JPWO2010010764A1 - 常温超伝導体、完全導体、プロトン伝導体、強磁性体、及び、電磁コイル、並びに、これらの製造方法 - Google Patents

常温超伝導体、完全導体、プロトン伝導体、強磁性体、及び、電磁コイル、並びに、これらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極めてシンプルな構成でありながら、常温超伝導を可能とする常温超伝導体、そのような常温超伝導体の製造方法、及び、常温超伝導性を有するプロトン伝導体を提供する。【解決手段】グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とからなる常温超伝導体。【選択図】図5

Description

本発明は、常温超伝導体、完全導体、プロトン伝導体、強磁性体、及び、電磁コイル、並びに、これらの製造方法に関する。
超伝導体及び完全導体に関する技術は、リニアモーターカーの磁気浮上、送電線などの電力供給用線材、半導体素子結線材料、さらにはエネルギー貯蔵用コイル、ジョセフソン素子などの極めて幅広い応用が期待されている。
現状、このようなランタノイド、イットリウム、ビスマス、テルルなどの希少金属を主とする、極めて複雑で、高価な酸化物について検討が進められているが、これらであっても、超伝導状態あるいは完全導体を得るためには、−100℃以下、せいぜい−70℃程度での超低温と云われる温度が必要とされるのが一般であり、超伝導状態、または、完全導体を維持するための冷却剤が不要な常温超伝導を可能とする常温超伝導体、完全導体が期待されて久しい(特許文献1)。
ここで、黒鉛が2K程度の低温で超伝導を示すことは知られており、カルシウムを黒鉛の層間に入れることにより超伝転移温度(Tc)が上昇することも知られているが、その場合であっても11.5Kと上記の酸化物超伝導体の超伝転移温度に比べてさえも低い温度であった(非特許文献1)。
さらに、プロトン伝導体は燃料電池、電気化学キャパシタ、核融合炉燃料ガス生成系における化学ポンプなどの電気化学デバイスに応用が可能であり、さらに、常温超伝導性を有するプロトン伝導体が可能となればその価値は無限に大きいが、そのような従来技術は全くなかった。
特開平1−290532号公報
Thomas E. Weller, Mark Ellerby, Siddharth S. Saxena, Robert P. Smith and Neal T. Skipper "インターカレートされた黒鉛層間化合物C6YbとC6Caの超伝導性 Superconductivity in the intercalated graphite compounds C6Yb and C6Ca",Nature Physics 1, 39-41 (2005)
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、極めてシンプルな構成でありながら、常温超伝導を可能とする常温超伝導体、そのような常温超伝導体の製造方法、及び、常温超伝導性を有するプロトン伝導体を提供することを目的とする。
本発明者は、本発明に先立ってグラファイト(黒鉛)の特性について検討を行ってきた。その結果、本来、化学的に非常に安定とされているアルカンとグラファイトとの間で何らかの反応が生じることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の常温超伝導体は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする常温超伝導体である。
また、本発明の常温超伝導体は、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の常温超伝導体において、前記グラフェンからなる物質が、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイトから選ばれる1種以上であることを特徴とする。
また、本発明の常温超伝導体は、請求項3に記載の通り、請求項2に記載の常温超伝導体において、前記グラファイトが、炭素繊維であることを特徴とする。
また、本発明の常温超伝導体は、請求項4に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の常温超伝導体において、前記プロトン供与物質が、炭化水素であることを特徴とする。
また、本発明の常温超伝導体は、請求項5に記載の通り、請求項4に記載の常温超伝導体において、前記炭化水素が、直鎖炭化水素であることを特徴とする。
