JPWO2009038107A1 - 2型糖尿病治療用の組合せ医薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、2型糖尿病の治療に有用なミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる医薬を提供する。また、本発明は、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の単剤投与では十分な血糖コントロールが得られない患者において、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の2型糖尿病治療作用を増強し、相互に副作用を増強しない組合せ医薬を提供する。すなわち、式(Ia)で表されるミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩と、式(IIa)で表されるピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる2型糖尿病治療用の医薬。
Description
本発明は、ミチグリニド((化学名:(2S,3a,7a−cis)−α−ベンジルヘキサヒドロ−γ−オキソ−2−イソインドリン酪酸)又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン(化学名:(±)5−〔4−〔2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン)又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる、2型糖尿病治療用の医薬に関するものである。
2型糖尿病患者に対しては、通常、食事療法や運動療法等の生活習慣改善に向けた患者教育、経口血糖降下薬やインスリンを投与する薬物療法、さらに両者を組み合わせた治療が施される。経口血糖降下薬としては、スルホニルウレア薬(SU薬)等のインスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬等の糖吸収調節薬、チアゾリジン薬やビグアナイド薬等のインスリン抵抗性改善薬等が患者の病態に応じて使われている。
経口血糖降下薬の単剤投与で継続的な血糖コントロールが得られない場合に、経口血糖降下薬の併用やインスリンへの変更又はインスリンとの併用が必要となる場合がある。しかしながら、経口血糖降下薬を併用する際には、血糖降下作用の増強による低血糖症状の発現等が問題となる場合がある。そのような低血糖症状の発現を引き起こしにくく、各薬剤の副作用の発現を相互に増強することもなく併用できる薬剤の組合せや投与方法(用量、用法等)等による、有効な併用療法の確立が望まれている。
ミチグリニドカルシウム水和物(化学名:(+)−ビス〔(2S,3a,7a−cis)−α−ベンジルヘキサヒドロ−γ−オキソ−2−イソインドリン酪酸)〕カルシウム塩・二水和物)は、下記式(I)で表される、市販の速効型の非SU系インスリン分泌促進薬であり、食後や空腹時の高血糖状態等を是正し、2型糖尿病患者の血糖コントロールに有効であることが知られている(例えば、特開平4−356459号公報、国際公開第01/71117号パンフレット、国際公開第2004/002473号パンフレット等)。また、血糖コントロールによる糖尿病性合併症の予防又は進展阻止に有用であることも報告されている(例えば、国際公開第2004/002474号パンフレット等)。更に、ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩については、α−グルコシダーゼ阻害剤であるボグリボースとの併用効果が報告されている(例えば、国際公開第2006/115115号パンフレット等)。
塩酸ピオグリタゾン(化学名:(±)−5−〔4−〔2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン塩酸塩)は、下記式(II)で表される、市販のチアゾリジンジオン系糖尿病薬であり、インスリン作用の感受性を高めインスリン抵抗性を改善する優れた薬剤であることが知られている(例えば、特開昭61−267580号公報、特開平9−67271号公報等)。経口血糖降下薬の併用に関しては、例えば、科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン、2004年5月25日、社団法人日本糖尿病学会編、南江堂発行、p.38−39に記載があるが、インスリン抵抗性改善薬とインスリン分泌促進薬との併用については、全く記載されていない。
また、特開平9−67271号公報には、塩酸ピオグリタゾン等を含む化合物とインスリン分泌促進剤とを組み合わせてなる医薬等が記載され、インスリン分泌促進剤の例として、スルフォニル尿素剤(SU剤)、N−〔〔4−(1−メチルエチル)シクロヘキシル〕カルボニル〕−D−フェニルアラニン (AY−4166:ナテグリニド)、(2S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸カルシウム 2水和物(KAD−1229:ミチグリニドカルシウム水和物)等が記載されている。具体的な実験例としては、遺伝性肥満糖尿病Wister fattyラットにおける塩酸ピオグリタゾンとα−グルコシダーゼ阻害剤(ボグリボース)との併用効果及び遺伝性肥満糖尿病Wister fattyラットにおける塩酸ピオグリタゾンとインスリン分泌促進剤(グリベンクラミド)との併用効果が記載されている。
