本発明は、参照信号配置方法および無線通信基地局装置に関する。
3GPP-LTEでは、下り回線の通信方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用されている。3GPP-LTEでは、無線通信基地局装置(以下、基地局と省略する)が予め定められた通信リソースを用いて参照信号(Reference Signal:RS)を送信し、無線通信端末装置(以下、端末と省略する)は受信した参照信号を用いてチャネル推定を行ってデータを復調する(非特許文献1参照)。また、端末は、参照信号を用いて適応MCS(Modulation and channel Coding Scheme)制御、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送におけるPMI(Precoding Matrix Indicator)制御または適応スケジューリングのための受信品質の測定を行う。そして、端末は得られるPMIおよび受信品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)を基地局へフィードバックする。
また、基地局が複数のアンテナを備えている場合、基地局はダイバーシチ送信を行うことが可能である。例えば、基地局は複数のアンテナから複数のデータストリームを送信(MIMO送信)することにより、高速伝送が可能となる。このようにしてダイバーシチ送信された信号を端末が誤りなく受信するためには、端末は、基地局での送信に用いられたアンテナ群から端末までのチャネル状態を知る必要がある。従って、基地局に備えられるすべてのアンテナからRSが互いに干渉なく送信される必要がある。これを実現するために3GPP-LTEでは、基地局の各アンテナから、時間領域および周波数領域で互いに異なるタイミングおよびキャリア周波数を用いてRSが送信される方法を採用している。
図1に3GPP-LTEで想定されている4アンテナの基地局(4Tx基地局)の構成を示し、図2に4Tx基地局におけるRS送信方法を示す(非特許文献2参照)。ただし、図2において、縦軸(周波数領域)はサブキャリア単位であり、横軸(時間領域)はOFDMシンボル単位である。また、R0,R1,R2,R3はそれぞれアンテナ0,1,2,3(1番目,2番目,3番目,4番目のアンテナ)から送信されるRSを示す。また、図2において、太線の枠で囲まれた1つのブロック(周波数領域で6サブキャリア、時間領域で14OFDMシンボル)の単位をリソースブロック(Resource Block:RB)と呼ぶ。なお、3GPP-LTEでは、1RBが12サブキャリアで構成されるが、ここでは説明を簡略するために、1RBを構成するサブキャリア数を6サブキャリアとする。また、1RBを構成する1サブキャリア×1OFDMシンボルの単位をリソースエレメント(RE:Resource Element)と呼ぶ。図2から分かるように、4Tx基地局では、RS送信にかかるオーバーヘッドを最小限に抑えるため、アンテナ2(3番目のアンテナ)、アンテナ3(4番目のアンテナ)からのRS(R2およびR3)の送信頻度を減少させている。
なお、図2に示すRSは基地局がカバーするセル内のすべての端末に対して共通であり、セル固有RS(Cell Specific Reference Signal)と呼ばれる。また、基地局では、ビームフォーミング送信のために、端末毎に固有のウェイトを乗じたRS(端末固有RS(UE Specific Reference Signal))が追加で送信されることもある。
上記のとおり、3GPP-LTEにおける基地局のアンテナ数は最大4本であり、3GPP-LTEに対応する端末は、最大4つのアンテナを具備する基地局(4Tx基地局)から送信されたRS(図2に示すR0〜R3)を用いて、データの復調および下り信号の品質測定を行う。
これに対し、3GPP-LTEの発展形であるLTE-advancedでは、最大8つのアンテナを具備する基地局(8Tx基地局)が検討されている。ただし、LTE-advancedでも、3GPP-LTEにおける基地局(4Tx基地局)のみに対応する端末が通信できるようにするために、3GPP-LTEに則した基地局を提供する必要がある。換言すれば、LTE-advancedでは、4Tx基地局のみに対応する端末(以下、LTE端末という)および8Tx基地局にも対応する端末(以下、LTE+端末という。またはLTE-advanced端末と称してもよい)の双方を収容することが要求されている。
3GPP TS 36.213 V8.2.0 (ftp://ftp.3gpp.org/specs/2008-03/Rel-8/36_series/36213-820.zip)
3GPP TS 36.211 V8.2.0 (ftp://ftp.3gpp.org/specs/2008-03/Rel-8/36_series/36211-820.zip)
LTE-advancedにおいて、ダイバーシチ送信された信号をLTE+端末が誤りなく受信するためには、基地局は8アンテナ分のRSを送信する必要がある。例えば、図3に示すように、すべてのRBに、8アンテナ分のRSであるR0〜R7を配置することが考えられる。これにより、LTE+端末は信号を誤りなく受信することができる。さらに、端末では、各アンテナのCQIおよびPMIをサブフレーム毎に得ることができるため、MIMO伝送によりスループットを向上することができる。
しかしながら、LTE端末は図2に示すRS(R0〜R3)の配置位置しか把握していない。つまり、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるRS、すなわち、図3に示すR4〜R7の存在を知らない。そのため、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるRS(R4〜R7)が配置されたREでは、データ信号が配置されたと認識して信号を受信する。このように、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合、LTE端末は信号を正しく受信できない場合がある。その結果、LTE端末の誤り率特性およびスループットが劣化してしまう。
本発明の目的は、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる参照信号配置方法および無線通信基地局装置を提供することである。
本発明の参照信号配置方法は、N本のアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第1無線通信端末装置および前記N本より多いアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第2無線通信端末装置の双方が用いる第1参照信号を、1フレーム内のすべてのリソースブロックに配置し、前記第2無線通信端末装置のみが用いる第2参照信号を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のリソースブロックグループを構成する複数のリソースブロックに配置するようにした。
本発明の無線通信基地局装置は、N本のアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第1無線通信端末装置および前記N本より多いアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第2無線通信端末装置の双方が用いる第1参照信号、および、前記第2無線通信端末装置のみが用いる第2参照信号を送信する無線通信基地局装置であって、前記第2参照信号の配置パターンに基づいて、前記第2参照信号を配置するリソースブロックをサブフレーム毎に設定する設定手段と、前記第1参照信号を1フレーム内のすべてのリソースブロックに配置し、前記第2参照信号を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のリソースブロックグループを構成する複数のリソースブロックに配置する配置手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
従来の4Tx基地局の構成を示すブロック図
従来の4Tx基地局におけるRS送信方法を示す図
従来の8Tx基地局におけるRS送信方法を示す図
本発明の実施の形態1に係る基地局の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るLTE+端末の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るLTE端末およびLTE+端末の双方で用いるRSのみが配置されるRBを示す図
本発明の実施の形態1に係るLTE+端末のみで用いるRSが配置されるRBを示す図
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法2)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法2)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法3)
本発明の実施の形態3に係る課題を示す図
本発明の実施の形態3に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態4に係る課題を示す図
本発明の実施の形態4に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態4に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態5に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態7に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態8に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態8に係るRSの他の配置パターンを示す図
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、基地局は8本のアンテナを有し、LTE端末およびLTE+端末に対して送信データを送信する。また、1フレームは複数のサブフレームに分けられる。また、1サブフレームの複数のサブキャリアが複数のRBに分割される。つまり、1RBは、1サブフレームの一部のサブキャリアで構成される。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る基地局100の構成を図4に示す。
基地局100において、符号化・変調部101は、送信データのための符号化部11および変調部12を、基地局100が通信可能な端末の数Nだけ備える。符号化・変調部101において、符号化部11−1〜11−Nは、端末1〜Nの送信データに対して符号化処理を行い、変調部12−1〜12−Nは、符号化後の送信データに対して変調処理を行ってデータシンボルを生成する。なお、符号化・変調部101は、復号部118−1〜118−Nから入力されるCQI情報に基づいて、符号化部11および変調部12それぞれの符号化率および変調方式(すなわち、MCS)を決定する。
符号化・変調部102において、符号化部13は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置パターンを示す情報(RS配置情報)に対して符号化処理を行い、変調部14は、符号化後のRS配置情報に対して変調処理を行ってRS配置情報シンボルを生成する。ここで、基地局100は、RS配置情報を、BCH(Broadcast Channel)信号を用いて、基地局100がカバーするセル内のすべてのLTE+端末に報知してもよい。
割当部103は、復号部118−1〜118−Nから入力されるCQI情報に従って、データシンボルおよびRS配置情報シンボルを、OFDMシンボルを構成する各サブキャリアに割り当ててマッピング部104に出力する。
マッピング部104は、割当部103から入力される各シンボルを、アンテナ110−1〜110−8にそれぞれマッピングする。また、マッピング部104は、復号部118−1〜118−Nから入力されるPMI情報に基づいて、各アンテナで用いるPrecodingベクトルを選択する。そして、マッピング部104は、選択されたPrecodingベクトルを、各アンテナにマッピングされたシンボルに乗算する。そして、マッピング部104は、各アンテナにマッピングされたシンボルを配置部106に出力する。
設定部105は、RS配置情報に基づいて、アンテナ110−5〜110−8からそれぞれ送信されるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBをサブフレーム毎に設定する。具体的には、設定部105は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の配置位置を示す配置パターンに基づいて、セル固有RSを配置するRBを複数のサブフレーム毎に設定する。ここで、設定部105が用いる配置パターンでは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)が、1フレーム内のすべてのRBに配置され、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、1フレーム内の一部のRBに配置されている。そして、設定部105は、設定結果を配置部106に出力する。
配置部106は、マッピング部104から入力される各アンテナにマッピングされたシンボルに、セル固有RS(R0〜R7)をそれぞれ付加する。具体的には、配置部106は、アンテナ110−1〜110−4にマッピングされたシンボルにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)を1フレーム内のすべてのRBに配置する。一方、配置部106は、アンテナ110−5〜110−8にマッピングされたシンボルにおいて、設定部105から入力される設定結果に基づいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、設定された一部のRBに配置する。また、配置部106は、設定部105から入力される設定結果に示されるRB以外のRBにLTE+端末宛ての送信データが割り当てられた場合、端末固有RSをRBに配置する。例えば、配置部106は、R4〜R7を端末固有RSとして用いる。なお、配置部106は、端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7を用いてもよい。そして、配置部106は、RS配置後のシンボル列をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部107−1〜107−8に出力する。
IFFT部107−1〜107−8、CP(Cyclic Prefix)付加部108−1〜108−8および無線送信部109−1〜109−8はアンテナ110−1〜110−8にそれぞれ対応して備えられる。
IFFT部107−1〜107−8は、シンボルが割り当てられたRBを構成する複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。そして、IFFT部107−1〜107−8は、生成したOFDMシンボルをCP付加部108−1〜108−8にそれぞれ出力する。
CP付加部108−1〜108−8は、OFDMシンボルの後尾部分と同じ信号をCPとしてOFDMシンボルの先頭に付加する。
無線送信部109−1〜109−8は、CP付加後のOFDMシンボルに対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ110−1〜110−8から各端末へ送信する。すなわち、基地局100はアンテナ110−1〜110−8から複数のデータストリームを送信する。
一方、無線受信部111は、最大N個の端末から同時に送信されたN個の信号をアンテナ110−1〜110−8を介して受信し、これらの信号に対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
CP除去部112は、受信処理後の信号からCPを除去する。
FFT(Fast Fourier Transform)部113は、CP除去後の信号に対してFFTを行って、周波数領域で多重された端末毎の信号を得る。ここで、端末毎の信号にはそれぞれ、各端末のデータ信号と、各端末のCQI情報およびPMI情報を含む制御情報とが含まれている。
分離部114は、FFT部113から入力される各端末の信号を、各端末のデータ信号および制御情報に分離する。そして、分離部114は、端末1〜Nのデータ信号を復調部115−1〜115−Nにそれぞれ出力し、端末1〜Nの制御情報を復調部117−1〜117−Nにそれぞれ出力する。
基地局100は、復調部115−1〜115−N、復号部116−1〜116−N、復調部117−1〜117−Nおよび復号部118−1〜118−Nを、基地局100が通信可能な端末の数Nだけ備える。
復調部115−1〜115−Nは、分離部114から入力されるデータ信号に対して復調処理を行い、復号部116−1〜116−Nは、復調後のデータ信号に対して復号処理を行う。これにより、端末毎の受信データが得られる。
復調部117−1〜117−Nは、分離部114から入力される制御情報に対して復調処理を行い、復号部118−1〜118−Nは、復調後の制御情報に対して復号処理を行う。そして、復号部118−1〜118−Nは、制御情報のうちCQI情報およびPMI情報を符号化・変調部101、割当部103およびマッピング部104に出力する。
次に、本実施の形態に係る端末200(LTE+端末)について説明する。本実施の形態に係る端末200の構成を図5に示す。
図5に示す端末200において、無線受信部202−1〜202−8、CP除去部203−1〜203−8、FFT部204−1〜204−8および抽出部205−1〜205−8は、アンテナ201−1〜201−8にそれぞれ対応して備えられる。
無線受信部202−1〜202−8は、基地局100(図4)から送信されたOFDMシンボルをアンテナ201−1〜201−8を介して受信し、これらのOFDMシンボルに対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
CP除去部203−1〜203−8は、受信処理後のOFDMシンボルからCPを除去する。
FFT部204−1〜204−8は、CP除去後のOFDMシンボルに対してFFTを行って、周波数領域の信号を得る。
抽出部205−1〜205−8は、復号部211から入力されるRS配置情報に基づいて、FFT部204−1〜204−8から入力される信号からセル固有RS(R0〜R7)および端末固有RS(例えば、端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7)を抽出する。そして、抽出部205−1〜205−8は、セル固有RSをチャネル推定部206および測定部212に出力し、端末固有RSをチャネル推定部206に出力する。また、抽出部205−1〜205−8は、FFT部204−1〜204−8から入力される信号を空間受信処理部207に出力する。なお、端末200は、RS配置情報が含まれるBCH信号を基地局100から受信することで、RS配置情報を取得してもよい。
チャネル推定部206は、抽出部205−1〜205−8から入力されるセル固有RSおよび端末固有RSを用いてチャネル推定を行い、チャネル推定結果を空間受信処理部207に出力する。
空間受信処理部207は、チャネル推定部206から入力されるチャネル推定結果を用いて、抽出部205−1〜205−8からそれぞれ入力される信号、つまり、アンテナ201−1〜201−8でそれぞれ受信した信号に対して、空間分離処理を行う。そして、空間受信処理部207は、分離されたデータストリームのうち、データ信号を復調部208に出力し、RS配置情報を復調部210に出力する。
復調部208は、空間受信処理部207から入力されるデータ信号に対して復調処理を行い、復号部209は、復調後のデータ信号に対して復号処理を行う。これにより、受信データが得られる。
復調部210は、空間受信処理部207から入力されるRS配置情報に対して復調処理を行い、復号部211は、復調後のRS配置情報に対して復号処理を行う。そして、復号部211は、復号後のRS配置情報を抽出部205−1〜205−8に出力する。
一方、測定部212は、抽出部205−1〜205−8から入力されるセル固有RS(R0〜R7)を用いて、アンテナ201−1〜201−8毎のCQIの測定および、良好な受信品質を得るためのPMIの推定を行う。そして、測定部212は、測定したCQIを示すCQI情報および推定したPMIを示すPMI情報を制御情報として符号化部215に出力する。
符号化部213は、送信データに対して符号化処理を行い、変調部214は、符号化後の送信データに対して変調処理を行ってデータシンボルを生成する。そして、変調部214は、生成したデータシンボルを多重部217に出力する。
符号化部215は、測定部212から入力されるCQI情報およびPMI情報を含む制御情報に対して符号化処理を行い、変調部216は、符号化後の制御情報に対して変調処理を行って制御情報シンボルを生成する。そして、変調部216は、生成した制御情報シンボルを多重部217に出力する。
多重部217は、変調部214から入力されるデータシンボルおよび変調部216から入力される制御情報シンボルを多重して、多重後の信号をIFFT部218に出力する。
IFFT部218は、多重部217から入力される信号が割り当てられた複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、IFFT後の信号をCP付加部219に出力する。
CP付加部219は、IFFT部218から入力される信号の後尾部分と同じ信号をCPとして信号の先頭に付加する。
無線送信部220は、CP付加後の信号に対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ201−1から基地局100(図4)へ送信する。
次に、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、例えば図8に示すように、1フレームが5サブフレーム(サブフレーム0〜4)で構成される。また、1サブフレームにおいて、複数のサブキャリアをRB0〜RB3の4個のRBに均等に分割する場合を一例に挙げて説明する。また、図6および図7に示すように、1RBは6サブキャリア×1サブフレームで構成される。また、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)は、図6および図7に示すようにRB内の予め設定されたREに配置される。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、図7に示すようにRB内の予め設定されたREに配置される。
また、以下の説明では、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を図8に示すように4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。つまり、図8において、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)は、1フレーム内のすべてのRBに配置されるのに対し、LTE+端末のみで用いるRS(R4〜R7)は8RSで示されるRBのみに配置される。
<配置方法1(図8)>
本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部のRBのみに配置する。
ここで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部の限られた周波数帯域のみに固定的に配置すると、基地局100は、LTE+端末およびLTE端末の双方のデータ信号を限られた周波数帯域のみにしか割り当てることができなくなる。例えば、1フレーム内のサブフレーム0〜サブフレーム4において、RB0〜RB3のうち、RB0およびRB1にLTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が固定的に配置されると、基地局100は、LTE端末宛てのデータ信号をRB2およびRB3のみにしか割り当てることができなくなる。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部の限られた周波数帯域のみに固定的に配置すると、LTE端末の割り当て可能なRBが限定されるため、周波数スケジューリング効果が劣化してしまう。
そこで、本配置方法では、さらに、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数帯域のRBに配置する。
具体的には、図8に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB1に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7がRB2に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7がRB3に配置され、サブフレーム4では、R4〜R7がRB0に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図8に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0を設定し、サブフレーム1ではRB1を設定する。サブフレーム2〜4についても同様である。
配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB1内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2〜4についても同様である。
図8に示すように、1フレーム内の20個のRB(「サブフレーム0〜4の5サブフレーム」×「RB0〜3の4RB」)のうち、5RBのみにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図8に示す8RS)以外の15RB(図8に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、基地局100は、R4〜R7が配置される一部のRB(図8に示す8RS)以外のRB(図8に示す4RS)にLTE端末を割り当てることができる。これにより、LTE端末は、R4〜R7が配置されているREを誤ってデータシンボルとして受信することが無いため、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、図8に示すように、R4〜R7が配置されるRB(図8に示す8RS)は、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数領域のRBに配置される。具体的には、図8に示すように、R4〜R7は、サブフレーム0では、RB0に配置されるのに対し、サブフレーム0に隣接するサブフレーム1では、RB0と周波数領域が異なるRB1に配置される。同様に、R4〜R7は、サブフレーム1に隣接するサブフレーム2では、RB1と周波数領域が異なるRB2に配置される。サブフレーム3、4についても同様である。すなわち、R4〜R7は、サブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される。
これにより、端末200(LTE+端末)は、1サブフレームのいずれか1RBで8個のセル固有RS(R0〜R7)を用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができ、かつ、連続する4サブフレームで、すべてのRB0〜3におけるCQIおよびPMIを更新することができる。そして、端末200(LTE+端末)は、得られたCQIおよびPMIを基地局100にフィードバックする。また、基地局100は、フィードバックされたCQIに基づく適応MCS制御を行い、さらに、フィードバックされたPMIを用いて送信データをMIMO送信する。なお、端末200(LTE+端末)は、各サブフレームで得られたCQIおよびPMIを、サブフレーム毎に基地局へフィードバックしてもよい。これにより、端末200(LTE+端末)では、1サブフレームあたりのフィードバック量を少なくすることができ、かつ、RB毎により新しいCQIおよびPMI、つまり、精度の良いCQIおよびPMIをフィードバックすることができる。また、端末200(LTE+端末)は、RB0〜RB3のすべてのCQIおよびPMIを得てから、CQIおよびPMIを一度に基地局へフィードバックしてもよい。
ここで、基地局100の8本のアンテナを用いた高速伝送(MIMO送信)はセル半径の小さいマイクロセルで行われることが想定される。このため、基地局100の8本のアンテナを用いた高速伝送は、低速移動のLTE+端末のみをサポートする。よって、図8に示すように、すべてのRBにおけるCQI測定およびPMI推定を行うために4サブフレームの長い時間間隔を要する場合でも、4サブフレームに渡るチャネル品質の変動が緩慢であるため、CQI測定およびPMI推定の精度の劣化は小さい。つまり、基地局100は、端末200(LTE+端末)からの十分な精度のCQIおよびPMIを用いて適応MCS制御およびMIMO送信を行うことができるため、スループットを向上させることができる。
また、R4〜R7が配置されないRB(図8に示す4RS)に端末200(LTE+端末)のデータを割り当てる場合、基地局100は、データ復調用の端末固有RS(端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7)を、データを割り当てたRBに配置して送信する。すなわち、基地局100は、端末固有RSを用いることで、R4〜R7が配置されたRB(図8に示す8RS)のみでなく、いずれのRB0〜3でもLTE+端末宛てのデータ信号を割り当てることができる。よって、基地局100では、LTE+端末を割り当てる際のスケジューラの制約が無くなるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
ただし、端末固有RSが送信されるRBは基地局100がどのRBにLTE+端末を割り当てるかによって変わり、各LTE+端末では自端末に割り当てられたRBしか基地局100から通知されない。そのため、各LTE+端末は、自端末に割り当てられたRBの端末個別RSしか存在を知らない。つまり、他のLTE+端末は、端末固有RSを用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができない。しかし、本配置方法では、サブフレーム毎にいずれか1つのRBにセル固有RSが送信されるため、他のLTE+端末は端末固有RSを知らなくても、CQI測定およびPMI推定を行うことができる。
このように、本配置方法によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の複数のRBのうち、一部のRBのみに配置する。これにより、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRB以外のRBでは、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てることができる。よって、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをデータ信号として誤って受信することが無いため、誤り率特性の劣化を防止することができる。よって、本配置方法では、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されないRBでLTE+端末宛てのデータ信号を割り当てる場合、基地局は端末固有RSをRBに配置する。これにより、基地局は、すべてのRBにおいて、LTE+端末宛てのデータ信号を割り当てることができるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
