JPWO2009101871A1 - 磁気共鳴イメージング装置、初期状態生成方法、最適強度決定方法および磁気共鳴イメージング方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置、初期状態生成方法、最適強度決定方法および磁気共鳴イメージング方法 Download PDF

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Abstract

高周波磁場パルス強度の最適化に要する時間を短縮し、MRI全体の計測時間を短くすることを目的とする。高周波磁場パルス強度を最適化するための処理内で、高周波磁場パルスの印加を行う初期状態を短時間で意図的に作り出し、繰り返し印加する高周波磁場パルス間隔を短くする。高周波磁場パルスの緩和時間より十分短い所定の時間間隔で繰り返し高周波磁場パルスを印加し、磁気共鳴信号強度が閾値以下となった状態を初期状態とする。

Description

本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を計測し、核の密度分布や緩和時間分布等を画像化する核磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置に関し、特に、印加する高周波磁場パルスの強度を調整する技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。MRI装置では、傾斜磁場によって位相エンコードおよび周波数エンコードされたNMR信号が、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
静磁場内で静磁場方向を向いている被検体内の原子核スピン(以下、「スピン」という)は、高周波磁場の印加を受けて傾く。ここでは、ある一定時間、ある一定振幅で印加される高周波磁場をRFパルスと呼び、原子核スピンが傾く角度をフリップ角と呼ぶ。以後、本明細書では、RFパルスの印加時間および振幅を合わせて強度と呼ぶ。従って、フリップ角は、RFパルスの強度に応じて定まる。なお、一般に、フリップ角がθとなる強度で印加されるRFパルスは、θパルスと呼ばれる。例えば、フリップ角が90°となるRFパルスは、90°パルスと呼ばれる。
MRIでは、被検体の形状、体内組織等の属性の相違に応じてNMR信号を受信する受信コイル系の状態が変化する。このため、同じ強度のRFパルスを印加しても、被検体の部位によってスピンのフリップ角が異なる場合があり、正確な計測の妨げとなっている。これを防ぐため、計測するNMR信号(以下、「エコー信号」という)自体を用いて、被検体の属性が異なっても同じフリップ角が得られるよう、属性毎にRFパルスの強度を最適化する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。属性が変わる毎に撮影の前にRFパルス強度を最適化し、最適化された強度のRFパルスを用いて撮影を行う。
特開昭61−191949号公報
特許文献1に開示の技術では、RFパルスの強度を微調整しながら印加を繰り返し、エコー信号強度が最大となる強度を印加RFパルスの最適強度とする、RFパルス強度の最適化を行う。このとき、RFパルスの印加は、RFパルスにより傾けられたスピンが熱平衡状態に戻るのを待ち、繰り返される。従って、RFパルス強度の最適化に要する時間は、RFパルスにより傾けられたスピンが熱平衡状態に戻るまでの時間(以下、「緩和時間」という)に依存する。高磁場であればあるほど、この緩和時間は長くなるため、特許文献1に開示の技術を用いる場合、RFパルス強度の最適化に要する時間も長くなる。従って、特許文献1に開示の技術によりRFパルス強度を最適化後、MRIを行う場合、全体の計測時間も長くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、RFパルス強度の最適化に要する時間を短縮し、MRI全体の計測時間を短くすることを目的とする。
本発明は、RFパルス強度を最適化するための処理内で、RFパルスの印加を行う初期状態を短時間で意図的に作り出し、繰り返し印加するRFパルス間隔を短くする。また、高周波磁場パルスの緩和時間より十分短い所定の時間間隔で繰り返し高周波磁場パルスを印加し、磁気共鳴信号強度が閾値以下となった状態を初期状態とする。
具体的には、静磁場中に配置された被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加手段と、前記被検体の磁化を所定のフリップ角で励起させる高周波磁場パルスを印加する高周波磁場パルス印加部と、前記被検体が発生する磁気共鳴信号を計測する計測部と、前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部と計測部との動作を制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置であって、前記制御部は、前記高周波磁場パルス印加部が前記高周波磁場パルスを印加後、所定の時間内に前記磁気共鳴信号が所定の閾値以下となる準定常状態を生成するよう、前記前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部との動作を制御する準定常状態生成部を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置を提供する。
本発明によれば、RFパルス強度の最適化に要する時間を短縮し、MRI全体の計測時間を短くできる。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について図面を参照し説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態のMRI装置の一例の全体概要を説明する。図1は、本実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図である。MRI装置100は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備える。
静磁場発生系2は、垂直磁場方式であれば、被検体1の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に、均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置100の座標系(静止座標系)において、X、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とを備え、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加する。一般には、X、Y、Zのいずれか1方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面(撮影断面)を設定し、残り2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(GF)とを印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という。)を印加するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとを備える。高周波発振器11から出力された高周波パルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された送信コイル14aに供給することにより、電磁波(RFパルス)が被検体1に印加される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるNMR信号(エコー信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とを備える。送信コイル14aから印加された電磁波によって誘起される被検体1の応答の電磁波(NMR信号)が被検体1に近接して配置された受信コイル14bで検出される。検出されたNMR信号は、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理系7に送られる。
