JPWO2009139110A1 - 口腔内測定装置及び口腔内測定システム - Google Patents
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Abstract
本発明の口腔内測定装置は、口腔内に金属粉末を噴霧することなく、口腔内を正確に形状測定するため、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、前記被測定物で反射された光を撮像する撮像部と、を備える。
Description
本発明は、口腔内を直接測定する口腔内測定装置及び口腔内測定システムに関するものである。
従来、インレー、クラウン、ブリッジ等の歯科用補綴物の作製方法としては、ロストワックス法により金属材料やセラミック材料を鋳造して作製する方法が一般的に採用されている。
しかしながら、近年、前記ロストワックス法に代わる歯科用補綴物の作成方法として、セレックシステムに代表されるような光学三次元カメラを用いて歯及び歯肉の口腔内を測定した後、CAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物の設計及び作製する方法が注目されている。
この方法においては、支台歯や、窩洞形成した歯牙、隣在歯、対合歯などの形状を、光学三次元カメラを用いて口腔内で直接読み取ることにより、歯及び歯肉の口腔内測定を行う。前記光学三次元カメラには、位相シフト法や空間コード化法に代表される非接触三次元測定を行うカメラが用いられる。この種の光学三次元カメラとしては、例えば、特許文献1(特開2000−74635号公報)に記載されたものがある。
図15は、従来の光学三次元カメラの構成を示す説明図である。
図15において、従来の光学三次元カメラは、外装ケース101の内部に、光源102と、パターンマスク103と、絞り104、105と、プリズム106と、CCD等のイメージセンサー107とを備えている。
図15において、従来の光学三次元カメラは、外装ケース101の内部に、光源102と、パターンマスク103と、絞り104、105と、プリズム106と、CCD等のイメージセンサー107とを備えている。
光源102から出た光は、パターンマスク103を通過して縞パターン光となる。この縞パターン光は、絞り104を通過してその光軸を微調整された後、プリズム106によって屈折して、被測定物108に投影される。被測定物108に投影された縞パターン光は、被測定物108の表面で反射してプリズム106に入射し、プリズム106によって屈折する。当該屈折した光は、絞り105を通過してCCD等のイメージセンサー107に受光される。
このイメージセンサー107にて受光(撮像)された二次元静止画像のデータを、三角測量法を用いて三次元座標のデータに変換することで、CAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物の設計及び製造を行うための被測定物108の三次元画像データを得ることができる。
この従来の光学三次元カメラとCAD/CAMシステムとを用いることによって、前記ロストワックス法に比べて、効率良く歯科用補綴物を作製することができるとともに、口腔内への適合精度に優れた歯科用補綴物を作製することができる。
しかしながら、このような光学三次元カメラとCAD/CAMシステムとを用いた作製方法では、測定した歯の形状を加工用の情報にするための計算はコンピュータで自動計算することが可能であるが、正確な歯及び歯肉の形状の測定は困難である。これは、口腔内の形状が患者一人一人によって異なり、虫歯の状態や、歯を構成するエナメル質と象牙質さらには歯肉の組成の違いにより、各組織の光の表面反射率が異なり、鮮明な画像を取り込むことができないためである。このため、前記作製方法では、口腔内への適合精度に優れた理想的な歯科用補綴物を作製することが困難である。
このような問題を解決するため、前述のセレックシステムにおいては、酸化チタンなどの金属粉末を口腔内に噴霧して、口腔内の表面反射率の異なり(バラツキ)を均一化するようにしている。
なお、歯と歯肉の表面反射率の特性に関しては、非特許文献1(Leo J. Miserendino、Robert M. Pick、津田忠政、「Lasers in Dentistry」、第1版、クインテッセンス出版株式会社、2004年10月10日
)、及び非特許文献2(武田友孝、「歯肉の分光放射測定法による色彩学的研究−若年者の前歯部について−」、日本補綴歯科学会雑誌、社団法人日本補綴歯科学会、1987年4月1日、第31巻、第2号、pp.363−370)に記載されている。
)、及び非特許文献2(武田友孝、「歯肉の分光放射測定法による色彩学的研究−若年者の前歯部について−」、日本補綴歯科学会雑誌、社団法人日本補綴歯科学会、1987年4月1日、第31巻、第2号、pp.363−370)に記載されている。
非特許文献1には、エナメル質の表面反射率のピークが550nm近傍、象牙質の表面反射率のピークが700nm近傍にあることが記載されている。また、非特許文献2には、歯肉の表面反射率のピークが650nm近傍にあることが記載されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載のような金属粉末の噴霧は、患者にとっては苦みや不快感を伴う行為であり、医師にとっては口腔内に均一に噴霧することが求められるために時間と熟練を要する行為となっている。
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、口腔内に金属粉末を噴霧することなく、口腔内を正確に形状測定することが可能な口腔内測定装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1実施形態によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
を備える、口腔内測定装置。
本発明の第1実施形態によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
を備える、口腔内測定装置。
本発明の第2態様によれば、前記投光部は、少なくとも2つの波長の異なるLED光源を少なくとも2つ備えている、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記投光部は、白色光源と、前記白色光源の光軸上に移動可能な少なくとも2つの波長の異なる波長フィルタを備える、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記投光部は、コード化された縞パターンの光を照射するものである、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記波長の異なる光は、500〜565nmの波長の光と、625〜740nmの波長の光とを含む、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記撮像部が撮像した前記異なる波長の光による複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部を備える、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記画像処理部は、前記異なる波長の光による複数の画像を、当該画像の各画素の輝度情報に基づいて合成する、第6態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記波長が異なる複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部と、
を備える、口腔内測定システムを提供する。
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記波長が異なる複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部と、
を備える、口腔内測定システムを提供する。
本発明にかかる口腔内測定装置及び口腔内測定システムによれば、前記構成を有しているので、口腔内に金属粉末を噴霧することなく、口腔内を正確に形状測定することができる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施の形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
図1は、本発明の実施の形態1にかかるオーラルスキャナを有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図であり、
図2は、図1に示すオーラルスキャナを下方から見た図であり、
図3は、図1に示すオーラルスキャナを用いて患者の奥歯の表面形状を測定する様子を示す模式斜視図であり、
図4は、図1に示すオーラルスキャナを用いて患者の前歯の表面形状を測定する様子を示す模式斜視図であり、
図5は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムのブロック図であり、
図6は、図1に示す口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図であり、
図7は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムを用いて被測定物の形状を測定するフローチャートであり、
図8は、被測定物に投影する縞パターン光としてのグレイパターンの例を示す図であり、
図9は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける被測定物の画像撮影のフローチャートであり、
図10は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける画像合成処理のフローチャートであり、
図11Aは、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおいて撮像したG信号画像を示す図であり、
図11Bは、図11AのG信号画像の各画素における輝度値のヒストグラムであり、
図11Cは、図11Bのヒストグラムを、最小二乗法を利用して滑らかな線で結んだグラフであり、
