JPWO2009060880A1 - コミュニケーションシステム、方法、及び、プログラム - Google Patents

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Abstract

コミュニケーションシステムは、第1のユーザが用いるコミュニケーション部材と、第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、コミュニケーション部材を用いたコミュニケーションを成立させる仮想空間管理装置と、第1のユーザの実空間内での位置と、仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、実コミュニケーション部材を制御するコミュニケーション部材制御装置と、を備える。

Description

本発明は、ネットワークに接続された複数の端末が仮想空間を共有するコミュニケーションシステム、コミュニケーション方法、及び、仮想コミュニケーションプログラムに関する。
実空間と仮想空間とを関連づけたコミュニケーションを実現するコミュニケーションシステムが知られている。このようなコミュニケーションシステムに利用される仮想空間表示装置の一例が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されている仮想空間表示装置では、まず仮想空間に疑似ディスプレイと表示エリアを設定する。ユーザは、自身が使用する端末により自身と関連づけられた仮想キャラクタを操作する。仮想空間表示装置は、ユーザの仮想キャラクタが表示エリアに入ると、端末に備えられたカメラにより撮影されたユーザの映像を疑似ディスプレイに表示する。複数の仮想キャラクタが表示エリアに存在する場合には、各ユーザのカメラ画像が疑似ディスプレイに統合して表示される。各ユーザは、疑似ディスプレイを介したテレコミュニケーションが可能となる。
特許文献2には、ディスプレイを見ている利用者の行動に応じてディスプレイ中に表示される仮想キャラクタの動作を示す映像を生成する、コミュニケーションシステムのためのインタラクション装置が記載されている。特許文献2に記載されているインタラクション装置では、実空間にあるマイクロフォンやカメラなどのコミュニケーション部材を、仮想空間のキャラクタの聴覚や視覚などの感覚に対応づけるために、仮想キャラクタの向きとセンサの向きとに応じて仮想キャラクタの感度を算出し、その感度に応じて仮想キャラクタの映像を生成する。また、特許文献2には、利用者とディスプレイとの距離に応じて仮想キャラクタの感度を変更する例も示されている。
特許文献3には、仮想空間内のアバターを自身の動作によって制御する、コミュニケーションシステムのための仮想空間共有装置が記載されている。特許文献3に記載されている仮想空間共有装置では、それぞれの場所にいる人物の全身姿勢及び動作状態とその人物の顔の表情を実時間、非接触で検出する。次いで、検出装置によって検出された全身姿勢、動作状態、顔の表情に基づいて、対応するアバターが動作するように仮想空間内で表示させる。
特開2007−79799号公報 特開2000−163178号公報 特開2000−194876号公報
上記関連技術に記載されたコミュニケーションシステムにおける問題点は、実空間と仮想空間との関連づけにおいて、実空間でのユーザの位置と、仮想空間での仮想キャラクタの位置の両方を考慮して、マイクロフォンやスピーカ、ディスプレイ装置などのコミュニケーション部材を制御していないことにある。
例えば、特許文献1に記載されている仮想空間表示装置では、仮想空間内でのユーザが操作する仮想キャラクタが表示エリアに入った場合に、固定的にユーザの画像を疑似ディスプレイに表示させるようコミュニケーション部材を制御している。しかし、そのコミュニケーションにおいて実空間内でのユーザの位置が考慮されているわけではない。
例えば、特許文献2や特許文献3に記載されているインタラクション装置や仮想空間共有装置では、カメラ等のコミュニケーション部材の動作範囲内におけるユーザの位置や動作を反映させたコミュニケーションの態様を実現させることはできる。しかし、そのコミュニケーションの態様は固定的であって、実空間内でのユーザの位置によってコミュニケーションの態様を切り替えることは考えられていない。
そこで、本発明は、実空間と仮想空間とを関連づけたコミュニケーションを実現するコミュニケーションシステムであって、より多様なコミュニケーションの形態が可能なコミュニケーションシステムを提供することを目的とする。
本発明は、第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材と、前記第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記実コミュニケーション部材を用いたコミュニケーションを成立させる仮想空間管理装置と、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御するコミュニケーション部材制御装置と、を備えることを特徴とするコミュニケーションシステムを提供する。
本発明は、第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、少なくとも第1のユーザが利用する実コミュニケーション部材を介してコミュニケーションを成立させ、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御することを特徴とするコミュニケーション方法を提供する。
本発明は、コンピュータを用い、仮想空間を利用してユーザ間のコミュニケーションを成立させるコミュニケーションシステムのためのプログラムであって、前記コンピュータに、第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、少なくとも第1のユーザが利用する実コミュニケーション部材を介してコミュニケーションを成立させる処理と、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御する処理とを実行させることを特徴とするプログラムを提供する。
本発明は、第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材を介して、コミュニケーションを成立させるコミュニケーションシステムのためのコミュニケーション制御装置であって、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御することを特徴とするコミュニケーション部材制御装置を提供する。
本発明によれば、実空間と仮想空間とを関連づけたコミュニケーションについて、より多様なコミュニケーションの形態を提供することができる。
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利益は、図面を参照する以下の説明により明らかになる。
第1の実施形態のコミュニケーションシステムで用いられるコミュニケーション部材制御装置の例を示すブロック図である。 第1の実施形態のコミュニケーションシステムの例を示すブロック図である。 仮想空間管理サーバ100の例を示すブロック図である。 エリア端末200の例を示すブロック図である。 仮想キャラクタ操作端末300の例を示すブロック図である。 コミュニケーション部材制御装置400の例を示すブロック図である。 現実エリア記憶部412に記憶する現実エリアの情報の例を示す。 現実エリア設定記憶部416に記憶される設定情報の例を示す。 仮想エリア記憶部422に記憶する仮想エリアの情報の例を示す。 仮想エリア設定記憶部426に記憶される設定情報の例を示す。 現実エリアの設定の一例を示す斜視図である。 仮想エリアの設定の一例を示す斜視図である。 現実エリア判定部411の動作例を示すフローチャートである。 現実エリア設定部415の動作例を示すフローチャートである。 仮想エリア判定部421の動作例を示すフローチャートである。 仮想エリア設定部425の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるコミュニケーション部材制御装置400の例を示すブロック図である。 第3の実施形態におけるコミュニケーション部材制御装置400の現実エリア制御部410の例を示すブロック図である。 仮想キャラクタ制御部418の例を示すブロック図である。 第3の実施形態における現実エリア設定記憶部416に記憶される設定情報の例を示す。 第3の実施形態における仮想エリア設定記憶部426に記憶する設定情報の例を示す。 第3の実施形態におけるエリア設定の一例を示す斜視図である。 第3の実施形態における仮想エリア記憶部422に記憶する仮想エリアの情報の例を示す。 操作部4182の動作例を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるエリア設定の他の例を示す斜視図である。 第3の実施形態における現実エリア設定記憶部416に記憶される設定情報の他の例を示す。 第3の実施形態における仮想エリア設定記憶部426に記憶される設定情報の他の例を示す。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。各実施例において同様な符号は同様な要素を示す。
実施形態1
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコミュニケーション部材制御装置の例を示すブロック図である。コミュニケーション部材制御装置は、例えばネットワークに接続された複数の端末装置が仮想空間を共有するコミュニケーションシステムで使用され、ユーザ間のコミュニケーションを成立させるためのコミュニケーション部材を制御する。コミュニケーション部材制御装置は、現実エリア設定情報記憶部41と、仮想エリア設定情報記憶部42と、制御部43とを備える。コミュニケーション部材制御装置によって制御されるコミュニケーション部材(コミュニケーション実現装置)には、例えば、ディスプレイ、スピーカ、カメラ、マイクロフォンが含まれる。
現実エリア設定情報記憶部41は、実空間内に設定されている所定のエリアと、該実空間内のエリア内にいるユーザが仮想空間内に設定されている所定のエリア内にいる仮想キャラクタとコミュニケーションをとるためのコミュニケーション部材との対応関係を記憶する。
仮想エリア設定情報記憶部42は、仮想空間内に設定されている所定のエリアと、仮想空間内の所定のエリア内にいる仮想キャラクタが実空間内に設定されている所定のエリア内に存在するユーザとコミュニケーションをとるためのコミュニケーション部材との対応関係を記憶する。
制御部43は、実空間内の所定のエリア内にユーザが存在していることを検知すると、現実エリア設定情報記憶部41に記憶されている対応関係に基づき、コミュニケーション部材を制御する。また、制御部43は、仮想空間内の所定のエリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、仮想エリア設定情報記憶部42に記憶されている対応関係に基づき、コミュニケーション部材を制御する。
以下、より具体的な例を用いて説明する。図2は、図1のコミュニケーション部材制御装置を有するコミュニケーションシステムの例を示すブロック図である。コミュニケーションシステムは、仮想空間管理サーバ100と、1つ以上のエリア端末200と、1つ以上の仮想キャラクタ操作端末300と、コミュニケーション部材制御装置400と、測位システム500とを備える。仮想空間管理サーバ100と、エリア端末200と、仮想キャラクタ操作端末300と、コミュニケーション部材制御装置400と、測位システム500とは、それぞれネットワーク10を介して接続されている。図1では、エリア端末200Aとエリア端末200Bの2つのエリア端末200を例示しているが、エリア端末200の数はいくつであってもよい。また、仮想キャラクタ操作端末300の数についても、仮想キャラクタを操作するユーザの数に応じて複数存在する。
