JP6355029B2 - 骨接合具 - Google Patents

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Description

本発明は、骨接合具に関するものである。更に詳しくは、尺骨の肘頭側を骨折した場合に、各骨部を元のような骨形状となるように固定し整復するために使用される骨接合具に関する。
尺骨肘頭部を骨折するケースは意外に多く、その処置については、いわゆる「プレート固定法(湾曲したプレートとその固定ネジを使用するものであり、整復後の骨片の形状に沿うようにプレートを配置し固定ネジで尺骨に取着する施術方法)」や、「テンションバンドワイヤリング法(ステンレス鋼製の2本の差込線と締結線を使用するものであり、骨片を元のように合わせた後、二本の差込線を髄内に平行に差して骨片を固定し、差込線の先部側にあたる骨片に穿孔した横孔に締結線を通し、これを中間部で一度交差させ、骨片から出している両差込線の基端部に回し掛け、両端部を捻り締めて固定する施術方法)」があるが、これらの方法にはいくつかの欠点を有している。
例えば、プレート固定法では、肘部分の広範囲に亘り、金属プレートが沿うことにより、患者が極端な違和感を覚えることとなる。また、テンションバンドワイヤリング法では、髄内挿入釘をワイヤーで締め付け固定するが、施術後時間の経過とともに髄内に装着した釘のワイヤーによる締め付けが緩むという問題が生じている。本発明者は、より患者の身体的負担が少なく違和感のない、更には緩むことなく長期間安定装着保持され、且つ患部の予後が良い施術方法に用いる器具として、特許文献1記載の骨接合具を提案している。
特許文献1の骨接合具は、尺骨の髄内に通すことができる太さで所要長さを有する髄内釘と、尺骨の肘頭側の外面に立てることができる所要数の尖鋭要素を有する固定用座金と、基部固定ネジ及びそれぞれ所要数の先部固定ネジを備えており、前記髄内釘には、基端部から長さ方向に設けられ前記基部固定ネジが螺着できるネジ孔と、先部側に設けられ長さ方向と交差する方向に貫通した先部固定ネジ用通し孔が形成されており、前記固定用座金には、前記基部固定ネジを通す基部固定ネジ用通し孔が形成されている。
前記骨接合具は、以下の作用効果を奏する。
(a)固定用座金(「エンドプレート」ともいう。以下同じ。)の締め付けによって尺骨端部の中枢骨片を尖鋭要素により固定する部分を大きくとって保持するようになっており、力が分散するため中枢骨片が破損しにくく、更には固定用座金の締め付けで髄内釘の長さ方向に各骨片を繋ぐように一体化できる。これにより、術後に尺骨の表面に出る部分が固定用座金以外にほとんどなく、施術された患者本人に施術後に違和感が生じることを防止又は緩和することができる。
また、手術において皮膚を切開する部分が従来より小さくて済み、感染症を起こす危険が緩和され、患者にとって身体的な負担が小さくなる。更には、髄内釘をエンドプレートと付随するネジによって押さえることから、テンションバンドワイヤリング法の欠点となる緩みが生じることもない。
(b)骨接合具を用いて施術することによって尺骨と強固に一体化するので、施術後に骨接合具の形態が変化しにくく、形態が変わることに起因する尺骨の滑車切痕の関節面形状が本来の形状とは異なる形状に変形することを防止でき、肘関節の可動域に本来とは異なる制限が生じることもあわせて防止できる。
国際公開第2010/005076号
特許文献1の骨接合具は、前記の通りの作用効果を奏し、施術の際に有用であり、従来の骨接合具と比較して骨の接合及び装着感において優れた効果が得られたが、更に同骨接合具の構成について検討を重ねたところ、施術後の患者が、肘頭においては装着部位における固定用座金の表面形状について、また、前腕部においては先部固定ネジのネジ頭の出っ張りについて、なお違和感を覚える可能性が想定される。
また、肘部分の骨折に対する施術方法は、例えば、骨折部位を完全に嵌合させて再生治癒させる方法、または、完全に嵌合はさせずに骨折部位間に空隙を作る等の間隔調整を行って本来の骨の長さに再生治癒させる方法等、担当医師により施術方法が異なる場合があるが、特許文献1の骨接合具ではこのように異なる施術に個別に対応することが難しかった。
更に、肘部分周辺の複数箇所の骨折に対しては、当該箇所を整復すべく、固定ピンやスクリュー等の固定手段によって小骨片を大骨片に繋いだり、小骨片同士を繋いだりする施術方法があるが、本発明者は、このような施術方法を行うにあたり、特許文献1の骨接合具と複数本又は複数種類の固定手段を組み合わせて施術を行うことにより、より強固な固定が可能となり、固定の確実性向上に資することについて想到した。
(発明の目的)
そこで、本発明の目的は、一の器具でありながら、整復手術の際に施術者が行いうる固定位置又は固定方法の選択の幅が広く、かつ、患部の強固な固定が可能であり、更に、施術後において患者が患部に感じる違和感を緩和できるように構成された骨接合具を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
(1)本発明は、尺骨の肘頭側を骨折した場合に、尺骨内に挿入して各骨片を固定し整復する際に使用する髄内釘を有する骨接合具であって、前記髄内釘は、基端面に形成されたネジ孔と、周面に形成され、孔の両開口部が同口径であり、固定ピンまたはスクリューを挿通しうる長孔と、周面に形成され、固定ピンまたはスクリューを挿通しうる、少なくとも二以上の円孔と、を有し、前記長孔は、髄内釘の長さ方向の中央ないし基端までのいずれかの箇所に設けられ、孔の長径が髄内釘の長さ方向と同方向であり、当該長孔に挿入される固定ピンまたはスクリューの挿入角度が、髄内釘の長さ方向と直交、髄内釘の先部方向から基部方向への傾斜方向、または髄内釘の基端方向から先部方向への傾斜方向、のいずれかから任意選択しうるよう構成されており、前記円孔は、髄内釘の長さ方向の先端ないし基端までのいずれかの箇所に設けられ、当該円孔の形成方向は、髄内釘の長さ方向に対して、直交したもの、または、傾斜したもの、のいずれか、またはこれらの組み合わせであり、髄内釘の直径方向に対して、それぞれの孔が同一に重なり合っているか、または、孔の一部あるいは全部が任意の角度で交差しているもの、のいずれかである、骨接合具である。
当該(1)の発明は、1又は2以上の箇所を骨折(完全骨折のみならず、不全骨折、複雑骨折等も含む。以下同じ。)している尺骨の整復手術において用いられる。施術者は、肘頭の皮膚切開及び当該箇所の骨を開孔し、当該開孔部から前記髄内釘を骨髄内へ挿入(以下「尺骨内へ挿入」と省略する)する。
そして、施術者は、挿入された髄内釘の円孔又は長孔のうち、自らの施術方法に適した部位に位置する孔を通じて固定ピン又はスクリューを刺すことにより、髄内釘を尺骨へ固定し、骨折箇所(複雑骨折等の場合にあっては、尺骨から分離、剥離又は遊離した骨片であって、刺した固定ピン又はスクリューの延長線上にあるものを含む。以下同じ。)を固定する。
更に、長孔については、施術者は、その長径方向へ任意の角度で(例えば、孔の長径方向に斜めに)固定ピン又はスクリューを刺すことができる。つまり、施術者は自らの施術方法に適した方向に固定ピン又はスクリューを刺して、尺骨へ髄内釘を固定し、骨片を固定する。
なお、本明細書及び本特許請求の範囲において、固定ピン又はスクリューを「刺す」とは、単に突き通して刺すことと、固定ピン又はスクリューを回転させながら刺すこと、のいずれをも含む。
(2)前記発明は、尺骨肘側外面に取着するエンドプレートと、当該エンドプレートを髄内釘基端面のネジ孔へ螺着するネジと、を有しており、前記エンドプレートは、厚さ方向に形成された一以上の貫通孔を有する基板と、当該基板から尺骨側に向けて突出し尺骨の肘頭側の外面に当接する複数の突起部と、を有し、当該基板の尺骨の反対側となる面には、突出部が無いか、または、平滑となるように形成され、当該エンドプレートの基板あるいは突起部のいずれかの一または双方が可撓性または弾性を有し、当該基板または突起部の弾力によってエンドプレートが肘頭を尺骨先部側へ押圧するように構成されており、前記ネジは、エンドプレートに形成された貫通孔のいずれかの一に挿入して使用されるものであってもよい。
当該(2)の発明によれば、髄内釘と共にエンドプレートの使用を選択した施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させると、当該エンドプレートはその有する弾力によって尺骨の肘頭を尺骨先部側へ押圧する(エンドプレートが尺骨内の髄内釘の方向へ引き寄せられるとも換言できる。以下同じ。)。なお、ネジが用いられたことにより、取着の際にエンドプレートが尺骨の肘頭を押圧する力の調整又は骨折部位に間隔(隙間)を開ける場合の調整が行いやすい。
