JPWO2009040885A1 - ロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラム - Google Patents

ロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラム Download PDF

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Abstract

ロボットの上半身に外力が加えられた場合に、反射制御部(123d)が、ジャイロインデックスを用いて反射制御が必要であるか否かを判定し、反射制御が必要と判定した場合には、ZMPの位置、ZMPの位置変化量およびロボットが片脚立ちか両脚立ちかに基づいて適切な反射制御を行う。なお、ジャイロインデックスは、ジャイロセンサによって検出される横向き(ローリング)方向および前後(ピッチング)方向の胴体の回転角度から算出され、ZMPの位置は足裏に設けられた力センサによって検出される力から算出される。

Description

この発明は、ロボットの歩行を制御するロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムに関し、特に、歩行中に上半身に加えられた外力にロボットを対応させることができるロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムに関するものである。
近年、ヒューマノイドロボット、特にヒューマノイドロボットの歩行は数多くの研究者の注意を引いている。このヒューマノイドロボットの歩行に関する研究の大部分は、ZMP(Zero Moment Point)規範を用いている。このZMP規範は、支持多角形の内部にZMPを留めるように制御する。このアプローチでは、ヒューマノイドロボットやロボットの周囲環境を正確にモデリングし、微分方程式を解くことになる。ところが、このモデリングはアンノウンな要素がある場合には難しくなる。さらに、微分方程式を解くのに時間がかかるため、リアルタイム制御は困難なものとなる。
他のアプローチとして、ZMP規範を用いない方法がある。例えば、ロボットの可動部の周期運動を利用して、ロボットの姿勢が安定するよう周期運動の位相を調節する従来技術がある(特許文献1を参照)。ここで、可動部とは、ロボットの脚や腕である。
また、ヒューマノイドロボットやロボットの周囲環境のモデリングを不要としつつ、ヒューマノイドロボットがさまざまな運動を安定して行うことができるよう効率的に制御する技術が特許文献2に記載されている。
特開2005−96068号公報 特開2007−175809号公報
しかしながら、かかる従来技術には、歩行中に上半身に外力を受けるとロボットは周期運動を継続することが不可能となり、ロボットを制御下に置くことができなくなるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、歩行中に上半身に加えられた外力にロボットを対応させることができるロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、ロボットの歩行を制御するロボット制御装置であって、ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御手段と、前記歩行動作制御手段による制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、ロボットの歩行を制御するロボット制御方法であって、ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御ステップと、前記歩行動作制御ステップによる制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御ステップと、を含んだことを特徴とする。
また、本発明は、ロボットの歩行を制御するロボット制御プログラムであって、ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御手順と、前記歩行動作制御手順による制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
かかる発明によれば、ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成して、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御し、制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行するよう構成したので、ロボットの上半身に加えられた外力を適切に検出して反射制御を実行することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、所定の安定領域内にない場合には、歩行動作を停止し、ローリング振幅およびZMPフィードバックゲインを増加し、上げている脚を外力により上半身が振られた方向へ移動する制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、所定の安定領域内にない場合には、歩行動作を停止し、ローリング振幅およびZMPフィードバックゲインを増加し、上げている脚を外力