JPWO2010140306A1 - 信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

予測誤差算出手段13が右信号r(n)102に基づいて左信号l(n)101を予測した予測信号と左信号l(n)101との誤差信号103を算出し、ゲイン調整手段17がゲイン調整して誤差信号107を出力し、第1の加算器14が左信号l(n)101と誤差信号107とを加算して出力し、第2の加算器15が右信号r(n)102と誤差信号107を逆相にして加算し出力する。

Description

本発明は、例えば、圧縮符号化されたオーディオ信号を復号化して再生する信号処理装置に関するものである。
通常、オーディオ信号を再生する際に、再生するオーディオ信号に空間的な情報が多く含まれるほど豊かな音場感や空気感が得られ、空間的な情報は左信号と右信号の差分(以下、左右差信号と称す)に現れる。
一方、近年では、オーディオCDに代わってAAC(Advanced Audio Codec)やMP3(MPEG Audio Layer 3)などの圧縮符号化を行うことで、オーディオ信号を保存するための記憶装置の容量や送受信の通信量を節減する技術が普及している。
圧縮符号化されたオーディオ信号は、高域成分が欠落したり、左右差信号の中高域のスペクトルが部分的に欠落し、歯抜けのようになって特性が劣化している。特性が劣化したオーディオ信号を再生すると、高域成分の欠落により、こもり感が発生する傾向や、左右差信号の特性が劣化することにより、音場感・空気感が縮退する傾向がある。
そこで、圧縮符号化されたオーディオ信号の音質を改善する信号処理装置が開示されている(特許文献1を参照)。特許文献1によれば、入力したオーディオ信号のピーク値の高域成分及び低域成分を取り出して加算することで、信号圧縮符号化によって欠落した高域成分の回復を図ることができ、こもり感を緩和している。
特開2008−102206号公報
しかしながら、上述した従来の信号処理装置では、例えば、オーディオ信号の欠落した高域成分を回復してこもり感を緩和することができるが、圧縮符号化前のオーディオ信号の左右差信号の特性を回復することができず、豊かな音場感や空気感を回復できないという課題がある。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、圧縮符号化前の信号の特性を回復する信号処理装置を提供することを目的とする。
この発明に係る信号処理装置は、第1及び第2の信号を入力し、第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と第1の信号との誤差信号を算出する予測誤差算出手段と、第1の信号と誤差信号とを加算する第1の加算器と、第2の信号と誤差信号を逆相にして加算する第2の加算器とを備えたものである。
この発明によれば、予測誤差算出手段が第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と第1の信号との誤差信号を算出し、第1の加算器が第1の信号と誤差信号とを加算し、第2の加算器が第2の信号と誤差信号を逆相にして加算するように構成したので、圧縮符号化前の信号の特性を回復させることができる。その結果、例えば、ステレオオーディオ信号の左右差信号の特性を回復し、豊かな音場感や空気感を回復することができる。
この発明の実施の形態1の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の予測誤差算出手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の信号処理装置において、図3(a)は左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が弱い場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図であり、図3(b)は左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が強い場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図である。 実施の形態1の信号処理装置において、圧縮符号化による左右差信号の劣化と信号処理装置による信号処理後の左右差信号の回復を示す図である。 この発明の実施の形態2の信号処理装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、この発明の実施の形態に係る信号処理装置をオーディオ装置に適用し、相関関係のある第1及び第2の入力信号として、ステレオオーディオ信号の左信号及び右信号を処理するものとして説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の信号処理装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、信号処理装置1は、デコーダ2と出力装置3の間に設けられ、デコーダ2から入力したステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101(第1の信号)、右信号r(n)102(第2の信号)の差信号を信号処理し、改善した左信号lout(n)109、右信号rout(n)110を出力装置3へ出力する。
なお、デコーダ2は、圧縮符号化されたオーディオデータを復号化して、ステレオオーディオ信号として出力するものであり、出力装置3は、ステレオオーディオ信号を音声振動に変換して出力する、例えばスピーカである。
図1に示すように、信号処理装置1は、予測誤差算出手段13、第1の加算器14、第2の加算器15、ゲイン調整手段17から構成されており、後述する予測誤差算出手段13がステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101、右信号r(n)102に基づき、左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を算出する。
ゲイン調整手段17は、誤差信号103に対して、所定の値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号107を改善差信号として出力する乗算器である。
また、第1の加算器14は左信号l(n)101と誤差信号107を正相同士で加算して左信号lout(n)109として出力し、第2の加算器15は右信号r(n)102と誤差信号107を逆相にして加算し、右信号rout(n)110として出力する。
次に、信号処理装置1の処理動作について説明する。
