JPWO2007148834A1 - 光学異性体の分析方法又は分離方法 - Google Patents
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Abstract
光学異性体分離にあたり光学異性体分離用カラムを使用した分離成否の迅速、簡便な確認方法及びイソクラティク溶出条件での溶離液組成条件の簡便な設定方法を提供する。光学異性体分離にあたり、光学異性体分離用カラムを使用したHPLCグラジエント溶出分析方法を適用することによって簡便、迅速な分離成否の確認を行うことができる。さらに分離成功時にはグラジエント溶出分析の溶出時間から、イソクラティック溶出条件の溶離液組成が推算可能である。
Description
本発明は、光学異性体の分析方法又は分離方法に関する。
従来、HPLC(高性能液体クロマトグラフィー)分析では一定組成の溶剤で溶離するイソクラティック分析法と、時間とともに移動相組成を変化させて溶離するグラジエント分析法が用いられている。イソクラティック分析法では安定したクロマトグラムが得られるが、固定相に対する保持力が異なる成分の分離の際に長時間要したり、ピークが拡がったりすることがある。一方、グラジエント分析法では、移動相の組成比を変化させ、溶離力を上げていくことにより、分析時間を短縮し、ピークの拡がりを抑制することができる。
光学異性体分離用の固定相として、種々の分離剤およびカラムが市販されている。このような光学異性体用分離剤としては、広範囲の化合物の分離において優れた分離性能を示す多糖類誘導体がよく用いられる。又、近年、極性溶媒の移動相条件でも使用可能な、担体に多糖誘導体が固定化された耐溶剤型の光学異性体用分離剤も開発されている(特許文献1、2)。この多糖類型耐溶剤型分離剤を充填した光学異性体分離用カラムは、多糖類誘導体の高い分離性能を維持しながら、種々の溶剤が移動相として利用可能となったことで注目されているが、短時間での分析(望ましくは30分以内)でシャープな分離を得るには試行錯誤が必要である。
特許2751003号公報
特許2751004号公報
本発明は、多糖類誘導体を不斉識別剤とした耐溶剤型HPLC用光学異性体分離用カラムを用いた簡単な分析法又は分離方法を提供する。
課題の解決手段
課題の解決手段
本発明者らは、鋭意検討の結果、グラジエント分析法により良好な分離を達成する分析条件が簡便に得られること、又、グラジエント分析結果からイソクラティック分析の条件を簡単に設定できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、光学異性体の混合物を、多糖類誘導体を不斉識別剤とした耐溶剤型HPLC用光学異性体分離用カラムを用い2成分以上の溶剤を用いるグラジエント溶出法により光学異性体を分離することを特徴とする光学異性体の分析方法を提供する。
また、本発明は、グラジエント分析法で得られた第1ピークの溶出時間(t1)に基づき、グラジエント勾配から算出されるt1時の溶剤組成比率にファクター(f1)を掛けて得られる組成比率で、イソクラティック条件下、光学異性体分離を行うこと特徴とする光学異性体の分析方法又は分離方法を提供する。
本発明によれば、グラジエント分析により、多糖類誘導体を不斉識別剤とした耐溶剤型HPLC用光学異性体分離用カラムによる不斉識別の可能性が迅速かつ簡便に確認でき、また精密な分析又は分取のためのイソクラティックな分析又は分離の条件を簡単に設定できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。HPLC装置は、市販のものを用いることができる。
本発明に用いられる不斉識別剤としては多糖類誘導体が用いられる。多糖類としては、例えばセルロース、アミロースなどである。
本発明において、多糖類誘導体とは、多糖類の水酸基が修飾されているものを意味し、好ましい多糖類誘導体は芳香族置換基を有するカルバメート誘導体又はエステル誘導体である。さらに好ましくは、アルキル置換芳香族基を有するカルバメート誘導体又はエステル誘導体である。特に好ましい多糖類誘導体は、アミロース トリス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)及びセルロース トリス(3,5−ジメチルフェニルカルバメートである。
本発明における多糖類の誘導体化は公知の方法で行われる。例えば、国際公開95/23125号パンフレット等に記載されているように、多糖が有する水酸基と反応可能な化合物であって、前記官能基を含むかまたは前記水酸基との反応によって前記官能基となる化合物と、多糖類とを脱水反応等によって反応させることにより作成することができる。
本発明における多糖類の誘導体化は公知の方法で行われる。例えば、国際公開95/23125号パンフレット等に記載されているように、多糖が有する水酸基と反応可能な化合物であって、前記官能基を含むかまたは前記水酸基との反応によって前記官能基となる化合物と、多糖類とを脱水反応等によって反応させることにより作成することができる。
本発明における多糖類誘導体を不斉識別剤とした耐溶剤型HPLC用光学異性体分離用カラムとは、多糖類誘導体からなる耐溶剤型光学異性体分離用充填剤が充填されたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)用カラムを意味する。