取着されたエンドプレートは、その基板表面(尺骨の反対側となる面。以下同じ。)に突出部が無いか又は平滑であるので、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
(3)本発明は、尺骨に挿入する髄内釘と、前記髄内釘の基端から髄内釘の長さ方向に沿って螺着するネジと、挿入後の前記髄内釘を尺骨に固定する固定ピンまたはスクリューと、を備え、尺骨の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する骨接合具であって、前記髄内釘は、基端面に形成されたネジ孔と、長さ方向において先端部から1/3の長さの範囲の周面に設けられた少なくとも1以上の孔である先部側孔と、長さ方向において中央部から基端部の範囲の周面に設けられた少なくとも2以上の固定ピンまたはスクリューを挿通する孔である基部側孔と、を有し、尺骨の亀裂部位もしくは骨折部位に対して、複数の基部側孔が当該亀裂部位もしくは骨折部位を介して位置するか、または、基部側孔と先部側孔が亀裂部位もしくは骨折部位を挟んで位置するように設けられており、基部側孔および先部側孔が前記固定ピンまたはスクリューの挿入角度を、髄内釘の長さ方向に対して、直交したもの、傾斜したもの、基端部から先端部を俯瞰した際に、それぞれの孔が、同一に重なり合っている又は任意の角度をもって交差しているもの、の中から任意の選択によって組み合わされた、それぞれの孔の位置関係を形成している、骨接合具である。
当該(3)の発明に係る髄内釘を、前記(1)の発明と同様の手順で尺骨内へ挿入する。そして、施術者は、挿入された髄内釘の基部側孔と先部側孔のうち、自らの施術方法に適した部位に位置する孔を通じて固定ピン又はスクリューを刺すことにより、髄内釘を尺骨へ固定し、骨折箇所を固定する。
(4)前記発明は、骨接合具において、更に尺骨肘側外面に取着するエンドプレートを有し、当該エンドプレートは髄内釘の基端から髄内釘の長さ方向に沿って挿入、螺着するネジが挿通する貫通孔を有し、当該ネジが当該エンドプレートに通して挿入、螺着されるものであってもよい。
当該(4)の発明によれば、髄内釘と共に前記エンドプレートの使用を選択した施術者が、エンドプレートを尺骨肘側外面に当接させ、前記貫通孔を挿通させたネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させる。
(5)前記発明は、エンドプレートが、当該エンドプレートの基板の厚さ方向に形成された1つ以上の貫通孔を更に有し、かつ、当該基板から尺骨側に向けて突出し尺骨の肘頭側の外面に当接する複数の突起部と、を有し、当該付加された貫通孔が、突起部とともに、肘近傍における髄内釘の固定に用いる、固定ピンまたはスクリューを挿通する孔であるものであってもよい。
当該(5)の発明によれば、施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させる。更に施術者は、必要に応じて、前記付加された貫通孔を通じて固定ピン又はスクリューを挿入及び通過させ、当該固定ピン又はスクリューを尺骨の肘頭又はその周辺部位へ刺して、肘近傍の骨折箇所の固定を強固にする。
(6)前記(2)の発明は、エンドプレートが基板の厚さ方向に形成された1つ以上の貫通孔を更に有しており、当該付加された貫通孔が、肘近傍における髄内釘の固定に用いられる固定ピンまたはスクリューを挿通する孔であるものであってもよい。
当該(6)の発明によれば、施術者が、必要に応じて、前記付加された貫通孔を通じて固定ピン又はスクリューを挿入及び通過させ、当該固定ピン又はスクリューを尺骨の肘頭又はその周辺部位へ刺して、肘近傍の骨折箇所の固定を強固にする。
(7)前記(5)の発明は、エンドプレートの基板あるいは突起部のいずれかの一または双方が可撓性または弾性を有し、前記基板または突起部の弾力によってエンドプレートが肘頭を尺骨先部側へ押圧するように構成されており、当該基板の尺骨の反対側となる面は、突出部が無いか、または、平滑となるように形成されたものであってもよい。
当該(7)の発明によれば、施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させると、当該エンドプレートはその有する弾力によって尺骨の肘頭を尺骨先部側へ押圧する。ネジが用いられたことにより、取着の際にエンドプレートが尺骨の肘頭を押圧する力の調整又は骨折部位に間隔(隙間)を開ける場合の調整が行いやすい。取着されたエンドプレートは、その基板表面に突出部が無いか又は平滑であるので、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
(8)前記発明は、エンドプレートは、基板に形成された貫通孔の全部または一部の周縁部が基板表面よりも窪んでおり、装着されたネジ、固定ピンまたはスクリューの頭部が、同周縁部の窪み内に収まって基板表面よりも上に頭部頂面が出ないか、または、基板表面と頭部が面一となるように構成されているものであってもよい。
当該(8)の発明によれば、エンドプレートの基板表面に固定ピン又はスクリューの頭部頂面が出ないか、または、基板表面と頭部が面一となり、エンドプレートの基板表面に突出部が無いか又は平滑となるため、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
(9)前記発明は、髄内釘の基端面の形状が、彎曲形状を含む肘頭形状に沿う形状、もしくは、斜めにカットされた平面ないし彎曲形状に形成されているものであってもよい。
当該(9)の発明によれば、前記髄内釘の基端面が肘頭部形状に沿う形状等であるので、施術者が髄内釘単体での施術方法(エンドプレートを使用しない)を選択した場合においても、挿入した髄内釘が尺骨の肘頭側から出っ張らないか又は出っ張りが生じにくい。
(10)前記(9)の発明は、髄内釘の基端面の形状を斜めにカットする際に、5°ないし30°の角度範囲でカットされた平面形状であるものであってもよい。
当該(10)の発明によれば、挿入した髄内釘が尺骨の肘頭側からより出っ張らないか又は出っ張りがより生じにくい。
(11)前記(3)又は(4)発明は、基部側孔のうちの少なくとも2つの孔が尺骨の鈎状突起近傍に位置しており、当該鈎状突起近傍に位置する孔のうち、基端部に近い孔は、当該孔が鈎状突起の先端方向に向くように髄内釘の基端方向から先端方向に向かって傾斜し、先端部に近い孔は、当該孔が鈎状突起の先端方向に向くように髄内釘の先端方向から基端方向に傾斜しているものであってもよい。
当該(11)の発明によれば、尺骨の鈎状突起近傍に位置する各基部側孔が前記方向に傾斜しているので、当該孔を通して刺した固定ピン又はスクリューの先部が鈎状突起の先端方向へ向かい誘導される。
(12)前記発明は、基部側孔のうち、少なくとも1以上の孔が髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径であるものであってもよい。
当該(12)の発明によれば、施術者は、挿入された髄内釘の前記孔のうち、自らの施術方法に適した部位に位置する孔を通じて固定ピン又はスクリューを刺し、更に、その長径方向へ任意の角度で(例えば、孔の長径方向に斜めに)固定ピン又はスクリューを刺すことができる。つまり、施術者は自らの施術方法に適した方向に固定ピン又はスクリューを刺して、尺骨へ髄内釘を固定し、骨片を固定する。
(13)前記発明は、髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔の少なくとも1つが、骨折もしくは亀裂部位よりも、基端側に位置するものであってもよい。
当該(13)の発明によれば、当該孔を通して基端側から先端側に向けて刺した固定ピン又はスクリューにより、骨折もしくは亀裂部位が固定される。
(14)前記発明は、鈎状突起近傍に位置する2つの孔が髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径であるものであってもよい。
当該(14)の発明によれば、当該孔に用いる固定ピン又はスクリューは、髄内釘の長さ方向であるその長径方向へ任意の角度で(例えば、孔の長径方向に斜めに)固定ピン又はスクリューを刺すことができる。つまり、施術者は自らの施術方法に適した方向に固定ピン又はスクリューを刺して、尺骨(特に鈎状突起)へ髄内釘を固定し、骨片を固定する。
(15)前記発明は、鈎状突起近傍に位置する固定ピンまたはスクリューを挿通する孔に用いる固定ピンまたはスクリューが、当該孔を通して尺骨の鈎状突起の基端ないし先端部位へ到達し、分離しているかまたは亀裂が生じている各骨片を繋止しうる軸長を有するものであってもよい。