シーケンサ4は、RFパルスと傾斜磁場パルスとを所定のパルスシーケンスに従って印加するよう制御する。CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。なお、パルスシーケンスは、RFパルス、傾斜磁場パルス等のon/offのタイミング、振幅等の組み合わせのタイムチャートであり、撮影の目的に従って予め作成され、プログラムとしてメモリ(不図示)等に格納される。CPU8は、パルスシーケンスに従ってシーケンサ4を制御する。
信号処理系7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、CPU8と、ROm、RAm等の記憶装置18と、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置19と、CRT等からなるディスプレイ20とにより構成される。受信系6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置19に記録する。
操作部25は、MRI装置100自体の各種制御情報および信号処理系7で行う処理の各種制御情報の入力を受け付けるもので、トラックボール又はマウス23、および、キーボード24を備える。操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者は、ディスプレイ20を見ながら操作部25を介してインタラクティブにMRI装置100の各種処理に必要な情報を入力する。
なお、図1において、送信コイル14aと傾斜磁場コイル9とは、被検体1が挿入される静磁場発生系2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置される。また、受信コイル14bは、被検体1に対向して、或いは被検体1を取り囲むように設置される。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。MRI装置では、プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
本実施形態では、本撮影に先立ち、最適な強度を有するRFパルス(基準パルス)を決定する。すなわち、強度を変化させて微調整しながらRFパルスの印加を繰り返し、エコー信号のピーク値または積分強度が最大となる強度を有するRFパルスを基準パルスと決定する。ただし、本実施形態では、緩和時間より短い時間内にエコー信号が略発生しない状態の準定常状態を生成し、準定常状態を初期状態として、RFパルスの印加を繰り返す。以下、本実施形態では、基準パルスの決定に、エコー信号のピーク値を用いる場合を例にあげて説明する。
緩和時間を待たず、RFパルスの印加を繰り返し、基準パルスを決定するため、本実施形態のMRI装置100は、基準RFパルス決定処理部と、準定常状態生成部と、を備える。これらの機能は、予めメモリ(不図示)等に保持されたプログラムをCPU8が実行することにより実現される。
基準RFパルス決定処理部は、エコー信号のピーク値が最大となる強度を有するRFパルスを決定する基準パルス決定処理を実行する。この基準パルス決定処理において、基準パルス決定処理部は、最初に準定常状態になったことを準定常状態生成部から通知を受けると、パルスシーケンスを実行し、得られたエコー信号のピーク値を、印加したRFパルスの強度に対応づけて保持する。第1回目に印加するRFパルスの強度は、オペレータのマニュアル操作によって予め定められる。また、実行するパルスシーケンスも予め定められる。以後、本明細書では、基準RFパルス決定処理において、スピンエコー法(SE)、グラディエントエコー法(GE)など予め定められたシーケンスの中で印加するRFパルスを、基準決定RFパルスと呼ぶ。
その後、基準RFパルス決定処理部は、準定常状態になる毎に、基準決定RFパルスの強度を変化させてパルスシーケンスを実行し、得られたエコー信号のピーク値と印加した基準決定RFパルスの強度とを対応づけて保持することを所定回数繰り返す。その後、得られた結果を用いて、最大のピーク値に対応する強度を算出し、以降の本撮影で使用するRFパルスの強度と決定する。すなわち、当該強度を有するRFパルスを基準RFパルスとする。なお、最大のピーク値に対応する強度は、例えば、測定により得られた各ピーク値を補間することにより最大のピーク値を求め、求めた最大のピーク値に対応する強度を、保持されている強度の補間により求めるといった手順で算出する。
準定常状態生成部は、エコー信号が略発生しない状態である準定常状態を作成し、基準RFパルス決定処理部に準定常状態となったことを通知する、準定常状態生成処理を行う。本実施形態の準定常状態生成部は、緩和時間よりも十分短く設定された所定の時間間隔で、予め定められたフリップ角α度のRFパルスの印加を行い、エコー信号の計測を繰り返す。エコー信号強度が所定の閾値以下である状態を準定常状態とする。以後、本明細書では、準定常状態生成のために印加するRFパルスを、準定常状態生成RFパルスと呼ぶ。
図2は、本実施形態の準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。静磁場の方向をz軸方向とすると、熱平衡状態にある原子核スピンの核磁化ベクトル(以後、「核磁化」という。)201は、z軸方向を向く。ここに、予め定めた方向βにフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、励起後の核磁化202は、α度フリップする。その後、ある一定時間(Interval)経過すると、原子核スピンの核磁化203のxy成分は、超微細磁場による拡散過程を経てxy平面内で拡散する。その状態で、さらに方向βでフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、xy平面内で拡散していた核磁化それぞれがα度フリップするため、核磁化204はz方向に拡散する。なお、Intervalは、緩和時間より十分短く設定される。
上記の方向βでフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスの印加と、超微細磁場による拡散過程とを交互に繰り返すことにより、核磁化は、z方向の磁化(以後、「縦磁化」という。)と、xy平面内の磁化(以後、「横磁化」という。)とが、ともに飽和し、エコー信号を発しない(または所定の閾値以下となる)状態、すなわち、準定常状態205となる。