図1に示すように、信号処理装置1は、外部のデコーダ2からステレオオーディオ信号として左信号l(n)101及び右信号r(n)102を入力すると、入力した左信号l(n)101及び右信号r(n)102をそれぞれ分岐する。
信号処理装置1は、分岐した左信号l(n)101の一方の左信号l(n)101を予測誤差算出手段13に入力させると共に、他方の左信号l(n)101を第1の加算器14に入力させる。また、信号処理装置1は、分岐した右信号r(n)102の一方の右信号r(n)102を予測誤差算出手段13に入力させると共に、他方の右信号r(n)102を第2の加算器15に入力させる。
予測誤差算出手段13は、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づき、ステレオオーディオ信号の左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を算出し、ゲイン調整手段17へ出力する。予測誤差算出手段13の詳細な処理動作については後述する。
ゲイン調整手段17は、予測誤差算出手段13から入力した誤差信号103に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号107を改善差信号として出力する。
ゲイン調整手段17から出力された誤差信号107は分岐して、一方の誤差信号107が第1の加算器14へ入力されると共に、他方の誤差信号107が第2の加算器15へ入力される。
第1の加算器14は、左信号l(n)101とゲイン調整手段17からの誤差信号107とを正相同士で加算し、信号処理後の出力信号として左信号lout(n)109を外部の出力装置3へ出力する。
また、第2の加算器15は、ゲイン調整手段17からの誤差信号107を逆相にし、正相の右信号r(n)102と逆相の誤差信号107とを加算し、信号処理後の出力信号として右信号rout(n)110を外部の出力装置3へ出力する。言い換えると、第2の加算器15は、右信号r(n)102から誤差信号107を減算して出力する。
即ち、第1の加算器14及び第2の加算器15は、分岐された誤差信号107をそれぞれ逆相の関係にして左信号l(n)101と右信号r(n)102に加算する。
なお、実施の形態1の信号処理装置1は、誤差信号103に対し、ゲイン調整手段17でゲイン調整を行う構成であるが、必要に応じてゲイン調整手段17を設けない構成にしても良い。
次に、予測誤差算出手段13の具体的な構成について説明する。
図2は、実施の形態1の予測誤差算出手段13の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、予測誤差算出手段13は、予測手段21と信号算出手段22から構成され、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づいて改善差信号としての誤差信号103を算出して出力する。
予測手段21は、入力した右信号r(n)102と、過去に入力された右信号r(n−1)、r(n−2)、r(n−3)、・・・、r(n−N)と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測し、予測信号203として出力するものであり、例えば、既知のAR(Auto-Regressive)予測技術を用いたAR予測器である。なお、Nは予測次数である。
ここで、入力した右信号r(n)102を1サンプル分遅延させる図示せぬ遅延手段を設け、1サンプル遅延した右信号r(n−1)102と、過去に入力された右信号r(n−2)、r(n−3)、r(n−4)、・・・、r(n−1−N)と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測し、予測信号203として出力してもよい。
信号算出手段22は、入力した予測信号203を逆相にすると共に、左信号l(n)101と逆相にした予測信号203を加算する加算器であり、予測誤差として誤差信号204を算出して出力する。
また、予測手段21は、信号算出手段22からの誤差信号204を入力し、誤差信号204に基づき、サンプル時間毎に既知の学習アルゴリズムを用いて予測係数の値を更新する。
次に、予測誤差算出手段13の処理動作について説明する。
予測誤差算出手段13は、ステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力し、左信号l(n)101を信号算出手段22へ入力し、右信号r(n)102を予測手段21へ入力する。
予測手段21は、右信号r(n)102を入力すると、右信号r(n)102と予測係数に基づいて左信号l(n)101をAR予測し、予測信号203として信号算出手段22へ出力する。
信号算出手段22は、予測手段21から入力した予測信号203を逆相にすると共に、逆相にした予測信号203と左信号l(n)101を加算し、予測信号203の予測誤差として誤差信号204を出力する。
予測誤差算出手段13において、信号算出手段22から出力された誤差信号204を分岐して、一方の誤差信号204を誤差信号103として出力すると共に、他方の誤差信号204を予測手段21に返して入力する。
予測手段21は、誤差信号204を入力すると、誤差信号204に基づき、例えば、最急降下法、学習同定法など、既知の学習アルゴリズムを用いて、予測係数の値を更新する。
なお、予測手段21に右信号r(n)102が入力され、信号算出手段22に左信号l(n)101が入力されているが、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入れ替えても良く、どちらか一方の信号に基づいて他方の信号を予測する構成であれば良い。
また、予測手段21が予測係数をサンプル時間毎に逐次更新する構成について説明したが、これに限らず、ある時点で一括して予測係数を更新しても良いし、さらに、逐次更新を行わず、予め設計した固定の予測係数によって予測手段21を用いる構成でも良い。
次に、実施の形態1の信号処理装置1による効果について説明する。
まず、ステレオオーディオ信号の左右差信号の特性について説明する。
図3は、周波数θにおける左信号と右信号のスペクトル強度が略等しい場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図である。図3(a)が左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が弱い場合であり、図3(b)が左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が強い場合である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、左信号と右信号のスペクトル強度が略等しい場合、左信号と右信号の周波数スペクトルの相関(位相差の大小)によらず、左右和信号の周波数スペクトルの位相と左右差信号の周波数スペクトルの位相が直交する。
