JPWO2010134479A1 - 動画表示装置 - Google Patents

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Abstract

動画の一覧表示の開始が指示されると、Video1、Video2それぞれの代表画像の表示処理が行われる。そしてVideo1の動画の復号化が行われ、Video1の動画が表示される。これによりユーザは、表示される複数の動画の内容の認識を早く行うことが可能になる。

Description

本発明は、動画(動画像)表示技術に関し、特に、動画表示機能を有する携帯端末装置における動画コンテンツの一覧表示技術に関する。
近年、携帯端末装置の性能が向上するとともに、コンテンツが質・量ともに充実してきたことにより、複数の動画コンテンツを蓄積し、これらを再生して楽しむことが可能になってきている。下記特許文献1に記載の発明では、複数の動画を並行して復号・再生する技術が記載されている。例えば、複数チャネルの画像信号が多重された複数の動画を受信すると、所定のチャネルの符号データに対しては通常の復号処理が行われ、それ以外のチャネルの符号データに対しては所定のフレームだけを復号することにより、多チャネルの動画を並行して復号・再生することができる。
特開2001−157211号公報(画像復号化方法及び装置並びに記憶媒体)
図20は、複数の動画コンテンツを表示することが可能な装置における複数の動画(図20では4つの動画を一画面に表示させる例を示す。)のプレビュー表示画面の一例を示す図である。ここでの「プレビュー」とは、動画コンテンツの中身を素早く確認できるように、動画コンテンツから抽出された1枚または数枚のフレーム画像、または、動画の1シーンを、縮小表示したものや、動画コンテンツを単純に縮小表示したもののことを指す。以後、本明細書では、「プレビュー」をそのような意味で用いる。図20に示すように、プレビューの開始が指示されると、まず、図における一番左の動画1(Video1)の暗号化が解除され、動画の復号処理が開始される。表示画面には、複数(ここでは例として4つの動画ファイルをプレビュー表示する例を示す。)の動画のプレビュー領域が表示され、4つの動画の動画情報(動画コンテンツのインデックス)が表示されている。しなしながら、Video1のみの代表画像が表示されており、Video1の暗号化解除等の画像処理が完了するまで、動画2(Video2)以降の画像は表示されない。次いで、Video1の暗号化解除処理等が完了した後に、左から2番目のVideo2の暗号化解除処理と動画の復号処理とが開始される。この状態では、Video2の代表画像は表示されるが、Video3以降の代表画像は表示されていない。次いで、左から3番目のVideo2の暗号化解除処理等が完了した後、Video3の暗号化解除処理、動画の復号処理が開始される。この時点で、Video3の代表画像が表示されるが、Video4の代表画像はまだ表示されていない。次いで、左から4番目のVideo3の暗号化解除処理等が完了した後に、Video4の暗号化処理が解除され、動画の復号化処理が開始される。この時点で初めて、一覧表示された全ての(4つの)プレビュー画像の表示が行われ、全ての動画の内容のプレビュー表示を行うまでに長い時間がかかる。従って、どのような動画を表示させることができるかをユーザは把握できるまでに時間がかかる。この問題は、さらに深刻になる。
本発明は、複数の動画の概要をより早くユーザに認識可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明は、複数の動画を並行して再生し、表示部に表示する処理を統括する処理統括部と、前記処理統括部の指示に基づいて動作する、動画データを取得するインタフェイス部と、前記インタフェイス部が取得した動画データである第1の動画データと第2の動画データとを格納する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記動画データから静止画データを抽出又は作成する代表画像取得部と、前記第1の動画データと前記第2の動画データとの一覧表示が指示されると、前記第1の動画データから抽出又は作成された第1の静止画データと、前記第2の動画データから抽出又は作成された第2の静止画データとを前記表示部に表示させた後に、前記第1の動画データを動画表示させる表示画像処理部とを有する動画表示装置である。
前記第1の静止画データは前記第1の動画データの1フレームのデータであり、前記表示画像処理部は、前記第1の動画データの動画表示の際に、前記1フレームから動画表示を行うことが好ましい。
また、前記第1の静止画データは前記第1の動画データの1フレームのデータであり、前記表示画像処理部は、前記第1の動画データの動画表示の際に、前記1フレームの次のフレームから動画表示を行うことが好ましい。
また、前記代表画像取得部は前記動画データから複数枚の静止画データを抽出又は作成し、前記表示画像処理部は前記第1の静止画データ又は前記第2の静止画データの前記表示部への表示の際に、複数枚の静止画データを順に表示することが好ましい。
また、前記記憶部に記憶された前記動画データに基づいて動画のプレビュー表示のためのプレビューデータを作成する画像処理を行うプレビュー再生処理部を有し、前記表示画像処理部は、前記プレビュー再生処理部により処理済みのプレビューデータを受け取ると、対応する動画の前記静止画データを前記プレビューデータで置き換えることが好ましい。
前記静止画データは、前記動画を代表する静止画又は動画の前後のフレームの参照を必要としない画像であることが好ましい。
また、本発明は、複数の動画を並行して再生し、表示部に表示する動画表示方法であって、動画データを取得するステップと、取得した動画データである第1の動画データと第2の動画データとを格納するステップと、格納された前記動画データから静止画データを抽出又は作成する代表画像取得ステップと、前記第1の動画データと前記第2の動画データとの一覧表示が指示されると、前記第1の動画データから抽出又は作成された第1の静止画データと、前記第2の動画データから抽出又は作成された第2の静止画データとを前記表示部に表示させた後に、前記第1の静止画データの表示を前記第1の動画データの動画表示で置き換える表示画像処理ステップと、を有する動画表示方法である。
また、本発明は、上記に記載の動画表示方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2009−120114号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
