JPWO2011158415A1 - 回転検出器用ステータの巻線方法とその構造及び回転検出器を有する電動機 - Google Patents

回転検出器用ステータの巻線方法とその構造及び回転検出器を有する電動機 Download PDF

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Abstract

出力巻線の巻数N1(s)を分割比αによって巻数N1a(s)の出力巻線(1a)と巻数N1b(s)の出力巻線(1b)に分割する。最下層に出力巻線(1a)を全スロットに連続して巻き回し、その上に重ねて90度位相が異なる出力巻線(2)を全スロットに連続して巻き回し、その上に出力巻線(1b)を全スロットに連続して巻き回して構成されている。これにより、出力巻線と出力巻線(2)の鎖交磁束に対する寄与度を均一化させ、検出角度の精度を向上させることができる。

Description

本発明は、回転検出器用ステータの巻線方法とその構造及び回転検出器を有する電動機に関するものである。
従来の回転検出器用ステータの巻線方法としては、特許文献1に記載されているものがあった。図9は特許文献1に記載のステータの巻線方法の構成図を示している。すなわち、複数の磁極によって形成された複数のスロットに出力巻線101と出力巻線101とは位相の異なる出力巻線102が巻き回されている。出力巻線101はスロットに対して1スロット置きに巻き回されている。出力巻線101の上に重ねて出力巻線102がスロット全てに巻き回されている。出力巻線102の上に重ねて出力巻線101が最下層で巻き回されていない残りのスロットに巻き回される構成となっている。すなわち、各スロットの巻線断面を見ると、隣り合うスロットで出力巻線101と出力巻線102の巻き回し順番が交互に入れ替わっている構成となっている。図9において、従来の回転検出器用ステータは、ステータコア103を備えている。
これにより、出力巻線101と出力巻線102を非整列に配置することでき、出力巻線101によって出力される出力信号Aと出力巻線102によって出力される出力信号Bのバラツキを低減し回転角度の検出精度を向上させることができた。
しかしながら、特許文献1に記載の巻線方法では、以上のように構成されていたため、次のような問題が発生していた。
すなわち、この種の回転検出器は原理的に回転角度に応じて出力信号の振幅値を変化させる必要があるため、出力巻線は各スロットに対して巻数を正弦波状に変化させる必要がある。これにより、出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度は各スロットによって異なるため、特許文献1に記載の巻線方法では出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度のアンバランスを調整するには限界がある。
すなわち、出力巻線101と出力巻線102の巻数が各スロットで一定の場合は、出力巻線101と出力巻線102の巻き回し順番を隣り合うスロットで交互に入れ替えることで、出力巻線101と出力巻線102の鎖交磁束に対する寄与度は一定となり出力信号のバラツキは低減する。しかしながら、本発明で取り扱う回転検出器は、上記の通り各スロットの出力巻線の巻数を正弦波状に構成する必要があるため、出力巻線101と出力巻線102の巻き回す順番を隣り合うスロットで交互に入れ替えるだけでは、各スロットで巻数が異なるために出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度を一定にすることは困難となる。
特許第3681167号公報
本発明の回転検出器用ステータの巻線方法は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている。第1出力巻線の巻数N1(s)及び第2出力巻線の巻数N2(s)はスロットに対して正弦波状に分布している。第1出力巻線の巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。最下層に巻数N1a(s)の下層第1出力巻線を全スロットに連続して巻き回し、下層第1出力巻線の上に重ねて第2出力巻線を全スロットに連続して巻き回している。第2出力巻線の上に巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を全スロットに連続して巻き回す。
また本発明の回転検出器用ステータの巻線構造は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている。第1出力巻線の巻数N1(s)及び第2出力巻線の巻数N2(s)はスロットに対して正弦波状に分布している。第1出力巻線の巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。最下層に全スロットに連続して巻き回した巻数N1a(s)の下層第1出力巻線と、下層第1出力巻線の上に重ねて全スロットに連続して巻き回した第2出力巻線と、第2出力巻線の上に全スロットに連続して巻き回した巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を有する。
また本発明の電動機は、上記巻線方法を用いた回転検出器を有する。
