JPWO2008059662A1 - レトロウイルス感染抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus, HIV)等が報告されている。HIVは重篤な免疫不全症である後天性免疫不全症候群(aquired immunodeficiency syndrome, AIDS)の原因ウイルスであることが分かっている。
AIDSは、HIV複製に必須な逆転写酵素および蛋白分解酵素を阻害する化合物の開発と、それら化合物の併用療法の確立によって、ある程度制圧できるようになった。しかし、耐性ウイルスの出現が大きな問題となっており、逆転写酵素および蛋白質分解酵素以外のHIV複製に必須な機構を阻害する化合物の開発が望まれている。
HIVはヘルパーT細胞やマクロファージ細胞膜に存在するCD4分子を受容体として感染するが、その際、CD4分子と協同してウイルスのエントリーを促進する補助因子(コレセプター)が必要である。コレセプターとしては、現在のところ、ケモカイン(炎症性サイトカイン)受容体のCXCR4とCCR5が同定されている(非特許文献1)。
上述のように、HIVは、標的細胞のCD4およびCXCR4等の一連のケモカインレセプターを認識した後、ウイルスエンベロープと細胞膜の融合によって細胞内に侵入する。そのため、膜の構成成分である脂質の変化が、HIV感染に影響を与えると考えられる。レチノイドの類似体であるフェンレチニド(fenretinide;4−Hydroxyphenylretinoid)は、膜の脂質成分においてセラミドのレベルを特異的に増加させることが知られており、HIVの細胞内侵入を抑制することが既に報告されている(非特許文献2、非特許文献3)。しかし、フェンレチニドは細胞毒性が強く、臨床に応用することが困難である。
Berger, E. A., Doms, R. W., Fenyo, E.- M., Korber, B. T. M., Littman, D. R., Moore, J. P., Sattentau, Q. J., Schuitemaker, H., Sodroski, J.,and Weiss, R. A. 1998. A new classification for HIV-1. Nature 391, 240. Finnegan, C. M., Rawat, S. S., Puri, A., Wang, J. M., Ruscetti, F. W., and Blumenthal, R. 2004. Ceramide, a target for antiretroviral therapy. Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101, 15452-15457. Finnegan, C. M., and Blumenthal, R. 2006. Fenretinide inhibits HIV infection by promoting viral endocytosis. Antiviral Res. 69, 116-123. Shidoji, Y., and Ogawa, H. 2004. Natural occurrence of cancer-preventive geranylgeranoic acid in medicinal herbs. J.Lipid Res. 45, 1092-1103. Muto, Y., Moriwaki, H., and Saito, A. 1999. Prevention of second primary tumors by an acyclic retinoid in patients with hepatocellular carcinoma. N.Engl.J.Med. 340, 1046-1047.
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有する、レトロウイルス感染抑制剤。
[3]レトロウイルスがヒト免疫不全ウイルスである、上記[1]又は[2]記載の剤。
[4]レトロウイルス感染抑制が、CXCR4の発現低下作用によるものである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の剤。
[5]式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有する、HIV感染症の治療剤。
[6]式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、レトロウイルス感染を抑制する方法。
[7]式(I)で表される化合物若しくはその塩、又は式(II)で表される化合物若しくはその塩の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、上記[6]記載の方法。
[8]レトロウイルスがヒト免疫不全ウイルスである、上記[6]又は[7]記載の方法。
