JP2005245219A - 有機物からの水素生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微生物を用いる最適な水素生産条件を提供すること。
【解決手段】 水素生成能力を有する微生物を用いて有機物から水素を連続的に生成する方法であって、該微生物を含む水素発酵槽内の有機物濃度に対応してpHを制御する工程を含む、方法を提供する。制御するpHは、有機物濃度の上昇に伴って上昇し、有機物濃度の低下によって低下する。好ましい有機物濃度は2〜10質量%であり、pHが4.5〜6.5に制御される。さらに、このpH調整を、水素発酵残渣をさらにメタン発酵させて得られるアンモニアを含有する分離液を用いて行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微生物を用いて有機物から効率的に水素を生成させる方法に関する。
石油を始めとする化石燃料は、エネルギー源および化学製品の原料として大量に消費されている。この化石燃料は、枯渇問題および消費の増大に基づくCO、NO、SOなどの排出による環境汚染の問題を抱えている。また、わが国においては、化石燃料の大部分を海外に依存しており、エネルギー安定供給の確保も、重要な課題となっている。これらのエネルギー源の確保および環境汚染問題に対する対策として、再生可能なエネルギーが注目を浴びている。その中でも、水素は重量あたりの発熱エネルギーが大きいこと、CO、NO、SOなどを排出しないことから、次世代の燃料として期待されている。
水素ガスは、炭化水素からの水蒸気改質、水の電気的分解、熱化学的分解などの物理化学的方法で生産されているのが現状である。しかし、これらの方法は現在のところ、化石燃料に依存しており、二酸化炭素の放出による温室効果を発生させるものである。
他方、有機性廃棄物による環境汚染も問題となっている。しかし、有機性廃棄物を微生物を用いて分解することにより、水素ガスが生成される。そのため、有機性廃棄物からの水素生産は、環境汚染を防止しつつ、エネルギー源を確保できるという利点がある。このようなことから、近年、有機性廃棄物からの水素生産の研究が盛んに行われている。
微生物による水素生産は、光合成細菌を用いる方法、あるいは非光合成微生物の嫌気培養により行われている。光合成細菌(緑藻類あるいは藍藻類)を用いる方法は、光を必要とする。しかし、太陽光だけでは光量が不足し、光を照射しなければならないためエネルギーを大量使用する、さらに広大な面積を必要とするなどの問題があり、実用化されるに至っていない。
非光合成微生物における嫌気条件下の水素生産は、一般に通気が不要であり、大型の発酵槽が使用できるという利点がある。また、嫌気性微生物は強い有機物分解能を有しているため、バイオマス、有機性廃棄物などから水素を生産できるなどの利点があり、近年その研究が進展しつつある。
嫌気性微生物を用いる水素生産においては、種々の方法が検討されている。例えば、特許文献1には、水素発酵後の培養液に超音波を照射して溶存水素を揮散させ、水素を回収する方法が記載されている。また、特許文献2には、水素発酵において生成した水素と二酸化炭素を主成分とするバイオガスから水素を回収し、残りの二酸化炭素を主成分とするバイオガスを水素発酵槽に循環して水素発酵槽を加圧状態とし、水素の分圧を低くして、水素を回収する方法が記載されている。これらの特許文献1および2について、特許文献2の方法は、幾分、微生物による水素発酵を促すことが考えられるが、いずれも微生物による水素生産自体の効率を高めることを目的とする方法ではない。そのため、効率のよい水素生産方法が望まれている。
微生物による水素発酵には、有機物が必要であるため、有機物と水素発酵との関係が検討されている。特許文献3には、下水汚泥をコンポストとし、このコンポストと有機物とを接触させることにより、水素を生産させる方法が記載されている。この方法では、いったん活性汚泥をコンポスト化すること、高温で処理することなどの点でコストが高く、実用的ではない。
特許文献4は、有機物の10〜30質量%に相当する量の乳酸または乳酸と蟻酸との混合物を培養液に混合する水素発酵方法を記載している。この方法は、水素生産に利用されない乳酸および蟻酸を予め培養液中に存在させておき、水素発酵微生物が有機物から乳酸および蟻酸を生成することなく、水素生産に用いられる酢酸および酪酸などを優先的に生成させ、水素発酵効率を高める方法である。この方法では、添加する乳酸および蟻酸の量が多く、これらをさらに処理する必要があるので、有機性廃棄物からの水素生産には不向きである。