次に、準定常状態生成部による準定常状態生成処理の手順を説明する。図3は、本実施形態の準定常状態生成部による、準定常状態生成処理の処理フローである。まず、準定常状態生成部は、準定常状態生成の指示を受け付けると、方向がβで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスRFβαをスライス選択傾斜磁場とともに印加する(ステップS301)。
所定時間(WT)経過後(ステップS302)、準定常状態生成部は、エコー信号強度ECを計測し(ステップS303)、閾値Lとの大小関係を判別する(ステップS304)。ここで、エコー信号強度ECが所定の閾値Lより大きい場合、(Interval−WT)時間経過後(ステップS305)、ステップS301にもどり、再度、方向がβで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスをスライス傾斜磁場とともに印加する。
なお、ステップS305において、Interval−WT時間待つのは、準定常状態生成RFパルスの印加間隔(Interval)間で、局所磁場で横磁化を飽和させるためである。
一方、S304において、エコー信号強度が所定の閾値以下の場合、(所定時間(縦磁化回復時間TI)経過後(ステップS306)、準定常状態となったことを、基準RFパルス決定処理部に通知する(ステップS307)。なお、本実施形態では、ステップS302において、エコー信号強度が所定の閾値以下となった状態を準定常状態と判別しているが、エコー信号強度が0となる状態を準定常状態と判別するよう構成してもよい。また、ステップS306は、基準RFパルス決定処理部が行うよう構成してもよい。
次に、本実施形態の、基準パルス決定処理を実現するパルスシーケンスを説明する。図4は、本実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。本図に示すように、基準パルス決定処理が開始されると、まず、準定常状態作成処理を実現するシーケンス410が実行される。すなわち、準定常状態生成部が、方向がβでフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルス401の印加を、Interval間隔で、エコー信号が所定の閾値以下になるまで繰り返す。このとき、各準定常状態生成RFパルス401の印加と同時にスライス傾斜磁場402を印加する。
エコー信号が所定の閾値以下になった時点から縦磁化回復時間TI405経過後、基準パルス決定処理部は、SE法、GE法などの予め定められた基準パルス決定用のシーケンス420を実行する。実行後、基準パルス決定処理部は、エコー信号のピーク値を印加した基準決定RFパルスの強度とともに記憶する。
基準パルス決定用のシーケンス420の実行後、準定常状態生成処理部は、準定常状態生成処理を実現するシーケンス410を実行する。そして、準定常状態から縦磁化回復時間TI405経過後、基準パルス決定処理部は、基準決定RFパルスの強度を微調整し、シーケンス420を実行する。以上のように、シーケンス410とシーケンス420とを所定回数繰り返し、基準決定RFパルス強度と、当該RFパルスにより得られるエコー信号のピーク値との組を記録し、最適強度を決定する。
以上の基準パルス決定処理の処理手順を説明する。図5は、本実施形態の基準パルス決定処理の処理フローである。ここでは、スピンエコーシーケンスを用い、90度パルスを設定する場合を例にあげて説明する。また、基準パルス決定のためにnn回、エコー信号のピーク値を収集するものとする。
オペレータから、基準パルス決定処理の開始の指示を受け付けると、まず、基準パルス決定処理部は、オペレータから目的とするフリップ角(強度)の設定を受け付け、基準決定RFパルスの強度として設定する(ステップS501)。目的とするフリップ角とは、本撮影で用いるRFパルスのフリップ角である。ここでは、90度パルスとする。その後、エコー信号記録回数をカウントするカウンタnを初期化する(ここでは、n=1とする。)。(ステップS502)。そして、準定常状態生成部に、準定常状態生成処理を開始するよう指示を行う。
指示を受けた準定常状態生成部は、準定常状態生成処理を開始する(ステップS503)。すなわち、準定常状態生成部は、上述した準定常状態生成処理を行い、準定常状態になったと判別後、縦磁化回復時間(TI)待ち、基準RFパルス決定処理部に通知する。
通知を受けた基準RFパルス決定処理部は、設定された強度を有する基準決定RFパルスRFθnを用い、スピンエコーシーケンスを実行し、エコー信号を計測する(ステップS504)。そして、エコー信号のピーク値および基準決定RFパルスの強度を記録する(ステップS505)。次に、エコー信号の計測が予め定められた数に達したか判別する。ここでは、カウンタn≧nnであるか否か判別する(ステップS506)。n≧nnの場合、最も大きいピーク値に対応するRFパルスの強度を算出し、本撮影で用いるRFパルスの強度とする(ステップS507)。
一方、ステップS506で予め定められた数に達していない場合(n<n)、基準決定RFパルスの強度を微調整し(ステップS508)、カウンタnを1インクリメントし(ステップS509)、ステップS503に戻る。なお、印加する基準決定RFパルの強度の調整量は予め定めておく。
なお、他のRFパルスの強度は、調整した基準RFパルスに基づいて決定することができる。例えば、基準RFパルスが90度パルスの場合は、180度パルスの強度を基準RFパルスの強度の2倍とすればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、基準RFパルス設定のために、基準決定RFパルスの印加を繰り返す間隔は、準定常状態が生成される時間に縦磁化回復時間(TI)を足し合わせた時間である。準定常状態が生成される時間間隔は、Interval×(準定常状態生成RFパルスの印加回数m−1)+所定時間(WT)である。Interval×(m−1)+WTは、核スピンが熱平衡状態に戻るまでの時間に比べてはるかに短時間となるよう設定されているため、短時間で、基準決定RFパルスの印加を繰り返すことができる。従って、短時間で基準RFパルスを設定することができる。これにより、全計測にかかる時間も短縮することができる。なお、本実施形態では、準定常状態生成RFパルスの印加間隔が短いため、RFパルス印加時に発生する音の間隔が従来法に比べて短くなる。
なお、上記実施形態では、基準パルスの決定にエコー信号のピーク値を用いる場合を例にあげて説明したが、上述のようにエコー信号の積分強度を用いてもよい。この場合は、基準パルス決定処理において、ピーク値の代わりに積分強度を記録し、最大の積分強度に対応する強度を算出し、本撮影で用いるRFパルスの強度とすればよい。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、準定常状態生成処理において、同一のフリップ角で同一の方向の準定常状態生成RFパルスを繰り返し印加している。しかし、本実施形態では、繰り返し印加する準定常状態生成RFパルスの印加の方向を変化させる。なお、フリップ角は同一とする。以下、本実施形態の構成を、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。本実施形態においても、基準パルスの決定に、エコー信号のピーク値を用いる場合を例に挙げて説明する。