本実施形態において、エリア端末200は、実空間内に設定されている所定のエリア毎に設けられている。以下、各エリア端末200が設けられている実空間内のエリアのことを現実エリアと呼ぶ。一方、仮想空間内に設けられる所定のエリアのことを、仮想エリアと呼ぶ。本実施形態では、ある現実エリアにいる実空間内のユーザ(以下、実空間ユーザという。)と、その現実エリアに対応する相手エリアとして設定された仮想エリアにいる仮想キャラクタとの間でコミュニケーションを成立させるための制御を行う。具体的には、実空間ユーザに対して、その実空間ユーザがいる現実エリアに設置されたエリア端末200のディスプレイを通して、少なくとも相手エリアとされた仮想エリア内にいる仮想キャラクタの映像及び音声を提供するための制御と、この仮想エリア内にいる仮想キャラクタに対して、その仮想エリアに設けた仮想ディスプレイを通して少なくとも相手エリアとされた現実エリア内にいる実空間ユーザの映像及び音声を提供するための制御とを行う。
次に、各装置の構成について説明する。まず、仮想空間管理サーバ100の構成について説明する。管理空間サーバ100は、仮想空間サービスを提供するサーバ装置であって、具体的には、仮想空間サービスに必要な仮想空間状態の保持、仮想空間内で流す映像や音声の処理、ユーザのログイン処理などを行う。図3は、仮想空間管理サーバ100の例を示すブロック図である。仮想空間管理サーバ100は、仮想空間制御部101と、仮想空間状態記憶部102と、映像データ処理部103と、音声データ処理部104と、通信部105とを備えている。
仮想空間制御部101は、通信部105を介してコミュニケーション部材制御装置400から受信した制御指示に応じて、仮想空間から実空間へのアクセス及び実空間から仮想空間へのアクセスを実現するために必要な仮想空間内のコミュニケーション部材の各種制御を行う。例えば、仮想空間制御部101は、ある現実エリアをある仮想エリアの相手エリアとして、その仮想エリアの状態を更新し、また、相手エリアとされた現実エリアに設けられているエリア端末200に仮想ディスプレイに対応づけた所定の表示視点に基づく仮想空間のオブジェクトデータの送信を開始、終了する。オブジェクトデータは、仮想エリアにいる仮想キャラクタの映像データ、音声データ等を含む。また、仮想空間制御部101は、現実エリアの映像データや音声データを相手エリアの映像及び音声として仮想空間内で出力するために、エリア端末200から送信される現実エリアの映像データや音声データを受け付けて、映像データ処理部103や音声データ処理部104へ映像処理または音声処理の指示をする。仮想空間制御部101は、映像データ処理部103や音声データ処理部104への映像処理または音声処理の指示に合わせて、仮想ディスプレイのON/OFF制御を行ってもよい。
仮想空間状態記憶部102は、仮想空間内のオブジェクトの配置等、仮想空間内におけるオブジェクトのデータを記憶する。なお、本実施形態では、仮想空間内のオブジェクトには、仮想エリアに設けた仮想ディスプレイが含まれる。仮想ディスプレイのデータには、その仮想ディスプレイから出力される映像データや音声データが含まれる。
映像データ処理部103は、仮想空間制御部101からの指示に従い、エリア端末200から送信される映像データを、仮想エリアに設けられた仮想ディスプレイに投影して、その仮想エリアにいる仮想キャラクタを操作している仮想キャラクタ操作端末300に送信する。
音声データ処理部104は、エリア端末200から送信される音声データを、仮想エリアに設けられた仮想ディスプレイからの音声として合成して、その仮想エリアにいる仮想キャラクタを操作している仮想キャラクタ操作端末300に送信する。
通信部105は、ネットワーク10を介して他の装置と各種情報の送受信を行う。仮想空間管理サーバ100の通信部105は、少なくともエリア端末200と、仮想キャラクタ操作端末300と、コミュニケーション部材制御装置400と、各種情報の送受信を行う。
次に、エリア端末200の構成について説明する。エリア端末200は、実空間内の所定のエリア毎に設けられるコンピュータ端末であって、実空間から仮想空間へのアクセス窓口となる。図4は、エリア端末200の例を示すブロック図である。エリア端末200は、制御部201と、通信部202と、描画処理部203と、ディスプレイ204と、音声処理部205と、スピーカ206と、カメラ207と、マイクロフォン208と、入力部209と、表示視点記憶部210とを含む。なお、当該エリア端末200が対応付けられている現実エリアの相手エリアとなる仮想エリアが固定である場合には、入力部209と表示視点記憶部210とを省略してもよい。
制御部201は、通信部202を介してコミュニケーション部材制御装置400から受信した制御指示に応じて、実空間から仮想空間へのアクセス及び仮想空間から実空間へのアクセスを実現するために必要な実空間内のエリア端末200の制御を行う。例えば、ある仮想エリアを当該エリア端末200が設けられた現実エリアの相手エリアとして、仮想空間管理サーバ100に当該エリア端末200によって取得される現実エリアの映像データや音声データの送信を開始、終了し、また、仮想エリアの映像データや音声データを相手エリアの映像及び音声として実空間内で出力するために、仮想空間管理サーバ100から送信される仮想空間のオブジェクトデータを受け付けて、描画処理部203や音声処理部205へ映像処理または音声処理の指示をする。また、描画処理部203や音声処理部205への映像処理または音声処理の指示に合わせて、ディスプレイ204やスピーカ206のON/OFF制御を行ってもよい。
通信部202は、ネットワーク10を介して他の装置と各種情報の送受信を行う。エリア端末200の通信部202は、少なくとも仮想空間管理サーバ100と、コミュニケーション部材制御装置400と、各種情報の送受信を行う。
描画処理部203は、制御部201からの指示に従い、仮想空間管理サーバ100から送信される仮想空間のオブジェクトデータに対して描画処理を行って、ディスプレイ204に相手エリアとなった仮想エリアの映像データを表示させる。描画処理部203は、例えば、仮想空間のオブジェクトデータに含まれる映像データを合成して相手エリアとなった仮想エリアの映像データを生成し、ディスプレイ204に出力する。ディスプレイ204は、描画処理部203から出力される映像データを表示する。
音声処理部205は、制御部201からの指示に従い、仮想空間管理サーバ100から送信される仮想空間のオブジェクトデータに対して音声処理を行って、スピーカ206に相手エリアとなった仮想エリアの音声データを再生させる。音声処理部205は、例えば、仮想空間のオブジェクトデータに含まれる音声データを合成して相手エリアとなった仮想エリアの音声データを生成し、スピーカ206に出力する。スピーカ206は、音声処理部205から出力される音声データを音声に変換して出力する。
カメラ207は、当該エリア端末200が設けられている現実エリアを撮影した映像データを制御部201に通知する。なお、本例では、カメラ207は、当該エリア端末200が設けられている現実エリア内にいる実空間ユーザがディスプレイ204と対面した際にその正面が撮影されるよう設置される。
マイクロフォン208は、当該エリア端末200が設けられている現実エリアの音声を録音した音声データを制御部201に供給する。なお、本例では、マイクロフォン208は、当該エリア端末200が設けられている現実エリアにいる実空間ユーザの音声が録音されるよう設置されている。
入力部209は、ユーザの操作内容を示す情報を入力する。ここでは、相手エリアとする仮想エリアの選択内容を示す情報を入力する。なお、入力部209は、省略可能である。
表示視点記憶部210は、ディスプレイ204に表示する仮想空間の視点情報を格納する。なお、本実施形態では、表示視点記憶部210に格納される視点情報は、相手エリアとされた仮想エリアに設けた仮想カメラの視点情報とする。なお、仮想カメラは、仮想ディスプレイに対面する仮想キャラクタが撮影されるように設置される。なお、相手エリアとなる仮想エリアが固定である場合には仮想カメラの視点情報も固定であるため、表示視点記憶部210は、省略可能である。
次に、仮想キャラクタ操作端末300の構成について説明する。仮想キャラクタ操作端末300は、現実エリアにいる実空間ユーザと仮想空間内で対話する仮想キャラクタを操作するためのコンピュータ端末である。なお、仮想キャラクタ操作端末300は、仮想キャラクタを媒体とした場合において実空間から仮想空間へのアクセス窓口となるコンピュータ端末であるとも言える。図5は、仮想キャラクタ操作端末300の例を示すブロック図である。図5に示すように、仮想キャラクタ操作端末300は、制御部301と、通信部302と、描画処理部303と、ディスプレイ304と、音声処理部305と、スピーカ306と、カメラ307と、マイクロフォン308と、入力部309と、表示視点記憶部310とを含む。なお、仮想キャラクタにユーザの映像データ及び音声データを反映させない場合には、カメラ307とマイクロフォン308とを省略してもよい。
制御部301は、当該仮想キャラクタ操作端末300のユーザに仮想キャラクタでの仮想空間へのアクセスを実現させるための各種制御を行う。制御部301は、例えば、仮想空間管理サーバ100にユーザ情報を送信してログイン処理を行い、ユーザに対応付けられた仮想キャラクタに関わる仮想空間のオブジェクトデータを受け付けて、描画処理部303や音声処理部305へ映像処理または音声処理の指示をし、また、仮想キャラクタに係る操作内容を示す情報を仮想空間管理サーバ100に送信する。なお、仮想キャラクタに係る操作内容には、その仮想キャラクタがいる仮想エリアに対する表示視点の制御(切り替え)が含まれるものとする。
通信部302は、ネットワーク10を介して他の装置と各種情報の送受信を行う。仮想キャラクタ操作端末300の通信部302は、少なくとも仮想空間管理サーバ100と仮想空間サービスに関する各種情報の送受信を行う。
描画処理部303は、制御部301からの指示に従い、仮想空間管理サーバ100から送信される仮想空間のオブジェクトデータに対して描画処理を行って、ディスプレイ304に現在の表示視点に応じた仮想空間の映像データを表示させる。描画処理部303は、例えば、現在の表示視点に基づいて、仮想空間のオブジェクトデータに含まれる映像データを合成して当該ユーザに対応付けられた仮想キャラクタがいる仮想エリアの映像データを生成し、ディスプレイ304に出力する。ディスプレイ304は、描画処理部303から出力される映像データを表示する。
音声処理部305は、制御部301からの指示に従い、仮想空間管理サーバ100から送信される仮想空間のオブジェクトデータに対して音声処理を行って、スピーカ306に現在の表示視点に応じた仮想空間の音声データを再生させる。音声処理部305は、例えば、現在の表示視点に基づいて、仮想空間のオブジェクトデータに含まれる音声データを合成して当該ユーザに対応付けられた仮想キャラクタがいる仮想エリアの音声データを生成し、スピーカ306に出力する。スピーカ306は、音声処理部305から出力される音声データを音声に変換して出力する。
カメラ307は、仮想キャラクタに反映させるために、当該仮想キャラクタ操作端末300を操作しているユーザを撮影した映像データを制御部301に通知する。なお、カメラ307は、省略可能である。カメラ307によって撮影された映像データを利用する場合には、制御部301がその映像データを仮想キャラクタの映像データとして仮想空間管理サーバ100に送信すればよい。
マイクロフォン308は、仮想キャラクタに反映させるために、当該仮想キャラクタ操作端末300を操作しているユーザの音声を録音した音声データを制御部301に通知する。なお、マイクロフォン308は、省略可能である。マイクロフォン308によって撮影された音声データを利用する場合には、制御部301がその音声データを仮想キャラクタの音声データとして仮想空間管理サーバ100に送信すればよい。
入力部309は、ユーザの操作内容を示す情報を入力する。入力部309は、例えば、キーボードやマウスによって実現される。
表示視点記憶部310は、ディスプレイ304に表示する仮想空間の視点情報を格納する。表示視点記憶部310に記憶される視点情報は、当該仮想キャラクタ操作端末300が操作する仮想キャラクタがいる仮想エリアに対してユーザが設定した任意の視点情報でよい。
