JPWO2009035142A1 - 歯科補綴物計測加工システム - Google Patents

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Abstract

欠損部及びその隣在歯の形状を有する仮想歯列の形状データ及び前記仮想歯列に対向して配置されるべき対向歯の対向咬合面の形状データを作成する3次元形状作成手段と、前記仮想歯列の形状データ及び前記対向咬合面の形状データから仮想補綴物形状を作成する仮想補綴物作成手段と、前記仮想補綴物形状に近似する形状をもった補綴物形成用既製補綴物形状の形状データを前記仮想補綴物形状の形状データに仮想的に結合及び調整するとともに、前記仮想歯列の形状データと前記対向咬合面の形状データを接触、咀嚼及び調整し、かつ前記対向咬合面の形状データを仮想的な運動に供して前記仮想歯列の形状データに対して仮想的に顎運動を行わせることで、前記顎運動の状態をモニター上に表示して、前記仮想歯列における最適な補綴形状を決定する咬合調整手段と、前記最適な補綴形状の形状データに基づいて加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段とを含んでなる歯科補綴物計測加工システム。

Description

本発明は、歯科補綴物の計測及び加工システムに関し、さらに詳しく述べると、非接触計測によって歯科補綴物関連ファクタを口腔外において3次元的に計測し、得られた計測データに基づいて補綴物加工用のブロックを研削加工、切削加工等して歯科補綴物を製造する歯科補綴物計測加工システムに関する。
CAD(コンピュータ支援設計)/CAM(コンピュータ支援製造)手法を用いた歯科補綴物の製造は、周知の通り、補綴物を製造する歯列部位の形状を従来常用の手法により模型化することによって行われている。次いで、作製した模型の表面形状を3次元的に計測することで形状データを得、この形状データをコンピュータに取り込み、コンピュータの支援により補綴物形成材料、例えばセラミックス、樹脂等から形成された補綴物加工用のブロックを、例えば1個ないし複数個のエンドミル、円盤状カッター等の研削工具で研削加工する。このようにして目的とする補綴物を得ることができるが、表面形状の3次元計測は、接触式あるいは非接触式のいずれかによって実施されている。例えば、特開2004−344657号公報は、歯科用の嵌合体を製作するための半製品の保持部の改良を提案している。特開平5−49651号公報は、歯冠補綴物の設計装置を提案している。また、特開平2−274456号公報は、歯の人工構造物のための挿入物品などの製造に有益な、ブランクから物品を製造するための方法及び装置を提案している。さらに、国際公開2005/016171号パンフレットは、歯科補填物を製造するための半完成品及びその製造方法を提案している。
しかしながら、従来の接触式による3次元計測方法には解決されなければならない問題点が存在している。なぜなら、接触式計測方法では、実際、接触スタイラスプローブが模型表面を接触しながら3次元形状化を図っていくため、非接触式による計測方法に比べ、より精度の高い補綴物が得られるというメリットがあるというものの、プローブは、垂直方向に固定された一方向タイプが多く、そのため、歯牙欠損部(義歯装着部)にあるプローブ方向に延びたインプラントの形状を正確に測定しにくい場合がある。
上記のような問題点は、特に植立されたインプラントに多少の傾斜がある場合に顕著である。インプラントは通常多少の傾斜を伴なって植立されているけれども、そのような場合、インプラントの形状を正確に認識することが困難であり、傾斜しているにもかかわらず、傾斜情報を加味しないで製造された補綴物は、当然、自然な歯列形成はできず、インプラントとのマージンラインも密接な接続ができない。なお、インプラントにおけるこのような傾きは、特別なことではなく、逆に垂直に植立されるインプラントの方が少ないが、従来のように直接、インプラント周辺の口腔内で、型どりして義歯形状を決定するよりは、欠損状態の部位を印象取りする等して口腔外へその欠損状態の型を取りだし、CAD/CAM手法を用いて、義歯形状を形成した方が患者、歯科医の負担は、より軽減され、好ましい形態である。
ところで、上記したようにCAD/CAM手法により歯科補綴物を製造するとき、加工用ブロックを加工して得られる義歯補綴物は、研削工具として使用されるエンドミルの口径が加工時間を短くしたり、強度を維持するために常に適当であるとは限らず、いわゆる咬合面にできる微細な凹凸を加工時に形成できない場合が多々存在している。咬合面において微細な凹凸を形成できない場合、得られる補綴物は、自然な歯の状態ではなく、噛み合わせなどが悪く、利用者が好むものとは言いにくいのである。
また、CAD/CAM手法は、歯科用補綴物を製造するに当たり、口腔内から、補綴部位及びその周辺で表面の形状をコンピュータを用いて3次元的に計測するか、さもなければ、クラウン、インレー等の形状をモデルとして石膏、硬化性樹脂等で表面の形状を型どりして、コンピュータを用いて3次元的に計測した後、得られた3次元計測値に基いてコンピュータに連結した研削工具で加工用ブロックを加工することからなっている。具体的には、CAD/CAM手法は、接触プローブを利用して、先端の接触位置で物体の位置座標を得る手法や、ステレオカメラ、モアレ解析等の非接触手法により表面形状を計測して、その計測データに基づいて、加工用ブロックを研削加工するものである。参考のために一例を示すと、特表2002−504716号公報は線形コノスコピックホログラフィを、特開平2−264286号号公報は疑似複合ホログラムを発生させる方法及び装置を、特表2004−502137号公報は口内構成物と口内構成体の三次元測定データと三次元画像をリアルタイムで口内において取得し、登録する方法及びシステムを、特表2004−534609号公報は特に義歯の作成のための石膏型の三次元計測及びデジタル化のための方法及び装置を、そして米国特許4602844号はモノクロ非コヒーレント光のホログラフィを、それぞれ提案している。
しかしながら、CAD/CAM手法は、接触式、非接触式のいずれにも課題があり、多様な口腔内の状態に対応して形状を測定するには、煩雑な手続きが必要である。例えば、接触式は、z軸方向に固定されたプローブをx、y及びz軸方向へ移動させる方法であり、接触範囲で精度の高い形状情報をえることできるが、z軸方向に延びたプローブの先端が接触する範囲での形状測定に留まり計測時間が非接触に比べ長くかかる。また、非接触式の場合は、例えばステレオカメラを使用する手法であれば、複数の受光カメラの位置関係が数値的に決められた構成、モアレ法であれば、数値的位置関係を備えた光源と受光部に対し、物体間に格子を置いて物体表面に格子模様を形成する構成が必要となり、例えば陰となった部分や、金属面、白色面の反射光が強すぎる部分のような画像、色調、ゆがみ等画像独自の問題点で認識できない部分は、形状計測ができず、表面を塗装したり、模型の位置をずらすような作業が必要になる等、得られる形状データの精度に問題がでてくる。
加えて、実際の補綴物の模型を作り、模型表面を3次元データ化して、コンピュータ内で処理し、CAD/CAMによりブロックを切削、研削加工するワックスアップ手法は、補綴物模型を手作業で作製する点で、口腔内の状況を作製者が把握して、適当な模型を作れば、最終的に得られる補綴物も適当な形状が得られるが、その分作製者の負担が大きく時間と手間が問題となる。そこで、口腔内の状態を模型化して、欠損状況から、補綴物の形状を間接的に得るワックスアップレス手法が、使用者の負担を軽減すると共に短時間で、補綴物が得られる点で好ましい。しかしながら、口腔内は複雑で、支台歯が傾斜していたり、隣在歯の状態も安定的ではないことから、結局、作製者の手作業による調整を増やさざるをえない。また、計測手法においても、プローブに接触しない部分が多くあったり、非接触タイプであっても、計測部位を複数必要とする場合は、両方の接触状態が良好でなくてはならず、凹面で形成される、欠損部を正確には計測できない場合が多い。
ところで、接触式、非接触式のいずれの計測装置による表面形状計測は、おおよそ十分にできるものであるが、実際の咬合面は、咀嚼という複雑な顎運動に基づいた結果の形状であり、咬合面は、複雑な形状をしている。特に歯牙欠損部に仮想的な作業により補綴物をコンピュータで形成し、ブロックを加工して得る場合は、咬合面での形状の調整が必要となる。効率的で、短時間による処理が期待できるワックスアップレス手法ではあるが、現状においては仮想的に補綴物を作製し、しかもそれが、実際の欠損部に効率よくフィットさせるための補綴物を作製するシステムは、未だ存在しない。
本発明の目的は、したがって、歯牙欠損部を口腔外でかつ非接触で3次元計測して歯科補綴物を容易かつ正確に製造することができる歯科補綴物計測加工システムを提供することにある。
本発明は、特に、傾いた植立後のインプラントの義歯装着部を口腔外で正確に把握し、その傾きに応じた義歯(歯科補綴物)を容易かつ正確に製造できる歯科補綴物計測加工システムを提案すると共に、装着された義歯が、より自然な状態の咬合面を持つような歯科補綴物を提案することを目的とする。
本発明の目的は、また、咬合面にできる微細な凹凸を加工時に正確に再現できる歯科補綴物計測加工システムを提供することにある。
本発明の目的は、また、歯科補綴物を従来方法に従いCAD/CAM手法により接触式あるいは非接触式で行うときの問題点を解消して、複雑な手続を排除するとともに、計測時間を短縮し、得られる形状データの精度を高めることのできる歯科補綴物計測加工システムを提供することにある。
本発明の目的は、さらに、口腔内の状態を模型化して、歯牙欠損部の欠損状況から、補綴物の形状を間接的に得るワックスアップレス手法を実現するとともに、計測を高精度で容易にかつ短縮した時間で実施可能な歯科補綴物計測加工システムを提供することにある。特に、本発明は、効率的で、短時間による処理が期待できるワックスアップレス手法を実現するとともに、仮想的に補綴物を作製し、しかもそれが、実際の欠損部に効率よくフィットさせるための補綴物を作製する歯科補綴物計測加工システムを提供することにある。
本発明のこれらの目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
本発明は、その第1の面において、欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
欠損部及びその隣在歯の形状を有する仮想歯列の形状データ及び前記仮想歯列に対向して配置されるべき対向歯の対向咬合面の形状データを作成する3次元形状作成手段、
前記仮想歯列の形状データ及び前記対向咬合面の形状データから仮想補綴物形状を作成する仮想補綴物作成手段、
前記仮想補綴物形状に近似する形状をもった補綴物形成用既製補綴物形状の形状データを前記仮想補綴物形状の形状データに仮想的に結合及び調整するとともに、前記仮想歯列の形状データと前記対向咬合面の形状データを接触、咀嚼及び調整し、かつ前記対向咬合面の形状データを仮想的な運動に供して前記仮想歯列の形状データに対して仮想的に顎運動を行わせることで、前記顎運動の状態をモニター上に表示して、前記仮想歯列における最適な補綴形状を決定する咬合調整手段、及び