本発明によれば、第1出力巻線を任意の分割比αで分割して巻き回すことで、第1出力巻線と第2出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度を調整し、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができる。従って、出力信号Aと出力信号Bによって生成される角度信号のバラツキを低減することができ、検出角度の精度を向上することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの全体図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻数分布図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法の構成図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図である。 図5は、従来技術と本発明の実施の形態1に係る回転検出器の角度精度の比較図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る電動機の断面を示した構造図である。 図7は、本発明の実施の形態2に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図である。 図8は、本発明の実施の形態3に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図である。 図9は、従来の回転検出器用ステータの巻線方法の構成図である。
以下、本発明の回転検出器用ステータの巻線方法を好適な実施の形態を示しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータを示している。図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータは、ステータコア3と、巻線(図示せず)と、インシュレータ6とを備える。ステータコア3は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極4を備える。巻線は、磁極により形成されたスロット5に巻き回される。インシュレータ6は、ステータコア3を軸方向両端面から覆うように設置され、ステータコア3と巻線とを電気的に絶縁する。また、図1では巻線を省略しているが、巻線は回転角度に応じて正弦波状の出力信号Aを発生させる出力巻線1(第1出力巻線)と出力信号Aに対して90度位相がずれた正弦波状の出力信号Bを発生させる出力巻線2(第2出力巻線)から構成される。出力巻線1及び出力巻線2は出力信号A及び出力信号Bを発生させるように各スロットに対して巻数が正弦波状に分布している。図2に出力巻線の巻数分布を示す。ただし、図2に示す巻数分布は一例であり、出力巻線1と出力巻線2の位相が90°ずれていればよい。
図3は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法の構成図を示している。図3に示すように、出力巻線1は各スロットに対して正弦波状に分布している巻数N1(s)が一定の分割比αによって、巻数N1a(s)の出力巻線1a(下層第1出力巻線)と巻数N1b(s)の出力巻線1b(上層第1出力巻線)に分割されている。最下層に巻数N1a(s)の出力巻線1aが全スロットに連続して巻き回され、その上に重ねて出力巻線2が全スロットに連続して巻き回されている。出力巻線2の上に重ねて巻数N1b(s)の出力巻線1bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線1aの巻き終わりと出力巻線1bの巻き始めは電気的に接続されている。
図4は、図1の4―4面の断面図である。図4に示すように、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、ステータコア3に対して出力巻線2の上層と下層に出力巻線1が位置しており、出力巻線1が出力巻線2を挟み込むような構成となる。
これにより、分割比αを調整することで出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度と巻線のインピーダンスを調整することが可能となる。これにより、出力信号1と出力信号2のバラツキを低減させることで回転角度の検出精度を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態1の効果を確認するための検討を行った結果を説明する。
特許文献1に記載の従来技術の巻線方法と、本発明の実施の形態1に係る巻線方法の角度精度を比較した。また、それぞれの巻線方法について、ステータコアのスロット数と各スロットに巻き回される出力巻線1と出力巻線2の巻数は同一とする。図5は、従来技術の巻線方法と本発明の巻線方法の角度精度の比較図である。本発明の巻線方法は、従来技術の巻線方法に対して角度精度誤差を14%低減できることが確認できる。これにより、本発明の実施の形態1に係る巻線方法により、回転検出器の角度精度を向上できることが分かった。
さらに、分割比αをスロット毎に個別に調整することで、検出角度の誤差が大きいスロットの鎖交磁束に対する寄与度のみを調整することができる。これにより、スロット1周に渡り鎖交磁束に対する寄与度を詳細に調整することができる。その結果、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを改善することができ、検出角度の精度が向上できる。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電動機の断面を示した構造図である。本実施の形態の電動機は、固定子として図1に示した回転検出器用ステータを使用したものである。本実施の形態では、電気機器としてのFA(Factory Automation)用サーボモータである電動機の一例を挙げて説明する。また、本実施の形態では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナーロータ型の電動機の例を挙げて説明する。