表示される複数の動画の内容の認識を早く行うことが可能になる。
本発明の一実施の形態による動画表示機能を有する携帯電話端末の外観構成例を示す図である。 図2(a)は、携帯電話端末の利用形態の一例を示す図であり、図2(b)は、外部記憶装置に記憶されているファイル群の一構成例を示す図である。 本実施の形態による携帯電話端末Aの一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態による携帯電話端末の統括処理部における処理の流れを示す図である。 本実施の形態による携帯電話端末の代表画像取得部(動画識別データ取得部)の処理の流れを示す図である。 外部記憶装置内のデータ構成を示す図である。 暗号化データの暗号化解除の処理の例を示す図である。 PESパケットの取得の様子を示す図である。 PESデータ部の取得の様子を示す図である。 代表(先頭)画像データの取得の様子を示す図である。 代表(先頭)画像データ取得処理の流れを示す図である。 代表(先頭)画像データ取得処理の流れを示す図である。 代表(先頭)画像データ取得処理の流れを示す図である。 動画データ取得部における処理の流れを示す図である。 プレビュー再生処理部における処理の流れを示す図である。 外部記憶装置における具体的な処理の様子を示す図である。 主記憶装置(メモリ)における具体的な処理の様子を示す図である。 動画データ取得部における具体的な処理の様子を示す図である。 代表画像取得部(動画識別データ取得部)における具体的な処理の様子を示す図である。 プレビュー再生処理部における具体的な処理の様子を示す図である。 表示画像処理部における具体的な処理の様子を示す図である。 一般的なMPEG2TSデータの一構成例を示す図である。 動画データの格納例を示す図である。 データの暗号化の例を示す図である。 データ暗号化処理の流れを示す図である。 本実施の形態による複数の動画コンテンツを再生可能な装置における複数の動画のプレビュー表示画面の一例を示す図である。 複数の動画コンテンツを再生可能な装置における複数の動画のプレビュー表示画面の一例を示す図である。
A…携帯電話端末(動画表示装置)、3…表示装置、3a…タッチパネル、7…キー入力装置、11…外部記録装置、21…入力装置インタフェイス、23…処理統括部、25…メモリ(DRAM)、27…動画データ取得部、31…代表画像取得部(動画識別データ取得部)、33…動画復号処理部、35…プレビュー再生処理部、37…表示画像処理部、41…記憶装置I/Oインタフェイス、45…暗号化解除処理部。
本明細書において、動画とは、動画データに再生タイミングが含まれる場合には、その再生タイミングに従った再生を行うもの、または、動画データに含まれる再生タイミングを用いない場合、および、動画データに再生タイミングが含まれない場合には、一定の時間間隔でフレームを更新するような再生を行うものとする。代表画像とは、動画データを代表する画像であり、動画データから抽出又は作成される静止画、例えば、動画の一部を切り出した静止画、前後の他のフレームの参照を必要としない動画の1フレーム分のデータ、などである。また、代表画像は、ここでは静止画として扱われるため、動画ファイルの如何なる箇所から抽出されたとしても、その動画ファイルに含まれている再生タイミングには依存しない。したがって、時間が経過しても、同じフレーム(静止画)の表示が継続される。動画データから代表画像を抽出する処理は、動画の表示又は動画のプレビュー表示を行う処理よりも速い処理である。これは、代表画像を抽出する処理は、1フレーム分のデータを含む動画データの一部分を処理の対象としており、動画データの全体を処理の対象としている動画の表示又はプレビュー表示を行う処理に比べ、メモリに読み込む動画データの長さが極めて小さくなることによる。尚、動画を縮小したり一部抽出したりして表示する場合をプレビュー表示と称する。このような処理をしないで動画を表示する場合を単に動画の表示と称する。
以下に、本発明の一実施の形態による動画表示装置の一例として、一般的な携帯電話端末を例にし、図面を参照しながら説明を行う。図1は、携帯電話端末Aの外観構成例を示す図であり、筐体1と、LCD表示装置3と、スピーカ5と、キー入力装置7と、外部記憶装置11(内蔵のフラッシュメモリ又は取り外し可能なメモリカード等)と、マイク15と、を有している。表示装置3は、タッチパネル3aを有していても良い。外部記憶装置11には、動画コンテンツを複数格納することができ、以下では、複数の動画コンテンツが記録されていることを前提として説明を行う。動画は、図示しない付属カメラにより撮影したものでも良く、ストリーミング受信しているものでも良い。
図2(a)は、携帯電話端末Aの利用形態の一例を示す図であり、LCD表示装置3に動画コンテンツのメニュー表示例として動画コンテンツのインデックスが4つ表示されている状態を示している。コンテンツ画像表示(1)〜コンテンツ画像表示(4)は、外部記憶装置11に格納されているビデオコンテンツ(Video1からVideo4)の代表画像が表示されている動画コンテンツ一覧表示画面である。この動画コンテンツ一覧表示画面が表示された直後(例えば、複数の動画コンテンツに対してプレビュー表示の指示がなされた直後)は、各ビデオコンテンツの例えば最初のフレーム画像が代表画像として表示される。さらに、任意ではあるが、コンテンツ情報表示として、代表画像と対応するように、各ビデオコンテンツ(VideoX)のようなタイトルや作成日時、その他のテキストなどのVideo情報が表示される。これらのVideo情報は、ビデオコンテンツごとに生成される情報ファイルに記述されている。
時間が経過すると、徐々に、それぞれの代表画像の表示領域において、各ビデオコンテンツの「動画」のプレビュー表示が開始されるようになっており、これにより、動画の情報を詳細に視覚的に知ることができる。