次に、コミュニケーション部材制御装置400の構成について説明する。コミュニケーション部材制御装置400は、現実エリアと仮想エリアとを対応づけて、実空間ユーザと仮想キャラクタとのコミュニケーションを実現するための各種設定を仮想空間管理サーバ100及びエリア端末200に対して行う装置である。図6は、コミュニケーション部材制御装置400の例を示すブロック図である。コミュニケーション部材制御装置400は、現実エリア制御部410と、仮想エリア制御部420と、通信部430とを備えている。
現実エリア制御部410は、現実エリアに対する実ユーザの位置に基づいて、コミュニケーション部材の制御を行う処理装置であって、現実エリア判定部411と、現実エリア記憶部412と、現実エリア設定部415と、現実エリア設定記憶部416とを含む。
現実エリア判定部411は、通信部430を介して測位システム500から通知される各実空間ユーザの位置が、エリア端末200が設定されている所定の現実エリア内に位置しているか否かを判定する。現実エリア判定部411は、実空間ユーザが所定の現実エリア内に位置すると判定した場合に、現実エリア設定部415に、実空間ユーザが存在している現実エリアの情報を通知する。現実エリア判定部411は、例えば、測位システム500から通知される実空間ユーザの位置と、後述する現実エリア記憶部412に記憶されている現実エリアの情報とに基づいて、各実空間ユーザの位置が、エリア端末200が設定されている所定の現実エリア内に位置しているか否かを判定すればよい。実空間ユーザが存在している現実エリアの情報は、例えば、実空間ユーザが存在している現実エリアを識別するためのエリア識別子であってもよい。
測位システム500は、実空間内でのユーザの位置を測定し、測定した位置をユーザ識別子とともに現実エリア判定部411に通知する。
現実エリア記憶部412は、実空間内に設定された所定の現実エリアの情報を記憶する。現実エリアの情報は、例えば、その現実エリアのエリア識別子と、現実エリアの範囲を規定する情報とを含んでいてもよい。現実エリアの範囲を規定する情報は、例えば、具体的な実空間座標や、実空間内のX座標とY座標の関係式などがある。
図7は、現実エリア記憶部412に記憶する現実エリアの情報の例を示す。図7に示す例では、現実エリアA102は、実空間内の座標((10,10),(200,10),(150,60),(100,60))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。また、現実エリアA891は、実空間内の座標((150,100),(150,150),(90,150))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。このエリア設定には、設置されたカメラの視野が考慮される。
なお、各エリア端末200で、当該エリア端末200に対応付けられた現実エリアの情報を保持しておき、その現実エリア内に実空間ユーザが存在しているか否かを判定するようにしてもよい。各エリア端末200は、当該エリア端末200に対応付けられた現実エリア内に実空間ユーザが存在していると判定した場合には、この現実エリアに割り当てられたエリア識別子とともにその旨をコミュニケーション部材制御装置400に通知すればよい。
現実エリア設定部415は、現実エリア判定部411から実空間ユーザが存在している現実エリアの情報を受け付けると、その現実エリアに応じた設定の指示を仮想空間管理サーバ100やエリア端末200に対して行う。本実施形態では、現実エリア設定部415は、後述する現実エリア設定記憶部416に記憶されている設定情報に基づいて、設定の指示を行う。
現実エリア設定記憶部416は、実空間ユーザが所定の現実エリアに入った際に、この現実エリアに対応して設けられたエリア端末200(周辺機器を含む。)に必要な設定や、仮想空間管理サーバ100に必要な設定に関する情報である設定情報を記憶する。図8は、現実エリア設定記憶部416に記憶される設定情報の例を示す。図8に示す例では、現実エリアA102に関し、この現実エリアに実空間ユーザが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への映像データと音声データの送信を設定」、及び「仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA202に、当該現実エリアの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定」する旨の情報が登録されている。なお、相手エリアとなる仮想エリアに仮想キャラクタがいなくても現実エリア上で仮想エリアの様子を表示させる場合には「表示視点を仮想エリアVA202の仮想カメラの視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」する旨の情報を登録するようにしてもよい。
図8に示す例は、仮想エリアVA202が、現実エリアA102の相手エリアに設定されている例である。なお、相手エリアとなる仮想エリアは、可変であってもよい。そのような場合には、デフォルトの相手エリアの情報や、現時点における相手エリアの情報等を対応づけて記憶しておけばよい。また、現実エリアA102に対応付けられるエリア端末200の情報については、予めその対応づけを記憶しておけばよい。なお、エリア端末200を設置したときに運用管理者がその場で把握し、把握した対応関係に基づいて、エリア端末200の識別子を使って設定情報を記述するようにしてもよい。識別子には、例えば、IPアドレスやホスト名などが考えられる。
仮想エリア制御部420は、仮想エリアに対する仮想キャラクタの位置に基づいて、コミュニケーション部材の制御を行う処理装置であって、仮想エリア判定部421と、仮想エリア記憶部422と、仮想エリア設定部425と、仮想エリア設定記憶部426とを含む。
仮想エリア判定部421は、通信部430を介して仮想空間管理サーバ100から通知される各仮想キャラクタの位置が、所定の仮想エリア内に位置しているか否かを判定する。仮想エリア判定部421は、仮想キャラクタが、所定の仮想エリア内に位置すると判定した場合に、仮想エリア設定部425に、仮想キャラクタが位置している仮想エリアの情報を通知する。仮想エリア判定部421は、仮想空間管理サーバ100から通知される仮想キャラクタの位置と、後述する仮想エリア記憶部422に記憶されている仮想エリアの情報とに基づいて、各仮想キャラクタの位置が、所定の仮想エリア内に位置しているか否かを判定すればよい。仮想キャラクタが位置している仮想エリアの情報は、例えば、仮想キャラクタが位置している仮想エリアを識別するためのエリア識別子であってもよい。
仮想エリア記憶部422は、仮想空間内に設定された所定の仮想エリアの情報を記憶する。仮想エリアの情報は、例えば、その仮想エリアのエリア識別子と、仮想エリアの範囲を規定する情報とを含んでいてもよい。仮想エリアの範囲を規定する情報は、例えば、具体的な仮想空間座標や、仮想空間内のX座標とY座標の関係式などがある。
図9は、仮想エリア記憶部422に記憶する仮想エリアの情報の例を示す。図9に示す例では、仮想エリアVA202は、仮想空間内の座標((100,10),(250,10),(250,100),(120,100))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。また、仮想エリアVA574は、仮想空間内の座標((70,130),(160,130),(150,200),(200,250))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。
なお、仮想空間管理サーバ100で、各仮想エリアの情報を保持しておき、各仮想エリア内に仮想キャラクタが位置しているか否かを判定するようにしてもよい。仮想空間管理サーバ100は、各仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していると判定した場合には、この仮想エリアに割り当てられたエリア識別子とともにその旨をコミュニケーション部材制御装置400に通知すればよい。
仮想エリア設定部425は、仮想エリア判定部421から仮想キャラクタが位置している仮想エリアの情報を受け付けると、その仮想エリアに応じた設定の指示を仮想空間管理サーバ100やエリア端末200に対して行う。本実施形態では、仮想エリア設定部425は、後述する仮想エリア設定記憶部426に記憶されている設定情報に基づいて、設定の指示を行う。
仮想エリア設定記憶部426は、仮想キャラクタが所定の仮想エリアに入った際に、この仮想エリアを相手エリアとする現実エリアに対応して設けられたエリア端末200(周辺機器を含む。)に必要な設定や、仮想空間管理サーバ100に必要な設定に関する情報である設定情報を記憶する。図10は、仮想エリア設定記憶部426に記憶される設定情報の例を示す。図10に示す例では、仮想エリアVA202に関し、この仮想エリアに仮想キャラクタが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA202の仮想カメラの視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」する旨の情報が登録されている。なお、相手エリアとなる現実エリアに実空間ユーザがいなくても仮想エリア上で現実エリアの様子を表示させる場合には、「エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への映像データと音声データの送信を設定」、及び「仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA202に、当該現実エリアの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定」する旨の情報を登録するようにしてもよい。
本実施形態で提供するコミュニケーションは、実空間から仮想空間へのアクセスと、仮想空間から実空間へのアクセスとで成り立つものであり、現実エリア設定記憶部416には、実空間から仮想空間へのアクセスの実現に必要な設定を抽出して登録すればよい。また、仮想エリア設定記憶部426には、仮想空間から実空間へのアクセスの実現に必要な設定を抽出して登録すればよい。なお、現実エリア設定記憶部416と仮想エリア設定記憶部426のぞれぞれに、実空間から仮想空間へのアクセスの実現に必要な設定と、仮想空間から実空間へのアクセスの実現に必要な設定とを登録しておくことも可能である。
なお、本例において、現実エリア設定情報記憶部41は、現実エリア設定部415によって実現されている。また、仮想エリア設定情報記憶部42は、仮想エリア設定部425によって実現されている。また、制御部43は、現実エリア設定部415及び現実エリア設定記憶部416によって実現されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。ここでは、図11及び図12に示すようなエリア設定がなされている例を用いて説明する。図11は、現実エリアの設定の一例を示す説明図である。図11に示す例では、エリア端末200Bが設置されている場所に合わせて現実エリアA102が設定されている。なお、図11に示すように、現実エリアA102の一辺を覆うように大型スクリーン204が設けられ、さらに、その大型スクリーン204に合わせてマイクロフォン208とカメラ207とスピーカ206とが設けられている。また、図12は、仮想エリアの設定の一例を示す斜視図である。図12に示す例では、仮想空間内のある場所に仮想エリアVA202が設定され、その仮想エリアVA202の一辺を覆うように仮想ディスプレイV304が設けられ、さらに、その仮想ディスプレイV304に合わせて、仮想コミュニケーション部材を構成する仮想マイクロフォンV308と、仮想カメラV307と、仮想スピーカV306とが設置されている。
なお、本例では、現実エリアV102と仮想エリアVA202とは予め相手エリアとして相互に対応付けられているものとする。また、現実エリア記憶部412,現実エリア設定記憶部416,仮想エリア記憶部422,仮想エリア設定記憶部426には、それぞれ図7,図8,図9,図10に示した情報が記憶されているものとする。