ここで、多糖類誘導体からなる耐溶剤型光学異性体分離用充填剤は、前述の多糖類誘導体を担体上で固定化したものである。かかる固定化は、特許文献1や2、その他特開2002−148247号公報、特開2004−167343号公報、または国際公開2004/095018号パンフレット等に記載されている方法で行うことができる。
このようにして得られる耐溶剤型光学異性体分離用充填剤が充填されたHPLC用カラムは、例えばダイセル化学工業株式会社からキラルパックIA、IB等として市販されている。
ここで、多糖類誘導体からなる耐溶剤型光学異性体分離用充填剤は、前述の多糖類誘導体を担体上で固定化したものである。かかる固定化は、特許文献1や2、その他特開2002−148247号公報、特開2004−167343号公報、または国際公開2004/095018号パンフレット等に記載されている方法で行うことができる。
このようにして得られる耐溶剤型光学異性体分離用充填剤が充填されたHPLC用カラムは、例えばダイセル化学工業株式会社からキラルパックIA、IB等として市販されている。
グラジエント分析法では、移動相の溶剤混合比、移動相の溶剤組成比、イオン強度、pHなどを時間とともに凸型、直線型、凹型に変化させる。好ましくは、移動相の溶剤組成比を直線型に変化させる。グラジエント溶出法に用いられる溶剤組成は、ヘキサンなどの低極性溶剤とTHF(テトラヒドロフラン)、アセトンなどの高極性溶剤(メタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコールは除く)との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成、もしくはヘキサンなどの低極性溶剤とクロロホルムなどの中極性溶剤との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成、もしくは中極性溶剤と高極性溶剤との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成、あるいは低極性溶剤と中極性溶剤と高極性溶剤との組み合わせからなる3成分以上の溶剤組成である。グラジエント溶出法に用いられる溶剤に、ジエチルアミンなどのアミン化合物若しくはトリフルオロ酢酸、酢酸などの酸化合物の片方もしくは両方を0.01〜5.0%まで添加してもよい。
次にグラジエント分析データからイソクラティック条件を設定する方法について説明する。先ず、グラジエント分析中に化合物が溶出される場合には、グラジエント分析法で得られた第1ピークの溶出時間(t1)に基づき、設定したグラジエント勾配(V)から算出される第1ピークの溶出時(t1)の溶剤組成比率を算定する。得られた溶剤組成比率のうち、初期条件で比率の小さかった溶剤(より極性の高い溶剤)の比率にファクター(f1)を掛けて得られる組成比率(C)で、イソクラティック条件を設定する(1式)。
このファクターは、第1ピークの溶出時間、分離係数および設定グラジエントカーブと実際のグラジエントカーブの差を考慮して、0.8〜0.1の範囲で適宜設定する。短時間で良好な分離を得るためには、好ましくは0.5〜0.1の範囲である。
このファクターは、第1ピークの溶出時間、分離係数および設定グラジエントカーブと実際のグラジエントカーブの差を考慮して、0.8〜0.1の範囲で適宜設定する。短時間で良好な分離を得るためには、好ましくは0.5〜0.1の範囲である。
C=(A+V×t1)×f1 (1式)
A:グラジエントさせる溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の初期組成比率(%)
V:溶剤のグラジエント勾配(%/min)
C:イソクラティック条件におけるグラジエントさせた溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の組成比率(%)
一方、グラジエント終了後に化合物が溶出される場合には、先ずグラジエント終了時の溶剤比率のうち、初期条件において比率の小さかった溶剤の比率に0.2を掛けてイソクラティックでの比率(B)を算定する(3式)。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)を掛けて得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定する(2式)。ファクター(f2)は4〜30の範囲で、好ましくは5〜20の範囲である。
A:グラジエントさせる溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の初期組成比率(%)
V:溶剤のグラジエント勾配(%/min)
C:イソクラティック条件におけるグラジエントさせた溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の組成比率(%)
一方、グラジエント終了後に化合物が溶出される場合には、先ずグラジエント終了時の溶剤比率のうち、初期条件において比率の小さかった溶剤の比率に0.2を掛けてイソクラティックでの比率(B)を算定する(3式)。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)を掛けて得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定する(2式)。ファクター(f2)は4〜30の範囲で、好ましくは5〜20の範囲である。
