JPWO2009118825A1 - ガスクロマトグラフ - Google Patents

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Abstract

【課題】インジェクタ交換時の位置合わせ精度を簡便な構造で実現し、かつインジェクタをインサートから熱的に分離する。【解決手段】基台2はインジェクタ4とインサート6を相互に位置決めするために、インジェクタ4を位置決めする第1位置決め部14を有するインジェクタ領域13と、インジェクタ4の吐出口8の中心とインサート6の試料入口20中心とが同一直線上にくるようにインサート6を位置決めする第2の位置決め部30を有するインサート領域28とを備えている。さらに、基台2はインジェクタ領域13とインサート領域28の間を熱的に分離するために、それらの間に配置された断熱領域38を備えている。

Description

本発明はガスクロマトグラフに関し、特に試料を圧電素子によって吐出するインジェクタを備えたガスクロマトグラフに関するものである。
一般にガスクロマトグラフでは、分離カラムの入口をインサートに接続し、マイクロシリンジを用いてインサート内に液体試料を注入して気化させ、気化した試料をキャリアガスにのせて分離カラム内へと送り込む構成を有する。
マイクロシリンジによる試料注入では極微量の試料注入は難しい。そのため、最近は、圧電素子による液体吐出が可能なインクジェット技術を用いた超微量インジェクタが開発されており、マイクロシリンジでは不可能なpL〜nLオーダーの試料注入が可能となっている(非特許文献1参照。)。
分析化学 Vol.54, No.6, pp.533-539 (2005) P.Steiner et al., Micromachining applications of porous silicon, Thin Solid Films 255 (1995) 52-58
圧電素子によるインジェクタを用いる場合には、従来のシリンジと異なりニードルがないため、インジェクタの吐出口とインサートの入口との間の高精度なアライメントが必要になる。例えば、分離カラムとしてキャピラリカラムを使用し、キャピラリカラムの一端に接続されたインサートがキャピラリ程度の内径をもっている場合においては、内径が約320μmのインサートの中心とインジェクタの吐出口(例えば78μm×38μm)の中心とを正確に位置合わせする必要がある。
インジェクタ及びインサートは汚れ等により交換することが必要になり、交換する度にインジェクタとインサートの精密な位置合わせが必要であるので、インジェクタ交換やインサート交換の操作が煩雑で時間がかかる等の問題があった。そのため、インジェクタやインサート交換を簡便で、しかも位置決め精度を確保しながら行えるようにしたいという要請がある。
また、位置決め精度を確保しようとすると、一体化された位置合わせ機構にインジェクタとインサートを固定することが必要になる。インサートは試料気化のために加熱しなければならないので、その熱により位置合わせ機構を介してインジェクタまで加熱されてしまい、インジェクタの吐出機構が損傷を受ける問題がある。
本発明の目的は、インジェクタ交換時の位置合わせ精度を簡便な構造で実現し、かつインジェクタをインサートから熱的に分離できる機構を備えたガスクロマトグラフを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るガスクロマトグラフ装置は、インジェクタとインサートの間を位置決め機能をもつ部材によって接続し、位置合わせができるようにしたものである。また、この位置決め機構をもつ部材は、インサートを加熱する加熱機構と、インジェクタとインサートの間の熱絶縁部を備えていることにより、インジェクタ部に熱が伝わりにくい状態でインサートを加熱し、試料を気化できる構造となっている。
すなわち、本発明に係るガスクロマトグラフは、試料を圧電素子によって吐出するインジェクタと、インジェクタから吐出された試料を受け取る試料入口、受け取った試料を加熱して気化する加熱部及び気化した試料を排出する排出口をもつインサートと、インジェクタ及びインサートを位置決めするための基台と、基台のインサート加熱領域においてインサートを加熱するように配置されたヒータと、インジェクタの試料吐出口及びインサートの試料入口を共通の内部空間に含むように被い、キャリアガスが供給されるキャリアガス供給口をもつ密閉容器と、インサートの排出口に接続された分離カラムと、分離カラムの下流に接続された検出器とを備えている。