により上半身が振られた方向へ移動する制御を実行するよう構成したので、大きな外力に対しても適切に対応することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、片脚立ちである場合には、歩行動作を停止し、上げている脚を外力の方向へ動かして着地し、外力の減少にともなって元の姿勢に復帰する制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、片脚立ちである場合には、歩行動作を停止し、上げている脚を外力の方向へ動かして着地し、外力の減少にともなって元の姿勢に復帰する制御を実行するよう構成したので、外力が大きくない場合には歩行動作を継続することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能である場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈し、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能である場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈し、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行するよう構成したので、ロボットを安定させることができる。
また、本発明は、上記発明において、前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能でない場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈するとともに脚を折り曲げ、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能でない場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈するとともに脚を折り曲げ、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行するよう構成したので、ロボットをより安定させることができる。
本発明によれば、ロボットの上半身に加えられた外力を適切に検出して反射制御を実行するので、ロボットの転倒を防ぎ、安定させることができるという効果を奏する。
図1は、本実施例に係るロボット歩行を説明する図である。 図2は、各フレームP0〜P11の状態遷移図である。 図3は、本実施例に係るロボットの概略図である。 図4は、ロボットの歩行運動を説明するタイムチャートである。 図5は、本実施例に係るロボット制御システムの機能ブロック図である。 図6は、中央制御部の構成を示す機能ブロック図である。 図7は、ZMPの軌跡を示す図である。 図8は、反射制御部によるZMPの計算法を示す図である。 図9は、反射制御部による反射制御の処理手順を示すフローチャートである。 図10は、第1反射制御の処理手順を示すフローチャートである。 図11は、第2反射制御の処理手順を示すフローチャートである。 図12は、第3反射制御の処理手順を示すフローチャートである。 図13は、第4反射制御の処理手順を示すフローチャートである。 図14は、本実施例に係るロボット制御プログラムを実行するコンピュータの構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
10 ピッチ腰関節
11R 右ヨー股関節
11L 左ヨー股関節
12R 右ロール股関節
12L 左ロール股関節
13R 右ピッチ股関節
13L 左ピッチ股関節
14R 右ピッチ膝関節
14L 左ピッチ膝関節
15R 右ピッチ足首関節
15L 左ピッチ足首関節
16R 右ロール足首関節
16L 左ロール足首関節
20 胴体
30R 右脚
30L 左脚
40 足裏
50a〜50d,1151〜115m 力センサ
60,111 ジャイロセンサ
100 外部端末装置
110 ロボット
112 ジャイロセンサ制御部
1131〜113n 関節
1141〜114n 関節制御部
1161〜116m 力センサ制御部
121 通信インターフェース
122 メモリ
123 中央制御部
123a 動作生成部
123b コンプライアンス制御部
123c フィードバック制御部
123d 反射制御部
123e 補正部
200 コンピュータ
210 RAM
220 CPU
230 フラッシュメモリ
231 ロボット制御プログラム
240 USBインターフェース
250 COMインターフェース
以下に、本発明に係るロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例に係るロボット歩行を説明する図である。ここで、ロボットの右脚は実線で、ロボットの左脚は点線で表されている。ここでは、あらかじめロボットの歩行運動中のさまざまな姿勢を定義する複数のフレームPiがロボット制御装置に設定される。正確には、フレームはロボットの関節の角度などのパラメータを定義する。
図1では、P0からP11までの12のフレームが設定されている。ただし、このフレーム数は任意である。フレームP0は、ロボットが倒れることなく単独で立っている歩行前の姿勢を表している。フレームP1,P6,P11は、ロボットが倒れることなく単独で立って、動かないでいる姿勢である。
