JPWO2009041316A1 - リニアモータシステム - Google Patents

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Abstract

一つの固定子に対して二つ以上の可動子が設置されるリニアモータシステムにおいて、二つ以上の可動子の相互作用によってリニアモータ全体のコギングを低減する新たなリニアモータシステムを提供する。リニアモータは、N極及びS極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる界磁部を有するベースと、界磁部に対向して配置されるコアの複数の突極に三相コイルが巻かれる電機子を有すると共に、ベースの長手方向に並べられる第一及び第二のスライダと、を備える。制御装置は、第一のスライダの電機子に供給される電流と第二のスライダの電機子に供給される電流の位相とが電気角で実質的に90度ずれるように、第一及び第二のスライダの電機子に供給する電流を制御する。

Description

本発明は、電力を直線的な運動エネルギに変換するリニアモータに関し、特にリニアモータに供給する電力を制御することでリニアモータに発生するコギングを低減するリニアモータシステムに関する。
リニアモータは、回転形モータの固定子側と可動子側を直線状に引き伸ばしたもので、電気エネルギを直接、直線的な推力に変換する。リニアモータの固定子には、N極とS極の磁極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる。固定子上には、ギャップを介して可動子が配置される。固定子と可動子との間のギャップを一定に保つように、可動子の直線運動はリニアガイド、軸受などの案内装置によって案内される。
可動子には、永久磁石に対向する磁性体のコアが設けられる。コアは界磁部に向かって突出する複数の突極を有する。複数の突極には、U,V,W相の三相コイルが巻かれる。U,V,W相の三相コイルに120度の位相差をもつ三相交流電流を流すと、三相コイルに移動磁界が発生する。永久磁石が作る磁界と三相コイルが作る移動磁界が作用して、可動子が直線運動する。
コイルが発生する磁界を強くするためにコアが設けられる。コアは珪素鋼などの磁性材料からなるので、コイルに電流を流さない状態でも、コアの突極と永久磁石との間には磁気吸引力が発生する。可動子が固定子に沿って移動するとき、コアの突極は磁気吸引力によって前方の永久磁石に引かれたり、後方の永久磁石に引き戻されたりする。このため、可動子に加わる磁気吸引力が永久磁石の磁極ピッチ毎に周期的に変化する。この吸引力の周期的な変動がコギングと呼ばれる。コイルに電流を流したとしても、コギングは残り、外乱として働く。
コギングを打ち消すための対策として、図11に示されるように、可動子のコア1の移動方向の両端に磁性体からなる補助磁極2a,2bを設けたリニアモータが知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。このリニアモータにおいて、補助磁極2a,2bは、コア1の移動方向の両端の突極1a,1bの磁束を強めるために設けられる。もし補助磁極2a,2bを設けないならば、両端の突極1a,1bの磁気回路が形成されにくくなり、両端の突極1a,1bの磁束が中央の突極1cの磁束に比べて弱くなってしまう。両端の突極1a,1bの磁束が弱くなると、中央の突極1cに発生する磁束とのアンバランスが発生するので、コギングが発生する。両端の突極1a,1bの磁束を強めてアンバランスを解消するために、補助磁極2a,2bが設けられる。
実公平7−53427号公報 特開昭55−6887号公報
従来のリニアモータのコギング対策はいずれも、コア及び三相コイルで構成される一つの可動子内での対策であった。そして、一つの固定子に対して固定子の長手方向に二つ以上の可動子が設けられるリニアモータの場合には、別々にコギング対策が採られた二つの可動子を一つの固定子上に並べて配置し、これによってリニアモータ全体のコギングを低減していた。
そこで本発明は、一つの可動子内でコギングを低減するのではなく、二つ以上の可動子の相互作用によってリニアモータ全体のコギングを低減する新たなリニアモータシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、N極及びS極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる界磁部を有するベースと、前記界磁部に対向して配置されるコアの複数の突極に三相コイルが巻かれる電機子を有すると共に、前記ベースの長手方向に並べられる第一及び第二のスライダと、を含み、前記第一及び前記第二のスライダが前記ベースに対して前記長手方向に相対的に直線運動するリニアモータと、前記第一のスライダの電機子