また、本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数領域のRBに配置し、かつ、サブフレーム毎に1RBだけシフトしたRBに配置する。これにより、LTE+端末は、自装置のデータ信号が割り当てられていないRBにおいても、連続する複数のサブフレームに渡ってセル固有RSを確実に受信することができる。このため、LTE+端末はすべての周波数帯域におけるCQI測定およびPMI推定を精度良く行うことができる。なお、セル固有RSのシフト量は1RBでなくてもよい。
なお、本配置方法は、セル毎に時間領域および周波数領域が異なるRSの配置パターンを用いてもよい。例えば、隣接する2つの基地局のうち、一方の基地局が図8に示す配置パターンを用いるのに対し、他方の基地局は図9に示す配置パターンを用いてもよい。図8に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB0,1,2,3,0に配置されるのに対し、図9に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB0,2,1,3,0に配置される。すなわち、図9に示す配置パターンでは、R4〜R7が、1フレーム内において、サブフレーム毎に複数RB(ここでは、2RB)ずつ周波数領域でシフトした一部のRBに配置される。または、隣接する2つの基地局のうち、一方の基地局が図8に示す配置パターンを用いるのに対し、他方の基地局は図10に示す配置パターンを用いてもよい。図10に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB1,2,3,0,1に配置される。すなわち、図8に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0のRB0から1RBずつシフトさせたRBに配置されるのに対し、図10に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0のRB1から1RBずつシフトさせたRBに配置される。これにより、複数のセルにおいて、同一時間領域および同一周波数領域にR4〜R7が配置される確率を低減することができる。一般に、セル固有RSはセル内のすべての端末を対象として送信されるため、データシンボルよりも大きな送信電力で送信される。つまり、セル境界に位置する端末では、自装置が属するセルからのセル固有RSのみでなく、隣接セルからのセル固有RSも受信するため、セル固有RSのセル間干渉が大きくなる。しかし、上述したように、セル毎に時間領域および周波数領域が異なる配置パターンを用いることで、セル固有RSのセル間干渉を軽減することができるため、各端末におけるCQI測定およびPMI推定の精度が向上する。
また、本発明では、4サブフレームで1フレームを構成し、1フレームが、R4〜R7をすべてのRBに配置する配置パターンの1周期となるようにしてもよい。この場合、ハンドオーバ等で隣接セルから移ってきたLTE+端末は、フレーム番号を知らなくてもセル固有RS(R4〜R7)を受信することができる。
<配置方法2(図11)>
配置方法1では、同一サブフレームにおいてLTE+端末のみで用いるセル固有RSを1RBに配置したのに対し、本配置方法では、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを複数のRBに配置する。
端末の移動速度が低速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は緩慢になる。一方、端末の移動速度がより高速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は激しくなる。つまり、端末の移動速度がより高速である場合には、サブフレーム毎のチャネル品質の変動が激しくなる。よって、端末の移動速度がより高速である場合、長い時間間隔だけ前のサブフレームで得たRSを用いると、現時点のチャネル品質を正確に反映することができないため、CQI測定およびPMI推定の精度が劣化してしまう。
そこで、本配置方法では、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、複数のRBに配置する。
具体的には、図11に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB2およびRB3に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7がRB2およびRB3に配置され、サブフレーム4では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図11に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB1の2RBを設定し、サブフレーム1ではRB2およびRB3の2RBを設定する。サブフレーム2〜4についても同様である。
また、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REおよびRB1内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB2内の対応する各REおよびRB3内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2〜4についても同様である。
図11に示すように、1フレーム内の20個のRBのうち、10RBにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図11に示す8RS)以外の10RB(図11に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、LTE端末は、配置方法1(図8)と同様にして、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、配置方法1(図8)では、端末200(LTE+端末)は4サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができるのに対し、図11では、端末200(LTE+端末)は2サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができる。換言すると、配置方法1(図8)では、端末200(LTE+端末)は、同一RBにおいて、4サブフレーム毎にR4〜R7を受信することができるのに対し、図11では、端末200(LTE+端末)は、同一RBにおいて、2サブフレーム毎にR4〜R7を受信することができる。つまり、端末200(LTE+端末)は、配置方法1と比較して、より短いサブフレーム間隔で新たなR4〜R7を受信することができる。これにより、本配置方法では、配置方法1よりも短いサブフレーム間隔ですべてのRBにおけるチャネル品質を更新することができる。このため、端末200(LTE+端末)の移動速度が速い場合でも、受信した時刻がより新しいサブフレームのセル固有RSを用いて測定したチャネル品質を使用することができるため、端末200は、CQI測定およびPMI推定の精度を向上させることができる。
なお、本配置方法では、図11に示す配置パターンに替えて、図12に示す配置パターンを用いてもよい。すなわち、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を周波数領域で非連続な複数のRBに配置してもよい。
具体的には、図12に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0、および、RB0と周波数領域で非連続なRB2に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB1、および、RB1と周波数領域で非連続なRB3に配置される。サブフレーム2〜4についても同様である。
このように、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを周波数領域で非連続な複数のRBに配置することで、基地局100では、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てることができるRB(図12に示す4RS)も周波数領域で非連続となる。よって、周波数選択性が緩慢である場合でも、基地局100は、LTE端末に対して周波数領域で分散したRBを割り当てることができる。これにより、基地局100がLTE端末を受信品質の悪いRBに連続して割り当てることを防ぐことができるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
なお、本配置方法では、配置方法1(図8)と比較してLTE端末を割り当てることができるRB数が減少する。しかし、LTE端末を配置できるRBはサブフレーム毎に変わるので、基地局100は、連続する2サブフレームのいずれかのサブフレームではチャネル品質の良いRBにLTE端末を割り当てることができる。つまり、LTE端末を配置できるRB数の減少による周波数スケジューリング効果の劣化は小さい。
このように、本配置方法によれば、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを複数の一部のRBに配置する。これにより、配置方法1と同様の効果を得ることができる。また、本配置方法によれば、移動速度が速いLTE+端末が存在する場合でも、LTE+端末は、より新しいサブフレームで受信したRS、つまり、現時点におけるチャネル品質が反映されたRSを用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができる。
なお、本配置方法では、基地局100は、セル内の伝搬路の状況(周波数選択性)に応じて図11に示す配置パターンと図12に示す配置パターンとを切り替えてもよい。すなわち、基地局100の設定部105は、セル内の伝搬路の状態に応じて、R4〜R7が配置される、同一サブフレームの複数のRBの周波数間隔を切り替えてもよい。これにより、基地局100は、伝搬路の状況に適したスケジューリングが可能となるため、周波数スケジューリング効果をさらに向上させることができる。
<配置方法3(図13)>
本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。
上述したように、端末の移動速度が低速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は緩慢になる。よって、端末の移動速度が低速である場合、長い時間間隔だけ前のサブフレームで得たRSを用いて得られたチャネル品質を現時点のチャネル品質として使用してもCQI測定およびPMI推定の精度は劣化しない。よって、端末の移動速度が低速である場合には、配置方法1(図8)のように、サブフレーム毎にLTE+端末のみで用いるセル固有RSをRBに配置しなくてもよい。
そこで、本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。
以下の説明では、所定のサブフレーム間隔を2サブフレームとする。また、配置方法2(図12)と同様にして、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を周波数領域で非連続な複数のRBに配置する。
具体的には、図13に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0およびRB2に配置され、サブフレーム0から2サブフレーム間隔のサブフレーム2では、R4〜R7がRB1およびRB3に配置され、サブフレーム2から2サブフレーム間隔のサブフレーム4では、R4〜R7がRB0およびRB2に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図13に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB2の2RBを設定し、サブフレーム2ではRB1およびRB3の2RBを設定し、サブフレーム4ではRB0およびRB2の2RBを設定する。一方、設定部105は、サブフレーム1およびサブフレーム3ではR4〜R7を配置するRBを設定しない。
また、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REおよびRB2内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム2のRB1内の対応する各REおよびRB3内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム4のRB0内の対応する各REおよびRB2内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。
図13に示すように、1フレーム内の20個のRBのうち、6RBのみにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図13に示す8RS)以外の14RB(図13に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、LTE端末は、配置方法1(図8)と同様にして、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、図13では、端末200(LTE+端末)は4サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができる。よって、配置方法1(図8)と同様、端末200(LTE+端末)は、4サブフレーム毎に、各RBにおけるCQIおよびPMIを更新することができる。
このように、本配置方法によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。これにより、LTE+端末におけるCQI測定およびPMI推定の精度を維持しつつ、1フレーム内のLTE+端末のみで用いるセル固有RSの数を低減でき、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てるRBの数を増加させることができる。よって、本配置方法によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末に割り当てるRBを最大限確保することができるため、配置方法1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、本配置方法では、所定のサブフレーム間隔を2サブフレームとしたが、所定のサブフレーム間隔は2サブフレームに限定されない。例えば、基地局100は、所定のサブフレーム間隔をLTE+端末の移動速度に応じて設定してもよい。具体的には、基地局100は、LTE+端末の移動速度が低いほど、チャネル品質の変動が緩慢であるため、所定のサブフレーム間隔をより長くしてもよい。また、所定のサブフレームの間隔は端末毎にRRCシグナリングで通知されてもよいし、セル毎に報知してもよい。
以上、本実施の形態における配置方法1〜3について説明した。
このように、本実施の形態によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。また、本実施の形態によれば、基地局は、LTE+端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が無くなり、かつ、LTE端末を割り当てるRBの数が多くなるため、より多くの周波数帯域に対して周波数スケジューリングを行うことができる。
なお、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を5サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを4個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は5個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は4個に限定されない。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1の配置方法1〜3をセル環境に応じて切り替えて使用する場合について説明する。
上述したように、配置方法1の方が配置方法2よりもLTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が配置されるRB数を少なくすることができる。一方で、配置方法2の方が配置方法1よりも短いサブフレーム間隔で基地局がすべてのRBにおけるセル固有RS(R4〜R7)を送信することができる。つまり、配置方法1の方が配置方法2よりもLTE端末を割り当てる1フレーム内のRB数をより多く確保できる一方で、配置方法2の方が配置方法1よりもLTE+端末がすべての周波数領域でチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔をより短くすることができる。
同様に、配置方法3の方が配置方法2よりもLTE端末を割り当てる1フレーム内のRB数をより多く確保できる一方で、配置方法2の方が配置方法3よりもLTE+端末がすべての周波数領域でチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔を短くすることができる。
つまり、配置方法1(配置方法3)および配置方法2では、LTE端末を割り当てることができる1フレーム内のRB数と、LTE+端末がすべてのRBのチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔との間の関係がトレードオフの関係となる。
そこで、本実施の形態に係る設定部105(図4)は、実施の形態1の配置方法1(配置方法3)および配置方法2をセル環境に応じて切り替えて、セル固有RS(R4〜R7)を配置するRBを設定する。
以下、本実施の形態の設定部105における切り替え方法1、2について説明する。
<切り替え方法1>
本切り替え方法では、セル内のLTE端末の数に応じて配置方法を切り替える。
上述したように、基地局100(図4)は、端末固有RSであるR4〜R7を配置することで、セル固有RS(R4〜R7)が配置されたRB以外のRBでもLTE+端末を割り当てることができる。これに対し、基地局100は、セル固有RS(R4〜R7)が配置されたRB以外のRBのみしかLTE端末を割り当てることができない。よって、基地局100は、LTE端末の数が多いほど、LTE端末が割当可能なRB、つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBをより多く確保する必要がある。換言すると、基地局100は、LTE端末の数が多いほど、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBをより少なくする必要がある。
一方、基地局100は、LTE端末の数が少ないほど、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBをより多く確保することができる。これにより、端末200(図5)は、より多くのRBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを受信することができるため、LTE+端末の周波数スケジューリング効果が向上する。
そこで、設定部105は、LTE端末の数が多い場合、配置方法1(配置方法3)を用いてR4〜R7を配置するRBを設定し、LTE端末の数が少ない場合、配置方法2を用いてR4〜R7を配置するRBを設定する。具体的には、設定部105は、LTE端末の数と予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、設定部105は、LTE端末の数が閾値以上の場合、配置方法1(配置方法3)に切り替え、LTE端末の数が閾値未満の場合、配置方法2に切り替える。つまり、設定部105は、セル内のLTE端末の数に応じて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの数を変化させる。
これにより、基地局100は、LTE端末の数が多い場合には、配置方法1(配置方法3)を用いることで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを一部のRBに配置しつつ、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保することができる。一方、基地局100は、LTE端末の数が少ない場合には、配置方法2を用いることで、LTE端末を割り当てることができるRBを確保しつつ、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを最大限確保することができる。
このようにして、本切り替え方法によれば、基地局は、セル内のLTE端末が多い場合、LTE端末を割り当てることができるRBを優先して得られる配置方法に切り替える。一方で、基地局は、セル内のLTE端末が少ない場合、LTE+端末がすべての周波数帯域でセル固有RSを受信することができるサブフレームの間隔を短くすることで周波数スケジューリング効果を優先して得られる配置方法に切り替える。これにより、セル内のLTE端末の数がいずれの場合でも、LTE端末を割り当てるRBを確保しつつ、LTE+端末における周波数スケジューリング効果を得ることができる。
<切り替え方法2>
本切り替え方法では、セル内のLTE+端末の移動速度に応じて配置方法を切り替える。
上述したように、LTE+端末の移動速度が速いほどチャネル品質の変動が激しくなるため、端末200は、精度を劣化させずにCQI測定およびPMI推定を行うためには、より短い時間間隔、つまり、より短いサブフレーム間隔で各RBのチャネル品質を更新する必要がある。
一方、LTE+端末の移動速度が遅いほどチャネル品質の変動が緩慢になるため、端末200は、長い時間間隔、つまり、長いサブフレーム間隔で各RBのチャネル品質を更新しても精度を劣化させずにCQI測定およびPMI推定を行うことができる。
そこで、設定部105は、LTE+端末の移動速度が遅い場合、配置方法1(配置方法3)を用いてR4〜R7を配置するRBを設定し、LTE+端末の移動速度が速い場合、配置方法2を用いてR4〜R7を配置するRBを設定する。具体的には、設定部105は、LTE+端末の移動速度と予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、設定部105は、移動速度が閾値以下のLTE+端末しか存在しない場合、配置方法1(配置方法3)に切り替え、移動速度が閾値より大きいLTE+端末が存在する場合、配置方法2に切り替える。つまり、設定部105は、LTE+端末の移動速度に応じて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるサブフレームの間隔を変化させる。
これにより、基地局100は、LTE+端末の移動速度が遅い場合には、配置方法1(配置方法3)を用いることで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBを必要最小限に抑えて、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保することができる。一方、基地局100は、LTE+端末の移動速度が速い場合には、配置方法2を用いることで、LTE端末を割り当てることができるRBを確保しつつ、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを最大限確保することができる。
このようにして、本切り替え方法によれば、基地局は、セル内のLTE+端末の移動速度が遅い場合、LTE端末を割り当てることができるRBを優先して得られる配置方法に切り替える。一方で、基地局は、セル内のLTE+端末の移動速度が速い場合、LTE+端末がすべての周波数帯域でセル固有RSを受信することができるサブフレームの間隔を短くすることで周波数スケジューリング効果を優先して得られる配置方法に切り替える。これにより、セル内のLTE+端末の移動速度がいずれの場合でも、切り替え方法1と同様、LTE端末を割り当てるRBを確保しつつ、LTE+端末における周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
以上、本実施の形態の設定部105における切り替え方法1、2について説明した。
このように、本実施の形態によれば、セル環境に応じてLTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置方法を切り替える。このため、セル環境に応じて、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保しつつ、LTE+端末における周波数スケジューリング効果を最大限得ることができる。
なお、本実施の形態では、基地局100(図4)は、配置方法1(配置方法3)の配置パターンおよび配置方法2の配置パターンを切り替える際、配置パターンを切り替えたことを示す情報を、BCH信号を用いてすべての端末200(LTE+端末)に報知してもよい。ただし、基地局100と端末200との間で、配置パターン1〜3は共有されている。これにより、基地局100は、配置パターンを切り替える度に配置パターンを端末200に通知することなく、セル環境に応じて配置パターンを切り替えることができる。また、基地局100は、配置パターンを切り替えたことを示す情報を、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いてLTE+端末に個別に通知してもよい。
(実施の形態3)
3GPP-LTEでは、RBにLTE端末を割り当てる方法として、例えば以下の3つの方法が規定されている。1つ目の割当方法(以下、type0割当という)は、システム帯域内の複数のRBが複数のRBグループにグループ化されており、基地局が、LTE端末をRBグループ単位で割り当てる方法である。ここで、RBグループを構成するRB数は、システム帯域幅によって異なる。type0割当は、RB割当の自由度が高く、周波数スケジューリングにより大容量のデータを送信するのに適しており、高いスループットを得ることができる。
2つ目の割当方法(以下、type1割当という)は、システム帯域内のRBグループの一部を抽出し、抽出された一部のRBグループ内において、基地局がRB単位で端末を割り当てる方法である。type1割当では、端末に対して同時に割り当てられるRBの組み合わせが限定されるものの、RB単位で端末を割り当てるのでRB割当の粒度が細かくなるため、送信データ量の少ない端末に対するRB割当に適している。
3つ目の割当方法(以下、type2割当という)は、基地局が周波数領域で連続するRBに端末を割り当てる方法である。type2割当では、基地局は、端末が割り当てられたRBの開始点および終了点のみを端末へ通知すればよいため、RBの割当結果を通知するための情報量が少なくなる。また、type2割当では、type1割当と同様、端末に対して同時に割り当てられるRBの組み合わせが限定されるが、RB単位で端末を割り当てるのでRB割当の粒度が細かくなるため、送信データ量の少ない端末に対するRB割当に適している。
ここで、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が配置されるRBには、LTE端末を割り当てることができない。そのため、RBグループ単位でのRB割当を行うtype0割当では、RBグループを構成する複数のRBのいずれかにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが含まれる場合、基地局は、そのRBグループにLTE端末を割り当てることができない。つまり、type0割当では、LTE端末に割り当て可能なRBグループが制限され、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなってしまうことがあり得る。
例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがサブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される場合のRSの配置例を図14に示す。図14では、1サブフレームにおいて、複数のサブキャリアをRB0〜RB7の8個のRBに均等に分割する場合を一例に挙げて説明する。また、1つのRBグループは2つのRBで構成される(すなわち、RBグループサイズ:2RB)。例えば、図14に示すように、RB0およびRB1が1つのRBグループを構成し、RB2およびRB3が1つのRBグループを構成し、RB4およびRB5が1つのRBグループを構成し、RB6およびRB7が1つのRBグループを構成する。また、実施の形態1と同様、図14に示すように、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。
ここで、図14に示すサブフレーム0では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、RB0およびRB6の2つのRBに配置される。そのため、基地局は、RB0を含むRBグループ(図14に示すRB0およびRB1で構成されるRBグループ)、および、RB6を含むRBグループ(図14に示すRB6およびRB7で構成されるRBグループ)にLTE端末を割り当てることができない。よって、図14に示すサブフレーム0のRB0〜RB7の8つのRBのうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが2つ(RB0およびRB6)であるのに対し、LTE端末を割り当てることができないRBは4つ(RB0、RB1、RB6およびRB7)となる。
このように、type0割当では、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるRBであるにも関わらず、LTE端末を割り当てられないRBが存在する場合がある。type0割当は、周波数スケジューリングによって大容量のデータを送信するのに適したRB割当方法であるため、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約は、LTE端末のスループットの劣化に大きな影響を及ぼす。特に、RBグループサイズが大きい場合にはLTE端末のスループットの劣化はより大きくなる。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のRBグループを構成する複数のRBに配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、図15に示すように、図14と同様、1RBグループが2つのRBで構成される(RBグループサイズ:2)。
