JPWO2008078463A1 - 目封止ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
所定のセル2の開口端部(セル開口端部7)に、スラリー用分散媒を含有する目封止用スラリー6を充填した後に焼成することにより、目封止部15が形成された目封止ハニカム構造体30を製造する方法である。端面11にマスク用フィルム4を貼付する貼付工程と、マスク用フィルム4の所定のセル開口端部7に対応する部分に孔3を開ける穿孔工程と、所定のセル開口端部7における隔壁10に、スラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分を一種以上含有する塗布剤20を塗布した後、マスク用フィルム4が貼付された端面11を目封止用スラリー6に浸漬して、所定のセル開口端部7に目封止用スラリー6を充填する充填工程とを含む。
Description
本発明は、ディーゼルパティキュレートフィルター等のフィルターに好適に用いることができる、端面で所定のセルが封止された目封止ハニカム構造体の製造方法に関する。
ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)に代表される集塵フィルターとして、ハニカム構造を有するセラミック製のフィルターが使用されている。このようなフィルターは、多孔質の隔壁により区画形成された、流体の流路となる多数のセルを有するハニカム構造体の端面を、市松模様状を呈するように、隣接するセルを互いに反対側となる一方の端部で封止した構造を有するものである。
このフィルター(目封止ハニカム構造体)の一方の端面よりパティキュレート等の微粒子を含む排ガスを通気させると、この排ガスは、当該一端面側の端部が封じられていないセルより構造体内部に流入し、多孔質の隔壁を通過して、構造体の他端面側の端部が封じられていない他のセルに入る。そして、この隔壁を通過する際に排ガス中の微粒子が隔壁に捕捉され、微粒子を除去された浄化後の排ガスがハニカム構造体の他端面より排出される。
通常、このような構造の目封止ハニカム構造体を製造するには、図2に示すように、ハニカム基材1の端面にマスクとなるマスク用フィルム4を貼付し、このマスク用フィルム4の所定のセル2a,2bの開口端部(セル開口端部7)に対応する位置に孔3を設け、目封止用スラリー6が貯留された容器5へハニカム基材1の端部を浸漬することにより、マスク用フィルム4の孔3を通じて所定のセル開口端部7に目封止用スラリー6を浸入させるという方法が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
このような方法で所定のセルの開口端部を目封止する場合、目封止用スラリー6が、セル2a,2b内の所望とする深さにまで浸入しない場合があった。また、目封止用スラリー2a,2bの浸入深さが均一にならない場合もあり、均質な目封止ハニカム構造体を製造することが困難であるといった問題があった。目封止しようとする各セルの内部に浸入する目封止用スラリーの浸入深さが不均一であると、得られる目封止ハニカム構造体のセル毎の圧力損失にバラツキが生じ、濾過物の堆積量に偏りが生じる等の不具合が発生し易くなる。
上記のような問題を解消するための関連する従来技術として、チキソトロピー性を有する目封止用スラリーとして使用するとともに、この目封止用スラリーを加振しつつハニカム基材の所定のセル内に浸入させる方法が開示されている(例えば、特許文献2,3参照)。
しかしながら、特許文献2,3において開示された方法であっても、目封止用スラリー6は、セル2a,2b内の所望とする深さにまで必ずしも浸入せず、浸入深さが均一にならない場合もあった。また、目封止用スラリーを加振するための装置が必要となるため、設備が大型化・複雑化する傾向にあった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、セルの所望とする深さにまで目封止用スラリーを均一に浸入させることができ、目封止抜け等の製品欠陥が極めて生じ難い目封止ハニカム構造体の製造方法を提供する。
即ち、本発明によれば、以下に示す目封止ハニカム構造体の製造方法が提供される。