[9]レトロウイルス感染抑制が、CXCR4の発現低下作用によるものである、上記[6]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、HIV感染症の治療方法。
本発明化合物は溶媒和物(例えば水和物等)であっても無溶媒和物であってもよく、いずれも本発明化合物に包含される。
本発明の感染抑制剤は経口投与又は注射投与、直腸内投与、点鼻投与、経皮投与、経粘膜投与、舌下投与等の非経口投与のいずれでも使用することができる。本発明化合物は、経口投与、直腸内投与、注射投与、点鼻投与、経皮投与、経粘膜投与、舌下投与等の投与方法に適した固体又は液体の医薬的に許容される無毒性の担体と混合して慣用の医薬製剤の形態で投与することができる。医薬製剤における本発明化合物の使用量は、経口投与する場合には、一日あたりの投与量は、本発明化合物の有効量として、通常、体重1kgあたり0.001g〜0.1g程度である。非経口投与の場合には、一日あたりの投与量は、本発明化合物の有効量として、通常、体重1kgあたり0.0001g〜0.01g程度である。実際に投与される化合物の量は、化合物の選択、各種製剤形態、患者の年齢、体重、性別、疾患の程度、投与経路等によって決定され、適宜変更可能である。本発明のレトロウイルス感染抑制剤、特にHIV感染抑制剤は毒性が低く、副作用が少ない。
本発明の感染抑制剤と組み合わせて用いることができる抗ウイルス剤の好適な例としては、AZT(逆転写酵素阻害剤)、ジデオキシイノシン(ddI)、ジデオキシシチジン(ddC)、ジデオキシアデノシン(ddA)、ラミブジン(3TC)、スタブジン(d4T)等のヌクレオシド誘導体、インジナビル(IDV)、サキナビル、リトナビル(RTV)、ネルフィナビル等のプロテアーゼ阻害剤、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ等のインターフェロンが挙げられる。これらの抗ウイルス剤の1種又は2種以上と本発明のHIV感染抑制剤とを組み合わせて用いることができる。
方法
(1)試薬
フェンレチニド(BIOMOL Research Laboratories Inc.)、GGA(県立長崎シーボルト大学の四童子博士より供与された)、NIK−333(興和創薬)を、それぞれ5mM、5mM、50mMになるようにエタノールに溶解しストック溶液を調製した。ストック溶液は1回使用分ずつを小分けして使用時まで−20℃で保存した。
NP2細胞は、ヒトglioma由来細胞株であり、TE671細胞はヒトrhabdomyosarcoma由来細胞株であり、HeLa細胞はヒト子宮癌由来細胞株である。ヒトNP2細胞およびHIVの感染受容体であるCD4とCXCR4を発現するNP2細胞(NP2/CD4/X4細胞)は、群馬大学の星野博士から供与された(Soda, Y., Shimizu, N., Jinno, A., Liu, H. Y., Kanbe, K., Kitamura, T., and Hoshino, H. 1999. Establishment of a new system for determination of coreceptor usages of HIV based on the human glioma NP-2 cell line. Biochem.Biophys.Res.Commun. 258, 313-321.)。CD4を発現するヒトTE671細胞(TE671/CD4細胞)およびHeLa細胞(HeLa/CD4細胞)は、CD4を持つマウス白血病ウイルスベクターをTE671細胞(理化学研究所・天沼博士より供与された)あるいはHeLa細胞(国立感染症研究所・佐藤博士より供与された)に感染させることによって作製した。すなわち以下のようにして行った。マウス白血病ウイルスベクタープラスミドであるpMX−puro(東京大学・北村博士より分与された)にCD4遺伝子を挿入し、そのプラスミドDNAをCD4−puroと名付けた。得られたCD4−puroプラスミド、マウス白血病ウイルスのgag−pol発現プラスミドpGP(タカラから購入)及びpLP/VSVG(Invitrogenから購入)の3種類のプラスミドを293T細胞にトランスフェクションし、その培養上澄をTE671細胞及びHeLa細胞に接種した。ピュロマイシン選択により生き残った細胞をそれぞれTE671/CD4細胞、HeLa/CD4細胞とした。ヒト293T細胞(Pear, W. S., Nolan, G. P., Scott, M. L., and Baltimore, D. 1993. Production of high-titer helper-free retroviruses by transient transfection. Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90, 8392-8396.)、NP2/CD4/X4細胞、TE671/CD4細胞、HeLa/CD4細胞及び293T細胞は、8%ウシ胎児血清および抗生物質を含むダルベッコ−改良イーグル培地(シグマまたは和光)において5%二酸化炭素存在下37℃で培養した。
