JPWO2009110339A1 - デバイスパッケージ、電子モジュール、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

中空構造の内部が減圧されたデバイスパッケージにおいて、比較的低加重でも構造部材間の接合が可能で、生産性、及び気密封止信頼性を向上させること。ベース、キャップ、スペーサが接合することによって形成されたパッケージの中空構造の内部にデバイス素子が配されたデバイスパッケージであって、ベースとスペーサの間、キャップとスペーサの間の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設された第1接合材料と、ベースとスペーサの間、キャップとスペーサの間の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設された第2接合材料と、を有する接合材料パターンを備える。中空構造の内部は、減圧されている。第1接合材料と第2接合材料の間の領域に空所を有する(図1)。

Description

[関連出願の記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2008−052164号(2008年3月3日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、中空構造を有するデバイスパッケージに関し、特に、中空構造の内部が減圧され、かつ、気密封止されたデバイスパッケージ、及びこれを用いた電子モジュール、並びに電子機器に関する。
近年では、気密封止が必要とされるデバイスの種類が大幅に増加し、機能も多岐に渡っている。例えば、従来からあるデバイスとしては、水晶振動子、水晶フィルタ、受発光素子などであり、これらは1〜5mm角程度の小型デバイスが主流である。一方、近年では、マイクロマシン技術を用いた微細な稼動部を有するデバイスが開発されるようになり、プロジェクタ用のミラーアレイデバイスや、赤外線カメラ用の赤外線検出素子アレイデバイスといった、素子がアレイ状に配されているものも開発されており、一つのパッケージサイズが10mm角を超える大型のデバイスが現れはじめている。
このようなデバイスを中空構造の内部に気密封止したデバイスパッケージとして、特許文献1では、セラミック基体110と、セラミック基体110の主面周囲に周状に形成されたメタライズ層111と、メタライズ層111の上面に形成されるメッキ層112と、メッキ層112と電子ビームあるいはレーザビームにより接合される金属フタ102とからなる電子部品用パッケージ101であって、メタライズ層111は平坦度が5μm以下に平坦化されているものが開示されている(従来例1;図15参照)。これによれば、メタライズ層111の平坦度が5μm以下であるので、その上部に形成されるメッキ層112表面の平坦度も良好なものとなり、金属フタ102との電子ビームあるいはレーザビームを用いた接合の気密歩留まりが向上するとともに、接合の信頼性も向上するとしている。
また、特許文献2では、半導体基板202及びこの半導体基板202の表面202aから間隔203を介して配置されたキャップ基板204を備え、半導体基板202とキャップ基板204との間に、キャップ基板204の半導体基板202に対向する面204aから突設されたスペーサ205と、スペーサ205及び半導体基板202を接着固定する接着剤層206とが設けられている半導体パッケージ201が開示されている(従来例2;図16参照)。これによれば、半導体基板202とキャップ基板204との間隔203を均一に保ち、半導体基板202とキャップ基板204との間隔203を自由に制御した半導体パッケージ201の製造を可能にするとしている。
ところで、マイクロマシン技術を用いた微細な稼動部を有するデバイスは、稼動部が空気の影響、例えば、空気抵抗、空気への熱伝導等の影響が、そのデバイスの特性確保に無視できない存在となっている。そこで、稼動部の空気の影響を軽減するために、中空構造の内部を減圧し、高い真空度を有する高気密のパッケージが強く求められるようになっている。
特許第3374395号公報(図1) 特開2006−147864号公報(図1)
なお、上記特許文献1、2の全開示内容はその引用をもって本書に繰込み記載する。以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
しかしながら、中空構造の内部を高真空度に保つと、パッケージの構造部材に大気圧が加わり、構造部材間の接合部に大きな応力が発生する。しかも、パッケージの大型化がこの応力の増加を助長する。そのため、この応力に耐えうる構造、材料を選択することが必須となってくる。ところが、従来例2(図16参照)のようにスペーサと半導体基板の接合を接着剤を用いた構成では、中空構造の内部を高真空にした大型のパッケージとすると、接着剤の接着強度が不足し、大気圧によって発生する応力に耐えうる接合強度を確保することができないおそれがある。
また、従来例1(図15参照)の構成において、電子素子部品にマイクロマシン技術で加工されるデバイスを用いる場合、レーザビームや電子ビームなどによる局所的な加熱手段で金属フタとメッキ層を接合させると、デバイス全域に熱が逃げてしまうので、このような局所的な加熱手段を用いることができないおそれがある。つまり、マイクロマシン技術で加工されるデバイスはシリコンウェハ上に形成されるものがほとんどであり、シリコンウェハの熱伝導率は、約160W/m・Kである。これは、SUSのような金属やセラミック材料の約10倍にもなり、レーザビームや電子ビームなどによる局所的な加熱手段では、シリコンウェハ全域に熱が逃げてしまうため、従来例1で挙げたようなレーザビームや電子ビームなどによる局所的な加熱手段が用いることができなくなるおそれがある。