今、ユーザαが実空間において現実エリアA102に入ってきたとする(図11参照。)。測位システム500は、例えば、定期的に各ユーザの実空間内での位置を測定し、その情報をコミュニケーション部材制御装置400に送信している。ここでは、ユーザαの位置として、実空間座標(50,150)が測定され、その位置情報とユーザ識別子とがコミュニケーション部材制御装置400に通知される。
測位システム500からの位置情報は、コミュニケーション部材制御装置400の現実エリア判定部411に入力される。図13は、現実エリア判定部411の動作例を示すフローチャートである。図13に示すように、現実エリア判定部411は、測位システム500から位置情報及びユーザ識別子を受け取ると(ステップSA101)、現実エリア記憶部412から全ての現実エリアの情報を取得し(ステップSA102)、そのユーザが現実エリアのいずれかに位置しているか否かの判定を行う(ステップSA103)。
本例の場合、現実エリアA102は、((10,10),(200,10),(150,60),(100,60))で囲まれるエリアであるので、現実エリア判定部411は、ユーザαが現実エリアA102内に位置していると判定する。ステップSA103で、位置情報が通知されたユーザが現実エリアのいずれかに位置していると判定した場合には、現実エリア判定部411は、現実エリアにユーザが入った旨を示す情報と、その現実エリアA102のエリア識別子とを含む設定指示を、現実エリア設定部415に通知する(ステップSA104)。設定指示には、ユーザ識別子とユーザのエリア内での位置とを含んでいてもよい。一方、ステップSA103で、位置情報が通知されたユーザが現実エリアのいずれにも位置していないと判定した場合には、処理を終了する。
現実エリア判定部411は、現実エリア毎に、この現実エリア内に位置していると判定したユーザのユーザ識別子を保持している。現実エリア判定部411は、位置情報が通知されたユーザがその現実エリア内に位置していないと判断した場合であって、その現実エリア内にいずれのユーザも位置していないと判断した場合には、その旨を示す情報とその現実エリアのエリア識別子とを含む設定指示を現実エリア設定部415に通知してもよい。
図14は、現実エリア設定部415の動作例を示すフローチャートである。現実エリア設定部415は、現実エリア判定部411から設定指示を受け取ると(ステップSB101)、現実エリア設定記憶部416からその現実エリアに関する設定情報を取得し(ステップSB102)、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200に対して設定を行う(ステップSB103)。本例の場合、現実エリア設定部415は、図8に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、現実エリア設定部415は、エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への映像データと音声データの送信を設定する旨の指示を行う。また、現実エリア設定部415は、仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA202に、当該現実エリアの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定する旨の指示を行う。さらに、現実エリア設定部415は、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA202の仮想カメラの視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨の指示を行う場合もある。
仮想空間管理サーバ100及びエリア端末200は、現実エリア設定部415からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。ここでは、仮想空間管理サーバ100は、仮想空間における仮想ディスプレイや仮想スピーカをON設定にする等の仮想空間内のコミュニケーション部材の制御を行う。また、エリア端末200Bは、当該エリア端末200Bが備えるディスプレイをONにして、仮想空間管理サーバ100に仮想空間のオブジェクトデータを要求する等の実空間内のコミュニケーション部材の制御を行う。なお、既に受け取っている仮想エリア設定部425からの制御指示と重複する指示内容についてはその処理を省略してもよい。
上記システムにおいて、ユーザαが現実エリアA102に入ると、仮想エリアVA202に仮想ディスプレイが設置され、仮想空間内で現実エリアA102内にいるユーザαの映像及び音声が流れるようになる。また、現実エリアA102に設置された大型スクリーン204に相手エリアとなる仮想エリアVA202を表示視点とする仮想空間の表示がされるようになる。
次に、仮想空間において、仮想キャラクタβが仮想エリアVA202に入ってきたとする(図12参照。)。仮想空間管理サーバ100は、例えば、定期的に、各仮想キャラクタの仮想空間内での位置の情報をコミュニケーション部材制御装置400に送信している。ここでは、仮想キャラクタβの位置として、仮想空間座標(200,50)を示す位置情報と仮想キャラクタを識別するためのキャラクタ識別子とがコミュニケーション部材制御装置400に通知される。
仮想空間管理サーバ100からの位置情報は、コミュニケーション部材制御装置400の仮想エリア判定部421に入力される。図15は、仮想エリア判定部421の動作例を示すフローチャートである。図15に示すように、仮想エリア判定部421は、仮想空間管理サーバ100から位置情報及びキャラクタ識別子を受け取ると(ステップSC101)、仮想エリア記憶部422から全ての仮想エリアの情報を取得し(ステップSC102)、その仮想キャラクタが仮想エリアのいずれかに位置しているか否かの判定を行う(ステップSC103)。
本例の場合、仮想エリアVA202は、((100,10),(250,10),(250,100),(120,100))で囲まれるエリアであるので、仮想エリア判定部421は、仮想キャラクタβが仮想エリアVA202内に位置していると判定する。ステップSC103で、位置情報が通知された仮想キャラクタが仮想エリアのいずれかに位置していると判定された場合には、仮想エリア判定部421は、仮想エリアに仮想キャラクタが入った旨を示す情報とその仮想エリアVA202のエリア識別子とを含む設定指示を仮想エリア設定部425に通知する(ステップSC104)。設定指示には、キャラクタ識別子と仮想キャラクタのエリア内での位置とを含んでいてもよい。一方、ステップSC103で、位置情報が通知された仮想キャラクタが仮想エリアのいずれにも位置していないと判定した場合には、処理を終了する。
なお、仮想エリア判定部421は、仮想エリア毎に、この仮想エリア内に位置していると判定した仮想キャラクタのキャラクタ識別子を保持しておき、位置情報が通知された仮想キャラクタがその仮想エリア内に位置していないと判断した場合であって、その仮想エリア内にいずれの仮想キャラクタも位置していないと判断した場合には、その旨を示す情報とその仮想エリアのエリア識別子とを含む設定指示を仮想エリア設定部425に通知してもよい。
図16は、仮想エリア設定部425の動作例を示すフローチャートである。仮想エリア設定部425は、仮想エリア判定部421から設定指示を受け取ると(ステップSD101)、仮想エリア設定記憶部426からその仮想エリアに関する設定情報を取得し(ステップSD102)、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200に対して設定を行う(ステップSD103)。本例の場合、仮想エリア設定部425は、図10に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、仮想エリア設定部425は、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA202の仮想カメラの視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨の指示を行う。さらに、仮想エリア設定部425は、エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への映像データと音声データの送信を設定する旨、及び仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA202に、当該現実エリアの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定する旨の指示を行う場合もある。
仮想空間管理サーバ100及びエリア端末200は、仮想エリア設定部425からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。ここでは、エリア端末200Bは、当該エリア端末200Bが備えるディスプレイをONにして、仮想空間管理サーバ100に仮想空間のオブジェクトデータを要求する等の実空間内のコミュニケーション部材の制御を行う。また、仮想空間管理サーバ100は、仮想空間における仮想ディスプレイや仮想スピーカをON設定にする等の仮想空間内のコミュニケーション部材の制御を行う。なお、既に受け取っている現実エリア設定部415からの制御指示と重複する指示内容についてはその処理を省略してもよい。
上記システムにおいて、仮想キャラクタβが仮想エリアVA202に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204にこの仮想エリアVA202を表示視点とする仮想空間の表示がされるようになる。また、仮想エリアVA202に仮想ディスプレイが設置され、仮想空間内で現実エリアA102内にいるユーザαの映像及び音声が流れるようになる。
従って、ユーザαが現実エリアA102に入り、仮想キャラクタβが仮想エリアVA202に入ると、現実エリアA102に設置された大型スクリーン204に仮想エリアVA202内にいる仮想キャラクタβが映し出され、仮想エリアVA202に設置された仮想スクリーンに現実エリアA102内にいるユーザαが映し出されて、ユーザαと仮想キャラクタβのとの間でコミュニケーションが可能になる。
なお、現実エリア設定部415及び仮想エリア設定部425は、制御指示を行った現実エリアまたは仮想エリアにいずれのユーザまたは仮想キャラクタも位置しなくなった旨の設定指示を受け取った場合には、その現実エリアまたは仮想エリアに対して指示した設定内容をクリアする旨の指示を仮想空間管理サーバ100及びエリア端末200に対して行うようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、端末ディスプレイのON/OFFや、仮想空間内の仮想カメラの表示視点設定など、実空間ユーザと仮想空間キャラクタとの間のコミュニケーションに使用するコミュニケーション部材の制御を、ユーザの実空間内での位置と仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて行うことによって、よりインタラクション性の高いコミュニケーションの態様を提供することができる。
実施形態2
図17は、第2の実施形態におけるコミュニケーション部材制御装置400の例を示すブロック図である。本実施形態は、コミュニケーション部材制御装置400の現実エリア制御部410が、ユーザ位置取得部417を含んでいること、及び仮想エリア制御部420が、仮想キャラクタ位置取得部427を含んでいることを除いて、第1の実施形態と同様な構成を有する。
ユーザ位置取得部417は、測位システム500に対して、定期的にユーザの位置情報を要求する。ユーザ位置取得部417は、測位システム500からユーザの位置情報を受信すると、受信した位置情報を現実エリア判定部411に通知する。なお、ユーザ位置取得部417は、ユーザの位置情報を要求していない状態で、測位システム500からユーザの位置情報を受信した場合にも、受信した位置情報を現実エリア判定部411に通知する。
仮想キャラクタ位置取得部427は、仮想空間管理サーバ100に対して、定期的に仮想キャラクタの位置情報を要求する。仮想キャラクタ位置取得部427は、仮想空間管理サーバ100から仮想キャラクタの位置情報を受信すると、受信した位置情報を仮想エリア判定部421に通知する。仮想キャラクタ位置取得部427は、仮想キャラクタの位置情報を要求していない状態で、仮想空間管理サーバ100から仮想キャラクタの位置情報を受信した場合にも、受信した位置情報を仮想エリア判定部421に通知する。