本発明の常温超伝導体の製造方法は、請求項6に記載の通り、グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする常温超伝導体の製造方法である。
本発明の完全導体は、請求項7に記載の通り、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする完全導体である。
本発明の完全導体の製造方法は、請求項8に記載の通り、グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする常温超伝導体の製造方法である。
本発明のプロトン伝導体は、請求項9に記載の通り、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とするプロトン伝導体である。
本発明のプロトン伝導体の製造方法は、請求項10に記載の通り、グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とするプロトン伝導体の製造方法である。
本発明の強磁性体は、請求項11に記載の通り、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする強磁性体である。
本発明の強磁性体の製造方法は、請求項12に記載の通り、グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする強磁性体の製造方法である。
本発明の電磁コイルは、請求項13に記載の通り、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の常温超伝導体、または、請求項7に記載の完全導体からなることを特徴とする電磁コイルである。
本発明の常温超伝導体、完全導体、及び、プロトン伝導体は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で入手が容易で、安価な物質を用いながら常温での安定持続する超伝導、電気抵抗ゼロ、プロトン伝導性の効果が得られる、まさに人類待望の画期的な技術である。
本発明の強磁性体は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で入手が容易で、安価な物質からなる、軽量な強磁性体である。
本発明の常温超伝導体の製造方法は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で安価な物質を用いながらこれらを接触させるだけで常温超伝導体が得られる製造方法である。
本発明の完全導体の製造方法は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で安価な物質を用いながらこれらを接触させるだけで完全導体が得られる製造方法である。
本発明のプロトン伝導体の製造方法は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で安価な物質を用いながらこれらを接触させるだけでプロトン伝導体が得られる製造方法である。
本発明の強磁性体の製造方法は、グラフェンからなる物質とプロトン供与物質と云う極めて簡単で安価な物質を用いながらこれらを接触させるだけで強磁性体が得られる製造方法である。
本発明の電磁コイルは、上記の常温超伝導体、または、完全導体から構成されているために、製造が容易で、安価で、かつ、冷却が不要であるためにランニングコストが低い常温超伝導コイルである。
グラファイトのグラフェン構造におけるπ電子対の秩序立った集団的循環運動を示すイメージ図である。 図1に示されたπ電子対の集団的循環運動に対して、プロトンと水素陰イオンとが供給されたときを示すモデル図である。 本発明での磁化印加・磁束密度測定装置を示すモデル図である。 図3の装置での、試料なしでの磁場印加終了の磁場の時間変化を示すグラフである。 グラファイトをグラフェンからなる物質として用いたときの磁気印加終了後の磁束密度の経時変化を調べた結果を示すグラフである。 図5のグラフの縦軸を対数軸としたときのグラフである。 完全導体としての検討で用いたリング状容器11と保持ジグ12とのモデル図である。図7(a)リング状容器11の上面図である。図7(b)保持ジグ12の上面図である。図7(c)保持ジグ12の断面図である。 図8(a)磁化及び測定装置のモデル上面図である。図8(b)磁化及び測定装置のモデル正面図である。 図9(a)磁化及び測定装置からリング状容器を除去したときの検出された磁場の変化を示す図である。図9(b)一旦接続を解除したリング状容器を再度磁化及び測定装置をセットしたときの磁場の変化を示す図である。 グラファイトとn−オクタンとから形成されたサンプルに磁化を行った後に室温で保管し、24日後、及び、50日後に、軸方向の磁場分布を調べた結果を示す図である。 