図12は、画像処理部を内蔵したオーラルスキャナの概略構成を示す説明図であり、
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートであり、
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図であり、
図15は、特許文献1に記載の歯および歯肉の測定を示す概念図である。
本発明の記述においては、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付して説明を省略している。
以下、本発明の実施の形態については、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態については、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定装置(以下、オーラルスキャナという)を有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定装置(以下、オーラルスキャナという)を有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図である。
図1において、オーラルスキャナ1は、患者の口腔内に直接挿入することが可能なサイズで構成され、人体に影響がない材料で構成された外装ケース2を備えている。
外装ケース2の先端部には、ゴム取付け部3が設けられており、当該ゴム取付け部3に着脱可能に隙間保持用部材の一例であるゴム4が取り付けられている。ゴム4は、図2に示すように、外装ケース2の先端側に設けられた照射口5に隣接して配置されている。ゴム4は、照射口2と被測定物21との隙間を一定の距離L(例えば5mm)に保つための使い捨て部材であり、衛生上問題のない材料で構成されている。また、ゴム4は、照射口5と被測定物2との隙間を一定に保持できるように所定の硬度を有するが、その先端部は、口腔内で接触する部分の形状に応じて変形できるように柔らかくなっている。例えば、ゴム4は、本体部と先端部とで材質が異なる2層構造のゴムで構成されている。
オーラルスキャナ1を用いて患者の奥歯の表面形状を測定する場合には、図3に示すように、ゴム4が被測定物21に隣接する部分(例えば、測定対象である歯の隣の歯)に接触するようにオーラルスキャナ1を配置すればよい。
なお、ゴム4の取付け位置及び個数は特に限定されるものではなく、被測定物21に応じて適宜設定すればよい。例えば、オーラルスキャナ1を用いて患者の前歯の表面形状を測定する場合には、図4に示すように、オーラルスキャナ1の先端側ではなく、側面に取り付けることが好適である。なお、図3及び図4では、オーラルスキャナ1の構成を簡略化して示している。
外装ケース2の内部には、投光部10と、集光レンズ11と、LCDシャッター(液晶シャッター)などで構成されたパターンマスク12と、ビームスプリッター13と、絞り14と、対物集光レンズ15とが同一軸上に配置され、それらに並列して、ミラー16と、撮像レンズ17と、CCD等のイメージセンサー18とが同一軸上に配置されている。更に、オーラルスキャナ1は、転送ケーブル19を介してPC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器20に接続されている。
投光部10から照射された光は、集光レンズ11を通過して集光され、パターンマスク12により縞パターン光に変換される。変換された縞パターン光は、ビームスプリッター13に入射し、ビームスプリッター13により、被測定物21側に向かう投影光経路31と、イメージセンサー18側に向かう観察光経路32とに分離される。投影光経路31を進む縞パターン光は、絞り14と対物集光レンズ15とを通過して、被測定物21に投影される。被測定物21に投影された縞パターン光は、被測定物21で反射して、対物集光レンズ15、絞り14、ビームスプリッター13、ミラー16、撮像レンズ17の順に通過し、イメージセンサー18にて受光され撮像される。イメージセンサー18にて撮像された二次元画像のデータは、転送ケーブル19を通じて画像処理部40に転送される。
画像処理部40は、外部機器20のCPU(中央処理装置:図示せず)に格納されている。画像処理部40は、転送された二次元画像のデータを三次元座標のデータに変換して、歯科用補綴物の設計及び製造を行うための被測定物21の三次元画像データを得る。画像処理部40は、図5に示すように、撮影制御部41と、画像記憶部42と、二次元画像処理部43と、低精度三次元画像変換部44と、三次元画像記憶部45と、三次元画像判定部46と、高精度三次元画像変換部47とを備えている。画像処理部40の各部の機能については、後で詳しく説明する。
次に、図6を用いて、投光部10の構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。
投光部10は、患者の口腔内の少なくとも歯22を含む被測定物21を鮮明に撮影するための光源である。図6において、投光部10は、500〜565nmの波長(緑色)の光を照射する第1光源の一例であるLED光源24と、625〜740nmの波長(赤色)の光を照射する第2光源の一例であるLED光源25と、ミラー26〜28及びビームスプリッター29により構成されたミラー群30とを備えている。
2つのLED光源24、25からの光は、ミラー群30を通して、それぞれの光軸が揃うように、すなわち同一光軸となるように調整されて照射される。
前記表1は、様々な実験や文献より、口腔内の歯22や歯肉23に対する各投光波長における可視状態を導き出し、それらをまとめたものである。この表1では、丸印が鮮明な画像が得られた場合を示し、三角印が一部不鮮明だが識別可能な画像が得られた場合を示し、バツ印が識別可能な画像が得られなかった場合を示している。
前記表1に示すように、エナメル質においては、500〜565nmの波長の光に対する表面反射率が高いため、当該波長の光を照射することによって、エナメル質の鮮明な画像を得ることができる。象牙質及び歯肉においては、625〜740nmの波長の光に対する表面反射率が高いため、当該波長の光を照射することによって、象牙質及び歯肉の鮮明な画像を得ることができる。このため、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムは、互いに照射光の波長が異なる2つのLED光源24、25を用いることにより、エナメル質、象牙質、歯肉の全てにおいて鮮明な画像を得ることができるように構成されている。
次に、図1、図5、及び図7を用いて、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムによる被測定物の測定方法について説明する。図7は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムを用いて口腔内を測定するフローチャートを示している。
まず、患者の口腔内にオーラルスキャナ1をセットし、例えば歯科医が外部機器20のビデオ撮影開始ボタン(図示せず)を押すなどすることにより、当該オーラルスキャナ1による口腔内のビデオ撮影が開始される(ステップS1)。
このとき、ゴム4により被測定物21と照射口5との距離Lが一定(例えば5mm)に保たれる。オーラルスキャナ1によるビデオ撮影は、撮影制御部41の制御により、投光部10から光を照射しながら、被測定物21で反射した光をイメージセンサー18にて受光して撮影することにより行われる。オーラルスキャナ1により撮影された映像は、転送ケーブル19を通じて撮影制御部41に転送され、撮影制御部41の制御により外部機器20の表示部50に映し出される。ここでは、オーラルスキャナ1は、通常のビデオカメラと同様の動作を行う。
次いで、表示部50に被測定物21が正確に映し出されるようにオーラルスキャナ1を移動させ、映し出された被測定物21の映像が良好であるか否かを確認する(ステップS2)。なお、このとき、例えば、表示部50に表示された表示範囲選択用のフレームや十字等のマークを被測定物21に合わせるによって、より正確にオーラルスキャナ1の撮影位置を被測定物21に位置合わせすることができる。
被測定物21の映像の良否の判定は、例えば、投光部10として出力3WのLED光源を用い、256階調で輝度値を表現した場合には、被測定物21(例えば歯肉23)の平均階調が40階調以上であるか否かで判定する。すなわち、40階調以上であれば良好と判定し、40階調未満であれば良好でないと判定する。なお、この判定は、歯科医がしてもよいし、画像処理部40が自動的に行うようにしてもよい。
被測定物21の映像が良好でなければ、良好となるように各種設定や測定位置を調整する。被測定物2の映像が良好であれば、被測定物21の画像を撮像する(ステップS3)。この撮像は、例えば、診療台に設けられたフットスイッチを歯科医が踏むことでできるようにするとよい。
次いで、例えば空間コード化法や位相シフト法により被測定物21の三次元座標を得るために、撮影御部41の制御により被測定物21に縞パターン光を照射して被測定物21の画像を撮像する。これにより、被測定物21の画像(二次元静止画像)データを得る。
次いで、投光部10から照射される光の波長を変更(例えば、投光部10の光源をLED光源24からLED光源25に変更)して、被測定物21を撮像する。その後、撮影制御部40の制御により被測定物21に縞パターン光を照射して被測定物21の画像を撮像する。これにより、被測定物21の画像(二次元静止画像)データを得る。
前記撮像した画像(二次元静止画像)データは、三角測量法を用いて三次元画像に変換するため、画像記憶部42に記憶させる。なお、互いに波長の異なる光を用いた被測定物21の画像撮影方法については、後で詳しく説明する。
次いで、前記得られた被測定物21の複数の画像データを、以下のようにして合成する。
まず、二次元画像処理部43が、画像記憶部42に保存された前記画像データの縞パターンのコントラストを改善する為に、前記画像データに対してノイズ除去、階調補正、ガンマ補正等の二次元画像処理を行う(ステップS4)。
まず、二次元画像処理部43が、画像記憶部42に保存された前記画像データの縞パターンのコントラストを改善する為に、前記画像データに対してノイズ除去、階調補正、ガンマ補正等の二次元画像処理を行う(ステップS4)。