図2(b)は、外部記憶装置11に記憶されているファイル群の一例を示す図である。図2(b)に示すように、VideoファイルとVideo情報ファイルとVideoメディアオフセット情報ファイルとVideo管理情報ファイルとが組になって格納されている。この例では、SD−Video形式で保存された動画コンテンツを例にしている。SD−Video形式(フォーマット)では、動画コンテンツは、SB1ファイル、PGIファイル、MOIファイル、MAIファイルの4ファイルで記録される。図2(b)の各ファイル図形内に記載されているファイル名のうち、SB1ファイルは、動画・音声の符号化されたデータ列(暗号化されている)である。MOI(Media Object Information)ファイルは、SB1ファイル中のメディアデータが格納されている位置をオフセット情報で記録しているファイルである。PGIファイルは、タイトル、作成日時などが格納されたファイルである。MAIファイルは管理用ファイルである。本実施の形態では、SB1ファイルとMOIファイルとが関係する。尚、ビデオコンテンツは、MPEG4/AVCで符号化された映像データ、MPEG4−Audio(AAC)で符号化された音声データで構成されている。また、これらのビデオコンテンツは、記憶装置に格納されている状態では、コンテンツ保護のための暗号化が施されているのが一般的であるがそのようなコンテンツに限定されない。
図3は、本実施の形態による携帯電話端末Aの一構成例を示す機能ブロック図である。図3に示す携帯電話端末Aは、タッチパネル3a機能を備えた表示装置3と、ユーザが複数動画の一覧表示を開始するために操作するための入力デバイスであるキー入力装置7と、コンテンツが保存されているフラッシュメモリ、またはメモリカードである外部記憶装置11と、外部記憶装置11内に格納されている、暗号化されているビデオコンテンツの暗号化を解除する暗号化解除処理部45と、CPU(破線内がCPU内部で行われる処理部である)と、を有している。CPU内には、以下の構成が含まれている。
a)処理統括部23: 複数の動画のプレビューの一覧表示を行う一連の処理を統括する。
b)記憶装置I/Oインタフェイス41: 外部記憶装置11へのデータの読み書きを管理するインタフェイスであり、下記の代表画像データ取得部、または、動画データ取得部からのデータ読み出し要求に対し、外部記憶装置11から要求データを読み出して返す。要求データが暗号化されているデータである場合には、暗号化を解除した後に返す。
c)メモリ(DRAM)25:一般的に広く利用されているメモリであり、DRAM(Dynamic Random Access Memory)の一種。
d)動画データ取得部27: 外部記憶装置11に格納されている動画コンテンツデータから、一定サイズ分(例えば720kB)のデータを読み込み、メモリ(DRAM)25に書き込む処理を行う。
e)代表画像取得部31(動画識別データ取得部): 外部記憶装置11に格納されている動画コンテンツデータから、動画の先頭画像を含むデータ等を読み込み、画像データを復号する処理を行なう。あるいは、前述のVideo情報からその動画コンテンツデータの識別を可能とするデータを取得する処理を行う。
f)プレビュー再生処理部35: メモリに書き込まれた動画コンテンツデータを読み出し、動画データを順次復号して表示画像処理部にデータを送出する。
g)動画復号処理部33: 一般的に利用されているH.264デコーダの一種である。
h)表示画像処理部37: 代表画像処理部31、および、プレビュー再生処理部35から受け取った画像データの合成処理を行い、表示画面の更新を行う。
i)表示装置(LCD)3: 一般的に広く利用されている液晶パネルなどの表示部である。
j)入力装置インタフェイス21:タッチパネル3a、キー入力装置7からの入力を受けて処理統括部23に伝える。
図9から図14までは、各処理部における具体的な処理の様子を示す図である。図9に示すように、外部記憶装置11は、Video1から4までの各データ列について、HPIで示される先頭とそこから離れた位置に配置されIDRピクチャを含むPESパケットと、それ以外のIDRピクチャ以外のデータを含むPESパケットが配置されている。外部記憶装置に格納されている動画コンテンツデータは、一般的には、コンテンツ保護のため暗号化されている。
ここで、処理統括部23は、最初に、代表画像取得部31に対し、代表画像となる画像データを含む先頭のデータブロックの取得を指示する。N個全ての代表画像の取得が完了すれば、動画データ取得部27に対し、メモリスロット(図10)に納まる分だけ動画データブロックの取得を指示する。
代表画像取得部31は、処理統括部23からの指示に従って、データの先頭からIDRピクチャが含まれるデータブロックを取得する。このデータブロックとは、図9に示すIDRピクチャを含むPESパケット(HPI)である。取得したデータは符号化されているので、動画復号処理部33を利用して画像データを復号する。復号化された画像を代表画像として表示装置3に出力を指示する。
図10に示すように、主記憶装置(メモリ)25は、RAM(Random Access Memory)を指す。厳密には、RAM25は、全ての処理部が利用するが、ここでは、本発明のポイントに関係する部分についてのみ説明する。メモリ25には、複数のメモリスロットが設けられ、それぞれのメモリスロットには、図9に対応するデータが格納される。図11に示すように、動画データ取得部27は、外部記憶装置11からそれぞれのVideoデータを取得し、プレビュー表示の場合には、例えば800kB分だけメモリにコピーする。動画データ取得部27のこの処理により、図9に示す各Videoの複数のPESパケットが、図10に示すようにメモリスロットに格納されることになる。尚、プレビュー表示の目的としては、例えば10から15秒程度のデータさえあればよいので、メモリ利用量の削減、プレビュー処理の高速化という効果がある。
図12に示すように、代表画像取得部31は、Videoデータ毎に、IDRピクチャを含むPESパケットであるHPIから復号された代表画像データを抽出する。図13に示すように、プレビュー再生処理部35は、代表画像取得部31とは並列に動作する。プレビュー再生処理部35は、メモリスロット(図10)を監視し、そこに動画データが格納されるのを待つ。メモリスロットに動画データが格納されたことを確認すると、そのデータを読み込み、動画復号処理部33を利用して、動画データの復号を開始する。復号された動画データは、表示装置3に対し、コンテンツの番号とともに送られ、代表画像から対応する動画へと表示画像の更新が指示される。これらは、全てのメモリスロットについて行われるが、処理対象となるメモリスロットの切換は、時分割で逐次処理が行われる。
図14に示すように、表示画像処理部37は、最初に代表画像を表示させておき、動画データが送られると、代表画像表示を動画表示で置き換えて更新していく処理を行う。例えば、動画表示として、プレビュー表示を行う場合には、プレビュー再生処理部35からプレビューデータが送られる毎に、代表画像表示をプレビュー表示で置き換えて更新していく処理を行う。この処理により、代表画像の表示、プレビュー表示への置換処理がスムーズに行われる。