さらに、中空構造の内部が減圧されたパッケージでは、構造部材間の接合部にクラックが発生した場合、それがたとえ微細なマイクロクラックであったとしても、パッケージ外周から中空構造の内部に至るリークパスができ、デバイスの特性を確保できなくなるおそれがある。特に、大型のパッケージになるほど、接合部への応力の増加が顕著となり、リークパスができやすくなる。このようなリークパスの発生を抑えるために、パッケージ外周方向に接合部を増やすと、パッケージサイズが大きくなるとともに、接合のための加重を更に高くせざるを得ず、これが更に生産性を低める要因となる。
本発明の主な課題は、中空構造の内部が減圧されたデバイスパッケージにおいて、比較的低加重でも構造部材間の接合が可能で、生産性、及び気密封止信頼性を向上させることである。
本発明の一視点においては、複数の部材が接合することによって形成されたパッケージの中空構造の内部にデバイス素子が配されたデバイスパッケージであって、前記複数の部材間の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する第1接合材料と、前記複数の部材間の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する第2接合材料と、を有する接合材料パターンを備え、前記中空構造の内部は、減圧されており、前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域に空所を有することを特徴とする。
本発明によれば、パッケージの接合部の接合強度を保ったまま接合面積を低減させることができるので、製造する際の接合加重を低減させることができ、大型の減圧された気密パッケージにおいても生産性の高い気密構造を実現することができる。また、第1接合材料と第2接合材料の間の領域に空所を設けることで、この空所でクラックの進行を阻止でき、リークパスが発生しにくい気密封止信頼性の高い気密構造を実現することができる。
本発明の実施例1に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。 本発明の実施例1に係るデバイスパッケージの組立前の構成を模式的に示した断面図である。 比較例に係るデバイスパッケージの接合部に発生する応力を説明するための図である。 比較例に係るデバイスパッケージの接合材料に加わる応力分布を模式的に示したグラフである。 本発明の実施例2に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。 本発明の実施例3に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。 本発明の実施例4に係るデバイスパッケージの接合材料のパターンを模式的に示した断面図である。 本発明の実施例4に係るデバイスパッケージの接合材料を模式的に示した領域Cの拡大断面図である。 本発明の実施例5に係るデバイスパッケージの接合材料のパターンを模式的に示した断面図である。 本発明の実施例6に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)組立前の断面図、(B)組立後の断面図である。 本発明の実施例7に係るデバイスパッケージの組立前のベースの構成を模式的に示した断面図である。 本発明の実施例7に係るデバイスパッケージの組立前のベースの構成を模式的に示した領域Dの拡大断面図であり、(A)は第1例(B)第2例である。 本発明の実施例8に係るデバイスパッケージの接合材料及び充填材料のパターンを模式的に示した断面図である。 本発明の実施例9に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した断面図である。 従来例1に係るデバイスパッケージ(電子部品用パッケージ)の構成を模式的に示した断面図である。 従来例2に係るデバイスパッケージ(半導体パッケージ)の構成を模式的に示した断面図である。
符号の説明
1 ベース
1a デバイス素子
2 キャップ
3 スペーサ
4、4a、4b、4c、4d、4e 接合材料(接合材料パターン)
5、5a バリア層
6 充填材料
7 クラック
12 キャップ
12a 凹部
101 セラミックパッケージ
102 金属フタ
103 電子部品素子
110 セラミック基体
111 メタライズ層
112 メッキ層
114、115 電極パッド
116、117 引出電極
201 半導体パッケージ
202 半導体基板
202a 半導体基板の表面
202b 半導体基板の裏面
203 間隔
204 キャップ基板
204a キャップ基板の半導体基板に対向する側の面
205 スペーサ
206 接着剤層
207 機能素子
本発明の実施形態1では、複数の部材(図1のベース1、キャップ2、スペーサ3)が接合することによって形成されたパッケージの中空構造の内部にデバイス素子(図1の1a)が配されたデバイスパッケージであって、前記複数の部材間(図1のベース1とスペーサ3の間、キャップ2とスペーサ3の間)の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間(図1のベース1とスペーサ3の間、キャップ2とスペーサ3の間)を接合する第1接合材料(図1の4a)と、前記複数の部材間(図1のベース1とスペーサ3の間、キャップ2とスペーサ3の間)の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間(図1のベース1とスペーサ3の間、キャップ2とスペーサ3の間)を接合する第2接合材料(図1の4b)と、を有する接合材料パターンを備え、前記中空構造の内部は、減圧されており、前記第1接合材料(図1の4a)と前記第2接合材料(図1の4b)の間の領域に空所を有する(形態1)。
さらに、以下の形態も可能である。
前記複数の部材間の接合領域のうち前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域は、前記複数の部材間の接合領域のうち前記第1接合材料及び前記第2接合材料が配設された領域にかかる応力よりも小さいこと好ましい(形態1−1)。
前記第1接合材料及び前記第2接合材料は、金属材料であること好ましい(形態1−2)。