たとえば、フレームP6では、ロボットのリニア速度は0であり、ロボットは左脚のみで立っており、歩幅は0である。フレームP1とフレームP11のロボットの状態は同じである。すなわち、これらのフレームP1,P11においては、ロボットのリニア速度は0であり、ロボットは右脚のみで立っており、歩幅は0となっている。歩幅が0とは、ロボットの両脚が揃っていることを意味する。フレームP1,P6,P11においては、ロボットは単独で立っており、また、歩幅は0であるので、これらのフレームをリファレンスフレームと呼ぶこととする。
あるフレームから別のフレームへの切り替えは、すべての介在するフレームの姿勢を補間することにより行われる。また、リファレンスフレーム以外のフレームにおける各姿勢は大まかに定義されたものであり、これらの各姿勢は歩行が安定的に行われるように適宜修正される。
図2は、各フレームP0〜P11の状態遷移図である。ロボットの状態は、フレームP0からリファレンスフレームP1(リファレンスフレームP11と同じ)あるいはリファレンスフレームP6に遷移する。また、ロボットの状態は、リファレンスフレームP1あるいはリファレンスフレームP6からフレームP0に遷移することもできる。図1の例では、まず、フレームP0からリファレンスフレームP1にロボットの状態が遷移する。その後、ロボットの状態は、リファレンスフレームP2からリファレンスフレームP10を経由してリファレンスフレームP11に遷移する。
このように、ロボットが転倒することなく単独で立っているリファレンスフレームP1,P6,P11を含むフレーム情報を取得し、ロボットの動作がリファレンスフレームP1,P6,P11の姿勢となるようフレームP0〜P11の間で姿勢を補間することにより、ロボットの状態が制御される。その結果、たとえロボットの姿勢が不安定になった場合でも、リファレンスフレームでは姿勢が安定な状態となる。すなわち、ロボットは歩行運動を安定して継続することができる。
また、リファレンスフレームP6,P11では、ロボットは歩行を停止し、安定して立っている状態なので、それ以降の歩行の歩幅を変更したり、歩行する方向を変更したり、あるいは、歩行以外の運動を開始したりすることが容易にできる。
図3は、本実施例に係るロボットの概略図である。このロボットは、胴体20、胴体に備えられたジャイロセンサ60、右脚30Rおよび左脚30Lの2本の脚を有する。また、各脚は6つの関節を有する。すなわち、各脚の自由度は6である。なお、関節の数は任意である。
関節は、ピッチ腰関節10、右ヨー股関節11R、左ヨー股関節11L、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ピッチ股関節13R、左ピッチ股関節13L、右ピッチ膝関節14R、左ピッチ膝関節14L、右ピッチ足首関節15R、左ピッチ足首関節15L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lを含む。各関節には、モータ(図示せず)が組み込まれている。各関節のモータは、それぞれの関節の動きを制御する。また、各関節には位置センサ(図示せず)が組み込まれている。各関節の位置センサは、それぞれの関節の動き、具体的には回転角度を検出する。
ピッチ腰関節10は、胴体20の前後の動き(ピッチング)を制御する。右ヨー股関節11Rおよび左ヨー股関節11Lは、それぞれの脚の付け根部分におけるロボットの左右に回転する動き(ヨーイング)を生じさせる。
右ロール股関節12Rおよび左ロール股関節12Lは、それぞれの脚の付け根部分におけるロボットの横向きの回転(ローリング)を生じさせる。右ピッチ股関節13Rおよび左ピッチ股関節13Lは、それぞれの脚の付け根部分におけるロボットの前後の回転(ピッチング)を生じさせる。
また、右ピッチ膝関節14Rおよび左ピッチ膝関節14Lは、それぞれの膝部分におけるロボットの前後の動き(ピッチング)を生じさせる。右ピッチ足首関節15Rおよび左ピッチ足首関節15Lは、それぞれの足首部分におけるロボットの前後の動き(ピッチング)を生じさせる。右ロール足首関節16Rおよび左ロール足首関節16Lは、それぞれの足首部分におけるロボットの横向きの動き(ローリング)を生じさせる。
また、それぞれの脚には、足裏が取り付けられている。図3には、左脚30Lに取り付けられた足裏40が示されている。それぞれの足裏には、4つの力センサが組み込まれている。なお、力センサの数は任意である。図3には、足裏40に備えられた力センサ50a〜50dが示されている。これらの力センサは、足裏40が床面から受ける反力を測定する。力センサにより測定された反力は、ロボットの動きのコンプライアンス制御およびフィードバック制御に用いられる。
ジャイロセンサ60は、横向き(ローリング)方向および前後(ピッチング)方向の胴体20の回転角度を測定する。ジャイロセンサ60により測定された回転角度は、ロボットの動きのフィードバック制御に用いられる。
図4は、ロボットの歩行運動を説明するタイムチャートである。時間t0で、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lは、左脚を持ち上げるため、両脚をロボットの右側に傾けるローリングの動作を行う。この動作を行う場合、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lの動きは、ギアバックラッシュ補償の分だけわずかに異なるものとなる。