図11(a)〜図11(d)。それぞれグラファイト、炭素繊維、単層ナノチューブ、及び、C60フラーレンをグラフェンとして用いたときの常温で維持される円環電流による磁場が確認されるデータである。 図12(a)〜図12(d)。プロトン供与物質としてn−オクタンに代えて、n−ヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、及び、1−オクテン、n−ペンタデカンを用いたときに常温で維持される円環電流による磁場が確認されるデータである。 マイスナー効果確認装置30のモデル図である。図13(a)装置の正面図(断面図)である。図13(b)装置の上面図(断面図)である。図13(c)ガラス製容器20の断面図である。(d)用いたグラファイトの形状を示す図である。 異なる印可磁場を印可したときの磁場の変化を示す図である。図14(a)印可磁場:180G。図14(b)印可磁場:150G。図14(c)印可磁場:100G。図14(d)印可磁場:50G。図14(e)印可磁場:10G。 異なる印可磁場を印可したときの磁場の変化を示す図である。図15(a)印可磁場:1G。図15(b)印可磁場:0.1G。図15(c):〜0G(>0)。 10G以上の磁場が印可された、グラファイトとn−オクタンとから形成されてなる超伝導体についての強磁性を示す図である。図16(a):150G。図16(b):100G。図16(c):50G。図16(d):10G
従来、グラフェンからなる物質であるグラファイトは化学的に不活性であり、極性を持たないと信じられてきた。
また、炭化水素も化学的に不活性であり、そのため、これらグラファイト及び炭化水素を互いに接触した場合においても「常識的には」何らかの相互反応を起こすとは考えられなかった。
しかしながら、実際にはこれらグラファイト及び炭化水素を接触させたとき、室温で超伝導現象が観察された、
この現象は、次のように生じるものと推測されている。
従来、グラファイトのグラフェン構造におけるπ電子は非局在化しており、グラフェン層全体に亘って自由に動くことができると考えられてきた。
しかしながら、実際には部分的にイオン性を持っているのではないかと考えられる。このようなイオン性を引き起こす電子の局在化がどのようにして起きたのかは次のように考えられる。
グラファイトのグラフェン構造ではπ電子は完全に自由に動いているのではなく、全てのπ電子対が各六角環において同じ速度で一体となって循環している(図1(a)〜(c)参照)。π電子対のこのような秩序立った集団的循環運動により、全ての炭素原子は非常に高速で陽イオンと陰イオンとの間を交互に変化し、全表面に亘って酸塩基点対が間歇的に現れる。これらのπ電子はグラファイト面の上下両方のπ軌道のロープに入ることができるので、原子サイトにおいて2つのπ電子は相互の反発作用をできるだけ小さくするために、炭素陽イオンを挟んで2つの上下の起動に別れてすれ違っていると思料される(図1(a)〜(c)中、実線の「○」はグラフェン構造面の上面側のπ電子、破線の「○」はグラフェン構造面下面側のπ電子を、また、それぞれ矢印によりそれぞれのπ電子のスピンの向きを、それぞれモデル的に示した)。
このようなグラフェン構造にプロトン供与物質(ここでは飽和炭化水素(アルカン)を想定)が接触すると、その炭化水素分子から水素原子2つを引き抜いてアルケンとし、この2つの水素原子の一方由来の水素陰イオンはこのようなグラファイトにおける炭素陽イオンと結合することができる。しかし、2つの電子が高速度ですれ違う電子サイトでは、一方の電子は他面側にあるので、陰イオン化した炭素に引きつけられてきたプロトンは炭素原子との間に電子対を集結させて結合を作ることができない。すなわち、陰イオンとなった炭素原子はプロトンを引きつけるが、すぐに陽イオン化してプロトンを跳ね返し、結果としてプロトンは移動する(図2(a)〜(c)参照。図中、丸印はπ電子、H+はプロトンをそれぞれ示す)。
言い換えると、プロトンはグラフェン構造面上を活性化エネルギーなしで自由に動き回ることができる状態となり、このプロトンにより常温超伝導現象が生じると考えられる。
本発明におけるグラフェンからなる物質としては、グラフェン構造を少なくとも部分的に有する物質であり、そのようなものとして、グラファイト(黒鉛)、フラーレン、カーボンナノチューブ等が挙げられ、カーボンナノチューブとしては1層品(シングルウォール)でも多層品(マルチウォール)でもよい。
ここで、炭素繊維であるとその形状を利用して、電磁コイル(超伝導コイル)製造が容易であるので好ましく、その炭素繊維でもいわゆる黒鉛繊維(引張弾性率が340GPa以上)であると、黒鉛化度が高いために、特に高い磁束密度の実現が可能となるために好ましい。
