接着剤11により接合された構成であっても良い。
外管300の閉塞部302は、例えば、略半球状または略板状であることが好ましい。閉塞部302が略半球状の場合は、閉塞部302の内面304の曲率半径Rが8.0以上であることが好ましい。閉塞部302が略板状の場合は、閉塞部302の内面304が平面であることが好ましい。それぞれの好ましい理由は後述する。
閉塞部302がどの部分であるのかを明確にするために、閉塞部302と中間部303との境界を明確にしておく。放電管から閉塞部側で中間部303と閉塞部302との境界付近において、軸方向に対して直交する方向に計測した内径が軸方向に対して略等しい部分は中間部303に属する。これに対し、ランプ軸Xに垂直な断面で外囲器107がなく、かつ内径が小さくなり始めるところが中間部303と閉塞部302との境界である。その境界よりもランプ頂部側が閉塞部302である。閉塞部302が略半球状の場合は、ランプ頂部側に向かって内径が漸次小さくなっている部分が閉塞部302である。閉塞部302が略板状の場合は、略板状の部分とその周縁のコーナー部分とが閉塞部302である。
中間部303は、ランプ10のコンパクト性および照明器具20への適合性を確保するために、最大外径が16[mm]〜27[mm]、ネック径(封止部201付近の径)が16[mm]〜23[mm]、肉厚が1[mm]〜2[mm]であることが好ましい。
特に、図2に示すように、中間部303および開口部(ネック部)301の外径が均一な外管300を備えるランプ10の場合は、中間部303の外径が16[mm]〜22[mm]であることが好ましい。これにより、細身形状で美観に優れ、且つ、コンパクトなランプ10とすることができる。その場合、中間部303の内径は13[mm]〜17[mm]が好ましく、中間部303の肉厚は1.0[mm]〜2.0[mm]が好ましい。
中間部303は、ランプ10のコンパクト性を確保するためには、内管200の中間部205と同じ略円筒状であることが好ましい。また、外管300の中間部303の内面と内管200の中間部205の外面との隙間は、ランプ軸Xと直行する方向において略均一であることが好ましい。
なお、中間部303の形状は略円筒状に限定されず、多角形の筒状や楕円の筒状など円筒以外の筒状であっても良い。
組立工程において外管300を内管200に被せる際のクリアランスを確保するためには、外管300の中間部303の内面と内管200の中間部205の外面との隙間は、中間部303のストレート部に対応する領域において平均で1[mm]〜3[mm]、中間部303の膨出部306に対応する領域において平均で1[mm]〜5[mm]であることが好ましい。
外管300は、例えば硬質ガラスで形成されている。なお、外管300は、硬質ガラスで形成されたものに限定されず、アルミナセラミック等の透光性セラミック、石英ガラス等で形成されていても良い。
外管300の閉塞部302の最薄肉厚をt[mm]とし、外管300の閉塞部302の内面304と内管200の先端部202の外面204との外管管軸方向における最短距離をd[mm]とした場合に、t≧1.1×d−0.4、且つ、0<d、且つ、0.3≦t、の関係を満たす。
放電管100破損時の外管300の閉塞部302への内管200が破損した破片の飛散について、破損した直後は破片の速度よりも封入ガスの拡散速度の方が大きいため封入ガスのほうが外管300に先に到達し、外管300の内面304に跳ね返ってきた封入ガスにより飛散破片が押し戻され、これにより破片の速度低下が生じる。したがって、最短距離dが小さい場合は外管300に到達するまでに飛散破片の速度低下が小さな状態で到達するので外管300への衝撃が強く、外管300割れに至り易い。その際、閉塞部302の肉厚が厚くなると耐衝撃性が強くなり閉塞部302割れは生じ難くなる。閉塞部302の肉厚とは、内面304と外面305との間の内面304に対する法線方向における幅を意味する。閉塞部302の肉厚の値は、X線を用いた測定により、または、外管300の断面をノギス等で測定することにより、得ることができる。
外管300の閉塞部302の肉厚の下限に関して、最薄肉厚tが薄いと、外管300の加工が困難であり所望の形状の外管300を得ることができないばかりか、運搬時の衝撃や照明器具への取り付けの際に外管が破損するおそれすらある。したがって、最薄肉厚tは0.3[mm]以上が好ましい。さらに、最薄肉厚tを1.0[mm]以下にすることは製造上非常に困難であるため、最薄肉厚tは1.1[mm]以上が好ましい。
一方、外管300の閉塞部302の肉厚の上限に関して、中間部との一体性を考慮し、加工の容易性の観点から、最薄肉厚tは5.0[mm]以下が好ましい。さらに、最薄肉厚tが厚いと、外管300の閉塞部302を略半球状や略板状に加工するのが困難である。したがって、最薄肉厚tは、外管300の閉塞部302の加工性や、閉塞部302と中間部303との一体性を考慮して、3.0[mm]以下でが好ましい。
最短距離dは、15「mm」以下であることが好ましい。最短距離dが15[mm]を超えると、外管300に対し内管200の姿勢を適正に保つことが困難になる。すなわち、外管300の管軸と内管200の管軸とが平行になるよう、外管300に対し内管200を位置合わせするのが困難になる。
本実施の形態における最短距離dは、図2に示すように、内管200の先端部202のコーナー部分206から外管300の閉塞部302の内面304までのランプ軸X方向における距離であったが、最短距離dはこれに限定されない。例えば、内管200のチップオフ部203から外管300の閉塞部302までのランプ軸X方向における距離Eが、内管200の先端部202のコーナー部分206から外管300の閉塞部302の内面304までのランプ軸X方向における距離よりも短い場合は、距離Eが最短距離dとなり得る。
最薄肉厚tと最短距離dとが上記関係を満たしていれば、特許文献1に記載の破損防止部材を設けなくても、外管300の破損を防止することができる。上記関係は、定格電力35[W]タイプ、および、定格電力70[W]タイプのランプを用いて行なった以下の安全性評価により明らかになった。
