JPWO2011052497A1 - 溶着方法、溶着装置、及び、光ファイバの製造方法 - Google Patents

溶着方法、溶着装置、及び、光ファイバの製造方法 Download PDF

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Abstract

本願発明は、貫通孔(11)が形成されたプリフォーム(10)にガラス管を溶着する溶着方法、溶着装置、及び、該溶着方法による溶着工程を含む光ファイバの製造方法に関する。本願発明は、上記プリフォームの端部を予備加熱する第2の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内にガスを供給することを特徴とする。

Description

本発明は、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法及び溶着装置に関する。また、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着するガラス管溶着工程を含む光ファイバの製造方法に関する。
長距離伝送に適した光ファイバとして、近年、フォトニック結晶ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber)が注目を集めている。フォトニック結晶ファイバは、空孔によってクラッドの屈折率を低下させた光ファイバであり、不純物によってクラッドの屈折率を低下させた従来型の光ファイバでは得られなかった光学特性を得られることが知られている。
フォトニック結晶ファイバは、特許文献1〜3に記載のように、(1)シリカガラスからなる円柱状の母材(以下「プリフォーム」と呼称する)を作製するプリフォーム作製工程と、(2)空孔の母体となる貫通孔をプリフォームに形成する貫通孔形成工程と、(3)貫通孔が形成されたプリフォームを線引きする線引工程とを経て製造される。貫通孔形成工程においては、棒状の突起部を有する穿孔器具を用いて、プリフォームの一方の端面から他方の端面に至る、これらの端面と垂直な方向(プリフォームの軸方向と同じ)に伸びる貫通孔を形成する。
フォトニック結晶ファイバにおいては、空孔の内壁に凹凸があると散乱損失が生じ、また、空孔の内壁に水酸基などの不純物が付着していると吸収損失が生じる。このため、プリフォームに形成された貫通孔の内壁にエッチング処理や脱水処理などを施しておく必要がある。また、フォトニック結晶ファイバにおいては、空孔の孔径(直径)にバラツキがあると所望の光学特性が得られない。このため、特定の孔径を有する空孔が形成されるよう、プリフォームの貫通孔内の圧力を制御しながら線引工程を実施する必要がある。
エッチング処理用、脱水処理用、及び、圧力制御用の気体は、プリフォームに溶着したガラス管を介して貫通孔内に導入することが一般的である。このため、フォトニック結晶ファイバの製造に際しては、貫通孔内の空間とガラス管内の空間とが互いに連通するよう、プリフォームの端部にガラス管を溶着する必要が生じる。
プリフォームとガラス管との溶着は、予備加熱したプリフォーム及びガラス管の端部を互いに接触させ、接触箇所を更に加熱することにより実現される。このため、プリフォームの端部を加熱する際の火力が強すぎると、溶融したガラスの表面張力によって貫通孔が閉塞し、エッチング処理用、脱水処理用、及び、圧力制御用の気体を貫通孔内に導入することができなくなる。逆に、貫通孔が閉塞しないよう、プリフォームの端部を加熱する際の火力を弱めると、プリフォームとガラス管との溶着強度が低下し、機械的あるいは熱的な応力による溶着面の剥離を生じ易くなる。
特許文献1には、このような問題を回避するための技術が記載されている。すなわち、貫通孔を形成してからガラス管を溶着するのではなく、ガラス管を溶着してから貫通孔を形成することが記載されている(特許文献1の段落〔0062〕参照)。
また、特許文献4には、貫通孔が形成されたプリフォームとガラス材とを溶着する際に生じる貫通孔の変形を防止する技術が開示されている。ただし、特許文献4に記載の技術は、プリフォームにガラス材を溶着する前に貫通孔にガラス栓を挿入するものであり、貫通孔内の空間とガラス管内の空間とが互いに連通するよう、プリフォームとガラス管とを溶着する目的に利用できるものではない。
日本国公開特許公報「特開2002−145634号公報」(2002年5月22日公開) 日本国公開特許公報「特開2002−249335号公報」(2002年9月6日公開) 日本国公開特許公報「特開2002−293562号公報(2002年10月9日公開)」 日本国公開特許公報「特開2006−160528号公報」(2006年6月22日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、ガラス管が溶着されたプリフォームに穿孔器具の突起部を根元まで挿入すると、穿孔器具の基部(突起部をサポートする、突起部よりも太い柱状部材)がガラス管と干渉してガラス管を破損する虞がある(特許文献1の図4参照)。特に、プリフォームの外周付近に貫通孔を形成する場合、ガラス管を破損するリスクが高い。穿孔器具の基部がガラス管と干渉しないよう、穿孔器具の突起部を根元までプリフォームに挿入しないようにすると、形成可能な貫通孔の長さが短くなるという問題を生じる。
なお、このような問題がフォトニック結晶ファイバ(全反射を導波原理とする「屈折率導波型のフォトニック結晶ファイバ」、及び、ブラッグ反射を導波原理とする「フォトニックバンドギャップ型のフォトニック結晶ファイバ」の双方を含む)を製造する場合に限らず、軸方向に伸びる少なくとも1つの空孔が形成された光ファイバを製造する場合一般に生じ得る問題であることは明らかであろう。