JPWO2007108509A1 - 循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

エネルギー回収効率を高めた循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法を提供する。循環型バイオマスエネルギー回収システムは、バイオマス原料として植物プランクトンを培養する培養液が満たされた培養部10と、培養部からバイオマス原料を回収するバイオマス原料回収部11と、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換部12と、エネルギー源変換部12で変換されたエネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収部13と、エネルギー回収部13において生成された二酸化炭素を培養部に戻すための二酸化炭素回収部14とを有し、エネルギー源変換部が12、バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部22と、バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部21を含む構成とする。

Description

本発明は、循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法に関し、特に単細胞藻類などの植物プランクトンをバイオマス原料として閉鎖型循環系を構成し、バイオマスエネルギーを回収する循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法に関する。
地球環境問題が国際的に注目される中、自然環境の保全とエネルギー資源の有効活用、生態系の維持が人類共通の重要な課題となっている。エネルギーは、石炭や石油などの石化燃料を用いたもの、自然の風力や太陽光を利用したものや原子力発電などのエネルギー源が代表的なものとしてあげられる。
ここで、風力や太陽光などの自然のエネルギーと原子力エネルギー以外は、全て原料を燃焼させることからエネルギーを得ているために二酸化炭素を排出している。しかし、二酸化炭素は地球温暖化を促進するため、二酸化炭素を含めた地球温暖化ガスを排出しないエネルギー源が求められている。
一方、太陽電池による太陽光発電では、発電時には二酸化炭素の排出はないが、太陽電池である半導体シリコン製造プロセスに大きなエネルギーを消費することが問題となっている。また、原子力発電も原料の採掘・輸送・廃棄の各プロセスにおいてエネルギーを使用している。
上記のようなエネルギー問題を踏まえて、近年バイオマスエネルギーが注目されている。
バイオマスエネルギーとは、植物などの生物体(バイオマス)として蓄えられた有機物をエネルギー源として見なすことを指す。つまり、植物は光合成を行い、二酸化炭素(CO2 )を吸収し、生物体へと変化させる。その生物体を燃焼させると熱エネルギーを回収することが可能となる。
生物体の燃焼時に排出される二酸化炭素は、光合成によって固定された量しか排出されないため、光合成による有機物の合成から燃焼までの全体の過程で二酸化炭素の排出がない。このためバイオマスエネルギーはクリーンなエネルギーとして注目されている。
バイオマスエネルギーは地球上に莫大なストックが存在すると同時に、太陽エネルギーによって陸上や海の光合成を行う生物によって常に生産されている。
試算によると、地球上に存在するバイオマスのストックは、人類が消費する一年分の商業エネルギーの100倍量が存在し、毎年生産されるバイオマスフローは10倍量にあたる。このようにバイオマスエネルギーはストックとフローの両面の性質をもち、その量は莫大であるという特徴を示す。
バイオマスエネルギーの利用形態は、ある一定のエリアにおいてサトウキビ、ユーカリ、トウモロコシなどの生物体(バイオマス)を生産し、メタン発酵などを利用してエネルギーを得る、「プランテーション型」と、廃棄物処理場などに集められた生ゴミや余剰汚泥などの廃棄物系バイオマスからエネルギーを得る「廃棄物回収型」に大別される。
ここで、上記のバイオイマスエネルギーを使用したエネルギー回収システムについて説明する。
図1は上記のバイオイマスエネルギーを使用したエネルギー回収システムの工程を示す模式図である。
まず、バイオマスの生産を行い、必要に応じてバイオマスの採集を行う。
バイオマスエネルギーの対象は、炭素を含んでいて燃焼時にエネルギーを発生できればよいため、その原料は多種多様である。ほとんど全ての有機物体がそれにあたる。プランテーション型としては、例えばマツ・スギ林などから採集される木材、トウモロコシやサトウキビ、ユーカリなどの植物が用いられ、廃棄物回収型としては、木材パルプの製造過程で発生する黒液、サトウキビの絞りかすであるバガスあるいは家畜糞などの農産廃棄物、食品廃棄物などの都市廃棄物が用いられる。
次に、上記のように生産されたバイオマスをエネルギー変換して、メタンガス、エタノール、油、メタノールなどのエネルギーを得る。これには、生物化学的変換や、熱化学的変換がある。
エネルギー変換の結果生じる固形廃棄物は農地などで利用され、また、汚水は川や海へ廃棄される。
上記のバイオマスエネルギーには、地球上に散在するバイオマスエネルギーを一箇所に集めてエネルギーを回収する利用形態や、ある耕地や海などのエリアで植物などの生物体を生産し、それをその場所でエネルギーに変換する利用形態がある。
近年、普及しつつあるバイオマスエネルギーは、下水処理場から排出される余剰汚泥や生ゴミなどの廃棄物から回収される「廃棄物回収型」がほとんどであり、プランテーション型の実用例はない。
廃棄物系バイオマスが普及している理由は、もともと廃棄するために収集され、焼却や埋め立てなどの処理を行う前にエネルギーが取れるため、余分な回収運搬エネルギーをかけることなくバイオマスを回収できる利点があるためである。
しかしながら、本来地球温暖化防止対策や京都議定書の目標値を達成するための新エネルギーを想定した場合、廃棄物系バイオマスからのみのエネルギー回収はその絶対量が少なく、廃棄物処理場の省エネルギー対策などに利用されている程度に留まっている。
しかしながら、従来のプランテーション型バイオマスエネルギー回収システムは、以下のような問題点があった。
(1)エネルギーとして売電するよりも作物を育てた方が経済性が高く、耕地としての利用が優先される。
(2)単位面積あたりのエネルギー固定効率が低く、広大な耕地が必要であり、また、バイオマスを直接燃焼して利用する場合、図2のバイオマスの含水率と有効発熱量の関係図に示すように、ウェットバイオマスなどのように含水率が高いと、気化するために高いエネルギーを要するため、もともと低い原料のエネルギー密度がさらに低くなって有効発熱量が低下してしまうので、含水率が低いドライバイオマスを生産する必要がある。
(3)エネルギー作物の採集及び運搬にかかるエネルギーが大きく、バイオマスの回収効率が低い。
(4)メタン発酵残渣の処理に大きなエネルギーが必要であり、そこから廃水や発電過程で二酸化炭素などが排出され、環境に負荷をかける。
上記の状況においてエネルギー回収効率を高めた循環型バイオマスエネルギー回収システムが開発され、特開2004−113087号公報に開示されている。
上記の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養し、バイオマス原料回収部において培養部で培養されたバイオマス原料を回収し、エネルギー源変換部においてバイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換し、エネルギー回収部においてエネルギー源変換部で変換されたエネルギー源からエネルギーを回収する。この後、二酸化炭素回収部により、エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を培養部に戻す構成となっている。
