JPWO2008038349A1 - 電気集塵装置、放電電極および放電電極の製造方法、並びに放電針の製造方法 - Google Patents

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Abstract

放電作用を的確に確保しつつ、湿式電気集塵装置における耐腐食性を向上させる。腐食性のある排ガス中のミストを除去する電気集塵装置の放電電極に対し、支持パイプと放電針を有する針付き型剛体放電電極の表面全体を、熱可塑性樹脂でコーティングした層を設ける。そして、前記放電針の先端面のコーティング層を粗く研磨して除去して粗目な放電端面を露出させた。

Description

本発明は電気集塵装置、放電電極および放電電極の製造方法、並びに放電針の製造方法に係り、特に排ガス中の硫酸及び硫黄酸化物のミストを除去するのに好適な電気集塵装置とこれに適用できる放電電極とその製造方法、並びに放電針の製造方法に関する。
一般に、石炭等の化石燃料を利用するボイラにおいて、ボイラから排出された排ガスを処理する排ガス処理設備は、ボイラの後段に乾式電気集塵装置と湿式電気集塵装置が順に配置されている。ボイラから排出された排ガスは、まず、乾式電気集塵装置に導入されて煤塵が除去される。このとき煤塵には二酸化硫黄や三酸化硫黄などの硫黄酸化物が含まれており、鉄などの金属を腐食させる原因となる。次いで、排ガスは湿式電気集塵装置に導入され、ミスト状の硫黄酸化物と乾式集塵装置等で取りきれなかった煤塵が除去された後、外部に放出される。ところで、排ガス中の硫黄酸化物の一部は、前記乾式電気集塵装置出口から前記湿式電気集塵装置入口の手前までにおいて次第にガス状から液状になり、硫黄酸化物のミストを生成する。この硫酸を含むミストは、鉄などの金属に対して強い腐食性をもっているが、前記湿式電気集塵装置の内部は、常時、この強い腐食性雰囲気に晒されるため、ミストが原因で発生する金属の腐食を考慮する必要が生じてくる。
従来から、電気集塵機の構成部材は、他の金属材料に比べて比較的に加工しやすく、かつ安価な、ステンレス材のような鉄合金が用いられている。しかし、鉄合金は、前記乾式電気集塵装置や前記湿式電気集塵装置のように応力腐食割れや、水素脆化や、電位腐食が発生しやすい環境下では強度信頼性が著しく低下することが一般に知られている。湿式電気集塵装置では、腐食防止対策として、放電電極や集塵電極に直接水を噴霧して、その洗浄効果で腐食の影響を小さくする方法が従来からなされてきている。
図14は従来の湿式電気集塵装置の概略構成図を示している。排ガスは図中でケーシング1の左側に配置される入口フランジ2から導入され、右側の出口フランジ3側から排出される。ケーシング1の中央には図に示した放電電極4と図示されていない集塵電極とが交互に間隔を置いて配置され、コロナ放電により帯電した塵埃を集塵電極に集めて除塵するようにしている。図示の放電電極4はケーシング上部で絶縁碍子5を介して吊下げられている矩形のフレーム構造となっており、外縁を形成する放電極フレーム6の内側に縦方向に並んで複数の支持部材7を並べ、この支持部材7の側面に放電針8を対面する集塵電極に向けて突出させている。図15に示しているように、従来の放電電極4では、コロナ放電の発生を容易にするために、放電針8の先端部を鋭利に加工している。このような湿式電気集塵装置にて、電極上部に給水管9によって供給される水を散布する多数のノズル10を有している噴霧装置が配置し、放電電極4や集塵電極に直接、水を噴霧して、その洗浄効果で腐食の影響を小さくしている。
しかしながら、この方法では、噴霧ノズルの設置によって集塵装置全体が大型化し、運転制御方法が複雑化するなどの問題がある。また、水噴霧が途切れた場合の対策など、信頼性の面での課題が多い。その一方で、ステンレス材よりもさらに耐食性のあるハステロイ材などを使用する例もあるが、曲げや接合などの加工が困難であり、実用には向いていない。