[1]隔壁によって複数のセルが端面間に区画形成された筒状のハニカム基材の、所定の前記セルの開口端部に、スラリー用分散媒を含有する目封止用スラリーを充填した後に焼成することにより、所定の前記セルの開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、前記ハニカム基材の端面にマスク用フィルムを貼付する貼付工程と、前記マスク用フィルムの、所定の前記セルの開口端部に対応する部分に孔を開ける穿孔工程と、少なくとも前記所定のセルの開口端部における前記隔壁に、前記スラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分を一種以上含有する塗布剤を塗布した後、前記ハニカム基材の、前記マスク用フィルムが貼付された端面を前記目封止用スラリーに浸漬して、所定の前記セルの開口端部に前記目封止用スラリーを充填する充填工程と、を含む目封止ハニカム構造体の製造方法。
[2]前記相溶成分が、焼成することにより分解又は消失可能な成分である前記[1]に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
[3]前記相溶成分が、水、界面活性剤、グリセリン、アセトン、メタノール、エタノール、トルエン、及びベンゼンからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]又は[2]に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法によれば、セルの所望とする深さにまで目封止用スラリーを均一に浸入させることができ、目封止抜け等の製品欠陥が極めて生じ難い目封止ハニカム構造体を簡便に製造することができる。
1:ハニカム基材、2,2a,2b:セル、3:孔、4:マスク用フィルム、5:容器、6:目封止用スラリー、7:セル開口端部、10:隔壁、11,27,29:端面、15:目封止部、20:塗布剤、25:外周壁、30:目封止ハニカム構造体
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
図1は、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の一実施形態の一部を示す模式図である。本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法は、隔壁10によって複数のセル2が端面11間に区画形成された筒状のハニカム基材1の、所定のセル2の開口端部(セル開口端部7)に目封止用スラリー6を充填した後に焼成することにより、所定のセル開口端部7に目封止部15が形成された目封止ハニカム構造体30を製造する方法である。以下、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法の更なる詳細について説明する。
本実施形態の目封止ハニカム構造体の製造方法では、先ず、隔壁10によって複数のセル2が端面11間に区画形成された筒状のハニカム基材1を用意する(図1(a))。
ハニカム基材1を作製するには、先ず、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、ジルコニア、炭化珪素、炭化珪素−コージェライト系複合材料、珪素−炭化珪素系複合材料、窒化珪素、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、ゼオライト等のセラミック;Fe−Cr−Al系金属等の金属;及びこれらの組合せからなる群より選択される一種の材料の粉末を原料とし、これにメチルセルロースやヒドロキシプロポキシルメチルセルロース等のバインダーを添加し、更に、界面活性剤及び水を添加して混合原料を得る。次いで、得られた混合原料を可塑性の坏土とした後、押出成形してハニカム形状とした後、乾燥又は焼成等することにより、ハニカム基材1を作製することができる。
貼付工程においては、ハニカム基材1の端面11にマスク用フィルム4を貼付する(図1(b))。マスク用フィルム4の種類に特に制限はないが、例えば、加熱することで溶融可能であるとともに、レーザー光の照射によって穿孔可能なフィルムが好ましい。また、ハニカム基材1の端面11上で固定されるように、粘着層を有するフィルムをマスク用フィルム4として用いることが好ましい。このようなフィルムの具体例としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ハロゲン化ポリオレフィン等のポリマー材料からなる基材層と、この基材層に積層配置される、アクリル系粘着材等からなる粘着層とを備えたフィルムを挙げることができる。また、マスク用フィルム4の厚さは、強度、孔の開け易さ等の観点から10〜100μm程度が好ましい。