次いで、二次元画像処理部43が、前記画像データの各画素の輝度値等に基づいて、前記画像データの各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23の領域に対応する画素群に分割する。ここで、前述したように、LED光源24を用いて撮像された画像には、歯(エナメル質)22が鮮明に映し出され、LED光源25を用いて撮像された画像には、歯肉23が鮮明に映し出されている。このため、二次元画像処理部43は、LED光源24を用いて撮像された画像のうち歯22の領域に対応する画素群のデータと、LED光源25を用いて撮像された画像のうち歯肉23の領域に対応する画素群のデータとを合成する(ステップS5)。なお、このとき、各画素の輝度値のヒストグラムを参照しながら、前記三次元座標に変換する画素群の階調補正を行ってもよい。歯22の領域と歯肉23の領域の画像合成処理方法については、後で詳しく説明する。
次いで、低精度三次元画像変換部44が、前記合成された画像データのデータ量を間引いて、例えば10%〜50%のデータ量としたデータを、三角測量法を用いて三次元座標に変換する。これにより、低精度の三次元画像が得られる(ステップS6)。この低精度三次元画像は、三次元画像記憶部45に記憶される。
次いで、三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好であるか否かを判定する(ステップS7)。
三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好でないと判定したとき、前記ステップS1に戻る。
三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好でないと判定したとき、前記ステップS1に戻る。
一方、三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好であると判定したとき、高精度三次元画像変換部47が、前記合成された画像データの全てを、三角測量法を用いて三次元座標に変換する。得られた三次元座標は、例えば点群データ又はSTL(Stereo Lithography)データなどとして、三次元画像記憶部45に保存されるとともに表示部50に表示される(ステップS8)。これらの点群データ又はSTLデータなどを合成処理することで、高精度の三次元画像が得られる。
なお、被測定物21の三次元座標の測定には、前述したように、空間コード化法又は位相シフト法を利用することが好ましい。これにより、測定精度を向上させることができる。なお、空間コード化法を利用する場合には、被測定物21に投影する縞パターン光として、図8に示すようなグレイコードと呼ばれるパターン(以下、グレイパターンという)を用いることが好ましい。図8には、7つのグレイパターンの例を示している。また、位相シフト法を用いる場合は、被測定物21に投影する縞パターン光として、正弦波状に変化する既知の濃淡パターンを用いることが望ましい。なお、高い測定精度が求められない場合には、被測定物21に投影する縞パターン光として、通常のコードパターンを用いてもよい。
また、前記ステップS5,S6は、得られた三次元画像が撮影不良などに起因して被測定物21の表面形状と異なってしまい、当該三次元画像を得るまでにかかる時間が無駄になる場合があるために行うものであり、必ずしも必要な工程ではない。
また、前記ステップS6の低精度三次元画像の良否の判定は、表示部50に低精度三次元画像を表示して歯科医が行うようにしてもよい。すなわち、この場合、歯科医は、自分の目で見た被測定物21の形状と、低精度三次元画像の被測定物21の形状とを見比べることで、低精度三次元画像の良否の判定を行う。
また、前記ステップS6の低精度三次元画像の良否の判定は、表示部50に低精度三次元画像を表示して歯科医が行うようにしてもよい。すなわち、この場合、歯科医は、自分の目で見た被測定物21の形状と、低精度三次元画像の被測定物21の形状とを見比べることで、低精度三次元画像の良否の判定を行う。
次に、図1、図6、及び図9を参照しつつ、被測定物21の画像撮影方法について、さらに具体的に説明する。図9は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける被測定物の画像撮影のフローチャートである。なお、被測定物21の画像撮影は、特に断りが無い限り撮影制御部41の制御の下に行われる。
まず、500〜565nmの波長(緑色)の光を照射するLED光源24のみを発光させる(ステップS11)。
次いで、被測定物21に縞パターン光を照射しながら、被測定物21の画像を撮像する(ステップS12)。以下、500〜565nmの波長の光を用いて撮像した被測定物21の画像データをG信号という。
次いで、前記G信号を画像記憶部42に保存する(ステップS13)。
次いで、500〜565nmの波長の光を照射するLED光源24を消光させる(ステップS14)。
次いで、625〜740nmの波長(赤色)の光を照射するLED光源25を発光させる(ステップS15)。
次いで、被測定物21に縞パターン光を照射しながら、被測定物21の画像を撮像する(ステップS16)。以下、625〜740nmの波長の光を用いて撮像した被測定物21の画像データをR信号という。
次いで、前記R信号を画像記憶部42に保存する(ステップS17)。
前記ステップS11〜S17を実施することによって、互いに波長の異なる光を用いた被測定物21の画像撮影が完了する。
次に、図1、図6、及び図10を参照しつつ、画像合成処理方法について説明する。図10は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける画像合成処理のフローチャートである。なお、ここでは、被測定物21が歯22及び歯肉23であるものとする。また、画像合成処理は、特に断りが無い限り二次元画像処理部43の制御の下に行われる。
まず、画像記憶部42に保存されたG信号及びR信号を取り込む(ステップS21)。
次いで、取り込んだG信号及びR信号に対して、ノイズ除去等の前処理を施す(ステップS22)。
次いで、前記前処理したG信号及びR信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する(ステップS23)。
次いで、前記デジタル信号に変換したG信号及びR信号を、G信号画像及びR信号画像として画像記憶部42に保存する(ステップS24)。
次いで、前記G信号画像及びR信号画像から被測定物21である歯22と歯肉23の領域判定に用いる輝度情報として、各画素毎に輝度値を抽出する(ステップS25)。なお、ここでは、歯22と歯肉23の領域判定に用いる情報として、輝度値を例に挙げたが、イメージセンサー18としてカラーCCDを用いた場合には、輝度値に代えて彩度や色相などの特定の色信号を用いてもよい。
次いで、前記抽出した各画素の輝度値に基づいて、歯22と歯肉23の領域判定に用いる輝度値の閾値を算出する(ステップS26)。なお、このとき、閾値の算出に用いる画像は、G信号画像又はR信号画像のいずれか一方でよい。この閾値の設定方法については、後で詳しく説明する。
次いで、G信号画像及びR信号画像における各画素毎に、当該画素の輝度値と、前記算出した領域判定用の閾値とを比較して、輝度値が閾値未満である画素を歯肉23の領域に対応する画素と判定し、輝度値が閾値以上である画素を歯22の領域に対応する画素と判定する。これらの判定結果に基づいて、G信号画像及びR信号画像における各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23に対応する画素群とに分割する(ステップS27)。
次いで、ステップS27にて歯肉23の領域に対応すると判定した画素群のデータに、歯肉23の領域信号GAを付与する(ステップS28)。ここで、歯肉23は前述したようにR信号画像において鮮明に映し出されるので、歯肉23の領域に対応するR信号画像の画素群のみに領域信号GAを付与することが好ましい。
次いで、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータを取得する(ステップS29)。
次いで、歯肉23の領域に対応する画素群に対して適宜階調補正を行う(ステップS30)。なお、本実施の形態1では、後で説明するように、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータは、低階調の部分に集中している。このため、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値を高くするような階調補正を行うことが好ましい(ステップS30)。
前記ステップS28〜S30と同時又はその前後において、ステップS27にて歯22の領域に対応すると判定した画素群のデータに歯22の領域信号DAを付与する(ステップS31)。ここで、歯22は前述したようにG信号画像において鮮明に映し出されるので、歯22の領域に対応するG信号画像の画素群のみに領域信号DAを付与することが好ましい。
次いで、歯22の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータを取得する(ステップS32)。
次いで、歯22の領域に対応する画素群に対して適宜階調補正を行う。なお、本実施の形態1では、後で説明するように、歯22の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータは、高階調の部分に集中している。このため、必ずしも、歯22の領域に対応する画素群の輝度値を高くするような階調補正を行う必要はない。
次いで、領域信号GAが付与された歯肉23の領域に対応する画素群のデータと、領域信号DAが付与された歯22の領域に対応する画素群のデータとを合成する(ステップS34)。
前記ステップS21〜S34を実施することによって、画像合成処理が完了する。
次いで、図11A〜図11Cを参照しつつ、G信号画像を用いて前記領域判定用の閾値の設定方法について説明する。G信号画像には、歯22と歯肉23とそれらの周辺領域(ここでは、空間)の画像が含まれている。