なお、特許文献1には、同じく放電電極の保護のために電極全体に11−ナイロンのコーティングを施した例が示されている。これは振動によるクラックを抑制することを主な目的としたものである。
米国特許第3,957,462号公報
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、放電作用を的確に確保しつつ、湿式電気集塵装置における耐腐食性を向上させる電気集塵装置、放電電極および放電電極の製造方法、並びに放電針の製造方法を提供することを目的とする。さらに、水噴霧装置が不要になるため、湿式電気集塵装置自体の小型化が実現される。なお、本発明は湿式電気集塵機に留まらず、乾式電気集塵機に適用した場合でも同様な腐食防止効果が期待できる。
本発明は前記目的を達成するために、排ガス中の硫酸化合物のミストを除去する湿式電気集塵装置において、支持パイプと針で構成される、針付き型剛体放電電極の表面全体を、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂の層でコーティングした後に、針の先端のコーティング層を粗く研磨して、コーティングを除去し、針の先端の一部を露出させたもので、針の先端周辺のコーティング層を放電による熱で溶かしながら使用することを特徴とする。
この場合、前記電気集塵装置の放電電極において、コーティング層の厚さが、支持パイプの直径よりも大きいことを特徴としている。
本発明によれば、従来のように当初から針の先端部を鋭利に加工する必要はなく、針の加工数低減を達成できる。
さらに、支持パイプと針を細くして、かつコーティングする樹脂層を厚くし、樹脂にも強度を持たせて複合材料とすれば、樹脂の比重は金属の数分の一以下であるから、従来技術に比べて放電電極全体の大幅な軽量化が達成できる。樹脂が有する、曲げやねじりに対する優れた特性を生かせば、金属のみで構成される従来技術よりも優れた放電電極が実現できる。これは、特に乾式電気集塵装置で効果を発揮する。
そして、本発明によれば、針付き型剛体放電電極の表面全体が、腐食されない樹脂コーティングで覆われるため、強い腐食環境でも、安価で、加工しやすいステンレス材料を、洗浄などをすることなく使用できる。また、洗浄用の水噴霧器が不要になるので電気集塵装置全体の軽量化が達成できる。
また、本発明に係る放電電極は、支持部材の側面に放電針を設けた放電電極の表面に熱可塑性樹脂のコーティング層を設けて成り、前記放電針先端部は樹脂コーティング層ごと削り落とされて露出された粗目端面を備えた構成とした。この場合も、前記支持部材をパイプにより形成し、前記コーティング層をパイプ肉厚より相対的に厚くして構成すればよい。
放電針の取り付けられる支持部材はパイプ構造としなくてもよく、導電性のある板材や棒材を支持部材として用いることも可能である。
更に、本発明に係る放電電極の製造方法は、支持部材の側面に放電針を設けた放電電極の表面に熱可塑性樹脂をコーティングし、その後、前記放電針先端部を樹脂コーティング層ごと粗く削り落とすことにより、前記放電針の鋭利端面を外部に露出させるようにして製造するようにしたものである。
また、本発明は、放電針の製造に当たって、放電針を樹脂コーティング層で覆い、放電針先端部を粗目研削して粗目に削られた金属端面を露出させるようにして製造すればよい。
更に、放電針の製造方法として、条材を放電針の基材として用い、その先端面を粗削りすることにより複数の鋭利突起を形成し、当該研削された鋭利突起からの放電ができるようにしてもよい。従来は先鋭な突起を積極的に形成していたが、先鋭性を持たせるための高度の技術を講じなくても、単に放電針基材となる板材や棒材その他の条材の先端を粗目のヤスリなどで研削することで、研削端面がギザギザ面となって、複数の鋭利突起が形成される。この鋭利突起によって放電を発生させることができるので、これをそのまま利用することで、低コストで放電針を製造できる。これは放電針単体として形成し、支持部材に取り付けるようにしてもよいが、支持部材の側面に予め放電針基材を取り付けておき、後から放電針基材の先端面を削るようにしてもよい。