前記最適な補綴形状の形状データに基づいて加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段
を含んでなる歯科補綴物計測加工システムにある。ここで、仮想歯列及び対向歯の対向咬合面は、それぞれ、歯科用模型であることが好ましい。
本発明の歯科補綴物計測加工システムにおいて、補綴物形成用既製補綴物形状は、任意に選択することができる。例えば、予め形成されている複数個の、前記仮想補綴物形状に近似する既製補綴物形状を含むデータベースを用意し、そのデータベースのなかから、仮想補綴物形状に近似する、好ましくはよりもしくは最も近似する形状をもった補綴物形成用既製補綴物形状を選択することができる。もちろん、必要に応じて、データベース以外の手段を使用してもよい。
また、本発明の実施において、仮想的な運動としては、以下に説明するように、振り子運動やその他の運動、例えば水平運動等をあげることができる。
さらに、加工用ブロックは、好ましくは、予め形成されたものである。また、加工用ブロックは、好ましくは、歯科補綴物を作製する材料からなりかつ補綴物形成用既製補綴物形状に対応する形状をもったものである。もちろん、加工用ブロックは、必要に応じて、その形状を任意に変更可能であり、例えば、その形状は、既製補綴物形状となるべく正確に対応させてもよく、さもなければ、許容し得る程度にアバウトで対応させてもよい。
また、咬合調整手段は、該咬合調整手段によって補綴形状が調整されるべき仮想歯列が、対向咬合面の凹凸と接触するか否かを基準の値とした場合に、極性の反転を生じる値を示す際、仮想歯列の座標と、仮想歯列の座標内の方向座標を演算して得られる値を仮想歯列の座標とする調整手段をさらに具備することが好ましい。
また、顎運動は、コンピュータに接続されるマンマシーンインタフェースの移動に連動して行われることが好ましい。さらに、振り子運動等の仮想的な運動は、仮想歯列のクラウン表面から半径30〜60mmの位置を中心とした角度±3°〜±10°の範囲で行うことが好ましい。さらに、仮想的な運動は、仮想歯列において歯列方向に垂直に運動することが好ましい。
また、本発明は、その第2の面において、欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
欠損部及びその隣在歯の形状を有する仮想歯列、
前記仮想歯列からの反射光を受理して信号に変換する受光手段、
前記受光手段からの受光信号を光に変換する信号−光変換手段、
前記信号−光変換手段からの変換光に含まれる特徴情報から、前記仮想歯列と前記受光手段の間の距離を算出し、距離信号を発生させる位置計測手段、
前記位置計測手段からの距離信号から、前記仮想歯列の形状座標を形成する座標形成手段、
予め形成されたものであって、前記歯科補綴物を作製する材料からなる加工用ブロック、及び
前記座標情報に基づいて前記加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段
を含んでなる歯科補綴物計測加工システムにある。ここで、仮想歯列は、欠損部とそれを挟んで配置された隣在歯とを備える歯科用模型であることが好ましい。
本発明の歯科補綴物計測加工システムにおいて、反射光を形成する照射光は、仮想歯列に対し、マージンライン、最大豊隆部及び咬合面部位において走査密度を大きくすることが好ましい。また、変換光は、デジタルホログラフィ法又はコノスコピックホログラフィ法に基づく干渉縞光であることが好ましい。
また、上記のような第1及び第2の面に従う本発明の歯科補綴物計測加工システムにおいて、仮想歯列の欠損部にさらに支台が存在していてもよい。ここで、支台は、インプラント支台であってもよく、天然歯由来の支台であってもよい。さらに、これらの支台は、作製及びその他の原因により任意の角度で傾斜していてもよい。
さらに、例えば第2の面に従う歯科補綴物計測加工システムにおいて、前記仮想歯列がその欠損部にインプラント支台を傾斜して植立されており、かつ前記仮想歯列を照射する光照射手段をさらに有していてもよい。かかる場合、該光照射手段からの照射光で前記仮想歯列の表面を走査しながら照明し、かつ前記受光手段を前記照射光と同じ移動速度で移動させるかもしくは一定の位置に固定した状態で、前記仮想歯列から反射した反射光を前記受光手段が受理し、前記インプラント支台の傾斜した部位を計測することが好ましい。
本発明は、その第3の面において、欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
支台が植立された欠損部及び該欠損部に隣接した隣在歯の形状を有する仮想歯列、
前記仮想歯列の支台を挿入可能な形状及び寸法を有する凹部を備えた嵌合手段、
前記嵌合手段を備えるものであって、測定ユニットで設定された前記嵌合手段の基準面に関して垂直関係にある垂直指示部材、
前記仮想歯列を載置する支持ステージ、
前記支持ステージの仮想歯列載置面を基準面として、前記載置面のx、y及びz方向の角度を調節することで前記支台の角度を変化させる角度調節手段であって、前記支台の角度の変化の結果として前記支台を前記嵌合手段の凹部に挿入するとき、前記支台が前記凹部と一致し嵌合した際の該角度調節手段で調整された角度から前記支台の植立角度を検出する角度調節手段、
支持ステージ上に載置された前記隣在歯の咬合面及び最大豊隆部間を撮影し観察する撮影手段、
予め形成されたものであって、前記歯科補綴物を作製する材料からなる加工用ブロック、及び
前記支台の植立角度を含む複数の加工データに基づいて前記加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段を含んでなる歯科補綴物計測加工システムにある。
本発明による歯科補綴物計測加工システムは、以下の説明から理解されるように、非接触で計測が行われることに加えて、好ましいことに、計測及び加工工程のすべてが口腔外において実施される。
図1は、本発明による歯科補綴物計測加工システムの一形態を示した斜視図であり、
図2は、図1に示した歯科補綴物計測加工システムの要部を別の方向から示した斜視図であり、
図3は、図1に示した歯科補綴物計測加工システムにおける固定部の回動運動を示した模式図であり、
図4は、図1に示した歯科補綴物計測加工システムにおける調整手段の移動運動を示した模式図であり、
図5、図6及び図7は、図1に示した歯科補綴物計測加工システムにおける固定部上に載置したインプラント模型の動きを順に示した模式図であり、
図8は、本発明による歯科補綴物計測加工システムに模型撮影用カメラを装着した一形態を示した斜視図であり、
図9A及び図9Bは、それぞれ、図8のカメラを使用して撮影された写真から書き起こしたインプラント模型の側面図及び上面図であり、
図10は、モニター画面上に表示された補綴物加工のための既製ブロックの形状及び仕様を示すデータベースの一例を示す模式図であり、
図11は、本発明の実施に使用される加工用ブロックの一例を示した斜視図であり、
図12A及び図12Bは、それぞれ、加工用ブロックとリブとを接続する前及びその後の状態を示した模式図であり、
図13A及び図13Bは、それぞれ、加工用ブロックにリブを接続した後に曲線部位及びインプラント挿入部位をミルで研削加工する状態を示した模式図であり、
図14A及び図14Bは、それぞれ、加工用ブロックにおいて咬合面を決定する方法及びその結果に基いて加工用ブロックの咬合面を研削加工する方法を示した模式図であり、
図15は、本発明による歯科補綴物計測加工システムのもう1つの形態を示した斜視図であり、
図16は、図15に示した歯科補綴物計測加工システムを使用して実施される計測加工プロセスのフローチャートであり、
図17A及び図17Bは、それぞれ、歯科用模型のデータから得られた仮想歯列の形状及び対向歯の対向咬合面の形状を示す模式図であり、
図18A及び図18Bは、それぞれ、図17Aの仮想歯列を回転させて横から観察した状態及び図17Aの仮想歯列と図17Bの対向咬合面を重ね合わせた仮想的咬合状態を示す模式図であり、
図19A及び図19Bは、コンピュータに接続したモニター画面上に表示された状態を書き起こしたもので、それぞれ、対向歯の咬合面データを仮想歯列の歯牙欠損部データに重ね合わせて得た仮想咬合状態及び近似の加工用ブロックを歯牙欠損部データに当てはめて得た仮想補綴モデルを示す模式図であり、
図20A〜図20Dは、図21Aの線分A−A’の断面図で示される仮想補綴物のデータと図21Bの線分A−A’の断面図で示される対向歯の咬合面データを組み合わせて示したもので、それぞれ、仮想補綴物と咬合面を対向させた状態、仮想補綴物上に咬合面を配置した状態、咬合面に振り子式回転運動を付与した状態及び咬合面に平行摺動運動を付与した状態を示す模式図であり、
図21A〜図21Dは、それぞれ、図19Bに示した補綴物を歯牙欠損部データに組み込んだ状態、対向歯の咬合面データを歯牙欠損部データに重ね合わせた状態、咬合面データの移動によりクロスデータが発現した状態及び咬合面データの移動により別のクロスデータが発現した状態を示す模式図であり、
図22は、コンピュータに接続したモニター画面上に表示された仮想補綴物の模型を書き起こした模式図であり、そして
図23は、図22に示した仮想補綴物の模型を仮想的に歯牙欠損部に装着した状態を示す模式図である。
引き続いて、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載する特定の実施の形態によって限定されるものではないことを理解されたい。
本発明は、植立したインプラントの植立角度を検出する手段、その植立角度から、加工用ブロックとリブのとの接続角度に基づいてブロックとリブを結合する結合手段、及び結合した加工用ブロックをCAD/CAMデータに基づいて機械加工する加工手段よりなり、植立したインプラントに傾斜があっても、インプラント上部と、密接に結合しながら、自然な歯列を形成できる補綴物が口腔外情報で得られることを可能とする。
また、本発明は、様々な種類の咬合面のみをもつブロックを予め用意し、そのブロックから、隣在歯の咬合面、補綴部位の一般的咬合形態データ的に統計処理して、既成ブロックを選択する。予め咬合面をもつ場合、その部分は、平面になるため、傾斜角度を検出し、この傾斜角度に基づいた接続を有するブロックを形成することで、通常の研削加工が可能となる。ここで、咬合面のみをもつブロックとは、例えば、立方体の一面に咬合面形状が形成された状態が例示されるが、その他、円筒体の平面部の一方に咬合面が形成されてもよい。
本発明によれば、インプラントの上部に装着される義歯であって、傾いたインプラントでも、問題なく装着できる義歯が提案できると共に、表面がより自然な状態の咬合面を備えた補綴物の製造が可能となる。
さらに具体的に説明すると、本発明は、まず、植立されたインプラント部位の模型を得るため、一般に使用されている印象を補綴部位となるインプラント植立部及び隣在歯部とインプラント植立部位の対向歯及び隣在歯部についてとる工程と、
硬化した印象に、石膏、その他の硬化材を充填して模型を得る工程と、
この模型から、インプラントの傾きの角度を得るための工程と、