以上のように、本実施形態では、コミュニケーション部材制御装置400がユーザの位置情報を自動的に通知しない場合や、仮想空間管理サーバ100が仮想キャラクタの位置情報を自動的に通知しない場合に、位置情報を定期的に要求することで、位置情報を取得することができる。なお、他の動作に関しては第1の実施形態と同様である。
実施形態3
本実施形態は、エリア端末200に対応する現実エリア内にいる実空間ユーザを、この現実エリアを投影した仮想エリア内の仮想キャラクタとして、他の仮想キャラクタとの間のコミュニケーションを実現させる実施形態である。なお、第1の実施形態では、現実エリアの相手エリアとなる仮想エリアが存在したが、本実施形態では、相手エリアという概念は存在しない。本実施形態では、現実エリアが投影される仮想エリアがコミュニケーションの場を提供する仮想エリアとして設定される。なお、本実施形態では、現実エリアが投影される仮想エリアを、複数の仮想キャラクタで共有することによって、コミュニケーションを実現させる。以下、現実エリアが投影される仮想空間内の所定のエリアのことを、投影エリアという。
図18は、本実施形態におけるコミュニケーション部材制御装置400の現実エリア制御部410の例を示すブロック図である。本実施形態は、コミュニケーション部材制御装置400の現実エリア制御部410が、仮想キャラクタ制御部418を含んでいること、及び現実エリア設定部415が現実エリア設定部419となっていることとを除いて、第1の実施形態と同様である。
図19は、本実施形態における仮想キャラクタ制御部418の例を示すブロック図である。仮想キャラクタ制御部418は、操作対象ユーザ記憶部4181と、操作部4182と、ログイン情報記憶部4183と、座標変換規則記憶部4184とを有する。
本実施形態では、現実エリア判定部411は、現実ユーザが所定の現実エリア内に位置すると判定した場合には、現実エリアにユーザが入った旨を示す情報とその現実エリアA102のエリア識別子とユーザ識別子とを含む設定指示を、現実エリア設定部419に通知する。さらに、現実エリア判定部411は、判断した実空間ユーザを識別するためのユーザ識別子と、その実空間ユーザが存在している現実エリアの識別子と、現実エリア内での実空間ユーザの位置とを含む位置情報を仮想キャラクタ制御部418に通知する。
また、本実施の形態では、エリア端末200のカメラ207は、省略可能である。なお、仮想キャラクタに実空間ユーザの映像を反映させる場合には、カメラ207を備えていてもよい。
操作対象ユーザ記憶部4181は、操作部4182で仮想キャラクタを操作させる実空間ユーザの情報を記憶する。操作対象ユーザ記憶部4181は、例えば、操作対象とする実空間ユーザの識別子を記憶すればよい。
操作部4182は、現実エリア判定部411から通知されるユーザ識別子、現実エリアの識別子、エリア内ユーザ位置とに基づいて、ユーザが操作対象であるか否かを判定する。操作部4182は、ユーザが操作対象である場合には、仮想空間管理サーバ100に対して、そのユーザの現実エリア内での行動を、この現実エリアに対応付けられた仮想空間内の投影エリア内での行動として通知する。操作部4182は、具体的には、後述するログイン情報記憶部4183に記憶されているログイン情報を元に仮想空間管理サーバ100にログインをする。操作部4182は、次いで、座標変換規則記憶部4184に記憶されている座標変換規則に基づいて現実エリア内でのユーザ位置(実空間座標)を仮想空間内での投影エリア内での位置(仮想空間座標)に変換して、その位置に移動させるための操作内容を示す情報を、仮想空間管理サーバ100に入力する。なお、ユーザが操作対象であるか否かは、操作対象ユーザ記憶部4181に記憶されている情報を参照すればよい。
ログイン情報記憶部4183は、ユーザ毎に仮想キャラクタを操作するために仮想空間管理サーバ100にログインするために必要な情報を記憶する。ログインするために必要な情報とは、例えば、ユーザIDとパスワードである。
座標変換規則記憶部4184は、測位システム500から取得されるユーザの位置を仮想空間内の座標に変換するための規則を所定の現実エリア毎に記憶する。変換規則は、例えば、変換式などである。
現実エリア設定部419は、現実エリア判定部411から実空間ユーザが存在している現実エリアの情報を受け付けると、その現実エリアに応じた設定の指示を仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して行う。なお、本実施形態においても、現実エリア設定部419は、現実エリア設定記憶部416に記憶されている設定情報に基づいて、設定の指示を行えばよい。
図20は、本実施形態における現実エリア設定記憶部416に記憶される設定情報の例を示す。現実エリア設定記憶部416は、実空間ユーザが所定の現実エリアに入った際に、この現実エリアに対応して設けられたエリア端末200(周辺機器を含む)に必要な設定や、仮想空間管理サーバ100に必要な設定、仮想キャラクタ制御部418に必要な設定に関する情報である設定情報を記憶する。図20に示す例では、現実エリアA102に関し、この現実エリアに実空間ユーザが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA302に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」、「エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への音声データの送信を設定」、「仮想キャラクタ制御部418に対して、入ってきたユーザを仮想キャラクタ操作対象として操作対象ユーザ記憶部4181に記憶することを設定」、及び「仮想空間管理サーバ100に対して、エリア端末200Bからの音声データを入ってきたユーザに対応付けられた仮想キャラクタの音声として再生することを設定」する旨の情報が登録されている。
図20に示す例では、仮想エリアVA302が、現実エリアA102の投影エリアに設定されている例である。なお、投影エリアとなる仮想エリアは、可変であってもよい。そのような場合には、デフォルトの投影エリアの情報や、現時点における投影エリアの情報等を対応づけて記憶しておけばよい。
また、図21は、本実施形態における仮想エリア設定記憶部426に記憶する設定情報の例を示す。仮想エリア設定記憶部426は、仮想キャラクタが所定の仮想エリアに入った際に、この仮想エリアを投影エリアとする現実エリアに対応して設けられたエリア端末200(周辺機器を含む)に必要な設定や、仮想空間管理サーバ100に必要な設定、仮想キャラクタ制御部418に必要な設定に関する情報である設定情報を記憶する。図21に示す例では、仮想エリアVA302に関し、この仮想エリアに仮想キャラクタが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA302に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」する旨の情報が登録されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。ここでは、図22に示すようなエリア設定がなされている例を用いて説明する。図22は、現実エリアの設定例及びこの現実エリアの投影エリアとなる仮想エリアの設定例を示す斜視図である。図22に示す例では、エリア端末200Bが設置されている場所に合わせて現実エリアA102が設定されている。また、図22に示す例では、仮想空間内のある場所に仮想エリアVA302が設定されている。
なお、本例では、仮想エリアVA302は、現実エリアA102の投影エリアとして予め対応付けられているものとする。また、現実エリア記憶部412,仮想エリア記憶部422,仮想エリア設定記憶部426には、それぞれ図7,図20,図21に示した情報が記憶されているものとする。また、仮想エリア記憶部422には、図23に示した情報が記憶されているものとする。
なお、図23に示す例では、仮想エリアVA302が、仮想空間内の座標((100,110),(250,110),(250,200),(120,200))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。また、仮想エリアVA930が、仮想空間内の座標((170,130),(260,130),(250,200),(300,250))で囲まれるエリアとして設定されていることが示されている。
今、ユーザαが実空間において現実エリアA102に入ってきたとする(図22参照。)。ここでは、第1の実施形態と同様の処理によって、現実エリア判定部411から現実エリア設定部419に現実エリアにユーザが入った旨を示す情報とその現実エリアA102のエリア識別子とユーザ識別子とを含む設定指示が入力される。
現実エリア設定部419は、現実エリア設定記憶部416から現実エリアA102の設定情報を取得し、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して設定の指示を行う。本例の場合、現実エリア設定部419は、図20に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、現実エリア設定部419は、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA302に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨及び仮想空間管理サーバ100への音声データの送信を設定する旨の指示を行う。また、現実エリア設定部419は、仮想キャラクタ制御部418に対して、入ってきたユーザを仮想キャラクタ操作対象として操作対象ユーザ記憶部4181に記憶することを設定する旨の指示を行う。また、現実エリア設定部419は、仮想空間管理サーバ100に対して、エリア端末200Bからの音声データを入ってきたユーザに対応付けられた仮想キャラクタの音声として再生することを設定する旨の指示を行う。
仮想空間管理サーバ100、エリア端末200及び仮想キャラクタ制御部418は、現実エリア設定部419からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。
また、本実施の形態では、現実エリア判定部411は、判断した実空間ユーザを識別するためのユーザ識別子と、その実空間ユーザが存在している現実エリアの識別子と、現実エリア内での実空間ユーザの位置とを含む位置情報を仮想キャラクタ制御部418に通知する。現実エリア判定部411から通知される位置情報は、仮想キャラクタ制御部418の操作部4182が受け付ける。
図24は、操作部4182の動作例を示すフローチャートである。操作部4182は、現実エリア判定部411からの位置情報を受け付けると(ステップSE101)、操作対象ユーザ記憶部4181から仮想キャラクタを操作させる実空間ユーザの情報を取得する(ステップSE102)。操作部4182は、位置情報が通知されたユーザが操作対象であるか否かを判定する(ステップSE103)。ここで、ユーザαは、現実エリア設定部419からの制御指示により、既に操作対象ユーザとして操作対象ユーザ記憶部4181に記憶されていることから、操作部4182は、ユーザαが操作対象ユーザであると判定する。ここで、もしユーザαが操作対象ユーザと判断されなかった場合には、処理を終了すればよい。
位置情報が通知されたユーザαが操作対象ユーザであると判定した場合には(ステップSE103のYes)、操作部4182は、ログイン情報記憶部4183からログイン情報を取得し(ステップSE104)、仮想空間管理サーバ100にログインする(ステップSE105)。ログインすると、仮想空間には、ユーザαに対応付けられた仮想キャラクタαが出現する。
次いで、操作部4182は、ユーザαの現実エリアA102での位置を仮想空間座標に変換するため、エリア識別子を元に座標変換規則記憶部4184から座標変換規則を取得する(ステップSE106)。操作部4182は、ここでは、現実エリアA102の実空間座標を、仮想エリアVA302の仮想空間座標に変換するための規則を取得する。