前記接合材料パターンは、前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域の空所の一部に前記第1接合材料及び前記第2接合材料のそれぞれと所定の間隔をあけて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する1又は複数の第3接合材料を有し、前記第1接合材料と前記第3接合材料の間、及び前記第2接合材料と前記第3接合材料の間のそれぞれの領域に空所を有すること好ましい(形態1−3)。
前記接合材料パターンは、前記第1接合材料と前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第1接合材料及び前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第4接合材料を有し、前記第1接合材料、前記第3接合材料、及び前記第4接合材料によって囲まれた領域に空所を有すること好ましい(形態1−4)。
前記第1接合材料、前記第3接合材料、及び前記第4接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていること好ましい(形態1−5)。
前記接合材料パターンは、前記第2接合材料と前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第2接合材料及び前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第5接合材料を有し、前記第2接合材料、前記第3接合材料、及び前記第5接合材料によって囲まれた領域に空所を有すること好ましい(形態1−6)。
前記第2接合材料、前記第3接合材料、及び前記第5接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていること好ましい(形態1−7)。
前記第4接合材料及び前記第5接合材料は、パッケージの中央部からの放射線上に少なくとも前記第4接合材料及び前記第5接合材料のいずれか1つが存在しないように配設されていること好ましい(形態1−8)。
前記接合材料パターンは、複数の前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第6接合材料を有し、前記第3接合材料、及び前記第6接合材料によって囲まれた領域に空所を有すること好ましい(形態1−9)。
前記第3接合材料、及び前記第6接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていること好ましい(形態1−10)。
前記第4接合材料、前記第5接合材料、及び前記第6接合材料は、パッケージの中央部からの放射線上に少なくとも前記第4接合材料及び前記第5接合材料のいずれか1つが存在しないように配設されていること好ましい(形態1−11)。
前記複数の部材の一方の部材は、前記複数の部材間の接合領域の全領域に接合材料が配設されていること好ましい(形態1−12)。
少なくとも前記複数の部材と前記接合材料パターンの間に介在したバリア層を備えること好ましい(形態1−13)。
前記複数の部材間の接合領域の前記空所に充填されるとともに、前記接合材料よりも弾性率の低い材料よりなる充填材料を備えること好ましい(形態1−14)。
前記充填材料は、金属材料、樹脂材料、及び液体のいずれか一つよりなること好ましい(形態1−15)。
前記複数の部材は、デバイス素子が形成又は実装されたベースと、前記ベースの前記デバイス素子の外周に配設された枠状のスペーサと、前記スペーサの前記ベース側の反対側に配設されるとともに前記スペーサの内周側の空間を覆うキャップと、を備え、前記第1接合材料は、前記ベースと前記スペーサの間、及び前記スペーサと前記キャップの間のそれぞれの接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設され、前記第2接合材料は、前記ベースと前記スペーサの間、及び前記スペーサと前記キャップの間のそれぞれの接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されていること好ましい(形態1−16)。
前記複数の部材は、デバイス素子が形成又は実装されたベースと、前記ベース側の面に前記デバイス素子を含む領域に凹部が形成されたキャップと、を備え、前記第1接合材料は、前記ベースと前記キャップの間の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設され、前記第2接合材料は、前記ベースと前記キャップの間の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されていること好ましい(形態1−17)。
本発明の実施形態2では、電子モジュールにおいて、前記デバイスパッケージを備えることを特徴とする(形態2)。
本発明の実施形態3では、電子機器において、前記デバイスパッケージ、又は前記電子モジュールを備えることを特徴とする(形態3)。
本発明の実施例1に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。図2は、本発明の実施例1に係るデバイスパッケージの組立前の構成を模式的に示した断面図である。
デバイスパッケージは、中空構造を有するデバイスパッケージであり、中空構造の内部が減圧され、かつ、気密封止されている。デバイスパッケージは、中空構造の内部にデバイス素子1aが配されている。デバイスパッケージは、電子モジュールや電子機器に実装される。デバイスパッケージは、ベース1と、デバイス素子1aと、キャップ2と、スペーサ3と、接合材料4a、4bと、を有する。
ベース1は、中空構造の内側の領域にデバイス素子1aが形成された基板である。ベース1は、周縁部(デバイス素子1aが形成された領域の外周の領域)にて、接合材料4a、4bを介してスペーサ3と接合している。なお、図1では、ベース1は、シリコン上に直にデバイス素子1aを形成した例を示しているが、これに限るものではなく、ベース1上にデバイスチップをダイボンディング材等の固定材料を介して実装した構成であってもよい。この場合には、例えば、ガラスやセラミック等をベース1の材料として利用することができる。そのため、ベース1の材料もシリコンに限るものではなく、広範な材料を使用することができる。