上記の特開2004−113087号公報に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、以下の効果を享受できる。
(1)砂漠などの未利用地を利用できるため、農業との競合がない。
(2)陸上植物と比較して、単位面積あたりの炭素固定速度の速い植物プランクトンを大量培養することによって、高いエネルギー収率を得ることができる。
(3)メタン発酵残渣を肥料成分として植物プランクトンの培養槽において再回収するために、系外に廃水を出さず、施肥のエネルギーを低減できる。
(4)発電から出た二酸化炭素は、植物プランクトンの培養槽において再吸収させるため、系外に二酸化炭素を出さない。
上記のようなバイオマスを利用したエネルギー回収システムに対して、さらなるエネルギー回収効率の向上が望まれていた。
また、上記のようなバイオマス原料となる植物プランクトンの高密度連続培養において、ウィルスなどの原因により植物プランクトンが培養槽全体で突然死を起こす現象が知られている。
植物プランクトンが突然死を引き起こすと、バイオマス原料である植物プランクトンの生産速度が低下して安定供給が困難となり、電力などのエネルギー供給の不安定化の原因となる可能性があった。
本発明が解決しようとする課題は、循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法において、エネルギー回収効率を高めることが困難であることである。
また、植物プランクトンの突然死によるエネルギー供給の不安定化を回避することが困難であることである。
本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、バイオマス原料として植物プランクトンを培養する培養液が満たされた培養部と、前記培養部から前記バイオマス原料を回収するバイオマス原料回収部と、前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換部と、前記エネルギー源変換部で変換された前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収部と、前記エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を前記培養部に戻すための二酸化炭素回収部とを有し、前記エネルギー源変換部が、前記バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部と、前記バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養し、バイオマス原料回収部において培養部からバイオマス原料を回収し、エネルギー源変換部においてバイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換し、エネルギー回収部においてエネルギー源変換部で変換されたエネルギー源からエネルギーを回収する。この後、二酸化炭素回収部によりエネルギー回収部において生成された二酸化炭素を培養部に戻す。
ここで、エネルギー源変換部が、バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部と、バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記エネルギー源変換部が、前記バイオマス原料を可溶化するバイオマス可溶化部を含み、前記バイオマス可溶化で得られたバイオマス溶液の上澄み液が前記光合成細菌による水素生産部に供給され、前記バイオマス溶液の沈殿部が前記メタン発酵部に供給される。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記光合成細菌による水素生産部で得られた光合成細菌及びその死骸がメタン発酵原料として前記メタン発酵部に供給される。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記メタン発酵部で得られた硫化水素が前記光合成細菌による水素生産部に供給され、前記光合成細菌により利用される。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記エネルギー回収部が前記メタン発酵部で生成されたメタンを燃焼して発電する発電部を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記エネルギー回収部が前記光合成細菌による水素生産部で生成された水素を燃焼して発電する発電部を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記エネルギー回収部が前記光合成細菌による水素生産部で生成された水素を回収する水素回収部を含む。
また、本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する工程と、前記培養部から前記バイオマス原料を回収する工程と、前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換工程と、前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収工程と、前記エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して前記培養部に戻す工程とを有し、前記エネルギー源変換工程が、前記バイオマス原料のメタン発酵によりメタンを生成する工程と、前記バイオマス原料を用いて光合成細菌により水素を生産する工程を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養し、培養部からバイオマス原料を回収し、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換し、エネルギー源からエネルギーを回収する。さらに、エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して培養部に戻す。
ここで、エネルギー源変換工程が、バイオマス原料のメタン発酵によりメタンを生成する工程と、バイオマス原料を用いて光合成細菌により水素を生産する工程を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記エネルギー源変換工程が、前記バイオマス原料を可溶化する工程を含み、前記バイオマス可溶化で得られたバイオマス溶液の上澄み液を前記光合成細菌による水素生産に用い、前記バイオマス溶液の沈殿部を前記メタン発酵に用いる。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記光合成細菌による水素生産工程において得られた光合成細菌及びその死骸をメタン発酵原料として用いる。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記メタン発酵工程で得られた硫化水素を前記光合成細菌による水素生産工程において前記光合成細菌により利用させる。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記エネルギー回収工程が前記メタン発酵で生成されたメタンを燃焼して発電する工程を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記エネルギー回収工程が前記光合成細菌による水素生産で生成された水素を燃焼して発電する工程を含む。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記エネルギー回収工程が前記光合成細菌による水素生産で生成された水素を回収する工程を含む。