当該(15)の発明によれば、鈎状突起近傍に位置する孔(長孔を含む)を通して刺した固定ピンまたはスクリューが、鈎状突起の基端ないし先端部位へ到達し、更に、分離しているかまたは亀裂が生じている各骨片を繋止しうるため、骨折部位の固定を強固にし、施術方法の選択の幅が拡がる。
(16)前記発明は、髄内釘が、基端から先端まで至る直線状の孔を有する筒状体であるか、または、髄内釘基端から先部側に位置する長孔内あるいは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔内に至る直線状の挿通孔を有するものであってもよい。
当該(16)の発明によれば、施術者は、髄内釘に設けられた長孔或いは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔へ固定ピン又はスクリューを刺して髄内釘を尺骨へ固定し、髄内釘基端から前記孔又は挿通孔内へ棒状物を挿入して、固定後の前記固定ピン又はスクリューを同孔の長径方向にスライドさせ、固定した尺骨を動かして、骨折部位の間隔を調節する施術方法を選択することができる。
(17)前記発明は、髄内釘に形成された固定ピンまたはスクリューを挿通する孔の内周面、または、エンドプレートに形成された固定ピンまたはスクリューを挿通する孔の内周面、に雌ネジが設けられているものであってもよい。
当該(17)の発明によれば、スクリューを用いて施術を行った場合、施術後のスクリューが髄内釘の各円孔の孔壁の雌ネジと螺合するので、自然に抜けるようなことはほぼ無い。
(18)前記発明は、固定ピンまたはスクリューの頭部または基端が、尺骨周面における差し入れ部位よりも出っ張らないように形成されているものであってもよい。
当該(18)の発明によれば、刺した固定ピン又はスクリューの基端部が尺骨周面よりも突出しないか又は大きく突出しないので、患者が当該刺し込まれた箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
(19)前記発明は、少なくとも最も遠位に位置する円孔、または、先部側孔は、髄内釘直径の鉛直方向を0°とした際の当該円孔の形成角度が10°乃至35°の範囲内であるものであってもよい。
当該(19)の発明によれば、前記形成角度の範囲内の円孔又は先部側孔は、施術に適した複数方向から固定ピン又はスクリューを刺す作業が行いやすく、また、固定部位の安定性も向上する。
(20)前記の発明に係るいずれかの骨接合具を用い、髄内釘のみを使用して骨折箇所の整復を行う施術、あるいは髄内釘及びエンドプレートを組み合わせて使用し骨折箇所の整復を行う施術、のいずれかを選択することができ、いずれの施術を選択した場合においても、髄内釘に設けた複数方向且つ異なる角度の円孔を用いて、自らの施術方法に適した部位へ固定ピン又はスクリューを刺すステップと、髄内釘に設けられた長孔或いは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔を用いてその長径方向へ任意の角度で固定ピン又はスクリューを刺すステップと、を含み、髄内釘のみを使用して骨折箇所の整復を行う施術を選択した場合は、更に、尺骨内へ挿入した髄内釘基端を肘頭部形状に沿う向きとなるように取り付けるステップと、を含んで、尺骨と又は尺骨及び遊離した骨片とを髄内釘に固定することで骨折箇所の固定を行う、施術方法である。
(21)髄内釘に設けられた長孔あるいは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔を有し、かつ、髄内釘が、基端から先端まで至る直線状の孔を有する筒状体であるか、または、髄内釘基端から先部側に位置する長孔内あるいは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔内に至る直線状の挿通孔を有する、前記の発明に係る骨接合具を用い、髄内釘に設けられた長孔あるいは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔を通し、骨折もしくは亀裂部位よりも基端側に位置する尺骨の骨片に対して固定ピンまたはスクリューを髄内釘と直交する角度で刺して髄内釘を尺骨へ固定し、髄内釘基端側から直線状の孔または挿通孔内へ棒状物を挿入して押し込むことで固定後の当該固定ピンまたはスクリューを同孔の長径方向にスライドさせることで、当該固定ピンまたはスクリューにより固定した側の尺骨を動かして骨折部位の間隔を調節する、施術方法である。
本明細書及び本願の特許請求の範囲において、骨接合具の各構成要素を形成する素材は、人体内で使用する医療機器という観点から、人体に対しての安全性を確保でき、使用に耐えうる強度を有する素材であればいかなる素材も採用することが可能である。具体的に例示すれば、生体適合性を有する材質が推奨され、かつ優れた機械的性質(軽量かつ高強度)及び耐蝕性を有するチタン(独:Titan, 英:Titanium)、チタン合金を使用するのが好ましいが、これに限定するものではなく、高強度セラミックス、ステンレス鋼等、他の金属材料又はプラスチックを採用することもできる。
また、素材にプラスチックを用いる場合は、一定期間経過後に体内に吸収されて完治後の摘出手術が不要となることから、生体吸収性を有するものが好ましく、例えば、生体吸収性ポリマーであるポリ−L−乳酸(PLLA:poly-L-lactic acid)等のポリ乳酸が挙げられるが、これに限定するものではなく、ポリグリコール酸等の公知の生体吸収性素材を使用してもよい。
本明細書及び本願の特許請求の範囲にいう「固定ピンまたはスクリュー」は、例えば、固定ピン又はスクリューのいずれか一種のみを選択して使用してもよいし、固定ピン又はスクリューのいずれも使用してもよい。なお、スクリューとは、例えばタッピングネジ等の軸部にねじ山を有するものが挙げられ、固定ピンとは、釘等の軸部にねじ山が無いものが挙げられ、当該固定ピン又はスクリューのほか、ネジ頭の有無を問わず同様の作用効果を有する他の公知部材であってもよい。
固定ピンまたはスクリューの軸長は、治療部位の骨の太さに応じて適宜設定又は選択しうるが、例えば、肘頭部位の複雑骨折において鈎状突起近傍に長孔を有する髄内釘を使用して施術する場合は、鈎状突起の先端部位へ到達する軸長を有する固定ピン又はスクリューの使用が好ましい。
また、「固定ピンまたはスクリューの頭部または基端が、尺骨周面よりも出っ張らないように形成されているもの」とは、例えば、その基端部に形成された頭部が、施術時に基端側まで刺し入れた状態において取着箇所における尺骨周面よりも出っ張らない形状であるもの、尺骨周面と面一となる形状のもの、または、その基端側に頭部を有しない構造のものが挙げられ、これらのうち1種類を用いて施術してもよいし、骨折箇所の状況に応じて複数種類を組み合わせて施術してもよい。なお、固定ピンまたはスクリューがその基端側に頭部を有しない構造のものである場合は、基端面に+又は−の溝、六角レンチ用孔若しくはヘクスローブのように星型の孔等が形成されているもの(いわゆるイモネジ、ヘッドレススクリュー)であることが好ましい。
本明細書及び本願の特許請求の範囲における髄内釘の各部表現は、尺骨内に挿入した状態を基準としており、尺骨内に挿入した状態において肘頭側に位置する箇所が「基端」であり、基端側に位置する髄内釘の端面を「基端面」と、髄内釘の基端近傍について「基端部」又は「基部」と、それぞれ表現している。他方、尺骨内に挿入した状態において手首側に位置する箇所が「先端」であり、髄内釘の先端近傍について「先端部」又は「先部」と、それぞれ表現している。
本明細書及び本願の特許請求の範囲における「長孔」が設けられる箇所は、前記の通り「髄内釘の長さ方向の中央ないし基端までのいずれかの箇所」であれば特に限定するものではないが、当該箇所のうち尺骨の鈎状突起近傍に位置しているものであれば、当該長孔を通じて尺骨の鈎状突起へ固定ピン又はスクリューを刺す施術にも対応しやすくなるため、より好ましい。
加えて、設けられた長孔の少なくとも一つが、骨折若しくは亀裂部位よりも基端側に位置しているものであれば、前記長孔に刺した固定ピン又はスクリューにより固定した側の尺骨を動かして骨折部位の間隔を調節する施術方法に対応しやすくなるため、より好ましい。
本発明の骨接合具は、髄内釘に設けた複数方向且つ異なる角度の円孔、基部側孔又は先部側孔を有するので、一の器具でありながら固定ピン又はスクリューの挿入位置又は挿入方向の選択肢が増え、施術者による骨折部の状況に応じた様々な態様の施術に対応することができ、また、骨折部を固定する際の確実性が向上する。