基台はインジェクタとインサートを相互に位置決めするために、インジェクタを位置決めする第1位置決め部を有するインジェクタ領域と、インジェクタの吐出口の中心とインサートの試料入口中心とが同一直線上にくるようにインサートを位置決めする第2の位置決め部を有するインサート領域とを備えている。
さらに、基台はインジェクタ領域とインサート領域の間を熱的に分離するために、インジェクタ領域とインサート領域の間に配置された断熱領域を備えている。
インサートとしては円筒状の外形形状をもつものが好ましい。その場合、基台はシリコン基板からなり第2の位置決め部はシリコン基板の異方性ウエットエッチングにより形成された断面がV字型の溝であるのが好ましい。インサートは第2の位置決め部の溝に嵌め込まれることにより位置決めされる。
分離カラムの一例はキャピラリカラムである。その場合、インサートはその内部空間がキャピラリカラムと連通するようにキャピラリカラムに接続されており、インサートの試料入口は直径が1mm以下である。このようにインサートの試料入口を小さくすれば、インサート自体を小さくしてインサートの熱容量を小さくすることができるので、急速な昇温ができ、高速分析が可能となる。また、インサート容積は試料気化時の体積増加に対応する必要があるが、液体としてnL程度の微量試料用であるため気体になった状態でμL程度であり、1mm以下の直径を持ち、数mmの長さのインサートで問題無い。
インジェクタとしては底面が矩形の平坦面となったものを用いることができる。その場合、第1の位置決め部が基台に形成された平坦面をもつ凹部で、その凹部の底面がインジェクタの底面形状と一致する形状に形成されているようにすれば、インジェクタがその凹部に嵌め込まれることにより位置決めされる。
基台がシリコン基板からなるものである場合には、断熱領域は基台に形成された多孔質二酸化シリコンからなる領域とすることができる。多孔質二酸化シリコンからなる断熱領域は、具体的には後述するが、インジェクタ領域とインサート領域の間のシリコン基板を選択的に処理することにより、インジェクタ領域及びインサート領域と一体のものとしてシリコン基板に形成することができる。
ヒータの好ましい一例は、基台上に形成された金属薄膜抵抗体である。
位置合わせ機能を有する基台にインジェクタとインサートを取り付けることにより、インジェクタとインサートとの距離を一定にし、かつインジェクタの吐出口の中心とインサートの試料入口中心を一直線上に合わせることができる。本発明のガスクロマトグラフでは、インクジェット方式のインジェクタを用いた微量試料導入に対応しながら、インジェクタ交換時の位置決めを容易に行なうことができるようになるため、インジェクタの交換時間を大幅に短縮できるとともに、アライメント不良による性能低下を防止し、安定した測定が可能になる。
図1Aは一実施例のガスクロマトグラフの試料注入部の概略を示すためのものである。
図1Bは同実施例の正面図である。
図1Cは図1AのC−C線位置での断面図である。
図1Dはインサートとキャピラリカラムとの接続状態を示す断面図である。
図2は基台と基台に位置決めされて固定されたインジェクタ及びインサートを示す斜視図である。
図3は基台を製造する方法を工程順に示す工程図である。
符号の説明
2 基台
4 インジェクタ
6 インサート
8 吐出口
13 インジェクタ領域
14 第1位置決め部としての凹部
18 密閉容器
20 試料入口
22 加熱部
24 排出口
26 分離カラムとしてのキャピラリカラム
28 インサート領域
32 ヒータ
38 断熱領域
40 キャアガス供給口
42 検出器
以下に本発明の一実施例を詳細に説明する。
図1A〜図1Dは一実施例のガスクロマトグラフの概略構成図である。図1Aは試料注入部の平面図であり、密閉容器を透視して一部を断面図で示している。図1Bは同実施例の正面図であり、密閉容器とインサートを透視して示している。図1Cは図1AのC−C線位置での断面図、図1Dはインサートとキャピラリカラムとの接続状態を示す断面図である。図2は基台と基台に位置決めされて固定されたインジェクタ及びインサートを示す斜視図である。
基台2はシリコン基板からなり、インジェクタ4とインサート6が位置決めされて固定されている。