また、特開平9−67271号公報には、塩酸ピオグリタゾン等を含む化合物とインスリン分泌促進剤とを組み合わせてなる医薬等が記載され、インスリン分泌促進剤の例として、スルフォニル尿素剤(SU剤)、N−〔〔4−(1−メチルエチル)シクロヘキシル〕カルボニル〕−D−フェニルアラニン (AY−4166:ナテグリニド)、(2S)−2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸カルシウム 2水和物(KAD−1229:ミチグリニドカルシウム水和物)等が記載されている。具体的な実験例としては、遺伝性肥満糖尿病Wister fattyラットにおける塩酸ピオグリタゾンとα−グルコシダーゼ阻害剤(ボグリボース)との併用効果及び遺伝性肥満糖尿病Wister fattyラットにおける塩酸ピオグリタゾンとインスリン分泌促進剤(グリベンクラミド)との併用効果が記載されている。
上記のいずれの文献にも、ピオグリタゾン単剤投与によっても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者において、非SU系インスリン分泌促進薬であるミチグリニドを併用する効果については報告がなく、かかる患者にも安全かつ有効な組合せ医薬の開発が切望されている。
以上のように、ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる医薬(以下、「組合せ医薬」ともいう。)が、2型糖尿病治療に極めて有用であることは知られていない。また、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の単剤投与のみでは十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者の治療用として、当該組合せ医薬が用いられることについても報告されておらず、当該組合せ医薬が、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の種々の糖尿病治療効果を増強することも記載も示唆もされていない。
本発明の目的は、2型糖尿病の治療に有用なミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩との組合せ医薬を提供することである。本発明は更に、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の単剤投与のみでは十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病の治療に有用な組合せ医薬を提供する。本発明は更に、インスリン抵抗性が強い2型糖尿病患者の治療に有用な組合せ医薬を提供する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究した結果、食事療法に加え塩酸ピオグリタゾンを単剤投与しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者において、ミチグリニドカルシウム水和物を併用することにより極めて優れた治療効果が得られ、かつ副作用を増強しないことを見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、
〔1〕 ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる2型糖尿病治療用の医薬;
〔2〕 ミチグリニドカルシウム水和物と塩酸ピオグリタゾンとを組み合わせてなる、前記〔1〕記載の医薬;
〔3〕 ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の2型糖尿病の治療効果増強用である、前記〔1〕又は〔2〕記載の医薬;
〔4〕 ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が、5〜20mgである、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の医薬;
〔5〕 塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が、15〜45mgである、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の医薬;
〔6〕 ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が5〜10mgであって、かつ塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が15〜30mgである、前記〔5〕記載の医薬;
〔7〕 配合剤である前記〔6〕記載の医薬;
〔8〕 組合せキットである前記〔6〕記載の医薬;等に関するものである。
〔1〕 ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる2型糖尿病治療用の医薬;