D=B+(t1−Gt)×f2 (2式)
B=(A+V×Gt)×0.2 (3式)
A:グラジエントさせる溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の初期組成比率(%)
B:グラジエント終了時の溶剤組成比率をイソクラティック条件へ読み替えた比率
V:溶剤のグラジエント勾配(%/min)
Gt:グラジエントさせた時間(min)
D:イソクラティック条件におけるグラジエントさせた溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の組成比率(%)
B=(A+V×Gt)×0.2 (3式)
A:グラジエントさせる溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の初期組成比率(%)
B:グラジエント終了時の溶剤組成比率をイソクラティック条件へ読み替えた比率
V:溶剤のグラジエント勾配(%/min)
Gt:グラジエントさせた時間(min)
D:イソクラティック条件におけるグラジエントさせた溶剤(初期条件において比率の小さな溶剤)の組成比率(%)
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。HPLC分析は、クロマトデータ処理システム:Justice Laboratory Softare社製 Chrom Perfect、クロマト制御システム:日本分光社製BOWIN、液体クロマトグラフ用ポンプ:日本分光社製PU−1580、液体クロマトグラフ用UV検出器:日本分社製PU−1575、液体クロマトグラフ用オートサンプラー:日本分社製PU−1555、液体クロマトグラフ用ミキシングマシーン:日本分社製HG1580−32、液体クロマトグラフ用デガッサー:日本分社製DG1580−53、を用いて測定した。
(実施例1)
光学異性体分離カラムとしてダイセル化学工業株式会社製カラム(登録商標キラルパックIA(0.46cmΦ×25cmL))を、移動相としてヘキサン/THF混合溶剤を用いて、流速1.0ml/min、温度25℃でt−スチルベンオキシドの分割を行った。その際、移動相中のTHF比率(v/v)を5%から95%へ18分(min)掛けて上げながら、分析した。第一ピークは6.30分、第二ピークは11.20分で溶出され、分離係数(α)は2.48であった。第一ピーク溶出時の移動相中のTHF量は5%+5%×6.30=36.5%で約37%である。本比率にファクター(f1)として、0.2を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/THF=93/7)することにより、短時間でベースライン分離を得ることができた。結果を表1及び図1に示した。
光学異性体分離カラムとしてダイセル化学工業株式会社製カラム(登録商標キラルパックIA(0.46cmΦ×25cmL))を、移動相としてヘキサン/THF混合溶剤を用いて、流速1.0ml/min、温度25℃でt−スチルベンオキシドの分割を行った。その際、移動相中のTHF比率(v/v)を5%から95%へ18分(min)掛けて上げながら、分析した。第一ピークは6.30分、第二ピークは11.20分で溶出され、分離係数(α)は2.48であった。第一ピーク溶出時の移動相中のTHF量は5%+5%×6.30=36.5%で約37%である。本比率にファクター(f1)として、0.2を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/THF=93/7)することにより、短時間でベースライン分離を得ることができた。結果を表1及び図1に示した。
(実施例2)
実施例2のファクター(f1)として、0.33を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/THF=88/12)することにより、短時間でベースライン分離を得ることができた。結果を表1及び図2に示した。
実施例2のファクター(f1)として、0.33を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/THF=88/12)することにより、短時間でベースライン分離を得ることができた。結果を表1及び図2に示した。
(比較例1)
実施例1におけるファクター(f1)として、1を掛けてTHF比率を設定(ヘキサン/THF=63/37)し分離を行ったが、かろうじて完全分離であった。結果を表1及び図3に示した。
実施例1におけるファクター(f1)として、1を掛けてTHF比率を設定(ヘキサン/THF=63/37)し分離を行ったが、かろうじて完全分離であった。結果を表1及び図3に示した。
(実施例3)
光学異性体分離カラムとしてダイセル化学工業株式会社製カラム(登録商標キラルパックIA(0.46cmΦ×25cmL))を、移動相にヘキサン/THFを用いて、流速1.0ml/min、温度25℃でアミノグルテチミドの分割を行った。その際、移動相中のTHF比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて変化させた。グラジエント終了時の組成比率を維持しながら通液を継続した。アミノグルテチミドの第一ピークは注入後20.0分、第二ピークは21.78分で溶出され、分離係数(α)は1.42であった。本グラジエント分析の結果をもとに、第一ピーク溶出時のTHF比率をイソクラティックへ読み変えた比率(B)は95×0.2=19である。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)6.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=68/32)することにより良好な分離を得た。結果を表2及び図4に示した。