インプラントの傾き角度により、加工部と一体的に連結している球状の連結部とリブとの接続角度を決定する工程と、
模型の、隣在歯及び植立部位の一般歯牙情報から、既成の咬合面を備えたブロックを選択する工程と、
そのブロックにより、植立インプラントの部分、及び側面部を研削加工する工程と
を実施するシステムにより構成される。これらの工程は、好ましくは、次のようにして実施することができる。
インプラントの傾き角度検出手段
本発明においては、傾いたインプラント先端を、基準化された凹部をもつアダプタに挿入可能な状態で、インプラントを含む模型全体を回動、摺動移動するなどして調整する調整手段により調整し、凹部と嵌合した時点での模型の傾きをインプラントの傾きとして2つの角度で表す構成を一例として有する。しかし、少なくとも、基準化された状態へ併せるようにインプラント先端部を備えた他の基準をもつモデルを動かして、併せた状態で、水平に対するモデルの基準部の角度を計測すればよい場合もある。
例えば、水平な支持棒に垂直に底部方向へレーザ光を照射する手段を設け、更にインプラントモデルの水平な底部が垂直に光を透光する状態の孔を、透光性部材を配置しておき、レーザ光が底部方向に見えるように調整手段で移動調整させ、レーザ光がインプラントモデルの底部を通過して、下方向に見えた時点でインプラント底部の基準部の角度を計測するものであってもよい。レーザ光は、透過させるだけでなく、インプラント部上面で反射させ、投影した基準面の位置の一致、測定等によって測定してもよい場合もある。
なお、調整手段は、インプラントモデルの基準部となる底部を保持し、3次元的に角度を調整し計測できる構成であれば、特に限定されない。また、調整手段は、インプラントモデルの基準底部の平板の傾きを3次元的に測定できればその構成は限定されず、単に、インプラントモデルの移動だけを行い、移動後、3次元的なステレオカメラ等の非接触的な距離計測、スケールの使用によりインプラントモデルの基準面と水平面との角度を計測するものであってもよい。
傾きを考慮した加工用ブロック
本発明は、加工用部材によるいわゆる半製品(ブロック)と、加工機械に接続する接続端子(リブ)との間に、球状の連結部を設ける形態とすることで、インプラント先端部であり、装着される垂直性の高い孔が加工でき、傾いたインプラントに対し、自然な歯列が形成されるような形状への加工を容易にする。
加工用ブロックは、図11の形状が一例となるが、球状の連結部は、加工用部材と一体的に形成されることが好ましく、リブとの接続が良好であれば、これに限ることはない。連結部の大きさは、加工部の大きさより小さいことが好ましいが、角度が大きい場合等は、加工部よりも大きい球状の連結部であってもよい。なお、連結部は、最終的に切り取られる部位であるため、エンドミルなどの切削具により、容易に切り取られる部材で、加工用部材との接触がよい物であればよい。
また、リブと連結部の接触面が、角度を備えながら、接続されるが、接続状態によっては、切削、研削具と、リブの接触面が接触する場合があるため、この部分を少なくするようなテーパを設けてもよい。
リブと連結部は、接着剤で接着され固定されることが好ましいが、機械的結合によるものであってもよく、固定状態が形成される手法であれば好適に使用される。
咬合面を予め形成した加工用ブロックのデータベースとデータ決定手段
本発明は、予め形成した咬合面であって、複数の異なる咬合面を持つ加工部を持つブロックを準備し、これをデータベース化して、コンピュータに登録し、入力される欠損部情報に基づいて、選択する手段を備える。
データベースの情報は、例えば、ブロックの形状情報、咬合面の形状情報、ブロックの寸法情報、色情報、許容最大豊隆部距離、一般的な適用部位情報であり、シリアル番号を付してテーブル処理されているものである。形状情報は、パソコン等のコンピュータのモニターに表示出力された際、わかりやすい写真、CG画面などが例示され、これに付随して、各種情報が記録されてもよい。
従って、パソコンへ、キーボード、マウス、その他のインタフェースを用いて、欠損部の寸法情報、適用部位情報等の各種情報を入力すると、候補となるブロック画像が表示され、目視、又は、統計確率的に決定されてもよい。
また、パソコンへ、欠損部と、インプラント先端の模型写真、口腔内写真を画像入力し、この入力画像と、登録されたブロック画像とを重ね合わせたり、並べたりして比較決定してもよい。
本発明は、少なくとも、天然歯の咬合面が備えた、凹凸、しわ、等の形状であって、CAD/CAMでは、加工できない形状を備えているものを多数用意し、この情報をデータベース的に取り扱えればよく、特にコンピュータを用いる必要はなく、紙に印刷した表等を参照して、近似ブロックの選択を行ってもよい。
傾きをもつ加工用ブロックの加工方法
本発明は、図11で示したブロックを加工する際、加工工具へ接続された状態では、ある程度の角度を持った状態での接続となり、マージンラインを備えたインプラントの接合部の形状は、垂直状態となるため、インプラントの接合部の形状と、最大豊隆部から、マージンラインまでの形状の加工は容易になる。反面、咬合面の調整加工の場合は、データに多少の角度情報を付加して、研削加工をする必要が生じる。
本発明では、対向歯の咬合面の形状を印象によって取得するステップ、咬合面の表面形状を計測するステップ、選択された予め形成された咬合面情報と、重ね合わせるか、隣接させて、対向歯の形状に対して、ブロック表面の加工用データを得るステップ、この加工用データにインプラントの傾き角度に応じて、加工具の位置等を補正した補正加工データを形成するステップを備えることが好ましい。加工後、表面には予め形成された咬合面凹凸に天然の咬合面情報に併せて加工した咬合面をもつインプラント用補綴物を得ることができる。
また、本発明は、歯科用モデルからの反射光を受光する受光部、その受光部で得れた受光信号を特徴情報に変換した変換光から、歯科用モデルと受光部間の距離を算出する位置計測手段、その位置計測手段から得られた距離信号から、歯科用モデルの形状座標を形成する座標形成手段、得られた座標情報に基づいて補綴物形成用加工用ブロックを加工する加工手段の組み合わせ構成により、金属面等光学的反射光が強い部分でもその位置情報が得られ、また、例えばコノスコピックホログラフィ法のような一軸結晶と偏向板の組み合わせを通過させることで変換光が得られる場合は照明光源の位置を変えながら照明光源部位を変化させ、おおよそ全ての位置に照明を当てられることから、特に傾斜したインプラント支台等傾斜をもった支台の情報が充分に得られ、加工用の義歯形状が正確に得られる。
例えば、特開2002−504716号公報、特開平2−264286号公報等には、上記したコノスコープ的なホログラフィ手法による非接触形状計測手法が記載されている。これらの公報に記載された発明においては、口腔内といった極限られた小範囲で位置計測手段及び座標形成手段として該手法が好適に使用されている。
本発明では、それが上記公報に記載された態様に基づくとき、受光する光を変換変形することで、写真画像からの解析ではなく値として変形された映像であるため、反射光の強弱、画像が持つ雑音情報の影響を排除できる。なお、本発明は、このような撮影画像を変換した変換光による画像情報を用いるものであればよく、その物体の形状における位置データであって、傾斜、くぼみ、垂直に関するデータが得られるものであれば、コノスコープ的手法に限るものではなく、例えば特開平10−268740号公報に記載された位相シフトデジタルホログラフィ等のデジタルホログラフィ法や、特開平6−110370号公報、特開平5−323238号公報等に記載されたホログラム的手法の利用も可能である。
本発明における受光部は、反射光を形成する鏡面体を歯科用モデルの周辺に配置可能としている。
物体からの反射光は、鏡面体を介して受光部に到達するものであってもよく、さもなければ、反射光を介さず、直接受光してもよい。
本発明における照射光は、歯科モデルからの反射光として明確に得られるレーザが好ましいが、これに限らず、発光ダイオード出力光、太陽光、その他の光源であってもよい。
照射光は、物体表面上に、点状に照射されることで、位置データとして捉えることができるが、この場合は、平行に走査させていく手法等により、物体の、部分の座標データを得ることができる。
なお、コノスコープ的なホログラフィ手法によれば、照射光は、計測部位に照射され、受光部位に到達するような光であればよい場合もあるが、好ましくは、照射光と受光部の光軸が一致する状態とし、その走査の仕方は、ジグザク的な平行走査に限らず、放射走査計測、等、マージンラインを意識した走査をしてもよい。但し、コノスコープ的な手法は、傾斜した部位でも、反射鏡などを用いて、その位置状態が計測可能であることから、傾斜したインプラント支台、形状が複雑になった天然支台歯でも形状計測が可能となり、本発明では好適である。
また、クラウン、インレー、その他の歯科用補綴物は、支台との接合面(マージンライン)、最大豊隆部位、咬合面等要部となる部分について精度よく距離情報が得られればよいことから、この部分の走査の際、干渉縞が明確に画像として取り込まれるよう、撮影カメラの分解能、走査密度などを調整して詳細なデータを得るようにし、その他は、走査密度を下げるなどして、データ量を下げることも可能である。
本発明における調整手段は、加工用のデータに調整するものであって、例えば、インプラント支台の傾斜を調整する為の手段であり、傾斜した支台へ嵌合する義歯の作製には、その傾斜を考慮した外観が必要になることに基づくものであることから、本発明は、これを数値データの調整によって可能とし、その他の治具を要せず、短時間で簡単に形成可能としている。
また、インレーのような微小補綴物は、その周囲を含む欠損状態のくぼみを計測し、当該くぼみと、補綴後の表面データから、加工用の補綴物データを得ることを含むことができる。
本発明における加工データ形成手段は、前記座標形成手段で得られた3次元データに基づいて、歯科モデルを仮想的に形成し、結果として得られる形状データから補綴物製造の為のデータを抽出して使用することが例示される。
本発明によれば、非接触計測でありながら、歯科補綴物用の歯科モデルからくぼみ、垂直面や傾斜した部分の形状を正確に計測でき、演算的調整により目的とする歯科補綴物を得るための加工データが迅速にできるなどの効果を有する。
さらに具体的に説明すると、本発明は、非接触計測において光学的に変換されたデータより得られる形状位置情報であればよいが、好ましくは、コノスコープ型計測ユニットにより、詳細なインプラント支台のような傾斜及び、インレーのような小補綴物であって、起伏がより小さい形状データが得られる。
当該計測ユニットから得られる形状座標データを所望の加工用の形状データに変化して、3次元加工機により、ブロックを研削加工することが例示される。
本発明は、非接触でありながら接触的な手法で表面形状が得られることから、照射された光が受光できる範囲でマージンライン形状の把握が容易であり、歯科補綴物製造に好適である。
インレー等の微小補綴物の場合
少なくとも反射光が受光できればよいことから、受光できる範囲での凹面が計測可能となり、よって、インレーの窩洞を計測できる。しかも、反射光が強すぎるため、目視では識別できない状態でも、反射光を一度同心円状の干渉縞の変換光にするため、正確にマージンラインが得られる。
