JPWO2010005076A1 - 骨接合具 - Google Patents

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Abstract

施術された患者本人に施術後の違和感が生じることを防止することができ、施術後に形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する滑車切痕の関節面形状の変形により肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることを防止できる骨接合具を提供する。骨接合具(A)は、尺骨の髄内に通すことができる髄内釘(1)と、尺骨の肘頭側の外面に立てることができるスパイク(21)を有する固定用座金(2)と、基部固定ネジ(3)及びそれぞれ所要数の先部固定ネジ(4)と補助ネジ(5)を備えている。髄内釘(1)には、基端部に設けられ基部固定ネジ(3)が螺着できるネジ孔(11)と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔(12)が形成されている。固定用座金(2)には基部固定ネジ(3)を通す基部固定ネジ用通し孔(22)と、補助ネジ(5)を通す補助ネジ用通し孔(23)が形成されている。

Description

本発明は、骨接合具に関するものである。更に詳しくは、尺骨の肘頭側を骨折した場合に、各骨部を元のような骨形状となるように固定し整復するために使用される骨接合具に関する。
尺骨は、橈骨と並んで前腕内側にある長管状骨である。尺骨は、肘頭側が太く、尺骨頭側が細い。尺骨の肘頭側には、前上方から深く切れ込むように凹んだ滑車切痕があり、この部分が上腕骨の滑車と関節を形成し接合している。滑車切痕の中央には上腕骨の滑車のくぼみに対応する高まりが縦に走っている。
滑車切痕の下端は前方に突き出して鈎状突起となり、切痕の後面は肥厚して肘頭を形成している。また、滑車切痕の下外側には、橈骨の関節輪状面に接する橈骨切痕がある。このように、尺骨の肘頭側の形状は複雑であり、上腕骨及び橈骨との接合形態も極めて繊細な関係を有している。
一方で、尺骨肘頭部を骨折するケースは意外に多い。特に、高齢者が転倒したときに肘をついてしまうことによる骨折は、高齢化が進む現代において増加傾向にあり、将来的にもさらに増加するであろうことは容易に想像できる。
以下、前記のような尺骨肘頭部の骨折を処置する場合の従来の方法について、非特許文献1を参照し概略を説明する。
図3に示す「プレート固定法」は、整復後の骨片の形状に沿わせるように湾曲させたステンレス鋼製のプレート61とネジ62を使用するものであり、プレート61を例えば骨片を含む骨後面側に沿わせて当て、複数のネジ62を使用して骨片を強固に固定するという方法である。
また、図4に示す「テンションバンドワイヤリング法」は、ステンレス鋼製の二本の差込線63と締結線64を使用するものであり、骨片を元のように合わせた後、二本の差込線63を髄内に平行に差して骨片を固定し、差込線63の先部側にあたる骨片に穿孔した横孔65に締結線64を通し、これを中間部で一度交差させ、骨片から出している両差込線63の基端部に回し掛け、両端部を捻り締めて固定するという方法である。
キャンベル整形外科手術書(全11巻)藤井克之(総監訳者)エルゼビア・ジャパン株式会社 第7巻「骨折と脱臼」P376〜377 2004年9月
しかしながら、前記従来の各方法には、次のような課題もあった。
前記「プレート固定法」は、尺骨の外表面側、つまり前腕部において筋肉がなく皮下組織も薄くなっている側にプレート61が固定されるので、皮膚が盛り上がってしまい見た目に不自然であった。また、施術された患者本人にしても、腕を動かしたときの皮下組織の動きによる違和感、あるいはプレート61で盛り上がった部分が衣服やテーブル等に触れたときの違和感が強かった。
前記「テンションバンドワイヤリング法」は、骨に差し入れられる差込線63が、これを締結する締結線64が緩んで張力が弱まることによって次第に抜け出てしまい、再手術が必要になる場合があった。さらには、締結線64による各差込線63を締結する力が強すぎると、各差込線63が撓んで各骨片の接合面が離れ、滑車切痕の関節面(曲面)形状が元の形状とは変わってしまい、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じるおそれがあった。
また、前記いずれの方法も、手術において該当部分の皮膚を大きく切開しなければならず、感染症を起こす危険が増す等、患者にとって身体的な負担が大きかった。
なお、尺骨を始め、その他上腕骨、大腿骨等の長骨の中間部分の骨折を処置する場合においては、髄内釘を使用した方法も採用されている。この方法では、骨折した両骨片間に渡すように骨髄部に髄内釘を挿入し、両骨片それぞれに骨片と髄内釘を貫通させて固定ネジをネジ込むようにする。しかしながら、この方法は、前記のように複雑な形状の骨端部を含み強度的にも脆い尺骨肘頭部の整復には使用することができなかった。