これらグラフェンからなる物質は、従来、高温超伝導体とされていた特殊合金類に比べて極めて安価である上に、比重が2ないし2.2程度と非常に軽いと云う利点もある。
一方、プロトン供与物質としては、プロトンを供与できる物質、例えば、炭化水素などが挙げられ、水素原子対を容易に放出しやすいので、高い効果が得られるので飽和炭化水素であることが好ましく、かつ、直鎖の飽和炭化水素であることが好ましい。
さらに、プロトン供与物質としては、使用時に液体となっていることが取り扱い上好ましく、通常は常温で液体となるもの、例えば、直鎖飽和炭化水素を用いる場合、炭素数が5以上16以下程度、実用上は炭素数が6以上15以下であることが好ましいが、常温以外で用いる場合ではこの範囲の外の直鎖飽和炭化水素であってもよく、例えば低温であれば炭素数のより少ないものを、高温(常温より高い温度)であれば炭素数のより多いものを用いることができる。また、直鎖飽和炭化水素を用いる場合、純粋なものでなくても、炭素数が異なった直鎖飽和炭化水素の混合物であってもよい。
本発明の常温超伝導体の製造に当たっては基本的にはグラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させるだけで良い。例えば、グラフェンからなる物質に液状のプロトン供与物質を滴下する、プロトン供与物質にグラフェンからなる物質を浸漬するなどの簡単な方法で実現することができる。
沸点の低いプロトン供与物質を用いる場合、蒸発によりプロトン供与物質が失われやすく、そのとき、超伝導性、完全導体性、及び、プロトン導電性が失われてしまうために、密閉容器内に収納するか、及び/または、プロトン供与物質を継続的あるいは断続的に、あるいは、プロトン供与物質の減少量を監視しつつ、ポンプ等、あるいは重力を利用した機器により供給するシステムを付属させることが好ましい。
本発明の常温超伝導体を利用して容易に超伝導コイルを作製することができる。
すなわち、炭素繊維をリング状に巻き取り、あるいは、粉末状のカーボンナノチューブ、フラーレン及びグラファイト等をリング状の容器に収容し、また、あるいはこれら粉末をピッチやタールなどの易炭化物質と混合した後成形したものを不活性雰囲気中で熱処理して炭化させる(このとき、易炭化物質部分は多孔質体となる)などしてリング(コイル)化したものに、プロトン供与物質を接触させれば常温超伝導コイルとすることができる。
以下に本発明の常温超伝導体の実施例について具体的に説明する。
《基礎検討》
<実験方法>
図3にその断面をモデル的に示した装置を用いて評価を行った。
ドーナツ状の銅箔空芯コイル(内径:22mm、外径:89mm、高さ:38mm、インダクタンス:2.2mH、抵抗:0.21Ω)1の中央部に試料2が位置するよう、ポリ塩化ビニル製の治具4a及び4bを設置し、治具4bの中央には、試料2を容れた容器(秤量瓶(外径:18mm、高さ:26mm、内容量:約3mL)。蓋付き)3の底部に接するように磁気センサとしてホール素子5を設置した。
ホール素子5はアキシャル型のプローブ(分解能:0.1mG)で、ガウスメータ(F.W.ベル社7010)に接続されている。ホール素子5で計測された磁力測定値の経時変化はデジタルメモリに一旦蓄積され、その後、コンピュータで解析される。一方、銅箔空芯コイルには、直流電源が電子負荷装置を介して接続されてオンオフ制御(オン時には400G(1G=10-4T)の磁束密度の磁場が生じる)され、電子負荷装置にはさらにデジタル遅延パルス発生装置(東京インスツルメンツ社製DG535)が接続され、電子負荷装置を駆動して銅箔空芯コイルのオンオフ制御(オン後10秒後にオフする制御)を行うと共に、デジタルメモリに銅箔空芯コイルのスイッチオフ信号を送って、銅箔空芯コイルによる磁場印加終了と同時にデジタルメモリでの上記磁力測定値の経時変化の記録を開始させるようになっている。なお、測定はすべて室温(22〜24℃)で行った。
また、地磁気の影響を考慮し、それぞれの磁場印加前に試料なしの状態で予め測定した磁力測定値を地磁気によるベース値として測定・保存しておき、上記コンピュータでの解析時にこのベース値を控除して、測定データから地磁気の影響を排除した。
ここで、図3に示した装置の試料なし(ブランク)での、磁場印加終了の磁場の時間変化を図4に示した。
図4より試料なしでは磁場印加終了、0.3秒後に、磁束密度が0レベルとなることがわかる。
<グラファイト(HOPG)での結果>