特許文献5には、メタン発酵微生物群が保持されたバイオリアクター中で、メタン発酵微生物群中に含まれる水素生成微生物群の成長速度と水素消費微生物群の成長速度とを考慮して、有機物の滞留時間を決定して水素発酵を行う方法が記載されている。しかしこの方法では、メタン発酵と水素発酵とのバランスをとることが困難であり、水素の発生速度も大きくないという問題がある。
また、炭水化物からの水素発酵例として、0.7質量%のグルコースを基質とし、pHを5.5に調整して行った例が非特許文献1に記載されている。また、ショ糖(約1質量%)とゼラチンの混合基質を用いた場合の最適pHは5.0と報告されている。しかし、これらの単純な組成の有機物を水素発酵させた場合でも、水素の発生能は高くなく、最適な水素発生とはいえない。
さらに、有機物には、炭水化物の他にもタンパク質および脂肪が含まれているため、これらのタンパク質や脂肪が水素発酵にも影響を与えることが考えられる。非特許文献3は、炭水化物、タンパク質および脂質を含むオカラを原料とし、オカラの濃度を2.9〜9.2質量%に調整して水素発酵を行ったが水素発生能は、オカラの濃度の影響を受けなかったことを報告している。さらに、非特許文献4は、キャベツ、ニンジン、米などの食品を用いて水素発酵を行ったことを報告している。しかし、水素の発生能は低いという問題がある。
上記のように、有機物から水素発酵を行い、水素を回収する方法は検討されているが、水素発酵自体を効率よく行うために、有機物の濃度、培養条件などを検討した例はほとんどない。さらに、水素発酵においては、有機酸が生成し、培地のpHが変動して微生物の代謝系が変動することも考えられる。従って、このような観点からも、有機物からの水素発酵の最適化を検討する必要があるが、そのような検討は、なされていない。そこで、実用化可能な、連続的に安定して、効率よく水素を発酵させる方法が望まれている。
特開平8−191683号公報 特開2003−135088号公報 特許第2657763号公報 特開平8−280393号公報 特開2002−272491号公報 Fang,H.H.PおよびLiu,H., Biores.Tech.,82巻,87-93頁(2002) 佐藤ら、土木学会第54回年次学術講演会、394-395頁 水野ら、土木学会論文集、573巻、111-118頁 (1997) Okamotoら、Wat.Sci.Tech., 41巻, 25-32頁 (2000)
本発明は、嫌気性発酵による、有機物含有材料からの効率的な水素生産方法を提供することを目的とする。
本発明は、水素生成能力を有する微生物を用いて、有機物含有材料から水素を連続的に生成させる方法であって、該微生物を含む水素発酵槽内の有機物濃度に対応してpHを制御する工程を含む方法を提供する。
好ましい実施態様においては、前記制御するpHが有機物濃度が高い場合には高く、有機物濃度が低い場合には低くなるように制御する。
好ましい実施態様においては、前記有機物濃度が2〜10質量%であり、前記pHが4.5〜6.5に制御される。
より好ましい実施態様においては、有機物濃度が9〜10質量%、pHが6.0〜6.5に制御される。
また、別の好ましい実施態様においては、前記有機物含有材料が有機性廃水または有機性廃棄物である。
さらに、別の実施態様においては、前記工程が水素発酵残渣をさらにメタン発酵する工程を含み、メタン発酵残渣の分離液を水素発酵のpH調整に用いる。
本発明によれば、種々の有機物の濃度に対応して、好ましくは、有機物濃度の上昇に伴ってpHを上昇させ、有機物濃度の低下によってpHを低下するようにpHを制御することにより、最適なガス発生能あるいは最適なガス発生速度を維持しながら水素発酵が行われるという効果が得られる。さらに、水素発酵とメタン発酵とを組合せ、水素発酵残渣をメタン発酵に供し、メタン発酵により発生するアンモニア態窒素を水素発酵液のpH調整剤として用いることにより、水素発酵とメタン発酵を同時に行いエネルギーの回収を行うことができる。