尚、制御フローとは、矢印発生ブロックが矢印先のブロックに対して、処理を指示したりデータ要求をしたりするフローを表す。データフローとは、矢印発生ブロックから矢印先のブロックに、動画データなど、データの流れを表すものである。
次に、図15から図17までを参照しながら、ビデオコンテンツのデータフォーマットについて説明する。対象としているデータフォーマットは、MPEG2TS(ISO/IEC)13818−1である。尚、MPEG2TSでは、図15に示すように、符号化された映像データ・音声データが、TSパケットという固定長(188バイト)のデータブロックからなるデータストリームとしてファイルが作成される。H(ヘッダフィールド)には、パケット識別子などが含まれる。適合フィールドには、動画データを再生するための基準となる時間情報やスタッフィングデータ(長さ調節のための冗長データ)が含まれる。ペイロードには、映像データ、音声データなどが格納されている。
図16は動画データの格納例を示す図である。図16(a)は、動画データをMPEG2TSに格納している例を示す図である。動画は、IDR、P、P、…から構成され、音声データは、Frameにより構成され、これらが、動画、音声の順番で時間軸上に配置されている。破線の枠で囲まれている領域は、同期をとる必要がある部分を示す。
図16(b)の上図に示すように、同期を取る必要のある映像、音声が1つのPESパケットにまとめられる。IDRピクチャデータを含む場合、それは必ずPESパケットの先頭に含まれる。その下の図に示すように、PESパケットはTSパケットに収まるように184バイト以下のデータに分割されている。
図16(b)の下図は、分割されたペイロードに4バイトのヘッダと適合フィールドとを付加してTSパケットを構成する様子を示す図である。ヘッダを付加する際に、PESパケットの先頭データを格納するTSパケットには、先頭であることを示すフラグがセットされている(PUSI=1)。分割された続きのデータは、PUSI=0がセットされる。また、ストリームを再生するための基準時間情報も含まれている。次の同期を取ることが必要なところで、先頭にPUSI=1のフラグがセットされる。尚、これらのデータフォーマットは、MPEG2TS(ISO/IEC 13818−1)および、ワンセグ規定によるものであり、例示的に示している。
次に、本発明では任意の処理であるが、データの暗号化について説明する。図17は、以下の実施の形態において説明する暗号化処理の概要を示す図である。図17の上には、暗号化が施されていない動画データのデータ構成が示されており、多数のTSパケットから構成されている。このデータに暗号化を施すと、その下の図のように、ヘッダとストリームとの組の繰り返しからなり、映像・音声のPESパケットを単位として暗号化が施される(PUSI=1のパケットから、次のPUSI=1のパケットが出現する直前のパケットまでがPESパケットと判断できる)。
上図の太線で囲まれた領域の詳細な構成を下図に示す。暗号化が施されていない動画データは、H(ヘッダ)と適合フィールドとペイロードとの単位が繰り替えられる。暗号化を行うと、Hと適合フィールドと暗号化されたペイロードとの組から構成されるようになる。PUSI=1のパケットのヘッダおよび、適合フィールドは暗号化されない(この適合フィールドにはストリームを再生するための基準となる時間情報が含まれている)。これを利用して、ストリームを再生することができる。
図18は、上述の暗号化されたコンテンツから、動画ストリームを取得するまでの簡単な流れを示すフローチャート図である。図18に示すように、まず、暗号化データを準備し(ステップS61)、暗号化を解除してMPEG2TSストリームとする(ステップS62)。暗号化の解除は、暗号化解除処理部45によって行われ、取得されたMPEG2TSストリームは、記憶装置I/Oインタフェイス41を介して、動画データ取得部27および代表画像取得部31に渡される。なお、動画データ取得部27は受け取ったMPEG2TSデータはそのままメモリ(DRAM)25に書き込むこととなる。次いで、代表画像取得部31、および、プレビュー再生処理部35は、得られたMPEG2TSパケットから、TSパケットをマージし、PESパケットとする(ステップS63)。さらに、代表画像取得部31、および、プレビュー再生処理部35は、得られたPESパケットからH.264ストリームを分離し、H.264バイトストリーム(アクセスユニット)とする(ステップS64)。
最終的に得られたH.264バイトストリーム(アクセスユニット)から、動画復号処理部(H.264デコーダ)を用いて代表画像および動画を得ることができる。
以下に、本実施の形態による処理の詳細について説明する。図4は、処理統括部23における処理の流れを示す図である。ユーザが、キー入力装置7またはタッチパネル3aを介して複数の動画の一覧表示処理の開始を指示すると、処理統括部23の処理が開始される(ステップS1:START)。次いで、ステップS2において、表示画像処理部37に対して一覧表示画面の生成を指示する。ステップS3において、メモリ25内に動画データを格納するためのメモリスロット領域(図10参照)を確保する(a−0)。ステップS4において、代表画像取得部31(図12参照)に対して、処理の開始を指示する(a−1)。尚、(a−1)に基づく処理が完了した時点で、一覧表示には表示される全ての動画コンテンツの代表画像が表示されていることになる。ステップS5において、動画データ取得部27(図11参照)に対して、処理の開始を指示する(a−2)。この(a−2)の指示に基づく処理が完了した時点で、一覧表示には表示される全ての動画コンテンツが再生可能な状態となる(プレビュー表示が可能になる)。ステップS6において、一覧表示を実行させる。ステップS7において、ユーザから一覧表示の終了処理の操作があるまで待ち、一覧表示実行中はプレビュー表示部が動作し続け、動画再生を繰り返す。操作が検出されると(YES)、プレビュー再生処理部に対し処理の終了を指示し、ステップS9で処理が終了する。
図5は、代表画像取得部31の処理の流れを示す図であり、処理統括部23からの指示により処理を開始する(ステップS11:図4のa−1から)。次いで、ステップS12において、i(代表画像の表示の順番)としてi=1を設定する。