(本発明の目的)
本発明の目的は、尺骨の肘頭側を骨折した場合に、各骨部を元のような骨形状となるように固定し整復するために使用する骨接合具であって、施術された患者本人に施術後の違和感が生じることを防止または緩和することができ、患者にとって術後の身体的負担も小さい骨接合具を提供することである。
また、本発明の他の目的は、施術後に接合具の形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する滑車切痕の関節面形状の変形により肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることを防止できる骨接合具を提供することである。
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
本発明は、尺骨の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する骨接合具であって、尺骨の髄内に通すことができる太さで所要長さを有する髄内釘と、尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素を有する固定用座金と、基部固定ネジ及びそれぞれ所要数の先部固定ネジを備えており、前記髄内釘には、基端部から長さ方向に設けられ前記基部固定ネジが螺着できるネジ孔と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔が形成されており、前記固定用座金には、前記基部固定ネジを通す基部固定ネジ用通し孔が形成されている、骨接合具である。
本発明は、尺骨の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する骨接合具であって、尺骨の髄内に通すことができる太さで所要長さを有する髄内釘と、尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素を有する固定用座金と、基部固定ネジ及びそれぞれ所要数の先部固定ネジと補助ネジを備えており、前記髄内釘には、基端部から長さ方向に設けられ前記基部固定ネジが螺着できるネジ孔と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔が形成されており、前記固定用座金には、前記基部固定ネジを通す基部固定ネジ用通し孔と、前記補助ネジを通す補助ネジ用通し孔が形成されている、骨接合具である。
本発明は、固定用座金を構成する基板を長方形状に形成し、尖鋭要素を基板の四隅に設けるようにしてもよい。
また、前記発明においては、尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素を有する固定用座金は、尺骨の肘頭側の外面に刺すことができるものである。
本明細書及び本願の特許請求の範囲において、発明の構成要素である固定用座金に関する「尺骨の肘頭側の外面に立てることができる」という表現においては、「立てる」の語は、「刺す」又は「設置する」という表現を含む意味で使用している。
(作 用)
本発明に係る骨接合具の作用を説明する。なお、ここでは、説明で使用する各構成要件に、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与するが、この符号は、特許請求の範囲の各請求項に記載した符号と同様に、あくまで内容の理解を容易にするためであって、各構成要件の意味を上記各部に限定するものではない。
以下、尺骨が肘頭部側で骨折しており、肘頭端部の中枢骨片と腕先側の長骨片及びその間の骨片に分かれている場合で説明する。この場合の骨接合具を使用した手術は次のように行う。
肘部の皮膚を一部切開し、中枢骨片の基端に骨の緻密部を貫通して、髄内釘(1)を差し入れることができる差入孔を形成する。
中枢骨片と長骨片を含む各骨片を骨折する前の本来の位置に戻して各骨片の接合面を合わせる。この状態で、髄内釘(1)を中枢骨片の差入孔から差し入れ、中枢骨片や他の骨片の骨髄部を通し、先部側は長骨片の骨髄部に差し込むようにする。このとき、髄内釘(1)を基端部が中枢骨片の差入孔の外縁面とほぼ面一になるように差し込む。
専用のデバイスを使用して、尺骨における骨髄部内にある髄内釘(1)の各先部固定ネジ用通し孔(12)に対応する位置を特定する。そして、その部分の皮膚を切開して先部固定ネジ4を長骨片の緻密部にねじ込み、先部固定ネジ(4)を髄内釘(1)の各先部固定ネジ用通し孔(12)に通し、さらに反対側の緻密部を貫通するように内側からねじ込み、髄内釘(1)を長骨片に固定する。
固定用座金(2)を各尖鋭要素(21)が中枢骨片の後端面または上腕三頭筋のうち中枢骨片に対しつながっている腱に立つ(腱に刺さる、または、腱に圧着できる)ようにし、基部固定ネジ(3)を固定用座金(2)の外側から基部固定ネジ用通し孔(22)に通し、髄内釘(1)の基部固定ネジ用ネジ孔(11)にねじ込む。