本発明においては、微生物を用いて有機物から水素を連続的に生成する方法おいて、有機物濃度に対応して培養液のpHを制御する。すなわち、有機物濃度が低いときは培養液のpHを低く、有機物濃度が高いときは、培養液のpHを高くする。例えば、バイオガス(水素と二酸化炭素との混合ガス)の、単位有機物量あたりの発生量(ガス生産能)を最大に維持するために、有機物濃度が約2質量%の場合、水素発酵槽内のpHを4.0〜4.5付近に、有機物濃度が約5質量%の場合、pHを5.0〜5.5付近に、および有機物濃度が約10質量%の場合、pH6.5〜7付近に調整する。このように、有機物濃度に応じて、水素発酵槽内のpHを調整することにより、ガス発生能を最大に維持し、効率よく水素発酵を行うことができる。また、単位時間あたりのガス発生量(ガス発生速度)も、有機物濃度に応じて、水素発酵槽内のpHを調整することにより、最大に維持でき、水素発酵を効率的に行うことができる。
以下、まず、本発明で用いられる水素発酵システムについて説明し、ついで、本発明を説明することとする。
図1は、本発明に用いられる水素発酵システムの一例を示すブロック図である。この水素発酵システムは、固形分濃度調整槽1および水素発酵槽2を備えている。水素発酵槽2には、pHメーター23とそれに接続するpH調節器24が備えられ、水素発酵槽2内のpHを一定に保持するように構成されている。また、水素発酵により発生した水素発酵ガス21(水素と二酸化炭素の混合ガス)は、水素発酵ガス回収装置4に回収され、水素発酵残渣22は、好ましくは、メタン発酵の原料とされるように、構成されている。なお、水素発酵残渣22は廃棄してもよく、排水処理の炭素源として有効に利用してもよい。
図2に示す水素発酵装置は、図1に示すシステムに加えて、水素発酵残渣22を受け入れ、メタン発酵を行うメタン発酵槽3、メタン発酵槽3から発生するメタンを回収するメタン回収装置5、メタン発酵により発生するメタン発酵残渣31を分離する固液分離機32を備えている。固液分離機32により得られる固形分34は、コンポストなどに利用される。分離液33は、メタン発酵生成物であるアンモニアを含んでいる。このアンモニア含有分離液の一部(分離液33a)は、希釈水あるいはpH調整剤として、固形分濃度調整槽1に循環され、また、pH調整剤として、水素発酵槽2に循環されるように構成されている。
以下、図面を参照しつつ、本発明を説明する。本発明に用いられる有機物含有材料は、炭水化物(糖類)、タンパク質、脂質などを含むものであれば、特に制限はない。有機物としては、主に、炭水化物が全有機物中の20質量%以上含まれていることが好ましく、30質量%以上、さらには40質量%以上、あるいは50質量%以上含まれていることが好ましい。本発明に好ましく用いられる有機物含有材料としては、有機性廃水、有機性廃棄物などである。食品工業、製紙工業、畜産業などにおける有機性廃水、有機性廃棄物、都市下水の汚泥などが例示されるが、有機物を含む廃棄物であれば、これらに制限されない。
(前処理)
有機物含有材料(好ましくは有機性廃水、有機性廃棄物)は、必要に応じて前処理を行ってもよい。前処理には、例えば、加熱処理などが含まれる。50℃以上、好ましくは80℃以上で加熱することにより、以降の工程において、有機物含有材料中に含まれる水素発酵収率を低下させる微生物(例えば、乳酸菌、メタン生成菌など)が死滅するとともに、有機物含有材料が微生物による分解を受けやすくなる。固形分濃度調整槽1を設ける場合、前処理は固形分濃度調整槽1で行ってもよいし、予め前処理を行った有機物含有材料を固形分濃度調整槽1に投入してもよい。
(固形分濃度の調整)
図1および図2に示される固形分濃度調整槽1は、必ずしも必要ではないが、水素発酵槽2に導入する有機物濃度をほぼ一定に調整する観点から、配置することが好ましい。固形分濃度は、一般に有機物濃度が15質量%未満となるように、好ましくは1〜10質量%の範囲となるように調整される。固形分濃度の調整方法に特に制限はない。例えば、予め、処理すべき有機性廃水中あるいは有機廃棄物中の固形分濃度および有機物濃度を測定しておき、上記所定の濃度になるように、適切な量の水、図2の場合はアンモニアを含むメタン発酵残渣の分離水33aなどで希釈する、あるいは有機廃棄物を加えるなどの方法で調整され得る。また、固形分濃度調整槽1に固形分濃度を検出するセンサー(図示せず)をとりつけ、自動的に濃度調整を行うように構成してもよい。なお、水素発酵がアンモニア濃度によって影響を受けるため、図2のように分離水33aを希釈水として用いる場合、後述のアンモニア濃度を考慮して、使用することが好ましい。固形分濃度が調整された有機物含有材料11は、水素発酵槽2に導入され、水素発酵される。
(水素発酵)
水素発酵は、有機物濃度に応じて水素発酵槽2内のpHを調整しながら行う。有機物濃度が約2質量%の場合、水素発酵槽内のpHを4.0〜4.5付近に、有機物濃度が約5質量%の場合、pHを5.0〜5.5付近に、および有機物濃度が約10質量%の場合、pH6.0〜6.5付近に調整する。