本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のRBグループを構成する複数のRBに配置する。具体的には、図15に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB0およびRB1に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB2およびRB3に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB4およびRB5に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB6およびRB7に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図15に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBグループとして、サブフレーム0ではRB0およびRB1で構成されるRBグループを設定し、サブフレーム1ではRB2およびRB3を構成するRBグループを設定する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。すなわち、設定部105は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを、RBグループ単位で設定する。
そして、基地局100の配置部106(図4)は、設定部105で設定されたRBグループを構成する複数のRBにR4〜R7を配置する。つまり、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0(およびRB1)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB2(およびRB3)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
図15に示すように、各サブフレームにおいて、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRBグループ(つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを含むRBグループ)の数は1つとなる。すなわち、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数が2つであるのに対し、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数も2つとなる。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがRBグループ単位で配置されることにより、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数と、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数とが同一となる。つまり、基地局100では、LTE端末を割り当てることができないRB数を最小限にすることができる。これにより、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限に抑えることができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
このようにして、本実施の形態によれば、端末をRBグループ単位で割り当てる場合でも、実施の形態1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。特に、RBグループ単位でのRB割当を行うtype0割当は、高速伝送を行うLTE端末のスループットを最も向上することができるRB割当方法である。そのため、本実施の形態によれば、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が緩和されるため、高速伝送を行うLTE端末を収容するセルでは、LTE端末が割り当てられるRB数が減少することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、基地局が端末をRBグループ単位で割り当てる場合について説明した。しかし、本発明では、基地局は、端末をRBグループの整数倍の単位で割り当てる場合でも本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を4サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを8個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は4個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は8個に限定されない。
(実施の形態4)
実施の形態3で説明したRB割当(type0割当、type1割当およびtype2割当)以外の他のRB割当方法として、Distributed RB割当(周波数ホッピング)がある。Distributed RB割当では、基地局は、1つの端末を、複数の異なるRBに分散して割り当てる。なお、以下の説明では、1つの端末が互いに異なる2つのRBに分散して割り当てられる場合について説明する。つまり、例えば、1サブフレーム内において各RBが時間領域の前半部分と後半部分とに時間分割され、基地局は、1つの端末を、異なる2つのRBのうち一方のRBの前半部分および他方のRBの後半部分に分散して割り当てる。また、Distributed RB割当において、異なる2つのRBの周波数間隔(RB間隔、ホッピング間隔またはGap)は、システム帯域幅に基づいて予め決定される。品質の良いRBをサブフレーム毎に割り当てる周波数スケジューリングと比較して、周波数ダイバーシチ効果を得ることができるDistributed RB割当は、例えば、一度割り当てたRBを継続して使い続ける音声パケット伝送向けのSemi−persistentスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling:SPS)に適している。
ここで、Distributed RB割当では、基地局が1つのLTE端末を割り当てる場合には、LTE端末を割り当てる2つのRBは、双方ともLTE端末に割当可能なRB、つまり、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いられるセル固有RSが配置されるRBである必要がある。つまり、Distributed RB割当では、Distributed RB割当で予め決定されたRB間隔だけ離れている2つのRBのいずれかにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが含まれる場合、基地局は、その2つのRBにLTE端末を割り当てることができない。つまり、Distributed RB割当では、LTE端末に割り当て可能なRBが制限され、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなってしまうことがあり得る。
例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがサブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される場合のRSの配置例を図16に示す。図16では、システム帯域幅を16RB(RB0〜RB15)とし、Distributed RB割当における2つのRBのRB間隔(ホッピング間隔)を8RBとする。また、実施の形態1と同様、図16に示すように、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。また、例えば、図16に示すサブフレーム2では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、RB2、RB8およびRB14の3つのRBに配置される。
ここで、図16に示すサブフレーム2において、RB10を用いて端末に対するDistributed RB割当を行う場合を想定する。このとき、端末には、RB10の前半部分または後半部分、および、RB10からホッピング間隔8RBだけ離れたRB2の後半部分または前半部分が割り当てられる。しかし、RB2は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBであるため、基地局は、RB2およびRB10にLTE端末を割り当てることができない。同様にして、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB8およびRB14に加え、RB8から8RBだけ離れたRB0、および、RB14から8RBだけ離れたRB6にもLTE端末を割り当てることができない。よって、図16に示すサブフレーム2のRB0〜RB15の16個のRBのうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが3つ(RB2、RB8およびRB14)であるのに対し、LTE端末を割り当てることができないRBは6つ(図16に示す破線で囲んだRB)となる。
このように、Distributed RB割当では、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるRBであるにも関わらず、LTE端末を割り当てることができないRBが存在する場合がある。つまり、Distributed RB割当では、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなり、LTE端末のスループットまたは音声端末収容数が劣化してしまうことがある。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れた複数のRBに配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、図17に示すように、図16と同様、システム帯域幅を16RB(RB0〜RB15)とする場合を一例に挙げて説明する。また、Distributed RB割当におけるRB間隔を8RBとする。
本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、Distributed RB割当におけるRB間隔(8RB)だけ離れた2つのRBに配置する。具体的には、図17に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、RB0、および、RB0から8RBだけ離れたRB8に配置される。同様に、図17に示すように、サブフレーム1では、R4〜R7が、RB1、および、RB1から8RBだけ離れたRB9に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7が、RB2、および、RB2から8RBだけ離れたRB10に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7が、RB3、および、RB3から8RBだけ離れたRB11に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図17に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB8を設定し、サブフレーム1ではRB1およびRB9を設定する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。すなわち、設定部105は、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する2つのRBを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)と同一のRBだけ離れたRBに設定する。
そして、基地局100の配置部106(図4)は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0(およびRB8)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB1(およびRB9)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
図17に示すように、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRB(つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB、または、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBとの周波数間隔が8RBであるRB)の数は2つとなる。すなわち、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数が2つであるのに対し、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRBの数も2つとなる。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがDistributed RB割当におけるRB間隔だけ離れた複数のRBに配置される。これにより、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数と、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数とが同一となる。つまり、基地局100では、LTE端末を割り当てることができないRB数を最小限にすることができる。これにより、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限に抑えることができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
このようにして、本実施の形態によれば、Distributed RB割当により端末をRBに割り当てる場合でも、実施の形態1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。特に、Distributed RB割当は、主に音声パケット送信時に用いられる。そのため、本実施の形態によれば、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が緩和されるため、音声通話を行うLTE端末を収容するセルでは、LTE端末が割り当てられる数、すなわち、音声端末収容数が減少することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当におけるRB間隔だけ離れた複数のRBに配置される場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当におけるRB間隔の1/N(ただし、Nは正の整数)だけ離れた複数のRBに配置されてもよい。
また、3GPP-LTEでは、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)は、RBグループを構成するRB数の整数倍となる。よって、基地局100が、端末に対して、RBグループ単位でDistributed RB割当を行う場合には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームにおいて、RBグループ単位で配置され、かつ、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れたRBグループに配置されればよい。
すなわち、基地局100は、1フレーム内の同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れた複数のRBグループをそれぞれ構成するリソースブロックに配置すればよい。
ここで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、実施の形態3と同様にして、サブフレーム毎に1RBグループずつ周波数領域でシフトさせたRBにRBグループ単位で配置される場合のRSの配置例を図18に示す。なお、1つのRBグループは、2つのRBで構成される(つまり、RBグループサイズ:2RB)。また、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)を8RBとする。すなわち、Distributed RB割当におけるRB間隔(8RB)は、RBグループサイズ(2RB)の4倍(整数倍)となる。
よって、図18に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB0およびRB1、および、そのRBグループ(RB0およびRB1)から8RBだけ離れたRBグループを構成するRB8およびRB9にそれぞれ配置される。同様に、図18に示すように、サブフレーム1では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB2およびRB3、および、そのRBグループ(RB2およびRB3)から8RBだけ離れたRBグループを構成するRB10およびRB11にそれぞれ配置される。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
これにより、実施の形態3と同様、端末をRBグループ単位で割り当てることによる、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限にすることができる。また、本実施の形態と同様、DistributedRB割当により端末をRBに割り当てることによる、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限にすることができる。つまり、本発明の実施の形態3および本実施の形態の組み合わせは、LTE-advancedのシステムに好適である。
さらに、図18に示すようなRSの配置パターンを用いることにより、RBグループ単位のRB割当(type0割当)を用いて高速伝送を行うLTE端末を収容するセルと、Distributed RB割当を用いて音声通話を行うLTE端末を収容するセルとで共通のフォーマットを用いてセル固有RSを送信することができる。このため、システムの簡素化を実現することができる。
なお、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を4サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は4個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態5)
移動体通信では、下り回線で基地局から端末へ伝送されるパケット(下り回線データ)に対してHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)が適用され、パケット(下り回線データ)の誤り検出結果を示す応答信号が上り回線で基地局へフィードバックされる。端末はパケット(下り回線データ)に誤りが無ければACK(Acknowledgment)信号を、誤りが有ればNACK(Negative Acknowledgment)信号を応答信号として基地局へフィードバックする。そして、基地局は、端末からNACK信号がフィードバックされると、パケット(下り回線データ)の再送、つまり、HARQ再送を行う。
また、端末からNACK信号がフィードバックされた場合、基地局がNACK信号の受信後、予め設定された所定時間経過後に、初回送信時と同一のRBを用いてパケット(再送パケット)を再送するsynchronous/non-adaptive再送がある。synchronous/non-adaptive再送では、パケットの再送を通知するためのシグナリングが不要となるため、再送パケットに対する制御信号のオーバーヘッドを抑えることができる。
しかしながら、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合には、LTE端末への初回送信時のパケットに対して、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBが割り当てられたにも関わらず、初回送信時から所定時間経過後の再送時には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBが割り当てられる可能性がある。この場合、基地局は、LTE端末に対して再送パケットを再送できなくなる。
そこで、本実施の形態では、各RB(またはRBグループ)において、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQにおける再送間隔(すなわち、予め設定された所定時間)と同一の時間間隔(すなわち、サブフレーム間隔)で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、HARQ(synchronous/non-adaptive再送)における再送間隔を4サブフレームとする。また、図19に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、同一サブフレームの4つのRB(または、2つのRBグループ)に配置される。
よって、図19に示すように、RB0、RB1、RB8およびRB9では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から4サブフレーム(HARQにおける再送間隔)経過後のサブフレーム4に配置される。同様に、図19に示すように、RB2、RB3、RB10およびRB11では、R4〜R7が、サブフレーム1、および、サブフレーム1から4サブフレーム(HARQ再送における再送間隔)経過後のサブフレーム5に配置される。RB4〜RB7およびRB12〜RB15についても同様である。
図19に示すように、各RBでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、HARQにおける再送間隔(すなわち、再送周期)と同一の時間間隔で配置されている。換言すると、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームから、HARQにおける再送間隔だけ経過後のサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されることはない。つまり、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームから、HARQにおける再送間隔だけ経過後のサブフレームには、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが確実に配置される。
よって、例えば、基地局100は、図19に示すサブフレーム0のRB2およびRB3を用いてLTE端末へパケットを初回送信する場合を想定する。この場合、LTE端末からNACK信号がフィードバックされた場合でも、基地局100は、初回送信時のサブフレームから4サブフレーム(HARQにおける再送間隔)経過後のサブフレーム4において、LTE端末へ再送パケットを確実に再送することができる。
このようにして、本実施の形態によれば、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQにおける再送間隔(再送周期)と同一の時間間隔で配置する。これにより、セル固有RSの配置がLTE端末のsynchronous/non-adaptive再送を妨げることがないため、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、HARQにおける再送間隔はHARQプロセス数と同じである。つまり、例えば、HARQの再送間隔が8サブフレームの場合には、端末当たり8個のHARQプロセスが存在する。従って、本発明では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔(すなわち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期)をHARQプロセス数に対応する時間間隔としてもよい。
また、本実施の形態では、パケットが1回目の再送時についてのみ説明した。しかし、本発明では、2回目以上の再送回数の場合でも同様に、各再送タイミングにおいて再送に用いるRBと、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが送信されるRBとが重なることがなくなる。
また、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQの再送間隔(送信周期)と同一の時間間隔で配置する場合について説明した。しかし、本発明では、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔は、HARQの再送間隔(送信周期)の整数倍でもよく、HARQの再送間隔(送信周期)の1/N(Nは正の整数)でもよい。なお、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔がHARQの再送間隔の整数倍のときは、再送に用いるRBと、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを送信するRBとが重なる場合が生じる。しかし、再送に用いるRBと、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを送信するRBとが重なる確率は低減できる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態6)
3GPP-LTEでは、LTE+端末は、CQIを基地局へフィードバックする際、所定の周期(以下、CQI報告周期)で、複数のRBを束ねたサブバンド単位でCQIを報告する。例えば、システム帯域内に4つのサブバンドが存在する場合、LTE+端末は、それぞれのサブバンドのチャネル品質を示す4つのCQI、および、システム帯域全体の平均チャネル品質を示す平均CQIをCQI報告周期で基地局に報告する。
また、各LTE+端末は、各サブバンドを構成するRB毎に、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を用いてチャネル品質を測定し、サブバンドのCQIを生成する。つまり、LTE+端末が各サブバンドのCQIを生成するには、各サブバンドを構成するすべてのRBでチャネル品質が測定される必要がある。
そこで、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、CQI報告周期と同一の時間間隔で配置する。また、本実施の形態では、各サブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、サブバンド単位で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、図20に示すように、システム帯域を16RB(RB0〜RB15)とし、1つのサブバンドは4つのRBで構成される(つまり、サブバンドサイズ:4RB)。具体的には、図20に示すように、サブバンド0はRB0〜RB3で構成され、サブバンド1はRB4〜RB7で構成され、サブバンド2はRB8〜RB11で構成され、サブバンド3はRB12〜RB15で構成される。また、CQI報告周期を4サブフレームとする。
よって、図20に示すように、サブバンド0を構成するRB0〜RB3では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から4サブフレーム(CQI報告周期)経過後のサブフレーム4に配置される。同様に、図20に示すように、サブバンド1を構成するRB4〜RB7では、R4〜R7が、サブフレーム1、および、サブフレーム1から4サブフレーム(CQI報告周期)経過後のサブフレーム5に配置される。サブバンド2を構成するRB8〜RB11およびサブバンド3を構成するRB12〜RB15についても同様である。
図20に示すように、各サブフレームにおいて、R4〜R7は、基地局100からLTE+端末へサブバンド単位で送信される。これにより、LTE+端末は、1つのサブバンドを構成するすべてのRBのチャネル品質を1サブフレームで測定することができる。また、図20に示すように、各サブバンドにおいて、R4〜R7は、CQI報告周期である4サブフレーム間隔で基地局100からLTE+端末へ送信される。つまり、各RBにおけるLTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期は、CQI報告周期と同一となる。よって、LTE+端末は、CQI報告周期である4サブフレームに渡って、すべてのサブバンド0〜3におけるすべてのRBのチャネル品質を測定することができる。
すなわち、LTE+端末は、1回のCQI報告周期(4サブフレーム間隔)で、4つのサブバンド0〜3毎のCQIおよびシステム帯域全体(図20に示すRB0〜RB15)の平均CQIを生成することができる。これにより、LTE+端末は、1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告することができるため、CQI報告の遅延を最小限に抑えることができる。
また、1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告する場合、複数のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告する場合よりもCQIのデータサイズはより大きくなる。ここで、符号化データサイズがより大きいほど、符号化ゲインはより大きくなる。よって、LTE+端末が1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告することにより、符号化ゲインがより大きくなるため、CQIの符号化効率が良くなる。
このようにして、本実施の形態によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、各RBではCQI報告周期と同一の時間間隔で配置し、かつ、各サブフレームではサブバンド単位で配置する。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができ、かつ、CQI報告の遅延を最小限に抑えることができる。
なお、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームではサブバンド単位で配置され、かつ、各サブバンドではCQI報告周期と同一の時間間隔で配置されていればよい。例えば、図20の代わりに、図21に示すように、周波数領域で隣接するサブバンドにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、時間領域および周波数領域で非連続なRBおよびサブフレームに配置してもよい。
また、本実施の形態において、複数のCQI報告周期が定義され、そのうち1つを端末毎に選択する場合には、基地局は、複数のCQI報告周期のうち1つのCQI報告周期、例えば、最も典型的なCQI報告周期と同一の送信周期(時間間隔)で、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを送信すればよい。
また、本実施の形態では、CQI報告周期は、報告対象のサブバンドのすべてのCQIが報告される周期であればよく、例えば、LTE+端末は、CQI報告周期内で、各サブバンドのCQIを時間領域で連続して順番に報告してもよい。
また、本実施の形態では、LTE+端末が、各サブバンドで生成したすべてのCQIを報告する場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末は、各サブバンドで生成したすべてのCQIのうち、チャネル品質がより良好な上位のサブバンドのCQIのみを報告してもよい。