env遺伝子を除くHIVベクター作製に必要なHIV遺伝子を発現するプラスミドDNA(pLP1,pLP2)はInvitrogenから購入した。CXCR4指向性のHIV−1(HXB2)のenv遺伝子を発現するプラスミドDNAとCCR5指向性のHIV−1(JRFL)のenv遺伝子を発現するプラスミドDNAは、それぞれ名古屋国立医療センターの横幕博士より供与された(Yokomaku, Y., Miura, H., Tomiyama, H., Kawana-Tachikawa, A., Takiguchi, M., Kojima, A., Nagai, Y., Iwamoto, A., Matsuda, Z., and Ariyoshi, K. 2004. Impaired processing and presentation of cytotoxic-T-lymphocyte (CTL) epitopes are major escape mechanisms from CTL immune pressure in human immunodeficiency virus type 1 infection. J.Virol. 78, 1324-1332.)。マーカー遺伝子としてLacZを持つHIVベクターゲノムを発現するプラスミドDNA(pLenti6/V5−GW/lacZ)はInvitrogenから購入した。これらのプラスミドDNAをコンピテント大腸菌(タカラ)に導入し、アンピシリン存在下で培養した。こうして増やした大腸菌からプラスミドDNAを精製した(Viogene)。
10cm培養ディッシュにおいて培養した293T細胞にpLP1、pLP2、pLenti6/V5−GW/LacZ及びHXB2 envプラスミドDNAをそれぞれ3μgずつlipofection法(MirusまたはInvitrogen)によりトランスフェクションした。24時間後、新鮮な培地に交換した。更に24時間培養し、その培養液を標的細胞(NP2/CD4/X4細胞、TE671/CD4細胞、HeLa/CD4細胞)への接種に用いた。培養液中にCXCR4指向性HIVベクターが存在する。
HIVベクター接種後24時間培養し、新鮮な培地に交換した。さらに24時間培養した。細胞をグルタールアルデヒドにより固定し、X−Galにより一晩染色した。青く染まった細胞の数を数え、その値を感染価とした。
細胞数を数えることにより、細胞増殖に対する効果を観察した。
(1)フェンレチニドによるHIV感染抑制と細胞増殖抑制
フェンレチニドがHIV感染を抑制することは既に報告されている(Finnegan, C. M., Rawat, S. S., Puri, A., Wang, J. M., Ruscetti, F. W., and Blumenthal, R. 2004. Ceramide, a target for antiretroviral therapy. Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101, 15452-15457.;Finnegan, C. M., and Blumenthal, R. 2006. Fenretinide inhibits HIV infection by promoting viral endocytosis. Antiviral Res. 69, 116-123.)が、本実験系においても既報どおりフェンレチニドがHIVベクター感染を抑制するかどうか確認した。
2%ウシ胎児血清および抗生物質を含むダルベッコ−改良イーグル培地(シグマまたは和光)に様々な濃度になるようにフェンレチニドを加え、標的細胞を2日間5%二酸化炭素存在下37℃で培養した。その細胞にHIVベクター(HIVベクターを含む培養上清、上述)を接種し感染価を測定した。
一方で、フェンレチニドの細胞増殖に及ぼす影響を定量的に解析するため、TE671/CD4細胞、NP2/CD4/X4及びHeLa/CD4細胞の細胞数を測定した。各細胞は、それぞれの化合物で感染価の測定時と同様にして処理し、2日間培養した。
感染価測定の結果を図1に、細胞増殖測定の結果を図2に示す。測定結果は、フェンレチニドを含まない(0μM)時の値を1として相対値で示した。図1に示すように、フェンレチニドは濃度依存的にHIVベクターの感染性を抑制したが、図2に示すように、NP2/CD4/X4細胞およびTE671/CD4細胞に対しては細胞毒性が見られた。これらの結果から算出された、各細胞におけるHIV感染を50%に抑制する濃度と、細胞増殖を50%抑制する濃度を表1に示す。
フェンレチニドと同様に標的細胞をGGAにより処理し、HIVベクターを接種した。感染価測定の結果を図3に、細胞増殖測定の結果を図4に示す。測定結果は、GGAを含まない(0μM)時の値を1として相対値で示した。図3に示すように、GGAは濃度依存的にHIVベクター感染を抑制することがわかった。HIVベクター感染を抑制する効果において、GGAはフェンレチニドよりも低かったが、調べたすべての細胞においてGGAによる細胞毒性はフェンレチニドよりも低かった(図4)。