操作部4182は、取得した変換規則により、ユーザαの現実エリアA102での位置を、仮想エリアVA302上の仮想空間座標に変換し(ステップSE107)、その位置に移動させるための操作を仮想空間管理サーバ100に対して行う(ステップSE108)。
上記システムにおいて、ユーザαが現実エリアA102に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204にこの仮想エリアVA302を表示視点とする仮想空間の表示がされる。また、このユーザαの位置に連動する仮想キャラクタαが表示中の仮想エリアVA302に表示されるようになる。さらに、エリア端末200Bから送信されるユーザαの音声データが、仮想キャラクタαの音声として仮想空間内で流れるようになる。
次に、仮想空間において、仮想キャラクタβが仮想エリアVA302に入ってきたとする(図22参照。)。ここでは、第1の実施形態と同様の処理により、仮想エリア判定部421から仮想エリア設定部425に仮想エリアに仮想キャラクタが入った旨を示す情報とその仮想エリアのエリア識別子とを含む設定指示が入力される。
仮想エリア設定部425は、仮想エリア設定記憶部426から仮想エリアVA302の設定情報を取得し、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して設定の指示を行う。本例の場合、現実エリア設定部419は、図21に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、現実エリア設定部419は、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA302に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨の指示を行う。
仮想空間管理サーバ100、エリア端末200及び仮想キャラクタ制御部418は、仮想エリア設定部425からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。なお、既に受け取っている現実エリア設定部419からの制御指示と重複する指示内容についてはその処理を省略してもよい。
上記システムにおいて、仮想キャラクタβが仮想エリアVA302に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204にこの仮想エリアVA302を表示視点とする仮想空間の表示がされるようになる。なお、仮想エリアVA302内には、ユーザαに対応付けられた仮想キャラクタα及び仮想キャラクタβが存在している。
従って、ユーザαが現実エリアA102に入り、仮想キャラクタβが仮想エリアVA302に入ると、現実エリアA102に設置された大型スクリーン204に仮想エリアVA302内の様子が映し出される。また、ユーザαの音声は、マイクロフォン208により録音され、仮想エリアVA302内にいる仮想キャラクタαの音声として仮想空間内で再生される。なお、仮想キャラクタβの音声は、仮想キャラクタ操作端末300のマイクロフォン208により録音され、仮想キャラクタβの音声として再生されるようになっていてもよいし、入力部309によって入力されたテキストデータを仮想キャラクタβの発言内容として表示されるようになっていてもよい。ユーザαは、仮想エリアVA302の映像や音声を、大型スクリーン204を通して知り、仮想キャラクタβを操作するユーザβは、仮想キャラクタ操作端末300のディスプレイ304を通して知ることができる。その結果、仮想エリアVA302内にいるユーザαに対応付けられた仮想キャラクタαと仮想キャラクタβとの間でコミュニケーションが可能になる。
なお、仮想キャラクタβは、仮想キャラクタ操作端末300によって操作される仮想キャラクタに限らず、他のエリア端末200に対し同じ投影エリアを設定することによって、そのエリア端末200に対応付けられた現実エリア内にいるユーザに対応付けられた仮想キャラクタである場合もある。
以上のように、仮想キャラクタを媒体とする実空間ユーザと他の仮想キャラクタとの間のコミュニケーション態様としても、よりインタラクション性の高いコミュニケーションの態様を提供することができる。
実施形態4
なお、第3の実施形態に対しても、第2の実施形態と同様の構成を加えることが可能である。すなわち、第3の実施形態におけるコミュニケーション部材制御装置400の現実エリア制御部410にユーザ位置取得部417を加えるとともに、また、仮想エリア制御部420に仮想キャラクタ位置取得部427を加えてもよい。
ユーザ位置取得部417及び仮想キャラクタ位置取得部427の動作は、第2の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上記のように、第3の実施形態におけるコミュニケーション態様を実現させる際に、コミュニケーション部材制御装置400がユーザの位置情報を自動的に通知しない場合や、仮想空間管理サーバ100が仮想キャラクタの位置情報を自動的に通知しない場合に、位置情報を定期的に要求することで、位置情報を取得することができる。
以上の実施形態では、1つの仮想エリアに1つ又は複数の仮想キャラクタが入ってくる例を用いて説明したが、仮想エリアが複数ある場合の動作例を説明する。なお、本例は、第3の実施形態に第1の実施形態の設定内容を統合させたコミュニケーション部材の制御例を示している。ここでは、図25に示すようなエリア設定がなされているものとする。すなわち、エリア端末200Bが設置されている場所に合わせて現実エリアA102が設定され、仮想空間内のある場所に仮想エリアVA401が設定されているものとする。さらに、仮想エリアVA401に隣接するように仮想エリアVA402が設定されているものとする。
また、仮想エリアVA401が現実エリアA102の投影エリアとして設定され、かつ仮想エリアVA402が現実エリアA102の相手エリアとして設定されているものとする。
なお、本例では、現実エリア設定記憶部416には図26に示す設定情報が登録され、仮想エリア設定記憶部426には図27に示す設定情報が登録されているものとする。
図26に示す例では、現実エリアA102に関し、この現実エリアに実空間ユーザが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、仮想空間の表示を設定(ただし、表示視点は現状維持)」、「エリア端末200Bに対して、仮想空間管理サーバ100への映像データ及び音声データの送信を設定」、「仮想キャラクタ制御部418に対して、入ってきたユーザを仮想キャラクタ操作対象として操作対象ユーザ記憶部4181に記憶することを設定」、及び「仮想空間管理サーバ100に対して、エリア端末200Bからの音声データを入ってきたユーザに対応付けられた仮想キャラクタの音声として再生することを設定」する旨の情報が登録されている。
また、図27に示す例では、まず、仮想エリアVA401に関し、この仮想エリアに仮想キャラクタが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA401に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」する旨の情報が登録されている。また、仮想エリアVA402に関し、この仮想エリアに仮想キャラクタが入った際に必要な設定として、「エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA401に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定」、及び「仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA402に、エリア端末200Bの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定」する旨の情報が登録されている。
今、ユーザαが実空間において現実エリアA102に入ってきたとする(図25参照。)。ここでは、第1の実施形態と同様の処理によって、現実エリア判定部411から現実エリア設定部419に現実エリアにユーザが入った旨を示す情報とその現実エリア(ここでは、現実エリアA102)のエリア識別子とユーザ識別子とを含む設定指示が入力される。
現実エリア設定部419は、現実エリア設定記憶部416から現実エリアA102の設定情報を取得し、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して設定の指示を行う。本例の場合、現実エリア設定部419は、図26に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、エリア端末200Bに対して、表示視点は現状に維持しつつ、仮想空間の表示を設定する旨、及び、仮想空間管理サーバ100への映像データ及び音声データの送信を設定する旨の指示を行う。また、仮想キャラクタ制御部418に対して、入ってきたユーザを仮想キャラクタ操作対象として操作対象ユーザ記憶部4181に記憶することを設定する旨の指示を行う。また、仮想空間管理サーバ100に対して、エリア端末200Bからの音声データを入ってきたユーザに対応付けられた仮想キャラクタの音声として再生することを設定する旨の指示を行う。
仮想空間管理サーバ100、エリア端末200及び仮想キャラクタ制御部418は、現実エリア設定部419からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。
操作部4182は、現実エリア判定部411からの位置情報を受け付けて、ユーザαを操作対象ユーザとして、ユーザαで仮想空間管理サーバ100にログインし、対応付けられた仮想キャラクタαを仮想エリアVA401内に出現させる。
上記システムにおいて、ユーザαが現実エリアA102内に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204に仮想空間の表示がされるとともに、ユーザαの位置に連動する仮想キャラクタαが仮想エリアVA401に出現し、さらにエリア端末200Bから送信されるユーザαの音声データが、仮想キャラクタαの音声として仮想空間内で流れるようになる。
次に、仮想空間において、仮想キャラクタβが仮想エリアVA401に入ってきたとする(図25参照。)。ここでは、第1の実施形態と同様の処理により、仮想エリア判定部421から仮想エリア設定部425に仮想エリアに仮想キャラクタが入った旨を示す情報とその仮想エリア(仮想エリアVA401)のエリア識別子とを含む設定指示が入力される。
仮想エリア設定部425は、仮想エリア設定記憶部426から仮想エリアVA401の設定情報を取得し、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して設定の指示を行う。本例の場合、仮想エリア設定部425は、図27に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA401に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨の指示を行う。
仮想空間管理サーバ100、エリア端末200及び仮想キャラクタ制御部418は、仮想エリア設定部425からの制御指示に応じて、各種コミュニケーション部材の制御を行う。
これにより、仮想キャラクタβが仮想エリアVA401に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204にこの仮想エリアVA401を表示視点とする仮想空間の表示がされるようになる。なお、仮想エリアVA401内には、ユーザαに対応付けられた仮想キャラクタα及び仮想キャラクタβが存在している。
この状態において、ユーザαは、仮想エリアVA401の映像や音声を大型スクリーン204を通して知り、仮想キャラクタβを操作するユーザβは、仮想キャラクタ操作端末300のディスプレイ304を通して知ることができる。結果、仮想エリアVA401内にいるユーザαに対応付けられた仮想キャラクタαと仮想キャラクタβとの間でコミュニケーションが可能になる。