インジェクタ4は試料を圧電素子によって吐出するインクジェット方式のものであり、外形形状は直方体で底面が矩形の平坦面となっている。インジェクタ4の先端面、すなわち基台2に位置決めされたときにインサート6に対向する端面に、試料を吐出する吐出口8をもち、その反対側の端面に外部から試料が供給される試料供給パイプ10が接続されている。インジェクタ4の上面には試料供給パイプ10から供給された試料を液滴として吐出口8から吐出するために、圧電素子からなるアクチュエータ12が設けられている。
基台2はインジェクタ4を基台2に位置決めするためにインジェクタ領域13をもち、インジェクタ領域13にはインジェクタ4を位置決めする第1位置決め部として底面が平坦面となった凹部14が形成されている。その凹部14の底面がインジェクタ2の底面形状と一致する形状に形成されており、インジェクタ2が凹部14に嵌め込まれることにより位置決めされている。
インジェクタ4を基台2の凹部14内に固定するために、押さえバネ16が設けられている。押さえバネ16は基端部が密閉容器18に固定され、その先端部でインジェクタ4を基台2方向に押し付けることにより、インジェクタ4は基台2に対して位置決めされた状態で固定されている。
インサート6は円筒状の外形形状をもち、インジェクタ4から吐出された試料を受け取る試料入口20、受け取った試料を加熱して気化する加熱部22及び気化した試料を排出する排出口24をもっている。排出口24には分離カラムとしてキャピラリカラム26の入口側の端部が挿入され、インサート6はその内部空間がキャピラリカラム26と連通して、インサート6の中心軸とキャピラリカラム26の中心軸が同一直線上にくるようにインサート6とキャピラリカラム26が接続されている。インサート6は外形の直径が500μm、試料入口20の直径が、例えば300μmである。
インサート6を基台2に位置決めするために、基台2にはインサート領域28が設けられている。インサート領域28にはインジェクタ4の吐出口8の中心とインサートの試料入口20の中心とが同一直線上にくるように、第2の位置決め部として断面がV字型の溝28が形成されている。溝28は基台2のシリコン基板をアルカリ溶液により異方性ウエットエッチングすることにより形成されたものである。インサート6はその溝28に嵌め込まれることにより位置決めされている。インサート6もインジェクタ4と同様に押さえバネなどの適当な部材(図示略)で押さえることにより固定されている。
基台2のインサート領域28にはインサート6の加熱部22を加熱するようにヒータ32が設けられている。ヒータ32はNi−Cr合金などからなり、インサート領域28の所定の領域に開口をもつマスクを介して蒸着又はスパッタリングにより形成された膜厚が1〜10μmの金属薄膜抵抗体である。ヒータ32には通電用のリード線34,36が接続されている。
基台2にはインジェクタ領域13とインサート領域28の間に多孔質二酸化シリコンからなる断熱領域38が形成されている。断熱領域38はヒータ32の熱がインジェクタ領域13に伝わるのを防止するためのものである。断熱領域38はインジェクタ領域13とインサート領域28の間を熱的に遮断するために、基台2の全幅にわたって基台2の厚さ方向に表面から底面まで達するように形成されている。
インジェクタ4からインサート6に注入された試料を気化し、キャリアガスの流れとともにキャピラリカラム26に送りこむために、インジェクタ4及びインサート6を被う密閉容器18が設けられ、密閉容器18には外部からキャリアガスが供給されるキャアガス供給口40が設けられている。試料供給パイプ10は密閉容器18を貫通して外部からインジェクタ4に接続され、キャピラリカラム26は密閉容器18を貫通して外部に導かれ、リード線34,36も密閉容器18を貫通して外部に導かれている。
密閉容器18がインジェクタ4の試料吐出口8及びインサート6の試料入口20を共通の内部空間に含むように被い、その内部空間にキャアガス供給口40からキャリアガスが供給されることにより、インサート6に注入されて気化された試料がキャリアガスによってキャピラリカラム26へ送り込まれて分離される。
キャピラリカラム26で分離された試料成分を検出するために、キャピラリカラム26の下流には検出器42が接続されている。検出器42としてはFID(水素炎イオン化検出器)などを用いることができる。