に供給される電流の位相と前記第二のスライダの電機子に供給される電流の位相とが電気角で実質的に90度ずれるように、前記第一及び前記第二のスライダの電機子に供給する電流を制御する制御装置と、を備えるリニアモータシステムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリニアモータシステムにおいて、前記制御装置は、前記第一のスライダの電機子に電力を供給する第一の電力変換器と、前記第二のスライダの電機子に電力を供給する第二の電力変換器と、上位制御装置からの指令、並びにリニアモータの位置及び速度の少なくとも一方を検出するセンサからの情報に基づいて、前記第一及び前記第二の電力変換器に電圧指令を出力すると共に、前記第一及び前記第二の電力変換器に出力する電圧指令の位相を電気角で実質的に90度ずらす制御器と、を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のリニアモータシステムにおいて、前記第一のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心から、前記第二のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心までの距離が、前記界磁部のN極−N極間の磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、N極及びS極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる界磁部を有するベースと、前記界磁部に対向して配置されるコアの複数の突極に三相コイルが巻かれる電機子を有すると共に、前記ベースの長手方向に並べられる第一及び第二のスライダと、を含み、前記第一及び前記第二のスライダが前記ベースに対して前記長手方向に相対的に直線運動するリニアモータと、前記第一及び前記第二のスライダの電機子に供給する電流を制御する制御装置と、を備え、前記第一のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心から、前記第二のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心までの距離が、前記界磁部のN極−N極間の磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定されるリニアモータシステムである。
請求項1に記載の発明によれば、第一及び第二のスライダの電機子に電気角で実質的に90度ずれた電流を供給することで、第一及び第二のスライダに発生するコギングが互いに打ち消し合うように作用する。したがって、第一及び第二のスライダの相互作用によって、リニアモータ全体のコギングを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、一つの制御器で第一及び第二の電力変換器を制御するので、第一及び第二のスライダの電機子を別々の制御器で制御する場合に比べて、制御装置を簡素化することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第一及び第二のスライダの電機子を磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)だけ位相をずらして配置するので、リニアモータ全体のコギングを低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、第一及び第二のスライダの電機子を磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)だけ位相をずらして配置するので、リニアモータ全体のコギングを低減することができる。
発明の一実施形態のリニアモータシステムの構成図 リニアモータの斜視図(一部テーブルの断面図) リニアモータの正面図 電機子の移動方向に沿った断面図 ベースの上面に取り付けられる界磁部の斜視図 ユニット化された界磁部の平面図 第一の電機子に発生するコギングを示すグラフ リニアモータ全体のコギング力の波形を示すグラフ 第一のスライダと第二のスライダの位置関係を示す模式図 サーボドライバの制御の全体構成図 従来の補助磁極を取り付けたリニアモータの概略図
符号の説明
4…ベース
5…テーブル
5a,5b…分割テーブル
6…サーボドライバ(制御装置)
7…第一のスライダ
8…第二のスライダ
10…エンコーダ(センサ)
11…第一の電力変換器
12…第二の電力変換器
14…制御器
17…第一の電機子
18…第二の電機子
24…界磁部
32…コア
32a,32b,32c…突極
32b…中央の突極
33a,33b,33c…コイル
33…三相コイル
41…永久磁石