ローリング動作の振幅は、試行錯誤により決定される。あるいは、ローリング動作の振幅は、胴体20のローリング角の評価関数が最小となるようにフィードバック制御を行うことにより決定される。
時間t1では、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lはローリングの動作を停止する。そして、左脚を持ち上げるため、すなわち、左脚のリフティング操作を行うため、左ピッチ膝関節14Lは、左脚を縮めるように回転し、左ピッチ足首関節15Lは、左足首を縮めるように回転する。
時間t2では、左ピッチ膝関節14Lおよび左ピッチ足首関節15Lはリフティングの動作を停止する。そして、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは回転して、胴体20が前方に移動するようピッチングの動作を行う。
時間t2と時間t3の間では、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは、ピッチングの動作を停止する。
時間t3では、左ピッチ膝関節14Lは、左脚を床面に着地させるため、左脚を伸ばすように回転し、左ピッチ足首関節15Lは、左足首を伸ばすように回転する。
時間t4では、左脚が床面に着地する。加えて、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lは、右脚を持ち上げるため、両脚をロボットの左側に傾けるローリングの動作を行う。さらに、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは、元の状態、すなわち、時間t2における状態に戻るように回転する。さらに、右脚を前方に振り出すため、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは回転して、胴体20が前方に移動するようピッチングの動作を行う。
時間t4と時間t5の間では、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは元の状態に戻るとともに、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lはピッチングの動作を停止する。
そして、時間t5では、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lはローリングの動作を停止する。さらに、右脚を持ち上げるため、すなわち、右脚のリフティング操作を行うため、右ピッチ膝関節14Rは、右脚を縮めるように回転し、右ピッチ足首関節15Rは、右足首を縮めるように回転する。
時間t6では、右ピッチ膝関節14Rおよび右ピッチ足首関節15Rはリフティングの動作を停止する。さらに、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは、元の状態、すなわち、時間t4における状態に戻るように回転する。その結果、ロボットの姿勢が、リファレンスフレームP6で定義される姿勢に設定される。
時間t6と時間t7の間では、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは元の状態に復帰する。その結果、ロボットの姿勢が、リファレンスフレームP6で定義される姿勢に設定される。すなわち、ロボットのリニア速度は0であり、ロボットは左脚のみで立っており、歩幅は0となる。
時間t7では、右脚を前方に振り出すため、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは回転して、胴体20が前方に移動するようピッチングの動作を行う。
時間t7と時間t8の間では、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは、ピッチングの動作を停止する。時間t8では、右脚を床面に着地させるため、右ピッチ膝関節14Rは、右脚を伸ばすように回転し、右ピッチ足首関節15Rは、右足首を伸ばすように回転する。
時間t9では、右脚が床面に着地する。加えて、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lは、左脚を持ち上げるため、両脚をロボットの右側に傾けるローリングの動作を行う。さらに、左脚を前方に振り出すため、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは回転して、胴体20が前方に移動するようピッチングの動作を行う。さらに、左ピッチ股関節13Lおよび左ピッチ足首関節15Lは、元の状態、すなわち、時間t7における状態に戻るように回転する。
時間t10では、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lはローリングの動作を停止する。さらに、左脚を持ち上げるため、すなわち、左脚のリフティング操作を行うため、左ピッチ膝関節14Lは、左脚を縮めるように回転し、左ピッチ足首関節15Lは、左足首を縮めるように回転する。
時間t11では、左ピッチ膝関節14Lおよび左ピッチ足首関節15Lはリフティングの動作を停止する。さらに、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは、元の状態、すなわち、時間t9における状態に戻るように回転する。その結果、ロボットの姿勢が、リファレンスフレームP11で定義される姿勢に設定される。