この実施例のインクジェット式インジェクタ4の吐出量は、従来のマイクロシリンジよりも少量であり、通常数pL〜数10nL/1滴程度である。本実施例において、インジェクタ4はMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いてチップ状に作製されたものであり、その外形は通常ダイシングソー等の精密加工機を用いた切断により決められるため、μmオーダーの精度で作製される。
インサートについても、例えば外形500μmの場合、公差は±20μm程度である。シリコン基板の基台2に形成したV字型の溝30を用いることにより、10μmオーダーの精度で位置決めすることができる。
次に図3を参照しながら、この位置決め部材である基台2の作製方法について説明する。
(1)基台2となるシリコン基板50は表面の結晶面が(100)のものであり、低抵抗率のものを用いる。まず、シリコン基板50を熱酸化して表面に酸化膜52を形成する。この酸化膜52は後のエッチングの保護膜となるものである。酸化膜52の代わりに、CVD(化学気相成長法)等の手法により、シリコン窒化膜を形成してもよい。
(2)フォトリソグラフィーの手法により、酸化膜52上のフォトレジスト層54にフォトマスクのパターンを転写し、インジェクタを位置決めする凹部を形成するための開口部56とインサートを位置決めするV溝を形成するための開口部58を形成する。V溝を形成するための開口部58は長方形であり、その長手方向をシリコン基板50の<110>軸方向と合わせておく。
(3)開口部56,58の酸化膜52をバッファードフッ酸などの薬液を用いたウエットエッチングにより、又はCF4などのガスを用いたドライエッチングによって除去する。
(4)フォトレジスト層54を除去し、KOH(水酸化カリウム)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)等、シリコン結晶方位によってエッチング速度が異なる異方性エッチングが可能な薬液を用いてエッチングを行う。このとき、V溝形成用の開口部58において、シリコン基板50の表面の面方位は(100)であり、開口部58は、<110>方向に合わせているので、エッチング面には最もエッチングレートの低い(111)面が現れ、断面V字型の溝30が形成される。
一方、インジェクタを位置決めする凹部用の開口部56は、エッチング面積が広いため、(111)面が交差する線が現れる前に(100)面のエッチングが終了し、平坦な底面をもつ凹部14が形成される。
以下の工程は多孔質シリコン酸化物からなる熱絶縁層形成工程である(非特許文献2参照。)。
(5)まずシリコン基板50の凹部14と溝30が形成された表面にAu薄膜60を蒸着法で形成する。
(6)Au薄膜60の表面にフォトリソグラフィーでレジストパターンを形成し、Auエッチャントでエッチングして熱絶縁層を形成する領域のAu薄膜を選択的に除去してか開口部62を形成する。開口部62はシリコン基板50の表面を幅方向に横切るように形成する。
(7)レジスト除去後、Au薄膜60の開口部62に対し、HF:水:エタノール=2:2:2の混合溶液中で電流密度240mA/cm2で60分間陽極酸化してシリコン基板の一部を多孔質シリコン層64に変換する。このとき、陽極酸化でできる多孔質シリコン層64は等方的に形成され、深さ約300μmとなる。
(8)シリコン基板表面のAu薄膜60を除去し、熱酸化を行う。このとき、1000℃、30分間のウェット酸化の条件で、シリコン基板表面には約0.3μmの酸化膜層66が形成される。一方、多孔質シリコン層64は酸化速度が速いため、全層が多孔質酸化シリコン38となる。
(9)マスク蒸着法又はマスクスパッタリング法により抵抗体となる金属膜を形成してヒータ22を作製する。
(10)ダイシングソーによりシリコン基板50のキャピラリ接続側の端面を溝30にかかる位置で切断して、溝30のV字型の端面をシリコン基板50の端面に露出させる。
シリコン基板50は厚さが300μm程度のものを使用すれば、工程(7)で厚さ方向全体に多孔質化が可能である。インジェクタチップの固定位置の凹部14は200μm程度の深さで形成する。またインジェクタチップとして吐出口の高さがチップの底面から500μm程度に形成されたものを使用すれば、インジェクタの吐出口とインサートの試料入口を結ぶ直線はシリコン基板表面の200μm上方となる。一方、V溝30の深さはシリコン基板表面から205μmの深さとすれば、外径500μmのインサートを用いる場合、インジェクタの吐出口と一直線上になる。