本発明は、支持パイプと放電針を有する放電電極の表面全体を、熱可塑性樹脂でコーティングした層を有し、前記放電針の先端面のコーティング層を粗く研磨して除去して粗目な放電端面を露出させた構成としたので、放電作用を的確に確保しつつ、電気集塵装置における耐腐食性を向上させる効果が得られる。
実施形態に係る放電電極の部分正面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 樹脂コーティングする前の放電電極の部分正面図である。 樹脂コーティングを施した放電電極の部分正面図である。 図5のC−C線断面図である。 実施形態に係る放電電極の作用を示す説明用斜視図である。 実施形態に係る放電針部分の樹脂コーティングの飛散状態の説明図であえる。 同放電針の減肉状態の説明図である。 第2の実施形態に係る放電電極の部分正面図である。 同第2の実施形態に係る放電電極の全体斜視図である。 第3実施形態に係る放電電極の部分斜視図である。 第4実施形態に係る放電電極の部分斜視図である。 従来の湿式電気集塵装置の全体構成を示す断面図である。 従来の放電電極の部分正面図である。
符号の説明
20………放電電極、22………支持パイプ、24………放電針、26………樹脂コーティング層、28………鋭利突起、30………放電針基材、32………溶接接合部、34………集塵電極、36………コロナ放電電流、38………煤塵、40………ミスト、42………ダスト層。
以下添付図面に従って、本発明に係る電気集塵装置、放電電極および放電電極の製造方法、並びに放電針の製造方法の好ましい実施の形態について説明する。
図1は完成品としての実施形態に係る電気集塵装置の放電電極20の部分正面図である。図2は図1のA−A線拡大断面図であり、図3は図1のB−B線拡大断面図である。
電気集塵機の放電電極は、集塵機ケーシングに吊下げられる電極支持フレームを矩形に形成しておき、その枠内の平面に沿うように複数の垂直な支持部材を渡し掛け、支持部材の側面から前記枠平面に直行するように配置された放電針が複数、間隔を置いて突出させて形成される(図14参照)。したがって、放電電極は、電極フレーム、支持部材、放電針とを基本構成要素としている。
本実施形態に係る放電電極20は、図1〜3に示しているように、支持部材をパイプ22によって構成し、この側面に複数の放電針24を千鳥配置となるように交互に180度対向する向きに取り付けて構成されている。そして、このような放電針付きの剛体放電電極の表面全体を熱可塑性樹脂でコーティングしており、これによって、放電電極の表面には樹脂コーティング層26が全体的に形成されている。コーティングする樹脂はポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)など、腐食性のある排ガス中のミストに対する耐性をもつものであればよい。上記樹脂コーティング層26は、支持パイプ22の肉厚より相対的に厚くしてなるように設定している。これにより、相対的に支持パイプ22や放電針基材30などの金属比率を小さくして、全体の軽量化を図ることができる。
そして、この実施形態では、前記放電針24は、その先端面のコーティング層を粗く研磨除去して粗目の放電端面を露出して形成しており、この結果、露出端面がギザギザ面となり、図2に示しているように、端面には鋭利突起28が形成される。この鋭利突起28が放電起点となる。
このような放電電極20は次のようにして製造される。
図4は樹脂を表面にコーティングする前の放電電極20の基材形態を示す図である。放電針24が取り付けられる支持部材を支持パイプ22によって形成しており、当該支持パイプ22の表面に放電針24の基材30となる円柱金属棒の基材を支持パイプ22に溶接結合している。図中32は溶接接合部である。放電針基材は複数取り付けられ、図示のように、放電針24が支持パイプ22を間に挟んで、千鳥状に二列に配置され、各列は180度の位相で反対方向を向いている。さらに、各列の放電針24は等間隔に配置されている。なお、本発明における放電針の配置は必ずしも図1のように等間隔の千鳥配置とする必要はなく、コロナ放電領域を意図的に設定するために、任意の配置形態を取り得る。