図6において、固定子鉄心34には、固定子鉄心34を絶縁する樹脂であるインシュレータ36が介在して、出力巻線としての固定子巻線35が巻装されている。そして、このような固定子鉄心34は、他の固定部材とともにフレーム33に焼きばめ等によって固定されている。本実施の形態では、これらの部材をこのように焼きばめ等によって固定することにより、外形が概略四角形状をなす固定子(モータ)10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト37とを有している。回転子鉄心31は、固定子10の内周側に対向して周方向に複数の永久磁石を保持している。図6では、回転子鉄心31と永久磁石32とが接着固定された構成例を示している。このように、固定子10の内周側と回転体30の外周側とが対向するように配置されている。
回転子14のシャフト37には、シャフト37を支持する2つの軸受15が取り付けられている。軸受15は、複数の鉄ボールを有した円筒形状のベアリングであり、軸受15の内輪側がシャフト37に固定されている。図6では、シャフト37がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト37を支持し、その反対側において、軸受15bがシャフト37を支持している。そして、出力軸側の軸受15aは、導電性を有した金属製のブラケット17aにより、その外輪側が固定されている。また、反出力軸側の軸受15bは、導電性を有した金属製のブラケット17bにより、その外輪側が固定されている。以上のような構成により、シャフト37が2つの軸受15に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る出力巻線の巻線断面図を示している。図7に示すように、本発明の実施の形態2に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、出力巻線11(第1出力巻線)の巻数N11(s)及び出力巻線12(第2出力巻線)の巻数N12(s)がそれぞれ各スロットに対して正弦波状に分布している。巻数N11(s)は分割比αによって巻数N11a(s)の出力巻線11a(下層第1出力巻線)と巻数N11b(s)の出力巻線11b(上層第1出力巻線)に分割されており、かつ巻数N11a(s)が巻数N11b(s)より多い。さらに、各スロットには最下層に巻数N11a(s)の出力巻線11aが全スロットに連続して巻き回される。巻線11aの上に重ねて出力巻線12が全スロットに連続して巻き回される。出力巻線12の上に重ねて巻数N11b(s)の出力巻線11bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線11aの巻き終わりと出力巻線11bの巻き始めは電気的に接続されている。本実施の形態の回転検出器用ステータは、さらにステータコア13及びインシュレータ16を備えている。
これにより、出力巻線11に対して出力巻線12の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、出力巻線11を1層目に多く巻き回すことで出力巻線11aの鎖交磁束に対する寄与度を低減させ、出力巻線11と出力巻線12の鎖交磁束に対する寄与度を均一化することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減させることで、回転角度の検出精度を向上することができる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係る出力巻線の巻線断面図を示している。図8に示すように、本発明の実施の形態3に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、出力巻線21(第1出力巻線)の巻数N21(s)及び出力巻線22(第2出力巻線)の巻数N22(s)がそれぞれ各スロットに対して正弦波状に分布している。巻数N21(s)は分割比αによって巻数N21a(s)の出力巻線21a(下層第1出力巻線)と巻数N21b(s)の出力巻線21b(上層第1出力巻線)に分割されており、かつ巻数N21a(s)が巻数N21b(s)より少ない。さらに、各スロットには最下層に巻数N21a(s)の出力巻線21aが全スロットに連続して巻き回される。出力巻線21aの上に重ねて出力巻線22が全スロットに連続して巻き回される。出力巻線22の上に重ねて巻数N21b(s)の出力巻線21bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線21aの巻き終わりと出力巻線21bの巻き始めは電気的に接続されている。本実施の形態の回転検出器用ステータは、さらにステータコア23及びインシュレータ26を備えている。
これにより、出力巻線22に対して出力巻線21の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、出力巻線21を3層目に多く巻き回すことで出力巻線21aの鎖交磁束に対する寄与度を低減させ、出力巻線21と出力巻線22の鎖交磁束に対する寄与度を均一化することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減させることで、回転角度の検出精度を向上することができる。
上記の実施の形態1、2、3は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されず、適宜変更することができる。
例えば、実施の形態1、2、3の回転検出器用ステータは、複数のステータティース(突極)がステータコアの内周面側に設けられたインナーロータ型であったが、本発明の回転検出器用ステータはこれに限定されず、複数のステータティースがステータコアの外周面側に設けられたアウターロータ型であってもよい。
また、ステータコアに設けられるステータティースの数は、実施の形態1、2、3に示した12個に限定されず、これより多くても少なくてもよい。
さらに、実施の形態1、2、3の回転検出器用ステータは、出力巻線のみを巻き回していたが、出力巻線の下層に励磁信号を発生させる励磁巻線を巻き回してもよい。