また、本発明では、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、サブバンドを構成するRB数(サブバンドサイズ)とRBグループを構成するRB数(RBグループサイズ)との最小公倍数の単位で配置してもよい。この場合、本実施の形態と同様の効果を得ることができ、かつ、実施の形態3と同様の効果も得ることができる。ここで、3GPP-LTEでは、サブバンドサイズは、RBグループサイズの整数倍である。よって、3GPP-LTEでは、上述したように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをサブバンド単位で配置すると、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、サブバンドサイズとRBグループサイズとの最小公倍数の単位で常に配置されることになる。
また、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがCQI報告周期内の1サブフレームに配置される場合について説明した。しかし、本発明では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、CQI報告周期内の複数のサブフレームに配置されてもよい。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期を、CQI報告周期よりも速くしてもよい。この場合、LTE+端末は、各RBにおいて、複数のサブフレームで測定されたチャネル品質の平均値を得ることにより、CQIの精度をより向上させることができる。
また、3GPP-LTEでは、上り回線の制御チャネル(例えば、PUCCH(Physical Dedicated Control Channel))で送信できる制御信号のビット数は限られている。このため、3GPP-LTEでは、Nサブフレーム毎にCQIが1つずつ基地局に報告されるモード(PeriodicのUE selected subband feedback)が検討されている。ここで、CQIが報告されるNサブフレーム毎の周期をCQI報告周期とする。このCQI報告モードでは、システム帯域をM分割したうちの1つの帯域(bandwidth part:以下、部分帯域という)内で最も良好なチャネル品質のサブバンドのCQIが、CQI報告周期で報告される。また、各CQI報告周期においてCQI報告の対象となる部分帯域は、Nサブフレーム毎にシフトする。つまり、各部分帯域毎にCQIを測定するサブフレーム(CQI測定サブフレーム)が異なる。本発明をこのCQI報告モードに適用するためには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、各サブフレームでは、各部分帯域に含まれるサブバンド単位で配置し、かつ、各サブバンドでは、各部分帯域毎のCQI報告周期(Nサブフレーム)のM倍の周期((N×M)サブフレーム)で配置すればよい。つまり、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔を、部分帯域におけるCQI報告周期のM倍とすればよい。例えば、N=4とし、M=2とする場合、つまり、部分帯域毎のCQI報告周期が4サブフレームとなり、システム帯域全体が部分帯域0と部分帯域1とに分割される場合のRSの配置例を図22に示す。また、図22では、サブフレーム0〜3を部分帯域0のCQI測定サブフレームとし、部分帯域0に関するCQIは、CQI測定および送信準備にかかる所定時間経過後に報告される。また、サブフレーム4〜7を部分帯域1のCQI測定サブフレームとし、部分帯域1に関するCQIは、部分帯域0と同様の所定時間経過後に報告される。つまり、CQI報告周期は4サブフレームとなる。この場合、図22に示すように、部分帯域0(サブバンド0およびサブバンド1)では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、部分帯域0のCQI測定サブフレームであるサブフレーム0〜3のうちサブフレーム0およびサブフレーム2に配置される。また、部分帯域1(サブバンド2およびサブバンド3)では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、部分帯域1のCQI測定サブフレームであるサブフレーム4〜7のうちサブフレーム4およびサブフレーム6に配置される。なお、図22に示すサブフレーム8以降では、サブフレーム0〜7のセル固有RSの配置が繰り返される。つまり、図22では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔は、部分帯域毎のCQI報告周期N(=4サブフレーム)のM(=2部分帯域)倍である8サブフレームとなる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態7)
3GPP-LTEでは、基地局は、一度割り当てられたRBを所定の周期(時間間隔)で継続して使用し続けるSPSにより、一部のLTE端末をRBに割り当てる。ここでは、SPSによりLTE端末が割り当てられたRBの送信周期をSPS送信周期という。SPSによりLTE端末をRBに割り当てることにより、基地局は、送信データを送信する度にRBの割当結果を示す制御情報をLTE端末へ通知する必要が無くなる。
しかしながら、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合には、SPS送信周期のある送信タイミングでは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBにLTE端末への送信データが割り当てられた場合でも、SPS送信周期の別の送信タイミングでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBにLTE端末への送信データが割り当てられる可能性がある。この場合、基地局は、SPSにより割り当てられたLTE端末に対して送信データを送信できなくなる。
そこで、本実施の形態では、各RB(またはRBグループ)において、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期の1/N(ただし、Nは正の整数)の時間間隔で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、SPS送信周期を8サブフレームとする。つまり、SPSにより割り当てられた端末への送信データは、8サブフレーム毎に送信される。また、図23に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、同一サブフレームの4つのRB(または、2つのRBグループ)に配置される。
よって、図23に示すように、RB0、RB1、RB8およびRB9では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から8サブフレーム(SPS送信周期)経過後のサブフレーム8に配置される。同様に、図23に示すように、RB2、RB3、RB10およびRB11では、R4〜R7が、サブフレーム2、および、サブフレーム2から8サブフレーム(SPS送信周期)経過後のサブフレーム10に配置される。RB4〜RB7およびRB12〜RB15についても同様である。
図23に示すように、各RBでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、SPS送信周期(図23では8サブフレーム)と同一の時間間隔で配置されている。換言すると、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームからSPS送信周期だけ経過後のサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されることはない。つまり、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームからSPS送信周期だけ経過後のサブフレームには、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが確実に配置される。
よって、例えば、基地局100は、図23に示すサブフレーム0のRB2およびRB3を用いて、SPSにより割り当てられたLTE端末への送信データを送信すれば、次回以降のSPS送信タイミング(例えば、図23に示すサブフレーム8)でもLTE端末へ送信データを確実に送信することができる。
このようにして、本実施の形態によれば、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期と同一の時間間隔で配置する。これにより、LTE端末に対してSPSにより割り当てられたRBにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBが混在することがなくなる。これにより、SPSにより割り当てられたLTE端末の通信品質の劣化を防ぐことができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期と同一の時間間隔(図23に示す8RSの送信周期)で配置する場合について説明した。しかし、本発明では、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔は、SPS送信周期の1/N(例えば、図23では、4サブフレーム間隔または2サブフレーム間隔)でもよい。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を11サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は11個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態8)
3GPP-LTEでは、報知情報は、物理リソースの使用方法により、MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)1、および、SIB2〜SIB11(すなわち、SIB2以降のSIB)の3種類に分類できる。
具体的には、MIBは、固定のサブフレーム(例えば、サブフレーム0)および固定の周波数リソースを用いたP−BCH(Physical Broadcast Channel)で送信される。また、SIB1は、固定のサブフレーム(例えば、2フレームおきのサブフレーム5)で送信される。また、SIB2以降のSIBは、SIB1内に含まれるスケジューリング情報に示される、送信可能なサブフレーム(SI-window)のうちいずれかで送信される。SIB2以降のSIBの場合、SIBが送信されるサブフレームは、そのサブフレームで通知される下り回線の制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Dedicated Control Channel))に示される。つまり、端末は、そのサブフレームでPDCCHを受信するまでは、SIB2以降のSIBがいずれのサブフレームで送信されるか分からない。なお、PDCCHにはSIB2以降のSIBがどのRBを用いて送信されるかを示す情報も含まれる。
ここで、上述した報知情報はLTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要があるため、報知情報がLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBを用いて送信されると、LTE端末は報知情報を受信できなくなってしまう。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、報知情報が割り当てられるサブフレームおよびRBに応じて配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。
まず、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームについて説明する。
MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレーム(報知情報送信サブフレーム)以外のサブフレームに配置される。例えば、図24に示すように、報知情報(MIBまたはSIB1)がサブフレーム1で送信される場合には、R4〜R7は、サブフレーム1以外のサブフレーム、つまり、図24ではサブフレーム0、2〜7に配置される。すなわち、図24に示すサブフレーム1には、R4〜R7が配置されない。なお、図24では、R4〜R7は、報知情報が送信されるサブフレーム以外のサブフレーム0、2〜7毎に周波数領域に2RBずつシフトしたRBに配置される。
次いで、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームについて説明する。
SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、例えば実施の形態3(図15)または実施の形態4(図18)等と同様にしてRBに配置される。一方、SIB2以降のSIBは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBを用いて送信される。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレーム以外のサブフレームに配置される。MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームはLTE+端末では既知であるため、LTE+端末は、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームではCQI測定を行わないようにすることができる。
また、LTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要があるMIBまたはSIB1が送信されるサブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されないため、報知情報の送信に用いることができるRBをより多く確保することができる。これにより、報知情報が送信されるサブフレームでは、基地局100は、報知情報を十分低い符号化率で符号化して送信することにより、報知情報の誤り率特性が劣化することを防ぐことができる。
これに対し、SIB2以降のSIBについては、SIB2以降のSIBが、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRB以外のRBを用いて送信される。ここで、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームはLTE+端末では未知である。しかし、本実施の形態によれば、LTE+端末は、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームであるか否かに関わらず、通常のCQI測定を行うことができる。従って、LTE+端末では、PDCCHを受信した後にCQI測定を行うか否かを判定する必要がなく、端末処理の簡素化および遅延の低減を実現できる。また、SIB2以降のSIBは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBで送信されるため、LTE端末でも報知情報を確実に受信することが可能となる。
なお、上述した、LTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要がある報知情報に対して、LTE+端末のみで受信される必要がある報知情報(LTE+端末向けの報知情報SIB+)が送信されるサブフレームは、LTE+端末では既知である。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置も、LTE+端末では既知である。よって、LTE+端末向けの報知情報SIB+が送信される場合には、セル固有RSが配置されるサブフレーム(またはRB)、および、SIB+が送信されるサブフレーム(またはRB)について制約を設けなくてもよい。
このように、本実施の形態によれば、LTE端末およびLTE+端末の双方で報知情報を確実に受信することが可能となり、かつ、報知情報が送信されるサブフレームにおいて、報知情報の誤り率特性が劣化することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、SIB2以降のSIBが、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBを用いて送信される場合について説明した。しかし、本発明では、SIB2以降のSIBは、例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたサブフレーム以外のサブフレームで送信してもよい。または、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SIB1で通知されるSI-windowに基づいて、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレーム以外のサブフレームに配置されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、図24に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、報知情報が送信されるサブフレーム(図24ではサブフレーム1)を含まないサブフレーム毎にシフトしたRBに配置される場合について説明した。すなわち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、図24に示すサブフレーム0、2〜7毎に周波数領域で2RBずつシフトしたRBに配置されるについて説明した。しかし、本発明では、図25に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、報知情報が送信されるサブフレーム(図25ではサブフレーム1)を含むサブフレーム毎に周波数領域でシフトしたRBに配置されてもよい。ただし、報知情報が送信されるサブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。具体的には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、図25に示すサブフレーム0〜7毎に周波数領域で2RBずつシフトしたRBに配置する。ただし、報知情報が送信されるサブフレーム1のRB2およびRB3(RB10およびRB11)には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。これにより、報知情報が送信されるサブフレームがセル毎に異なる場合でも、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置され得るRBは各セルで同一となる。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBは、報知情報の有無に関わらず特定の周期で一定となる。よって、本実施の形態と同様にして、各セルに位置するLTE+端末は、報知情報が送信されるサブフレームでCQIの測定を行わないようにするだけでよく、LTE+端末のCQI測定に必要な回路を簡素化することができる。また、セル間でのRS同士の干渉を回避するために、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをセル間で互いに異なるRBに割り当てる場合には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBの関係(干渉回避のためのRBの配置関係)は報知情報の有無に関わらずセル間で維持される。このため、干渉軽減効果を劣化させることがない。
また、本実施の形態では、MIBおよびSIB1〜SIB11に限らず、例えば、MBSFN(MBMS Single Frequency Network)のデータが送信されるサブフレーム(MBSFNサブフレーム)でも、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置しないようにしてもよい。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、MBSFNサブフレーム以外のサブフレームに配置してもよい。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、本発明では、セル固有RS(R0〜R7)のうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の送信電力は、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の送信電力より小さくてもよい。基地局が4本のアンテナを用いて伝送する信号を受信する端末(LTE端末およびLTE+端末)はセル全体に位置することが想定される。これに対し、基地局が8本のアンテナを用いて高速伝送する信号を受信するLTE+端末はチャネル品質が良好であるセル中心付近に位置することが想定される。このため、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の送信電力より小さい送信電力で送信することで、RSの伝送効率を向上することができる。さらに、本発明では、セル固有RS(R0〜R7)のうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の1RBあたりのRSのシンボル数(つまり、RSの配置密度)は、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の配置密度より低くてもよい。
また、上記実施の形態では、LTE端末およびLTE+端末が共存する通信システムについて説明した。しかし、本発明は、LTE端末およびLTE+端末が共存する通信システムに限らず、例えば、N本のアンテナを具備する基地局のみに対応する端末、および、N本より多いアンテナを具備する基地局にも対応する端末が共存する通信システムに対して適用することができる。また、本発明は、例えば、通信システムAで動作する端末1、および、端末1が動作する通信システムAよりも前のバージョンの通信システムBでのみ動作する端末2が共存する場合でも適用することができる。
また、上記実施の形態では、R0〜R3が、4Tx基地局または8Tx基地局が備えるアンテナ0〜3(1番目〜4番目のアンテナ)から送信されるRSであり、R4〜R7が、8Tx基地局が備えるアンテナ4〜7(5番目〜8番目のアンテナ)から送信されるRSである場合について説明した。しかし、本発明では、R0〜R3は、LTE端末およびLTE+端末で受信されるRSであればよく、R4〜R7は、LTE+端末のみで受信されるRSであればよい。例えば、R4〜R7は、協調送信している他の基地局またはリレー局からLTE+端末宛てに送信されるRSであってもよい。
また、8本のアンテナを備える8Tx基地局において、アンテナ数が5本以上8本未満の場合等、つまり、R4〜R7の一部のRSのみが送信される場合でも、上記実施の形態と同様にして本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、サブフレーム毎に周波数領域でシフトするRBに配置される場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、サブフレーム毎に周波数領域でシフトしないRB、つまり、どのサブフレームでも固定のRBに配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、基地局が、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBにLTE端末を割り当てない場合について説明した。ここで、基地局が、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBにLTE端末を割り当てると、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを自局宛てのデータとして受信してしまい受信性能が劣化する。しかし、本発明では、LTE端末に対する性能劣化が許容される場合等には、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBに、LTE端末を割り当ててもよい。
また、端末はUE、基地局はNode B、サブキャリアはトーンと称されることもある。また、CPはガードインターバル(Guard Interval;GI)と称されることもある。また、セル固有RSは共通RSと称されることもある。また、参照信号はパイロット信号と称されることもある。また、サブフレームはスロットと称されることもある。
また、アンテナはアンテナポート(antenna port)と称されることもある。なお、複数の物理アンテナを1つのアンテナポートとして用いてもよい。アンテナポート(antenna port)とは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。例えば3GPP-LTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なる参照信号(Reference signal)を送信できる最小単位として規定されている。また、アンテナポートはプリコーディングベクトル(Precoding vector)の重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。例えば、8本の物理アンテナ(物理アンテナ0〜7)を具備する基地局は、物理アンテナ0,4では、R0に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R4にR0の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。同様に、物理アンテナ1,5では、R1に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R5にR1の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。また、物理アンテナ2,6では、R2に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R6にR2の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。また、物理アンテナ3,7では、R3に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R7にR1の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。これにより、LTE+端末は、R0およびR4を用いて、物理アンテナ0,4から自端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができる。同様に、LTE+端末は、R1およびR5を用いて、物理アンテナ1,5からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができ、R2およびR6を用いて、物理アンテナ2,6からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができ、R3およびR7を用いて、物理アンテナ3,7からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができる。すなわち、基地局は、2本の物理アンテナから、互いに直交する重み付けがかけられた2つのセル固有RSを送信する。本発明では、このようなRS送信方法を用いる場合でも、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、LTE+端末が高次MIMO(8アンテナMIMO)を用いる場合について説明したが、これに限らず、受信側(LTE+端末)で3GPP-LTEよりも多くのアンテナ用の参照信号を受信する場合、例えば、複数基地局から送信される参照信号を受信する動作に対しても本発明を適用することができる。例えば、上記実施の形態では1つの基地局が8アンテナを構成したのに対し、複数の基地局で8アンテナを構成する場合でも本発明を適用することができる。また、上記実施の形態では、3GPP-LTEを4アンテナとして、高次MIMOを、3GPP-LTEに対してさらに4アンテナ追加して合計8アンテナとした場合を一例として示した。しかし、本発明は、これに限らず、3GPP-LTEを2アンテナとし、高次MIMOを、3GPPLTEに対してさらに2アンテナ追加して合計4アンテナとしてもよい。または、上記の双方の組み合わせとしてもよく、3GPP-LTEを2アンテナまたは4アンテナとし、高次MIMOを、3GPP-LTEに対して2アンテナ追加または4アンテナ追加としてもよい。または、3GPP-LTEを2アンテナとし、高次MIMOを3GPPLTEに対してさらに6アンテナ追加して合計8アンテナとしてもよい。
また、アンテナポートの概念を用いる場合には、実際の物理アンテナが8本だとしても、3GPP-LTE向けのセル固有RS(LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS)に対して4アンテナポートを定義し、高次MIMO向けセル固有RS(LTE+端末のみで用いるセル固有RS)に対して別の8アンテナポートを定義してもよい。この場合、例えば、基地局は、3GPP-LTE向けのセル固有RSにはアンテナポートあたり2つの物理アンテナにより重み付けして送信し、高次MIMO向けのセル固有RSには各アンテナから重み付けなしで送信するという運用が可能である。
また、セル固有RSはそのセルの報知情報(PBCH)またはPDCCHの復調に用いられるRSとして定義してもよく、端末固有RSは端末への送信データの復調に用いられるRSとして定義してもよい。
また、周波数領域と時間領域との間の変換を行う方法は、IFFT、FFTに限られない。
また、本発明は、基地局および端末だけでなく、すべての無線通信装置に対して適用することができる。
また、上記実施の形態ではアンテナとして説明したが、本発明はアンテナポートでも同様に適用できる。
アンテナポートとは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。
例えば3GPP-LTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なる参照信号(Reference signal)を送信できる最小単位として規定されている。
また、アンテナポートはプリコーディングベクトル(Precoding vector)の重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。
また、CQI及びPMIを合わせてCSI(Channel State Information)と呼ぶこともある。上記実施の形態におけるLTE+端末のみで用いるセル固有RSはCQI及びPMIの測定を目的とするため、CSI−RSと呼ばれることもある。
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2009年1月29日出願の特願2009−018284の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、移動体通信システム等に適用することができる。