デバイス素子1aは、ベース1の中空構造の内部側に形成された素子である。デバイス素子1aは、例えば、マイクロマシン技術の一つであるシリコン微細加工技術によってシリコンウェハ上に形成されたセンシングデバイスとすることができ、微細な稼動部をマトリクス状に配置することもできる。デバイス素子1aのセンシング機能の内容によって要求される中空構造の内部の環境は異なるが、一般的には、空気を含めた気体の空気抵抗、気体への熱伝導がデバイス特性へ影響を与えることが知られており、これらのデバイス素子1aには減圧による高い真空度が求められている。なお、デバイス素子1aは、デバイスチップとし、ベース1上にダイボンディング材等の固定材料を介して実装される構成であってもよい。
キャップ2は、中空構造の蓋体である。キャップ2は、周縁部にて、接合材料4a、4bを介してスペーサ3と接合している。
スペーサ3は、ベース1とキャップ2の間に配された枠状の部材である。スペーサ3は、ベース1側の面にて、接合材料4a、4bを介してベース1と接合している。スペーサ3は、キャップ2側の面にて、接合材料4a、4bを介してキャップ2と接合している。
なお、キャップ2、スペーサ3の材料は問わないが、接合部に加わる応力を最小とするには、それぞれの熱膨張係数が近いことが好ましく、より好ましくは、これら全てに同じ材料を用いることである。キャップ2、スペーサ3には、例えば、樹脂、ガラス、金属等を用いることができる。
接合材料4a、4bは、ベース1とスペーサ3の間、及び、キャップ2とスペーサ3の間を接合させる材料である。接合材料4aは、スペーサ3の外側周縁部の領域を含むように配された接合材料であり、枠状に配されている。接合材料4bは、スペーサ3の内側周縁部の領域を含むように配された接合材料であり、接合材料4aの内周側にて、接合材料4aと所定の間隔をあけて枠状に配されている。接合材料4aと接合材料4bの間は空所となっている。接合材料4a、4bには、例えば、Auをめっき法又は蒸着法により形成したものを用いることができる。なお、比較的低温、低圧で熱圧着できる材料としてAu−Auの接合が一般的に知られており、実績の高い接合材料であることから、接合材料4a、4bに採用しているが、必ずしもAuに限るものではない。
実施例1に係るデバイスパッケージは、図2のように構成した各部品を組み合わせて、減圧チャンバー内で加熱・加圧を行うことによって製造することができる。これにより、中空構造の内部が減圧された気密封止パッケージを得ることができる。なお、接合材料4a、4bの間の空所についても、中空構造の内部と同様に減圧された雰囲気となっている。
次に、本発明の実施例1に係るデバイスパッケージの接合部に発生する応力について、比較例及び図面を用いて説明する。図3は、比較例に係るデバイスパッケージの接合部に発生する応力を説明するための図である。図4は、比較例に係るデバイスパッケージの接合材料に加わる応力分布を模式的に示したグラフである。
比較例(図3参照)に係るデバイスパッケージは、ベース1とスペーサ3の間、及び、キャップ2とスペーサ3の間の全体に接合材料4を設けたものであり、その他の構成は実施例1(図1参照)と同様である。なお、比較例に係るデバイスパッケージの中空構造の内部は、高真空度に保たれている。このとき、パッケージの外部は大気圧であり、パッケージの外面全域に大気圧が加わる。キャップ2及びベース1は、周縁部にて、スペーサ3によって支えられているため、キャップ2及びベース1には中空構造の内部の空間が狭くなる方向に撓む力が発生する。そして、図3(A)に示すように、接合材料4の接合部内端側の部分では矢印方向の圧縮応力となるモーメント力が加わり、接合材料4の接合部外端側の部分では矢印方向の引張応力となるモーメント力が加わることとなる。そのため、比較例に係るデバイスパッケージのようにベース1とスペーサ3の間、及び、キャップ2とスペーサ3の間の全体に接合材料4を設けた構成では、接合材料4の強度がこれらの応力に耐えられなくなると、接合材料4が破断し、接合材料4の接合部外端から接合部内端にかけてリークパスができてしまい、中空構造の内部に空気がリークして、デバイスの特性確保ができなくなるという不具合が発生する。つまり、比較例(図3(A)参照)のように接合部が1周で構成されていた場合、スペーサ3の外周の引張応力が最大となる箇所にクラックが発生しやすい。一度クラックが発生すると、破壊しない程度の微細なマイクロクラックであっても、クラックは接合材料4の接合部外端から接合部内端へと進行・成長し、リークパスに至る可能性が高い。ベース1とスペーサ3の間、及び、キャップ2とスペーサ3の間の全体に接合材料4が存在すると、クラックが進行することを阻止することができない。
ここで、比較例に係るデバイスパッケージの接合材料4に加わる応力分布は、図4のようになる。横軸は、接合材料4の外端をゼロとし、接合材料4の内端(中空構造の内部側に端部)の接合幅を1mmとしたときの位置を示している。縦軸は、応力指標として、最大応力を引張応力の場合を1、圧縮応力の場合を−1としたときの応力を示している。なお、図4では、熱応力を考慮していない。図4のグラフより、接合部の端部付近(0〜0.2mm、0.8〜1mmの範囲)に応力が集中しており、0.2〜0.8mmの範囲では応力が急減し、ほとんど応力が加わっていないことがわかる。
そのため、図4のグラフを考察すると、接合材料4aが0〜0.2mmの範囲、接合材料4bが0.8〜1mmの範囲にあれば、十分な接合強度を有するといえる。そのため、実施例1(図1参照)では、圧縮応力及び引張応力が大きく加わる領域にのみ接合材料4a、4bを配した構造としている。つまり、実施例1では、比較例(図3参照)の接合強度を保つのに、比較例のように接合幅を合計1mmとする必要がなく、合計0.4mmまで低減することが可能である。実施例1の接合面積低減率は、比較例の接合面積の約2/5となり、接合加重も同率で低減させることが可能である。