また、上記目的を達成するため、本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、バイオマス原料として植物プランクトンを培養する培養液が満たされた複数の培養部と、前記複数の培養部で培養された前記バイオマス原料を回収するバイオマス原料回収部と、前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換部と、前記エネルギー源変換部で変換された前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収部と、前記エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を前記培養部に戻すための二酸化炭素回収部とを有する。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、培養液が満たされた複数の培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養し、バイオマス原料回収部において複数の培養部でそれぞれ培養されたバイオマス原料を回収し、エネルギー源変換部においてバイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換し、エネルギー回収部においてエネルギー源変換部で変換されたエネルギー源からエネルギーを回収する。この後、二酸化炭素回収部により、エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を培養部に戻す。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記複数の培養部は、1つの培養槽が仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成されている。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記植物プランクトンの培養状態を監視する監視部が前記複数の培養部のそれぞれに設けられている。
さらに好適には、前記監視部が、前記植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める測定部を含む。
また、さらに好適には、前記植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、前記複数の培養部のうちの培養状態が前記目標レベルを下回った培養部において前記培養液を新規なものに置換する。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、好適には、前記培養部が植物プランクトンを連続培養する連続培養部である。
また、本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、培養液が満たされた複数の培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する工程と、前記培養部で培養された前記バイオマス原料を回収する工程と、前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換工程と、前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収工程と、前記エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して前記培養部に戻す工程とを有する。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、培養液が満たされた複数の培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養し、複数の培養部で培養されたバイオマス原料を回収し、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換し、エネルギー源からエネルギーを回収する。この後、エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して培養部に戻す。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記複数の培養部として、1つの培養槽が仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成された複数の培養部を用いる。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記植物プランクトンを培養する工程において、前記複数の培養部のそれぞれにおいて前記植物プランクトンの培養状態を監視して行う。
さらに好適には、前記植物プランクトンを培養する工程において、前記植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める。
また、さらに好適には、前記植物プランクトンを培養する工程において、前記植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、前記複数の培養部のうちの培養状態が前記目標レベルを下回った培養部において前記培養液を新規なものに置換する。
上記の本発明の循環型バイオマスエネルギー回収方法は、好適には、前記植物プランクトンを培養する工程において、前記培養部において植物プランクトンを連続培養する。
本発明に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部と、バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部を活用し、光合成細菌が水素を発生した上にさらに光合成細菌自体がメタン発酵のバイオマス原料となって回収エネルギーの増加に寄与し、エネルギー回収効率を高めることができる。
また、本発明に係る循環型バイオマスエネルギー回収方法によれば、エネルギー源変換をする際に、バイオマス原料のメタン発酵とバイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産を行い、光合成細菌が水素の発生に加えてさらに光合成細菌自体がメタン発酵のバイオマス原料となって回収エネルギーの増加に寄与し、エネルギー回収効率を高めてバイオマスエネルギーを回収することができる。
また、本発明に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、培養部を複数有することにより、そのいずれかの培養部で植物プランクトンの突然死が発生しても、他の培養部に影響が及ぶことを回避でき、バイオマス原料である植物プランクトンの安定供給が可能となり、電力などのエネルギー供給の安定化を実現できる。
また、本発明に係る循環型バイオマスエネルギー回収方法によれば、複数の培養部で植物プランクトンを培養することにより、そのいずれかの培養部で植物プランクトンの突然死が発生しても、他の培養部に影響が及ぶことを回避でき、バイオマス原料である植物プランクトンの安定供給が可能となり、電力などのエネルギー供給の安定化を実現できる。
図1は従来例に係るバイオイマスエネルギーを使用したエネルギー回収システムの工程を示す模式図である。 図2はバイオマスの含水率と有効発熱量の関係を示す図である。 図3は本発明の第1実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムの模式構成図である。 図4は本発明の第1実施形態において図3におけるエネルギー源変換部の構成を詳細に示した模式構成図である。 図5は本発明の第2実施形態に係る培養部の構成を詳細に示した模式構成図である。 図6は本発明の第2実施形態においてより具体的な構成とした循環型バイオマスエネルギー回収システムの模式構成図である。
符号の説明
10…培養部、11…バイオマス原料回収部、12…エネルギー源変換部、13…エネルギー回収部、14…二酸化炭素回収部、15…栄養成分回収変換部、10a…植物プランクトンの連続培養部、11a…バイオマス原料濃縮回収部、12a…メタン発酵部、13a…発電部、14a…二酸化炭素回収部、15a…栄養成分回収変換部、16a…アンモニア回収部、20…バイオマス可溶化部、21…光合成細菌の水素生産部、22…メタン発酵部、23…アンモニア回収部、30…メタン発酵発電部、100a〜100d…培養部、101…監視部、102…排水系、103…新水供給源、104…野生株培養槽