時間t11以後、右ピッチ股関節13Rおよび右ピッチ足首関節15Rは元の状態に復帰する。その結果、ロボットの姿勢が、リファレンスフレームP11で定義される姿勢に設定される。すなわち、ロボットのリニア速度は0であり、ロボットは右脚のみで立っており、歩幅は0となる。このような動きを繰り返すことにより、ロボットの歩行運動が実現される。
図5は、本実施例に係るロボット制御システムの機能ブロック図である。このロボット制御システムは、外部端末装置100とロボット110とを含む。
外部端末装置100は、ロボットの動作を管理するオペレータにより操作されるパーソナルコンピュータなどである。この外部端末装置100は、ロボット110との間で通信を行う。この通信は、さまざまな種類の情報の授受を含むものである。
この外部端末装置100は、あらかじめ設定したロボット110のフレーム情報および/またはロボット110への指令情報などをロボット110に送信したり、ロボット110からロボット110の状態(姿勢や速度など)に係る情報などを受信する。ロボット110から得られた情報は、表示装置(図示せず)に表示される。
ロボット110は、たとえば2本脚のヒューマノイドロボットである。このロボット110は、ジャイロセンサ111、ジャイロセンサ制御部112、関節1131〜113n、関節制御部1141〜114n(nは自然数)、力センサ1151〜115m(mは自然数)、力センサ制御部1161〜116m、通信インターフェース121、メモリ122、中央制御部123を有する。
ジャイロセンサ111は、図3に示したジャイロセンサ60と同様の機能を有する。このジャイロセンサ111は、ロボット110の胴体20に備えられ、横向き(ローリング)方向および前後(ピッチング)方向の胴体20の回転角度を測定する。ジャイロセンサ制御部112は、ジャイロセンサ111の機能を制御するとともに、ジャイロセンサ111により測定された回転角度の情報を中央制御部123に送信する。
関節1131〜113nは、ロボット110をさまざまに動かすものである。モータ(図示せず)がこれらの関節を駆動させる。関節には、図3で説明したピッチ腰関節10、右ヨー股関節11R、左ヨー股関節11L、右ロール股関節12R、左ロール股関節12L、右ピッチ股関節13R、左ピッチ股関節13L、右ピッチ膝関節14R、左ピッチ膝関節14L、右ピッチ足首関節15R、左ピッチ足首関節15L、右ロール足首関節16R、左ロール足首関節16Lが含まれる。
関節制御部1141〜114nは、各関節1131〜113nの動作を制御する。特に、関節制御部1141〜114nは、関節1131〜113nが所定の時間に、所定の角速度で所定の角度だけ回転するよう制御する。この角度、角速度、時間は中央制御部123により指定される。
力センサ1151〜115mは、ロボット110の右脚および左脚の足裏に設けられる。この力センサ1151〜115mは、床面からの反力を測定する。また、この力センサ1151〜115mは、図3で説明した力センサ50a〜50dと同様の機能を有する。力センサ制御部1161〜116mは、力センサ1151〜115mの機能を制御するとともに、力センサ1151〜115mにより測定された反力の情報を中央制御部123に送信する。
通信インターフェース121は、外部端末装置100との間で通信を行う。この通信インターフェース121は、外部端末装置100との間で無線通信および/または有線通信を行う。
メモリ122は、さまざまな情報を記憶する。たとえば、メモリ122は、外部端末装置100から受信した情報および/または外部端末装置100に送信される情報を記憶するとともに、中央制御部123によりなされた種々の演算の結果に係る情報を記憶する。
中央制御部123は、ロボット110を全体制御する。この中央制御部123は、たとえば、外部端末装置100から受信したフレーム情報を基にして、ロボット110が動作する際の各関節1131〜113nの回転開始時間、角速度、回転角などを算出し、その結果を関節制御部1141〜114nに送信する。
また、中央制御部123は、外部端末装置100から通信インターフェース121を介してロボット110の動作制御要求を受け付ける。動作制御要求とは、歩幅の変更要求や歩行方向の変更要求、あるいは歩行以外の動作の実行要求を含むものである。
中央制御部123は、リファレンスフレームP1,P6,P11の姿勢が実現された後にのみ、上記要求を実行する。要求を実行する際には、中央制御部123は、要求された動作に対応する関節1131〜113nの回転開始時間、角速度、回転角などの情報を関節制御部1141〜114nに送信する。リファレンスフレームP1,P6,P11においては、ロボット110は、片脚で安定して立っているので、ロボット110がリファレンスフレームP1,P6,P11に対応する姿勢で立っている場合に上記要求を実行することは都合がよいことである。
なお、ここでは、中央制御部123がさまざまなパラメータを算出することとしているが、外部端末装置100がそれらを算出し、ロボットを制御する構成を採用することとしてもよい。このような構成を採用する場合には、外部端末装置100は、回転開始時間、角速度、回転角などの算出に必要な情報をロボット110から受信し、受信した情報に基づいて各パラメータを算出する。関節制御部1141〜114nは、外部端末装置100から算出結果の情報を受信し、受信した情報に基づいてロボット110の動作制御を行う。