本発明は、参照信号配置方法および無線通信基地局装置に関する。
3GPP-LTEでは、下り回線の通信方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用されている。3GPP-LTEでは、無線通信基地局装置(以下、基地局と省略する)が予め定められた通信リソースを用いて参照信号(Reference Signal:RS)を送信し、無線通信端末装置(以下、端末と省略する)は受信した参照信号を用いてチャネル推定を行ってデータを復調する(非特許文献1参照)。また、端末は、参照信号を用いて適応MCS(Modulation and channel Coding Scheme)制御、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送におけるPMI(Precoding Matrix Indicator)制御または適応スケジューリングのための受信品質の測定を行う。そして、端末は得られるPMIおよび受信品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)を基地局へフィードバックする。
また、基地局が複数のアンテナを備えている場合、基地局はダイバーシチ送信を行うことが可能である。例えば、基地局は複数のアンテナから複数のデータストリームを送信(MIMO送信)することにより、高速伝送が可能となる。このようにしてダイバーシチ送信された信号を端末が誤りなく受信するためには、端末は、基地局での送信に用いられたアンテナ群から端末までのチャネル状態を知る必要がある。従って、基地局に備えられるすべてのアンテナからRSが互いに干渉なく送信される必要がある。これを実現するために3GPP-LTEでは、基地局の各アンテナから、時間領域および周波数領域で互いに異なるタイミングおよびキャリア周波数を用いてRSが送信される方法を採用している。
図1に3GPP-LTEで想定されている4アンテナの基地局(4Tx基地局)の構成を示し、図2に4Tx基地局におけるRS送信方法を示す(非特許文献2参照)。ただし、図2において、縦軸(周波数領域)はサブキャリア単位であり、横軸(時間領域)はOFDMシンボル単位である。また、R0,R1,R2,R3はそれぞれアンテナ0,1,2,3(1番目,2番目,3番目,4番目のアンテナ)から送信されるRSを示す。また、図2において、太線の枠で囲まれた1つのブロック(周波数領域で6サブキャリア、時間領域で14OFDMシンボル)の単位をリソースブロック(Resource Block:RB)と呼ぶ。なお、3GPP-LTEでは、1RBが12サブキャリアで構成されるが、ここでは説明を簡略するために、1RBを構成するサブキャリア数を6サブキャリアとする。また、1RBを構成する1サブキャリア×1OFDMシンボルの単位をリソースエレメント(RE:Resource Element)と呼ぶ。図2から分かるように、4Tx基地局では、RS送信にかかるオーバーヘッドを最小限に抑えるため、アンテナ2(3番目のアンテナ)、アンテナ3(4番目のアンテナ)からのRS(R2およびR3)の送信頻度を減少させている。
なお、図2に示すRSは基地局がカバーするセル内のすべての端末に対して共通であり、セル固有RS(Cell Specific Reference Signal)と呼ばれる。また、基地局では、ビームフォーミング送信のために、端末毎に固有のウェイトを乗じたRS(端末固有RS(UE Specific Reference Signal))が追加で送信されることもある。
上記のとおり、3GPP-LTEにおける基地局のアンテナ数は最大4本であり、3GPP-LTEに対応する端末は、最大4つのアンテナを具備する基地局(4Tx基地局)から送信されたRS(図2に示すR0〜R3)を用いて、データの復調および下り信号の品質測定を行う。
これに対し、3GPP-LTEの発展形であるLTE-advancedでは、最大8つのアンテナを具備する基地局(8Tx基地局)が検討されている。ただし、LTE-advancedでも、3GPP-LTEにおける基地局(4Tx基地局)のみに対応する端末が通信できるようにするために、3GPP-LTEに則した基地局を提供する必要がある。換言すれば、LTE-advancedでは、4Tx基地局のみに対応する端末(以下、LTE端末という)および8Tx基地局にも対応する端末(以下、LTE+端末という。またはLTE-advanced端末と称してもよい)の双方を収容することが要求されている。
3GPP TS 36.213 V8.2.0 (ftp://ftp.3gpp.org/specs/2008-03/Rel-8/36_series/36213-820.zip)
3GPP TS 36.211 V8.2.0 (ftp://ftp.3gpp.org/specs/2008-03/Rel-8/36_series/36211-820.zip)
LTE-advancedにおいて、ダイバーシチ送信された信号をLTE+端末が誤りなく受信するためには、基地局は8アンテナ分のRSを送信する必要がある。例えば、図3に示すように、すべてのRBに、8アンテナ分のRSであるR0〜R7を配置することが考えられる。これにより、LTE+端末は信号を誤りなく受信することができる。さらに、端末では、各アンテナのCQIおよびPMIをサブフレーム毎に得ることができるため、MIMO伝送によりスループットを向上することができる。
しかしながら、LTE端末は図2に示すRS(R0〜R3)の配置位置しか把握していない。つまり、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるRS、すなわち、図3に示すR4〜R7の存在を知らない。そのため、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるRS(R4〜R7)が配置されたREでは、データ信号が配置されたと認識して信号を受信する。このように、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合、LTE端末は信号を正しく受信できない場合がある。その結果、LTE端末の誤り率特性およびスループットが劣化してしまう。
本発明の目的は、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる参照信号配置方法および無線通信基地局装置を提供することである。
本発明の参照信号配置方法は、N本のアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第1無線通信端末装置および前記N本より多いアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第2無線通信端末装置の双方が用いる第1参照信号を、1フレーム内のすべてのリソースブロックに配置し、前記第2無線通信端末装置のみが用いる第2参照信号を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のリソースブロックグループを構成する複数のリソースブロックに配置するようにした。
本発明の無線通信基地局装置は、N本のアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第1無線通信端末装置および前記N本より多いアンテナを具備する無線通信基地局装置に対応する第2無線通信端末装置の双方が用いる第1参照信号、および、前記第2無線通信端末装置のみが用いる第2参照信号を送信する無線通信基地局装置であって、前記第2参照信号の配置パターンに基づいて、前記第2参照信号を配置するリソースブロックをサブフレーム毎に設定する設定手段と、前記第1参照信号を1フレーム内のすべてのリソースブロックに配置し、前記第2参照信号を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて
一部のリソースブロックグループを構成する複数のリソースブロックに配置する配置手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
従来の4Tx基地局の構成を示すブロック図
従来の4Tx基地局におけるRS送信方法を示す図
従来の8Tx基地局におけるRS送信方法を示す図
本発明の実施の形態1に係る基地局の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るLTE+端末の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るLTE端末およびLTE+端末の双方で用いるRSのみが配置されるRBを示す図
本発明の実施の形態1に係るLTE+端末のみで用いるRSが配置されるRBを示す図
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法1)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法2)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法2)
本発明の実施の形態1に係るRSの配置パターンを示す図(配置方法3)
本発明の実施の形態3に係る課題を示す図
本発明の実施の形態3に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態4に係る課題を示す図
本発明の実施の形態4に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態4に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態5に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態6に係るRSの他の配置パターンを示す図
本発明の実施の形態7に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態8に係るRSの配置パターンを示す図
本発明の実施の形態8に係るRSの他の配置パターンを示す図
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、基地局は8本のアンテナを有し、LTE端末およびLTE+端末に対して送信データを送信する。また、1フレームは複数のサブフレームに分けられる。また、1サブフレームの複数のサブキャリアが複数のRBに分割される。つまり、1RBは、1サブフレームの一部のサブキャリアで構成される。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る基地局100の構成を図4に示す。
基地局100において、符号化・変調部101は、送信データのための符号化部11および変調部12を、基地局100が通信可能な端末の数Nだけ備える。符号化・変調部101において、符号化部11−1〜11−Nは、端末1〜Nの送信データに対して符号化処理を行い、変調部12−1〜12−Nは、符号化後の送信データに対して変調処理を行
ってデータシンボルを生成する。なお、符号化・変調部101は、復号部118−1〜118−Nから入力されるCQI情報に基づいて、符号化部11および変調部12それぞれの符号化率および変調方式(すなわち、MCS)を決定する。
符号化・変調部102において、符号化部13は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置パターンを示す情報(RS配置情報)に対して符号化処理を行い、変調部14は、符号化後のRS配置情報に対して変調処理を行ってRS配置情報シンボルを生成する。ここで、基地局100は、RS配置情報を、BCH(Broadcast Channel)信号を用いて、基地局100がカバーするセル内のすべてのLTE+端末に報知してもよい。
割当部103は、復号部118−1〜118−Nから入力されるCQI情報に従って、データシンボルおよびRS配置情報シンボルを、OFDMシンボルを構成する各サブキャリアに割り当ててマッピング部104に出力する。
マッピング部104は、割当部103から入力される各シンボルを、アンテナ110−1〜110−8にそれぞれマッピングする。また、マッピング部104は、復号部118−1〜118−Nから入力されるPMI情報に基づいて、各アンテナで用いるPrecodingベクトルを選択する。そして、マッピング部104は、選択されたPrecodingベクトルを、各アンテナにマッピングされたシンボルに乗算する。そして、マッピング部104は、各アンテナにマッピングされたシンボルを配置部106に出力する。
設定部105は、RS配置情報に基づいて、アンテナ110−5〜110−8からそれぞれ送信されるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBをサブフレーム毎に設定する。具体的には、設定部105は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の配置位置を示す配置パターンに基づいて、セル固有RSを配置するRBを複数のサブフレーム毎に設定する。ここで、設定部105が用いる配置パターンでは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)が、1フレーム内のすべてのRBに配置され、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、1フレーム内の一部のRBに配置されている。そして、設定部105は、設定結果を配置部106に出力する。
配置部106は、マッピング部104から入力される各アンテナにマッピングされたシンボルに、セル固有RS(R0〜R7)をそれぞれ付加する。具体的には、配置部106は、アンテナ110−1〜110−4にマッピングされたシンボルにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)を1フレーム内のすべてのRBに配置する。一方、配置部106は、アンテナ110−5〜110−8にマッピングされたシンボルにおいて、設定部105から入力される設定結果に基づいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、設定された一部のRBに配置する。また、配置部106は、設定部105から入力される設定結果に示されるRB以外のRBにLTE+端末宛ての送信データが割り当てられた場合、端末固有RSをRBに配置する。例えば、配置部106は、R4〜R7を端末固有RSとして用いる。なお、配置部106は、端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7を用いてもよい。そして、配置部106は、RS配置後のシンボル列をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部107−1〜107−8に出力する。
IFFT部107−1〜107−8、CP(Cyclic Prefix)付加部108−1〜108−8および無線送信部109−1〜109−8はアンテナ110−1〜110−8にそれぞれ対応して備えられる。
IFFT部107−1〜107−8は、シンボルが割り当てられたRBを構成する複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、マルチキャリア信号であるOFDMシンボル
を生成する。そして、IFFT部107−1〜107−8は、生成したOFDMシンボルをCP付加部108−1〜108−8にそれぞれ出力する。
CP付加部108−1〜108−8は、OFDMシンボルの後尾部分と同じ信号をCPとしてOFDMシンボルの先頭に付加する。
無線送信部109−1〜109−8は、CP付加後のOFDMシンボルに対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ110−1〜110−8から各端末へ送信する。すなわち、基地局100はアンテナ110−1〜110−8から複数のデータストリームを送信する。
一方、無線受信部111は、最大N個の端末から同時に送信されたN個の信号をアンテナ110−1〜110−8を介して受信し、これらの信号に対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
CP除去部112は、受信処理後の信号からCPを除去する。
FFT(Fast Fourier Transform)部113は、CP除去後の信号に対してFFTを行って、周波数領域で多重された端末毎の信号を得る。ここで、端末毎の信号にはそれぞれ、各端末のデータ信号と、各端末のCQI情報およびPMI情報を含む制御情報とが含まれている。
分離部114は、FFT部113から入力される各端末の信号を、各端末のデータ信号および制御情報に分離する。そして、分離部114は、端末1〜Nのデータ信号を復調部115−1〜115−Nにそれぞれ出力し、端末1〜Nの制御情報を復調部117−1〜117−Nにそれぞれ出力する。
基地局100は、復調部115−1〜115−N、復号部116−1〜116−N、復調部117−1〜117−Nおよび復号部118−1〜118−Nを、基地局100が通信可能な端末の数Nだけ備える。
復調部115−1〜115−Nは、分離部114から入力されるデータ信号に対して復調処理を行い、復号部116−1〜116−Nは、復調後のデータ信号に対して復号処理を行う。これにより、端末毎の受信データが得られる。
復調部117−1〜117−Nは、分離部114から入力される制御情報に対して復調処理を行い、復号部118−1〜118−Nは、復調後の制御情報に対して復号処理を行う。そして、復号部118−1〜118−Nは、制御情報のうちCQI情報およびPMI情報を符号化・変調部101、割当部103およびマッピング部104に出力する。
次に、本実施の形態に係る端末200(LTE+端末)について説明する。本実施の形態に係る端末200の構成を図5に示す。
図5に示す端末200において、無線受信部202−1〜202−8、CP除去部203−1〜203−8、FFT部204−1〜204−8および抽出部205−1〜205−8は、アンテナ201−1〜201−8にそれぞれ対応して備えられる。
無線受信部202−1〜202−8は、基地局100(図4)から送信されたOFDMシンボルをアンテナ201−1〜201−8を介して受信し、これらのOFDMシンボルに対しダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を行う。
CP除去部203−1〜203−8は、受信処理後のOFDMシンボルからCPを除去する。
FFT部204−1〜204−8は、CP除去後のOFDMシンボルに対してFFTを行って、周波数領域の信号を得る。
抽出部205−1〜205−8は、復号部211から入力されるRS配置情報に基づいて、FFT部204−1〜204−8から入力される信号からセル固有RS(R0〜R7)および端末固有RS(例えば、端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7)を抽出する。そして、抽出部205−1〜205−8は、セル固有RSをチャネル推定部206および測定部212に出力し、端末固有RSをチャネル推定部206に出力する。また、抽出部205−1〜205−8は、FFT部204−1〜204−8から入力される信号を空間受信処理部207に出力する。なお、端末200は、RS配置情報が含まれるBCH信号を基地局100から受信することで、RS配置情報を取得してもよい。
チャネル推定部206は、抽出部205−1〜205−8から入力されるセル固有RSおよび端末固有RSを用いてチャネル推定を行い、チャネル推定結果を空間受信処理部207に出力する。
空間受信処理部207は、チャネル推定部206から入力されるチャネル推定結果を用いて、抽出部205−1〜205−8からそれぞれ入力される信号、つまり、アンテナ201−1〜201−8でそれぞれ受信した信号に対して、空間分離処理を行う。そして、空間受信処理部207は、分離されたデータストリームのうち、データ信号を復調部208に出力し、RS配置情報を復調部210に出力する。
復調部208は、空間受信処理部207から入力されるデータ信号に対して復調処理を行い、復号部209は、復調後のデータ信号に対して復号処理を行う。これにより、受信データが得られる。
復調部210は、空間受信処理部207から入力されるRS配置情報に対して復調処理を行い、復号部211は、復調後のRS配置情報に対して復号処理を行う。そして、復号部211は、復号後のRS配置情報を抽出部205−1〜205−8に出力する。
一方、測定部212は、抽出部205−1〜205−8から入力されるセル固有RS(R0〜R7)を用いて、アンテナ201−1〜201−8毎のCQIの測定および、良好な受信品質を得るためのPMIの推定を行う。そして、測定部212は、測定したCQIを示すCQI情報および推定したPMIを示すPMI情報を制御情報として符号化部215に出力する。
符号化部213は、送信データに対して符号化処理を行い、変調部214は、符号化後の送信データに対して変調処理を行ってデータシンボルを生成する。そして、変調部214は、生成したデータシンボルを多重部217に出力する。
符号化部215は、測定部212から入力されるCQI情報およびPMI情報を含む制御情報に対して符号化処理を行い、変調部216は、符号化後の制御情報に対して変調処理を行って制御情報シンボルを生成する。そして、変調部216は、生成した制御情報シンボルを多重部217に出力する。
多重部217は、変調部214から入力されるデータシンボルおよび変調部216から
入力される制御情報シンボルを多重して、多重後の信号をIFFT部218に出力する。
IFFT部218は、多重部217から入力される信号が割り当てられた複数のサブキャリアに対してIFFTを行って、IFFT後の信号をCP付加部219に出力する。
CP付加部219は、IFFT部218から入力される信号の後尾部分と同じ信号をCPとして信号の先頭に付加する。
無線送信部220は、CP付加後の信号に対しD/A変換、増幅およびアップコンバート等の送信処理を行ってアンテナ201−1から基地局100(図4)へ送信する。
次に、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、例えば図8に示すように、1フレームが5サブフレーム(サブフレーム0〜4)で構成される。また、1サブフレームにおいて、複数のサブキャリアをRB0〜RB3の4個のRBに均等に分割する場合を一例に挙げて説明する。また、図6および図7に示すように、1RBは6サブキャリア×1サブフレームで構成される。また、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)は、図6および図7に示すようにRB内の予め設定されたREに配置される。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、図7に示すようにRB内の予め設定されたREに配置される。
また、以下の説明では、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を図8に示すように4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。つまり、図8において、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)は、1フレーム内のすべてのRBに配置されるのに対し、LTE+端末のみで用いるRS(R4〜R7)は8RSで示されるRBのみに配置される。
<配置方法1(図8)>
本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部のRBのみに配置する。
ここで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部の限られた周波数帯域のみに固定的に配置すると、基地局100は、LTE+端末およびLTE端末の双方のデータ信号を限られた周波数帯域のみにしか割り当てることができなくなる。例えば、1フレーム内のサブフレーム0〜サブフレーム4において、RB0〜RB3のうち、RB0およびRB1にLTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が固定的に配置されると、基地局100は、LTE端末宛てのデータ信号をRB2およびRB3のみにしか割り当てることができなくなる。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の一部の限られた周波数帯域のみに固定的に配置すると、LTE端末の割り当て可能なRBが限定されるため、周波数スケジューリング効果が劣化してしまう。
そこで、本配置方法では、さらに、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数帯域のRBに配置する。
具体的には、図8に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB1に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7がRB2に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7がRB3に配置され、サブフレーム4では、R4〜R7がRB0に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図8に示すように、LTE+端末のみで
用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0を設定し、サブフレーム1ではRB1を設定する。サブフレーム2〜4についても同様である。
配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB1内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2〜4についても同様である。
図8に示すように、1フレーム内の20個のRB(「サブフレーム0〜4の5サブフレーム」×「RB0〜3の4RB」)のうち、5RBのみにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図8に示す8RS)以外の15RB(図8に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、基地局100は、R4〜R7が配置される一部のRB(図8に示す8RS)以外のRB(図8に示す4RS)にLTE端末を割り当てることができる。これにより、LTE端末は、R4〜R7が配置されているREを誤ってデータシンボルとして受信することが無いため、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、図8に示すように、R4〜R7が配置されるRB(図8に示す8RS)は、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数領域のRBに配置される。具体的には、図8に示すように、R4〜R7は、サブフレーム0では、RB0に配置されるのに対し、サブフレーム0に隣接するサブフレーム1では、RB0と周波数領域が異なるRB1に配置される。同様に、R4〜R7は、サブフレーム1に隣接するサブフレーム2では、RB1と周波数領域が異なるRB2に配置される。サブフレーム3、4についても同様である。すなわち、R4〜R7は、サブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される。
これにより、端末200(LTE+端末)は、1サブフレームのいずれか1RBで8個のセル固有RS(R0〜R7)を用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができ、かつ、連続する4サブフレームで、すべてのRB0〜3におけるCQIおよびPMIを更新することができる。そして、端末200(LTE+端末)は、得られたCQIおよびPMIを基地局100にフィードバックする。また、基地局100は、フィードバックされたCQIに基づく適応MCS制御を行い、さらに、フィードバックされたPMIを用いて送信データをMIMO送信する。なお、端末200(LTE+端末)は、各サブフレームで得られたCQIおよびPMIを、サブフレーム毎に基地局へフィードバックしてもよい。これにより、端末200(LTE+端末)では、1サブフレームあたりのフィードバック量を少なくすることができ、かつ、RB毎により新しいCQIおよびPMI、つまり、精度の良いCQIおよびPMIをフィードバックすることができる。また、端末200(LTE+端末)は、RB0〜RB3のすべてのCQIおよびPMIを得てから、CQIおよびPMIを一度に基地局へフィードバックしてもよい。
ここで、基地局100の8本のアンテナを用いた高速伝送(MIMO送信)はセル半径の小さいマイクロセルで行われることが想定される。このため、基地局100の8本のアンテナを用いた高速伝送は、低速移動のLTE+端末のみをサポートする。よって、図8に示すように、すべてのRBにおけるCQI測定およびPMI推定を行うために4サブフレームの長い時間間隔を要する場合でも、4サブフレームに渡るチャネル品質の変動が緩慢であるため、CQI測定およびPMI推定の精度の劣化は小さい。つまり、基地局100は、端末200(LTE+端末)からの十分な精度のCQIおよびPMIを用いて適応MCS制御およびMIMO送信を行うことができるため、スループットを向上させることができる。
また、R4〜R7が配置されないRB(図8に示す4RS)に端末200(LTE+端末)のデータを割り当てる場合、基地局100は、データ復調用の端末固有RS(端末固有のウェイトを乗じたR4〜R7)を、データを割り当てたRBに配置して送信する。すなわち、基地局100は、端末固有RSを用いることで、R4〜R7が配置されたRB(図8に示す8RS)のみでなく、いずれのRB0〜3でもLTE+端末宛てのデータ信号を割り当てることができる。よって、基地局100では、LTE+端末を割り当てる際のスケジューラの制約が無くなるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
ただし、端末固有RSが送信されるRBは基地局100がどのRBにLTE+端末を割り当てるかによって変わり、各LTE+端末では自端末に割り当てられたRBしか基地局100から通知されない。そのため、各LTE+端末は、自端末に割り当てられたRBの端末個別RSしか存在を知らない。つまり、他のLTE+端末は、端末固有RSを用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができない。しかし、本配置方法では、サブフレーム毎にいずれか1つのRBにセル固有RSが送信されるため、他のLTE+端末は端末固有RSを知らなくても、CQI測定およびPMI推定を行うことができる。
このように、本配置方法によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の複数のRBのうち、一部のRBのみに配置する。これにより、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRB以外のRBでは、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てることができる。よって、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをデータ信号として誤って受信することが無いため、誤り率特性の劣化を防止することができる。よって、本配置方法では、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されないRBでLTE+端末宛てのデータ信号を割り当てる場合、基地局は端末固有RSをRBに配置する。これにより、基地局は、すべてのRBにおいて、LTE+端末宛てのデータ信号を割り当てることができるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