GGAについて、各細胞におけるHIV感染を50%に抑制する濃度と、細胞増殖を50%抑制する濃度を表1(上記)に示す。
表1に示すように、GGAはいずれの細胞においても、HIV感染抑制効果と細胞増殖抑制効果は同程度であった。
フェンレチニド及びGGAと同様にして標的細胞をNIK−333により処理し、HIVベクターを接種した。感染価測定の結果を図5に、細胞増殖測定の結果を図6に示す。測定結果は、NIK−333を含まない(0μM)時の値を1として相対値で示した。さらに、NIK−333について、各細胞におけるHIV感染を50%に抑制する濃度と、細胞増殖を50%抑制する濃度を表1(上記)に示す。
図5及び図6の結果より、NIK−333も、HIV感染抑制作用及び細胞増殖抑制の作用を持っていることが示された。さらに、表1に示すように、NIK−333は、フェンレチニド及びGGAと異なり、いずれの細胞においても、HIV感染抑制効果の方が細胞増殖抑制効果よりも強かった。
方法
2%ウシ胎児血清および抗生物質を含むダルベッコ−改良イーグル培地(シグマまたは和光)にフェンレチニドは2μMとなるように、GGAは20μMとなるようにそれぞれ加え、この培地中で、標的細胞(HeLa/CD4細胞又はNP2/CD4/X4細胞)を2日間、5%二酸化炭素存在下37℃で培養した。HeLa/CD4細胞及びNP2/CD4/X4細胞は実施例1で用いたものと同様のものである。フェンレチニド又はGGAで処理した細胞をFITCがコンジュゲートした抗CD4抗体(シグマ)で染色した。対照として、抗体を用いないこと以外は同様の処理をした細胞(Ab(−))、フェンレチニドやGGAによる処理を行わないこと以外は同様の処理をした細胞(Ab(+))についても調べた。cytometer(Coulter)により各細胞の蛍光強度を測定し、CD4の細胞表面発現量として評価した。同様に、フェンレチニド又はGGAで処理した細胞をラット抗CXCR4抗体(Tanaka, R., Yoshida, A., Murakami, T., Baba, E., Lichtenfeld, J., Omori, T., Kimura, T., Tsurutani, N., Fujii, N., Wang, Z. -X., Peiper, S. C., Yamamoto, N., and Tanaka, Y. 2001. Unique monoclonal antibody recognizing the third extracellular loop of CXCR4 induces lymphocyte agglutination and enhances human immunodeficiency virus type 1-mediated syncytium formation and productive infection. J.Virol. 75, 11534-11543.)、続いてFITCがコンジュゲートした抗ラットIgG抗体(シグマ)で染色し、cytometer(Coulter)により各細胞の蛍光強度を測定し、CXCR4の細胞表面発現量として評価した。
実施例1から明らかなようにある種のレチノイド類似体にHIV感染抑制作用が見られた。この感染抑制作用のメカニズムを知るため、HIV受容体であるCD4及びCXCR4の細胞表面発現に及ぼすレチノイド類似体の影響を解析した。結果、HeLa/CD4細胞とNP2細胞においてフェンレチニド及びGGAはいずれもCD4発現を増加させることがわかった(図7、図8)。一方、CXCR4発現は、フェンレチニド及びGGA処理により低下することがわかった(図9、図10)。
フェンレチニド、GGA、NIK−333ともHIV感染抑制効果(抗HIV活性)、細胞増殖抑制効果(細胞毒性)を持っていた。フェンレチニドは、HeLa/CD4細胞では、抗HIV活性の方が強かったが、その他の細胞では、細胞毒性の方が強いかもしくは同程度であった。GGAの抗HIV活性と細胞毒性は、いずれの細胞においても、同程度であった。又、GGAの細胞毒性はフェンレチニドに比べて低かった。NIK−333は、いずれの細胞においても、抗HIV活性の方が細胞毒性に比べて強かった。これらの結果から、レチノイド類の中で、特にNIK−333が有効な抗HIV活性を有していることが示された。
方法
実施例1と同様にして、レチノイドであるGGA、フェンレチニド、NIK−333のHIV感染抑制作用と細胞増殖抑制作用を調べた。NP2/CD4/X4細胞、TE671/CD4細胞及びHeLa/CD4細胞について調べた。GGAのHIV感染抑制作用と細胞増殖抑制作用を図11に、フェンレチニドのHIV感染抑制作用と細胞増殖抑制作用を図12に、NIK−333のHIV感染抑制作用と細胞増殖抑制作用を図13に、それぞれ示した。