以上説明したように、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている出力巻線1と出力巻線1に対して90度位相が異なる出力巻線2が巻き回されている。出力巻線1の巻数N1(s)と出力巻線2の巻数N2(s)はスロットに対してそれぞれ正弦波状に分布している。出力巻線1は分割比αによって巻数N1(s)が巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。各スロットには最下層に巻数N1a(s)の出力巻線1aが隣り合うスロット同士連続して巻き回されている。出力巻線1aの上に重ねて出力巻線2が隣り合うスロット同士連続して巻き回されている。出力巻線2の上に重ねて巻数N1b(s)の出力巻線1bが隣り合うスロット同士連続して巻き回される。
これにより、分割比αを調整することで磁極内を流れる磁束と出力巻線1及び出力巻線2の距離を調整することができ、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度を調整することができる。このため、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度をスロット全周に渡って均一化することができ、出力巻線1によって発生する出力信号Aと出力巻線2によって発生する出力信号Bのバラツキを低減することができる。これにより、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、分割比αはスロット毎に異なっていることが好ましい。
本発明に係る回転検出器は、検出原理上、コアの加工精度と組立精度、巻線バラツキによって回転角に対して検出精度がばらつく。このため、スロット毎に分割比を変更することで、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度を詳細に調整することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、巻数N1a(s)の方が巻数N1b(s)より多くなるように出力巻線1が巻き回されたことが好ましい。
出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度に対して出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度が小さい場合、巻数N1a(s)を巻数N1b(s)より多くなるように出力巻線1を巻き回すことで、出力巻線1をティースに近い位置に多く巻き回すことができる。これにより、出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度は出力巻線2の寄与度に対して相対的に大きくなり、出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度とのバランスを調整することができる。このため、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、巻数N1a(s)の方が巻数N1b(s)より少なくなるように出力巻線1が巻き回されたことが好ましい。
出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度に対して出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、巻数N1a(s)のほうが巻数N1b(s)より少なくなるように出力巻線1を巻き回すことで、出力巻線1をティースから遠い位置に多く巻き回すことができる。これにより、出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度は出力巻線2の寄与度に対して相対的に小さくなり、出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度とのバランスを調整することができる。このため、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
本発明によれば、出力信号のバラツキが低減された回転検出器用ステータを提供できる。従って、本発明の回転検出器用ステータを例えば回転検出器として各種電気機器に搭載することができる。例えば、本発明の回転検出器用ステータを、モータの回転軸の回転角度を検出するレゾルバとして利用することができる。
1,11,21,101 第1出力巻線
2,12,22,102 第2出力巻線
1a,11a,21a 下層第1巻線
1b,11b,21b 上層第1巻線
3,13,23,103 ステータコア
4 磁極(ステータティース)
5 スロット
6,16,26,36 インシュレータ
10 固定子(モータ)
14 回転子(モータ)
15,15a,15b 軸受
17,17a,17b ブラケット
20 固定子(回転検出器)
24 回転子(回転検出器)
30 回転体
31 回転子鉄心
32 磁石
33 フレーム
34 固定子鉄心
35 固定子巻線
37 シャフト
本発明は、回転検出器用ステータの巻線方法とその構造及び回転検出器を有する電動機に関するものである。
従来の回転検出器用ステータの巻線方法としては、特許文献1に記載されているものがあった。図9は特許文献1に記載のステータの巻線方法の構成図を示している。すなわち、複数の磁極によって形成された複数のスロットに出力巻線101と出力巻線101とは位相の異なる出力巻線102が巻き回されている。出力巻線101はスロットに対して1スロット置きに巻き回されている。出力巻線101の上に重ねて出力巻線102がスロット全てに巻き回されている。出力巻線102の上に重ねて出力巻線101が最下層で巻き回されていない残りのスロットに巻き回される構成となっている。すなわち、各スロットの巻線断面を見ると、隣り合うスロットで出力巻線101と出力巻線102の巻き回し順番が交互に入れ替わっている構成となっている。図9において、従来の回転検出器用ステータは、ステータコア103を備えている。