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、空孔が形成された光ファイバの母材となるプリフォーム、すなわち、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法であって、貫通孔が閉塞する虞のない溶着方法を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る溶着方法は、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法であって、上記ガラス管の端部を予備加熱する第1の加熱工程と、上記プリフォームの端部を予備加熱する第2の加熱工程と、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱する第3の加熱工程と、を含み、上記第2の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内にガスを供給することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記貫通孔が閉塞することを防止するという効果を奏する。何故なら、上記第2の加熱工程において、上記貫通孔内に予備加熱される側へと向かうガスの流れが生じるので、上記貫通孔周辺の温度が上昇し難くなり、上記貫通孔周辺において上記プリフォームが溶融し難くなるからである。また、仮に上記貫通孔周辺において上記プリフォームが溶融したとしても、上記貫通孔を閉塞させようとする溶融した上記プリフォームの表面張力に上記ガスの圧力が拮抗するので、上記貫通孔が閉塞し難くなるからである。
また、予備加熱により発生した不純物が上記貫通孔内に残存すると、残存した不純物が上記プリフォームを線引きする際に上記プリフォームに溶着し、上記プリフォームを線引きして得られる光ファイバの光学特性を劣化させることがある。
しかしながら、上記の構成によれば、上記第2の加熱工程において、上記貫通孔内に予備加熱される側へと向かうガスの流れが生じるので、予備加熱により発生した不純物が上記貫通孔内に残存することを防止することができる。したがって、上記の構成によれば、光ファイバの光学特性の劣化を防止するという効果を奏する。
なお、上記第2の加熱工程は、上記第1の加熱工程より後に実施されてもよいし、上記第1の加熱工程より先に実施されてもよいし、上記第1の加熱工程と同時に実施されてもよい。すなわち、「第1の」「第2の」という記載は、2つの加熱工程を識別するものに過ぎず、2つの加熱工程を実施する時間的な順序を規定するものではない。
なお、空孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着するガラス管溶着工程を含む光ファイバの製造方法であって、上記溶着方法を用いて上記ガラス管溶着工程を実施する光ファイバの製造方法も本発明の範疇に含まれる。
また、上記溶着方法を実施するための装置、すなわち、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着装置であって、上記ガラス管の端部を予備加熱するための第1の加熱部と、上記プリフォームの端部を予備加熱するための第2の加熱部と、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱するための第3の加熱部と、上記第2の加熱部によって上記プリフォームの端部を予備加熱する際に、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内にガスを供給するためのガス供給部と、を備えていることを特徴とする溶着装置も本発明の範疇に含まれる。
本発明によれば、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法であって、貫通孔が閉塞する虞のない溶着方法を実現することができる。
本発明の実施形態に係る溶着方法を示す模式図であり、(a)は、ガラス管の端部を予備加熱する第1の加熱工程を示し、(b)は、プリフォームの端部を予備加熱する第2の加熱工程を示し、(c)は、プリフォームの端部とガラス管の端部とを接触させる接触工程を示し、(d)は、プリフォームの端部とガラス管の端部とを更に加熱する第3の加熱工程を示す。 図1に示した溶着方法を用いて実施されるガラス管溶着工程を含む光ファイバの製造方法を示すフローチャートである。 図1に示した溶着方法を実施するために用いる溶着装置の構成を示す構成図である。 (a)は、歪み計を用いて実施例1で得られたガラス管が溶着されたプリフォームを撮影した写真であり、(b)歪み計を用いて比較例1で得られたガラス管が溶着されたプリフォームを撮影した写真である。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、本実施形態において「光ファイバ」と記載した場合には、特に断りのない限り、軸方向に伸びる1つ以上の空孔が形成された光ファイバを指すものとする。
〔光ファイバの製造方法〕
まず、本実施形態に係る光ファイバの製造方法を図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る光ファイバの製造方法の流れを示したフローチャートである。
本実施形態に係る光ファイバの製造方法は、図2に示すように、プリフォーム作製工程S1と、貫通孔形成工程S2と、ガラス管溶着工程S3と、エッチング工程S4と、線引工程S5とを含んでいる。
プリフォーム作製工程S1は、光ファイバの母材となるプリフォームを作製する工程である。より具体的には、円柱状のシリカガラスを作製する工程である。プリフォーム作製工程S1は、公知の方法、例えば、VAD法(Vapor phase Axial Deposition Method:気相軸付け法)、MCVD法(Modified Chemical Vapor Deposition Method)、OVD法(Outside Vapor Deposition Method)などを用いて実施すればよい。
貫通孔形成工程S2は、プリフォーム作製工程S1にて作製したプリフォームに貫通孔を形成する工程である。より具体的には、プリフォームの一方の端面から他方の端面に至る、これらの端面と垂直な方向(プリフォームの軸方向と同じ)に伸びる貫通孔を形成する工程である。貫通孔形成工程S2は公知の方法を用いて実施すればよい。例えば、ダイヤモンドの刃先を有する穿孔器具や、シリカガラスの軟化点以上の温度に加熱可能な加熱器具などを用いて貫通孔を形成すればよい。
ガラス管溶着工程S3は、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する工程である。より具体的には、貫通孔内の空間とガラス管内の空間とが互いに連通するよう、プリフォームの端面とガラス管の端面とを溶着する工程である。ガラス管溶着工程S3は、本発明による新規な溶着方法を用いて実施される。この溶着方法については図1を参照して後で詳しく説明する。なお、「溶着」とは、溶融したガラス同士を接触させた後、冷却して固化させることを意味する。