本実施形態では、上述のように準定常状態生成部が繰り返し印加する準定常状態生成RFパルスの印加方向を変化させる。すなわち、第一の実施形態のように印加方向βが一定ではなく、方向を異ならせて印加する。本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の概要を、図6を用いて説明する。
静磁場の方向をz軸方向とすると、熱平衡状態にある原子核スピンの核磁化601は、z軸方向を向く。ここに、予め定めた方向β1にフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、核磁化602は、α度フリップする。本図では、β1は−y方向とした場合を例示する。その後、一定時間(Interval)経過すると、原子核スピンの核磁化603のxy成分は、超微細磁場による拡散過程を経てxy平面内で拡散する。その状態で、さらに方向β2でフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、xy平面内で拡散していた核磁化それぞれがα度フリップするため、核磁化604はz方向に拡散する。本図では、β2はz方向とした場合を例示する。なお、Intervalは、緩和時間より十分短く設定される。以後、m回目の準定常状態生成RFパルスの印加方向をβmと表す。また、印加方向がβmでフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスをRFβmαと表す。
基準定常状態生成RFパルスRFβmαの印加と、超微細磁場による拡散過程とを交互に繰り返すことにより、縦磁化と横磁化とが、ともに飽和し、エコー信号が所定の閾値以下の状態、すなわち、準定常状態605となる。なお、準定常状態生成RFパルスを印加する方向は、予め定めておく。例えば、複数の印加方向と、各方向の印加順を定めておく。
次に、本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の手順を説明する。図7は、本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の処理フローである。まず、準定常状態生成部は、準定常状態生成の指示を受け付けると、準定常状態生成RFパルス印加回数をカウントするカウンタmを初期化する(ここでは、m=1とする)(ステップS701)。次に、方向がβmで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスRFβmαをスライス選択傾斜磁場とともに印加する(ステップS702)。
所定時間(WT)経過後(ステップS703)、準定常状態生成部は、エコー信号強度を計測し(ステップS704)、エコー信号強度ECと閾値Lとの大小関係を判別する(ステップS705)。ここで、エコー信号強度が所定の閾値より大きい場合、Interval−WT時間経過後(ステップS706)、カウンタmを1インクリメントし(ステップS707)、ステップS702にもどり、方向がβmで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスをスライス傾斜磁場とともに印加する。
一方、S705において、エコー信号強度が所定の閾値以下の場合、(所定時間(縦磁化回復時間TI)経過後(ステップS708)、準定常状態となったことを、基準RFパルス決定処理部に通知する(ステップS709)。なお、本実施形態においても、ステップS705において、エコー信号強度が0となった状態を準定常状態と判別してもよい。
次に、本実施形態の、基準パルス決定処理を実現するパルスシーケンスを説明する。図8は、本実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。本図に示すように、基準パルス決定処理が開始されると、まず、準定常状態作成処理を実現するシーケンス810が実行される。ここでは、準定常状態生成部が、方向βm(m=1、2,3・・・)でフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルス801の印加を、Interval間隔で、エコー信号強度が所定の閾値以下となるまで繰り返す。このとき、各準定常状態生成RFパルス801の印加と同時にスライス傾斜磁場802を印加する。
エコー信号強度が所定の閾値以下となった時点から縦磁化回復時間TI805経過後、基準パルス決定処理部は、SE法、GE法などの予め定められた基準パルス決定用のシーケンス820を実行する。実行後、基準パルス決定処理部は、エコー信号のピーク値を計測し、印加した基準決定RFパルスの強度とともに記憶する。
基準パルス決定用のシーケンス820の実行後、準定常状態生成処理部は、準定常状態生成処理を実現するシーケンス810を実行する。そして、準定常状態から縦磁化回復時間TI805経過後、基準パルス決定処理部は、基準決定RFパルスの強度を微調整し、シーケンス820を実行する。以上のように、シーケンス810とシーケンス820とを所定回数繰り返し、基準決定RFパルス強度と、当該RFパルスにより得られるエコー信号のピーク値との組みを記録し、最適強度を決定する。
なお、本実施形態のMRI装置の構成および基準パルス決定処理部による基準パルス決定処理の処理手順については、第一の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、基準RFパルス設定のために、基準決定RFパルスの印加を繰り返す間隔は、準定常状態が生成される時間に縦磁化回復時間(TI)を足し合わせた時間である。準定常状態が生成される時間間隔は、準定常状態が生成される時間間隔は、Interval×(準定常状態生成RFパルスの印加回数m−1)+所定時間(WT)である。Interval×(m−1)+WTは、核スピンが熱平衡状態に戻るまでの時間に比べてはるかに短時間となるよう設定されている。また、本実施形態では、準定常状態を生成する際、準定常状態生成RFパルスの方向を変えて印加してい
る。従って、磁化を任意方向に拡散することができるため、同方向に印加を繰り返す第一の実施形態に比べてより少ない回数で準定常状態となる可能性が高く、より、効率的に準定常状態を生成することができる。従って、第一の実施形態に比べ、さらに短時間で、基準決定RFパルスの印加を繰り返すことができる。従って、短時間で基準RFパルスを設定することができる。これにより、全計測にかかる時間も短縮することができる。本実施形態においても、準定常状態生成RFパルスの印加間隔が短いため、RFパルス印加時に発生する音の間隔が従来法に比べて短くなる。
また、準定常状態生成RFパルスの印加回数が低減されるため、その分、被検体に吸収される電磁エネルギー(SAR)が低減される。
<<第三の実施形態>>
次に本発明を適用する第三の実施形態について説明する。本実施形態では、準定常状態生成処理において、準定常状態生成RFパルスの印加後、スポイラ傾斜磁場を印加する。スポイラ傾斜磁場を印加することにより、横磁化を飽和させ(横磁化が消去され)、準定常状態への移行を早めることができる。以下、本実施形態の構成を、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。また、本実施形態においても、基準パルスの決定に、エコー信号のピーク値を用いる場合を例に挙げて説明する。