これにより、出力巻線101と出力巻線102を非整列に配置することができ、出力巻線101によって出力される出力信号Aと出力巻線102によって出力される出力信号Bのバラツキを低減し回転角度の検出精度を向上させることができた。
しかしながら、特許文献1に記載の巻線方法では、以上のように構成されていたため、次のような問題が発生していた。
すなわち、この種の回転検出器は原理的に回転角度に応じて出力信号の振幅値を変化させる必要があるため、出力巻線は各スロットに対して巻数を正弦波状に変化させる必要がある。これにより、出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度は各スロットによって異なるため、特許文献1に記載の巻線方法では出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度のアンバランスを調整するには限界がある。
すなわち、出力巻線101と出力巻線102の巻数が各スロットで一定の場合は、出力巻線101と出力巻線102の巻き回し順番を隣り合うスロットで交互に入れ替えることで、出力巻線101と出力巻線102の鎖交磁束に対する寄与度は一定となり出力信号のバラツキは低減する。しかしながら、本発明で取り扱う回転検出器は、上記の通り各スロットの出力巻線の巻数を正弦波状に構成する必要があるため、出力巻線101と出力巻線102の巻き回す順番を隣り合うスロットで交互に入れ替えるだけでは、各スロットで巻数が異なるために出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度を一定にすることは困難となる。
特許第3681167号公報
本発明の回転検出器用ステータの巻線方法は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている。第1出力巻線の巻数N1(s)及び第2出力巻線の巻数N2(s)はスロットに対して正弦波状に分布している。第1出力巻線の巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。最下層に巻数N1a(s)の下層第1出力巻線を全スロットに連続して巻き回し、下層第1出力巻線の上に重ねて第2出力巻線を全スロットに連続して巻き回している。第2出力巻線の上に巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を全スロットに連続して巻き回す。
また本発明の回転検出器用ステータの巻線構造は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている。第1出力巻線の巻数N1(s)及び第2出力巻線の巻数N2(s)はスロットに対して正弦波状に分布している。第1出力巻線の巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。最下層に全スロットに連続して巻き回した巻数N1a(s)の下層第1出力巻線と、下層第1出力巻線の上に重ねて全スロットに連続して巻き回した第2出力巻線と、第2出力巻線の上に全スロットに連続して巻き回した巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を有する。
また本発明の電動機は、上記巻線方法を用いた回転検出器を有する。
本発明によれば、第1出力巻線を任意の分割比αで分割して巻き回すことで、第1出力巻線と第2出力巻線の鎖交磁束に対する寄与度を調整し、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができる。従って、出力信号Aと出力信号Bによって生成される角度信号のバラツキを低減することができ、検出角度の精度を向上することができる。
本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの全体図 本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻数分布図 本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法の構成図 本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図 従来技術と本発明の実施の形態1に係る回転検出器の角度精度の比較図 本発明の実施の形態1に係る電動機の断面を示した構造図 本発明の実施の形態2に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図 本発明の実施の形態3に係る回転検出器用ステータの出力巻線の巻線断面図 従来の回転検出器用ステータの巻線方法の構成図
以下、本発明の回転検出器用ステータの巻線方法を好適な実施の形態を示しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータを示している。図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータは、ステータコア3と、巻線(図示せず)と、インシュレータ6とを備える。ステータコア3は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極4を備える。巻線は、磁極により形成されたスロット5に巻き回される。インシュレータ6は、ステータコア3を軸方向両端面から覆うように設置され、ステータコア3と巻線とを電気的に絶縁する。また、図1では巻線を省略しているが、巻線は回転角度に応じて正弦波状の出力信号Aを発生させる出力巻線1(第1出力巻線)と出力信号Aに対して90度位相がずれた正弦波状の出力信号Bを発生させる出力巻線2(第2出力巻線)から構成される。出力巻線1及び出力巻線2は出力信号A及び出力信号Bを発生させるように各スロットに対して巻数が正弦波状に分布している。図2に出力巻線の巻数分布を示す。ただし、図2に示す巻数分布は一例であり、出力巻線1と出力巻線2の位相が90°ずれていればよい。