次に、仮想空間において、仮想キャラクタβが仮想エリアVA402に移動したとする(図25参照。)。ここでは、第1の実施形態と同様の処理により、仮想エリア判定部421から仮想エリア設定部425に仮想エリアに仮想キャラクタが入った旨を示す情報とその仮想エリア(仮想エリアVA402)のエリア識別子とを含む設定指示が入力される。
仮想エリア設定部425は、仮想エリア設定記憶部426から仮想エリアVA402の設定情報を取得し、仮想空間管理サーバ100やエリア端末200、及び仮想キャラクタ制御部418に対して設定の指示を行う。本例の場合、現実エリア設定部419は、図26に示す設定情報に従って、次の制御指示を出すことによって設定を行う。すなわち、エリア端末200Bに対して、表示視点を仮想エリアVA402に対して予め定められている所定の視点情報に設定し、仮想空間の表示を設定する旨の指示を行う。また、現実エリア設定部419は、仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA402に、エリア端末200Bの映像データ及び音声データを流す仮想スクリーンの設置を設定する旨の指示を行う。
上記システムにおいて、仮想キャラクタβが仮想エリアVA402に入ると、エリア端末200Bの大型スクリーン204に仮想エリアVA402を表示視点とする仮想空間の表示がされるようになる。また、仮想エリアVA402には、仮想ディスプレイが現れ、仮想スクリーン上で現実エリアA102のカメラ207及びマイクロフォン208で撮影、録音された実空間の映像及び音声が上映される。
この状態においては、大型スクリーン204に仮想エリアVA402が表示され、仮想キャラクタβが写り、仮想ディスプレイにユーザαが写りこんだ実空間内映像が上映されるので、ユーザαと仮想キャラクタβとの間でコミュニケーションが可能になる。
なお、本実施形態は、上記例で示した設定情報には限らない。例えば、現実エリアA102に関する設定情報に、「仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA402に、仮想エリアVA401の仮想カメラの視点情報を表示視点とする仮想ディスプレイの設置を設定」する旨、及び仮想エリアVA402に関する設定情報として、「仮想空間管理サーバ100に対して、仮想エリアVA401に、仮想エリアVA402の仮想カメラの視点情報を表示視点とする仮想ディスプレイの設置を設定」する旨の情報を含ませてもよい。この場合、投影エリアに投影された仮想キャラクタとその相手エリアとなる仮想エリアにいる仮想キャラクタとの間でコミュニケーションを行うように制御することが可能である。そのような場合には、ユーザα及びユーザβは、お互いにディスプレイ204に移る仮想ディスプレイを通じて、相手のユーザの音声が反映された仮想キャラクタを知ることができる。
なお、仮想エリアVA401と仮想エリアVA402とを独立させて、それぞれ別の現実エリアに対応づけることも可能である。
以上のように、仮想エリアを複数設定すれば、ユーザと仮想キャラクタの位置に基づいて、複数のコミュニケーション態様を提供できるようになる。
本実施形態では、仮想キャラクタが仮想エリアから他の仮想エリアへ移動する際に、何ら制限を設けなかった。しかし、例えば、仮想エリアVA401と仮想エリアVA402の境界に、仮想エントランスを設置し、そこを通過しないと仮想エリアの移動ができない、といった制限を設けてもよい。そのような場合には、仮想空間管理サーバ100から仮想キャラクタが仮想エントランスを通過した旨の通知を得ることも可能である。
以上において記述した実施形態は、第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材と、前記第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記実コミュニケーション部材を用いたコミュニケーションを成立させる仮想空間管理装置と、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御するコミュニケーション部材制御装置と、を備えるコミュニケーションシステムを例示している。
また、上記実施形態は、第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材を介して、コミュニケーションを成立させるコミュニケーションシステムのためのコミュニケーション制御装置であって、前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御するコミュニケーション部材制御装置を例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記コミュニケーション手段が、ディスプレイ装置、スピーカ、カメラ、及び、マイクロフォンの少なくとも1つを含むコミュニケーションシステム,及び、前記コミュニケーション部材制御装置が、前記仮想キャラクタに関連付けられた仮想コミュニケーション部材を更に制御するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記コミュニケーション部材制御装置が、実空間内に設定されている所定の現実エリアと、前記実コミュニケーション部材との対応関係を記憶する現実エリア設定情報記憶部と、前記仮想空間内に設定されている所定の仮想エリアと、前記仮想コミュニケーション部材との対応関係を記憶する仮想エリア設定情報記憶部とを備え、前記現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記仮想コミュニケーション部材を制御するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記コミュニケーション部材制御装置が、複数の前記所定の現実エリアを記憶する現実エリア記憶部と、前記現実エリア記憶部に記憶されている現実エリアの何れかにユーザが存在しているか否かを判定する現実エリア判定部と、
複数の前記所定の仮想エリアの範囲を記憶する仮想エリア記憶部と、前記仮想エリア記憶部に記憶されている仮想エリアの何れかに仮想キャラクタが位置しているか否かを判定する仮想エリア判定部とを備えるコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記現実エリア設定情報記憶部が、前記現実エリア内にユーザが入った際に、前記現実エリアに設置されている端末装置、又は、前記仮想空間管理装置のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、前記仮想エリア設定情報記憶部が、前記仮想エリア内に仮想キャラクタが入った際に、前記仮想空エリアの相手エリアとなる実空間内のエリアに設置されている端末装置又は前記仮想空間管理装置のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、前記コミュニケーション部材制御装置が、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記現実エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記実コミュニケーション部材を制御し、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記仮想エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記仮想コミュニケーション部材を制御するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記現実エリア設定情報記憶部が、少なくとも前記仮想空間管理装置に、前記所定の現実エリアの相手エリアとなる仮想エリア内に当該実空間内のエリアを表示する仮想ディスプレイを設置させる旨の制御内容を記憶し、前記仮想エリア設定情報記憶部が、少なくとも当該仮想エリアの相手エリアとなる現実エリアに対応して設置されている端末装置に、当該仮想空間内のエリアを表示させる旨の制御内容を記憶するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記現実エリア設定情報記憶部が、前記所定の現実エリアと、該現実エリア内に位置するユーザに対応付けられた仮想キャラクタが、前記所定の仮想エリア内に位置する仮想キャラクタとコミュニケーションをとるためのコミュニケーション部材との対応関係を記憶し、仮想エリア設定情報記憶部が、前記所定の仮想エリアと、該仮想エリア内にいる仮想キャラクに対応付けられた仮想キャラクタとコミュニケーションをとるための仮想コミュニケーション部材との対応関係を記憶しており、前記コミュニケーション部材制御装置が、前記所定の現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて、前記仮想のコミュニケーション部材を制御するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記コミュニケーション部材制御装置が、前記所定の現実エリア内での位置を、該現実エリアの投影エリアとなる仮想空間内のエリア内での位置に変換するための座標変換規則を記憶する座標変換記憶部と、前記座標変換記憶部に記憶されている座標変換規則を用いて、前記所定の現実エリア内に位置するユーザの位置に基づいて、該ユーザに対応付けられた仮想キャラクタの仮想空間内での位置を制御する仮想キャラクタ制御部とを備えるコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記現実エリア設定情報記憶部が、前記現実エリアにユーザが入った際に、該現実エリアに対応する端末装置、前記仮想空間管理装置、又は、仮想キャラクタ制御部のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、前記仮想エリア設定情報記憶部は、前記仮想エリア内に仮想キャラクタが入った際に、少なくとも当該仮想エリアを投影エリアとする実空間エリアに対応づけて設置されている端末装置または前記仮想空間管理装置に対して指示すべき制御内容を記憶し、前記コミュニケーション部材制御装置は、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置又は前記現実エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記実コミュニケーション部材を制御し、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記仮想エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記仮想コミュニケーション部材を制御し、前記仮想キャラクタ制御部は、前記座標変換記憶部に記憶されている座標変換規則を用いて前記現実エリア内に位置するユーザの位置を仮想空間内の位置に変換することによって、前記投影エリアとなる仮想エリア内で前記ユーザに対応付けられた仮想キャラクタの位置を制御する、請求項9に記載のコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態の少なくとも1つは、前記現実エリア設定情報記憶部は、複数の所定の現実エリア毎に、当該現実エリアに対応する端末装置に、当該現実エリアの投影エリアとなる仮想エリアを表示させる旨の制御内容と、前記仮想キャラクタ制御部に当該現実エリア内に位置しているユーザに係る制御を行わせる旨の制御内容を記憶し、
前記仮想エリア設定情報記憶部は、前記所定の仮想エリア毎に、当該仮想エリアを投影エリアとする現実エリアに対応する端末装置に当該仮想空間内のエリアを表示させる旨の制御内容を記憶するコミュニケーションシステムを例示している。
上記実施形態では、コミュニケーション部材制御手段が、コミュニケーションシステム内に1つもうけられる例を示したが、コミュニケーション部材制御手段は、エリア端末内に設けてもよく、或いは、仮想空間管理サーバ又は仮想キャラクタ操作端末内に設けてもよい。また、測位システムは、単に例示であり、省いてもよい。端末装置や管理サーバなどは、コンピュータシステム内に記憶されたプログラムで実現されることが好ましい。更に、実施形態で示したコミュニケーション部材の種類や個数は、単に例示であり、実施形態で示した種類や個数から種々の変更が可能である。