図11Aは、G信号画像を示す図である。図11Bは、図11AのG信号画像における輝度値のヒストグラムである。図11Cは、図11Bのヒストグラムを、最小二乗法を利用して滑らかな線で結んだグラフである。図11B及び図11Cでは、縦軸が輝度値の度数を示し、横軸が階調を示している。
図11Cより、G信号画像の輝度値のヒストグラムには、3つのピーク階調33〜35があることが分かる。G信号画像においては、表面反射率の違いにより、歯22、歯肉23、周辺領域の順に輝度が低くなる。このため、本実施の形態1では、ピーク階調33が歯22のピーク階調となり、ピーク階調34が歯肉23のピーク階調となり、ピーク階調35が周辺領域のピーク階調となる。
ここでは、歯22の領域と歯肉23の領域との閾値を設定するのが目的であるため、例えば、歯22のピーク階調33と歯肉23のピーク階調34の中点を閾値とする。例えば、出力3WのLED光源24を用い、256階調で輝度値を表現した場合には、歯22のピーク階調33は150階調となり、歯肉23のピーク階調34は50階調となる。この場合、閾値は100階調となる。
なお、ここでは、ピーク階調33とピーク階調34の中点を閾値としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図11Cに示すように、ピーク階調33の半分の度数となる階調と、ピーク階調34の半分の度数となる階調との間の範囲R1で設定すればよい。
以上、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムによれば、互いに波長の異なる2つのLED光源24,25を備えているので、歯22の領域と歯肉23の領域の両方について鮮明な画像を得ることができる。これにより、口腔内を正確に形状測定することができる。このとき、口腔内に金属粉末を噴霧する必要はない。
なお、本発明は、前記実施の形態1に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記実施の形態1においては、画像処理部40が外部機器20に格納された口腔内測定システムについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像処理部40を、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aに内蔵するように構成してもよい。この場合、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aが測定した被測定物2の三次元座標のデータを外部に取り出すためのデータ取出機構81をオーラルスキャナ1Aに設ければよい。データ取出機構81は、例えば、ケーブルコネクタ、無線通信(無線LAN)の受発信部、SDメモリのスロットである。また、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aに角度を可変可能な小型の表示部82を設けると、表示部50を備える外部機器20にオーラルスキャナ1Aを接続する必要性を無くすることができ、利便性をさらに向上させることができる。
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートである。本実施の形態2にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、画像合成処理のフローにおいて、図10に示すステップS25〜S27に代えてステップS41〜S44を行う点である。図13において、ステップS21〜S24、S28〜S34は、図10を用いて説明した前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、ステップS41〜S44についてのみ説明する。
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートである。本実施の形態2にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、画像合成処理のフローにおいて、図10に示すステップS25〜S27に代えてステップS41〜S44を行う点である。図13において、ステップS21〜S24、S28〜S34は、図10を用いて説明した前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、ステップS41〜S44についてのみ説明する。
ステップS41では、G信号画像及びR信号画像において、比較領域枠を設定する。当該比較領域枠は、歯22と歯肉23との境界を含み、且つ、歯22と歯肉23とが同一面積となるように設定する。また、当該比較領域枠は、G信号画像とR信号画像の互いに対応する位置に設定する。
ステップS42では、前記G信号画像及びR信号画像の比較領域枠内に位置する各画素の輝度値を抽出する。
ステップS43では、前記抽出した比較領域枠内の各画素の輝度値の平均値(以下、比較領域平均輝度値という)を算出する。なお、このとき、比較領域平均輝度値の算出に用いる画像は、前記G信号画像及びR信号画像のいずれか一方でよい。本実施の形態2においては、この比較領域平均輝度値を閾値とする。
ステップS43では、前記抽出した比較領域枠内の各画素の輝度値の平均値(以下、比較領域平均輝度値という)を算出する。なお、このとき、比較領域平均輝度値の算出に用いる画像は、前記G信号画像及びR信号画像のいずれか一方でよい。本実施の形態2においては、この比較領域平均輝度値を閾値とする。
ステップS44では、前記比較領域枠内の各画素毎に、当該画素の輝度値と、前記算出した比較領域平均輝度値とを比較して、輝度値が比較領域平均輝度値未満である画素を歯肉23の領域に対応する画素と判定し、輝度値が比較領域平均輝度値以上である画素を歯22の領域に対応する画素と判定する。これらの判定結果に基づいて、G信号画像の比較領域枠内の各画素及びR信号画像の比較領域枠内の各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23に対応する画素群とに分割する。
本実施の形態2にかかる口腔内測定システムにおいては、歯22の領域と歯肉23の領域との分割を、歯22と歯肉23との境界付近のみに行うようにしている。すなわち、境界付近以外の領域においては、G信号画像又はR信号画像のいずれに鮮明に映し出されているか明らかであるので、G信号画像及びR信号画像の一部の画素に対して、歯22又は歯肉23の領域のいずれに対応するか判定するようにしている。これにより、画像合成処理の時間の短縮を図ることができる。
(実施の形態3)
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。本実施の形態3にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、投光部10に代えて投光部10Aを備えている点である。投光部10A以外は、前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。本実施の形態3にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、投光部10に代えて投光部10Aを備えている点である。投光部10A以外は、前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図14において、投光部10Aは、1つの白色光源36と、白色光源36の光軸上に移動可能なR(赤色)波長フィルタ38とG(緑色)波長フィルタ39とを備えている。R波長フィルタ38は、白色光源36から照射された光を500〜565nmの波長の光に変換するものであり、G波長フィルタ39は、白色光源36から照射された光を625〜740nmの波長の光に変換するものである。R波長フィルタ38とG波長フィルタ39とは、回転式円盤37に設置され、回転式円盤37が回転することで白色光源36の光軸上に移動することができるように構成されている。
本実施の形態3にかかる口腔内測定システムによれば、投光部10Aが前記のように構成されているので、光源の数を1つにすることができる。これにより、投光部10Aを比較的コンパクトに設計することができる。また、投光部10Aから照射する波長の切換えを高速に行うことができる。
なお、前記では、回転式円盤37は2つの波長フィルタ38,39を備えるものとしたが、本発明はこれに限定されず、波長フィルタを3つ以上備えてもよい。
なお、本発明の各実施の形態においては、歯(エナメル質と象牙質)22と歯肉23とを区別して測定する方法について説明したが、本発明はこれに限定されない。表面反射率や輝度の階調を適宜設定すれば、歯22と歯肉23に加えて、レジン床義歯(プラスチック製の義歯)や金属床義歯を区別して測定することができる。これにより、患者個人が入れ歯などの現在の状態を知ることができる。
また、表面反射率や輝度の階調などを適宜設定することで、歯垢と歯石とを判別することもできる。この場合、定期的に歯垢や歯石の有無をチェックすることで、家庭内においても歯石予防を行うことができると考えられる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる口腔内測定装置及び口腔内測定システムは、光の表面反射率の異なる歯及び歯肉などの口腔内の被測定物を正確に形状測定することができるので、光の表面反射率の異なる歯科用補綴物の適合性を口腔内で直接測定する用途に適用できる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
2008年5月13日に出願された日本国特許出願No.2008−125537号の明細書、図面、および特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
本発明は、口腔内を直接測定する口腔内測定装置及び口腔内測定システムに関するものである。
従来、インレー、クラウン、ブリッジ等の歯科用補綴物の作製方法としては、ロストワックス法により金属材料やセラミック材料を鋳造して作製する方法が一般的に採用されている。
しかしながら、近年、前記ロストワックス法に代わる歯科用補綴物の作成方法として、セレックシステムに代表されるような光学三次元カメラを用いて歯及び歯肉の口腔内を測定した後、CAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物の設計及び作製する方法が注目されている。