長孔又は孔が髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径であるものを有する前記骨接合具は、当該孔が挿入角度を任意で設定しうるので、一の器具でありながら固定ピン又はスクリューの挿入位置又は挿入角度の自由度が高く、施術者による骨折部の状況に応じた様々な態様の施術に対応することができ、また、骨折部を固定する際の確実性が向上する。
更に尺骨肘側外面に取着するエンドプレートを有し、当該エンドプレートは髄内釘の基端から髄内釘の長さ方向に沿って挿入、螺着するネジが挿通する貫通孔を有し、当該ネジが当該エンドプレートに通して挿入、螺着される前記骨接合具は、髄内釘と共に前記エンドプレートの使用を選択した施術者が、エンドプレートを尺骨肘側外面に当接させ、前記貫通孔を挿通させたネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着できる。
尺骨肘側外面に取着するエンドプレートと、当該エンドプレートを髄内釘基端面のネジ孔へ螺着するネジと、を有し、前記エンドプレートは、厚さ方向に形成された一以上の貫通孔を有する基板と、当該基板から尺骨側に向けて突出し尺骨の肘頭側の外面に当接する複数の突起部と、を有し、当該基板の尺骨の反対側となる面には突出部が無いか又は平滑となるように形成され、当該エンドプレートの基板あるいは突起部のいずれかの一または双方が可撓性又は弾性を有し、当該基板又は突起部の弾力によってエンドプレートが肘頭を尺骨先部側へ押圧するように構成され、前記ネジがエンドプレートに形成された貫通孔のいずれかの一に挿入して使用される前記骨接合具は、髄内釘と共にエンドプレートの使用を選択した施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させると、当該エンドプレートはその有する弾力によって尺骨の肘頭を尺骨先部側へ押圧する。なお、ネジが用いられたことにより、取着の際にエンドプレートが尺骨の肘頭を押圧する力の調整又は骨折部位に間隔(隙間)を開ける場合の調整が行いやすい。また、取着後のエンドプレートが基板表面に突出部が無いか又は平滑であるので、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
髄内釘の基端面の形状が、彎曲形状を含む肘頭形状に沿う形状若しくは斜めにカットされた平面ないし彎曲形状に形成されている前記骨接合具は、施術者が髄内釘単体での施術方法を選択した場合においても、挿入した髄内釘の基端が尺骨の肘頭側から出っ張らないか又は出っ張りが生じにくい。更に、髄内釘の基端面の形状を斜めにカットする際に5°ないし30°の角度範囲でカットされた平面形状である前記骨接合具は、挿入した髄内釘の基端が尺骨の肘頭側からより出っ張らないか又は出っ張りがより生じにくい。
基部側孔のうちの少なくとも2つの孔が尺骨の鈎状突起近傍に位置し、当該鈎状突起近傍に位置する孔のうち基端部に近い孔が鈎状突起の先端方向に向くように髄内釘の基端方向から先端方向に向かって傾斜し、先端部に近い孔が鈎状突起の先端方向に向くように髄内釘の先端方向から基端方向に傾斜している前記骨接合具は、前記の方向に傾斜した各基部側孔を通して刺した固定ピン又はスクリューの先部が鈎状突起の先端方向へ向かい誘導されるため、施術者による骨折部の状況に応じた様々な態様の施術に対応することができ、また、骨折部を固定する際の確実性が向上する。
髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔の少なくとも1つが、骨折もしくは亀裂部位よりも、基端側に位置する前記骨接合具は、当該孔を通して基端側から先端側に向けて刺した固定ピン又はスクリューによって骨折若しくは亀裂部位が固定される。
鈎状突起近傍に位置する2つの孔が髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径である前記骨接合具は、当該孔に用いる固定ピン又はスクリューは、髄内釘の長さ方向であるその長径方向へ任意の角度で固定ピン又はスクリューを刺すことができ、特に尺骨の鈎状突起へ固定ピン又はスクリューを刺す際に好適に使用される。
鈎状突起近傍に位置する固定ピン又はスクリューを挿通する孔に用いる固定ピン又はスクリューが、当該孔を通して尺骨の鈎状突起の基端ないし先端部位へ到達し、分離しているかまたは亀裂が生じている各骨片を繋止しうる軸長を有する前記骨接合具は、長孔を含む鈎状突起近傍に位置する孔を通して刺した固定ピン又はスクリューが、鈎状突起の基端ないし先端部位へ到達し、更に、分離しているか又は亀裂が生じている各骨片を繋止して骨折部位の固定を強固にし、施術方法の選択の幅が拡がる。
髄内釘が、基端から先端まで至る直線状の孔を有する筒状体であるか、または、髄内釘基端から先部側に位置する長孔内或いは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔内に至る直線状の挿通孔を有する前記骨接合具は、施術者は、髄内釘の長孔或いは髄内釘の長さ方向と同一方向に長く開口した長径とした孔へ固定ピン又はスクリューを刺して髄内釘を尺骨へ固定し、髄内釘基端から当該孔又は挿通孔内へ棒状物を挿入して、固定後の前記固定ピン又はスクリューを同孔の長径方向にスライドさせ、固定した尺骨を動かして、骨折部位の間隔を調節する施術方法の選択が可能となる。
髄内釘に形成された固定ピン又はスクリューを挿通する孔の内周面、または、エンドプレートに形成された固定ピン又はスクリューを挿通する孔の内周面、に雌ネジが設けられている前記骨接合具は、スクリューを用いて施術を行った場合、施術後のスクリューが髄内釘の各円孔の孔壁の雌ネジと螺合するので、自然に抜けるようなことはほぼ無い。
固定ピンまたはスクリューの頭部または基端が、尺骨周面における差し入れ部位よりも出っ張らないように形成されている前記骨接合具は、刺した固定ピン又はスクリューの基端部が尺骨周面よりも突出しないか又は大きく突出しないので、患者が当該刺し込まれた箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
少なくとも最も遠位に位置する円孔又は先部側孔が、髄内釘直径の鉛直方向を0°とした際の当該円孔の形成角度が10°乃至35°の範囲内である前記骨接合具は、当該円孔又は先部側孔の形成角度が前記範囲内であるため、施術に適した複数方向から固定ピン又はスクリューを刺す作業が行いやすく、また、固定部位の安定性も向上する。
エンドプレートが、当該エンドプレートの基板の厚さ方向に形成された1つ以上の貫通孔を更に有し、かつ、当該基板から尺骨側に向けて突出し尺骨の肘頭側の外面に当接する複数の突起部と、を有し、当該付加された貫通孔が、突起部とともに、肘近傍における髄内釘の固定に用いる、固定ピンまたはスクリューを挿通する孔である前記骨接合具は、施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着できる。更に施術者は、必要に応じて、前記付加された貫通孔を通じて固定ピン又はスクリューを挿入及び通過させ、当該固定ピン又はスクリューを尺骨の肘頭又はその周辺部位へ刺して、肘近傍の骨折箇所の固定を強固にできる。
エンドプレートが基板の厚さ方向に形成された1つ以上の貫通孔を更に有しており、当該付加された貫通孔が、肘近傍における髄内釘の固定に用いられる固定ピンまたはスクリューを挿通する孔である前記骨接合具は、施術者が必要に応じて、前記付加された貫通孔を通じて固定ピン又はスクリューを挿入及び通過させ、当該固定ピン又はスクリューを尺骨の肘頭又はその周辺部位へ刺して、肘近傍の骨折箇所の固定を強固にできる。
エンドプレートの基板又は突起部のいずれかの一または双方が可撓性又は弾性を有し、前記基板又は突起部の弾力によってエンドプレートが肘頭を尺骨先部側へ押圧するように構成されており、当該基板の尺骨の反対側となる面には、突出部が無いか又は平滑となるように形成された前記骨接合具は、施術者が、エンドプレートの各突起部を尺骨肘側外面に当接させ、ネジにより当該エンドプレートを髄内釘へ螺着させると、当該エンドプレートはその有する弾力によって尺骨の肘頭を尺骨先部側へ押圧する。ネジが用いられたことにより、取着の際にエンドプレートが尺骨の肘頭を押圧する力の調整又は骨折部位に間隔(隙間)を開ける場合の調整が行いやすい。取着されたエンドプレートは、その基板表面に突出部が無いか又は平滑であるので、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響を軽減する。