以下添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態のリニアモータシステムの構成図を示す。本発明のリニアモータシステムは、細長く伸びるベース4に沿ってテーブル5が直線運動するリニアモータと、リニアモータを制御する制御装置であるサーボドライバ6と、から構成される。
リニアモータのベース4には、固定子として、複数の永久磁石からなる界磁部が設けられる。また、リニアモータのテーブル5には、第一のスライダ7及び第二のスライダ8がベース4の長手方向に並べて取り付けられる。各スライダ7,8は、可動子として、コアに三相コイルが巻かれた電機子を有する。第一及び第二のスライダ7,8の取り付けピッチは、界磁部の磁極ピッチの1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定される。第一のスライダ7と第二のスライダ8とをこのように位相をずらせて配置することで、第一及び第二のスライダ7,8の相互作用によって、リニアモータ全体のコギングを低減することができる。
テーブル5には、テーブル5の位置及び速度を検出するセンサとして、リニアスケールなどのエンコーダ10が取り付けられる。エンコーダ10が生成する信号は、サーボドライバ6に出力される。サーボドライバ6は、第一及び第二のスライダ7,8に電力を供給する第一及び第二の電力変換器11,12と、コンピュータなどの上記制御装置からの位置指令、並びにエンコーダ10からの信号に基づいて、第一及び第二の電力変換器11,12を制御する制御器14と、から構成される。上述のように、第一のスライダ7と第二のスライダ8とは、界磁部の磁極ピッチτの1/4×(2N−1)倍(N:自然数)だけ位相がずれている。制御器14は、位相がずれている第一及び第二のスライダ7,8を同期して作動させることができるように、第一の電力変換器11に出力する電圧指令の位相と第二の電力変換器12に出力する電圧指令の位相とを、電気角で+90度又は−90度ずらす。
ここで、制御器14の回路は一枚の制御基板につくられる。二つの電力変換器11,12の回路のそれぞれは、二枚の電力基板それぞれにつくられる。サーボドライバ6には、一枚の制御基板と、二枚の電力基板が組み込まれる。二枚の電力基板に対して、一枚の制御基板を共用することで、サーボドライバ6の構成を簡略化することができる。
図2は、リニアモータの斜視図(分割テーブル5a,5bの断面図を含む)を示し、図3は正面図を示す。細長く伸びるベース4上には、リニアモータの固定子である界磁部24が設けられる。ベース4には、第一及び第二のスライダ7,8がベース4の長手方向にスライド可能に組み付けられる。
各スライダ7,8は、分割テーブル5a,5bと、分割テーブル5a,5bの下面に取り付けられる電機子17,18と、を有する。分割テーブル5a,5bは、第一のスライダ7と第二のスライダ8とで、共通のテーブル5(図1参照)を使用してもよいし、分離した分割テーブル5a,5bを使用してもよい。ベース4上には、第一及び第二のスライダ7,8の直線運動を案内するリニアガイド23が取り付けられる。分割テーブル5a,5bは、リニアガイド23の移動ブロック21の上面に取り付けられる。分割テーブル5a,5bの下面の左右のリニアガイド23の間には、リニアモータの可動子である電機子17,18が吊り下げられる。図3の正面図に示されるように、界磁部24と電機子17,18との間にはギャップgが設けられる。リニアガイド23は、分割テーブル5a,5bの移動に係らず、このギャップgを一定に維持する。
ベース4は、底壁部4aと、底壁部4aの幅方向の両側に設けられる一対の側壁部4bとから構成される。底壁部4aの上面には、界磁部24が取り付けられる。側壁部4bの上面には、リニアガイド23の軌道レール22が取り付けられる。軌道レール22には、移動ブロック21がスライド可能に組み付けられる。軌道レール22と移動ブロック21との間には、転がり運動可能に複数のボールが介在される(図示せず)。移動ブロック21には、複数のボールを循環させるためのサーキット状のボール循環経路が設けられる。軌道レール22に対して移動ブロック21がスライドすると、複数のボールがこれらの間を転がり運動し、また複数のボールがボール循環経路を循環する。このため、軌道レール22に対する移動ブロック21の円滑なスライドが可能になる。
リニアガイド23の移動ブロック21の上面には、分割テーブル5a,5bが取り付けられる。分割テーブル5a,5bは、例えばアルミなどの非磁性材料からなる。分割テーブル5a,5bには、移動対象が取り付けられる。分割テーブル5a,5bには、ベース4に対するテーブル5の位置を検出するエンコーダ10が取り付けられる。エンコーダ10が検出した位置信号は、リニアモータを駆動するサーボドライバ6に送られる。サーボドライバ6は、上位のコントローラからの位置指令どおりにテーブル5が移動するように、電機子17,18に供給する電流を制御する。