ステップS13において、記憶装置I/Oインタフェイス41に対し、動画データ(Video[i]。本実施の形態においては、ビデオコンテンツVideo1に対応する動画データ(第1の動画データ)をi=1(Video[1])、ビデオコンテンツVideo2に対応する動画データ(第2の動画データ)をi=2(Video[2])とする)の先頭データ(PESパケット)の取得を要求する。図16に示すように、動画データの先頭データ(PESパケット)には、IDRピクチャデータが含まれているため、ここでは、先頭PESパケット1つ分のデータの取得を要求する。ステップS14において、取得したPESパケットからIDRピクチャを含むH.264バイトデータ列を分離する。ここで、PESパケットからIDRピクチャとなるH.264のバイトストリームを分離する。H.264のアクセスユニットを解析することで分離することが可能である。次いで、ステップS15において、分離したIDRピクチャのH.264バイトデータ列を、動画復号処理部33を利用して復号する。上記の手順で取得したIDRピクチャデータから、動画復号処理部33を利用して、YUV420形式の画像データ(1枚)を取得する。尚、IDRピクチャデータは1フレーム内で閉じている(前後のフレームの参照が不要である)。ステップS16において、復号した画像を表示するサイズに縮小する。一覧表示する際は画像サイズを縮小する必要があるため、この段階で縮小処理を行う。
ステップS17において、表示画像処理部37に、復号した代表画像(縮小画像)の出力を指示する。より詳細には、縮小画像を表示画像処理部37のビデオバッファに書き込み、再描画を指示する。ステップS18において、i=i+1とし、ステップS19においてi<=4であるか否かを判定し、NOであればステップS20で処理を終了し(a−1)に戻る。この時点では、Video[1](第1の動画データ)から抽出し作成された縮小画像である静止画(第1の静止画データ)と、Video[2](第2の動画データ)から抽出し作成された縮小画像である静止画(第2の静止画データ)とが表示装置3に表示されている。YESであれば、ステップS13に戻り、処理を繰り返す。これらの処理が完了した後、表示されている代表画像データ(第1の静止画データ、第2の静止画データを含む)は、後述するプレビュー再生処理部による動画再生処理(第1の動画データの再生処理を含む)が行われるまで静止したままとなる。この実施例においては、復号単位としてPESパケットを利用している(ワンセグ規定による)が、H.264アクセスユニットをベースとする復号単位であれば、他の方式であっても適用可能である(例えば、MP4ファイルフォーマットなどに適用可能である)。
図6AからEまで及び図6FからHまでは、それぞれ、代表(先頭)画像データ取得方法の概要と処理の流れを示した図である。
図6Aは、外部記憶装置11内のデータ構成を示す図である。外部記憶装置11内に格納されているデータ、例えばSDカード(商標名)内のSB1ファイル(暗号化されている場合)は、「ヘッダ」+「暗号化データ」を1つの単位とするデータ列で構成されている。ヘッダの位置には、固定のデータパターンが含まれている。さらに、MOIファイルは、IDRピクチャが含まれるデータの位置(オフセット)の一覧が記述されており、データ開始位置とオフセットから次データの開始位置を算出することができる。
図6Fに示すように、処理を開始すると(start)、ステップS21−0において、代表画像取得部31は、外部記憶装置I/Oインタフェイス部41に対し、IDRピクチャを含む「先頭データ」の取得を要求する。ステップS21−1において、外部記憶装置I/Oインタフェイス部41は、上記のMOIファイルを参照し、IDRピクチャが含まれるデータ列のオフセットから、「先頭データ」の範囲を算出する。ステップS21−2において、外部記憶装置I/Oインタフェイス部41は、算出した「先頭データ」の範囲をもとに暗号化データを抽出し、暗号化解除処理部45を用いて、暗号化の解除を行う。ステップS21−3において、外部記憶装置I/Oインタフェイス部41は、暗号化が解除されたデータ列(MPEG2TS)を、代表画像取得部31に返す(返されたデータはメモリ25に保存される)。尚、暗号化が施されていないデータ(MPEG2TSデータ)を対象とする場合は、ステップS21−2、21−3の処理を行わず、そのままメモリカードに格納されている「先頭データ」の範囲を代表画像取得部31に返す。
図6Bは、暗号化解除の処理の例を示す図である。暗号化データの暗号を解除してMPEG2TSデータ列を作成する様子を示す図である。
「代表データ」の暗号化を解除すると、複数のTSパケットからなる、MPEG2TS形式のデータ列が復元される。TSパケットは、188バイトの固定長であるため、映像データを格納する場合に、1つのTSパケットに納まりきらない場合がある。そのような場合には、映像データは複数のTSパケットに分割される。TSパケットに含まれているデータが分割されているか否かは、TSパケットのヘッダに含まれる“PUSI”フラグを確認することで判断することができる。PUSI=1のパケットは、分割されているデータの開始位置を含んでいることを示し、PUSI=0のパケットは、分割されたデータの途中(または最後尾)を含んでいることを表す。
図6Cは、PESパケットの取得の様子を示す図である。上記のMPEG2TSのデータ列からPESパケットを取得する場合には、MPEG2TSのデータ列のペイロードを連結し、PESヘッダと符号化されている映像データのデータ列とからなるPESパケットを取得することができる。
図6Dは、PESデータ部の取得の様子を示す図である。上記のように、PESデータ部には符号化されている映像データのデータ列が含まれている。PESパケットに含まれている、符号化されている映像データのデータ列は、「アクセスユニット(AU)」が連結したデータ列になっている。アクセスユニット(AU)は符号化の1つの単位で、アクセスユニット1つにつき、1枚分のIDRピクチャデータ、または、1枚分のPピクチャデータに対応している。アクセスユニット(AU)が連結している場合には、1つのPESパケットに複数のピクチャデータが含まれることになるが、PESパケットにIDRピクチャデータが含まれる場合、そのIDRピクチャデータは、必ずPESヘッダの直後に置かれ、PピクチャデータはそのIDRピクチャデータの後部に置かれる。代表(先頭)画像部は、PESパケットを取得した後、PESヘッダを解析して、データ列の先頭位置を検出し、映像データが含まれるアクセスユニットの取得を行う。