以下に、中央制御部123が行うロボット制御処理について詳細に説明する。図6は、中央制御部123の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この中央制御部123は、動作生成部123aと、コンプライアンス制御部123bと、フィードバック制御部123cと、反射制御部123dと、補正部123eとを有する。
動作生成部123aは、外部端末装置100から通信インターフェース121を介して受信したフレーム情報を基にして、ロボット110が動作する際の各関節1131〜113nの回転開始時間、角速度、回転角などを算出し、補正部123eに出力する処理部である。また、この動作生成部123aは、ロボット110がローリングフェーズ、リフティングフェーズ、着地(ランディング)フェーズうちのどのフェーズにあるかのフェーズ情報をコンプライアンス制御部123bおよびフィードバック制御部123cに渡す。
コンプライアンス制御部123bは、力センサ1151〜115mによって測定された力センサデータおよび動作生成部123aからのフェーズ情報に基づいて着地動作などのコンプライアンス制御を行う処理部であり、コンプライアンス制御量を算出して補正部123eに出力する。
フィードバック制御部123cは、ジャイロセンサ111によって測定されたジャイロセンサデータに基づくジャイロフィードバック制御および力センサ1151〜115mによって測定された力センサデータに基づくZMPフィードバック制御を行う処理部であり、フィードバック制御量を算出して補正部123eに出力する。
反射制御部123dは、歩行中のロボット110の上半身に加えられた外力を検出し、反射制御を行う処理部であり、力センサ1151〜115mによって測定された力センサデータ、ジャイロセンサ111によって測定されたジャイロセンサデータを用いてロボット110が外力に対して安定するように制御する。
補正部123eは、動作生成部123aが各関節1131〜113nに対して算出した回転開始時間、角速度、回転角などをコンプライアンス制御部123b、フィードバック制御部123cおよび反射制御部123dの出力で補正し、各関節1131〜113nのモータに対するコマンドを出力する処理部である。
次に、反射制御部123dによる反射制御の詳細について説明する。ここで、ロボット110への外力とは、ロボット110が外部から押されるなどによって受ける大きな力のことである。
ロボット110への外力はジャイロインデックスによって検出される。ここで、ジャイロインデックスとは、ジャイロセンサ111によって検出された値を(Gyrox,Gyroy)とし、足裏40の幅/長さをνとすると
Figure 2009040885
である。
反射制御部123dは、ジャイロインデックスの値が所定の閾値を越えると、ロボット110の歩行動作を停止し、ZMPの位置、ZMPの位置変化量およびロボット110が片脚立ちか両脚立ちかに基づいて反射制御を行う。ここで、所定の閾値は、ジャイロフィードバック安定度マージンから決定される。すなわち、所定の閾値は、ジャイロフィードバックによってロボット110を安定させることができなくなるときのジャイロインデックスの値である。
図7は、ロボット110が歩行中に右脚で片脚立ちをしている場合の通常のZMPの軌跡を太い矢印で示している。ロボット110が歩行中に上半身に外力を受けると、外力を受けた方向によって、ZMPは通常の軌跡からはずれる。反射制御部123dは、ZMPが安定領域内であるか否か、ZMPを安定領域内に維持可能か否か、および、ロボット110が片脚立ちか両脚立ちかに基づいて反射制御を行う。ここで、安定領域とは、足裏40が形成する四角形である。
反射制御部123dは、ZMPの位置および変化量を判定するために、力センサデータを用いてZMPを計算する。図8は、反射制御部123dによるZMPの計算法を示す図である。同図に示すように、反射制御部123dは、4つの力センサデータF1〜F4および力センサが取り付けられた座標を用いてZMP(xm,ym)を計算する。また、反射制御部123dは、ZMP(xm,ym)からZMPの変化量を計算する。また、反射制御部123dは、左右の足裏40で検出される力の大きさによって、ロボット110が片脚立ちか両足立ちかを判定する。
次に、反射制御部123dによる反射制御の処理手順について説明する。図9は、反射制御部123dによる反射制御の処理手順を示すフローチャートである。なお、この反射制御処理は一定の時間間隔で起動される。
図9に示すように、この反射制御処理では、反射制御部123dは、ジャイロインデックスが所定の閾値を越えたか否かを判定し(ステップS1)、所定の閾値を超えていない場合には、反射制御は不要であるため、処理を終了する。
これに対して、ジャイロインデックスが所定の閾値を越えた場合には、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定する(ステップS2)。その結果、ZMPが所定の安定領域内にない場合には、ロボット110の転倒を防ぐための反射制御として第1反射制御を行う(ステップS3)。なお、第1反射制御の詳細については後述する。