図3は、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法の構成図を示している。図3に示すように、出力巻線1は各スロットに対して正弦波状に分布している巻数N1(s)が一定の分割比αによって、巻数N1a(s)の出力巻線1a(下層第1出力巻線)と巻数N1b(s)の出力巻線1b(上層第1出力巻線)に分割されている。最下層に巻数N1a(s)の出力巻線1aが全スロットに連続して巻き回され、その上に重ねて出力巻線2が全スロットに連続して巻き回されている。出力巻線2の上に重ねて巻数N1b(s)の出力巻線1bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線1aの巻き終わりと出力巻線1bの巻き始めは電気的に接続されている。
図4は、図1の4―4面の断面図である。図4に示すように、本発明の実施の形態1に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、ステータコア3に対して出力巻線2の上層と下層に出力巻線1が位置しており、出力巻線1が出力巻線2を挟み込むような構成となる。
これにより、分割比αを調整することで出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度と巻線のインピーダンスを調整することが可能となる。これにより、出力信号と出力信号のバラツキを低減させることで回転角度の検出精度を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態1の効果を確認するための検討を行った結果を説明する。
特許文献1に記載の従来技術の巻線方法と、本発明の実施の形態1に係る巻線方法の角度精度を比較した。また、それぞれの巻線方法について、ステータコアのスロット数と各スロットに巻き回される出力巻線1と出力巻線2の巻数は同一とする。図5は、従来技術の巻線方法と本発明の巻線方法の角度精度の比較図である。本発明の巻線方法は、従来技術の巻線方法に対して角度精度誤差を14%低減できることが確認できる。これにより、本発明の実施の形態1に係る巻線方法により、回転検出器の角度精度を向上できることが分かった。
さらに、分割比αをスロット毎に個別に調整することで、検出角度の誤差が大きいスロットの鎖交磁束に対する寄与度のみを調整することができる。これにより、スロット1周に渡り鎖交磁束に対する寄与度を詳細に調整することができる。その結果、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを改善することができ、検出角度の精度が向上できる。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電動機の断面を示した構造図である。本実施の形態の電動機は、固定子として図1に示した回転検出器用ステータを使用したものである。本実施の形態では、電気機器としてのFA(Factory Automation)用サーボモータである電動機の一例を挙げて説明する。また、本実施の形態では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナーロータ型の電動機の例を挙げて説明する。
図6において、固定子鉄心34には、固定子鉄心34を絶縁する樹脂であるインシュレータ36が介在して、出力巻線としての固定子巻線35が巻装されている。そして、このような固定子鉄心34は、他の固定部材とともにフレーム33に焼きばめ等によって固定されている。本実施の形態では、これらの部材をこのように焼きばめ等によって固定することにより、外形が概略四角形状をなす固定子(モータ)10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト37とを有している。回転子鉄心31は、固定子10の内周側に対向して周方向に複数の永久磁石を保持している。図6では、回転子鉄心31と永久磁石32とが接着固定された構成例を示している。このように、固定子10の内周側と回転体30の外周側とが対向するように配置されている。
回転子14のシャフト37には、シャフト37を支持する2つの軸受15が取り付けられている。軸受15は、複数の鉄ボールを有した円筒形状のベアリングであり、軸受15の内輪側がシャフト37に固定されている。図6では、シャフト37がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト37を支持し、その反対側において、軸受15bがシャフト37を支持している。そして、出力軸側の軸受15aは、導電性を有した金属製のブラケット17aにより、その外輪側が固定されている。また、反出力軸側の軸受15bは、導電性を有した金属製のブラケット17bにより、その外輪側が固定されている。以上のような構成により、シャフト37が2つの軸受15に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る出力巻線の巻線断面図を示している。図7に示すように、本発明の実施の形態2に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、出力巻線11(第1出力巻線)の巻数N11(s)及び出力巻線12(第2出力巻線)の巻数N12(s)がそれぞれ各スロットに対して正弦波状に分布している。巻数N11(s)は分割比αによって巻数N11a(s)の出力巻線11a(下層第1出力巻線)と巻数N11b(s)の出力巻線11b(上層第1出力巻線)に分割されており、かつ巻数N11a(s)が巻数N11b(s)より多い。さらに、各スロットには最下層に巻数N11a(s)の出力巻線11aが全スロットに連続して巻き回される。巻線11aの上に重ねて出力巻線12が全スロットに連続して巻き回される。出力巻線12の上に重ねて巻数N11b(s)の出力巻線11bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線11aの巻き終わりと出力巻線11bの巻き始めは電気的に接続されている。本実施の形態の回転検出器用ステータは、さらにステータコア13及びインシュレータ16を備えている。