また、本発明によると、歯牙欠損部にある支台を計測し、凹部形状データを得ると共に歯牙の部位、残存している咬頭の形態等から欠損部に最適な欠損部データを選び、必要に応じてデータ上で変形し、咬合面形態データを生成することができる。欠損部にワックス等をセットして、補綴後の咬合面形態データを得てもよい。この咬合面形態データと欠損部データとを結合させて仮想インレー形状を得て、加工用ブロックで加工する。
天然歯支台の補綴物(クラウン)の場合
クラウンの場合も、支台上のマージンラインの把握も、歯肉圧排等の手間をとらず、そのまま模型表面からデータが得られる。
また、照射光の走査も、放射状に走査していく方式により、略球面体で、支台歯との接合部(マージンライン)を得る為にも有効な手法であり、ジグザクな走査よりも情報が得やすい場合もある。
その他、インレー、インプラント支台、隣在歯に基づく仮想的義歯形状作製の際のインプラント支台の形状測定等にも有効に利用される。
さらに、本発明は、欠損部及びその隣在歯の形状を有する歯牙欠損部データ、対向咬合面を示す対向咬合面データを得る3次元形状入力手段、
3次元形状入力手段で得られた3次元欠損部形状データから、仮想補綴物形状を作成する仮想補綴物作製手段、
仮想補綴物作製手段で得られた仮想補綴物形状に近似する形状でありかつ予め形成された補綴物形状をデータベース化した中から選択する選択手段、
選択手段で選択された既成補綴物データを欠損部へ仮想的に結合調整した後、仮想歯列と仮想対向咬合面データを咀嚼接触調整しながら、対向咬合面データを、仮想歯列データに対して仮想的に顎運動状態として、モニター上に表示し最適な補綴形状を得る咬合調整手段、
咬合調整後の仮想補綴物形状により、選択手段で選択された既成ブロックを加工する加工手段
を含んでなる歯科補綴物計測加工システムにある。
上記のような構成により、3次元データ上で、対向歯面データと、歯牙欠損部形状データを、顎運動に近似した運動を、マウス、ジョイステイック等の移動により、形成し、データがクロスする部分を検出してこれを削除して、より正確な補綴物を得ることが可能となる。
本発明は、印象模型等から得られた歯牙欠損部データ及び咬合面データの2つのデータをコンピュータのモニター上で3次元表示する。
次いで、これらの両データを同一座標空間上で重ね合わせ、両隣在歯の上下の接触が所定の割合以上で、接触した状態とし、咬合時の顎運動と近似する運動として知見した対合部に相当する対向歯面を振り子状の移動、又は前後、左右にシュミレーション移動させて、面、線がクロスするデータ(例えば、一方を基準とした場合の基準の値(平面、線、立体)をまたぐデータ)を検出するステップ、そしてこのクロスしたデータを基準値に修正するステップを順次実施し、好ましくはコンピュータ上でのプログラム処理によりこれらのステップを実施する。
対向歯面の振り子状の移動とは、自走的に動かす場合や、マンマシンインタフェースを操作し、対向歯面を画面上で、手動的に動かす場合を意味し、前後運動、側方運動、その他の運動も、同様である。
本発明における隣在歯どうしの咀嚼状態の検出は、対向歯面隣在歯データの位置が、歯牙欠損部データの隣在歯データの位置よりも、例えばZ軸上で、常に上にある状態を形成することが好ましい。
すなわち、例えばインタフェースが、対向歯面データをドラッグアンドドロップして隣在歯データ上に重ねる際、座標軸上で、少なくとも、上にある状態であることを条件とする。例えば、下になろうとすると、ドラッグアンドドロップ操作が停止する。
さもなければ、確定作業が必要な場合は、確定前、歯牙欠損部データよりも対向歯面データが下へ行った場合でも、リターンキー操作等による確定時、自動的に修正され、対向歯面データが歯牙欠損部データよりも上に来る状態になるものであってもよい。この停止した地点が噛みしめた状態であり、この状態よりも常に対向歯面データが上にくるようにする。そして、その範囲は、凹凸のある歯面であるため、許容範囲(例えばz値で対向歯面データが歯牙欠損部データよりも下に来るx、y座標値が10%以下)をもって咀嚼状態としてもよい。
本発明における3次元形状計測は、例えば、上記したように、写真撮影による手法及びレーザ光等の特定の走査光線を照射して行う非接触計測の2つが示される。
また、特定の走査光線を照射して行う非接触計測として、例えば、上記したように特開2002−504716号公報、特開平2−264286号公報等には、コノスコープ的なホログラフィ手法による非接触形状計測手法が記載されており、本発明においては、口腔内といった極限られた小範囲で位置計測手段及び座標形成手段として好適に使用される。この手法の詳細は、先に説明した通りである。
本発明における受光部、物体からの反射光、コノスコープ的なホログラフィ手法、その他についても、先に説明した通りである。
本発明によれば、実際の咬合調整を行うことなく、コンピュータ上の操作で正確な歯科補綴物を得ることができるなどの効果を得ることができる。
さらに具体的に説明すると、本発明は、コンピュータのモニター上で、咬合調整が行われるものであり、既成の近似補綴物を歯牙欠損部に補綴したデータ、及び対向する歯面を備えた対向歯面データにおいて、これらを隣在歯同士の接触状態を、画面上で形成する。
本発明の実施に用いる手法は、いわゆるドラッグアンドドロップ等のユーザインタフェースが備える領域移動手法であればよい。さもなければ、データの融合として、特定の範囲の接触を自動的に行う手法を用いてもよい。
この状態で、ユーザインターフェースの操作がそのまま、顎運動の操作になる状態とする。これは、例えば、マウス、ジョイステイック等のユーザインタフェースと、対向歯面が関連付けられ、ユーザインターフェースを、ある方向へ動かすと、対向歯面が、顎運動として適当な方向へ移動するようなものであり、前後、側方、回転運動を、ユーザインタフェースにより行う。
その際、対向歯面を図20Cで示す高さ30〜60mmを中心点o(123)として振り子運動させて、クロスするデータを検出し修正する手法が顎運動に近い運動であり、しかも簡単な手法により行われる点で好適である。ここで、図20Cの参照番号122で示す角度が例えば±3°〜±10°、好ましくは±5°の角度で運動させる。なお、振り子運動の角度は、咬合の為の顎運動をシュミレートするにはこの角度が好ましいが、個人差を考慮する必要性から、±3°±10°の角度で振り子運動に基づく顎運動をシュミレートしてもよい場合もある。
前後への運動、滑る運動等、ユーザインタフェースの移動を画面の移動へ変換する際、滑る要素を持った運動へ変換することも可能である。
このように、本発明では、顎運動を行うユーザインタフェースを利用して、クロスするデータを修正することで、正確な補綴物咬合面を手軽に形成可能としている。
引き続いて、添付の図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の歯科補綴物計測加工システムをその前方及び後方から見た状態を示す。図1はSH方向から見た状態、図2はSF方向から見た状態である。図中のx、y及びz座標は、調整手段100の向きに基づいて任意に設定した状態で説明する。矢印方向は、例えば正方向である。各図中、調整手段100の向きをSH、SFで表示した。調整手段100は、磁力でベース板10と結合することから、ベース板10上であれば、多少、力を加えて摺動的に移動させることができる状態である。
図1において、調整手段100は、固定部21に載せたインプラント模型の回転移動を行う為の器具である。図2は、調整手段100のみを示す。
ベース板10は、水平面を形成している。軸柱11は、水平面に対し垂直に設置されている。芯出棒12は、主軸13を中心に回動90度の範囲で回動可能としている。
芯出孔14は、垂直の貫通孔であり、図3で示すようにアダプタ23を備えた支持棒22が挿入される程度の口径を有する。撮影調整用β表示ステージ15は、固定部21を中心P1を中心に回転させ、外部に設けた写真撮影の際のβ角度情報を得るため、目盛りが付されている。
また、撮影用β表示ステージ15の底面15aは、磁性を持ち、金属製のベース板10と磁力結合をしている。従って、撮影調整用β表示ステージ15は、ベース板10上で、移動可能であり、全体として、固定部21は手動により平行に移動する。
図4は、図1で示す方向SFから見た調整手段100の一部を示す図であり、ベース板10上で調整手段100が移動した状態を示している。点線と実線で表されている状態が、移動の前後を示す。なお、調整手段100は、ベース板10上で2次元方向で移動可能な状態である。
β角度調整部16は、マイクロメータ形式を採り、回すことにより、付されている目盛りからP1を中心とした角度βが計測可能となっている。また、θ角度調整部17は、マイクロメータ形式を採り、回すと付された目盛りから角度が計測可能となっている。
θ表示ステージ18は、中心P2を中心に回動した場合の水平状態からの回転角度θを表示することができる。α角度調整部19は、マイクロメータ形式を取り、回すことで、中心P1を中心に固定部21が回転した場合の回転角度が付された目盛りから読み取ることができる。
第1水平支持部181及び第1垂直支持部182は、L字型に接続すると共に、第1水平支持部181は、β角度調整部の回転により中心P1を中心に撮影調整用β表示ステージ15上で回転可能である。
α表示ステージ20では固定部21の回転角度αが表示される。固定部21は、インプラントモデルの底面と結合可能な状態を備えている。
角度αと角度βの違いは、角度αは、固定部21のみの回転角度を示すものであるのに対し、角度βは、調整手段100全体の回転角度を示す。
図2の第2垂直支持部183及び図1の第2水平支持部184は、互いに垂直状態で接続結合している。第2垂直支持部183は、図4で示す中心P2を中心に回動可能であり、第2垂直支持部183の回動により、第2水平支持部184も回動し、結果、図3で示す固定部21を傾かせる。図2の参照番号184aは、第2垂直支持部183の回転により向かって左方向へ、第2水平支持部が傾いた状態を示す。
図3において、参照番号21a及び21bは、固定部21が回るように移動した状態の2つの軌跡を示す。また、参照番号21cは、中心P2を中心に固定部21が移動する方向を示し、回転角度を示す。図3において、支持棒22は、円筒状であって、上下に移動可能であり、必要に応じて、途中で、状態を固定可能に形成されている。また、アダプタ23は、その底面に形成された、上方向にインプラント先端部であって、義歯装着部位の形状を有する凹部24を備えている。
次に、図1及び図2で示した実施例の動作を図5、図6及び図7を参照して詳細に説明する。
図5〜図7は、第2水平支持部184より底部方向を省略して説明する。ここで、mは、歯科用模型、すなわち、モデルであり、図9と併せて示すように、インプラント部m2が植立した後の状態で、隣在歯m1とm3を含む部位に型どりをして、これに石膏等の硬化材を注いで、硬化後、取り出した模型に円盤状の接続板msを接続したものである。接続板msは、平面状に形成され、固定部21と結合可能な構成を持つ。なお、図9A及び図9Bは、以下でも説明するが、模型mを写真撮影した時の写真から書き起こした模式図である。