エッチング工程S4は、プリフォームに形成された貫通孔の内壁をエッチングすることによって、貫通孔の内壁を平滑化する工程である。エッチング用の気体、例えば、六フッ化硫黄は、ガラス管溶着工程S3にてプリフォームに溶着されたガラス管を介して貫通孔内に導入する。なお、エッチング工程S4において、貫通孔の内壁に付着した水酸基を除去する脱水処理を行ってもよい。脱水処理用の気体、例えば、塩素ガスも、ガラス管溶着工程S3にてプリフォームに溶着されたガラス管を介して貫通孔内に導入すればよい。
線引工程S5は、プリフォームを線引きする工程である。より具体的には、加熱したプリフォームを細線状に引き伸ばす工程である。特定の孔径を有する空孔が形成されるよう、線引工程S5は、プリフォームに形成された貫通孔内の圧力を制御しながら実施する。圧力制御用の気体は、ガラス管溶着工程S3にてプリフォームに溶着されたガラス管を介して貫通孔内に導入する。また、特定の外径を有する光ファイバが得られるよう、線引工程S5は、プリフォームの送り速度と光ファイバの巻き取り速度とを制御しながら実施する。
なお、プリフォームに形成された貫通孔は、エッチング工程S4終了後(線引工程S5開始前)に、ガラス管が溶着された側とは反対側から封止する。これにより、線引工程S5において、ガラス管を介して貫通孔内に導入された圧力制御用気体によって貫通孔内の圧力を制御することが可能になり、同時に、貫通孔内に不純物が混入し難くなる。貫通孔の封止は、例えば、プリフォームのガラス管が溶着された側とは反対側の端部をバーナー等により溶断することにより実現される。また、ガラス管のプリフォームに溶着された側と反対側の開口は、線引工程S5終了までコネクタ(圧力制御用気体を供給するための配管とガラス管とを接続するためのコネクタ)等により封止される。これにより、得られた光ファイバの空孔内に不純物が混入し難くなる。
〔溶着方法〕
次に、本実施形態に係る溶着方法について、図1を参照して説明する。本実施形態に係る溶着方法は、ガラス管100の端部を予備加熱する第1の加熱工程と、プリフォーム10の端部を予備加熱する第2の加熱工程と、第1の加熱工程にて予備加熱されたガラス管100の端部と第2の加熱工程にて予備加熱されたプリフォーム10の端部とを接触させる接触工程と、互いに接触したガラス管100の端部とプリフォーム10の端部とを更に加熱する第3の加熱工程とを含む。図1の(a)は、第1の加熱工程を示し、図1の(b)は、第2の加熱工程を示し、図1の(c)は、接触工程を示し、図1の(d)は、第3の加熱工程を示す。
まず、図1の(a)に示すように、ガラス管100においてプリフォーム10を溶着する側の端部である溶着端を、酸水素バーナーを用いて予備加熱する。ガラス管100の予備加熱は、ガラス管100の溶着端の温度が軟化点に近づくまで、あるいは、軟化点に達するまで行う。ガラス管100の溶着端を予備加熱する間、ガラス管100内には、加熱されている溶着端と反対側の端部から不活性ガスを供給する。なお、ガラス管100の予備加熱は、溶着端の温度が均一になるよう、ガラス管100の中心軸を回転軸として周方向に回転させつつ行う。
次に、図1の(b)に示すように、プリフォーム10においてガラス管100に溶着する側の端部である溶着端を、酸水素バーナーを用いて予備加熱する。プリフォーム10の予備加熱は、プリフォーム10の溶着端の温度が軟化点に近づくまで、あるいは、軟化点に達するまで行う。プリフォーム10の溶着端を予備加熱する間、プリフォーム10に形成された貫通孔11内には、加熱されている溶着端と反対側の端部から不活性ガスを導入する。なお、プリフォーム10の加熱も、溶着端の温度が均一になるように、プリフォーム10の中心軸を回転軸として周方向に回転させつつ行う。
なお、図1の(a)に示す第1の加熱工程と、図1の(b)に示す第2の加熱工程とは、この順で実施してもよいし、逆順で実施してもよいし、同時に実施してもよい。
プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを予備加熱した後、図1の(c)に示すように、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させる。本実施形態に係る溶着方法では、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた時点で、ガラス管100内への不活性ガスの供給、及び、貫通孔11内への不活性ガスの供給を停止する。
予備加熱したプリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた後、図1の(d)に示すように、予備加熱したプリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを更に加熱する(プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた状態で行う加熱を以下「本加熱」とも呼ぶ)。本加熱は、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とが溶融して一体化するまで行う。本加熱終了後、一体化したプリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを自然冷却して溶着を完了する。
なお、図1の(d)に点線で示したLED30及びCCDラインセンサ31は、プリフォーム10とガラス管100との溶着が完了した後、プリフォーム10に形成された貫通孔11が閉塞していないことを確認するために利用する。LED30及びCCDラインセンサ31を用いた確認作業は、言うまでもなく、本加熱(第3の加熱工程)を行いながら実施するのではなく、本加熱(第3の加熱工程)を完了した後に実施する。
なお、本実施形態において用いられる不活性ガスは、プリフォーム10及びガラス管100の材質に対して化学的に不活性であればよく、その種類は特に限定されない。不活性ガスとしては、例えば、窒素、ネオン、アルゴン、又は、それらの混合気体などを用いることができる。