次いで、ステップS22−4に示すように、代表画像取得部31は、受け取ったMPEG2TSデータ列の先頭位置から、MPEG2TSデータ列に含まれるTSパケットのヘッダを解析し、PUSI=1のパケットを探索する(通常は、MPEG2TSデータ列の先頭にある)。ステップS22−5において、代表画像取得部31は、発見したTSパケットのヘッダから、適合フィールドの長さを取得し、TSパケット内のペイロード開始位置とペイロード長とを算出する。ステップS22−6において、代表画像取得部31は、算出したペイロード開始位置とペイロード長とを用いて、ペイロードデータを抽出する。ステップS22−7において、代表画像取得部31は、MPEG2TSデータ列の参照位置を次のTSパケットの位置に移す。
図6Gに示すように、ステップS23−8において、代表画像取得部31は、TSパケットのヘッダを解析し、PUSI=0であれば、ステップS22−5からステップS22−7までの処理を繰り返し、抽出したペイロードデータを連結していく。ステップS23−9において、代表画像取得部31は、PUSI=1のTSパケットを検出または、MPEG2TSデータ列の最後尾に到達するまで繰り返す。尚、ステップS23−9の処理が完了した時点で、連結されたペイロードが、PESパケットを構成していることになる。ステップS24−10において、代表画像取得部31は、取得したPESパケットのヘッダを解析し、PESパケットのデータサイズと、PESデータ部の開始位置とを取得し、PESデータ部を抽出する。ステップS24−11において、代表画像取得部31は、PESパケットから取得したPESデータ部を、動画復号処理部33に入力し、デコード処理を指示する。
図6Eは、先頭画像データの取得の様子を示す図である。上記図6Dに示すPESデータ部を、IDRピクチャを含むアクセスユニットに分離する。1つのアクセスユニットには、1フレーム分の画像データが含まれている(IDRピクチャ、Pピクチャのいずれの場合も)。アクセスユニットの開始位置には、Access Unit Delimeterという固定パターンがある。従って、そのパターンを探すことで、各データに分割することが可能である。次いで、IDRピクチャを含むアクセスユニットを復号し、画像データ(YUV420形式)とする。1つのアクセスユニット単位で、デコードが実行され、復号化された画像データ(YUV420形式)を取得することができる。
図6Hに示すように、ステップS25−12において、代表画像取得部31は、PESパケットから取得したPESデータ部を、動画復号処理部33に入力し、デコード処理を指示する。ステップS25−13において、動画復号処理部33は、入力されたPESデータ部から、Access Unit Delimiterを探索し、代表画像データとなるIDRピクチャデータの位置を抽出する。ステップS25−14において、動画復号処理部33は、抽出したIDRピクチャデータの復号を行い、画像データ(YUV420形式)を取得する。ステップS25−15において、動画復号処理部33は、取得した画像データを表示に使われる画像サイズにリサイズする。ステップS25−16において、動画復号処理部33は、取得した画像データを表示に使われる画像サイズにリサイズする(データを間引く)。ステップS25−17において、動画復号処理部33は、リサイズされた画像データを出力し、代表画像取得部31に返す。以下、代表画像取得部31は表示装置3への出力を指示する。
尚、プレビュー再生処理部35については、上記ステップS22−4〜ステップS25−12までは上記手順と同様の処理を行い、ステップS25−13〜17までは、IDRピクチャデータに限らず、データの最後尾に達するまで、Access Unit Delimiterの探索を行い、分離と復号の処理を繰り返す。
図7は、動画データ取得部27における処理の流れを示す図である。まず、動画データ取得部27では、処理統括部23からの指示により処理を開始する(ステップS31:START、図4のa−2)。尚、動画データを格納する領域は、処理統括部23によって予め確保されている。ステップS33において、これから取得する動画データを格納するメモリ領域の先頭位置をセットする。コンテンツ毎に、それぞれの格納先メモリ領域(メモリスロット)の先頭アドレスを関連付ける(図10参照)。ステップS34において、記憶装置I/Oインタフェイス41に対し、動画データ(Video[i])の一定長分のデータ取得を要求する。ここでは、図5のステップS13の場合と異なり、動画データを指定したサイズ分(例えば800kB)だけのデータ取得を要求する。ステップS35において、記憶装置I/Oインタフェイスから返されるデータを、ステップS33でセットしたメモリ領域にそのまま格納する。ここで取得されたデータは、ワーキングメモリ等に一旦保存したりせずに、ダイレクトにメモリスロットに書き込む(転送する)。ステップS36において、プレビュー再生処理部35に対し、動画再生処理を指示(c−1)、メモリ領域への書き込みが完了すれば、プレビュー再生処理部35の動作を開始する。プレビュー再生処理は、動画データ取得部27の処理、および、処理統括部23の処理と並列に動作させることができる(並列動作は、オペレーティングシステム(OS)が提供する機能を利用することができる)。処理が完了すると、制御権を処理統括部23に戻す(図4のステップS5のa−2)。ステップS37で、i=i+1とし、ステップS38でi<=4であるか否かを判定し、NOであればステップS39で処理を終了し、ステップS5に戻る。YESであれば、ステップS33に戻り処理を継続する。
図8は、プレビュー再生処理部35における処理の流れを示す図である。動画データ取得部27からの通知によって処理が開始される。まず、ステップS41において処理を開始し(START)、ステップS42において、メモリ読み込み位置を、メモリスロットの先頭位置にセットする。次いで、ステップS43において、メモリスロットから1復号単位(PESパケット)分のデータを読み込み符号化されている映像データ(ストリーム)を分離する。1つのPESパケットに、複数枚のフレームデータが格納されている場合があるので、さらにフレーム単位に分割する。
ステップS44において、分離された映像データ(ストリーム)をフレーム単位に分割(K個に分割されたとする)する。この処理におけるフレームデータ復号化には、IDRピクチャ以外に、復号済みの過去のフレームデータを用いて画像データを復元するPピクチャが含まれる。Pピクチャの復号には、動き補償などのフレーム間の補正処理が行われるため、一般にフレーム内で処理が完結するIDRピクチャに比べ演算量が多くなるステップS45において、PESパケットからPESに含まれるフレームデータの再生時刻を取得する。