〔2〕 ミチグリニドカルシウム水和物と塩酸ピオグリタゾンとを組み合わせてなる、前記〔1〕記載の医薬;
〔3〕 ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の2型糖尿病の治療効果増強用である、前記〔1〕又は〔2〕記載の医薬;
〔4〕 ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が、5〜20mgである、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の医薬;
〔5〕 塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が、15〜45mgである、前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の医薬;
〔6〕 ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が5〜10mgであって、かつ塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が15〜30mgである、前記〔5〕記載の医薬;
〔7〕 配合剤である前記〔6〕記載の医薬;
〔8〕 組合せキットである前記〔6〕記載の医薬;等に関するものである。
本発明者らは、食事療法に加え塩酸ピオグリタゾンを単剤投与しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者において、二重盲検比較臨床試験を行い、ミチグリニドカルシウム水和物との併用効果を検討した。その結果、併用により、単剤投与では、それ以上血糖値が低下しなかった患者において、驚くべき顕著な血糖低下効果を示した。このように、本発明の医薬は、強力な血糖低下作用を有し、2型糖尿病の治療に極めて有用である。
本発明の医薬の1つの有効成分である、ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩は、文献記載の方法、又はそれらに準じた方法により容易に製造することができる(例えば、特開平4−356459号公報参照)。ミチグリニドの薬理学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、モルホリン、ピペリジン、フェニルアラニノール等の有機アミンあるいはアミノ酸等との塩が挙げられ、カルシウム塩が特に好ましい。なお、当該塩にはその水和物又は溶媒和物も含まれる。本発明の第一の有効成分としては、前記式(I)で表されるミチグリニドカルシウム水和物が好ましい。
本発明の医薬のもう1つの有効成分である、ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩は、文献記載の方法、又はそれらに準じた方法により容易に製造することができる(例えば、国際公開第2006/115115号パンフレット参照)。ピオグリタゾンの薬理学的に許容される塩としては、例えば、酸との塩として、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩が挙げられ、塩基との塩として、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩が挙げられ、塩酸塩が特に好ましい。なお、当該塩にはその水和物又は溶媒和物も含まれる。本発明の第二の有効成分としては、前記式(II)で表される塩酸ピオグリタゾンが好ましい。
本発明の医薬を実際の治療に用いる場合、用法に応じ種々の剤形の製剤が使用される。このような剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤等を挙げることができ、経口又は非経口的に投与される。各製剤は、それぞれの有効成分を同時に又は別個に製剤化することにより製造することができる。別個の製剤として投与する場合は、両者の剤形は同じでも異なっていてもよく、また、それぞれ入手可能な単独製剤を使用することもできる。
本発明の医薬は、その剤形に応じ調剤学上使用される手法により適当な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等の医薬品添加物と適宜混合又は希釈・溶解し、常法に従い調剤することにより製造することができる。
例えば、錠剤は、文献記載の方法又はそれに準じた方法により容易に製造することができる。錠剤は必要に応じ、コーティングを施し、フィルムコート錠、糖衣錠、腸溶性皮錠等にすることもできる。カプセル剤は、有効成分に、必要に応じ、適当な賦形剤、滑沢剤等を加えよく混和した後、適当なカプセルに充填してカプセル剤とすればよい。更に、常法により顆粒あるいは細粒とした後充填してもよい。
本発明の組合せ医薬は、2つの有効成分を含む単一製剤(配合剤)、別個の製剤を組み合わせて用いるもの(組合せキット等)も含み、別個の製剤は、同時に又は間隔をあけて、同一投与形態又は別の投与形態で併用するものを含む。2つの有効成分の1日投与回数が異なる場合には、同時投与と単剤投与が1日のうちに混在するものも含む。