水素発酵中にも、有機物濃度を測定することが好ましい。有機物濃度の測定は、例えば、一定時間毎にサンプリングして、standard method(後述)を用いて測定する、有機物濃度測定機(図示せず)を用いて連続的にモニターするなどの方法で測定する。あるいは、所定の物質の濃度をモニターして有機物濃度を算出することができる。すなわち、例えば固形分濃度と有機物濃度に一定の相関関係がある場合には、予めその関係を求めておき、固形物濃度で代用することもできる。
有機物濃度10質量%で水素発酵を行う場合、pHはpH6.0〜6.5に、好ましくは6.5に調整する。pHの調整は、図1および図2に示すように、pHメーター23でpHを測定し、手動であるいはpH調節器24でアルカリ剤(苛性ソーダ、炭酸ナトリウムなど)を添加する。水素発酵においては、水素発酵に伴う有機酸の生産によってpHが低下する。そのため、pHの調整は専らアルカリ剤を添加することにより行われる。しかし、水素発酵においては、アンモニア態窒素が律速となる。そのため、pH調整にはアンモニアを用いてもよい。このアンモニアとしては、図2に示すような水素発酵残渣22をメタン発酵して生じるアンモニアを含有する分離水33aが好ましく用いられる。分離水33aを使用することによって、アンモニアが供給され、pH調整のためのアルカリ剤などが不要になるか、使用量が減少できる。
他方、水素発酵は、アンモニア態窒素の濃度により、影響を受ける。そのため、分離水33aを用いてpHを調整する場合は、水素発酵槽2内のアンモニア濃度を適切な範囲、例えば、以下に限定されないが、1000mg−N/L以下となるようにすることが好ましく、50〜900mg−N/Lとすることがより好ましく、300〜700mg−N/L程度となるようにすることがさらに好ましい。
また、有機物濃度センサーとpHセンサーとを水素発酵槽2に備えつけ、これらをコンピュータと連動させて、有機物濃度に対応するpHに調整しつつ、固形物濃度調整槽1から有機物含有材料の流入量を制御することもできる。
なお、水素発酵槽としては、完全混合型の槽とすることが好ましい。
本発明に用いられる水素発酵能を有する微生物としては、単離された既知の水素発酵能を有する微生物、あるいは、有機物(例えば、有機性廃棄物)中に生息し、水素発酵能を有する微生物(混合微生物、微生物フローラ)が用いられる。このような微生物としては、シトロバクター(Citrobactor)属、エンテロバクター(Enterobactor)属、クロストリジウム(Clostridium)属、クレブシエラ(Klebsiera)属などに属する微生物などが知られているが、これらに制限されない。有機性廃棄物中の水素発酵能を有する微生物は、馴養することにより、集積される。水素発酵能を有する微生物は、有機物の種類(成分)に応じて、適宜選択することができ、組合せて使用してもよい。水素発酵能を有する微生物は、浮遊状態でもよく、固定床などに固定されていてもよい。
水素発酵槽2は、水素分圧を低下させることにより水素を効率的に生成させる目的で、減圧下で稼動するように構成されていてもよい。
(水素の回収)
水素は、図1および2に記載の水素発酵ガス回収装置4を用いて、回収される。生成する水素発酵ガス21(バイオガス)は水素と二酸化炭素の混合ガスであるので、ガス分離膜を備えているか、二酸化炭素捕捉装置(図示せず。例えば、水酸化ナトリウム水溶液へのバブリング装置)が備えられ、主に水素が回収されるように構成してもよい。
(メタン発酵)
図1および図2の水素発酵残渣22には、水素発酵の副生物である有機酸(酢酸、ギ酸、乳酸、酪酸、プロピオン酸など)が含まれ、利用されなかった炭水化物、タンパク質、脂質なども含まれる。そこで、これらの有機酸および炭水化物、タンパク質、脂質などを有効に処理するため、メタン発酵を行う。図2に示すように、水素発酵残渣22をメタン発酵槽3に導入し、嫌気条件下でメタン発酵能を有する微生物と接触させる。
メタン発酵能を有する微生物としては、単離された、既知のメタン発酵能を有する微生物、あるいは、有機性廃棄物中に生息し、メタン発酵能を有する微生物(混合微生物、微生物フローラ)が用いられる。メタン発酵能を有する微生物としては、メタノコッカス(Methanococcus)属、メタノバクテリウム(Methanobacterium)属、メタノサルシナ(Methanosarcina)属などに属する微生物が挙げられるが、これらに制限されない。メタン発酵能を有する微生物は、馴養することにより、得られる。メタン発酵能を有する微生物は、有機性廃棄物の種類(成分)に応じて、適宜選択することができ、組合せて使用してもよい。