図4は、電機子17,18の移動方向に沿った断面図を示す。電機子17,18の構造は、第一のスライダ7及び第二のスライダ8とで同一である。分割テーブル5a,5bの下面には、断熱材31を介して電機子17,18が取り付けられる。電機子17,18は、珪素鋼などの磁性材料からなるコア32と、コア32の突極32a,32b,32cに巻かれる三相コイル33と、から構成される。コア32は、テーブル5の下面に取り付けられる基部プレート32dと、基部プレート32dから下方向に張り出す櫛歯状の突極32a,32b,32cと、から構成される。突極32a,32b,32cの個数は3の倍数であり、この実施形態では3個である。突極32a,32b,32cは、電機子17,18の移動方向に一定のピッチを保って並べられる。三つの突極32a,32b,32cそれぞれには、U相、V相及びW相いずれかのコイル33a,33b,33cが巻かれる。三相コイル33には、120度の位相差をもつ三相交流電流が流される。三相コイル33を突極32a,32b,32cに巻いた後、三相コイル33は樹脂封止される。
第一及び第二の分割テーブル5a,5bの下面には、電機子17,18を挟んで一対の補助コア34が取り付けられてもよい。補助コア34は、一般構造用圧延鋼、珪素鋼などの磁性材料からなり、電機子17,18単独のコギングを低減する。
図5は、ベース4の上面に取り付けられる界磁部24を示す。界磁部24は、薄板状のヨーク40と、ヨーク40上に一列に並べられる複数の永久磁石41と、から構成される。永久磁石41は、保磁力の高いネオジウム磁石などの希土類磁石である。板状の永久磁石41の上面側にはN極又はS極の一方、裏面側には残りの一方が形成される。長手方向にN極とS極が交互に形成されるように複数の永久磁石41が、ヨーク40上に並べられる。永久磁石41は接着などでヨーク40に固定される。
ヨーク40は、一般構造用圧延鋼、珪素鋼などの磁性材料からなる。ヨーク40は細長い板上に形成される。ヨーク40に固定された永久磁石41は、カバープレート42で覆われる。カバープレート42も接着などによってヨーク40に固定される。永久磁石41及びカバープレート42が固定されたヨーク40は、ボルト43などの固定手段によってベース4に取り付けられる。界磁部24はユニット化されていて、ベース4の長さに応じてユニット化された複数の界磁部24がベース4に取り付けられる。界磁部24が固定されたベース4は、ボルト44などの固定手段によって図示しない定盤などに固定される。
図6は、界磁部24の平面図を示す。この実施形態では、永久磁石41の平面形状は平行四辺形に形成される。N極の永久磁石41aの中心からN極の永久磁石41aの中心までの距離が、界磁部24のN極−N極間の磁極ピッチτである。勿論、界磁部のN極−N極間の磁極ピッチτは、N極―S極間の磁極ピッチτ1の2倍であり、S極―S極間の磁極ピッチに等しい。
図7は、第一の電機子17に発生するコギングを示す。界磁部24の永久磁石41上を磁性材料からなるコア32が移動するとき、永久磁石41とコア32との間で磁気吸引力が発生する。磁気吸引力のうち、第一の電機子17の移動方向に発生する成分がコギングに関係する。第一の電機子17の移動方向に直交する成分(垂直方向の吸引力)は、リニアガイド23に受けられていて、コギングには無関係である。
三相コイル33に電流を流さない状態で、第一の電機子17を界磁部24に対して直線的に移動させたとき、コア32の突極32a,32b,32cは移動方向の前方の永久磁石41に引かれたり、後方の永久磁石41に引かれたりする。この吸引力の周期的な変動がコギングである。
図7のグラフは、第一の電機子17を電気角で−180度から0度まで(N極―N極間の磁極ピッチの1/2)移動させたとき、各突極32a,32b,32cに発生するコギング力を示す。U,V及びW相の突極32a,32c,32bに発生するコギング力は、U,V及びW相の三相コイルに流れる電流と同様に、120度位相がずれたサインカーブの波形を描く。もし三つのサインカーブの振幅が同じであるならば、三つの突極32a,32b,32cのコギング力を合算したコア全体のコギング力は、第一の電機子17の位置によらず常にゼロになる。すなわち、コギングが発生しなくなる。
しかし、中央のW相の突極32bは最も磁気抵抗が低く、磁束が通り易い。U,V及びW相の突極のコギング力を比較すると、中央のW相の突極32bのコギング力が一番大きく、両端の突極32a,32cのコギング力は小さい。このため、コア全体のコギング力は、中央のW相の突極32bのコギング力に同期して発生する。もしW相の突極32bのコギング力を打ち消すようなコギング力を、第二の電機子18に発生させることができれば、リニアモータ全体のコギング力を低減することができる。すなわち、第二のスライダ8の電機子18が発生するコギング力の波形の位相と、第一のスライダ7の電機子17が発生するコギング力の波形の位相とを、電気角で90度ずらせば、両者のコギング力が互いに打ち消し合うように作用するので、リニアモータ全体のコギング力を低減することができる。