上述した溶着方法では、プリフォーム10の溶着端を予備加熱する際に、溶着端とは反対側の端部から貫通孔11内に不活性ガスを供給している。これにより、溶融したガラスの表面張力によって貫通孔11が閉塞してしまうことを防止することができる。また、ガラス管100から排出されたヒューム、及び、酸水素火炎により生じたヒュームが貫通孔11内に入り込むことを防止することができ、同時に、貫通孔11内で生じたヒュームを貫通孔11外に排出することができる。なお、本明細書において「ヒューム」とは、加熱により生じた水又はSiOのことを指す。
また、上述した溶着方法では、ガラス管100を予備加熱する際にも、溶着端とは反対側の端部からガラス管100内に不活性ガスを供給している。これにより、貫通孔11から排出されたヒューム、及び、酸水素火炎により生じたヒュームがガラス管100内に入り込むことを防止することができ、同時に、ガラス管100内で生じたヒュームをガラス管100外に排出することができる。
また、上述した溶着方法では、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた時点で、ガラス管100内への不活性ガスの供給、及び、貫通孔11内への不活性ガスの供給を停止している。これは、貫通孔11内及びガラス管100内を不活性ガスが流れることによって、不活性ガスに接触している部分(不活性ガスにより冷却される部分)とそうでない部分との間に温度差が生じ、その結果、溶着箇所に残留歪みが生じることを回避するための措置である。
ただし、不活性ガスの流れが生じないのであれば、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた時点でガラス管100内への不活性ガスの供給、及び、貫通孔11内への不活性ガスの供給を停止する必要はない。例えば、第1の加熱工程においてガラス管100内に供給する不活性ガスの圧力と第2の加熱工程において貫通孔11内に供給する不活性ガスの圧力とを等しくしておけば、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた時点でガラス管100内への不活性ガスの供給、及び、貫通孔11内への不活性ガスの供給を停止せずとも、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた後、不活性ガスの流れが生じることはない。したがって、プリフォーム10の溶着端とガラス管100の溶着端とを接触させた時点でガラス管100内への不活性ガスの供給、及び、貫通孔11内への不活性ガスの供給を停止する場合と同様に、溶着箇所に残留歪みが生じることを防止することができる。
〔溶着装置〕
次に、本実施形態に係る溶着方法を実施するために用いる溶着装置200について、図3を参照して説明する。図3は、溶着装置200の構成を示す構成図である。
溶着装置200は、プリフォーム10にガラス管100を溶着するための装置であり、図3に示すように、コネクタ210a・b、把持部211a・b、回転機構212a・b、移動機構213a・b、レギュレータ220、流量制御部221a・b、圧力計222a・b、及び、バーナー230を備えている。溶着装置200を構成する各部材について以下に説明する。
コネクタ210a及びコネクタ210bは、それぞれ、不活性ガスの流路となる配管をガラス管100及びプリフォーム10の端部に接続するための構成である。図3に示すように、コネクタ210a及びコネクタ210bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10の溶着端と反対側の端部に取り付けられる。
把持部211a及び把持部211bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10を把持するための構成である。回転機構212a及び回転機構212bは、それぞれ、把持部211a及び把持部211bに把持されたガラス管100及びプリフォーム10を回転させるための構成である。回転機構212a及び回転機構212bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10を、プリフォーム10の中心軸を回転軸として周方向に回転させることができる。
移動機構213a及び移動機構213bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10を水平方向(プリフォーム10の中心軸方向)に移動させるための構成である。移動機構213aは、ガラス管100の溶着端がバーナー230の真上に配置されるよう、ガラス管100を水平移動することができ、移動機構213bは、プリフォーム10の溶着端がバーナー230の真上に配置されるよう、プリフォーム10を水平移動することができる。ガラス管100の溶着端とプリフォーム10の溶着端とが同時にバーナー230の真上に配置されるようガラス管100及びプリフォーム10を水平移動すれば、ガラス管100の溶着端とプリフォーム10の溶着端とを接触させることができる。
レギュレータ220は、ガスボンベ(不図示)から供給される不活性ガスを定圧化するための構成である。レギュレータ220には、配管を介して流量制御部221a及び流量制御部221bが接続されている。流量制御部221a及び流量制御部221bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10に供給する不活性ガスの流量を制御するための構成である。流量制御部221aには、配管を介して、上述したコネクタ210a、及び、圧力計222aが接続されている。また、流量制御部221bには、配管を介して、上述したコネクタ210b、及び、圧力計222bが接続されている。圧力計222a及び圧力計222bは、それぞれ、ガラス管100及びプリフォーム10に供給される不活性ガスの圧力を表示するための構成である。溶着装置200の操作者は、圧力計222a及び圧力計222bに表示されている圧力を確認しつつ、流量制御部221a及び流量制御部221bを用いて、ガラス管100及びプリフォーム10に供給される不活性ガスの流量を調節することができる。
バーナー230は、ガラス管100及びプリフォーム10の溶着端を加熱するための構成である。バーナー230は、ガラス管100及びプリフォーム10の溶着端を加熱することができるものであれば特に限定されるものではない。バーナー230としては、例えば、酸水素バーナーを用いることができる。