メタン発酵槽3のpHは5〜9、好ましくは6〜8に維持され、温度は25〜65℃、好ましくは30〜40℃、高温菌の場合は、50〜60℃に維持される。これらは、一般的条件であり、用いる微生物によって異なり、適宜調整され得る。
微生物による嫌気条件下におけるメタン発酵では、一般に、メタンと二酸化炭素とがほぼ1:1の割合で発生する。メタンは、メタン発酵ガス回収装置5に回収され、燃料として利用される。
メタン発酵残渣31は、上記の通り、固液分離機32で分離され、分離水の一部(分離水33a)は水素発酵のpH調整剤として、あるいは有機物の希釈とpH調整剤として循環され、使用される。固形分34はさらに活性汚泥などで分解処理を受けるか、コンポストとして回収される。残りの分離水33は、さらに分解処理される。メタン発酵残渣31、分離水33および固形分34のさらなる分解は、活性汚泥処理、硝化処理、脱窒処理などを経由して行われる。
以下、本発明を、実施例に基づいて説明するが、本発明がこの実施例に制限されることはない。
(水素発酵微生物の取得装置および水素発酵装置)
本発明に用いた水素発酵微生物の取得装置および水素発酵装置として、同じタイプの装置を用いた。図3に、その装置を示す。35℃に制御された恒温水槽61内に、培養槽63が配置され、培養液の温度を35℃に調節した。培養液の攪拌は、マグネティックスターラー62を用いて培養槽63内のスターラーバー66を回転させることによって、行った。培養槽63内のpHはpHメーター64で測定され、pH調節器67で電磁弁69を開閉し、pH調整液(アルカリ水溶液)68を添加することにより、培養槽63内のpHを制御した。発生したバイオガスは、ガス測定装置70に導入され、ガスサンプリング口71からサンプリングした。培養液のサンプリングは、サンプリング口65から行った。
(有機物含有材料)
食品廃棄物系バイオマスのモデルとして、ドッグフード(日本ペットフード社製、商品名ビタワンシニア期犬用)を用いた。このドッグフードをブレンダー(ワーリング(WARLING SB990)を用いて粉砕し、850μmのふるい通過物を使用した。ドッグフードの組成は表1に示す通りであり、炭水化物を主成分とし、タンパク質および脂質を含んでいる。
Figure 2005245219
(分析)
ガス発生量は酸性飽和食塩水を用いた水上置換法により一定時間毎に測定した。発生ガス中の水素、メタン、二酸化炭素の割合は、TCDガスクロマトグラフ(SIMADZU GC14B),カラム:2.0mステンレス,キャリアガス:アルゴン50ml/min)により測定した。
培養液のpHの連続測定には、ガラス電極pH計(本体:HORIBA D-21,電極:HORIBA 6378-1OD)を用いた。
培養液はサンプリング口65からシリンジで採取し、その成分を分析した。
炭水化物はグルコースを標準物質としてフェノール硫酸法で測定した。タンパク質はアルブミンを標準物質としてModified Lowry Protein Assay Reagent Kit(PIERCE社製)で定量した。有機酸(ギ酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸)は高速液体クロマトグラフィー(ウォーターズアライアンスUVシステム社製,カラム:SPR‐H(G),カラム温度:40℃,移動相:5mM過塩素酸)、エタノールはFIDガスクロマトグラフ(GL science社製、GC7000,カラム:PorapackQ,カラム温度:200℃,キャリアガス:N)にて分析した。
固形分濃度、有機物濃度の分析は、Standard Method(APHA-AWA-WRCF Standard methods for the examination of water and wastewater, 19th ed. American Public Association, Washington, DC, USA, 1995)に準拠して行った。溶解性成分の測定には、培養液を31,200×g、15分の遠心分離(TOMY GRX‐220)にかけ、得られた上澄み液を0.45μmのメンブレンフィルター(ADVANTEC TOYO DISMIC25CS)でろ過したものを用いた。
(実施例1)
A:水素発酵微生物の調製