図5は、模型mを固定部21に載置しようとしている図であり、図6は、載置後の状態を示す。図6において、参照番号6aは、インプラントm2の傾斜角度である。図6が、xy平面で示されているため6aも平面的であるが、実際は、3次元的な角度を示している。
支持棒22に取り付けたアダプタ23の凹部24は、インプラント部m2が垂直であれば、そのまま支持棒22を降ろすことで、嵌合するが、傾いているため、θ角度調整部17,α角度調整部19を回転させて、インプラント部m2とアダプタ23の凹部24が嵌合するまで目視により調整する。
θ角度調整部17を回すと、固定部21は、図5で示すように振れるように移動するため、図6で示すように、撮影調整用β表示ステージ15を手動で、ベース板10上を図4で示すように動かして図7で示すようにインプラント部m2と凹部24が一致するように調整し、支持棒22を下方向に下げて、アダプタ23の凹部24とインプラント部m2を嵌合させる。
例えば、より一般的な傾斜の場合には、まずx軸座標方向を0にするように角度αだけ回転させ、次にy軸方向を0とするようにθだけ回転させれば、インプラントは直立し、そのまま、調整手段100をベース板上10で移動させて凹部24直下に到達させる。ここで、図4,図6等において、凹部24の周辺は一部断面図で示されている。
この状態で、α表示ステージ20又はα角度調整部19からα角を読み取り、θ表示ステージ18又はθ角度調整部17からθ角を読み取り、インプラント傾斜角度(α、θ)を得る。図7で示す傾斜角度(α、θ)は、平面的に示されているが、実際は3次元である。
なお、角度の値は、ステージに表示された目盛り又は角度調整部に付された目盛りから読み取る構成であるが、これをエンコーダによりデジタル信号に変換して、コンピュータなどの処理装置に出力して、自動的な演算処理を行ってもよい。
また、角度調整は、回転つまみを回転させて行ったり、磁石結合状態のベース板10と調整手段100を手動で移動させたりしたが、これを、ロボットアームによる回転移動構成にしたり、各部位をサーボ制御駆動にしたりしてもよく、手動を排除し全自動化してもよい。
図8は、図1で示した実施例に模型を上方向と、下方向から撮影するためのデジタルカメラ72(ビデオカメラやその他の撮像手段でもよい)を装着した状態を示す。カメラ載置部71は、主軸13を中心に、回転し、図8で示す状態では、模型の側面を撮影し、カメラ載置部71を上方向へ90度回転させることで、模型を真上から撮影可能とする。撮影した写真の状態を図9A及び図9Bに示す。ここで、図9Aが側面、図9Bが真上から撮影した状態である。カメラ72は、義歯製造のための近似した既成加工用ブロックを選択するため、インプラントの位置情報を得るための画像情報を得るものである。
図8は、図1で芯出棒12の一端が解放されている状態に対し、カメラ載置部71が、主軸13を共用することから、補強するため、軸柱11に対向する部位に軸柱111を設けて、主軸131を付加したものである。
さらに説明すると、図9は、カメラ72で模型mを撮影したものであり、固定部21等は、省略して示した。また、図9で、頬舌幅HA1は、隣在歯の最大豊隆部の距離を示し、目視的に距離を測定可能である。この距離HA1は、目視以外でも、機械的、電気的、光学的な測定を行ってもよい。近遠心幅HA2は、口腔内外方向の義歯の厚みを示す。当該厚みも、目視的に測定できる他、様々な手法を用いてもよい。また、ステレオカメラ等の非接触3次元形状計測法を利用して3次元形状座標を得て、直接補綴物の形状を入手してもよい。
また、隣在歯m1、m3の咬合面の状態と色調を観察して、次段のデータベースによる既成ブロックの選択の為の情報を得ることができる。このとき、図1で示すβ角度調整部16を回して、固定部21を回転させたり、撮影調整用β表示ステージ15をベース板10上で、移動させたりして最適な位置を決定する。
図10は、既成ブロックのデータベースの配置構成の一例を示す図である。左側の「形状」の欄は、形状の一例を示し、この形状の「仕様」を右側の欄で示し、対応関係で連結している。「形状」は、図では斜視的に示されているが、その他、正面図、上面図、側面図、裏面図といった、ブロック形状を把握できるデータが併せて格納され、特に、咬合面だけのデータも併せて同一のデータ欄に格納されていることが好ましい。
「仕様」は、頬舌幅(歯間HA1)及び近遠心幅(歯厚HA2)の他、色調データ、配列位置データ、及び識別データが連動して記録されている。
写真から得られた頬舌幅(歯間HA1)及び近遠心幅(歯厚HA2)データ、及び色、咬合面を検索して適当な既成加工用ブロックを決定する。
さらに、インプラント根本方向の部分であってマージンラインの位置データHA3とHA4を得る。
決定された既成加工用ブロックデータに基づいた、レジンとシリカフィラーのハイブリッド、又は長石、ハイドロキシアパタイト等のセラミックスよりなる既成加工用ブロックを使用し、図11で示すようにリブを用意し、取り付け準備にかかる。既成加工用ブロック11bは模式的図であり、咬合面は省略している。連結部11cは、加工用ブロック11bと同一の材料で一体的に形成されている。
リブ11aは、アルミニウム等の金属材料で形成され、連結部11cとの接続面a1は、凹部で、好ましくは球面状の凹部で形成され、他方端部a2は、加工装置の取り付け部に取り付け可能な形状を有している。
なお、連結部11cを四角体等の多角体として形成し、リブ11aの接続面a1の内部を球面とした形状であってもよい場合もある。
また、連結部11cに角度を示す目盛り、リブ11aとの接続時の接続輪郭を表示することで、何度の接続かが容易に理解でき、治具を使用しなくても任意の角度の加工用ブロックが形成できる。
図12は、リブと加工用ブロックの接続の一例を示す。この実施例で、加工用ブロック121と球状連結部122間に更に調整部123を、加工用ドリルがリブ124に接触させないように、加工用ブロック121と同一の材料で一体的に製造する。なお、リブ124の球状連結部122と接続する部分は、一部断面図となっている。
図12Aは、リブ124と、加工用ブロック121が、水平な状態であることを示しており、次に、図12Bで、先に求めた角度(α、θ)の角度に応じた3次元的角度で接着剤により接着する。角度(α、θ)は、例えば、z軸を中心とすると、yz、またはxz平面でθだけ移動させ、次に、xy平面でαだけ移動させると実際の角度が得られる旨の表示を示す。
図中、XAは加工用ブロックの長軸を示し、XBはリブ124の長軸を示す。
次に、図13で示すように、選択された近似ブロック上で最大豊隆部位HALから、マージンライン部Hmまでを特定し、その間をスプライン曲線補完等して曲面データ131を得る。なお、図13において、参照番号130は、研削加工装置の加工空間を略式的に示した空間であり、リブ取り付け部13aは、リブ124を挿入固定する固定孔(図示せず)が形成されている。
最大豊隆部位HALは、図9で模式的に示した頬舌幅(歯間HA1)と、近遠心幅(歯厚HA2)を測定した部位から滑らかな近似曲線で生成して得る。
さらに、インプラント部の形状を使用したインプラントのカタログ情報から値を得、さらにまた、図9で示す模式図の写真から、距離HA3及びHA4からマージンラインHmを得ると共に、インプラント挿入深部データ132を形成する。
図13は、実際にリブ124を挿入固定した状態を示している。エンドミル13bは、ドリル歯からなり、口径は、加工するものの複雑さに応じて適宜選択される。また、エンドミル13bは、この状態のまま、x、y及びz方向に回転しながら移動し、加工用ブロック121の表面に接触しながら研削加工を行う。
図13Aは、最大豊隆部を示すライン(HAL)からマージンラインHmまでの曲線補完データに基づいて研削加工している状態を示し、図13Bは、インプラント挿入部位データ132に基づいて、エンドミル13bが移動し研削加工する状態を1部断面図を用いて説明している。インプラント挿入部位データ132は、例えば図9の模式図におけるHA3、HA4の距離に応じて決定される。
なお、このときの加工用ブロック121は、リブ124と傾斜して接続されているため、インプラント挿入部位が、エンドミル13bにより研削加工可能な状態(垂直に近い状態)となっており、研削加工データは、カタログから選ばれたインプラント先端形状データのまま研削され、加工される。
図14Aは、義歯に対向する対向歯の部分の印象を予め採り、模型を形成してその咬合面形状を計測し対向歯形状データ141aと咬合面データ141を得る手法を示している。
既成の咬合面ブロックの咬合面3次元形状データをデータベースから呼び出し、既成咬合面加工データ142を形成し、対向歯咬合データ141と重ね合わせて、研削データ143を形成する。
この研削データ143をさらに、図14Bに示すように、傾斜角度(α、θ)で補完して補完研削データ144として、当該データに基づいてエンドミル13bにより傾斜した既成咬合面を研削加工する。なお、この手法については、以下においてさらに詳しく説明する。
もう1つの実施例を図15を参照して詳細に説明する。本実施例は、歯科モデルが、インプラントに装着される義歯を得るための欠損形状を示す間接的な歯科模型である。
光照射部10は、レーザ光、可視光、赤外光、赤外レーザ光等、直進性がある光線を出力するものであり、また、光照射部10は、矢印10aで示すような走査駆動を行う。走査駆動の仕方は、通常のジグザグ的な走査(図9Bで示す5Z)の他、放射走査を利用するものであってもよい。
可動反射鏡101は、固定された光照射部10からの光を歯科用模型13上で移動しながら照射させるものである。受光部11は、コノスコープ的なホログラム手法の場合、偏光板11a、11cによって挟み込まれた一軸結晶体11b、及びCCDカメラ11dよりなり、偏光板によって挟み込まれた結晶体を通過した干渉縞状の変換光をCCDカメラ11dで受光し電気信号に変換するためのものである。
光照射部10と、受光部11は、図で示すような隣接するような構成の他、同軸的な構成として、光軸を共通とする場合もある。
反射鏡12は、被計測物の周囲に配置されることが好ましく、当該反射光を受光部11にて受光することで、加算平均等の統計的手法により正確な形状を計測できる。
歯科模型13は、既存の手法により作製され、中央に植立したインプラント支台14が形成され、両側には、隣在歯模型13a、13bが形成されている。インプラント支台14は、例えばワンピースタイプの人工歯根が植立した後、歯肉から突出した部位であって、義歯を装着する部位の形状模型である。
信号処理装置15は、モニター、ハードデイスク、移動可能な記憶ユニット、記憶装置、イーサネット(登録商標)等のLANなどを備えたコンピュータにより構成され、入力された形状データ、予め形成されている、近似加工用ブロックのデータベース、3次元画像処理機能などが発揮できるような構成を備えている。
加工機16は、いわゆるNC加工機、3次元加工機であって、主にz軸方向に固定されたミル722を回転させ、x、y及びz方向へ移動させてその先端部及び周辺で、加工用ブロック(図示せず)を研削、切削して補綴物を得るためのものである。当該研削加工手法の他、いわゆるラピッドプロトタイプの加工機が好適に使用される。