グラフェンからなる物質として、グラファイト(HOPG:高配向熱分解グラファイト。GEアドバンストセラミックス社製。グレード:ZYA)を用いた。すなわち上記秤量瓶にグラファイトの薄片(厚さ0.05〜0.4mm、平均面積60mm2)20枚を入れ、n−ヘキサン400μLに浸し、蓋をした後、銅箔空芯コイル1の中央において、磁場を印加させた。
印加終了後の磁束密度の変化を図5に、また、図5の縦軸(磁束密度)を対数表示に変えたグラフを図6に示す。
図5より、磁場印加終了後、約60秒間は徐々に磁束密度は低下するが、それ以降は0.0009Gでほぼ一定となることがわかる。なお、グラファイト単独(n−ヘキサンとの接触なし)のときは、上記ブランクの場合と同等の結果であり、磁束密度は0.8秒以内に0レベルに減衰した。
単純なR・L回路では一時的擾乱の下での電流変化はi(t)=i(0)exp(−t/τ)にしたがって減衰するとされている。ここでτは時定数であり、L/Rで与えられる。LとRはそれぞれコイルの自己インダクタンスおよび抵抗である。
上式に従えば、図6のように片対数でプロットした場合、磁場と時間の関係は線形でならなくてはならないが、図6に示すように、本実施例では非線形である。
この非線形性、及び、磁場が一定に保持されると云う事実は、本実施例が超伝導特性を有すること示しており、さらに、上述の仮説(プロトン伝導性)を裏付けている。
さらに、磁場印加終了後の60秒間にわたる磁束密度の減衰は、プロトン電流によってシールドできなかった超過磁場を示しているものと考えられる。
《完全導体としての検討》
上記でグラファイト薄片試料を用いて得られた継続磁場が電流によるものであることを確かめるために、完全導体からなる電磁リングを形成する検討を行った。
図7に実験に用いたリング状容器11と、このリング状容器11を保持するための保持ジグ12と、を示した。
図7(a)に側面を示したリング状容器11の本体部11aはポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」とも云う)製チューブ(内径:0.96mm、外径:1.56mm)であり、接続部11bはガラス管(内径1.6mm、外径2.5mm、長さ4mm)であり、このリング状容器11を真円に近い形状に保つために、接続部11bに該当する部分に切りかき部12aが設けられた保持ジグ12(ポリテトラフルオロエチレン製)にセットされて用いた。
図8に磁化及び測定装置13を示す。図8(a)がアーム部13gを磁化位置から回動させた状態を示す上面図であり、図8(b)はアーム部13gを磁化位置にセットさせた状態を示す正面図である。
アクリル樹脂製のベース13aの一方の端付近に設けられた固定用孔13a1にアクリル樹脂製の固定ジグ13bが嵌合され、その上部の凹部にPTFE製のホール素子保持具13cが納められ、さらにその上に上記保持ジグ12にセットされたリング状容器11が収納されている。固定ジグ13b及びホール素子保持具13cにはそれぞれ上下に貫通する貫通孔が設けられ、その貫通孔にはホール素子13dがリング状容器11と同心に収納されているが、ホール素子保持具13cの貫通孔の直径はホール素子13dの外径とほぼ等しいので、ホール素子13d自体を摺動させて、上下方向に移動させ、かつ、その位置で保持させることが可能であり、このときホール素子13dのセンサ部分もリング状容器11に対して上下方向に移動するので、リング状容器11内に収納されたサンプルの上下方向の磁気の分布を調べることができる。
ここで、ガラス製容器内サンプル下部からホール素子13dの検出部の距離は2mmである。
一方、アクリル樹脂製のベース13aの他方の端付近にはアルミニウム製で、四角柱形状のX−Z方向位置決めステージ13eが立設され、その上端にはPTFE製の円筒体13fを介し、プラスチック製のねじ13hによってアクリル樹脂製で板状のアーム部13gがベース13aに平行に、かつ、ねじ13hを軸として回動可能に保持されている。
アーム部13gが回動して磁化位置(図8(a)中破線で示す)にセットされたときにリング状容器11直上で、かつ、同心に位置するように誘導コイル(巻き数:50)13kがアクリル樹脂製の丸棒13j及びプラスチック製のねじ13iによって保持されている。この誘導コイル13kは、リング状容器11内部のサンプルに対して誘導円環電流を引き起こすためのものであり、誘導コイル13kの軸方向に磁場が発生する。
上記誘導コイル13kとホール素子13dとは磁化・測定手段13lに接続されている。
上記誘導コイル13kには、磁化・測定手段13l内の直流電源が電子負荷装置を介して接続され、この電子負荷装置にはデジタル遅延パルス発生器が接続されており、電子負荷装置によりデジタル遅延パルス発生器が制御され、誘導コイル13kに約7Aの電流を流して、ホール素子で検出される磁場を50Gにして、リング状容器11内に収納されるサンプルが磁化する。