この方法においては、支台歯や、窩洞形成した歯牙、隣在歯、対合歯などの形状を、光学三次元カメラを用いて口腔内で直接読み取ることにより、歯及び歯肉の口腔内測定を行う。前記光学三次元カメラには、位相シフト法や空間コード化法に代表される非接触三次元測定を行うカメラが用いられる。この種の光学三次元カメラとしては、例えば、特許文献1(特開2000−74635号公報)に記載されたものがある。
図15は、従来の光学三次元カメラの構成を示す説明図である。
図15において、従来の光学三次元カメラは、外装ケース101の内部に、光源102と、パターンマスク103と、絞り104、105と、プリズム106と、CCD等のイメージセンサー107とを備えている。
図15において、従来の光学三次元カメラは、外装ケース101の内部に、光源102と、パターンマスク103と、絞り104、105と、プリズム106と、CCD等のイメージセンサー107とを備えている。
光源102から出た光は、パターンマスク103を通過して縞パターン光となる。この縞パターン光は、絞り104を通過してその光軸を微調整された後、プリズム106によって屈折して、被測定物108に投影される。被測定物108に投影された縞パターン光は、被測定物108の表面で反射してプリズム106に入射し、プリズム106によって屈折する。当該屈折した光は、絞り105を通過してCCD等のイメージセンサー107に受光される。
このイメージセンサー107にて受光(撮像)された二次元静止画像のデータを、三角測量法を用いて三次元座標のデータに変換することで、CAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物の設計及び製造を行うための被測定物108の三次元画像データを得ることができる。
この従来の光学三次元カメラとCAD/CAMシステムとを用いることによって、前記ロストワックス法に比べて、効率良く歯科用補綴物を作製することができるとともに、口腔内への適合精度に優れた歯科用補綴物を作製することができる。
しかしながら、このような光学三次元カメラとCAD/CAMシステムとを用いた作製方法では、測定した歯の形状を加工用の情報にするための計算はコンピュータで自動計算することが可能であるが、正確な歯及び歯肉の形状の測定は困難である。これは、口腔内の形状が患者一人一人によって異なり、虫歯の状態や、歯を構成するエナメル質と象牙質さらには歯肉の組成の違いにより、各組織の光の表面反射率が異なり、鮮明な画像を取り込むことができないためである。このため、前記作製方法では、口腔内への適合精度に優れた理想的な歯科用補綴物を作製することが困難である。
このような問題を解決するため、前述のセレックシステムにおいては、酸化チタンなどの金属粉末を口腔内に噴霧して、口腔内の表面反射率の異なり(バラツキ)を均一化するようにしている。
なお、歯と歯肉の表面反射率の特性に関しては、非特許文献1(Leo J. Miserendino、Robert M. Pick、津田忠政、「Lasers in Dentistry」、第1版、クインテッセンス出版株式会社、2004年10月10日
)、及び非特許文献2(武田友孝、「歯肉の分光放射測定法による色彩学的研究−若年者の前歯部について−」、日本補綴歯科学会雑誌、社団法人日本補綴歯科学会、1987年4月1日、第31巻、第2号、pp.363−370)に記載されている。
)、及び非特許文献2(武田友孝、「歯肉の分光放射測定法による色彩学的研究−若年者の前歯部について−」、日本補綴歯科学会雑誌、社団法人日本補綴歯科学会、1987年4月1日、第31巻、第2号、pp.363−370)に記載されている。
非特許文献1には、エナメル質の表面反射率のピークが550nm近傍、象牙質の表面反射率のピークが700nm近傍にあることが記載されている。また、非特許文献2には、歯肉の表面反射率のピークが650nm近傍にあることが記載されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載のような金属粉末の噴霧は、患者にとっては苦みや不快感を伴う行為であり、医師にとっては口腔内に均一に噴霧することが求められるために時間と熟練を要する行為となっている。
従って、本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、口腔内に金属粉末を噴霧することなく、口腔内を正確に形状測定することが可能な口腔内測定装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1実施形態によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
を備える、口腔内測定装置。
本発明の第1実施形態によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
を備える、口腔内測定装置。
本発明の第2態様によれば、前記投光部は、少なくとも2つの波長の異なるLED光源を少なくとも2つ備えている、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記投光部は、白色光源と、前記白色光源の光軸上に移動可能な少なくとも2つの波長の異なる波長フィルタを備える、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記投光部は、コード化された縞パターンの光を照射するものである、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記波長の異なる光は、500〜565nmの波長の光と、625〜740nmの波長の光とを含む、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記撮像部が撮像した前記異なる波長の光による複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部を備える、第1態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記画像処理部は、前記異なる波長の光による複数の画像を、当該画像の各画素の輝度情報に基づいて合成する、第6態様に記載の口腔内測定装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記波長が異なる複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部と、
を備える、口腔内測定システムを提供する。
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記波長が異なる複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部と、
を備える、口腔内測定システムを提供する。
本発明にかかる口腔内測定装置及び口腔内測定システムによれば、前記構成を有しているので、口腔内に金属粉末を噴霧することなく、口腔内を正確に形状測定することができる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施の形態に関連した次の記述から明らかになる。
図1は、本発明の実施の形態1にかかるオーラルスキャナを有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図である。
図2は、図1に示すオーラルスキャナを下方から見た図である。
図3は、図1に示すオーラルスキャナを用いて患者の奥歯の表面形状を測定する様子を示す模式斜視図である。
図4は、図1に示すオーラルスキャナを用いて患者の前歯の表面形状を測定する様子を示す模式斜視図である。
図5は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムのブロック図である。
図6は、図1に示す口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。
図7は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムを用いて被測定物の形状を測定するフローチャートである。
図8は、被測定物に投影する縞パターン光としてのグレイパターンの例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける被測定物の画像撮影のフローチャートである。
図10は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける画像合成処理のフローチャートである。
図11Aは、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおいて撮像したG信号画像を示す図である。
図11Bは、図11AのG信号画像の各画素における輝度値のヒストグラムである。
図11Cは、図11Bのヒストグラムを、最小二乗法を利用して滑らかな線で結んだグラフである。
図12は、画像処理部を内蔵したオーラルスキャナの概略構成を示す説明図である。
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートである。
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。
図15は、特許文献1に記載の歯および歯肉の測定を示す概念図である。
本発明の記述においては、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付して説明を省略している。
以下、本発明の実施の形態については、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態については、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定装置(以下、オーラルスキャナという)を有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定装置(以下、オーラルスキャナという)を有する口腔内測定システムの概略構成を示す説明図である。