以下に、本発明の循環型バイオマスエネルギー回収システム及び方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1実施形態
本発明はプランテーション型の循環型バイオマスエネルギー回収システムおよびそれを用いた循環型バイオマスエネルギー回収方法であり、本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムの模式構成図である。
本実施形態に係るバイオマスエネルギー回収システムは、培養部10と、バイオマス原料回収部11と、エネルギー源変換部12と、エネルギー回収部13と、二酸化炭素回収部14を有する。
図4は、本実施形態において図3におけるエネルギー源変換部の構成を詳細に示した模式構成図である。
培養部10は、例えば植物プランクトンを連続培養する連続培養部など、バイオマス原料となるエネルギー作物を培養する場所となっており、培養部10に太陽光などの光エネルギーが照射されると、バイオマス原料として水中で生育する植物プランクトンが培養される。
上記の植物プランクトンとしては、特に限定されないが、例えばクロレラ、ドナリエラ、クラミドモナス、セネデスムス、スピルリナ、ポルフィリディウムなどを用いることができる。
培養部10は、例えば数1000〜数10万m2 の面積で、深さが数10cm〜数m程度の水槽に培養液が満たされた構成となっており、培養部10の上面は紫外線を通さない透明のガラスやアクリルなどの蓋材で覆われて外気が遮断され、培養液の表面のガス雰囲気が閉鎖系となっていて、エネルギー作物である植物プランクトンの成長に適した化学組成の雰囲気に制御されている。
培養部10において、培養液は高い栄養の塩濃度に維持され、植物プランクトンの成長速度は高い状態に維持される。
また、培養液中の植物プランクトンの収率を高めるため、細胞濃度は生理生態学的な限界値まで高めて培養が行われる。
また、培養液は細胞の成長速度が最大になるようなpHに調節される。
バイオマス原料回収部11は、培養部10で培養されたバイオマス原料を回収する。
例えば培養された植物プランクトンが培養液とともにバイオマス原料回収部11に移液されることで容易に植物プランクトンが回収される構成であり、バイオマス原料を濃縮して回収するバイオマス原料濃縮回収部となっている。成長速度が最大にコントロールされた培養部で増殖した植物プランクトンが濃縮されて回収される。
上記において、植物プランクトンの種類に応じて有用物質を回収し、得られた残部をバイオマス原料として以下のように利用するようにしてもよい。
例えば、クロレラ、スピルリナ、ドナリエラ、ポリフィリディウムなどから、各種の健康食品を生産することができる。この有用物質を除去した残部であっても、バイオマス原料となる有機物である。
エネルギー源変換部12は、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換する。
エネルギー源変換部12は、図4に示すように、バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部21と、バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部22とを含み、さらに例えば、エネルギー源変換部12がバイオマス原料を可溶化するバイオマス可溶化部20と、アンモニアを回収するアンモニア回収部23を含む。
バイオマス可溶化部20では、生産された植物プランクトンなどのバイオマス原料を光合成細菌が取り込みやすい有機酸などの溶解性有機物に可溶化してバイオマス溶液を得る。
バイオマスを可溶化することで得られたバイオマス溶液の上澄み液が光合成細菌による水素生産部21に供給され、バイオマス溶液の沈殿部がメタン発酵部22に供給される構成となっている。
光合成細菌による水素生産部21は、バイオマス溶液の上澄み液をバイオマス原料とし、光合成細菌の存在下での光エネルギーが照射されて、光合成細菌によるバイオマス原料への作用によってエネルギー源となる水素(H)に変換する。
上記の水素を生産する光合成細菌としては、例えば、Rsp. molischianim, Rba. Sphaeroides, Rps. Rubrumなどが挙げられる。この他、紅色非硫黄性細菌や紅色硫黄性細菌などの紅色細菌や、緑色硫黄細菌などの光合成細菌も利用可能である。
上記の光合成細菌によって、光をエネルギー源とし、バイオマス原料を基質として光エネルギーを利用して有機物を水素と二酸化炭素に完全に分解できる。
光合成細菌による水素生産部21で生産された水素は、二酸化炭素(CO)などとともにエネルギー回収部13に送られる。
メタン発酵部22は、バイオマス溶液の沈殿部をバイオマス原料としてメタン発酵を行い、エネルギー源となるメタン(CH)に変換する。
例えば、バイオマスに含まれている多糖類を分解し、メタノコッカス属、メタノサルシナ属あるいはメタノバクテリア属などの代謝産物としてメタンを生成することで知られている種々のメタン細菌を加え、所定の温度に保つことなどによりメタン発酵を行う。
アンモニア回収部23は、メタン発酵部22において発生したメタンガスやアンモニア(NH)を含むガス成分を回収し、アンモニア成分を分離して栄養成分回収変換部15へと送り、一方、メタンガス成分をエネルギー回収部13へと送る。
上記において、例えば、光合成細菌による水素生産部21で得られた光合成細菌及びその死骸が、細菌バイオマスとしてメタン発酵原料としてメタン発酵部22に供給される構成となっていることが好ましい。
細菌バイオマスがメタン発酵のためのバイオマス原料の増加に寄与し、エネルギー回収効率を高めることができる。
また、例えば、メタン発酵部22で得られた硫化水素(HS)が光合成細菌による水素生産部21に供給され、光合成細菌により利用される構成となっている。
メタン発酵部22で発生する有害な硫化水素を光合成細菌による水素生産部21で利用できるので、系外への放出による環境への付加を抑制できる。
エネルギー回収部13は、エネルギー源変換部12で変換された有効なエネルギー源について、エネルギー源を用いた発電や燃料そのものとして貯蔵が行われ、バイオマスエネルギーとして回収される。
例えば、エネルギー回収部13がメタン発酵部22で生成されたメタンを燃焼して発電タービンを回して発電する発電部を含む。
また、例えば、エネルギー回収部13が、光合成細菌による水素生産部21で生成された水素を燃焼して発電する発電部を含む。
上記のような発電部を含む場合には、バイオマスエネルギーが電力として回収される。
また、光合成細菌による水素生産部で生成された水素として回収する水素回収部を含むことも好ましい。
この場合には、バイオマスエネルギーが水素そのままの状態あるいは燃料電池などの形態で回収される。
二酸化炭素回収部14は、エネルギー回収部13及びその前段のエネルギー源変換部12において生成された二酸化炭素を培養部10に戻す。
メタンガスの燃焼などで発生する二酸化炭素は、回収されてバイオマス原料の培養部10へと送られ、植物プランクトン培養時の光合成に供せられる。
このように、エネルギー回収部13などから回収された二酸化炭素を培養部10へ戻すことで、エネルギー回収システムが閉鎖型循環系となり、気体の組成を自由にコントロールすることができる。そのために、二酸化炭素分圧をあげることが可能となり、本実施形態に係る循環型エネルギー回収システム内では炭素固定速度と分解速度を定常状態にするため、それを維持することができる。
上記の循環型エネルギー回収システムにおいて、バイオマス原料として利用される植物プランクトンは、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の他に無機栄養塩類として窒素(N)及びリン(P)などの微量元素を含んでいる。
炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の3元素はエネルギーであるメタンガスとしてエネルギー源変換部12のメタン発酵部22から回収されるが、栄養塩類の元となる窒素(N)及びリン(P)などのその他の微量元素はメタン発酵部22にとどまった状態で存在している。
そこで、本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムは、さらにメタン発酵部22にとどまった窒素(N)、リン(P)およびその他の微量元素を栄養成分として回収し、必要に応じて植物プランクトンに再び吸収される形に変換する栄養成分回収変換部15をさらに有する。
例えば、栄養成分回収変換部15は、メタン発酵部22において生成される活性汚泥から窒素(N)やリン(P)などの栄養成分を回収してリン酸イオンや硝酸イオンなどの植物プランクトンに再び吸収される形に変換し、得られた栄養成分は培養部10に戻されて植物プランクトン培養のために利用される。窒素(N)やリン(P)などの栄養成分を回収した残りの余剰汚泥はメタン発酵部22に戻される。
また、アンモニア回収部23で回収されたアンモニアもまた、栄養成分回収変換部15において培養部10で植物プランクトンが利用できる栄養成分に変換され、培養部10に戻される。
このように、エネルギー源変換部12から回収された栄養成分を培養部10へ循環させることによって、施肥の必要がなくなる利点がある。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部と、バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部を活用し、光合成細菌が水素を発生した上にさらに光合成細菌自体がメタン発酵のバイオマス原料となって回収エネルギーの増加に寄与し、エネルギー回収効率を高めることができる。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システムを用いた循環型バイオマスエネルギー回収方法について説明する。
まず、培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する。
次に、培養部からバイオマス原料を回収する。
次に、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換する。
次に、エネルギー源からエネルギーを回収する。
さらに、エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して培養部に戻す。
ここで、エネルギー源変換工程が、バイオマス原料のメタン発酵によりメタンを生成する工程と、バイオマス原料を用いて光合成細菌により水素を生産する工程を含む。
また、エネルギー源変換工程が、バイオマス原料を可溶化する工程を含み、バイオマス可溶化で得られたバイオマス溶液の上澄み液を光合成細菌による水素生産に用い、バイオマス溶液の沈殿部を前記メタン発酵に用いることが好ましい。
また、光合成細菌による水素生産工程において得られた光合成細菌及びその死骸をメタン発酵原料として用いることが好ましい。
また、メタン発酵時においては、得られた硫化水素を光合成細菌による水素生産工程において光合成細菌により利用することが好ましい。
また、エネルギー回収時に、メタン発酵で生成されたメタンあるいは光合成細菌による水素生産で生成された水素を燃焼して発電するか、あるいは、光合成細菌による水素生産で生成された水素を回収して、バイオマスエネルギーの回収をする。
また、本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収方法によれば、エネルギー源変換をする際に、バイオマス原料のメタン発酵とバイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産を行い、光合成細菌が水素の発生に加えてさらに光合成細菌自体がメタン発酵のバイオマス原料となって回収エネルギーの増加に寄与し、エネルギー回収効率を高めてバイオマスエネルギーを回収することができる。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システム及び方法によれば、以下の利点を享受することができる。
(1)光合成細菌は、炭素固定と水素生産を同時に行えることから、従来のプランテーション型バイオマスエネルギーの回収システムよりも高効率でエネルギー回収ができる。
(2)植物プランクトンのバイオマスから得た有機物の大部分を水素の形でエネルギー回収することも可能であり、燃料電池などへの応用も可能である。
(3)光合成細菌は有機酸などの有機物を処理しながら水素を発生するので、汚水処理とエネルギー回収を同時に行うことができる。これは、システム内の汚水処理施設を規模縮小に繋がり、システム内のエネルギー消費を縮小できる。
(4)光合成細菌は、電子供与体として硫化水素を使用するため、メタン発酵から出た硫化水素を光合成細菌培養槽で利用できる。
第2実施形態
本発明はプランテーション型の循環型バイオマスエネルギー回収システムおよびそれを用いた循環型バイオマスエネルギー回収方法であり、本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。
本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムは、図3に示す第1実施形態と同様の構成を有し、即ち、培養部10と、バイオマス原料回収部11と、エネルギー源変換部12と、エネルギー回収部13と、二酸化炭素回収部14を有する。
培養部10は、例えば植物プランクトンを連続培養する連続培養部など、バイオマス原料となるエネルギー作物を培養する場所となっており、培養部10においてバイオマス原料として水中で生育する植物プランクトンを培養する。
本実施形態において、培養部10として複数の培養部が設けられている。
図5は本実施形態に係る培養部10の構成を詳細に示した模式構成図である。
例えば、複数の培養部100a〜100dが設けられ、それぞれがバイオマス原料回収部11に接続されて培養された植物プランクトンが培養部毎に回収できる構成となっている。
各培養部100a〜100dは、例えば数1000〜数10万m2 の面積で、深さが数10cm〜数m程度の水槽に培養液が満たされた構成となっており、培養部10の上面は紫外線を通さない透明のガラスやアクリルなどの蓋材で覆われて外気が遮断され、培養液の表面のガス雰囲気が閉鎖系となっていて、エネルギー作物である植物プランクトンの成長に適した化学組成の雰囲気に制御されている。
培養部10において、培養液は高い栄養塩濃度に維持され、植物プランクトンの成長速度は高い状態に維持される。
また、培養液中の植物プランクトンの収率を高めるため、細胞濃度は生理生態学的な限界値まで高めて培養が行われる。
また、培養液は細胞の成長速度が最大になるようなpHに調節される。
本実施形態において、例えば、植物プランクトンの培養状態を監視する監視部101が複数の培養部100a〜100dのそれぞれを監視するように設けられていることが好ましい。
例えば、監視部101は植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める測定部を含む。
例えば、生体内クロロフィル蛍光のスペクトルは683nm付近に位置し、この波長付近の光のみを検出するためには分光フィルタを用いる。しかし、光合成に有効な可視領域の光(背景光)を植物プランクトンに照射した状態で生体内クロロフィル蛍光を測定した場合、検出器は背景光とクロロフィル蛍光を一緒に検出するため、蛍光の量子収率を求めることができない。例えば、PAM式蛍光光度計では、発光ダイオードのオン/オフを極めて短時間で繰り返し、測定光と呼ばれる励起光と背景光それぞれの周波数でパスル変調して行う。