一方、ZMPが所定の安定領域内にある場合には、ロボット110が片脚立ちの状態にあるか否かを判定し(ステップS4)、片脚立ちの状態にある場合には、ロボットを安定化させるための反射制御として第2反射制御を行う(ステップS5)。なお、第2反射制御の詳細については後述する。
一方、ロボット110が両脚立ちの状態にある場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定する(ステップS6)。ここで、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かは、ZMPの変化量が所定の閾値以内であるか否かによって判定する。
その結果、ZMPを所定の安定領域内に維持可能である場合には、ロボットを安定化させるための反射制御として第3反射制御を行い(ステップS7)、ZMPを所定の安定領域内に維持可能でない場合には、ロボットを安定化させるための反射制御として第4反射制御を行う(ステップS8)。なお、第3反射制御および第4反射制御の詳細については後述する。
このように、ジャイロインデックス、ZMPの位置、ZMPの位置変化量およびロボット110が片脚立ちか両脚立ちかに基づいて反射制御を行うことによって、上半身に加えられた外力に対してロボット110を転倒させることなく、安定させることができる。
次に、第1反射制御の処理手順について説明する。図10は、第1反射制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、第1反射制御では、反射制御部123dは、ロボット110の歩行動作を停止し(ステップS31)、ローリング振幅およびZMPフィードッバックゲインを増加する(ステップS32)。なお、ZMPフィードバック制御は足首関節と腰関節または股関節とを制御する。
そして、反射制御部123dは、上半身の振動を抑えるためにジャイロフィードバックのゲインを減少し(ステップS33)、上げている脚を上半身が振られている方向へ動かす(ステップS34)。ここで、上半身が振られている方向は、ZMPの軌跡から算出する。そして、最終姿勢において、ジャイロフィードバックのゲインを増加させる(ステップS35)。
このように、ZMPが所定の安定領域内にない場合に、ローリング振幅およびZMPフィードッバックゲインを増加し、上げている脚を上半身が振られている方向へ動かすことによって、ロボット110の転倒を防ぐことができる。
次に、第2反射制御の処理手順について説明する。図11は、第2反射制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、第2反射制御では、反射制御部123dは、ロボット110の歩行動作を停止し(ステップS51)、上げている脚を外力の方向へ動かして着地させる(ステップS52)。
ここで、上げている脚を動かす距離は、ZMPの現在地と所定の安定領域の中心との距離に比例する。そして、外力が減少するとロボット110の姿勢を元の姿勢に復帰する(ステップS53)。
このように、片脚立ちの場合に、上げている脚を外力の方向へZMPの現在地と所定の安定領域の中心との距離に比例した距離だけ動かして着地させることによって、ロボット110を安定させることができる。
次に、第3反射制御の処理手順について説明する。図12は、第3反射制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、第3反射制御では、反射制御部123dは、コンプライアンス制御および上半身を安定化するためのジャイロフィードバック制御を行ったままロボット110の歩行動作を停止する(ステップS71)。
そして、腰関節または股関節と足首関節を動作させて上半身を前に曲げる(ステップS72)。前屈の程度は、上半身に加えられた外力の大きさに依存する。そして、上半身が振動しないように制御するジャイロフィードバックの目標値を前屈の角度に基づいて変更する(ステップS73)。
このように、両脚立ちの場合に、上半身を前屈させることによって、ロボット110を安定させることができる。
次に、第4反射制御の処理手順について説明する。図13は、第4反射制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、第4反射制御では、反射制御部123dは、コンプライアンス制御および上半身を安定化するためのジャイロフィードバック制御を行ったままロボット110の歩行動作を停止する(ステップS81)。
そして、腰関節または股関節と足首関節を動作させて上半身を前に曲げるとともに、脚を折り曲げて重心を下げる(ステップS82)。前屈および脚の折り曲げの程度は、上半身に加えられた外力の大きさに依存する。そして、上半身が振動しないように制御するジャイロフィードバックの目標値を前屈の角度に基づいて変更する(ステップS83)。
このように、両脚立ちの場合でZMPを所定の安定領域内に維持することができない場合には、上半身を前屈させるとともに脚を折り曲げて重心を下げることによって、ロボット110を安定させることができる。
上述してきたように、本実施例では、ロボット110の上半身に外力が加えられた場合に、反射制御部123dが、ジャイロインデックスを用いて反射制御が必要であるか否かを判定し、反射制御が必要と判定した場合には、ZMPの位置、ZMPの位置変化量およびロボット110が片脚立ちか両脚立ちかに基づいて適切な反射制御を行うこととしたので、ロボット110を転倒させることなく安定させることができる。