ステップS46において、PESに含まれていたフレームデータの再生時刻からj番目のフレームデータの再生時刻を算出する。PESパケットにK個のフレームデータが含まれる場合、次のデータを読み込む前に、含まれているK個のデータの全ての画像を復号化し、画像の表示を行う。ステップS48において、j番目のフレームデータについて、動画復号処理部33を利用して復号処理を行い、ステップS49において、復号した画像を表示するサイズに縮小する。ステップS50において、再生時刻とともに表示画像処理部37に、復号化したフレーム画像(縮小画像)の出力を指示する。出力の指示を受けた表示画像処理部37は、フレーム画像とともに受け取った再生時刻に従って、プレビュー表示画像を更新し、表示装置に出力する。ステップS51において、j=j+1とし、ステップS52においてJ>Kであるか否かを判定し、YESであれば、ステップS53に進み、次のPESパケット位置にメモリの参照位置をシークする。次いで、ステップS54において、次のPESパケットが存在しないか否かを判定し、YESであればステップS42に戻り、NOであればステップS47に戻る。
尚、処理統括部23から終了指示があれば(ステップS55)、割り込み(OSの機能を利用可能)が入り、全ての処理を中断し、メモリ25を解放して(ステップS56)、処理を終了する(ステップS57)。
図19は、上記の処理に基づく本実施の形態による複数の動画コンテンツを再生可能な装置における複数の動画(図19では4つの動画を表示させる例を示す)のプレビュー表示画面の一例を示す図であり、図20に対応する図である。図19に示すように、プレビューの開始が指示されると、まず、動画1(Video1)の暗号化解除処理がなされるとともに、Video1からVideo4までの全ての代表画像の表示処理が行われる。継続して、Video1から順に、データの切り出しと暗号化解除及び動画の復号化が開始される。Video1の表示画像が代表画像から動画に更新される。続いて、Video2も同様にデータの切り出しと暗号化解除と動画の復号化が行われ、Video2の表示が代表画像表示からプレビュー表示に更新される。Video2の更新後、Video3も同様に代表画像から動画に更新され、その後、Video4も代表画像表示からプレビュー表示に更新される。この時点で、一覧表示された全ての(4つの)プレビュー(代表画像の表示)が行われ、全ての動画の内容をプレビュー表示により確認することができるようになる。図20の場合と比較して、プレビュー表示ができる状態になるまでの間に代表画像の表示を早く行うことができるため、ユーザにとって、どのような動画の内容であるかをより早く知ることが出来るとうい利点がある。
尚、本実施の形態では、代表画像として1枚の静止画を用いる例を説明したが、代表画像に複数枚の静止画を用いるようにすることも可能である。代表画像取得部において、処理の対象とする動画データの長さを、数フレーム分のデータが含まれる長さまで大きくし、抽出した数フレーム分のデータを順番通りに表示するような拡張をほどこすことででも、本実施の形態と同様の効果が得られる。この場合、抽出したフレームのフレーム数は動画データのフレーム数よりも少ないものである。
尚、本実施の形態では、動画表示装置の例として携帯電話端末を例に説明したが、その他のワンセグ放送表示装置、ビデオレコーダ、デジタルテレビジョン受信装置、パーソナルコンピュータ、などにおけるGUIなどにも適用可能である。さらに、解像度の大きい表示装置を備えるデジタルテレビジョン受信装置や、高速なCPUや大容量メモリを搭載するパーソナルコンピュータなどで本発明を適用する場合において、画像サイズを縮小する必要性がない場合には、プレビュー表示のための縮小処理を省略し、プレビュー表示ではなく、元の画像サイズで表示することも可能である。
尚、複数の動画A、Bを並行して動画(プレビュー)表示する際に、以下のようなケースがあり、これらも本発明の範疇に入るものである。
(変形例1:代表画像を任意の動画識別データに置換)
動画Aの1フレームである静止画を表示した後に、Aの動画(プレビュー)表示を自動的に開始するまでの間に、動画Aの静止画とは別に動画Bの1フレームである静止画を表示させるようにするものである。尚、静止画は動画の先頭の1フレームであることが好ましいが、他のフレームであっても良い。この静止画の代わりに、動画ファイル(ストリーミングを含む)が、動画の1フレームとは別に持つ静止画、静止画以外の、動画を特徴付ける情報(ファイル名等)を表示しても良い。前述の代表画像(上述の静止画を含む)、動画の1フレームとは別に持つ静止画、動画を特徴付ける情報(ファイル名等。前述のVideo情報を含む)を総称して動画識別データと呼ぶ。動画識別データは動画データと対応付けられ、各動画データの識別を可能とするものである。
(変形例2:代表画像と動画表示とのタイミングの調整)
また、Aのフレーム1表示(静止画)を行い、Aのフレーム1表示をBの静止画表示まで継続し、Bの静止画表示の後にAのフレーム『2』以降を動画(プレビュー)表示するというケースを含む。すなわち、静止画の表示と動画(プレビュー)表示とのタイミングは、適宜調整することができるものである。
(変形例3:代表画像とその代表画像に対応する動画とを異なる位置に表示する)
また、代表画像(静止画)とその代表画像に対応する動画とを異なる位置に表示しても良い。代表画像を表示したまま動画を表示する表示方式や、代表画像の表示を消し動画を表示する表示方式がこの例に含まれる。
尚、上記の例では、一般的な記録された動画データを例にして説明したが、対象となる動画データはストリーミングであっても良い。
また、上記の実施の形態において、動画データ(Videoデータ)を外部記憶装置11内に格納し、記憶装置I/Oインタフェイス41を介して動画データ取得部27または代表画像取得部31に渡す例について記載したが、動画データの格納は携帯電話端末A内の記憶部(ハードディスクやメモリなど)に行っても良い。
あるいは、外部記憶装置11の代わりに携帯電話端末Aの外部にあるサーバ等に動画データを格納してもよい。この場合、記憶装置I/Oインタフェイス41の代わりに通信インタフェイスを用いる。通信インタフェイスは無線又は有線LANなどのネットワークや電話回線と、動画データ取得部27および代表画像取得部31とを接続するインタフェイスである。通信インタフェイスはネットワーク等から動画データを受信し、動画データ取得部27および代表画像取得部31にその動画データを渡す。