検出するクロロフィル蛍光のS/N比を高めるため、測定光は高エネルギーかつ高周波とすることが望ましいが、P680ができるたけ開いた状態でクロロフィル蛍光を測定するためには低周波の光を用いて測定光の積算エネルギーを低くする。
測定光は、例えば中心波長650nm、5μ秒の閃光幅、8〜688Hz(例えば18Hz)である。
上記のように、例えばPAM式系蛍光光度計で植物プランクトンの培養状態を監視しておき、植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、複数の培養部のうちの培養状態が目標レベルを下回った培養部において培養液を新規なものに置換することが好ましい。
例えば図5に示すように、培養部100a〜100dのそれぞれが排水系102に独立に接続された構成であり、また、例えば各培養部100a〜100dが相互に接続された構成となっている。
上記においては、突然死が発生した培養槽内の培養液のみを廃棄し、その培養部に、他の培養部から植物プランクトンを含む培養液を一部移送し、連続培養を続けて行うことができる。培養液の移送は、いずれの培養部間でも可能となっている。
あるいは、図5に示すように、培養部100a〜100dのそれぞれが排水系102に独立に接続され、上流側に新水供給源103が接続され、その新水供給源103と各培養部100a〜100dの間に植物プランクトンの野生株培養槽104が接続されている構成とする。
例えば、突然死が発生した培養槽内に培養液のみを廃棄して、新水と野生株を供給して培養液を新規なものに置換してもよい。
また、野生株培養槽104など、新鮮な植物プランクトンの株を定期的に培養部100a〜100dのそれぞれに供給するようにしてもよい。
本実施形態において、複数の培養部がそれぞれ単独に設けられていてもよく、あるいは、1つの培養槽を仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成されている構成としても実現できる。
本実施形態において、好適には、培養部が植物プランクトンを連続培養する連続培養部である。
連続培養を行うと植物プランクトンの突然死という問題が発生してくるが、本実施形態においては突然死が発生しても安定した植物プランクトンの供給を実現できる。
バイオマス原料回収部11は、培養部10で培養されたバイオマス原料を回収する。
例えば培養された植物プランクトンが培養液とともにバイオマス原料回収部11に移液されることで容易に植物プランクトンが回収される構成であり、バイオマス原料を濃縮して回収するバイオマス原料濃縮回収部となっている。成長速度が最大にコントロールされた培養部で増殖した植物プランクトンが濃縮されて回収される。
上記において、植物プランクトンの種類に応じて有用物質を回収し、得られた残部をバイオマス原料として以下のように利用するようにしてもよい。
例えば、クロレラ、スピルリナ、ドナリエラ、ポリフィリディウムなどから、各種の健康食品を生産することができる。この有用物質を除去した残部であっても、バイオマス原料となる有機物である。
エネルギー源変換部12は、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換する。
エネルギー源変換部12は、例えばバイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部となっている。植物プランクトンというバイオマスエネルギーの原料からメタン発酵によってメタンガスが得られる。これには、例えば、バイオマスに含まれている多糖類を分解し、メタノコッカス属、メタノサルシナ属あるいはメタノバクテリア属などの代謝産物としてメタンを生成することで知られている種々のメタン細菌を加え、所定の温度に保つことなどによりメタン発酵を行う。
あるいは、エタノールやメタノールなどに変換するアルコール変換部などとすることもできる。これには、例えば、バイオマスに含まれている多糖類を分解し、サッカロマイセス属などに属する酵母を加え、所定の温度に保つことなどによりアルコール発酵を行う。
エネルギー回収部13は、エネルギー源変換部12で変換された有効なエネルギー源について、エネルギー源を用いた発電や燃料そのものとして貯蔵が行われ、バイオマスエネルギーとして回収される。
例えばエネルギー源変換部12はメタン発酵部である場合には、エネルギー回収部13としては、例えばメタンを燃焼して発電タービンを回して発電する発電部とすることができる。
二酸化炭素回収部14は、エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を培養部10に戻す。
メタンガスの燃焼などにより、エネルギー回収部13において発生する二酸化炭素は回収されてバイオマス原料の培養部10へと送られ、植物プランクトン培養時の光合成に供せられる。
上記の循環型エネルギー回収システムにおいて、例えば上記のようにエネルギー源として生成されたメタンガス、エタノールあるいはメタノールなどの化学組成は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)からなっている。
原料として利用される植物プランクトンは、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)はもちろんのこと、無機栄養塩類として入り込んでいる窒素(N)、リン(P)などの微量元素をさらに含んでいる。
炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の3元素はエネルギーとしてエネルギー源変換部12中の液相から回収されて取除かれるが、栄養塩類の元となる窒素(N)、リン(P)およびその他の微量元素はエネルギー源変換部中の液相にとどまった状態で存在している。
そこで、本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収システムは、さらにエネルギー源変換部12中の液相にとどまった窒素(N)、リン(P)およびその他の微量元素を栄養成分として回収し、必要に応じて植物プランクトンに再び吸収される形に変換する栄養成分回収変換部15をさらに有する。
例えば、栄養成分は硝酸イオンやリン酸イオンなどを含む塩として回収され、培養部10に戻されて植物プランクトン培養のために利用される。
また、エネルギー源変換部12でアンモニアが発生するような場合にもアンモニアを回収して、栄養成分回収変換部15において培養部10で植物プランクトンが利用できる栄養成分に変換され、培養部10に戻される。
上記の循環型バイオマスエネルギー回収システムにおいては、太陽光である光エネルギーが培養部10に照射されると、培養部10の培養液内で、バイオマス原料となる植物プランクトンが培養される。
培養された植物プランクトンは、培養液とともにバイオマス原料回収部11に移液され、植物プランクトンが回収され、植物プランクトンであるウェット状態のバイオマス原料が得られる。余分な培養液は培養部10に戻される。
ウェット状態のバイオマス原料はエネルギー源変換部12に投入され、メタンガスやアルコールなどのエネルギー源に変換される。
得られたエネルギー源から、エネルギー回収部13においてバイオマスエネルギーとしてエネルギーが回収される。
ここで、メタンガスの燃焼などによりエネルギー回収部13において発生する二酸化炭素ガスは、二酸化炭素回収部14により回収され、植物プランクトンの光合成に供せられるように培養部10へと送られる。
このように、エネルギー回収部13から回収された二酸化炭素を培養部10へ戻すことで、エネルギー回収システムが閉鎖型循環系となり、気体の組成を自由にコントロールすることができる。そのために、二酸化炭素分圧をあげることが可能となり、本実施形態に係る循環型エネルギー回収システム内では炭素固定速度と分解速度を定常状態にするため、それを維持することができる。
また、エネルギー源変換部12において発生する窒素(N)やリン(P)などを含む栄養成分は、栄養成分回収変換部15において植物プランクトンに再び吸収される形である硝酸イオンやリン酸イオンなどを含む栄養塩の水溶液とされ、植物プランクトン培養に利用するために培養部10に戻される。栄養成分を回収した余剰な固体成分は、栄養成分回収変換部15からエネルギー源変換部12に戻される。