このように支持パイプ22に放電針24の基材30を溶接した状態を1つのユニットとし、あるいは図14に示した放電極フレーム6に前記ユニットを複数溶接結合して略完成形態の放電電極形態としておくが、これらのユニット若しくは放電電極形態とした基材の表面に樹脂コーティングを行う。コーティング処理は周知の方法で行えばよく、樹脂溶融槽に浸漬してコーティングするようにしてもよい。ユニット単位にコーティングした場合は、ユニットの接合後のコーティングを過熱溶融して接合一体化し、コーティング隙間ができないようにすればよい。
このようにして樹脂コーティングした直後の形態を図5〜6に示している。斯かる状態では、放電針基材30の先端部分も樹脂コーティング層26によって覆われている。そして、この実施形態では、放電針基材30の先端部を粗目研削し、粗目に削られた金属端面を露出させて放電針24とするものである。放電針基材30の先端部を粗加工する前の放電電極の形態は図5〜6に示しているが、放電針基材30の先端部を樹脂コーティング層26ごとグラインダや砥石による粗目研削もしくは、切断機による機械切断により、放電針基材30の先端部に付着したコーティング層26を除去し、図2に示しているような先端部に放電用の鋭利突起28を有する先端部を露出させてこれを放電針24となし、コロナ放電ができるようにしている。
次に上記の如く構成された放電電極20の作用について説明する。上述のように構成された放電電極20は、図7に示されているように、集塵電極34の中間に位置して配置され、180度位相の異なる放電針24がそれぞれ一対の集塵電極34に向けられるようになっている。斯かる状態で、放電電極20に高電圧を負荷すると、放電針24の先端となっている鋭利突起28を起点として、集塵電極34に向かうコロナ放電電流36が発生する。コロナ放電電流36によって、排ガス中の煤塵38やミスト40はマイナスに帯電する。帯電した後に煤塵38やミスト40は、プラスの電荷をもつ集塵電極34に引き寄せられ、ダスト層42を形成する。
図2の放電針24の先端には粗目の研削加工や切断加工によって微細な凹凸が生じ、鋭利突起28が必ず存在する。放電針24の先端からコロナ放電が発生すると、図8に模式的に示したように、高電圧により発生する熱によって、放電針24の先端部付近の樹脂コーティング層26は溶ける。さらに時間が経過すると、図9に示しているように、放電針24は排ガス中のダスト38やミスト40に含まれる硫酸による作用で少しずつ腐食して、先端が減肉していく。腐食によって放電針24が徐々に短くなりながら、周囲の樹脂コーティング層26が溶けていく様子は、例えれば、アーク溶接の溶接棒がアーク放電で短くなるのに例えると理解しやすい。あるいは、別の例では、ロウソクのロウが徐々に短くなっていくのにも似ている。
ところで、従来技術の放電電極4では、コロナ放電の発生を容易にするために、図15に示すように、放電針8の先端部を鋭利に加工する必要があった。本発明では、図4に示されるように、放電電極24の基材形態の状態では、放電針基材30の先端の形状は、鋭利である必要はなく、平坦に細く研磨する必要も無くて、単に樹脂コーティングを施した後に、放電針基材30の先端部をコーティングごと粗研削するだけでよいため、加工の工数が少なくて済み、加工時の手間が簡略化できるメリットが得られる。