なお、スペーサ3より外周側及び内周側に接合材料4a、4bがはみ出した場合、はみ出した部分は接合時の加重に寄与しないことから、はみ出した部分の配置については問わない。例えば、スペーサ3の外周よりもベース1が大きい場合、ベース1上の接合材料4aはスペーサ3の範囲より大きいサイズとしてもかまわない。これは、図3(A)に示した接合材料4の両端部近傍に配したことに相当する。
実施例1によれば、パッケージの接合部の接合強度を保ったまま接合面積を低減させることができ、製造する際の接合加重を低減させることができる。
また、実施例1によれば、スペーサ3の外側周縁部の領域と内側周縁部の領域にそれぞれ接合材料4a、4bに分けて配設することで、接合材料4a、4bの一方にクラックが発生してリークパスができたとしても、接合材料4a、4bの他方にクラックが進行しないため、リークを阻止できる。そのため、より気密封止信頼性の高い気密パッケージを提供できる。
ここで、接合面積を低減させ、製造する際の接合加重を低減させる趣旨について説明する。
従来例1(図15参照)では、金属フタとメッキ層を接合させる手段としてレーザビームや電子ビームなどによる局所的な加熱手段を用いているが、電子素子部品にマイクロマシン技術で加工されるデバイスを用いる場合、デバイス全域に熱が逃げてしまうということは、[発明が解決しようとする課題]で説明した。このような課題を解決するべく、接合材料に金属材料を用い、ウェハまたは個片化されたベース基板、若しくはキャップ部品の少なくともどちらか一方の全面を加熱しつつ、加圧することによって金属接合する「熱圧着工法」が有望視されており、パッケージサイズが5mm角程度以下のものについては実用化が検討されている。
しかしながら、パッケージサイズが10mm角を超えるような大型パッケージにおいて、大気圧によって発生する応力の大きさに耐えうる接合強度を得るためには、接合幅をそれに対応した幅とする必要があり、この接合面積の増大化に伴い、多大な加圧力が必要となることが課題となっている。
具体例を挙げて説明すると、比較的低圧・低温で接合でき、接合信頼性も高い接合材料としてAu−Auの熱圧着接合が一般的に利用されているが、200〜300℃の加熱温度で接合に必要とされる加重は、300MPa程度必要である。例えば、パッケージサイズが17mm角、接合材料をAu−Auとした場合、大気圧に絶えうる接合幅は、安全率を2倍としたシミュレーションによる計算値では、パッケージ外周に約1mmの接合幅が必要とされ、この場合の接合に必要な加圧力は、約1.9tとなる。なお、このシミュレーションで使用した材料物性は、ベース1、キャップ2及びスペーサ3の全てをシリコンの物性値とした。このようなパッケージが多面取りされたウェハ同士の接合を行う場合には、数十tもの加圧力が必要であり、真空雰囲気中で、しかも高精度に搭載する装置を実現することは非常に困難であり、もし可能であったとしても大型で高価な設備となることが容易に想定される。
そこで、低加重化を図るには接合面積を低減する必要があるが、接合幅を狭くした場合には、幅が狭まることによって、低減した面積以上に前述したモーメントが大きくなり、著しく接合強度が低下する。そのため、熱圧着工法を大型のパッケージに適用する際においては、如何に接合強度を保ったまま接合面積を低減させるかが大きな課題と言える。その点、実施例1では、大型のパッケージの接合部の接合強度を保ったまま接合面積を低減させることができ、製造する際の接合加重を低減させることに成功している。
本発明の実施例2に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例2に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。
実施例2では、気密封止に対する信頼性を更に高めるために、接合材料4aと接合材料4bの間の空所に、接合材料4a、4bと分離した接合材料4cを配設したものである。その他の構成は、実施例1と同様である。
接合材料4cは、ベース1とスペーサ3の間、及び、キャップ2とスペーサ3の間を接合させる材料である。接合材料4cは、接合材料4aと接合材料4bの間の領域の一部に配された接合材料であり、接合材料4a及び接合材料4bのそれぞれと所定の間隔をあけて枠状に配されている。接合材料4cと接合材料4aの間、及び接合材料4cと接合材料4bの間は空所となっている。接合材料4cは、接合材料4a、4bと同様な材料を用いることができる。
実施例2によれば、接合材料4a、4b、4cの分割数を高めて配置することで、リークパスの発生リスクを飛躍的に低減させることができる。また、接合材料4cを応力がほとんど発生しない領域(図3の0.4〜0.6mmに相当)へ配置したことによってクラックの発生リスクも低減しており、気密封止信頼性を大幅に高めることができる。
本発明の実施例3に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施例3に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)断面図、(B)X−X´間の断面図である。
実施例3では、実施例2のキャップ(図5の2)とスペーサ(図5の3)を一体化したキャップ12を用い、実施例2のキャップ(図5の2)とスペーサ(図5の3)の間の接合材料4a、4b、4cを省略したものである。その他の構成は、実施例2と同様である。
キャップ12は、中空構造の蓋体である。キャップ12は、ベース1側の面に、デバイス素子1aを含む領域に凹部12aが形成されている。キャップ12は、凹部12aの外周にある突出部の面にて、接合材料4a、4b、4cを介してベース1と接合している。
実施例3によれば、部品の加工性、価格等が許容できる範囲でリークパスが発生する可能性がある接合箇所を減らすことで、リークリスクを低減させることができる。