計測ステージ17は、固定されたものでもよいが、陰の部分を計測するためにも、回動、摺動可能な状態が好ましい。
なお、歯科用補綴物上を光が移動しながら走査する際、可動反射鏡101又は光照射部10の移動、回動を簡単にするため、例えば計測ステージ17をy方向に所定幅づつ移動させ、可動反射鏡101又は光照射部10をx方向に振らせるような走査構成にしてもよい。
図15で示す計測装置は、特開2002−504716号公報に掲載された技術でも、そして製品としては、オプティカルメトロジー社製の製品、商品名「コノプローブ」でも実現可能である。
計測装置は、光の照射がなされ、これを受光できる部位であれば、受光部と歯科模型間の距離が得られる為、支台インプラントの多少の調整においても距離が計測できることから、ほぼ一回の載置により、計測が完了するが、場合によっては、テーブルの定数的移動により、光の照射部位を得るか又は物体の反射光を得る状態にしてもよい。
次に、図15で示す実施例の動作を図16及びその他の図面を参照して詳細に説明する。
歯科モデルの形成:
石膏、硬化性樹脂等を用いてインプラント植立部及び隣在歯の模型と、この部位に対向する対向歯面(咬合面)の歯科模型(バイト)を公知技術により予め作製する。当該歯科モデルは、公知手法により形成され、より実際の形状であることが好ましい。
欠損部周辺の形状計測(図16の工程201)
計測ステージ17に歯科模型13を固定し、光照射部10からのレーザ光を走査的に照射し、その反射光を受光部11で直接的に又は、反射鏡12を介して反射させて受光する。
レーザ光を走査的に照射する手法は、直接光源を移動させる手法の他、稼働状態の反射鏡を用いて、固定光源から、その稼働反射鏡を介して歯科模型を照射する手法であってもよい。例えば、図15の可動反射部101を用いて、光出力部10からの照射光101aを反射させた反射光101bを歯科モデルに照射してもよい。その反射戻り光は、再び同じ光路を経て、受光部11へ戻る場合や、そのまま直接受光部11で受光する場合がある。
照射光路10bに対し、反射光路10c、及び反射光路10h、反射鏡12、反射光路10iを介して受光する。なお、照射光路と反射光路を異なるように示しているが、光軸が一致する場合もある。
この受光した反射光を、受光部11内の、偏光板で挟まれた一軸結晶ユニットを通過させて、干渉縞状の変換光に変換し、この変換光をCCDカメラ等11dで撮影、2次元画像データ化して、これを信号処理装置15に伝送する。信号処理装置15は、この干渉縞状の変換光から上述した演算に基づいて距離情報10Lを得てこれを一時的に記憶する。
光照射部10は、10a方向に振れ、出力光を走査させる。例えば、照射光路10dに対し、反射光路10eであり、更にレーザ光が振れた状態だと、照射光路10fに対し、反射光路10gであり、受光部11は、走査経過ごとの反射光から、変換光情報を、信号処理装置15で処理し記憶させる。
当該走査は、歯科模型13全体に亘るようにx、y方向に照射光を変位させて行い、逐次、反射部位と受光部11の距離情報(位置情報)が、変換光から算出され、信号処理装置15に記録される。距離情報を直線補完、曲線補完を施しながらつなぎ合わせて3次元形状データ化し、必要に応じ、信号処理装置15のモニターに仮想歯科模型を表示し、実際のものと一致しているか確認することも可能である。
得られたデータを3次元形状データ化した後、インプラント支台を垂直状態に調整した場合のその周辺部位の形状データと、隣在歯間のデータを得る。
図17Aは、歯科模型データから得られた仮想形状、図17Bは、対向歯列咬合面形状(バイト)、図18Aは、図17Aを回転させ、横から見た状態、図18Bは、歯科模型とバイトを重ね合わせた仮想的咬合状態を示す。
バイトの形状計測(図16の工程202)
計測ステージ17にバイト(対向歯形状)を固定し、光照射部10からのレーザ光を走査的に照射し、その反射光を受光部11で直接的に又は、反射鏡12を介して反射させて受光する。
照射光路10bに対し、反射光路10cを介して、光軸が略一致するように戻り、照射反射光路10i、反射鏡12、照射反射光路10jを介して受光してもよい。なお、かかる往復の光路は、光軸が一致するように示したが、これに限らず、異なる光路であってもよい場合もある。
この受光した反射光を、受光部内の、偏光板で挟まれた一軸結晶ユニットを通過させて、干渉縞状の変換光に変換し、2次元画像データ化して、これを信号処理装置15に伝送する。信号処理装置15は、この干渉縞状の変換光から距離情報10Lを得て、これを一時的に記憶する。
走査的照射は、バイト全体に亘るようにx、y方向に照射光を変位させて行い、逐次、反射部位と受光部11の距離情報が、変換光から算出され、信号処理装置15に記録される。距離情報を直線補完、曲線補完を施しながら3次元形状データ化し、必要に応じ、信号処理装置15のモニターに仮想バイト301(図17Bは、裏面を示す)を表示し、実際のものと一致しているか確認することも可能である。
数値補正(図16の工程203)
次に、インプラント支台が垂直になるような調整を行う(図16の工程203)。すなわち、3次元データとして取り込まれたインプラント支台の植立角度を補正するアノテーション的な作業により、補綴物を加工する際のブロックと切削具との関係とほぼ同じ状態にするのである。インプラントの先端部が、垂直となるようにした状態に処理した後、周辺の形状を計測処理し座標を得る。
歯頸部形状の形成(図16の工程204)
調整後の状態で、補綴物に必要なマージンラインデータ、最大豊隆部データを角度調整されたデータから得る。このデータから実際得ようとする義歯形状の最大豊隆部及びマージンラインを仮想的に形成すると共に、先のバイトデータとのデータ上の重ね合わせ(図18B)から、咬合面形状を得ると共に、義歯の高さデータを得る(図16の工程204)。これらのデータを合成して、歯頸部の仮想的義歯形状データを得るのであるが、最大豊隆部からマージンラインの間は、隣在歯側面データと接触しないようスプライン曲線補完手法により形成されてもよく、少なくとも、余分な間隙が形成されないものであればよい。
補綴内面形状の形成(図16の工程205)
次に、データベースから今回使用されたインプラント形状データを読み出し、これから補綴物の底面から見た装着孔内面データを形成する(図16の工程205)。
インプラント形状は、予めデータ化されデータベース化されていることが好ましいが、種類が少ない場合などは、逐次手動で入力してもよく、必ずしもデータベースでなくてもよい場合もある。
なお、その際、歯科模型上のインプラント支台の形状データとの比較を行い、形状の補正を行ってもよい。
底面形状データの形成(図16の工程206)
上述した歯頸部の底面形状データと、内面データを合成して、底面形状データを形成する(図16の工程206)。
補綴物形状の合成(図16の工程207)
歯頸部上部データと底面形状データを合成し、傾斜したインプラント支台用の仮想的な補綴物(クラウン)形状データを形成する(図16の工程207)。
既成ブロックデータベースからの加工用ブロックの選択:
全体形状が把握された後、この形状に近似するブロックを検索する。当該検索は図9A及び図9Bで示す仮想データから、ブロックを決定するために用いられる値を得ることで行われ、図10で示すデータ一覧から、一番近いものを探し出す。図9A及び図9Bは、2次元的データであるが、3次元データから、図9A及び図9Bで示す位置に相当するサンプルポイントを設定して検索用入力数値を形成してもよい、図9Aは、歯科模型の仮想データを2次元的に示した状態であり、mは歯肉部、m3はステージ取り付け部、msはインプラント支台部、そしてm1及びm3は隣在歯形状である、図9Aからは、隣在歯m1とインプラント支台m2との距離HA3、隣在歯m1,m3間の距離HA1、が得られる。
図9Bは、歯科模型を上部から見たデータであり、歯列に沿った歯幅HA2、インプラント支台m2と、歯幅を測定する際の輪郭からの距離HA4が得られる。図9A及び図9Bの計測位置はあくまで一例であるが、異なるデータで、同じ部位の距離を重複して計測し、平均化することで、より正確な値をえるようにしてもよい。
図10は、データベースの登録形式の一例であり、処理用のデータ列であるほか、書面や図1の信号処理装置15のモニター上で目視にて決定できるよう形状閲覧窓(形状を示す)、スペック的データ列(仕様を示す)で構成され、先の模型規則データから得られた距離データHA1〜HA4等、及び色調及び補綴部位を示す歯列番号を見ながら決定される。形状閲覧窓において、121はブロック加工部位、122は球状リブ結合部である。
球状リブ結合部122は、何れもリブとの結合が可能な大きさであればよく、いずれも同じ大きさであってもよい。
加工用ブロックの形成:
図10のデータベースから決定された近似ブロックに対し、傾斜したインプラントを垂直に延びたドリルを含む垂直タイプの加工治具で加工すべく、図12A及び図12Bで示す加工機用取り付け用のリブ124に先のインプラント支台データから得られた傾斜角度(α、θ)に基づいて球状リブ結合部122を接着剤を用いて結合する。
角度(α、θ)は、例えば、z軸を中心とすると、yz、またはxz平面でθだけ移動させ、次に、xy平面でαだけ移動させると実際の角度が得られる旨の表示を示す。また、XAは加工用ブロックの長軸を示し、XBはリブ124の長軸を示す。
リブ124と球状リブ結合部122との結合面は、リブ結合部の球面に沿った形状を備えていることが好ましいが、これに限らず、少なくとも球面との接触と接合ができる形状であればよい。
参照番号121は、図10で選ばれた既成加工用ブロックのブロック加工部位であり、加工ドリルで削り採ることが可能な、連結部123、球状リブ結合部122が一体的に形成されている。図中、XAは、連結部123.球状リブ結合部122の長軸を示し、XBは、リブの長軸を示す。XAとXBとがなす角度(α、θ)がインプラント支台の傾斜角度となる。
加工用ブロックの加工:
図12A及び図12Bで得られた加工用ブロックを図13A、図13B、図14A及び図14Bで示す水平に載置して垂直方向に延びたミル13bをその状態で、図15で示すような加工機で、x,y及びz軸方向に移動させて加工用ブロック121を研削加工する。
リブ取り付け部13aは、リブ124と一方向で嵌合固定される構成が好ましい。ミル(加工用回転ドリル)13bの形状は、自動取り替え可能な場合もある。
図13Aで示すように、加工用ブロック121の底面が上に来るように、リブ取り付け部13aに取り付ける。
ミル13bは、この状態のまま、x、y及びz方向に回転しながら移動し、ブロック121の加工部位表面に接触しながら研削加工を行う。
図13Aは、最大豊隆部を示すライン(HAL)からマージンラインHmまでの曲線補完データに基づいて研削加工している状態を示し、図13Bは、インプラント挿入部位データ132に基づいて、エンドミル13bが移動し研削加工する状態を1部断面図を用いて説明している。
なお、このときの加工用ブロック121は、リブ124と傾斜して接続されているため、インプラント挿入部位123が、ミル13bにより研削加工可能な状態(垂直に近い状態)となっており、加工しやすい状態となっている。