ここで、左右和信号は左信号l(n)101と右信号r(n)102の同相成分であることから、左右和信号は時間遅れを考慮しないとき(時間遅れゼロ)の左信号l(n)101と信号r(n)102の相関成分であり、左右和信号と直交する左右差信号は時間遅れを考慮しないとき(時間遅れゼロ)の左信号l(n)101と右信号r(n)102の無相関成分となる。
一方、本実施の形態1では、予測手段21としてAR予測器を用いており、AR予測器においては、入力信号がARモデルに従うことにより、Wiener−Hopf方程式を満たす最適な予測が可能である。最適に予測された予測信号と、この予測信号と目標信号との誤差信号が直交することは、「直交原理」として知られている。
また、調波構造のある定常信号はARモデルで表現することができる。本実施の形態1においても、楽器音やボーカルなどのステレオオーディオ信号は、調波構造であり、短時間で観測すると定常信号と見なせるため、ステレオオーディオ信号をARモデルと仮定することができる。
ここで、AR予測器(図2に示す予測手段21)で予測した予測信号203は、左信号l(n)101と右信号r(n)102の共通な信号成分と見なせるので、時間遅れを考慮した左信号l(n)101と右信号r(n)102の相関成分である。一方、誤差信号204は、相関成分と直交することから、時間遅れを考慮した左信号l(n)101と右信号r(n)102の無相関成分である。即ち、本実施の形態1の予測誤差算出手段13により、左信号l(n)101と右信号r(n)102を相関成分と無相関成分に分離することができる。
このように、誤差信号103は時間遅れを考慮した左右信号の無相関成分であり、左右差信号は時間遅れゼロの左右信号の無相関成分であるため、同様の性質を有している。したがって、実施の形態1の信号処理装置1は、誤差信号103を用いて、左右差信号の周波数スペクトルを回復することができる。
図4は、圧縮符号化による左右差信号の劣化と信号処理装置1による信号処理後の左右差信号の回復を示す図である。
図4に示すように、実線は圧縮符号化前の左右差信号及び信号処理後の左右差信号の周波数スペクトルであり、破線は圧縮符号化後の左右差信号の周波数スペクトルである。
図4の実線で示す圧縮符号化前の左右差信号は周波数スペクトルが連続的であるが、図4の破線で示す圧縮符号化後の左右差信号は部分的に周波数スペクトルが欠落し、歯抜けのようになって特性が劣化し、空間的な情報が減少して音場感や空気感が縮退する。
そこで、実施の形態1の信号処理装置1は、圧縮符号化で劣化した左右差信号の周波数スペクトルを、圧縮符号化前の左右差信号の周波数スペクトルに回復させることで、空間的な情報を回復させ、豊かな音場感や空気感が得ることができる。
以上のように、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測誤差算出手段13は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力し、予測手段21が入力した右信号r(n)102と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測して予測信号203を出力し、信号算出手段22が逆相にした予測信号203と左信号l(n)101を加算して誤差信号204を出力し、第1の加算器14及び第2の加算器15は、誤差信号107をそれぞれ逆相の関係にして左信号l(n)101と右信号r(n)102に加算するように構成したので、ステレオオーディオ信号の左右差信号を圧縮符号化前の周波数スペクトルに回復させることができるので、ステレオオーディオ信号を再生する際に豊かな音場感や空気感が得られるという効果がある。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測手段21としてAR予測を行うAR予測器を用いているので、精度の高い予測を行うことができるという効果が得られる。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測手段21としてのAR予測器において、誤差信号204に基づいて予測係数の値を更新するように構成したので、より精度の高い予測を行うことができるという効果が得られる。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、誤差信号103のゲインを調整して、調整後の誤差信号107を改善差信号として出力するゲイン調整手段17を設けたので、ステレオオーディオ信号の音場感・空気感の改善度合いを調整することができる。
さらに、ゲイン調整手段17の係数は、適宜設定可能な可変値にすることができるので、ステレオオーディオ信号の音場感・空気感の改善度合いをより細かく調整することができる。
なお、実施の形態1の信号処理装置1では、第1及び第2の入力信号として、例えばオーディオ装置におけるステレオオーディオ信号を処理する信号処理装置を説明したが、ステレオオーディオ信号に限らず、2つの入力信号間にある程度の相関関係がある信号を用いることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、予測誤差算出手段13が、予測信号203と左信号l(n)101との誤差信号103を算出し、第1の加算器14が左信号l(n)101と誤差信号103を加算し、第2の加算器15が右信号r(n)102と誤差信号103を逆相にして加算する構成について説明したが、実施の形態2は、改善差信号をより細かく調整する構成について説明する。
図5は、この発明の実施の形態2の信号処理装置1の構成を示すブロック図である。なお、図5において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように、信号処理装置1は、予測誤差算出手段13、第1の加算器51、第2の加算器52、第3の加算器55、第4の加算器57、第5の加算器58、第1のゲイン調整手段53、第2のゲイン調整手段54から構成されており、予測誤差算出手段13は、実施の形態1と同様に、ステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101(第1の信号)、右信号r(n)102(第2の信号)に基づき、左右差信号を改善するための改善差信号として誤差信号103を算出する。