なお、図6では実施例2のキャップ(図5の2)とスペーサ(図5の3)を一体化した例を示しているが、この他にもベース(図5の1)とスペーサ(図5の3)を一体化した構成とすることができる。この場合も、接合箇所が減少し、リークリスクを低減させることができる。
本発明の実施例4に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例4に係るデバイスパッケージの接合材料のパターンを模式的に示した断面図である。図8は、本発明の実施例4に係るデバイスパッケージの接合材料のを模式的に示した領域Cの拡大断面図である。なお、図7は、図5(B)、図6(B)に対応する断面図である。
実施例4では、実施例2(図5(B)参照)及び実施例3(図6(B)参照)の接合材料4aと接合材料4cの間の領域の一部に接合材料4aと接合材料4cを接続する複数の接合材料4dを設け、接合材料4bと接合材料4cの間の領域の一部に接合材料4bと接合材料4cを接続する複数の接合材料4eを設けたものである。その他の構成は実施例2、3と同様である。
接合材料4dは、接合材料4aと接合材料4cの間の領域の一部に配された接合材料である。接合材料4dは、接合材料4a及び接合材料4cの間の空所を複数に仕切る。接合材料4dは、接合材料4a、4b、4cと同様な材料を用いることができる。
接合材料4eは、接合材料4bと接合材料4cの間の領域の一部に配された接合材料である。接合材料4eは、接合材料4b及び接合材料4cの間の空所を複数に仕切る。接合材料4eは、接合材料4a、4b、4cと同様な材料を用いることができる。
接合材料4eと接合材料4dの位置について、パッケージの中央部(応力の発生中心)からの放射線L上、すなわち応力によりクラックが進行するルート上に接合材料4eと接合材料4dの両方が存在しないように設けられている。このようにすることで、例えば、図8のように接合部外端側からクラック7が進行しても、接合材料4a、4d、4cにクラック7が発生するだけで、接合材料4e、4bにクラックが発生しないようにすることができる。
実施例4によれば、接合材料4a、4b、4c、4d、4eが配された領域内の空所の分割数が高まり、劇的なリークリスク低減が期待できる。また、パッケージの中央部からの放射線L上に接合材料4eと接合材料4dの両方が存在しないように構成することで、接合部外端側から接合部内端側に通ずるクラックの発生を阻止することができる。
本発明の実施例5に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例5に係るデバイスパッケージの接合材料のパターンを模式的に示した断面図である。
実施例5では、実施例4(図7参照)の接合材料4a、4d、4cに囲まれた空所、及び接合材料4b、4e、4cに囲まれた空所の角部の形状を円弧状としたものである。その他の構成は実施例4と同様である。
実施例5によれば、接合材料4a、4d、4cに囲まれた空所、及び接合材料4b、4e、4cに囲まれた空所の角部の形状を円弧状とすることで、角部に応力が集中することを抑制することができる。
本発明の実施例6に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施例6に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した(A)組立前の断面図、(B)組立後の断面図である。
実施例1〜5では、各部材の接合領域の全て、すなわちベース1とスペーサ3の接合領域ではベース1とスペーサ3の接合領域の双方、キャップ2とスペーサ3の接合領域ではキャップ2とスペーサ3の双方の接合領域に、同じ形状の接合材料4a、4b(実施例2〜5については4c、実施例4、5については4dを含む)を配置しているが、実施例6では、ベース1とスペーサ3の接合領域を異なる形状とし、キャップ2とスペーサ3の接合領域を異なる形状としたものである。その他の構成は、実施例1と同様である。
デバイスパッケージの組立前の段階で、例えば、図10(A)のように、ベース1の接合領域に実施例2と同様な接合材料4a、4b、4cを配設しておき、スペーサ3の両面の接合領域の全領域に接合材料4を配設しておき、キャップ2の接合領域に実施例2と同様な接合材料4a、4b、4cを配設しておき、その後、図10(B)のように組み立てる。
なお、図10では、ベース1及びキャップ2の接合領域に接合材料4a、4b、4cを配設した構成とし、かつ、スペーサ3の両面の接合領域の全領域に接合材料4を配設した構成としているが、ベース1及びキャップ2の両方又は一方の接合領域の全領域に接合材料4を配設した構成とし、スペーサ3の両面又は片面の接合領域に接合材料4a、4b、4cを配設した構成としてもよい。つまり、接合部における2つの部材の一方に接合材料4a、4b、4cを配設した構成としておくだけでよい。ただし、この場合において、接合時の加熱・加圧により接合材料4a、4b、4cが変形して潰れた場合においても、接合部の範囲にある空所が完全になくならないよう、接合材料4a、4b、4cの厚みを厚くするなどによって空所を確保するようにする。
実施例6によれば、図10(B)に示すように接合部の範囲にクラックの進行を阻止する空所を確保することができることから、実施例1〜5と同様な効果が期待できる。
本発明の実施例7に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図11は、本発明の実施例7に係るデバイスパッケージの組立前のベースの構成を模式的に示した断面図である。図12は、本発明の実施例7に係るデバイスパッケージの組立前のベースの構成を模式的に示した領域Dの拡大断面図であり、(A)は第1例(B)第2例である。
実施例7では、ベース1と接合材料4a、4b、4cの間にバリア層5を配設したものである。このようなバリア層5を配設したベース1を用いて実施例2(図5参照)のようにデバイスパッケージが組み立てられる。その他の構成は、実施例2と同様である。