本発明の医薬を実際の治療に用いる場合、1つの有効成分であるミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の体重、年齢、性別、合併症の有無、疾患及び治療の程度等により適宜決定されるが、経口投与の場合、成人単回投与量でミチグリニドとして概ね5〜45mgの範囲で投与することができ、5〜20mgが好ましく、5〜10mgが更に好ましい。投与方法については、1日1〜3回経口又は非経口投与することができ、1日3回経口投与するのが好ましい。
本発明の医薬を実際の治療に用いる場合、もう1つの有効成分であるピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の体重、年齢、性別、合併症の有無、疾患及び治療の程度等により適宜決定されるが、経口投与の場合、成人単回投与量でピオグリタゾンとして概ね15〜45mgの範囲で投与することができ、15〜30mgが好ましい。投与方法については、1日1〜3回経口又は非経口投与することができ、1日1回経口投与するのが好ましい。
本発明の医薬を実際の治療に用いる場合、それぞれミチグリニドカルシウム水和物を1回5〜10mgを1日3回と塩酸ピオグリタゾンを1回15〜30mgを1日1回、経口投与するのが特に好ましい。
ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の2型糖尿病の治療効果とは、HbA1C、食後血糖及び空腹時血糖の低下効果、インスリン抵抗性改善効果、糖尿病性合併症の予防又は治療効果等をいう。
本発明の医薬は、2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、極めて優れた2型糖尿病の治療効果を示した。それゆえ、本発明の医薬は、2型糖尿病の治療剤として、極めて有用である。更に、本発明の医薬は、ピオグリタゾン単剤投与では十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、優れた併用治療効果を示した。それゆえ、ピオグリタゾン単剤投与では十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病の治療剤としても極めて有用である。
本発明の内容を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
(試験例1)
2型糖尿病患者を対象として、二重盲検並行群間比較試験により以下の臨床試験を実施した。
〔選択基準〕
食事療法に加えてピオグリタゾン単独療法のみで十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(以下の条件(A)〜(C)を全て満たす患者)を対象とした。
(A)観察期前8週以降から食事療法及び一定用量のピオグリタゾン単独療法(1日量15mg又は30mg)で治療中
(B)観察期開始時のHbA1C値: 6.5%≦かつ<9.0%
(C)観察期開始時に実施した食事負荷試験時の食後血糖1時間値又は2時間値: 200mg/dL≦
〔投与方法及び投与期間〕
観察期開始(-4週)時に、基礎治療薬として服用しているピオグリタゾンと同量の治験用ピオグリタゾンに切り替え、1日1回(15又は30mg)、朝食前又は朝食後に4週間投与した(以下、観察期という)。
観察期終了後、観察期の用法及び用量と同一の基礎治療薬(治験用ピオグリタゾン)に加え、表1に示す方法により、ミチグリニドカルシウム水和物5mg(以下、MG5mg併用群という)、10mg(以下、MG10mg併用群という)又はプラセボ(以下、PG単剤群という)のいずれかを1日3回、毎食直前(5分以内)に16週間投与した(以下、治療期という)。なお、ピオグリタゾンの用量は観察期及び治療期を通じて変更しないこととした。表中、PGは塩酸ピオグリタゾンを、MGはミチグリニドカルシウム水和物をそれぞれ表す。
2型糖尿病患者を対象として、二重盲検並行群間比較試験により以下の臨床試験を実施した。
〔選択基準〕
食事療法に加えてピオグリタゾン単独療法のみで十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(以下の条件(A)〜(C)を全て満たす患者)を対象とした。
(A)観察期前8週以降から食事療法及び一定用量のピオグリタゾン単独療法(1日量15mg又は30mg)で治療中
(B)観察期開始時のHbA1C値: 6.5%≦かつ<9.0%
(C)観察期開始時に実施した食事負荷試験時の食後血糖1時間値又は2時間値: 200mg/dL≦
〔投与方法及び投与期間〕
観察期開始(-4週)時に、基礎治療薬として服用しているピオグリタゾンと同量の治験用ピオグリタゾンに切り替え、1日1回(15又は30mg)、朝食前又は朝食後に4週間投与した(以下、観察期という)。
観察期終了後、観察期の用法及び用量と同一の基礎治療薬(治験用ピオグリタゾン)に加え、表1に示す方法により、ミチグリニドカルシウム水和物5mg(以下、MG5mg併用群という)、10mg(以下、MG10mg併用群という)又はプラセボ(以下、PG単剤群という)のいずれかを1日3回、毎食直前(5分以内)に16週間投与した(以下、治療期という)。なお、ピオグリタゾンの用量は観察期及び治療期を通じて変更しないこととした。表中、PGは塩酸ピオグリタゾンを、MGはミチグリニドカルシウム水和物をそれぞれ表す。