エンドプレートが基板に形成された貫通孔の全部または一部の周縁部が基板表面よりも窪んでおり、装着されたネジ、固定ピンまたはスクリューの頭部が、同周縁部の窪み内に収まって基板表面よりも上に頭部頂面が出ないか、または、基板表面と頭部が面一となるように構成されている前記骨接合具は、エンドプレートの基板表面に固定ピン又はスクリューの頭部頂面が出ないか、または、基板表面と頭部が面一となり、エンドプレートの基板表面に突出部が無いか又は平滑となるため、術後に患者が当該箇所に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響を軽減する。
髄内釘の基端面の形状が、彎曲形状を含む肘頭形状に沿う形状、もしくは、斜めにカットされた平面ないし彎曲形状に形成されている前記骨接合具は、施術者が髄内釘単体での施術方法(エンドプレートを使用しない)を選択した場合においても、前記形状等により挿入した髄内釘基端が尺骨の肘頭側から出っ張らないか又は出っ張りが生じにくい。
髄内釘及びエンドプレート2aの組み合わせである骨接合具D1の斜視説明図である。 エンドプレート2aの、斜視説明図(a)と、平面図(b)と、A−A部分の断面図(c)である。 エンドプレート2bの、斜視説明図(a),(b)と、平面図(c)と、B−B部分の断面図(d)である。 エンドプレート2cの、平面図(a)と、底面図(b)と、側面図(c)と、表面側斜視図(d)と、底面側斜視図(e)と、C−C部分の断面図(f)、ネジN2と組み合わせたエンドプレート2cの動作を示す断面視説明図(f)である。 エンドプレート2dの、平面図(a)と、底面図(b)と、正面図(c)と、背面図(d)と、右側面図(e)と、表面側斜視図(f)と、底面側斜視図(g)と、D−D部分の断面図(h)である。 尺骨内に髄内釘が挿入された状態を尺骨遠位側から示す斜視説明図である。 尺骨内に髄内釘が挿入された状態を尺骨近位側から示す斜視説明図である。 尺骨内に髄内釘が挿入された状態を示す長手方向の縦断面視説明図である。 骨接合具D1を用いた施術方法を示す長手方向の縦断面視説明図(a)と、長手方向の横断面視説明図(b)である。 骨接合具D2を用いた施術方法を示す長手方向の縦断面視説明図(a)と、長手方向の横断面視説明図(b)である。
本発明の実施の形態を図1乃至図10に基づき更に詳細に説明する。
(骨接合具D1)
骨接合具D1は、尺骨3の肘頭側を骨折した場合に各骨片を固定し整復するために使用する器具である。骨接合具D1は、尺骨3へ挿入する髄内釘1、尺骨3の肘頭31側の外面に取着するエンドプレート2a、エンドプレート2aを髄内釘1へ螺着させるための1本のネジN1、を備えている(図1参照)。
骨接合具D1と組み合わせて挿入後の髄内釘1を尺骨3に固定等する固定部材として、スクリューSが用いられる。スクリューSは、尖鋭且つ骨にねじ込み可能な剛性を有するネジであって、基端に頭部を有しない(へッドレス)構造である(図6及び図7参照)。本実施の形態において、前記骨接合具の各構成要素を形成する素材は、チタン合金を使用している。
以下、骨接合具D1の各部について詳述する。
(髄内釘)
髄内釘1は、尺骨の髄内に入る太さ且つ所要の長さを有し、先端部が先細な丸棒体である。本実施の形態では髄内釘1の長さは、大人の尺骨の標準的な長さの半分の約100mmであり、直径が最大部で6mmであるが、これに限定するものではなく、施術対象者の体格を考慮し、サイズの異なる複数種類のものを設定することができる。本実施の形態においては、髄内釘1はチタン合金により形成されている。
髄内釘1は、基端面101に形成されたネジ孔111、周面102の中央部から基端側寄りに形成された長孔114及び115、周面102の先部側乃至基端側の所要箇所に形成された円孔112,113,116,117及び118、を備えている。
長孔114,115及び円孔112,113,116,117及び118は、髄内釘1の直径方向に貫通しており、全てスクリューSの挿通孔となる。円孔112,113,116,117及び118は孔壁にネジ山が形成されている。
本実施の形態において、髄内釘1の基端は、基端面の最も高い位置から低い位置へ傾斜角度が−15°となるように形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、−5°乃至−30°の範囲内であれば好ましく、当該角度は適宜変更し、用いることができる。
長孔114及び115は、開口部の長径が髄内釘の長さ方向と同方向で、両開口部が同口径であり、各長孔共に髄内釘の長さ方向と直交している。長孔114及び115は、短径方向の長さが円孔の直径と同じであり、長径方向の長さが円孔の直径の約2倍である。しかしながら、亀裂間隔の大きさ、短径(スパイク外径と相関する。)の規格に応じてこの倍率は当然、変動させる必要があるが、一般的には1.2倍から5倍の範囲とすることが推奨され、好ましくは1.5倍から3倍の範囲が推奨される。なお、本発明はこの倍率に必ずしも限定されることはなく、所望の間隔調整が可能となる倍率であればよい。
長孔114,115は、スクリューSの挿入角度を、髄内釘の長さ方向と直交、髄内釘の先部方向から基端方向への傾斜方向、または髄内釘の基端方向から先部方向への傾斜方向のいずれかから任意選択しうるよう構成されている(図6参照)。
各円孔のうち、円孔112,113,116,117は孔の形成方向が髄内釘の長さ方向と直交しており、円孔118は孔の形成方向が髄内釘の長さ方向と傾斜して交差している(図1参照)。
また、円孔112及び113は髄内釘の直径方向に対する形成角度が同一であり、円孔116,117及び118は髄内釘の直径方向に対する形成角度が各々相違している。
具体的には、本実施の形態において、孔の形成方向は、円孔112,113,116,117については髄内釘長さ方向の軸線に対して直角(90°)に交わる方向に形成されており、円孔118については髄内釘長さ方向の軸線に対して60°に交わる方向に形成されている(図6参照)
更に、本実施の形態においては、髄内釘の直径方向に対する孔の形成角度が、長孔114を基準(0°)として比較した場合に、円孔112及び113は30°傾斜している。また、円孔116は30°傾斜しており、円孔117は−30°傾斜している。
なお、前記髄内釘長さ方向の軸線に対する円孔の形成方向は、前記数値に限定するものではなく、例えば、髄内釘の長さ方向に対して傾斜して設けられる円孔の角度は、例えば、15°乃至45°の範囲内であれば、適宜変更することができる。
また、前記髄内釘の直径方向に対する孔の形成角度は、前記数値に限定するものではなく、例えば、髄内釘の直径方向に対する孔の形成角度は適宜変更することができ、当該形成角度は、垂直方向の直径線を0°としたときに、0°乃至45°(0°を挟んで−45°乃至45°とも換言できる)の範囲内であることが好ましく、10°乃至35°(0°を挟んで−10°乃至35°及び10°乃至35°とも換言できる)の範囲内であることが更に好ましい。
前記範囲内に角度を設定することにより、髄内釘の髄腔内での安定性が向上し、肘屈曲時の皮膚の張り(違和感)が低減し、軟骨損傷の可能性が減少し、より長いスクリューを挿入することができて髄内釘の安定に寄与する。
(エンドプレート2a)
図2(a)乃至(c)を参照する。エンドプレート2aは、平面視四角形の基板210及び突起部220を有しており、特に基板210が可撓性または弾性を有するように形成されている。本実施の形態においては、エンドプレート2aはチタン合金により形成されている。
本実施の形態におけるエンドプレート2aの寸法は、基板210の長手方向(図2(b)において縦方向)が約12mmで、短手方向(図2(b)において横方向)が約9mmであるが、これに限定するものではなく、適宜設定ができる。
基板210は、厚さ方向に貫通した挿通孔212,215,216が形成されており、挿通孔212周辺を除く基板210の表面(取着時において尺骨3の反対側となる面。以下同じ意味で使用する)が平滑に形成されている。なお、挿通孔212はネジN1を、挿通孔215,216はスクリューSを、それぞれ挿通させる孔である。
突起部220は、基板210の底面(取着時において尺骨3側に位置する面。以下同じ意味で使用する)の各角部毎に1本ずつ(合計4本)尖鋭に突出し、尺骨3の肘頭31側の外面に当接するか又は肘頭には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持可能な長さに設けられている。
挿通孔212は、基板210表面から円柱状に窪んだ形状であって底面を有し、当該底面中央にネジN1の直径とほぼ同径の孔(符号省略)が形成されている(図2(a)乃至(c)参照)。当該窪みはネジN1のネジ頭の直径よりもやや径大である。本実施の形態では、挿通孔212の前記窪み(挿通孔212の開口縁部から底面部213上面まで)の深さがネジN1のネジ頭の高さと概ね同じであり、ネジN1を挿通孔212奥まで入れて取着した際に、ネジN1のネジ頭下面側(ネジ頭と軸の境目。以下「首」という)が前記底面部213を押圧しながら当接し、ネジN1のネジ頭頂面と基板210表面が面一となる。