第1の加算器51、第3の加算器55、第4の加算器57は入力した2つの信号を正相同士で加算し、第2の加算器52、第5の加算器58は入力した2つの信号のうち一方の信号を逆相にして加算する。
第1のゲイン調整手段53と第2のゲイン調整手段54は、入力した信号に対して、所定の値を乗算してゲインを調整した信号として出力する乗算器である。
次に、実施の形態2の信号処理装置1の処理動作について説明する。
図5に示すように、信号処理装置1は、外部のデコーダ2からステレオオーディオ信号として左信号l(n)101及び右信号r(n)102を入力すると、入力した左信号l(n)101及び右信号r(n)102をそれぞれ3つずつに分岐する。
信号処理装置1は、分岐した左信号l(n)101を予測誤差算出手段13、第1の加算器51及び第2の加算器52に入力させる。また、信号処理装置1は、分岐した右信号r(n)102を予測誤差算出手段13、第1の加算器51及び第2の加算器52に入力させる。
第1の加算器51は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力して加算し、第1の加算信号501として第4の加算器57及び第5の加算器58へ出力する。
予測誤差算出手段13は、実施の形態1と同様の処理動作で、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づいて、左信号l(n)101を予測した予測信号と左信号l(n)101との誤差信号103を算出し、ステレオオーディオ信号の左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を第1のゲイン調整手段53へ出力する。
第1のゲイン調整手段53は、入力した誤差信号103に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号503を第3の加算器55へ出力する。
第2の加算器52は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力すると、左信号l(n)101と右信号r(n)102を逆相の関係にして加算し、第2の加算信号502として第2のゲイン調整手段54へ出力する。
第2のゲイン調整手段54は、入力した第2の加算信号502に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の第2の加算信号504を改善差信号として第3の加算器55へ出力する。
第3の加算器55は、第1のゲイン調整手段53からの誤差信号503と第2のゲイン調整手段からの第2の加算信号504とを加算して、新たな改善差信号として第3の加算信号505を第4の加算器57及び第5の加算器58へ出力する。
第4の加算器57は、第1の加算器51から入力した第1の加算信号501と第3の加算器55から入力した第3の加算信号505とを加算し、信号処理後の出力信号として左信号lout(n)109を外部の出力装置3へ出力する。
第5の加算器58は、第1の加算器51から入力した第1の加算信号501と第3の加算器55から入力した第3の加算信号505を逆相にして加算し、信号処理後の出力信号として右信号rout(n)110を外部の出力装置3へ出力する。
なお、実施の形態2においても、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入れ替えても良く、どちらか一方の信号に基づいて他方の信号を予測する構成であれば良い。
以上のように、実施の形態2によれば、第1のゲイン調整手段53が誤差信号103のゲインを調整して誤差信号503とし、第2のゲイン調整手段54が第2の加算信号502のゲインを調整して第2の加算信号504とし、第3の加算器55が誤差信号503と第2の加算信号504を加算し、第3の加算信号505とし、第4の加算器57が第3の加算信号505と左信号l(n)101を加算し、第5の加算器58が第3の加算信号505を逆相にして右信号r(n)102に加算するように構成したので、改善差信号をより細かく調整することができるという効果が得られる。
例えば、改善効果を強くするなら、第2のゲイン調整手段54の係数を小さく、第1のゲイン調整手段53の係数を大きくすればよい。また、改善効果を弱くするなら、第2のゲイン調整手段54の係数を大きく、第1のゲイン調整手段53の係数を小さくすればよい。また、第2のゲイン調整手段54の係数と第1のゲイン調整手段53の係数を同程度にしても良い。
また、左右差信号の強度が過剰に増加した場合、ステレオオーディオ信号の中央成分が希薄になり、心地よい音場感が得られなくなるが、実施の形態2によれば、上記いずれの場合も、左右差信号の強度の過剰な増加を抑えることができ、安定した音場感を得られるという効果がある。
なお、実施の形態1,2において、圧縮符号化されたステレオオーディオ信号を信号処理の対象としたが、これに限るものではなく、圧縮符号化されていないステレオオーディオ信号を用いてもよい。本実施の形態1,2の構成により、ステレオオーディオ信号の左右差信号の情報がさらに増加するため、より豊かな音場感、空気感が得られるという効果がある。
また、ステレオオーディオ信号に替えて、例えば、センサ信号を入力することにより、精度の高い測定結果を得ることができるという効果がある。
この発明に係る信号処理装置は、圧縮符号化前の信号の特性を回復させることができ、その結果、例えば、ステレオオーディオ信号の左右差信号の特性を回復し、豊かな音場感や空気感を回復することができるため、圧縮符号化されたオーディオ信号を復号化して再生する信号処理装置等に用いるのに適している。
本発明は、例えば、圧縮符号化されたオーディオ信号を復号化して再生する信号処理装置に関するものである。
通常、オーディオ信号を再生する際に、再生するオーディオ信号に空間的な情報が多く含まれるほど豊かな音場感や空気感が得られ、空間的な情報は左信号と右信号の差分(以下、左右差信号と称す)に現れる。
一方、近年では、オーディオCDに代わってAAC(Advanced Audio Codec)やMP3(MPEG Audio Layer 3)などの圧縮符号化を行うことで、オーディオ信号を保存するための記憶装置の容量や送受信の通信量を節減する技術が普及している。
圧縮符号化されたオーディオ信号は、高域成分が欠落したり、左右差信号の中高域のスペクトルが部分的に欠落し、歯抜けのようになって特性が劣化している。特性が劣化したオーディオ信号を再生すると、高域成分の欠落により、こもり感が発生する傾向や、左右差信号の特性が劣化することにより、音場感・空気感が縮退する傾向がある。