これにより、出力巻線11に対して出力巻線12の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、出力巻線11を1層目に多く巻き回すことで出力巻線11aの鎖交磁束に対する寄与度を増大させ、出力巻線11と出力巻線12の鎖交磁束に対する寄与度を均一化することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減させることで、回転角度の検出精度を向上することができる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係る出力巻線の巻線断面図を示している。図8に示すように、本発明の実施の形態3に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、出力巻線21(第1出力巻線)の巻数N21(s)及び出力巻線22(第2出力巻線)の巻数N22(s)がそれぞれ各スロットに対して正弦波状に分布している。巻数N21(s)は分割比αによって巻数N21a(s)の出力巻線21a(下層第1出力巻線)と巻数N21b(s)の出力巻線21b(上層第1出力巻線)に分割されており、かつ巻数N21a(s)が巻数N21b(s)より少ない。さらに、各スロットには最下層に巻数N21a(s)の出力巻線21aが全スロットに連続して巻き回される。出力巻線21aの上に重ねて出力巻線22が全スロットに連続して巻き回される。出力巻線22の上に重ねて巻数N21b(s)の出力巻線21bが全スロットに連続して巻き回される。また、出力巻線21aの巻き終わりと出力巻線21bの巻き始めは電気的に接続されている。本実施の形態の回転検出器用ステータは、さらにステータコア23及びインシュレータ26を備えている。
これにより、出力巻線22に対して出力巻線21の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、出力巻線21を3層目に多く巻き回すことで出力巻線21aの鎖交磁束に対する寄与度を低減させ、出力巻線21と出力巻線22の鎖交磁束に対する寄与度を均一化することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減させることで、回転角度の検出精度を向上することができる。
上記の実施の形態1、2、3は例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されず、適宜変更することができる。
例えば、実施の形態1、2、3の回転検出器用ステータは、複数のステータティース(突極)がステータコアの内周面側に設けられたインナーロータ型であったが、本発明の回転検出器用ステータはこれに限定されず、複数のステータティースがステータコアの外周面側に設けられたアウターロータ型であってもよい。
また、ステータコアに設けられるステータティースの数は、実施の形態1、2、3に示した12個に限定されず、これより多くても少なくてもよい。
さらに、実施の形態1、2、3の回転検出器用ステータは、出力巻線のみを巻き回していたが、出力巻線の下層に励磁信号を発生させる励磁巻線を巻き回してもよい。
以上説明したように、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、磁極によって形成されたスロットに巻き回されている出力巻線1と出力巻線1に対して90度位相が異なる出力巻線2が巻き回されている。出力巻線1の巻数N1(s)と出力巻線2の巻数N2(s)はスロットに対してそれぞれ正弦波状に分布している。出力巻線1は分割比αによって巻数N1(s)が巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されている。各スロットには最下層に巻数N1a(s)の出力巻線1aが隣り合うスロット同士連続して巻き回されている。出力巻線1aの上に重ねて出力巻線2が隣り合うスロット同士連続して巻き回されている。出力巻線2の上に重ねて巻数N1b(s)の出力巻線1bが隣り合うスロット同士連続して巻き回される。
これにより、分割比αを調整することで磁極内を流れる磁束と出力巻線1及び出力巻線2の距離を調整することができ、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度を調整することができる。このため、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度をスロット全周に渡って均一化することができ、出力巻線1によって発生する出力信号Aと出力巻線2によって発生する出力信号Bのバラツキを低減することができる。これにより、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、分割比αはスロット毎に異なっていることが好ましい。
本発明に係る回転検出器は、検出原理上、コアの加工精度と組立精度、巻線バラツキによって回転角に対して検出精度がばらつく。このため、スロット毎に分割比を変更することで、出力巻線1と出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度を詳細に調整することができる。これにより、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、巻数N1a(s)の方が巻数N1b(s)より多くなるように出力巻線1が巻き回されたことが好ましい。