(作 用)
骨接合具D1の作用及び骨接合具D1を用いた施術方法を説明する。
(1)肘部の皮膚を切開後、骨折した尺骨3の肘頭31を穿孔し、当該穿孔箇所から尺骨3の髄内へ髄内釘1を挿入する。このとき、骨折した尺骨の各骨片(遊離した小骨片を除く)を本来の位置に戻し、整復した各骨片に通すようにして髄内釘1をその基端まで挿入し、髄内釘1基端が肘頭31外面の形状に沿うか少なくとも肘頭31外面に出っ張りが生じないように、基端面101の傾斜の向きを調節する。
(2)尺骨3内へ挿入した髄内釘1先部側の円孔112,113の位置を特定して当該部分の皮膚を切開し、スクリューSを尺骨3側部(前記特定した円孔112,113が位置する箇所)から各孔へねじ込んで通し、更に孔の反対側から突き出させることで、髄内釘1先部が尺骨3に固定される。このとき、スクリューSを挿入部位の反対側に位置する尺骨3側部へ貫通させることもできる。
(3)施術者は、更なる髄内釘及び尺骨間の追加固定が必要と判断する場合、髄内釘1の長孔114,115及び円孔116,117,118のうち、自らの施術方法に適した部位に向かって開口した孔を選択する。当該選択した一又は複数の長孔又は円孔の位置を特定して当該部分の皮膚を切開し(既に切開した箇所から施術可能な場合は新たな切開は不要)、スクリューSを尺骨3側部(前記特定した長孔又は円孔が位置する箇所)から選択した長孔又は円孔へねじ込んで通し、スクリューS先端が反対側に位置する尺骨3側部を貫通しないように(即ち、スクリューS先端が尺骨3内部で止まるように)して、髄内釘1中央部が尺骨3に固定される。
これは、長孔114,115及び円孔116,117,118については、これらの孔の配置が関節近傍であるため、スクリューS先端を前記円孔112,113のように尺骨3を貫通させると当該先端が滑車切痕あるいは橈骨切痕、鈎状突起等の関節面に突き出し、関節部分が動いた際に筋肉、腱、血管又は神経等を傷つける可能性があり、これを防止するための措置である。但し、長孔114については、スクリューSの挿入角度の軸線上に関節面が位置していなければ、前記円孔112,113のように尺骨3を貫通させて固定することも可能である。
(4)遊離骨片が存在する場合は、当該遊離骨片が本来あるべき尺骨3の位置へ戻し、尺骨3内へ髄内釘1を挿入する。挿入した髄内釘1の各孔の中から、孔の向きの延長線上に前記遊離骨片が位置している孔を選択し、当該孔にスクリューSを通して最後に当該遊離骨片をスクリューSで刺して固定する。当該遊離骨片を尺骨3へ固定することで、折れた箇所が再び離れないか離れにくくなり、骨折箇所の整復が成る。なお、最初に遊離骨片側からスクリューSを刺して髄内釘1内を通し、最後にスクリュー3先部を尺骨3の健全部に刺す方法を採ることもできる。
(5)つまり、施術者は、髄内釘1に設けた複数方向且つ異なる角度の円孔を用いて、自らの施術方法に適した部位へ向けてスクリューSを刺し、骨折箇所を固定する(図6及び図7参照)。更に、長孔114,115は、その長径方向へ任意の角度にスクリューSを刺すことができるので、施術者は自らの施術方法に適した方向にスクリューSを刺して、骨折箇所又は骨片を固定する(図8参照)。
施術後、スクリューSのうち円孔へ取着したものは、円孔の孔壁の雌ネジと螺合しているので自然に抜けるようなことはほぼ無く、刺した先の骨及び骨片においてもスクリューSの周面のネジ山が抵抗となって外れにくいか又は抜けにくい。
〔エンドプレート2aを用いた骨接合具D1の施術方法〕
なお、前記(1)乃至(5)の作業手順(ステップともいう)で施術を終えてもよいが、患部の状態や施術者の施術方針等の必要に応じて、更にエンドプレート2aの使用を選択できる。
以下、図9を参照して、エンドプレート2aを用いた骨接合具D1の使用状態(施術方法)を説明する。
前記(1)乃至(5)のステップと共に、エンドプレート2aの突起部220を肘頭31の形状に合うように立てて(「刺して」ともいう)取着し、挿通孔212からネジN1を挿入して髄内釘1基端のネジ孔111へ螺着させる。このとき、エンドプレート2aは、肘頭31には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持するように取着することもできる。
前記ネジN1の締め付けにより生じるエンドプレート2aの弾力によって、当該エンドプレート2aが肘頭31を尺骨3先部方向に押圧する力が発生し、当該押圧力によって尺骨3に生じている骨折部位を相互に押し付ける形で固定される。
このとき、施術者の施術方針や患部の状態により、前記のように骨折箇所が完全に嵌合させる場合と、骨折箇所である各骨片間に隙間を設ける場合(例えば、整復の為に尺骨を一部切断したような場合であって、骨の長さを元の長さに戻す為に予め各骨片間に切断により無くなった幅の若干の隙間を設けておき、その後の再生を促すような場合)がある。
前記隙間を設ける施術を行うのであれば、ネジN1の締め付けを適当に緩め、更に適宜スパイクSを用いて、施術に適した位置に固定されるように調整することもできる。
前記の通り、エンドプレート2aの基板210表面は平滑であり、かつ、エンドプレート2a表面に螺着後のネジN1のネジ頭が突出しないので、施術後に患者が当該箇所(肘頭周辺)に感じる違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
いずれの施術方法であっても、通常、一定期間経過後は、各骨片の接合面の組織が再生して繋がることで尺骨が一体に整復される。骨接合具D1は、完治後も尺骨3に固定したままとしてもよいし、経過を見て取り外してもよい。なお、骨接合具D1が生体吸収性材料である場合は、一定期間経過後に体内に吸収されて完治後の摘出手術が不要である。
加えて、施術者は、前記エンドプレート2aの挿通孔215,216を通じて、自らの施術方法に適した部位にスクリューSを刺すことができる。これにより、肘頭31へエンドプレート2aをより強固に固定でき、肘頭31又はその周辺の骨折部位について髄内釘1のみならずエンドプレート2a側からも固定することができる。
〔エンドプレート2b、及びエンドプレート2bを用いた骨接合具D1の施術方法〕
骨接合具D1に使用するエンドプレートの他の形態として、エンドプレート2bを図3(a)乃至(c)に示す。なお、エンドプレート2bと組み合わせる髄内釘1は、前記したものと同じであるため、図示及び説明は省略する。
(エンドプレート2b)
図3に示すエンドプレート2bは、エンドプレートの変形例である。エンドプレート2bは、平面視略楕円形且つその長径の一端側が円心側へ円弧状に窪んだ形状(換言すると、複数の曲率の異なる曲線で構成され全体として丸みを帯びた形状)の基板230と、尖鋭な突起部240と、を有しており(図3(a)乃至(c)参照)、全体として可撓性または弾性を有する。
本実施の形態において、エンドプレート2bは、基板230の長手方向(図3(c)において縦方向)の寸法が約12.5mmであり、短手方向(図3(c)において横方向)の寸法が約13mmであり、厚みが1.5mmである(それぞれ最大部)。なお、当該エンドプレート2bの各部寸法は、当該数値に限定するものではなく、適宜設定ができる。
基板230は、厚さ方向に貫通した挿通孔232,235,236を有する。
挿通孔235及び236は、スクリューSを挿通させるための孔であり、エンドプレート2bの短手方向(図3(c)において最大短径部の横方向)に相対して形成されている。
挿通孔232は、ネジN1を挿通させるための孔であり、エンドプレート2bの長径の他端側(換言すると、前記円心側への円弧状窪みと反対側端部。図3(c)において下側。)に形成されている。
基板230表面は、挿通孔232周辺を除いて平滑であり、基板230表面中央部から周縁部に向かってやや下り傾斜している。
ネジN1が挿通する挿通孔232周縁は、基板230表面よりも窪んでおり(換言すると、当該挿通孔232周縁部分以外の基板230の厚みよりも薄い。図3(a)乃至(c)参照。)、当該窪みの深さはネジN1のネジ頭の高さと同じかそれよりも深く、ネジN1を挿通孔232に取着した際に、ネジN1のネジ頭の頂面と基板230表面が面一となるかネジ頭の方が低くなる。
突起部240は、基板230底面であってネジN1の挿通孔232と反対側の位置(図3(c)において前記円弧状窪みの各角部)に1つずつ(合計2つ)尖鋭に突出し、肘頭31側の外面に当接するか又は肘頭には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持可能な長さに設けられている。