穿孔工程においては、マスク用フィルム4の所定のセル開口端部7に対応する部分に孔3を開ける(図1(c))。マスク用フィルム4に孔3を開ける方法は特に限定されないが、例えば、レーザー照射により孔3を開ける方法が好適である。また、一本の針でマスク用フィルム4に孔3を一つずつ穿孔したり、所定のセル開口端部7のピッチに対応した剣山状の針を使用して多数の孔3をまとめて穿孔したりすることも可能である。但し、ハニカム基材1の端面11を画像処理して孔3を開けるべきセル2の位置を抽出し、レーザーマーカーを使用して抽出した位置に対応させて孔3を穿孔することが、セル2のピッチや開口形状が一定ではないハニカム基材1にも対応柔軟に対応可能となるために好ましい。
充填工程においては、先ず、少なくとも所定のセル開口端部7における隔壁10に、目封止用スラリーに含有されるスラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分を一種以上含有する塗布剤20を塗布する(図1(d))。目封止用スラリーは、少なくともセラミック粉末と、スラリー用分散媒を混合することにより調製することができる。スラリー用分散媒の好適例としては、アセトン、メタノール、エタノール等の有機溶媒や水等を挙げることができる。
目封止用スラリーには、必要に応じて、結合剤、解膠剤等の添加剤を更に加えてもよい。セラミック粉末の種類は特に限定されないが、例えば、炭化珪素粉末やコージェライト粉末等を好適に用いることができる。結合剤としては、ポリビニルアルコール(PVA)等の樹脂を用いることもできるが、加熱によってゲル化する特性を有する熱ゲル硬化性の結合剤を用いることがより好ましい。熱ゲル硬化性の結合剤としては、メチルセルロースを好適に用いることができる。なお、目封止用スラリーの粘度は、通常、100〜2000000mPa・s、好ましくは500〜1500000mPa・s、更に好ましくは1000〜1000000mPa・s程度である。
塗布剤20に含有される、スラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分は、スラリー用分散媒の種類に応じて適宜選択されるが、目封止用スラリーを充填した後に焼成することを考慮すると、焼成することにより分解又は消失可能な成分であることが好ましい。このような相溶成分としては、例えば、スラリー用分散媒が水である場合には、相溶成分は水、親水性基を有する溶媒等が好ましい。また、スラリー用分散媒がメタノール、エタノール、アセトン等の有機溶媒である場合には、相溶成分はメタノールやエタノール等の有機溶媒等が好ましい。相溶成分の好適例としては、水、界面活性剤、グリセリン、アセトン、メタノール、エタノール、トルエン、及びベンゼン等を挙げることができる。なお、これらの相溶成分は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
塗布剤20は、前述の相溶成分を一種以上含有するものである。なお、前述の相溶成分自体を塗布剤20として使用することも好ましい。このような塗布剤20を所定のセル開口端部7における隔壁10に塗布すると、乾燥等されることによって空隙ができ、多孔質の状態となった隔壁10に塗布剤20が適度に浸透し、塗布剤20からなる膜が形成されると推測される。塗布剤20の粘度は、1000mPa・s以下であることが、隔壁10に対して浸透し易くなるために好ましく、500mPa・s以下であることが更に好ましく、10mPa・s以下であることが特に好ましい。塗布剤20の粘度が1000mPa・s超であると、隔壁10の空隙をより完全に塞ぐことが可能となる一方、その後の工程でセル開口端部7に充填される目封止用スラリーの保形が困難となる傾向にあり、封止抜けが発生し易くなる場合がある。なお、塗布剤20の粘度の下限値については特に限定されないが、実質的な使用可能性の観点からは、1mPa・s以上であればよい。
また、スラリー用分散媒と相溶し難い、又は相溶しない成分を塗布剤20として使用すると、この塗布剤20が隔壁10の空隙に浸透し易くなる一方、その後の工程でセル開口端部7に充填される目封止用スラリーとハニカム基材1が馴染み難くなり、封止抜けが発生し易くなる場合がある。なお、塗布剤20を隔壁10に塗布する方法としては、特に限定されないが、塗布剤を入れた容器へのハニカム基材の浸漬、スプレーによる吹き付け、刷毛塗り等の方法を挙げることができる。