光学異性体分離カラムとしてダイセル化学工業株式会社製カラム(登録商標キラルパックIA(0.46cmΦ×25cmL))を、移動相にヘキサン/THFを用いて、流速1.0ml/min、温度25℃でアミノグルテチミドの分割を行った。その際、移動相中のTHF比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて変化させた。グラジエント終了時の組成比率を維持しながら通液を継続した。アミノグルテチミドの第一ピークは注入後20.0分、第二ピークは21.78分で溶出され、分離係数(α)は1.42であった。本グラジエント分析の結果をもとに、第一ピーク溶出時のTHF比率をイソクラティックへ読み変えた比率(B)は95×0.2=19である。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)6.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=68/32)することにより良好な分離を得た。結果を表2及び図4に示した。
(実施例4)
実施例3において、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)8.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=64/36)することにより良好な分離を得た。結果を表2及び図5に示した。
実施例3において、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)8.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=64/36)することにより良好な分離を得た。結果を表2及び図5に示した。
(比較例2)
実施例3において、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)4.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=72/28)することにより完全分割は得られたが、第1ピークの溶出時間は25分と長かった。結果を表2及び図6に示した。
実施例3において、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)4.5を掛けて得られる値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/THF=72/28)することにより完全分割は得られたが、第1ピークの溶出時間は25分と長かった。結果を表2及び図6に示した。
(実施例5)
化合物としてトレガ−塩基を用いて、実施例1と同様にイソクラティックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図7に示した。
化合物としてトレガ−塩基を用いて、実施例1と同様にイソクラティックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図7に示した。
(実施例6)
化合物として1,1’−2−ビナフトールを用いて、実施例1と同様にイソクィラテックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図8に示した。
化合物として1,1’−2−ビナフトールを用いて、実施例1と同様にイソクィラテックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図8に示した。
(実施例7)
化合物としてコバルトアセチルアセトネートを用いて、実施例1と同様にイソクラティックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図9に示した。
化合物としてコバルトアセチルアセトネートを用いて、実施例1と同様にイソクラティックの条件を決めた。結果を表3及びクロマトグラムを図9に示した。
(実施例8)
実施例1において、移動相としてヘキサン/酢酸エチル(AcOEt)/ジエチルアミン(DEA)の混合溶剤を用いて、化合物ラウダノシンの分割を行った。その際、DEAの比率を0.1%で固定し、AcOEtの比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて上げながら分析した。その結果、殆ど分離されずにピークは15.27分に溶出されてきた。ピーク溶出時の移動相中のAcOEtは5%+5%×15.27=81.35%である。本比率にファクター(f1)として、0.2を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/AcOEt/DEA=84/16/0.1)することにより、部分分離を得ることができた。結果を表4及び図10に示した。