図1において、オーラルスキャナ1は、患者の口腔内に直接挿入することが可能なサイズで構成され、人体に影響がない材料で構成された外装ケース2を備えている。
外装ケース2の先端部には、ゴム取付け部3が設けられており、当該ゴム取付け部3に着脱可能に隙間保持用部材の一例であるゴム4が取り付けられている。ゴム4は、図2に示すように、外装ケース2の先端側に設けられた照射口5に隣接して配置されている。ゴム4は、照射口2と被測定物21との隙間を一定の距離L(例えば5mm)に保つための使い捨て部材であり、衛生上問題のない材料で構成されている。また、ゴム4は、照射口5と被測定物2との隙間を一定に保持できるように所定の硬度を有するが、その先端部は、口腔内で接触する部分の形状に応じて変形できるように柔らかくなっている。例えば、ゴム4は、本体部と先端部とで材質が異なる2層構造のゴムで構成されている。
オーラルスキャナ1を用いて患者の奥歯の表面形状を測定する場合には、図3に示すように、ゴム4が被測定物21に隣接する部分(例えば、測定対象である歯の隣の歯)に接触するようにオーラルスキャナ1を配置すればよい。
なお、ゴム4の取付け位置及び個数は特に限定されるものではなく、被測定物21に応じて適宜設定すればよい。例えば、オーラルスキャナ1を用いて患者の前歯の表面形状を測定する場合には、図4に示すように、オーラルスキャナ1の先端側ではなく、側面に取り付けることが好適である。なお、図3及び図4では、オーラルスキャナ1の構成を簡略化して示している。
外装ケース2の内部には、投光部10と、集光レンズ11と、LCDシャッター(液晶シャッター)などで構成されたパターンマスク12と、ビームスプリッター13と、絞り14と、対物集光レンズ15とが同一軸上に配置され、それらに並列して、ミラー16と、撮像レンズ17と、CCD等のイメージセンサー18とが同一軸上に配置されている。更に、オーラルスキャナ1は、転送ケーブル19を介してPC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器20に接続されている。
投光部10から照射された光は、集光レンズ11を通過して集光され、パターンマスク12により縞パターン光に変換される。変換された縞パターン光は、ビームスプリッター13に入射し、ビームスプリッター13により、被測定物21側に向かう投影光経路31と、イメージセンサー18側に向かう観察光経路32とに分離される。投影光経路31を進む縞パターン光は、絞り14と対物集光レンズ15とを通過して、被測定物21に投影される。被測定物21に投影された縞パターン光は、被測定物21で反射して、対物集光レンズ15、絞り14、ビームスプリッター13、ミラー16、撮像レンズ17の順に通過し、イメージセンサー18にて受光され撮像される。イメージセンサー18にて撮像された二次元画像のデータは、転送ケーブル19を通じて画像処理部40に転送される。
画像処理部40は、外部機器20のCPU(中央処理装置:図示せず)に格納されている。画像処理部40は、転送された二次元画像のデータを三次元座標のデータに変換して、歯科用補綴物の設計及び製造を行うための被測定物21の三次元画像データを得る。画像処理部40は、図5に示すように、撮影制御部41と、画像記憶部42と、二次元画像処理部43と、低精度三次元画像変換部44と、三次元画像記憶部45と、三次元画像判定部46と、高精度三次元画像変換部47とを備えている。画像処理部40の各部の機能については、後で詳しく説明する。
次に、図6を用いて、投光部10の構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。
投光部10は、患者の口腔内の少なくとも歯22を含む被測定物21を鮮明に撮影するための光源である。図6において、投光部10は、500〜565nmの波長(緑色)の光を照射する第1光源の一例であるLED光源24と、625〜740nmの波長(赤色)の光を照射する第2光源の一例であるLED光源25と、ミラー26〜28及びビームスプリッター29により構成されたミラー群30とを備えている。
2つのLED光源24、25からの光は、ミラー群30を通して、それぞれの光軸が揃うように、すなわち同一光軸となるように調整されて照射される。
前記表1は、様々な実験や文献より、口腔内の歯22や歯肉23に対する各投光波長における可視状態を導き出し、それらをまとめたものである。この表1では、丸印が鮮明な画像が得られた場合を示し、三角印が一部不鮮明だが識別可能な画像が得られた場合を示し、バツ印が識別可能な画像が得られなかった場合を示している。
前記表1に示すように、エナメル質においては、500〜565nmの波長の光に対する表面反射率が高いため、当該波長の光を照射することによって、エナメル質の鮮明な画像を得ることができる。象牙質及び歯肉においては、625〜740nmの波長の光に対する表面反射率が高いため、当該波長の光を照射することによって、象牙質及び歯肉の鮮明な画像を得ることができる。このため、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムは、互いに照射光の波長が異なる2つのLED光源24、25を用いることにより、エナメル質、象牙質、歯肉の全てにおいて鮮明な画像を得ることができるように構成されている。
次に、図1、図5、及び図7を用いて、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムによる被測定物の測定方法について説明する。図7は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムを用いて口腔内を測定するフローチャートを示している。
まず、患者の口腔内にオーラルスキャナ1をセットし、例えば歯科医が外部機器20のビデオ撮影開始ボタン(図示せず)を押すなどすることにより、当該オーラルスキャナ1による口腔内のビデオ撮影が開始される(ステップS1)。
このとき、ゴム4により被測定物21と照射口5との距離Lが一定(例えば5mm)に保たれる。オーラルスキャナ1によるビデオ撮影は、撮影制御部41の制御により、投光部10から光を照射しながら、被測定物21で反射した光をイメージセンサー18にて受光して撮影することにより行われる。オーラルスキャナ1により撮影された映像は、転送ケーブル19を通じて撮影制御部41に転送され、撮影制御部41の制御により外部機器20の表示部50に映し出される。ここでは、オーラルスキャナ1は、通常のビデオカメラと同様の動作を行う。
次いで、表示部50に被測定物21が正確に映し出されるようにオーラルスキャナ1を移動させ、映し出された被測定物21の映像が良好であるか否かを確認する(ステップS2)。なお、このとき、例えば、表示部50に表示された表示範囲選択用のフレームや十字等のマークを被測定物21に合わせるによって、より正確にオーラルスキャナ1の撮影位置を被測定物21に位置合わせすることができる。
被測定物21の映像の良否の判定は、例えば、投光部10として出力3WのLED光源を用い、256階調で輝度値を表現した場合には、被測定物21(例えば歯肉23)の平均階調が40階調以上であるか否かで判定する。すなわち、40階調以上であれば良好と判定し、40階調未満であれば良好でないと判定する。なお、この判定は、歯科医がしてもよいし、画像処理部40が自動的に行うようにしてもよい。
被測定物21の映像が良好でなければ、良好となるように各種設定や測定位置を調整する。被測定物2の映像が良好であれば、被測定物21の画像を撮像する(ステップS3)。この撮像は、例えば、診療台に設けられたフットスイッチを歯科医が踏むことでできるようにするとよい。
次いで、例えば空間コード化法や位相シフト法により被測定物21の三次元座標を得るために、撮影御部41の制御により被測定物21に縞パターン光を照射して被測定物21の画像を撮像する。これにより、被測定物21の画像(二次元静止画像)データを得る。
次いで、投光部10から照射される光の波長を変更(例えば、投光部10の光源をLED光源24からLED光源25に変更)して、被測定物21を撮像する。その後、撮影制御部40の制御により被測定物21に縞パターン光を照射して被測定物21の画像を撮像する。これにより、被測定物21の画像(二次元静止画像)データを得る。
前記撮像した画像(二次元静止画像)データは、三角測量法を用いて三次元画像に変換するため、画像記憶部42に記憶させる。なお、互いに波長の異なる光を用いた被測定物21の画像撮影方法については、後で詳しく説明する。
次いで、前記得られた被測定物21の複数の画像データを、以下のようにして合成する。
まず、二次元画像処理部43が、画像記憶部42に保存された前記画像データの縞パターンのコントラストを改善する為に、前記画像データに対してノイズ除去、階調補正、ガンマ補正等の二次元画像処理を行う(ステップS4)。
まず、二次元画像処理部43が、画像記憶部42に保存された前記画像データの縞パターンのコントラストを改善する為に、前記画像データに対してノイズ除去、階調補正、ガンマ補正等の二次元画像処理を行う(ステップS4)。
次いで、二次元画像処理部43が、前記画像データの各画素の輝度値等に基づいて、前記画像データの各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23の領域に対応する画素群に分割する。ここで、前述したように、LED光源24を用いて撮像された画像には、歯(エナメル質)22が鮮明に映し出され、LED光源25を用いて撮像された画像には、歯肉23が鮮明に映し出されている。このため、二次元画像処理部43は、LED光源24を用いて撮像された画像のうち歯22の領域に対応する画素群のデータと、LED光源25を用いて撮像された画像のうち歯肉23の領域に対応する画素群のデータとを合成する(ステップS5)。なお、このとき、各画素の輝度値のヒストグラムを参照しながら、前記三次元座標に変換する画素群の階調補正を行ってもよい。歯22の領域と歯肉23の領域の画像合成処理方法については、後で詳しく説明する。
次いで、低精度三次元画像変換部44が、前記合成された画像データのデータ量を間引いて、例えば10%〜50%のデータ量としたデータを、三角測量法を用いて三次元座標に変換する。これにより、低精度の三次元画像が得られる(ステップS6)。この低精度三次元画像は、三次元画像記憶部45に記憶される。