充填工程においては、塗布剤20の塗布に次いで、ハニカム基材1の、マスク用フィルム4が貼付された端面11を目封止用スラリーに浸漬して、所定のセル開口端部7に目封止用スラリー6を充填する(図1(e))。このとき、セル開口端部7における隔壁10には、スラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分を一種以上含有する塗布剤20が塗布されている。このため、塗布剤20の含有されている相溶成分に溶解可能なスラリー分散媒を含有する目封止用スラリー6は、セル開口端部7内に低抵抗で浸入し易くなり、所望とする深さにまで容易に浸入することになる。従って、目封止抜け等の製品欠陥が極めて生じ難く、目封止部の目封止深さが、所望とする深さへとより正確に制御された目封止ハニカム構造体を簡便に製造することが可能となる。なお、目封止用スラリー6の充填に際しては、セル開口端部7内に目封止用スラリー6をより確実に充填すべく、必要に応じて、目封止用スラリー6に対してハニカム基材1を押圧してもよい。
その後、ハニカム基材1について、その他方の端面についてこれまで述べてきた貼付工程、穿孔工程、及び充填工程を順次繰り返した後、乾燥、加熱及び/又は焼成をすることにより、目封止部15が形成された目封止ハニカム構造体30を製造することができる(図18(f))。なお、目封止ハニカム構造体30は、一般に、目封止用スラリー6を所定のセル開口端部7内に充填する充填工程を経た後、焼成することにより製造され得るが、充填工程は、焼成前のハニカム構造の成形体(乾燥体)について行ってもよく、焼成後のハニカム構造の焼成体について行ってもよい。
例えば図3に示すように、本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法によって製造される目封止ハニカム構造体30は、多孔質の隔壁によって一の端面27から他の端面29まで軸方向に貫通する複数のセル2が区画形成され、セル2を何れかの端面27,29において目封止するように配置された目封止部15を有するものであれば、それ以外の形状等について制限はない。なお、図3中、符号25は、隔壁の外周を囲む外周壁を示す。
目封止ハニカム構造体の、セルの貫通方向と直交する断面形状については、円形、楕円形、レーストラック形状、四角形等、用途や設置場所に応じて適宜決定することができる。また、その貫通方向と直交するセルの断面形状については、三角形、四角形、六角形等の多角形や略多角形、円形、楕円形等の略円形とすることができる。セル密度については、通常、6〜2000セル/平方インチ(0.9〜311セル/cm2)、好ましくは50〜1000セル/平方インチ(7.8〜155セル/cm2)程度とすることができる。また、図3に示すように、隣接するセル2が互いに反対側となる端面27,29において目封止部15が形成され、端面27,29が市松模様状となるように目封止部15が配置されていることが好ましい。なお、目封止ハニカム構造体30を触媒担体やフィルターとして用いる場合には、その隔壁及び外周壁25は多孔質体であることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ハニカム基材の作製)
コージェライト、有機バインダー、増孔剤、及び水からなる混合原料をハニカム状に成形した後、乾燥することにより、直径5.66インチ(144mm)、長さ6インチ(152mm)の円筒状のハニカム基材を作製した。作製したハニカム基材の、その貫通方向と直行するセルの断面形状は正方形であり、隔壁の厚みは約0.3mmであり、セル密度は300セル/平方インチであった。
コージェライト、有機バインダー、増孔剤、及び水からなる混合原料をハニカム状に成形した後、乾燥することにより、直径5.66インチ(144mm)、長さ6インチ(152mm)の円筒状のハニカム基材を作製した。作製したハニカム基材の、その貫通方向と直行するセルの断面形状は正方形であり、隔壁の厚みは約0.3mmであり、セル密度は300セル/平方インチであった。
(目封止用スラリーの調製)
コージェライト粉末100質量部に対して、メチルセルロース1.5質量部、グリセリン8質量部、及び水40質量部を加え、混練することにより目封止用スラリーを調製した。なお、調製した目封止用スラリーの粘度は200mPa・sであった。
コージェライト粉末100質量部に対して、メチルセルロース1.5質量部、グリセリン8質量部、及び水40質量部を加え、混練することにより目封止用スラリーを調製した。なお、調製した目封止用スラリーの粘度は200mPa・sであった。
(実施例1)