そこで、圧縮符号化されたオーディオ信号の音質を改善する信号処理装置が開示されている(特許文献1を参照)。特許文献1によれば、入力したオーディオ信号のピーク値の高域成分及び低域成分を取り出して加算することで、信号圧縮符号化によって欠落した高域成分の回復を図ることができ、こもり感を緩和している。
特開2008−102206号公報
しかしながら、上述した従来の信号処理装置では、例えば、オーディオ信号の欠落した高域成分を回復してこもり感を緩和することができるが、圧縮符号化前のオーディオ信号の左右差信号の特性を回復することができず、豊かな音場感や空気感を回復できないという課題がある。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、圧縮符号化前の信号の特性を回復する信号処理装置を提供することを目的とする。
この発明に係る信号処理装置は、第1及び第2の信号を入力し、第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と第1の信号との誤差信号を算出する予測誤差算出手段と、第1の信号と誤差信号とを加算する第1の加算器と、第2の信号と誤差信号とを加算する第2の加算器とを備えたものである。
この発明によれば、予測誤差算出手段が第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と第1の信号との誤差信号を算出し、第1の加算器が第1の信号と誤差信号とを加算し、第2の加算器が第2の信号と誤差信号とを加算するように構成したので、圧縮符号化前の信号の特性を回復させることができる。その結果、例えば、ステレオオーディオ信号の左右差信号の特性を回復し、豊かな音場感や空気感を回復することができる。
この発明の実施の形態1の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の予測誤差算出手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の信号処理装置において、図3(a)は左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が弱い場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図であり、図3(b)は左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が強い場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図である。 実施の形態1の信号処理装置において、圧縮符号化による左右差信号の劣化と信号処理装置による信号処理後の左右差信号の回復を示す図である。 この発明の実施の形態2の信号処理装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、この発明の実施の形態に係る信号処理装置をオーディオ装置に適用し、相関関係のある第1及び第2の入力信号として、ステレオオーディオ信号の左信号及び右信号を処理するものとして説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の信号処理装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、信号処理装置1は、デコーダ2と出力装置3の間に設けられ、デコーダ2から入力したステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101(第1の信号)、右信号r(n)102(第2の信号)の差信号を信号処理し、改善した左信号lout(n)109、右信号rout(n)110を出力装置3へ出力する。
なお、デコーダ2は、圧縮符号化されたオーディオデータを復号化して、ステレオオーディオ信号として出力するものであり、出力装置3は、ステレオオーディオ信号を音声振動に変換して出力する、例えばスピーカである。
図1に示すように、信号処理装置1は、予測誤差算出手段13、第1の加算器14、第2の加算器15、ゲイン調整手段17から構成されており、後述する予測誤差算出手段13がステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101、右信号r(n)102に基づき、左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を算出する。
ゲイン調整手段17は、誤差信号103に対して、所定の値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号107を改善差信号として出力する乗算器である。
また、第1の加算器14は左信号l(n)101と誤差信号107を正相同士で加算して左信号lout(n)109として出力し、第2の加算器15は右信号r(n)102と誤差信号107を逆相にして加算し、右信号rout(n)110として出力する。
次に、信号処理装置1の処理動作について説明する。
図1に示すように、信号処理装置1は、外部のデコーダ2からステレオオーディオ信号として左信号l(n)101及び右信号r(n)102を入力すると、入力した左信号l(n)101及び右信号r(n)102をそれぞれ分岐する。
信号処理装置1は、分岐した左信号l(n)101の一方の左信号l(n)101を予測誤差算出手段13に入力させると共に、他方の左信号l(n)101を第1の加算器14に入力させる。また、信号処理装置1は、分岐した右信号r(n)102の一方の右信号r(n)102を予測誤差算出手段13に入力させると共に、他方の右信号r(n)102を第2の加算器15に入力させる。
予測誤差算出手段13は、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づき、ステレオオーディオ信号の左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を算出し、ゲイン調整手段17へ出力する。予測誤差算出手段13の詳細な処理動作については後述する。
ゲイン調整手段17は、予測誤差算出手段13から入力した誤差信号103に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号107を改善差信号として出力する。
ゲイン調整手段17から出力された誤差信号107は分岐して、一方の誤差信号107が第1の加算器14へ入力されると共に、他方の誤差信号107が第2の加算器15へ入力される。
第1の加算器14は、左信号l(n)101とゲイン調整手段17からの誤差信号107とを正相同士で加算し、信号処理後の出力信号として左信号lout(n)109を外部の出力装置3へ出力する。