本実施形態では、上述のように、準定常状態生成RFパルス印加の間にスポイラ傾斜磁場を印加する。本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の概要を、図9を用いて説明する。
静磁場の方向をz軸方向とすると、熱平衡状態にある原子核スピンの核磁化901は、z軸方向を向く。ここに、予め定めた方向βにフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、本準定常状態生成RFパルスにより励起後の核磁化902は、α度フリップする。その後、スポイラ傾斜磁場をx、y、zの少なくとも一方向に印加すると、スポイラ傾斜磁場および超微細磁場による拡散過程を経て、原子核スピンの核磁化903のxy成分は、xy平面内で拡散する。その状態で、さらに方向βでフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、xy平面内で拡散していた核磁化それぞれがα度フリップするため、核磁化904はz方向に拡散する。なお、スポイラ傾斜磁場印加時間(GCInterval)は、緩和時間より十分短い。このように、本実施形態ではスポイラ傾斜磁場を印加することにより横磁化を飽和させる。
上記の方向βかつフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスRFβαの印加と、スポイラ傾斜磁場の印加および超微細磁場による拡散過程とを交互に繰り返すことにより、縦磁化と横磁化とが、ともに飽和し、エコー信号が所定の閾値以下の状態、すなわち、準定常状態905となる。
次に、本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理手順を説明する。図10は、本実施形態の準定常状態生成部による、準定常状態生成処理の処理フローである。まず、準定常状態生成部は、準定常状態生成の指示を受け付けると、方向がβでフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスRFβαをスライス選択傾斜磁場とともに印加する(ステップS1001)。
所定時間(WT)経過後(ステップS1002)、準定常状態生成部は、エコー信号強度ECを計測し(ステップS1003)、閾値Lとの大小関係を判別する(ステップS1004)。ここで、エコー信号強度が所定の閾値より大きい場合、スポイラ傾斜磁場を印加する(ステップS1005)。そして、ステップS1001にもどり、再度、方向がβで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスRFβαをスライス傾斜磁場とともに印加する。
一方、S1004において、エコー信号強度が所定の閾値以下の場合、(所定時間(縦磁化回復時間TI)経過後(ステップS1006)、準定常状態となったことを、基準RFパルス決定処理部に通知する(ステップS1007)。
次に、本実施形態の、基準パルス決定処理を実現するパルスシーケンスを説明する。図11は、本実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。本図に示すように、基準パルス決定処理を開始すると、まず、準定常状態作成処理を実現するシーケンス1110が実行される。すなわち、準定常状態生成部が、方向βでフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルス1101の印加と、x、y、z方向の少なくとも1方向へのスポイラ傾斜磁場11109、1110、1111の印加とを、エコー信号が所定の閾値以下になるまで交互に繰り返す。なお、準定常状態生成RFパルス1101の印加と同時にスライス傾斜磁場1102を印加する。
エコー信号が所定の閾値以下になった時点から、縦磁化回復時間TI1105経過後、基準パルス決定処理部は、SE法、GE法などの予め定められた基準パルス決定用のシーケンス1120を実行する。実行後、基準パルス強度とともに記憶する。
以上のシーケンス1110とシーケンス1120とを所定回数繰り返し、基準決定RFパルス強度と、当該RFパルスにより得られるエコー信号のピーク値との組を記録し、最適強度を決定する。
なお、本実施形態のMRI装置の構成および基準パルス決定処理部による基準パルス決定処理の処理手順については、第一の実施形態と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、基準RFパルス設定のために、基準決定RFパルスの印加を繰り返す間隔は、準定常状態が生成される時間に縦磁化回復時間(TI)を足し合わせた時間である。準定常状態が生成される時間間隔は、(GCInterval+WT)×(準定常状態生成RFパルスの印加回数m−1)+WTである。(GCInterval+WT)×(m−1)+WTは、核スピンが熱平衡状態に戻るまでの時間に比べてはるかに短い。特に、本実施形態では、第一、第二の実施形態と異なり、準定常状態生成RFパルス印加後、Interval時間待つ代わりにスポイラ傾斜磁場を印加する。これにより、さらに短時間で横磁化を消去することができ、より効率的に準定常状態を生成することができる。従って、第一の実施形態に比べ、さらに短時間で、基準決定RFパルスの印加を繰り返すことができる。従って、短時間で基準RFパルスを設定することができる。これにより、全計測にかかる時間も短縮することができる。本実施形態においても、準定常状態生成RFパルスの印加間隔が短いため、RFパルス印加時に発生する音の間隔が従来法に比べて短くなる。
また、準定常状態生成RFパルスの印加回数が低減されるため、その分、被検体に吸収される電磁エネルギー(SAR)が低減される。
<<第四の実施形態>>
次に本発明を適用する第四の実施形態について説明する。本実施形態では、準定常状態生成処理において、第二の実施形態同様、繰り返し印加する準定常状態生成RFパルスの印加の方向を変化させる。さらに、準定常状態生成RFパルス印加後、第三の実施形態同様、スポイラ傾斜磁場をx、y、zの少なくとも1方向に印加する。以下、上記各実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。本実施形態においても、基準パルスの決定に、エコー信号のピーク値を用いる場合を例に挙げて説明する。
図12は、本実施形態の準定常状態生成部による、準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。ここで、静磁場の方向をz軸方向とすると、熱平衡状態にある原子核スピンの核磁化1201は、z軸方向を向く。ここに、予め定めた方向β1にフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、核磁化1202は、α度フリップする。本図では、β1は−y方向とした場合を例示する。その後、スポイラ傾斜磁場をx、y、zの少なくとも一方向に印加すると、スポイラ傾斜磁場および超微細磁場による拡散過程を経て、原子核スピンの核磁化1203のxy成分は、xy平面内で拡散する。その状態で、さらに方向β2でフリップ角α度の準定常状態生成RFパルスを印加すると、xy平面内で拡散していた核磁化それぞれがα度フリップするため、核磁化1204はz方向に拡散する。本図では、β2はx方向とした場合を例示する。なお、スポイラ傾斜磁場印加時間(GCInterval)は、緩和時間より十分短い。本実施形態ではスポイラ傾斜磁場を印加することにより横磁化を飽和させる。以後、m回目の準定常状態生成RFパルスの印加方向をβmと表す。