まず、定格電力35[W]タイプのランプとしてサンプル1〜15のランプを4本ずつ用意し、UL規格番号1572の試験(アメリカ保険業者安全試験所:Underwriters Laboratories Inc./UL規格番号1572/規格の表題 高電圧放電灯取付具/1991年度版)に基づいて、放電管破損時の安全性を評価した。具体的には、各ランプを15分間安定点灯させ、その後回路を短絡させることにより大電流を流して放電管を破裂させ、4本いずれのランプの外管にもヒビが入らなければ「良好」と評価し、1本でもランプの外管にヒビが入れば「不良」と評価した。
また、定格電力70[W]タイプのランプとしてサンプル16〜30のランプを4本ずつ用意し、定格電力35[W]タイプのランプの場合と同様の方法により放電管破損時の安全性を評価した。
ここで、定格電力35[W]タイプのランプとは、消費電力が30[W]〜45[W]、アーク長(電極108,109間の距離)が2.5[mm]〜5.5[mm]、水銀量が3.0[mg]〜4.5[mg]である。評価には、定格電力35[W]タイプのランプの一例として、消費電力が39[W]、アーク長が4.5[mm]、水銀量が4.5[mg]、外管の中間部および開口部の最大外径が21[mm]、外管の中間部および開口部の肉厚が1.5[mm]のランプを用いた。
また、定格電力70[W]タイプのランプとは、消費電力が65[W]〜80[W]、アーク長が5.5[mm]〜8.0[mm]、水銀量が9.0[mg]〜12.5[mg]である。評価には、定格電力70[W]タイプのランプの一例として、消費電力が73[W]、アーク長が6.0[mm]、水銀量が12.5[mg]、外管の中間部および開口部の最大外径が22[mm]、外管の中間部および開口部の肉厚が1.5[mm]のランプを用いた。
図4は、消費電力39[W]の金属蒸気放電ランプについての安全性の評価結果を示す図である。図5は、消費電力73[W]の金属蒸気放電ランプについての安全性の評価結果を示す図である。
図4に示すように、消費電力39[W]のランプに関し、最短距離dが0.5[mm]の場合は最薄肉厚tが1.3[mm]以上で(サンプル2)、最短距離dが1.0[mm]の場合は最薄肉厚tが1.0[mm]以上で(サンプル5)、最短距離dが2.0[mm]の場合は最薄肉厚tが0.7[mm]以上で(サンプル8)、最短距離dが4.5[mm]の場合は最薄肉厚tが0.5[mm]以上で(サンプル11)、最短距離dが9.0[mm]の場合は最薄肉厚tが0.4[mm]以上で(サンプル14)、それぞれ「良好」との評価が得られた。なお、図4に示す評価結果は消費電力39[W]のランプについてのものであるが、消費電力、アーク長および水銀量が上記範囲内に規定される定格電力35[W]タイプのランプに関しては、いずれも消費電力39[W]のランプと同様の結果が得られた。
また、図5に示すように、消費電力73[W]のランプに関し、最短距離dが0.7[mm]の場合は最薄肉厚tが1.2[mm]以上で(サンプル17)、最短距離dが1.2[mm]の場合は最薄肉厚tが1.0[mm]以上で(サンプル20)、最短距離dが3.0[mm]の場合は最薄肉厚tが0.7[mm]以上で(サンプル23)、最短距離dが7.0[mm]の場合は最薄肉厚tが0.5[mm]以上で(サンプル26)、最短距離dが11.0[mm]の場合は最薄肉厚tが0.4[mm]以上で(サンプル29)、それぞれ「良好」との評価が得られた。なお、図5に示す評価結果は消費電力73[W]のランプについてのものであるが、消費電力、アーク長および水銀量が上記範囲内に規定される定格電力70[W]タイプのランプに関しては、いずれも消費電力73[W]のランプと同様の結果が得られた。
図6は、定格電力35[W]タイプの金属蒸気放電ランプについて外管破損が生じ難い条件を説明するための図である。定格電力35[W]タイプのランプに関し、X軸に最短距離dをとり、Y軸に最薄肉厚tをとったXY直交座標上に、サンプル2,5,8,11,14の値をプロットすると、t≧d−0.4で表すことのできる回帰曲線が得られた。
図7は、定格電力70[W]タイプの金属蒸気放電ランプについて外管破損が生じ難い条件を説明するための図である。同様に、定格電力70[W]タイプのランプに関し、サンプル17,20,23,26,29の値をプロットすると、t≧1.1×d−0.4で表すことのできる回帰曲線が得られた。
この結果から、最短距離dと最薄肉厚tとが、t≧1.1×d−0.4で表すことのできる回帰曲線よりも上方の領域(回帰曲線上を含む)に該当する関係を満たしていれば、外管の破損が生じないことが分かった。さらに、少なくとも定格電力35[W]タイプの場合と定格電力70[W]タイプの場合とで回帰曲線が略一致したことから、最短距離dと最薄肉厚tとの関係に対して定格電力は影響が小さいことがわかった。
今回の定格電力の範囲では、安定点灯時の消費電力、アーク長および水銀量の違いによる影響が小さい。放電管破損は、安定点灯後に回路が短絡することによって発光管に流れる電流が瞬間的に大きなって発光管内の圧力が急上昇し、放電管構造を維持する臨界を超えたときに発生するためである。よって、外管の破損は、安定点灯時の消費電力、アーク長および水銀量よりも主として内管の材料・寸法形状及び外管の材料・寸法形状によって決定される。
なお、上記実験結果は外管300が硬質ガラスで構成されている場合のものであるが、当該実験結果は、少なくとも石英ガラスまたはアルミナセラミックで構成された外管300にも適用可能である。その理由として、石英ガラスのヤング率は硬質ガラスのヤング率と同じ位であり、アルミナセラミックのヤング率は硬質ガラスのヤング率よりも大きいことが挙げられる。
ヤング率とは、応力と歪みの大きさとの比であり、ヤング率が大きい材料ほど弾性変形により衝撃を吸収し難い。このことから、ヤング率が硬質ガラスと同じ位である石英ガラスで外管300が構成されている場合は、硬質ガラスで外管300が構成されている場合と同様の実験結果が得られるものと推測できる。また、ヤング率が硬質ガラスよりも大きいアルミナセラミックで外管300が構成されている場合は、硬質ガラスで外管300が構成されている場合よりも、安全性が高くなると推測できる。