また、必要に応じて補助ネジ(5)を固定用座金(2)の外側から補助ネジ用通し孔(23)に通して中枢骨片の後端側にねじ込んで締め付ける。これによって、固定用座金(2)は中枢骨片に対し固定される。
基部固定ネジ(3)の締め付けによって、長骨片に固定されている髄内釘(1)に対し固定用座金(2)が引き寄せられ、各骨片は接合面で強く密着し、強固に固定される。なお、基部固定ネジ(3)は各骨片の収まりを見ながら適度に締め付けるようにする。後は、時間の経過と共に各骨片の接合面がつながって整復され、尺骨は全体が一体となる。骨接合具(A)は整復後も尺骨に固定したままとする。
このように、骨接合具(A)は固定用座金(2)の締め付けによって尺骨の端部の中枢骨片を尖鋭要素(21)により固定する部分を大きくとって保持するようになっており、力が分散するため中枢骨片が破損しにくく、さらには固定用座金(2)の締め付けで髄内釘の長さ方向に各骨片をつなぐように一体化できる。これによって、術後において尺骨の表面に出る部分が固定用座金(2)以外にほとんどなく、施術された患者本人に施術後に違和感が生じることを防止または緩和することができる。
また、前記のように手術において皮膚を切開する部分が従来より小さくて済み、感染症を起こす危険が緩和され、患者にとって身体的な負担が小さくなる。
また、骨接合具(A)は、尺骨と強固に一体化するので、施術後に骨接合具(A)の形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する尺骨の滑車切痕の関節面形状が本来の形状とは異なる形状に変形することを防止でき、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることも防止できる。
(a)本発明の骨接合具は、固定用座金の締め付けによって尺骨の端部の中枢骨片を尖鋭要素により固定する部分を大きくとって保持するようになっており、力が分散するため中枢骨片が破損しにくく、さらには固定用座金の締め付けで髄内釘の長さ方向に各骨片をつなぐように一体化できる。これによって、術後において尺骨の表面に出る部分が固定用座金以外にほとんどなく、施術された患者本人に施術後に違和感が生じることを防止または緩和することができる。
また、手術において皮膚を切開する部分が従来より小さくて済み、感染症を起こす危険が緩和され、患者にとって身体的な負担が小さくなる。
(b)本発明の骨接合具は、施術することによって尺骨と強固に一体化するので、施術後に骨接合具の形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する尺骨の滑車切痕の関節面形状が本来の形状とは異なる形状に変形することを防止でき、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることもあわせて防止できる。
本発明に係る骨接合具の構造を示し、その施術状態の説明図。 骨接合具を構成する座金の構造を示す斜視図。 従来の施術方法であるプレート固定法の説明図。 従来の施術方法であるテンションバンドワイヤリング法の説明図で、(a)は側面視説明図、(b)は後面視説明図。
A 骨接合具
1 髄内釘,10 案内部,11 基部固定ネジ用ネジ孔,12 先部固定ネジ用通し孔,
2 固定用座金,20 基板,21 スパイク,22 基部固定ネジ用通し孔,23 補助ネジ用通し孔,
3 基部固定ネジ,30 ヘッド部,
4 先部固定ネジ,
5 補助ネジ,50 ヘッド部,
7 尺骨,70 中枢骨片,71 中間骨片,72 長骨片,73 緻密部,74 差込孔,75 骨髄部,
8 上腕三頭筋,80 腱
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る骨接合具の構造を示し、その施術状態の説明図、図2は骨接合具を構成する座金の構造を示す斜視図である。
骨接合具Aは、髄内釘1、固定用座金2、一本の基部固定ネジ3、二本の先部固定ネジ4及び二本の補助ネジ5により構成されている。これらの素材としては、生体組織との親和性が高く、骨と結合する性質をもち、優れた機械的性質(軽量かつ高強度)及び耐蝕性を有するチタン(独:Titan, 英:Titanium)を使用するのが好ましいが、これに限定するものではなく、例えばステンレス鋼等、他の金属材料またはプラスチックを採用することもできる。
髄内釘1は、尺骨の髄内に入る太さで所要の長さを有する丸棒体である。髄内釘1の長さは、本実施の形態では大人の尺骨の標準的な長さの半分の約100mmであるが、これに限定するものではない。髄内釘1は、サイズの異なる複数種類のものを設定しておくのが好ましい。また、髄内釘1の先端部は、面取りによって先細りとなるように案内部10が形成されている。
髄内釘1の基部には、基部固定ネジ用ネジ孔11が基端面から中心軸線方向に所要の深さに形成されている。また、髄内釘1の先部寄りには、髄内釘1の長手方向に所要間隔をおいて二箇所に先部固定ネジ用通し孔12が形成されている。各先部固定ネジ用通し孔12は、髄内釘1の直径線方向に、互いに平行になるように形成されている。なお、ネジ通し孔の数は二箇所に限定されるものではなく、一箇所または三箇所以上に設けることもできる。