本発明に用いる水素発酵能を有する微生物は、図3の水素発酵装置6を用いて、取得した。
有効容積が2Lの培養槽に、以下の組成のG培地:
Figure 2005245219
を注入し、生ごみを高温メタン発酵で得られた汚泥を種菌として接種し、35℃で培養した。pHは10N−NaOH溶液を用いて5.5に維持した。G培地の水理学的滞留時間(HRT)が16〜18時間となるように、G培地を連続的に添加し、サンプリング口65から、連続的に培養液を抜き出した。水素は、グルコース1モルあたり、0.71モル発生した。抜き出した培養液中の残存グルコース濃度はほぼゼロであり、有機物濃度は平均513mg/mlであり、主な生成物はn−酪酸、酢酸、乳酸であった。得られた微生物群に対して、16S−rDNAのV3領域を標的とした変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法による解析を行ったところ、メインのバンドが2つ得られた(データ示さず)。BLASTによる検索の結果、その1つの塩基配列は、Clostridium pasteurianumと100%,他の塩基配列はSporolactobacillus racemicus M116株と97.9%の相同性を有していた。さらに、バンド由来およびBLAST検索で得られた近緑の配列を基にした分子系統樹を作成した結果、Clostridium属およびSporolactobacillus属が優先的に集積したと考えられる。この集積培養物を以降の実験に用いた。
B:培養条件
図3に示す装置を用いて、有機物濃度とpHとのバイオガス発生に対する影響を検討した。なお、培養槽は、アクリル製の全容積1.43L(直径110mm×高さ150mm)の大きさであった。ドッグフードの固形分濃度(以下、基質濃度という)がそれぞれ、2質量%、5質量%、および10質量%(有機物として、それぞれ、1.9質量%、4.7質量%、および9.4質量%)となるように水に溶解し、集積培養物を0.2L添加し、滅菌水で最終液量を1Lに調整して培養液とし、pHを所定のpHに調整し、35℃で培養を行った。
なお、培養の開始に先立って窒素ガスをサンプリング口65から吹き込み、ガスサンプリング口71から排出することによって、培養槽63内を窒素置換して嫌気状態とした。
また、初期のpHはHCl溶液(2N)およびNaOH溶液(2N)を用いて、pH4.0〜7.5の範囲で所望のpHに調整した。培養開始後のpHをpHメーター64でモニターし、pH調節器67を用いて10N−NaOH水溶液を添加することにより一定に制御した。実験は、安定性の確認のため培養槽63を6系列準備し、開始日をずらして、一つの固形分濃度およびpH条件に対して、複数回の培養を行った。
C:実験結果
C-1:水素発酵における物質分解の解析
図4に、基質濃度2質量%、pH4.5の条件で行った場合の累積ガス発生量、有機物分解率、分解生成物の経時変化を示す。図4において、○のTGは累積ガス発生量、□のHGは水素ガス発生量、+のdeCは炭水化物の分解率、×のdePはたんぱく質の分解率、●のLAは乳酸、■のAAは酢酸、▲のn−BAはn−酪酸、そして◆のEtOHはエタノールの培養液中の濃度をそれぞれ表す。
図4からわかるように、培養開始後約20時間で炭水化物の分解が始まり、その後バイオガス発生が急激に起こると同時に炭水化物量が大きく減少し、n−酪酸、酢酸が生成した。その後、ガス発生は緩やかとなり80時間で停止した。乳酸は約15時間まで生成しているものの、その後減少した。この培養における最終的な累積ガス発生量を当該条件におけるガス発生能(ml/g-有機物)として、図4に示した。
C-2:各基質濃度におけるガス発生能、ガス発生速度、バイオガス中の水素濃度におよぼすpHの影響
図5に、基質濃度2質量%、5質量%、および10質量%の各実験系において、各pH条件下における単位有機物当りのガス発生能、ガス発生速度、発生ガス中の水素濃度におよぼす培養pHの影響を示す。なお、ガス発生速度(L/L/h)は、急激にガス発生が起こった時の単位時間あたりのバイオガス発生量を意味する。
図5(a)に示すように、それぞれの単位有機物量あたりのガス発生能はあるpH範囲で最大値を示し、それより酸性側、アルカリ側で低下する傾向を示した。しかし、有機物濃度によってガス発生能が最大となる最適pH値が異なった。基質濃度が2質量%(有機物濃度1.9質量%)ではpH4.5で215ml/g-有機物、基質濃度が5質量%(有機物濃度4.7質量%)では、pH5.5で215ml/g-有機物、基質濃度10質量%(有機物濃度9.4質量%)では、pH6.5で197ml/g-有機物であった。このように、基質濃度(すなわち、有機物濃度)が高くなると、最適pHが高くなる傾向が見られた。また、基質濃度が2質量%および5質量%では、ガス発生能はほぼ同じであったが、基質濃度が10質量%では、ガス発生能が10%程度減少した。