また、第2の加算器15は、ゲイン調整手段17からの誤差信号107を逆相にし、正相の右信号r(n)102と逆相の誤差信号107とを加算し、信号処理後の出力信号として右信号rout(n)110を外部の出力装置3へ出力する。言い換えると、第2の加算器15は、右信号r(n)102から誤差信号107を減算して出力する。
即ち、第1の加算器14及び第2の加算器15は、分岐された誤差信号107をそれぞれ逆相の関係にして左信号l(n)101と右信号r(n)102に加算する。
なお、実施の形態1の信号処理装置1は、誤差信号103に対し、ゲイン調整手段17でゲイン調整を行う構成であるが、必要に応じてゲイン調整手段17を設けない構成にしても良い。
次に、予測誤差算出手段13の具体的な構成について説明する。
図2は、実施の形態1の予測誤差算出手段13の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、予測誤差算出手段13は、予測手段21と信号算出手段22から構成され、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づいて改善差信号としての誤差信号103を算出して出力する。
予測手段21は、入力した右信号r(n)102と、過去に入力された右信号r(n−1)、r(n−2)、r(n−3)、・・・、r(n−N)と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測し、予測信号203として出力するものであり、例えば、既知のAR(Auto-Regressive)予測技術を用いたAR予測器である。なお、Nは予測次数である。
ここで、入力した右信号r(n)102を1サンプル分遅延させる図示せぬ遅延手段を設け、1サンプル遅延した右信号r(n−1)102と、過去に入力された右信号r(n−2)、r(n−3)、r(n−4)、・・・、r(n−1−N)と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測し、予測信号203として出力してもよい。
信号算出手段22は、入力した予測信号203を逆相にすると共に、左信号l(n)101と逆相にした予測信号203を加算する加算器であり、予測誤差として誤差信号204を算出して出力する。
また、予測手段21は、信号算出手段22からの誤差信号204を入力し、誤差信号204に基づき、サンプル時間毎に既知の学習アルゴリズムを用いて予測係数の値を更新する。
次に、予測誤差算出手段13の処理動作について説明する。
予測誤差算出手段13は、ステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力し、左信号l(n)101を信号算出手段22へ入力し、右信号r(n)102を予測手段21へ入力する。
予測手段21は、右信号r(n)102を入力すると、右信号r(n)102と予測係数に基づいて左信号l(n)101をAR予測し、予測信号203として信号算出手段22へ出力する。
信号算出手段22は、予測手段21から入力した予測信号203を逆相にすると共に、逆相にした予測信号203と左信号l(n)101を加算し、予測信号203の予測誤差として誤差信号204を出力する。
予測誤差算出手段13において、信号算出手段22から出力された誤差信号204を分岐して、一方の誤差信号204を誤差信号103として出力すると共に、他方の誤差信号204を予測手段21に返して入力する。
予測手段21は、誤差信号204を入力すると、誤差信号204に基づき、例えば、最急降下法、学習同定法など、既知の学習アルゴリズムを用いて、予測係数の値を更新する。
なお、予測手段21に右信号r(n)102が入力され、信号算出手段22に左信号l(n)101が入力されているが、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入れ替えても良く、どちらか一方の信号に基づいて他方の信号を予測する構成であれば良い。
また、予測手段21が予測係数をサンプル時間毎に逐次更新する構成について説明したが、これに限らず、ある時点で一括して予測係数を更新しても良いし、さらに、逐次更新を行わず、予め設計した固定の予測係数によって予測手段21を用いる構成でも良い。
次に、実施の形態1の信号処理装置1による効果について説明する。
まず、ステレオオーディオ信号の左右差信号の特性について説明する。
図3は、周波数θにおける左信号と右信号のスペクトル強度が略等しい場合の左右和信号と左右差信号の周波数スペクトルの位相関係を示した図である。図3(a)が左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が弱い場合であり、図3(b)が左信号周波数スペクトルと右信号の周波数スペクトルの相関が強い場合である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、左信号と右信号のスペクトル強度が略等しい場合、左信号と右信号の周波数スペクトルの相関(位相差の大小)によらず、左右和信号の周波数スペクトルの位相と左右差信号の周波数スペクトルの位相が直交する。
ここで、左右和信号は左信号l(n)101と右信号r(n)102の同相成分であることから、左右和信号は時間遅れを考慮しないとき(時間遅れゼロ)の左信号l(n)101と信号r(n)102の相関成分であり、左右和信号と直交する左右差信号は時間遅れを考慮しないとき(時間遅れゼロ)の左信号l(n)101と右信号r(n)102の無相関成分となる。
一方、本実施の形態1では、予測手段21としてAR予測器を用いており、AR予測器においては、入力信号がARモデルに従うことにより、Wiener−Hopf方程式を満たす最適な予測が可能である。最適に予測された予測信号と、この予測信号と目標信号との誤差信号が直交することは、「直交原理」として知られている。
また、調波構造のある定常信号はARモデルで表現することができる。本実施の形態1においても、楽器音やボーカルなどのステレオオーディオ信号は、調波構造であり、短時間で観測すると定常信号と見なせるため、ステレオオーディオ信号をARモデルと仮定することができる。
ここで、AR予測器(図2に示す予測手段21)で予測した予測信号203は、左信号l(n)101と右信号r(n)102の共通な信号成分と見なせるので、時間遅れを考慮した左信号l(n)101と右信号r(n)102の相関成分である。一方、誤差信号204は、相関成分と直交することから、時間遅れを考慮した左信号l(n)101と右信号r(n)102の無相関成分である。即ち、本実施の形態1の予測誤差算出手段13により、左信号l(n)101と右信号r(n)102を相関成分と無相関成分に分離することができる。