また、本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、隣接するサブフレームで互いに異なる周波数領域のRBに配置し、かつ、サブフレーム毎に1RBだけシフトしたRBに配置する。これにより、LTE+端末は、自装置のデータ信号が割り当てられていないRBにおいても、連続する複数のサブフレームに渡ってセル固有RSを確実に受信することができる。このため、LTE+端末はすべての周波数帯域におけるCQI測定およびPMI推定を精度良く行うことができる。なお、セル固有RSのシフト量は1RBでなくてもよい。
なお、本配置方法は、セル毎に時間領域および周波数領域が異なるRSの配置パターンを用いてもよい。例えば、隣接する2つの基地局のうち、一方の基地局が図8に示す配置パターンを用いるのに対し、他方の基地局は図9に示す配置パターンを用いてもよい。図8に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB0,1,2,3,0に配置されるのに対し、図9に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB0,2,1,3,0に配置される。すなわち、図9に示す配置パターンでは、R4〜R7が、1フレーム内において、サブフレーム毎に複数RB(ここでは、2RB)ずつ周波数領域でシフトした一部のRBに配置される。または、隣接する2つの基地局のうち、一方の基地局が図8に示す配置パターンを用いるのに対し、他方の基地局は図10に示す配置パターンを用いてもよい。図10に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0,1,2,3,4の順にRB1,2,3,0,1に配置される。すなわち、図8に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0のRB0から1RBずつシフトさせたRBに配置されるのに対し、図10に示す配置パターンでは、R4〜R7がサブフレーム0のRB1から1RBずつシフトさせたRBに配置
される。これにより、複数のセルにおいて、同一時間領域および同一周波数領域にR4〜R7が配置される確率を低減することができる。一般に、セル固有RSはセル内のすべての端末を対象として送信されるため、データシンボルよりも大きな送信電力で送信される。つまり、セル境界に位置する端末では、自装置が属するセルからのセル固有RSのみでなく、隣接セルからのセル固有RSも受信するため、セル固有RSのセル間干渉が大きくなる。しかし、上述したように、セル毎に時間領域および周波数領域が異なる配置パターンを用いることで、セル固有RSのセル間干渉を軽減することができるため、各端末におけるCQI測定およびPMI推定の精度が向上する。
また、本発明では、4サブフレームで1フレームを構成し、1フレームが、R4〜R7をすべてのRBに配置する配置パターンの1周期となるようにしてもよい。この場合、ハンドオーバ等で隣接セルから移ってきたLTE+端末は、フレーム番号を知らなくてもセル固有RS(R4〜R7)を受信することができる。
<配置方法2(図11)>
配置方法1では、同一サブフレームにおいてLTE+端末のみで用いるセル固有RSを1RBに配置したのに対し、本配置方法では、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを複数のRBに配置する。
端末の移動速度が低速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は緩慢になる。一方、端末の移動速度がより高速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は激しくなる。つまり、端末の移動速度がより高速である場合には、サブフレーム毎のチャネル品質の変動が激しくなる。よって、端末の移動速度がより高速である場合、長い時間間隔だけ前のサブフレームで得たRSを用いると、現時点のチャネル品質を正確に反映することができないため、CQI測定およびPMI推定の精度が劣化してしまう。
そこで、本配置方法では、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、複数のRBに配置する。
具体的には、図11に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB2およびRB3に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7がRB2およびRB3に配置され、サブフレーム4では、R4〜R7がRB0およびRB1に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図11に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB1の2RBを設定し、サブフレーム1ではRB2およびRB3の2RBを設定する。サブフレーム2〜4についても同様である。
また、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REおよびRB1内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB2内の対応する各REおよびRB3内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2〜4についても同様である。
図11に示すように、1フレーム内の20個のRBのうち、10RBにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図11に示す8RS)以外の10RB(図11に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、LTE端末は、配置方法1(図8)と同様にして、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、配置方法1(図8)では、端末200(LTE+端末)は4サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができるのに対し、図11では、端末200(LTE+端末)は2サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができる。換言すると、配置方法1(図8)では、端末200(LTE+端末)は、同一RBにおいて、4サブフレーム毎にR4〜R7を受信することができるのに対し、図11では、端末200(LTE+端末)は、同一RBにおいて、2サブフレーム毎にR4〜R7を受信することができる。つまり、端末200(LTE+端末)は、配置方法1と比較して、より短いサブフレーム間隔で新たなR4〜R7を受信することができる。これにより、本配置方法では、配置方法1よりも短いサブフレーム間隔ですべてのRBにおけるチャネル品質を更新することができる。このため、端末200(LTE+端末)の移動速度が速い場合でも、受信した時刻がより新しいサブフレームのセル固有RSを用いて測定したチャネル品質を使用することができるため、端末200は、CQI測定およびPMI推定の精度を向上させることができる。
なお、本配置方法では、図11に示す配置パターンに替えて、図12に示す配置パターンを用いてもよい。すなわち、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を周波数領域で非連続な複数のRBに配置してもよい。
具体的には、図12に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0、および、RB0と周波数領域で非連続なRB2に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7がRB1、および、RB1と周波数領域で非連続なRB3に配置される。サブフレーム2〜4についても同様である。
このように、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを周波数領域で非連続な複数のRBに配置することで、基地局100では、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てることができるRB(図12に示す4RS)も周波数領域で非連続となる。よって、周波数選択性が緩慢である場合でも、基地局100は、LTE端末に対して周波数領域で分散したRBを割り当てることができる。これにより、基地局100がLTE端末を受信品質の悪いRBに連続して割り当てることを防ぐことができるため、周波数スケジューリング効果を向上させることができる。
なお、本配置方法では、配置方法1(図8)と比較してLTE端末を割り当てることができるRB数が減少する。しかし、LTE端末を配置できるRBはサブフレーム毎に変わるので、基地局100は、連続する2サブフレームのいずれかのサブフレームではチャネル品質の良いRBにLTE端末を割り当てることができる。つまり、LTE端末を配置できるRB数の減少による周波数スケジューリング効果の劣化は小さい。
このように、本配置方法によれば、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを複数の一部のRBに配置する。これにより、配置方法1と同様の効果を得ることができる。また、本配置方法によれば、移動速度が速いLTE+端末が存在する場合でも、LTE+端末は、より新しいサブフレームで受信したRS、つまり、現時点におけるチャネル品質が反映されたRSを用いてCQI測定およびPMI推定を行うことができる。
なお、本配置方法では、基地局100は、セル内の伝搬路の状況(周波数選択性)に応じて図11に示す配置パターンと図12に示す配置パターンとを切り替えてもよい。すなわち、基地局100の設定部105は、セル内の伝搬路の状態に応じて、R4〜R7が配置される、同一サブフレームの複数のRBの周波数間隔を切り替えてもよい。これにより、基地局100は、伝搬路の状況に適したスケジューリングが可能となるため、周波数スケジューリング効果をさらに向上させることができる。
<配置方法3(図13)>
本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。
上述したように、端末の移動速度が低速である場合、基地局と端末との間のチャネル品質の変動は緩慢になる。よって、端末の移動速度が低速である場合、長い時間間隔だけ前のサブフレームで得たRSを用いて得られたチャネル品質を現時点のチャネル品質として使用してもCQI測定およびPMI推定の精度は劣化しない。よって、端末の移動速度が低速である場合には、配置方法1(図8)のように、サブフレーム毎にLTE+端末のみで用いるセル固有RSをRBに配置しなくてもよい。
そこで、本配置方法では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。
以下の説明では、所定のサブフレーム間隔を2サブフレームとする。また、配置方法2(図12)と同様にして、同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を周波数領域で非連続な複数のRBに配置する。
具体的には、図13に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7がRB0およびRB2に配置され、サブフレーム0から2サブフレーム間隔のサブフレーム2では、R4〜R7がRB1およびRB3に配置され、サブフレーム2から2サブフレーム間隔のサブフレーム4では、R4〜R7がRB0およびRB2に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図13に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB2の2RBを設定し、サブフレーム2ではRB1およびRB3の2RBを設定し、サブフレーム4ではRB0およびRB2の2RBを設定する。一方、設定部105は、サブフレーム1およびサブフレーム3ではR4〜R7を配置するRBを設定しない。
また、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0内の対応する各REおよびRB2内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム2のRB1内の対応する各REおよびRB3内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム4のRB0内の対応する各REおよびRB2内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。
図13に示すように、1フレーム内の20個のRBのうち、6RBのみにR4〜R7が配置される。すなわち、R4〜R7が配置される一部のRB(図13に示す8RS)以外の14RB(図13に示す4RS)では、LTE端末が受信可能なR0〜R3のみが送信される。よって、LTE端末は、配置方法1(図8)と同様にして、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
また、図13では、端末200(LTE+端末)は4サブフレームですべてのRBのセル固有RS(R0〜R7)を受信することができる。よって、配置方法1(図8)と同様、端末200(LTE+端末)は、4サブフレーム毎に、各RBにおけるCQIおよびPMIを更新することができる。
このように、本配置方法によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、所定のサブフレーム間隔の一部のRBに配置する。これにより、LTE+端末におけるCQI測定およびPMI推定の精度を維持しつつ、1フレーム内のLTE+端末のみで用いるセル固有RSの数
を低減でき、LTE端末宛てのデータ信号を割り当てるRBの数を増加させることができる。よって、本配置方法によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末に割り当てるRBを最大限確保することができるため、配置方法1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、本配置方法では、所定のサブフレーム間隔を2サブフレームとしたが、所定のサブフレーム間隔は2サブフレームに限定されない。例えば、基地局100は、所定のサブフレーム間隔をLTE+端末の移動速度に応じて設定してもよい。具体的には、基地局100は、LTE+端末の移動速度が低いほど、チャネル品質の変動が緩慢であるため、所定のサブフレーム間隔をより長くしてもよい。また、所定のサブフレームの間隔は端末毎にRRCシグナリングで通知されてもよいし、セル毎に報知してもよい。
以上、本実施の形態における配置方法1〜3について説明した。
このように、本実施の形態によれば、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合でも、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。また、本実施の形態によれば、基地局は、LTE+端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が無くなり、かつ、LTE端末を割り当てるRBの数が多くなるため、より多くの周波数帯域に対して周波数スケジューリングを行うことができる。
なお、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を5サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを4個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は5個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は4個に限定されない。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1の配置方法1〜3をセル環境に応じて切り替えて使用する場合について説明する。
上述したように、配置方法1の方が配置方法2よりもLTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が配置されるRB数を少なくすることができる。一方で、配置方法2の方が配置方法1よりも短いサブフレーム間隔で基地局がすべてのRBにおけるセル固有RS(R4〜R7)を送信することができる。つまり、配置方法1の方が配置方法2よりもLTE端末を割り当てる1フレーム内のRB数をより多く確保できる一方で、配置方法2の方が配置方法1よりもLTE+端末がすべての周波数領域でチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔をより短くすることができる。
同様に、配置方法3の方が配置方法2よりもLTE端末を割り当てる1フレーム内のRB数をより多く確保できる一方で、配置方法2の方が配置方法3よりもLTE+端末がすべての周波数領域でチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔を短くすることができる。
つまり、配置方法1(配置方法3)および配置方法2では、LTE端末を割り当てることができる1フレーム内のRB数と、LTE+端末がすべてのRBのチャネル品質を更新することができるサブフレームの間隔との間の関係がトレードオフの関係となる。
そこで、本実施の形態に係る設定部105(図4)は、実施の形態1の配置方法1(配置方法3)および配置方法2をセル環境に応じて切り替えて、セル固有RS(R4〜R7)を配置するRBを設定する。
以下、本実施の形態の設定部105における切り替え方法1、2について説明する。
<切り替え方法1>
本切り替え方法では、セル内のLTE端末の数に応じて配置方法を切り替える。
上述したように、基地局100(図4)は、端末固有RSであるR4〜R7を配置することで、セル固有RS(R4〜R7)が配置されたRB以外のRBでもLTE+端末を割り当てることができる。これに対し、基地局100は、セル固有RS(R4〜R7)が配置されたRB以外のRBのみしかLTE端末を割り当てることができない。よって、基地局100は、LTE端末の数が多いほど、LTE端末が割当可能なRB、つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBをより多く確保する必要がある。換言すると、基地局100は、LTE端末の数が多いほど、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBをより少なくする必要がある。
一方、基地局100は、LTE端末の数が少ないほど、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBをより多く確保することができる。これにより、端末200(図5)は、より多くのRBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを受信することができるため、LTE+端末の周波数スケジューリング効果が向上する。
そこで、設定部105は、LTE端末の数が多い場合、配置方法1(配置方法3)を用いてR4〜R7を配置するRBを設定し、LTE端末の数が少ない場合、配置方法2を用いてR4〜R7を配置するRBを設定する。具体的には、設定部105は、LTE端末の数と予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、設定部105は、LTE端末の数が閾値以上の場合、配置方法1(配置方法3)に切り替え、LTE端末の数が閾値未満の場合、配置方法2に切り替える。つまり、設定部105は、セル内のLTE端末の数に応じて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの数を変化させる。
これにより、基地局100は、LTE端末の数が多い場合には、配置方法1(配置方法3)を用いることで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを一部のRBに配置しつつ、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保することができる。一方、基地局100は、LTE端末の数が少ない場合には、配置方法2を用いることで、LTE端末を割り当てることができるRBを確保しつつ、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを最大限確保することができる。
このようにして、本切り替え方法によれば、基地局は、セル内のLTE端末が多い場合、LTE端末を割り当てることができるRBを優先して得られる配置方法に切り替える。一方で、基地局は、セル内のLTE端末が少ない場合、LTE+端末がすべての周波数帯域でセル固有RSを受信することができるサブフレームの間隔を短くすることで周波数スケジューリング効果を優先して得られる配置方法に切り替える。これにより、セル内のLTE端末の数がいずれの場合でも、LTE端末を割り当てるRBを確保しつつ、LTE+端末における周波数スケジューリング効果を得ることができる。
<切り替え方法2>
本切り替え方法では、セル内のLTE+端末の移動速度に応じて配置方法を切り替える。
上述したように、LTE+端末の移動速度が速いほどチャネル品質の変動が激しくなるため、端末200は、精度を劣化させずにCQI測定およびPMI推定を行うためには、より短い時間間隔、つまり、より短いサブフレーム間隔で各RBのチャネル品質を更新する必要がある。
一方、LTE+端末の移動速度が遅いほどチャネル品質の変動が緩慢になるため、端末200は、長い時間間隔、つまり、長いサブフレーム間隔で各RBのチャネル品質を更新しても精度を劣化させずにCQI測定およびPMI推定を行うことができる。
そこで、設定部105は、LTE+端末の移動速度が遅い場合、配置方法1(配置方法3)を用いてR4〜R7を配置するRBを設定し、LTE+端末の移動速度が速い場合、配置方法2を用いてR4〜R7を配置するRBを設定する。具体的には、設定部105は、LTE+端末の移動速度と予め設定された閾値とを比較して配置方法を切り替える。すなわち、設定部105は、移動速度が閾値以下のLTE+端末しか存在しない場合、配置方法1(配置方法3)に切り替え、移動速度が閾値より大きいLTE+端末が存在する場合、配置方法2に切り替える。つまり、設定部105は、LTE+端末の移動速度に応じて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるサブフレームの間隔を変化させる。
これにより、基地局100は、LTE+端末の移動速度が遅い場合には、配置方法1(配置方法3)を用いることで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBを必要最小限に抑えて、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保することができる。一方、基地局100は、LTE+端末の移動速度が速い場合には、配置方法2を用いることで、LTE端末を割り当てることができるRBを確保しつつ、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを最大限確保することができる。
このようにして、本切り替え方法によれば、基地局は、セル内のLTE+端末の移動速度が遅い場合、LTE端末を割り当てることができるRBを優先して得られる配置方法に切り替える。一方で、基地局は、セル内のLTE+端末の移動速度が速い場合、LTE+端末がすべての周波数帯域でセル固有RSを受信することができるサブフレームの間隔を短くすることで周波数スケジューリング効果を優先して得られる配置方法に切り替える。これにより、セル内のLTE+端末の移動速度がいずれの場合でも、切り替え方法1と同様、LTE端末を割り当てるRBを確保しつつ、LTE+端末における周波数ダイバーシチ効果を得ることができる。
以上、本実施の形態の設定部105における切り替え方法1、2について説明した。
このように、本実施の形態によれば、セル環境に応じてLTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置方法を切り替える。このため、セル環境に応じて、LTE端末を割り当てることができるRBを最大限確保しつつ、LTE+端末における周波数スケジューリング効果を最大限得ることができる。
なお、本実施の形態では、基地局100(図4)は、配置方法1(配置方法3)の配置パターンおよび配置方法2の配置パターンを切り替える際、配置パターンを切り替えたことを示す情報を、BCH信号を用いてすべての端末200(LTE+端末)に報知してもよい。ただし、基地局100と端末200との間で、配置パターン1〜3は共有されている。これにより、基地局100は、配置パターンを切り替える度に配置パターンを端末200に通知することなく、セル環境に応じて配置パターンを切り替えることができる。また、基地局100は、配置パターンを切り替えたことを示す情報を、RRC(Radio Resource
Control)シグナリングを用いてLTE+端末に個別に通知してもよい。
(実施の形態3)
3GPP-LTEでは、RBにLTE端末を割り当てる方法として、例えば以下の3つの方法が規定されている。1つ目の割当方法(以下、type0割当という)は、システム帯域内の複数のRBが複数のRBグループにグループ化されており、基地局が、LTE端末をRBグループ単位で割り当てる方法である。ここで、RBグループを構成するRB数は、システム帯
域幅によって異なる。type0割当は、RB割当の自由度が高く、周波数スケジューリングにより大容量のデータを送信するのに適しており、高いスループットを得ることができる。
2つ目の割当方法(以下、type1割当という)は、システム帯域内のRBグループの一部を抽出し、抽出された一部のRBグループ内において、基地局がRB単位で端末を割り当てる方法である。type1割当では、端末に対して同時に割り当てられるRBの組み合わせが限定されるものの、RB単位で端末を割り当てるのでRB割当の粒度が細かくなるため、送信データ量の少ない端末に対するRB割当に適している。
3つ目の割当方法(以下、type2割当という)は、基地局が周波数領域で連続するRBに端末を割り当てる方法である。type2割当では、基地局は、端末が割り当てられたRBの開始点および終了点のみを端末へ通知すればよいため、RBの割当結果を通知するための情報量が少なくなる。また、type2割当では、type1割当と同様、端末に対して同時に割り当てられるRBの組み合わせが限定されるが、RB単位で端末を割り当てるのでRB割当の粒度が細かくなるため、送信データ量の少ない端末に対するRB割当に適している。
ここで、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が配置されるRBには、LTE端末を割り当てることができない。そのため、RBグループ単位でのRB割当を行うtype0割当では、RBグループを構成する複数のRBのいずれかにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが含まれる場合、基地局は、そのRBグループにLTE端末を割り当てることができない。つまり、type0割当では、LTE端末に割り当て可能なRBグループが制限され、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなってしまうことがあり得る。
例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがサブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される場合のRSの配置例を図14に示す。図14では、1サブフレームにおいて、複数のサブキャリアをRB0〜RB7の8個のRBに均等に分割する場合を一例に挙げて説明する。また、1つのRBグループは2つのRBで構成される(すなわち、RBグループサイズ:2RB)。例えば、図14に示すように、RB0およびRB1が1つのRBグループを構成し、RB2およびRB3が1つのRBグループを構成し、RB4およびRB5が1つのRBグループを構成し、RB6およびRB7が1つのRBグループを構成する。また、実施の形態1と同様、図14に示すように、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。
ここで、図14に示すサブフレーム0では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、RB0およびRB6の2つのRBに配置される。そのため、基地局は、RB0を含むRBグループ(図14に示すRB0およびRB1で構成されるRBグループ)、および、RB6を含むRBグループ(図14に示すRB6およびRB7で構成されるRBグループ)にLTE端末を割り当てることができない。よって、図14に示すサブフレーム0のRB0〜RB7の8つのRBのうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが2つ(RB0およびRB6)であるのに対し、LTE端末を割り当てることができないRBは4つ(RB0、RB1、RB6およびRB7)となる。
このように、type0割当では、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるRBであるにも関わらず、LTE端末を割り当てられないRBが存在する場合がある。type0割当は、周波数スケジューリングによって大容量のデータを送信するのに適したRB割当方法であるため、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約は、LTE端末のスループットの劣化に大きな影響を及ぼす。特に、RBグループサイズが
大きい場合にはLTE端末のスループットの劣化はより大きくなる。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のRBグループを構成する複数のRBに配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、図15に示すように、図14と同様、1RBグループが2つのRBで構成される(RBグループサイズ:2)。
本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、1フレーム内の同一サブフレームにおいて一部のRBグループを構成する複数のRBに配置する。具体的には、図15に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB0およびRB1に配置され、サブフレーム1では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB2およびRB3に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB4およびRB5に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB6およびRB7に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図15に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBグループとして、サブフレーム0ではRB0およびRB1で構成されるRBグループを設定し、サブフレーム1ではRB2およびRB3を構成するRBグループを設定する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。すなわち、設定部105は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを、RBグループ単位で設定する。