図5(b)に示すように、ガス発生速度に及ぼすpHと基質濃度との影響も、ガス発生能の場合と同様に、基質濃度の上昇と共にガス発生速度が最大となる最適pHが高くなっていた。基質濃度が2質量%に対応した最適pHは5.5であり、最大ガス発生速度は0.37L/L/hであったのに対して、基質濃度が5質量%の場合は、最適pHがpH6.5でガス発生速度が0.6L/L/hであり,基質濃度が10質量%の場合は、最適pHが7.0でガス発生速度が1.06L/L/hとなった。ガス発生能の最適pHに比べ、ガス発生速度の最適pHはやや高く,各基質濃度におけるガス発生能とガス発生速度の最適pHは一致せず、後者は前者より約0.5〜1.0高い傾向にあった。
図5(c)に示すように、発生ガス中の主なガス成分は水素および二酸化炭素であり、いずれの実験条件においてもメタンは検出されなかった。水素濃度は各基質濃度およびpH条件下で40〜60%の範囲であったが、pH7.0以上となると60%を超えた。これは発生した二酸化炭素は、培養液がアルカリ性であるため、CO 2−、あるいはHCO の形態で溶存し、相対的に発生ガス中の水素濃度が高くなったと考えられる。つまり、基質濃度10質量%でのガス発生能が基質濃度2質量%、5質量%に比べ若干減少した原因は、基質濃度10質量%での最適pHが6.5であったため発生した二酸化炭素が培養液に溶存したためと考えられる。
以上の結果、最大のガス発生能については、(1)有機物濃度を約2質量%とした場合、pH4.0〜4.5付近であること、(2)有機物濃度が約5質量%の場合、最適pHは5.0〜5.5付近であること、および(3)有機物濃度が約10質量%の場合、最適pHは6.0〜6.5付近であることがわかった。また、最大のバイオガス発生速度は、(4)有機物濃度を約2質量%とした場合、pH4.5〜5付近であること、(5)有機物濃度約5質量%の場合は、pH5.5〜6付近であること、および(6)有機物濃度約10質量%の場合は、pH7付近であることがわかった。すなわち、最大バイオガス発生速度も、ガス発生能と同様、有機物濃度とpHに依存するが、最適なpHは、ガス発生能の場合より高いpH側にあることがわかった。
C-3:基質の分解率、分解生成物に及ぼす基質濃度とpHの影響
図6に、基質中の炭水化物とタンパク質の分解率に及ばす基質濃度およびpHの影響を示す。図6(a)に示すように、基質濃度2質量%における炭水化物の分解率はpH4.0で61%であり、それ以外のpHでは80%を超え、pHの上昇に伴い高くなる傾向が見られた。基質濃度10質量%ではpH4.5で18%、pH5.0で72%であり、それ以外のpHでは80%を超えているが、PH5.5の91%をピークにpH7.5では80%と分解率はやや低下した。
図6(b)に示すように、タンパク質の分解率は基質濃度に関係なく、ほぼ30〜50%であり、pHが低くなると、分解率は低下する傾向が見られた。
C-4:水素発酵における代謝産物とその変化
上記各水素発酵培養条件における水素および有機酸の生成は、ほとんど炭水化物の分解によるものとして、投入した炭水化物量に対する各分解生成物のCOD質量収支を計算した。結果を表3に示す。なお、表3における数値の単位は質量%である。
Figure 2005245219
全体的な傾向として、ギ酸、プロピオン酸の生成量はわずかであった。注目すべき代謝産物としては、水素の他に、酢酸、酪酸、乳酸、エタノールが挙げられる。
基質濃度が2質量%の場合、n−酪酸が最も重要な代謝産物であり、次いで酢酸の生成量が多かった。pH4.5〜6.5の範囲において、n−酪酸、水素、および酢酸が主要な生成物であり、それぞれの収率は、40%前後、10〜15%程度、および10%前後であった。pH4.0では、酢酸、n−酪酸、水素の生成量が減少し、乳酸の生成量が増加した。また、PH7では代謝産物の組成がより複雑になり、n−酪酸と水素が減少し、代わりにエタノール、ギ酸、プロピオン酸の生成量が増加した。