実施例7においては、接合材料4a、4b、4cとしてAuを用いているが、めっきや蒸着法による膜形成では、原理的及びコスト的に1μm以下の薄膜で用いることが一般的である。ベース1とスペーサ(図5の3)の接合部において、接合材料4a、4b、4c間にクラックの進行を阻止する空所を確保することがAuのみの厚みでは困難な場合には、接合材料4a、4b、4cの下地としてバリア層5を配設することで厚みを確保することができる。
バリア層5については、接合材料4a、4b、4cの下層に存在すれば特に配置上の制約はなく、図12(A)のように接合材料4a、4b、4cの下部だけに形成した構造にしたり、図12(B)のように接合材料4a、4b、4cの下部を含めた領域に形成した構造としてもよい。バリア層5には、接合材料4a、4b、4c及びベース1の密着性を有する材料を用いることが好ましく、例えば、TiN、TaN等を用いることができ、複数の材料によって多層構造としてもかまわない。
なお、図12ではベース1と接合材料4a、4b、4cの間にバリア層5を配設した構成を示しているが、これに限るものではなく、スペーサ(図5の3)と接合材料(図5の4a、4b、4c)の間にバリア層を配設したり、キャップ(図5の2)と接合材料(図5の4a、4b、4c)の間にバリア層を配設することも可能である。
実施例7によれば、実施例2と同様な効果を奏するとともに、バリア層5を配設することで、接合材料4a、4b、4c間にクラックの進行を阻止する空所を確保することが接合材料4a、4b、4cの厚みのみでは困難な場合にベース1とスペーサ(図2の3)の間の厚みを確保することができる。
本発明の実施例8に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図13は、本発明の実施例8に係るデバイスパッケージの接合材料及び充填材料のパターンを模式的に示した断面図である。
実施例1〜7では、接合領域の接合材料4a、4b、4cによって囲まれた空所に故意に材料を含めない構造とし、中空構造の内部と同等の減圧環境としているが、実施例8では、接合領域の接合材料4a、4b、4cによって囲まれた空所(デバイス素子が配される中空構造の内部を除く)に、接合材料4a、4b、4cとは別の充填材料6を充填したものである。その他の構成は、実施例2と同様である。
充填材料6を接合材料4a、4b、4cによって囲まれた空所に充填する主な目的は、気密性の更なる向上である。特に、本発明は、接合加重の低減を目的としてなされたものであるため、充填材料6の弾性率は、接合時の温度域において接合材料4a、4b、4cの弾性率よりも低いことが必要とされる。ただし、充填材料6の材料を特定するものではなく、例えば、樹脂材料が好適に利用できる。樹脂材料は、接合材料4a、4b、4c(例えば、Au)に対して十分やわらかいため、樹脂材料が介在することによってクラックの進行を阻止する機能を損ねることはなく、更に接着機能を持たせておくことで接合材料4a、4b、4cの接合を補助する機能を持たせる効果も期待できるとともに、空所に充填された樹脂材料自体によってリークパスを塞ぐ効果をも期待できる。充填材料6には、樹脂材料の他にも、金属材料も利用できる。接合材料4a、4b、4c(例えば、Au)よりも柔らかい金属材料、例えば、インジウムなどの金属を予め接合材料4a、4b、4c間にめっき法等によって形成しておくことによって、先の樹脂材料よりも高い接合強度の補助効果が期待できる。また、充填材料6は、リークパスを塞ぐ効果のみを期待する場合には、液体材料、例えば、粘性流体を用いることができる。液体材料の分子は、気体の分子よりも大きいことから、気体しか通らないような極微細なリークパスに対して特に有効にリークを防止できる。
本発明の実施例9に係るデバイスパッケージについて図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施例9に係るデバイスパッケージの構成を模式的に示した断面図である。
実施例1〜8では個片のデバイスパッケージを示しているが、実施例9では、これら個片のデバイスパッケージを複数繋げて多面取りしてウェハ状に構成したものである。その他の構成は実施例1〜8と同様である。
実施例9によれば、多数個のパッケージを一括して接合することが可能であり、生産性の面で有利となる。これら一括して接合したものを、ダイサーなどの分割装置によって図の破線部で切断することにより、これまでに示した個片のパッケージと同等の高気密なデバイスパッケージを得ることができる。
以上、本発明の種々実施例について述べてきたが、本名発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲でさらに多くの改変を施し得るのは言うまでも無いことである。

Claims (20)

  1. 複数の部材が接合することによって形成されたパッケージの中空構造の内部にデバイス素子が配されたデバイスパッケージであって、
    前記複数の部材間の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する第1接合材料と、
    前記複数の部材間の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する第2接合材料と、
    を有する接合材料パターンを備え、
    前記中空構造の内部は、減圧されており、
    前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域に空所を有することを特徴とするデバイスパッケージ。
  2. 前記複数の部材間の接合領域のうち前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域は、前記複数の部材間の接合領域のうち前記第1接合材料及び前記第2接合材料が配設された領域にかかる応力よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のデバイスパッケージ。
  3. 前記第1接合材料及び前記第2接合材料は、金属材料であることを特徴とする請求項1又は2記載のデバイスパッケージ。