また、上記の実施の形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
また、本実施の形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、本実施例の他の変形例として以下のものがある。
複数の動画のうちの動画Aがプレビュー表示されるより前に、動画A、動画Bの静止画などの代表画像が表示される。代表画像を取得する代表画像取得部の処理が速いため、未表示状態から動画A、Bのプレビュー表示をするより、同じ状態からA、Bの静止画を表示する方が早く完了する。プレビュー表示が可能になると静止画をプレビュー表示で置き換える。
複数の動画を並行して再生し、表示部に表示する処理を統括する処理統括部と、前記処理統括部の指示に基づいて動作する、動画データを取得するインタフェイス部と、前記インタフェイス部が取得した動画データを一時的に格納する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記動画データの代表画像を抽出する代表画像取得部と、前記代表画像である第1の静止画及び第2の静止画を前記表示部に表示させた後に、前記第1の静止画に対応する動画で前記第1の静止画を置き換える表示画像処理部と、を有する動画表示装置が提供される。
上記処理は、例えば操作部などからの複数の動画の一覧表示の指示を受けて開始される。前記記憶部に記憶された前記動画データに基づいて動画のプレビュー表示のためのプレビューデータを作成する画像処理を行うプレビュー再生処理部を有し、前記表示画像処理部は、前記プレビュー再生処理部により処理済みのプレビューデータを受け取ると、対応する動画の前記代表画像を前記プレビューデータで置き換えるようしにしても良い。
前記代表画像は、前記動画を代表する静止画又は動画の前後のフレームの参照を必要としない画像であることが好ましい。
また、前記動画データを、データ毎に作成されるスロットに一時的に格納するメモリを有し、前記処理統括部は、前記メモリに書き込まれた動画データが読み出され、前記動画データを順次復号して前記表示画像処理部に前記動画データを送るようにすると良い。前記処理統括部は、前記スロット毎に動画データが格納されることを監視し、格納されるとその動画データの読み込みを開始することが好ましい。
動画表示方法、動画表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、当該プログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっても良い。プログラムは、インターネットなどの伝送媒体によって取得されるものであっても良い。
本発明は動画表示装置に利用可能である。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

Claims (8)

  1. 複数の動画を並行して再生し、表示部に表示する処理を統括する処理統括部と、
    前記処理統括部の指示に基づいて動作する、
    動画データを取得するインタフェイス部と、
    前記インタフェイス部が取得した動画データである第1の動画データと第2の動画データとを格納する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記動画データから静止画データを抽出又は作成する代表画像取得部と、
    前記第1の動画データと前記第2の動画データとの一覧表示が指示されると、前記第1の動画データから抽出又は作成された第1の静止画データと、前記第2の動画データから抽出又は作成された第2の静止画データとを前記表示部に表示させた後に、前記第1の動画データを動画表示させる表示画像処理部と
    を有する動画表示装置。
  2. 前記第1の静止画データは前記第1の動画データの1フレームのデータであり、
    前記表示画像処理部は、前記第1の動画データの動画表示の際に、前記1フレームから動画表示させることを特徴とする請求項1に記載の動画表示装置。
  3. 前記第1の静止画データは前記第1の動画データの1フレームのデータであり、
    前記表示画像処理部は、前記第1の動画データの動画表示の際に、前記1フレームの次のフレームから動画表示させることを特徴とする請求項1に記載の動画表示装置。
  4. 前記代表画像取得部は前記動画データから複数枚の静止画データを抽出又は作成し、
    前記表示画像処理部は前記第1の静止画データ又は前記第2の静止画データの前記表示部への表示の際に、複数枚の静止画データを順に表示させることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の動画表示装置。
  5. 前記記憶部に記憶された前記動画データに基づいて動画のプレビュー表示のためのプレビューデータを作成する画像処理を行うプレビュー再生処理部を有し、
    前記表示画像処理部は、前記プレビュー再生処理部により処理済みのプレビューデータを受け取ると、対応する動画の前記静止画データを前記プレビューデータで置き換えることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の動画表示装置。
  6. 前記静止画データは、前記動画を代表する静止画又は動画の前後のフレームの参照を必要としない画像であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の動画表示装置。
  7. 複数の動画を並行して再生し、表示部に表示する動画表示方法であって、
    動画データを取得するステップと、
    取得した動画データである第1の動画データと第2の動画データとを格納するステップと、
    格納された前記動画データから静止画データを抽出又は作成する代表画像取得ステップと、
    前記第1の動画データと前記第2の動画データとの一覧表示が指示されると、前記第1の動画データから抽出又は作成された第1の静止画データと、前記第2の動画データから抽出又は作成された第2の静止画データとを前記表示部に表示させた後に、前記第1の動画データを動画表示させる表示画像処理ステップと
    を有する動画表示方法。
  8. 請求項7に記載の動画表示方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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