また、上記実験結果は内管200が石英ガラスで構成されている場合のものであるが、当該実験結果は、少なくとも硬質ガラスまたはアルミナセラミックで構成された内管200にも適用可能である。その理由として、硬質ガラスの密度は石英ガラスの密度と同じ約2.2g/cmであり、アルミナセラミックの密度は石英ガラスの密度よりも大きい約3.6g/cmであることが挙げられる。
放電管100が破裂したときに、内管200の放電管近傍部分が割れると、飛散破片(内管200の先端部202)が外管503の閉塞部506に向かって吹き飛ぶ。飛散破片の大きさは内管200を構成する材料に依存せず、ほぼ同じであるという知見を発明者らは実験から得ている。放電管100が破裂によって飛散破片が受ける衝撃は、破裂によって生じた力の大きさfと力を受けた時間△tの積で表され、飛散破片の質量mと速度vの積である運動量として飛散破片に付与される。すなわち、飛散破裂の速度vは、破裂によって生じた力f及び力を受けた時間△tに比例し、飛散破片の質量に反比例する。破裂によって生じた力fは、詳細にいえば破裂によって加えられた圧力を飛散破片の内面にわたって積分したものである。飛散破片の大きさが内管200を構成する材料に依存しないため、破裂によって生じた力の大きさfもまた内管200を構成する材料に依存しない。また、力を受けた時間△tに関しては、主に放電管100の破裂によって生じたガス流の伝播によって決まり一概にはいえないが、少なくとも本願の構成のように内管200の材料が硬質ガラス、石英ガラス、あるいはアルミナセラミックである場合にはほぼ同じであると推測する。これらのことから、内管200の飛散破片に付与される運動量は、内管200を構成する材料に依存しないことが考えられる。一方、内管200を構成する材料の密度が大きいほど飛散破片の質量mは大きいことから、内管200を石英ガラスで構成した場合よりも、密度の大きいアルミナセラミックで構成した場合よりも飛散破片の速度は遅くなり、飛散破片が外管300に到達するまでの時間は長くなる。そうすると、破裂した放電管100内の封入ガスは飛散破片よりも先に外管300に到達するため、外管300の内面304に跳ね返ってきた封入ガスにより飛散破片が押し戻され、これにより破片の速度低下が生じる。その結果、アルミナセラミックで内管200が構成されている場合の方が、石英ガラスで内管200が構成されている場合よりも、安全性が高くなると推測できる。また、石英ガラスで内管200が構成されている場合と硬質ガラスで内管200が構成されている場合とを比べると、硬質ガラスと石英ガラスとは密度が同じであることから、飛散破片の速度も同じ位であると考えられ、実験結果も同様になると推測できる。
なお、飛散破片の大きさは定格電力35[W]タイプと定格電力70[W]タイプとで略同じである。したがって、定格電力35[W]タイプと定格電力70[W]タイプとで同様の実験結果が得られると推測できる。
次に、内管の先端部および外管の閉塞部の形状が外管破損に及ぼす影響を調べた。図8は、内管の先端部および外管の閉塞部の形状が外管破損に及ぼす影響を説明するための図である。
図8に示すように、定格電力35[W]タイプのランプであるサンプル11について、水銀量を4.5[mg]から5.0[mg]に増量して安全性を評価したところ、外管の破損数は4本中0本から4本中1本に増加した。さらに、水銀量を4.5[mg]から5.5[mg]に増量したところ、外管の破損数は4本中2本に増加した。また、定格電力70[W]タイプのランプであるサンプル25について、水銀量を12.5[mg]から13.0[mg]に増量して安全性を評価したところ、外管の破損数は4本中0本から4本中2本に増加した。さらに、水銀量を12.5[mg]から13.5[mg]に増量したところ、外管の破損数は4本中3本に増加した。
ところが、サンプル11について、チップオフ部の形状はそのままとし、内管の先端部の形状を図2に示すような略板状から略半球状に変更したところ、水銀量が5.0[mg]であるにも拘わらず、外管の破損数が4本中0本になり、外管がより破損し難くなった。但し、水銀量が5.5[mg]の場合は、内管の先端部の形状を略半球状に変更しても4本中1本の外管が破損した。また、サンプル25についても、内管の先端部の形状を略半球状に変更したところ、水銀量が13.0[mg]であるにも拘わらず、外管の破損数は4本中0本になり、外管がより破損し難くなった。但し、水銀量が13.5[mg]の場合は、内管の先端部の形状を略半球状に変更しても4本中3本の外管が破損した。
次に、外管の閉塞部の内面を、図2に示すような曲率半径R[mm]が8.0未満の曲面から、チップオフ部の形状はそのままとし、曲率半径R[mm]が8.0以上の曲面または略平面に変更し、さらに、内管の先端部の形状も略半球状に変更したところ、サンプル11について、水銀量が5.0[mg]および5.5[mg]のいずれの場合も、外管の破損数が4本中0本になり、外管がさらに破損し難くなった。また、サンプル25について、水銀量が13.0[mg]および13.5[mg]のいずれの場合も、外管の破損数が4本中0本になり、外管がさらに破損し難くなった。
内管の先端部が略半球状である場合や、外管の閉塞部の内面が曲率半径R[mm]が8.0以上の曲面または略平面の場合は、内管200の先端部202のコーナー部分206から外管300の閉塞部302の内面304までのランプ軸X方向における距離が長くなる。その距離が最短距離dであったために、結果的に最短距離dが長くなったことになり、外管300がより破損し難くなったと考えられる。また、外管の閉塞部の内面が曲率半径R[mm]が8.0以上の曲面、または略平面の場合は、外管の閉塞部の歪が小さくなる。このことによっても、外管が破損し難くなったと考えられる。
以上、本発明に係る金属蒸気放電ランプおよび照明装置を実施の形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明に係る金属蒸気放電ランプおよび照明装置は、上記の実施の形態に限定されないことはいうまでもない。なお、上記実施の形態と同様の構成部材には、上記実施の形態と同様の符号を付し、その説明を省略する。