なお、本実施例では、ロボット制御装置について説明したが、ロボット制御装置が有する構成をソフトウェアによって実現することで、同様の機能を有するロボット制御プログラムを得ることができる。そこで、このロボット制御プログラムを実行するコンピュータについて説明する。
図14は、本実施例に係るロボット制御プログラムを実行するコンピュータの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、このコンピュータ200は、RAM210と、CPU220と、フラッシュメモリ230と、USBインターフェース240と、COMインターフェース250とを有する。
RAM210は、プログラムやプログラムの実行途中結果などを記憶するメモリであり、図5に示したメモリ122に対応する。CPU220は、RAM210からプログラムを読み出して実行する中央処理装置である。フラッシュメモリ230は、プログラムやデータを格納する不揮発性メモリであり、USBインターフェース240は、コンピュータ200を関節やセンサに接続するためのインターフェースである。COMインターフェース250は、外部端末装置100と通信するためのインターフェースであり、図5に示した通信インターフェース121に対応するものである。そして、このコンピュータ200において実行されるロボット制御プログラム231は、フラッシュメモリ230から読み出されてCPU220によって実行される。
以上のように、本発明に係るロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムは、ロボットの歩行制御に有用であり、特に、歩行中のロボットの上半身に外力が加えられた場合に適している。

Claims (7)

  1. ロボットの歩行を制御するロボット制御装置であって、
    ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御手段と、
    前記歩行動作制御手段による制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御手段と、
    を備えたことを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、所定の安定領域内にない場合には、歩行動作を停止し、ローリング振幅およびZMPフィードバックゲインを増加し、上げている脚を外力により上半身が振られた方向へ移動する制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、片脚立ちである場合には、歩行動作を停止し、上げている脚を外力の方向へ動かして着地し、外力の減少にともなって元の姿勢に復帰する制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のロボット制御装置。
  4. 前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能である場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈し、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のロボット制御装置。
  5. 前記反射制御手段は、ジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きい場合の反射制御として、ZMPが所定の安定領域内にあるか否かを判定し、ZMPが所定の安定領域内にある場合には片脚立ちであるか否かを判定し、両脚立ちである場合には、ZMPを所定の安定領域内に維持可能であるか否かを判定し、ZMPを所定の安定領域内に維持可能でない場合には、歩行動作を停止し、上半身を前屈するとともに脚を折り曲げ、ジャイロフィードバックの目標値を前屈量に応じて変更する制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のロボット制御装置。
  6. ロボットの歩行を制御するロボット制御方法であって、
    ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御ステップと、
    前記歩行動作制御ステップによる制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御ステップと、
    を含んだことを特徴とするロボット制御方法。
  7. ロボットの歩行を制御するロボット制御プログラムであって、
    ロボットが転倒することなく単独で立っている参照姿勢を少なくとも含む複数の異なる時点の姿勢に基づいて制御情報を生成し、ロボットが予め定められた歩行動作を行うように制御する歩行動作制御手順と、
    前記歩行動作制御手順による制御中にジャイロインデックスの値が所定の閾値より大きいか否かを判定し、所定の閾値より大きい場合に反射制御を実行する反射制御手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするロボット制御プログラム。
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