次に、溶着装置200の使用方法について簡単に説明する。
まず、ガラス管100及びプリフォーム10を、それぞれ、把持部211a及び把持部211bに取り付ける。また、ガラス管100及びプリフォーム10の溶着端とは反対側の端部に、それぞれ、コネクタ210a及びコネクタ210bを取り付ける。コネクタ210a及びコネクタ210bの取り付けが完了した後、回転機構212a及び回転機構212bを作動させ、ガラス管100及びプリフォーム10の回転を開始すると共に、レギュレータ220に接続されたガスボンベの栓を開き、ガラス管100及びプリフォーム10への不活性ガスの供給を開始する。更に、バーナー230を点火して予備過熱の準備を整える。
次に、ガラス管100の溶着端がバーナー230の真上に配置されるよう、移動機構213aを用いてガラス管100を移動する。これにより、ガラス管100の予備加熱が開始される。ガラス管100の予備加熱が完了し次第、移動機構213aを用いてガラス管100を退避させる。その後、プリフォーム10の溶着端がバーナー230の真上に配置されるよう、移動機構213bを用いてプリフォーム10を移動する。これにより、プリフォーム10の予備加熱が開始される。
ガラス管100及びプリフォーム10の予備加熱が完了し次第、ガラス管100の溶着端がバーナー230の真上に配置されるよう、移動機構213aを用いてガラス管100を移動する。これにより、ガラス管100の溶着端とプリフォーム10の溶着端とが接触する。この際、レギュレータ220に接続されたガスボンベの栓を閉じて、ガラス管100及びプリフォーム10への不活性ガスの供給を停止する。
なお、流量制御部221a及び流量制御部221bを用いて、ガラス管100に供給される不活性ガスの圧力とプリフォーム10に供給される不活性ガスの圧力とが等しくなるよう、ガラス管100及びプリフォーム10に供給する不活性ガスの流量が予め調整されている場合には、この段階で不活性ガスの供給を停止しなくても構わない。
この状態でガラス管100とプリフォーム10との接触箇所を所定の時間に渡って加熱した後、バーナー230を消火し、回転機構212a及び回転機構212bを停止させる。バーナー230を消火後、ガラス管100とプリフォーム10との接触箇所を自然冷却することにより、プリフォーム10とガラス管100との溶着が完了する。
以上のように、溶着装置200においては、(1)移動機構213a及びバーナー230が、ガラス管100の端部を予備加熱する(第1の加熱工程を実施する)ための第1の加熱部として機能し、(2)移動機構213b及びバーナー230が、プリフォーム10の端部を予備加熱する(第2の加熱工程を実施する)ための第2の加熱部として機能し、(3)移動機構213a、移動機構213b、及び、バーナー230が、予備加熱したガラス管100の端部とプリフォーム10の端部とを互いに接触させた後、予備加熱したガラス管100の端部とプリフォーム10の端部とを更に加熱する(第3の加熱工程を実施する)ための第3の加熱部として機能する。そして、(4)レギュレータ220、流量制御部221b、及び、コネクタ210bが、第2の加熱部によってプリフォーム10の端部を予備加熱する際に、予備加熱する側とは反対側から貫通孔内に不活性ガスを供給するためのガス供給部として機能する。
なお、上述した溶着装置200では、ガラス管100及びプリフォーム10の移動/回転、バーナー230の点火/消火、ガスボンベの開栓/閉栓、不活性ガスの流量設定等を操作者が手動で行っているが、これらの一部又は全部をコンピュータ制御等により自動的に行ってもよい。すなわち、操作者が溶着装置200の各部を上記のように作動させることによって本実施形態に係る溶着方法を実施する代わりに、コンピュータ等の制御装置が溶着装置200の各部を上記のように作動させることによって本実施形態に係る溶着方法を実施してもよい。
後者の場合、ガラス管100の端部を予備加熱するよう第1の加熱部(移動機構213a及びバーナー230)を制御し、プリフォーム10の端部を予備加熱するよう第2の加熱部(移動機構213b及びバーナー230)を制御し、予備加熱したガラス管100の端部とプリフォーム10の端部とを互いに接触させた後、予備加熱したガラス管100の端部とプリフォーム10の端部とを更に加熱するよう第3の加熱部(移動機構213a、移動機構213b、及び、バーナー230)を制御すると共に、第2の加熱部(移動機構213b及びバーナー230)によってプリフォーム10の端部を予備加熱する際に、予備加熱する側とは反対側から貫通孔内に不活性ガスを供給するようガス供給部(レギュレータ220、流量制御部221b、及び、コネクタ210b)を制御する制御装置を、溶着装置200が備えていてもよい。
〔まとめ〕
以上のように、本実施形態に係る溶着方法は、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法であって、上記ガラス管の端部を予備加熱する第1の加熱工程と、上記プリフォームの端部を予備加熱する第2の加熱工程と、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱する第3の加熱工程と、を含み、上記第2の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内に不活性ガスを供給することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記貫通孔が閉塞することを防止するという効果を奏する。何故なら、上記第2の加熱工程において、上記貫通孔内に予備加熱される側へと向かう不活性ガスの流れが生じるので、上記貫通孔周辺の温度が上昇し難くなり、上記貫通孔周辺において上記プリフォームが溶融し難くなるからである。また、仮に上記貫通孔周辺において上記プリフォームが溶融したとしても、上記貫通孔を閉塞させようとする溶融した上記プリフォームの表面張力に上記不活性ガスの圧力が拮抗するので、上記貫通孔が閉塞し難くなるからである。
また、予備加熱により発生した不純物が上記貫通孔内に残存すると、残存した不純物が上記プリフォームを線引きする際に上記プリフォームに溶着し、上記プリフォームを線引きして得られる光ファイバの光学特性を劣化させることがある。