そして、基地局100の配置部106(図4)は、設定部105で設定されたRBグループを構成する複数のRBにR4〜R7を配置する。つまり、配置部106は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0(およびRB1)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB2(およびRB3)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
図15に示すように、各サブフレームにおいて、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRBグループ(つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBを含むRBグループ)の数は1つとなる。すなわち、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数が2つであるのに対し、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数も2つとなる。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがRBグループ単位で配置されることにより、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数と、type0割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数とが同一となる。つまり、基地局100では、LTE端末を割り当てることができないRB数を最小限にすることができる。これにより、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限に抑えることができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
このようにして、本実施の形態によれば、端末をRBグループ単位で割り当てる場合でも、実施の形態1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。特に、RBグループ単位でのRB割当を行うtype0割当は、高速伝送を行うLTE端末のスループットを最も向上することができるRB割当方法である。そのため、本実施の形態によれば、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が緩和されるため、高
速伝送を行うLTE端末を収容するセルでは、LTE端末が割り当てられるRB数が減少することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、基地局が端末をRBグループ単位で割り当てる場合について説明した。しかし、本発明では、基地局は、端末をRBグループの整数倍の単位で割り当てる場合でも本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を4サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを8個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は4個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は8個に限定されない。
(実施の形態4)
実施の形態3で説明したRB割当(type0割当、type1割当およびtype2割当)以外の他のRB割当方法として、Distributed RB割当(周波数ホッピング)がある。Distributed RB割当では、基地局は、1つの端末を、複数の異なるRBに分散して割り当てる。なお、以下の説明では、1つの端末が互いに異なる2つのRBに分散して割り当てられる場合について説明する。つまり、例えば、1サブフレーム内において各RBが時間領域の前半部分と後半部分とに時間分割され、基地局は、1つの端末を、異なる2つのRBのうち一方のRBの前半部分および他方のRBの後半部分に分散して割り当てる。また、Distributed RB割当において、異なる2つのRBの周波数間隔(RB間隔、ホッピング間隔またはGap)は、システム帯域幅に基づいて予め決定される。品質の良いRBをサブフレーム毎に割り当てる周波数スケジューリングと比較して、周波数ダイバーシチ効果を得ることができるDistributed RB割当は、例えば、一度割り当てたRBを継続して使い続ける音声パケット伝送向けのSemi−persistentスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling:SPS)に適している。
ここで、Distributed RB割当では、基地局が1つのLTE端末を割り当てる場合には、LTE端末を割り当てる2つのRBは、双方ともLTE端末に割当可能なRB、つまり、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いられるセル固有RSが配置されるRBである必要がある。つまり、Distributed RB割当では、Distributed
RB割当で予め決定されたRB間隔だけ離れている2つのRBのいずれかにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが含まれる場合、基地局は、その2つのRBにLTE端末を割り当てることができない。つまり、Distributed RB割当では、LTE端末に割り当て可能なRBが制限され、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなってしまうことがあり得る。
例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがサブフレーム毎に1RBずつ周波数領域でシフトさせたRBに配置される場合のRSの配置例を図16に示す。図16では、システム帯域幅を16RB(RB0〜RB15)とし、Distributed RB割当における2つのRBのRB間隔(ホッピング間隔)を8RBとする。また、実施の形態1と同様、図16に示すように、R0〜R3の4個のRSが配置されるRB(図6)を4RSと示し、R0〜R7の8個のRSが配置されるRB(図7)を8RSと示す。また、例えば、図16に示すサブフレーム2では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、RB2、RB8およびRB14の3つのRBに配置される。
ここで、図16に示すサブフレーム2において、RB10を用いて端末に対するDistributed RB割当を行う場合を想定する。このとき、端末には、RB10の前半部分または後半部分、および、RB10からホッピング間隔8RBだけ離れたRB2の
後半部分または前半部分が割り当てられる。しかし、RB2は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBであるため、基地局は、RB2およびRB10にLTE端末を割り当てることができない。同様にして、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB8およびRB14に加え、RB8から8RBだけ離れたRB0、および、RB14から8RBだけ離れたRB6にもLTE端末を割り当てることができない。よって、図16に示すサブフレーム2のRB0〜RB15の16個のRBのうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBが3つ(RB2、RB8およびRB14)であるのに対し、LTE端末を割り当てることができないRBは6つ(図16に示す破線で囲んだRB)となる。
このように、Distributed RB割当では、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるRBであるにも関わらず、LTE端末を割り当てることができないRBが存在する場合がある。つまり、Distributed RB割当では、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が大きくなり、LTE端末のスループットまたは音声端末収容数が劣化してしまうことがある。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れた複数のRBに配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。
以下の説明では、図17に示すように、図16と同様、システム帯域幅を16RB(RB0〜RB15)とする場合を一例に挙げて説明する。また、Distributed RB割当におけるRB間隔を8RBとする。
本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、Distributed RB割当におけるRB間隔(8RB)だけ離れた2つのRBに配置する。具体的には、図17に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、RB0、および、RB0から8RBだけ離れたRB8に配置される。同様に、図17に示すように、サブフレーム1では、R4〜R7が、RB1、および、RB1から8RBだけ離れたRB9に配置され、サブフレーム2では、R4〜R7が、RB2、および、RB2から8RBだけ離れたRB10に配置され、サブフレーム3では、R4〜R7が、RB3、および、RB3から8RBだけ離れたRB11に配置される。
つまり、基地局100の設定部105(図4)は、図17に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を配置するRBとして、サブフレーム0ではRB0およびRB8を設定し、サブフレーム1ではRB1およびRB9を設定する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。すなわち、設定部105は、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する2つのRBを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)と同一のRBだけ離れたRBに設定する。
そして、基地局100の配置部106(図4)は、図7に示すようにしてサブフレーム0のRB0(およびRB8)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置し、サブフレーム1のRB1(およびRB9)内の対応する各REにR4〜R7をそれぞれ配置する。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
図17に示すように、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRB(つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有
RSが配置されるRB、または、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBとの周波数間隔が8RBであるRB)の数は2つとなる。すなわち、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数が2つであるのに対し、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRBの数も2つとなる。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがDistributed RB割当におけるRB間隔だけ離れた複数のRBに配置される。これにより、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB数と、Distributed RB割当によりLTE端末を割り当てることができないRB数とが同一となる。つまり、基地局100では、LTE端末を割り当てることができないRB数を最小限にすることができる。これにより、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限に抑えることができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
このようにして、本実施の形態によれば、Distributed RB割当により端末をRBに割り当てる場合でも、実施の形態1と同様、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。特に、Distributed RB割当は、主に音声パケット送信時に用いられる。そのため、本実施の形態によれば、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約が緩和されるため、音声通話を行うLTE端末を収容するセルでは、LTE端末が割り当てられる数、すなわち、音声端末収容数が減少することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当におけるRB間隔だけ離れた複数のRBに配置される場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームにおいて、Distributed RB割当におけるRB間隔の1/N(ただし、Nは正の整数)だけ離れた複数のRBに配置されてもよい。
また、3GPP-LTEでは、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)は、RBグループを構成するRB数の整数倍となる。よって、基地局100が、端末に対して、RBグループ単位でDistributed RB割当を行う場合には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームにおいて、RBグループ単位で配置され、かつ、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れたRBグループに配置されればよい。
すなわち、基地局100は、1フレーム内の同一サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)だけ離れた複数のRBグループをそれぞれ構成するリソースブロックに配置すればよい。
ここで、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、実施の形態3と同様にして、サブフレーム毎に1RBグループずつ周波数領域でシフトさせたRBにRBグループ単位で配置される場合のRSの配置例を図18に示す。なお、1つのRBグループは、2つのRBで構成される(つまり、RBグループサイズ:2RB)。また、Distributed RB割当におけるRB間隔(ホッピング間隔)を8RBとする。すなわち、Distributed RB割当におけるRB間隔(8RB)は、RBグループサイズ(2RB)の4倍(整数倍)となる。
よって、図18に示すように、サブフレーム0では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB0およびRB1、および、そのRBグループ(RB0およびRB1)か
ら8RBだけ離れたRBグループを構成するRB8およびRB9にそれぞれ配置される。同様に、図18に示すように、サブフレーム1では、R4〜R7が、1つのRBグループを構成するRB2およびRB3、および、そのRBグループ(RB2およびRB3)から8RBだけ離れたRBグループを構成するRB10およびRB11にそれぞれ配置される。サブフレーム2およびサブフレーム3についても同様である。
これにより、実施の形態3と同様、端末をRBグループ単位で割り当てることによる、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限にすることができる。また、本実施の形態と同様、DistributedRB割当により端末をRBに割り当てることによる、LTE端末を割り当てるRBに対するスケジューリングの制約を最小限にすることができる。つまり、本発明の実施の形態3および本実施の形態の組み合わせは、LTE-advancedのシステムに好適である。
さらに、図18に示すようなRSの配置パターンを用いることにより、RBグループ単位のRB割当(type0割当)を用いて高速伝送を行うLTE端末を収容するセルと、Distributed RB割当を用いて音声通話を行うLTE端末を収容するセルとで共通のフォーマットを用いてセル固有RSを送信することができる。このため、システムの簡素化を実現することができる。
なお、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を4サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は4個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態5)
移動体通信では、下り回線で基地局から端末へ伝送されるパケット(下り回線データ)に対してHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)が適用され、パケット(下り回線データ)の誤り検出結果を示す応答信号が上り回線で基地局へフィードバックされる。端末はパケット(下り回線データ)に誤りが無ければACK(Acknowledgment)信号を、誤りが有ればNACK(Negative Acknowledgment)信号を応答信号として基地局へフィードバックする。そして、基地局は、端末からNACK信号がフィードバックされると、パケット(下り回線データ)の再送、つまり、HARQ再送を行う。
また、端末からNACK信号がフィードバックされた場合、基地局がNACK信号の受信後、予め設定された所定時間経過後に、初回送信時と同一のRBを用いてパケット(再送パケット)を再送するsynchronous/non-adaptive再送がある。synchronous/non-adaptive再送では、パケットの再送を通知するためのシグナリングが不要となるため、再送パケットに対する制御信号のオーバーヘッドを抑えることができる。
しかしながら、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合には、LTE端末への初回送信時のパケットに対して、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBが割り当てられたにも関わらず、初回送信時から所定時間経過後の再送時には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBが割り当てられる可能性がある。この場合、基地局は、LTE端末に対して再送パケットを再送できなくなる。
そこで、本実施の形態では、各RB(またはRBグループ)において、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQにおける再送間隔(すなわち、予め設定された所定時間)と同一の時間間隔(すなわち、サブフレーム間隔)で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明で
は、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、HARQ(synchronous/non-adaptive再送)における再送間隔を4サブフレームとする。また、図19に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、同一サブフレームの4つのRB(または、2つのRBグループ)に配置される。
よって、図19に示すように、RB0、RB1、RB8およびRB9では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から4サブフレーム(HARQにおける再送間隔)経過後のサブフレーム4に配置される。同様に、図19に示すように、RB2、RB3、RB10およびRB11では、R4〜R7が、サブフレーム1、および、サブフレーム1から4サブフレーム(HARQ再送における再送間隔)経過後のサブフレーム5に配置される。RB4〜RB7およびRB12〜RB15についても同様である。
図19に示すように、各RBでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、HARQにおける再送間隔(すなわち、再送周期)と同一の時間間隔で配置されている。換言すると、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームから、HARQにおける再送間隔だけ経過後のサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されることはない。つまり、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームから、HARQにおける再送間隔だけ経過後のサブフレームには、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが確実に配置される。
よって、例えば、基地局100は、図19に示すサブフレーム0のRB2およびRB3を用いてLTE端末へパケットを初回送信する場合を想定する。この場合、LTE端末からNACK信号がフィードバックされた場合でも、基地局100は、初回送信時のサブフレームから4サブフレーム(HARQにおける再送間隔)経過後のサブフレーム4において、LTE端末へ再送パケットを確実に再送することができる。
このようにして、本実施の形態によれば、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQにおける再送間隔(再送周期)と同一の時間間隔で配置する。これにより、セル固有RSの配置がLTE端末のsynchronous/non-adaptive再送を妨げることがないため、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、HARQにおける再送間隔はHARQプロセス数と同じである。つまり、例えば、HARQの再送間隔が8サブフレームの場合には、端末当たり8個のHARQプロセスが存在する。従って、本発明では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔(すなわち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期)をHARQプロセス数に対応する時間間隔としてもよい。
また、本実施の形態では、パケットが1回目の再送時についてのみ説明した。しかし、本発明では、2回目以上の再送回数の場合でも同様に、各再送タイミングにおいて再送に用いるRBと、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが送信されるRBとが重なることがなくなる。
また、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、HARQの再送間隔(送信周期)と同一の時間間隔で配置する場合について説明した。しかし、本発明では、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔は、HARQの再送間隔(送信周期)の整数倍でもよく、HARQの再送間隔(送信周期)の1/N(Nは正の整数)でもよい。なお、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔がHARQの再送間隔の整数倍のときは、再送に用いるRBと、LTE+端末
のみで用いるセル固有RSを送信するRBとが重なる場合が生じる。しかし、再送に用いるRBと、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを送信するRBとが重なる確率は低減できる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態6)
3GPP-LTEでは、LTE+端末は、CQIを基地局へフィードバックする際、所定の周期(以下、CQI報告周期)で、複数のRBを束ねたサブバンド単位でCQIを報告する。例えば、システム帯域内に4つのサブバンドが存在する場合、LTE+端末は、それぞれのサブバンドのチャネル品質を示す4つのCQI、および、システム帯域全体の平均チャネル品質を示す平均CQIをCQI報告周期で基地局に報告する。
また、各LTE+端末は、各サブバンドを構成するRB毎に、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を用いてチャネル品質を測定し、サブバンドのCQIを生成する。つまり、LTE+端末が各サブバンドのCQIを生成するには、各サブバンドを構成するすべてのRBでチャネル品質が測定される必要がある。
そこで、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、CQI報告周期と同一の時間間隔で配置する。また、本実施の形態では、各サブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、サブバンド単位で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、図20に示すように、システム帯域を16RB(RB0〜RB15)とし、1つのサブバンドは4つのRBで構成される(つまり、サブバンドサイズ:4RB)。具体的には、図20に示すように、サブバンド0はRB0〜RB3で構成され、サブバンド1はRB4〜RB7で構成され、サブバンド2はRB8〜RB11で構成され、サブバンド3はRB12〜RB15で構成される。また、CQI報告周期を4サブフレームとする。
よって、図20に示すように、サブバンド0を構成するRB0〜RB3では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から4サブフレーム(CQI報告周期)経過後のサブフレーム4に配置される。同様に、図20に示すように、サブバンド1を構成するRB4〜RB7では、R4〜R7が、サブフレーム1、および、サブフレーム1から4サブフレーム(CQI報告周期)経過後のサブフレーム5に配置される。サブバンド2を構成するRB8〜RB11およびサブバンド3を構成するRB12〜RB15についても同様である。
図20に示すように、各サブフレームにおいて、R4〜R7は、基地局100からLTE+端末へサブバンド単位で送信される。これにより、LTE+端末は、1つのサブバンドを構成するすべてのRBのチャネル品質を1サブフレームで測定することができる。また、図20に示すように、各サブバンドにおいて、R4〜R7は、CQI報告周期である4サブフレーム間隔で基地局100からLTE+端末へ送信される。つまり、各RBにおけるLTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期は、CQI報告周期と同一となる。よって、LTE+端末は、CQI報告周期である4サブフレームに渡って、すべてのサブバンド0〜3におけるすべてのRBのチャネル品質を測定することができる。
すなわち、LTE+端末は、1回のCQI報告周期(4サブフレーム間隔)で、4つのサブバンド0〜3毎のCQIおよびシステム帯域全体(図20に示すRB0〜RB15)の平均CQIを生成することができる。これにより、LTE+端末は、1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告することができるため、CQI報告の遅延を最小限に抑えることができる。
また、1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告する場合、複数のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告する場合よりもCQIのデータサイズはより大きくなる。ここで、符号化データサイズがより大きいほど、符号化ゲインはより大きくなる。よって、LTE+端末が1回のCQI報告周期でシステム帯域全体のすべてのCQIを報告することにより、符号化ゲインがより大きくなるため、CQIの符号化効率が良くなる。
このようにして、本実施の形態によれば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、各RBではCQI報告周期と同一の時間間隔で配置し、かつ、各サブフレームではサブバンド単位で配置する。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができ、かつ、CQI報告の遅延を最小限に抑えることができる。
なお、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、各サブフレームではサブバンド単位で配置され、かつ、各サブバンドではCQI報告周期と同一の時間間隔で配置されていればよい。例えば、図20の代わりに、図21に示すように、周波数領域で隣接するサブバンドにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、時間領域および周波数領域で非連続なRBおよびサブフレームに配置してもよい。
また、本実施の形態において、複数のCQI報告周期が定義され、そのうち1つを端末毎に選択する場合には、基地局は、複数のCQI報告周期のうち1つのCQI報告周期、例えば、最も典型的なCQI報告周期と同一の送信周期(時間間隔)で、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを送信すればよい。
また、本実施の形態では、CQI報告周期は、報告対象のサブバンドのすべてのCQIが報告される周期であればよく、例えば、LTE+端末は、CQI報告周期内で、各サブバンドのCQIを時間領域で連続して順番に報告してもよい。
また、本実施の形態では、LTE+端末が、各サブバンドで生成したすべてのCQIを報告する場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末は、各サブバンドで生成したすべてのCQIのうち、チャネル品質がより良好な上位のサブバンドのCQIのみを報告してもよい。
また、本発明では、各サブフレームにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、サブバンドを構成するRB数(サブバンドサイズ)とRBグループを構成するRB数(RBグループサイズ)との最小公倍数の単位で配置してもよい。この場合、本実施の形態と同様の効果を得ることができ、かつ、実施の形態3と同様の効果も得ることができる。ここで、3GPP-LTEでは、サブバンドサイズは、RBグループサイズの整数倍である。よって、3GPP-LTEでは、上述したように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをサブバンド単位で配置すると、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、サブバンドサイズとRBグループサイズとの最小公倍数の単位で常に配置されることになる。