(変形例1)
例えば、内管200は、図9に示すように、口金400の外管側端部405に設けたホルダ12で封止部201を保持することにより支持されていても良い。ホルダ12は口金400の一部である。ホルダ12には封止部201の形状にあわせた差込口(不図示)が設けられており、その差込口に封止部201の先端を差し込むことによって、封止部201は口金400に保持される。
この場合、ホルダ12を口金400に固定する前にホルダ12に封止部201を固定することで、封止部201の固定と、内管200の第2のリード線126,127の口金400への固定とを別々に行うことができ、ランプを組立やすくすることができる。ホルダ12には、その外周面に鍔形状の大径部12aが設けられ、大径部12aが口金400の外管側の端部405に係止されている。なお、例えば、大径部12aの口金400とは反対側(ランプ頂部側)に外管300の開口部301を当接する等して、外管300をホルダ12に固定しても良い。
(変形例2)
また、図10に示すように、内管200の封止部201は、当該封止部201と外管300との間に配置された鍔状部材13によっても支持されていても良い。図10に示すように、内管200の封止部201には鍔状部材13が外嵌されている。
外管300の開口部301は、口金400に対して外接しているため、内管と外管との隙間にセメント等の接着剤を充填する工程中に、特殊な冶具を用いることなく接着剤の充填具合を外側から確認することができる。
鍔状部材13の口金側には接着剤600が充填されており、例えば鍔状部材13の口金側主面13aは接着剤600によってランプ10の外側から見えないようになっている。一方、鍔状部材13の放電管側には接着剤600が充填されておらず、鍔状部材13の放電管側主面13bはランプ10の外側から見える。外側から見えない口金側主面13aの態様は任意であるが、外側から見える放電管側主面13bは、ランプ10の外観を良好にするために平面であることが好ましい。なお、鍔状部材13の厚みは、必ずしも略均一である必要はなく不均一であっても良い。例えば、外側から見える放電管側主面13bだけが平面で口金側主面13aは平面でない構成であっても良い。さらに、鍔状部材13は、略板状に限定されず、膜状、ブロック状等の他の形状であっても良い。
図11は、本発明の一態様に係る鍔状部材を示す斜視図である。図11に示すように、鍔状部材13の略中央には、封止部201の形状に合わせた孔部13cが形成されている。孔部13cの形状は、封止部201をランプ軸Xと直交する面で切断したときの横断面の形状と略同一であって、鍔状部材13を封止部201に外嵌させた状態で、孔部13cの内周面13dと封止部201の表面207とが内周面13dの略全周に亘って近接しており、とりわけ接触していることが好ましい。
なお、鍔状部材13の孔部13cは、必ずしも封止部201と略同一の形状である必要はなく、ある程度の範囲であれば、封止部201の横断面と異なる形状であっても良い。
例えば、孔部13cの形状が封止部201の横断面よりも、全体的に或いは部分的にひとまわり小さい形状であっても良い。その場合は、鍔状部材13を塑性もしくは弾性を有して変形可能な材料、好ましくは更に耐熱性を有する材料で形成すれば、封止部201に外嵌可能である。このような構成であれば、孔部13c内に封止部201を圧入することになるため、封止部201に対して鍔状部材13が位置ずれし難い。また、孔部13cの内周面13dと封止部201の表面207とがより密着することになるため、接着剤600が漏れるような隙間が鍔状部材13と封止部201との間に生じ難い。
また、例えば、孔部13cの形状が封止部201の横断面よりも、全体的に或いは部分的にひとまわり大きい形状であっても良い。その場合は、孔部13cの内周面13dの一部が封止部201の表面207と接触していない構成、または、孔部13cの内周面13dが封止部201の表面207と全く接触していない構成となり得る。内周面13dの一部が接触していない構成の場合は、接触している部分において鍔状部材13が封止部201に保持されていれば良い。但し、接触していない部分に生じる隙間は接着剤600が漏れ難い狭い幅であることが好ましく、その隙間の最大幅は1.0 [mm]以下であることが好ましい。一方、鍔状部材13と封止部201とが全く接触しない構成の場合は、接着剤などで鍔状部材13を封止部201に固定することが考えられる。その場合の接着剤は、封止部201と外管300とを接合する接着剤600であっても良い。
次に、鍔状部材13は、外管300の内周面の形状に沿った外周形状を有し、鍔状部材13の外径と外管300の内径とは略同一である。内管200を外管300内に収容した状態において、鍔状部材13の外周面13eと外管300の内周面とが外周面13eの略全周に亘って接触している。
なお、鍔状部材13の外径は、必ずしも外管300の内径と略同一である必要はなく、ある程度の範囲であれば、外管300の内径と異なる大きさであっても良い。
例えば、鍔状部材13の外径が外管300の内径より大きくても良い。鍔状部材13を塑性もしくは弾性を有して変形可能な材料、好ましくは更に耐熱性を有する材料で形成すれば、鍔状部材13を外管300内に配置可能である。その場合は、外管300内に鍔状部材13が圧入されることになるため、鍔状部材13の外周面13eと外管300の内周面とを密着させることができ、鍔状部材13と外管300との間に接着剤600が漏れるような隙間が生じ難い。
また、例えば、鍔状部材13の外径が外管300の内径より小さく、外周面13eが全周に亘って外管300の内周面と接触していない場合であっても良い。その場合、外周面13eと外管300との間に生じる隙間は、接着剤600の漏れ難い幅であることが好ましく、その隙間の最大幅は1.0[mm]以下であることが好ましい。