しかしながら、上記の構成によれば、上記第2の加熱工程において、上記貫通孔内に予備加熱される側へと向かう不活性ガスの流れが生じるので、予備加熱により発生した不純物が上記貫通孔内に残存することを防止することができる。したがって、上記の構成によれば、光ファイバの光学特性の劣化を防止するという効果を奏する。
なお、上記第2の加熱工程は、上記第1の加熱工程より後に実施されてもよいし、上記第1の加熱工程より先に実施されてもよいし、上記第1の加熱工程と同時に実施されてもよい。すなわち、「第1の」「第2の」という記載は、2つの加熱工程を識別するものに過ぎず、2つの加熱工程を実施する時間的な順序を規定するものではない。
また、「不活性ガス」は、上記プリフォームを構成する材料に対して化学的に不活性な気体のことを意味するものであり、希ガスのみを意味するものではない。例えば、プリフォームがシリカガラスにより構成されている場合、シリカガラスに対して化学的に不活性な窒素ガスは、請求項に記載の「不活性ガス」の一例である。
本実施形態に係る溶着方法においては、上記第1の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記ガラス管内に不活性ガスを供給することが好ましい。
予備加熱により発生した不純物が上記ガラス管内に残存すると、上記ガラス管を介して圧力調整用のガスを上記貫通孔内に供給しながら上記プリフォームを線引きする際に、残存した不純物が上記プリフォームに入り込んで上記プリフォームに溶着し、上記プリフォームを線引きして得られる光ファイバの光学特性を劣化させることがある。
しかしながら、上記の構成によれば、上記第1の加熱工程において、上記ガラス管内に予備加熱される側へと向かう不活性ガスの流れが生じるので、予備加熱により発生した不純物が上記ガラス管内に残存することを防止することができる。したがって、上記の構成によれば、光ファイバの光学特性の劣化を防止するという更なる効果を奏する。
実施形態に係る溶着方法においては、上記第3の加熱工程を実施する前に、上記貫通孔内への不活性ガスの供給、及び、上記ガラス管内への不活性ガスの供給を停止することが好ましい。
第3の加熱工程において、上記貫通孔内及び上記ガラス管内を不活性ガスが流れると、不活性ガスに接触している箇所(不活性ガスにより冷却される部分)とそうでない箇所との間に温度差が生じ、その結果、上記ガラス管と上記プリフォームとが溶着された部位に残留歪みが生じて溶着強度が低下することがある。
しかしながら、上記の構成によれば、上記第3の加熱工程において上記貫通孔内及び上記ガラス管内を不活性ガスが流れることはない。したがって、上記の構成によれば、残留歪みが生じて溶着強度が低下することを防止するという更なる効果を奏する。
本実施形態に係る溶着方法においては、上記第2の加熱工程において上記貫通孔内に供給する不活性ガスの圧力と、上記第1の加熱工程において上記ガラス管内に供給する不活性ガスの圧力とが等しいことが好ましい。
第3の加熱工程において、上記貫通孔内及び上記ガラス管内に不活性ガスの流れが生じると、不活性ガスに接触している箇所(不活性ガスにより冷却される部分)とそうでない箇所との間に温度差が生じ、その結果、上記ガラス管と上記プリフォームとが溶着された部位に残留歪みが生じて溶着強度が低下することがある。
しかしながら、上記の構成によれば、上記第2の加熱工程において上記貫通孔内に供給される不活性ガスの圧力と、上記第1の加熱工程において上記ガラス管内に供給される不活性ガスの圧力とが等しいので、上記第3の加熱工程を実施する前に上記貫通孔内への不活性ガスの供給、及び、上記ガラス管内への不活性ガスの供給を停止せずとも、上記第3の加熱工程において、上記貫通孔内及び上記ガラス管内を不活性ガスが流れることはない。したがって、上記の構成によれば、残留歪みが生じて溶着強度が低下することを防止するという更なる効果を奏する。
なお、空孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着するガラス管溶着工程を含む光ファイバの製造方法であって、上記溶着方法を用いて上記ガラス管溶着工程を実施する光ファイバの製造方法も本実施形態の範疇に含まれる。
また、上記溶着方法を実施するための装置、すなわち、貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着装置であって、上記ガラス管の端部を予備加熱するための第1の加熱部と、上記プリフォームの端部を予備加熱するための第2の加熱部と、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱するための第3の加熱部と、上記第2の加熱部によって上記プリフォームの端部を予備加熱する際に、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給部と、を備えていることを特徴とする溶着装置も本実施形態の範疇に含まれる。
〔付記事項〕
本実施形態においては、ガラス管(ガラス管100)を予備加熱する工程(第1の加熱工程)にてガラス管内に供給するガス、及び、プリフォーム(プリフォーム10)を予備加熱する工程(第2の加熱工程)にて貫通孔(貫通孔11)内に供給するガスとして、不活性ガスを用いた。しかしながら、これらの工程においてガラス管内及び貫通孔内に供給するガスとして、不活性ガス以外のガス(例えば酸素ガス)を用いた場合でも、不活性ガスを用いた場合と同様の効果が得られることが、発明者が行った実験(後述する実施例3を参照されたい)によって明らかになった。すなわち、これらの工程においてガラス管内及び貫通孔内に供給するガスは、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガスであってもよいし、酸素(O)などの不活性ガス以外のガスであってもよい。ただし、加熱の際の安全性を考慮すれば、爆発性、引火性、又は可燃性を有するガスの使用を避けるべきである。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項で示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例を示し、本発明の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な様態が可能である。
〔実施例1〕