このように、エネルギー源変換部12から回収された栄養成分を培養部10へ循環させることによって、施肥の必要がなくなる利点がある。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、培養部を複数有することにより、そのいずれかの培養部で植物プランクトンの突然死が発生しても、他の培養部に影響が及ぶことを回避でき、バイオマス原料である植物プランクトンの安定供給が可能となり、電力などのエネルギー供給の安定化を実現できる。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システムを用いた循環型バイオマスエネルギー回収方法について説明する。
まず、培養液が満たされた複数の培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する。
次に、複数の培養部で培養されたバイオマス原料を回収する。
次に、バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換する。
次に、エネルギー源からエネルギーを回収する。
この後、エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して培養部に戻す。
本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収方法において、植物プランクトンを培養する工程において、複数の培養部のそれぞれにおいて植物プランクトンの培養状態を監視して行う。
例えば、植物プランクトンを培養する工程において、植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める。
ここで、植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、複数の培養部のうちの培養状態が目標レベルを下回った培養部において培養液を新規なものに置換して、引き続いて連続培養を行う。
また、複数の培養部として、1つの培養槽を仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成された複数の培養部を用いることも可能である。
また、前記植物プランクトンを培養する工程において、前記培養部において植物プランクトンを連続培養することが好ましい。
また、本実施形態に係る循環型バイオマスエネルギー回収方法によれば、複数の培養部で植物プランクトンを培養することにより、そのいずれかの培養部で植物プランクトンの突然死が発生しても、他の培養部に影響が及ぶことを回避でき、バイオマス原料である植物プランクトンの安定供給が可能となり、電力などのエネルギー供給の安定化を実現できる。
図6は、本実施形態においてより具体的な構成とした循環型バイオマスエネルギー回収システムの模式構成図である。
上記の循環型バイオマスエネルギー回収システムは、植物プランクトンの連続培養部10aと、バイオマス原料濃縮回収部11aと、メタン発酵部12aと、発電部13aと、二酸化炭素回収部14aと、栄養成分回収変換部15aと、アンモニア回収部16aを有する。
植物プランクトンの連続培養部10aは、上記の図5に示す構成となっており、バイオマス原料となる植物プランクトンを連続的に培養する。
植物プランクトンは、特に限定されないが、例えばクロレラ、ドナリエラ、クラミドモナス、セネデスムス、スピルリナなどを用いることができる。
バイオマス原料濃縮回収部11aは、植物プランクトンの連続培養部10aで培養されたバイオマス原料を濃縮して回収する。
メタン発酵部12aは、バイオマス原料のメタン発酵を行い、エネルギー源となるメタンに変換する。
アンモニア回収部16aは、メタン発酵部12aにおいて発生したメタンガスやアンモニアを含むガス成分を回収し、アンモニア成分を分離して栄養成分回収変換部15aへと送り、一方、メタンガス成分を発電部13aへと送る。
発電部13aは、エネルギー源であるメタンガスを燃焼して発電タービンを回して発電し、電気エネルギーを回収する。
尚、メタン発酵部12aと発電部13aは、メタン発酵発電部30として一体となっているシステムを組み込むことが可能である。
さらに、発電部13aでメタンガスの燃焼により発生する二酸化炭素は二酸化炭素回収部14aにより回収され、植物プランクトンの光合成に供せられるように植物プランクトンの連続培養部10aに送られる。
また、栄養成分回収変換部15aは、メタン発酵部12aにおいて生成される活性汚泥から窒素(N)やリン(P)などの栄養成分を回収してリン酸イオンや硝酸イオンなどの植物プランクトンに再び吸収される形に変換し、得られた栄養成分を植物プランクトンの連続培養部10aに戻す。窒素(N)やリン(P)などの栄養成分を回収した残りの余剰汚泥はメタン発酵部12aに戻される。
アンモニア回収部16aから回収されたアンモニア成分は、同様に植物プランクトンに再び吸収される形に変換され、植物プランクトンの連続培養部10aに戻される。
上記の本実施形態の循環型バイオマスエネルギー回収システムによれば、以下の利点を享受することができる。
(1)植物プランクトンのバイオマス原料の生産を安定して行うことができ、電力などのエネルギーを安定供給することができる。
(2)数種の藻類を同時に生産できるため、植物プランクトンが生産する複数の有効物質を同時に回収することができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、エネルギー回収としては、エネルギー源を用いた発電の他、燃料そのものとして貯蔵してもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明のバイオマスエネルギー回収システムは、二酸化炭素を含めた地球温暖化ガスを排出しない環境に配慮したエネルギー源を回収するシステムとして適用できる。
本発明のバイオマスエネルギー回収方法は、環境に配慮してエネルギーを回収する方法として適用できる。

Claims (26)

  1. バイオマス原料として植物プランクトンを培養する培養液が満たされた培養部と、
    前記培養部から前記バイオマス原料を回収するバイオマス原料回収部と、
    前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換部と、
    前記エネルギー源変換部で変換された前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収部と、
    前記エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を前記培養部に戻すための二酸化炭素回収部と
    を有し、
    前記エネルギー源変換部が、前記バイオマス原料のメタン発酵を行うメタン発酵部と、前記バイオマス原料を用いた光合成細菌による水素生産部を含む
    循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  2. 前記エネルギー源変換部が、前記バイオマス原料を可溶化するバイオマス可溶化部を含み、
    前記バイオマス可溶化で得られたバイオマス溶液の上澄み液が前記光合成細菌による水素生産部に供給され、前記バイオマス溶液の沈殿部が前記メタン発酵部に供給される
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  3. 前記光合成細菌による水素生産部で得られた光合成細菌及びその死骸がメタン発酵原料として前記メタン発酵部に供給される
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  4. 前記メタン発酵部で得られた硫化水素が前記光合成細菌による水素生産部に供給され、前記光合成細菌により利用される