いずれのレチノイドもNP2/CD4/X4細胞、TE671/CD4細胞、HeLa/CD4細胞において、濃度依存的にCXCR4指向性HXB2 HIV−1ベクター感染を抑制した。これらのレチノイドは、細胞増殖も抑制した。例えば、NP2/CD4/X4細胞を20μMのGGAによって処理した時、HIV−1ベクター感染は10%にまで抑制されたが、細胞増殖は55%しか抑制されなかった(図11)。同様に、NP2/CD4/X4細胞を5μMのNIK−333によって処理した時、HIV−1ベクター感染は20%にまで低下したが、細胞増殖はほとんど影響を受けなかった(図13)。この結果は、GGAとNIK−333が、細胞増殖抑制効果よりもHIV−1ベクター感染抑制効果の方が強いことを示している。一方、NP2/CD4/X4細胞を2μMのフェンレチニドによって処理した時、細胞増殖は10%にまで低下したが、HIV−1ベクター感染は40%しか抑制されなかった。フェンレチニドは、HIV−1ベクター感染抑制効果よりも、細胞増殖抑制効果の方が強いこと示している。すなわち、フェンレチニドはHIV−1感染を抑制することが既に報告されているが、フェンレチニドよりもGGAおよびNIK−333の方が副作用の少ない効率的なHIV−1感染抑制剤であることがわかった。
レチノイドによるHIVベクター感染の抑制が、HIV−1 Env蛋白質による感染特異的かどうかを知るため、水泡性口内炎ウイルス(Vesicular stomatitis virus;VSV)−G蛋白質による感染におけるレチノイドの効果を観察した。VSVは、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)、ヴェシキュロウイルス属(Vesiculovirus)のウイルスであり、膜(エンベロープ)に包まれている。遺伝子は、11,162塩基からなる一本鎖(−)RNAである。
HIVベクターの代わりにVSVベクターを用いること以外は、実施例1と同様にして、各種の細胞におけるVSV感染抑制作用について調べた。
VSVベクター作製
293T細胞に以下の4種類のプラスミドDNA(pLP1、pLP2、pLenti6/V5−GW/LacZ、pLP/VSVG)をそれぞれ3μgずつlipofection法(MirusまたはInvitrogen)によりトランスフェクションした。24時間後、新鮮な培地に交換した。更に24時間培養し、その培養液を標的細胞への接種に用いた。培養液中にVSVベクターが存在する。
結果、TE671/CD4細胞においては、VSV−G蛋白質による感染もこれらレチノイドによって抑制されることがわかった(図14、A〜C)。NP2/CD4/X4細胞におけるVSV−G蛋白質による感染は、影響を受けなかった(図14、A及びC)。HeLa/CD4細胞におけるVSV−G蛋白質による感染も、あまり影響を受けなかった(図14、A〜C)。HeLa/CD4細胞を10μMのNIK−333によって処理した時、VSV−G蛋白質による感染が抑制されたが(図14、C)、この結果は、細胞増殖も同様に抑制されたことによって生じたのかもしれない(図13)。これらの結果は、NP2/CD4/X4細胞およびHeLa/CD4細胞において、用いたレチノイドはHIV−1 Env蛋白質による感染を抑制するが、VSV−G蛋白質による感染は抑制しないことを示している。
実施例1〜3は、CXCR4指向性HIV−1ベクター感染に対するレチノイドの影響を観察したものであったが、CCR5指向性HIV−1ベクター感染にも同様な影響を示すかどうかを知るために、CCR5指向性HIV−1であるJRFL株のEnv蛋白質による感染に対する影響を観察した。
TE671/CD4細胞にCCR5を導入し(TE671/CD4/R5細胞)、その細胞において実験を行った。使用する細胞をCCR5発現細胞と、ベクターをCCR5指向性HIV−1としたこと以外は実施例1と同様にしてウイルス感染に及ぼす影響を調べた。
TE671/CD4/R5細胞は以下のようにして作製した。ネオマイシン耐性遺伝子とCD4をコードするプラスミドDNAをTE671細胞にトランスフェクションし、ネオマイシンによって処理した。ネオマイシン耐性細胞の中で、CD4を発現している細胞クローンを選択した。この細胞をTECD4−1と命名した。TE671/CD4細胞の作製方法と同様にして、TECD4−1細胞にCCR5をコードするマウス白血病ウイルスベクターを感染させ、ピュロマイシン処理によって生き残った細胞をTE671/CD4/R5細胞とした。
CCR5指向性HIVベクター作製
10cm培養ディッシュにおいて培養した293T細胞にpLP1、pLP2、pLenti6/V5−GW/LacZ、JRFL envプラスミドDNAをそれぞれ3μgずつlipofection法(MirusまたはInvitrogen)によりトランスフェクションした。24時間後、新鮮な培地に交換した。更に24時間培養し、その培養液を標的細胞への接種に用いた。培養液中にCCR5指向性HIVベクターが存在する。
結果を図15に示す。用いたレチノイドは、CCR5を強発現させた細胞におけるCCR5指向性HIV−1ベクター感染に影響しないことが示された(感染受容体を強発現させた細胞では、HIV−1感染抑制物質の効果が低下する結果は、しばしば観察されている)。