以上のように作製された位置合わせ部材の基台2上に、インジェクタチップ4及びインサート6を配置する。インジェクタチップ4配置用の凹部14の底面はインジェクタチップの外形の底面形状に合わせて形成されているため、インサート6の中心に合わせた位置で固定可能である。固定にはチップ交換を考慮して、押さえバネ16による固定を例示しているが、チップ交換が簡便に行える手段であれば、これに限定されない。
インサート6を基台2に位置決めするために、基台2にはインサート領域28が設けられている。インサート領域28にはインジェクタ4の吐出口8の中心とインサートの試料入口20の中心とが同一直線上にくるように、第2の位置決め部として断面がV字型の溝30が形成されている。溝30は基台2のシリコン基板をアルカリ溶液により異方性ウエットエッチングすることにより形成されたものである。インサート6はその溝30に嵌め込まれることにより位置決めされている。インサート6もインジェクタ4と同様に押さえバネなどの適当な部材(図示略)で押さえることにより固定されている。

Claims (6)

  1. 試料を圧電素子によって吐出するインジェクタと、
    前記インジェクタから吐出された試料を受け取る試料入口、受け取った試料を加熱して気化する加熱部及び気化した試料を排出する排出口をもつインサートと、
    前記インジェクタを位置決めする第1位置決め部を有するインジェクタ領域、前記インジェクタの吐出口の中心と前記インサートの試料入口中心とが同一直線上にくるように前記インサートを位置決めする第2の位置決め部を有するインサート領域、及びインジェクタ領域とインサート領域の間に配置された断熱領域からなる基台と、
    前記基台のインサート領域において前記インサートの加熱部を加熱するように配置されたヒータと、
    前記インジェクタの試料吐出口及び前記インサートの試料入口を共通の内部空間に含むように被い、キャリアガスが供給されるキャリアガス供給口をもつ密閉容器と、
    前記インサートの排出口に接続された分離カラムと、
    前記分離カラムの下流に接続された検出器と、
    を備えたガスクロマトグラフ。
  2. 前記インサートは円筒状の外形形状をもち、前記基台はシリコン基板からなり前記第2の位置決め部はシリコン基板の異方性ウエットエッチングにより形成された断面がV字型の溝であり、前記インサートは第2の位置決め部の溝に嵌め込まれることにより位置決めされている請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  3. 前記分離カラムはキャピラリカラムであり、前記インサートはその内部空間が前記キャピラリカラムと連通するようにキャピラリカラムに接続されており、
    前記インサートの試料入口は直径が1mm以下である請求項2に記載のガスクロマトグラフ。
  4. 前記インジェクタの底面は矩形の平坦面であり、前記第1の位置決め部は前記基台に形成された平坦面をもつ凹部であり、前記凹部の底面が前記インジェクタの底面形状と一致する形状に形成されており、前記インジェクタが前記凹部に嵌め込まれることにより位置決めされている請求項2又は3に記載のガスクロマトグラフ。
  5. 前記断熱領域は前記基台に形成された多孔質二酸化シリコンからなる領域である請求項2から4のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  6. 前記ヒータは基台上に形成された金属薄膜抵抗体である請求項1から5のいずれかに記載のガスクロマトグラフ。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000137034A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Shimadzu Corp 液体注入装置
JP2002207027A (ja) * 2001-01-11 2002-07-26 Shimadzu Corp 微小流路を有する樹脂製部材の作製方法、その方法により作製された部材およびそれを用いた計測装置
WO2008026241A1 (fr) * 2006-08-28 2008-03-06 Shimadzu Corporation Chromatographe en phase gazeuse

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