ハニカム基材の一方の端面にマスク用フィルム(材質:ポリエステル、厚さ:mm、商品名「マスキングテープ」、3M社製)を貼付した後、貼付したマスク用フィルムの、所定のセル開口端部に対応する部分に(市松模様となるように)レーザーを使用して孔を開けた。次に、ハニカム基材のマスク用フィルムが貼付された側の端面を塗布剤としての水の中に5mmの深さまで浸漬し、セル開口端部の隔壁に水を付着させた。その後、ハニカム基材のマスク用フィルムが貼付された側の端面を目封止用スラリーの中に5mmの深さまで浸漬して、マスク用フィルムの孔を通じてセル開口端部に目封止用スラリーを充填した。
ハニカム基材の一方の端面にマスク用フィルム(材質:ポリエステル、厚さ:mm、商品名「マスキングテープ」、3M社製)を貼付した後、貼付したマスク用フィルムの、所定のセル開口端部に対応する部分に(市松模様となるように)レーザーを使用して孔を開けた。次に、ハニカム基材のマスク用フィルムが貼付された側の端面を塗布剤としての水の中に5mmの深さまで浸漬し、セル開口端部の隔壁に水を付着させた。その後、ハニカム基材のマスク用フィルムが貼付された側の端面を目封止用スラリーの中に5mmの深さまで浸漬して、マスク用フィルムの孔を通じてセル開口端部に目封止用スラリーを充填した。
目封止用スラリーからハニカム基材を引き上げた後、100℃で120秒間乾燥した。その後、上述のハニカム基材の一方の端面の場合と同様に、他方の端面についてマスク用フィルムの貼付、レーザーを使用しての穿孔、塗布剤(水)への浸漬、及び目封止用スラリーへの浸漬を行い、ハニカム基材の他方の端面におけるセル開口端部に目封止用スラリーを充填した。100℃で120秒間乾燥後、50時間焼成することによって目封止ハニカム構造体を製造した。
製造した目封止ハニカム構造体の一方の端面における目封止部について、目封止平均深さ(mm(17点))を測定したところ、4.99mmであった。また、目封止抜けの有無を確認したところ、目封止抜けの箇所は0箇所であった。
(実施例2〜6、比較例1〜6)
表1に示す塗布剤を用いたこと(但し、比較例1については塗布剤を用いていない)以外は、実施例1と同様にして目封止ハニカム構造体を製造した。製造したそれぞれの目封止ハニカム構造体の目封止部について、実施例1と同様の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す塗布剤を用いたこと(但し、比較例1については塗布剤を用いていない)以外は、実施例1と同様にして目封止ハニカム構造体を製造した。製造したそれぞれの目封止ハニカム構造体の目封止部について、実施例1と同様の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜6の方法では、比較例1〜6の方法に比べて、所望とする深さにまで目封止用スラリーが浸入し、十分な深さの目封止部が形成されていることが明らかである。また、実施例1〜6の方法によれば、目封止抜けが生ずることなく、優れた品質の目封止ハニカム構造体を製造可能であることが明らかである。
本発明の目封止ハニカム構造体の製造方法は、DPF等のフィルターに使用する目封止ハニカム構造体を製造する方法として好適である。
Claims (3)
- 隔壁によって複数のセルが端面間に区画形成された筒状のハニカム基材の、所定の前記セルの開口端部に、スラリー用分散媒を含有する目封止用スラリーを充填した後に焼成することにより、所定の前記セルの開口端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体を製造する方法であって、
前記ハニカム基材の端面にマスク用フィルムを貼付する貼付工程と、
前記マスク用フィルムの、所定の前記セルの開口端部に対応する部分に孔を開ける穿孔工程と、
少なくとも前記所定のセルの開口端部における前記隔壁に、前記スラリー用分散媒に溶解可能な相溶成分を一種以上含有する塗布剤を塗布した後、前記ハニカム基材の、前記マスク用フィルムが貼付された端面を前記目封止用スラリーに浸漬して、所定の前記セルの開口端部に前記目封止用スラリーを充填する充填工程と、
を含む目封止ハニカム構造体の製造方法。 - 前記相溶成分が、焼成することにより分解又は消失可能な成分である請求項1に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
- 前記相溶成分が、水、界面活性剤、グリセリン、アセトン、メタノール、エタノール、トルエン、及びベンゼンからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1又は2に記載の目封止ハニカム構造体の製造方法。
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