このように、誤差信号103は時間遅れを考慮した左右信号の無相関成分であり、左右差信号は時間遅れゼロの左右信号の無相関成分であるため、同様の性質を有している。したがって、実施の形態1の信号処理装置1は、誤差信号103を用いて、左右差信号の周波数スペクトルを回復することができる。
図4は、圧縮符号化による左右差信号の劣化と信号処理装置1による信号処理後の左右差信号の回復を示す図である。
図4に示すように、実線は圧縮符号化前の左右差信号及び信号処理後の左右差信号の周波数スペクトルであり、破線は圧縮符号化後の左右差信号の周波数スペクトルである。
図4の実線で示す圧縮符号化前の左右差信号は周波数スペクトルが連続的であるが、図4の破線で示す圧縮符号化後の左右差信号は部分的に周波数スペクトルが欠落し、歯抜けのようになって特性が劣化し、空間的な情報が減少して音場感や空気感が縮退する。
そこで、実施の形態1の信号処理装置1は、圧縮符号化で劣化した左右差信号の周波数スペクトルを、圧縮符号化前の左右差信号の周波数スペクトルに回復させることで、空間的な情報を回復させ、豊かな音場感や空気感が得ることができる。
以上のように、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測誤差算出手段13は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力し、予測手段21が入力した右信号r(n)102と予測係数に基づいて左信号l(n)101を予測して予測信号203を出力し、信号算出手段22が逆相にした予測信号203と左信号l(n)101を加算して誤差信号204を出力し、第1の加算器14及び第2の加算器15は、誤差信号107をそれぞれ逆相の関係にして左信号l(n)101と右信号r(n)102に加算するように構成したので、ステレオオーディオ信号の左右差信号を圧縮符号化前の周波数スペクトルに回復させることができるので、ステレオオーディオ信号を再生する際に豊かな音場感や空気感が得られるという効果がある。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測手段21としてAR予測を行うAR予測器を用いているので、精度の高い予測を行うことができるという効果が得られる。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、予測手段21としてのAR予測器において、誤差信号204に基づいて予測係数の値を更新するように構成したので、より精度の高い予測を行うことができるという効果が得られる。
また、実施の形態1の信号処理装置1によれば、誤差信号103のゲインを調整して、調整後の誤差信号107を改善差信号として出力するゲイン調整手段17を設けたので、ステレオオーディオ信号の音場感・空気感の改善度合いを調整することができる。
さらに、ゲイン調整手段17の係数は、適宜設定可能な可変値にすることができるので、ステレオオーディオ信号の音場感・空気感の改善度合いをより細かく調整することができる。
なお、実施の形態1の信号処理装置1では、第1及び第2の入力信号として、例えばオーディオ装置におけるステレオオーディオ信号を処理する信号処理装置を説明したが、ステレオオーディオ信号に限らず、2つの入力信号間にある程度の相関関係がある信号を用いることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、予測誤差算出手段13が、予測信号203と左信号l(n)101との誤差信号103を算出し、第1の加算器14が左信号l(n)101と誤差信号103を加算し、第2の加算器15が右信号r(n)102と誤差信号103を逆相にして加算する構成について説明したが、実施の形態2は、改善差信号をより細かく調整する構成について説明する。
図5は、この発明の実施の形態2の信号処理装置1の構成を示すブロック図である。なお、図5において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように、信号処理装置1は、予測誤差算出手段13、第1の加算器51、第2の加算器52、第3の加算器55、第4の加算器57、第5の加算器58、第1のゲイン調整手段53、第2のゲイン調整手段54から構成されており、予測誤差算出手段13は、実施の形態1と同様に、ステレオオーディオ信号としての左信号l(n)101(第1の信号)、右信号r(n)102(第2の信号)に基づき、左右差信号を改善するための改善差信号として誤差信号103を算出する。
第1の加算器51、第3の加算器55、第4の加算器57は入力した2つの信号を正相同士で加算し、第2の加算器52、第5の加算器58は入力した2つの信号のうち一方の信号を逆相にして加算する。
第1のゲイン調整手段53と第2のゲイン調整手段54は、入力した信号に対して、所定の値を乗算してゲインを調整した信号として出力する乗算器である。
次に、実施の形態2の信号処理装置1の処理動作について説明する。
図5に示すように、信号処理装置1は、外部のデコーダ2からステレオオーディオ信号として左信号l(n)101及び右信号r(n)102を入力すると、入力した左信号l(n)101及び右信号r(n)102をそれぞれ3つずつに分岐する。
信号処理装置1は、分岐した左信号l(n)101を予測誤差算出手段13、第1の加算器51及び第2の加算器52に入力させる。また、信号処理装置1は、分岐した右信号r(n)102を予測誤差算出手段13、第1の加算器51及び第2の加算器52に入力させる。
第1の加算器51は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力して加算し、第1の加算信号501として第4の加算器57及び第5の加算器58へ出力する。
予測誤差算出手段13は、実施の形態1と同様の処理動作で、入力した左信号l(n)101と右信号r(n)102に基づいて、左信号l(n)101を予測した予測信号と左信号l(n)101との誤差信号103を算出し、ステレオオーディオ信号の左右差信号を改善する改善差信号として誤差信号103を第1のゲイン調整手段53へ出力する。
第1のゲイン調整手段53は、入力した誤差信号103に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の誤差信号503を第3の加算器55へ出力する。
第2の加算器52は、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入力すると、左信号l(n)101と右信号r(n)102を逆相の関係にして加算し、第2の加算信号502として第2のゲイン調整手段54へ出力する。