図10〜11に第2実施形態に係る放電電極20Aの構成を示している。この実施形態では支持パイプ22Aの直径よりも、コーティング層26Aの厚さの方を大きくなるように設定したものである。このように構成することにより放電電極20Aの全体の軽量化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、いずれも放電電極20、20Aは支持パイプ22、22Aを用いるようにしているが、図12に示すように、板材を支持部材22Bとしつつ、その側縁部から放電針となるやはり板材の基材を突出させ、その突出端面を粗目研削して鋭利突起28Bを形成し、これを放電針24Bとしてもよい。この場合は支持部材と放電針基材とは打ち抜き成形することで簡単に製作でき、かつ放電針端の加工も単に粗目研削処理で成形可能なので製作コストを大幅に低減できる。図13は、支持部材を第1、第2実施形態と同様に支持パイプ22Cによって形成し、放電針基材24Cを板材として形成した例である。放電針の加工を単に粗研削処理でできるので、コスト低減効果が高い。いずれにしても、放電極基材は条材を素材として用いればよく、支持パイプなどの支持部材と一体であるか別体であるかを問わない。
図12、13の実施形態では樹脂コーティングの有無を問わない。単に放電針の形成の簡易化である。もちろん、樹脂コーティングを図示の例に施すようにしてもよい。この場合は、コーティング後に放電針端面の粗目研削加工を施すようにする。
以上のような本実施形態によれば、針付き型剛体放電電極の針の先端部を鋭利に加工する必要がないので、製造時の加工工数を減らす効果がある。
さらに、本実施形態によりコーティング層を厚くして、支持パイプと放電針を細くすれば、放電電極を軽量化する効果があり、脱硫設備など他の機器の上に電気集塵設備を搭載する場合において好適である。
さらに、本実施形態によれば、針付き型剛体放電電極の表面全体が、腐食されない樹脂コーティングで覆われるため、強い腐食環境でも、安価で、加工しやすいステンレス材料を、洗浄などをすることなく使用できる効果がある。
本実施形態によれば放電電極への水噴霧が不要になるので、当然ながら、電気集塵設備から排出される洗浄水量が減り、従来技術に比べて水処理設備を小さくできる。水銀やフッ素などが処理水と一緒に自然環境に排出されるのを低減することができて、自然環境破壊の抑止に貢献できる。
もちろん、湿式のみならず、乾式電気集塵機の放電電極に適用することもできるものとなっている。

Claims (7)

  1. 腐食性のある排ガス中のミストを除去する電気集塵装置において、支持パイプと放電針を有する針付き型剛体放電電極の表面全体を、熱可塑性樹脂でコーティングした層を有し、前記放電針の先端面のコーティング層を粗く研磨して除去して粗目な放電端面を露出してなることを特徴とする電気集塵装置。
  2. 前記電気集塵装置の放電電極において、コーティング層の厚さが、支持パイプの直径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気集塵装置。
  3. 支持部材の側面に放電突起を設けた放電電極の表面に熱可塑性樹脂のコーティング層を設けて成り、前記放電突起先端部は樹脂コーティング層ごと削り落とされて露出された粗目端面を備えていることを特徴とする放電電極。
  4. 前記支持部材をパイプにより形成し、前記コーティング層をパイプ肉厚より相対的に厚くしてなることを特徴とする請求項3に記載の放電電極。
  5. 支持部材の側面に放電突起を設けた放電電極の表面に熱可塑性樹脂をコーティングし、その後、前記放電突起先端部を樹脂コーティング層ごと粗く削り落とすことにより、前記放電突起の鋭利端面を外部に露出させるようにして製造することを特徴とする放電電極の製造方法。
  6. 放電針基材を樹脂コーティングで覆い、放電針基材の先端部を粗目研削して粗目に削られた金属端面を露出させて放電針とすることを特徴とする放電針の製造方法。
  7. 条材を放電針の基材として用い、その先端面を粗削りすることにより複数の鋭利突起を形成し、当該研削された鋭利突起からの放電を可能としたことを特徴とする放電針の製造方法。
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