固定用座金2は、板体で形成されており、長方形状の基板20を有している。基板20は、図2において上面側方向へやや膨らむように湾曲させてあり、曲げに対する強度を高めている。基板20の四隅には、それぞれが基板20の長さ方向へ突出するように、尖鋭要素であるスパイク21が一体的に設けられている。各スパイク21の先端部は、幅がやや狭まるようにかつ厚みが薄くなるように尖らせてあり、さらに図2において下方へほぼ直角に曲げられている。本実施の形態では、スパイク21の数は四本、幅は約1mm、長さ約5mmであるが、これに限定するものではなく、適宜設定ができる。
基板20において長さ方向の一端寄りには、基部固定ネジ3を通す基部固定ネジ用通し孔22が形成されている。基部固定ネジ用通し孔22は、固定用座金2の固定位置の調整ができるように基板20の幅方向に長い長孔であり、基部固定ネジ3のヘッド部30が当たって通り抜けができない幅に形成されている。なお、基部固定ネジ用通し孔22の孔縁を凹ませて、基部固定ネジ3の基板20表面からの突出をなくすようにしてもよい。
また、基板20において長さ方向の他端寄りには、幅方向に並んで二箇所に円形の補助ネジ用通し孔23が設けられている。補助ネジ用通し孔23は、補助ネジ5を通すことができ、ヘッド部50が当たって通り抜けができない径に形成されている。
なお、本実施の形態では、固定用座金2で押さえる部分が解剖学的に縦長であるために、基板20の形状を長方形状としたが、これに限定するものではなく、例えば円形、楕円形、各種多角形状のものを採用することもできる。
基部固定ネジ3はヘッド部30を有しており、髄内釘1の基部固定ネジ用ネジ孔11に螺合できる。先部固定ネジ4は木ネジ状で、髄内釘1の先部固定ネジ用通し孔12に通すことができる。先部固定ネジ4は、髄内釘1の直径(先部固定ネジ用通し孔12の長さ)の約三倍の長さに形成されている。補助ネジ5は木ネジ状でヘッド部50を有しており、固定用座金2の補助ネジ用通し孔23に通すことができる。
(作 用)
本実施の形態の骨接合具Aを使用し、尺骨肘頭部の骨折を処置する場合の手術方法を以下に説明する。
尺骨7は肘頭部側の二箇所で骨折しており、肘頭端部の中枢骨片70、中間部の中間骨片71及び腕先側の長い長骨片72に分かれている。
(1)肘部の皮膚を一部切開し、中枢骨片70の基端に、骨膜、緻密質及び骨内膜の各層(説明の便宜上、まとめて緻密部73とする)を貫通して、髄内釘1を差し入れることができる差入孔74を形成する。このとき、中枢骨片70につながっている上腕三頭筋8の腱80をできるだけ傷付けないようにする。
(2)中枢骨片70、中間骨片71及び長骨片72を、骨折する前の本来の位置に戻して各骨片の接合面を合わせる。
(3)この状態で、髄内釘1を中枢骨片70の差入孔74から差し入れ、中枢骨片70、中間骨片71の骨髄部75を通し、先部側は長骨片72の骨髄部75に差し込むようにする。このとき、髄内釘1を基端部が中枢骨片70の差入孔74の外縁面とほぼ面一になるように差し込む。
(4)専用のデバイスを使用して、尺骨7において骨髄部75内にある髄内釘1の各先部固定ネジ用通し孔12に対応する位置を特定する。そして、その部分の皮膚を切開して二本の先部固定ネジ4を長骨片72の緻密部73にねじ込み、各先部固定ネジ4を髄内釘1の各先部固定ネジ用通し孔12に通し、さらに反対側の緻密部73を貫通するように内側からねじ込み、髄内釘1を長骨片72に固定する。
(5)固定用座金2を各スパイク21が中枢骨片70の後端面、または中枢骨片70につながっている上腕三頭筋8の腱80に立つように(または刺さるように)し、基部固定ネジ3を固定用座金2の外側から基部固定ネジ用通し孔22に通し、髄内釘1の基部固定ネジ用ネジ孔11にねじ込む。また、二本の補助ネジ5を固定用座金2の外側から補助ネジ用通し孔23に通して中枢骨片70の後端側にねじ込んで締め付ける。
これによって、固定用座金2は中枢骨片70を強く把持し、中枢骨片70に対し強固に固定され、中枢骨片70と一体化してその強度を高める。また、基部固定ネジ3の締め付けによって、長骨片72に固定されている髄内釘1に対し固定用座金2が引き寄せられ、各骨片70、71、72は接合面で密着し、強固に固定される。
なお、基部固定ネジ3は各骨片70、71、72の収まりを見ながら適度に締め付けるようにする。場合によっては(例えば上腕骨の整復を行うために、尺骨を電動鋸で切断したような場合)、骨の長さを元の長さに合わせるために、あらかじめ各骨片70、71、72間に切断によってなくなった厚さの分の若干の隙間を設けておくこともできる。その後は、時間の経過と共に各骨片70、71、72の接合面の組織が再生されてがつながり、尺骨7は全体が一体となって整復される。骨接合具Aは整復後も尺骨7に固定したままとするが、経過を見て取り外すこともできる。