図8は、第一のスライダ7が発生するコギング力の波形と、第二のスライダ8が発生するコギング力の波形を合算したリニアモータ全体のコギング力の波形を示す。第二のスライダ8の第二の電機子18が発生するコギング力の波形は、第一のスライダ7の第一の電機子17が発生するコギング力の波形に対して、位相が電気角で90度ずれていて、第一のスライダ7の電機子17が発生するコギング力の波形を反転させたものになっている。このため、これらの波形を合算させたリニアモータ全体のコギング力の波形は、第一及び第二の電機子17,18の電気角によらず常にゼロに近づく。
図9は、第一のスライダ7と第二のスライダ8の位置関係を示す。第一のスライダ7の第一の電機子17が発生するコギング力の波形の位相を、第二のスライダ8の第二の電機子18が発生するコギング力の波形の位相に対して、電気角で90度ずらすためには、第一のスライダ7のコア32の中央の突極32bの中心から、第二のスライダ8のコア32の中央の突極32bの中心までの距離は、界磁部のN極−N極間の磁極ピッチτの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定すればよい。すなわち、磁極ピッチτの1/4の奇数倍に設定すればよい。これとは逆に、もし偶数倍に設定するならば、第二のスライダ8の第二の電機子18が発生するコギング力が、第一のスライダ7の第一の電機子17が発生するコギング力を強める。
なお、実際のコギングの発生状況や各スライダ17,18の取付けスペースによっては、第一のスライダ7の中央の突極32bの中心から第二のスライダ8の中央の突極32bの中心までの距離τが、磁極ピッチの1/4×奇数倍から僅かにずれてもよい。実質的に磁極ピッチ×1/4の奇数倍には、このような場合も含まれる。
図10は、d−q座標系を用いたサーボドライバ6の制御の全体構成を示す。第一及び第二の電機子17,18(図ではモータと記載)に対応して設けられる第一及び第二の電力変換器P1,P2と、第一及び第二の電力変換器P1,P2を制御する制御器が基本構成である。第一及び第二の電力変換器P1,P2は、電機子17,18に電力を供給する電圧形PWMインバータなどである。制御器は、電流制御を行うためのq軸電流制御器51、電流指令を演算するための推力電流変換器52、速度制御を行うための速度制御器53、及び位置制御を行うための位置制御器54と、から構成される。速度検出器55、位置検出器56は、エンコーダ10と共用される。
制御系は、位置制御ループ、速度制御ループ、電流制御ループの三つのループから構成される。位置制御ループがメインループで、速度制御ループ、電流制御ループの順でよりマイナーなループになる。
位置制御器54は、上位制御装置から出力される位置指令値θ rmと位置検出器56からの位置帰還値θrmの偏差に基づいて速度指令ω rmを演算する。速度制御器53は、速度指令値ω rmと速度検出器55からの速度帰還値ωrmの偏差に基づいて、推力指令t rmを演算する。推力電流変換器52は、推力指令t rmに基づいて、q軸電流指令i qを演算する。d軸電流制御器59は、d軸と同方向の電流成分であるd軸電流指令i dを演算する。同期モータでは、磁石によるd軸磁束が確立されているので、d軸電流指令i dは通常0にして制御する。
ベクトル回転器・3相2相変換器60は、位相検出器61からの電気角信号θreに基づいて、第一の電機子17の三相帰還電流値iu,iv,iwをd軸電流idとq軸電流iqに変換する。d軸電流制御器59は、d軸電流指令i dとd軸電流idとの偏差を取り、d軸電圧の指令値V dを演算する。q軸電流制御器51は、q軸電流指令i qとq軸電流iqとの偏差を取り、q軸電圧の指令値V qを演算する。第一のベクトル回転器・2相3相変換器63は、これらの電圧指令V d,V q及び電気角信号θreに基づいて、三相電圧指令V u,V v,V wを出力する。第二のベクトル回転器・2相3相変換器64は、これらの電圧指令V d,V q及び電気角信号θreに基づいて、第一のベクトル回転器・2相3相変換器63が出力する三相電圧指令に対して、電気角で+90度又は−90度位相がずれた三相電圧指令V u,V v,V wを出力する。具体的には、電気角θにθ→θ+90°又はθ→θ−90°を代入し、三相電圧指令を演算する。U相、V相、W相の電圧指令V u,V v,V wは、互いに120度ずつ位相がずれているので、U相同士、V相同士、W相同士の位相が電気角で+90度又は−90度位相がずれていることになる。第一及び第二の電力変換器11,12は、これらの電圧指令に基づいて出力電圧をPWM制御し、最終的には第一及び第二の電機子17,18に流れる電流を制御する。