第2のゲイン調整手段54は、入力した第2の加算信号502に対し、予め設定された固定値、又は外部の図示しない操作部などから適宜設定可能な値を乗算してゲインを調整し、ゲイン調整後の第2の加算信号504を改善差信号として第3の加算器55へ出力する。
第3の加算器55は、第1のゲイン調整手段53からの誤差信号503と第2のゲイン調整手段からの第2の加算信号504とを加算して、新たな改善差信号として第3の加算信号505を第4の加算器57及び第5の加算器58へ出力する。
第4の加算器57は、第1の加算器51から入力した第1の加算信号501と第3の加算器55から入力した第3の加算信号505とを加算し、信号処理後の出力信号として左信号lout(n)109を外部の出力装置3へ出力する。
第5の加算器58は、第1の加算器51から入力した第1の加算信号501と第3の加算器55から入力した第3の加算信号505を逆相にして加算し、信号処理後の出力信号として右信号rout(n)110を外部の出力装置3へ出力する。
なお、実施の形態2においても、左信号l(n)101と右信号r(n)102を入れ替えても良く、どちらか一方の信号に基づいて他方の信号を予測する構成であれば良い。
以上のように、実施の形態2によれば、第1のゲイン調整手段53が誤差信号103のゲインを調整して誤差信号503とし、第2のゲイン調整手段54が第2の加算信号502のゲインを調整して第2の加算信号504とし、第3の加算器55が誤差信号503と第2の加算信号504を加算し、第3の加算信号505とし、第4の加算器57が第3の加算信号505と左信号l(n)101を加算し、第5の加算器58が第3の加算信号505を逆相にして右信号r(n)102に加算するように構成したので、改善差信号をより細かく調整することができるという効果が得られる。
例えば、改善効果を強くするなら、第2のゲイン調整手段54の係数を小さく、第1のゲイン調整手段53の係数を大きくすればよい。また、改善効果を弱くするなら、第2のゲイン調整手段54の係数を大きく、第1のゲイン調整手段53の係数を小さくすればよい。また、第2のゲイン調整手段54の係数と第1のゲイン調整手段53の係数を同程度にしても良い。
また、左右差信号の強度が過剰に増加した場合、ステレオオーディオ信号の中央成分が希薄になり、心地よい音場感が得られなくなるが、実施の形態2によれば、上記いずれの場合も、左右差信号の強度の過剰な増加を抑えることができ、安定した音場感を得られるという効果がある。
なお、実施の形態1,2において、圧縮符号化されたステレオオーディオ信号を信号処理の対象としたが、これに限るものではなく、圧縮符号化されていないステレオオーディオ信号を用いてもよい。本実施の形態1,2の構成により、ステレオオーディオ信号の左右差信号の情報がさらに増加するため、より豊かな音場感、空気感が得られるという効果がある。
また、ステレオオーディオ信号に替えて、例えば、センサ信号を入力することにより、精度の高い測定結果を得ることができるという効果がある。

Claims (11)

  1. 第1及び第2の信号を入力し、上記第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と上記第1の信号との誤差信号を算出する予測誤差算出手段と、
    上記第1の信号と上記誤差信号とを加算する第1の加算器と、
    上記第2の信号と上記誤差信号を逆相にして加算する第2の加算器とを備えた信号処理装置。
  2. 上記予測誤差算出手段からの誤差信号を入力し、上記誤差信号のゲインを調整するゲイン調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 第1及び第2の信号を入力し、上記第2の信号に基づいて予測した第1の信号の予測信号と上記第1の信号との誤差信号を算出する予測誤差算出手段と、
    上記誤差信号のゲインを調整する第1のゲイン調整手段と、
    上記第1の信号と上記第2の信号を加算し、第1の加算信号として出力する第1の加算器と、
    上記第1の信号と上記第2の信号を逆相にして加算し、第2の加算信号として出力するする第2の加算器と、
    上記第2の加算信号のゲインを調整する第2のゲイン調整手段と、
    上記第1のゲイン調整手段からの誤差信号と上記第2のゲイン調整手段からの第2の加算信号とを加算して第3の加算信号として出力する第3の加算器と、
    上記第1の加算信号と上記第3の加算信号とを加算する第4の加算器と、
    上記第1の加算信号と上記第3の加算信号を逆相にして加算する第5の加算器とを備えた信号処理装置。
  4. 上記予測誤差算出手段は、上記第2の信号と予測係数に基づいて上記第1の信号を予測するAR(Auto-Regressive)予測器を備えたことを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  5. 上記予測誤差算出手段は、上記第2の信号と予測係数に基づいて上記第1の信号を予測するAR(Auto-Regressive)予測器を備えたことを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  6. 上記予測誤差算出手段は、上記誤差信号を上記AR予測器に入力し、上記AR予測器が上記誤差信号に基づいて上記予測係数の値を更新することを特徴とする請求項4記載の信号処理装置。
  7. 上記予測誤差算出手段は、上記誤差信号を上記AR予測器に入力し、上記AR予測器が上記誤差信号に基づいて上記予測係数の値を更新することを特徴とする請求項5記載の信号処理装置。
  8. 上記ゲイン調整手段は、適宜設定される値を乗算してゲインを調整することを特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  9. 上記ゲイン調整手段は、適宜設定される値を乗算してゲインを調整することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  10. 上記予測誤差算出手段は、上記第1及び第2の信号として、ステレオオーディオ信号の左信号及び右信号を入力することを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  11. 上記予測誤差算出手段は、上記第1及び第2の信号として、ステレオオーディオ信号の左信号及び右信号を入力することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
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