さらに、鍔状部材13が、略円形板状ではなく、例えば多角形板状等である場合は、鍔状部材13の外周面13eの一部のみが外管300の内周面と接触する構成となり得る。その場合は、外周面13eと外管300との間に生じる隙間は、接着剤600の漏れ難い幅であることが好ましく、その隙間の最大幅は1.5[mm]以下であることが好ましい。
鍔状部材13は、外管300および内管200を傷つけないために、外管300および内管200よりも硬度が低いことが好ましい。また、ランプ10の点灯時には封止部201が高温になるため、鍔状部材13は耐熱温度が150[℃]以上、より好ましくは200[℃]以上、さらに好ましくは250[℃]以上であることが好ましい。さらに鍔状部材13の少なくとも孔部13c周辺を構成する材料が、塑性もしくは弾性を有して変形可能であれば、鍔状部材13の外径が外管300の内径より大きくても圧入することが可能である。これら硬度、耐熱温度および変形可能性の観点から、鍔状部材13の材料としては、アルミニウム、ステンレス等の金属や、マイカ、ガラス等の鉱物などが好適である。また、鍔状部材は必ずしも板状でなくとも、接着剤600が漏れ難いものである限り、たとえば細かい網目をなす金属やガラス繊維であっても良い。
鍔状部材13は、上記した役割を果たすだけでなく、内管200に対する外管300の姿勢を規制し、内管200の管軸と外管300の管軸とを一致させるための部材としても利用可能である。その場合は、鍔状部材13が封止部201および外管300と接触することが好ましい。
内管200の封止部201と外管300とは、鍔状部材13よりも口金側に配置された接着剤600によって接合されている。また、外管300と口金400も、接着剤600により接合されている。さらに、封止部201と口金400も接着剤600により接合されていると、ランプ10を構成する各部材の保持強度が高められ、落下等の耐衝撃性が上がるため、より好ましい。
なお、接着剤600としては、セメントなどが考えられる。また、接着剤600は、少なくとも封止部201と外管300とを接合していれば良く、外管300と口金400、および、封止部201と口金400は、別の接着剤や金属部材等の別の接合構造により接合されていても良いし、
接着剤600は、鍔状部材13の口金側に充填されている。接着剤600の充填は、仮組みしたランプ10を上側に口金400が位置するよう保持し、口金400の貫通孔403から口金400の内部に充填機のノズル(不図示)を差し込んで、そのノズルから内管200の封止部201と外管300との隙間に接着剤600を注入して行なわれる。
接着剤600は、固化する前の流動性を有する状態において、下方に垂れる、すなわち放電管側に流れるのが、鍔状部材13よって堰き止められている。そのため、接着剤600は、外管300内における鍔状部材13よりも口金側において鍔状部材13によって堰き止められた状態で固化している。
接着剤600は、鍔状部材13によって堰き止められているため、封止部201を超えて放電管100側へ流れることがなく、ランプ10は外観が良好である。また、接着剤600は放電管100側が鍔状部材13によってランプ軸X方向の高さレベルが揃っているため、ランプ10の外観が良好である。
なお、変形例2では、鍔状部材13と接着剤600との間に隙間がないため(鍔状部材13の口金側主面13aが接着剤600と接触しているため)ランプ10の外観がより好適であるが、鍔状部材13と接着剤600との間には、鍔状部材13の口金側主面13aの全体に亘って或いは一部のみに隙間が存在していても良い。
また、変形例2では、接着剤600は、鍔状部材13よりも放電管100側へは全く漏れていないためランプ10の外観がより好適であるが、外観上問題のない程度であれば漏れていても良い。
変形例2のように、封止部201に外管300の内周面形状に沿った外周形状を有する鍔状部材13が外嵌された構成とすれば、その鍔状部材13によって接着剤600が堰き止められているため、接着剤600が封止部201よりも放電管100側にはみ出すことがない。したがって、接着剤600の充填不良による外観不良が生じ難い。
(変形例3)
さらに、図12に示すように、接着剤11はなく、鍔状部材13によって内管200が支持されていても良い。さらに、口金400内に設けられたクリップ等の弾性のある金属部材によって内管200が支持されていても良い。これらの場合、内管200と外管300との間、または内管200と口金400との間の接着工程を省くことができる。
以上、図9〜12を用いて説明した変形例1〜3のいずれの構成によっても、内管200の軸ずれを防止することができる。
(変形例4)
なお、接着剤11、ホルダ12、鍔状部材13、弾性のある金属部材等を用いることなく、図13に示すように、導入線122,123のみによって内管200が支持されていても良い。
(変形例5)
また、中間部303の内径および外径は必ずしもランプ軸X方向に沿って均一である必要はない。例えば、図14に示すように、中間部303における、放電管100の本管部102に相当する領域の内径および外径が、それ以外の領域の内径および外径よりも大きくなっているような形状、すなわち中間部303の一部に膨出部306を有する中膨形状であっても良い。膨出部306を設けることにより放電管100からの熱による外管300の温度上昇を低減することができ、外管300の材料の歪点からの裕度ができて適合する照明器具20の選択の幅を広げることができる。さらに、放電管100の破損時の安全性も向上する。その場合、膨出部306における外管300の内面304と内管200の外面204との隙間は、最大で5[mm]になるよう設計されていることが好ましい。
(変形例6)
また、口金は、エジソンタイプに限定されず、図15に示すように、スワンタイプであっても良い。具体例として、スワンタイプの口金400aが、外管300の開口部301が取り付けられる本体部401aと、当該本体部401aに植設された一対の二段ピン402a,403aとを有し、第1リード線124,125の他端部が、本体部401aを貫通し、二段ピン402a,403aに挿通された状態で、かしめ部分404a,405aにおいて二段ピン402a,403aと電気的および機械的に接続されている構成とすることが考えられる。