本発明を特別に示し且つ例示的な実施形態を参照して説明したが、本発明は、その実施形態及びその変形に限定されるものではない。当業者に明らかなように、本発明は、添付のクレームに規定される本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、種々の変更が可能である。
本出願は、2007年11月8日出願に係る日本特許出願2007−291105号を基礎とし且つその優先権を主張するものであり、引用によってその開示の内容の全てを本出願の明細書中に加入する。
本発明は、複数の端末が仮想空間を共有するコミュニケーションシステムに好適に適用可能である。

Claims (18)

  1. 第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材と、
    前記第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記実コミュニケーション部材を用いたコミュニケーションを成立させる仮想空間管理装置と、
    前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御するコミュニケーション部材制御装置と、を備えることを特徴とするコミュニケーションシステム。
  2. 前記コミュニケーション手段が、ディスプレイ装置、スピーカ、カメラ、及び、マイクロフォンの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコミュニケーションシステム。
  3. 前記コミュニケーション部材制御装置は、前記仮想キャラクタに関連付けられた仮想コミュニケーション部材を更に制御する、請求項1又は2に記載のコミュニケーションシステム。
  4. 前記コミュニケーション部材制御装置は、
    実空間内に設定されている所定の現実エリアと、前記実コミュニケーション部材との対応関係を記憶する現実エリア設定情報記憶部と、
    前記仮想空間内に設定されている所定の仮想エリアと、前記仮想コミュニケーション部材との対応関係を記憶する仮想エリア設定情報記憶部とを備え、
    前記現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記仮想コミュニケーション部材を制御する、請求項3に記載のコミュニケーションシステム。
  5. 前記コミュニケーション部材制御装置は、
    複数の前記所定の現実エリアを記憶する現実エリア記憶部と、
    前記現実エリア記憶部に記憶されている現実エリアの何れかにユーザが存在しているか否かを判定する現実エリア判定部と、
    複数の前記所定の仮想エリアの範囲を記憶する仮想エリア記憶部と、
    前記仮想エリア記憶部に記憶されている仮想エリアの何れかに仮想キャラクタが位置しているか否かを判定する仮想エリア判定部とを備える、請求項4に記載のコミュニケーションシステム。
  6. 前記現実エリア設定情報記憶部は、
    前記現実エリア内にユーザが入った際に、前記現実エリアに設置されている端末装置、又は、前記仮想空間管理装置のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、
    前記仮想エリア設定情報記憶部は、前記仮想エリア内に仮想キャラクタが入った際に、前記仮想空エリアの相手エリアとなる実空間内のエリアに設置されている端末装置又は前記仮想空間管理装置のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、
    前記コミュニケーション部材制御装置は、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記現実エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記実コミュニケーション部材を制御し、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記仮想エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記仮想コミュニケーション部材を制御する、請求項4又は5に記載のコミュニケーションシステム。
  7. 前記現実エリア設定情報記憶部は、少なくとも前記仮想空間管理装置に、前記所定の現実エリアの相手エリアとなる仮想エリア内に当該実空間内のエリアを表示する仮想ディスプレイを設置させる旨の制御内容を記憶し、
    前記仮想エリア設定情報記憶部は、少なくとも当該仮想エリアの相手エリアとなる現実エリアに対応して設置されている端末装置に、当該仮想空間内のエリアを表示させる旨の制御内容を記憶する、請求項6に記載のコミュニケーションシステム。
  8. 前記現実エリア設定情報記憶部は、前記所定の現実エリアと、該現実エリア内に位置するユーザに対応付けられた仮想キャラクタが、前記所定の仮想エリア内に位置する仮想キャラクタとコミュニケーションをとるためのコミュニケーション部材との対応関係を記憶し、
    仮想エリア設定情報記憶部は、前記所定の仮想エリアと、該仮想エリア内にいる仮想キャラクに対応付けられた仮想キャラクタとコミュニケーションをとるための仮想コミュニケーション部材との対応関係を記憶しており、
    前記コミュニケーション部材制御装置は、前記所定の現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて、前記仮想のコミュニケーション部材を制御する、請求項4又は5に記載のコミュニケーションシステム。
  9. コミュニケーション部材制御装置は、
    前記所定の現実エリア内での位置を、該現実エリアの投影エリアとなる仮想空間内のエリア内での位置に変換するための座標変換規則を記憶する座標変換記憶部と、
    前記座標変換記憶部に記憶されている座標変換規則を用いて、前記所定の現実エリア内に位置するユーザの位置に基づいて、該ユーザに対応付けられた仮想キャラクタの仮想空間内での位置を制御する仮想キャラクタ制御部とを備える、請求項6〜8の何れか一に記載のコミュニケーションシステム。
  10. 前記現実エリア設定情報記憶部は、前記現実エリアにユーザが入った際に、該現実エリアに対応する端末装置、前記仮想空間管理装置、又は、仮想キャラクタ制御部のいずれかに対して指示すべき制御内容を記憶し、
    前記仮想エリア設定情報記憶部は、前記仮想エリア内に仮想キャラクタが入った際に、少なくとも当該仮想エリアを投影エリアとする実空間エリアに対応づけて設置されている端末装置または前記仮想空間管理装置に対して指示すべき制御内容を記憶し、
    前記コミュニケーション部材制御装置は、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置又は前記現実エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記実コミュニケーション部材を制御し、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている制御内容に従って、前記仮想空間管理装置または前記仮想エリアに対応する端末装置に制御指示を出すことによって前記仮想コミュニケーション部材を制御し、
    前記仮想キャラクタ制御部は、前記座標変換記憶部に記憶されている座標変換規則を用いて前記現実エリア内に位置するユーザの位置を仮想空間内の位置に変換することによって、前記投影エリアとなる仮想エリア内で前記ユーザに対応付けられた仮想キャラクタの位置を制御する、請求項9に記載のコミュニケーションシステム。
  11. 前記現実エリア設定情報記憶部は、複数の所定の現実エリア毎に、当該現実エリアに対応する端末装置に、当該現実エリアの投影エリアとなる仮想エリアを表示させる旨の制御内容と、前記仮想キャラクタ制御部に当該現実エリア内に位置しているユーザに係る制御を行わせる旨の制御内容を記憶し、
    前記仮想エリア設定情報記憶部は、前記所定の仮想エリア毎に、当該仮想エリアを投影エリアとする現実エリアに対応する端末装置に当該仮想空間内のエリアを表示させる旨の制御内容を記憶する、請求項10に記載のコミュニケーションシステム。
  12. 第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、少なくとも第1のユーザが利用する実コミュニケーション部材を介してコミュニケーションを成立させ、
    前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御することを特徴とするコミュニケーション方法。
  13. 実空間内に設定されている所定の現実エリアと、前記実コミュニケーション部材との対応関係を現実エリア設定情報記憶部に記憶し、
    前記仮想空間内に設定されている所定の仮想エリアと、仮想コミュニケーション部材との対応関係を仮想エリア設定情報記憶部に記憶し、
    前記現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記仮想コミュニケーション部材を制御する、請求項12に記載のコミュニケーション方法。
  14. 前記所定の現実エリア記憶部に記憶されている現実エリア内にユーザが存在しているか否かを判定し、
    前記所定の仮想エリア記憶部に記憶されている仮想エリア内に仮想キャラクタが位置しているか否かを判定する、請求項13に記載のコミュニケーション方法。
  15. コンピュータを用い、仮想空間を利用してユーザ間のコミュニケーションを成立させるコミュニケーションシステムのためのプログラムであって、前記コンピュータに、
    第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、少なくとも第1のユーザが利用する実コミュニケーション部材を介してコミュニケーションを成立させる処理と、
    前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御する処理とを実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 前記コンピュータに、
    実空間内に設定されている所定の現実エリアと、前記実コミュニケーション部材との対応関係を現実エリア設定情報記憶部に記憶する処理と、
    前記仮想空間内に設定されている所定の仮想エリアと、仮想コミュニケーション部材との対応関係を仮想エリア設定情報記憶部に記憶する処理と、
    前記現実エリア内にユーザが存在していることを検知すると、前記現実エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記実コミュニケーション部材を制御し、前記所定の仮想エリア内に仮想キャラクタが位置していることを検知すると、前記仮想エリア設定情報記憶部に記憶されている対応関係に基づいて前記仮想コミュニケーション部材を制御する処理とを更に実行させる、請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記コンピュータに、
    前記所定の現実エリア記憶部に記憶されている現実エリア内にユーザが存在しているか否かを判定する処理と、
    前記所定の仮想エリア記憶部に記憶されている仮想エリア内に仮想キャラクタが位置しているか否かを判定する処理とを更に実行させる、請求項16に記載のプログラム。
  18. 第1のユーザと、仮想空間内に配置され第2のユーザに対応付けられた仮想キャラクタとの間で、前記第1のユーザが用いる実コミュニケーション部材を介して、コミュニケーションを成立させるコミュニケーションシステムのためのコミュニケーション制御装置であって、
    前記第1のユーザの実空間内での位置と、前記仮想キャラクタの仮想空間内での位置とに基づいて、前記実コミュニケーション部材を制御することを特徴とするコミュニケーション部材制御装置。

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