以上のようにして、第一及び第二の電機子17,18に電気角で90度位相がずれた三相交流電流を供給することができる。図9に示されるように、第一のスライダ7のコア32の中央の突極32bの中心から、第二のスライダ8のコア32の中央の突極32bの中心までの距離は、界磁部のN極−N極間の磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定される。第一及び第二の電機子17,18に電気角で90度位相がずれた三相交流電流を供給することで、ピッチをこのように保った第一のスライダ7と第二のスライダ8とを同期して直線運動させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で様々な実施形態に具現化できる。例えば、三つで一組の突極が二組、すなわち合計六つの突極が設けられてもよい。この場合、中央突極が二つあることになるので、中央突極の中心は二つの中央突極の中心になる。合計九つの突極が設けられた場合には、端から5番目の突極が中央突極になる。
また、第一のスライダと第二のスライダの相互作用により、リニアモータ全体のコギングを低減しているので、電機子の両側に各スライダ単体のコギングを低減する補助コアを設けなくてもよい。さらに、第一及び第二のスライダの他に、第三や第四のスライダを設けてもよい。
さらに、上記実施形態では第一及び第二のスライダが直線運動し、ベースが固定されているが、ベースに対する第一及び第二のスライダの直線運動は相対的なものであるので、ベースが直線運動し、第一及び第二のスライダが固定されていてもよい。
本明細書は、2007年9月28日出願の特願2007-256320に基づく。この内容はすべてここに含めておく。

Claims (4)

  1. N極及びS極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる界磁部を有するベースと、前記界磁部に対向して配置されるコアの複数の突極に三相コイルが巻かれる電機子を有すると共に、前記ベースの長手方向に並べられる第一及び第二のスライダと、を含み、前記第一及び前記第二のスライダが前記ベースに対して前記長手方向に相対的に直線運動するリニアモータと、
    前記第一のスライダの電機子に供給される電流の位相と前記第二のスライダの電機子に供給される電流の位相とが電気角で実質的に90度ずれるように、前記第一及び前記第二のスライダの電機子に供給する電流を制御する制御装置と、を備えるリニアモータシステム。
  2. 前記制御装置は、
    前記第一のスライダの電機子に電力を供給する第一の電力変換器と、
    前記第二のスライダの電機子に電力を供給する第二の電力変換器と、
    上位制御装置からの指令、並びにリニアモータの位置及び速度の少なくとも一方を検出するセンサからの情報に基づいて、前記第一及び前記第二の電力変換器に電圧指令を出力すると共に、前記第一及び前記第二の電力変換器に出力する電圧指令の位相を電気角で実質的に90度ずらす制御器と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータシステム。
  3. 前記第一のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心から、前記第二のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心までの距離が、前記界磁部のN極−N極間の磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアモータシステム。
  4. N極及びS極が交互に形成されるように複数の永久磁石が並べられる界磁部を有するベースと、前記界磁部に対向して配置されるコアの複数の突極に三相コイルが巻かれる電機子を有すると共に、前記ベースの長手方向に並べられる第一及び第二のスライダと、を含み、前記第一及び前記第二のスライダが前記ベースに対して前記長手方向に相対的に直線運動するリニアモータと、
    前記第一及び前記第二のスライダの電機子に供給する電流を制御する制御装置と、を備え、
    前記第一のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心から、前記第二のスライダの前記コアの前記長手方向における中央の突極の中心までの距離が、前記界磁部のN極−N極間の磁極ピッチの実質的に1/4×(2N−1)倍(N:自然数)に設定されるリニアモータシステム。
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