図14Aは、図18Bで示すような咬合状態で、義歯上部の咬合面143が決定される状態を示している。参照番号141aは、対向歯のイメージを示し、141は、対向歯の表面形状をイメージとして捉えたもので、図17Bで示したバイト面である。145は、既成の近似ブロックの既成咬合面を示し、ミル13bは、既成咬合面145をバイト面141で得られる形状に基づいて先の図16のプロセスで形成された咬合面142が得られるように研削加工するものである。
研削加工の際の模式的な図を図14Bに示す。最終的に連結部123を削り落として義歯が完成するものである。
なお、本実施例は、垂直ドリルによる加工装置の例を示したが、これに限ることなく、例えば、5軸等の多軸加工機を用いれば、支台(インプラント)データを垂直に補正せずとも、加工データを生成し加工することも可能である。また、特開平2−46840公報などに記載されたいわゆるラピッドプロトタイプの加工機も利用できる。
さらにもう1つの実施例を、再び図15などを参照して詳細に説明する。なお、図15の構成は、先に詳細に説明しているので、ここでの重複した説明を省略する。
次いで、図15で示すもう1つの実施例の動作を図16及びその他の図面を参照して詳細に説明する。なお、ここでの説明も、上記した実施例と重複した部分があるので、重複した説明は省略することとする。
歯科モデルの形成:
前記参照。
欠損部周辺の形状計測(図16の工程201)
前記参照。
対向歯面の形状計測(図16の工程202)
本実施例では、対向歯面の形状計測は、対向歯模型及びバイトの2つを利用する。
対向歯模型は、対向歯の印象をとり、印象に石膏等を注いで硬化させる等して凸模型を形成し、次にこの対向歯模型の表面形状を3次元計測してデータ化する。このとき、歯の咬合面データと最大豊隆部までの形状データがあればよい。
併せてバイト用のシート状印象を噛ませて咬合状態の凹凸形状を備えたバイトを得る。
なお、対向歯模型を形成しなくても、バイトだけを用いて対向歯面データを得てもよい。バイトは、咬合歯どうしの位置情報を得ることを目的としているが、かみ合わせ状態も得られることから、バイトの表面形状を得ることで、補綴物の歯牙表面データを得ることが可能である。
バイトは、噛み合わせ状態を得る目的で形成されているため、その厚みが薄かったり、材質、採取方法によっては欠損部周辺のバイトが対向歯形状を十分に反映していない場合もあるが、この場合や、より精度の高い咬合面を得たい場合は対向歯模型の形成がされてもよい場合もある。
また、対向歯模型とバイトの両方を形成する場合は、咬合面の位置決めをバイトにより行い、次に対向歯模型を位置決めされた部位へ仮想的に配置できる点で好ましい構成を取り得る。
本工程でも、前記実施例と同様に、計測ステージ17に対向歯面(対向歯形状)を固定し、光照射部10からのレーザ光を走査的に照射し、その反射光を受光部11で直接的に又は、反射鏡12を介して反射させて受光する。
照射光路10bに対し、反射光路10cを介して、光軸が略一致するように戻り、照射反射光路10i、反射鏡12、照射反射光路10jを介して受光してもよい。なお、かかる往復の光路は、光軸が一致する様に示したが、これに限らず、異なる光路であってもよい場合もある。
この受光した反射光を、受光部内の、偏光板で挟まれた一軸結晶ユニットを通過させて、干渉縞状の変換光に変換し、2次元画像データ化して、これを信号処理装置15に伝送する。信号処理装置15は、この干渉縞状の変換光から距離情報10Lを得てこれを一時的に記憶する。
走査的照射は、対向歯面全体に亘るようにx、y方向に照射光を変位させて行い、逐次、反射部位と受光部11の距離情報が、変換光から算出され、信号処理装置15に記録される。距離情報を直線補完、曲線補完を施しながら3次元形状データ化し、必要に応じ、信号処理装置15のモニターに仮想対向歯面301(図17Bは、裏面を示す)を表示し、実際のものと一致しているか確認することも可能である。
数値補正(図16の工程203)
前記参照。
歯頸部形状の形成(図16の工程204)
前記参照。
補綴内面形状の形成(図16の工程205)
前記参照。
底面形状データの形成(図16の工程206)
前記参照。
補綴物形状の合成(図16の工程207)
前記参照。
なお、インプラント支台に限らず、天然の支台歯から得られた支台歯模型でも同様の手順で、補綴物の製造が可能となる場合もある。
既成ブロックデータベースからの加工用ブロックの選択:
前記参照。
仮想補綴物データの決定:
上記のようにして形状データが得られた後、形状データに基づいて、仮想3次元補綴物を形成し、欠損部へ、仮想的に補綴物を充填した状態をモニター上に表示する。
この状態で、対向する対向歯面データ(好ましくは、バイトデータ)をモニターに表示する。バイトデータは、噛み合わせの際の上下の歯牙の位置を示すものであるが、咬合表面の凹凸も合わせてとれることから、対向歯の咬合面形状をあえてとらなくてもバイトデータで十分な咬合調整が可能である。
仮想的に形成したクラウンデータと対向歯面データを仮想的に接触させる。接触した状態で、顎運度メニューを表示する。例えば、1.前進後退運動メニュー:移動距離、2.側方運動メニュー:移動角度、移動距離、矢状顆路角、ベネット角、3.作業側運動メニュー、等のメニューを選択できる。
当該メニューを選択することで、マウス、ジョイステイック等のインタフェースの動きが、当該メニューに沿った動きをし、その他の方向への動きが規制される。このメニューに沿った動きにより、不要な部分の切除等、咬合面の形状が調整される。
なお、メニューを選択することなく、例えば、マウスであれば、左ボタンを押して動かすと、前進後退運動、右ボタンを動かして動かすと側方運動、両方押して動かすと、作業側運動となるような選択移動であってもよい。
当該運動の際、クロスする部分は、色彩、模様等が変化し、その際、キーボードの特定のキーを押すとその部分が削除されるものであってもよい。
なお、このような咬合器がもつ運動機能の他、接触した状態から、垂直に30〜60mmを中心点として、左右前後に3°から10°、好ましくは5°前後で振り子運動をさせてもよい。
図19〜図21は、実際咬合運動を行った際の調整の一例をいずれもコンピュータに接続したモニタ−画面上に表示される状態で示した図である。
図21A及び図21Dは、実際のコンピュータ上で表示される状態の一例であり、一方向を示したものである。CG画面として、場合によって、色彩を施した、3次元画面として立体的に表示される。
図19Aは、対向歯面データ(対向する咬合面)データ111と歯牙欠損モデルデータ112の欠損箇所に重ね合わせた仮想状態をモニターに表示した状態を示す。歯牙欠損モデルデータ112は、実際の欠損部から印象をとって形成したものであり、隣在歯データ113,114を併せて形成している。対向歯面データ111は、対向する咬合面データであり、実際の欠損部に位置する部位の対向歯及び隣在歯に相当する部位の形状も合わせて持つ。
欠損部に相当する対向歯面データ111の欠損部対向歯部111a、歯牙欠損部モデルデータ112の、隣在歯データ113に対向する対向歯データを111b、隣在歯データ114に対向する対向歯データを111cとする。
この状態で、支台歯データ115からマージンラインデータ、隣在歯113と隣在歯114間から最大豊隆部データ、対向歯面の欠損部対向歯部111aから咬合面データをそれぞれ得、対向歯面データ111と、歯牙欠損部モデルデータ112を重ねあわせる。
隣在歯113と、対向歯データ111bを重ね、隣在歯114と対向歯データ111cを重ね、この状態で、補綴物の高さデータ、口腔内外方向の幅データ等をそれぞれをパラメータとして、予めライブラリー化した既成の近似ブロックデータから適当なブロックを選択する。
次に、図19Bで示すように、近似ブロックを、実際欠損部データに当てはめた仮想的な補綴物を補綴した状態の仮想モデルを形成する。
咬合面調整:
次に、対向歯面データと欠損部データを互いに移動させて、仮想補綴物の咬合面データの調整を行う動作を図20及び図21を参照して詳細に説明する。
図20は、図21A及び図21Bで示す歯列データを線分A−A’で切断した断面図である。なお、これらの図面はいずれも、モニター上の表示を模式的に示すものである。
図20Aで示すように、対向歯面データ111を仮想補綴物データ116上に表示する。図は、対向歯と下顎が開いた状態を仮想的に示している。
図20Bで示すように、仮想補綴物116上に、対向歯面データ111を置くように移動させる。その際、隣在歯の重ね合わせを監視し一致度が高い状態で、咬合調整の出発点となる。
隣在歯の重ね合わせにおいて、隣在歯面113と、隣在歯面111b及び隣在歯面114と隣在歯面111cの接触が、多くなる部分であって、多少の幅をもってクロスしない状態(即ち、データ上ではクロスしても、実際はクロスしていない状態)を噛みしめた状態として、これ以上対向歯面の隣在歯111b、111cは、下に行かない設定が行われる。
対向歯面データの隣在歯111bと111cは、その輪郭、又は所定の位置を連続的に又は定期的にモニターし、クロスするデータ量がある一定以上を超えると、それ以上対向歯面データが移動しなくなるように設定される。
この状態が噛みしめた状態となり、この値までの状態で、図20Cから図20Dで示す移動が、仮想補綴物上で行われることが好ましい。図20Bに示すように、両隣在歯の接触状況によって、インタフェース自体にも影響を与えられるような形態が好ましい。
図20Cで示すように、咬合運動を対向歯に対して行わせる。なお、実際は下顎による運動により咬合運動が行われるが、構成が簡単な対合を移動させることが、複雑な構成のものを動かすことよりも、容易である。
図20Cは、咬合調整は、顎運動に従って行われることが好ましいことから、運動メニューを指定可能として、一つ指定された場合、マウス、ジョイステイック等のインタフェースを用いて、実際の顎運動のメニューを指定する。例えば、1.前進後退運動メニュー:移動距離、2.側方運動メニュー:移動角度、移動距離、矢状顆路角、ベネット角、3.作業側運動メニュー、等のメニューを表示する。
上述のようなメニューの中の一つを選択すると、インタフェースは、このメニューに従った顎運動方向のみの移動表示を行い、その他へ、各種インタフェースを移動させても、画面上のアイコンは、そのインタフェースの動きに追従することなく、許容範囲(メニュー運動の範囲のみの動きだけする)のみの運動が行われてもよい。
運動は、図20Cで示す回転運動、図20Dで示す摺動運動が一例として示される。
図20Cは、中心点o(123)として、2つの角度(122)がそれぞれ−5°と+5°で振り子状に運動をさせるような状態を形成する。この振り子運動により、補綴物表面とデータが交差する部分がある。この部分は、削除される部分117e、117fとして自動的に着色され、画面上で操作することでデータを削除して、着色が消える。
図20Dは、図20Bで示す状態から、前後、左右に平行に移動することで、対向歯面のデータと、補綴物咬合面とのデータのクロスする部分117g、117bを着色しながら、画面上を移動する。色が変わった部分は、操作者の意志によりワンクリックで、削除されてもよい。