基質濃度が10質量%である場合、主要な代謝産物は水素の他にn−酪酸、乳酸、酢酸、エタノールであった。乳酸の生成はpH4.5〜6.5の幅広い条件下で認められた。低pH側では、乳酸が最も重要な代謝生成物であった。pHが6.5以上になると、n−酪酸、酢酸およびエタノールが増加した。このように、pHの変化に伴い代謝産物の組成が著しく変化した。
この結果から、水素発酵に適したpH条件では、n−酪酸と酢酸が多く生成することがわかる。すなわち、水素生成量が最大となるpH(最適pH)より低いpH条件では、乳酸が主な生成物となり、水素生成量は著しく減少する。最適pH付近では、n−酪酸と酢酸が主な代謝産物であり、水素発酵が進行する。最適pHよりもpHが高い条件では、n−酪酸の生成量は低下し、エタノールやギ酸などが増え、発酵反応が複雑になるとともに、水素生成が低下することわかる。
以上から、水素発酵能有する微生物を用いて水素発酵を行うに際し、基質濃度(有機物濃度)に対応して最適なpHを制御することにより、水素生成を最大にすることができる。この実施例では、有機物含量が94%の基質を用いているが、主成分が有機物であり、上記実験結果は、有機物100%の場合にも適用されることは明らかである。
本発明の方法は、有機物の濃度に対応してpHを制御することにより、水素発生量を最大にすることができるので、環境汚染の可能性のある有機物から、クリーンエネルギー源である水素を効率的に生産し得るので、有用である。さらに、水素発酵残渣をさらにメタン発酵させ、メタン発酵によって生成されるアンモニアを含有する培養液をpH調整剤として用いることにより、有機性廃棄物の排出量を低減できるので、環境にやさしい点でも産業上有用な方法である。
本発明に用いられるシステムを示すブロック図である。 本発明に用いられる好ましいシステムを示すブロック図である。 本発明に用いた水素発酵装置の模式図である。 本発明の方法により水素発酵を行った場合の、累積ガス発生量、分解生成物などの経時変化を示す図である。 各基質濃度、各pH条件における(a)ガス発生能、(b)ガス発生速度、および(c)発生ガス中の水素濃度を示す図である。 基質中の(a)炭水化物と(b)タンパク質の分解率に及ぼす、基質濃度およびpHの影響を示す図である。
符号の説明
1 固形分濃度調整槽
11 有機物含有材料
2 水素発酵槽
21 水素発酵ガス
22 水素発酵残渣
23 pHメーター
24 pH調節器
3 メタン発酵槽
31 メタン発酵残渣
32 固液分離機
33 分離液
4 水素発酵ガス回収装置
5 メタン回収装置
6 水素発酵装置
61 恒温水槽
62 マグネティックスターラー
63 培養槽
64 pHメーター
65 サンプリング口
66 スターラーバー
67 pH調節器
68 pH調整液
69 電磁弁
70 がス測定装置
71 ガスサンプリング口

Claims (6)

  1. 水素生成能力を有する微生物を用いて、有機物含有材料から水素を連続的に生成させる方法であって、該微生物を含む水素発酵槽内の有機物濃度に対応してpHを制御する工程を含む、方法。
  2. 前記制御するpHが、有機物濃度が高い場合には高く、有機物濃度が低い場合には低くなるように制御する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機物濃度が2〜10質量%であり、前記pHが4.5〜6.5に制御される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記有機物濃度が9〜10質量%であり、前記pHが6.0〜6.5に制御される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記有機物含有材料が有機性廃水または有機性廃棄物である、請求項1から4のいずれかの項に記載の方法。
  6. 前記工程が水素発酵残渣をさらにメタン発酵する工程を含み、メタン発酵残渣の分離液を水素発酵のpH調整に用いる、請求項1から5のいずれかの項に記載の方法。
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WO2007108509A1 (ja) * 2006-03-22 2007-09-27 Tama-Tlo, Ltd. 循環型バイオマスエネルギー回収システムおよび方法
JP2017123791A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 積水化学工業株式会社 発酵装置及び方法

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