また、口金は、シェル部やアイレット部など電気的接続するために必要な部分を構成する部品、外管を保持する部分を構成する部品、内管を支持する部分を構成する部品など2つ以上の部品からなっていても、これらの部品が接着剤などにより固着されていれば良い。
(変形例7)
図16は、変形例7に係る金属蒸気放電ランプを説明するための図である。図16に示すように、変形例7に係るランプの放電管710は、図3に示す放電管100のような3種類の部品を焼き嵌めたものではなく、本管部712および細管部713を一体に成形したものである。放電管710は、内部に気密封止された放電空間711を有する本管部712と、当該本管部712から放電管710の管軸(ランプの長手方向の中心軸であるランプ軸Xと一致している)方向両側に延出するように形成された細管部713,714と、からなる外囲器717を有している。なお、放電管710の外囲器717は、図3に示す放電管100のように複数の部品を焼き嵌めしたものであっても良いし、本管部712の中央部から端部にわたる半分と細管部の一方を一体に成形したものを接合して構成しても良い。
変形例7に係るランプでは、外管720の開口部721と口金730のフランジ部737とが口金730の一部である連結部材740によって連結されている。
外管720は、口金側端部である開口部(ネック部)721と、口金730とは反対側の端部である閉塞部722と、それら開口部721および閉塞部722の間の中間部723とで構成される有底筒状であって、開口部721は漸次拡径している。
口金730は、筒状の本体731を有し、本体731の一端側には内管200の封止部201が挿入される筒状部分732が設けられており、本体731の他端側にはシェル733およびアイレット734が装着されている。筒状部分732のシェル733側の外周面735には、シェル733から遠い順に筒状部分732の最大外径を有するフランジ部737、及びランプ軸Xに沿った複数の溝部736が外周面735の周方向に沿って略等間隔を空けて形成されている。これにより、外周面735において、フランジ部737が最大外径、溝部736が最小外径を有する構造となる。
連結部材740は、例えば金属性の筒体であって、外管720の開口部721および口金730の筒状部分732におけるフランジ部737および溝部736に跨って、それら開口部721および筒状部分732に外嵌されている。連結部材740の外管側741の内径は、外管720の開口部721の外径よりも大きく、連結部材740の口金側742の内径は、口金730の筒状部分732の外径よりも大きい。
連結部材740の外管側741は、外管720の開口部721の形状に沿って縮径しており、外管720の開口部721が連結部材740内から抜け出ないようになっている。連結部材740の口金側742には、筒状部分732に設けられた溝部736に対応してかしめ部743が設けられており、このかしめ構造により連結部材740内から筒状部分732が抜け出さないようになっている。
以上のように、連結部材740によって、外管720と口金730とが連結されている。このような構成とすれば、口金730と異なる熱膨張率の外管720を使用することが可能になるため、ランプ設計の範囲が広がる。例えば、石英ガラス製の外管は、硬質ガラス製の外管よりも耐熱性が高いが、口金と熱膨張率が異なり過ぎるため口金に接着することは困難である。しかしながら、上記構成であれば石英ガラス製の外管を口金に連結することが可能である。
なお、連結部材740は、金属製に限定されないが、外管720の開口部721と口金730のフランジ部737との連結の信頼性を確保するためには、展性・塑性を有する材料で形成されていることが好ましい。展性・塑性を有する材料は放電管710破裂時の衝撃を吸収できるため、衝撃により外管720が口金730から外れ難い。また、連結部材740による外管720の開口部721と口金730のフランジ部737との連結は、上記縮径構造およびかしめ構造によるものに限定されず、係合などそれら構造以外の機械的な構造によるものであっても良い。
(変形例8)
変形例8に係るランプとして、放電管を内部に収納する状態で一端部に封止部を有する内管が口金に接着剤により固着されていると共に、前記内管の一端から延出する一対のリード線を備え、前記内管を覆う外管の一端が前記口金に取着されてなり、前記口金は、前記封止部を囲むように配置された壁状部を有し、前記接着剤は、前記内管の一端部と前記壁状部との間に配されている共に、前記内管の一端から延出する一対のリード線の少なくとも一方から離間している構成のランプとしても良い。このような構成であれば、一対のリード線が接着剤を介して接続するようなことがなくなり、電気的不具合を未然に防ぐことができる。
図17は、変形例8に係る口金を示す斜視図である。図17に示すように、口金801は、本体803と、本体803の他端側に装着されたシェル805およびアイレット807とにより構成されている。
本体803の一端側には接合部809が設けられている。本体803の一端側が筒状をした筒状部分811により構成され、その筒状部分811の中央が凹入する凹入部分813となっている。図18に示すように、内管815は、凹入部分813に内管815の封止部817が挿入された状態で、凹入部分813の内部に存する接着剤819,821により封止部817と筒状部分811の内面とが結合されることで、口金801に装着される。
筒状部分811は、封止部817を囲むように本体803に設けられており、本発明の「壁状部」に相当する。また、内管815(外管823であっても同じである。)の管軸方向から口金801の筒状部分811を見たときに、筒状部分811の外周面が外管823の一端側の端部の内周面に沿った形状をしている。
図19に示すように、外管823は、接合部809の筒状部分811を套設した状態、つまり、外管823の一端部内に筒状部分811を挿入した状態で、接着剤825により口金801に固着されている。外管823は、一端端部の横断面形状が例えば円環状をし、口金801の筒状部分811は、その横断面形状が円環状をし、筒状部分811の周壁が全周に亘って外管823の内周面に対向する状態で、筒状部分811が外管823に内嵌している。