実際の顎運動は、上述した運動メニューの複合運動であるが、実際と同じ咬合面の形成が可能となるような運動メニューを設定して咬合調整を行うことが好ましい。また、実際の顎運動に相当する回転と滑走の開閉口運動、滑走が主体となる前方運動、側方運動をインタフェースの移動により実現し、データがクロスする部分を識別的に表示し、削除可能又は自動削除してもよい。
より実際に、コンピュータ上で行われる咬合調整についてのモニター画面を参照して以下に説明する。
図21Aに、図19Bで示した補綴物を欠損部データに組み込んだ状態を斜視図的に示す。
次に、図21Bに、対向歯面データ111を、歯牙欠損部モデルデータ112上に重ね合わせた状態を示す。対向歯面データ111は、その裏面が見える状態であるが、クロスデータ117aが色彩等の違いで示されている。
ここで示す対向歯面データは、バイトデータを用いているが、これを対向歯から採取した対向歯面模型の形状データであって、好ましくは、咬合歯面から最大豊隆部までの形状データに置き換えてもよい場合もある。
この部分にポインタを持って行き、クリック操作、キー操作により削除すると、この部分の色がその他の色と同じ状態になり、クロスデータは消滅する。
クロスデータは、実際上下が接触し、引っかかる場所であり、ここを削除する操作により、切削用プログラムデータもこの部分が調整される。
次に、咬合調整メニューにより、図20Cで示す対向歯面の振り子運動、図20Dで示す平行運動が行われる。
対向歯面111が移動することでクロスデータ117bが現れ(図21C)、このデータを削除する。次いで、対向歯面111が移動することで、クロスデータ117cが現れ(図21D)、このデータを削除する。このような操作を繰り返し行い、既成補綴物の表面形状データを補正する。このように、補正を行うことで、正確な補綴物として形状が形成される。
上述した調整手段を含む機能動作を実現する為には、市販されている汎用ソフトウエア(センサブルテクノロジーズ社製の「フリーフォームモデリング」(商標))を用いても実現可能であり、これを専用のソフトウエアに編集等をして用いてもよい。
実際の補綴物形状データの一例を、図22に示す。図22は、支台歯形状及びバイト表面から得られたマージンラインデータ等の計測データから、近似モデルに相当するモデル形状データを選択し、近似モデルのデータに、計測データを演算して得られたデータに更にバイト形状をあてがって、顎運動を振り子運動に変えて行い、咬合面データを調整して得られた加工用データによって構成され、コンピュータのモニター画面上に映し出された仮想補綴模型である。図中、参照番号101は咬合面であり、102は最大豊隆部である。103はマージンラインであり、104は、バイトをあてがった状態で顎運動に近似する振り子運動による咬合面調整部分である。
この計測データに基づく仮想形状に従って、実際の近似ブロックが切削加工されるが、仮想段階で、支台歯、隣在歯の模型に適合するかどうか、モニター上で確認できる。
仮想的に補綴物を欠損部に補綴した状態を、図23に示す。図23は、図22で示した加工用補綴物仮想模型100を、支台模型に装着した状態を示す。この図は、コンピュータのモニター上で行われた結果を示すものであり、実際補綴後の歯列がどのような状態になるかを示したものである。図中、参照番号105及び106は隣在歯仮想模型である。107は、歯肉仮想模型である。
加工用ブロックの形成:
前記参照。
加工用ブロックの加工:
前記参照。
以上に説明したように、本発明によれば、実際植立した人工歯根に傾きが生じる場合でも、CAD/CAM手法を用いて、歯列にあったインプラント用義歯が形成されることから、歯科インプラント分野の普及拡大が図られる。
また、本発明によれば、非接触計測でありながら、より正確で傾斜面であっても受光可能な範囲で表面形状が得られる手法により、画像データ上での調整が可能な3次元形状データが得られ、当該形状データにより、目的とする補綴物を得られることから、より迅速で、正確な歯科の補綴物製造分野において、有効に利用される。

Claims (16)

  1. 欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
    欠損部及びその隣在歯の形状を有する仮想歯列の形状データ及び前記仮想歯列に対向して配置されるべき対向歯の対向咬合面の形状データを作成する3次元形状作成手段、
    前記仮想歯列の形状データ及び前記対向咬合面の形状データから仮想補綴物形状を作成する仮想補綴物作成手段、
    前記仮想補綴物形状に近似する形状をもった補綴物形成用既製補綴物形状の形状データを前記仮想補綴物形状の形状データに仮想的に結合及び調整するとともに、前記仮想歯列の形状データと前記対向咬合面の形状データを接触、咀嚼及び調整し、かつ前記対向咬合面の形状データを仮想的な運動に供して前記仮想歯列の形状データに対して仮想的に顎運動を行わせることで、前記顎運動の状態をモニター上に表示して、前記仮想歯列における最適な補綴形状を決定する咬合調整手段、及び
    前記最適な補綴形状の形状データに基づいて加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段
    を含んでなる歯科補綴物計測加工システム。
  2. 前記咬合調整手段は、該咬合調整手段によって補綴形状が調整されるべき仮想歯列が、前記対向咬合面の凹凸と接触するか否かを基準の値とした場合に、極性の反転を生じる値を示す際、仮想歯列の座標と、仮想歯列の座標内の方向座標を演算して得られる値を仮想歯列の座標とする調整手段をさらに具備する請求項1に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  3. 前記顎運動は、コンピュータに接続されるマンマシーンインタフェースの移動に連動して行われる請求項1又は2に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  4. 前記仮想的な運動は、振り子運動の形で、前記仮想歯列のクラウン表面から半径30〜60mmの位置を中心とした角度±3°〜±10°の範囲で行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  5. 前記運動は、前記仮想歯列において歯列方向に垂直に運動する請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  6. 前記仮想歯列及び前記対向歯の対向咬合面は、それぞれ、歯科用模型である請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  7. 欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
    欠損部及びその隣在歯の形状を有する仮想歯列、
    前記仮想歯列からの反射光を受理して信号に変換する受光手段、
    前記受光手段からの受光信号を光に変換する信号−光変換手段、
    前記信号−光変換手段からの変換光に含まれる特徴情報から、前記仮想歯列と前記受光手段の間の距離を算出し、距離信号を発生させる位置計測手段、
    前記位置計測手段からの距離信号から、前記仮想歯列の形状座標を形成する座標形成手段、
    予め形成されたものであって、前記歯科補綴物を作製する材料からなる加工用ブロック、及び
    前記座標情報に基づいて前記加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段
    を含んでなる歯科補綴物計測加工システム。
  8. 前記仮想歯列は、欠損部とそれを挟んで配置された隣在歯とを備える歯科用模型である請求項7に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  9. 前記反射光を形成する照射光が、前記仮想歯列に対し、マージンライン、最大豊隆部及び咬合面部位において走査密度を大きくする請求項7又は8に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  10. 前記変換光が、デジタルホログラフィ法又はコノスコピックホログラフィ法に基づく干渉縞光である請求項7〜9のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  11. 前記仮想歯列において、前記欠損部にさらに支台が存在している請求項1〜10のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  12. 前記支台は、インプラント支台又は天然歯の支台である請求項11に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  13. 前記支台が傾斜している請求項11又は12に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  14. 前記仮想歯列がその欠損部にインプラント支台を傾斜して植立されており、かつ前記仮想歯列を照射する光照射手段をさらに有しており、該光照射手段からの照射光で前記仮想歯列の表面を走査しながら照明し、かつ前記受光手段を前記照射光と同じ移動速度で移動させるかもしくは一定の位置に固定した状態で、前記仮想歯列から反射した反射光を前記受光手段が受理し、前記インプラント支台の傾斜した部位を計測する請求項6〜10のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
  15. 欠損部を有する仮想歯列の形状を非接触で3次元的に計測して、その計測結果に基いて歯科補綴物を加工する歯科補綴物計測加工システムであって、下記の手段:
    支台が植立された欠損部及び該欠損部に隣接した隣在歯の形状を有する仮想歯列、
    前記仮想歯列の支台を挿入可能な形状及び寸法を有する凹部を備えた嵌合手段、
    前記嵌合手段を備えるものであって、測定ユニットで設定された前記嵌合手段の基準面に関して垂直関係にある垂直指示部材、
    前記仮想歯列を載置する支持ステージ、
    前記支持ステージの仮想歯列載置面を基準面として、前記載置面のx、y及びz方向の角度を調節することで前記支台の角度を変化させる角度調節手段であって、前記支台の角度の変化の結果として前記支台を前記嵌合手段の凹部に挿入するとき、前記支台が前記凹部と一致し嵌合した際の該角度調節手段で調整された角度から前記支台の植立角度を検出する角度調節手段、
    支持ステージ上に載置された前記隣在歯の咬合面及び最大豊隆部間を撮影し観察する撮影手段、
    予め形成されたものであって、前記歯科補綴物を作製する材料からなる加工用ブロック、及び
    前記支台の植立角度を含む複数の加工データに基づいて前記加工用ブロックを加工して前記歯科補綴物を形成するブロック加工手段を含んでなる歯科補綴物計測加工システム。
  16. 前記計測及び加工工程を口腔外において実施する請求項1〜15のいずれか1項に記載の歯科補綴物計測加工システム。
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