誘導コイル13kへの通電時間が15秒程度となった後、デジタル遅延パルス発生器により、電子負荷装置に信号を送り、コイルへの通電を急激に遮断する。
その後、誘導コイル13kに生じるジュール熱がホール素子13dに伝わって測定が不正確になるなどの不都合が生じないように、上記通電遮断後、直ちにアーム部13gを回動させて誘導コイル13kをホール素子13dから引き離す。
一方、ホール素子13dは、磁化・測定手段13l内のガウスメータ(米国レイクショア社製455HMNA1904VR)に接続されており、リング状容器11内に収納されるサンプルによる磁力はこれらにより検出されてデジタルメモリに蓄えられる。
デジタルメモリに蓄えられたこれらデータはコンピュータに取り込まれ、適宜、データ解析に供せられる。
リング状容器11には、まず、接続部11bでの接続を解除し、グラフェンからなる物質(リング状容器11に入るように必要に応じて、粉末化、あるいは、短繊維状に加工した)を入れた後、次いで、液状のプロトン供与物質に1日、浸漬した後接続部11bで接続し、円環状とした。その後、グラフェンからなる物質同士がリング状容器11内で接続しあっているかを顕微鏡で確認して、後述するテストに供した。
ここで、グラフェンからなる物質としてグラファイト(HOPG)を、及び、プロトン供与物質としてn−オクタンを、用いたときに、それぞれ0.0344g、及び、0.0148gがリング状容器11内に収容された。
また、リング状容器11に収納されたサンプルを保管する場合には、そのままの状態で、用いたものと同じプロトン供与物質を容れた密閉容器内に収納して、室温で保管した。保管後に、再度磁力を測定する場合には、上記密閉容器から取り出し、リング状容器11外側に付着したプロトン供与物質を拭った後、保持ジグ12にセットした状態で、磁化及び測定装置13のアクリル樹脂製の固定ジグ13bにセットしてホール素子13dとガウスメータによって磁力を測定した。
グラフェンからなる物質としてグラファイト(HOPG)を、及び、プロトン供与物質としてn−オクタンを用い、これらからなるサンプルを充填したリング状容器に対して、上記の磁化及び測定装置にセットして、磁化を行った。
磁化後1時間経過しても、ホール素子とガウスメータによって磁場は、磁化から1時間後も検出され続けた。そこで、磁化及び測定装置からサンプルを充填したリング状容器を除去した。そのときの検出された磁場の変化を図9(a)に示す。図中矢印で示したタイミングでリング状容器を装置から素早く除去した。
図9(a)から、検出され続けていた磁場はグラファイトとn−オクタンとから形成されたサンプルによるものであることが理解される。
次いで、このリング状容器の接続部による接続を一旦解除し、後に再度接続させ、再度、上記磁化及び測定装置にセットした。そのときの磁場の径時変化を図9(b)に示す。図中矢印で示したタイミングでリング状容器を装置から除去した。
図9(b)から、一旦、接続が解除されたサンプルでは、磁場が失われたことが理解され、上記での磁場は電磁コイルでの回転電流によるものであることが確認された。
このグラファイトとn−オクタンとから形成されたサンプルに対して、再度、磁化を行った後に室温で保管し、24日後、及び、50日後に、その、軸方向の磁場分布を調べた。結果を図10に示す。
50日保管後の磁場分布も24日保管後の磁場分布と一致し(この分布は磁化直後の磁場分布とも一致する)、このグラファイトとn−オクタンとから形成されたサンプルによる円環電流が減衰せずに、継続して保たれること、すなわち、このサンプルが完全導体であることが判る。
なお、図中、実線で示すのは円環電流による中心軸方向の磁場分布の計算値(下記式(1)で求められる)であり、破線で示したのは円環状板磁石による磁場分布の計算値であり、実際の磁場分布が円環電流の計算された分布に極めてよく一致することから、円環電流によるものであることが確認された。
ここで、式(1)中Hzは円環軸方向の磁場の強さ、aは円環の半径、Zは円環中心軸座標である。
Figure 2010010764
《他のグラフェンを用いた例》
上記同様に、ただし、グラファイト(HOPG)の代わりに、炭素繊維(日本グラファイトファイバー(YS−95A−60S。引張弾性率:892GPa(カタログ値)))、単層ナノチューブ(Undym社製 超高純度HiPco単層カーボンナノチューブ)、あるいは、C60フラーレン(MTR社製 C60 99.95%)を上記リング状容器に充填した後、n−オクタンを内部に導入し、磁化後1時間、及び、7日後の軸方向の磁場を測定した。
なお、市販の炭素繊維には表面にサイズ剤が付着しており、本実験ではその影響を防止するために、実験に先き立ち1ヶ月間、アセトン中に浸漬して、除去した。