(作 用)
前記エンドプレート2bを使用した骨接合具D1の作用及び骨接合具D1を用いた施術方法について説明する。なお、髄内釘1に関する説明及びエンドプレート2aと共通する部分の説明については省略する。
患部の状態や施術者の施術方針等の必要に応じて、髄内釘1による固定に加えて、エンドプレート2bの使用を選択できる。
エンドプレート2bの突起部240を肘頭31の形状に合うように立てて(刺して)取着し、挿通孔232からネジN1を挿入し、髄内釘1基端のネジ孔111へ螺着させる。このとき、エンドプレート2bは、肘頭31には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持するように取着することもできる。
前記ネジN1の締め付けで生じるエンドプレート2bの弾力によって、当該エンドプレート2bが肘頭31を尺骨3先部方向に押圧する力が発生し、当該押圧力によって尺骨3に生じている骨折部位を相互に押し付ける形で固定される。
このとき、エンドプレート2aの場合と同様に、ネジN1の締め付け加減を適宜調整して骨折箇所を完全に嵌合させる施術又は各骨片間に隙間を設ける施術のいずれかを選択することができ、更に、挿通孔235,236を通じて肘頭31又はその周辺の骨折部位へスパイクSを刺すこともできる。
エンドプレート2bの基板230表面は平滑であり、かつ、エンドプレート2b表面に螺着後のネジN1のネジ頭が突出しないので、施術後の当該取着箇所(肘頭周辺)の違和感や、褥瘡の発生可能性、周辺の腱等への影響が軽減される。
(エンドプレート2c)
図4に示すエンドプレート2cは、エンドプレートの変形例である。エンドプレート2cは、平面視略円形の基板250と、基板周縁に等間隔で形成された4つの尖鋭な突起部260と、を有しており(図4(a)乃至(f)参照)、全体として可撓性または弾性を有する。基板250の各突起部260間の周縁部分は、先に向かって幅狭となる平面視略台形の小突出部が形成されている。
本実施の形態において、エンドプレート2cは、直径方向の寸法が約12mmであり、厚みが2.5mmである(それぞれ突起部260を含んだ最大部)。なお、当該エンドプレート2cの各部寸法は、当該数値に限定するものではなく、適宜設定ができる。
基板250は、厚さ方向に貫通した挿通孔251を有しており、ネジN2を挿通させるための孔である。挿通孔251は、内壁が表面側から底面側に向かって徐々に窄まった擂り鉢状に形成されており、底面側の孔径がネジN2軸部の直径よりも広く設けられている。
基板250表面は挿通孔251を除いて平滑であり、ネジN2を挿通孔251に取着した際に、基板250表面とネジN2のネジ頭の頂面が略面一となるかネジ頭の方が少し高くなるように構成されている。
各突起部260は、先端部が尖鋭であり、基板250の周縁から水平方向に突出した後に、基板250底面方向へ直角に下る形状であって、先端部が肘頭31側の外面に当接するか又は肘頭には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持可能な長さに設けられている。
本実施の形態に係るエンドプレート2cは、図4(c)において一方向からの側面図のみを示しているが、平面図等で示す通り、各側面(正面、背面、右側面、左側面)の形状は同一であるが、これに限定するものではなく、当該側面の形状が各々変更されたものを除外するものではない。
(作 用)
前記エンドプレート2cを使用した骨接合具D1の作用及び骨接合具D1を用いた施術方法について説明する。なお、髄内釘1に関する説明及びエンドプレート2a及び2bと共通する部分の説明については省略する。
患部の状態や施術者の施術方針等の必要に応じて、髄内釘1による固定に加えて、エンドプレート2cの使用を選択できる。なお、後述するネジN2の締め付けは、エンドプレート2aの場合と同様に、施術方法の選択に応じて適宜調整してもよい。
エンドプレート2cは、突起部260を肘頭31の形状に合うように立てて(刺して)取着し、挿通孔251からネジN2を挿入し、髄内釘1基端のネジ孔111へ螺着させる。なお、エンドプレート2cは、肘頭31には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持するように取着することもできる。
このとき、ネジN2は最初緩く締め、肘頭31の凹凸の形状、筋腱靱帯の位置等を考慮して、最も効果的に固定をなし得る箇所へ突起部260を配置すべく、図4(g)に示すように、ネジN2を中心にしてエンドプレート2cを旋回あるいは傾斜させて位置を調整する。
位置の決定後、ネジN2を締めてエンドプレート2cを固定する。このとき、ネジN2及び髄内釘1の長手方向延長線とエンドプレート2cの基板250が側面視で直交又は略直交する場合は、ネジN2の首が挿通孔251側面の全体を押圧する形となり、エンドプレート2cから生じる押圧力によって尺骨3の骨折部位を相互に押し付ける形で固定される。
エンドプレート2cは円形に設けられているため、上腕三頭筋の伸縮の際に確実に中枢骨片を把持できるという利点を有する。
また、ネジN2及び髄内釘1の長手方向延長線とエンドプレート2cの基板250が側面視で傾斜して取り付けられる場合、ネジN2を締めると、ネジN2の首がエンドプレート2cの傾斜に応じて挿通孔251側面の一部と当接し、この当接箇所に荷重が集中して押圧する形となり、エンドプレート2cから生じる押圧力によって尺骨3の骨折部位を相互に押し付ける形で固定される。
なお、エンドプレート2cが傾斜して固定される場合、ネジN2縁部の一部が基板250表面よりも少し出てしまうため、ネジN2は、ネジN1よりも縁部の形状を丸め且つ上面部を丸く膨らんだ形状とすることで、施術後の当該取着箇所(肘頭周辺)の違和感等の軽減を図っている。加えて、ネジN2の首は、ネジN1よりも側面視で周方向へ円弧状に膨出した形状であり、これにより、ネジN2に対するエンドプレート2cの可動域が広がっている(図4(g)参照)。
(エンドプレート2d)
図5に示すエンドプレート2dは、エンドプレートの変形例である。エンドプレート2dは、平面視略台形の基板270と、基板周縁の角部に形成された4つの尖鋭な突起部280を有しており、全体として可撓性または弾性を有する。
本実施の形態におけるエンドプレート2dの寸法は、基板210の長手方向(図5(a)において縦方向)が約20mmで、短手方向長辺(図2(a)において上辺)が約15mm、短手方向短辺(図2(a)において下辺)が約10mmであり、厚みが約3mmである(それぞれ突起部260を含んだ最大部)。なお、当該エンドプレート2dの各部寸法は、当該数値に限定するものではなく、適宜設定ができる。
基板270は、厚さ方向に貫通した挿通孔271を有しており、ネジN2を挿通させるための孔である。挿通孔271は、基板270の短手方向中央であって、基板270の長手方向中央よりも短手方向短辺側寄りに形成されている。
挿通孔251は、内壁が表面側から底面側に向かって徐々に窄まった擂り鉢状に形成されており、底面側の孔径がネジN2軸部の直径よりも広く設けられている。
基板270表面は挿通孔271を除いて平滑であり、ネジN2を挿通孔271に取着した際に、基板270表面とネジN2のネジ頭の頂面が略面一となるかネジ頭の方が少し高くなるように構成されている。
各突起部280は、先端部が尖鋭であり、基板270角部から同角部の内角の中央線の延長線上へ水平方向に突出した後に、基板270底面方向へ直角に下る形状であって、先端部が肘頭31側の外面に当接するか又は肘頭には直接当たらず上腕三頭筋越しに保持可能な長さに設けられている。
本実施の形態に係るエンドプレート2dは、図4において左側面図を省略しているが、右側面図と同様に表れるためである。なお、エンドプレート2dには、エンドプレート2a,2bのようにスクリューSを挿通させるための孔を形成してもよい。
(作 用)
前記エンドプレート2dを使用した骨接合具D1の作用及び骨接合具D1を用いた施術方法について説明する。なお、髄内釘1に関する説明及びエンドプレート2a、2b及び2cと共通する部分の説明については省略する。
患部の状態や施術者の施術方針等の必要に応じて、髄内釘1による固定に加えて、エンドプレート2dの使用を選択できる。なお、後述するネジN2の締め付けは、エンドプレート2aの場合と同様に、施術方法の選択に応じて適宜調整してもよい。また、取り付け手順についてはエンドプレート2cと同様であるため、説明を省略する。
エンドプレート2dによれば、形状(平面視略台形)が施術対象である肘骨の形状と近似するため施術がしやすく、また、術後のフィット感が向上する。
〔骨接合具D2及び骨接合具D2を使用した施術方法〕