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  5. 前記エネルギー回収部が前記メタン発酵部で生成されたメタンを燃焼して発電する発電部を含む
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  6. 前記エネルギー回収部が前記光合成細菌による水素生産部で生成された水素を燃焼して発電する発電部を含む
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  7. 前記エネルギー回収部が前記光合成細菌による水素生産部で生成された水素を回収する水素回収部を含む
    請求項1に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  8. 培養液が満たされた培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する工程と、
    前記培養部から前記バイオマス原料を回収する工程と、
    前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換工程と、
    前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収工程と、
    前記エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して前記培養部に戻す工程と
    を有し、
    前記エネルギー源変換工程が、前記バイオマス原料のメタン発酵によりメタンを生成する工程と、前記バイオマス原料を用いて光合成細菌により水素を生産する工程を含む
    循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  9. 前記エネルギー源変換工程が、前記バイオマス原料を可溶化する工程を含み、
    前記バイオマス可溶化で得られたバイオマス溶液の上澄み液を前記光合成細菌による水素生産に用い、前記バイオマス溶液の沈殿部を前記メタン発酵に用いる
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  10. 前記光合成細菌による水素生産工程において得られた光合成細菌及びその死骸をメタン発酵原料として用いる
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  11. 前記メタン発酵工程で得られた硫化水素を前記光合成細菌による水素生産工程において前記光合成細菌により利用させる
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  12. 前記エネルギー回収工程が前記メタン発酵で生成されたメタンを燃焼して発電する工程を含む
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  13. 前記エネルギー回収工程が前記光合成細菌による水素生産で生成された水素を燃焼して発電する工程を含む
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  14. 前記エネルギー回収工程が前記光合成細菌による水素生産で生成された水素を回収する工程を含む
    請求項8に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  15. バイオマス原料として植物プランクトンを培養する培養液が満たされた複数の培養部と、
    前記複数の培養部から前記バイオマス原料を回収するバイオマス原料回収部と、
    前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換部と、
    前記エネルギー源変換部で変換された前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収部と、
    前記エネルギー回収部において生成された二酸化炭素を前記培養部に戻すための二酸化炭素回収部と
    を有する循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  16. 前記複数の培養部は、1つの培養槽が仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成されている
    請求項15に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  17. 前記植物プランクトンの培養状態を監視する監視部が前記複数の培養部のそれぞれに設けられている
    請求項15に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  18. 前記監視部が、前記植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める測定部を含む
    請求項17に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  19. 前記植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、前記複数の培養部のうちの培養状態が前記目標レベルを下回った培養部において前記培養液を新規なものに置換する
    請求項17に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  20. 前記培養部が植物プランクトンを連続培養する連続培養部である
    請求項15に記載の循環型バイオマスエネルギー回収システム。
  21. 培養液が満たされた複数の培養部においてバイオマス原料として植物プランクトンを培養する工程と、
    前記培養部から前記バイオマス原料を回収する工程と、
    前記バイオマス原料をエネルギー回収可能なエネルギー源に変換するエネルギー源変換工程と、
    前記エネルギー源からエネルギーを回収するエネルギー回収工程と、
    前記エネルギー回収工程において発生する二酸化炭素を回収して前記培養部に戻す工程と
    を有する循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  22. 前記複数の培養部として、1つの培養槽が仕切り部材で複数の領域に仕切られて構成された複数の培養部を用いる
    請求項21に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  23. 前記植物プランクトンを培養する工程において、前記複数の培養部のそれぞれにおいて前記植物プランクトンの培養状態を監視して行う
    請求項21に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  24. 前記植物プランクトンを培養する工程において、前記植物プランクトンを試料として生体内クロロフィル蛍光の蛍光光度を測定して蛍光量子収率を求める
    請求項23に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  25. 前記植物プランクトンを培養する工程において、前記植物プランクトンの培養状態が目標レベルを下回ったときに、前記複数の培養部のうちの培養状態が前記目標レベルを下回った培養部において前記培養液を新規なものに置換する
    請求項23に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
  26. 前記植物プランクトンを培養する工程において、前記培養部において植物プランクトンを連続培養する
    請求項21に記載の循環型バイオマスエネルギー回収方法。
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