結果を、グラファイト(HOPG)を用いた結果(図11(a))とともに、図11(b)、図11(c)、及び、図11(d)に示した。
これら図により、これらグラフェンの中で、多量生産によって比較的安価に入手できる炭素繊維を用いた場合であっても、他のグラフェン同様に完全導体を形成することが判る。また、フラーレンを用いた場合の磁場は他のグラフェンを用いた場合よりも若干低くなることが判る。
《他のプロトン供与物質を用いた例》
上記ではプロトン供与物質としてn−オクタンを用いたが、n−オクタンに代えて、n−ヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、及び、1−オクテン、n−ペンタデカンを用いて検討を行った。
グラファイト(HOPG)が充填されたリング状容器にこれらプロトン供与物質を導入し、磁化及び測定装置にセットし、同じ磁力での磁化により円環電流を冷気され、次いで、磁場を測定しながら、磁化及び測定装置からリング状容器を除去した。そのときの磁場の変化を図12(a)、図12(b)、図12(c)、及び、図12(d)にそれぞれ示した。(図中矢印がリング状容器除去のタイミングである)
これらにより、プロトン供与物質としては、n−ヘキサンやn−ペンタデカンなどの直鎖飽和炭化水素を用いることが高い磁場を得ることができ、分岐や不飽和結合を有する炭化水素、特に不飽和結合を有する炭化水素の場合には、直鎖飽和炭化水素を用いた場合に比して低い磁場となることが判る。
《マイスナー効果の確認》
超伝導体特有の性質であるマイスナー効果の有無について検討を行った。
実験は図13に示したマイスナー効果確認装置30を用いて行った。この装置中央に置かれているガラス製容器20を図13(c)に示す。ガラス製容器20の底部の厚さは1.2mmである。
このガラス製容器20は図13(a)のモデル側面断面図に示すように、マイスナー効果確認装置30中央部のPTFE製の載置ジグ31の上にセットされ、上部はPTFE製の蓋21により覆われる。蓋21には貫通孔が設けられ、この貫通孔を貫通するPTFE製のチューブ24はガラス製容器20の上方のシリンジ23に接続され、シリンジ23内に容れられたプロトン供与物質(液体)22は、プランジャ23aの操作により、ガラス製容器20内に導入可能となっている。
一方、載置ジグ31中央には貫通孔が設けられ、この貫通孔には下方からホール素子33が挿入されており、ガラス製容器20の底部付近の磁場を検出することができる。
ガラス製容器20の周囲には磁場を形成するためのコイル32が配置されている。
さらにその周囲には地磁気などの外部の磁気を遮断して精度が高い測定が可能とするために二重にパーマロイ製の磁気遮蔽容器34a及び34bが配置されている。なお、コイル32のリード線のためにモデル上面断面図である図13(b)に示すように導入通路が設けられている。
コイル32とホール素子33とは、図8で用いたものと同じ磁化・測定手段13lに接続されている。
グラフェンからなる物質としては図13(d)に形状を示すグラファイト(HOPG)(重さ:0.0048g(比重を2.2としたときの厚さ(計算値):0.004mm)を用い、ガラス製容器20内の底部に置いた。
グラファイトの形状は、後述するn−ペンタンが裏面側に達するように霧賭け部を設けた。
実験は次のようにして行った。
グラファイトをガラス製容器20に入れ、図13(a)に示したようにマイスナー効果確認装置30にセットし、コイル32によりガラス製容器20内に磁場を形成する。その後(3分後)、シリンジ23のプランジャ23aを操作して、シリンジ23内部のn−ペンタン(0.1mL)をガラス製容器20内に滴下する。
このときの、磁場の変化を検出した。
グラファイトにかけた磁場は180G、150G、100G、50G、10G、1G、0.1G、あるいは、ごく弱い磁場(0Gよりは大きい(磁気遮蔽容器34a及び34b内のホール素子13dで検出される、わずかな地磁気による)。以下、”〜0G(>0)”として示す)である。
このとき、印可磁場が180G、150G、100G、50G、及び、10Gのときの結果をそれぞれ図14(a)、図14(b)、図14(c)、図14(d)、及び、図14(e)に、印可磁場が1G、0.1G、及び、〜0G(>0)のときの結果をそれぞれ、図15(a)、図15(b)、及び、図15(c)に示す。これらそれぞれの図中の矢印は滴下開始のタイミングを示す。
これら図により、180Gの磁場では8mGの反磁性が現れており、それ以下の磁場で、磁場の強さにほぼ比例して磁場の低下が観察され、超伝導物質特有の特性であるマイスナー効果が確認された。