上記方向βmかつフリップ角α度のRFパルスの印加と、超微細磁場による拡散過程とを交互に繰り返すことにより、縦磁化と横磁化とはともに飽和し、エコー信号が所定の閾値以下の状態、すなわち、準定常状態1205となる。なお、準定常状態生成RFパルスを印加する方向は、予め定めておく。例えば、複数の印加方向と、各方向の印加順を定めておく。
次に、本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の手順を説明する。図13は、本実施形態の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の処理フローである。まず、準定常状態生成部は、準定常状態生成の指示を受け付けると、準定常状態生成RFパルス印加回数をカウントするカウンタmを初期化する(ここでは、m=1とする)(ステップS1301)。次に、方向がβmで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスをスライス選択傾斜磁場とともに印加する(ステップS1302)。
所定時間(WT)経過後(ステップS1303)、準定常状態生成部は、エコー信号強度を計測し(ステップS1304)、エコー信号強度ECと閾値Lとの大小関係を判別する(ステップS1305)。ここで、エコー信号強度が所定の閾値より大きい場合、スポイラ傾斜磁場を印加し(ステップS1306)、カウンタmを1インクリメントする(ステップS1307)。そして、ステップS1302にもどり、再度、方向がβmで、フリップ角がα度の準定常状態生成RFパルスRFβmαをスライス傾斜磁場とともに印加する。
一方、S1305において、エコー信号強度が所定の閾値以下の場合、(所定時間(縦磁化回復時間TI)経過後(ステップS1308)、準定常状態となったことを、基準RFパルス決定処理部に通知する(ステップS1309)。なお、本実施形態においても、ステップS1303において、エコー信号強度が0となった状態を準定常状態と判別してもよい。
次に、本実施形態の、基準パルス決定処理を実現するパルスシーケンスを説明する。図14は、本実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。本図に示すように、基準パルス決定処理が開始されると、まず、準定常状態作成処理を実現するシーケンス1410が実行される。ここでは、準定常状態生成部が、方向βm(m=1、2、3、・・・)でフリップ角がα度の準定常状態生成RFパルス1401の印加と、x、y、z方向の少なくとも1方向へのスポイラ傾斜磁場1409、1410、1411の印加とを、エコー信号が所定の閾値以下になるまで交互に繰り返す。また、各準定常状態生成RFパルス1401の印加と同時にスライス傾斜磁場1402を印加する。
エコー信号が所定の閾値以下になった時点から、縦磁化回復時間TI1405経過後、基準パルス決定処理部は、SE法、GE法などの予め定められた基準パルス決定用のシーケンス1420を実行する。実行後、基準パルス強度とともに記憶する。
以上のシーケンス1410とシーケンス1420とを所定回数繰り返し、基準決定RFパルス強度と、当該RFパルスにより得られるエコー信号のピーク値との組を記録し、最適強度を決定する。
なお、本実施形態の基準パルス決定処理部による基準パルス決定処理の処理手順については、第一の実施形態と同様であるため、ここでは、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、基準RFパルス設定のために、基準決定RFパルスの印加を繰り返す間隔は、準定常状態が生成される時間に縦磁化回復時間(TI)を足し合わせた時間である。準定常状態が生成される時間間隔は、(GCInterval+WT)×(準定常状態生成RFパルスの印加回数m−1)+WTである。(GCInterval+WT)×(m−1)+WTは、核スピンが熱平衡状態に戻るまでの時間に比べてはるかに短い。特に、本実施形態では、第一、第二の実施形態と異なり、準定常状態生成RFパルス印加後、Interval時間待つ代わりにスポイラ傾斜磁場を印加する。これにより、さらに短時間で横磁化を消去することができ、より効率的に準定常状態を生成することができる。また、本実施形態では、準定常状態生成RFパルスを毎回方向を変えて印加している。従って、磁化を任意方向に拡散させることができるため、同方向に印加を繰り返す第一の実施形態に比べてより少ない回数で準定常状態となる可能性が高い。従って、上記各実施形態に比べ、さらに短時間で、基準決定RFパルスの印加を繰り返すことができる。従って、短時間で基準RFパルスを設定することができる。これにより、全計測にかかる時間も短縮することができる。本実施形態においても、準定常状態生成RFパルスの印加間隔が短いため、RFパルス印加時に発生する音の間隔が従来法に比べて短くなる。
また、準定常状態生成RFパルスの印加回数が低減されるため、その分、被検体に吸収される電磁エネルギー(SAR)が低減される。
なお、上記各実施形態では、準定常状態生成処理において、準定常状態生成RFパルスのフリップ角は一定とした場合を例にあげて説明している。しかし、フリップ角も印加毎に変化させるよう構成してもよい。また、第一および第二の実施形態において、準定常状態生成RFパルス印加間隔Intervalは一定とした場合を例にあげて説明しているが、これも変化させるよう構成してもよい。また、スポイラ傾斜磁場を印加する場合、その強度も変化させるよう構成してもよい。
図15は、フリップ角を印加毎に変化させる場合の準定常状態生成部による準定常状態生成処理の処理フローである。ここでは、m回目の準定常状態生成RFパルスの印加方向をβm、フリップ角をαm度とする。方向βmでフリップ角αm度の準定常状態生成RFパルスをRFβmαmと表す。また、m回目の準定常状態生成RFパルス印加直後に印加するスポイラ傾斜磁場の強度をGmとする。なお、各回の印加方向、フリップ角、スポイラ傾斜磁場強度は、予め定めておく。
まず、準定常状態生成部は、準定常状態生成の指示を受け付けると、準定常状態生成RFパルス印加回数をカウントするカウンタmを初期化する(ここでは、m=1とする)(ステップS1501)。次に、方向がβmで、フリップ角がαm度の準定常状態生成RFパルスRFβmαmをスライス選択傾斜磁場とともに印加する(ステップS1502)。
所定時間(WT)経過後(ステップS1503)、準定常状態生成部は、エコー信号強度を計測し(ステップS1504)、エコー信号強度ECと閾値Lとの大小関係を判別する(ステップS1505)。ここで、エコー信号強度が所定の閾値より大きい場合、強度Gmのスポイラ傾斜磁場を各軸方向に印加し(ステップS1506)、カウンタmを1インクリメントする(ステップS1507)。そして、ステップS1502にもどり、再度、方向がβmで、フリップ角がαm度の準定常状態生成RFパルスRFβmαmをスライス傾斜磁場とともに印加する。
一方、S1505において、エコー信号強度が所定の閾値以下の場合、(所定時間(縦磁化回復時間TI)経過後(ステップS1508)、準定常状態となったことを、基準RFパルス決定処理部に通知する(ステップS1509)。なお、ステップS1505において、エコー信号強度が0となった状態を準定常状態と判別してもよい。