次いで、三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好であるか否かを判定する(ステップS7)。
三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好でないと判定したとき、前記ステップS1に戻る。
三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好でないと判定したとき、前記ステップS1に戻る。
一方、三次元画像判定部46が、前記低精度三次元画像が良好であると判定したとき、高精度三次元画像変換部47が、前記合成された画像データの全てを、三角測量法を用いて三次元座標に変換する。得られた三次元座標は、例えば点群データ又はSTL(Stereo Lithography)データなどとして、三次元画像記憶部45に保存されるとともに表示部50に表示される(ステップS8)。これらの点群データ又はSTLデータなどを合成処理することで、高精度の三次元画像が得られる。
なお、被測定物21の三次元座標の測定には、前述したように、空間コード化法又は位相シフト法を利用することが好ましい。これにより、測定精度を向上させることができる。なお、空間コード化法を利用する場合には、被測定物21に投影する縞パターン光として、図8に示すようなグレイコードと呼ばれるパターン(以下、グレイパターンという)を用いることが好ましい。図8には、7つのグレイパターンの例を示している。また、位相シフト法を用いる場合は、被測定物21に投影する縞パターン光として、正弦波状に変化する既知の濃淡パターンを用いることが望ましい。なお、高い測定精度が求められない場合には、被測定物21に投影する縞パターン光として、通常のコードパターンを用いてもよい。
また、前記ステップS5,S6は、得られた三次元画像が撮影不良などに起因して被測定物21の表面形状と異なってしまい、当該三次元画像を得るまでにかかる時間が無駄になる場合があるために行うものであり、必ずしも必要な工程ではない。
また、前記ステップS6の低精度三次元画像の良否の判定は、表示部50に低精度三次元画像を表示して歯科医が行うようにしてもよい。すなわち、この場合、歯科医は、自分の目で見た被測定物21の形状と、低精度三次元画像の被測定物21の形状とを見比べることで、低精度三次元画像の良否の判定を行う。
また、前記ステップS6の低精度三次元画像の良否の判定は、表示部50に低精度三次元画像を表示して歯科医が行うようにしてもよい。すなわち、この場合、歯科医は、自分の目で見た被測定物21の形状と、低精度三次元画像の被測定物21の形状とを見比べることで、低精度三次元画像の良否の判定を行う。
次に、図1、図6、及び図9を参照しつつ、被測定物21の画像撮影方法について、さらに具体的に説明する。図9は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける被測定物の画像撮影のフローチャートである。なお、被測定物21の画像撮影は、特に断りが無い限り撮影制御部41の制御の下に行われる。
まず、500〜565nmの波長(緑色)の光を照射するLED光源24のみを発光させる(ステップS11)。
次いで、被測定物21に縞パターン光を照射しながら、被測定物21の画像を撮像する(ステップS12)。以下、500〜565nmの波長の光を用いて撮像した被測定物21の画像データをG信号という。
次いで、前記G信号を画像記憶部42に保存する(ステップS13)。
次いで、500〜565nmの波長の光を照射するLED光源24を消光させる(ステップS14)。
次いで、625〜740nmの波長(赤色)の光を照射するLED光源25を発光させる(ステップS15)。
次いで、被測定物21に縞パターン光を照射しながら、被測定物21の画像を撮像する(ステップS16)。以下、625〜740nmの波長の光を用いて撮像した被測定物21の画像データをR信号という。
次いで、前記R信号を画像記憶部42に保存する(ステップS17)。
前記ステップS11〜S17を実施することによって、互いに波長の異なる光を用いた被測定物21の画像撮影が完了する。
次に、図1、図6、及び図10を参照しつつ、画像合成処理方法について説明する。図10は、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムにおける画像合成処理のフローチャートである。なお、ここでは、被測定物21が歯22及び歯肉23であるものとする。また、画像合成処理は、特に断りが無い限り二次元画像処理部43の制御の下に行われる。
まず、画像記憶部42に保存されたG信号及びR信号を取り込む(ステップS21)。
次いで、取り込んだG信号及びR信号に対して、ノイズ除去等の前処理を施す(ステップS22)。
次いで、前記前処理したG信号及びR信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する(ステップS23)。
次いで、前記デジタル信号に変換したG信号及びR信号を、G信号画像及びR信号画像として画像記憶部42に保存する(ステップS24)。
次いで、前記G信号画像及びR信号画像から被測定物21である歯22と歯肉23の領域判定に用いる輝度情報として、各画素毎に輝度値を抽出する(ステップS25)。なお、ここでは、歯22と歯肉23の領域判定に用いる情報として、輝度値を例に挙げたが、イメージセンサー18としてカラーCCDを用いた場合には、輝度値に代えて彩度や色相などの特定の色信号を用いてもよい。
次いで、前記抽出した各画素の輝度値に基づいて、歯22と歯肉23の領域判定に用いる輝度値の閾値を算出する(ステップS26)。なお、このとき、閾値の算出に用いる画像は、G信号画像又はR信号画像のいずれか一方でよい。この閾値の設定方法については、後で詳しく説明する。
次いで、G信号画像及びR信号画像における各画素毎に、当該画素の輝度値と、前記算出した領域判定用の閾値とを比較して、輝度値が閾値未満である画素を歯肉23の領域に対応する画素と判定し、輝度値が閾値以上である画素を歯22の領域に対応する画素と判定する。これらの判定結果に基づいて、G信号画像及びR信号画像における各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23に対応する画素群とに分割する(ステップS27)。
次いで、ステップS27にて歯肉23の領域に対応すると判定した画素群のデータに、歯肉23の領域信号GAを付与する(ステップS28)。ここで、歯肉23は前述したようにR信号画像において鮮明に映し出されるので、歯肉23の領域に対応するR信号画像の画素群のみに領域信号GAを付与することが好ましい。
次いで、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータを取得する(ステップS29)。
次いで、歯肉23の領域に対応する画素群に対して適宜階調補正を行う(ステップS30)。なお、本実施の形態1では、後で説明するように、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータは、低階調の部分に集中している。このため、歯肉23の領域に対応する画素群の輝度値を高くするような階調補正を行うことが好ましい(ステップS30)。
前記ステップS28〜S30と同時又はその前後において、ステップS27にて歯22の領域に対応すると判定した画素群のデータに歯22の領域信号DAを付与する(ステップS31)。ここで、歯22は前述したようにG信号画像において鮮明に映し出されるので、歯22の領域に対応するG信号画像の画素群のみに領域信号DAを付与することが好ましい。
次いで、歯22の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータを取得する(ステップS32)。
次いで、歯22の領域に対応する画素群に対して適宜階調補正を行う。なお、本実施の形態1では、後で説明するように、歯22の領域に対応する画素群の輝度値のヒストグラムデータは、高階調の部分に集中している。このため、必ずしも、歯22の領域に対応する画素群の輝度値を高くするような階調補正を行う必要はない。
次いで、領域信号GAが付与された歯肉23の領域に対応する画素群のデータと、領域信号DAが付与された歯22の領域に対応する画素群のデータとを合成する(ステップS34)。
前記ステップS21〜S34を実施することによって、画像合成処理が完了する。
次いで、図11A〜図11Cを参照しつつ、G信号画像を用いて前記領域判定用の閾値の設定方法について説明する。G信号画像には、歯22と歯肉23とそれらの周辺領域(ここでは、空間)の画像が含まれている。
図11Aは、G信号画像を示す図である。図11Bは、図11AのG信号画像における輝度値のヒストグラムである。図11Cは、図11Bのヒストグラムを、最小二乗法を利用して滑らかな線で結んだグラフである。図11B及び図11Cでは、縦軸が輝度値の度数を示し、横軸が階調を示している。
図11Cより、G信号画像の輝度値のヒストグラムには、3つのピーク階調33〜35があることが分かる。G信号画像においては、表面反射率の違いにより、歯22、歯肉23、周辺領域の順に輝度が低くなる。このため、本実施の形態1では、ピーク階調33が歯22のピーク階調となり、ピーク階調34が歯肉23のピーク階調となり、ピーク階調35が周辺領域のピーク階調となる。
ここでは、歯22の領域と歯肉23の領域との閾値を設定するのが目的であるため、例えば、歯22のピーク階調33と歯肉23のピーク階調34の中点を閾値とする。例えば、出力3WのLED光源24を用い、256階調で輝度値を表現した場合には、歯22のピーク階調33は150階調となり、歯肉23のピーク階調34は50階調となる。この場合、閾値は100階調となる。
なお、ここでは、ピーク階調33とピーク階調34の中点を閾値としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図11Cに示すように、ピーク階調33の半分の度数となる階調と、ピーク階調34の半分の度数となる階調との間の範囲R1で設定すればよい。