実施例1において、移動相としてヘキサン/酢酸エチル(AcOEt)/ジエチルアミン(DEA)の混合溶剤を用いて、化合物ラウダノシンの分割を行った。その際、DEAの比率を0.1%で固定し、AcOEtの比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて上げながら分析した。その結果、殆ど分離されずにピークは15.27分に溶出されてきた。ピーク溶出時の移動相中のAcOEtは5%+5%×15.27=81.35%である。本比率にファクター(f1)として、0.2を掛けてイソクラティック移動相中のTHF比率を設定(ヘキサン/AcOEt/DEA=84/16/0.1)することにより、部分分離を得ることができた。結果を表4及び図10に示した。
(実施例9)
実施例3の移動相をヘキサン/クロロホルム(CHCl3)/ジエチルアミン(DEA)混合溶媒に変えて分割を行った。その際、移動相中のCHCl3比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて変化させた。グラジエント終了時の組成比率を維持しながら通液を継続した。アミノグルテチミドの第一ピークは注入後26.68分、第二ピークは32.96分で溶出され、分離係数(α)は1.27であった。本グラジエント分析の結果をもとに、第一ピーク溶出時のCHCl3比率をイソクラティックへ読み変えた比率(B)は95×0.2=19である。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)6.5を掛けた値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/CHCl3/DEA=25/75/0.1)することにより良好な分離を得た。結果を表5及び図11に示した。
実施例3の移動相をヘキサン/クロロホルム(CHCl3)/ジエチルアミン(DEA)混合溶媒に変えて分割を行った。その際、移動相中のCHCl3比率(v/v)を5%から95%へ18分掛けて変化させた。グラジエント終了時の組成比率を維持しながら通液を継続した。アミノグルテチミドの第一ピークは注入後26.68分、第二ピークは32.96分で溶出され、分離係数(α)は1.27であった。本グラジエント分析の結果をもとに、第一ピーク溶出時のCHCl3比率をイソクラティックへ読み変えた比率(B)は95×0.2=19である。この比率に、第1ピークの溶出時間(t1)とグラジエントに要した時間(Gt)の差にファクター(f2)6.5を掛けた値を加算して得られる組成比率(D)で、イソクラティック条件を設定(ヘキサン/CHCl3/DEA=25/75/0.1)することにより良好な分離を得た。結果を表5及び図11に示した。
本発明によれば、光学異性体分離にあたり、光学異性体分離用カラムを使用したHPLCグラジエント溶出分析方法を適用することによって簡便、迅速な分離成否の確認を行うことができる。さらに分離成功時にはグラジエント溶出分析の溶出時間から、イソクラティック溶出条件の溶離液組成が容易に推算可能である。
Claims (9)
- 光学異性体の混合物を、多糖類誘導体を不斉識別剤とした耐溶剤型HPLC用光学異性体分離用カラムを用い2成分以上の溶剤を用いるグラジエント溶出法により光学異性体を分離することを特徴とする光学異性体の分析方法又は分離方法。
- グラジエント溶出法に用いられる溶剤が、低極性溶剤と高極性溶剤との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成もしくは低極性溶剤と中極性溶剤との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成、もしくは中極性溶剤と高極性溶剤との組み合わせからなる2成分以上の溶剤組成、あるいは低極性溶剤と中極性溶剤と高極性溶剤との組み合わせからなる3成分以上の溶剤組成であることを特徴とする請求項1記載の光学異性体の分析方法又は分離方法。
- グラジエント溶出法に用いられる溶剤に、アミン化合物若しくは酸化合物の片方もしくは両方を0.01〜5.0%まで含有させることを特徴とする請求項2記載の光学異性体の分析方法又は分離方法。
- 請求項1のグラジエント分析法で得られた第1ピークの溶出時間(t1)に基づき、グラジエント勾配から算出されるt1時の溶剤組成比率にファクター(f1)を掛けて得られる組成比率で、イソクラティック条件下、光学異性体分離を行うことを特徴とする光学異性体の分析方法又は分離方法。
- 上記ファクター(f1)が0.8〜0.1の範囲であることを特徴とする請求項4記載の光学異性体の分析方法又は分離方法。
- 上記ファクターが(f1)0.5〜0.1の範囲であることを特徴とする請求項5記載の光学異性体の分析方法または分離方法。
- 請求項4においてグラジエント終了後に化合物が溶出される場合、先ずはグラジエント終了時の溶剤比率に0.2を掛けてイソクラティックでの比率を算定し、この比率に、第1ピークの溶出時間とグラジエントに要した時間との差にファクター(f2)を掛けて得られる組成比率で、イソクラティック条件下、光学異性体分離を行うこと特徴とする光学異性体の分析方法又は分離方法。
- 上記のファクター(f2)が4〜30の範囲であることを特徴とする請求項4記載の光学異性体の分析方法又は分離方法。
- 上記のファクター(f2)が5〜20の範囲であることを特徴とする請求項4記載の光学異性体の分析方法又は分離方法。
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