図10を参照し、骨接合具D2及び骨接合具D2を使用した整復方法について説明する。なお、骨接合具D1と骨接合具D2の相違点は、髄内釘1の基端面101の操作孔119のみであるので、その他の箇所の説明は省略する。
(骨接合具D2)
骨接合具D2の基端面101には、操作孔119が形成されている。当該操作孔119は、基端面101から長孔114内に至る長さに形成されている。
図10には記載はないが、操作孔119の基端面101近傍の孔壁には雌ネジを形成してもよく、この場合、前記エンドプレート2a又は2bが取着可能となる。
本実施の形態では、操作孔119は長孔114(先端側の長孔)に至るよう形成されているが、これに限定するものではなく、例えば、髄内釘が基端から先端まで至る直線状の孔を有する筒状体であってもよい。
(作 用)
前記骨接合具D1の場合と同様に、骨接合具D2の場合も、肘部の皮膚を切開して尺骨3の肘頭31を穿孔し、本来の位置に戻した各骨片に通すようにして、穿孔箇所から尺骨3の髄内へ髄内釘1を挿入する。そして、骨接合具D1と同様に、髄内釘1基端が肘頭31外面の形状に沿うように基端面101の傾斜の向きを調節する。次に、挿入した髄内釘1先部側の円孔112,113の位置を特定して当該部分の皮膚を切開し、スクリューSを尺骨3側部から当該各孔へねじ込んで通し、更に孔の反対側から突き出させることで、髄内釘1先部を尺骨3に固定する。
前記ステップ後、施術者は、髄内釘1の長孔114の長径基端側へ、スパイクSを髄内釘1の長手方向と直交するように通し、孔の反対側から突き出させ、かつ、尺骨3を貫通させていることで、尺骨3へ固定する。このとき、尺骨3の基端側と先端側は前記長孔115近傍で分離している(図10(a)及び(b)の実線部分を参照)。
次に、押込器具4を用いて、尺骨3の基端側を先部側に押し込んで骨折部位を当接させる。当該押込器具4は、把持部(符号省略)と、当該把持部から直交方向へ設けられた棒状の案内部41を有するT字状の部材である。
より詳しくは、前記固定作業後の髄内釘1に対し、その基端の操作孔119開口部から押込器具4の案内部41を差し込み、案内部41の先端で長孔114の長径基端側へ固着されたスパイクSを髄内釘1の先部側へ押し込む。
押し込まれたスパイクSは、長孔114の長径方向に沿って孔内をスライドし、固定された尺骨基端側ごと尺骨先部側へ移動する。この結果、尺骨基端側と尺骨先部側の隙間が閉じ、移動した尺骨基端側の破断面と尺骨先部側の破断面が当接した状態に保持される(図10(a)及び(b)の一点鎖線部分を参照)。
前記スパイクSを押し込んで破断面を当接した状態に保持するステップの後、更なる髄内釘及び尺骨間の追加固定が必要であると施術者が判断する場合、髄内釘1の長孔114及び円孔116,117,118のうち、自らの施術方法に適した部位に向かって開口した孔を選択してスパイクSをねじ込んで通し、更に孔の反対側から突き出させることで、骨折部位の固定を行ってもよい。
なお、前記状態でも骨片間の接合を成すことができるが、更にエンドプレートを取着することによって強固に保持する施術方法を選択することもできるし、他方で、前記押込器具4の案内部41の押し込み力を加減することで、骨片間に間隔を開けて再生を促す施術方法を選択することもできる。
本施術方法では、前記押込器具4を用いているが、スクリューの押し込みに用いる部材の形状又は構造は特に限定されるものではなく、操作孔119に挿入しスクリューSを押し込むことができるサイズ及び強度を有するものであればよく、極論すればただの金属棒等であってもよい。
本実施の形態において、各長孔及び各円孔に挿通する部材はスクリューSであるが、これに限定するものではなく、例えば固定ピン、ネジ等の公知の固定部材を利用することができ、更に、これら固定部材は、ネジ頭を有していないか、または、取着した尺骨周面と面一となるか又は大きく突出しない程度に薄いネジ頭(例えば、平皿状等)を有するものであることが好ましい。
前記の通り、骨接合具D1及びD2は、骨折部位の態様や施術者毎に異なる多様な施術手法に応じることができる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
D1,D2 骨接合具
1 髄内釘、 101 基端面、 102 周面、 111 ネジ孔、 112,113,116,117,118 円孔、 114,115 長孔、 119 操作孔
2a エンドプレート、 210 基板210、 212 挿通孔212、 213 底面部、 215,216 挿通孔、 220 突起部
2b エンドプレート、 230 基板、 232,235,236 挿通孔、 240、 突起部
2c エンドプレート、 250 基板、 251 挿通孔、 260 突起部
2d エンドプレート、 270 基板、 271 挿通孔、 280 突起部
N1,N2 ネジ、 S スクリュー
3 尺骨, 31 肘頭
4 押込器具, 41 案内部

Claims (5)

  1. 尺骨の肘頭側を骨折した場合に、尺骨内に挿入して各骨片を固定し整復する際に使用され、基端面にネジ孔を有する髄内釘と、該髄内釘の基端面に取着するエンドプレートと、前記髄内釘の基端面のネジ孔へ螺着され、該エンドプレートを前記髄内釘の基端面に取着するためのネジと、前記ネジ孔に挿通可能な押込器具を備える骨接合具であって、
    前記髄内釘は、周面に同髄内釘の直径方向へ貫通して形成され、孔の両開口部が同口径であり、固定ピンまたはスクリューを挿通しうる長孔と、周面に前記長孔の貫通方向を軸として前記髄内釘の短手方向に時計回りまたは反時計回りに10°ないし35°の範囲内で傾斜して形成され、固定ピンまたはスクリューを挿通しうる、少なくとも二以上の円孔とを有し、基端から先端まで至る直線状の孔を有する筒状体であるか、または、基端面に形成された前記ネジ孔と直線状に連通して前記長孔内に至る挿通孔が形成されており、
    前記長孔は、前記髄内釘の長さ方向の中央ないし基端までのいずれかの箇所に設けられ、孔の長径が同髄内釘の長さ方向と同方向であり、当該長孔に挿入される固定ピンまたはスクリューの挿入角度が、前記髄内釘の長さ方向と直交、同髄内釘の先部方向から基部方向への傾斜方向、または同髄内釘の基端方向から先部方向への傾斜方向、のいずれかから任意選択しうるよう構成されており、
    前記円孔は、前記髄内釘の長さ方向の先端ないし基端までのいずれかの箇所に設けられ、当該円孔の形成方向は、前記髄内釘の長さ方向に対して、直交したもの、または、傾斜したもの、のいずれか、またはこれらの組み合わせであり、前記髄内釘の直径方向に対して、それぞれの孔が同一に重なり合っているか、または、孔の一部あるいは全部が任意の角度で交差しているもの、のいずれかであり、
    前記エンドプレートは、厚さ方向に形成された一以上の貫通孔を有する基板と、当該基板から前記髄内釘側に向けて突出した複数の突起部とを有し、当該基板の髄内釘側の反対側となる面は、突出部が無いか、または、平滑となるように形成されており、
    前記ネジは、エンドプレートに形成された貫通孔のいずれかの一に挿入して使用されるものであり、
    前記押込器具は、前記髄内釘の基端面のネジ孔に挿通可能な棒状の案内部と、当該案内部の基端側に設けられた把持部とを有し、前記案内部の先端で、前記髄内釘の長孔に挿通される固定ピンまたはスクリューの軸部分を同髄内釘の先部側へ押し込むことで、前記長孔内に挿通される固定ピンまたはスクリューが前記髄内釘の基端側から先部側へ移動可能に構成されている
    骨接合具。
  2. 前記エンドプレートは、前記基板あるいは前記突起部のいずれかの一または双方が可撓性または弾性を有するように構成されている
    請求項1記載の骨接合具。
  3. 前記長孔は、同長孔の短径方向の長さが前記円孔の直径の長さと同じであり、同長孔の長径方向の長さが同円孔の直径の長さの1.5倍から3倍の範囲内である
    請求項1または請求項2記載の骨接合具。
  4. 前記突起部は、前記基板と同一面上かつ同基板の厚さ方向と直交する両方向に突出して形成された第1の突出片と、当該第1の突出片と接合して同基板から尺骨側に向けて突出する第2の突出片とを有し、少なくとも二組の前記突起部が、前記基板の厚さ方向と直交し、かつ、互いに異なる方向に形成される
    請求項1、請求項2または請求項3記載の骨接合具。
  5. 前記髄内釘は、長さ方向において先端部から1/3の長さの範囲の周面に前記円孔が形成され、同円孔と所定の間隙を有して前記長孔が位置する
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の骨接合具。
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