このように、骨接合具Aは固定用座金2の締め付けによって尺骨7の端部の中枢骨片70を四箇所のスパイク21により固定する部分を大きくとって保持するようになっており、力が分散するため中枢骨片70が破損しにくく、さらには固定用座金2の締め付けで各骨片70、71、72を髄内釘1の長さ方向につなぐように一体化できる。
これによって、骨接合具Aを使用することにより、術後において尺骨7の表面に出る部分が固定用座金2以外にほとんどなく、施術された患者本人に施術後に違和感が生じることを防止または緩和することができる髄内釘を使用した手術が可能になる。
さらに、前記のように手術において皮膚を切開する部分が従来より小さくて済み、感染症を起こす危険が緩和され、患者にとって身体的な負担が小さくなる。
また、骨接合具Aは尺骨7と強固に一体化するので、施術後に骨接合具Aの形態が経時的に変化しにくく、形態が変わることに起因する尺骨7の滑車切痕の関節面形状が本来の形状とは異なる形状に変形することを防止でき、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることもあわせて防止できる。
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
(a)本発明の骨接合具によれば、固定用座金の締め付けによって尺骨の端部の中枢骨片を尖鋭要素により固定する部分を大きくとって保持するようになっており、力が分散するため中枢骨片が破損しにくく、さらには固定用座金の締め付けで髄内釘の長さ方向に各骨片をつなぐように一体化できる。これによって、術後において尺骨の表面に出る部分が固定用座金以外にほとんどなく、施術された患者本人に施術後に違和感が生じることを防止または緩和することができる。
また、手術において皮膚を切開する部分が従来より小さくて済み、感染症を起こす危険が緩和され、患者にとって身体的な負担が小さくなる。
(b)更に、本発明の骨接合具によれば、施術することによって尺骨と強固に一体化するので、施術後に骨接合具の形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する尺骨の滑車切痕の関節面形状が本来の形状とは異なる形状に変形することを防止でき、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることもあわせて防止できる。

Claims (4)

  1. 尺骨の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する骨接合具であって、
    尺骨の髄内に通すことができる太さで所要長さを有する髄内釘(1)と、
    尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素(21)を有する固定用座金(2)と、
    基部固定ネジ(3)及びそれぞれ所要数の先部固定ネジ(4)を備えており、
    前記髄内釘(1)には、基端部から長さ方向に設けられ前記基部固定ネジ(3)が螺着できるネジ孔(11)と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔(12)が形成されており、
    前記固定用座金(2)には、前記基部固定ネジ(3)を通す基部固定ネジ用通し孔(22)が形成されている、
    骨接合具。
  2. 尺骨の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する骨接合具であって、
    尺骨の髄内に通すことができる太さで所要長さを有する髄内釘(1)と、
    尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素(21)を有する固定用座金(2)と、
    基部固定ネジ(3)及びそれぞれ所要数の先部固定ネジ(4)と補助ネジ(5)を備えており、
    前記髄内釘(1)には、基端部から長さ方向に設けられ前記基部固定ネジ(3)が螺着できるネジ孔(11)と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔(12)が形成されており、
    前記固定用座金(2)には、前記基部固定ネジ(3)を通す基部固定ネジ用通し孔(22)と、前記補助ネジ(5)を通す補助ネジ用通し孔(23)が形成されている、
    骨接合具。
  3. 固定用座金(2)は長方形状の基板(20)を有し、尖鋭要素(21)は基板(20)の四隅に設けられている、
    請求項1または2のいずれかに記載の骨接合具。
  4. 尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素(21)を有する固定用座金(2)は、尺骨の肘頭側の外面に刺すことができるものである、
    請求項1または2のいずれかに記載の骨接合具。
JP2010519826A 2008-07-11 2009-07-10 骨接合具 Pending JPWO2010005076A1 (ja)

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