出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度に対して出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度が小さい場合、巻数N1a(s)を巻数N1b(s)より多くなるように出力巻線1を巻き回すことで、出力巻線1をティースに近い位置に多く巻き回すことができる。これにより、出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度は出力巻線2の寄与度に対して相対的に大きくなり、出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度とのバランスを調整することができる。このため、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
また、本発明に係る回転検出器用ステータの巻線方法は、巻数N1a(s)の方が巻数N1b(s)より少なくなるように出力巻線1が巻き回されたことが好ましい。
出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度に対して出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度が大きい場合、巻数N1a(s)のほうが巻数N1b(s)より少なくなるように出力巻線1を巻き回すことで、出力巻線1をティースから遠い位置に多く巻き回すことができる。これにより、出力巻線1の鎖交磁束に対する寄与度は出力巻線2の寄与度に対して相対的に小さくなり、出力巻線2の鎖交磁束に対する寄与度とのバランスを調整することができる。このため、出力信号Aと出力信号Bのバラツキを低減することができ、検出角度の精度が向上できる。
本発明によれば、出力信号のバラツキが低減された回転検出器用ステータを提供できる。従って、本発明の回転検出器用ステータを例えば回転検出器として各種電気機器に搭載することができる。例えば、本発明の回転検出器用ステータを、モータの回転軸の回転角度を検出するレゾルバとして利用することができる。
1,11,21,101 第1出力巻線
2,12,22,102 第2出力巻線
1a,11a,21a 下層第1巻線
1b,11b,21b 上層第1巻線
3,13,23,103 ステータコア
4 磁極(ステータティース)
5 スロット
6,16,26,36 インシュレータ
10 固定子(モータ)
14 回転子(モータ)
15,15a,15b 軸受
17,17a,17b ブラケット
20 固定子(回転検出器)
24 回転子(回転検出器)
30 回転体
31 回転子鉄心
32 磁石
33 フレーム
34 固定子鉄心
35 固定子巻線
37 シャフト

Claims (6)

  1. 全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、前記磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と前記第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている回転検出器用ステータの巻線方法において、
    前記第1出力巻線の巻数N1(s)及び前記第2出力巻線の巻数N2(s)は前記スロットに対して正弦波状に分布しており、
    前記第1出力巻線の前記巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されており、
    最下層に前記巻数N1a(s)の下層第1出力巻線を前記全スロットに連続して巻き回し、前記下層第1出力巻線の上に重ねて前記第2出力巻線を前記全スロットに連続して巻き回し、前記第2出力巻線の上に前記巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を前記全スロットに連続して巻き回すことを特徴とした回転検出器用ステータの巻線方法。
  2. 前記分割比αは前記スロット毎に異なっていることを特徴とした請求項1に記載の回転検出器用ステータの巻線方法。
  3. 前記巻数N1a(s)の方が前記巻数N1b(s)より多くなるように前記第1出力巻線が前記分割比αによって分割されていることを特徴とした請求項2に記載の回転検出器用ステータの巻線方法。
  4. 前記巻数N1a(s)の方が前記巻数N1b(s)より少なくなるように前記第1出力巻線が前記分割比αによって分割されていることを特徴とした請求項2に記載の回転検出器用ステータの巻線方法。
  5. 全体が輪状であり、周方向に一定の間隔で複数配置され内径側及び外径側のどちらかに突出した磁極を備えたステータコアに、前記磁極によって形成されたスロットに巻き回されている第1出力巻線と前記第1出力巻線に対して90度位相が異なる第2出力巻線が巻き回されている回転検出器用ステータの巻線構造において、
    前記第1出力巻線の巻数N1(s)及び前記第2出力巻線の巻数N2(s)は前記スロットに対して正弦波状に分布しており、
    前記第1出力巻線の前記巻数N1(s)は分割比αにて巻数N1a(s)と巻数N1b(s)に分割されており、
    最下層に前記全スロットに連続して巻き回した前記巻数N1a(s)の下層第1出力巻線と、
    前記下層第1出力巻線の上に重ねて前記全スロットに連続して巻き回した前記第2出力巻線と、
    前記第2出力巻線の上に前記全スロットに連続して巻き回した前記巻数N1b(s)の上層第1出力巻線を有することを特徴とした回転検出器用ステータの巻線構造。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の巻線方法を用いた回転検出器を有する電動機。
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