内管815の封止部817は、内管815の一端部を加熱させて、ピンチ(ピンチシールするため道具)により圧潰することで形成される(このため、「圧潰封止」とも呼ばれる。)。従って、図19に示すように、ピンチにより押圧時にピンチに接触している部分(の外面)は平坦面817a,817bとなり、ピンチに接触していない部分(の外面)は、ピンチの間から押圧方向と直交する方向に膨出して膨出面817c,817dとなる。
凹入部分813内の接着剤819,821は、封止部817の膨出面817c,817dと筒状部分811の内面(811a)との間であって別々に離れた状態で配され、両者を固着している。また、接着剤819,821は、凹入部分813から張り出さずに凹入部分813内に存している。このため、ランプの外観において凹入部分813内の接着剤819,821が見え難く、外観上の意匠性を損なうようなことを少なくできる。
内管815を口金801に装着する内管装着工程では、まず、筒状部分811の開口が上方を向くように口金801を配置する。次に、筒状部分811内に内管815の封止部817を挿入させる。このとき、筒状部分811の底部分に設けられた一対の貫通孔に、内管815の一端部から延出している一対のリード線827,829を通す。
そして、内管815の姿勢を正し、口金801に対する内管815の位置決めを行った後、封止部817の膨出面817c,817dと、筒状部分811の内周面811aであって膨出面817c,817dと対向する面(811a)との間に接着剤819,821を独立した島状態で注入し、内管815と口金801とを固着する。
この際、接着剤819,821は、平面視において、一対のリード線827,829を結ぶ直線上に独立して位置しているので、各接着剤819,821が封止部817以外の部位にフローしても、一対のリード線827,829を結合接触することはなく、接着剤819,821が水分を吸着して生じる電気的短絡を予防することができる。好ましくは、接着剤819,821がリード線827,829の間にフローされないようにすることで、異極間の絶縁距離を適正に保つことができる。
内管815と口金801とが固着されると、外管823の一端部の内周面および口金801の筒状部分811の外周面に接着剤825(あるいは、外管823の一端部の内周面および口金801の筒状部分811の外周面の何れか一方の面でも良い)を塗布し、外管823の一端部を口金801の筒状部分811に被覆して、両者を固着する。
上記説明したランプの構成では、外管823が口金801に固着されているため、照明器具に装着する際に、使用者は、ランプの外管823を持って、照明器具のソケットにねじ込むため、内管815には装着時の負荷が作用することはない。このため、内管815と口金801との結合力は、内管815と口金801との位置関係が保持できる程度であれば良く、内管815と口金801とを固着する接着剤819,821の使用量を少なくできる。
(変形例9)
変形例8に係る口金801の凹入部分813は平面視において円形状をしていたが、凹入部分の平面形状は他の形状であっても良い。以下、平面視形状が円形状以外の凹入部分の一例を説明する。
図20は、変形例9に係る口金を示す斜視図であり、口金部は省略している。図20に示すように、口金831の接合部833は筒状部分835により構成され、筒状部分835の内周面837の一部が、筒状部分835の中心軸側に張り出している。つまり、筒状部分835がその中心軸側に張り出す張り出し領域839,841を有している。
張り出し領域839,841は、内管815の封止部817が挿入された際に、封止部817の平坦面817a,817bに当接する。なお、封止部817の厚み(一対のリード線827,829を結ぶ仮想線と直交する方向の厚みである。)は、封止時の一対のピンチ間の距離を管理することにより略一定とすることができ、この距離にあわせて、張り出し領域839,841の張り出し量を決定できる。
図21は、変形例9に係る内管と口金との接合部分を示す断面図である。図21(a),(b),(c)には、いずれも封止部817において管軸に垂直な平面におけるリード線827,829を結ぶ仮想線の延伸する方向(以下、「仮想線方向」ともいう。)であって封止部817の外側の2つの領域の少なくともいずれかに接着剤が配されていることが示されている。つまり、リード線827,829を結ぶ仮想線方向であって封止部817と口金831の筒状部分835との間に形成される2つのスペースのうち、少なくともいずれかのスペースに接着剤が配されている。
図21(a)では、口金831と内管815とを固着する接着剤843,845は、変形例8と同様に、封止部817の膨出面817c,817dと、筒状部分835の内周面837であって膨出面817c,817dと対向する面(837)との間に配されている。なお、本例の場合も、接着剤843,845は、平面視において、一対のリード線827,829を結ぶ仮想直線上に位置している。
図21(a)では、接着剤843,845は、互いに独立した状態で2箇所に配されていたが、図21(b)では、接着剤が一箇所に設けられている。つまり、接着剤847は、封止部817の膨出面817c,817dと、筒状部分835の内周面837であって膨出面817c,817dと対向する面(837)との間の一方だけ配されている。なお、本例の場合も、接着剤847は、一対のリード線827,829を結ぶ仮想線上に位置しているが、接着剤(847)は、仮想線上に位置していなくても良い。
図21(a)では、筒状部分835の凹入部分に空間を残して接着剤843,845が配されていたが、図21(c)では、凹入部分と封止部817との間の隙間がすべて埋まるように接着剤849,851が充填されている。この場合でも、接着剤251はリード線829と離れ、接着剤253はリード線827と離れている。このため、接着剤849,851はフローしても、一対のリード線827,829の両方に接触するようなことは生じ難い。