外径90mmφの円柱状のシリカガラスに孔径4mmφの6つの貫通孔を形成したプリフォームに外径90mmφ、肉厚20mmtのガラス管を以下のように溶着した。なお、貫通孔は母材の中心から20mmφの位置に等間隔に配置した。
(溶着方法)
まず、ガラス管内に窒素ガスを供給しながら、酸水素バーナーを用いてガラス管の溶着端を予備加熱した。この際、ガラス管内に供給する窒素ガスの流量は、ガラス管内の圧力が1kg/cm以上になるように調整した。
次に、貫通孔内に窒素ガスを供給しながら、酸水素バーナーを用いてプリフォームの溶着端を予備加熱した。この際、貫通孔内に供給する窒素ガスの流量は、貫通孔内の圧力が1kg/cm以上になるように調整した。
貫通孔内及びガラス管内への窒素ガスの供給は、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた時点で停止した。
更に、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた後、接触箇所を10分間に渡って加熱した。
(結果)
プリフォームとガラス管との溶着を完了した後、プリフォームにおいて貫通孔が閉塞していないことを確認するために、LEDとCCDラインセンサとをプリフォームを介して対向するように配置し、CCDラインセンサにより検出された前方散乱光の強度分布を測定した。この際、図1の(d)に示すように、CCDラインセンサ31を、その長手方向(図1の(d)において紙面垂直方向)がプリフォーム10の中心軸とねじれの位置(ねじれ角90度)の関係になるように配置した。そして、図1の(d)に示すように、LED30とCCDラインセンサ31とを、ガラス管100が溶着されたプリフォーム10の溶着面よりも5mmだけプリフォーム側(図1の(d)において右側)の部分を介して対向させた。プリフォームを中心軸を回転軸として周方向に回転させながら前方散乱光の強度分布を測定したところ、その測定結果から貫通孔が閉塞していないことが確かめられた。
また、ガラス管とプリフォームとの溶着箇所における残留歪みを歪み計で測定したところ、大きな残留歪みがないことが確認された。歪み計を用いてガラス管が溶着されたプリフォームを撮影した写真を図4の(a)に示す。
また、ガラス管が溶着されたプリフォームを目視により確認したところ、ガラス管側にもプリフォーム側にもヒュームの混入は認められなかった。
プリフォームのもう一端にも同様にしてガラス管を接続した後、接続されているガラス管の一端から塩素及び六フッ化硫黄を導入して、プリフォームに形成された貫通孔内の脱水及びエッチング処理を行った。その後、一方の端部を封止した上で、他端からアルゴンガスを供給することによりプリフォームを加圧しながら線引きした。線引きにより、外径125μmの光ファイバが得られた。作製された光ファイバに形成された空孔の孔径を測定したところ、6個の空孔の平均孔径は3.0μmであり、標準偏差は0.03であった。
これにより、均一な孔径の空孔が形成されていることが確認された。すなわち、作製された光ファイバにおける光学特性に劣化が生じないことを確認することができた。
〔実施例2〕
実施例1と同様、外径90mmφの円柱状のシリカガラスに孔径4mmφの6つの貫通孔を形成したプリフォームに外径90mmφ、肉厚20mmtのガラス管を溶着した。ただし、溶着方法を以下のように変更した。
(溶着方法)
まず、ガラス管内に窒素ガスを供給することなく、酸水素バーナーを用いてガラス管の溶着端を予備加熱した。
次に、貫通孔内に窒素ガスを供給しながら、酸水素バーナーを用いてプリフォームの溶着端を予備加熱した。この際、貫通孔内に供給する窒素ガスの流量は、実施形態と同様、貫通孔内の圧力が1kg/cm以上になるように調整した。貫通孔内への窒素ガスの供給は、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた後も継続した。
更に、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた後、接触箇所を10分間に渡って加熱した。
(結果)
実施例1と同様、LEDとCCDラインセンサとをプリフォームを介して対向するように配置し、CCDラインセンサにより検出された前方散乱光の強度分布を測定したところ、貫通孔が閉塞していないことが確かめられた。
また、ガラス管とプリフォームとの溶着箇所における残留歪みを歪み計で測定したところ、実施例1よりも大きな残留歪みが生じていることが確認された。
また、ガラス管が溶着されたプリフォームを目視により確認したところ、ガラス管側にヒュームの混入が認められた。一方、プリフォーム側には、ヒュームの混入は認められなかった。
ガラス管が溶着されたプリフォームを実施例1と同様にして光ファイバにした。得られた光ファイバに形成されている空孔の孔径を測定したところ、6個の空孔の平均孔径は3.0μmであり、標準偏差は0.47であった。
〔実施例3〕
最後に、不活性ガスである窒素ガスの代わりに酸素ガスを使用した実施例について説明する。本実施例においても、実施例1〜2と同様、外径90mmφの円柱状のシリカガラスに孔径4mmφの6つの貫通孔を形成したプリフォームと、外径90mmφ、肉厚20mmtのガラス管とを溶着した。ただし、溶着方法を以下のように変更した。
(溶着方法)
まず、ガラス管内に酸素ガスを供給しながら、酸水素バーナーを用いてガラス管の溶着端を予備加熱した。この際、ガラス管内に供給する酸素ガスの流量は、ガラス管内の圧力が1kg/cm以上になるように調整した。
次に、貫通孔内に酸素ガスを供給しながら、酸水素バーナーを用いてプリフォームの溶着端を予備加熱した。この際、貫通孔内に供給する酸素ガスの流量は、貫通孔内の圧力が1kg/cm以上になるように調整した。
貫通孔内及びガラス管内への酸素ガスの供給は、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた時点で停止した。
更に、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させた後、接触箇所を10分間に渡って加熱した。
(結果)
実施例1〜2と同様、LEDとCCDラインセンサとをプリフォームを介して対向するように配置し、CCDラインセンサにより検出された前方散乱光の強度分布を測定したところ、貫通孔が閉塞していないことが確かめられた。