また、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSがCQI報告周期内の1サブフレームに配置される場合について説明した。しかし、本発明では
、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、CQI報告周期内の複数のサブフレームに配置されてもよい。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの送信周期を、CQI報告周期よりも速くしてもよい。この場合、LTE+端末は、各RBにおいて、複数のサブフレームで測定されたチャネル品質の平均値を得ることにより、CQIの精度をより向上させることができる。
また、3GPP-LTEでは、上り回線の制御チャネル(例えば、PUCCH(Physical Dedicated Control Channel))で送信できる制御信号のビット数は限られている。このため、3GPP-LTEでは、Nサブフレーム毎にCQIが1つずつ基地局に報告されるモード(PeriodicのUE selected subband feedback)が検討されている。ここで、CQIが報告されるNサブフレーム毎の周期をCQI報告周期とする。このCQI報告モードでは、システム帯域をM分割したうちの1つの帯域(bandwidth part:以下、部分帯域という)内で最も良好なチャネル品質のサブバンドのCQIが、CQI報告周期で報告される。また、各CQI報告周期においてCQI報告の対象となる部分帯域は、Nサブフレーム毎にシフトする。つまり、各部分帯域毎にCQIを測定するサブフレーム(CQI測定サブフレーム)が異なる。本発明をこのCQI報告モードに適用するためには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、各サブフレームでは、各部分帯域に含まれるサブバンド単位で配置し、かつ、各サブバンドでは、各部分帯域毎のCQI報告周期(Nサブフレーム)のM倍の周期((N×M)サブフレーム)で配置すればよい。つまり、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔を、部分帯域におけるCQI報告周期のM倍とすればよい。例えば、N=4とし、M=2とする場合、つまり、部分帯域毎のCQI報告周期が4サブフレームとなり、システム帯域全体が部分帯域0と部分帯域1とに分割される場合のRSの配置例を図22に示す。また、図22では、サブフレーム0〜3を部分帯域0のCQI測定サブフレームとし、部分帯域0に関するCQIは、CQI測定および送信準備にかかる所定時間経過後に報告される。また、サブフレーム4〜7を部分帯域1のCQI測定サブフレームとし、部分帯域1に関するCQIは、部分帯域0と同様の所定時間経過後に報告される。つまり、CQI報告周期は4サブフレームとなる。この場合、図22に示すように、部分帯域0(サブバンド0およびサブバンド1)では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、部分帯域0のCQI測定サブフレームであるサブフレーム0〜3のうちサブフレーム0およびサブフレーム2に配置される。また、部分帯域1(サブバンド2およびサブバンド3)では、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、部分帯域1のCQI測定サブフレームであるサブフレーム4〜7のうちサブフレーム4およびサブフレーム6に配置される。なお、図22に示すサブフレーム8以降では、サブフレーム0〜7のセル固有RSの配置が繰り返される。つまり、図22では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置される時間間隔は、部分帯域毎のCQI報告周期N(=4サブフレーム)のM(=2部分帯域)倍である8サブフレームとなる。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態7)
3GPP-LTEでは、基地局は、一度割り当てられたRBを所定の周期(時間間隔)で継続して使用し続けるSPSにより、一部のLTE端末をRBに割り当てる。ここでは、SPSによりLTE端末が割り当てられたRBの送信周期をSPS送信周期という。SPSによりLTE端末をRBに割り当てることにより、基地局は、送信データを送信する度にRBの割当結果を示す制御情報をLTE端末へ通知する必要が無くなる。
しかしながら、LTE端末とLTE+端末とが共存する場合には、SPS送信周期のある送信タイミングでは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBにLTE端末への送信データが割り当てられた場合でも、SPS送信周期の別の送信タイミングでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBにLTE端末への送信データが割り当てられる可能性がある。この場合、基地局は、SPSにより割り当てられたLTE端末に対して送信データを送信できなくなる。
そこで、本実施の形態では、各RB(またはRBグループ)において、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期の1/N(ただし、Nは正の整数)の時間間隔で配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。また、SPS送信周期を8サブフレームとする。つまり、SPSにより割り当てられた端末への送信データは、8サブフレーム毎に送信される。また、図23に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)が、同一サブフレームの4つのRB(または、2つのRBグループ)に配置される。
よって、図23に示すように、RB0、RB1、RB8およびRB9では、R4〜R7が、サブフレーム0、および、サブフレーム0から8サブフレーム(SPS送信周期)経過後のサブフレーム8に配置される。同様に、図23に示すように、RB2、RB3、RB10およびRB11では、R4〜R7が、サブフレーム2、および、サブフレーム2から8サブフレーム(SPS送信周期)経過後のサブフレーム10に配置される。RB4〜RB7およびRB12〜RB15についても同様である。
図23に示すように、各RBでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)は、SPS送信周期(図23では8サブフレーム)と同一の時間間隔で配置されている。換言すると、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームからSPS送信周期だけ経過後のサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されることはない。つまり、各RBにおいて、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されるサブフレームからSPS送信周期だけ経過後のサブフレームには、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが確実に配置される。
よって、例えば、基地局100は、図23に示すサブフレーム0のRB2およびRB3を用いて、SPSにより割り当てられたLTE端末への送信データを送信すれば、次回以降のSPS送信タイミング(例えば、図23に示すサブフレーム8)でもLTE端末へ送信データを確実に送信することができる。
このようにして、本実施の形態によれば、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期と同一の時間間隔で配置する。これにより、LTE端末に対してSPSにより割り当てられたRBにLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBが混在することがなくなる。これにより、SPSにより割り当てられたLTE端末の通信品質の劣化を防ぐことができ、LTE端末のスループットが劣化することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、各RBにおいて、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SPS送信周期と同一の時間間隔(図23に示す8RSの送信周期)で配置する場合について説明した。しかし、本発明では、各RBでLTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置する時間間隔は、SPS送信周期の1/N(例えば、図23では、4サブフレーム間隔また
は2サブフレーム間隔)でもよい。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を11サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は11個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
(実施の形態8)
3GPP-LTEでは、報知情報は、物理リソースの使用方法により、MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)1、および、SIB2〜SIB11(すなわち、SIB2以降のSIB)の3種類に分類できる。
具体的には、MIBは、固定のサブフレーム(例えば、サブフレーム0)および固定の周波数リソースを用いたP−BCH(Physical Broadcast Channel)で送信される。また、SIB1は、固定のサブフレーム(例えば、2フレームおきのサブフレーム5)で送信される。また、SIB2以降のSIBは、SIB1内に含まれるスケジューリング情報に示される、送信可能なサブフレーム(SI-window)のうちいずれかで送信される。SIB2以降のSIBの場合、SIBが送信されるサブフレームは、そのサブフレームで通知される下り回線の制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Dedicated Control Channel))に示される。つまり、端末は、そのサブフレームでPDCCHを受信するまでは、SIB2以降のSIBがいずれのサブフレームで送信されるか分からない。なお、PDCCHにはSIB2以降のSIBがどのRBを用いて送信されるかを示す情報も含まれる。
ここで、上述した報知情報はLTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要があるため、報知情報がLTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRBを用いて送信されると、LTE端末は報知情報を受信できなくなってしまう。
そこで、本実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、報知情報が割り当てられるサブフレームおよびRBに応じて配置する。
以下、本実施の形態におけるセル固有RSの配置方法について説明する。以下の説明では、基地局100の設定部105で設定されるセル固有RSの配置パターンが実施の形態1と異なる。
まず、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームについて説明する。
MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレーム(報知情報送信サブフレーム)以外のサブフレームに配置される。例えば、図24に示すように、報知情報(MIBまたはSIB1)がサブフレーム1で送信される場合には、R4〜R7は、サブフレーム1以外のサブフレーム、つまり、図24ではサブフレーム0、2〜7に配置される。すなわち、図24に示すサブフレーム1には、R4〜R7が配置されない。なお、図24では、R4〜R7は、報知情報が送信されるサブフレーム以外のサブフレーム0、2〜7毎に周波数領域に2RBずつシフトしたRBに配置される。
次いで、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームについて説明する。
SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームには、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、例えば実施の形態3(図15)または実施の形態4(図18)等と同様にしてR
Bに配置される。一方、SIB2以降のSIBは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBを用いて送信される。
このように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレーム以外のサブフレームに配置される。MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームはLTE+端末では既知であるため、LTE+端末は、MIBまたはSIB1が送信されるサブフレームではCQI測定を行わないようにすることができる。
また、LTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要があるMIBまたはSIB1が送信されるサブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されないため、報知情報の送信に用いることができるRBをより多く確保することができる。これにより、報知情報が送信されるサブフレームでは、基地局100は、報知情報を十分低い符号化率で符号化して送信することにより、報知情報の誤り率特性が劣化することを防ぐことができる。
これに対し、SIB2以降のSIBについては、SIB2以降のSIBが、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたRB以外のRBを用いて送信される。ここで、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームはLTE+端末では未知である。しかし、本実施の形態によれば、LTE+端末は、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレームであるか否かに関わらず、通常のCQI測定を行うことができる。従って、LTE+端末では、PDCCHを受信した後にCQI測定を行うか否かを判定する必要がなく、端末処理の簡素化および遅延の低減を実現できる。また、SIB2以降のSIBは、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RSが配置されたRBで送信されるため、LTE端末でも報知情報を確実に受信することが可能となる。
なお、上述した、LTE端末およびLTE+端末の双方で受信される必要がある報知情報に対して、LTE+端末のみで受信される必要がある報知情報(LTE+端末向けの報知情報SIB+)が送信されるサブフレームは、LTE+端末では既知である。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSの配置も、LTE+端末では既知である。よって、LTE+端末向けの報知情報SIB+が送信される場合には、セル固有RSが配置されるサブフレーム(またはRB)、および、SIB+が送信されるサブフレーム(またはRB)について制約を設けなくてもよい。
このように、本実施の形態によれば、LTE端末およびLTE+端末の双方で報知情報を確実に受信することが可能となり、かつ、報知情報が送信されるサブフレームにおいて、報知情報の誤り率特性が劣化することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、SIB2以降のSIBが、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRB以外のRBを用いて送信される場合について説明した。しかし、本発明では、SIB2以降のSIBは、例えば、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されたサブフレーム以外のサブフレームで送信してもよい。または、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、SIB1で通知されるSI-windowに基づいて、SIB2以降のSIBが送信されるサブフレーム以外のサブフレームに配置されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、図24に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、報知情報が送信されるサブフレーム(図24ではサブフレーム1)を含まないサブフレーム毎にシフトしたRBに配置される場合について説明した。すなわち、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、図24に示すサブフレーム0、2〜7毎に周波数領域で2RBずつシフトしたRBに配置されるについて説明した。しかし、本発明では、図25に示すように、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、報知情報が送信されるサブフレーム(図2
5ではサブフレーム1)を含むサブフレーム毎に周波数領域でシフトしたRBに配置されてもよい。ただし、報知情報が送信されるサブフレームでは、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。具体的には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、図25に示すサブフレーム0〜7毎に周波数領域で2RBずつシフトしたRBに配置する。ただし、報知情報が送信されるサブフレーム1のRB2およびRB3(RB10およびRB11)には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは配置されない。これにより、報知情報が送信されるサブフレームがセル毎に異なる場合でも、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置され得るRBは各セルで同一となる。また、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBは、報知情報の有無に関わらず特定の周期で一定となる。よって、本実施の形態と同様にして、各セルに位置するLTE+端末は、報知情報が送信されるサブフレームでCQIの測定を行わないようにするだけでよく、LTE+端末のCQI測定に必要な回路を簡素化することができる。また、セル間でのRS同士の干渉を回避するために、LTE+端末のみで用いるセル固有RSをセル間で互いに異なるRBに割り当てる場合には、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが配置されるRBの関係(干渉回避のためのRBの配置関係)は報知情報の有無に関わらずセル間で維持される。このため、干渉軽減効果を劣化させることがない。
また、本実施の形態では、MIBおよびSIB1〜SIB11に限らず、例えば、MBSFN(MBMS Single Frequency Network)のデータが送信されるサブフレーム(MBSFNサブフレーム)でも、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置しないようにしてもよい。つまり、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを、MBSFNサブフレーム以外のサブフレームに配置してもよい。
また、本実施の形態では、1フレームを構成するサブフレーム数を8サブフレームとし、1サブフレームの複数のサブキャリアを16個のRBに分ける場合について説明した。しかし、本発明では、1フレームを構成するサブフレーム数は8個に限定されず、1サブフレームの複数のサブキャリアを分けるRB数は16個に限定されない。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、本発明では、セル固有RS(R0〜R7)のうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の送信電力は、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の送信電力より小さくてもよい。基地局が4本のアンテナを用いて伝送する信号を受信する端末(LTE端末およびLTE+端末)はセル全体に位置することが想定される。これに対し、基地局が8本のアンテナを用いて高速伝送する信号を受信するLTE+端末はチャネル品質が良好であるセル中心付近に位置することが想定される。このため、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)を、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の送信電力より小さい送信電力で送信することで、RSの伝送効率を向上することができる。さらに、本発明では、セル固有RS(R0〜R7)のうち、LTE+端末のみで用いるセル固有RS(R4〜R7)の1RBあたりのRSのシンボル数(つまり、RSの配置密度)は、LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS(R0〜R3)の配置密度より低くてもよい。
また、上記実施の形態では、LTE端末およびLTE+端末が共存する通信システムについて説明した。しかし、本発明は、LTE端末およびLTE+端末が共存する通信システムに限らず、例えば、N本のアンテナを具備する基地局のみに対応する端末、および、N本より多いアンテナを具備する基地局にも対応する端末が共存する通信システムに対して適用することができる。また、本発明は、例えば、通信システムAで動作する端末1、および、端末1が動作する通信システムAよりも前のバージョンの通信システムBでのみ動作する端末2が共存する場合でも適用することができる。
また、上記実施の形態では、R0〜R3が、4Tx基地局または8Tx基地局が備えるアンテナ0〜3(1番目〜4番目のアンテナ)から送信されるRSであり、R4〜R7が、8Tx基地局が備えるアンテナ4〜7(5番目〜8番目のアンテナ)から送信されるRSである場合について説明した。しかし、本発明では、R0〜R3は、LTE端末およびLTE+端末で受信されるRSであればよく、R4〜R7は、LTE+端末のみで受信されるRSであればよい。例えば、R4〜R7は、協調送信している他の基地局またはリレー局からLTE+端末宛てに送信されるRSであってもよい。
また、8本のアンテナを備える8Tx基地局において、アンテナ数が5本以上8本未満の場合等、つまり、R4〜R7の一部のRSのみが送信される場合でも、上記実施の形態と同様にして本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSが、サブフレーム毎に周波数領域でシフトするRBに配置される場合について説明した。しかし、本発明では、LTE+端末のみで用いるセル固有RSは、サブフレーム毎に周波数領域でシフトしないRB、つまり、どのサブフレームでも固定のRBに配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、基地局が、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBにLTE端末を割り当てない場合について説明した。ここで、基地局が、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBにLTE端末を割り当てると、LTE端末は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを自局宛てのデータとして受信してしまい受信性能が劣化する。しかし、本発明では、LTE端末に対する性能劣化が許容される場合等には、基地局は、LTE+端末のみで用いるセル固有RSを配置するRBに、LTE端末を割り当ててもよい。
また、端末はUE、基地局はNode B、サブキャリアはトーンと称されることもある。また、CPはガードインターバル(Guard Interval;GI)と称されることもある。また、セル固有RSは共通RSと称されることもある。また、参照信号はパイロット信号と称されることもある。また、サブフレームはスロットと称されることもある。
また、アンテナはアンテナポート(antenna port)と称されることもある。なお、複数の物理アンテナを1つのアンテナポートとして用いてもよい。アンテナポート(antenna port)とは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。例えば3GPP-LTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なる参照信号(Reference signal)を送信できる最小単位として規定されている。また、アンテナポートはプリコーディングベクトル(Precoding vector)の重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。例えば、8本の物理アンテナ(物理アンテナ0〜7)を具備する基地局は、物理アンテナ0,4では、R0に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R4にR0の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。同様に、物理アンテナ1,5では、R1に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R5にR1の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。また、物理アンテナ2,6では、R2に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R6にR2の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。また、物理アンテナ3,7では、R3に重み付け(例えば、重み係数(1,1))をかけて送信し、R7にR1の重み付けと直交する重み付け(例えば、重み係数(1,−1))をかけて送信する。これにより、LTE+端末は、R0およびR4を用いて、物理アンテナ0,4から自端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができる。同様に、LTE+端末
は、R1およびR5を用いて、物理アンテナ1,5からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができ、R2およびR6を用いて、物理アンテナ2,6からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができ、R3およびR7を用いて、物理アンテナ3,7からLTE+端末までのそれぞれの伝搬路を分離してチャネル推定を行うことができる。すなわち、基地局は、2本の物理アンテナから、互いに直交する重み付けがかけられた2つのセル固有RSを送信する。本発明では、このようなRS送信方法を用いる場合でも、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、LTE+端末が高次MIMO(8アンテナMIMO)を用いる場合について説明したが、これに限らず、受信側(LTE+端末)で3GPP-LTEよりも多くのアンテナ用の参照信号を受信する場合、例えば、複数基地局から送信される参照信号を受信する動作に対しても本発明を適用することができる。例えば、上記実施の形態では1つの基地局が8アンテナを構成したのに対し、複数の基地局で8アンテナを構成する場合でも本発明を適用することができる。また、上記実施の形態では、3GPP-LTEを4アンテナとして、高次MIMOを、3GPP-LTEに対してさらに4アンテナ追加して合計8アンテナとした場合を一例として示した。しかし、本発明は、これに限らず、3GPP-LTEを2アンテナとし、高次MIMOを、3GPPLTEに対してさらに2アンテナ追加して合計4アンテナとしてもよい。または、上記の双方の組み合わせとしてもよく、3GPP-LTEを2アンテナまたは4アンテナとし、高次MIMOを、3GPP-LTEに対して2アンテナ追加または4アンテナ追加としてもよい。または、3GPP-LTEを2アンテナとし、高次MIMOを3GPPLTEに対してさらに6アンテナ追加して合計8アンテナとしてもよい。
また、アンテナポートの概念を用いる場合には、実際の物理アンテナが8本だとしても、3GPP-LTE向けのセル固有RS(LTE端末およびLTE+端末の双方で用いるセル固有RS)に対して4アンテナポートを定義し、高次MIMO向けセル固有RS(LTE+端末のみで用いるセル固有RS)に対して別の8アンテナポートを定義してもよい。この場合、例えば、基地局は、3GPP-LTE向けのセル固有RSにはアンテナポートあたり2つの物理アンテナにより重み付けして送信し、高次MIMO向けのセル固有RSには各アンテナから重み付けなしで送信するという運用が可能である。
また、セル固有RSはそのセルの報知情報(PBCH)またはPDCCHの復調に用いられるRSとして定義してもよく、端末固有RSは端末への送信データの復調に用いられるRSとして定義してもよい。
また、周波数領域と時間領域との間の変換を行う方法は、IFFT、FFTに限られない。
また、本発明は、基地局および端末だけでなく、すべての無線通信装置に対して適用することができる。
また、上記実施の形態ではアンテナとして説明したが、本発明はアンテナポートでも同様に適用できる。
アンテナポートとは、1本または複数の物理アンテナから構成される、論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。
例えば3GPP-LTEにおいては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なる参照信号(Reference signal)を送信できる最小単位として規定されている。
また、アンテナポートはプリコーディングベクトル(Precoding vector)の重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。
また、CQI及びPMIを合わせてCSI(Channel State Information)と呼ぶこともある。上記実施の形態におけるLTE+端末のみで用いるセル固有RSはCQI及びPMIの測定を目的とするため、CSI−RSと呼ばれることもある。
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
2009年1月29日出願の特願2009−018284の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、移動体通信システム等に適用することができる。