このように、仮想線方向において、リード線827を含みリード線829と離間する封止部817の一方の側部(封止部817の外周部の一部である。)と、リード線829を含みリード線827と離間する封止部817の他方の側部(封止部817の外周部の前記一部と異なる他部である。)の少なくともいずれかに接着剤が配されることにより、接着剤間の距離を大きくできるため、安全性を高めることができる。
なお、変形例8および変形例9の説明では、接着剤は封止部817の一対のリード線827,829を結ぶ仮想線方向に配設されていたが、仮想線方向において、リード線827を含みリード線829と離間する封止部817の一方の平坦面(例えば、図19の「817a」である。)と、リード線829を含みリード線827と離間する封止部817の他方の平坦面(例えば、図19の「817b」である。)の少なくともいずれかを含むスぺ−スに接着剤を配しても良い。
(変形例10)
変形例8および変形例9では、口金801,831は、接合部809,833を有する本体(803)にシェル(805)とアイレット(807)が装着されていたが、例えば、口金部を有する部材と、シェルとアイレットが装着される部材とが別体であっても良い。この場合を、変形例10として説明する。
図22は、変形例10に係る内管と口金との接合部分を示す断面図である。なお、図22は、内管815が装着された状態であって、口金853だけを切り欠いた図である。
図22に示すように、変形例10に係る口金853は、筒体855と蓋体857とを備える。筒体855は、内部の開口(凹入部分)に挿入された内管815(封止部817)と接合する接合部859を構成する。筒体855の内面861には、開口側端部に内側に張り出す張出部分863が設けられている。また、封止部817と筒体855との隙間の2箇所には接着剤865,867が配されている。これにより、筒体855と内管815とが固着される。
なお、変形例10では、内管815は口金853に接着剤865,867で固着されていたが、内管815と口金853とが互いの動きを規制することができる部材、例えば、内管815と口金853との間の隙間を充填する充填部材であっても良い。
この充填部材は、変形例8等と同様に、一対のリード線827,829を結ぶ仮想線上に配されても良いし、他の箇所に配されても良い。但し、この充填部材は、内管815と口金853との間の隙間から外れないようにする必要があり、例えば、上記張出部分863を設け、当該張出部分863と充填部材とを当接させるようにしても良い。
口金部869は、蓋体857と、蓋体857に装着されたシェルおよびアイレット(図示省略)により構成されている。なお、蓋体857と筒体855との接合は、例えば、接着剤により行われている。
(変形例11)
図23は、変形例11に係る内管と口金との接合部分を示す断面図である。なお、図23は、図22と同様に、内管815が装着された状態であって、口金871だけを切り欠いた図である。
図23に示すように、変形例11に係る口金871は、接合部873と口金部875とを備える。なお、口金部875は、変形例8等と同じであり、ここでの説明は省略する。
接合部873は、筒状部分877を有し、本体部879の底、つまり、筒状部分877の内側の凹入部分の底の中央が筒状部分877の開口側へと隆起する隆起領域881を有する。なお、内管815の一端から延出するリード線827,829用の貫通孔が設けられている。
内管815の接合部873への接合は、内管815の一端が凹入部分の隆起領域881の当接する状態で、封止部と筒状部分877の内面とが接着剤883,885により固着されている。このように凹入部分の底に隆起領域881を有しているため、凹入部分内の接着剤883,885がフローし難くなり、接着剤883,885とリード線827,829とが接触するようなことをなくすことができる。
本発明は、放電管、内管および外管を備えた三重管構造の金属蒸気放電ランプに利用できる。
1 照明装置
10 金属蒸気放電ランプ
100,710 放電管
200,815 内管
202 先端部
204 外面
300,720 外管
301,721 開口部
302,722 閉塞部
304 内面
400,730 口金

Claims (8)

  1. 一端に開口部を有し他端に閉塞部を有する外管と、当該外管内に収納され内部に放電管が配置された内管と、前記外管の開口部に取り付けられた口金とを備え、
    前記外管の閉塞部の最薄肉厚をt[mm]とし、前記外管の閉塞部の内面と、前記内管の前記口金とは反対側の端部の外面との前記外管管軸方向における最短距離をd[mm]とした場合に、t≧1.1×d−0.4、且つ、0<d、且つ、0.3≦t、の関係を満たすことを特徴とする金属蒸気放電ランプ。
  2. 前記内管の口金とは反対側の端部の形状が略半球状である請求項1記載の金属蒸気放電ランプ。
  3. 前記外管の閉塞部の内面は、曲率半径R[mm]が8.0以上の曲面、または、略平面であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属蒸気放電ランプ。
  4. 消費電力が30[W]〜80[W]であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  5. 前記最短距離dが15[mm]以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  6. 前記最薄肉厚tが1.1[mm]以上3.0[mm]以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  7. 前記外管が、硬質ガラス、石英ガラスまたはアルミナセラミックのいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプと、当該金属蒸気放電ランプから発せられた光を所望の方向に反射させる反射鏡とを備えることを特徴とする照明装置。
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