しかし、50G未満では反磁性は現れず、強磁性が発現する。すなわち、グラフェン面に炭化水素を接触させると強磁性を示すことが理解されることで、磁場がほとんど0G(〜0G(>0))でも磁化することから、グラファイト面と炭化水素との組み合わせにより自発磁化がおこり、これらの組み合わせにより強磁性体が形成されることが理解される。
さらに、マイスナー効果が確認された10G以上の磁場が印可された超伝導体についても強磁性を有するかどうかについて試験を行った。
図16(a)、図16(b)、図16(c)、及び、図16(d)は、ガラス容器内に収納されたn−オクタン・グラファイト(HOPG板)混合体に、それぞれ150、100、50、及び、10Gの磁場を一旦印可した後に磁場印可を中止した状態から、グラファイトとオクタンとが入ったガラス容器をマイスナー効果確認装置から除去したときの、ホール素子によって測定された磁場の変化を示している(図中、矢印は、ガラス容器の除去のタイミングを示す)。
これらの結果から、グラフィファイトは、磁化していることが理解される。
ここで、オクタンは反磁性を示すが、その反磁性率(−96.63×10-6cm3mol-1)は極めて小さいので、ガラス容器(底部厚さが0.12mm)を隔てた位置にあるホール素子の位置における磁場にほとんど影響を与えない。
上記で観察された反磁性がグラファイト板によるものであると仮定すると、グラファイトの反磁化率はオクタンによる反磁性率に比して桁違いに大きい。
このように、完全反磁性こそ観察されないが、上記グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とからなる複合体は完全導体であるのみならず、超伝導体に分類される。
1 コイル
2 試料
3 容器
4a 治具
4b 治具
5 ホール素子
11 リング状容器
11a 本体部
11b 接続部
13 磁化及び測定装置
13a ベース
13b 固定ジグ
13c ホール素子保持具
13d ホール素子
13e X−Z方向位置決めステージ
13f 円筒体
13g アーム部
13h、13i ねじ
13j 丸棒
13k 誘導コイル
13l 磁化・測定手段
20 ガラス製容器
21 蓋
22 プロトン供与物質
23 シリンジ
23a プランジャ
30 マイスナー効果確認装置
31 載置ジグ
32 コイル
33 ホール素子
34a、34b 磁気遮蔽容器

Claims (13)

  1. グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする常温超伝導体。
  2. 前記グラフェンからなる物質が、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイトから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の常温超伝導体。
  3. 前記グラファイトが、炭素繊維であることを特徴とする請求項2に記載の常温超伝導体。
  4. 前記プロトン供与物質が、炭化水素であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の常温超伝導体。
  5. 前記炭化水素が、直鎖炭化水素であることを特徴とする請求項4に記載の常温超伝導体。
  6. グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする常温超伝導体の製造方法。
  7. グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする完全導体。
  8. グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする完全導体の製造方法。
  9. グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とするプロトン伝導体。
  10. グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とするプロトン伝導体の製造方法。
  11. グラフェンからなる物質とプロトン供与物質とから構成されることを特徴とする強磁性体。
  12. グラフェンからなる物質にプロトン供与物質を接触させることを特徴とする強磁性体の製造方法。
  13. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の常温超伝導体、または、請求項7に記載の完全導体からなることを特徴とする電磁コイル。
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