投与期間中又は投与終了後に、以下の項目等を評価した。
(1) HbA1C
(2) 食後血糖1時間値及び2時間値
(3) 空腹時血糖
(4) 脂質検査値
(5) 血圧
(6) 低血糖症状
(7) その他の副作用
(1) HbA1C
(2) 食後血糖1時間値及び2時間値
(3) 空腹時血糖
(4) 脂質検査値
(5) 血圧
(6) 低血糖症状
(7) その他の副作用
最終評価時の各投与群のHbA1C変化量、HbA1C6.5%未満達成率、食後血糖1時間値及び2時間値変化量及び空腹時血糖変化量(以上、全て平均値)を、表2に示す。なお、最終評価時と観察期終了時との差を、各変化量とした。表中、「***」は、p<0.001(対PG単剤群);「##」は、p<0.05(対MG5mg併用群)で統計的有意差があることを示す。
その結果、MG併用群は、PG単剤群に比べ、有意にHbA1Cを低下させ、HbA1C6.5%未満達成率を増加させた。また、MG併用群は、PG単剤群に比べ、空腹時血糖値、食後血糖1時間値及び2時間値を有意に低下させた。また、MG10mg併用群は、MG5mg併用群に比べ、HbA1C及び食後血糖2時間値を有意に低下させた。
なお、併用による低血糖症状等の有害事象の発現増大は認められなかった。
なお、併用による低血糖症状等の有害事象の発現増大は認められなかった。
以上のとおり、塩酸ピオグリタゾンの単剤投与によって十分な血糖コントロールが得られなかった2型糖尿病患者において、ミチグリニドカルシウム水和物を併用することにより、顕著な血糖降下作用が認められ、しかも併用による有害事象の発現増大はなかったことが示された。
(試験例2)
健康成人男性19例を対象として、ミチグリニドカルシウム水和物(10mg)と塩酸ピオグリタゾン(30mg)を用いた非盲検上乗せ併用試験を実施し、両剤の薬物動態を検討した。
〔投与方法及び投与期間〕
治験薬の投与スケジュールは表3に示すとおりである。なお、表中「†」を付した日に、薬物動態(血中薬物濃度の推移、最高血中濃度(Cmax)、AUC及び血中半減期)を評価した。表中のPG及びMGは前記と同じ意味を表す。
健康成人男性19例を対象として、ミチグリニドカルシウム水和物(10mg)と塩酸ピオグリタゾン(30mg)を用いた非盲検上乗せ併用試験を実施し、両剤の薬物動態を検討した。
〔投与方法及び投与期間〕
治験薬の投与スケジュールは表3に示すとおりである。なお、表中「†」を付した日に、薬物動態(血中薬物濃度の推移、最高血中濃度(Cmax)、AUC及び血中半減期)を評価した。表中のPG及びMGは前記と同じ意味を表す。
その結果、塩酸ピオグリタゾン及びミチグリニドカルシウム水和物は、互いの薬物動態に影響を与えなかった。従って、薬物動態に起因した薬物相互作用を起こすことなく、両剤を併用することが可能であることが示された。
以上のように、本発明の医薬は、2型糖尿病患者において、更に、ピオグリタゾン単剤投与では十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者において、副作用を増強することなく、優れた治療効果を発揮することができ、2型糖尿病の治療に極めて有用であることが示された。
本発明の医薬は、2型糖尿病治療剤として極めて有用である。
Claims (8)
- ミチグリニド又はその薬理学的に許容される塩とピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩とを組み合わせてなる2型糖尿病治療用の医薬。
- ミチグリニドカルシウム水和物と塩酸ピオグリタゾンとを組み合わせてなる、請求項1記載の医薬。
- ピオグリタゾン又はその薬理学的に許容される塩の2型糖尿病の治療効果増強用である、請求項1又は2記載の医薬。
- ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が、5〜20mgである、請求項1〜3のいずれかに記載の医薬。
- 塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が、15〜45mgである、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
- ミチグリニドカルシウム水和物の単回投与量が5〜10mgであって、かつ塩酸ピオグリタゾンの単回投与量が15〜30mgである、請求項5記載の医薬。
- 配合剤である請求項6記載の医薬。
- 組合せキットである請求項6記載の医薬。
Applications Claiming Priority (3)
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-
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Non-Patent Citations (3)
Title |
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Also Published As
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