  4. 前記接合材料パターンは、前記第1接合材料と前記第2接合材料の間の領域の空所の一部に前記第1接合材料及び前記第2接合材料のそれぞれと所定の間隔をあけて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する1又は複数の第3接合材料を有し、
    前記第1接合材料と前記第3接合材料の間、及び前記第2接合材料と前記第3接合材料の間のそれぞれの領域に空所を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  5. 前記接合材料パターンは、前記第1接合材料と前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第1接合材料及び前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第4接合材料を有し、
    前記第1接合材料、前記第3接合材料、及び前記第4接合材料によって囲まれた領域に空所を有することを特徴とする請求項4記載のデバイスパッケージ。
  6. 前記第1接合材料、前記第3接合材料、及び前記第4接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項5記載のデバイスパッケージ。
  7. 前記接合材料パターンは、前記第2接合材料と前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第2接合材料及び前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第5接合材料を有し、
    前記第2接合材料、前記第3接合材料、及び前記第5接合材料によって囲まれた領域に空所を有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  8. 前記第2接合材料、前記第3接合材料、及び前記第5接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項7記載のデバイスパッケージ。
  9. 前記第4接合材料及び前記第5接合材料は、パッケージの中央部からの放射線上に少なくとも前記第4接合材料及び前記第5接合材料のいずれか1つが存在しないように配設されていることを特徴とする請求項7又は8記載のデバイスパッケージ。
  10. 前記接合材料パターンは、複数の前記第3接合材料の間の領域の空所の一部に前記第3接合材料のそれぞれと接続されて配設されるとともに、前記複数の部材間を接合する複数の第6接合材料を有し、
    前記第3接合材料、及び前記第6接合材料によって囲まれた領域に空所を有することを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  11. 前記第3接合材料、及び前記第6接合材料によって囲まれた領域の空所の角部の形状は、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項9記載のデバイスパッケージ。
  12. 前記第4接合材料、前記第5接合材料、及び前記第6接合材料は、パッケージの中央部からの放射線上に少なくとも前記第4接合材料及び前記第5接合材料のいずれか1つが存在しないように配設されていることを特徴とする請求項10又は11記載のデバイスパッケージ。
  13. 前記複数の部材の一方の部材は、前記複数の部材間の接合領域の全領域に接合材料が配設されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  14. 少なくとも前記複数の部材と前記接合材料パターンの間に介在したバリア層を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  15. 前記複数の部材間の接合領域の前記空所に充填されるとともに、前記接合材料よりも弾性率の低い材料よりなる充填材料を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  16. 前記充填材料は、金属材料、樹脂材料、及び液体のいずれか一つよりなることを特徴とする請求項15記載のデバイスパッケージ。
  17. 前記複数の部材は、
    デバイス素子が形成又は実装されたベースと、
    前記ベースの前記デバイス素子の外周に配設された枠状のスペーサと、
    前記スペーサの前記ベース側の反対側に配設されるとともに前記スペーサの内周側の空間を覆うキャップと、
    を備え、
    前記第1接合材料は、前記ベースと前記スペーサの間、及び前記スペーサと前記キャップの間のそれぞれの接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設され、
    前記第2接合材料は、前記ベースと前記スペーサの間、及び前記スペーサと前記キャップの間のそれぞれの接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  18. 前記複数の部材は、
    デバイス素子が形成又は実装されたベースと、
    前記ベース側の面に前記デバイス素子を含む領域に凹部が形成されたキャップと、
    を備え、
    前記第1接合材料は、前記ベースと前記キャップの間の接合領域の外側周縁部の領域を含むように配設され、
    前記第2接合材料は、前記ベースと前記キャップの間の接合領域の内側周縁部の領域を含むように配設されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一に記載のデバイスパッケージ。
  19. 請求項1乃至18のいずれか一に記載のデバイスパッケージを備えることを特徴とする電子モジュール。
  20. 請求項1乃至18のいずれか一に記載のデバイスパッケージ、又は請求項19記載の電子モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
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