また、ガラス管とプリフォームとの溶着箇所における残留歪みを歪み計で測定したところ、大きな残留歪みがないことが確認された。
また、ガラス管が溶着されたプリフォームを目視により確認したところ、ガラス管側にもプリフォーム側にもヒュームの混入は認められなかった。
プリフォームのもう一端にも同様にしてガラス管を接続した後、接続されているガラス管の一端から塩素及び六フッ化硫黄を導入して、プリフォームに形成された貫通孔内の脱水及びエッチング処理を行った。その後、一方の端部を封止した上で、他端からアルゴンガスを供給することによりプリフォームを加圧しながら線引きした。線引きにより、外径125μmの光ファイバが得られた。作製された光ファイバに形成された空孔の孔径を測定したところ、6個の空孔の平均孔径は3.0μmであり、標準偏差は0.03であった。
これにより、不活性ガスである窒素ガスの代わりに酸素ガスを使用した場合でも、不活性を使用した場合と同様、均一な孔径の空孔が形成されていることが確認された。すなわち、不活性ガスである窒素ガスの代わりに酸素ガスを使用した場合でも、不活性を使用した場合と同様、作製された光ファイバにおける光学特性に劣化が生じないことを確認することができた。
〔比較例1〕
実施例1、2と同様、外径90mmφの円柱状のシリカガラスに孔径4mmφの6つの貫通孔を形成したプリフォームに外径90mmφ、肉厚20mmtのガラス管を以下のように溶着した。ただし、溶着方法を以下のように変更した。
(溶着方法)
まず、ガラス管内に窒素ガスを供給することなく、酸水素バーナーを用いてガラス管の溶着端を予備加熱した。次に、貫通孔内に窒素ガスを供給することなく、酸水素バーナーを用いてプリフォームの溶着端を予備加熱した。その後、プリフォームの溶着端とガラス管の溶着端とを接触させ、接触箇所を更に10分間加熱した。
(結果)
実施例1と同様、LEDとCCDラインセンサとをプリフォームを介して対向するように配置し、CCDラインセンサにより検出された前方散乱光の強度分布を測定したところ、貫通孔が閉塞していることが確かめられた。
また、ガラス管とプリフォームとの溶着箇所における残留歪みを歪み計で測定したところ、実施例1よりも大きな残留歪みが生じていることが確認された。歪み計を用いてガラス管が溶着されたプリフォームを撮影した写真を図4の(b)に示す。図4の(a)よりも明瞭な暗部が生じていること、すなわち、実施例1よりも大きい残留歪みが生じていることが分かる。
また、ガラス管が溶着されたプリフォームを目視により確認したところ、ガラス管側及びプリフォーム側の双方にヒュームの混入が認められた。
空孔が形成された光ファイバの製造に好適に利用することができる。例えば、フォトニック結晶ファイバの製造に好適に利用することができる。
10 プリフォーム
11 貫通孔
100 ガラス管
200 溶着装置
210a・b コネクタ
211a・b 把持部
212a・b 回転機構
213a・b 移動機構
220 レギュレータ
221a・b 流量制御部
222a・b 圧力計
230 バーナー

Claims (9)

  1. 貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着方法であって、
    上記ガラス管の端部を予備加熱する第1の加熱工程と、上記プリフォームの端部を予備加熱する第2の加熱工程と、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱する第3の加熱工程と、を含み、
    上記第2の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内にガスを供給する、
    ことを特徴とする溶着方法。
  2. 上記第1の加熱工程において、予備加熱する側とは反対側から上記ガラス管内にガスを供給する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶着方法。
  3. 上記第3の加熱工程を実施する前に、上記貫通孔内へのガスの供給、及び、上記ガラス管内へのガスの供給を停止する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶着方法。
  4. 上記第2の加熱工程において上記貫通孔内に供給するガスの圧力と、上記第1の加熱工程において上記ガラス管内に供給するガスの圧力とが等しい、
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶着方法。
  5. 上記第2の加熱工程において上記貫通孔内に供給するガスは不活性ガスである、ことを特徴とする請求項1に記載の溶着方法。
  6. 上記第1の加熱工程において上記ガラス管内に供給するガス、及び、上記第2の加熱工程において上記貫通孔内に供給するガスは、不活性ガスである、ことを特徴とする請求項2から4までの何れか1項に記載の溶着方法。
  7. 空孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着するガラス管溶着工程を含む光ファイバの製造方法であって、
    請求項1から6までの何れか1項に記載の溶着方法を用いて上記ガラス管溶着工程を実施する、
    ことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  8. 貫通孔が形成されたプリフォームにガラス管を溶着する溶着装置であって、
    上記ガラス管の端部を予備加熱するための第1の加熱部と、
    上記プリフォームの端部を予備加熱するための第2の加熱部と、
    予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを互いに接触させた後、予備加熱した上記ガラス管の端部と上記プリフォームの端部とを更に加熱するための第3の加熱部と、
    上記第2の加熱部によって上記プリフォームの端部を予備加熱する際に、予備加熱する側とは反対側から上記貫通孔内にガスを供給するためのガス供給部と、を備えている、ことを特徴とする溶着装置。
  9. 上記ガス供給部が上記貫通孔内に供給するガスは不活性ガスである、ことを特徴とする請求項8に記載の溶着装置。
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