以上、本実施の形態1にかかる口腔内測定システムによれば、互いに波長の異なる2つのLED光源24,25を備えているので、歯22の領域と歯肉23の領域の両方について鮮明な画像を得ることができる。これにより、口腔内を正確に形状測定することができる。このとき、口腔内に金属粉末を噴霧する必要はない。
なお、本発明は、前記実施の形態1に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記実施の形態1においては、画像処理部40が外部機器20に格納された口腔内測定システムについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像処理部40を、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aに内蔵するように構成してもよい。この場合、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aが測定した被測定物2の三次元座標のデータを外部に取り出すためのデータ取出機構81をオーラルスキャナ1Aに設ければよい。データ取出機構81は、例えば、ケーブルコネクタ、無線通信(無線LAN)の受発信部、SDメモリのスロットである。また、図12に示すように、オーラルスキャナ1Aに角度を可変可能な小型の表示部82を設けると、表示部50を備える外部機器20にオーラルスキャナ1Aを接続する必要性を無くすることができ、利便性をさらに向上させることができる。
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートである。本実施の形態2にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、画像合成処理のフローにおいて、図10に示すステップS25〜S27に代えてステップS41〜S44を行う点である。図13において、ステップS21〜S24、S28〜S34は、図10を用いて説明した前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、ステップS41〜S44についてのみ説明する。
図13は、本発明の実施の形態2にかかる口腔内測定システムの画像合成処理のフローチャートである。本実施の形態2にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、画像合成処理のフローにおいて、図10に示すステップS25〜S27に代えてステップS41〜S44を行う点である。図13において、ステップS21〜S24、S28〜S34は、図10を用いて説明した前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、ステップS41〜S44についてのみ説明する。
ステップS41では、G信号画像及びR信号画像において、比較領域枠を設定する。当該比較領域枠は、歯22と歯肉23との境界を含み、且つ、歯22と歯肉23とが同一面積となるように設定する。また、当該比較領域枠は、G信号画像とR信号画像の互いに対応する位置に設定する。
ステップS42では、前記G信号画像及びR信号画像の比較領域枠内に位置する各画素の輝度値を抽出する。
ステップS43では、前記抽出した比較領域枠内の各画素の輝度値の平均値(以下、比較領域平均輝度値という)を算出する。なお、このとき、比較領域平均輝度値の算出に用いる画像は、前記G信号画像及びR信号画像のいずれか一方でよい。本実施の形態2においては、この比較領域平均輝度値を閾値とする。
ステップS43では、前記抽出した比較領域枠内の各画素の輝度値の平均値(以下、比較領域平均輝度値という)を算出する。なお、このとき、比較領域平均輝度値の算出に用いる画像は、前記G信号画像及びR信号画像のいずれか一方でよい。本実施の形態2においては、この比較領域平均輝度値を閾値とする。
ステップS44では、前記比較領域枠内の各画素毎に、当該画素の輝度値と、前記算出した比較領域平均輝度値とを比較して、輝度値が比較領域平均輝度値未満である画素を歯肉23の領域に対応する画素と判定し、輝度値が比較領域平均輝度値以上である画素を歯22の領域に対応する画素と判定する。これらの判定結果に基づいて、G信号画像の比較領域枠内の各画素及びR信号画像の比較領域枠内の各画素を、歯22の領域に対応する画素群と歯肉23に対応する画素群とに分割する。
本実施の形態2にかかる口腔内測定システムにおいては、歯22の領域と歯肉23の領域との分割を、歯22と歯肉23との境界付近のみに行うようにしている。すなわち、境界付近以外の領域においては、G信号画像又はR信号画像のいずれに鮮明に映し出されているか明らかであるので、G信号画像及びR信号画像の一部の画素に対して、歯22又は歯肉23の領域のいずれに対応するか判定するようにしている。これにより、画像合成処理の時間の短縮を図ることができる。
(実施の形態3)
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。本実施の形態3にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、投光部10に代えて投光部10Aを備えている点である。投光部10A以外は、前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図14は、本発明の実施の形態3にかかる口腔内測定システムの投光部の概略構成を示す説明図である。本実施の形態3にかかる口腔内測定システムが前記第1実施形態にかかる口腔内測定システムと異なる点は、投光部10に代えて投光部10Aを備えている点である。投光部10A以外は、前記実施の形態1と同様であるため、重複する説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図14において、投光部10Aは、1つの白色光源36と、白色光源36の光軸上に移動可能なR(赤色)波長フィルタ38とG(緑色)波長フィルタ39とを備えている。R波長フィルタ38は、白色光源36から照射された光を500〜565nmの波長の光に変換するものであり、G波長フィルタ39は、白色光源36から照射された光を625〜740nmの波長の光に変換するものである。R波長フィルタ38とG波長フィルタ39とは、回転式円盤37に設置され、回転式円盤37が回転することで白色光源36の光軸上に移動することができるように構成されている。
本実施の形態3にかかる口腔内測定システムによれば、投光部10Aが前記のように構成されているので、光源の数を1つにすることができる。これにより、投光部10Aを比較的コンパクトに設計することができる。また、投光部10Aから照射する波長の切換えを高速に行うことができる。
なお、前記では、回転式円盤37は2つの波長フィルタ38,39を備えるものとしたが、本発明はこれに限定されず、波長フィルタを3つ以上備えてもよい。
なお、本発明の各実施の形態においては、歯(エナメル質と象牙質)22と歯肉23とを区別して測定する方法について説明したが、本発明はこれに限定されない。表面反射率や輝度の階調を適宜設定すれば、歯22と歯肉23に加えて、レジン床義歯(プラスチック製の義歯)や金属床義歯を区別して測定することができる。これにより、患者個人が入れ歯などの現在の状態を知ることができる。
また、表面反射率や輝度の階調などを適宜設定することで、歯垢と歯石とを判別することもできる。この場合、定期的に歯垢や歯石の有無をチェックすることで、家庭内においても歯石予防を行うことができると考えられる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる口腔内測定装置及び口腔内測定システムは、光の表面反射率の異なる歯及び歯肉などの口腔内の被測定物を正確に形状測定することができるので、光の表面反射率の異なる歯科用補綴物の適合性を口腔内で直接測定する用途に適用できる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
2008年5月13日に出願された日本国特許出願No.2008−125537号の明細書、図面、および特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
Claims (8)
- 口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射した光を受光し撮像する撮像部と、
を備える、口腔内測定装置。 - 前記投光部は、少なくとも2つの波長の異なるLED光源を備えている、請求項1に記載の口腔内測定装置。
- 前記投光部は、白色光源と、前記白色光源の光軸上に移動可能な少なくとも2つの波長の異なる波長フィルタと、を備えている、請求項1に記載の口腔内測定装置。
- 前記投光部は、コード化された縞パターンの光を照射するものである、請求項1に記載の口腔内測定装置。
- 前記波長が異なる光は、500〜565nmの波長の光と、625〜740nmの波長の光とを含む、請求項1に記載の口腔内測定装置。
- 前記撮像部が撮像した前記異なる波長の光による複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部を備える、請求項1に記載の口腔内測定装置。
- 前記画像処理部は、前記異なる波長の光による複数の画像を、当該画像の各画素の輝度情報に基づいて合成する、請求項6に記載の口腔内測定装置。
- 口腔内の少なくとも歯を含む被測定物に向けて少なくとも2つの波長の異なる光を同一光軸で照射する投光部と、
前記被測定物で反射された光を受光し撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記波長が異なる複数の画像を合成し、当該合成した画像を三次元座標に変換して前記被測定物の三次元画像を得る画像処理部と、
を備える、口腔内測定システム。
Priority Applications (1)
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JP2009536548A JP5276006B2 (ja) | 2008-05-13 | 2009-04-07 | 口腔内測定装置及び口腔内測定システム |
Applications Claiming Priority (4)
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