図16に、この場合の、基準パルス決定処理を実現するシーケンス例を示す。本図に示すように、基準パルス決定処理が開始されると、準定常状態生成処理を実現するシーケンス1610を実行する。ここでは、フリップ角がα1度で方向がβ1の準定常状態生成RFパルス1601およびスライス選択傾斜磁場1602の印加と、x、y、z方向の少なくとも1方向へのスポイラ傾斜磁場(1609、1610、1611)の印加とを、エコー信号が所定の閾値以下になるまで交互に繰り返す。
エコー信号が所定の閾値以下になった時点から、縦磁化回復時間TI1605経過後、基準パルス決定処理部は、SE法、GE法などの予め定められた基準パルス決定用のシーケンス1620を実行する。実行後、基準RFパルス強度とともに記憶する。
以上、準定常状態生成RFパルスのフリップ角を印加毎に変化させる場合に、準定常状態生成RFパルスの印加方向も印加毎に変化させる場合を例にあげて説明したが、準定常状態生成RFパルスの印加方向は、固定であってもよい。フリップ角を印加毎に変化させることにより、核磁化を任意分だけフリップさせ、拡散させることができるため、より短時間で準定常状態になる可能性が高まる。
なお、上記の各実施形態では、準定常状態生成処理において、印加する準定常状態生成RFパルスのフリップ角、方向、Interval、スポイラ傾斜磁場の有無は、予め定められている。しかし、オペレータが実施時に設定、または、微調整可能なように構成してもよい。
この場合、本実施形態のMRI装置100は、GUI処理部を備える。GUI処理部は、設定画面1700を生成し、ディスプレイ20に表示させる。また、操作部25とディスプレイ20とを介して入力された指示を受け付ける。
図17は、GUI処理部が生成し表示させる設定画面1700の一例である。本図に示すように、設定画面1700は、準定常状態生成RFパルスの強度(フリップ角)を受け付けるフリップ角設定部1710、準定常状態生成RFパルスの印加方向を受け付ける方向設定部1720、スポイラ傾斜磁場を印加しない場合、準定常状態生成RFパルス印加間隔を受け付けるInterval設定部1730、スポイラ傾斜磁場を印加する場合、スポイラ傾斜磁場の強度を受け付けるスポイラ傾斜磁場強度設定部1740を備える。なお、Interval設定部1730とスポイラ傾斜磁場印加の有無設定部1740は、いずれか一方のみ入力可能なように構成する。
それぞれ、準定常状態生成RFパルス印加毎に設定可能なように構成してもよい。この場合は、フリップ角設定部1710、方向設定部1720、Interval設定部1730、スポイラ傾斜磁場強度設定部1740、それぞれに、所定数入力欄を設ける。また、設定項目選択指示部1790を備え、オペレータがRFパルス印加毎に変更する項目を選択可能なように構成してもよい。設定項目選択指示部には、準定常状態生成RFパルスの強度、準定常状態RFパルスの印加方向、準定常状態生成RFパルスの印加間隔、スポイラ傾斜磁場強度を、それぞれ、準定常状態生成RFパルスの印加毎に変化させる指示を受け付けるチェックボタン(1791、1792、1793、1794)を供える。この場合、オペレータが選択した項目に関するパラメータのみ入力可能なように構成してもよい。
設定画面1700は、オペレータが入力を終えた指示を受け付ける確認ボタン1750および基準パルス決定処理開始の指示を受け付けるスタートボタン1760をさらに備える。オペレータの確認ボタン1750の押下を受け付けると、入力されたパラメータにより実現されるシーケンスの概要を示すシーケンス表示ウインドウ1770、スキャンした基準決定RFパルス強度に対するエコー信号強度を表示するスキャン結果表示ウインドウ1780をさらに備えてもよい。
GUI処理部は、設定画面1700を介して受け付けたパラメータを、基準パルス決定処理部および準定常状態作成処理部に通知する。基準パルス決定処理部および準定常状態作成処理部は、受け取ったパラメータに従って、処理を実行する。
なお、準定常状態生成RFパルス印加毎にパラメータを変更する場合、準定常状態作成処理部は、欄に付与された番号順にパラメータを用いて処理を実行する。入力された全数を用いても準定常状態とならない場合は、また、最小の番号を有する欄のパラメータに戻り、実行を継続する。
また、設定画面1700は、準定常状態生成RFパルスの印加回数を受け付ける印加回数受付部1810を備えてもよい。この場合、印加回数受付部1790で受け付けた回数、準定常状態生成RFパルスを印加した時点で準定常状態と判断する。すなわち、上記各実施形態の準定常状態生成処理において、エコー信号強度を計測し、閾値との大小を判別する処理は行わない。経験上、準定常状態となるために必要な準定常状態生成RFパルスの印加回数が推測できる場合は、ここで回数を指定することにより判別処理を省くことができるため、その分、全体の処理時間が短くなる。
上記各実施形態では、基準パルス決定処理のシーケンスで用いる基準決定RFパルスを90度パルスとする場合を例にあげて説明しているが、基準決定RFパルスは、これに限られない。任意のフリップ角のRFパルスの基準パルスを決定することができる。
第一の実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図である。 第一実施形態の準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。 第一の実施形態の準定常状態生成処理の処理フローである。 第一の実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。 第一の実施形態の基準パルス決定処理の処理フローである。 第二実施形態の準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。 第二の実施形態の準定常状態生成処理の処理フローである。 第二の実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。 第三実施形態の準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。 第三の実施形態の準定常状態生成処理の処理フローである。 第三の実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。 第四実施形態の準定常状態生成処理の概要を説明するための図である。 第四の実施形態の準定常状態生成処理の処理フローである。 第四の実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図である。 本発明の実施形態の準定常状態生成処理の処理フローの他の例である。 本発明の実施形態の基準パルス決定処理の概要を説明するためのパルスシーケンス図の他の例である。 本発明の実施形態の設定画面の一例を示す図である。
符号の説明
1 被検体、2 静磁場発生系、3 傾斜磁場発生系、4 シーケンサ、5 送信系、6
受信系、7 信号処理系、8 中央処理装置(CPU)、9 傾斜磁場コイル、10
傾斜磁場電源、11 高周波発信器、12 変調器、13 高周波増幅器、14a 高周
波コイル(送信コイル)、14b 高周波コイル(受信コイル)、15 信号増幅器、1
6 直交位相検波器、17 A/D変換器、18 記憶装置、19 外部記憶装置、20 ディスプレイ、23 トラックボール又はマウス、24 キーボード、25 操作部、