HIV−1は、Env蛋白質によるウイルス膜と宿主細胞膜の膜融合によって細胞内に侵入する。このEnv蛋白質の膜融合活性により、Env蛋白質を発現する細胞は、宿主細胞と細胞融合を起こし、シンシチウムを形成する。そのため、Env蛋白質のシンシチウム形成能は、HIV−1の細胞内侵入を反映していると考えられ、シンシチウムを形成する割合を測定することによりHIV−1の細胞内侵入を定量することが可能である。
使用したプラスミドDNAの作製
pLenti6/V5−GW/LacZプラスミドDNA(Invitrogenから購入)からのLacZ配列を含むDNAフラグメントをHIV−1 LTR配列(名古屋国立医療センターの横幕博士より供与された)と連結し、pBR322プラスミド(タカラから購入)においてクローン化した。このプラスミドDNAをLTR−LacZと命名した。
シンシチウム形成の定量的測定方法
HeLa/CD4細胞にLTR−LacZプラスミドDNA 3mgをトランスフェクションし、LTR−LacZを持つ細胞を選択した(HeLa/CD4/LacZ細胞と命名)。LTRはHIV−1のTAT蛋白質がないと転写を開始しないので、この細胞はLacZを発現しない。感染実験の場合と同様に、HeLa/CD4/LacZ細胞をフェンレチニド、GGA、NIK−333により処理した。一方、293T細胞にHXB2 envプラスミドDNA 3mgをトランスフェクションした。HXB2 envプラスミドDNAはenvと同時にTATもコードしている。トランスフェクションして24時間後、細胞数を合わせて、これらの細胞を混合した。293T細胞において発現するenv蛋白質の働きにより、293T細胞とHeLa/CD4/LacZ細胞は細胞融合を起こす。するとTAT蛋白質が初めてLTRに作用し、転写が開始され、LacZ遺伝子が発現する。そこでLacZ活性をHigh sensitive beta-galactosidase assay kit (Stratageneから購入)により定量し、その値をシンシチウム形成効率とした。
結果、これらのレチノイドは、HIV−1 Env蛋白質による細胞融合を抑制することがわかった(図16)。すなわち、用いたレチノイド類によるHIV−1ベクター感染抑制は、HIV−1の細胞内侵入過程が阻害されることによって起こっていることを示唆している。
これらのレチノイド類によるHIV−1ベクター感染の抑制が、HIV−1の感染受容体であるCD4およびCXCR4の発現に影響することによって起こったのかどうかを知るために、CD4とCXCR4の発現をFACSによって解析した。具体的な手順は実施例2と同様である。黒い領域が抗体が存在しない場合のデータを示し、白い領域が抗体が存在する場合の領域を示している。
結果、GGA(図17)、フェンレチニド(図18)、NIK−333(図19)はCD4の細胞表面発現を増加させ、CXCR4の細胞表面発現を低下させる傾向にあることがわかった。
本出願は、日本で出願された特願2006−312040を基礎としておりそれの内容は本明細書に全て包含されるものである。
Claims (10)
- 式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有する、レトロウイルス感染抑制剤。
- 式(I)で表される化合物若しくはその塩、又は式(II)で表される化合物若しくはその塩を有効成分として含有する、請求項1記載の剤。
- レトロウイルスがヒト免疫不全ウイルスである、請求項1又は2記載の剤。
- レトロウイルス感染抑制が、CXCR4の発現低下作用によるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
- 式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有する、HIV感染症の治療剤。
- 式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、レトロウイルス感染を抑制する方法。
- 式(I)で表される化合物若しくはその塩、又は式(II)で表される化合物若しくはその塩の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、請求項6記載の方法。
- レトロウイルスがヒト免疫不全ウイルスである、請求項6又は7記載の方法。
- レトロウイルス感染抑制が、CXCR4の発現低下作用によるものである、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 式(I)で表される化合物又はその塩、式(II)で表される化合物又はその塩、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の有効量を、その投与を必要とする対象に投与することを含む、HIV感染症の治療方法。
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