100 MRI装置

Claims (14)

  1. 静磁場中に配置された被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加部と、前記被検体の磁化を所定のフリップ角で励起させる高周波磁場パルスを印加する高周波磁場パルス印加部と、前記被検体が発生する磁気共鳴信号を計測する計測部と、前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部と計測部との動作を制御する制御部とを備える磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御部は、前記高周波磁場パルス印加部が前記高周波磁場パルスを印加後、所定の時間内に前記磁気共鳴信号が所定の閾値以下となる準定常状態を生成するよう、前記前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部との動作を制御する準定常状態生成部を備えること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記準定常状態生成部は、
    準定常状態作成のために前記高周波磁場パルスを印加する準定常状態高周波磁場パルス印加部と、
    前記所定の時間後に前記磁気共鳴信号の強度が前記閾値以下であるか否か判別する判別部と、
    前記判別部の判別結果に応じて前記準定常状態高周波磁場パルス印加部の動作を制御する準定常状態生成制御部と、を備えること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記準定常状態生成制御部は、前記判別部の判別結果が否である場合、所定の時間後、前記準定常状態高周波磁場パルス印加部に前記高周波磁場パルスを再度印加させること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記高周波磁場パルスの印加方向は一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記高周波磁場パルスのフリップ角は一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記定常状態生成部は、前記判別部の判別結果が否である場合、スポイラ傾斜磁場を印加後、前記準定常状態高周波磁場パルス印加部に前記高周波磁場パルスを再度印加させること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記高周波磁場パルスの印加方向は一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記高周波磁場パルスのフリップ角は一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記スポイラ傾斜磁場の強度は一定であること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  10. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    オペレータからパラメータの入力を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記操作部は、表示画面を備え、
    前記表示画面を介してオペレータから前記準定常状態生成部が前記準定常状態を生成するためのパラメータの入力を受け付けること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  11. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御部は、計測において印加する前記高周波磁場パルスの目的とするフリップ角について、検査対象に応じた最適な強度を決定する最適強度決定部をさらに備え、
    前記最適強度決定部は、前記準定常状態生成部が生成する準定常状態になるのを待って前記強度を変化させて前記高周波磁場パルスを印加し、前記磁気共鳴信号を計測することを繰り返し、前記磁気共鳴信号が最大となる場合の前記強度を前記最適な強度と決定すること、
    を特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  12. 静磁場中に配置された被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加部と、前記被検体の磁化を所定のフリップ角で励起させる高周波磁場パルスを印加する高周波磁場パルス印加部と、前記被検体が発生する磁気共鳴信号を計測する計測部と、前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部と計測部との動作を制御する制御部とを備える磁気共鳴イメージング装置における、初期状態生成方法であって、
    前記高周波磁場パルスの印加を、当該印加から所定時間経過後に計測する磁気共鳴信号の強度が閾値以下となるまで繰り返すこと
    を特徴とする初期状態生成方法。
  13. 静磁場中に配置された被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加部と、前記被検体の磁化を所定のフリップ角で励起させる高周波磁場パルスを印加する高周波磁場パルス印加部と、前記被検体が発生する磁気共鳴信号を計測する計測部と、前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部と計測部との動作を制御する制御部とを備える磁気共鳴イメージング装置における、前記所定のフリップ角の高周波磁場パルスの最適な強度を決定する最適強度決定方法であって、
    請求項12に記載の初期状態生成方法で生成される初期状態になるのを待って高周波磁場パルスの強度を変化させて印加し、前記磁気共鳴信号を計測し、印加した前記高周波磁場パルスの強度に対応づけて記憶することを繰り返す計測ステップと、
    前記計測ステップで最大の磁気共鳴信号に対応する強度を最適強度と決定する最適強度決定ステップと、を備えること
    を特徴とする最適強度決定方法。
  14. 静磁場中に配置された被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場印加部と、前記被検体の磁化を所定のフリップ角で励起させる高周波磁場パルスを印加する高周波磁場パルス印加部と、前記被検体が発生する磁気共鳴信号を計測する計測部と、前記傾斜磁場印加部と高周波磁場パルス印加部と計測部との動作を制御する制御部とを備える磁気共鳴イメージング装置における、磁気共鳴イメージング方法であって、
    請求項13に記載の最適強度決定方法で、計測において印加する前記高周波磁場パルスの最適強度を決定する最適強度決定ステップと、
    前記決定された最適強度を有する高周波磁場パルスを用いて計測を行う計測ステップと、
    前記計測ステップでの計測結果から画像を再構成する画像再構成ステップと、を備えること
    を特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
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